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▶ ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(54)【発明の名称】人毛のケアのための有効成分組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/58 20060101AFI20220113BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20220113BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20220113BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
A61K8/58
A61K8/49
A61Q5/00
A61Q19/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021547938
(86)(22)【出願日】2019-10-31
(85)【翻訳文提出日】2021-04-28
(86)【国際出願番号】 EP2019079769
(87)【国際公開番号】W WO2020089355
(87)【国際公開日】2020-05-07
(31)【優先権主張番号】102018127184.0
(32)【優先日】2018-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391008825
【氏名又は名称】ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン
【氏名又は名称原語表記】Henkel AG & Co. KGaA
【住所又は居所原語表記】Henkelstrasse 67,D-40589 Duesseldorf,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100104592
【弁理士】
【氏名又は名称】森住 憲一
(72)【発明者】
【氏名】レネ・クローン
(72)【発明者】
【氏名】エリック・シュルツェ・ツーア・ヴィーシェ
(72)【発明者】
【氏名】トルステン・レヒナー
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AC111
4C083AC121
4C083AC131
4C083AC301
4C083AC421
4C083AC581
4C083AC641
4C083AC681
4C083AC791
4C083AC851
4C083AC852
4C083AC911
4C083AC912
4C083AD211
4C083AD331
4C083AD351
4C083AD491
4C083BB06
4C083BB51
4C083BB53
4C083CC02
4C083CC31
4C083EE12
(57)【要約】
本発明は、人毛のケアのための有効成分組成物に関する。特に、本発明は、a)少なくとも1つの有機ケイ素化合物およびb)ピロリドンカルボン酸またはピロリドンカルボン酸の塩を含むケラチン物質を処理するための化粧剤に関し、前記化粧剤は、損傷を受けた毛髪のケアに特に適している。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)少なくとも1つの有機ケイ素化合物、および
b)ピロリドンカルボン酸またはピロリドンカルボン酸の塩
を含む、ケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項2】
前記少なくとも1つの有機ケイ素化合物は、式(I)および/または(II)の化合物:
【化1】
[式(I)の有機ケイ素化合物中、
・R、Rはいずれも水素原子を表し、
・Lは、直鎖、二価のC-Cアルキレン基、好ましくはプロピレン基(-CH-CH-CH-)またはエチレン基(-CH-CH-)を表し、
・RおよびRは、独立して、メチル基またはエチル基を表し、
・aは数値3を表し、および
・bは数値0を表す]、
【化2】
[式(II)の有機ケイ素化合物中、
・R、R’、R’’、R、R’およびR’’は、独立してC-Cアルキル基を表し、
・A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は独立して、直鎖または分岐鎖二価のC-C20アルキレン基を表し、
・RおよびRは独立して、水素原子、C-Cアルキル基、ヒドロキシC-Cアルキル基、C-Cアルケニル基、アミノC-Cアルキル基または式(III)の基:
【化3】
〔式中、
・cは、1~3の整数を表し、
・dは、整数3-cを表し、
・c’は、1~3の整数を表し、
・d’は、整数3-c’を表し、
・c’’は、1~3の整数を表し、
・d’’は、整数3-c’’を表し、
・eは、0または1を表し、
・fは、0または1を表し、
・gは、0または1を表し、
・hは、0または1を表し、
ただし、e、f、gおよびhの成分の少なくとも1つは0と異なる〕
を表す]
を含むことを特徴とする、請求項1に記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項3】
ケラチン物質を処理するための剤は、
・(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン
・(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン
・(2-アミノエチル)トリメトキシシラン
・(2-アミノエチル)トリエトキシシラン
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン
・(2-ジメチルアミノエチル)トリメトキシシラン、および
・(2-ジメチルアミノエチル)トリエトキシシラン、
からなる群より選択される少なくとも1つの式(I)の有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする、または、
ケラチン物質を処理するための剤は、
・3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・N-メチル-3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・N-メチル-3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・2-[ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アミノ]エタノール
・2-[ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ]エタノール
・3-(トリメトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・3-(トリエトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
・N1,N1-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1,2-エタンジアミン
・N1,N1-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1,2-エタンジアミン
・N,N-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-2-プロペン-1-アミン、および
・N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-2-プロペン-1-アミン
からなる群より選択される少なくとも1つの式(II)の有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項4】
式(I)の有機ケイ素化合物の量は、化粧剤の総重量に基づいて、0.01~10重量%、好ましくは0.02~8重量%、好ましくは0.05~6重量%、最も好ましくは0.1~4重量%であることを特徴とする、および/または、
式(II)の有機ケイ素化合物の量は、化粧剤の総重量に基づいて、0.01~10重量%、好ましくは0.02~9重量%、好ましくは0.05~8重量%、さらにより好ましくは0.1~7重量%、最も好ましくは0.1~6重量%であることを特徴とする、および/または、
式(I)の有機ケイ素化合物は3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミンである、および/または式(II)の有機ケイ素化合物は(3-アミノプロピル)トリエトキシシランであることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項5】
ケラチン物質を処理するための剤は、
・メチルトリメトキシシラン
・メチルトリエトキシシラン
・エチルトリメトキシシラン
・エチルトリエトキシシラン
・プロピルトリメトキシシラン
・プロピルトリエトキシシラン
・オクチルトリメトキシシラン
・オクチルトリエトキシシラン
・ドデシルトリメトキシシラン
・ドデシルトリエトキシシラン
・オクチルデシルトリメトキシシランおよび
・オクチルデシルトリエトキシシラン
からなる群から好ましくは選択される、式(IV)の少なくとも1つの有機ケイ素化合物:
【化4】
を含むことを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項6】
化粧剤は、グリセリン、尿素、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸のシラノールエステル、パンテノール、タウリン、セラミド、フィトステロール、アロエベラ抽出物、クレアチン、クレアチニン、ヒアルロン酸ナトリウム、多糖類、ビオサッカリドガム-1、キュウリ抽出物、ブチレングリコール、プロピレングリコール、メチルプロパンジオール、エチルヘキシルグリセリン、ソルビトール、アミノ酸、グリシン、グリシン大豆、ヒスチジン、特に好ましいアミノ酸であるチロシンまたはトリプトファン、アミノ酸誘導体、乳酸、乳酸塩、特に乳酸ナトリウム、および/またはエチルヘキシルオキシグリセリンからなる群から好ましくは選択されるさらなる皮膚保湿剤である成分c)をさらに含むことを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項7】
