(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-14
(54)【発明の名称】所望しない回折次数の存在下でのスキャトロメトリモデル化
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20220307BHJP
G01N 21/47 20060101ALI20220307BHJP
G01N 21/21 20060101ALI20220307BHJP
G01N 21/956 20060101ALI20220307BHJP
G01B 11/06 20060101ALI20220307BHJP
【FI】
H01L21/66 J
G01N21/47 A
G01N21/21 Z
G01N21/956 A
G01B11/06 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021541463
(86)(22)【出願日】2020-01-16
(85)【翻訳文提出日】2021-09-03
(86)【国際出願番号】 US2020013768
(87)【国際公開番号】W WO2020150407
(87)【国際公開日】2020-07-23
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アトキンズ フィリップ アール
(72)【発明者】
【氏名】リー リー-クァン リッチ
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナン シャンカー
(72)【発明者】
【氏名】ウー デービット ウェイ-チュアン
(72)【発明者】
【氏名】チウ エミリー
【テーマコード(参考)】
2F065
2G051
2G059
4M106
【Fターム(参考)】
2F065AA30
2F065AA31
2F065BB17
2F065CC17
2F065DD03
2F065DD04
2F065FF41
2F065FF48
2F065GG03
2F065GG04
2F065GG06
2F065GG23
2F065HH04
2F065JJ03
2F065JJ17
2F065JJ18
2F065JJ19
2F065JJ26
2F065LL04
2F065LL22
2F065LL32
2F065LL47
2F065LL67
2G051BA05
2G051BA10
2G051BA11
2G051CA04
2G051CB06
2G051CC15
2G051EA08
2G059AA05
2G059BB16
2G059EE02
2G059EE05
2G059EE12
2G059FF01
2G059GG01
2G059GG04
2G059HH02
2G059HH03
2G059JJ19
2G059KK04
2G059MM01
4M106AA01
4M106BA04
4M106BA07
4M106BA08
4M106CA39
4M106DB02
4M106DB07
4M106DB08
4M106DB11
4M106DH12
4M106DH31
4M106DJ03
4M106DJ19
(57)【要約】
計測システムは、ある波長の範囲についてのスキャトロメトリツールからの分光スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、選択されたパターンで分布させたフィーチャを含むターゲットの1つ以上の選択された属性を測定するためのモデルを受信することができる。計測システムは更に、ターゲットの測定時にスキャトロメトリツールによって捕捉される光が所望しない回折次数を含むと予測される波長と関連付けられた分光スキャトロメトリデータの部分を目立たなくするための、モデル用の重み関数を生成することができる。計測システムは更に、選択されたパターンで分布させた製作されたフィーチャを含む1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータを生成するように、分光スキャトロメトリツールに指示することができる。計測システムは更に、重み関数によって重み付けされたモデルへの1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、前記1つ以上の測定ターゲットに関する選択された属性を測定することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御装置を備え、前記制御装置は、1つ以上のプロセッサに、
選択された波長の範囲についてのスキャトロメトリツールからの分光スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、選択されたパターンで分布させた1つ以上のフィーチャを含むターゲットの1つ以上の選択された属性を測定するためのモデルを受信させ、
前記ターゲットの測定時に前記スキャトロメトリツールによって捕捉される光が1つ以上の所望しない回折次数を含むと予測される、前記選択された波長の範囲内の1つ以上の波長と関連付けられた前記分光スキャトロメトリデータの部分を目立たなくするための、前記モデル用の重み関数を生成させ、
前記選択された波長の範囲についての1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータを生成するように前記分光スキャトロメトリツールに指示させ、前記1つ以上の測定ターゲットは前記選択されたパターンで分布させた製作されたフィーチャを含み、
前記重み関数によって重み付けされた前記モデルへの前記1つ以上の測定ターゲットの前記スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、前記1つ以上の測定ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定させるプログラム命令を実行するように構成されている、前記1つ以上のプロセッサを含むことを特徴とする、
計測システム。
【請求項2】
請求項1に記載の計測システムであって、重み関数を生成することは、
1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定することであって、前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットは前記選択されたパターンで分布させたフィーチャを含み、フィーチャ間の間隔は、前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットの測定時に前記スキャトロメトリツールによって捕捉される光が前記選択された波長の範囲に対して単一の回折次数を含むと予測されるようにスケーリングされている、測定することと、
前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットの前記スキャトロメトリデータと前記モデルとの間の修正ピッチ残差を決定することと、
1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定することであって、前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットは前記選択されたパターンで分布させたフィーチャを含み、前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットのフィーチャ間の間隔は前記1つ以上の測定ターゲットのフィーチャ間の間隔に対応している、測定することと、
前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットの前記スキャトロメトリデータと前記モデルとの間の試験ピッチ残差を決定することと、
前記修正ピッチ残差と前記試験ピッチ残差の比の絶対値に基づいて前記重み関数を生成することと、を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項3】
請求項2に記載の計測システムであって、前記重み関数(W(λ))は
【数1】
から成り、上式で、R
MP(λ)は前記修正ピッチ残差を表し、R
TP(λ)は前記試験ピッチ残差を表し、λは前記選択された波長の範囲内の波長を表すことを特徴とする計測システム。
【請求項4】
請求項2に記載の計測システムであって、前記試験ピッチ残差は前記修正ピッチ残差を決定するために使用される重み付けスキームを使用して決定されることを特徴とする計測システム。
【請求項5】
請求項2に記載の計測システムであって、前記試験ピッチ残差は均一な重み付けスキームを使用して決定されることを特徴とする計測システム。
【請求項6】
請求項2に記載の計測システムであって、前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットは、
2つ以上の修正ピッチ基準ターゲットを備え、前記波長の範囲内の特定の波長における前記修正ピッチ残差の値は、
