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特表2022-509956絶縁部材の製造方法及び製造システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-25
(54)【発明の名称】絶縁部材の製造方法及び製造システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20220118BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021527809
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(85)【翻訳文提出日】2021-07-19
(86)【国際出願番号】 EP2019082035
(87)【国際公開番号】W WO2020104572
(87)【国際公開日】2020-05-28
(31)【優先権主張番号】18207648.9
(32)【優先日】2018-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
(74)【代理人】
【識別番号】100167106
【弁理士】
【氏名又は名称】倉脇 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100194135
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 修
(74)【代理人】
【識別番号】100206069
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 謙司
(72)【発明者】
【氏名】ツヴィーク,トマス
(72)【発明者】
【氏名】デルガス,ルディ
(72)【発明者】
【氏名】メッツ,エリック
【テーマコード(参考)】
3C100
【Fターム(参考)】
3C100AA36
3C100AA43
3C100AA65
3C100BB05
3C100BB12
3C100BB21
3C100BB39
3C100CC03
3C100EE18
(57)【要約】
本発明は、絶縁部材(500)を製造するシステムと方法に関する。本方法は:
絶縁材(502)が適用される少なくとも1つの適用セクションを有する原材料部品(501)の少なくとも一部分の幾何学的データをコンピューティングクラウド(310)に提供するステップ、
前記コンピューティングクラウド(310)を用いて、前記幾何学的データに基づいて、前記原材料部品(501)の前記適用セクションに前記絶縁材(502)を適用するように適合された製造サイトアプリケータとの間の相対的な移動のための移動データを決定するステップ、
前記コンピューティングクラウド(310)を用いて、前記適用セクションへ適用する前記絶縁材(502)の量を決定するステップ、
前記コンピューティングクラウド(310)を用いて、少なくとも前記移動データと前記絶縁材(502)の量とを含む制御データセットを生成するステップ、及び、
前記制御データセットを、前記コンピューティングクラウド(310)から離れた製造サイト制御コンピュータ(420)サイト(400)、及び/又は、前記幾何学的データが生成される計画サイトに提供するステップ、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁部材(500)を製造する方法であって、:
絶縁材(502)が適用される少なくとも1つの適用セクションを有する原材料部品(501)の少なくとも一部分の幾何学的データをコンピューティングクラウド(310)に提供するステップ、
前記コンピューティングクラウド(310)を用いて、前記幾何学的データに基づいて、前記原材料部品(501)の前記適用セクションに前記絶縁材(502)を適用するように適合された製造サイトアプリケータとの間の相対的な移動のための移動データを決定するステップ、
前記コンピューティングクラウド(310)を用いて、前記適用セクションへ適用する前記絶縁材(502)の量を決定するステップ、
前記コンピューティングクラウド(310)を用いて、少なくとも前記移動データと前記絶縁材(502)の量とを含む制御データセットを生成するステップ、及び、
前記制御データセットを、前記コンピューティングクラウド(310)から離れた製造サイト(400)、及び/又は、前記幾何学的データが生成される計画サイトに提供するステップ、を含む方法。
【請求項2】
制御コンピュータ(420)により、前記制御データセットに基づいて、前記製造サイトアプリケータ(410)と前記原材料部品(501)との間の相対的な移動、及び、前記絶縁材(502)の適用を制御するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記絶縁材(502)の必要量が、前記コンピューティングクラウド(310)を用いて、最終的に完成される前記絶縁部材(500)の所望の絶縁値に基づいて決定される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記絶縁値及び/又は絶縁材種類が、前記コンピューティングクラウド(310)に関連する少なくとも1つのユーザーインターフェースを介して入力され、前記コンピューティングクラウド(310)が前記入力された絶縁値及び/又は絶縁材種類に基づいて絶縁材厚さを決定する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記制御データセットが前記コンピューティングクラウド(310)のキューに入れられ、及び、少なくとも1つのさらなるデータセットを含む前記キューの順序及び/又はコンテンツが、前記コンピューティングクラウド(310)に関連するユーザーインターフェースを介して可変である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
必要とされる絶縁材(502)の総量が、前記コンピューティングクラウド(310)を用いて、前記キューに基づいて予測され又は決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記絶縁材(502)を前記適用セクションに少なくとも適用する総処理時間が、前記コンピューティングクラウド(310)を用いて、前記キューに基づいて予測され又は決定される、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記絶縁材(502)の適用の間に、プロセスデータが、製造サイトプロセス監視手段(450)によってプロセスデータ(451)セットに収集される、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記適用セクションに既に適用された前記絶縁材(502)の量が、前記プロセスデータセット(451)に基づいて動的に決定される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記適用セクションに適用された前記絶縁材(502)の利用及び/又はコストが、前記プロセスデータセット(451)に基づいて動的に決定される、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記コンピューティングクラウド(310)を使用して、材料物流システムが材料の在庫量を注文するために起動される、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記コンピューティングクラウド(310)は、人工知能モジュール(314)すなわちAIモジュールを有し、前記AIモジュール(314)は少なくとも前記コンピューティングクラウドの少なくとも決定タスク及び/又は推定タスクを実行する、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記コンピューティングクラウド(310)と少なくとも前記制御コンピュータは、第1データ処理手段と第2データ処理手段との間にデータ接続があり、適用ロボットは前記コンピューティングクラウド(310)と少なくとも前記制御コンピュータによって制御される第1操作モードで操作され、又は、第1データ処理手段と第2データ処理手段との間のデータ接続が遮断され、少なくとも前記制御データセットが前記制御コンピュータにキャッシュされ、適用ロボットがキャッシュされた前記制御データセットに基づいて制御される第2操作モードで操作される、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
絶縁部材(500)を製造するためのコンピューティングクラウド(310)であって、
製造計画サイトの少なくとも1つのユーザーインターフェースによって提供される、前記絶縁部材に関連するデータを少なくとも取得するように適合された第1データインターフェースと、
前記絶縁部材に関連する取得されたデータを処理して、絶縁材を適用される原材料部品の幾何学的データを決定し、前記原材料部品の少なくとも一部分への絶縁材の適用に関連する移動データを決定し、及び、適用セクションに適用される絶縁材の量を決定するように適合され、制御データセットを生成するように適合された第1データ処理ユニットと、
前記制御データセットを、前記制御データセットを処理して前記絶縁材を前記適用セクションに適用するように適合された製造サイトアプリケータに、少なくとも提供するように適合された第2データインターフェースと、を有するコンピューティングクラウド(310)。
【請求項15】
絶縁部材(500)を製造するための製造サイトアプリケータ(410)であって、
コンピューティングクラウドによって制御データセットを少なくとも取得するように適合された第3データインターフェースと、絶縁材を適用される原材料部品の幾何学的データと、前記原材料部品の少なくとも一部分への絶縁材の適用に関連する移動データと、適用セクションに適用される絶縁材の量のデータとを少なくとも含む前記取得された制御データセットを処理するように適合された第2データ処理ユニットと、を有する制御コンピュータ(420)と、
前記制御データセットに基づいて前記制御コンピュータによって制御され、前記絶縁材を前記適用セクションに適用するように適合された適用ロボット(430)と、
を有する製造サイトアプリケータ(410)。
【請求項16】
絶縁部材(500)を製造するためのシステム(100)であって、
請求項14によるコンピューティングクラウド(310)と、前記コンピューティングクラウド(310)に少なくとも一時的に接続可能な、請求項15による製造サイトアプリケータ(410)とを備える、システム(100)。
【請求項17】
絶縁部材(500)を製造するためのコンピュータプログラム要素であって、
プログラムは、処理ユニットによって実行されるときに、請求項1~13のいずれか1つによる方法を実行するように適合されている、コンピュータプログラム要素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁部材又は絶縁要素のそれぞれのクラウド製造に関する。特に、本発明は、絶縁部材の製造方法、絶縁部材を製造するためのコンピューティングクラウド、絶縁部材を製造するための製造サイトアプリケータ、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
絶縁部材は、色々な方法で、例えば、断熱、遮音等を達成するために使用され得る。このような絶縁部材の適用分野は対応して広く、例えば、建築産業、自動車産業、包装産業などの様々な産業での適用に広がっている。例えば、このような絶縁部材は、産業の広い範囲で使用可能な内装として、外壁クラッドとして、建築部材として、包装材として又はそれらの類似のものとして使用されることができる。
【0003】
典型的には、このような絶縁部材は、製造者によって担体に絶縁材を適用することによって手動で製造される。担体は原材料部品と呼ばれることもあり、絶縁材を適用された原材料部品は、絶縁部材又は絶縁部材部品と呼ばれることもある。この点に関して、このような絶縁要素の手作業による製造は、困難で、労働集約的で、したがって、コストが大きいというだけでなく、例えば、保護装備又は取るべき作業姿勢などに関しても要求がある使用材料に関して、製造者に健康リスクを課することも分かっている。
【0004】
EP2533960B1は、建築しようとする建物の予絶縁された骨組構造体を製造する方法に関する。より具体的には、様々な寸法の建物の予絶縁された骨組構造体を製造する方法を記載している。まず、発泡絶縁層で少なくとも部分的に充填される中空の空間を有する少なくとも1つの区画室を有する組立体を受け取り、該組立体に該少なくとも1つの区画室のデータを有するデータキャリアが取り付けられており、該データは該少なくとも1つの区画室内に所定の厚さの発泡絶縁層を形成するために必要な原材料の量を決定することを可能にする。次に、データキャリアが読まれ、前記所定の厚さの発泡絶縁層を形成するために、該少なくとも1つの区画室に挿入すべき原材料の量が、該データキャリアのデータに基づいて決定される。さらに、所定の厚さの発泡絶縁層を形成するための、該少なくとも1つの区画室の決定された量の原材料が挿入され、発泡絶縁層が所定の期間中に該少なくとも1つの区画室内で発泡して硬化することができる。これの欠点としては、完全なインフラストラクチャーを備えた製造サイトが設けられなければならないこと、したがってそれが集中的に提供されなければならないことが考えられる。さらに、それは用途の点で非常に特化された構造になっている。
