(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(54)【発明の名称】ポリエチレン又はポリプロピレン物品
(51)【国際特許分類】
C08L 23/02 20060101AFI20220202BHJP
C08K 3/22 20060101ALI20220202BHJP
C08K 5/3492 20060101ALI20220202BHJP
C08L 79/06 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
C08L23/02
C08K3/22
C08K5/3492
C08L79/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531699
(86)(22)【出願日】2019-11-22
(85)【翻訳文提出日】2021-07-29
(86)【国際出願番号】 EP2019082327
(87)【国際公開番号】W WO2020114810
(87)【国際公開日】2020-06-11
(32)【優先日】2018-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェイランド,タニア
(72)【発明者】
【氏名】ヘルブスト,ハインツ
(72)【発明者】
【氏名】ベルテ,マリー ロール
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002BB021
4J002BB031
4J002BB111
4J002BB121
4J002CM032
4J002DE077
4J002EU186
4J002FD042
4J002FD046
4J002GD05
4J002GL00
4J002GQ00
(57)【要約】
ポリエチレン又はポリプロピレン及び成分A)及びB)を含む、パイプ、ケーブル又はジオメンブレンの形態の物品であって、成分A)が、トリアジン残基を含有する立体障害アミン光安定剤であり、成分B)が、ポリエチレン又はポリプロピレンの重量に対して、0.01重量%~5重量%の量で存在する水酸化マグネシウムであり、成分A)と成分B)との重量比が1:50~50:1であり、但し、成分B)がハイドロサルタイトではない、物品。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレン又はポリプロピレン及び成分A)及びB)を含む、パイプ、ケーブル又はジオメンブレンの形態の物品であって、成分A)が、トリアジン残基を含有する立体障害アミン光安定剤であり、成分B)が、ポリエチレン又はポリプロピレンの重量に対して、0.01重量%~5重量%の量で存在する水酸化マグネシウムであり、成分A)と成分B)との重量比が1:50~50:1であり、但し、成分B)がハイドロサルタイトではない、物品。
【請求項2】
成分A)が、式(A-I)、(A-II)又は(A-III)のうちの少なくとも1つの化合物
【化1】
(式中、A
11は、C
2~C
18アルキレン、C
5~C
7シクロアルキレン又はC
1~C
4アルキレンジ(C
5~C
7シクロアルキレン)であり、
基A
12は、水素、C
1~C
12アルキル又はC
5~C
12シクロアルキルであり、
A
13及びA
14は互いに独立して、水素、C
1~C
12アルキル、C
5~C
12シクロアルキル又は式(a-1)の基
【化2】
であるか、又は基A
13及びA
14は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5~10員の複素環式環を形成し、
a
1は、1~20、好ましくは2~20の数であり、繰り返し単位は、同一であるか又は異なる)
【化3】
(式中、A
21及びA
25は互いに独立して、水素、C
1~C
12アルキル、C
5~C
12シクロアルキル又は式(a-1)の基であり、
A
22、A
23及びA
24は互いに独立して、C
2~C
10アルキレンであり、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7及びX
8は互いに独立して、式(a-2)の基
【化4】
(式中、A
26は、水素、C
1~C
12アルキル、C
5~C
12シクロアルキル、又は上で定義した式(a-1)の基であり、A
27は、A
12の意味の1つを有する)である)
【化5】
(式中、
R
1及びR
2は互いに独立して、水素、C
1~C
22アルキル、-O、-OH、-CH
2CN、C
1~C
18アルコキシ、-OHにより置換されているC
2~C
18アルコキシ;C
5~C
12シクロアルコキシ、C
3~C
6アルケニル、C
3~C
6アルケニルオキシ、無置換であるか、又はフェニル上で1つ、2つ若しくは3つのC
1~C
4アルキルにより置換されているC
7~C
9フェニルアルキル;又はC
1~C
8アシルであり、
R
3及びR
4は互いに独立して、C
1~C
22アルキル、又は式(a-3)の基
【化6】
(式中、R
0は、R
1及びR
2の意味の1つを有する)である)
である、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
A
11がC
2~C
10アルキレンであり、
基A
12が、水素、C
1~C
4アルキル又はシクロヘキシルであり、
A
13及びA
14が互いに独立して、水素、C
1~C
4アルキル、シクロヘキシル又は式(a-1)の基
【化7】
であるか、又は基A
13及びA
14が、それらが結合している窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し、
a
1が、1~10、好ましくは2~10の数であり、繰り返し単位が、同一であるか又は異なり、
A
21及びA
25が互いに独立して、水素、C
1~C
4アルキル又はシクロヘキシルであり、
A
22、A
23及びA
24が互いに独立して、C
2~C
10アルキレンであり、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7及びX
8が互いに独立して、式(a-2)の基
【化8】
(式中、A
26は、水素、C
1~C
4アルキル、シクロヘキシル、又は上で定義した式(a-1)の基であり、A
27は、A
12の意味の1つを有する)であり、
R
1及びR
2が互いに独立して、水素、C
1~C
4アルキル又はシクロヘキシルであり、
R
3及びR
4が互いに独立して、C
1~C
22アルキルである、
請求項2に記載の物品。
【請求項4】
成分A)が、式(A-I-1)、(A-I-2)、(A-II-1)又は(A-III-1)の化合物
【化9】
(式中、a
1は、2~10である)
【化10】
(式中、a
1は、2~10である)
【化11】
(式中、X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7及びX
8は、以下の基
【化12】
である)
【化13】
(式中、R
3及びR
4は、C
1~C
22アルキルである)
である、請求項1から3のいずれか一項に記載の物品。
【請求項5】
成分B)が0.2~10マイクロメートルの平均粒子サイズを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の物品。
【請求項6】
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、エチレンビス[3,3-ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ブチレート]又は1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-イソシアヌレートである成分C)をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の物品。
【請求項7】
トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、[3,3',5,5'-テトラ-tert.ブチル-1,1'ビフェニル-2,2'-ジイル]-[3-(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert.ブチル-フェニル)-プロピル]-ホスファイト、[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1,6-ジメチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1-メチル-6-tert.ブチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、6-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、ジオクタデシルヒドロキシルアミン、又は水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミンである成分D)をさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の物品。
【請求項8】
成分(A)として式(A-I-1)の化合物
【化14】
(式中、a
1は、2~10である)
成分(C)として、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、及び
成分(D)として、トリス[2,4-ジ-tert-ブチルフェニル]ホスファイト
を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の物品。
【請求項9】
さらにハイドロタルサイトを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の物品。
【請求項10】
成分A)と成分B)との重量比が1:10~10:1である、請求項1から9のいずれか一項に記載の物品。
【請求項11】
パイプ又はジオメンブレンの形態にある、請求項1から10のいずれか一項に記載の物品。
【請求項12】
酸化性媒体に接触する、請求項11に記載の物品
