(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(54)【発明の名称】半導体製造における二相冷却
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20220111BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/302 101B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021526239
(86)(22)【出願日】2019-11-19
(85)【翻訳文提出日】2021-07-12
(86)【国際出願番号】 US2019062296
(87)【国際公開番号】W WO2020106775
(87)【国際公開日】2020-05-28
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デラレラ・アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】メース・アダム
【テーマコード(参考)】
5F004
【Fターム(参考)】
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB25
5F004BB26
5F004BD03
5F004CA02
5F004CA03
5F004CA04
5F004CA06
5F004CA08
5F004DB03
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】いくつかの例では、基板処理システムは、処理チャンバと、二相冷却システムと、二相冷媒の圧力を調節する背圧レギュレータとを備える。二相冷却システムは、処理チャンバまたはその第1の構成要素の温度を調節する。二相冷却システムは、処理チャンバまたは構成要素と熱的に連通する冷却ループを含む。冷却ループは、熱交換器と流体連通する二相冷媒を含有する。処理チャンバまたは第1の構成要素は、冷却ループの一部を形成する1つまたは複数の通路を備えるトッププレートまたはクールプレートを含む。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理システムであって、
基板を処理するための処理チャンバと、
前記処理チャンバまたはその第1の構成要素の温度を調節するための二相冷却システムであって、前記二相冷却システムは、前記処理チャンバまたは前記構成要素と熱的に連通する冷却ループを含み、前記冷却ループは、熱交換器と流体連通する二相冷媒を含有し、
前記処理チャンバまたは前記第1の構成要素は、前記冷却ループの一部を形成し、前記二相冷媒が前記熱交換器間の経路において通過できる1つまたは複数の通路を備えるトッププレートまたはクールプレートを含む二相冷却システムと、
前記二相冷媒の圧力を調節するための背圧レギュレータと
を備える、基板処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記二相冷媒が前記冷却ループのセクションを通って流入または流出する前に、前記二相冷媒の温度を調節する少なくとも1つのヒータをさらに備える、基板処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記背圧レギュレータによって調節される前記二相冷媒の前記圧力は、前記二相冷媒の飽和温度またはその温度差に基づいている、基板処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記トッププレートまたは前記クールプレートの温度は、前記二相冷却システムによって調節され、前記調節されたクールプレートの温度は、基板堆積温度または基板エッチング処理温度に基づいている、基板処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記処理チャンバは、RF電力によって電力供給され、前記クールプレートは、前記処理チャンバの下部電極の一部を形成する、基板処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記処理チャンバは、RF電力によって電力供給され、前記トッププレートは、前記処理チャンバの上部電極の一部を形成する、基板処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記トッププレートまたは前記クールプレートの温度は、前記二相冷却システムによって調節され、前記調節されたクールプレートの温度は、前記トッププレートまたは前記クールプレート内の前記二相冷媒の部分的な蒸発を可能にする、基板処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記第1の構成要素は、熱遮断部によって前記処理チャンバの第2の構成要素から分離されている、基板処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記トッププレートまたは前記クールプレートは、複数のガスゾーンを含む、基板処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記冷却ループは、クイックディスコネクト接続を含む、基板処理システム。
【請求項11】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
