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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-11
(54)【発明の名称】基板容器用の膜ディフューザ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20220304BHJP
   B65B 31/04 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
H01L21/68 T
B65B31/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021505233
(86)(22)【出願日】2019-08-27
(85)【翻訳文提出日】2021-01-29
(86)【国際出願番号】 US2019048247
(87)【国際公開番号】W WO2020046867
(87)【国際公開日】2020-03-05
(31)【優先権主張番号】62/723,979
(32)【優先日】2018-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/837,389
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/874,647
(32)【優先日】2019-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】スミス、マーク ブイ.
(72)【発明者】
【氏名】セレン、ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】フラー、マシュー エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ザブカ、マイケル シー.
(72)【発明者】
【氏名】ムン、ソン イン
(72)【発明者】
【氏名】プーリア、ジョン ピー.
【テーマコード(参考)】
3E053
5F131
【Fターム(参考)】
3E053AA01
3E053BA10
3E053DA02
3E053DA03
3E053JA10
5F131AA02
5F131CA12
5F131GA14
5F131GA15
5F131GA52
5F131GA53
5F131GA63
5F131GA88
5F131GA92
5F131JA04
5F131JA15
5F131JA20
5F131JA24
5F131JA27
5F131JA32
5F131JA33
5F131JA35
5F131KA24
5F131KA56
5F131KB44
(57)【要約】
基板を搬送するためのシステムで用いられるパージディフューザは、i)内部パージガスチャネル、1つ以上のディフューザポート、および外表面を有するパージディフューザコア、ii)パージディフューザコアの外表面に固定された濾過材、および、iii)基板を搬送するための基板容器のパージポートにパージディフューザを取付けるためのパージポートコネクタ、を含む。パージディフューザコアは、単一の部材であっても良く、射出成形によって形成されても良く、内部パージガスチャネルの内部に分流加減器を含んでも良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を搬送するためのシステムで使用されるためのパージディフューザであって、
i)内部パージガスチャネル、1つ以上のディフューザポート、および外表面、を有するパージディフューザコアと、
ii)前記パージディフューザコアの前記外表面に固定される濾過材と、
iii)基板を搬送するための基板容器のパージポートに前記パージディフューザを取付けるための、パージポートコネクタと、を備え、
前記内部パージガスチャネルへ流入し、前記ディフューザポートを通って前記内部パージガスチャネルから流出し、そして前記濾過材を通るように、前記パージポートコネクタを通って流入するパージガスのための、連続した通路が存在するように配置される、パージディフューザ。
【請求項2】
前記パージディフューザコアが単一の部材である、請求項1に記載のパージディフューザ。
【請求項3】
前記パージディフューザコアが、射出成形可能で溶融加工可能なポリマからなる単一の部材である、請求項1に記載のパージディフューザ。
【請求項4】
前記濾過材が、溶接接合によって前記パージディフューザコアの前記外表面に直接接合される、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザ。
【請求項5】
前記濾過材が接着剤によって前記パージディフューザコアの前記外表面に固定される、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザ。
【請求項6】
前記濾過材上に配置されるスクリムをさらに備える、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザ。
【請求項7】
前記濾過材が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスルホン、またはフルオロポリマを含む多孔性で疎水性のフィルムである、請求項1から6のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザ。
【請求項8】
前記濾過材が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスルホン、またはフルオロポリマを含む疎水性の膜である、請求項1から6のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザ。
【請求項9】
前記濾過材が、疎水性の超高分子量ポリエチレン膜である、請求項1から8のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザ。
【請求項10】
前記パージディフューザコアがさらに、前記内部パージガスチャネルに接する前記パージディフューザコアの内面から前記内部パージガスチャネルへ突出する1つ以上の分流加減器を備える、請求項1から9のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザ。
【請求項11】
前記パージポートコネクタに最も近い前記ディフューザポートと前記パージポートコネクタから最も離れた前記ディフューザポートとの間の前記内部パージガスチャネルの各部分が、前記パージディフューザの長さに対して垂直な線に沿ってディフューザポートを介してアクセスされるように、前記ディフューザポートが互い違いに配置される、請求項1から10のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザ。
【請求項12】
基板を搬送するためのシステムであって、
a)基板容器であって、開口を備える容器部、前記開口に受け取られるように適合された扉、およびパージガスを前記基板容器の内部に入れるためのパージポート、を備える基板容器と、
b)前記パージポートコネクタによって前記パージポートに取付けられる、請求項1から11のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザであって、前記内部パージガスチャネルへ流入し、前記ディフューザポートを通って前記内部パージガスチャネルから流出し、そして前記濾過材を通って前記基板容器の内部へ流入するように、前記パージポートを通って流入するパージガスのための、連続した通路が存在するように配置されるパージディフューザと、を備える、システム。
【請求項13】
前記パージポートが、前記基板容器の内部を挟んで前記基板容器の反対側の壁に面する前記基板容器の第1の壁に規定され、前記基板容器の高さは前記容器部の上壁から底壁まで計測され、前記パージディフューザの長さは前記基板容器の高さの85パーセント以下である、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記基板容器が前面開口統一ポッド(FOUP)である、請求項12から13のうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
