(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(54)【発明の名称】EUVターゲット材料のEUVチャンバ内への導入を制御するための装置
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20220216BHJP
H05G 2/00 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
G03F7/20 503
G03F7/20 521
H05G2/00 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529365
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(85)【翻訳文提出日】2021-07-05
(86)【国際出願番号】 EP2019085023
(87)【国際公開番号】W WO2020141057
(87)【国際公開日】2020-07-09
(32)【優先日】2018-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】サムズ,ベンジャミン,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ツリーズ,ディートマー,ウーベ,ハーバート
(72)【発明者】
【氏名】ヴァーシシェンコ,ゲオルギー,オー.
【テーマコード(参考)】
2H197
4C092
【Fターム(参考)】
2H197AA06
2H197AA09
2H197CA10
2H197GA01
2H197GA05
2H197GA12
2H197GA20
2H197GA24
2H197HA03
4C092AA06
4C092AA15
4C092AB10
4C092AB12
4C092AC09
4C092BD18
(57)【要約】
EUVターゲット材料のEUVチャンバ内への誘導を制御するための装置であって、流れ制限器オリフィスが、例えば液滴ジェネレータ内のフィルタの上流位置で、液滴ジェネレータを介するターゲット材料の流路内に置かれる。また、液体スズセンサ、例えば伝導プローブ又は電気負荷ディテクタは、液滴ジェネレータのヒータブロックの容積内に位置し得る。流れ制限器は、追加として、例えばフィルタのためのシールとしての役割を果たすように構成可能である。したがって、流れ制限器は、シーリングガスケットとしての役割を果たすことも可能な金属ディスクとして構成可能である。例えば、金属は、アニールされていないタンタル、タンタルタングステン合金、アニールされたモリブデン、モリブデンレニウム合金、又はアニールされたレニウムであってよい。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
真空チャンバと、
前記真空チャンバ内に位置決めされた光学素子であって、前記光学素子は前記真空チャンバ内に一次焦点を有する、光学素子と、
前記真空チャンバ内の前記一次焦点にある照射サイトにターゲット材料を分配するように配置された、ターゲット材料ディスペンサであって、前記ターゲット材料ディスペンサは、ターゲット材料リザーバ、ディスペンサコンポーネント、前記ターゲット材料リザーバから前記ディスペンサコンポーネントへターゲット材料を伝搬するための導管、及び、前記導管を介したターゲット材料の流れを制限するために前記導管内に位置決めされた流れ制限器を備え、前記ディスペンサコンポーネントはノズル及びフィルタのうちの少なくとも1つである、ターゲット材料ディスペンサと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記流れ制限器がシールとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
流れ制限器がディスクとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ディスクがシールとして構成される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ディスクが金属を含む、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記ディスクがアニールされていないタンタル又はタンタルタングステン合金を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ディスクがアニールされたモリブデン、アニールされたレニウム、又はモリブデンレニウム合金を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記流れ制限器が単一のオリフィスを伴うディスクとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記流れ制限器が複数のオリフィスを伴うディスクとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記流れ制限器が多孔質メンブレンを保持する環状ディスクとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記流れ制限器がピンによって部分的に遮られるオリフィスを伴うディスクとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記ピンが先細である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記流れ制限器がチューブによって囲まれたオリフィスを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記チューブが円錐となるように先細である、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ターゲット材料ディスペンサ内のターゲット材料の蓄積を感知するように配置された、液面センサを更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記液面センサが伝導プローブ又は電気負荷ディテクタを備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記ターゲット材料ディスペンサがヒータブロックを更に備え、前記液面センサが前記ヒータブロック内に位置する、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記ディスペンサコンポーネントが、前記流れ制限器と前記ノズルとの間に配設された前記フィルタを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記ディスペンサコンポーネントが前記ノズルを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
