(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(54)【発明の名称】ゴム組成物用粘着付与剤
(51)【国際特許分類】
C08L 65/00 20060101AFI20220124BHJP
C08K 5/3492 20060101ALI20220124BHJP
C08K 5/05 20060101ALI20220124BHJP
【FI】
C08L65/00
C08K5/3492
C08K5/05
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529765
(86)(22)【出願日】2019-11-19
(85)【翻訳文提出日】2021-07-21
(86)【国際出願番号】 EP2019081733
(87)【国際公開番号】W WO2020109070
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユー,ミラン
(72)【発明者】
【氏名】シェール,ゲンター
(72)【発明者】
【氏名】イェゲルカ,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ロイター,フランク
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002CE001
4J002EC066
4J002EU187
4J002FD026
4J002FD147
4J002GJ01
(57)【要約】
【要約】
【化1】
式I(式中、R
1は1~10炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であり、R
2は、最大20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である)の繰り返し単位を有する樹脂、及び1分子当たり平均少なくとも2個のヒドロキシ基又はエーテル基を有するアミノ樹脂を含む粘着付与剤。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】
(式中、R
1は、1~10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であり、R
2は、最大20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である)
の繰り返し単位を有する樹脂、及び
1分子当たり平均少なくとも2個のヒドロキシ基又はエーテル基を有するアミノ樹脂
を含む粘着付与剤。
【請求項2】
式IのR
1が、CH
2又はHC-CH
3又はH
2C-CH
2である、請求項1に記載の粘着付与剤。
【請求項3】
式IのR
2が、4~10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である、請求項1又は2に記載の粘着付与剤。
【請求項4】
前記樹脂が、アセチレンとパラターシャリーブチルフェノールを反応させることにより得ることができる樹脂であるKoresin(登録商標)である、請求項1から3のいずれか一項に記載の粘着付与剤。
【請求項5】
前記アミノ樹脂が、1分子当たり平均で少なくとも2個のエーテル基を有するアミノ樹脂である、請求項1から4のいずれか一項に記載の粘着付与剤。
【請求項6】
前記アミノ樹脂が、1分子当たり平均で少なくとも2個のメチルエーテル基を有するアミノ樹脂である、請求項1から5のいずれか一項に記載の粘着付与剤。
【請求項7】
前記アミノ樹脂がメラミン-ホルムアルデヒド樹脂である、請求項1から6のいずれか一項に記載の粘着付与剤。
【請求項8】
前記メラミン-ホルムアルデヒド樹脂が、1分子当たり平均1~3個のメラミン環を含む、請求項7に記載の粘着付与剤。
【請求項9】
式Iの繰り返し単位を有する樹脂100重量部に対して0.5~30重量部のアミノ樹脂を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の粘着付与剤。
【請求項10】
可塑剤を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の粘着付与剤。
【請求項11】
前記可塑剤が、
- 直鎖若しくは分岐鎖の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素、
- 不飽和脂肪族炭化水素を、不飽和ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物若しくはジカルボン酸アミドと反応させることにより得られるオリゴマー、
- 飽和若しくは不飽和脂肪アルコール、
- 飽和若しくは不飽和脂肪酸、