【請求項13】
パイプの形態にある、請求項1から12のいずれか一項に記載の物品。
【請求項14】
塩素水に接触する、請求項13に記載の物品
【請求項15】
ポリエチレンを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン又はポリプロピレン及び成分A)及びB)を含む、パイプ、ケーブル又はジオメンブレンの形態の物品であって、成分A)が、トリアジン残基を含有する立体障害アミン光安定剤であり、成分B)が、ポリエチレン又はポリプロピレンの重量に対して、0.01重量%~5重量%の量で存在する水酸化マグネシウムであり、成分A)と成分B)との重量比が1:50~50:1であり、但し、成分B)がハイドロサルタイトではない、物品に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
成分A)は、特に式(A-I)、(A-II)又は(A-III)のうちの少なくとも1つの化合物
【化1】
(式中、A
11は、C
2~C
18アルキレン、C
5~C
7シクロアルキレン又はC
1~C
4アルキレンジ(C
5~C
7シクロアルキレン)であり、
基A
12は互いに独立して、水素、C
1~C
12アルキル又はC
5~C
12シクロアルキルであり、
A
13及びA
14は互いに独立して、水素、C
1~C
12アルキル、C
5~C
12シクロアルキル又は式(a-1)の基
【化2】
であるか、又は基A
13及びA
14は、それらが結合している窒素原子と一緒になって5~10員の複素環式環を形成し、
a
1は、1~20、好ましくは2~20の数であり、繰り返し単位は、同一であるか又は異なる)
【化3】
(式中、A
21及びA
25は互いに独立して、水素、C
1~C
12アルキル、C
5~C
12シクロアルキル又は式(a-1)の基であり、
A
22、A
23及びA
24は互いに独立して、C
2~C
10アルキレンであり、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7及びX
8は互いに独立して、式(a-2)の基
【化4】
(式中、A
26は、水素、C
1~C
12アルキル、C
5~C
12シクロアルキル、又は上で定義した式(a-1)の基であり、A
27は、A
12の意味の1つを有する)である)
【化5】
(式中、
R
1及びR
2は互いに独立して、水素、C
1~C
22アルキル、-O、-OH、-CH
2CN、C
1~C
18アルコキシ、-OHにより置換されているC
2~C
18アルコキシ;C
5~C
12シクロアルコキシ、C
3~C
6アルケニル、C
3~C
6アルケニルオキシ、無置換であるか、又はフェニル上で1つ、2つ若しくは3つのC
1~C
4アルキルにより置換されているC
7~C
9フェニルアルキル;又はC
1~C
8アシルであり、
R
3及びR
4は互いに独立して、C
1~C
22アルキル、又は式(a-3)の基
【化6】
(式中、R
0は、R
1及びR
2の意味の1つを有する)である)
である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
最大で22個の炭素原子を有するアルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルブチル、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルペンチル、1,3-ジメチルブチル、n-ヘキシル、1-メチルヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、1-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、1,1,3-トリメチルヘキシル、1,1,3,3-テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1-メチルウンデシル、ドデシル、1,1,3,3,5,5-ヘキサメチルヘキシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル及びエイコシルである。
【0004】
C1~C18アルコキシは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトオキシ、オクトオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ又はオクタデシルオキシである。
【0005】
-OHにより置換されているC2~C18アルコキシは、例えば、2-ヒドロキシエトキシである。
【0006】
C5~C12シクロアルキルは、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロデシル又はシクロドデシルである。C5~C8シクロアルキル、特にシクロヘキシルが好ましい。
【0007】
C5~C12シクロアルコキシは、例えばシクロペントキシ、シクロヘキソキシ、シクロヘプトキシ、シクロオクトキシ、シクロデシルオキシ又はシクロドデシルオキシである。C5~C8シクロアルコキシ、特にシクロペントキシ及びシクロヘキソキシが好ましい。
【0008】
C3~C6アルケニルは、例えばアリル、2-メタリル、ブテニル、ペンテニル又はヘキセニルである。アリルが好ましい。位置1の炭素原子は、好ましくは飽和である。
【0009】
C3~C6アルケニルオキシは、例えばプロペニルオキシである。
【0010】
無置換の、又はフェニル上で1つ、2つ若しくは3つのC1~C4アルキルにより置換されているC7~C9フェニルアルキルは、例えばベンジル、2-フェニルエチル、メチルベンジル、ジメチルベンジル、トリメチルベンジル又はtert-ブチルベンジルである。
【0011】
C1~C8アシルの例は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ペンタノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、アクリロイル、メタクリロイル及びベンゾイルである。C1~C8アルカノイル、C3~C8アルケノイル及びベンゾイルが好ましい。アセチル及びアクリロイルが、とりわけ好ましい。
【0012】
最大で18個の炭素原子を有するアルキレンの例は、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、2,2-ジメチルトリメチレン、ヘキサメチレン、トリメチルヘキサメチレン及びオクタメチレンである。C2~C6アルキレン、特にヘキサメチレンが好ましい。
【0013】
C5~C7シクロアルキレンの例は、シクロヘキシレンである。
【0014】
C1~C4アルキレンジ(C5~C7シクロアルキレン)の例は、メチレンジシクロヘキシレンである。
【0015】
5~7員の複素環式環の好ましい例は、モルホリン基である。
【0016】
式(A-I)の化合物における自由原子価を飽和する末端基の意味は、その調製に使用される方法に依存する。末端基はまた、化合物の調製後に修飾され得る。
【0017】
式(A-I)の化合物が、以下の式の化合物
【化7】
(式中、X
0は、例えばハロゲン、特に塩素であり、A
13及びA
14は、上で定義されている通りである)を以下の式の化合物
【化8】
(式中、A
11及びA
12は、上で定義されている通りである)と反応させることによって調製される場合、ジアミノ基に結合している末端基は、例えば水素、又は
【化9】
となり、トリアジン基に結合している末端基は、例えばX
0又は
【化10】
となる。
【0018】
X0が、ハロゲンである場合、反応が完了すると、例えば-OH基又はアミノ基によってこのハロゲンを置き換えるのが有利である。明記され得るアミノ基の例は、ピロリジン-1-イル、モルホリノ、-NH2、-N(C1~C8)アルキル)2及び-NR0(C1~C8アルキル)(式中、R0は、水素又は式(Ia)の基である)である。
【0019】
式(A-I)の好ましい化合物の1つは、以下
【化11】
(式中、E
1は
【化12】
であり、E
2は
【化13】
であり、a
1は1~10、好ましくは2~10の数である)である。この化合物の調製は、US-A-6,046,304の実施例10に記載されている。
【0020】
好ましい実施形態によれば、
A
11はC
2~C
10アルキレンであり、
基A
12は、水素、C
1~C
4アルキル又はシクロヘキシルであり、
A
13及びA
14は互いに独立して、水素、C
1~C
4アルキル、シクロヘキシル又は式(a-1)の基
【化14】
であるか、又は基A
13及びA
14は、それらが結合している窒素原子と一緒になってモルホリノ基を形成し、
a
1は、1~10、好ましくは2~10の数であり、繰り返し単位は、同一であるか又は異なり、
A
21及びA
25は互いに独立して、水素、C
1~C
4アルキル又はシクロヘキシルであり、
A
22、A
23及びA
24は互いに独立して、C
2~C
10アルキレンであり、
X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7及びX
8は互いに独立して、式(a-2)の基
【化15】
(式中、A
26は、水素、C
1~C
4アルキル、シクロヘキシル、又は上で定義した式(a-1)の基であり、A
27は、A
12の意味の1つを有する)であり、
R
1及びR
2は互いに独立して、水素、C
1~C
4アルキル又はシクロヘキシルであり、
R
3及びR
4は、C
1~C
22アルキルである。
【0021】
さらに好ましい実施形態によれば、成分A)は、式(A-I-1)、(A-I-2)、(A-II-1)又は(A-III-1)の化合物
【化16】
(式中、a
1は、2~10である)
【化17】
(式中、a
1は、2~10である)
【化18】
(式中、X
1、X
2、X
3、X
4、X
5、X
6、X
7及びX
8は、以下の基
【化19】
である)
【化20】
(式中、R
3及びR
4は、C
1~C
22アルキルである)
である。
【0022】
成分B)として、水酸化マグネシウム、ブルーサイトのような天然Mg(OH)2及び合成Mg(OH)2が好ましい。