【0005】
US2011/302877A1は、集中型製造システムを記載している。このシステムは、1つ以上のフレームステーションと1つ以上の絶縁ステーションを有する組立ラインを備えている。フレームステーションは、壁スタッドと、ドライ壁などのカバーとからなる壁フレームを構築するように構成されている。壁スタッドとドライ壁は、絶縁されるフレーム内の空洞を画定する。次に、該壁セクションは絶縁ステーションに移される。絶縁ステーションは、許容される形で各空洞に注入される独立気泡発泡体で壁フレーム内の空洞を充填するように、構成されている。発泡体が硬化した後、壁セクションは続いて、家が建てられる建設サイトに移動され、組み立てるために使用される。このような製造システムの欠点は、壁セクションの生産が、壁セクションが使用される例えば家の建設サイトで行われないことであり、したがって、半完成製品又は完成製品ための精巧な輸送が必要なことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、絶縁部材を製造するためのより効率的かつ効果的な手段を提供するための必要性が依然として存在し得る。そこで、本発明の一つの目的は、より効率的かつ効果的な絶縁部材の製造手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、絶縁部材又は絶縁要素をそれぞれ製造する方法を提供するものである。本方法は、例えば、コンピュータプログラム要素として提供されるなど、プログラム命令に実装されることができ、及び、例えば1つ以上のコンピューティングデバイス、特に1つ以上のコンピューティングデバイス、より具体的には分散コンピュータシステムの1つ以上のコンピューティングデバイスによって実行されることができる。好ましくは、そのような分散コンピュータシステムは、1つ以上のコンピューティングデバイスを含み、及び、特に、コンピューティングクラウド、クライアントサーバシステム又はその類似のもの、及びエッジコンピューティングデバイスなどの製造サイトのコンピューティングデバイスのうちの1つ以上を含むことができる。いくつかの実施形態では、個々の計算ステップが異なるデータ処理ユニットで処理されることが考えられる。これは、分散コンピュータシステムが、クラウコンピューティングを介して集中的に実装されてもよいし、エッジコンピューティングを介して遠隔的に実装されてもよいし、又は、クラウドコンピューティングとエッジコンピューティングの組み合わせによって実装されてもよいことを意味する。本明細書で使用される場合、コンピューティングデバイスは、複数のサイトに互いに離れて分散されてよい。例えば、設計サイト、プラント管理サイト、アプリケータ及び/又はロボット操作サイト、及び/又は管理サイトがあってもよく、これらは以下ではまとめて計画サイトと参照される。さらに、物理的な製造が実行される製造サイト、及び、少なくともいくつかの実施形態で中央サイトとも参照されるコンピューティングクラウドサイトが存在してもよい。まとめて計画サイトと参照されるサイトのうちの1つ以上が、中央サイトにアクセス又は通信することが可能であってよい。
【0008】
本発明の絶縁部材の製造方法は、必ずしも記載された順序で行われる必要はないが、以下のステップを含む:
― コンピューティングクラウドに、絶縁材が適用される少なくとも1つの適用セクションを有する原材料部品の少なくとも一部分の幾何学的データを提供すること。
【0009】
原材料部品は、絶縁材の担体と呼ばれることもある。絶縁材を備えた原材料部品は、絶縁部材と呼ばれ得る。幾何学的データは、コンピューティングデバイス、例えばコンピューティングクラウドに関連する1つ以上のユーザーインターフェースを使用して生成されてよい。これらのユーザーインターフェースは、さらに、計画サイトに関連してよく、また、CAD設計、プラント管理、及びロボット操作及び/又は管理タスクのためのユーザーインターフェース手段を含んでよい。ユーザーインターフェースは、コンピューティングクラウドのコンピューティングリソースを使用することもできる分散コンピューティングデバイス上で実行されてよい。言い換えれば、ユーザーインターフェースは、コンピューティングクラウドから離れていてもよい。さらに、該少なくとも1つのユーザーインターフェースは、ユーザーインターフェースのアイコン、ボタンなどのユーザの操作によって生成される幾何学的データ出力信号を生成するように適合されてよい。
- コンピューティングクラウドを用いて、前記幾何学的データに基づいて、適用セクションに絶縁材を適用するように適合された製造サイトアプリケータと原材料部品との間の相対的な移動のための移動データを決定すること。
【0010】
アプリケータと原材料部品は、該決定された移動データに基づいて、互いに相対的に移動可能であり得、そこではアプリケータのみ、又は原材料部品のみ、又はアプリケータと原材料部品の両方が移動し得る。したがって、少なくとも2つの移動データ、具体的には少なくとも1つの移動データ、例えばアプリケータの移動を制御するように適合された命令と、少なくとも1つの移動データ、例えば原材料部品の移動を制御するように適合された命令が存在してよい。アプリケータは、産業用ロボットのような自動システムとして提供されてよい。製造サイトは、計画サイト及び/又はコンピューティングクラウドから離れている。製造サイトは、製品が直接的にさらに加工されたり、直接的に設置されたりする建設サイトに対応し得る。例えば、絶縁部材は、住宅などを建築するための製造サイト及び/又は建設サイトで直接的に、又は近くで、すなわち半径数百メートル以内で使用されてよい。
- コンピューティングクラウドを用いて、適用セクションに適用する絶縁材の量を決定すること。
【0011】
適用セクションに適用する絶縁材の量は、例えば原材料部品の個々の表面部分間で、異なることがある。さらに、絶縁材の量は、計画サイトに関連するユーザーインターフェースによって得られたデータに基づいて決定されよい。例えば、ユーザーインターフェースは、ユーザによるユーザーインターフェースのアイコン、ボタンなどのユーザの操作によって生成される絶縁材の量の出力信号を生成するように適合されてよい。
【0012】
本明細書で使用される場合、ユーザーインターフェースは、一般に、アイコン、ボタン、選択フィールドなどのデータ操作のための手段をユーザに提供するように適合され、操作されたデータは対応する出力信号として提供されることができる。さらに、本明細書で使用される場合、ユーザーインターフェースは、一般的に、コンピューティングクラウド及び/又は製造サイトによって生成される入力信号としてユーザーインターフェースに提供されるデータの、グラフィカル表示を提供するように適合されてよい。グラフィカル表示は、プログレスバーなどのデータの視覚化、又はデータの強調表示などの手段を含むことができる。
― コンピューティングクラウドを用いて、少なくとも移動データと絶縁材の量とを含む制御データセットを生成すること。
【0013】
制御データセットの生成は、1つ以上のコンピューティングプロセスを含むことができ、及び、例えば計画サイトに関連する1つ以上のユーザーインターフェースを介して取得される幾何学的データに基づくことができる。制御データセットは、1つ以上のユーザーインターフェースを使用することによって、ユーザによって生成される1つ以上の出力信号を含んでよい。
- 製造サイトのデータインターフェースアプリケータに利用可能なように制御データセットを提供すること。
【0014】
制御データセットは、直接的又は間接的に製造サイトに転送されてよい。制御データセットは、ネットワーク通信システムに接続可能又は接続されたデータインターフェースを介して提供されることができる。
【0015】
この構成により、絶縁部材を製造するための効率的かつ効果的な手段が提供されることができる。特に、製造プロセスは、建築情報の直接統合により、より信頼性が高く、シンプルで、コスト効率が良くなる可能性がある。さらに、本方法は、コンピューティングクラウドによるコンピューティングリソースによって行われてよい。さらに、本方法は、クラウドベースで行われ得るため、したがってスケーラブルにかつ特に柔軟に提供され得る。製造のすべてのステップは、コンピューティングクラウドを介して実質的に同時に実行(carried out)されることができる。したがって、自動のクラウドベースの製造システムが提供されることができる。
【0016】
一実施形態では、本方法は、コンピューティングクラウド又は制御コンピュータを介して、適用ロボットなどのアプリケータと原材料部品との間の相対的な動きの制御、及び制御データセットに基づく絶縁材の適用の制御のステップをさらに含むことができる。この目的のために、制御コンピュータは、制御データセットを取得するために、少なくとも一時的にコンピューティングクラウドにデータ接続されることができる。このように、原材料部品への絶縁材の適用は、遠隔サイトで自動的に行われることができる。
【0017】
別の実施形態では、コンピューティングクラウドを使用して、必要な絶縁材の量は、最終的に完成された絶縁部材の所望の絶縁値に基づいて決定されることができる。この目的のために、絶縁部材が熱の伝導流にどれだけよく抵抗するかを示すR値と呼ばれ得る所望の絶縁値は、計画サイトに関連するユーザーインターフェースを介して提供され得る。例えば、必要な絶縁材の量は、1つ以上のユーザーインターフェースを使用して生成される信号として提供され得る。ユーザーインターフェースは、ユーザによるユーザーインターフェースのアイコン、ボタンなどの操作によって生成される絶縁材の量の出力信号を、生成するように適応され得る。このようにして、必要量が、実際に関連する値に基づいて自動的に決定されることができるため、製造された絶縁部材に対するさらなる試験は不要となる。
【0018】
一実施形態によれば、コンピューティングクラウドに関連する少なくとも1つのユーザーインターフェースを介して、絶縁値及び/又は絶縁材の種類が入力されることができ、コンピューティングクラウドは、入力された絶縁値及び/又は絶縁材の種類に基づいて、必要な絶縁材の厚さを決定する。計画サイトに関連するユーザーインターフェースは、絶縁値及び/又は絶縁材の種類に関連付けられる、アイコン、ボタンなどの1つ以上のデータ入力フィールド及び/又はデータ選択フィールドを設けられてよい。ユーザーインターフェースは、ユーザによる少なくとも1つのデータ入力フィールド及び/又はデータ選択フィールドの操作に応答して、絶縁値及び/又は絶縁材の種類に関する情報を含む出力信号を生成するように適合されてよい。これにより、材料特性などに関する手動計算を必要とせずに、絶縁値を設定する直感的な方法を提供することができる。
【0019】
一実施形態では、コンピューティングクラウドを用いて、適用セクションのエリアサイズが決定されることができる。この目的のために、幾何学的データが、クラウドによって処理されることができる。したがって、必要な絶縁材の量の決定が、さらに改善されることができる。
【0020】
さらなる実施形態によれば、コンピューティングクラウドを用いて、適用セクションに適用される絶縁材の適用層の数が決定されることができる。この目的のために、幾何学的データは、クラウドによって処理されてよい。したがって、絶縁材の必要量の決定がさらに改善されることができる。
【0021】
一実施形態では、制御データセットは、コンピューティングクラウドのキューに入れられることができ、そこでは、コンピューティングクラウドに関連するユーザーインターフェースを介して、少なくとも1つのさらなるデータセットを含むキューの順序及び/又はコンテンツが変更可能である。ユーザーインターフェースは、計画サイトにさらに関連付けられ得るジョブ計画インターフェースであることができ、該ジョブ計画インターフェースは、1つ以上の個別のジョブを列挙するように適合されており、各ジョブは、対応する制御データセットに関連している。ユーザーインターフェースは、ユーザによるユーザーインターフェースの1つ以上のアイコン、ボタンなどの操作に応答して、出力信号を生成するように適合されていてよい。特に、ユーザーインターフェースは、出力信号に基づいて、個々のジョブ又は個々の制御データセットの順序及び/又はコンテンツをそれぞれ変更するように、コンピューティングクラウドに命令するように適応されてよい。同様に、コンピューティングクラウドは、ユーザーインターフェースのグラフィカルディスプレイに表示される変更された順序を含む対応信号を生成するように適合されてよい。さらに、コンピューティングクラウドは、製造サイト、例えばアプリケータ及び/又は制御コンピュータ及び/又は適用ロボットに利用可能な制御データセットを、前述にしたがって変更された順序で提供するように適応されてよい。したがって、製造の柔軟性がさらに向上され得る。
【0022】
さらなる実施形態によれば、キューは、計画サイト、特にプラント管理サイト又はアプリケータ及び/又はロボット操作サイトに関連するユーザーインターフェースに関連付けられることができる。ユーザーインターフェースは、ユーザによるマニュピレーション操作、例えばキューの個々のエントリをドラッグアンドドロップによってキューのコンテンツ及び/又は順序を操作することを可能にするように、及び、該キューデータを有する出力信号を生成するように、適合されることができる。同様に、コンピューティングクラウド及び/又は制御コンピュータは、出力信号に含まれるコンテンツ及び/又は順序を適合させるように適合され得る。