- 飽和若しくは不飽和脂肪酸を含むモノ、ジ、トリ若しくはテトラカルボン酸との、飽和若しくは不飽和脂肪アルコールのエステル、
- 飽和若しくは不飽和脂肪アルコール以外のアルコールとの、飽和若しくは不飽和脂肪酸のエステル、又は
- 飽和若しくは不飽和脂肪酸の無水物若しくはアミド
から選択される、請求項10に記載の粘着付与剤。
【請求項12】
式Iの樹脂100重量部に対して0.1~50重量部の可塑剤を含む、請求項10又は11に記載の粘着付与剤。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の粘着付与剤を含むゴム組成物。
【請求項14】
ゴム100重量部当たり0.1~50重量部の粘着付与剤を含む、請求項13に記載のゴム組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、式I
【0002】
【化1】
(式中、R
1は、1~10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であり、R
2は、最大20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である)の繰り返し単位を有する樹脂及び1分子当たり平均少なくとも2個のヒドロキシ基又はエーテル基を有するアミノ樹脂を含む粘着付与剤(tackifier)である。
【背景技術】
【0003】
式Iによるよく知られている粘着付与剤は、例えば独国特許第734 493号に記載のBASFによって販売されている樹脂、Koresin(登録商標)である。Koresin(登録商標)は、殊に自動車又はトラック用タイヤであるゴム用品の製作のためにゴム組成物に粘着付与剤として添加されている。Koresin(登録商標)はパラターシャリーブチルフェノールをアセチレンと反応させることにより得られる。さらなる粘着付与剤は、例えば、フェノール誘導体をホルムアルデヒドと反応させることにより製造される、ホルムアルデヒド樹脂である。国際公開第2018/104151号から、そのような粘着付与剤にある種の可塑剤を添加するとガラス転移点が低くゴム中で良好な性能特質を有する粘着付与剤組成物が結果として得られることが知られている。
【0004】
そのような粘着付与剤は、出発材料、例えばKoresinの場合のパラターシャリーブチルフェノールとして使用される残留量のフェノール誘導体を含む場合がある。技術的用途での性能及び環境保全のためには、揮発分が低含有率の粘着付与剤が所望される。未公開の欧州特許出願第18154940.3号(INV 171459)は、薄膜蒸発装置での粘着付与剤組成物からの揮発性化合物の除去を記載している。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、Koresin及び他の粘着付与剤の揮発性化合物の低減のためのプロセスを提供することであった。そのプロセスは非常に効率的であるべきである。揮発性化合物の部分は著しく低減されるべきである。できれば、投資のコストは回避されるべきである。粘着付与剤の性能特質に大きな負の効果があってはならない。殊に、粘着付与剤を含むゴム組成物の接着性はできるだけ良好であるべきである。
【0006】
そのようにして、上に規定した粘着付与剤及び粘着付与剤を含むゴム組成物が見いだされた。
【0007】
式Iの繰り返し単位を有する樹脂について
【0008】
樹脂は式I
【0009】
【化2】
(式中、R
1は、1~10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であり、R
2は、最大20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である)の繰り返し単位を含む。好ましくは、式IのR
1は、1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である。本発明の特に好ましい実施形態において、式IのR
1は、CH
2又はHC-CH
3又はH
2C-CH
2である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
好ましくは、式IのR2は、4~10個の原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である。本発明の特に好ましい実施形態において、式IのR2は、4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基である。最も好ましい実施形態において、R2はパラ-ターシャリー-ブチルである。
【0011】