【0023】
水酸化マグネシウムは、例えば、以下
i) 8~30個の炭素原子を有する脂肪酸
ii) 少なくとも3個のC原子を有する少なくとも1つのアルキル基を有するアルキルシラン
iii) アミノシラン、例えば3-アミノプロピルトリメトキシシラン又は3-アミノプロピルトリエトキシシラン
iv) 有機チタネート
v) 有機ジルコネート
により表面処理され得る。このような表面処理に関しては、例えばWO-A-02/081574を参照されたい。
【0024】
重量基準で少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、とりわけ少なくとも98%の純度を有する成分B)が好ましい。
【0025】
同様に、0.2~10マイクロメートル、より好ましくは0.5~5マイクロメートルとなる平均粒子サイズを有する成分B)が好ましい。
【0026】
成分A)と成分B)との重量比は、好ましくは1:25~25:1、より好ましくは1:10~10:1である。1:5~5:1の重量比が非常に好ましい。
【0027】
成分B)は、2~20m2/g、より好ましくは2~15m2/gとなるB.E.T比表面積を有するのが好ましい。
【0028】
本物品は、フェノール系抗酸化剤、特に1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、エチレンビス[3,3-ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)ブチレート]又は1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-イソシアヌレートである成分C)をさらに含んでもよい。1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼンが好ましい。
【0029】
成分A)と成分C)との重量比は、好ましくは1:10~10:1、特に1:5~5:1である。
【0030】
本物品は、ホスファイト、ホスホナイト、ヒドロキシルアミン、トコフェロール及び酢酸トコフェロールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物である成分D)をさらに含んでもよい。ホスファイトは、例えばトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、[3,3',5,5'-テトラ-tert.ブチル-1,1'ビフェニル-2,2'-ジイル]-[3-(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert.ブチル-フェニル)-プロピル]-ホスファイト、[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1,6-ジメチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1-メチル-6-tert.ブチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト又は6-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピンである。トコフェロールは、例えばα-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール又はそれらの混合物である。ヒドロキシルアミンは、例えばジオクタデシルヒドロキシルアミン、又は水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミンである。
【0031】
より好ましくは、成分D)は、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、[3,3',5,5'-テトラ-tert.ブチル-1,1'ビフェニル-2,2'-ジイル]-[3-(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert.ブチル-フェニル)-プロピル]-ホスファイト、[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1,6-ジメチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1-メチル-6-tert.ブチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、6-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、ジオクタデシルヒドロキシルアミン、又は水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミンである。α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、ジオクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミン、とりわけトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトが非常に好ましい。
【0032】
成分A)と成分D)との重量比は、好ましくは1:10~10:1、特に1:5~5:1である。
【0033】
興味深いのは、成分A)、B)、C)及びD)を含む物品である。成分A)、B)、C)及びD)の化合物は公知であり、本質的に市販されている。
【0034】
成分A)は、ポリエチレン又はポリプロピレンの重量に対して、重量基準で0.01%~2%、とりわけ0.05%~2%、より好ましくは0.05%~1%の量で、本物品中に好ましくは存在する。
【0035】
成分B)は、ポリエチレン又はポリプロピレンの重量に対して、重量基準で0.05%~5%、より好ましくは0.05%~2%の量で、本物品中に好ましくは存在する。さらに、0.01%~2%、とりわけ0.01%~1%の量が興味深い。
【0036】
成分C)は、ポリエチレン又はポリプロピレンの重量に対して、重量基準で0.01%~5%、とりわけ0.05%~5%、より好ましくは0.05%~2%の量で、本物品中に好ましくは存在する。
【0037】
成分D)は、ポリエチレン又はポリプロピレンの重量に対して、重量基準で0.001%~5%、とりわけ0.001%~2%、より好ましくは0.02%~1%の量で、本物品中に好ましくは存在する。
【0038】
好ましい実施形態によれば、本物品は、顔料、好ましくは青色顔料をさらに含んでもよい。
【0039】
ポリエチレンは、HD-PE、MD-PE、LD-PE、LLD-PE、メタロセンPE、PE-X、PEの混合物、リサイクルPE、バイモーダルPE、PE-RT、PE32、PE40、PE63、PE80、PE100、PE112、PE125、PE100 RC、PE100RT及びPE100RDから、特に高密度ポリエチレン(HD-PE)、中密度ポリエチレン(MD-PE)、低密度ポリエチレン(LD-PE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLD-PE)、メタロセンポリエチレン、架橋ポリエチレン(PE-X)、リサイクルポリエチレン、バイモーダルポリエチレン及びポリエチレンの混合物から好ましくは選択される。
【0040】
同様に、エチレン/プロピレンコポリマー、及びポリエチレンとポリプロピレンのような他の合成ポリマーとの混合物を考慮する。
【0041】
対応する混合物では、ポリエチレンの重量基準での量は、好ましくは20~99%、より好ましくは50~99%、とりわけ75~99%である。ポリエチレンの重量基準での量は、85~99%であることが非常に好ましい。
【0042】
コポリマーの場合、エチレンのモル量は、エチレン及びプロピレンの全モル量に対して、好ましくは20~99%、より好ましくは50~99%、とりわけ75~99%である。エチレンのモル量は、85~99%であることが非常に好ましい。
【0043】
ポリプロピレンは、好ましくは、上で示されているポリプロピレンホモポリマー又はエチレン/プロピレンコポリマーである。
【0044】
例えば、ポリプロピレンは、アタクチックポリプロピレン(PP-at)、シンジオタクチックポリプロピレン(PP-st)又はイソタクチックポリプロピレン(PP-it)として分類することができる。ポリプロピレンの密度は、好ましくは0.85~0.95g/cm3の間、とりわけ0.895~0.92g/cm3の間である。
【0045】
特に好ましいのは、ポリエチレン、エチレン/プロピレンコポリマー、及びポリエチレンとポリプロピレンのような他の合成ポリマーとの混合物である。ポリエチレン及びエチレン/プロピレンコポリマー、とりわけポリエチレンが非常に好ましい。
【0046】
さらなる実施形態によれば、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、及びポリプロピレンとポリエチレンのような他の合成ポリマーとの混合物が好ましい。ポリプロピレン及びエチレン/プロピレンコポリマー、とりわけポリプロピレンが非常に好ましい。
【0047】
使用されるポリエチレン又はポリプロピレンは、未使用物質、又はリサイクル物質又はそのブレンドとすることができる。
【0048】
特に、好ましい物品は、
成分(A)として、式(A-I-1)の化合物
【化21】
(式中、a
1は、2~10である)
成分(C)として、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、及び
本明細書のこれ以前に定義されている成分(D)、とりわけトリス[2,4-ジ-tert-ブチルフェニル]ホスファイト
を含む。
【0049】
本発明による物品は、1種以上の慣用的な添加物、例えば以下をさらに含んでもよい:
1.抗酸化剤