請求項1から11のうちのいずれか一項に記載のパージディフューザを製造する方法であって、
a)前記パージディフューザコアを一つの単一の部材として成形することと、
b)濾過材を前記パージディフューザコアの前記外表面に固定することと、を含む方法。
【請求項16】
ステップa)が射出成形によって達成される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ステップb)が溶接によって達成される、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
パージガスの流れを前記パージポートを通して前記パージディフューザに流入させ、それによって前記基板容器の内部に流入させることを含む、請求項12から14のうちのいずれか一項に記載の基板を搬送するためのシステムをパージする方法。
【請求項19】
前記パージガスが窒素であり、前記パージディフューザが、前記基板容器の内部のより高い部分よりも前記基板容器の内部のより低い部分に、より大きいパージガスの流れを提供する、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、容器と、容器内の環境を所望の水準の相対湿度、酸素、および浮遊粒子となるようにパージするためのシステムと、を含む、基板を搬送または保管するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ウエハまたは基板の加工の前、途中、後において、専用のキャリアまたは容器が、シリコンウエハまたは基板のバッチの搬送および/または保管に用いられる。ここで用いられている基板という用語は、半導体ウエハ、磁気ディスク、フラットパネル基板、および他のそのような基板のうちの1つ以上を指し得る。
【0003】
そのような容器は一般的に、基板をスロットに軸方向に配置し、その周縁によってまたはその近くで、スロット内の基板を支持するように構成される。基板は従来、半径方向上向きまたは横向きに、容器から取り外し可能である。ウエハまたは基板を運搬するために用いられる典型的な容器は、前面開口統一ポッド(FOUPs)または前面開口シッピングボックス(FOSBs)を含み得る。ある構成では、基板キャリアの容器部分は、汚染物質を含む可能性がある外気を置換するための、窒素またはその他の精製された気体のキャリアの内部環境への吸入および/または排出を容易にする開口または通路を備えている。
【0004】
半導体基板またはウエハの加工の間、粒子の存在または生成が重大な汚染問題を引き起こし得る。半導体産業において、汚染は歩留まり損失の最大の原因として認められている。集積回路のサイズが縮小され続けているので、集積回路を汚染し得る粒子のサイズもより小さくなり、汚染物質の最小化がますます重要になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在、搬送または保管される際に基板を収容するための清潔な空間を提供するために、キャリアの内部環境は、吸気口を通して容器の内部に注入されることにより容器内の空気を排気口を通して排出させる不活性ガスまたはクリーンドライエア(CDA)を用いてパージされる。これらのパージガス吸入口および排出口は、一般的に容器本体または骨組みの底面に配置され、内部からパージガス供給システムと相互作用する骨組みの底面を通って延びる。パージの一つの目的は、微小環境の内容積における湿度および酸素レベルを減少させることである。パージの課題は、容器内の基板上にパージガスを素早く効果的に均等に分配することである。パージの別の目的は、容器内の環境から空気中の汚染物質を除去することである。しかしながら、これらの汚染物質はパージシステム自体のフィルタリング機構にトラップされ、クロスコンタミネーションをもたらし、追加の清浄を必要とすることがある。
【0006】
そのため、同時にウエハ容器の内部環境の相対湿度および酸素濃度を制御しながら、素早く効果的な方法によってウエハ容器を排気することに関する問題を解決する、改良されたパージの方法および装置が必要とされている。さらに、汚染物質を取り込むというパージシステム自体の傾向を最小化しながら低い圧力差でパージガスの大流量を可能にする、パージ方法および装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
簡単に言うと、本開示は基板を搬送するためのシステムで使用されるためのパージディフューザおよび、そのようなパージディフューザを備えるシステムを提供する。ここで開示されている様々な実施形態によると、本開示は、同時にそのようなパージディフューザを含む容器の内部環境内の相対湿度および酸素濃度を制御しながら粒子汚染を最小化する、パージディフューザを提供する。さらに、パージディフューザは、99パーセント以上の粒子濾過効率を達成しながら、不活性ガスが大流量で流れる間、静的なパージ源との静的なシールインタフェースを失わないように、システムの背圧を制御することができる。
【0008】
本開示によるパージディフューザは、一般的に、i)内部パージガスチャネル、1つ以上のディフューザポート、および外表面を有するパージディフューザコア、ii)パージディフューザコアの外表面に固定された濾過材、および、iii)基板を搬送するための基板容器のパージポートにパージディフューザを取付けるためのパージポートコネクタ、を含む。これらの要素は、パージポートコネクタを通って流入するパージガスが、内部パージガスチャネルへ流入し、ディフューザポートを通って内部パージガスチャネルから流出して、濾過材を通って基板容器の内部へ流入するように配置される。いくつかの実施形態では、パージディフューザコアは一体構造の単一の部材であり、いくつかの場合では、射出成形可能で溶融加工可能なポリマから、一回の成形で製造される。様々な非限定的な実施形態では、濾過材は、例えば溶接接合によって、直接パージディフューザコアの外表面に接合されるか、接着剤によってパージディフューザコアの外表面に固定されるか、濾過材ブラケットによってパージディフューザコアの外表面に固定され、この場合濾過材はパージディフューザコアと濾過材ブラケットとの間に固定され、濾過材ブラケットはパージディフューザコアに取付けられる。そのような濾過材ブラケットは、溶接、摩擦嵌合、接着剤、留め具、またはその他の機構によってパージディフューザコアに取付けられることができる。いくつかの実施形態では、濾過材は、濾過材を保護するために濾過材の外面上に配置されるまたは巻きつけられるメッシュスクリムを含み得る。
【0009】
様々な実施形態によると、濾過材は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスルホン、またはフルオロポリマを含む多孔性で疎水性のフィルムまたは膜であり、10から1300マイクロメートルの間、10から1000マイクロメートルの間、10から500マイクロメートルの間、または40から150マイクロメートルの間の厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、濾過材は多孔性で疎水性の膜であり、特定の実施形態では、濾過材は疎水性の超高分子量ポリエチレン(UPE)の膜である。多くの場合、膜またはフィルムは、好ましくはひだ状でなく、ひだ付けされていない膜またはフィルムである。フィルムまたは膜は、潜在的な汚染物質に応じて、汚染物質のふるい分けまたは非ふるい分けを可能にするために用いられ得る。
【0010】
様々な実施形態によると、パージディフューザコアは複数のディフューザポートを含む。パージガスは、ディフューザポートを通って内部パージガスチャネルから流出し、パージディフューザコア上に配置されるまたは巻きつけられる濾過材を通って基板容器の内部へ流入する。
【0011】