EUVターゲット材料を分配するためのターゲット材料ディスペンサであって、
ターゲット材料リザーバ、
ノズル、
前記ターゲット材料リザーバから前記ノズルへターゲット材料を伝搬するための導管、及び、
前記導管を介したターゲット材料の流れを制限するために前記導管内に位置決めされた流れ制限器、
を備える、ターゲット材料ディスペンサ。
【請求項21】
前記流れ制限器がシールとして構成される、請求項20に記載のターゲット材料ディスペンサ。
【請求項22】
前記流れ制限器が金属ディスクとして構成される、請求項20に記載のターゲット材料ディスペンサ。
【請求項23】
前記ディスクがシールとして構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記ディスクが金属を含む、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記ディスクがタンタル又はタンタルタングステン合金を含む、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
前記ディスクがアニールされたモリブデン、アニールされたレニウム、又はモリブデンレニウム合金を含む、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
前記流れ制限器が複数のオリフィスを伴うディスクとして構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項28】
前記流れ制限器が多孔質メンブレンを保持する環状ディスクとして構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項29】
前記流れ制限器が先細ピンによって部分的に遮られるオリフィスを伴うディスクとして構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項30】
前記流れ制限器が先細チューブによって囲まれたオリフィスを備える、請求項20に記載の装置。
【請求項31】
前記ターゲット材料リザーバ内のターゲット材料のレベルを感知するように配置された、液面センサを更に備える、請求項20に記載のターゲット材料ディスペンサ。
【請求項32】
前記液面センサが伝導プローブ又は電気負荷ディテクタを備える、請求項31に記載のターゲット材料ディスペンサ。
【請求項33】
前記ターゲット材料ディスペンサがヒータブロックを更に備え、前記液面センサが前記ヒータブロック内に位置する、請求項31に記載のターゲット材料ディスペンサ。
【請求項34】
前記ターゲット材料ディスペンサが前記ターゲット材料リザーバと前記ノズルとの間にフィルタを更に備え、前記流れ制限器が前記ターゲット材料リザーバと前記フィルタとの間の前記導管内に位置決めされる、請求項20に記載のターゲット材料ディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2018年12月31日出願の米国出願第62/786,622号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本願は、極端紫外線(「EUV」)光源及びそれらの動作方法に関する。これらの光源は、ターゲット材料からプラズマを生み出すことによって、EUV光を提供する。ある応用例では、EUV光を収集してフォトリソグラフィプロセスにおいて使用し、半導体集積回路を生成することができる。
【背景技術】
【0003】
[0003] EUV光のパターン付与されたビームを使用して、シリコンウェーハなどのレジストコート基板を露光し、極端に小さなフィーチャを基板内に生成することができる。EUV光(時には軟X線と呼ばれることもある)は、通常、約5nmから約100nmのレンジ内の波長を有する電磁放射として定義される。フォトリソグラフィの場合、対象となる1つの特定の波長は、13.5nmで発生する。
【0004】
[0004] EUV光を生成するための方法は、EUVレンジ内の輝線を伴う化学元素を有するターゲット材料(ソース材料とも呼ばれる)を、プラズマ状態に変換することを含むが、必ずしも限定されない。これらの元素は、キセノン、リチウム、及びスズを含むことができるが、限定されない。
【0005】
[0005] 1つのこうした方法では、レーザビームを用いて、例えば液滴、ストリーム、又はワイヤの形のターゲット材料を照射することによって、しばしばレーザ生成プラズマ(「LPP」)と呼ばれる望ましいプラズマを生成することができる。別の方法では、しばしば放電生成プラズマ(「DPP」)と呼ばれる所要のプラズマは、適切な輝線を有するソース材料を1対の電極間に位置決めすること、及び、電極間に放電を生じさせることによって、生成可能である。
【0006】
[0006] 液滴を生成するための一技法は、スズなどのターゲット材料を溶融すること、及びその後、約30m/sから約200m/sのレンジ内の速度を有する層流流体ジェットを生成するために、液滴ジェネレータ内で、約0.1μmから約30μmの直径を有するオリフィスなどの相対的に直径の小さなオリフィスを介して高圧をかけることを含む。大抵の条件下で、ジェットは、レイリープラトー不安定性と呼ばれる流体力学的不安定性に起因して、液滴に分裂する。これらの液滴は変動速度を有し得、より大きな液滴に合体するために互いに結合し得る。
【0007】
[0007] 溶融ターゲット材料は、ターゲット材料を保持している容器を、不活性ガス、例えばアルゴンなどの高圧ガス源と接続することによって、高圧下で維持される。こうした配置では、液滴ジェネレータが、圧力下でターゲット材料の制御されていない流れを、コレクタミラーなどのシステム光学系を含むチャンバ内に漏出及び容認させるような障害を起こし、したがって光学系をターゲット材料で汚染させるリスクが存在する。
【0008】
[0008] EUV源内で3,000~4,000PSI圧力で動作する液滴ジェネレータの場合、高速ベントシステム(RVS)と呼ばれるデバイスを使用するフェイルセーフシステムが使用される。容器への高圧ガスの供給を遮断すること、及び、高速ベントタンク(RVT)と呼ばれる大型ガスタンク内へ液滴ジェネレータを高速にベントすることによって、ソース真空チャンバの広範な汚染を防ぐために、RVSはガス流スイッチからの信号を使用して、液滴ジェネレータ構成要素のうちの1つの障害によって生じる著しいスズ漏出を検出する。RVSが無い場合、ノズル障害は、瞬時に大量のスズ汚染をチャンバ内に導入する可能性がある。
【0009】