1.1. アルキル化モノフェノール、例えば2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2-tert-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール、2,6-ジシクロペンチル-4-メチルフェノール、2-(α-メチルシクロヘキシル)-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジオクタデシル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリシクロヘキシルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシメチルフェノール、側鎖が直鎖状又は分岐状であるノニルフェノール、例えば、2,6-ジ-ノニル-4-メチルフェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルウンデカー1'-イル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルヘプタデカ-1'-イル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルペンタデカ-1'-イル)フェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルトリデカ-1'-イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0050】
1.2. アルキルチオメチルフェノール、例えば2,4-ジオクチルチオメチル-6-tert-ブチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-メチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-エチルフェノール、2,6-ジ-ドデシルチオメチル-4-ノニルフェノール。
【0051】
1.3. ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェノール、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-アミルヒドロキノン、2,6-ジフェニル-4-オクタデシルオキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0052】
1.4. トコフェロール、例えばα-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0053】
1.5. ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば2,2'-チオビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2'-チオビス(4-オクチルフェノール)、4,4'-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4'-チオビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、4,4'-チオビス(3,6-ジ-sec-アミルフェノール)、4,4'-ビス(2,6-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0054】
1.6. アルキリデンビスフェノール、例えば2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2'-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2'-メチレンビス[4-メチル-6-(α-メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2'-メチレンビス(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール)、2,2'-メチレンビス(6-ノニル-4-メチルフェノール)、2,2'-メチレンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2'-エチリデンビス(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2'-エチリデンビス(6-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール)、2,2'-メチレンビス[6-(α-メチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、2,2'-メチレンビス[6-(α,α-ジメチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、4,4'-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、4,4'-メチレンビス(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、2,6-ビス(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシベンジル)-4-メチルフェノール、1,1,3-トリス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、1,1-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチル-フェニル)-3-n-ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3-ビス(3'-tert-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-メチルベンジル)-6-tert-ブチル-4-メチルフェニル]テレフタレート、1,1-ビス-(3,5-ジメチル-2-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ2-メチルフェニル)-4-n-ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5-テトラ-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ペンタン。
【0055】
1.7. O-、N-及びS-ベンジル化合物、例えば3,5,3',5'-テトラ-tert-ブチル-4,4'-ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンジルメルカプアセテート、トリデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0056】
1.8. ヒドロキシベンジル化マロネート、例えばジオクタデシル-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-2-ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ-オクタデシル-2-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)マロネート、ジ-ドデシルメルカプトエチル-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2,2-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0057】
1.9. 芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,4-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0058】
1.10. トリアジン化合物、例えば2,4-ビス(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)-ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0059】
1.11. ベンジルホスホネート、例えばジメチル-2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル-5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルベンジルホスホネート、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0060】
1.12. アシルアミノフェノール、例えば4-ヒドロキシルアウラニリド(hydroxylauranilide)、4-ヒドロキシステアラニリド、オクチルN-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0061】
1.13. β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0062】
1.14. β-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン;3,9-ビス[2-{3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオニルオキシ}-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとのエステル。
【0063】
1.15. β-(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0064】
1.16. 3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'-ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0065】