R1=CH2を有する樹脂は、式R2-C6H4-OHのフェニル化合物をホルムアルデヒドと反応させることにより得ることができる。この反応において、ホルムアルデヒドは、R2-C6H4-OHの炭素原子(通常OH基に対してオルト位の炭素原子)に付加し、続いて得られたメチロール基はさらなるR2-C6H4-OHと水を脱離しながら反応する。得られた樹脂は、比較的反応性でないメタ位にさらなるホルムアルデヒドが付加し得るので、ある程度まで架橋することができる。
【0012】
R1=HC-CH3又はR1=H2C-CH2を有する樹脂は、式R2-C6H4-OHのフェニル化合物をアセチレンと反応させることにより得ることができる。この反応において、アセチレンは、R2-C6H4-OHの炭素原子(通常OH基に対してオルト位の炭素原子)に付加し、続いて得られたビニル基はさらなるR2-C6H4-OHと反応する。得られた樹脂は、比較的反応性でないメタ位にさらなるアセチレンが付加し得るので、ある程度まで架橋することができる。
【0013】
最も好ましい樹脂は、アセチレンとパラターシャリーブチルフェノールを反応させることにより得ることができる、BASFによって販売されている樹脂、Koresin(登録商標)である。Koresin(登録商標)は、式IIの単位を含む。
【0014】
【0015】
反応におけるアセチレンの代替的な統合により、Koresin(登録商標)は、さらに式IIIの単位を含んでもよい。
【0016】
【0017】
式II及びIIIのR2はパラターシャリーブチルである。
【0018】
Koresin(登録商標)のポリマー状分子の末端基は、特に、アセチレンに起因するビニル基であり得る。
【0019】
樹脂は、反応におけるさらなる出発材料としてコモノマー又は反応性添加剤を使用することにより組み込まれる構成要素をさらに含んでもよい。
【0020】
好ましくは、樹脂の調製のために使用される出発材料の少なくとも80重量%は、R2-C6H4-OH及びホルムアルデヒド(R1=CH2の場合)又はR2-C6H4-OH及びアセチレン(R1=HC-CH3又はR1=H2C-CH2又はその混合物の場合)である。
【0021】
より好ましい実施形態において、樹脂の調製のために使用される出発材料の少なくとも90%、特に少なくとも95重量%は、R2-C6H4-OH及びホルムアルデヒド(R1=CH2の場合)又はR2-C6H4-OH及びアセチレン(R1=HC-CH3又はR1=H2C-CH2又はその混合物の場合)である。
【0022】
最も好ましい実施形態において、R2-C6H4-OH及びホルムアルデヒド(R1=CH2の場合)又はR2-C6H4-OH及びアセチレン(R1=HC-CH3又はR1=H2C-CH2又はその混合物の場合)以外の出発材料は、樹脂の調製のためには使用されない。
【0023】
アミノ樹脂について
アミノ樹脂は、1分子当たり平均少なくとも2個のヒドロキシ基又はエーテル基を有する樹脂である。
【0024】
好ましくは、アミノ樹脂はアミノホルムアルデヒド樹脂である。そのような樹脂は通常、アミノ化合物、殊に尿素、メラミンをホルムアルデヒドと反応させることにより得られる。メチロール化アミノ化合物が得られ、これはエーテル化されてもよく、さらなる縮合及び架橋反応を受けてもよい。
【0025】
アミノ樹脂、アミノホルムアルデヒド樹脂はそれぞれ、好ましくはエーテル基を含む。
【0026】
特に好ましい実施形態において、アミノ樹脂、アミノホルムアルデヒド樹脂はそれぞれ、1分子当たり平均少なくとも2個、殊に少なくとも3個、最も好ましくは少なくとも4個のエーテル基を含む。
【0027】
エーテル基は、好ましくはアルキルエーテル基、特に、C1-~C4アルキルエーテル基、例えば、メチルエーテル基、エチルエーテル基、イソプロピル若しくはn-プロピルエーテル基又はn-ブチル-、イソブチル若しくはターシャリーブチルエーテル基である。
【0028】
メチルエーテル基又はエチルエーテル基がより好ましい。メチルエーテル基が最も好ましい。
【0029】
アミノホルムアルデヒド樹脂は、好ましくはメラミンホルムアルデヒド又は尿素ホルムアルデヒド樹脂である。
【0030】
最も好ましくは、アミノホルムアルデヒド樹脂は、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂である。
【0031】
メラミン-ホルムアルデヒド樹脂はメラミンをホルムアルデヒドと反応させることにより得られる。メラミンの第一級アミノ基はメチロール化される。各第一級アミノ基が2個のメチロール基によって置換され得るので、メラミン1分子当たり最高6個のメチロール基が可能である。メチロール基は架橋反応を受けて、このようにして、1を超えるメラミン環を有する化合物を形成することができる。メチロール基は、それらをアルカノール、殊にC1~C4アルカノールと反応させることによりエーテル化されてもよい。好ましいメラミン-ホルムアルデヒド樹脂は、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂の第一級アミノ基の水素原子の平均で少なくとも50%が、メチロール基と置き換えられ、そのようなメチロール基の少なくとも50%はC1~C4-アルキル基でエーテル化されたものである。