プロセス冷却水(PCW)冷却ループをさらに備える、基板処理システム。
【請求項12】
請求項11に記載の基板処理システムであって、
前記二相冷却ループは、前記PCW冷却ループと熱交換することができる、基板処理システム。
【請求項13】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記トッププレートまたは前記クールプレートは、スタックアセンブリに含まれる、基板処理システム。
【請求項14】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記トッププレートまたは前記クールプレートの前記1つまたは複数の通路は、完全なまたは部分的な同心リングパターンを含む、基板処理システム。
【請求項15】
処理チャンバまたはその構成要素を備える基板処理システムにおける処理温度を調節する方法であって、前記方法は、
前記処理チャンバまたはその構成要素の温度を調節するための二相冷却システムを提供することであって、前記二相冷却システムは、前記処理チャンバまたは前記構成要素と熱的に連通する冷却ループを含み、
前記処理チャンバまたは前記構成要素は、前記冷却ループの一部を形成し、前記二相冷媒が熱交換器間の経路において通過できる1つまたは複数の通路を備えるトッププレートまたはクールプレートを含むことと、
前記冷却ループを通して前記熱交換器間で二相冷媒を通過させることと、
前記二相冷媒の圧力を調節するために背圧レギュレータを動作させることと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2018年11月20日に出願された、de la Lleraらによる「Dual-Phase Cooling In Semiconductor Manufacturing」と題する米国特許出願第62/770,130号に対して優先権の利益を主張するものであり、上記の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、半導体製造における二相冷却に関し、より詳細には、半導体ウエハを製造するための高出力エッチングモジュールにおける二相冷却用のシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ここで提供される背景技術の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明される範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願時に先行技術として別途みなされ得ない記載の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【0004】
現在、誘電体チャンバは、半導体ウエハを処理するためにますます大量のRF電力を使用している。これにより、チャンバ構成要素の温度を制御する上で重大な課題が生じている。現在使用されている材料には、温度制限があり、高レベルの電力を効率的に使用できない。
【発明の概要】
【0005】
いくつかの例では、通常、以下に説明する半導体製造構成要素には二相冷却が提供される。いくつかの例は、処理プレートまたは冷却プレート(例えば、誘電体処理チャンバ内のトッププレート)を通して、もしくはプレートアセンブリ(例えば、誘電体エッチングトッププレートアセンブリ)を通して冷媒を循環させ、プレートまたはプレートアセンブリ内の冷媒の部分的な蒸発を可能にする。いくつかの例は、それによって冷媒の気液相変化に必要な気化潜熱を活用して、プレートまたはアセンブリを冷却する。熱は、外部コンデンサにおいて放出される。従来のプロセス冷却水(PCW)の代わりに、二相冷媒を使用する場合がある。
【0006】
いくつかの例は、静電チャック(ESC)において、すなわち、上述のプレートアセンブリのプレートなどの上部電極の代わりに、または上部電極と併せて下部電極において二相冷却を利用する。
【0007】
いくつかの例では、二相冷媒は、飽和(または沸騰)圧力、または飽和温度のすぐ下のシステム圧力で冷却システム内に保持される。二相冷媒の相変化の発生が望まれる圧力依存性の温度は、システム圧力を調整することによって制御できる。それに応じて、トッププレートまたはアセンブリの冷却の程度を制御できる。プレートまたはアセンブリは、一定の温度に保たれてもよい。二相冷媒自体は、専用の冷媒ヒータによって所与のプロセスにおいて使用するために加熱または温度調節されてもよい。
【0008】
いくつかの例では、冷却システム、プレート、および/またはプレートアセンブリの設計は、既存の製造フットプリント内に収まるように構成されてもよい。特別な冷却を必要としないプロセス構成要素は、効率の節約および制御のためにプロセスプレートまたはアセンブリから熱遮断部によって隔離される場合がある。例えば、構成要素は、所与のアセンブリ内で分離され(あるいは組み合わされ)、熱遮断部またはより最適な冷却/加熱プロファイルおよび/もしくは機能性、例えば、別個のガス分配プレート(GDP)および冷却プレート、またはトッププレートアセンブリ内、またはより一般的にはウエハ処理チャンバ内に提供される他の構成要素を提供してもよい。
【0009】