[0009] 説明したようないくつかの考えられる欠点及びRVSシステムの制限が存在する。例えば、液滴ジェネレータの加圧の間、ガス体積流量は変化する(質量流量は一定である)。ガス圧が、~400PSIに達する前に、ガス流量はRVSの流れスイッチの閾値を超え、結果としてRVSが活動化される。したがって実際問題としては、RVSシステムは、典型的には、液滴ジェネレータの加圧を開始できず、加圧の促進は許可するが、EUV源は例えばノズルの破損などの状態から保護されないままとなる。
【0010】
[0010] また、RVS流れスイッチの活動化閾値は、通常の動作中に遭遇する条件には反応しないが、予測される障害には反応するように選択されなければならない。これらの基準を満たそうとすることは、同時に、例えば前述のような初期の加圧中に、スイッチが、動作すべきであるときに必ずしも動作しないか、又は動作すべきでないときに時として動作するという、妥協を強いる。スズの漏出を検出するための流れスイッチの場合、スズ流は最小値を超えなければならない。毛細管の直径が小さすぎるとき、オリフィスが欠けたとき、又は毛細管のほんの一部が壊れたときなどに、検出に失敗する場合がある。
【0011】
[0011] 制限の一例は、現行のRVS構成要素の圧力定格を、液滴ジェネレータ動作を約4,000PSIの圧力に効果的に制限することである。より高圧のシステムが開発可能であるが、圧力定格が上昇すると、引き換えに構成要素のコンダクタンスが低減し、したがって減圧率も低下して、前述のソースの保護における高速減圧方式の効果がなくなる。
【0012】
[0012] 欠点の一例は、RVSが大型で重く、堅いホースとの接続を要することである。これにより、液滴ジェネレータステアリングシステムに余分な負荷がかかり、制御性能を低下させることになる。また、RVTのサイズは非常に大きく(約300L)、製造施設内でかなりの空間を占有する。より大きな液滴ジェネレータ圧力で動作する場合、ホースを更に堅く、RVTを更に大きくする必要が生じる。また、動作可能な液滴ジェネレータを高速に減圧することで、液滴ジェネレータに不利な衝撃を与える可能性があり、次回の始動がうまくいかない可能性がある。
【0013】
[0013] したがって依然として、これらの制限及び欠点を回避するように、液滴ジェネレータからのターゲット材料漏出に対処する必要がある。
【発明の概要】
【0014】
[0014] 下記に、本実施形態の基本的な理解を与えるために、1つ以上の実施形態の簡略的概要を提示する。本概要は、すべての企図される実施形態の広範な概要ではなく、すべての実施形態の主要又は不可欠な要素を識別すること、あるいは任意又はすべての実施形態の範囲を詳述することは意図していない。1つ以上の実施形態のいくつかの概念を、後に提示するより詳細な説明の前置きとして、単純な形で提示することのみを目的とする。
【0015】
[0015] 一実施形態の一態様によれば、流れ制限器オリフィスが、例えば、液滴ジェネレータ内のフィルタの上流位置で、液滴ジェネレータを介するターゲット材料の流路内に置かれる。また、液体ターゲット材料レベルセンサ、例えば、伝導プローブ又は電気的負荷ディテクタ(ELD)が使用可能であり、液滴ジェネレータヒータブロックの容積内に位置し得る。流れ制限器は、例えばフィルタ用のシールとして付加的に働くように構成可能である。したがって流れ制限器は、封止ガスケットとしても働くことができるディスクとして構成可能である。例えばディスクは、アニールされていないタンタル、タンタルタングステン合金、アニールされたモリブデン、モリブデンレニウム合金、及びアニールされたレニウムなどの金属、又は耐火材料で作ることができる。
【0016】
[0016] 本発明の別の実施形態、特徴、及び利点、並びに様々な実施形態の構造及び動作を、添付図面を参照して以下に詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
[0017] 本明細書に組み込まれ本明細書の一部を形成する添付図面は、本発明の実施形態の方法及びシステムを、限定としてではなく例として説明する。図面は更に、詳細な説明と併せて、本明細書に提示されている方法及びシステムの原理を説明するように、また、当業者がこの方法及びシステムを作製し使用できるように機能する。図面中、同じ参照番号は同一の又は機能的に類似の要素を表す。
【0018】
【
図1】[0018]露光デバイスと結合されたEUV光源の簡略化された概略図である。
【
図1A】[0019]LPP EUV光放射器を有するEUV光源を含む装置の、簡略化された概略図である。
【
図2】[0020]EUV光源のための液滴生成サブシステムを示す概略図である。
【
図3】[0021]EUV生成システムにおけるターゲット材料の漏出を制限するための従来システムを示す概略図である。
【
図4】[0022]一実施形態の一態様に従った、EUVチャンバ内へのEUVターゲット材料の漏出を制限するための配置を示す、一定の縮尺でない図である。
【
図5A】[0023]実施形態の態様に従った、流れ制限器の様々な例示的実施例を示す平面図である。
【
図5B】[0023]実施形態の態様に従った、流れ制限器の様々な例示的実施例を示す平面図である。
【
図5C】[0023]実施形態の態様に従った、流れ制限器の様々な例示的実施例を示す平面図である。
【
図5D】[0023]実施形態の態様に従った、流れ制限器の様々な例示的実施例を示す平面図である。
【
図6】[0024]一実施形態の一態様に従った、EUV生成システムにおけるターゲット材料の漏出を制限するためのシステムの一部を示す、部分切り取り図である。
【0019】
[0025] 本発明の別の特徴及び利点並びに本発明の様々な実施形態の構造及び作用は、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。本発明は、本明細書に記載する特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。このような実施形態は、例示のみを目的として本明細書に記載されている。本明細書に含まれる教示に基づいて当業者はさらなる実施形態を容易に思いつくであろう。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[0026] 次に、図面を参照して様々な実施形態を記述する。全文を通じて、同じ参照番号は同じ要素を参照して用いられる。以下の記載においては、説明の目的で、1つ以上の実施形態の完全な理解を促進するために、多くの具体的詳細が述べられる。もっとも、いくつかの又は全ての場合において、後述するいずれの実施形態も、後述する具体的な設計詳細を採用することなく実行可能であることは明らかであろう。他の場合においては、1つ以上の実施形態の記載を容易にするために、周知の構造及びデバイスがブロック図の形で示される。
【0021】
[0027] 初めに