【0032】
好ましくはメラミン-ホルムアルデヒド樹脂は、1分子当たり平均1~3個のメラミン環を含み、より好ましくは、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂は1分子当たり平均1~2個のメラミン環を含む。最も好ましくは、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂は1分子当たり平均1~1.5個、殊に1~1.2個のメラミン環を含む。
【0033】
最も好ましい実施形態において、メラミンホルムアルデヒドは、1分子当たり平均で少なくとも2、殊に少なくとも3、最も好ましくは少なくとも4個のエーテル基、殊にメチルエーテル基を含む。
【0034】
最も好ましいメラミン-ホルムアルデヒド樹脂は、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミンである。
【0035】
アミノ樹脂は、それ自体として又はその溶解度に応じて水若しくは有機溶媒中の溶液の形で使用されてもよい。
【0036】
好ましくは、粘着付与剤は、式Iの繰り返し単位を有する樹脂100重量部に対してアミノ樹脂を0.5~30重量部含む。より好ましくは、粘着付与剤は、式Iの繰り返し単位を有する樹脂100重量部に対してアミノ樹脂2~20重量部を含む。最も好ましくは、粘着付与剤は、式Iの繰り返し単位を有する樹脂100重量部に対してアミノ樹脂を5~15重量部、殊に5~10重量部含む。
【0037】
可塑剤について
粘着付与剤はさらに可塑剤を含んでもよい。
【0038】
本発明の好ましい実施形態において、粘着付与剤は可塑剤を含む。
【0039】
好ましくは、可塑剤は、少なくとも4個の炭素原子を有する1種又は複数の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を少なくとも50重量%含む非芳香族化合物である。
【0040】
より好ましくは、非芳香族化合物は、それぞれ少なくとも60重量%、特に少なくとも70重量%、少なくとも80重量%の、少なくとも4個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を含む。
【0041】
炭化水素基は、それぞれ、好ましくは少なくとも6個の炭素原子、殊に少なくとも8個の炭素原子、少なくとも10個の炭素原子を有する炭化水素基であってもよい。通常、炭化水素基の炭素原子の数は、最大60、殊に最大40、好ましい実施形態において最大20である。
【0042】
特に好ましい実施形態において、非芳香族化合物は、少なくとも80重量%の10~60個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基を含む。
【0043】
非芳香族化合物は、他の化学元素又は官能基を含まない純粋な炭化水素であってもよい。
【0044】
非芳香族化合物は、1種以上の炭化水素基及びさらなる官能基を含む炭化水素化合物であってもよい。好ましい実施形態において、さらなる官能基は酸素又は窒素原子を含む基から選択される。
【0045】
好ましくは、そのようなさらなる官能基は、アルコール基、第一級、第二級若しくは第三級アミノ基、カルボニル基、例えばアルデヒド若しくはケト基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基又はジカルボン酸イミド基である。
【0046】
好ましくは、非芳香族化合物は、炭素、水素、場合によって、酸素及び窒素原子のみからなる。
【0047】
特に好ましい実施形態において、非芳香族化合物は、炭素、水素、又は炭素、水素及び酸素のみからなる。
【0048】
最も好ましい実施形態において、非芳香族化合物は炭素、水素及び酸素のみからなる。
【0049】
好ましくは、非芳香族化合物の重量平均分子量は、100~2,000g/mol、特に200~1,000g/molである。
【0050】
好ましい非芳香族化合物は、
- 直鎖若しくは分岐鎖の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素、
- 不飽和脂肪族炭化水素を、不飽和ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物若しくはジカルボン酸アミドと反応させることにより得られるオリゴマー、
- 飽和若しくは不飽和脂肪アルコール、
- 飽和若しくは不飽和脂肪酸、
- 飽和若しくは不飽和脂肪酸を含むモノ、ジ、トリ若しくはテトラカルボン酸との、飽和若しくは不飽和脂肪アルコールのエステル、