【0023】
一実施形態では、コンピューティングクラウド及び/又は制御コンピュータを使用して、必要な絶縁材の総量が、キューに基づいて推定又は予測又は決定され得る。言い換えれば、キューは1つ以上の個別のジョブ含むことができ、それぞれのジョブは対応する制御データセットに関連し、それぞれの制御データセットは、個別のジョブに必要な絶縁材の量を示すデータを含み、コンピューティングクラウドは、個別のジョブに関連する部分的な量を合計して総量にするように適合されている。
【0024】
さらなる実施形態では、絶縁材の推定又は予測又は決定された総量は、計画サイトに、例えば計画サイトに関連するユーザーインターフェースに提供されてよい。例えば、コンピューティングクラウド及び/又は制御コンピュータは、対応する出力信号を生成するように適合されてよく、この出力信号は、絶縁材の推定又は予測又は決定された総量を示すグラフィカル表示を生成するように処理されてよい。このようにして、クラウド及び/又は製造サイトから計画サイトへのフィードバックが提供され得る。
【0025】
さらなる実施形態によれば、必要な絶縁材の総量の推定又は予測又は決定は、機械学習アルゴリズムを用いて行うことができる。機械学習アルゴリズムは、1つ以上のトレーニングデータセットに基づいて学習されることができ、該トレーニングデータセットは、特に、例えば製造サイトで収集された履歴データを含むことができる。履歴データは、例えば、幾何学的データ、所望の絶縁値などの性能値、所望の絶縁値に関連する絶縁材の量などを含むことができる。
【0026】
一実施形態においては、コンピューティングクラウドを用いて、適用セクションに少なくとも絶縁材を適用するための総処理時間が、キューに基づいて推定又は予測又は決定されることができる。言い換えれば、キューは、1つ以上の個別のジョブを含むことができ、各個別ジョブは対応する制御データセットに関連付けられ、そこでは、それぞれの制御データセットは個別ジョブに必要な処理時間を示すデータを含み、コンピューティングクラウドは個別ジョブに関連する部分的な処理時間を総処理時間に加算するように適合されている。例えば、必要な処理時間は、得られた幾何学的データ、異なるタイプについて異なる速度等があり得るアプリケータのタイプなどに基づいて決定されることができる。
【0027】
さらなる実施形態においては、推定又は予測又は決定された総処理時間は、計画サイトに、例えば、計画サイトに関連するユーザーインターフェースに提供されることができる。例えば、コンピューティングクラウド及び/又は制御コンピュータは、推定又は予測又は決定された総処理時間を表示するように適合されたグラフィカル表示を生成するように、処理され得る対応出力信号を生成するように適合されることができる。したがって、クラウド及び/又は製造サイトから計画サイトへのフィードバックが提供され得る。
【0028】
さらなる実施形態においては、必要な総処理時間の推定又は予測又は決定は、機械学習アルゴリズムを用いて行うことができる。この目的のために、機械学習アルゴリズムは、1つ以上のトレーニングデータセットに基づいて学習されてもよい。
【0029】
一実施形態によれば、本方法は、絶縁材の適用中に、製造サイトのプロセス監視手段によって、プロセスデータを収集することをさらに含む。製造サイトプロセス監視手段は、1つ以上の検出手段、例えば、カメラ、IRカメラなどの光学的検出手段又はそれに類似するものを含むことができる。このようにして、プロセスデータ、特に絶縁材の適用に関するプロセスデータを含むフィードバックは、製造サイトによって提供されることができる。
【0030】
さらなる実施形態においては、プロセスデータセットが、計画サイトに、例えば、計画サイトに関連するユーザーインターフェースに提供されることができる。例えば、カメラなどの検出手段から、安全ロックから、及び他の機器からの多数のパラメータが、グラフィカル機器オーバービューユーザーインターフェースに表示されることができる。例えば、ユーザーインターフェース及び/又はそれに関連するコンピューティングデバイスは、プロセスデータセットに基づいて、表示されるデータを生成するように適合されることができる。したがって、計画サイトでは、プロセスデータは、遠隔の製造サイトで収集されたプロセスデータセットに基づいて、例えばリアルタイムで、監視され得る。
【0031】
一実施形態によれば、適用セクションに既に適用された絶縁材の量は、プロセスデータセットに基づいて動的に決定され得る。この量は、特に、コンピューティングクラウドによって決定されてもよい。このように、適用セクションに既に適用された絶縁材の量に関するフィードバックは製造サイトによって提供されることができる。
【0032】
さらなる実施形態においては、適用セクションに既に適用された絶縁材の決定された量は、計画サイトに、例えば、計画サイトに関連するユーザーインターフェースに提供されることができる。例えば、動的に決定された量は、ユーザーインターフェースに、例えばプラント管理及び/又はアプリケータ操作に関連するユーザーインターフェースに表示されることができる。この目的のために、ユーザーインターフェースに関連するコンピューティングクラウド及び/又は制御コンピュータ及び/又はコンピュータデバイスは、ユーザーインターフェースに表示されるグラフィカル表示を生成するように適合され得、該グラフィカル表示は、例えば予想総量に基づく適用の現在の進行状況を示すプログレスバーを含む。
【0033】
一実施形態によれば、適用セクションに適用された絶縁材の利用及び/又はコストは、プロセスデータセットに基づいて動的に決定されることができる。この量は、特に、コンピューティングクラウドによって決定され得る。このように、適用セクションに適用された絶縁材の利用及び/又はコストに関するフィードバックは、製造サイトによって提供されることができる。
【0034】
さらなる実施形態においては、利用及び/又はコストは、計画サイトに、例えば計画サイトに関連するユーザーインターフェース、例えばプラント管理に関連するユーザーインターフェースに提供されることができる。例えば、ユーザーインターフェースは、それぞれの制御データセットに対応して各ジョブのリアルタイムのコストを表示してよい。したがって、絶縁部材の製造者は、コストについて動的に知らされることができる。
【0035】
一実施形態においては、コンピューティングクラウドを使用して、材料物流システムが、材料の在庫量を注文するために起動され得る。材料の在庫は、原材料部品、絶縁材、又は製造中に使用されるその他の消耗品を含み得る。したがって、信頼性の高い、連続製造ラインが提供され得る。さらに、材料の使用を追跡し、必要な時に自動的に注文するように適合された自動システムが提供されることができる。
【0036】
一実施形態によれば、コンピューティングクラウドは、人工知能モジュール(AIモジュール)を有し、ここで、該AIモジュールは少なくともコンピューティングクラウドの決定タスク及び/又は推定タスクを実行する。AIモジュールは、1つ以上のモデル、特に1つ以上のデータ駆動モデルを含むことができる。さらに、該AIモジュール及び/又は該少なくとも1つのモデルは、1つ以上の人工ニューラルネットワークを含むことができ、該人工ニューラルネットワークへは、例えば製造サイトから提供されたプロセスデータセットが入力データとして提供されることができ、また、該人工ニューラルネットワークは、適用された絶縁材の適用プロセスが所定の要件に準拠しているかどうかを分析又は決定又はそれに類似することをするように適合されることができる。AIモジュールは、そのような結果を出力信号として計画サイトに、特にプラント管理ユーザーインターフェースに提供してグラフィカルに表示されるように適合されてよい。したがって、プラント管理ユーザーインターフェースは、AIモジュールの出力信号に応じてグラフィカル表示を生成するように適合されてよい。例えば、そのようなグラフィカル表示は、ダッシュボードとして提供されることができ、及び、適用プロセスに関連する情報、例えば原材料部品の利用、例えば一定時間の間に例えば1分あたりどれだけ部品が生産されたか、又はアプリケータがどれだけ利用されたかなどの情報を含むことができる。
【0037】
一実施形態においては、コンピューティングクラウドと少なくとも制御コンピュータは、第1データ処理手段と第2データ処理手段との間にデータ接続があり、アプリケータはコンピューティングクラウドと少なくとも制御コンピュータによって制御される第1操作モードで操作されることができるか、又は、第1データ処理手段と第2データ処理手段との間のデータ接続が遮断され、少なくとも制御データセットが制御コンピュータにキャッシュされ、アプリケータがキャッシュされた制御データセットに基づいて制御される第2操作モードで操作されることができる。したがって、コンピューティングクラウドと製造サイトとの間に常時のデータ接続を設ける必要がない。
【0038】
本発明の第2の態様は、絶縁部材を製造するためのコンピューティングクラウドを提供するものである。コンピューティングクラウドは、製造計画サイトの少なくとも1つのユーザーインターフェースによって提供される、絶縁部材に関連付けられるデータを少なくとも取得するように適合された第1データインターフェースを有する。コンピューティングクラウドは、絶縁部材に関連する取得されたデータを処理して、絶縁材を適用される原材料部品の幾何学的データを決定し、及び、原材料部品の少なくとも一部分への絶縁材の適用に関連する移動データを決定し、及び、適用セクションに適用される絶縁材の量を決定するように適合され、制御データセットを生成するように適合された第1データ処理ユニットをさらに備える。コンピューティングクラウドは、制御データセットを処理して絶縁材を適用セクションに適用するように適合された製造サイトアプリケータに、少なくとも制御データセットを提供するように適合された第2データインターフェースをさらに備える。コンピューティングクラウドは、具体的に上述のクラウドベースの方法ステップを実行するように適合されてよい。本明細書で使用される場合、コンピューティングクラウドは、具体的に、ネットワーク通信システムを介して提供され得る、共有される構成可能なコンピュータシステムリソース及びサービスを提供するコンピュータシステムであってよい。
【0039】
したがって、絶縁部材を製造するための効率的かつ効果的な手段を提供することができる。特に、本方法は、コンピューティングクラウドによるコンピューティングリソースによって行われてよい。さらに、本方法は、クラウドベースで行われてもよいため、したがって、規模拡張性がありかつ特に柔軟に提供され得る。製造のすべてのステップは、コンピューティングクラウドを介して実質的に同時に実行されてよい。したがって、自動のクラウドベースの製造システムが提供されることができる。
【0040】
一実施形態では、第1及び/又は第2データインターフェースは、インターネットなどのデータネットワークシステムを介して通信するように適合されてよい。
【0041】
一実施形態では、コンピューティングクラウドは、コンピューティングクラウド内に実装された、又はコンピューティングクラウドに接続可能な人工知能モジュール(AIモジュール)を含むことができる。AIモジュールは、製造サイトの制御コンピュータにより提供されたプロセスデータセットを処理するように適合された分類器などを含むことができる。AIモジュールは、適用された絶縁材の適用品質に関するプロセスデータを分析し、適用レポートなどを自動的に生成するように適合されることができる。さらに、対応するデータを計画サイトに提供するように適合されることができる。
【0042】
本発明の第3の態様は、製品を製造するための製造サイトアプリケータを提供するものである。いくつかの実施形態では、製品は、絶縁部材であり得る。製造サイトアプリケータは、コンピューティングクラウドによって制御データセットを少なくとも取得するように適合された第3データインターフェースと、さらなる材料例えば絶縁材を適用すべき原材料部品の少なくとも幾何学的データ、及び前記原材料部品の少なくとも一部への前記さらなる材料の適用に関連する移動データ、及び適用セクションに適用される前記さらなる材料の量のデータを処理するように適合された第2データ処理ユニットと、を有する例えば上記エッジコンピューティングデバイスなどの制御コンピュータを有することができる。さらに、製造サイトアプリケータは、制御データセットに基づいて前記制御コンピュータによって制御されるように適合され、及び、さらなる材料を適用セクションに適用するように適合された適用ロボットを含むことができる。制御コンピュータは、適用ロボットに組み込まれた組込みシステムとして提供されてよいことに留意されたい。制御コンピュータは、取得された制御データセットを処理するように適合されたファームウェアなどの組込みソフトウェアを処理することができる。
【0043】
したがって、絶縁部材を製造する効率的かつ効果的な手段が提供され得る。特に、本方法は、コンピューティングクラウドのコンピューティングリソースによって行われることができる。さらに、本方法は、クラウドベースで行われてよいため、したがって、規模拡張性がありかつ特に柔軟に提供され得る。製造のすべてのステップは、コンピューティングクラウドを介して実質的に同時に実行されることができる。したがって、自動でクラウドベースの製造システムが提供され得る。
【0044】
一実施形態では、原材料部品は、建設パネルとして提供されることができる。例えば、原材料部品は、平面、溝、空洞などを含むことができる。原材料部品は、木材、金属、プラスチックなどから作製されてよい。