化粧剤は、成分d)として、少なくとも1つの式(V)のカチオン性界面活性剤:
【化5】
[式中、
12、R13、R14は、独立して、C-Cアルキル基、C-Cアルケニル基またはC-Cヒドロキシアルキル基を表し、
15は、C-C28アルキル基、好ましくはC10-C22アルキル基を表し、および
は、生理学的に適合性があるアニオンを表す]
をさらに含むことを特徴とする、および/または
化粧剤は、成分d)として、少なくとも1つの式(VI)のカチオン性界面活性剤:
【化6】
[式中、
16は、C-Cアルキル基を表し、
17、R18は、独立して、C-C27アルキル基、好ましくはC10-C22アルキル基を表し、および
は、生理学的に適合性があるアニオンを表す]
をさらに含むことを特徴とする、および/または
化粧剤は、成分d)として、少なくとも1つの式(VII)のカチオン性界面活性剤:
【化7】
[式中、
19、R20は独立して、C-Cアルキル基、C-Cアルケニル基またはC-Cヒドロキシアルキル基を表し、
21、R22は、独立して、C-C27アルキル基、好ましくはC10-C22アルキル基であり、および
は、生理学的に適合性があるアニオンを表す]
をさらに含むことを特徴とする、および/または
化粧剤は、成分d)として、少なくとも1つの式(VIII)のカチオン性界面活性剤:
【化8】
[式中、
23、R24は、独立して、C-Cアルキル基、C-Cアルケニル基またはC-Cヒドロキシアルキル基を表し、および
25は、C-C28アルキル基、好ましくはC10-C22アルキル基を表す]
をさらに含むことを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項8】
ピロリドンカルボン酸またはピロリドンカルボン酸の塩は、化粧剤中に、いずれの場合も化粧剤の総重量に基づいて、0.01~10重量%、好ましくは0.25~8重量%、より好ましくは0.5~6重量%の量で存在することを特徴とする、および/またはピロリドンカルボン酸の塩は、対イオンとして生理学的に許容されるカチオンを有するピロリドンカルボン酸塩、好ましくはピロリドンカルボン酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特にDL-2-ピロリドン-5-カルボン酸Naであることを特徴とする、請求項1~7のいずれかに記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項9】
ケラチン物質を処理するための剤は、少なくとも2つの構造的に異なる有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれかに記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項10】
剤は、少なくとも1つの式(I)の有機ケイ素化合物および少なくとも1つの式(IV)の有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする、請求項1~9のいずれかに記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項11】
ケラチン物質を処理するための剤は、ケラチン物質を処理するための剤の総重量に基づいて、
・0.5~3重量%の、(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン、(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン、(2-アミノエチル)トリメトキシシラン、(2-アミノエチル)トリエトキシシラン、(3-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3-ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(2-ジメチルアミノエチル)トリメトキシシランおよび(2-ジメチルアミノエチル)トリエトキシシランからなる群から選択される少なくとも1つの第1有機ケイ素化合物、および
・3.2~10.0重量%の、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシランおよびドデシルトリエトキシシランからなる群から選択される少なくとも1つの第2有機ケイ素化合物
を含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれかに記載のケラチン物質を処理するための化粧剤。
【請求項12】
ケラチン物質のケアのための請求項1~11のいずれかに記載のケラチン物質を処理するための化粧剤の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケラチン物質を処理するための化粧剤に関し、該剤は、第1成分として有機ケイ素化合物および第2成分としてピロリドンカルボン酸またはピロリドンカルボン酸の塩を含む。また、本発明は前記化粧剤の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の異なる発生源からの化学薬品による毛髪への外部ストレスは、美容ケア製品の開発に対して様々な課題を提起する。空気および水の不純物は、皮膚および毛髪に対し有害作用を有する。最も重要な大気汚染物質として、多環式芳香族炭化水素、揮発性有機化合物、窒素酸化物(NO)、粒子およびタバコの煙が挙げられる。種々の大気汚染物質の作用は、他の大気汚染物質の存在下およびUV照射作用下で増強される。
【0003】
二酸化硫黄、オゾンおよび窒素酸化物などの空気の気体汚染物質の毒性は、生物に損傷を生ずるフリーラジカルに対する開始剤活性に特に関連することが知られている。フリーラジカルはまた、身体中で自然に発生する代謝物である。大量にある場合、フリーラジカルは、刺激および炎症を促進し、老化の過程を加速させ得る。このケースで、「酸化的損傷」という場合、フリーラジカルは、目視可能な毛髪損傷、例えば、光沢および手触り感の減少、および/または毛髪色の退色を引き起こし得る。
【0004】
さらに、特定の毛髪テクスチャ-に対する消費者の要求の変化の多くは、毛髪の反復性の化学的ストレスに関連する。例えば、毛髪着色剤は、毛髪にストレスを与え、この結果として、特殊な集中ケアが必要となる場合がある。
【0005】
先行技術には、少なくとも1つのヒドロキシル基および/または加水分解性基を含むシラン群に属するオルガノシリコン化合物が記載されている。ヒドロキシ基および/または加水分解性基の存在のために、シランは、水の存在下で、加水分解またはオリゴマー化またはポリマー化(重合)する反応性物質である。ケラチン物質に適用されると、シランのオリゴマー化またはポリマー化が水の存在により開始され、最終的に、保護作用を提供し得るフィルムの形成に至る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の根底にある課題は、改善されたケアおよび/または保護効果を備えた化粧剤を提供することである。特に、本発明は、毛髪処理の後に、ストレスを受けた毛髪に特別なケアを提供する後処理を可能にする化粧剤を提供するというタスクに基づいてる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この問題は、
a)少なくとも1つの有機ケイ素化合物、および
b)ピロリドンカルボン酸またはピロリドンカルボン酸の塩
を含むケラチン物質を処理するための化粧剤によって解決される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ケラチン物質には、毛髪、皮膚、爪(例えば、手の指の爪および/または足指の爪)が含まれる。羊毛、毛皮および羽毛も、ケラチン物質の定義に入る。
【0009】
好ましくは、ケラチン物質は、人毛、ヒト皮膚およびヒト爪、特に、手の指の爪および足指の爪であると理解される。特に、ケラチン物質は、人毛、特に、頭髪および/または髭であると理解される。
【0010】
本発明に不可欠の第1成分として、ケラチン物質を処理するための化粧剤は、少なくとも1つの有機ケイ素化合物を含む。好ましい有機ケイ素化合物は、1個、2個または3個のケイ素原子を有するシランから選択され、該有機ケイ素化合物は、1分子当たり1個以上のヒドロキシル基および/または加水分解性基を含む。
【0011】
オルガノシリコン化合物とも呼ばれる有機ケイ素化合物は、直接ケイ素-炭素結合(Si-C)を有するか、または炭素が、酸素、窒素または硫黄原子を介してケイ素原子に結合している。有機ケイ素化合物は、1個~3個のケイ素原子を含む化合物である。有機ケイ素化合物は、好ましくは、1個または2個のケイ素原子を含む。
【0012】
IUPAC法によると、シランという用語は、ケイ素骨格および水素をベースにした一群の化学化合物を表す。有機シランでは、水素原子は(置換)アルキル基および/またはアルコキシ基などの有機基により、完全にまたは部分的に、置換されている。有機シランでは、いくつかの水素原子は、ヒドロキシ基により置換されてもよい。
【0013】
ケラチン物質を処理するための剤は、好ましくは、1、2または3個のケイ素原子を有するシランから選択される少なくとも1つの有機ケイ素化合物を含み、該有機ケイ素化合物は、1分子当たり1個以上のヒドロキシル基および/または加水分解性基を含む。
【0014】
特に好ましい実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、1、2または3個のケイ素原子を有するシランから選択される少なくとも1つの有機ケイ素化合物を含み、該有機ケイ素化合物は、1分子当たり、1個以上の塩基性基および1個以上のヒドロキシル基または加水分解性基を含む。
【0015】