- 飽和若しくは不飽和脂肪アルコール以外のアルコールとの、飽和若しくは不飽和脂肪酸のエステル、又は
- 飽和若しくは不飽和脂肪酸の無水物若しくはアミド
である。
【0051】
好ましい直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素は、完全飽和である、又は1若しくは2個の炭素-炭素二重結合を有する、6~24個の炭素原子を含む炭化水素である。例として、オクタン、オクテン、デカン、デセン、ドデカン、ドデセンなどを挙げることができる。
【0052】
不飽和脂肪族炭化水素を不飽和ジカルボン酸と反応させることにより得られる好ましいオリゴマーは、PIBSAとして公知のポリイソブテニル無水コハク酸である。ポリイソブテニル無水コハク酸は、例えば商品名Glissopal SA(登録商標)の下でBASFによって販売されている。ポリイソブテニル無水コハク酸は、ポリイソブチレン(2-メチルプロペン=イソブテンのポリマーである)と無水マレイン酸を反応させることにより得ることができる。好ましいポリイソブテニル無水コハク酸は、150~3,000g/mol、特に500~1,500g/molの数平均分子量を有し、ポリイソブテニル無水コハク酸1000g当たり0.1~3molの無水コハク酸の無水コハク酸基の含有率を有する。
【0053】
好ましい飽和又は不飽和脂肪アルコールは、6~24個の炭素原子、1若しくは2個のヒドロキシル基を有し、完全飽和であるか、又は1若しくは2個の炭素-炭素二重結合を有する。例として、オクタノール、デカノール、テトラデカノール(ミリスチルアルコール)、ヘキサデカノール(セチルアルコール)、オクタデカノール(ステアリルアルコール)を挙げることができる。
【0054】
好ましい飽和又は不飽和脂肪酸は、6~24個の炭素原子、1若しくは2個のカルボン酸基を有し、完全飽和であるか、又は1若しくは2個の炭素-炭素二重結合を有する。例として、飽和脂肪酸、例えば、オクタン酸、デカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)、及び不飽和脂肪酸、例えば、オレイン酸(C18)、リノール酸(2個の二重結合を有するC18)を挙げることができる。
【0055】
モノ、ジ、トリ又はテトラカルボン酸との脂肪アルコールの好ましいエステルは、アクリル酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸又は上に挙げた飽和又は不飽和脂肪酸との、上に挙げた脂肪アルコールのエステルである。
【0056】
飽和又は不飽和脂肪アルコール以外のアルコールとの、飽和又は不飽和脂肪酸の好ましいエステルは、低分子量アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール又はn-ブタノールとの、上に挙げた脂肪酸のエステルである。
【0057】
好ましい飽和又は不飽和脂肪酸の無水物又はアミドは、上に挙げた脂肪酸の無水物又はアミドである。
【0058】
特に、脂肪酸及び脂肪アルコール、殊に脂肪アルコールが好ましい。
【0059】
好ましい実施形態において、粘着付与剤は、上に記載の可塑剤を含む。
【0060】
より好ましくは、粘着付与剤は、式Iの樹脂100重量部に対して、少なくとも0.1重量部、特に少なくとも1重量部、より好ましい実施形態において少なくとも2重量部の可塑剤を含む。通常、粘着付与剤は、式Iの樹脂100重量部に対して100重量部を超える可塑剤を含まない。
【0061】
好ましい実施形態において、粘着付与剤は、式Iの樹脂100重量部当たり最大50重量部、より好ましい実施形態において、最大30重量部の可塑剤を含む。
【0062】
特に好ましい実施形態において、粘着付与剤は、式Iの樹脂100重量部に対して最大15重量部、最も好ましい実施形態において最大10重量部の可塑剤を含む。式Iの樹脂100重量部に対して0.1~50重量部、最も好ましい実施形態において1~10重量部の可塑剤を含む粘着付与剤が殊に好ましい。
【0063】
粘着付与剤のさらなる成分及び性質
粘着付与剤はさらなる成分を含むことができる。特に、粘着付与剤は、式I以外の樹脂又は添加剤、例えば、任意の種類の安定剤を含んでもよい。粘着付与剤は、用途において必要な又は所望の添加剤又は成分、例えばゴム用安定剤又はゴムの加硫に使用される促進剤を既に含んでいる場合がある。好ましい実施形態において、粘着付与剤は、少なくとも80重量%、より好ましい実施形態において少なくとも90重量%、特に好ましい実施形態において少なくとも97重量%の式Iの樹脂、アミノ樹脂及び可塑剤のみを含む。最も好ましい実施形態において、粘着付与剤は、式Iの樹脂、アミノ樹脂及び可塑剤のみを含み、さらなる成分を含まない。
【0064】