【0045】
一実施形態によれば、アプリケータは、適用ロボットに接続可能又は接続された絶縁材供給装置を含んでよい。
【0046】
さらなる実施形態では、絶縁材供給装置は、ポンプ、加熱装置などを含み得る発泡反応器、プロポーショナー及びその類似のものとして提供されることができる。
【0047】
一実施形態によれば、制御コンピュータは、アプリケータに接続された又は接続可能な絶縁材供給装置へのさらなるデータインターフェースを有することができる。該さらなるデータインターフェースはさらに、コンピューティングクラウドによって提供される制御データセットに基づいて制御可能又は制御されることができる。
【0048】
一実施形態においては、コンピューティングクラウドは、製造サイトから得られたプロセスデータセットに基づいて、アプリケータと原材料部品の間の相対的な動きを動的に変化させるように適合されることができる。
【0049】
本発明の第4の態様は、絶縁部材を製造するためのシステムを提供するものである。本システムは、第2の態様によるコンピューティングクラウドと、コンピューティングクラウドに少なくとも一時的にでも接続可能な、第3の態様による製造サイトアプリケータとを備える。
【0050】
一実施形態では、システムは、コンピューティングクラウドに少なくとも一時的にでも接続可能な、計画サイトに関連する1つ以上のユーザーインターフェースをさらに含むことができる。計画サイト及び/又はユーザーインターフェースは、CAD設計、プラント管理、及びロボット操作及び/又は管理タスクに関連するグラフィック表示手段及び/又はデータ操作手段と関連付けられることができる。
【0051】
本発明の第5の態様は、絶縁構造部材を製造するためのコンピュータプログラム要素を提供し、プログラムは、処理ユニットによって実行されるときに、特に第1の態様による方法を実行するように適合されている。コンピュータプログラム要素又はコンピュータプログラムの部分は、具体的に第2の態様によるコンピューティングクラウドによって処理され、及び/又は第3の態様による製造サイトアプリケータによって処理されるように適合されることができる。
【0052】
本発明のさらなる態様は、生産材料を提供するコンピュータに実装された方法を提供する。本生産材料提供方法は、列挙された順序で行われる必要はないが、以下のステップ:
- 製造サイトから、製造サイトの材料コンテナに関連するデータを取得すること、
- データ処理ユニットによって、製造サイトの材料コンテナに関連する得られたデータを処理して、製造サイトの材料コンテナで利用可能な材料の少なくとも量を決定すること、
- 前記製造サイトの材料コンテナで利用可能な材料の量の決定に依存して補充命令を起動する起動するように少なくとも適合されたデータを製造サイトに提供すること、
を含む。
【0053】
本方法は、例えば1つ以上のコンピュータプログラム製品として提供されるなど、コンピュータプログラム命令に実装されてもよく、また、例えば1つ以上のコンピューティングデバイスにより、特に1つ以上のコンピューティングデバイスにより、より具体的には分散型コンピュータシステムの1つ以上のコンピューティングデバイスにより、実行されてもよい。好ましくは、そのような分散コンピュータシステムは、1つ以上のコンピューティングデバイスと、特に、コンピューティングクラウド、クライアントサーバシステム及び類似のもののうちの1つ以上と、製造サイトのコンピューティングデバイス、例えばエッジコンピューティングデバイスなどを備えることができる。いくつかの実施形態において、個々の計算ステップが異なるデータ処理ユニットで処理されることができると考えられる。これは、分散型コンピュータシステムが、クラウドコンピューティングを介して集中的に実装され、又はエッジコンピューティングを介して遠隔的に実装され、又はクラウドコンピューティングとエッジコンピューティングの組み合わせによって実装されてよいことを意味する。本明細書で使用される場合、コンピューティングデバイスは、互いに離れた複数のサイトに分散されてよい。例えば、設計サイト、プラント管理サイト、アプリケータ及び/又はロボット操作サイト及び/又は管理サイトが存在していてもよく、これらは以下ではまとめて計画サイトとして参照される。さらに、物理的な製造が行われる製造サイト、及び、少なくともいくつかの実施形態には、中央サイトとも呼ばれるコンピューティングクラウドサイトが存在してよい。計画サイトと総称されるサイトのうちの1つ以上が、中央サイトにアクセス又は通信することが可能であってよい。
【0054】
少なくともいくつかの実施形態では、製造サイトに、1つ以上の生産又は製造手段を含む物理的な生産又は製造システムが配置されてよい。システムのこれらの手段の1つは、上述したような製造サイトの材料コンテナであってよい。さらに、例えば、システムは、製造サイト材料コンテナによって保持されている生産材料を適用するように適合された適用手段を含んでよい。適用手段は、例えばロボットとその類似のものを含んでもよい。生産材料が泡又はその類似のものとして塗布される場合、システム、例えば適用手段又はロボットは、噴霧ガンをさらに含んでよい。少なくともいくつかの実施形態では、製造サイト材料コンテナは、製造サイト材料コンテナから、例えば適用手段又はロボットを使用して適用される生産材料を運搬するように、プロポーショナーに接続されてよい。例えば、プロポーショナーは、ポンプ又は類似のものを含んでもよく、又はそれからなっていてもよい。さらに、製造サイトでは、システムは、製造サイト材料コンテナなどのシステム、任意の適用手段、任意のプロポーショナーなどのうちの1つ以上の手段を制御するように適合されたエッジコンピューティングデバイスを含んでよい。好ましくは、システム、例えばエッジコンピューティングデバイスは、上記サイトの1つ以上、特に中央サイト及び/又はコンピューティングクラウドと電子的に通信するように適合されたデータインターフェース及び/又は通信インターフェースを備えてもよく、これらは、同様に、上記サイトの1つ以上と通信するように適合されてよい。上記サイトの1つ以上において、データの入力及び/又は出力に適合された1つ以上のユーザーインターフェースが提供されることもできる。本明細書で使用される場合、ユーザーインターフェースは、一般的に、アイコン、ボタン、選択フィールドなどのデータ操作手段をユーザに提供するように適合されることができ、操作されたデータは対応する出力信号として提供されることができる。さらに、本明細書で使用される場合、ユーザーインターフェースは、一般的に、コンピューティングクラウド及び/又は製造サイトにより生成された入力信号としてユーザーインターフェースに備えられたデータのグラフィカル表示を提供するように適合されてよい。グラフィカル表示は、プログレスバーなどのデータの視覚化、データの強調表示又は類似のもののための手段を含むことができる。
【0055】
本明細書で使用される場合、「遠隔」という用語は、製造サイトの材料コンテナが、データライン又は類似のものを介して、本方法を実行するコンピューティング手段から少なくとも分離されていることを意味すると理解することができる。この場合、コンピューティング手段は、製造サイトに又は製造サイトの近くのどこかに位置し、製造サイトの材料コンテナに接続されたエッジコンピューティングデバイスであってよい。いくつかの実施形態においては、「遠隔」という用語は、製造サイト材料コンテナが第1サイト、好ましくは上記製造サイトに配置され、一方、本方法を実行するコンピューティング手段が別のサイトに配置されていることを意味すると理解されることができ、その別のサイトは、別の町、別の国、別の大陸などに配置されていてもよい。異なるサイトは、例えば、本方法がサーバ又はコンピューティングクラウドによって実行される場合は、上記中央サイトであってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、本方法は、例えばエッジコンピューティングデバイスの使用によって、製造サイトで実行されてよい。
【0056】
取得するデータは、データ回線、インターネットなどのネットワーク又は類似のものを介して電子的に取得されてよい。
【0057】
「製造サイトの材料コンテナ」という用語は、本明細書で使用される場合、広義に解釈されることができる。例えば、製造サイトの材料コンテナは、生産材料を少なくとも一時的にその中に保持し、1つずつ又は1度に分配又は取り出して利用可能にするように適合された、任意のタイプのコンテナ又は類似のものであり得る。1つ以上の製造サイト材料コンテナは、パレット又は類似のものの上に配置されてよい。いくつかの実施形態においは、製造サイト材料コンテナは、例えば、バレルとして提供されてよい。このような製造サイト材料コンテナは、空になった後、又は空になったときに、物理的なプロセスで交換されることができる。例として、バレルの場合、交換の物理的プロセスは、バレルからライン及び/又はケーブルを、ねじを緩めて外し、新しいバレル又は複数の新しいバレルをパレット上に運び、1つ以上のバレルをシステムに接続することを含むことができる。さらに、製造サイトの材料コンテナは、再充填により再使用可能であることも可能である。使用される製造サイトの材料コンテナは、データベース内で特定されることができ、該データベースは、本方法を実行する少なくともコンピューティングデバイスによってアクセス可能であってよい。このような情報は、特定のユーザ又は該製造サイト材料コンテナを購入した顧客に割り当てられた識別子を含むことができ、これによって、製造サイト材料コンテナは、特定の顧客に割り当てられることができる。さらに、製造サイト材料コンテナのこのような仕様は、例えばコンテナの全体としての又は生産材料のみのそこに含まれる生産材料のみの容積、質量などの1つ以上を含むことができる。容積は、例えばリットル(l)又は立方デシメートル、立方メートルなどで表されてよく、質量は、キログラム(kg)で表されてよい。また、相対的なサイズ、すなわち容積及び/又は質量をパーセントで指定することも可能であり、完全に満たされたコンテナを100%、3/4満たされた容器を75%、半分満たされた容器を50%、1/4満たされた容器を25%と指定することができる。なお、パーセンテージについては、所望の解像度に応じて、原則として0%から100%の間の任意の非整数又は整数の値を使用することができる。このような製造サイトの材料コンテナは、特定の顧客であって、特にデータベース内で、生産材料の任意のユーザであり得る顧客に割り当てられることができる。いくつかの実施形態においては、生産中に製造サイトの材料コンテナから取り出された材料は捕捉されて、値が100%から99%、98%、...、60%、...、50%、...、25%、...、10%から0%へと変化してよく、変化のステップは、所望の解像度に依存し得る。好ましくは、コンピューティングデバイスは、例えばそれぞれのデータ及び/又は情報を捕捉又は取得することによって、製造サイト材料コンテナ内の利用可能な材料及び/又は残りの材料の実際の量、例えば実際の容積又は質量が分かるように構成される。
【0058】
生産材料は、コンクリート、ポリアミド、ポリウレタン又は類似のものなどの任意の種類の材料であってよい。少なくともいくつかの実施形態においては、提供される生産材料は、ポリウレタンなどの発泡性材料であってよく、例えばバレルで提供されてよい。いくつかの実施形態においては、生産材料は、適用中に少なくとも2つの異なる材料で構成されてよく、第1の材料が第1の製造サイト材料コンテナに保持されよく、第2の材料が第2の製造サイト材料コンテナに保持されてよい。この場合、複数の製造サイト材料コンテナは本方法によって監視及び/又は制御されることができる。
【0059】
提供されるデータは、データ回線、インターネットなどのネットワーク又は類似のものを介して電子的に提供されてよい。これらのデータにより、例えば、データ出力が起動され、又は生成されることができる。データ出力は、グラフィック出力、サウンド出力又は類似のものの1つ以上を含むことができる。データ出力は、好ましくは、ディスプレイ、ラウドスピーカー又は類似のものを含むユーザーインターフェースを介して出力される。好ましくは、データは、トリガーの一例としてみなされるメッセージ又は類似のものを含むことができる。補充命令は、好ましくは上記データ出力の形で、ユーザに対する生産材料の補充の要求を含むことができる。いくつかの実施形態においては、補充命令は補充命令の受領及び/又は補充の実施の確認を要求することができ、その確認は、製造サイトからフィードバックデータとして提供されることができる。材料の補充を起動するための1つ以上の閾値が設定されてよい。材料の量がそのような閾値にまで下がった場合、材料補充が起動されてよい。このような閾値は、例えば、残りの質量xkg、残りの容積xl、及び/又は残りの質量又は容積x%と設定することができる。
【0060】
本明細書で使用される場合、「補充」という用語は、広義に解釈されてよく、すなわち、製造サイトの材料コンテナ自体を変えずに材料を補充すること、又は内容物とともにコンテナを変えること又は類似のこととして解釈されてよい。また、「補充命令」という用語は、例えば、要求、アラームなどを含み、これらは同義的に理解されることができる。
【0061】
本方法は、建設業、風力発電機などの多種多様な産業の製造工程で使用されることができる。いくつかの実施形態は、例えば、建設産業、自動車産業、包装産業などの多数の産業で使用される絶縁部材の製造に向けられてよい。例として、このような絶縁部材は、幅広い産業で使用可能な、内装、外壁クラッド、建築部材、包装材料又は類似のものとして使用され得る。