いくつかの実施形態では、パージディフューザコアはさらに、内部パージガスチャネルに接するパージディフューザコアの内面から内部パージガスチャネルへ突出する1つ以上の分流加減器を有する。いくつかの実施形態では、分流加減器は、パージディフューザコアの一回の成形による単一の部材としての射出成形を可能にするために互い違いに配置される。
【0012】
他の実施形態では、本開示は、本開示によるパージディフューザ、開口を備える容器部を含む基板容器、基板容器の内部環境を密閉するために開口に受け入れられるように適合した扉、およびパージガスを基板容器の内部に入れるためのパージポート、を含むシステムを提供する。パージディフューザは、そのパージポートコネクタによってパージポートに取付けられる。いくつかの実施形態では、基板容器は前面開口統一ポッド(FOUP)である。
【0013】
別の実施形態では、本開示は、a)パージディフューザを一つの単一の部材として成形すること、および、b)濾過材をパージディフューザコアの外表面に固定すること、を含む、本開示によるパージディフューザの製造方法を提供する。いくつかの実施形態では、パージディフューザコアを一つの単一の部材として成形することは、射出成形によって達成される。いくつかの実施形態では、濾過材をパージディフューザコアの外表面に固定することは、インパルス溶着などの溶接方法によって達成される。
【0014】
さらに別の実施形態では、本開示は、パージガスの流れをパージポートを通してパージディフューザに流入させ、それによって基板容器の内部に流入させることを含む、本開示による基板を搬送するためのシステムをパージする方法を提供する。いくつかの実施形態では、パージガスは窒素であり、パージディフューザは、基板容器の内部のより高い部分よりも基板容器の内部のより低い部分に、より大きいパージガスの流れを提供する。
【0015】
本開示の上記の要約は、本開示の各実施形態を説明することを意図していない。本開示の1つ以上の実施形態の詳細はまた、以下の説明で明らかにされている。本開示のその他の特徴、目的、および利点は、説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0016】
本開示は、以下の添付図面に関する様々な例示的な実施形態の説明を考慮するとより完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本開示による基板を搬送するためのシステムの一実施形態の斜視図である。
図2図2は、本開示によるパージディフューザコアの一実施形態の斜視図である。
図3図3は、図2のパージディフューザコアの断面図である。
図4図4は、本開示によるパージディフューザコアの一実施形態の斜視図である。
図5図5は、図4のパージディフューザコアを組み込んだ、本開示によるパージディフューザの一実施形態の斜視図である。
図6図6Aおよび6Bは、図4のパージディフューザコアの一実施形態の細部の斜視図である。
図7A図7Aは、本開示の一実施形態によるパージディフューザの斜視図である。
図7B図7Bは、図7Aのパージディフューザの分解図である。
図8図8は、本開示の一実施形態によるパージディフューザの扉を開けた状態での相対湿度性能を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示は、様々な変形例および代替形態を受け入れる余地があるが、それらの詳細は、図面に一例として示されており、詳細で説明される。しかしながら、その意図は、本開示の態様を、説明される特定の例示的な実施形態に限定することではないということを理解すべきである。逆に、その意図は、本開示の精神および範囲に入るすべての変形例、均等物および代替物をカバーすることである。
【0019】
本明細書および添付の特許請求の範囲内で使用されているように、「a」、「an」、「the」、の単数形は、内容が別に明確に規定しない限り、複数の参照対象を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲内で使用されているように、「または」という語句は、内容が別に明確に規定しない限り、一般的に、「および/または」を含むその意味で用いられる。
【0020】
ここで使用されているように、「有する」、「有している」、「含む」、「含んでいる」、「備える」、「備えている」などは、それらの制限のない意味で使用され、一般的に「含んでいるが、それに限定されない」を意味する。「~からなる」および「本質的に~からなる」という語句は、「備える」などの語句に含まれることが理解されるであろう。
【0021】
「約」という語句は、一般的に、記載された値と同等であるとみなされる(例えば、同じ機能または結果を有する)数値の範囲を指す。多くの場合、「約」という語句は、最も近い有効数字に丸められた数値を含む。
【0022】
「直接接合される」という語句は、互いに直接接触し、ともに接合されている2つの材料を指す。
「一体の」または「一体構造」という語句は、単一の部品である構造を指すが、それは個別に名づけられ得る要素、単一の部材である要素、または、複数の部品から形成され、複数の部品は単一の部品の構造を形成するために、(溶接、恒久的な接着剤、恒久的な留め具、または非破壊的に元に戻すことができない方法などによって)恒久的に接合される要素、を含み得る。
【0023】
「単一」または「単一の部材」という語句は、単一の部品である部材を指すが、それは個別に名づけられ得る要素、その部品やアリコートを分割せずに(スタンピング、成形、鍛造、切削加工、彫刻、などによって)単一の部品または材料のアリコートから形成される要素、および要素間に継ぎ目や接合部がない要素を含み得る。
【0024】
端点を使用して表される数値範囲には、その範囲内に含まれるすべての数値が含まれる(例えば、1から5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5が含まれる)。
【0025】
ここで使用されるすべての科学的および技術的な用語は、他に明記されない限り、その技術分野で一般的に使用される意味を有する。
以下の詳細な説明は、異なる図面内の同様の要素が同じ番号を付けられた図面を参照して読まれるべきである。詳細な説明および必ずしも縮尺どおりではない図面は、例示的な実施形態を示し、発明の範囲を限定するように意図されていない。典型的な実施形態は、例示としてのみ意図されている。任意の例示的な実施形態の選択された特徴は、反対に明確に述べられていない限り、追加の実施形態に取り込まれ得る。
【0026】
本開示は基板を搬送するためのシステムで使用されるためのパージディフューザおよび、そのようなパージディフューザを備えるシステムを提供する。そのようなシステムは、典型的には、上壁、底壁、背壁、および開口を規定する2つの側壁を含む容器部、内部環境を密閉するために開口に受け入れられるように適合した扉、およびパージガスを基板容器の内部に入れるためのパージポート、を備える基板容器を含む。そのような基板容器のいくつかは、典型的には、FOUPsまたはFOSBsとして知られている。基板は、典型的には、開いた前面を通して水平に挿入および取り外しされ得る。内側に形成されたスロットは、基板、最も典型的には半導体ウエハを保持する。扉は、周囲の雰囲気から隔離された、密閉された内部空間を形成するために、エンクロージャーと係合する。典型的には、扉および基板容器は、自動化された機構またはロボット機構によって操作されるように適合される。同様に、基板は自動化された機構またはロボット機構によって基板容器に配置されるまたは基板容器から取り出される。パージポートは、エンクロージャー部の底壁(または床)に位置し、典型的には、パージディフューザのパージポートコネクタに取付けられてそれとともにシールを形成する金具を含む。
【0027】