前記特定の波長における前記2つ以上の修正ピッチ基準ターゲットと関連付けられた2つ以上の残差の平均値を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項7】
請求項2に記載の計測システムであって、前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットは、
2つ以上の試験ピッチ基準ターゲットを備え、前記波長の範囲内の特定の波長における前記試験ピッチ残差の値は、
前記特定の波長における前記2つ以上の試験ピッチ基準ターゲットと関連付けられた2つ以上の残差の平均値を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項8】
請求項1に記載の計測システムであって、重み関数を生成することは、
捕捉される前記1つ以上の所望しない回折次数の各々と関連付けられた強度を推定することと、
前記所望しない回折次数の各々の前記捕捉される強度と関連付けられた合計コンタミネーション強度を推定することと、
前記合計コンタミネーション強度に基づいて前記重み関数を生成することと、を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項9】
請求項8に記載の計測システムであって、前記重み関数(W(λ))は
【数2】
から成り、上式で、I
C,TOT(λ)は前記合計コンタミネーション強度を表し、I
0(λ)は基準強度を表し、λは前記選択された波長の範囲内の波長を表し、n
0およびn
1は境界パラメータを表すことを特徴とする計測システム。
【請求項10】
請求項9に記載の計測システムであって、前記基準強度は、
前記分光スキャトロメトリデータのノイズ分散を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項11】
請求項9に記載の計測システムであって、前記合計コンタミネーション強度は
【数3】
から成り、上式で、m
xおよびm
yは直交する2つの方向における回折次数を表し、I
C(λ,m
x,m
y)は前記スキャトロメトリツールの集光開口数に対する前記コンタミネーション次数(m
x,m
y)の平均強度を表し、A
Collは前記集光アパーチャの面積を表し、A
C(λ,m
x,m
y)は前記集光アパーチャ上の前記コンタミネーションの面積を表すことを特徴とする計測システム。
【請求項12】
請求項1に記載の計測システムであって、重み関数を生成することは、
1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定することであって、前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットは前記選択されたパターンで分布させたフィーチャを含み、フィーチャ間の間隔は、前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットの測定時に前記スキャトロメトリツールによって捕捉される光が前記選択された波長の範囲に対して単一の回折次数を含むと予測されるようにスケーリングされている、測定することと、
前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットの前記スキャトロメトリデータと前記モデルとの間の修正ピッチ残差を決定することと、
1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定することであって、前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットは前記選択されたパターンで分布させたフィーチャを含み、前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットのフィーチャ間の間隔は前記1つ以上の測定ターゲットのフィーチャ間の間隔に対応している、測定することと、
前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットの前記スキャトロメトリデータと前記モデルとの間の試験ピッチ残差を決定することと、
前記修正ピッチ残差と前記試験ピッチ残差の比の絶対値に基づいて第1の二次的な重み関数を生成することと、
捕捉される前記1つ以上の所望しない回折次数の各々と関連付けられた強度を推定することと、
前記所望しない回折次数の各々の前記捕捉される強度と関連付けられた合計コンタミネーション強度を推定することと、
前記合計コンタミネーション強度に基づいて第2の二次的な重み関数を生成することと、を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項13】
請求項12に記載の計測システムであって、前記第1の二次的な重み関数(W
Res(λ))は
【数4】
から成り、上式で、R
MP(λ)は前記修正ピッチ残差を表し、R
TP(λ)は前記試験ピッチ残差を表し、λは前記選択された波長の範囲内の波長を表し、前記第2の二次的な重み関数(W
HO(λ))は
【数5】
から成り、上式で、I
C,TOT(λ)は前記合計コンタミネーション強度を表し、I
0(λ)は基準強度を表し、λは前記選択された波長の範囲内の波長を表し、n
0およびn
1は境界パラメータを表し、前記重み関数(W(λ))は
W(λ)=αW
HO(λ)+(1-α)W
Res(λ)から成り、上式でαは、前記第1の二次的な重み関数および前記第2の二次的な重み関数の相対的な重みを定義するパラメータであることを特徴とする計測システム。
【請求項14】
請求項13に記載の計測システムであって、前記基準強度は、
前記分光スキャトロメトリデータのノイズ分散を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項15】
請求項13に記載の計測システムであって、前記合計コンタミネーション強度は
【数6】
から成り、上式で、m
xおよびm
yは直交する2つの方向における回折次数を表し、I
C(λ,m
x,m
y)は前記スキャトロメトリツールの集光開口数に対する前記コンタミネーション次数(m
x,m
y)の平均強度を表し、A
Collは前記集光アパーチャの面積を表し、A
C(λ,m
x,m
y)は前記集光アパーチャ上の前記コンタミネーションの面積を表すことを特徴とする計測システム。
【請求項16】
請求項1に記載の計測システムであって、前記スキャトロメトリツールは、
前記選択された波長の範囲を含む照射ビームを生成するように構成されている照射源と、
前記照射ビームをサンプルへと導くための1つ以上の照射光学系と、
前記照射ビームに反応した前記サンプルからの光を集光するための1つ以上の集光光学系と、
前記1つ以上の集光光学系によって集光された光の少なくとも一部を検出することに基づいて前記スキャトロメトリデータを生成するように構成されている、検出器と、を備えることを特徴とする計測システム。
【請求項17】
選択された波長の範囲についてのターゲットの分光スキャトロメトリデータを生成するためのスキャトロメトリツールと、
前記スキャトロメトリツールに通信可能に結合されている制御装置と、を備え、前記制御装置は、1つ以上のプロセッサに、
前記選択された波長の範囲についての前記スキャトロメトリツールからの分光スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、選択されたパターンで分布させた1つ以上のフィーチャを含むターゲットの1つ以上の選択された属性を測定するためのモデルを受信させ、
前記ターゲットの測定時に前記スキャトロメトリツールによって捕捉される光が1つ以上の所望しない回折次数を含むと予測される、前記選択された波長の範囲内の1つ以上の波長と関連付けられた前記分光スキャトロメトリデータの部分を目立たなくするための、前記モデル用の重み関数を生成させ、
前記選択された波長の範囲についての1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータを生成するように前記分光スキャトロメトリツールに指示させ、前記1つ以上の測定ターゲットは前記選択されたパターンで分布させた製作されたフィーチャを含み、
前記重み関数によって重み付けされた前記モデルへの1つ以上の計測ターゲットの前記スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、前記1つ以上の計測測定ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定させるプログラム命令を実行するように構成されている、前記1つ以上のプロセッサを含むことを特徴とする、
計測システム。
【請求項18】
請求項17に記載の計測システムであって、前記スキャトロメトリツールは、
前記選択された波長の範囲を含む照射ビームを生成するように構成されている照射源と、
前記照射ビームをサンプルへと導くための1つ以上の照射光学系と、
前記照射ビームに反応した前記サンプルからの光を集光するための1つ以上の集光光学系と、