好ましくは、粘着付与剤は、示差走査熱量測定法(DSC)によって求めて50~120℃、殊に60から110℃の間のガラス転移温度を有する。
【0065】
好ましくは、粘着付与剤は、170℃で0.1~20Pas、殊に0.3~18Pasの溶融粘度を有する。
【0066】
好ましくは、粘着付与剤は、200℃で0.01~12Pas、殊に0.05~10Pasの溶融粘度を有する。
【0067】
粘着付与剤の調製について
粘着付与剤は、式Iの繰り返し単位を有する樹脂、アミノ樹脂及び、好ましい実施形態においては可塑剤を公知の任意の方法によって、任意の順序又は組み合わせで成分の添加によって混合することにより調製することができる。
【0068】
好ましくは、アミノ樹脂及び可塑剤は、樹脂の溶融物に添加される。溶融物、特に溶融したKoresinの温度は、150~250℃、特に180~230℃である。式Iの繰り返し単位を有する樹脂、アミノ樹脂及び可塑剤の得られた混合物は、好ましくは、アミノ樹脂、及び場合によって可塑剤の均質な分布が達成されるまで撹拌される。好ましくは、得られた混合物は錠剤化(pastillation)によって固体顆粒に変換される。顆粒は、得られた粘着付与剤のさらなる使用のために保管(stored)又は輸送(transported)されてもよい。
【0069】
好ましい実施形態において、樹脂、アミノ樹脂及び可塑剤は、樹脂の調製の間に又は直後に混合される。得られた樹脂はなお溶融状態であり、アミノ樹脂及び場合によって使用される可塑剤と容易に混合することができる。
【0070】
溶融物は錠剤化によって固体顆粒に変換することができる。顆粒は、得られた粘着付与剤のさらなる使用のために保管又は輸送されてもよい。
【0071】
得られた粘着付与剤は、揮発分、殊に出発材料として使用される残留フェノール誘導体の含有率が低い。Koresinの場合には、残留フェノール誘導体はパラターシャリーブチルフェノールである。この低減された含有率は、残留フェノール誘導体、殊にKoresinの場合、パラターシャリーブチルフェノールとの、アミノ樹脂の化学反応に起因する。
【0072】
好ましくは残留フェノール誘導体の含有率は、粘着付与剤100重量部当たり最大1重量部、より好ましくは0.5重量部、最も好ましくは0.2重量部である。特に好ましい実施形態において、残留フェノール誘導体の含有率は、粘着付与剤100重量部当たり最大0.1重量部である。
【0073】
本特許出願のプロセスは、揮発分の除去のための化学的プロセスである。この化学的プロセスは、未公開の欧州特許出願第18154940.3号(INV 171459)において記載されている、揮発分の低減のための物理的プロセスと組み合わせてもよい。未公開の欧州特許出願第18154940.3号(INV 171459)の物理的プロセスにおいて、揮発分は、少なくとも1つの蒸発装置にフィルムとして溶融物を通すことによって式Iの繰り返し単位を有する樹脂の溶融物、粘着付与剤それぞれから除去される。
【0074】
未公開の欧州特許出願第18154940.3号(INV 171459)の物理的プロセスは、任意の方式でこの特許出願の化学的プロセスと組み合わせることができる。
【0075】
物理的プロセスは、アミノ樹脂及び可塑剤と混合される前に、式Iの繰り返し単位を有する樹脂に適用され得る。物理的プロセスはまた、既にアミノ樹脂及び可塑剤を含む粘着付与剤に対して適用されてもよい。
【0076】
揮発分の除去のための物理的及び化学的プロセスは両方とも、以下を含むプロセスの一部であってもよい。
- 樹脂の調製
- 溶融樹脂をアミノ樹脂、及び場合によって可塑剤と混合すること(揮発分の除去のための化学的プロセス)及び
- 得られた溶融混合物を揮発性化合物の除去のための物理的なプロセスへ通すこと
又は、代替として、
- 樹脂の調製
- 溶融樹脂を揮発性化合物の除去のための物理的プロセスへ通すこと
- 溶融樹脂をアミノ樹脂及び場合によって可塑剤と混合すること(揮発分の除去のための化学的プロセス)。
【0077】
好ましい実施形態において、上記のプロセスは連続的に行なわれる。2つの連続プロセスの工程段階を通して、樹脂、それぞれ混合物は、好ましくは溶融状態に維持される。
【0078】
物理的プロセスの詳細は未公開の欧州特許出願第18154940.3号(INV 171459)において記載され、その内容は、参照によって本特許出願において明細書に組み込まれる。
【0079】
物理的プロセスは、好ましくは樹脂、それぞれ粘着付与剤の170~230℃、より好ましくは190~220℃の温度で行なわれる。
【0080】
好ましくは、物理的プロセスは減圧下で行なわれる。好ましくは、蒸発装置中の圧力は、0.1~100mbar、それぞれ0.1~50mbarである。
【0081】