この塩基性基は、例えば、アミノ基、アルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基であり得、これは、好ましくは、リンカーを介してケイ素原子に結合される。塩基性基は、好ましくは、アミノ基、C-Cアルキルアミノ基またはジ(C-C)アルキルアミノ基である。
【0016】
加水分解性基は、好ましくは、C-Cアルコキシ基、特にエトキシ基またはメトキシ基である。加水分解性基がケイ素原子に直接結合されるのが好ましい。例えば、加水分解性基がエトキシ基の場合、有機ケイ素化合物は、好ましくは、構造ユニットR’R’’R’’’Si-O-CH-CHを含む。基R’、R’’およびR’’’は、ケイ素原子の3つの残存する自由原子価を表す。
【0017】
特に良好な結果は、ケラチン物質を処理するための剤が少なくとも1つの式(I)および/または(II)の有機ケイ素化合物を含む場合に得られた。
【0018】
式(I)および(II)の化合物は、1、2または3個のケイ素原子を有するシランから選択される有機ケイ素化合物であり、該有機ケイ素化合物は、1分子当たり1個以上のヒドロキシル基および/または加水分解性基を含む。
【0019】
別の極めて好ましい実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、少なくとも1つの式(I)および/または(II)の有機ケイ素化合物を含む:
【化1】
[式中、
・R、Rはいずれも水素原子を表し、
・Lは、直鎖、二価のC-Cアルキレン基、好ましくはプロピレン基(-CH-CH-CH-)またはエチレン基(-CH-CH-)を表し、
・RおよびRは、独立して、メチル基またはエチル基を表し、
・aは数値3を表し、および
・bは数値0を表す]、
【化2】
[式中、
・R、R’、R’’は、独立してC-Cアルキル基を表し、
・R、R’およびR’’は、独立してC-Cアルキル基を表し、
・A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は独立して、直鎖または分岐鎖二価のC-C20アルキレン基を表し、
・RおよびRは独立して、水素原子、C-Cアルキル基、ヒドロキシC-Cアルキル基、C-Cアルケニル基、アミノC-Cアルキル基または式(III)の基:
【化3】
〔式中、
・cは、1~3の整数を表し、
・dは、整数3-cを表し、
・c’は、1~3の整数を表し、
・d’は、整数3-c’を表し、
・c’’は、1~3の整数を表し、
・d’’は、整数3-c’’を表し、
・eは、0または1を表し、
・fは、0または1を表し、
・gは、0または1を表し、
・hは、0または1を表し、
ただし、e、f、gおよびhの少なくとも1つが0とは異なる〕
を表す]。
【0020】
式(I)および式(II)の化合物中の置換基R、R、R、R、R、R’、R’’、R、R’、R’’、R、R、L、A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は、以下で例として説明される:
-Cアルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、s-ブチルおよびt-ブチル、n-ペンチルおよびn-ヘキシル基である。プロピル、エチルおよびメチルは、好ましいアルキル基である。 C-Cアルケニル基の例は、ビニル、アリル、ブト-2-エニル、ブト-3-エニルおよびイソブテニル、好ましいC-Cアルケニル基はビニルおよびアリルである。ヒドロキシC-Cアルキル基の好ましい例は、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル基、5-ヒドロキシペンチルおよび6-ヒドロキシヘキシル基であり;2-ヒドロキシエチル基が特に好ましい。アミノC-Cアルキル基の例は、アミノメチル基、2-アミノエチル基、3-アミノプロピル基である。2-アミノエチル基が特に好ましい。直鎖二価のC-C20アルキレン基の例としては、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CH-CH-)、プロピレン基(-CH-CH-CH-)およびブチレン基(-CH-CH-CH-CH-)が挙げられる。プロピレン基(-CH-CH-CH-)が特に好ましい。3C原子の鎖長から、二価のアルキレン基はまた分岐し得る。分岐二価のC-C20アルキレン基の例は、(-CH-CH(CH)-)および(-CH-CH(CH)-CH-)である。
【0021】
式(I)の有機ケイ素化合物において
【化4】
基RおよびRは互いに独立して、水素原子またはC-Cアルキル基を表す。特に、基RおよびRはいずれも水素原子を表す。
【0022】
有機ケイ素化合物の中央部分には、構造ユニットまたはリンカー-L-が存在し、これは、直鎖または分岐鎖二価のC-C20アルキレン基を表す。
【0023】
好ましくは、-L-は、直鎖二価のC-C20アルキレン基を表す。より好ましくは、-L-は、直鎖二価のC-Cアルキレン基を表す。特に好ましい-Lは、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CH-CH-)、プロピレン基(-CH-CH-CH-)またはブチレン基(-CH-CH-CH-CH-)を表す。特に、Lは、プロピレン基(-CH-CH-CH-)を表す。
【0024】
式(I)の有機ケイ素化合物
【化5】
は、一端にケイ素含有基-Si(OR(Rを有する。
【0025】
末端構造ユニット-Si(OR(Rでは、Rは水素またはC-Cアルキル基であり、RはC-Cアルキル基である。特に、RおよびRは、互いに独立して、メチル基またはエチル基を表す。
【0026】
ここで、aは1~3の整数を表し、bは整数3-aを表す。aが数値3を表す場合、bは0に等しい。aが数値2を表す場合、bは1に等しい。aが数値1を表す場合、bは2に等しい。
【0027】
水および/または大気汚染の負の効果に対する最良の保護(「汚染防止」効果)およびストレスを受けた毛髪の最良のケアは、ケラチン物質を処理するための剤が、基R、Rが独立してメチル基またはエチル基を表す少なくとも1つの式(I)の有機ケイ素化合物を含む場合に得られる。
【0028】
特に適切な式(I)の有機ケイ素化合物は、以下である:
・(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン
【化6】
・(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン
【化7】
・1-(3-アミノプロピル)シラントリオール
【化8】
・(2-アミノエチル)トリエトキシシラン
【化9】
・(2-アミノエチル)トリメトキシシラン
【化10】
・1-(2-アミノエチル)シラントリオール
【化11】
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン
【化12】
・(3-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン
【化13】
・1-(3-ジメチルアミノプロピル)シラントリオール
【化14】
・(2-ジメチルアミノエチル)トリエトキシシラン
【化15】
・(2-ジメチルアミノエチル)トリメトキシシラン、および/または
【化16】
・1-(2-ジメチルアミノエチル)シラントリオール
【化17】
【0029】
上述の式(I)の有機ケイ素化合物は、市販品として入手できる。
【0030】
例えば、(3-アミノプロピル)トリメトキシシランは、Sigma-Aldrichから購入できる。(3-アミノプロピル)トリエトキシシランもSigma-Aldrichから市販品として入手できる。
【0031】
別の実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、少なくとも1つの式(II)の有機ケイ素化合物
【化18】
を含む。
【0032】
本発明による式(II)のオルガノシリコン化合物は、それぞれ、ケイ素含有基(RO)(RSi-および-Si(R’)d’(OR’)c’を両端に有する。
【0033】
式(II)の分子の中央部分には、基-(A)-および-[NR-(A’)]-および-[O-(A’’)]-および-[NR-(A’’’)]-が存在する。ここで、それぞれの基e、f、gおよびhは、互いに独立して、数値0または1である、ただし、基e、f、gおよびhの少なくとも1つは0とは異なる。換言すれば、本発明による式(II)の有機ケイ素化合物は、-(A)-および-[NR-(A’)]-および-[O-(A’’)]-および-[NR-(A’’’)]-からなる群から選択される少なくとも1つの基を含む。
【0034】
2つの末端構造単位(RO)(RSi-および-Si(R’)d’(OR’)c’において、R、R’、R’’は、互いに独立して、水素原子またはC-Cアルキル基を表す。基R、R’およびR’’は、独立してC-Cアルキル基を表す。
【0035】
ここで、cは1~3の整数を表し、dは整数3-cを表す。cが数値3を表す場合、dは0に等しい。cが数値2を表す場合、dは1に等しい。cが数値1を表す場合、dは2に等しい。
【0036】
同様に、c’は1~3の整数を表し、d’は整数3-c’を表す。c’が数値3を表す場合、d’は0を表す。c’が数値2を表す場合、d’は1を表す。c’が数値1を表す場合、d’は2を表す。
【0037】
基cおよびc’がいずれも数値3を表す場合に、ケラチン物質を処理するための剤の極めて高い汚染防止効果が得られる。この場合、dおよびd’はいずれも数値0を表す。
【0038】
さらに好ましい実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、少なくとも1つの式(II)の有機ケイ素化合物:
【化19】
[式中、
・RおよびR’は独立して、メチル基またはエチル基を表し、
・cおよびc’はいずれも、数値3を表し、および
・dおよびd’はいずれも、数値0を表す。]
を含む。
【0039】
cおよびc’がいずれも数値3で、dおよびd’がいずれも数値0である場合、本発明の有機ケイ素化合物は、式(IIa)
【化20】
に該当する。
【0040】