前記1つ以上の集光光学系によって集光された光の少なくとも一部を検出することに基づいて前記スキャトロメトリデータを生成するように構成されている、検出器と、を備えることを特徴とする計測システム。
【請求項19】
請求項17に記載の計測システムであって、前記スキャトロメトリツールは、
分光反射率測定ツールを備えることを特徴とする計測システム。
【請求項20】
請求項17に記載の計測システムであって、前記スキャトロメトリツールは、
分光偏光解析ツールを備えることを特徴とする計測システム。
【請求項21】
請求項17に記載の計測システムであって、重み関数を生成することは、
1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定することであって、前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットは前記選択されたパターンで分布させたフィーチャを含み、フィーチャ間の間隔は、前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットの測定時に前記スキャトロメトリツールによって捕捉される光が前記選択された波長の範囲に対して単一の回折次数を含むと予測されるようにスケーリングされている、測定することと、
前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットの前記スキャトロメトリデータと前記モデルとの間の修正ピッチ残差を決定することと、
1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定することであって、前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットは前記選択されたパターンで分布させたフィーチャを含み、前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットのフィーチャ間の間隔は前記1つ以上の測定ターゲットのフィーチャ間の間隔に対応している、測定することと、
前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットの前記スキャトロメトリデータと前記モデルとの間の試験ピッチ残差を決定することと、
前記修正ピッチ残差と前記試験ピッチ残差の比の絶対値に基づいて前記重み関数を生成することと、を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項22】
請求項21に記載の計測システムであって、前記重み関数(W(λ))は
【数7】
から成り、上式で、R
MP(λ)は前記修正ピッチ残差を表し、R
TP(λ)は前記試験ピッチ残差を表し、λは前記選択された波長の範囲内の波長を表すことを特徴とする計測システム。
【請求項23】
請求項17に記載の計測システムであって、重み関数を生成することは、
捕捉される前記1つ以上の所望しない回折次数の各々と関連付けられた強度を推定することと、
前記所望しない回折次数の各々の前記捕捉される強度と関連付けられた合計コンタミネーション強度を推定することと、
前記合計コンタミネーション強度に基づいて前記重み関数を生成することと、を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項24】
請求項23に記載の計測システムであって、前記重み関数(W(λ))は
【数8】
から成り、上式で、I
C,TOT(λ)は前記合計コンタミネーション強度を表し、I
0(λ)は基準強度を表し、λは前記選択された波長の範囲内の波長を表し、n
0およびn
1は境界パラメータを表すことを特徴とする計測システム。
【請求項25】
請求項24に記載の計測システムであって、前記基準強度は、
前記分光スキャトロメトリデータのノイズ分散を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項26】
請求項24に記載の計測システムであって、前記合計コンタミネーション強度は
【数9】
から成り、上式で、m
xおよびm
yは直交する2つの方向における回折次数を表し、I
C(λ,m
x,m
y)は前記スキャトロメトリツールの集光開口数に対する前記コンタミネーション次数(m
x,m
y)の平均強度を表し、A
Collは前記集光アパーチャの面積を表し、A
C(λ,m
x,m
y)は前記集光アパーチャ上の前記コンタミネーションの面積を表すことを特徴とする計測システム。
【請求項27】
請求項17に記載の計測システムであって、重み関数を生成することは、
1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定することであって、前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットは前記選択されたパターンで分布させたフィーチャを含み、フィーチャ間の間隔は、前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットの測定時に前記スキャトロメトリツールによって捕捉される光が前記選択された波長の範囲に対して単一の回折次数を含むと予測されるようにスケーリングされている、測定することと、
前記1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットの前記スキャトロメトリデータと前記モデルとの間の修正ピッチ残差を決定することと、
1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定することであって、前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットは前記選択されたパターンで分布させたフィーチャを含み、前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットのフィーチャ間の間隔は前記1つ以上の測定ターゲットのフィーチャ間の間隔に対応している、測定することと、
前記1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットの前記スキャトロメトリデータと前記モデルとの間の試験ピッチ残差を決定することと、
前記修正ピッチ残差と前記試験ピッチ残差の比の絶対値に基づいて第1の二次的な重み関数を生成することと、
捕捉される前記1つ以上の所望しない回折次数の各々と関連付けられた強度を推定することと、
前記所望しない回折次数の各々の前記捕捉される強度と関連付けられた合計コンタミネーション強度を推定することと、
前記合計コンタミネーション強度に基づいて第2の二次的な重み関数を生成することと、を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項28】
請求項27に記載の計測システムであって、前記第1の二次的な重み関数(W
Res(λ))は
【数10】
から成り、上式で、R
MP(λ)は前記修正ピッチ残差を表し、R
TP(λ)は前記試験ピッチ残差を表し、λは前記選択された波長の範囲内の波長を表し、前記第2の二次的な重み関数(W
HO(λ))は
【数11】
から成り、上式で、I
C,TOT(λ)は前記合計コンタミネーション強度を表し、I
0(λ)は基準強度を表し、λは前記選択された波長の範囲内の波長を表し、n
0およびn
1は境界パラメータを表し、前記重み関数(W(λ))は
W(λ)=αW
HO(λ)+(1-α)W
Res(λ)から成り、上式でαは、前記第1の二次的な重み関数および前記第2の二次的な重み関数の相対的な重みを定義するパラメータであることを特徴とする計測システム。
【請求項29】
請求項28に記載の計測システムであって、前記基準強度は、
前記分光スキャトロメトリデータのノイズ分散を含むことを特徴とする計測システム。
【請求項30】
請求項28に記載の計測システムであって、前記合計コンタミネーション強度は
【数12】
から成り、上式で、m
xおよびm
yは直交する2つの方向における回折次数を表し、I
C(λ,m
x,m
y)は前記スキャトロメトリツールの集光開口数に対する前記コンタミネーション次数(m
x,m
y)の平均強度を表し、A
Collは前記集光アパーチャの面積を表し、A
C(λ,m
x,m
y)は前記集光アパーチャ上の前記コンタミネーションの面積を表すことを特徴とする計測システム。
【請求項31】
選択された波長の範囲についてのスキャトロメトリツールからの分光スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、選択されたパターンで分布させた1つ以上のフィーチャを含むターゲットの1つ以上の選択された属性を測定するためのモデルを受信することと、
前記ターゲットの測定時に前記スキャトロメトリツールによって捕捉される光が1つ以上の所望しない回折次数を含むと予測される、前記選択された波長の範囲内の1つ以上の波長と関連付けられた前記分光スキャトロメトリデータの部分を目立たなくするための、前記モデル用の重み関数を生成することと、