図1を参照すると、全体的に10’’と指定された、EUVフォトリソグラフィ装置の一例のうちの選択された部分の、簡略化された概略断面図が示されている。装置10’’は、例えば、EUV光のパターン付与されたビームを用いて、レジストコートウェーハなどの基板11を露光するために使用することができる。装置10’’の場合、例えば、パターン付与されたビームを生成するためにEUV光のビームを用いてレチクルなどのパターニング光学系13cを照明するための1つ以上の光学系13a、13b、及び、パターン付与されたビームを基板11上に投影するための1つ以上の縮小投影光学系13d、13eを有する、EUV光を使用する露光デバイス12’’(例えば、ステッパ、スキャナ、ステップ及びスキャンシステム、直接書込みシステム、接触及び/又は近接マスクを使用するデバイスなどの、集積回路リソグラフィツール)が提供可能である。基板11とパターニング手段13cとの間に被制御相対運動を生成するために、機械的アセンブリ(図示せず)が提供可能である。
図1に更に示されるように、装置10’’は、基板11を照射するために露光デバイス12’’内への経路に沿って光学系24によって反射される、チャンバ26’’内にEUV光を放射するEUV光放射器22を含む、EUV光源20’’を含むことができる。照明システムは、屈折、反射、電磁、静電、又は他のタイプの光学コンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合わせなどの、放射を誘導、整形、又は制御するための、様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
【0022】
[0028] 本明細書で使用される場合、「光学系」という用語及びその派生語は、入射光を反射及び/又は透過及び/又は動作する1つ以上のコンポーネントを含むが必ずしも限定されず、1つ以上のレンズ、ウィンドウ、フィルタ、プリズム、グリズム、格子、伝送ファイバ、エタロン、ディフューザ、ホモジナイザ、ディテクタ、及び他の計器コンポーネント、アパーチャ、アキシコンと、多層ミラー、近法線入射ミラー、かすめ入射ミラー、鏡面リフレクタ、拡散リフレクタ、及びそれらの組み合わせを含む、ミラーと、を含むが限定されないものと、広義に解釈されるべきであることを意味する。更に、特に指定のない限り、「光学系」という用語又はその派生語も、本明細書で使用される場合、単独で動作するコンポーネント、あるいは、EUV出力光波長、照射レーザ波長、メトロロジに適した波長、又は任意の他の特定の波長などの、1つ以上の特定の波長レンジ内での利点に、限定されるべきであることを意味しない。
【0023】
[0029]
図1Aは、LPP EUV光放射器を有するEUV光源20を含む装置10の特定の例を示す。図に示されるように、装置10は、光パルスの列を生成するため、及び、光パルスを光源チャンバ26内に搬送するための、システム21を含むことができる。装置10の場合、光パルスは、照射領域48におけるソース材料を照明して、露光デバイス12内での基板露光のためのEUV光出力を生成するために、システム21からチャンバ26内へ、1つ以上のビーム経路に沿って進行することができる。
【0024】
[0030]
図1Aに示されるシステム21内で使用するのに適したレーザは、パルスレーザデバイス、例えば、相対的に高出力、例えば10kW又はそれ以上で、及び高いパルス繰り返し率、例えば50kHz又はそれ以上で動作する、9.3μm又は10.6μmの、例えばDC又はRF励起で放射を生成する、パルスガス放電CO
2レーザデバイスを含むことができる。1つの特定の実施例において、レーザは、複数ステージの増幅を伴う発振器増幅器構成(例えば、主発振器パワー増幅器(MOPA)又はパワー発振器/パワー増幅器(POPA))を有し、また相対的に低いエネルギー及び高い繰り返し率を伴う、例えば、100kHz動作が可能な、Qスイッチ発振器によって開始されるシードパルスを有する、軸流RFポンプCO
2レーザとすることができる。次いで発振器からのレーザパルスを、照射領域48に達する前に増幅、整形、及び/又は合焦することができる。連続ポンプCO
2増幅器を、レーザシステム21に使用することができる。代替として、レーザは、液滴が光キャビティの1つのミラーとしての役割を果たす、いわゆる「セルフターゲッティング」レーザシステムとして構成可能である。
【0025】
[0031] 適用例に応じて、例えば、高出力及び高パルス繰り返し率で動作するエキシマ又は分子フッ素レーザなどの、他のタイプのレーザも好適であり得る。他の例は、例えば、ファイバ、ロッド、スラブ、又はディスク型活性媒質を有する固体レーザを含み、1つ以上のチャンバ、例えば、(並列又は直列の増幅チャンバを備える)発振器チャンバ及び1つ以上の増幅チャンバ、主発振器/パワー発振器(MOPO)配置、主発振器/パワーリング増幅器(MOPRA)配置を有する、他のレーザアーキテクチャ、あるいは、1つ以上のエキシマ、分子フッ素又はCO2増幅器又は発振器チャンバをシードする固体レーザが好適であり得る。他の設計も好適であり得る。
【0026】
[0032] いくつかのインスタンスにおいて、ソース材料は第1にプリパルスによって照射し、その後メインパルスによって照射することができる。プリパルスシード及びメインパルスシードは、単一の発振器又は2つの別々の発振器によって生成可能である。いくつかのセットアップでは、1つ以上の共通増幅器を使用して、プリパルスシード及びメインパルスシードの両方を増幅することができる。他の配置の場合、別々の増幅器を使用して、プリパルスシード及びメインパルスシードを増幅することができる。
【0027】
[0033]
図1Aは、レーザ源システム21と照射サイト48との間でビームを拡張、ステアリング、及び/又は合焦するなどのビーム調節のための1つ以上の光学系を有する、ビーム調節ユニット50を含むことができる、装置10も示す。例えば、1つ以上のミラー、プリズム、レンズなどを含み得るステアリングシステムが提供され、レーザの焦点をチャンバ26内の様々な場所へステアリングするように配置することができる。例えば、ステアリングシステムは、第1のミラーを2つの方向に独立に動かすことができる可動アクチュエータ上に取り付けられた第1のフラットミラーと、第2のミラーを2つの方向に独立に動かすことができる可動アクチュエータ上に取り付けられた第2のフラットミラーとを、含むことができる。この配置を用いる場合、ステアリングシステムは、ビーム伝搬方向(ビーム軸)に対して実質的に直角な方向に、焦点を制御可能に動かすことができる。
【0028】
[0034] ビーム調節ユニット50は、ビームを照射サイト48に合焦させ、焦点の位置をビーム軸に沿って調整するための、フォーカスアセンブリを含むことができる。フォーカスアセンブリについて、焦点をビーム軸に沿って動かすためのビーム軸に沿った方向での移動のために、アクチュエータに結合された、フォーカスレンズ又はミラーなどの光学系を使用することができる。