いくつかの例は、スタック(トッププレートアセンブリ)内の複数の部品の必要性を排除するために、例えば、カムを使用して冷却プレートに直接取り付けられたシリコンを含んでもよい。いくつかの例では、冷却アセンブリまたはプレートは、埋め込まれた冷却および/またはガス経路を含み、例えば、複数のガスゾーンを含んでもよい。いくつかの例示的なトッププレートまたはアセンブリ設計は、特定の熱および/または冷却勾配、または冷媒のタイプ、温度、および流れを、構成要素から構成要素に、または構成要素のスタック全体にわたって組み込むか、または提供するように構成されてもよい。
【0010】
モジュラー構成要素設計は、例えば、動作を容易にするために単一のエンクロージャ内に位置する主要構成要素と共に用いられてもよい。いくつかの例は、異種構成要素同士のろう付けを含み、より少ない部品および/またはシールを提供しながらシステムの機能性を統合する。
【0011】
いくつかの例では、二相冷媒および動作パラメータ、プレートならびにアセンブリの設計は、顧客の要件に適合するように選択および設計されてもよい。
【0012】
いくつかの例では、特に大きなプロセス構成要素の場合、二相冷却システム内にクイックディスコネクトの利便性を組み込んでもよい。例えば、構成要素の保守を容易にするために、システム構成要素と処理ユニットとの間の冷却ラインまたは他の供給ラインにクイックディスコネクトポイントを設けてもよい。
【0013】
いくつかの例では、相変化後の蒸気循環により、継続的な熱交換が可能になる。冷却システム内の構成要素は、相変化後も蒸気の循環を保持するように適合または構成される。いくつかの例は、特別なポンプの使用を必要とせず、冷媒の圧力勾配のみに依拠している。1つの冷却システム内において、複数の冷却プレートを用いてもよい。
【0014】
いくつかのハイブリッドPCW/二相冷媒の例では、PCWを使用して、コンデンサにおいて冷却システムから熱を放出する。一例では、PCWを約30℃に加熱し、広い温度範囲でPCWに接続されたツールに対する一貫した冷媒温度を維持するために必要なエネルギーを低下させる。したがって、動作は、ツール間で一貫性があることになる。処理中のアイドル状態の間に作動流体の温度を上昇させるために、ユースポイントヒータが使用される。ウエハ処理が開始されると、出口における高温のPCWを、流入する低温のPCWと混合してエネルギーを節約し、PCW、二相冷媒、またはプロセスヒータの必要性を低下させることが可能である。
【0015】
いくつかの例は、コンデンサ冷却出力流体の一部を混合して冷却入力流体を加熱することによって、エネルギーの節約を行ってもよい。いくつかの例では、コンデンサは、トッププレート内に位置し、他の例は、サブファブにコンデンサを含む。冷却システム内のコンデンサの場所は、システム構成要素のサイズに応じて決めてもよい。
【0016】
本開示を適用可能なさらなる分野は、詳細な説明、特許請求の範囲および図面から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例は、例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
添付図面の図にいくつかの実施形態が図示されているが、これらは例示であって、限定として示されるものではない。
【0018】
【
図1A】
図1Aは、例示的な実施形態による、PCWループを含む冷却システムの態様の概略図である。
【
図1B】
図1Bは、例示的な実施形態による、PCWループを含む冷却システムの態様の概略図である。
【0019】
【
図2】
図2は、例示的な実施形態による、トッププレートアセンブリの概略断面図である。
【
図3】
図3は、例示的な実施形態による、トッププレートアセンブリの概略断面図である。
【
図4】
図4は、例示的な実施形態による、トッププレートアセンブリの概略断面図である。
【0020】
【
図5】
図5は、1つまたは複数の例示的な実施形態を実施できる、または1つまたは複数の例示的な実施形態を制御できる機械の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明は、本発明の例示的な実施形態を具現化するシステム、方法、技術、命令シーケンス、およびコンピューティング機械プログラム製品を含む。以下の説明では、説明の目的で、例示的な実施形態の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本実施形態をこれらの具体的な詳細なしで実践してもよいことが、当業者に明らかであろう。
【0022】
この特許文書の開示の一部は、著作権保護の対象となる資料を含む。著作権者は、特許書類または特許の開示が特許商標庁の特許包袋または記録に現れる限り、その特許書類または特許の開示がいかなる者によって複写されることに対して異議を唱えないが、それ以外の場合には一切の著作権を留保する。以下の表示は、後述または図示され本文書の一部を構成するすべてのデータに適用される:Copyright Lam Research Corporation,2018,All Rights Reserved。
【0023】
一般的な背景として、半導体は通常、精製された半導体材料のウエハ薄片から始まる。通常、これらのウエハは、材料を加熱して成形し、加工して小さく滑らかなウエハに切断および研削することによって生産される。堆積段階では、作成されたウエハは洗浄され、加熱され、拡散炉内で純酸素に曝露される。これにより、ウエハの表面上に二酸化ケイ素の均一な膜を発生する反応が起こる。マスキング段階(フォトリソグラフィまたはフォトマスキングとも呼ばれる)では、このプロセスにより、ウエハの1つの領域が保護され、別の領域が処理される。感光性膜をウエハの一部に適用した後、マスクを通して強い光を照射し、マスクパターンで膜を露光する。エッチング段階では、製造業者は、ウエハを焼いて残った膜パターンを硬化させ、その後、化学溶液に曝露して硬化膜で覆われていない領域を侵食する。この工程の後、膜が除去され、確実に適切な画像転写を行うためにウエハが検査される。半導体製造プロセスでは、ドーピング段階、堆積段階、およびめっき段階が続く場合がある。