前記選択された波長の範囲についての1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータを生成するように前記分光スキャトロメトリツールに指示することであって、前記1つ以上の測定ターゲットは前記選択されたパターンで分布させた製作されたフィーチャを含む、指示することと、
前記重み関数によって重み付けされた前記モデルへの前記1つ以上の測定ターゲットの前記スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、前記1つ以上の測定ターゲットに関する前記1つ以上の選択された属性を測定することと、
を含むことを特徴とする、計測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般にスキャトロメトリ計測に関し、より詳細には分光スキャトロメトリ計測に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本願は、その全体を本願に引用して援用する、Phillip Atkins、Liequan Lee、Krishnan Shankar、David Wu、およびEmily Chiuを発明者とする、2019年1月18日に出願された「CD MODELING IN THE PRESENCE OF HIGHER DIFFRACTION ORDERS」と題する米国仮特許出願第62/794,510号の、米国特許法第119条e項の下での利益を主張する。
【0003】
スキャトロメトリは、サンプルの画像の分析ではなく、サンプルから光が発出する角度の分析に基づく計測測定値を提供する。サンプルに入射する光はサンプル上のフィーチャの構造および組成に基づいて様々な角度で反射、散乱、および/または回折される。更に、反射した、散乱した、および/または回折した光の角度および/または強度は通常、入射光の異なる波長に対して異なっている。これに基づき、分光スキャトロメトリは複数の波長のスキャトロメトリ信号を捕捉して、サンプル上のフィーチャの特徴を更に明らかにする。
【0004】
スキャトロメトリ計測は通常、スキャトロメトリデータ(例えば、反射した、散乱した、および/または回折した光)をサンプルの1つ以上の属性と関係付けるためにモデルを利用し、これらの属性としては、限定するものではないが、フィーチャの物理的寸法(例えば、限界寸法(CD))、フィーチャ高さ、1つ以上のサンプル層上のフィーチャ同士の間の分離距離、1つ以上のサンプル層の材料特性、または1つ以上のサンプル層の光学特性が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2008/0117411号
【特許文献2】米国特許出願公開第2016/0327870号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常は、製作された目的のフィーチャのための空間を保持するために、計測に供されるサンプル上の空間を限定するのが望ましい。計測ターゲットのサイズを小さくするために使用される1つの技法は、集光時に大きい開口数を利用することである。しかしながら、大きい開口数によって、モデルへのスキャトロメトリデータのフィッティングにノイズを導入する可能性のある、サンプルからの望まれない回折次数と関連付けられた光が捕捉され得る場合がある。したがって、上記の欠点を解消するシステムおよび方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つ以上の例示的な実施形態に係る計測システムが開示される。1つの例示的な実施形態では、システムは制御装置を含む。別の例示的な実施形態では、制御装置は、選択された波長の範囲についてのスキャトロメトリツールからの分光スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、選択されたパターンで分布させた1つ以上のフィーチャを含むターゲットの1つ以上の選択された属性を測定するためのモデルを受信する。別の例示的な実施形態では、制御装置は、ターゲットの測定時にスキャトロメトリツールによって捕捉される光が1つ以上の所望しない回折次数を含むと予測される、選択された波長の範囲内の1つ以上の波長と関連付けられた分光スキャトロメトリデータの部分を目立たなくする(de-emphasize)ための、モデル用の重み関数を生成する。別の例示的な実施形態では、制御装置は、選択された波長の範囲についての1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータを生成するように分光スキャトロメトリツールに指示し、1つ以上の測定ターゲットは、選択されたパターンで分布させた製作されたフィーチャを含む。別の例示的な実施形態では、制御装置は、重み関数によって重み付けされたモデルへの1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の測定ターゲットに関する1つ以上の選択された属性を測定する。
【0008】
本開示の1つ以上の例示的な実施形態に係る計測システムが開示される。1つの例示的な実施形態では、システムは、選択された波長の範囲についてのターゲットの分光スキャトロメトリデータを生成するためのスキャトロメトリツールを含む。別の例示的な実施形態では、システムは制御装置を含む。別の例示的な実施形態では、制御装置は、選択された波長の範囲についてのスキャトロメトリツールからの分光スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、選択されたパターンで分布させた1つ以上のフィーチャを含むターゲットの1つ以上の選択された属性を測定するためのモデルを受信する。別の例示的な実施形態では、制御装置は、ターゲットの測定時にスキャトロメトリツールによって捕捉される光が1つ以上の所望しない回折次数を含むと予測される、選択された波長の範囲内の1つ以上の波長と関連付けられた分光スキャトロメトリデータの部分を目立たなくするための、モデル用の重み関数を生成する。別の例示的な実施形態では、制御装置は、選択された波長の範囲についての1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータを生成するように分光スキャトロメトリツールに指示し、1つ以上の測定ターゲットは、選択されたパターンで分布させた製作されたフィーチャを含む。別の例示的な実施形態では、制御装置は、重み関数によって重み付けされたモデルへの1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の計測ターゲットに関する1つ以上の選択された属性を測定する。
【0009】
本開示の1つ以上の例示的な実施形態に係る計測方法が開示される。1つの例示的な実施形態では、方法は、選択された波長の範囲についてのスキャトロメトリツールからの分光スキャトロメトリデータの回帰に基づいて、選択されたパターンで分布させた1つ以上のフィーチャを含むターゲットの1つ以上の選択された属性を測定するためのモデルを受信することを含む。別の例示的な実施形態では、方法は、ターゲットの測定時にスキャトロメトリツールによって捕捉される光が1つ以上の所望しない回折次数を含むと予測される、選択された波長の範囲内の1つ以上の波長と関連付けられた分光スキャトロメトリデータの部分を目立たなくするための、モデル用の重み関数を生成することを含む。別の例示的な実施形態では、方法は、選択された波長の範囲についての1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータを生成するように分光スキャトロメトリツールに指示することを含み、1つ以上の測定ターゲットは、選択されたパターンで分布させた製作されたフィーチャを含む。別の例示的な実施形態では、方法は、重み関数によって重み付けされたモデルへの1つ以上の測定ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の測定ターゲットに関する1つ以上の選択された属性を測定することを含む。
【0010】
上記の一般的説明および以下の詳細な説明は例示的かつ説明的なものに過ぎず、特許請求される本発明を必ずしも制約するものではないことが理解されるべきである。添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示し、この一般的説明と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。
【0011】
本開示の多数の利点は、以下の添付の図面を参照することで当業者によってよりよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本開示の1つ以上の実施形態に係る、スキャトロメトリ計測システムのブロック図である。
【