基e、f、gおよびhは独立して、数値0または1を表し得る。それにより、e、f、gおよびhの基の少なくとも1つが0とは異なる。従って、略記e、f、gおよびhは、-(A)-および-[NR-(A’)]-および-[O-(A’’)]-および-[NR-(A’’’)]-のどの基が式(II)の有機ケイ素化合物の中央部に位置するかを決定する。
【0041】
これに関して、特定の基の存在が「汚染防止」効果を高める観点から特に有利であることが明らかになった。特に良好な結果は、少なくとも基e、f、gおよびhの2つが数値1を表す場合に得られた。特に好ましいのは、eおよびfは、いずれも数値1を表し、さらに、gおよびhがいずれも数値0を表す場合である。
【0042】
eおよびfがいずれも数値1を表し、gおよびhがいずれも数値0を表す場合、本発明の有機ケイ素化合物は、式(IIb)
【化21】
に該当する。
【0043】
基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は独立して、直鎖または分岐鎖二価のC-C20アルキレン基を表す。好ましくは、基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は互いに独立して、直鎖二価のC-C20アルキレン基を表す。さらに好ましくは、基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は互いに独立して、直鎖二価のC-Cアルキレン基を表す。特に、基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は互いに独立して、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CH-CH-)、プロピレン基(-CH-CH-CH-)またはブチレン基(-CH-CH-CH-CH-)を表す。特に、基A、A’、A’’、A’’’およびA’’’’は、プロピレン基(-CH-CH-CH-)を表す。
【0044】
基fが数値1を表す場合、式(II)の有機ケイ素化合物は、構造基-[NR-(A’)]-を含む。
【0045】
基hが数値1を表す場合、式(II)の有機ケイ素化合物は、構造基-[NR-(A’’’)]-を含む。
【0046】
式中、RおよびRは独立して、水素原子、C-Cアルキル基、ヒドロキシC-Cアルキル基、C-Cアルケニル基、アミノC-Cアルキル基または式(III)の基
【化22】
を表す。
【0047】
極めて好ましくは、RおよびRは独立して、水素原子、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アルケニル基、2-アミノエチル基または式(III)の基を表す。
【0048】
基fが数値1を表し、基hが数値0を表す場合、本発明による有機ケイ素化合物は、基-[NR-(A’)]-を含むが、-[NR-(A’’’)]-を含まない。基Rが式(III)の基である場合、ケラチン物質を処理するための剤は、3個の反応性シラン基を有する有機ケイ素化合物を含む。
【0049】
さらに好ましい実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、少なくとも1つの式(II)の有機ケイ素化合物:
【化23】
[式中、
・eおよびfはいずれも数値1を表し、
・gおよびhはいずれも数値0を表し、
・AおよびA’は互いに独立して、直鎖二価のC-Cアルキレン基を表し、および
・Rは、水素原子、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アルケニル基、2-アミノエチル基または式(III)の基を表す。]
を含む。
【0050】
別の好ましい実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、少なくとも1つの式(II)の有機ケイ素化合物
[式中、
・eおよびfはいずれも数値1を表し、
・gおよびhはいずれも数値0を表し、
・AおよびA’は互いに独立して、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CH-CH-)またはプロピレン基(-CH-CH-CH-)を表し、および
・Rは、水素原子、メチル基、2-ヒドロキシエチル基、2-アルケニル基、2-アミノエチル基または式(III)の基を表す。]
を含む。
【0051】
課題の解決に好適な式(II)の有機ケイ素化合物は、下記である:
・3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
【化24】
・3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
【化25】
・N-メチル-3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
【化26】
・N-メチル-3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
【化27】
・2-[ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アミノ]-エタノール
【化28】
・2-[ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ]エタノール
【化29】

・3-(トリメトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
【化30】
・3-(トリエトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン
【化31】
・N1,N1-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1,2-エタンジアミン
【化32】
・N1,N1-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1,2-エタンジアミン
【化33】
・N,N-ビス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-2-プロペン-1-アミン
【化34】
・N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-2-プロペン-1-アミン
【化35】
【0052】
上述の式(II)の有機ケイ素化合物は、市販品として入手できる。
【0053】
CAS番号82985-35-1のビス(トリメトキシシリルプロピル)アミンは、Sigma-Aldrichから購入できる。
【0054】
CAS番号13497-18-2のビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]アミンは、3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミンとしても知られ、例えば、Sigma-Aldrichから購入でき、または、Evonikから商品名Dynasylan 1122で市販品として入手できる。
【0055】
N-メチル-3-(トリメトキシシリル)-N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミンは、別名ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)-N-メチルアミンとも呼ばれ、Sigma-AldrichまたはFluorochemから市販品として購入できる。
【0056】
CAS番号18784-74-2の3-(トリエトキシシリル)-N,N-ビス[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミンは、例えば、FluorochemまたはSigma-Aldrichから購入できる。
【0057】
毛髪に適用されるケラチン物質を処理するための剤が、少なくとも1つの式(IV)の有機ケイ素化合物:
【化36】
含む場合、有利であることも明らかになった。
【0058】
式(IV)の化合物は、1、2または3個のケイ素原子を有するシランから選択される有機ケイ素化合物であり、該有機ケイ素化合物は、1分子当たり1個以上のヒドロキシル基および/または加水分解性基を含む。
【0059】
式(IV)の有機ケイ素化合物:
【化37】
[式中、
・Rは、C-C12アルキル基を表し、
・R10は、水素原子またはC-Cアルキル基を表し、
・R11は、C-Cアルキル基を表し、
・kは、1~3の整数であり、および
・mは、3-kの整数を表す。]
はまた、アルキルアルコキシシラン型またはアルキルヒドロキシシラン型のシランと称されることもある。
【0060】
さらに好ましい実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、式(I)の有機ケイ素化合物に加えて、少なくとも1つの式(IV)の有機ケイ素化合物:
【化38】
[式中、
・Rは、C-C12アルキル基を表し、
・R10は、水素原子またはC-Cアルキル基を表し、
・R11は、C-Cアルキル基を表し、
・kは、1~3の整数であり、および
・mは、3-kの整数を表す。]
をさらに含む。
【0061】
同様に好ましい実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、式(II)の有機ケイ素化合物に加えて、少なくとも1つの式(IV)の有機ケイ素化合物:
【化39】
[式中、
・Rは、C-C12アルキル基を表し、
・R10は、水素原子またはC-Cアルキル基を表し、
・R11は、C-Cアルキル基を表し、
・kは、1~3の整数であり、および
・mは、3-kの整数を表す。]
をさらに含む。
【0062】
さらに好ましい実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、式(I)および(II)の有機ケイ素化合物に加えて、少なくとも1つの式(IV)の有機ケイ素化合物:
【化40】
[式中、
・Rは、C-C12アルキル基を表し、
・R10は、水素原子またはC-Cアルキル基を表し、