【0062】
本方法は、生産材料を提供するための改善された、効率的かつ効果的な手段を提供することができる。特に、材料の遠隔補充は開始、監視及び/又は制御されることができる。さらに、材料の流れ及び/又は材料の購入は、遠隔で監視及び/又は制御されることができる。
【0063】
一実施形態によれば、本方法は、1つ以上のさらに予定されたジョブ、すなわち既に予定されているさらなるジョブが、材料の利用可能な量で少なくとも実施できそうか否かを判断するように、遠隔製造サイトの材料コンテナに関連する得られたデータを処理すること、及び、材料の利用可能な量がさらに予定されているジョブを実施するのに少なくとも不十分でありそうな場合に、補充命令を起動することをさらに含んでよい。
【0064】
例えば、製造サイトで実施される1つ以上のジョブ、特に生産材料が使用される製造ジョブは、例えば、中央サイトで、例えばコンピューティングクラウド、計画サイト及び/又は製造サイト例えばエッジコンピューティングデバイスで、キューに入れられてよい。これらのジョブは、例えばユーザーインターフェースを介して入力されてもよく、該ユーザーインターフェースは、製造サイト、又は好ましくは、製造サイト及び/又は中央サイト例えばコンピューティングクラウドから遠隔に位置するジョブ計画サイトにおいて提供され得る。これらのジョブは、これらのジョブを実施するために必要と予想される生産材料の量に関する情報を含んでいてもよく、又は、その情報は計算、推定などによってこれらのジョブから導出可能であってもよい。例えば、この情報は、製品仕様から既に知られていてもよく、あるいは生産又は製造される製品の幾何学的データに基づいて、制御データセットを処理することによって得られてもよく、該制御データセットは、例えば計画サイトに関連する1つ以上のユーザーインターフェースを介して得られてよい。例として、製造サイトの材料コンテナで利用可能な材料が上記の閾値、例えば初期の総容量又は総質量の5%に達し、かつ、キューの次のジョブがより多くの材料、例えば6%、...、10%、20%などの材料と可能な追加安全率を必要とすることが予想される場合は、補充命令が起動され得る。
【0065】
このように、ジョブの実施開始前に、ジョブの実施が可能であることが保証されることができる。これにより、製品の無駄を削減又は回避することができる。
【0066】
一実施形態においては、本方法は、補充命令を起動したときに、製造サイトの材料コンテナからの少なくとも材料供給の停止を、同時に又は時間遅延的に起動することをさらに含んでよい。
【0067】
例えば、少なくとも材料の供給、材料の適用又はそれらの類似のものの停止は、前のジョブが完了した後に起動され、又は開始されるようにすることができる。例えば、信号、メッセージ、データフィールドなどによる起動は、上で説明したように、製造サイトに提供されるデータに含まれてよい。
【0068】
このように、ジョブの実施開始前に、ジョブの実施が可能であることが保証されることができる。これにより、製品の無駄を削減又は回避することができる。
【0069】
一実施形態によれば、本方法は、製造サイトから、補充の状況に関連するデータを取得することをさらに含むことができる。
【0070】
これらのデータは、データ回線やインターネットなどのネットワーク又はこれらの類似のものを介して電子的に取得することができる。データは、充填又はレベルのセンサー、フローセンサー、光学的検出手段などの検出手段によって自動的に生成されてもよく、あるいは、材料、コンテナ又はこれらの類似のものの補充後にオペレーターによって手動で起動されてもよい。後者の場合、例えば、補充命令とともに、又は補充命令の後にプロンプトが表示されることができ、該プロンプトは補充が完了したときに手動で確認されることができる。
【0071】
このように、製造サイトで利用可能な製品材料の量に関する情報は、上記のサイトのいずれか他のサイトから取得されることができる。特に、上記サイトのいずれか他のサイトは、例えば中央サイト、特にコンピューティングクラウドからその情報を取得することができる。
【0072】
一実施形態においては、補充の状態に関連するデータは、材料が既に補充されているかどうか、及び/又は製造サイトの材料コンテナが稼働しているかどうかの情報を含むことができる。さらに、いくつかの実施形態においては、これらのデータは、正確に使用されている製造サイトコンテナに関する情報を含むことができる。この目的のために、その識別子、例えばID番号などが取得され、例えば捕捉及び/又は処理されることができる。
【0073】
例えば、補充の状態に関連するデータは、補充を検知するなどによって自動的に生成されてもよいし、又はオペレーターの手動ユーザ入力に応答して生成されてもよい。
【0074】
このように、製造サイトで利用可能な製品材料の量に関する情報は、上記のサイトのいずれか他のサイトから取得されることができる。特に、上記サイトのいずれか他のサイトは、例えば中央サイト、特にコンピューティングクラウドからその情報を取得することができる。
【0075】
一実施形態によれば、補充の状態に関連するデータは、好ましくはコンピュータで読み取り可能な、補充された材料の材料識別子を含んでよく、該材料識別子は、補充された材料の種類に少なくとも関連している。例として、材料識別子は、ID番号又はその類似のもので表されてよく、又は形成されてよい。
【0076】
例えば、材料識別子は、読み取り及び/又は電子的に検出されるように適合されてよい。この目的のために、RFIDリーダ、RFモジュール、例えばNFCモジュール、光学スキャナ、カメラ又はそれらの類似のものが使用されてよい。いくつかの実施形態では、材料識別子は、RFIDタグ、バーコード、QRコード(登録商標)などを含むことができる。材料識別子は、製造サイト材料コンテナ、パレットなどに配置されてよい。例として、材料識別子は、ID番号、シリアルナンバーなどで表されてよく、又は形成されてよい。
【0077】
したがって、材料の遠隔補充の開始、監視、及び/又は制御はさらに改善されることができる。
【0078】
一実施形態においては、本方法は、ある特定の製造サイトの材料コンテナに一意的に割り当てられた捕捉材料識別子を、予め記録された製造サイトの材料コンテナに一意的に割り当てられた識別子と比較すること、及び該補充の状態に関連するデータを用いて、(i)識別子が一致する場合には製造サイトに割り当てられた材料量情報を更新し、又は(ii)識別子が互いに異なる場合にはアラーム信号を起動することをさらに含むことができる。
【0079】
例えば、製造サイト材料コンテナに一意的に割り当てられた識別子は、上記データベース又はいずれかの適切なデータベースから取得され得る。データベースは、特に中央サイトに、例えば上記コンピューティングクラウド又はサーバにより提供されてよい。そこでは、材料の各ユーザに対して、すなわち各顧客に対して、それぞれの顧客に配送された材料用の1つ以上のコンテナの仕様が提供されることができる。したがって、材料の数量情報の更新は、具体的にデータベース内で、それぞれの顧客に割り当てられることができる。例えば、製造サイトの材料コンテナに割り当てられた更新された材料量情報は、前の値から新たな実際の値に更新されてよく、該新たな値又は実際の値は、製品材料の現在利用可能な量を表している。あるいは、捕捉された材料識別子が、既知の、すなわち予め記録された製造サイトの材料コンテナ及び/又は顧客に割り当てられた識別子と異なる場合、グラフィック出力及び/又は音声出力などを引き起こすように適合された任意の種類の信号であるアラーム信号が起動されてよい。
【0080】
このように、製造サイトで利用可能な製品材料の量に関する情報は、上記のサイトのいずれか他のサイトから取得されることができる。特に、上記サイトのいずれか他のサイトは、例えば中央サイト、特にコンピューティングクラウドからその情報を取得することができる。
【0081】
一実施形態によれば、本方法は、製造サイトの材料コンテナから取り出された材料の量を監視及び/又は追跡することをさらに含むことができる。
【0082】
例えば、監視及び/又は追跡は、中央サイトで、特にコンピューティングクラウドによって、及び/又は上記エッジコンピューティングデバイスによって実行されることができる。いくつかの実施形態では、監視及び/又は追跡されるデータ、例えば変数は、例えばkgで測定された消費量/使用量、例えばm/kgで測定された生産量、例えばmで測定された適用面積などのうちの1つ以上を含んでよい。これらのデータの少なくともいくつかは、顧客ごと、個々のジョブごと例えば生産又は製造される製品ごと、ジョブの集まりごと例えば建築作業の場合の家ごと、製造サイトごと、材料の種類ごと、例えば設置されたバレルなどの製造サイト材料コンテナごとに、監視及び/又は追跡されることができる。これらのデータは、推定値及び/又は決定値を含み得る。例として、例えば上記の計画サイトにおいて、これらのデータは、顧客によってアップロードされた各製品のCADデータに基づいて、推定及び/又は決定されることができる。続いて、計画サイト、中央サイト及び/又はエッジコンピューティングデバイスは、製造サイトから取得されたデータを監視及び/又は追跡し、実際のデータ及び/又は例えばデータベースにおける決定されたデータに基づいて値を更新する。より詳細には、例えば上記計画サイトにおいて、それぞれの製品のCADデータがデータ処理ユニットによって処理されてよい。そのことから、例えば、原料部品に適用される生産材料の容量が導き出され得る。したがって、生産材料の必要な厚さは、所望の絶縁値によって導き出されることができ、該絶縁値は、絶縁部材が熱の伝導流にどれだけ抵抗するかを示すR値と呼ばれ得る。生産材料の密度は、それぞれの材料仕様から知られ得る。これに基づいて、すべての関連データを計算によって決定されることができる。
【0083】
したがって、生産材料の使用状況や顧客の行動などの監視及び/又は追跡はさらに改善されることができる。
【0084】
一実施形態においては、本方法は、(i)1つ以上の予定されたジョブの材料使用情報、(ii)現在のユーザの過去の使用の材料使用情報、及び/又は(iii)少なくとも1つの参照ユーザの過去の使用の材料使用情報、の少なくとも1つに応じて、特定された又は決定することが可能な期間にわたる必要と予想される材料の量を予測することをさらに含んでよい。
【0085】
例えば、この予測は、計算及び/又は推定に基づくことができる。いくつかの実施形態においては、1つ以上の機械学習アルゴリズムがこの目的のために使用されることができ、該アルゴリズムは、ソフトウェアライブラリとして利用可能であり、適切なトレーニングデータのセットによってアルゴリズムをトレーニングすることによって適応されることができる。各予定されたジョブについて、少なくとも近似値は知ることができ、すなわち、上述したように、製品設計データ、例えばCADデータを処理することによって知ることができる。さらに、製造サイトで利用可能な生産材料の量は知ることができ、すなわち、事前に製造サイトに配送された生産材料の量及び/又はそれまでに使用された量を監視及び/又は追跡することによって知ることができる。例えば、特定の顧客が、製品材料の量xのみを有していること、例えば、コンテナ数xが残っていることを知ることができる。この予測から、キューに入れられているジョブの数が、製品材料の量yを必要とすることが導出され得、ここで、yはxとは異なる値を有し得る。さらに、期間は、秒(s)、分(min)、時間(h)、日(d)、週(wk)など、特定の適用に適した任意の時間単位で与えられることができる。これにより、基準となるユーザは、比較可能な地域に位置し、比較可能な製品を製造するなど、したがって類似の量の材料を使用するユーザであってよい。
【0086】
このように、材料の発注が起動されなければならないか、及び/又は、いつ材料の発注が起動されなければならないか、及び/又は、どれぐらいの量の材料が発注されなければならないかを、事前に決定することができる。
【0087】
一実施形態によれば、本方法は、補充に利用可能な材料の製造サイト在庫量に関連するデータを取得することをさらに含んでよい。
【0088】
例えば、材料の在庫量は、倉庫、デポなどの材料ストックに保持され、そこから製品材料が実際の処理のために、例えば製造サイトの材料コンテナに充填されるために取り出される。しかしながら、材料ストックは必ずしも別の部屋や建物である必要はなく、単に、製造サイトの材料コンテナの他に、さらに生産材料を保管できる場所であればよい。
【0089】
材料の発注が起動されなければならないか、及び/又は、いつ材料の発注が起動されなければならないか、及び/又は、どれぐらいの量の材料が発注されなければならないかを、事前に決定することができる。
【0090】
一実施形態においては、本方法は、材料の利用可能な在庫量に関連する取得されたデータに依存して、材料の追加の在庫量の注文を起動することをさらに含むことができる。
【0091】
追加の在庫量は、製造サイトの材料コンテナを補充又は交換するために提供されてよい。起動は、適切なサイトで適切なメッセージなどを生じることができ、該適切なサイトは、例えば、プラント管理サイトなどの上記サイトの1つ以上であり、そこから製造プロセスが管理、監視、制御等され得る。
【0092】
したがって、材料発注は、改善された自動化の程度で管理又は制御されることできる。
【0093】
本発明のさらなる態様は、生産材料を提供するコンピュータに実装された方法であって、