図1B】本開示の1つ以上の実施形態に係る、スキャトロメトリ計測ツールの概念図である。
【
図1C】本開示の1つ以上の実施形態に係る、一般的な対物レンズを有して構成されたスキャトロメトリ計測ツールの概念図である。
【
図2】本開示の1つ以上の実施形態に係る、スキャトロメトリ計測のための方法において実行されるステップを示すフロー図である。
【
図3】本開示の1つ以上の実施形態に係る、基準ターゲットの測定値に基づいて重み関数を生成することと関連付けられた下位ステップを示すフロー図である。
【
図4A】本開示の1つ以上の実施形態に係る、試験ピッチターゲットの斜視図である。
【
図4B】本開示の1つ以上の実施形態に係る、修正ピッチターゲットの斜視図である。
【
図5】本開示の1つ以上の実施形態に係る、
図4Bに示す修正ピッチターゲットと関連付けられた修正ピッチ残差と、
図4Aに示す試験ピッチターゲットと関連付けられた試験ピッチ残差と、の比較に基づいて生成された重みを示すプロットである。
【
図6】本開示の1つ以上の実施形態に係る、スキャトロメトリ計測ツールによって捕捉された所望しない回折次数の部分と関連付けられた合計コンタミネーション(contamination)強度を推定することに基づいて重み関数を生成するための下位ステップを示すフロー図である。
【
図7】本開示の1つ以上の実施形態に係る、
図4Aに示す試験ピッチターゲット402の測定と関連付けられた推定される合計コンタミネーション強度に基づいて生成された重みを示すプロットである。
【
図8】本開示の1つ以上の実施形態に係る、重み付け残差法とレイトレーシング法の線形結合に基づいて生成された重みを示すプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、添付の図面に示されている開示される主題を詳細に参照する。本開示を、特定の実施形態およびその詳細な特徴に関して具体的に示し記載してきた。本明細書に明記されている実施形態は、限定的なものではなく例示的なものとして解釈される。本開示の精神および範囲から逸脱することなく形態および詳細の様々な変更および修正を行い得ることが、当業者には容易に明らかであろう。
【0014】
本開示の実施形態は、1つ以上の所望の回折次数を含むスキャトロメトリデータに基づいてサンプルの1つ以上の属性を測定するためのモデルが組み込まれており、所望しない回折次数と関連付けられたスキャトロメトリデータを目立たなくするための重みが更に組み込まれている、分光スキャトロメトリのための、システムおよび方法に向けられている。
【0015】
スキャトロメトリ計測ツールは通常、サンプルを照射し、サンプルから発出する関連付けられた光を(例えば、検出器を用いて)瞳面において捕捉する。この点に関して、サンプルからの光の角度および強度が捕捉され得る。次いでこのスキャトロメトリデータを、モデルを介してサンプルの多種多様な属性に関係付けることができる。例えば、サンプル上のフィーチャは、限定するものではないが、サンプル層の数、層のうちの1つ以上の表面のフィーチャのパターン(例えば、分布)、層の組成、層の厚さ、または層の光学特性などの、サンプルの様々な物理または光学属性に基づいて、入射光を反射、散乱、および/または回折させる。モデルにはこの場合、サンプルの物理または光学属性と対応するスキャトロメトリデータとの間の関係が得られるように、入射光とサンプルの相互作用の様々なシミュレーションおよび/または推定を組み込むことができる。更に、光の散乱、反射、および回折は通常は波長の関数として変化するので、分光スキャトロメトリツールは、複数の波長に関するスキャトロメトリ信号を同時にまたは連続的にのいずれかで捕捉することができる。
【0016】
製作されたサンプルの物理または光学属性がターゲット値とは異なっているのが通常のケースである。したがって、モデルは通常、製作されたサンプルと関連付けられたスキャトロメトリデータをモデルにフィッティングできるような、1つ以上の浮動パラメータを含み得る。この点に関して、結果的な浮動パラメータの値は、サンプルの1つ以上の属性の測定値を決定するために使用され得る。例えば、モデルへのスキャトロメトリデータのフィッティングは、限定するものではないが、フィーチャ寸法(例えば、限界寸法(CD))、フィーチャ高さ、側壁角度、選択されたサンプル層上のフィーチャ間の間隔(例えば、分布させたフィーチャのピッチ)、または異なる層上のフィーチャ間の間隔(例えば、オーバーレイ測定)などの、1つ以上のフィーチャの測定値を提供し得る。別の例として、スキャトロメトリデータをモデルにフィッティングすることによって、限定するものではないが層厚さまたは屈折率などの、1つ以上のサンプル層の測定値が提供され得る。
【0017】
スキャトロメトリモデルの用途が異なれば(例えば、異なるフィーチャを組み込んだターゲットの測定)、入力として異なるスキャトロメトリデータが必要となり得る場合があり得る。例えば、光学限界寸法(OCD)測定は、必須ではないが、単一のスキャトロメトリ回折次数(例えば、0次)と関連付けられたスキャトロメトリデータを組み込んだモデルを利用し得る。この点に関して、所望しない回折次数(例えば、より高次の回折)と関連付けられたスキャトロメトリデータは、モデルへのフィッティング時にノイズを導入する可能性がある。この点に関して、所望しない回折次数は測定をコンタミネート(contaminate)する可能性があり、測定の不正確さにつながり得る。
【0018】
本明細書において、分光スキャトロメトリモデルには通常、浮動パラメータの値を正確かつ精確に決定するための十分な情報を得るために、広帯域幅の範囲にわたるスキャトロメトリデータが有益であり得ることが認識される。しかしながら実際には、特定のスキャトロメトリツール(例えば、特定の分光スキャトロメトリツール)を利用して、(例えば、所望の回折次数と関連付けられた)少なくともある程度の所望しないスキャトロメトリデータの集合をもたらすターゲットの特徴を明らかにすることが望ましい場合がある。上記の例を続けると、十分大きいピッチで分布させたフィーチャを有するターゲットに対してOCD測定を行って、特定の分光スキャトロメトリツールによってツールの帯域幅内の少なくともいくつかの波長における少なくともある程度のより高次の回折を収集することが望ましい場合がある。例えば、サンプル上の周期的フィーチャから光が回折する角度は一般に、ピッチが大きくなるにつれ、および光の波長が短くなるにつれ、小さくなり得る。したがって、一部の最新の論理デバイスまたはスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)デバイスの特徴を明らかにするのに適したターゲットは、特に可視光または紫外(UV)光の使用時に、少なくともある程度のより高次の回折の集合をもたらすような十分に大きいピッチを有するフィーチャを有し得る。
【0019】
しかしながら、本明細書において、所望しないスキャトロメトリデータの影響は波長が異なれば異なり得ることが認識される。本開示の実施形態は、所望しないスキャトロメトリデータ(例えば、所望しない回折次数と関連付けられたスキャトロメトリデータ)を目立たなくするための、スキャトロメトリモデル用の重み関数を生成することに向けられている。所望しないスキャトロメトリデータはこの場合、任意の選択されたフィッティング度合の尺度に基づいて決定され得る、測定の正確度に過度に影響しない程度に利用され得る。この点に関して、各波長において導入されるコンタミネーションの度合は、広いスペクトル範囲にわたるデータの利益に反して、正確なフィットを提供するようにバランス調整され得る。例えば、コンタミネーションを導入する(または導入すると予測される)波長に関するデータが単純に除外され得ることが留意される。ただし、この手法は選択されたフィッティング尺度に基づいてモデルへの密なフィットを提供し得るが、収集されるデータの量が限られているため実際には測定の正確度が低下し得る。対照的に、本開示の実施形態に従いコンタミネーションの程度に応じてスキャトロメトリデータを重み付けすることによって、コンタミネーションにも関わらず非常に正確な測定値を得ることができる。
【0020】