・R11は、C-Cアルキル基を表し、
・kは、1~3の整数であり、および
・mは、3-kの整数を表す。]
をさらに含む。
【0063】
式(IV)の有機ケイ素化合物において、基Rは、C-C12アルキル基を表す。このC-C12アルキル基は、飽和しており、直鎖または分岐であってよい。好ましくは、Rは、直鎖C-Cアルキル基を表す。好ましくはRは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、n-ドデシル基を表す。特に好ましくは、Rはメチル基、エチル基またはn-オクチル基を表す。
【0064】
式(IV)の有機ケイ素化合物において、基R10は、水素原子またはC-Cアルキル基を表す。R10は、メチル基またはエチル基を表す場合が特に好ましい。
【0065】
式(IV)の有機ケイ素化合物において、基R11は、C-Cアルキル基を表す。R11は、メチル基またはエチル基を表す場合が特に好ましい。
【0066】
さらに、kは1~3の整数を表し、mは整数3-kを表す。kが数値3を表す場合、mは0に等しい。kが数値2を表す場合、mは1に等しい。kが数値1を表す場合、mは2に等しい。
【0067】
ケラチン物質を処理するための剤が、基kが数値3を表す少なくとも1つの式(IV)の有機ケイ素化合物を含む場合、極めて高い「汚染防止」効果がで得られる。この場合、残りのmは数値0を表す。
【0068】
課題の解決に特に好適な式(IV)の有機ケイ素化合物は以下である:
・メチルトリメトキシシラン
【化41】
・メチルトリエトキシシラン
【化42】
・エチルトリメトキシシラン
【化43】
・エチルトリエトキシシラン
【化44】
・n-ヘキシルトリメトキシシラン
【化45】
・n-ヘキシルトリエトキシシラン
【化46】
・n-オクチルトリメトキシシラン
【化47】
・n-オクチルトリエトキシシラン
【化48】
・n-ドデシルトリメトキシシラン、
【化49】
・n-ドデシルトリエトキシシラン
【化50】
および、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、オクチルデシルトリメトキシシランおよび/またはオクチルデシルトリエトキシシランである。
【0069】
上記有機ケイ素化合物は、反応性化合物である。
【0070】
これに関連して、剤が有機ケイ素化合物として、(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン、すなわちアミノプロピルトリエトキシシラン(AMEO)および/または3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン、すなわちビス(トリエトキシシリルプロピル)アミンを含む場合、特に好ましいことがわかった。
【0071】
本発明の好ましい実施形態によれば、式(I)の有機ケイ素化合物、特に(3-アミノプロピル)トリエトキシシランは、化粧剤中に、化粧剤の総重量に基づいて、0.01~10重量%、好ましくは0.02~8重量%、より好ましくは、0.05~6重量%、最も好ましくは0.1~4重量%の量で存在する、および/または式(II)の有機ケイ素化合物、特に3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミンは、化粧剤中に、化粧剤の総重量に基づいて、0.01~10重量%、好ましくは0.02~9重量%、より好ましくは0.05~8重量%、最も好ましくは0.1~7重量%の量で存在する。
【0072】
本発明の文脈において、重量%の数字は、特に明記しない限り、常に化粧剤の総重量に基づいている。
【0073】
別の好ましい実施形態では、剤は、少なくとも2つの構造的に異なる有機ケイ素化合物を含む。
【0074】
好ましい実施形態では、剤は、少なくとも1つの式(I)の有機ケイ素化合物および少なくとも1つの式(IV)の有機ケイ素化合物を含む。
【0075】
別の好ましい実施形態では、剤は、剤の総重量を基準にして、
・0.5~5重量%の、(3-アミノプロピル)トリメトキシシラン、(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン、(2-アミノエチル)トリメトキシシラン、(2-アミノエチル)トリエトキシシラン、(3-ジメチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、(3-ジメチルアミノプロピル)トリエトキシシラン、(2-ジメチルアミノエチル)トリメトキシシラン、および(2-ジメチルアミノエチル)トリエトキシシランからなる群から選択される少なくとも1つの第1有機ケイ素化合物、および
・3.2~10重量%の、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシランおよびオクタデシルトリエトキシシランからなる群から選択される少なくとも1つの第2有機ケイ素化合物
を含むことを特徴とする。
【0076】
少なくとも1つの加水分解性基を有する有機ケイ素化合物の場合には、少量の水の添加であっても、加水分解に繋がる。加水分解生成物および/または少なくとも1つのヒドロキシル基を有する有機ケイ素化合物は、縮合反応で相互に反応し得る。この理由のために、少なくとも1つの加水分解性基を有する有機ケイ素化合物およびそれらの加水分解生成物および/または縮合生成物の両方が、剤中に存在し得る。少なくとも1つのヒドロキシル基を有する有機ケイ素化合物が使用される場合、少なくとも1つのヒドロキシル基を有する有機ケイ素化合物およびそれらの縮合生成物の両方が、剤中に存在し得る。
【0077】
縮合生成物は、1分子当たり、それぞれ少なくとも1つのヒドロキシル基または加水分解性基を有する少なくとも2つの有機ケイ素化合物の、水の除去および/またはアルカノールの除去を伴う反応により形成された生成物であると理解される。縮合生成物は、例えば、ダイマーであってもよく、また、トリマーまたはオリゴマーであってもよく、縮合生成物はモノマーと平衡状態にある。加水分解で使用されるまたは消費される水の量に応じて、モノマー有機ケイ素化合物の平衡は縮合生成物側にシフトする。
【0078】
本発明の第2の必須成分として、ケラチン物質を処理するための化粧剤は、さらなる成分b)として、ピロリドンカルボン酸またはピロリドンカルボン酸の塩を含む。本発明に至る作業の過程で、特に良好なケア効果を達成するために、有機ケイ素化合物、例えば、(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン、すなわち(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン、すなわちアミノプロピルトリエトキシシラン(AMEO)、または3-(トリエトキシシリル)-N-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-1-プロパンアミン、すなわちビス(トリエトキシシリルプロピル)アミンがピロリドンカルボン酸またはピロリドンカルボン酸の塩と組み合わされる場合、特に有利であるということがわかった。ピロリドンカルボン酸の塩は、対イオンが生理学的に許容されるカチオンであるあらゆるピロリドンカルボン酸塩であってよい。好ましくは、ピロリドンカルボン酸の塩は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、好ましくはピロリドンカルボン酸ナトリウムであり、特にピロリドンカルボン酸の塩は、Na DL-2-ピロリドン-5-カルボキシレート(DL-2-ピロリドン-5-カルボン酸Na)である。後者はCAS No.54571-67-4で入手できる。
【0079】
ピロリドンカルボン酸またはピロリドン酸の塩と、一方ではアミノプロピルトリエトキシシラン(AMEO)および/または他方ではビス(トリエトキシシリルプロピル)アミンの組み合わせは、コンディショニング後処理に関して特に強力であることがわかった。毛髪に浸透する保湿剤としてのピロリドンカルボン酸またはその塩と、毛髪表面を被覆する前記シランとの組み合わせは、本発明の根底にある問題を解決するのに特に効果的である。髪の表面は疎水化されており、毛髪の縮れを抑える。特に以前に加えられた高い化学的ストレスの下で、髪は柔らかくなる。
【0080】
好ましい実施形態によれば、ピロリドンカルボン酸またはピロリドンカルボン酸の塩を含む成分b)は、化粧剤中でさらなる皮膚保湿剤と共に使用される。追加の皮膚保湿剤は、グリセリン、尿素、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸のシラノールエステル、パンテノール、タウリン、セラミド、フィトステロール、アロエベラ抽出物、クレアチン、クレアチニン、ヒアルロン酸ナトリウム、多糖類、ビオサッカリドガム-1、キュウリ抽出物、ブチレングリコール、プロピレングリコール、メチルプロパンジオール、エチルヘキシルグリセリン、ソルビトール、アミノ酸、グリシン、グリシン大豆、ヒスチジン、特に好ましいアミノ酸であるチロシンまたはトリプトファン、アミノ酸誘導体、天然ベタイン化合物、乳酸、乳酸塩、特に乳酸ナトリウム、および/またはエチルヘキシルオキシグリセリンからなる群から選択される。特に、これらの追加の皮膚保湿剤の選択は、化粧剤の栄養特性を高める。
【0081】
本発明の好ましい実施形態によれば、成分b)は、化粧剤中に、0.01~10重量%、好ましくは0.25~8重量%、より好ましくは0.5~6重量%の範囲の総量で存在する。
【0082】
特に、ケラチン物質を処理するための手段(剤)は、ケラチン物質を洗浄するための手段、ケラチン物質を維持するための手段、ケラチン物質を維持および洗浄するための手段、および/またはケラチン物質を一時的に再形成するための手段を含み得る。
【0083】
毛髪処理剤のさらなる成分が以下に記載されており、これらは上記の必須成分に加えて剤に含まれてよい。
【0084】
ケラチン物質を処理するための剤は、0.001~20重量%の少なくとも1つの第四級化合物をさらに含むことが好ましい場合がある。これは、特にケラチン物質のケアのための剤およびケラチン物質のケアおよび洗浄のための剤に適用される。
【0085】