ここで開示されている様々な実施形態によると、パージディフューザは、パージガスを基板容器の内部へ分配するように適合される。パージガスは、パージポートおよびパージポートコネクタを介して、パージディフューザの内部のパージガスチャネルに向けられる。パージガスは、ディフューザポートを通って内部パージガスチャネルから流出し、濾過材を通って基板容器の内部へ流入する。パージディフューザの使用により、基板容器の内部でのパージガスの分配は、静止点の発生を回避し、所望の分配を達成するように制御され得る。任意の適したパージガスが使用され、それは清潔で乾いた空気(CDA)および窒素のような不活性ガスを含み得る。パージディフューザの設計は、選択されたパージガスに適合され得る。例えば、窒素などの空気よりも軽い気体が用いられる場合、基板容器の内部のより低い部分へのより大きい流れは、容器およびその収容物の、汚染物質、粒子、および湿度からのより均一なパージをもたらし得る。いくつかの実施形態では、基板容器はさらに、パージガスを容器の外へ流出させるパージ排気口を含み得る。他の実施形態では、容器は扉を取り外された状態でパージされ、パージガスは容器の開いた前面を通って流出する。
【0028】
本開示によるパージディフューザは、内部パージガスチャネルおよび、パージガスを、内部パージガスチャネルからパージディフューザコアの外部、そして基板容器の内部へ流出させる1つ以上のディフューザポート、を有するパージディフューザコアを含む。パージディフューザコアは、典型的にはパージポートコネクタとは反対側のパージディフューザコアの端部に、取付け装置への取付け部を含み得る。いくつかの実施形態では、パージディフューザコアは、それが単一の部材であるような一体構造である。パージディフューザコアは、射出形成可能な材料、溶融加工可能なポリマ、フルオロポリマ、ポリオレフィン、またはフッ素化ポリオレフィンを含み得る、任意の適切な材料によって製造され得る。いくつかの場合では、パージディフューザコアは、静電気放電の除去を容易にするために、炭素充填材料から製造され得る。パージディフューザコアを製造する材料は、ガス放出を最小化するように選択されるべきである。
【0029】
いくつかの場合では、パージディフューザは、基板容器の内部環境内のパージディフューザの物質の量を最小化するようなサイズにされ得る。基板容器内の物質の集団は、ウエハ加工からの、ホウ素、アンモニア、塩素、またはフルオレンなどのガス放出(空中分子汚染 AMC)を吸収し、後でこれらの汚染物質を放出して容器の環境に戻し、これはウエハの歩留まり損失を引き起こす可能性がある。内部環境内の物質の量を減少させることは、AMCの吸収および放出の傾向を改善できる。ウエハ容器の内部環境内の物質の量を減少させる1つの方法は、基板容器の内部の高さに対して、より具体的には、容器部の上壁から基板容器の容器部の底壁までとして計測された基板容器の内部の高さに対して、パージディフューザの全長または高さを減少させることである。いくつかの実施形態では、パージディフューザの長さまたは高さは、基板容器の容器部の上壁から底壁までとして計測された基板容器の内部の高さの85パーセント以下であり、その他の実施形態では、基板容器の高さの75パーセント、65パーセント、60パーセント、55パーセント、50パーセント、45パーセント、または40パーセント以下である。いくつかのそのような実施形態では、パージディフューザの長さまたは高さは、基板容器の内部の高さの少なくとも20パーセントであり、その他の実施形態では、基板容器の高さの少なくとも25パーセント、30パーセント、または35パーセントである。いくつかの場合では、パージディフューザは、100ミリメートルから170ミリメートル、105ミリメートルから160ミリメートル、または110ミリメートルから150ミリメートルの範囲の長さを有する。ある特定の実施形態では、パージディフューザは150ミリメートルの長さを有する。別の実施形態では、パージディフューザは110ミリメートルの長さを有する。基板容器の高さに対して計測されたパージディフューザの全長は、意図された用途に基づいて選択または最適化され得る。例えば、パージディフューザの長さは、パージガスの種類、パージガスの流量、および/または容器の環境内の相対湿度および酸素の容認できる水準、および/またはパージディフューザによって取り込まれる汚染物質の性質に基づいて最適化され得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、基板容器の高さに対して減少させられた高さまたは長さを有するパージディフューザは、ここで開示されているように、容器の内部環境内の汚染物質を減少させるために、および/または相対湿度および酸素濃度を制御するために用いられる他の実施形態と、組み合わせて用いられ得る。
【0030】
内部パージガスチャネルは、パージディフューザコアの長さ以下の長さを有する。いくつかの実施形態では、内部ガスチャネルの長さは、基板容器の内部の高さの85パーセント以下であり、その他の実施形態では、基板容器の高さの75パーセント、65パーセント、60パーセント、55パーセント、50パーセント、45パーセント、または40パーセント以下である。いくつかのそのような実施形態では、内部ガスチャネルの長さは、基板容器の内部の高さの少なくとも20パーセントであり、その他の実施形態では、少なくとも25パーセント、30パーセント、または35パーセントである。
【0031】
パージディフューザは、パージディフューザコアの長さに沿って配置された複数のディフューザポートを含み得る。パージガスは、ディフューザポートを通って内部パージガスチャネルから流出する。いくつかの場合では、パージガスは内部パージガスチャネルから流出し、パージディフューザコア上に配置されるまたは巻きつけられる濾過材を通って基板容器の内部へ流入する。ディフューザポートは、任意の適した形、大きさ、およびパージディフューザコアの長さに沿った位置を取り得る。ディフューザポートの配置および特性は、パージガスの流れの所望の分布を達成するように選択され、均一または一様でない場合がある。いくつかの実施形態では、ディフューザポートの列は、パージポートコネクタに最も近いディフューザポートとパージポートコネクタから最も離れたディフューザポートとの間の内部パージガスチャネルの各部分が、パージディフューザの長さに対して垂直な線に沿って、ディフューザポートを介してアクセスされるように互いにオフセットされる。この設計は、サイドプル、カム、カムアクション、またはスライドを用いた射出成形加工などの成形加工によって、連続した内部チャネル(内部パージガスチャネル)を備えた単一の部材としてのパージディフューザコアの製造を可能にする。
【0032】
いくつかの実施形態では、パージディフューザコアはさらに、パージディフューザコアの内面、例えば内部パージガスチャネルに接するパージディフューザコアの内面から、内部パージガスチャネルへ突出する分流加減器を有する。分流加減器は、フィンまたはペグなどの任意の適切な形であり、パージディフューザコアの内面の第1の位置から、パージディフューザコアの内面の離れた第2の位置まで、内部パージガスチャネルを横切り得る。分流加減器は、パージガスの、内部パージガスチャネルのさらなる部分への流れを妨げ得るが、典型的には遮断しない。分流加減器の配置および特性は、パージガスの流れの所望の分布を達成するように選択され得る。分流加減器の配置および特性は、内部パージガスチャネルの長さに沿って均一であることも、一様に分布しないこともある。いくつかの実施形態では、ディフューザコアは、パージポートに近い内部パージガスチャネルの第1セグメントに分流加減器を含み、パージポートから遠い内部パージガスチャネルの第2セグメントには分流加減器を含まない。
【0033】
パージディフューザコアは、任意の適した方法によって製造される。典型的には、射出成形などのホットメルト成形法が用いられる。いくつかの場合では、ここで開示されているように、パージディフューザコアは、一体的に形成された単一の部材を提供するために射出成形される。
【0034】
本開示によるパージディフューザは、パージディフューザコアの外表面上に配置されて固定される濾過材を含む。濾過材は、分かれて存在するか、より典型的には、パージディフューザコアの周に巻きつけられた単一のシートの形態であり得る。いくつかの実施形態では、濾過材は、限定されない熱溶接接合、インパルス溶着、および超音波溶接接合を含む溶接接合などによって、パージディフューザコアの外表面に直接接合される。濾過材をパージディフューザコアに溶接または接合することは、接着剤または留め具を用いることなく濾過材をパージディフューザコアに漏れを防ぐように接合することの望ましい特徴を提供する。