本開示の実施形態は、選択された分光スキャトロメトリツール(例えば、選択された測定帯域幅および開口数を有するもの)からの分光スキャトロメトリデータを試験ターゲット(例えば、測定ターゲット)の1つ以上の目的の属性(例えば、CDなど)に関係付けるように設計されている分光スキャトロメトリモデル用の重み関数を生成するための、複数のシステムおよび方法を含む。例えば、試験ターゲットは、1つ以上のサンプル層におけるフィーチャの既知の分布を含み得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、重み関数は、試験ピッチターゲットおよび少なくとも1つの修正ピッチターゲットに関する分光スキャトロメトリデータを測定することによって生成される。例えば、試験ピッチターゲットは目的の試験ターゲットと同じであってもよく、このとき修正ピッチターゲットは、目的の試験ターゲットと同じパターンに従って分布しているが、選択された分光スキャトロメトリツールによって所望しない回折次数が捕捉されるのを回避するのに十分に小さいピッチ値を有するフィーチャを含み得る。更に、スキャトロメトリデータをモデルにフィッティングすることができ、波長依存的な残差を決定することができる。次いで、修正ピッチターゲットおよび試験ピッチターゲットの残差の比に基づいて、波長依存的な重み関数を生成することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、重み関数は各波長におけるコンタミネーションの推定値に基づいて生成され、これら推定値は、限定するものではないが、レイトレーシング技法、または厳密結合波解析(RCWA)技法を含む、様々な技法を使用して生成され得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、複数の技法の組合せに基づいて重み関数が生成される。例えば、重み関数は、限定するものではないが、複数の重み付け技法の線形結合として生成され得る。
【0024】
ここで
図1Aから
図8を全体的に参照すると、重み付けされたモデルを用いるスキャトロメトリ計測のためのシステムおよび方法が、より詳細に記載されている。
【0025】
図1Aは、本開示の1つ以上の実施形態に係る、スキャトロメトリ計測システム100のブロック図である。
【0026】
一実施形態では、スキャトロメトリ計測システム100は、1つ以上のサンプルと関連付けられたスキャトロメトリデータを生成するための、スキャトロメトリ計測ツール102を含む。スキャトロメトリ計測ツール102は、1つ以上の波長のスキャトロメトリ計測信号を提供するのに適した、当技術分野で知られている任意のタイプのスキャトロメトリ計測システムを含み得る。例えば、スキャトロメトリ計測ツール102としては、限定するものではないが、分光計、1つ以上照射の角度を有する分光偏光解析器、(例えば、回転補償器を使用する)ミュラー行列の要素を測定するための分光偏光解析器、分光反射率計、または散乱計を挙げることができる。
【0027】
更に、スキャトロメトリ計測ツール102は、単一の計測ツールまたは複数の計測ツールを含み得る。例えば、複数のハードウェア構成を含む計測ツールは、その全体を本願に引用して援用する米国特許第7,933,026号に一般的に記載されている。複数の計測ツールを組み込んだ計測システムは、その全体を本願に引用して援用する米国特許第7,478,019号に一般的に記載されている。反射を主とする光学系に基づく集束ビーム偏光解析法が、その全体を本願に引用して援用する米国特許第5,608,526号に一般的に記載されている。幾何光学によって定まるサイズを超える照射スポットの拡大を引き起こす光学回折の効果を緩和するためのアポダイザの使用は、その全体を本願に引用して援用する米国特許第5,859,424号に一般的に記載されている。同時複数入射角の照射を伴う高開口数ツールの使用は、その全体を本願に引用して援用する米国特許第6,429,943号に一般的に記載されている。
【0028】
スキャトロメトリ計測ツール102は、サンプル上の任意の場所と関連付けられたスキャトロメトリデータを生成し得る。一実施形態では、スキャトロメトリ計測ツール102は、サンプル上のデバイスフィーチャに関するスキャトロメトリデータを生成する。この点に関して、スキャトロメトリ計測ツール102は、目的のフィーチャの特徴を直接的に明らかにする。別の実施形態では、スキャトロメトリ計測ツール102は、サンプル上のデバイスフィーチャを表すように設計されている製作されたフィーチャを含む、1つ以上の計測ターゲット(例えば、ターゲット)に関するスキャトロメトリデータを生成する。この点に関して、サンプルにわたって分布させた1つ以上の計測ターゲットの測定値は、デバイスフィーチャに由来し得る。例えば、サンプルのフィーチャのサイズ、形状、または分布が、正確な計測測定に適していない可能性のある場合がある。対照的に、計測ターゲットは、1つ以上のサンプル層上に、フィーチャの1つ以上の選択された物理または光学属性に対してターゲットのスキャトロメトリデータが非常に敏感となるように適合されているサイズ、形状、および分布を有する、フィーチャを含み得る。次いでターゲットのスキャトロメトリデータを(例えば、モデルを介して)選択された属性の具体的な値に関係付けることができる。
【0029】
計測ターゲットは、限定するものではないが、CD、オーバーレイ、側壁角度、フィルム厚さ、フィルム組成、または処理関連パラメータ(例えば焦点、露光量(dose)など)を含む、多種多様な物理または光学属性に対して敏感となり、その結果それらの測定が容易になるように設計され得る。この目的のために、計測ターゲットは、周期的構造(例えば、一次元、二次元、もしくは三次元の周期的構造)の任意の組合せ、または孤立した非周期的フィーチャを含み得る。非周期的フィーチャの特徴を明らかにするための計測ツールの使用は、その全体を本願に引用して援用する、2016年3月22日に付与された、米国特許第9,291,554号に一般的に記載されている。更に、計測ターゲットは一般に、フィーチャのパターンまたは分布に起因し得る1つまたは空間周波数(例えば、1つ以上のピッチ)を有して特徴付けることができる。スキャトロメトリオーバーレイ計測における対称的なターゲット設計の使用は、その全体を本願に引用して援用する、2015年7月23日公開の米国特許公報第2015/0204664号に一般的に記載されている。
【0030】
計測ターゲットをサンプル上の複数の部位に位置付けてもよい。例えば、ターゲットを、スクライブライン内(例えば、ダイ同士の間)に位置付けてもよく、かつ/またはダイ自体の中に位置付けてもよい。その全体を本願に引用して援用する米国特許第7,478,019号に記載されているように、同じまたは複数の計測ツールによって、複数のターゲットを同時にまたは連続的に測定することができる。
【0031】
別の実施形態では、スキャトロメトリ計測システム100は、制御装置104を含む。別の実施形態では、制御装置104は、メモリ媒体108(例えば、メモリ)に保持されているプログラム命令を実行するように構成されている1つ以上のプロセッサ106を含む。この点に関して、制御装置104の1つ以上のプロセッサ106は、本開示の全体にわたって記載されている様々な工程ステップのうちのいずれかを実行し得る。更に、メモリ媒体108は、スキャトロメトリ計測システム100の任意の構成要素によって使用される任意のタイプのデータを記憶し得る。例えば、メモリ媒体108は、スキャトロメトリ計測ツール102に関するレシピ、スキャトロメトリ計測ツール102によって生成されるスキャトロメトリデータなどを記憶し得る。
【0032】
制御装置104の1つ以上のプロセッサ106は、当技術分野で知られている任意の処理要素を含み得る。この意味において、1つ以上のプロセッサ106は、アルゴリズムおよび/または命令を実行するように構成されている、任意のマイクロプロセッサタイプのデバイスを含み得る。一実施形態では、1つ以上のプロセッサ106は、本開示の全体を通して記載されているようなスキャトロメトリ計測システム100を動作させるように構成されているプログラムを実行するように構成されている、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、または任意の他のコンピュータシステム(例えば、ネットワーク化コンピュータ)から成ることができる。用語「プロセッサ」は、非一時的メモリ媒体108からのプログラム命令を実行する1つ以上の処理要素を有する任意のデバイスを包含するように広く定義され得ることが、更に認識される。
【0033】
メモリ媒体108は、関連する1つ以上のプロセッサ106によって実行可能なプログラム命令を記憶するのに適した、当技術分野で知られている任意の記憶媒体を含み得る。例えば、メモリ媒体108は、非一時的メモリ媒体を含み得る。別の例として、メモリ媒体108は、限定するものではないが、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気または光学メモリデバイス(例えば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートデバイスなどを含み得る。メモリ媒体108を1つ以上のプロセッサ106と一緒に共通の制御装置ハウジング内に収容してもよいことが、更に留意される。一実施形態では、メモリ媒体108を、1つ以上のプロセッサ106および制御装置104の物理的な場所に対して遠隔に位置付けてもよい。例えば、制御装置104の1つ以上のプロセッサ106は、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネットなど)を介してアクセス可能な遠隔メモリ(例えば、サーバ)にアクセスすることができる。したがって上記の説明は、本発明に対する限定としてではなく、単なる例示として解釈されるべきである。
【0034】