物理的プロセスのための蒸発装置は、フィルムの輸送のために設計された任意の蒸発装置である。適切な蒸発装置は薄膜蒸発装置、殊に流下膜式蒸発装置として知られている。
【0082】
好ましい実施形態において、薄膜蒸発装置はワイパーを含む。そのようなワイパーは、殊にシェルアンドチューブ設備において使用される。そのようなシェルアンドチューブ設備の好ましい設計において、ワイパーは、回転するインナーチューブの表面に固定され、フィルムは外側シリンダーの内側表面に輸送される。ワイパーは、動いているフィルムに接近して又は接し、それによってフィルムの均質性及びフィルム厚さの調節を達成する。
【0083】
蒸発装置中の、又は多段式プロセスの場合には全体の蒸発装置中のフィルムの滞留時間は、例えば、1秒~30分であってもよい。好ましくは、蒸発装置中の又は蒸発装置全体中の滞留時間は、10秒~10分、より好ましくは10秒~5分である。
【0084】
ゴム組成物について
好ましくは、粘着付与剤は、ゴム組成物中の粘着付与剤として使用される。
【0085】
ゴム組成物は、ゴム、粘着付与剤、及び場合によってさらなる成分を含む。ゴムは、天然又は合成ゴムだけでなく、いかなるゴムであってもよい。好ましくは、ゴムは、架橋することができる二重結合を少なくとも1個有する化合物である。天然ゴムはイソプレンのポリマーである。
【0086】
合成ゴムは、例えば、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン(BR)、スチレン-ブタジエンコポリマー(SBR)、アクリロニトリル(acrylnitril)-ブタジエンコポリマー、エチレン-プロピレン-ジエンコポリマー又はポリクロロプレンであってもよい。
【0087】
好ましいゴムはBR又はSBRである。
【0088】
好ましい実施形態において、ゴム組成物はゴム100重量部当たり少なくとも0.1重量部、特に少なくとも1重量部、より好ましい実施形態において、少なくとも2重量部の粘着付与剤を含む。
【0089】
通常、ゴム組成物は、ゴム100重量部当たり100重量部を超える粘着付与剤を含まない。
【0090】
好ましい実施形態において、ゴム組成物は、ゴム100重量部当たり最大50重量部、より好ましい実施形態において最大30重量部の粘着付与剤を含む。
【0091】
特に好ましい実施形態において、ゴム組成物は、ゴム100重量部当たり最大15重量部、最も好ましい実施形態において最大10重量部の粘着付与剤を含む。
【0092】
特に、ゴム100重量部当たり0.1~50重量部、最も好ましい実施形態において1~10重量部の粘着付与剤を含むゴム組成物が好ましい。
【0093】
ゴム組成物はさらに添加剤を含んでもよい。特に、ゴム組成物は、通常加硫剤、例えば、元素硫黄、及び加硫のための促進剤、例えば、酸化亜鉛又はベンゾチアゾールスルホンアミド、特にN-シクロ-ヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルホンアミド(CBS)などを含む。
【0094】
他の添加剤は、殊に充填剤及び顔料、例えばカーボンブラック及びシリカである。
【0095】
ゴム組成物は、標準混合手順に従って、例えば、ゴム、粘着付与剤、加硫剤、場合によって促進剤、顔料その他の成分をバンバリミキサーなどの標準装置で混練することによって調製されてもよい。
【0096】
粘着付与剤がゴムに溶融物として添加されるゴム組成物の調製のためのプロセスが好ましい。粘着付与剤の添加の間に、ゴムは好ましくは60~150℃の温度に維持され、特に、80~120℃のゴムの温度が好ましい。
【0097】
ゴム組成物はゴム用品の製作のために使用することができる。生産プロセスにおいて、ゴム組成物、それから製造される部材はそれぞれ、通常通り、加硫することができる。得られた好ましいゴム製品は、特に自動車又はトラック用のタイヤである。ゴム用品は、高温で通常行なわれる加硫によって最終的に形成される。
【0098】
ゴム製品の生産において、同一又は相異なるゴム組成物から調製されたある数の非加硫ゴム部材は一緒にされ、所望のゴム複合体を形成する。ゴム部材は、高い接着性を有し、互いに強く粘着しなければならない。次のステップにおいて、ゴム複合体は高温で加硫される。加硫において、ゴムは架橋され、ゴム部材は、互いに強く結合するようになり、良好な機械的性質を有する最終ゴム製品、例えばタイヤが形成される。
【0099】
ゴム組成物から製造される製品は、特に、他の材料、例えば補強材、特に加硫したゴム組成物によって被覆されたスチールコードを含む複合材であってもよい。
【0100】
本発明の粘着付与剤は、揮発性化合物、殊に出発材料として使用される残留フェノール誘導体の、例えばKoresinの場合のパラターシャリーブチルフェノールの低い含有率を有する。粘着付与剤を含むゴム組成物は、高い性能を有する、特に非常に良好な機械的性質、例えば高い安定性及び剛性を有するゴム製品、特にタイヤの製作を可能にする高い粘着性を有する。