【0035】
他の実施形態では、濾過材は接着剤によってパージディフューザコアの外表面に固定される。さらに別の実施形態では、濾過材は、濾過材ブラケットによってパージディフューザコアの外表面に固定され、この場合濾過材はパージディフューザコアと濾過材ブラケットとの間に固定され、濾過材ブラケットはパージディフューザコアに取付けられる。濾過材ブラケットは、溶接、摩擦嵌合、接着剤、留め具、またはその他の適切な機構によってパージディフューザコアに取付けられることができる。取付け後、濾過材は、パージディフューザコアへのより強固な接合を生み出すために、加熱によって所定の位置に収縮させられる。典型的には、濾過材はパージディフューザコアの各ディフューザポートを覆う。典型的には、濾過材は、ディフューザポートを通って流出するパージガスが、濾過材を通ることなく基板容器の内部に流入しないように取付けられる。いくつかの実施形態では、濾過材は、濾過材を保護し、濾過材の安全な取り扱いを可能にするために濾過材上に配置されるメッシュスクリムを備え得る。メッシュスクリムは、接着剤や留め具なしで濾過材に貼り付けられる。いくつかの場合では、メッシュスクリムは濾過材の外表面に巻きつけられ得る。あるいは、メッシュスクリムは濾過材にインパルス溶着され得る。
【0036】
濾過材は、相対湿度および酸素を制御するのに有用な任意の適した材料からなり、さらに、濾過材を通過するガス流から粒子を除去し得る。様々な実施形態では、濾過材は、織布、不織布、シービング、ノンシービング、メルトブロー、コアおよびシース、フィルム、または膜材料を含み、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンを含む)、ポリエステル、ポリスルホン、フルオロポリマ、ポリアミドまたはポリイミドポリマを含み得る。濾過材は、好ましくは、それが非プリーツ濾過材であるように、ひだ付けされない。いくつかの実施形態では、濾過材は多孔性で疎水性のフィルムである。他の実施形態では、濾過材は多孔性で疎水性の膜である。ある実施形態では、濾過材は多孔性で疎水性の超高分子量ポリエチレン膜である。濾過材は、多孔性を変更するためにレーザアブレーションされ得る。いくつかの実施形態では、濾過材は、10から1300マイクロメートルの間、10から1000マイクロメートルの間、10から500マイクロメートルの間、または40から150マイクロメートルの間の厚さを有し得る。
【0037】
一態様では、濾過材は、多孔性の濾過膜の理解された特性である、「バブルポイント」として知られている特性に関して特徴づけられ得る。バブルポイントは細孔の大きさに対応し、それは、例えば保持率によって計測されるようなフィルタ濾過性能に対応する。より小さい細孔の大きさは、より高いバブルポイントおよび、多くの場合、より高い濾過性能(より高い保持率)と、相互に関連する。濾過材のための好ましい膜は、比較的高いバブルポイントと有用な水準の流れ(流量)との組み合わせを示す。膜濾過材の有用な平均バブルポイントの例は、から13.79から2758キロパスカル(2から400psi)の範囲、例えば34.47から103.4キロパスカル(5から15psi)の範囲であり得る。平均バブルポイントを計測するために、濾過材のサンプルがホルダ内に配置される。空気はホルダを通して加圧され、流量は圧力の関数として計測される。そして、膜を濡らすために、低い表面張力の流体であるHFE-7200(3M)が膜に導入される。空気は濾過材の内部に位置するホルダを通して加圧され、気流量は圧力の関数として計測される。平均バブルポイントは、乾いた膜の気流量に対する濡れた膜の気流量の比率が0.5となる圧力である。試験は摂氏20度から25度の範囲の温度で行われる。
【0038】
いくつかの実施形態では、典型的な膜濾過材は、微孔性の濾過膜または限外濾過膜のいずれかとしてみなされる大きさ(平均孔径)の細孔を有する。微孔性の膜は、約0.05マイクロメートルから約10マイクロメートルの範囲の平均孔径を有し得る。限外濾過膜は、約0.001マイクロメートルから約0.05マイクロメートルの範囲の平均孔径を有し得る。孔径はしばしば多孔性の材料の平均孔径として報告され、水銀ポロシメトリ(ME)、走査型電子顕微鏡法(SEM)、液体変位(LLDP)、または原子間力顕微鏡法(AFM)などの既知の手法によって計測され得る。
【0039】
本開示によるパージディフューザは、典型的には、基板容器のパージポートにパージディフューザを取付けるためのパージポートコネクタを含む。いくつかの実施形態では、パージポートコネクタは、パージコアおよびパージポートコネクタが単一の部材を形成するような、パージディフューザコアと一体の構造である。他の実施形態では、パージポートコネクタは、パージディフューザコアから部分的に分離しているが、パージディフューザコアに取付け可能である。パージポートコネクタおよびパージディフューザコアは、典型的には、パージガスがパージディフューザのパージポートコネクタとパージディフューザコアとの間から流出しないように、シール可能な方法によって接続される。パージポートコネクタは、パージディフューザコアについて上で述べたものを含む、任意の適した材料で製造される。
【0040】
図1を参照すると、本開示の一実施形態による基板を搬送するためのシステムは、基板容器190を含む。基板容器190の前縁192は、前面開口を囲み、前縁192によって規定される開口を密封するように適合された扉(図示されていない)を受け入れるように適合される。典型的には、扉(図示されていない)および基板容器190は、自動化された機構またはロボット機構によって操作されるように適合される。パージディフューザ110は、外表面に固定された濾過材なしで描かれており、パージディフューザコア120をあらわにしている。一実施形態によると、パージディフューザコア120は、縦方向の列に配置されたディフューザポート130,132を含む。図1に描かれた実施形態では、ディフューザポート130の中心がおおよそディフューザポート132間の境界に並び、逆もまた同様の状態で、ディフューザポート130の第1の列がディフューザポート132の第2の列からオフセットされる。パージディフューザコア120はまた、内部パージガスチャネル(見えていない)を含む。パージポートコネクタ140は、パージディフューザコア120の底端に取付けられる。パージポートコネクタ140は、パージポート(パージポートコネクタ140によって占められ、覆われているので見えていない)に取付けられる。パージポートは、基板容器190を貫通する。基板容器190のパージの間、パージガスはパージポートを通ってパージポートコネクタ140に流入し、それによってパージディフューザコア120の内部パージガスチャネルへ流入する。そして、パージガスは、ディフューザポート130,132を通って内部パージガスチャネルから流出する。濾過材がパージディフューザコア120の外表面に取付けられると、ディフューザポート130,132を通って内部パージガスチャネルから流出するパージガスは、濾過材を通って、基板容器190の内部194へ流入する。基板容器190はまた、その周縁によるまたはその近くでの基板(図示されていない)の保管のためのスロットを規定する基板支持部を備える。必要性または要望に応じて、オプションの取付け金具180が、パージディフューザ110の基板容器190への追加の取付けを提供する。
【0041】