更に、制御装置104および関連付けられた任意の構成要素(例えば、プロセッサ106、メモリ媒体108など)は、共通のハウジング内または複数のハウジング内に収容された1つ以上の制御装置を含み得る。更に、制御装置104は、スキャトロメトリ計測システム100の任意の構成要素と統合され得る、および/または、それらの機能を実行し得る。
【0035】
制御装置104は、限定するものではないが、いくつかのアルゴリズムを含み得る、スキャトロメトリデータをサンプルのフィーチャの選択された属性に関係付けるためのモデルを受信すること、生成すること、または適用することを含む、本明細書に開示する任意の数の処理または分析ステップを実行し得る。例えば、計測ターゲットを、限定するものではないが、ジオメトリックエンジン、プロセスモデル化エンジン、またはこれらの組合せを含む、当技術分野で知られている任意の技法を使用してモデル化(パラメータ化)することができる。プロセスモデル化の使用は、その全体を本願に引用して援用する米国特許公報第2014/0172394号に一般的に記載されている。ジオメトリックエンジンは、KLA-TENCORが提供する製品であるAcuShape(商標)ソフトウェアによって実装され得るが、そのような実装は必須ではない。別の例として、照射ビームとサンプル上の計測ターゲットとの光学的な相互作用は、限定するものではないが、電磁(EM)ソルバーを使用してモデル化され得る。更に、EMソルバーは、限定するものではないが、厳密結合波解析(RCWA)、有限要素法解析、モーメント解析法、面積分技法、体積積分技法、または時間領域有限差分解析を含む、当技術分野で知られている任意の方法を利用し得る。
【0036】
制御装置104は更に、限定するものではないが、ライブラリ、迅速低減次数モデル、回帰、ニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズム、サポートベクトルマシン(SVM)、次元削減アルゴリズム(例えば主成分分析(PCA)、独立成分分析(ICA)、局所線形埋込み(local-linear embedding)(LLE)など)、データのスパース表現(例えばフーリエまたはウェーブレット変換、カルマンフィルタ、同じまたは異なるツールタイプからのマッチングを促進するためのアルゴリズムなど)を含む、収集されたデータをモデルに適用するための当技術分野で知られている任意のデータフィッティングおよび最適化の技法を使用して、スキャトロメトリ計測ツール102から収集されたデータを分析することができる。例えば、データの収集および/またはフィッティングは、KLA-TENCORが提供する製品であるSignal Response Metrology(SRM)によって行うことができるが、これは必須ではない。
【0037】
別の実施形態では、制御装置104は、スキャトロメトリ計測ツール102によって生成される生データを、モデル化、最適化、および/またはフィッティング(例えば位相特性判定など)を含まないアルゴリズムを使用することによって分析する。本明細書において、制御装置が実行する演算アルゴリズムは、必須ではないが、並列化、分散コンピューテーション、負荷平衡化、マルチサービスサポート、演算ハードウェアの設計および実装、または動的負荷最適化の使用によって、計測用途に適合され得ることが留意される。更に、アルゴリズムの様々な実装は、必須ではないが、(例えばファームウェア、ソフトウェア、もしくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを介して)制御装置104によって、またはスキャトロメトリ計測ツール102と関連付けられた1つ以上のプログラム可能な光学要素によって、行われ得る。
【0038】
図1Bは、本開示の1つ以上の実施形態に係る、スキャトロメトリ計測ツール102の概念図である。
【0039】
一実施形態では、スキャトロメトリ計測ツール102は、照射ビーム112を生成するための照射源110を含む。照射ビーム112は、限定するものではないが、紫外(UV)放射、可視放射、または赤外(IR)放射を含む、光の1つ以上の選択された波長を含み得る。
【0040】
一実施形態では、照射源110はレーザ源を含む。例えば、照射源110は、限定するものではないが、1つ以上の狭帯域レーザ源、1つ以上の広帯域レーザ源、1つ以上の超広帯域レーザ源、1つ以上の白色光レーザ源などを含み得る。更に、照射源110は、限定するものではないが、ダイオードレーザ源またはダイオード励起レーザ源を含む、当技術分野で知られている任意のタイプのレーザ源を含み得る。
【0041】
別の実施形態では、照射源110はランプ源を含む。別の例として、照射源110は、限定するものではないが、アークランプ、放電ランプ、無電極ランプなどを含み得る。この点に関して、照射源110は、コヒーレンスの低い(例えば、空間コヒーレンスおよび/または時間コヒーレンスの低い)照射ビーム112を提供し得る。
【0042】
別の実施形態では、照射源110は広帯域プラズマ(BBP)照射源を含む。この点に関して、照射ビーム112は、プラズマが発する放射を含み得る。例えば、BBP照射源110は、放射を発するのに適したプラズマを生成または維持する目的で気体にエネルギーを吸収させるために、気体の体積中に集束するように構成されている、1つ以上のポンプ源(例えば、1つ以上のレーザ)を含み得るが、このことは必須ではない。更に、プラズマ放射の少なくとも一部を照射ビーム112として利用することができる。
【0043】
別の実施形態では、照射源110は微調整可能な照射ビーム112を提供する。例えば、照射源110は、微調整可能な照射源(例えば、1つ以上の調節可能なレーザなど)を含み得る。別の例として、照射源110は、微調整可能なフィルタに結合された広帯域照射源を含み得る。
【0044】
照射源110は、任意の時間プロファイルを有する照射ビーム112を更に提供し得る。例えば、照射ビーム112は、連続的な時間プロファイル、変調した時間プロファイル、パルス化した時間プロファイルなどを有し得る。
【0045】
別の実施形態では、照射源110は、照射ビーム112を照射経路116を介してサンプル114へと導き、サンプルから発出する光(例えば、集光された光118)を集光経路120を介して集光する。集光された光118は、入射する照射ビーム112に反応して生成されるサンプル114からの光、例えば限定するものではないが、反射光、散乱光、回折光、またはサンプル114の発光の、任意の組合せを含み得る。
【0046】
別の実施形態では、サンプル114はサンプルステージ122上に位置付けられる。サンプルステージ122は、スキャトロメトリ測定を行うためにサンプル114(例えば、ターゲット)上の1つ以上のフィーチャをスキャトロメトリ計測ツール102内で整列させるのに適した、当技術分野で知られている任意のタイプの並進ステージを含み得る。例えば、サンプルステージ122は、直動並進ステージ、回転ステージ、またはチップ/チルトステージの任意の組合せを含み得る。
【0047】
一実施形態では、照射経路116は、照射ビーム112をサンプル114上に集束させるための照射集束要素124を含み得る。照射経路116は、照射ビーム112の修正および/または調整に適した、1つ以上の照射ビーム調整構成要素126を含み得る。例えば、1つ以上の照射ビーム調整構成要素126としては、限定するものではないが、1つ以上の偏光板、1つ以上のフィルタ、1つ以上のビームスプリッタ、1つ以上のアポダイザ、または1つ以上のビーム整形装置、1つ以上の拡散板、1つ以上のホモジナイザ、または1つ以上のレンズを挙げることができる。
【0048】
別の実施形態では、集光経路120は、サンプル114からの集光された光118を捕捉するための集光集束要素128を含み得る。別の実施形態では、スキャトロメトリ計測システム100は、サンプル114から集光経路120を通って発出する集光された光118の少なくとも一部を検出するように構成されている、検出器130を含む。検出器130は、サンプル114から受けた照射の測定に適した、当技術分野で知られている任意のタイプの光学検出器を含み得る。例えば、検出器130としては、限定するものではないが、CCD検出器、CMOS検出器、TDI検出器、光電子増倍管(PMT)、アバランシェフォトダイオード(APD)などを挙げることができる。別の実施形態では、検出器130は、サンプル114から発出する放射の波長を特定するのに適した分光検出器を含み得る。
【0049】
集光経路120は、限定するものではないが1つ以上のレンズ、1つ以上のフィルタ、1つ以上の偏光板、または1つ以上の位相板を含む、集光集束要素128によって集光された照射を導くおよび/または修正するための、任意の数の集光ビーム調整要素132を更に含み得る。
【0050】
別の実施形態では、
図1Bに描かれているスキャトロメトリ計測ツール102は、サンプル114の多角照射および/または(例えば、1つ以上の追加の検出器130に結合される)2つ以上の照射源110を容易にし得る。この点に関して、