【0101】
[実施例]
材料には次のものを使用した:
【0102】
式Iの繰り返し単位を有する樹脂
BASFのKoresin(登録商標)
Koresinは、アセチレン及びパラターシャリーブチルフェノールを反応させることにより得ることができる樹脂である。
SP 1068:
パラターシャリーブチルフェノール及びパラターシャリーオクチルフェノールをホルムアルデヒドと反応させることにより得られるアルキル-フェノール-ホルムアルデヒド樹脂(SIグループにより販売)
PF 7001:
パラターシャリーブチルフェノールをホルムアルデヒドと反応させることにより得られるアルキル-フェノール-ホルムアルデヒド樹脂(Shandong Laiwu Rundaにより販売)
SC 204:
パラターシャリーブチルフェノールをホルムアルデヒドと反応させることにより得られるアルキル-フェノール-ホルムアルデヒド樹脂
アミノ樹脂:
以下のメラミン-ホルムアルデヒド樹脂(略してMF樹脂)を使用した:
MF 1:
メラミン当たり5.7個のメチロール基を有し、そのメラミン当たり4.7個のメチロール基がメタノールでエーテル化されたメラミン-ホルムアルデヒド樹脂
MF 2:
メラミン当たり4.1個のメチロール基を有し、そのメラミン当たり3.0個のメチロール基がメタノールでエーテル化されたメラミン-ホルムアルデヒド樹脂
【0103】
比較のために、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂の代わりとしてパラホルムアルデヒドを使用した。
【0104】
可塑剤
1-オクタデカノール(幾つかの表では略して「Octa」)を可塑剤として使用した。
【0105】
粘着付与剤の調製:
Koresin(登録商標)(200g)、場合によって可塑剤1-オクタデカノール、及びメラミン-ホルムアルデヒド樹脂を、凝縮器及び機械的撹拌機を装備したフラスコに入れ、180℃に加熱した。次いで、混合物を1時間撹拌し、次いで冷却した。溶融物を冷却し凝固した後、材料を取り出し、GC(ターシャリーブチルフェノール、短縮してtBPの含有率を求めるために)、GPC(数平均分子量Mn、重量平均分子量Mw及び多分散性PDを求めるために、溶媒としてテトラヒドロフランを使用)、及びDSC(示差走査熱量測定法、200℃まで加熱速度10K/分)によって分析した。ガラス転移温度(Tg)はDSCデータに由来した。
【0106】
粘着付与剤1-4
上に記載の手順に従ってさらなる粘着付与剤2~4を調製し分析した。粘着付与剤1は単にKoresinである。
【0107】
表1は、粘着付与剤の組成及び表2に粘着付与剤の幾つかの分析データを示す。
【0108】
【0109】
【0110】
粘着性の判定
以下の組成(重量部で)を有するゴム調合物を使用した:
SBRゴム 100
プロセス油 13
カーボンブラック 45
タルク 17
ポリブタジエン 17
【0111】
表1の5重量部の試料を用いてローラーミルで上記のゴム調合物を配合した。粘着付与剤の添加の後、混合物の温度を3分間で120℃に上げて、樹脂の均質な分散を確実にした。
【0112】
仕上がった化合物から調製された試験試料を、表2に示した時間、23℃及び50%の相対湿度で保管した。
【0113】
表3に列挙した相異なる保管時間の後に試験試料の粘着性を求めた。
【0114】
特に、これらの試料の粘着性は「Ketjen Tackmeter」を用いて測定した。細長い形を有する2つの試験試料を20N/cm2の力を用いて30秒間一緒にプレスした。窓の有るテフロン箔を試料間に挟み、確実に接触面を画定した。力を解除し緩和のためさらに10秒後に、細長い片を分離した。互いに2枚のゴム小片を分離する力(ニュートン(N))を測定した。大きい力は、試験試料の高い粘着性に相当する。
【0115】
【0116】
粘着付与剤5~11
上に記載の手順に従って、さらなる粘着付与剤5~11を調製し分析した。しかし、Koresinは、式Iの繰り返し単位を有する他の市販樹脂と置き換えた。
【0117】
【0118】
粘着付与剤12~16
上に記載の手順に従ってさらなる粘着付与剤12~16を調製し分析した。しかし、可塑剤(1-オクタデカノール)は使用せず、180℃の代わりに200℃に成分を加熱した。粘着付与剤はすべてKoresin系である。アミノ樹脂の重量部はKoresin100重量部を基準にしている。
【0119】
【0120】
粘着付与剤17~23
上に記載の手順に従ってさらなる粘着付与剤17~23を調製し分析した。しかし、反応温度は180から230℃の間で変え、反応時間を1から3時間の間で変えた。
【0121】
【表6】
粘着付与剤1、5、7、9及び16は比較のためである。
【国際調査報告】