図2および図3を参照すると、これらの図は本開示によるパージディフューザコアの一実施形態の斜視図および断面図(それぞれ)である。パージディフューザコア220は、その底端においてパージポートコネクタ240に接続される。パージポートコネクタ240は、基板容器のパージポートに接続するように適合される。パージディフューザコア220は、パージポートを通り、パージポートコネクタ240を通って全てのディフューザポート230,232,234へ流入するパージガスの通路を提供する、内部パージガスチャネル260を含む。パージディフューザコア220は、縦方向の列に配置されたディフューザポート230,232,234を含む。いくつかの実施形態では、図2および図3に描かれているように、ディフューザポート230の中心がおおよそディフューザポート232,234間の境界に並び、他の関係もまた同様の状態で、ディフューザポート230の列がディフューザポート232,234の列からオフセットされる。ディフューザポート230,232,234がこのように互い違いに配置される場合、パージポートコネクタに最も近いディフューザポートとパージポートコネクタから最も離れたディフューザポートとの間の内部パージガスチャネル260の各部分が、パージディフューザの長さに対して垂直な線に沿って、ディフューザポートを介してアクセスされる。この設計は、サイドプル、カム、カムアクション、またはスライドを用いた射出成形加工などの成形加工によって、連続した内部チャネル(内部パージガスチャネル260)を備えた単一の部材としてのパージディフューザコア220の製造を可能にする。パージディフューザコア220は、取付け金具部品280に係合するように適合される。
【0042】
パージディフューザコア220は任意に、内部パージガスチャネル260に接するパージディフューザコア220の内面から内部パージガスチャネル260へ突出する、分流加減器265をさらに含み得る。分流加減器265は、パージガスの流れを遅くするおよび/または方向づけるが、内部パージガスチャネル260に沿ったさらなる点へのパージガスの流れを完全には遮断しない。この実施形態では、分流加減器265は、パージディフューザコア220の内面上の第1の位置から、パージディフューザコアの内面上の第2の離れた位置まで、内部パージガスチャネル260を横切っている。この実施形態では、パージディフューザコア220は、パージポートコネクタ240に近い内部パージガスチャネル260の第1セグメント266に分流加減器265を含み、パージポートコネクタ240まで遠い内部パージガスチャネル260の第2セグメント267には分流加減器を含まない。
【0043】
図4および図5を参照すると、図4は本開示によるパージディフューザコアの一実施形態の斜視図である。図5は、図4のパージディフューザコアを組み込んだ、本開示によるパージディフューザの一実施形態の斜視図である。パージディフューザ410は、パージディフューザコア420を含む。パージディフューザコア420は、その底端においてパージポートコネクタ440に接続される。パージポートコネクタ440は、基板容器のパージポートに接続するように適合される。パージディフューザコア420は、パージポートを通り、パージポートコネクタ440を通って全てのディフューザポート430,432へ流入するパージガスの通路を提供する、内部パージガスチャネル(見えていない)を含む。パージディフューザコア420は、縦方向の列に配置されたディフューザポート430,432を含む。ディフューザポート430の中心がおおよそディフューザポート432間の境界に並び、逆もまた同様の状態で、ディフューザポート430の列がディフューザポート432の列からオフセットされる。上記のように、ディフューザポート430,432がこのように互い違いに配置される場合、パージポートコネクタに最も近いディフューザポートとパージポートコネクタから最も離れたディフューザポートとの間の内部パージガスチャネルの各部分が、パージディフューザの長さに対して垂直な線に沿って、ディフューザポートを介してアクセスされる。この設計は、サイドプル、カム、カムアクション、またはスライドを用いた射出成形加工などの成形加工によって、連続した内部チャネル(内部パージガスチャネル)を備えた単一の部材としてのパージディフューザコア420の製造を可能にする。
【0044】
図6Aおよび図6Bを参照すると、これらの図は、図4のパージディフューザコアおよびその組立体の細部の斜視図である。パージディフューザコア420は、その底端においてパージポートコネクタ440に接続される。係合タブ442は、パージポートコネクタ440をパージディフューザコア420にしっかりと取付ける。シール444は、パージポートコネクタ440とパージディフューザコア420との間の境界面でのパージガスの流出を防止する。ディフューザポート430,432が示されている。
【0045】
再度図5を参照すると、濾過材450は、パージポートからパージポートコネクタ440を通ってパージディフューザ410へ流入するパージガスが、内部パージガスチャネルへ流入し、ディフューザポート430,432を通って内部パージガスチャネルから流出して、濾過材450を通って基板容器の内部へ流入するように、パージディフューザコア420の外表面に固定される。
【0046】
また別の実施形態によるパージディフューザ510の、図7Aは斜視図であり、図7Bは分解図である。パージディフューザ510は、パージディフューザコア520上に配置される多孔性の膜を含む。図4および図5を参照して上で議論した実施形態と同様に、パージディフューザコア520は、その底端においてパージポートコネクタ540に接続される。パージポートコネクタ540は、基板容器のパージポートに接続するように適合される。パージディフューザコア520は、パージポートを通り、パージポートコネクタ540を通って全てのディフューザポート530,532へ流入するパージガスの通路を提供する、内部パージガスチャネル(見えていない)を含む。パージディフューザコア520は、縦方向の列に配置されたディフューザポート530,532を含む。ディフューザポート530の中心がおおよそディフューザポート532間の境界に並び、逆もまた同様の状態で、ディフューザポート530の列がディフューザポート532の列からオフセットされる。上記のように、ディフューザポート530,532がこのように互い違いに配置される場合、パージポートコネクタに最も近いディフューザポートとパージポートコネクタから最も離れたディフューザポートとの間の内部パージガスチャネルの各部分が、パージディフューザの長さに対して垂直な線に沿って、ディフューザポートを介してアクセスされる。濾過材550は、パージポートからパージポートコネクタ540を通ってパージディフューザ510へ流入するパージガスが、内部パージガスチャネルへ流入し、ディフューザポート530,532を通って内部パージガスチャネルから流出して、濾過材550を通って基板容器の内部へ流入するように、パージディフューザコア520の外表面に固定される。
【0047】
図7Bに示されているように、メッシュスクリム545は、濾過材550への保護を提供し、濾過材550の安全な取り扱いを可能にするために、濾過材550上に配置され得る。メッシュスクリムは、接着剤や留め具なしで濾過材に貼り付けられる。いくつかの場合では、メッシュスクリム545は濾過材550の外表面に巻きつけられ得る。あるいは、メッシュスクリム545は濾過材550にインパルス溶着され得る。
【0048】
ここで開示されているように、濾過材450,550は、相対湿度および酸素を制御するのに有用な任意の適した材料からなり、さらに、濾過材を通過するガス流から粒子を除去し得る。様々な実施形態では、濾過材は、織布、不織布、シービング、ノンシービング、メルトブロー、コアおよびシース、フィルム、または膜材料を含み、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンを含む)、ポリエステル、ポリスルホン、フルオロポリマ、ポリアミドまたはポリイミドポリマを含み得る。濾過材は、好ましくは、それが非プリーツ濾過材であるように、ひだ付けされない。いくつかの実施形態では、濾過材は多孔性で疎水性のフィルムである。他の実施形態では、濾過材は多孔性で疎水性の膜である。好ましい実施形態では、濾過材は多孔性で疎水性の超高分子量ポリエチレン(UPE)膜である。いくつかの場合では、UPE膜は、99パーセント以上の粒子保持率と、65キロパスカル未満の背圧をシステムに提供するように選択される。