【0024】
さらに上記で論じられたように、エッチング段階において現在使用されている構成要素材料には、(例えば)温度制限があり、高レベルのRF電力を効率的に使用できない。いくつかの例では、処理チャンバの影響を受ける部分は、誘電体エッチングトッププレートアセンブリを含んでもよい。このアセンブリは、上部電極、アセンブリの外側の金属プレート、ならびに動作に必要とされる場合のあるガスケットおよびOリングを含む。
【0025】
従来の設計では、トッププレートは、プロセス冷却水(PCW)または他の冷却媒体(フロリナート)を使用して液体冷却される。これらの方法の使用には、冷却を通じて放散可能な電力量に制限がある。これらの制限は、流量、冷媒の特性、およびチラー/温度制御ユニット(TCU)のサイズに基づく場合がある。いくつかの例は、プレートのスタックおよび様々なプレート界面材料を利用して、熱を冷却液に伝達する。スタック内では、ヒータは、冷却プレートに向かって位置決めされる。これにより、ヒータによって生成された熱の大部分は、温度制御が必要な領域(電極)を加熱する状態になる前であっても冷媒に直接移動できる。
【0026】
典型的には、熱がウエハ処理システムに加えられるモードは2つ存在する。1つ目は、RF電力がシステムに導入されると、ウエハ処理中に熱が加えられる。熱の入力は、上部電極を通じてアセンブリの下部から始まり、冷媒に達するまでプレートのスタックを通って移動する。熱が界面および構成要素全体にわたって伝達されると、温度が上昇する。この温度上昇は、十分なRF電力がシステムに導入された場合にアセンブリ構成要素を破壊できるレベルに達する。
【0027】
熱がウエハ処理システムに導入される可能性のある2つ目の方法は、「アイドル」状態の間にヒータを使用することである。アイドル状態の間の1つの目的は、上述の段階中にウエハが処理されているときと同じ温度に電極およびバッキングプレートを保つことである。この概念が機能するためには、ヒータは、熱暴走状態を引き起こすことなく冷却プレートの冷却能力に打ち勝つのに十分な大きさでなければならない。結果として、従来のシステムで使用されるヒータは、非常に大きく強力であり、目標の温度にトッププレートを維持するという所望の目的を達成するためにはかなりのレベルの電力を必要とする。現在の方法では、従来のシステム構成要素および構成要素材料の冷却限界に達しつつある。
【0028】
いくつかの現在の例では、この問題は、単相冷却システム(液冷式)からポンプ式二相冷却システムにアップグレードすることによって対処されている。いくつかの例では、このアプローチにより、冷却プレートへの入熱レベルが非常に高い場合であっても一定の温度を保つことが可能である。いくつかの例では、冷却媒体は、媒体の飽和温度または沸点またはそれに近い温度の状態で、処理チャンバのトッププレートまたはアセンブリに入る。媒体がトッププレートまたはアセンブリから抽出された熱によって加熱されると、媒体は、沸騰して蒸発し始める。媒体の状態を液体から気体に変えるために使用されるエネルギーは、蒸発した材料が凝縮して液体状態に戻るとき、外部に伝達される。
【0029】
いくつかの構成では、この方法により、冷却媒体が液体状態のままである場合よりも多くの熱がウエハ処理システムから伝達できるようになる。加えて、媒体が飽和温度であるかまたは飽和温度に近いため、トッププレートまたはアセンブリの冷却チャネルまたはプレナムを通過する間は実質的に均一な状態を保ち、したがってプレート全体にわたって実質的に均一な温度を維持するのに役立つ。比較すると、従来の液冷システムにおける冷媒の温度は、典型的にはトッププレートまたはアセンブリの冷却チャネルで費やされる時間と共に上昇するため、トッププレート全体にわたって均一な温度を提供および維持することが困難である。この現象は、処理能力が高い場合に特に顕著である。
【0030】
いくつかの現在の例では、温度設定点は、トッププレートまたはアセンブリ(蒸発器)内の冷却チャネルにおける圧力を制御することによって制御される。圧力が上昇すると、流体の飽和温度は上昇する。逆に、圧力が減少すると飽和温度は減少する。所与の温度範囲に対して、適切な媒体を選択してもよい。いくつかの例では、この方法は、媒体のある程度の加熱を必要とする。これは、例えば、トッププレートまたはアセンブリに埋め込まれた、もしくはユースポイントに設けられたヒータを使用することによって達成することができる。いずれの場合も、媒体を加熱するために必要なエネルギーの量は、単相液冷システムで消費されるエネルギー(ごくわずかであっても)よりもはるかに少なくてもよい。いくつかの例では、ヒータがトッププレートまたはアセンブリに提供されず、代わりに媒体が冷却システムに入るときに加熱される。
【0031】