【0029】
[0035] 更に
図1Aに示されるように、EUV光源20は、例えば、スズ液滴などのターゲット又はソースを、チャンバ26内部の照射領域又は一次焦点48に搬送する、ソース材料デリバリシステム90も含むことができ、液滴がシステム21からの光パルスと相互作用して、最終的にプラズマを生成し、露光デバイス12内のレジストコートウェーハなどの基板を露光するためのEUV放出を生成することになる。様々な液滴ディスペンサ構成及びそれらの相対的利点に関する更なる詳細は、2011年1月18日発行の「Systems and Methods for Target Material Delivery in a Laser Produced Plasma EUV Light Source」という名称の米国特許第7,872,245号、2008年7月29日発行の「Method and Apparatus For EUV Plasma Source Target Delivery」という名称の米国特許第7,405,416号、及び、2008年5月13日発行の「LPP EUV Plasma Source Material Target Delivery System」という名称の米国特許第7,372,056号に記載されており、それら各々の内容は、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0030】
[0036] 基板露光のためのEUV光出力を生成するためのソース材料は、スズ、リチウム、キセノン、又はそれらの組み合わせを含む材料を含むことができるが、必ずしも限定されない。EUV放出元素、例えばスズ、リチウム、キセノンなどは、液滴及び/又は液滴内に含まれる固体粒子の形とすることができる。例えば、元素スズは、純スズとして、スズ化合物、例えばSnBr4、SnBr2、SnH4として、スズ合金、例えばスズガリウム合金、スズインジウム合金、スズインジウムガリウム合金、又はそれらの組み合わせとして、使用することができる。使用される材料に応じて、ソース材料は、室温又は近室温を含む様々な温度で(例えば、スズ合金、SnBr4)、高温で(例えば、純スズ)、又は室温より低い温度で(例えば、SnH4)、照射領域に提示することができ、場合によっては、相対的に揮発性、例えばSnBr4とすることができる。
【0031】
[0037] 続けて
図1Aを参照すると、装置10は、システム21内のデバイスを制御し、それによってチャンバ26内へ搬送するための光パルスを生成するため、及び/又は、ビーム調節ユニット50内の光学系の動きを制御するための、ドライブレーザ制御システム65も含み得る、EUVコントローラ60も含むことができる。装置10は、例えば、照射領域48に対する1つ以上の液滴の位置を示す出力を提供する、1つ以上の液滴イメージャ70を含み得る、液滴位置検出システムも含むことができる。イメージャ70は、この出力を液滴位置検出フィードバックシステム62に提供することができ、液滴位置検出フィードバックシステム62は、例えば液滴の位置及び軌道を計算し、そこから例えば液滴ごとに又は平均して、液滴エラーを計算することが可能である。次いで液滴エラーを入力としてコントローラ60に提供可能であり、コントローラ60は、例えば位置、方向、及び/又はタイミング補正信号をシステム21に提供し、レーザトリガタイミングを制御すること、及び/又は、例えば、チャンバ26内の照射領域48に搬送される光パルスの場所及び/又は焦点パワーを変更するために、ビーム調節ユニット50内の光学系の動きを制御することが可能である。EUV光源20の場合も、ソース材料デリバリシステム90は、コントローラ60からの(いくつかの実施例では、前述の液滴エラー、又は導出される何らかの量を含むことができる)信号に応答して、望ましい照射領域48に達する液滴内のエラーを補正するために、例えば、解放ポイント、初期液滴ストリーム方向、液滴解放タイミング、及び/又は液滴調節を修正するように動作可能な、制御システムを有することができる。
【0032】
[0038]
図1Aを続けると、装置10は、例えば、モリブデンとシリコンの交代層、及び場合によっては、1つ以上の高温拡散バリア層、平滑化層、キャッピング層、及び/又はエッチング停止層を伴う、傾斜多層コーティングを有する、長球(すなわち、その長軸の周りを回転する楕円)の形の反射表面を有する、近法線入射コレクタミラーなどの、光学系24’’も含むことができる。
図1Aは、光学系24’’が、システム21によって生成された光パルスが照射領域48を通過して到達できるようにするためのアパーチャを伴って形成可能であることを示す。図に示されるように、光学系24’’は、例えば、照射領域48内又は照射領域48近くに第1又は一次焦点、及び、いわゆる中間領域40に第2の焦点を有する、長球ミラーとすることができ、EUV光は、EUV光源20から出力すること、及び、EUV光を利用する露光デバイス12、例えば集積回路リソグラフィツールへ入力することが可能である。光を収集して中間ロケーションに誘導し、その後、EUV光を利用するデバイスへ搬送するために、長球ミラーの代わりに他の光学系が使用可能であることを理解されよう。
【0033】
[0039] 水素、ヘリウム、アルゴン、又はそれらの組み合わせなどの緩衝ガスは、チャンバ26内へ導入、チャンバ26から補充、及び/又は除去することができる。緩衝ガスは、プラズマ放電の間チャンバ26内に存在可能であり、光学劣化を低減させ、プラズマ効率を上昇させるために、プラズマ生成イオンを減速させるように作用可能である。代替として、磁場及び/又は電場(図示せず)を単独で使用するか、又は、高速イオン損傷を低減するために緩衝ガスと組み合わせて使用することができる。
【0034】
[0040]
図2は、液滴生成システムをより詳細に示す。ソース材料デリバリシステム90は、液滴を、チャンバ26内の照射サイト/一次焦点48に搬送する。波形ジェネレータ230は、液滴ジェネレータ90内の電気作動可能要素にドライブ波形を提供し、液滴ストリーム内に速度摂動を誘導する。波形ジェネレータは、データ処理モジュール252からのデータに少なくとも部分的に基づいて、コントローラ250の制御下で動作する。データ処理モジュールは、1つ以上のディテクタからデータを受信する。図示された例では、ディテクタはカメラ254及びフォトダイオード256を含む。液滴は、1つ以上のレーザ258によって照明される。この典型的な配置において、ディテクタは、合体が生じたことが見込まれるストリーム内のポイントで液滴を検出/イメージングする。また、ディテクタ及びレーザは、真空チャンバ26の外側に配置され、真空チャンバ26の壁のウィンドウを介してストリームを見る。
【0035】
[0041]