【0049】
図8は、ここで開示されている実施形態による、UPE膜を含むパージディフューザの扉を開けた状態での相対湿度(RHパーセント)性能を示すグラフである。相対湿度の水準は、基板容器の前面、左面、右面、および背面に配置されたセンサを用いて計測された。環境の最初の相対湿度の水準は50パーセントRHであった。パージガスは、扉が取り外された状態で基板容器内に導かれた。試験は、基板容器内に収容された25のウエハの各々について繰り返された。図8に示されているように、UPE膜パージディフューザは、扉を開けた状態でのパージ試験中の、各ウエハおよび各位置での容器環境の相対湿度の水準を最小化するのに効果的である。
【0050】
選択される実施形態
以下の番号が振られた実施形態は、本開示をさらに説明することを意図しているが、本開示を過度に限定するように解釈されるべきではない。
【0051】
実施形態1 基板を搬送するためのシステムであって、
a)開口を備える容器部、開口を密閉するように適合された扉、およびパージガスを基板容器の内部に入れるためのパージポート、を備える基板容器と、
b)パージポートに取付けられるパージディフューザであって、パージディフューザは、
i)内部パージガスチャネル、1つ以上のディフューザポート、および外表面、を有するパージディフューザコアと、
ii)パージディフューザコアの外表面に固定される濾過材と、を備え、
内部パージガスチャネルへ流入し、ディフューザポートを通って内部パージガスチャネルから流出し、そして濾過材を通って基板容器の内部へ流入するように、パージポートを通って流入するパージガスのための、連続した通路が存在するように配置されるパージディフューザと、を備える、システム。
【0052】
実施形態2 パージディフューザコアが単一の部材である、実施形態1に記載のシステム。
実施形態3 パージディフューザコアが、射出成形可能な材料からなり、一回の成形で製造される単一の部材である、実施形態1に記載のシステム。
【0053】
実施形態4 射出成形可能な材料が溶融加工可能なポリマである、実施形態3に記載のシステム。
実施形態5 濾過材がパージディフューザコアの外表面に直接接合される、実施形態1から4のいずれかに記載のシステム。
【0054】
実施形態6 濾過材が、溶接接合によってパージディフューザコアの外表面に直接接合される、実施形態5に記載のシステム。
実施形態7 濾過材が、熱溶接接合、インパルス溶着、および超音波溶接接合から選択される溶接接合によって、パージディフューザコアの外表面に直接接合される、実施形態5に記載のシステム。
【0055】
実施形態8 濾過材が接着剤によってパージディフューザコアの外表面に固定される、実施形態1から4のいずれかに記載のシステム。
実施形態9 濾過材が、濾過材ブラケットによってパージディフューザコアの外表面に固定され、濾過材はパージディフューザコアと濾過材ブラケットとの間に固定され、濾過材ブラケットはパージディフューザコアに取付けられる、実施形態1から4のいずれかに記載のシステム。
【0056】
実施形態10 濾過材が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスルホン、またはフルオロポリマを含む多孔性で疎水性のフィルムである、実施形態1から9のいずれかに記載のシステム。
【0057】
実施形態11 濾過材が、疎水性の超高分子量ポリエチレン膜である、実施形態1から9のいずれかに記載のシステム。
実施形態12 パージポートが、基板容器の内部を挟んで基板容器の反対側の壁に面する基板容器の第1の壁に含まれ、パージポートと反対側の壁との最小の距離は基板容器の内部の高さであり、パージディフューザは、パージディフューザがパージポートに取付けられる際に反対側の壁に向けて延びる距離であるパージディフューザの長さを有し、パージディフューザの長さは基板容器の内部の高さの85パーセント以下である、実施形態1から11のいずれかに記載のシステム。
【0058】
実施形態13 パージディフューザの長さが基板容器の内部の高さの60パーセント以下である、実施形態12に記載のシステム。
実施形態14 パージディフューザの長さが基板容器の内部の高さの少なくとも20パーセントである、実施形態12または13に記載のシステム。
【0059】
実施形態15 パージポートが、基板容器の内部を挟んで基板容器の反対側の壁に面する基板容器の第1の壁に含まれ、パージポートと反対側の壁との最小の距離は基板容器の内部の高さであり、内部パージガスチャネルは、パージディフューザがパージポートに取付けられる際に内部パージガスチャネルが反対側の壁に向けて延びる距離である内部パージガスチャネルの長さを有し、内部パージガスチャネルの長さは基板容器の内部の高さの85パーセント以下である、実施形態1から14のいずれかに記載のシステム。
【0060】
実施形態16 内部パージガスチャネルの長さが基板容器の内部の高さの60パーセント以下である、実施形態14に記載のシステム。
実施形態17 内部パージガスチャネルの長さが基板容器の内部の高さの少なくとも20パーセントである、実施形態14または15に記載のシステム。
【0061】
実施形態18 パージディフューザコアがさらに、内部パージガスチャネルに接するパージディフューザコアの内面から内部パージガスチャネルへ突出する1つ以上の分流加減器を備える、実施形態1から17のいずれかに記載のシステム。
【0062】
実施形態19 1つ以上の分流加減器が、パージディフューザコアの内面の第1の位置から、パージディフューザコアの内面の第2の位置まで、内部パージガスチャネルを横切っており、第2の位置は第1の位置から離れている、実施形態18に記載のシステム。
【0063】
実施形態20 ディフューザコアが、パージポートに近い内部パージガスチャネルの第1セグメントに1つ以上の分流加減器を備え、パージポートまで遠い内部パージガスチャネルの第2セグメントには分流加減器を備えない、実施形態17または19に記載のシステム。
【0064】
実施形態21 第1セグメントが第2セグメントよりも小さい、実施形態20に記載のシステム。
実施形態22 パージポートコネクタに最も近いディフューザポートとパージポートコネクタから最も離れたディフューザポートとの間の内部パージガスチャネルの各部分が、パージディフューザの長さに対して垂直な線に沿ってディフューザポートを介してアクセスされるように、ディフューザポートが互い違いに配置される、実施形態1から21のいずれかに記載のシステム。
【0065】
実施形態23 基板容器が前面開口統一ポッド(FOUP)である、実施形態1から22のいずれかに記載のシステム。
実施形態24 基板が半導体ウエハである、実施形態1から23のいずれかに記載のシステム。
【0066】
実施形態25 基板を搬送するためのシステムで使用されるためのパージディフューザであって、
i)内部パージガスチャネル、1つ以上のディフューザポート、および外表面、を有するパージディフューザコアと、
ii)パージディフューザコアの外表面に固定される濾過材と、
iii)基板を搬送するための基板容器のパージポートにパージディフューザを取付けるための、パージポートコネクタと、を備え、
内部パージガスチャネルへ流入し、ディフューザポートを通って内部パージガスチャネルから流出し、そして濾過材を通るように、パージポートコネクタを通って流入するパージガスのための、連続した通路が存在するように配置される、パージディフューザ。
【0067】
実施形態26 パージディフューザコアが一体構造である、実施形態25に記載のパージディフューザ。
実施形態27 パージディフューザコアが単一の部材である、実施形態25に記載のパージディフューザ。
【0068】
実施形態28 パージディフューザコアが、射出成形可能な材料からなり、一回の成形で製造される単一の部材である、実施形態24から25のいずれかに記載のパージディフューザ。
【0069】
実施形態29 射出成形可能な材料が溶融加工可能なポリマである、実施形態28に記載のパージディフューザ。