いくつかの例は、PCWを使用してシステムから熱を伝達するコンデンサ回路を含む。これを行うために、PCWは、供給温度に関係なく、一貫した入口温度を維持するように加熱され、関連する処理設備が冷却システムによって生成された熱を放散するのに必要なエネルギーを低下させる。上述のアイドル状態の間にPCWの温度を上昇させるために、ユースポイントヒータを使用できる。トッププレートまたはアセンブリがウエハの処理を始めると、出口における高温のPCWを流入する低温のPCWと混合してエネルギーを節約できる。いくつかの例では、PCWヒータは、より高いPCW温度を維持するために大量のエネルギーを供給する必要がない。
【0032】
いくつかの例では、トッププレートアセンブリ内のプレートスタックを利用できる。従来のアセンブリでは、スタックは、冷媒、冷却プレート、ヒータ、ガス分配プレート(GDP)またはバックプレート、および電極を含む場合がある。いくつかの従来の例では、各部品間の界面にガスケット材料が設けられている。使用中、アセンブリの温度は、冷却プレートから電極まで、すべての部品の厚さおよびすべてのガスケットを通じて上昇する。一方で現在の例では、スタックは、トッププレート、絶縁体、ガス分配プレート(GDP)、チルプレート、および電極を含む場合がある。一態様では、所望の目的は、ガス分配プレートから冷却プレートを、またはトッププレートからガス分配プレートを隔離することである。この配置により、温度制御を必要とするわずかな質量のみ残すことが可能である。さらに、使用中の温度上昇は、電極から冷却プレートまでしか発生しないことになる。一般に、例示的な配置は、スタック内の構成要素間の界面と厚さが少ないため、温度変化が大幅に少なくなる。
【0033】
図1Aは、一般的な参照目的で、例示的な冷却システム100の配置を含む。図示の冷却システム100では、熱エネルギーは、相変化(液体から気体)中に二相冷却媒体(冷却流体など)に伝達され、流体が再び状態を変化させる(気体から液体)ときにエネルギーを除去する。冷却流体101が、飽和温度付近で冷却プレート102に入る。1つまたは複数のユースポイントヒータ104は、冷却流体が冷却プレート102に入る前に冷却流体を加熱する。1つまたは複数の冷却プレートを設け、本明細書に記載の方法によって共に冷却してもよい。背圧レギュレータ106は、冷却ループ内の圧力を制御し、それによって飽和温度を制御する。冷却液の一部は、チャネルを通って流れるときに沸騰して蒸発する。これにより、冷却システムから熱が奪われ、冷却プレートおよび/または冷却システム内の他の熱的に接続された構成要素が冷却される。冷却流体は、冷媒コンデンサ108において液相に戻る。システムはまた、1つまたは複数の冷媒ポンプ110と、冷媒リザーバ110とを含む。PCWループ114は、コンデンサ108と併せて設けられてもよい。PCWループ114の拡大図が
図1Bに示され、構成要素および流れ方向が示されている。
【0034】
いくつかの例示的なシステム100は、コンデンサ108用の一次冷却媒体としてPCWを使用する。1つの例示的な配置116では、コンデンサ出口流体は、コンデンサ入口流体と混合され、PCWの温度を20℃よりも高くする。コンデンサ冷却出力流体の一部を混合して冷却入力流体を加熱すると、エネルギーを節約できる。別の例では、PCWフローは、RF電力入力の変化に応じて調整される。例えば、低RF電力入力では、低PCWが流れ、高RF電力入力では、高PCWが流れる。
【0035】
図2は、トッププレートアセンブリまたはスタック200の断面図を示す。アセンブリ200は、トッププレート202と、ガス分配プレート(GDP)206を含む冷却プレート204と、外側バッキングプレート(OBP)208とを含む。図示の例では、GDP206は、冷却プレート204の一体部分(すなわち、単一構造)を形成する。OBPもまた、一体部分を形成する場合があるが、ここでは別個の構成要素として示されている。GDP206は、
図6において完全なまたは部分的な同心リングパターンの概略図で示されるガス分配チャネル210を含む。他のパターンもまた、可能である。トッププレートアセンブリ200のこの例において、シリコンプレート212は、GDP206/冷却プレート204の下面に直接隣接して設けられている。この配置により、温度勾配を滑らかにし、スタック200内の複数の部品または層の必要性を最小限に抑えることができる。熱遮断部214は、スタック200の一部またはすべての層の間に設けられてもよい。
【0036】
図3は、トッププレートアセンブリまたはスタック300の別の例の断面図を示す。スタック300は、トッププレート302と、内側クールプレート304と、GDP306と、外側クールプレート308とを含む。いくつかの例は、洗浄および陽極酸化が容易な場合があるオープンプレナム設計を採用してもよい。複数の部品が含まれていても、損傷した部品を容易に交換可能である。スタック300内のプレートは、サイズが比較的小さく、より取り扱いやすくなっている。より小さい冷却プレート304および308は、熱的に移動する質量が少なくなっている。GDP306は、ガス分配チャネルまたはガスプレナム経路310を含むことができる。トッププレートからクールプレートを隔離するための熱遮断部は、スタック300の一部またはすべての層の間に、例えば314に設けられてもよい。
【0037】
図4は、ワンピース部品として形成されたトッププレートアセンブリまたはスタック400の別の例の断面図を示す。スタック400の一体的に形成された構成要素は、それにもかかわらず、スタック200またはスタック300の別個の構成要素と同じまたは同様の方式で一般的に機能することができる。
【0038】