1.17. β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えばN,N'-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N'-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N'-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N'-ビス[2-(3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(Naugard(登録商標)XL-1、Uniroyalにより供給)。
【0066】
1.18. アミノ系抗酸化剤、例えばN,N'-ジ-イソプロピル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス(1-メチルヘプチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'-ジシクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス(2-ナフチル)-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1-メチルヘプチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、4-(p-トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N'-ジメチル-N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N-アリルジフェニルアミン、4-イソプロポキシジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-(4-tert-オクチルフェニル)-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p'-ジ-tert-オクチルジフェニルアミン、4-n-ブチルアミノフェノール、4-ブチリルアミノフェノール、4-ノナノイルアミノフェノール、4-ドデカノイルアミノフェノール、4-オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4-メトキシフェニル)アミン、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ジメチルアミノメチルフェノール、2,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、N,N,N',N'-テトラメチル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、1,2-ビス[(2-メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2-ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o-トリル)ビグアニド、ビス[4-(1',3'-ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert-オクチル化N-フェニル-1-ナフチルアミン、モノ及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ及びジアルキル化tert-ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-4H-1,4-ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ及びジアルキル化tert-ブチル/tert-オクチルフェノチアジンの混合物、モノ及びジアルキル化tert-オクチル-フェノチアジンの混合物、N-アリルフェノチアジン、N,N,N',N'-テトラフェニル-1,4-ジアミノブタ-2-エン。
【0067】
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1. 2-(2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3',5'-ジ-tert-ブチル-2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(5'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3',5'-ジ-tert-ブチル-2'-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3'-sec-ブチル-5'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-4'-オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3',5'-ジ-tert-アミル-2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3',5'-ビス-(α,α-ジメチルベンジル)-2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-5'-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)-カルボニルエチル]-2'-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-5'-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]-2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3'-ドデシル-2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2'-メチレン-ビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール];2-[3'-tert-ブチル-5'-(2-メトキシカルボニルエチル)-2'-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;
【化22】
(式中、R=3'-tert-ブチル-4'-ヒドロキシ-5'-2H-ベンゾトリアゾール-2-イルフェニル、2-[2'-ヒドロキシ-3'-(α,α-ジメチルベンジル)-5'-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェニル]ベンゾトリアゾールである);2-[2'-ヒドロキシ-3'-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-5'-(α,α-ジメチルベンジル)-フェニル]ベンゾトリアゾール。
【0068】
2.2. 2-ヒドロキシベンゾフェノン、例えば4-ヒドロキシ、4-メトキシ、4-オクチルオキシ、4-デシルオキシ、4-ドデシルオキシ、4-ベンジルオキシ、4,2',4'-トリヒドロキシ及び2'-ヒドロキシ-4,4'-ジメトキシ誘導体。
【0069】
2.3. 置換及び無置換安息香酸のエステル、例えば4-tert-ブチル-フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート。
【0070】
2.4. アクリル酸エステル、例えばα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリル酸エチル、α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリル酸イソオクチル、α-カルボメトキシケイ酸メチル、α-シアノ-β-メチル-p-メトキシケイ皮酸メチル、α-シアノ-β-メチル-p-メトキシ-ケイ皮酸ブチル、α-カルボメトキシ-p-メトキシケイ皮酸メチル、N-(β-カルボメトキシ-β-シアノビニル)-2-メチルインドリン、テトラ(α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリル酸ネオペンチル。
【0071】
2.5. 立体障害アミン、例えば1,6-ヘキサンジアミンN、N'-ビス(1-プロピルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-N、N'-ビス-2-[4,5-ビス-(N-n-ブチル-N'-1-プロピルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1,3,5-トリアジン]、1,6-ヘキサンジアミンN,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-N,N'-ビス-2-[4,5-ビス-(N-n-ブチル-N'-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1,3,5-トリアジン]、炭酸ビス(1-ウンデシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)エステル、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖状又は環式縮合物、トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、1,1'-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロネート、3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖状又は環式縮合物、2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2-クロロ-4,6-ジ-(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、4-ヘキサデシルオキシ-及び4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの混合物、N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、及び4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(CAS登録番号[136504-96-6])との縮合物;1,6-ヘキサンジアミンと2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、及びN,N-ジブチルアミンと4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(CAS登録番号[192268-64-7])との縮合物;N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ-[4,5]デカン及びエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルオキシカルボニル)-2-(4-メトキシフェニル)エテン、N,N'-ビス-ホルミル-N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4-メトキシメチレンマロン酸の1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル-3-オキシ-4-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)]シロキサン、無水マレイン酸-α-オレフィンコポリマーと2,2,6,6-テトラメチル-4-アミノピペリジン又は1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-N-ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-1,3,5-トリアジン、1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、Sanduvor(Clariant;CAS登録番号106917-31-1]、5-(2-エチルヘキサノイル)オキシメチル-3,3,5-トリメチル-2-モルホリノン、2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジンとN,N'-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(2,2,6,6-テトラメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、1,3,5-トリス(N-シクロヘキシル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペラジン-3-オン-4-イル)アミノ)-s-トリアジン、
【化23】
。
【0072】
2.6 ベンゾオキサジノン誘導体、例えば2,2'-(1,4-フェニレン)ビス[4H-3,1-ベンゾオキサジン-4-オン](CAS番号018600-59-4)。
【0073】
2.7. オキサミド、例えば4,4'-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2'-ジエトキシオキサニリド、2,2'-ジオクチルオキシ-5,5'-ジ-tert-ブトキサニリド、2,2'-ジドデシルオキシ-5,5'-ジ-tert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2'-エチルオキサニリド、N,N'-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2'-エトキサニリド及びそれと2-エトキシ-2'-エチル-5,4'-ジ-tert-ブトキサニリドとの混合物、o-及びp-メトキシ-二置換オキサニリドの混合物、並びにo-及びp-エトキシ-二置換オキサニリドの混合物。
【0074】
2.8. 2-(2-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、例えば2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ)フェニル-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス(4-[2-エチルヘキシルオキシ]-2-ヒドロキシフェニル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ビス-ビフェニル-4-イル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(2-エチル-(n)-ヘキシルオキシ)フェノール。
【0075】
3.金属不活性化剤、例えばN,N'-ジフェニルオキサミド、N-サリチラール-N'-サリチロイルヒドラジン、N,N'-ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N'-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3-サリチロイルアミノ-1,2,4-トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N'-ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N'-ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N'-ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0076】
3a.ホルミアミジン、例えばエトキシカルボニルフェニル)-N'-エチル-N'-フェニルホルミアミジン。
【0077】
4.ホスファイト及びホスホナイト、例えばトリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-クミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジイソデシルオキシペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6-トリス(tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)4,4'-ビフェニレンジホスホナイト、[3,3',5,5'-テトラ-tert.ブチル-1,1'ビフェニル-2,2'-ジイル]-[3-(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert.ブチル-フェニル)-プロピル]-ホスファイト、6-イソオクチルオキシ-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-12H-ジベンゾ[d,g]-1,3,2-ジオキサホスホシン、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)エチルホスファイト、トリス-[4-tert.ブチル-2-(5-tert.ブチル-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、トリス-[4-(1,1'3,3'-テトラメチル-ブタン)-2-(5-(1,1'3,3'-テトラメチル-ブタン-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、トリス-[2,6-ジメチル-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、ビス-[2,6-ジメチル-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-フェニル-ホスファイト、ビス-[2,6-ジメチル-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-[2,4-ジ-tert.ブチル-フェニル]-ホスファイト、[3,3',5,5'-テトラ-tert.ブチル-1,1'ビフェニル-2,2'-ジイル]-[4-tert.ブチル-(5-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、[3,3',5,5'-テトラ-tert.ブチル-1,1'ビフェニル-2,2'-ジイル]-[2,6-ジメチル-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、[2,2'-メチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1,6-ジメチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1,6-ジメチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1-メチル-6-tert.ブチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、ビス-(2,6-ジメチル-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェノール)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス-(1-メチル-6-tert.ブチル-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェノール)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス-(4-tert.ブチル-(5-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェノール)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス-(4-(1,1'3,3'-テトラメチル-ブタン)-(5-(1,1'3,3'-テトラメチル-ブタン))-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェノール)ペンタエリスリトールジホスファイト、6-フルオロ-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-12-メチル-ジベンゾ[d,g]-1,3,2-ジオキサホスホシン、2,2',2''-ニトリロ[トリエチルトリス(3,3',5,5'-テトラ-tert-ブチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイル)ホスファイト]、2-エチルヘキシル(3,3',5,5'-テトラ-tert-ブチル-1,1'-ビフェニル-2,2'-ジイル)ホスファイト、5-ブチル-5-エチル-2-(2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノキシ)-1,3,2-ジオキサホスフィラン。