実施形態30 濾過材がパージディフューザコアの外表面に直接接合される、実施形態25から29のいずれかに記載のパージディフューザ。
【0070】
実施形態31 濾過材が、溶接接合によってパージディフューザコアの外表面に直接接合される、実施形態25から29のいずれかに記載のパージディフューザ。
実施形態32 濾過材が、熱溶接接合、インパルス溶着、および超音波溶接接合から選択される溶接接合によって、パージディフューザコアの外表面に直接接合される、実施形態31に記載のパージディフューザ。
【0071】
実施形態33 濾過材が接着剤によってパージディフューザコアの外表面に固定される、実施形態25から29のいずれかに記載のパージディフューザ。
実施形態34 濾過材が、濾過材ブラケットによってパージディフューザコアの外表面に固定され、濾過材はパージディフューザコアと濾過材ブラケットとの間に固定され、濾過材ブラケットはパージディフューザコアに取付けられる、実施形態25から29のいずれかに記載のパージディフューザ。
【0072】
実施形態35 濾過材が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスルホン、またはフルオロポリマを含む多孔性で疎水性のフィルムである、実施形態25から29のいずれかに記載のパージディフューザ。
【0073】
実施形態36 濾過材が10から1300マイクロメートルの間の厚さを有する、実施形態25から35のいずれかに記載のパージディフューザ。
実施形態37 パージディフューザコアがさらに、内部パージガスチャネルに接するパージディフューザコアの内面から内部パージガスチャネルへ突出する1つ以上の分流加減器を備える、実施形態25から36のいずれかに記載のパージディフューザ。
【0074】
実施形態38 1つ以上の分流加減器が、パージディフューザコアの内面の第1の位置から、パージディフューザコアの内面の第2の位置まで、内部パージガスチャネルを横切っており、第2の位置は第1の位置から離れている、実施形態37に記載のパージディフューザ。
【0075】
実施形態39 ディフューザコアが、パージポートコネクタに近い内部パージガスチャネルの第1セグメントに1つ以上の分流加減器を備え、パージポートコネクタまで遠い内部パージガスチャネルの第2セグメントには分流加減器を備えない、実施形態37または38に記載のパージディフューザ。
【0076】
実施形態40 第1セグメントが第2セグメントよりも小さい、実施形態39に記載のパージディフューザ。
実施形態41 パージポートコネクタに最も近いディフューザポートとパージポートコネクタから最も離れたディフューザポートとの間の内部パージガスチャネルの各部分が、パージディフューザの長さに対して垂直な線に沿ってディフューザポートを介してアクセスされるように、ディフューザポートが互い違いに配置される、実施形態25から40のいずれかに記載のパージディフューザ。
【0077】
実施形態42 実施形態25から41のいずれかに記載のパージディフューザを製造する方法であって、
a)パージディフューザコアを一つの単一の部材として成形することと、
b)濾過材をパージディフューザコアの外表面に固定することと、を含む方法。
【0078】
実施形態43 ステップa)が射出成形によって達成される、実施形態42に記載の方法。
実施形態44 ステップb)が溶接によって達成される、実施形態42または43に記載の方法。
【0079】
実施形態45 ステップb)がインパルス溶着によって達成される、実施形態42または43に記載の方法。
実施形態46 ステップb)が濾過材ブラケットを取付けることによって達成され、濾過材はパージディフューザコアと濾過材ブラケットとの間に固定され、濾過材ブラケットはパージディフューザコアに取付けられる、実施形態42または43に記載の方法。
【0080】
実施形態47 パージガスの流れをパージポートを通してパージディフューザに流入させ、それによって基板容器の内部に流入させることを含む、実施形態1から24のいずれかに記載の基板を搬送するためのシステムをパージする方法。
【0081】
実施形態48 パージガスが窒素である、実施形態45に記載の方法。
実施形態49 パージガスが清潔な乾いた空気(CDA)である、実施形態45に記載の方法。
【0082】
実施形態50 パージディフューザが、基板容器の内部のより高い部分よりも基板容器の内部のより低い部分に、より大きいパージガスの流れを提供する、実施形態47に記載の方法。
【0083】
本開示の様々な修正および変更は、本開示の範囲および原理から外れることなく当業者にとって明らかになり得て、また、本開示は上で明らかにされた例示的な実施形態に過度に限定されないことが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-01-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を搬送するためのシステムで使用されるためのパージディフューザであって、
i)内部パージガスチャネル、1つ以上のディフューザポート、および外表面、を有するパージディフューザコアと、
ii)前記パージディフューザコアの前記外表面に固定される濾過材と、
iii)基板を搬送するための基板容器のパージポートに前記パージディフューザを取付けるための、パージポートコネクタと、を備え、
前記内部パージガスチャネルへ流入し、前記ディフューザポートを通って前記内部パージガスチャネルから流出し、そして前記濾過材を通るように、前記パージポートコネクタを通って流入するパージガスのための、連続した通路が存在するように配置される、パージディフューザ。
【請求項2】
前記パージディフューザコアが単一の部材である、請求項1に記載のパージディフューザ。
【請求項3】
前記濾過材が、前記パージディフューザコアの前記外表面に直接接合される、請求項1または2に記載のパージディフューザ。
【請求項4】
前記濾過材上に配置されるスクリムをさらに備える、請求項1または2に記載のパージディフューザ。
【請求項5】
前記濾過材が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスルホン、またはフルオロポリマを含む多孔性で疎水性のフィルムである、請求項1または2に記載のパージディフューザ。
【請求項6】
前記濾過材が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリスルホン、またはフルオロポリマを含む疎水性の膜である、請求項1または2に記載のパージディフューザ。
【請求項7】
前記濾過材が、疎水性の超高分子量ポリエチレン膜である、請求項1または2に記載のパージディフューザ。
【請求項8】
前記パージディフューザコアがさらに、前記内部パージガスチャネルに接する前記パージディフューザコアの内面から前記内部パージガスチャネルへ突出する1つ以上の分流加減器を備える、請求項1または2に記載のパージディフューザ。
【請求項9】
前記パージポートコネクタに最も近い前記ディフューザポートと前記パージポートコネクタから最も離れた前記ディフューザポートとの間の前記内部パージガスチャネルの各部分が、前記パージディフューザの長さに対して垂直な線に沿って前記ディフューザポートを介してアクセスされるように、前記ディフューザポートが互い違いに配置される、請求項1または2に記載のパージディフューザ。
【請求項10】
基板を搬送するためのシステムであって、
a)基板容器であって、開口を備える容器部、前記開口に受け取られるように適合された扉、およびパージガスを前記基板容器の内部に入れるためのパージポート、を備える基板容器と、
b)前記パージポートコネクタによって前記パージポートに取付けられる、請求項1または2に記載のパージディフューザであって、前記内部パージガスチャネルへ流入し、前記ディフューザポートを通って前記内部パージガスチャネルから流出し、そして前記濾過材を通って前記基板容器の内部へ流入するように、前記パージポートを通って流入するパージガスのための、連続した通路が存在するように配置されるパージディフューザと、を備える、システム。
【国際調査報告】