本開示の二相冷却システムおよびアセンブリは、ウエハ処理システムの他の構成要素と併せて使用されてもよい。例えば、時変熱負荷は、半導体ウエハ処理の中心となる場合があり、ここでは熱生成が必然的に(ウエハ間で)離散的に発生する。エッチングプロセスモジュールでは、空間的に変化する熱負荷もまた一般的であり、ここではプラズマの密度および構成要素への近接度が不均一である。また、プラズマ処理チャンバの構成要素がプラズマ処理中に特定の温度にあることが望ましい場合があり、これらの構成要素は、ウエハ処理が始まるまでプラズマによって加熱されない。高温の液体を循環させることにより、最初のウエハが影響をもたらすことなく、最初のウエハを処理できるが、プラズマ処理を続けると、構成要素は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願公開第2008/0308228号に記載の、構成要素を目標とする高温まで冷却する必要があるようなプラズマによって、または本明細書に記載の二相冷却方法を使用することによって、またはそのような方法の組み合わせによって加熱される。
【0039】
二相冷却システムのいくつかの例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第8970114B2号に記載の液冷窓(liquid cooled window)を含んでもよい。
【0040】
したがって、いくつかの実施形態は、以下の例のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0041】
1.基板処理システムであって、基板を処理するための処理チャンバと、処理チャンバまたはその第1の構成要素の温度を調節するための二相冷却システムであって、二相冷却システムは、処理チャンバまたは構成要素と熱的に連通する冷却ループを含み、冷却ループは、熱交換器と流体連通する二相冷媒を含有し、処理チャンバまたは第1の構成要素は、冷却ループの一部を形成し、二相冷媒が熱交換器間の経路において通過できる1つまたは複数の通路を備えるトッププレートまたはクールプレートとを含む二相冷却システムと、二相冷媒の圧力を調節するための背圧レギュレータと、を備える、基板処理システム。
【0042】
2.例1に記載の基板処理システムであって、二相冷媒が冷却ループのセクションを通って流入または流出する前に、二相冷媒の温度を調節する少なくとも1つのヒータをさらに備える、基板処理システム。
【0043】
3.例1または2に記載の基板処理システムであって、背圧レギュレータによって調節される二相冷媒の圧力は、二相冷媒の飽和温度またはその温度差に基づいている、基板処理システム。
【0044】
4.例1~3のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、トッププレートまたはクールプレートの温度は、二相冷却システムによって調節され、調節されたクールプレートの温度は、基板堆積温度または基板エッチング処理温度に基づいている、基板処理システム。
【0045】
5.例1~4のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、処理チャンバは、RF電力によって電力供給され、クールプレートは、処理チャンバの下部電極の一部を形成する、基板処理システム。
【0046】
6.例1~5のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、処理チャンバは、RF電力によって電力供給され、トッププレートは、処理チャンバの上部電極の一部を形成する、基板処理システム。
【0047】
7.例1~6のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、トッププレートまたはクールプレートの温度は、二相冷却システムによって調節され、調節されたクールプレートの温度は、トッププレートまたはクールプレート内の二相冷媒の部分的な蒸発を可能にする、基板処理システム。
【0048】
8.例1~7のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、第1の構成要素は、熱遮断部によって処理チャンバの第2の構成要素から分離されている、基板処理システム。
【0049】
9.例1~8のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、トッププレートまたはクールプレートは、複数のガスゾーンを含む、基板処理システム。
【0050】
10.例1~9のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、冷却ループは、クイックディスコネクト接続を含む、基板処理システム。
【0051】
11.例1~10のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、プロセス冷却水(PCW)冷却ループをさらに備える、基板処理システム。
【0052】
12.例1~11のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、二相冷却ループは、PCW冷却ループと熱交換することができる、基板処理システム。
【0053】
13.例1~12のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、トッププレートまたはクールプレートは、スタックアセンブリに含まれる、基板処理システム。
【0054】