少なくとも1つの第四級化合物は、
i)モノアルキルクワットおよび/または
ii)エステルクワットおよび/または
iii)式(Tkat2)の四級イミダゾリン、
【化51】
[式中、基Rは互いに独立して、それぞれ、8~30個の炭素原子の鎖長を有する飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖炭化水素基を表し、Aは、生理学的耐性のあるアニオンを表す]、および/または
iv)アミドアミンおよび/またはカチオン化アミドアミン、および/または
v)ポリ(メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム化合物)、および/または
vi)四級化セルロース誘導体、特に、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-24、ポリクオタニウム-27、ポリクオタニウム-67、ポリクオタニウム-72、および/または
vii)カチオン性アルキルポリグリコシド、および/または
viii)カチオン化蜂蜜、および/または
ix)カチオン性グアー誘導体、および/または
x)キトサン、および/または

xi)高分子ジメチルジアリルアンモニウム塩およびこれらとアクリル酸およびメタクリル酸のエステルおよびアミドとのコポリマー、特に、ポリクオタニウム-7、および/または
xii)ビニルピロリドンとジアルキルアミノアルキルアクリレートおよびメタクリレートの四級化誘導体とのコポリマー、特に、ポリクオタニウム-11、および/または
xiii)ビニルピロリドン-ビニルイミダゾリウムメトクロリドコポリマー、特に、ポリクオタニウム16、および/または
xiv)四級化ポリビニルアルコール、および/または
xv)ポリクオタニウム-74、
およびこれらの混合物、
からなる群の少なくとも1つから選択されることが好ましい。
【0086】
毛髪処理剤は、第四級化合物として、INCI名ポリクオタニウム-37に該当するカチオン性ホモポリマーを含むことが特に好ましい。
【0087】
ケラチン物質を処理するための剤は、ワックス、合成ポリマー、およびそれらの混合物からなる群から好ましくは選択される固定化化合物(festigende Verbindung)をさらに含むことが好ましい場合がある。
【0088】
ケラチン物質の一時的な再形成のための剤(=スタイリング剤)の形態のケラチン物質の処理のための剤の異なる要件を満たすために、ケラチン物質の処理のための剤に使用し得る固定化化合物として、すでに多数の合成ポリマーが開発されている。あるいは、またはさらに、ワックスは固定化化合物として使用される。理想的には、ポリマーおよび/またはワックスは、ケラチン物質に適用された場合、一方では髪型に強いホールドを与えるが、他方ではストレスを受けたときに壊れないように十分に柔軟であるポリマーフィルムまたはシートをもたらす。
【0089】
合成ポリマーは、カチオン性、アニオン性、非イオン性、および両性固定化ポリマーに分類し得る。
【0090】
適切な合成ポリマーには、例えば、以下のINCI名を有するポリマーが含まれる:アクリルアミド/アンモニウムアクリレートコポリマー、アクリルアミド/DMAPAアクリレート/メトキシPEGメタクリレートコポリマー、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリレートコポリマー、アクリレート/アセトアセトキシエチルメタクリレートコポリマー、アクリレート/アクリルアミドコポリマー、アクリレート/アンモニウムメタクリレートコポリマー、 アクリレート/t-ブチルアクリルアミドコポリマー、アクリレートコポリマー、アクリレート/C1-2サクシネート/ヒドロキシアクリレートコポリマー、アクリレート/ラウリルアクリレート/ステアリルアクリレート/エチルアミンオキシドメタクリレートコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー、アクリレート/オクチルアクリルアミド/ジフェニルアモジメチコンコポリマー、アクリレート/ステアリルアクリレート/エチルアミンオキシドメタクリレートコポリマー、アクリレート/VAコポリマー、アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートコポリマー、アクリレート/VPコポリマー、アジピン酸/ジエチレントリアミンコポリマー、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー、アジピン酸/エポキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー、アジピン酸/イソフタル酸/ネオペンチルグリコール/トリメチロールプロパンコポリマー、アリルステアレート/VAコポリマー、アミノエチルアクリレートホスフェート/アクリレートコポリマー、アミノエチルプロパンジオール-アクリレート/アクリルアミドコポリマー、アミノエチルプロパンジオール-AMPD-アクリレート/ジアセトンアクリルアミドコポリマー、アンモニウムVA/アクリレートコポリマー、AMPD-アクリレート/ジアセトンアクリルアミドコポリマー、AMP-アクリレート/アリルメタクリレートコポリマー、AMP-アクリレート/C1-18アルキルアクリレート/C1-8アルキルアクリルアミドコポリマー、AMP-アクリレート/ジアセトンアクリルアミドコポリマー、 AMP-アクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、バチルス/米ぬか抽出物/大豆抽出物発酵ろ液、ビス-ブチルオキシアモジメチコン/PEG-60コポリマー、ブチルアクリレート/エチルヘキシルメタクリレートコポリマー、ブチルアクリレート/ヒドロキシプロピルジメチコンアクリレートコポリマー、ブチル化PVP、エチレン/ MAコポリマーのブチルエステル、 PVM/MAコポリマーのブチルエステル、カルシウム/ナトリウムPVM/MAコポリマー、コーンスターチ/アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマー、ジエチレングリコールアミン/エピクロロヒドリン/ピペラジンコポリマー、ジメチコンクロスポリマー、ジフェニルアモジメチコン、PVM/MAコポリマーのエチルエステル、加水分解小麦タンパク質/PVPクロスポリマー、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー、イソブチレン/MAコポリマー、イソブチルメタクリレート/ビスヒドロキシプロピルジメチコンアクリレートコポリマー、PVM/MAコポリマーのイソプロピルエステル、ラウリルアクリレートクロスポリマー、ラウリルメタクリレート/グリコールジメタクリレートクロスポリマー、MEA-サルファイト、メタクリル酸/ナトリウムアクリルアミドメチルプロパンスルホネートコポリマー、メタクリロイルエチルベタイン/アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、PEG/PPG-25/25ジメチコン/アクリレートコポリマー、PEG-8/SMDIコポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート-6、ポリベータ-アラニン/グルタル酸クロスポリマー、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル-1、ポリエチルアクリレート、 ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリロイルエチルベタイン、ポリペンタエリスリチルテレフタレート、ポリパーフルオロペルヒドロフェナントレン、ポリクオタニウム-1、ポリクオタニウム-2、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-5、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-8、ポリクオタニウム-9、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-11、ポリクオタニウム-12、ポリクオタニウム-13、ポリクオタニウム-14、ポリクオタニウム-15、ポリクオタニウム-16、ポリクオタニウム-17、ポリクオタニウム-18、ポリクオタニウム-19、ポリクオタニウム-20、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-24、ポリクオタニウム-27、ポリクオタニウム-28、ポリクオタニウム-29、ポリクオタニウム-30、ポリクオタニウム-31、ポリクオタニウム-32、ポリクオタニウム-33、ポリクオタニウム-34、ポリクオタニウム-35、ポリクオタニウム-36、ポリクオタニウム-37、ポリクオタニウム-39、ポリクオタニウム-45、ポリクオタニウム-46、ポリクオタニウム-47、ポリクオタニウム-48、ポリクオタニウム-49、ポリクオタニウム-50、ポリクオタニウム-55、ポリクオタニウム-56、ポリシリコーン-9、ポリウレタン-1、ポリウレタン-6、ポリウレタン-10、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリビニルカプロラクタム、ポリビニルホルムアミド、ポリビニルイミダゾリニウムアセテート、ポリビニルメチルエーテル、PVM/MAコポリマーのカリウムブチルエステル、PVM/MAコポリマーのカリウムエチルエステル、PPG-70ポリグリセリル-10エーテル、PPG-12/SMDIコポリマー、PPG-51/SMDIコポリマー、PPG-10ソルビトール、PVM/MAコポリマー、PVP、PVP/VA/イタコン酸コポリマー、PVP/VA/ビニルプロピオネートコポリマー、リゾビアンガム、ロジンアクリレート、シェラック、PVM/MAコポリマーのナトリウムブチルエステル、PVM/MAコポリマーのナトリウムエチルエステル、ポリアクリル酸ナトリウム、カラヤガム(Sterculia Urens Gum)、テレフタル酸/イソフタル酸/イソフタル酸スルホン酸ナトリウム/グリコールコポリマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチルシロキシシリルカルバモイルプルラン、VA/クロトネートコポリマー、VA/クロトネート/メタクリロキシベンゾフェノン-1コポリマー、VA/クロトネート/ビニルネオデカノエートコポリマー、VA/クロトネート/ビニルプロピオネートコポリマー、VA/DBMコポリマー、VA/ビニルブチルベンゾエート/クロトネートコポリマー、ビニルアミン/ビニルアルコールコポリマー、ビニルカプロラクタム/VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、VP/アクリレート/ラウリルメタクリレートコポリマー、VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、VP/DMAPAアクリレートコポリマー、VP/ヘキサデセンコポリマー、VP/VAコポリマー、VP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマー、酵母パルミテートおよびスチレン/VPコポリマー。ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびメチルヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロースエーテルも適切である。