- 製造サイトの材料コンテナに関連するデータを処理ユニットに提供すること、
- 製造サイトの材料コンテナに関連する該提供されたデータに応答して、製造サイトの材料コンテナで利用可能な材料の量の決定に依存して補充命令を起動するように少なくとも適合されたデータを取得することと、
を含む方法を提供する。
【0094】
この方法は、特に製造サイトに配置されてよいコンピューティングデバイスによって実行されてよい。このコンピューティングデバイスは、例えば、上記製造サイトのコンピューティングデバイスであってよく、より具体的にはエッジコンピューティングデバイスであってよい。
【0095】
一実施形態によれば、本方法は、製造サイトの材料コンテナの補充に関連するデータを捕捉することをさらに含むことができ、該捕捉されたデータは補充された材料の種類を少なくとも示す材料識別子と関連し、及び、本方法は捕捉されたデータを提供することをさらに含むことができる。
【0096】
例えば、材料識別子は、バーコード、QRコード(登録商標)、RFIDタグなどのコンピュータ読み取り可能な手段であってよい。材料識別子は、コンテナ、バレルなどの製造サイトの材料コンテナに、又は、パレットに、又はその両方に設けられてよい。製造サイトには、例えばカメラ、バーコードスキャナ、QRコードスキャナ、RFIDリーダなどの光学的検出手段のような、材料識別子を捕捉及び/又は検出するように適合された1つ以上の手段があってよい。
【0097】
このように、製造プロセスの自動化はさらに向上されることができる。特に、材料の監視及び/又は追跡はさらに向上され得る。
【0098】
本発明のさらなる態様は、上記の態様の方法を実行するための手段を含むコンピューティングデバイスを提供する。
【0099】
例えば、1つ以上のコンピューティングデバイスが提供されてよく、いくつかの実施形態では、該コンピューティングデバイスは異なるサイトに提供されてよい。例として、第1のコンピューティングデバイスは、例えば上記のコンピューティングクラウドとして、中央サイトに提供されてよい。そして、第2のコンピューティングデバイスは、例えば上記エッジコンピューティングデバイスとして、製造サイトに提供されてよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、コンピューティングクラウドは、製造計画サイトの少なくとも1つのユーザーインターフェースによって提供される、製品に関連するデータを少なくとも取得するように適応された第1データインターフェースを含んでよい。いくつかの実施形態では、製品は、絶縁部材であってよい。コンピューティングクラウドは、製品に関連する取得されたデータを処理して、例えば絶縁材などのさらなる材料を適用する原材料部品の幾何学的データを決定し、原材料部品の少なくとも一部分へのさらなる材料の適用に関連する移動データを決定し、そして、適用セクションに適用されるさらなる材料の量を決定するように適合され、及び、制御データセットを生成するように適合された第1データ処理ユニットをさらに備える。コンピューティングクラウドは、製造サイトアプリケータに、制御データセットを少なくとも提供するように適合された第2データインターフェースをさらに含んでよく、該製造サイトアプリケータは制御データセットを処理して絶縁材を適用セクションに適用するように適合されている。コンピューティングクラウドは、上述した特にクラウドベースの方法ステップを実行するように適合されてよい。本明細書で使用される場合、コンピューティングクラウドは、特に、共有される構成可能なコンピュータシステムリソースと、ネットワーク通信システムを介して提供され得るサービスとを提供するコンピュータシステムであってよい。
【0101】
本発明のさらなる態様は、プログラムがコンピューティングデバイスによって実行されると、コンピューティングデバイスに上記態様の任意の実施形態による方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。使用されるコンピューティングデバイスは、上記態様の1つ以上のコンピューティングデバイスであってよく、それらは互いに接続もされてよい。
【0102】
本発明のさらなる態様は、製品を製造するための製造サイトアプリケータを提供する。いくつかの実施形態では、製品は、絶縁部材であることができる。製造サイトアプリケータは、制御コンピュータ、例えば上記エッジコンピューティングデバイスを有してよく、該制御コンピュータは、コンピューティングクラウドによって制御データセットを少なくとも取得するように適合された第3データインターフェースと、該取得された制御データセットを処理するように適合された第2データ処理ユニットとを含み、該制御データセットは、少なくとも、例えば絶縁材などのさらなる材料を適用される原材料部品の幾何学的データと、原材料部品の少なくとも一部分へのさらなる材料の適用に関連する移動データと、適用セクションに適用されるさらなる材料の量データとを含む。さらに、製造サイトアプリケータは、制御データセットに基づいて制御コンピュータによって制御され、さらなる材料を適用セクションに適用するように適合された適用ロボットを有することができる。該制御コンピュータは、適用ロボットに組み込まれた組込みシステムとして提供されてよいことに留意されたい。製造サイトアプリケータは、取得された制御データセットを処理するように適合されたファームウェアなどの組込みソフトウェアを処理することができる。
【0103】
本発明のさらなる態様は、製品を製造するためのシステムを提供する。本システムは、上記態様によるコンピューティングクラウドと、該コンピューティングクラウドに少なくとも一時的に接続可能な上記態様による製造サイトアプリケータとを含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0104】
以下、本発明のこれらの及び他の例示的な態様は、以下に記載された実施形態から明らかに、及び以下に記載された実施形態を参照して説明される。
【0105】
本発明の例示的な実施形態は、以下の図面を参照して以下に記載される。
図1】本発明の一実施形態による、製品を製造するためのシステムの概略ブロック図である。
図2】本発明の一実施形態による、処理ユニット、コンピュータデバイス、及び/又は、製品を製造するためのシステムの計画サイトと関連してコンピュータデバイスのプロセッサによって処理されるときに、技術的機能を実行するコンピュータプログラム命令を含み得るCAD設計機能モジュールの概略ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による、処理ユニット、コンピュータデバイス、及び/又は、製品を製造するためのシステムの計画サイトと関連してコンピュータデバイスのプロセッサによって処理されるときに、技術的機能を実行するコンピュータプログラム命令を含み得るロボット操作機能モジュールの概略ブロック図である。
図4】本発明の一実施形態による、処理ユニット、コンピュータデバイス、及び/又は、絶縁部材を製造するためのシステムの計画サイトと関連してコンピュータデバイスのプロセッサによって処理されるときに、技術的機能を実行するコンピュータプログラム命令を含み得るプラントマネージャ機能モジュールの概略ブロック図である。
図5】本発明の一実施形態による製品を製造する方法のフローチャートを示す。
図6】本発明の一実施形態による製品を製造する方法のフローチャートを示す。
図7】本発明の一実施形態による製品を製造する方法のフローチャートを示す。
【0106】
図面は単なる概略的な表現であり、本発明を説明するためのみのものである。同一又は同等の要素は、一貫して同じ参照符号を付されている。
【発明を実施するための形態】
【0107】
図1は、特定の製品500を製造するためのシステム100を概略ブロック図で示している。システム100は、絶縁部材として(製品500の一例として)設計された例示的な製品に関連して説明されるが、システム100は、もちろん他の製品を製造するためにも使用されることができる。システム100の例示的な用途は、3D印刷、自動車産業における様々な製品などであり得る。
【0108】
したがって、いくつかの実施形態においては、製品500は、プレハブ建築業界のパネル化された建物に使用される建築パネルなどの絶縁部材又はその類似のものであってもよい。いくつかの実施形態では、製品500は、1つ以上の生産材料、例えば表面などの少なくとも1つの材料適用セクション、空洞などを有する原材料部品501、その上に適用されるさらなる材料502などから製造されてよい。製造される製品500が絶縁部材である場合、さらなる材料502は、絶縁材であってよい。いくつかの実施形態では、さらなる材料502は、ポリウレタン等の発泡性絶縁材であってよい。
【0109】
引き続き図1を参照して、システム100は、異なるサイト、すなわち、少なくとも1つ以上の計画サイト200、コンピューティングクラウドサイトであり得る中央サイト300、及び製品500の実際の製造が行われる製造サイト400に分けられることができる。図1では、異なるサイトは、それぞれ破線又はクラウド表現で示されている。サイト200、300、400は、互いに離れて配置されてよく、データライン又はインターネットなどのネットワーク通信システムを介して接続可能又は接続されていてよい。中央サイト300は、サイト200と400の間の一種の中央データ交換の役割を果たしてもよいことに留意されたい。
【0110】
システム100は、計画サイト200において、互いに離れて配置された1つ以上のコンピューティングデバイスによって提供され得る1つ以上の機能モジュール210、220、230、240、2nnを含む。例えば、機能モジュール210、220、230、240、2nnは、処理ユニット、コンピュータデバイス、及び/又は、コンピュータデバイスのプロセッサによって処理されるときに技術的機能を実行するコンピュータプログラム命令を含んでよい。機能モジュール210、220、230、240は、CAD設計(例えば機能モジュール210)、プラント管理(例えば機能モジュール220)、ロボット操作(例えば機能モジュール230)及び/又は管理タスク(例えば機能モジュール240)と関連付けられることができる。機能モジュール210、220、230、240は、コンピューティングクラウドサイト300、特にコンピューティングクラウド310にデータ接続されるように適合された対応の制御手段に関連するグラフィカル表示手段及び/又はデータ操作手段と関連付けられてよい。CAD設計機能モジュール210は、例えば、製品500に関連する幾何学的データを作成する手段を提供するように適合されている。いくつかの実施形態では、これらの幾何学的データは、例えば原材料部品501に関連してよい。プラントマネージャ機能モジュール220は、例えば、ジョブプランナー又はジョブスケジューラーをそれぞれ提供するように適合されている。さらに、プラントマネージャ機能モジュール220は、製造サイト400の利用に関連するデータを処理するように適合されている。ロボット操作機能モジュール230は、例えば、製造サイト400を用いてプラントマネージャ機能モジュール220のジョブを実行するように適合されている。機能モジュール210、220、230、240、2nnは、コンピューティングクラウドサイト300のコンピュータシステムリソース及び/又はサービスを使用するように適合されていることに留意されたい。いくつかの実施形態では、機能モジュール210、230、240、2nnは、ローカルコンピュータシステムによって提供され、及び/又は、ローカルコンピュータシステムで処理されることも考えられる。したがって、計画サイトは、クラウドコンピューティングサイト300に接続可能又は接続されたデータインターフェース201を備えている。
【0111】
システム100は、コンピューティングクラウドサイト300において、インターネットなどのネットワーク通信システムを介してコンピュータシステムリソース及びサービスを提供するように適合されたコンピューティングクラウド310を含んでいる。したがって、コンピューティングクラウド310は、1つ以上のプロセッサ、データストレージなどを含む第1データ処理手段311を備えている。
【0112】
コンピューティングクラウド310は、第1データインターフェース311を備え、該インターフェースを介してコンピューティングクラウドは、計画サイト200に接続可能又は接続されている。したがって、コンピューティングクラウド310は、製品500に関連するデータを少なくとも取得するように適合されており、該データは、少なくとも部分的に計画サイト200によって提供される。これらのデータは、データインターフェース201、311を介して、例えば計画サイト200の機能モジュール210、220、230、240、2nnによって提供されてよい。コンピューティングクラウド310は、製品500に関連する取得されたデータを処理して、絶縁材502が適用される原材料部品501などの製品の幾何学的データを決定するように適合された第1データ処理ユニット312をさらに備えている。幾何学的データは、CAD設計機能モジュール210の使用によって生成されてよい。さらに、第1データ処理ユニット311は、例えば、原材料部品501の少なくとも一部への絶縁材502の塗布に関連する動きなどの製品500の製造に関連する移動データを決定するように、及び、適用セクションに適用される絶縁材502の総量又は量などの生産材料の総量又は量を決定するように適合され、さらに、制御データセットを生成するように適合されている。コンピューティングクラウド310は、少なくとも制御データセットを製造サイト400に提供するように適合された第2データインターフェース313をさらに有し、該製造サイト400は、絶縁材502を原材料部品501の適用セクションに適用するように、制御データセットを処理するように適合されている。コンピューティングクラウド310は、例えば機械学習手段、人工ニューラルネットワークなどを含む人工知能モジュール314をさらに備えている。