14.例1~13のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、トッププレートまたはクールプレートの1つまたは複数の通路は、完全なまたは部分的な同心リングパターンを含む、基板処理システム。
【0055】
15.例1~14のいずれか1つに記載の基板処理システムであって、複数のガスゾーンは、完全なまたは部分的な同心リングパターンを含む、基板処理システム。
【0056】
本開示のいくつかの例は、方法を含む。一例では、基板処理システムにおける処理温度を調節する方法が提供される。前記方法を、処理チャンバまたはその構成要素に関連して実施してもよい。前記方法は、処理チャンバまたはその構成要素の温度を調節するための二相冷却システムを提供することであって、二相冷却システムは、処理チャンバまたは構成要素と熱的に連通する冷却ループを含み、処理チャンバまたは構成要素は、冷却ループの一部を形成し、二相冷媒が熱交換器間の経路において通過できる1つまたは複数の通路を備えるトッププレートまたはクールプレートを含むことと、冷却ループを通して熱交換器間で二相冷媒を通過させることと、二相冷媒の圧力を調節するために背圧レギュレータを動作させることとを含むことができる。
【0057】
例示的な方法は、上記の例1~15に含まれる、または本明細書の他の場所に記載されるような動作または構成要素のいずれかを提供または実施することをさらに含むことができる。
【0058】
図5は、本明細書に記載の1つまたは複数の例示的なプロセスの実施形態を制御可能な機械500(コンデンサ回路エンクロージャ802、または902内のコントローラなど)の一例を示すブロック図である。代替の実施形態では、機械500は、スタンドアロンデバイスとして動作してもよく、または他の機械に接続(例えば、ネットワーク接続)されてもよい。ネットワーク展開では、機械500は、サーバ-クライアントネットワーク環境において、サーバ機械、クライアント機械、またはその両方の性能で動作可能である。一例では、機械500は、ピアツーピア(P2P)(または他の分散型)ネットワーク環境においてピア機械として作動することが可能である。さらに、単一の機械500のみが示されているが、「機械」という用語は、クラウドコンピューティング、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、または他のコンピュータクラスタ構成などを介して、本明細書で述べられる方法論のいずれか1つまたは複数を実施するための1セット(または複数セット)の命令を個別にまたは共同で実行する機械の任意の集合を含むとも解釈されるべきである。いくつかの例では、
図5を参照すると、非一時的機械可読媒体は、機械500によって読み取られると、少なくとも上に要約された非限定的な例示的な動作を含む方法において機械に動作を制御させる命令524を含む。
【0059】
本明細書に記載の例は、ロジック、いくつかの構成要素、またはメカニズムを含む、またはそれらによって動作可能である。回路構成要素は、ハードウェア(例えば、単純な回路、ゲート、ロジックなど)を含む有形のエンティティに実装された回路の集合である。回路構成要素のメンバシップは、時間の経過および基礎となるハードウェアの変動性に柔軟に対応できる。回路構成要素は、単独でまたは組み合わせて、動作時に特定の動作を実施できる
メンバを含む。一例では、回路構成要素のハードウェアは、特定の動作を実行するように不変に設計されてもよい(例えば、ハードワイヤード)。一例では、回路構成要素のハードウェアは、特定の動作の命令を符号化するために物理的に修正された(例えば、磁気的、電気的、不変質量粒子の可動配置などによって)コンピュータ可読媒体を含む、可変的に接続された物理的構成要素(例えば、実行ユニット、トランジスタ、単純な回路など)を含むことができる。物理的構成要素を接続する際に、ハードウェア構成要素の基礎となる電気的特性が変更される(例えば、絶縁体から導体へ、またはその逆)。命令により、組み込みハードウェア(例えば、実行ユニットまたはローディングメカニズム)が可変接続を介してハードウェア内に回路構成要素の要素を作成し、動作時に特定の動作の一部を実行することを可能にする。したがって、コンピュータ可読媒体は、デバイスが動作しているときに回路構成要素の他の構成要素に通信可能に結合される。一例では、物理的構成要素のいずれかが、複数の回路構成要素の複数の要素において使用されてもよい。例えば、動作中、実行ユニットは、ある時点で第1の回路構成要素の第1の回路において使用され、別の時点で第1の回路構成要素内の第2の回路によって、または第2の回路構成要素内の第3の回路によって再利用されてもよい。
【0060】