図3は、簡略化された液滴源92のコンポーネントを概略形式で示す。図に示されるように、液滴源は、流体96、例えば溶融スズを、圧力下で保持するリザーバ94を含むことができる。また図に示されるように、リザーバ94は、加圧流体96がノズル95を介して流れることを可能にするオリフィスを用いて形成可能であり、その後、複数の液滴に分割するストリームを確立する。液滴源92は、流体96と動作可能に結合された電気作動可能要素を有する、流体内に擾乱を生成するサブシステム98を更に含む。液滴源92は、流体96内の汚染物質が液滴源92の下流にあるコンポーネントに到達し、それらの汚染するのを防ぐための、フィルタ100も含む。液滴源92は、ヒータブロック104によって画定されるキャビティ内に位置決めされる液滴ジェネレータのコンポーネントを、流体96を溶融状態で維持するのに十分高い温度で維持するための、ヒータブロック104も含む。
【0036】
[0042] 前述のように、リザーバ94内の流体96は、ガス源106との接続によって加圧される。ガスは、バルブ108を介してリザーバ94に供給される。前述のように、バルブ108は、流体96が漏出していることが特定された場合、リザーバ94を貯蔵タンク110にベントすることが可能な3部構成バルブである。説明するような漏出制御システムの様々な欠点及び制限が上述されている。
【0037】
[0043]
図4は、液滴源92の漏出がEUVチャンバを過度に汚染するのを防ぐための、改良されたシステムを示す。図を見るとわかるように、
図4の配置は、リザーバ94から液滴源92を介して流体96を運ぶ導管内に位置決めされた流れ制限器200を含む。図示された配置において、流れ制限器200は、フィルタ100の上流に位置決めされる。流れ制限器200の機能は、フィルタ100のシールの機能と組み合わせることができる。言い換えれば、流れ制限器200は、シーリングガスケットとしての役割も果たすことができる金属ディスクの形とすることができる。
【0038】
[0044]
図5Aから
図5Dは、実施形態の態様に従った流れ制限器200の様々な例示的実施例の平面図である。
図5Aは、単一オリフィス220を伴うディスク210として構成される、流れ制限器200を示す。
図5Bは、オリフィスのグループ230を伴うディスク210として構成される、流れ制限器200を示す。
図5Cは、多孔質メンブレン250を保持する環状ディスク240として構成される、流れ制限器200を示す。
図5Dは、ピン260によって部分的に遮られるオリフィス220を伴うディスク210として構成される、流れ制限器200を示す。ピン260は先細ピンとすることができ、オリフィス220は、円錐となるように先細であり得る短チューブなどの円筒形要素によって囲むことができるため、先細ピン及び円錐チューブは共にスロットルを画定することになる。当業者であれば、他の構成も同様な働きが可能であることが明らかとなろう。
【0039】
[0045] 流れ制限器200は、ジェット性能に影響を与えることなく、適切なスズ流が液滴ジェネレータノズル容積を満たすことができるように設計されるが、下流の液滴ジェネレータの要素のうちの1つが故障したとき、流体の流れを制限するように十分制約的でなければならない。加えて、流れ制限器200は、液滴ジェネレータが最初に加熱されたとき、十分なガス流が、新しい液滴ジェネレータノズル及びフィルタの容積を空にすることができるように構成される。コンダクタンスが小さすぎる場合、水蒸気などの汚染物質は除去できず、スズと反応して、ノズルを詰まらせる可能性のある粒子を形成する可能性がある。例えば、流れ制限器が
図5Aに示されるように構成され、液滴ジェネレータが8,000PSIで動作する場合、オリフィスの直径は約65μmから約75μmの範囲内とすることができる。流体26が溶融スズである場合、壊れた毛細管(500μmの内径を有する)を介するその流れは、液滴ジェネレータのヒータブロックキャビティから漏れ出ることなく、減少するのに十分低速である。この流速は、キャビティ内のスズレベルが流出する可能性のある穴に達することなく減圧するために、およそ100~180秒の相対的に長い時間も提供する。
【0040】
[0046] 様々な実施例において、流れ制限器200は、下流の液滴ジェネレータの要素のうちの1つが故障したとき、流れ制限器200を横切って印加される高い差圧を乗り切ることができる。これは、流れ制限器200の適切な設計及び材料の選択によって達成可能である。材料は、シールを形成するためにフィッティングによって変形するように十分柔軟でなければならず、その上、印加される最大圧力に対処するように十分な強度を有していなければならない。材料は、アニールされていないタンタル、タンタルタングステン合金、アニールされたモリブデン、モリブデンレニウム合金、及びアニールされたレニウムなどの金属、又は耐火材料とすることができる。
【0041】
[0047]
図6は、リザーバ94(図示せず)に接続された導管部分600の一部と、フィルタ100(図示せず)に接続された導管部分610との間のシールとしても働く、流れ制限器200の位置決めの詳細を示す、部分切り取り図である。図を見ればわかるように、流れ制限器200は、インターフェイスにおいて導管を制限し、2つの導管部分間のシーリング部材としても働く。
【0042】
[0048]
図4を再度参照すると、液滴源92内で流体が漏れているかどうかを検出するように設計された、流体レベルセンサ300も示されている。流体レベルセンサ300は、液滴ジェネレータの基部において流体レベルを検出するための、任意の適切なセンサとすることができる。溶融スズの場合のように流体96が導電性である場合、流体レベルセンサ300は、例えば、導電タイプセンサ又は電気負荷ディテクタとすることができる。流体レベルセンサ300は、液滴ジェネレータ内に流体が蓄積されたものと流体レベルセンサ300が判定したとき、液滴ジェネレータを減圧するため、及びソースの動作を停止するために、例えばデータ処理モジュール252(
図2)に供給可能な、矢印Aによって示される出力信号を展開する。
【0043】
[0049] 図に示されるように、流体レベルセンサ300は、液滴ジェネレータのヒータブロックキャビティ内のスズ漏出センサとして構成可能である。電圧が供給され、例えば絶縁体ブロック310によって液滴源92の導電性金属シャーシから間隔が空けられた位置で支持される、接点として構成可能である。スズレベルが上昇すると、液体スズは接点300とシャーシとの間で回路を完成し、したがって回路を短絡させ、リターン信号上に0Vを示す。
【0044】
[0050] 以上では、特定の機能の実施態様を例示する機能的構成要素及びその関係を用いて本発明について説明してきた。これらの機能的構成要素の境界は、本明細書では説明の便宜を図って任意に画定されている。特定の機能及びその関係が適切に実行される限り、代替的境界を画定することができる。