【0113】
システム100は、製造サイト400に、アプリケータ410と、特に制御コンピュータ420とを有し、該制御コンピュータ420は、コンピューティングクラウド310によって提供される制御データセットを少なくとも取得するように適合された第3データインターフェース421と、得られた制御データセットを処理するように適合された第2データ処理ユニット422とを有し、該得られた制御データセットは、少なくとも、絶縁材502を適用された原材料部品501の幾何学的データなどの製品500の幾何学的データと、原材料部品501の適用セクションへの絶縁材502の適用に関連する移動データと、適用セクションに適用される絶縁材502などの生産材料の量又は総量データに関連するデータを有する。さらに、製造サイト400は、制御データセットに基づいて、制御コンピュータ420によって制御されるように適合された適用ロボット430を備える。製品500が絶縁部材である場合、適用ロボット430は、原材料部品501の適用セクションに絶縁材502を適用するように適合されてよい。いくつかの実施形態では、適用ロボット430は、6以上の自由度を有する産業用ロボットであるが、他のタイプのロボットも考えられる。さらに、適用ロボット430は、原材料部品501を移動し、及び/又は、絶縁材502を把持、噴霧、注ぐなどによって移動し、適用するなど、生産材料を取り扱うように適合されている。この目的のために、アプリケータ410と、特に適用ロボット430は、例えば、噴霧ガン、噴霧ヘッドなどの工具を備えている。さらに、製造サイト400は、原材料部品501、絶縁材502などの材料を適用ロボット430に提供し、特に、把持し、供給し、及び/又は運搬するようにそれぞれ適合された絶縁材供給装置、又は、製造サイト材料コンテナ440を備えている。いくつかの実施形態では、製造サイト材料コンテナ440自体又はそれと相互作用する手段は、ポンプなどを含む発泡反応器、プロポーショナーなどをさらに含んでよい。さらに、製造サイト材料コンテナ440は、1つ以上の生産材料の容器、1つ以上のパレットなどを含んでいてよい。製造サイト400は、製造サイトプロセス監視手段450をさらに備えており、該製造サイトプロセス監視手段450は、カメラ、バーコードスキャナ、RFIDリーダ、フローセンサー、レベルセンサーなどの1つ以上の検出手段又は監視手段を含むことができる。製造サイトプロセス監視手段450は、制御コンピュータ420に接続されて、プロセスデータセット及び/又は製造サイト材料コンテナ440に関連するデータを生成する。いくつかの実施形態では、データは、例えば既に使用された製造材料に関連するプロセスデータを含み、該既に使用された製造材料は、例えば原材料部品501の適用セクションに既に適用された絶縁材502などである。さらに、製造サイトプロセス監視手段450及び/又は制御コンピュータ420は、プロセスデータセット451(図4参照)をコンピューティングクラウド310に提供するように適合されている。
【0114】
さらに、いくつかの実施形態では、製造サイト400は、例えば原材料部品501を把持し、供給し及び/又は移動するように適合された把持装置460を備える。把持装置460は、コンピューティングクラウド310によって提供される制御データセットに基づいて制御されるように、制御コンピュータ420に接続可能又は接続されている。原材料部品501と適用ロボット430は、原材料部品501に対して適用ロボット430のみを移動させるように制御するか、又は適用ロボット430に対して把持装置460のみを移動させるように制御するか、又は適用ロボット430と把持装置460の両方を互いに移動させるように制御するかのいずれかによって、互いに相対的に移動され得ることに留意されたい。
【0115】
さらに図1を参照すると、製造サイト400は、材料ストック470を有している。材料ストック470は、製造サイト材料コンテナ440内で使用される、又は製造サイト材料コンテナ440として使用される生産材料の在庫量を保管するように適合されている。例えば、材料ストック470には、生産材料を収容する1つ以上の製造サイト材料コンテナ440、例えばバレルを保管することができる。材料ストック470は、他のサイトのいずれかと、特に計画サイト200及び/又は中央サイト300とデータを交換するための、データインターフェース、通信インターフェース、検出手段などの手段を含んでいてよい。
【0116】
図2は、計画サイト200の概略ブロック図を示している。CAD設計機能モジュール210は、コンピューティングクラウド310に関連付けられたグラフィカルCAD設計ユーザーインターフェース211を提供する。CAD設計ユーザーインターフェース211は、ユーザが、表示及びキャッシュ又は保存するCADファイル212(例えば、.dwg、.dxf、.ehxファイル)をコンピューティングクラウド310にロードできるように適合されている。CAD設計機能モジュール210は、コンピューティングクラウド310によって提供されるコンピュータリソースを使用することに留意されたい。例えば、このようにして、製品の幾何学的データ、例えば、原材料部品501のスタック又は単一の原材料部品501の幾何学的データは、CAD設計機能モジュール210内に読み込まれることができる。例として、幾何学的データ(例えば名前)及びプロパティは、ソフトウェアCAD設計機能モジュール210によって、特にコンピューティングクラウド310のコンピュータリソースを使用することによって自動的に認識される。いくつかの実施形態では、原材料部品501の適用セクション、例えば空洞は、ロボットパスのために自動的に事前選択される。選択されたパラメータに適合しない原材料部品501の幾何学的データは、グラフィカルにハイライトされる。CAD設計機能モジュール210は、原材料部品501の幾何学的寸法をロボットパスの間隔、パディング等と比較し、前者が後者に対して小さすぎる場合には、グラフィカルにハイライトする。少なくともいくつかの実施形態では、CAD設計ユーザーインターフェース211を介して、幾何学的データの操作が可能である。CAD設計ユーザーインターフェース211は、操作された幾何学的データを含む出力信号を生成するように適合されている。
【0117】
さらに、CAD設計機能モジュール210は、コンピューティングクラウド310に関連付けられたグラフィカルCAD設計ユーザーインターフェース211を介して、完成した絶縁部材500の所望の絶縁値、例えばいわゆるR値などの、さらなる製品関連情報を入力するように適合されている。いくつかの実施形態では、入力された所望の絶縁値に基づいて、CAD設計機能モジュール210は、コンピューティングクラウド310のコンピュータリソースを使用して、CADファイル212から得られる幾何学的データに関して、絶縁材502の1つ以上の層の必要な厚さ及び絶縁材502のオーバーシュートを決定する。CAD設計ユーザーインターフェース211は、入力された所望の絶縁値を含む出力信号を生成するように適合されている。
【0118】
さらに、CAD設計機能モジュール210は、コンピューティングクラウド310に関連付けられたグラフィカルCAD設計ユーザーインターフェース211を介して、絶縁材502を原材料部品501の適用セクションに適用するための一般的塗布方向、例えば、垂直及び水平を入力することができる。CAD設計機能モジュール210は、選択された塗布方向をスタック中のすべての原材料部品に自動的に適用するように適合されてよい。さらに、CAD設計機能モジュール210は、コンピューティングクラウド310に関連付けられたグラフィカルCAD設計ユーザーインターフェース211を介して、絶縁材502を原材料部品501の適用セクションに適用するために使用される適用パラメータ、例えば、適用ロボット430及び/又は材料供給装置440によって実行される速度、パディング、間隔、方向などを調整することを可能にする。
【0119】
いくつかの実施形態では、CAD設計機能モジュール210は、コンピューティングクラウド310に関連付けられたグラフィカルCAD設計ユーザーインターフェース211を介して、「ピクチャフレーム」オプションを選択することを可能にする。このプロセスでは、適用ロボット430は、原材料部品501の4つの縁のすべて、特に原材料部品501の空洞の4つの縁のすべてに絶縁材502を適用することを始め、その後に、絶縁材502を通常のパターンで塗布し、該通常のパターンでは、絶縁材502は、4つの縁によって囲まれた表面のみに適用される。
【0120】
上記データの一部又は全部に基づいて、CAD設計機能モジュール210は、コンピューティングクラウド310に少なくとも一時的に保存される制御データセットを生成することを可能にする。
【0121】
図3は、計画サイト200のさらなる概略ブロック図を示す。ロボット操作機能モジュール230は、コンピューティングクラウド310に関連するグラフィカルロボット操作ユーザーインターフェース231を提供する。ロボット操作ユーザーインターフェース231では、CAD設計機能モジュール210によって提供された1つ以上の制御データセットがキューに入れられ、表示される。言い換えれば、これらの実行すべきジョブの全てがグラフィカルに表現されて一覧表示される。グラフィカルロボット操作ユーザーインターフェース231は、制御データセットが再配置、削除など操作されることを可能にする。さらに、ロボット操作ユーザーインターフェース231は、予測、推定又は決定されたジョブ継続時間、予測終了時間、表示されるジョブあたりの予測、推定又は決定されたフォームの量を表示することを可能にし、そこでは、基礎となるデータは、必要なコンピュータリソース及びサービスを提供するコンピューティングクラウド310から取得される。言い換えれば、コンピューティングクラウド310はこの情報を要約して、グラフィカルロボット操作ユーザーインターフェース231が、キューに入れられたジョブが何時もっとも完了しそうなのか、製品材料例えば絶縁材501がどれぐらいの量又は総量必要となるのかを表示することを可能にする。
【0122】
さらに、ロボット操作ユーザーインターフェース231は、オペレーターが、1つ以上の制御データセットに関連するキューに入れられた1つ以上のジョブを選択し、それを制御コンピュータ420に提供すること、例えばロードすることを可能にする。これにより、適用ロボット430及び/又は製造サイト材料コンテナ440及び/又は把持装置460は、引き続いて、製品500を製造するように、例えば、原材料部品501の適用セクションに絶縁材502を適用するように、制御データセットに含まれるコンピュータ命令を自動的に処理するように制御される。適用中、プロセス監視手段450は、製造サイト材料コンテナ440、絶縁材502の適用などの、製品500の製造に関連する1つ以上のパラメータを監視する。さらに、プロセス監視手段450は、これらのデータを含むプロセスデータセット451(図4参照)をコンピューティングクラウド310に提供する。
【0123】
図4は、計画サイト200のさらなる概略ブロック図を示している。例えば、計画サイト200の機能モジュール210、220、230、240、2nnのうちの1つは、コンピューティングクラウド310に関連するグラフィカルユーザーインターフェース221を提供する。グラフィカルユーザーインターフェース221は、プロセス監視手段450の多数のパラメータを表示することを可能にする。また、コンピューティングクラウド310によって決定される動的に推定された使用済みの生産材料、例えば絶縁材502の量又は総量が表示される。これらのデータに基づいて、追加の生産材料、例えば、原材料部品501及び/又は絶縁材502は材料供給者から購入され得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、材料物流システムが、プロセスデータセット451に基づいて材料の在庫量を注文するように自動的に起動される。
【0124】
さらに、グラフィカルユーザーインターフェース221は、コンピューティングクラウド310によって自動的に生成され、プラントマネージャ機能モジュール220に提供されるジョブレポートを表示することを可能にする。この目的のために、プラントマネージャユーザーインターフェース221は、コンピューティングクラウド310によって生成された信号を処理し、グラフィカルに実装されたプログレスバー、又は関連情報を強調するように適合された他の適切なグラフィカル手段に、信号に含まれるデータを表示するように適合される。例えば、信号は、プロセスデータセット451に含まれてよい。
【0125】
図5は、絶縁部材500の製造方法のフローチャートを示す。ステップS1では、絶縁材502が適用される少なくとも1つの適用セクションを有する原材料部品501の少なくとも一部の幾何学的データがコンピューティングクラウド310に提供される。ステップS2では、幾何学的データに基づいて、絶縁材502を原材料部品501の適用セクションに適用するように適合された製造サイトのアプリケータ410との相対的な移動のための移動データが、コンピューティングクラウド310を用いて決定される。ステップS3では、適用セクションに適用するための絶縁材502の量が、コンピューティングクラウド310を用いて決定される。ステップS4では、動作データと絶縁材502の量とを少なくとも含む制御データセットが、コンピューティングクラウド310を用いて決定される。ステップS5では、製造サイト制御コンピュータ420への制御データセットが提供される。