【0078】
以下のホスファイトが、とりわけ好ましい:
トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(Irgafos(登録商標)168、BASF SE)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、亜リン酸の2,4-ビス(1,1-ジメチルプロピル)フェニルと4-(1,1-ジメチルプロピル)フェニルトリエステルとの混合体(CAS登録番号939402-02-5)、アルファ-ヒドロ-オメガ-ヒドロキシポリ[オキシ(メチル-1,2-エタンジイル)C10-16アルキルエステルとの亜リン酸トリフェニルエステルポリマー(CAS登録番号、1227937-46-3)。
【0079】
【化24】
[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1,6-ジメチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、[2,2'-エチレン-ビス-(4,6-ジ-tert.ブチル-フェニル)-1,1'-ジイル]-[1-メチル-6-tert.ブチル-4-(5,7-ジ-tert.ブチル)-3H-1-ベンゾフラン-2-オン)-フェニル]-ホスファイト、[3,3',5,5'-テトラ-tert.ブチル-1,1'ビフェニル-2,2'-ジイル]-[3-(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert.ブチル-フェニル)-プロピル]-ホスファイト。
【0080】
5.ヒドロキシルアミン、例えばN,N-ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N-ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N-ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘキサデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘプタデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0081】
6.アミンオキシド、例えばN,N-ジベンジルヒドロキシルアミンオキシド、N,N-ジエチルヒドロキシルアミンオキシド、N,N-ジオクチルヒドロキシルアミンオキシド、N,N-ジラウリルヒドロキシルアミンオキシド、N,N-ジテトラデシルヒドロキシルアミンオキシド、N,N-ジヘキサデシルヒドロキシルアミンオキシド、N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミンオキシド、N-ヘキサデシル-N-オクタデシルヒドロキシ-イルアミンオキシド(N-hexadecyl-N-octadecylhydrox-ylamine oxide)、N-ヘプタデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミンオキシド、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミンオキシド。
【0082】
7.ニトロン、例えばN-ベンジル-アルファ-フェニルニトロン、N-エチル-アルファ-メチルニトロン、N-オクチル-アルファ-ヘプチルニトロン、N-ラウリル-アルファ-ウンデシルニトロン、N-テトラデシル-アルファ-トリデシルンニトロン(tridecylnnitrone)、N-ヘキサデシル-アルファ-ペンタデシルニトロン、N-オクタデシル-アルファ-ヘプタデシルニトロン、N-ヘキサデシル-アルファ-ヘプタデシルニトロン、N-オカタデシル(ocatadecyl)-アルファ-ペンタデシルニトロン、N-ヘプタデシル-アルファ-ヘプタデシルニトロン、N-オクタデシル-アルファ-ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されるN,N-ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されるニトロン。
【0083】
8.チオ相乗剤、例えばチオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジミストリル(dimistryl)、チオジプロピオン酸ジステアリル、テトラキス[3-(ドデシルチオ)プロピオン酸]ペンタエリスリトール又はジステアリルジスルフィド。
【0084】
9.過酸捕捉剤、例えばβ-チオジプロピオン酸のエステル、例えばラウリルエステル、ステアリルエステル、ミリスチルエステル又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミダゾール又は2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジオクタデシルジスルフィド、テトラキス(β-ドデシルメルカプト)プロピオン酸ペンタエリスリトール。
【0085】
10.塩基性共安定剤、例えばメラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、シアヌル酸トリアリル、ウレア誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム及びパルミチン酸カリウム、アンチモンピロカテコレート又は亜鉛ピロカテコレート、ゼオライト(zeolithe)、ハイドロタルサイト、ハイドロカルマイト。
【0086】
11.核化剤、例えば無機物質、例えば滑石、金属酸化物、例えば二酸化チタン又は酸化マグネシウム、好ましくはリン酸、炭酸又は硫酸のアルカリ土類金属塩;有機化合物、例えばモノ又はポリカルボン酸及びその塩、例えば4-tert-ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム;ポリマー化合物、例えばイオン性コポリマー(アイオノマー)。とりわけ好ましいものは、1,3:2,4-ビス(3',4'-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4-ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール及び1,3:2,4-ジ(ベンジリデン)ソルビトールである。ベータ核化剤も興味深い。
【0087】
12.充填剤及び強化剤、例えば炭酸カルシウム、シリケート、ガラスファイバー、炭素繊維、ガラス製ビーズ、アスベスト、滑石(好ましくは、粒子サイズ0.01~20μmを有する)、カオリン、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物及び水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉及び小麦粉又は他の天然生成物の繊維、合成繊維。
【0088】
13.他の添加物、例えば可塑剤、滑沢剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加物、触媒、流れ制御剤、光学的美白剤、防炎剤、帯電防止剤及び発泡剤、
【0089】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン、例えばU.S.4,325,863;U.S.4,338,244;U.S.5,175,312;U.S.5,216,052;U.S.5,252,643;DE-A-4316611;DE-A-4316622;DE-A-4316876;EP-A-0589839、EP-A-0591102;EP-A-1291384に開示されているもの、又は3-[4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、5,7-ジ-tert-ブチル-3-[4-(2-ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン-2-オン、3,3'-ビス[5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-[2-ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン-2-オン]、5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-エトキシフェニル)ベンゾフラン-2-オン、3-(4-アセトキシ-3,5-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(3,5-ジメチル-4-ピバロイルオキシフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(3,4-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(2,3-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラン-2-オン、3-(2-アセチル-5-イソオクチルフェニル)-5-イソオクチルベンゾフラン-2-オン。