【0091】
様々な形態でCarbopol(登録商標)の名前で市販されているホモポリアクリル酸(INCI:Carbomer)は、固定化化合物として適している。
【0092】
好ましくは、固定化化合物は、ビニルピロリドンを含むポリマーである。特に好ましくは、固定化化合物は、ポリビニルピロリドン(PVP)、ビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー(VP/VAコポリマー)、ビニルカプロラクタム/VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー(INCI)、VP/DMAPAアクリレートコポリマー(INCI)、およびそれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含む。
【0093】
別の好ましい固定化化合物は、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー(INCI)であり、これは、Akzo Nobelによって「Amphomer(登録商標)」の名前で販売されている。
【0094】
したがって、固定化化合物は、ポリビニルピロリドン(PVP)、ビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー(VP/VAコポリマー)、ビニルカプロラクタム/VP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー(INCI)VP/DMAPAアクリレートコポリマー(INCI)、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー(INCI)、およびそれらの混合物からなる群から選択される合成ポリマーを含むことが特に好ましい。
【0095】
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、化粧剤は、成分d)として少なくとも1つのカチオン性界面活性剤を含む。化粧剤は、特に好ましくは、式(V)のカチオン性界面活性剤:
【化52】
[式中、
12、R13、R14は、独立して、C-Cアルキル基、C-Cアルケニル基またはC-Cヒドロキシアルキル基を表し、
15は、C-C28アルキル基、好ましくはC10-C22アルキル基を表し、および
は、生理学的に適合性があるアニオンを表す]
を含む、および/または、化粧剤は、好ましくは少なくとも1つの式(VI)のカチオン性界面活性剤:
【化53】
[式中、
16は、C-Cアルキル基を表し、
17、R18は、独立して、C-C27アルキル基、好ましくはC10-C22アルキル基を表し、および
は、生理学的に適合性があるアニオンを表す]
を含む、および/または、化粧剤は、好ましくは少なくとも1つの式(VII)のカチオン性界面活性剤:
【化54】
[式中、
19、R20は独立して、C-Cアルキル基、C-Cアルケニル基またはC-Cヒドロキシアルキル基を表し、
21、R22は、独立して、C-C27アルキル基、好ましくはC10-C22アルキル基であり、および
は、生理学的に適合性があるアニオンを表す]
を含む、および/または、化粧剤は、好ましくは少なくとも1つの式(VIII)のカチオン性界面活性剤:
【化55】
[式中、
23、R24は、独立して、C-Cアルキル基、C-Cアルケニル基またはC-Cヒドロキシアルキル基を表し、および
25は、C-C28アルキル基、好ましくはC10-C22アルキル基を表す]
を含む。
【0096】
式(VIII)のカチオン性界面活性剤は、アミン誘導体、いわゆる疑似クワット(pseudoquat)である。有機基R23、R24およびR25は、窒素原子に直接結合されている。酸性のpH範囲では、これらは、カチオン化されている、すなわち、窒素原子はプロトン化されている。生理学的に適合性がある対イオンは、対イオンとして好適である。ステアミドプロピルジメチルアミンは、式(VIII)のカチオン性界面活性剤が特に好ましい。
【0097】
本発明の好ましい実施形態では、カチオン性界面活性剤の量は、化粧剤の総重量を基準にして、0.1~30重量%、好ましくは0.5~20重量%、より好ましくは1~10重量%である。
【0098】
本発明の好ましい実施形態では、カチオン性界面活性剤は、カチオン電荷を有する疎水性ヘッドグループおよび1つまたは2つの疎水性末端部を含み、疎水性末端部は、好ましくはC~C30、より好ましくはC~C26、特に好ましくはC10~C22の鎖長を有する、直鎖または分岐、飽和または一価もしくは多価不飽和アルキル基である。別の好ましい実施形態では、カチオン性界面活性剤は、エステル官能基、エーテル官能基、ケトン官能基、アルコール官能基、またはアミド官能基を有する。
【0099】
本発明の好ましい実施形態によれば、化粧剤は非イオン性界面活性剤をさらに含む。これは、好ましくは、
・飽和または不飽和、分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を含むアルキルグルカミド、
・飽和または不飽和、分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を含むアルキルフルクトシド、
・飽和または不飽和、分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を含むアルキルグルコシド、
・式R10(OR11OHのアルキルアルコールアルコキシレート(式中、R10は、直鎖または分岐鎖C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を表し、R11は、C~C、好ましくはCアルキル基を表し、およびmは、1~10、好ましくは2~6、より好ましくは2~6を表す)
からなる群より選択される非イオン性界面活性剤を含む。
【0100】
本発明の好ましい実施形態によれば、1つ以上のアニオン性界面活性剤が化粧剤に含まれ、これは、好ましくは、
・8~24個、好ましくは12~22個、より好ましくは16~18個の炭素原子を有する直鎖または分岐、飽和または一価もしくは多価不飽和アルキルスルホネート、
・8~24個、好ましくは12~22個、より好ましくは16~18個の炭素原子を有する直鎖α-オレフィンスルホネート、
・式R-O-(CH-CHO)-SOXのアルキルサルフェートおよびアルキルポリグリコールエーテルサルフェート(式中、Rは、好ましくは、8~24個、好ましくは12~22個、より好ましくは16~18個の炭素原子を有する直鎖または分岐、飽和または一価もしくは多価不飽和アルキルまたはアルケニル基であり、nは0または1~12、より好ましくは2~4であり、Xはアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンまたはプロトン化トリエタノールアミンまたはアンモニウムイオンである)、
・8~24個、好ましくは12~22個、より好ましくは16~18個の炭素原子を含む直鎖または分岐、飽和または一価もしくは多価不飽和アルキルカルボン酸、
・8~24個、好ましくは12~22個、より好ましくは16~18個の炭素原子を含む直鎖または分岐、飽和または一価もしくは多価不飽和アルキルホスフェート、
・アルキル基が分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基から選択されるアルキルイセチオネート、特にココイルイセチオン酸ナトリウム、
・アルキル基が、分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基から選択されるアルキルグリコシドカルボン酸、
・2個のアルキル基が、同じまたは異なる、分枝または非分枝C~C12、好ましくはC~C10、より好ましくはC~Cアルキル基から選択されるアルキルスルホサクシネート、
・アルキル基が分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基から選択されるアルキルタウレート、
・アルキル基が分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基から選択されるアルキルサルコシネート、
・8~24個、好ましくは12~22個、より好ましくは16~18個のC原子および1~6個の二重結合を有する不飽和脂肪酸のスルホネート、
からなる群から選択される。ここで、アニオン性界面活性剤の対イオンは、アルカリまたはアルカリ土類金属イオンまたはプロトン化トリエタノールアミンまたはアンモニウムイオンである。
【0101】