【0126】
図6は、一実施形態による、生産材料を提供するコンピュータ実装方法のフローチャートを示す。ステップS1では、製造サイト材料コンテナ440に関連するデータが製造サイト400から取得されることができる。例えば、これらのデータは、上述したプロセスデータセット451に表され又はそれに含まれることができる。ステップS2では、製造サイト材料コンテナ440に関連する、取得されたデータ例えばプロセスデータセット451が、データ処理ユニットによって処理され、製造サイト材料コンテナ440で利用可能な材料の少なくとも量を決定する。使用されるデータ処理ユニットは、上述した第1データ処理ユニット312及び第2データ処理ユニット422のうちの少なくとも1つであってよい。ステップS3では、製造サイト材料コンテナ440内で利用可能な材料の量の前記決定に依存して補充命令を起動するように少なくとも適合されたデータが、製造サイト400に提供される。これらのデータは、製造サイト材料コンテナ440及び/又は制御コンピュータ420に直接又は間接的に接続された第3データインターフェース421を介して提供されてよい。例えば、補充命令は:「コンテナyyyyyyによってコンテナno.xxxxxxを補充してください。」のようなメッセージを含むことができる。さらに、ユーザプロンプトは:「コンテナyyyyyyは接続されていますか?ご確認ください!」を含むことができる。ユーザプロンプトが確認されると、それぞれのデータはそれぞれのデータ処理ユニットに提供される。
【0127】
任意に、本方法はさらに、製造サイト材料コンテナ440に関連する取得されたデータを処理して、スケジュールされたさらなるジョブが材料の利用可能な量で少なくとも実行できそうか否かを決定し、材料の利用可能な量がスケジュールされたさらなるジョブを実行するのに少なくとも十分でなさおう場合に、補充命令を起動するステップをさらに含んでよい。上述したように、1つ以上のジョブが、マネージャ機能モジュール220、例えばジョブスケジューラーにおいてスケジュールされてよい。補充命令は、製造サイト400のオペレーターに向けられたメッセージ、ユーザプロンプトなどのうちの1つ以上を含み、例えば制御コンピュータ420によって処理されてよい。したがって、これらのデータは、第3データインターフェース421を介して提供されてよい。さらに任意に、本方法は、補充命令を起動するときに、少なくとも製造サイト材料コンテナ440からの材料の供給の停止を、同時に又は時間遅延的に起動するステップをさらに含んでよい。これは、例えば、第3データインターフェース421を介して起動され得る。任意に、本方法は、製造サイト400から、補充状態に関連するデータを取得するステップを含んでよい。例えば、これらのデータは、上述したようにプロセスデータセット451に表され又は含まれてよく、上述したように製造サイトプロセス監視手段450によって自動的に生成されてよく、又は、例えばユーザプロンプトの確認によって、オペレーターによる手動入力に応じて生成されてよい。
【0128】
任意に、補充状態に関連するデータは、材料が既に補充されているかどうか、及び/又は製造サイト材料コンテナ440が稼働しているかどうかに関する情報を含む。任意に、補充状態に関連するデータは、補充された材料の材料識別子を含み、該材料識別子は、少なくとも補充された材料の種類に関連する。任意に、本方法は、材料識別子を製造サイト材料コンテナ440に一意的に割り当てられた識別子と比較し、補充状態に関連するデータを使用して、(i)識別子が一致する場合は製造サイト材料コンテナ440に割り当てられた材料量情報を更新する、又は、(ii)識別子が互いに異なる場合はアラーム信号を起動する、ステップを含んでよい。アラーム信号は、例えば計画サイト200に向けられたメッセージ等によって表されてよい。任意に、本方法は、製造サイト材料コンテナ440から取り出した材料の量を監視するステップを含んでよい。任意に、本方法は、1つ以上のスケジュールされたさらなるジョブの少なくとも材料使用情報に応じて、指定された又は決定可能な期間にわたって必要とされると予想される材料量を予測するステップを含んでよい。この情報の一部又は全部は、マネージャ機能モジュール220から取得されてよい。任意に、本方法は、補充のために製造サイト材料コンテナ440に提供される材料ストック470中の利用可能な材料の在庫量に関連するデータを取得するステップを含んでよい。任意に、本方法は、材料の利用可能な在庫量に関連する取得されたデータに依存して、材料の追加在庫量の注文を起動するステップを含んでよい。この起動は、第3データインターフェース421を介して行われてよく、該第3データインターフェース421も材料ストック470に接続されてよい。
【0129】
図7は、一実施形態による、生産材料を提供するコンピュータに実装された方法のフローチャートを示す。ステップS1では、製造サイト材料コンテナ440に関連するデータがデータ処理ユニットに提供される。使用されるデータ処理ユニットは、上述したように第1データ処理ユニット312及び第2データ処理ユニット422のうちの少なくとも1つであってよい。例えば、これらのデータは、上述したようにプロセスデータセット451に表わされ又は含まれていてよく、及び、上述したように製造サイトプロセス監視手段450によって自動的に生成されてよく、又は例えばユーザプロンプトを確認することによって、オペレーターによる手動入力のときに生成されてよい。ステップS2では、製造サイト材料コンテナ440内で利用可能な材料量の決定に依存して補充命令を起動するように少なくとも適応されたデータが、製造サイト材料コンテナ440に関連する提供されたデータに応答して取得される。
【0130】
任意に、本方法は、製造サイト材料コンテナ440に提供される補充材料に関連するデータを捕捉し、該捕捉されたデータは、補充材料の種類を少なくとも示す材料識別子に少なくとも関連しており、捕捉されたデータを提供するステップを含んでよい。これらのデータは、例えば製造サイトプロセス監視手段450又は他の適切な手段の使用によって捕捉され及び/又は検出されることができる。
【実施例
【0131】
本明細書に記載された実施形態の特定の実施例としては、以下のものを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0132】
実施例1は、製造サイト400から、製造サイト材料コンテナ440に関連するデータを取得することと、データ処理ユニット312、422のうちの1つ以上によって、遠隔の製造サイト材料コンテナ440に関連する前記取得されたデータを処理し、少なくとも製造サイト材料コンテナ440で利用可能な材料の量を決定することと、製造サイト材料コンテナ440で利用可能な材料の量の前記決定に依存して補充命令を起動するように少なくとも適合されたデータを、製造サイトに提供することと、を含む、生産材料500、501、502を提供するコンピュータに実装された方法を含むことができる。
【0133】
実施例2は、実施例1による方法を含むことができ、さらに:製造サイト材料コンテナ440に関連する取得されたデータを処理して、スケジュールされた1つ以上のさらなるジョブが、利用可能な材料の量で少なくとも実行できそうか否かを決定することと、利用可能な材料の量が該スケジュールされたさらなるジョブを実行するには少なくとも不十分でありそうである場合、補充命令を起動することと、を含むことができる。
【0134】
実施例3は、実施例1又は2による方法を含むことができ、さらに:補充命令を起動したときに、製造サイト材料コンテナ440からの少なくとも材料の供給の停止を、同時に又は時間遅延的に起動することと、を含むことができる。
【0135】
実施例4は、先行する実施例のいずれか1つを含むことができ、さらに:製造サイト400から、補充状態に関連するデータを取得することを含むことができる。
【0136】
実施例5は、実施例4による方法を含むことができ、該補充状態に関連するデータは、材料が既に補充されているかどうか、及び/又は、遠隔の製造サイト材料コンテナ440が稼働しているかどうかの情報を含む。
【0137】
実施例6は、実施例4又は5による方法を含むことができ、該補充状態に関連するデータは、補充された材料の捕捉された、特にコンピュータ読み取り可能な材料識別子を含み、該材料識別子は少なくとも補充された材料の種類に関連する。
【0138】
実施例7は、実施例6による方法を含むことができ、さらに、捕捉された1つの特定の製造サイト材料コンテナ440に一意的に割り当てられた材料識別子を、予め記録された製造サイトの材料コンテナ440に一意的に割り当てられた識別子と比較することと、補充状態に関連するデータを使用して、(i)識別子が一致する場合には製造サイトに割り当てられた材料量情報を更新し、又は、(ii)識別子が互いに異なる場合にはアラーム信号を起動することと、を含むことができる。
【0139】
実施例8は、先行する実施例のいずれか1つによる方法を含むことができ、さらに、製造サイト材料コンテナ440から取り出された材料の量を監視することを含むことができる。
【0140】
実施例9は、先行する実施例のいずれか1つによる方法を含むことができ、さらに、(i)予定された1つ以上のさらなるジョブの材料使用情報、(ii)現在のユーザの過去の使用の材料使用情報、及び/又は(iii)少なくとも1つの参照ユーザの過去の使用の材料使用情報、のうちの少なくとも1つに応じて、指定された又は決定可能な期間に必要と予想される材料の量を予測することを含むことができる。
【0141】
実施例10は、先行する実施例のいずれか1つによる方法を含むことができ、さらに、補充のために利用可能な材料の製造サイト在庫量に関連するデータを取得することを含む。
【0142】
実施例11は、実施例10による方法を含むことができ、さらに、取得された補充のために利用可能な材料の製造サイト在庫量に関連するデータに応じて、製造サイトの材料の追加の在庫量の注文を起動することを含むことができる。
【0143】
実施例12は、生産材料を提供するコンピュータに実装された方法を含むことができ、処理ユニット312、422のうちの1つ以上に、製造サイト材料コンテナ440に関連するデータを提供することと、該製造サイト材料コンテナ440に関連する提供されたデータに応答して、製造サイト材料コンテナ440で利用可能な材料の量の決定に依存して補充命令を起動するように少なくとも適応されたデータを取得することとを含むことができる。
【0144】
実施例13は、実施例12による方法を含むことができ、さらに、製造サイト材料コンテナ440の補充に関連するデータを捕捉すること、該捕捉されたデータは、補充された材料の種類を少なくとも示す材料識別子と関連しており、及び、補足されたデータを提供することを含むことができる。
【0145】
実施例14は、実施例1から11又は実施例12から13のいずれか1つの方法を実行するための手段を有するコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0146】
実施例15は、プログラムがコンピューティングデバイスによって実行されるときに、該コンピューティングデバイスに、実施例1から11又は実施例12から13のいずれか1つの方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム製品を含むことができる。
【0147】
本発明の実施形態は、異なる主題を参照して説明されていることに留意されたい。特に、いくつかの実施形態は方法の種類の請求項を参照して説明されているのに対し、他の実施形態は装置の種類の請求項を参照して説明されている。しかし、当業者であれば、上記及び以下の記載から、特に知らされない限り、1つの種類の主題に属する特徴の組み合わせに加えて、異なる主題に関連する特徴間の組み合わせも本出願で開示されると考えられることを理解するであろう。しかしながら、すべての特徴を組み合わせることで、特徴の単純な和以上の相乗効果を得ることができる。
【0148】
本発明は図面及び前述の説明で詳細に図示及び説明されてきたが、このような図示及び説明は、説明的又は例示的なものであり、制限的なものではないと考えるべきである。本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。開示された実施形態に対する他の変形は、請求項に係る発明を実施する当業者により、図面、開示内容、及び従属請求項の検討から理解され、実施されることができる。
【0149】
請求項において、「含む」という用語は、他の要素又はステップを除外せず、また、不定冠詞「a」又は「an」は、複数を除外するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に記載された複数の項目の機能を果たすことができる。ある手段が相互に異なる従属請求項で再引用されているという事実だけで、これらの手段の組み合わせが有利に使用できないことを示していない。請求項に記載されている参照符号は、範囲を限定するものと解釈されてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】