【0045】
[0051] 特定の実施形態の前述の説明は、本発明の全体的性質を十分に明らかにしているので、当技術分野の知識を適用することにより、過度の実験をせず、本発明の全体的な概念から逸脱することなく、このような特定の実施形態を容易に変更及び/又はこれを様々な用途に適応させることができる。したがって、このような適応及び変更は、本明細書に提示された教示及び案内に基づき、開示された実施形態の同等物の意味及び範囲に入るものとする。本明細書における表現又は用語は限定でなく例示による記載のためのものであるので、本明細書の表現又は用語は、当業者によって教示及び案内の観点から解釈されるべきであることは理解されよう。本発明の広さ(breadth)及び範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても限定されるものでなく、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物に従ってのみ規定されるべきである。本発明の他の態様は、以下の番号付けされた条項に記載されている。
【0046】
1.装置であって、
真空チャンバと、
真空チャンバ内に位置決めされた光学素子であって、光学素子は真空チャンバ内に一次焦点を有する、光学素子と、
真空チャンバ内の一次焦点にある照射サイトにターゲット材料を分配するように配置された、ターゲット材料ディスペンサであって、ターゲット材料ディスペンサは、ターゲット材料リザーバ、ノズル、ターゲット材料リザーバからノズルへターゲット材料を伝搬するための導管、及び、導管を介したターゲット材料の流れを制限するために導管内に位置決めされた流れ制限器を備える、ターゲット材料ディスペンサと、
を備える、装置。
2.流れ制限器がシールとして構成される、条項1に記載の装置。
3.流れ制限器がディスクとして構成される、条項1に記載の装置。
4.ディスクがシールとして構成される、条項3に記載の装置。
5.ディスクが金属を含む、条項3又は4に記載の装置。
6.ディスクがアニールされていないタンタルを含む、条項5に記載の装置。
7.金属ディスクがタンタルタングステン合金を含む、条項5に記載の装置。
8.ディスクがアニールされたモリブデンを含む、条項5に記載の装置。
9.ディスクがモリブデンレニウム合金を含む、条項5に記載の装置。
10.ディスクがアニールされたレニウムを含む、条項5に記載の装置。
11.流れ制限器が単一のオリフィスを伴うディスクとして構成される、条項1に記載の装置。
12.流れ制限器が複数のオリフィスを伴うディスクとして構成される、条項1に記載の装置。
13.流れ制限器が多孔質メンブレンを保持する環状ディスクとして構成される、条項1に記載の装置。
14.流れ制限器がピンによって部分的に遮られるオリフィスを伴うディスクとして構成される、条項1に記載の装置。
15.ピンが先細である、条項14に記載の装置。
16.流れ制限器が円筒形要素によって囲まれたオリフィスを備える、条項15に記載の装置。
17.円筒形要素がチューブを含む、条項16に記載の装置。
18.チューブが円錐となるように先細である、条項17に記載の装置。
19.ターゲット材料ディスペンサ内のターゲット材料の蓄積を感知するように配置された、液面センサを更に備える、条項1に記載の装置。
20.更に液面センサが伝導プローブを備える、条項19に記載の装置。
21.液面センサが電気負荷ディテクタを備える、条項19に記載の装置。
22.ターゲット材料ディスペンサがヒータブロックを更に備え、液面センサがヒータブロック内に位置する、条項19に記載の装置。
23.装置であって、
真空チャンバと、
真空チャンバ内に位置決めされた光学素子であって、光学素子は真空チャンバ内に一次焦点を有する、光学素子と、
真空チャンバ内の一次焦点にある照射サイトにターゲット材料を分配するように配置された、ターゲット材料ディスペンサであって、ターゲット材料ディスペンサは、ターゲット材料リザーバ、フィルタ、ターゲット材料リザーバとフィルタとの間にあり、ターゲット材料リザーバとフィルタとの間に流体連結を確立する、流体導管、及び、導管を介するターゲット材料の流れを制限するために導管内に位置決めされた流れ制限器を備える、ターゲット材料ディスペンサと、
を備える、装置。
24.流れ制限器がシールとして構成される、条項23に記載の装置。
25.流れ制限器がディスクとして構成される、条項23に記載の装置。
26.ディスクがシールとして構成される、条項25に記載の装置。
27.ディスクが金属を含む、条項25又は26に記載の装置。
28.ディスクがアニールされていないタンタルを含む、条項27に記載の装置。
29.金属ディスクがタンタルタングステン合金を含む、条項27に記載の装置。
30.ディスクがアニールされたモリブデンを含む、条項27に記載の装置。
31.ディスクがモリブデンレニウム合金を含む、条項27に記載の装置。
32.ディスクがアニールされたレニウムを含む、条項27に記載の装置。
33.流れ制限器が単一のオリフィスを伴うディスクとして構成される、条項23に記載の装置。
34.流れ制限器が複数のオリフィスを伴うディスクとして構成される、条項23に記載の装置。
35.流れ制限器が多孔質メンブレンを保持する環状ディスクとして構成される、条項23に記載の装置。
36.流れ制限器がピンによって部分的に遮られるオリフィスを伴うディスクとして構成される、条項23に記載の装置。
37.ピンが先細である、条項36に記載の装置。
38.流れ制限器が円筒形要素によって囲まれたオリフィスを備える、条項23に記載の装置。
39.円筒形要素がチューブを含む、条項38に記載の装置。
40.チューブが円錐となるように先細である、条項39に記載の装置。
41.ターゲット材料リザーバ内のターゲット材料のレベルを感知するように配置された、液面センサを更に備える、条項23に記載の装置。
42.更に液面センサが伝導プローブを備える、条項41に記載の装置。
43.液面センサが電気負荷ディテクタを備える、条項41に記載の装置。
44.ターゲット材料ディスペンサがヒータブロックを更に備え、液面センサがヒータブロック内に位置する、条項41に記載の装置。
45.EUVターゲット材料を分配するためのターゲット材料ディスペンサであって、
ターゲット材料リザーバ、
ノズル、
ターゲット材料リザーバからノズルへターゲット材料を伝搬するための導管、及び、
導管を介したターゲット材料の流れを制限するために導管内に位置決めされた流れ制限器、
を備える、ターゲット材料ディスペンサ。
46.流れ制限器がシールとして構成される、条項45に記載のターゲット材料ディスペンサ。
47.流れ制限器が金属ディスクとして構成される、条項45に記載のターゲット材料ディスペンサ。
48.ディスクがシールとして構成される、条項45に記載の装置。
49.ディスクが金属を含む、条項47又は48に記載の装置。