特に好ましいアニオン性界面活性剤は、8~18個および特に10~16個の炭素原子ならびに1~6個および特に2~4個のエチレンオキシド単位を有するアルキル基を含む、直鎖または分岐鎖アルキルエーテルサルフェートである。極めて好ましくは、アニオン性および両性/双性イオン界面活性剤の混合物は、ナトリウムラウリルエーテルサルフェート(INCI:ラウレス硫酸ナトリウム)および極めて好ましくは、2個のエチレンオキシド単位を有するナトリウムラウリルエーテルサルフェートを含む。
【0102】
両性界面活性剤は、双性イオン界面活性剤としても知られ、分子内に少なくとも1つの四級アンモニウム基および少なくとも1つの-COOまたは-SO 基を含む界面活性化合物である。両性/双性イオン界面活性剤はまた、C-C24アルキルまたはアシル基に加えて、少なくとも1個の遊離アミノ基および少なくとも1個の-COOHまたは-SOH基を含み、内部塩を形成できる、界面活性化合物を含む。
【0103】
本発明の好ましい実施形態では、化粧剤中の両性界面活性剤は、
・少なくとも1つの飽和または不飽和、分枝または非分枝C~C22、好ましくは、C10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を含むアルキルベタイン、
・飽和または不飽和、分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を含み、アルカリまたはアルカリ土類金属対イオンを有するアルキルアンホジアセテートまたはアルキルアンホジアセテート、
・少なくとも1つの飽和または不飽和、分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を含むアルキルアミドプロピルベタイン
からなる群より選択される。
【0104】
特に好適な両性/双性イオン界面活性剤には、INCI名称コカミドプロピルベタインおよびココアンホジ酢酸2ナトリウムとして知られるものが含まれる。
【0105】
本発明の好ましい実施形態では、非イオン性界面活性剤は、
・飽和または不飽和、分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を含むアルキルグルカミド、
・飽和または不飽和、分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を含むアルキルフルクトシド、
・飽和または不飽和、分枝または非分枝C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を含むアルキルグルコシド、
・式R10(OR11OHのアルキルアルコールアルコキシレート(式中、R10は、直鎖または分岐鎖C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を表し、R11は、C~C、好ましくはCアルキル基を表し、およびmは、1~10、好ましくは2~6、より好ましくは2~6を表す)、
・式R12COOR13のアルキルエステル(式中、R12は、直鎖または分岐C~C22、好ましくはC10~C18、より好ましくはC12~C16アルキル基を表し、R13はC~C、好ましくはCアルキル基を表す)
からなる群より選択される。
【0106】
本発明の好ましい実施形態では、化粧剤は2つの構造的に異なる界面活性剤を含む。化粧剤は相互に構造的に異なる2つの界面活性剤を含むことが好ましく、化粧剤は相互に構造的に異なる2つのカチオン性界面活性剤を好ましくは含み、または、化粧剤は特に好ましくはカチオン性および非イオン性界面活性剤を含む。
【0107】
化粧剤は、合成ポリマーに加えて、またはその代わりに、固定化化合物として、37℃を超える融点を有する少なくとも1つの天然または合成ワックスを含んでよい。
【0108】
天然または合成ワックスは、固体ケロシン(kerosenes)またはイソパラフィン;植物性ワックス、例えばカンデリラワックス、カルナウバワックス、エスパルトグラスワックス、ジャパンワックス、コルクワックス、サトウキビワックス、オリキュリーワックス、モンタンワックス、ヒマワリワックス、フルーツワックス、および動物性ワックス、例えばみつろう、およびその他の昆虫ワックス、クジラワックス、シェラックワックス、ウールワックス、ブラッシンググリース、さらに、ミネラルワックス、例えばセレシンおよびオゾケライト、または、石油化学ワックス、例えばペトロラタム、灯油ワックス、ポリエチレンまたはポリプロピレンのマイクロワックス、およびポリエチレングリコールワックスを使用し得る。水素添加または硬化ワックスの使用が有利な場合がある。化学修飾ワックス、特に、モンタンエステルワックス、サソールワックスおよび水素添加ホホバワックスなどの硬蝋も使用し得る。
【0109】
必須成分に加えて、化粧剤における使用にも適しているのは、飽和および任意選択でヒドロキシル化されたC16-C30脂肪酸のトリグリセリド、例えば、水素添加トリグリセリド油脂(水素添加パーム油、水素添加ヤシ油、硬化ヒマシ油)、グリセリルトリベヘネートまたはグリセリルトリ-12-ヒドロキシステアレートである。
【0110】
ワックス成分は、22~44個の炭素原子鎖長を有する飽和、非分岐鎖アルカンカルボン酸および22~44個の炭素原子の鎖長を有する飽和、非分岐鎖アルコールのエステルからなる群からも選択できるが、ワックス成分または全体のワックス成分が室温で固体であることが条件である。シリコーンワックス、例えば、ステアリルトリメチルシラン/ステアリルアルコールも有利な場合がある。
【0111】
天然、化学修飾および合成ワックスは、単独でまたは組み合わせて使用できる。したがった、いくつかのワックスも使用し得る。さらに、いくつかのワックス化合物も、その他の添加物と混合して、市販品として入手できる可能性がある。「Special Wax 7686 OE」(セチルパルミテート、蜜ろう、微結晶性ワックスおよびポリエチレンの混合物で融解範囲73~75℃;製造業者:Kahl&Co)、Polywax(登録商標)GP 200(ステアリルアルコールおよびポリエチレングリコールステアレートの混合物で、融点47~51℃;製造業者:Croda)および「Softceresin(登録商標)FL 400」(ワセリン/ワセリンオイル/ワックス混合物で、融点50~54℃;製造業者:Parafluid Mineral Oil Company)の名称で販売されている製品は、使用し得る混合物の例である。
【0112】
好ましくは、ワックスは、カルナウバワックス(INCI:Copernicia Cerifera Cera)、蜜ろう(INCI:蜜ろう)、ペトロラタム(INCI)、微結晶性ワックスおよび特にこれらの混合物から選択される。
【0113】
好ましいブレンドには、カルナウバワックス(INCI:Copernicia Cerifera Cera)、ペトロラタムおよび微結晶性ワックスの組合せ、または蜜ろう(INCI:蜜ろう)およびペトロラタムの組合せが含まれる。
【0114】
ワックスまたはワックス成分は、25℃で固体である必要があり、>37℃の範囲で融解する必要がある。
【0115】
ケラチン物質を処理するための剤は、化粧剤の総重量を基準にして、固定化化合物を総量で0.5~50重量%、好ましくは1~40重量%、より好ましくは1.5~30重量%、さらにより好ましくは2~25重量%含む。
【0116】
他の好適な成分には、非イオン性高分子、アニオン性ポリマー、ワックス、タンパク質加水分解物、アミノ酸、オリゴペプチド、ビタミン、プロビタミン、ビタミン前駆物質、ベタイン、バイオキノン(biochinone)、プリン(誘導体)、植物抽出物、シリコーン、エステル油、UV光保護フィルター、構造化剤、増粘剤、電解質、pH調節剤、膨潤剤、着色剤、フケ防止剤、錯化剤、乳白剤、真珠光沢剤、顔料、安定化剤、噴射剤、抗酸化剤、香油および/または保存剤が含まれる。
【0117】
好ましい実施形態1~56において、以下の表の有機ケイ素化合物は、本発明による化粧剤において、以下の表の以下の成分と組み合わされる。
【0118】
【表1】
【0119】
【表2】
【0120】
【表3】
【0121】
【表4】
【0122】
【表5】
【0123】
上記の表の組み合わせは、化粧剤において上記の他の成分と組み合わされた有効成分の組み合わせを表している。
【0124】
少なくとも1つの有機ケイ素化合物とピロリドンカルボン酸/ピロリドンカルボン酸塩との有効成分の組み合わせは、ケラチン物質を処理するための剤中にすでに存在する場合がある。この実施形態では、ケラチン物質を処理するための剤は、すぐに使用できる形ですでに配布されている。貯蔵中に可能な限り安定な製剤(formulation)を提供するために、剤自体は、低水または水なしで好ましくは包装される。
【0125】
あるいは、少なくとも1つの有機ケイ素化合物は、少なくとも1つの有機ケイ素化合物を除いて、ケラチン物質処理剤のすべての成分を含むベースにケラチン物質処理剤の適用の最大12時間、好ましくは最大6時間、より好ましくは最大3時間、さらにより好ましくは最大1時間前に添加される。
【0126】
さらに、あるいは、有機ケイ素化合物および別の成分b)は、使用直前、すなわち1分~12時間、好ましくは2分~6時間、特に好ましくは1分~3時間、特に好ましくは1分~1時間のみ化粧剤に添加される。
【0127】
さらなる代替案において、AMEOまたはビス(トリエトキシシリルプロピル)アミンは、毛髪に適用される水溶液に添加され、第2工程において、水溶液またはさらなる成分b)を含む化粧剤が、毛髪に適用される。
【0128】
例えば、ユーザーは、最初に、有機ケイ素化合物を含む剤(α)を、ケラチン物質を処理するための剤の残りの成分を含む剤(β)と混合または振とうし得る。これで、ユーザーはこの(α)と(β)の混合物を、調製直後または1分~20分の短い反応時間の後にケラチン物質に適用し得る。剤(β)は、水、特にケラチン物質を処理するための剤の総重量に基づいて、>30重量%の量の水を含み得る。
【0129】
本出願の別の目的は、ケラチン物質のケアのためにケラチン物質を処理するための本発明による化粧剤の使用である。
【0130】
さらなる好ましい使用の実施形態に関しては、必要な変更を加えて、化粧剤と同じ実施形態が適用される。
【国際調査報告】