【0090】
慣用的な添加物は、本発明による物品中に、ポリエチレン又はポリプロピレンの重量に対して、例えば0.001~10%の量で存在してもよい。
【0091】
好ましい実施形態によれば、本物品は、水酸化マグネシウムに加えてハイドロタルサイトを含む。
【0092】
ハイドロタルサイトは、正に帯電した水酸化物イオン層、及び層間領域に位置する電荷のバランスをとる陰イオンを含有する、とりわけ層状複水酸化物である。
【0093】
ハイドロタルサイトは、特に、例えばHycite(登録商標)713、(登録商標)DHT-4A、(登録商標)DHT-4V、(登録商標)DHT-4A-2、(登録商標)DHT-4C若しくはSorbacid(登録商標)911として市販されている少なくとも1種の水酸化アルミニウムマグネシウム炭酸塩水和物、又は例えば(登録商標)ZHT-4V若しくはSorbacid(登録商標)944として市販されている水酸化アルミニウム亜鉛炭酸塩水和物、又はそれらの混合物である。
【0094】
特に興味深いのは、例えばHycite(登録商標)713又は(登録商標)DHT-4Aとして市販されている水酸化アルミニウムマグネシウム炭酸塩水和物である。
【0095】
上記に示されている通り、本発明の成分B)は、このようなハイドロタルサイトを構成しないが、このようなハイドロタルサイトは、成分B)に追加して存在することができる。
【0096】
成分A)及びB)、及び場合により本発明のさらなる添加物は、それからの物品の製造前に、任意の好都合の段階において従来の技法により、ポリエチレン又はポリプロピレンに容易に配合することができる。
【0097】
成分A)及びB)は、所望の場合、ポリエチレン又はポリプロピレンを加工する様々な段階において、一緒に又は逐次に添加されてもよい。
【0098】
成分A)及びB)及び場合によりさらなる添加物は、以下の方法の1つ:
- エマルション又は分散液として、
- ブレンドの間に乾燥混合物として、
- 加工装置(例えば、押出成形器、密閉式ミキサー)への直接導入により、
- 溶融物として
によって賢明なことに配合され得る。
【0099】
成分A)及びB)及び場合によりさらなる添加物の配合は、加熱コンパウンディング工程において最良に行われる。成分A)及びB)及び場合によりさらなる添加物の完全なブレンドの後に、高温での物理ブレンドの押出成形が続く。通常、好適な軸構成を有する押出成形器がこの工程のために使用される。
【0100】
成分A)及びB)及び場合により本発明のさらなる添加物を、マスターバッチ(「濃縮物」)の形態でポリエチレン又はポリプロピレンに添加することもでき、このマスターバッチは、ポリエチレン又はポリプロピレン中のようなマスターバッチのさらなるポリマーに配合される、成分A)及びB)及び場合により本発明のさらなる添加物を含有する。そのようなマスターバッチ中の添加物の全濃度は、例えば、該マスターバッチの1重量%~90重量%、好ましくは1重量%~40重量%、特に2.5重量%~25重量%である。ポリエチレン又はポリプロピレンのようなポリマーは、このようなマスターバッチ中に、10%~99%、好ましくは60%~99%、特に75%~97.5%の濃度で存在することができる。マスターバッチの前記ポリマーは、必ずしもポリエチレン又はポリプロピレンでなければならないわけではない。マスターバッチは、例えば粉末、顆粒、分散液の形態、又はラテックスの形態にあることができる。
【0101】
パイプは、例えば、一般的な目的の水又は廃棄水のための、家庭、都市又は工業用途向けのもの、飲料水又は非飲料水に使用される非加圧パイプから高圧パイプである。さらに、パイプは、すべての場合において、冷水又は熱水を含めた、例えば塩素水(一般的な塩素水消毒液、例えば塩素(次亜塩素酸塩)、二酸化塩素及びクロラミン)又は非塩素水に接触するものである。塩素水又は非塩素水、とりわけ塩素水に接触するパイプが好ましい。
【0102】
ケーブルは、例えば、出力ケーブル、通信用ケーブル及び電線管である。本明細書において、一般に、中電圧及び高電圧出力ケーブルの絶縁ケーブルが安定化される。中電圧の範囲は、1kV~40kVである。「高電圧」は、約40kVを超える、とりわけ40~110kVのバルブ電圧に関する。
【0103】
ジオメンブレンは、土壌と他の物質との間に障壁を設けるために一般に使用される。例えば、このような膜は、化学物質が土壌又は水に又はこれらから染み出すのを防止するため、又は臭気を制御するため、臭気を発することが知られている水、例えば産業廃棄水を覆うために使用することができる。
【0104】
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)及び高密度ポリエチレン(HDPE)を含めた様々なタイプのジオメンブレンが存在する。
【0105】
3つの基本的なライナー設計、すなわち単一ライナー、二重ライナー及びコンポジットライナーがある。単一ジオメンブレンライナーは、通常、非重要用途に使用される。二重ライニングシステムは、船舶の二重船こくに類似している。船舶の船こくのすべてに漏れがあるが、漏水がポンプにより汲み出されることを条件として船舶は沈まない。最も重要な用途の場合、ジオメンブレン及びクレイからなるコンポジットライニングシステム又はGCLライナーが使用される。ジオメンブレンに穴がある場合、漏出はジオメンブレンとクレイとの間に緊密な接触があることを条件に、クレイの小さな領域にしか作用しない(GCL)。
【0106】
物品として、パイプ及びジオメンブレン、とりわけパイプが好ましい。
【0107】
さらに、酸化性媒体に接触するパイプ及びジオメンブレンが好ましい。
【0108】
成分A)及びB)の使用によって、このような酸化性媒体の有害作用が、より大きな程度で低減され得る。
【0109】
パイプの場合、対応する酸化性媒体とは、例えば酸化性有機物、酸化性酸、又はとりわけ塩素水(一般的な塩素水消毒液、例えば、塩素(次亜塩素酸塩)、二酸化塩素及びクロラミンのような)である。好ましいパイプは、塩素水に接触するものである。
【0110】
ジオメンブレンの場合、酸化性媒体は、例えば、酸化性有機物、又は硫酸のような酸化性酸である。
【0111】
物品は、以下に限定されないが、押出成形、押出吹込成形、フィルムキャスト法、インフレーション成形、カレンダー加工法、射出成形、吹込成形、圧縮成形、熱成形、スピニング加工、ブロー押出成形又は回転キャスト法を含めた、当業者が利用可能な任意の方法によって製造され得る。
【0112】
ポリマー組成物から所望の物品を生成する場合、物品の最終形態に応じて、任意の適切な装置、例えば、フィルムの場合、ブロー押出成形器、シートの場合、押出成形器、又は射出成形器を使用することができる。
【0113】
本発明の実施形態は、例えば、酸化、熱又は光により誘発される分解、とりわけ酸化誘発分解を受けやすいポリエチレン又はポリプロピレンから作製される対応する物品を安定化するよう働くことができる。
【0114】
以下の実施例は、本発明を一層詳細に例示する。百分率及び部はすべて、特に明記しない限り、重量基準である。
【実施例】
【0115】
以下の実施例に使用した添加物:
Irganox(登録商標)1330:
(CAS番号:1709-70-2)
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン
Irgafos(登録商標)168:
(CAS番号:31570-04-4)
トリス[2,4-ジ-tert-ブチルフェニル]ホスファイト
Chimassorb(登録商標)2020:(CAS番号:192268-64-7)
【0116】
【化25】
(式中、E
1は
【化26】
であり、E
2は
【化27】
であり、a
1は2~10の数である)
【0117】
Hycite(登録商標)713:(CAS番号:012304-65-3又は11097-59-9)
ハイドロタルサイト(水酸化アルミニウムマグネシウム炭酸塩水和物)
Kisuma10A(CAS番号:1309-42-8)
水酸化マグネシウム
Magnifin H-5 IV(これは、表面処理されたアミノシランである)
(CAS番号:1309-42-8)
水酸化マグネシウム
【0118】
[実施例1~13]
試験片の調製:非安定化高密度ポリエチレン(HD-PE;Hostalen(登録商標)CRP-100;LyondellBasellのPE100下で分類される天然物;メルトフローレート:190℃/5.0Kg:0.23g/10分(ISO1133);密度:0.95g/cm3(ISO1183))及び表1に列挙されている添加物をMixaco Lab CM12高速ミキサー装置を用いて混合する。
【0119】
次に、得られた配合物全部を、240℃においてCollin25X42D押出成形器でコンパウンディングし、次に、230℃においてEngel HL65射出成形器で射出成形した。
【0120】
射出の場合、40mmx60mmx2mmの成形したプラークのOIT値(酸化誘導時間、DIN EN ISO11357-6)を、O2下、200℃において、TA Instrument(Waters)のDSC Q2000を使用して測定する。結果が以下の表1に列挙されている。
【0121】
【0122】
[実施例14~20]
試験片の調製:非安定化ポリプロピレン(LyondellBasellのMoplen HF501N)及び表2に列挙されている添加物からなる混合物を実験室ミキサーMTI M20を用いて混合する。
【0123】
次に、得られた配合物全部を、230℃においてCollin ZK25Ex42D押出成形器でコンパウンディングし、次に、230℃においてArburg Allrounder Selecta320 S 500-150射出成形器で射出成形する。
【0124】
射出の場合、44mmx68mmx2mmの成形済みプラークのOIT値(酸化誘導時間、DIN EN ISO 11357-6)を、O2下、180℃において、TA Instrument(Waters)のDSC Q2000を使用して測定する。結果が以下の表2に列挙されている。
【0125】
【国際調査報告】