50.ディスクがアニールされていないタンタルを含む、条項49に記載の装置。
51.金属ディスクがタンタルタングステン合金を含む、条項49に記載の装置。
52.ディスクがアニールされたモリブデンを含む、条項49に記載の装置。
53.ディスクがモリブデンレニウム合金を含む、条項49に記載の装置。
54.ディスクがアニールされたレニウムを含む、条項49に記載の装置。
55.流れ制限器が単一のオリフィスを伴うディスクとして構成される、条項45に記載の装置。
56.流れ制限器が複数のオリフィスを伴うディスクとして構成される、条項45に記載の装置。
57.流れ制限器が多孔質メンブレンを保持する環状ディスクとして構成される、条項45に記載の装置。
58.流れ制限器がピンによって部分的に遮られるオリフィスを伴うディスクとして構成される、条項45に記載の装置。
59.ピンが先細である、条項58に記載の装置。
60.流れ制限器が円筒形要素によって囲まれたオリフィスを備える、条項45に記載の装置。
61.円筒形要素がチューブを含む、条項45に記載の装置。
62.チューブが円錐となるように先細である、条項61に記載の装置。
63.ディスクがシールとして構成される、条項45に記載の装置。
64.ディスクが金属を含む、条項45に記載の装置。
65.ディスクがアニールされていないタンタルを含む、条項64に記載の装置。
66.金属ディスクがタンタルタングステン合金を含む、条項64に記載の装置。
67.ディスクがアニールされたモリブデンを含む、条項64に記載の装置。
68.ディスクがモリブデンレニウム合金を含む、条項64に記載の装置。
69.ディスクがアニールされたレニウムを含む、条項64に記載の装置。
70.ターゲット材料リザーバ内のターゲット材料のレベルを感知するように配置された、液面センサを更に備える、条項45に記載のターゲット材料ディスペンサ。
71.更に液面センサが伝導プローブを備える、条項70に記載のターゲット材料ディスペンサ。
72.液面センサが電気負荷ディテクタを備える、条項70に記載のターゲット材料ディスペンサ。
73.ターゲット材料ディスペンサがヒータブロックを更に備え、液面センサがヒータブロック内に位置する、条項70に記載のターゲット材料ディスペンサ。
74.ターゲット材料ディスペンサがターゲット材料リザーバとノズルとの間にフィルタを更に備え、流れ制限器がターゲット材料リザーバとフィルタとの間の導管内に位置決めされる、条項45に記載のターゲット材料ディスペンサ。
【手続補正書】
【提出日】2021-07-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
真空チャンバと、
前記真空チャンバ内に位置決めされた光学素子であって、前記光学素子は前記真空チャンバ内に一次焦点を有する、光学素子と、
前記真空チャンバ内の前記一次焦点にある照射サイトにターゲット材料を分配するように配置された、ターゲット材料ディスペンサであって、前記ターゲット材料ディスペンサは、ターゲット材料リザーバ、ディスペンサコンポーネント、前記ターゲット材料リザーバから前記ディスペンサコンポーネントへターゲット材料を伝搬するための導管、及び、前記導管を介したターゲット材料の流れを制限するために前記導管内に位置決めされた流れ制限器を備え、前記ディスペンサコンポーネントはノズル及びフィルタのうちの少なくとも1つである、ターゲット材料ディスペンサと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記流れ制限器がシールとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
流れ制限器がディスクとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ディスクがシールとして構成される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ディスクが金属を含む、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記ディスクがアニールされていないタンタル又はタンタルタングステン合金を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記流れ制限器が複数のオリフィスを伴うディスクとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記流れ制限器が多孔質メンブレンを保持する環状ディスクとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記流れ制限器がピンによって部分的に遮られるオリフィスを伴うディスクとして構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記ピンが先細である、請求項
9に記載の装置。
【請求項11】
前記流れ制限器がチューブによって囲まれたオリフィスを備える、請求項
9に記載の装置。
【請求項12】
前記チューブが円錐となるように先細である、請求項
11に記載の装置。
【請求項13】
前記ディスペンサコンポーネントが、前記流れ制限器と前記ノズルとの間に配設された前記フィルタを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
EUVターゲット材料を分配するためのターゲット材料ディスペンサであって、
ターゲット材料リザーバ、
ノズル、
前記ターゲット材料リザーバから前記ノズルへターゲット材料を伝搬するための導管、及び、
前記導管を介したターゲット材料の流れを制限するために前記導管内に位置決めされた流れ制限器、
を備える、ターゲット材料ディスペンサ。
【請求項15】
前記流れ制限器がシールとして構成される、請求項
14に記載のターゲット材料ディスペンサ。
【請求項16】
前記流れ制限器が金属ディスクとして構成される、請求項
14に記載のターゲット材料ディスペンサ。
【請求項17】
前記ディスクがタンタル又はタンタルタングステン合金を含む、請求項
16に記載の
ターゲット材料ディスペンサ。
【請求項18】
前記流れ制限器が複数のオリフィスを伴うディスクとして構成される、請求項
14に記載の
ターゲット材料ディスペンサ。
【請求項19】
前記流れ制限器が多孔質メンブレンを保持する環状ディスクとして構成される、請求項
14に記載の
ターゲット材料ディスペンサ。
【請求項20】
前記流れ制限器が先細ピンによって部分的に遮られるオリフィスを伴うディスクとして構成される、請求項
14に記載の
ターゲット材料ディスペンサ。
【請求項21】
前記流れ制限器が先細チューブによって囲まれたオリフィスを備える、請求項
14に記載の
ターゲット材料ディスペンサ。
【国際調査報告】