機械(例えば、コンピュータシステム)500は、ハードウェアプロセッサ502(例えば、中央処理装置(CPU)、ハードウェアプロセッサコア、またはそれらの任意の組み合わせ)、グラフィック処理ユニット(GPU)532、メインメモリ504、および静的メモリ506を含むことができ、その一部またはすべては、相互リンク(例えば、バス)508を介して互いに通信可能である。機械500は、ディスプレイデバイス510、英数字入力デバイス512(例えば、キーボード)、およびユーザインターフェース(UI)ナビゲーションデバイス514(例えば、マウス)をさらに含むことができる。一例では、ディスプレイデバイス510、英数字入力デバイス512、およびUIナビゲーションデバイス514は、タッチスクリーンディスプレイであってもよい。機械500は、大容量記憶デバイス(例えば、駆動ユニット)516、信号生成デバイス518(例えば、スピーカ)、ネットワークインターフェースデバイス520、および全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または別のセンサなどの1つまたは複数のセンサ530をさらに含むことができる。機械500は、1つまたは複数の周辺機器(例えば、プリンタ、カードリーダなど)と通信するため、またはそのような周辺機器を制御するために、シリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、パラレル、または他の有線または無線(例えば、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)など)接続などの出力コントローラ528を含んでもよい。
【0061】
大容量記憶デバイス516は、機械可読媒体522を含むことができる。この機械可読媒体522には、本明細書に記載の技術または機能のいずれか1つまたは複数を具現化する、または本明細書に記載の技術または機能のいずれか1つまたは複数によって利用されるデータ構造または命令524(例えば、ソフトウェア)のセットが1つまたは複数セット格納される。また示されるように、命令524は、機械500による実行中に、完全にまたは少なくとも部分的に、メインメモリ504内、静的メモリ506内、ハードウェアプロセッサ502内、またはGPU532内に存在してもよい。一例では、ハードウェアプロセッサ502、GPU532、メインメモリ504、静的メモリ506、または大容量記憶デバイス516のいずれか1つ、またはその任意の組み合わせによって、機械可読媒体522を構成してもよい。
【0062】
機械可読媒体522が単一の媒体として示されているが、「機械可読媒体」という用語は、1つまたは複数の命令524を格納するように構成された単一の媒体、または複数の媒体(例えば、集中型または分散型データベース、および/または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むことができる。
【0063】
「機械可読媒体」という用語は、機械500によって実行するための命令524を格納、符号化、または搬送することができ、かつ機械500に本開示の技術のいずれか1つまたは複数を実施させる任意の媒体、またはそのような命令524によって使用されるデータ構造またはそのような命令524に関連するデータ構造を格納、符号化、または搬送できる任意の媒体を含むことができる。機械可読媒体の非限定的な例は、固体メモリ、光学媒体、および磁気媒体を含むことができる。一例では、大容量機械可読媒体は、不変(例えば、静止)質量を有する複数の粒子を備える機械可読媒体522を含む。したがって、大容量機械可読媒体は、一時的に伝播する信号ではない。大容量機械可読媒体の特定の例は、半導体メモリデバイス(例えば、電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM))およびフラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリ、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含むことができる。さらに伝送媒体を使用し、ネットワークインターフェースデバイス520を介して、通信ネットワーク526を通じて命令524を送信、または受信可能である。
【0064】
特定の例示的な実施形態を参照して実施形態が説明されてきたが、本発明の主題のより広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正および変更を行うことができることは明らかであろう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味において考慮されるべきである。本明細書の一部を形成する添付の図面は、限定ではなく例示として、主題が実践され得る特定の実施形態を示す。例示された実施形態は、本明細書に開示された教示を当業者が実践できるように十分詳細に説明されている。本開示の範囲から逸脱することなく構造的および論理的な置換および変更を行うことができるように、他の実施形態を利用してもよく、また、明細書に開示された教示から他の実施形態を導き出してもよい。したがって、この詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物のすべての範囲とによってのみ定義される。
【0065】
本発明の主題のそのような実施形態は、本明細書において個々におよび/または集合的に「発明」という用語によって言及される場合があるが、これは単に便宜上の問題であり、本出願の範囲を任意の単一の発明または発明概念(もし実際に複数が開示されているならば)に自発的に限定する意図はない。したがって、本明細書では特定の実施形態を例示し説明したが、同じ目的を達成するために算定された任意の構成が、示された特定の実施形態の代替となり得ることを理解されたい。本開示は、様々な実施形態のすべての適応または変形を網羅することを意図している。上記の実施形態と、本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態との組み合わせは、上記の説明を検討すれば、当業者には明らかであろう。
【国際調査報告】