図1Bに描かれているスキャトロメトリ計測ツール102は、複数の計測測定を行い得る。別の実施形態では、スキャトロメトリ計測ツール102は、スキャトロメトリ計測ツール102による複数の計測測定を容易にするための、複数の検出器130(例えば、複数の計測ツール)を含み得る。
【0051】
更に、スキャトロメトリ計測ツール102は、サンプル114の多角照射および/または2つ以上の照射源110を容易にし得る。この点に関して、スキャトロメトリ計測ツール102は複数の計測測定を行い得る。別の実施形態では、サンプル114の周囲で枢動する回転式アーム(図示せず)に1つ以上の光学構成要素を装着して、サンプル114に対する照射ビーム112の入射角を回転式アームの位置によって制御できるようにすることができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、1つ以上の構成要素が、照射経路116および集光経路120の両方に共通である。
図1Cは、本開示の1つ以上の実施形態に係る、一般的な対物レンズを有して構成されたスキャトロメトリ計測ツール102の概念図である。一実施形態では、スキャトロメトリ計測ツール102は、照射ビーム112をサンプル114に導くことと、サンプル114から発出する集光される光118を捕捉することとを、対物レンズ136が同時に行い得るように方向付けられた、ビームスプリッタ134を含む。この点に関して、対物レンズ136は、
図1Bの照射集束要素124および/または集光集束要素128の代わりに、またはそれらと一緒に動作し得る。
【0053】
図1Aから
図1Cを全体的に参照すると、制御装置104は、スキャトロメトリ計測システム100の任意の構成要素に通信可能に結合され得る。一実施形態では、制御装置104は照射源110に通信可能に結合されて、スキャトロメトリ測定のための1つ以上の選択された波長の照射を提供する。別の実施形態では、制御装置104は、照射経路116の1つ以上の要素に、照射ビーム112とサンプル114の間の入射角の調節を指示するように構成されている。
【0054】
図2は、本開示の1つ以上の実施形態に係る、スキャトロメトリ計測のための方法200において実行されるステップを示すフロー図である。出願人は、本明細書においてスキャトロメトリ計測システム100の文脈で既に記載した実施形態および可能にする技術が方法200に当然拡張されると解釈されることに留意している。ただし、方法200はスキャトロメトリ計測システム100のアーキテクチャに限定されないことが、更に留意される。
【0055】
一実施形態では、方法は、選択された波長の範囲についての分光スキャトロメトリデータに基づいて、選択されたパターンで分布させたフィーチャを含むターゲットの選択された属性を測定するためのモデルを受信するステップ202を含む。
【0056】
本明細書においてスキャトロメトリ計測システム100の文脈で既に記載したように、ただしスキャトロメトリ計測システム100のアーキテクチャ限定されるものではないが、スキャトロメトリモデルは、スキャトロメトリデータをターゲット(例えば、計測ターゲット)の1つ以上の属性に関係付けることができる。例えば、ターゲットを、限定するものではないが、ジオメトリックエンジン、プロセスモデル化エンジン、またはこれらの組合せを含む、当技術分野で知られている任意の技法を使用してモデル化することができる。
【0057】
一実施形態では、モデルは、選択されたパターンで分布させたフィーチャを含む特定の目的の測定ターゲット(例えば、測定ターゲット)の、1つ以上の選択された属性を測定するのに適している。例えば、測定ターゲットは、同じサンプル上に製作されている特定のタイプのデバイスフィーチャに関連しておりかつこれを表している測定値を提供するように設計されている、計測ターゲットに対応し得る。この点に関して、モデルには、限定するものではないが、サンプル層の数、任意のサンプル層におけるフィーチャのCD、任意のサンプル層におけるフィーチャの高さ、フィーチャ間の分離距離(例えば、周期的に分布させたフィーチャと関連付けられたピッチ)、または側壁角度などの、目的の測定ターゲットの様々な物理属性を組み込むことができる。モデルには更に、限定するものではないが、1つ以上のサンプル層の厚さまたは組成などの、目的の測定ターゲットの様々な光学属性を組み込むことができる。
【0058】
モデルは、照射ビーム112の散乱、反射、および/または回折を決定する照射ビーム112と目的のターゲットの相互作用の任意の数のシミュレーションおよび/または推定値に基づき得る。例えば、照射ビームとサンプル上の計測ターゲットとの光学的な相互作用は、限定するものではないが、電磁(EM)ソルバーを使用してモデル化され得る。更に、EMソルバーは、限定するものではないが、厳密結合波解析(RCWA)、有限要素法解析、モーメント解析法、面積分技法、体積積分技法、または時間領域有限差分解析を含む、当技術分野で知られている任意の方法を利用し得る。
【0059】
一実施形態では、ステップ202において受信されるモデルは、特定の分光スキャトロメトリツールと共に使用されるように適合されるか、さもなければそのような使用に適している。例えば、モデルは照射源110のスペクトル範囲での使用に適していてもよい。別の例として、モデルには、照射経路116および/または集光経路120の開口数を組み込むことができる。この点に関して、モデルは、ターゲットの予想されるスキャトロメトリデータ(例えば、検出器130によって生成される信号)の属性同士の間の正確な関係が提供されるように、スキャトロメトリ計測ツール102の特性を考慮することができる。
【0060】
別の実施形態では、モデルは1つ以上の浮動パラメータを含み、これら浮動パラメータの具体的な値はスキャトロメトリデータをモデルにフィッティングすることによって決定することができ、次いでこれらの値を、ターゲットの選択された属性の具体的な値に関係付けることができる。このように、スキャトロメトリデータをモデルにフィッティングすることによって、ターゲットの任意の数の物理または光学属性の測定値を得ることができる。
【0061】
スキャトロメトリデータは、限定するものではないが、ライブラリ、迅速低減次数モデル、回帰、ニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズム、サポートベクトルマシン(SVM)、次元削減アルゴリズム(例えば主成分分析(PCA)、独立成分分析(ICA)、局所線形埋込み(LLE)など)、データのスパース表現(例えばフーリエまたはウェーブレット変換、カルマンフィルタ、同じまたは異なるツールタイプからのマッチングを促進するためのアルゴリズムなど)などの、当技術分野で知られている任意の技法を使用してフィッティングされ得る。一実施形態では、スキャトロメトリデータを、最尤推定(MLE)回帰技法を使用してモデルにフィッティングすることができる。この点に関して、浮動パラメータの値は、尤度関数を最大にすることにより入力データセットに基づいて決定され得る。
【0062】
ステップ202のモデルは、任意のソースによって受信され得る。一実施形態では、モデルは、外部のソース(例えば、外部サーバ、外部制御装置など)から受信される。別の実施形態では、モデルは、少なくとも部分的に制御装置104によって生成される。この点に関して、モデルの1つ以上の態様を、メモリ媒体108に保存する、およびそこから受信することができる。
【0063】
別の実施形態では、方法は、1つ以上の所望しない回折次数と関連付けられた分光スキャトロメトリデータの部分を目立たなくするための、モデル用の重み関数を生成するステップ204を含む。例えば、目的の測定ターゲットが、スキャトロメトリ計測ツール102を用いての測定時に所望しない回折次数の集合をもたらすピッチ(例えば、空間周波数)で分布させたフィーチャを有し得る場合がある。
【0064】
本明細書において、所望の回折次数と所望しない回折次数の間の差は、具体的なモデルおよび/または測定中の目的の具体的な属性に基づいて異なり得ることが認識される。したがって、本明細書中の例は、限定としてではなく例示として解釈されるべきである。一実施形態では、1つ以上の所望の回折次数は単一の回折次数を含み、この場合、所望しない回折次数は、スキャトロメトリ計測ツール102によって提供される測定条件下で生成される残りの回折次数を含む。例えば、本明細書でOCDスキャトロメトリツールの文脈で既に記載したように、ただしOCDスキャトロメトリツールに限定されるものではないが、1つ以上の所望の回折次数は単一の回折次数(例えば、0次)を含むことができ、所望しない回折次数はより高次の回折と関連付けられるようになっている。別の実施形態では、1つ以上の所望の回折次数は、2つ以上の回折次数を含む。
【0065】
1つ以上の所望しない回折次数と関連付けられた分光スキャトロメトリデータの部分は、当技術分野で知られている任意の技法を使用して決定され得る。例えば、ステップ204は、基準ターゲットのシミュレーション、推定、または測定の任意の組合せを使用して、照射ビーム112のどの波長が、スキャトロメトリ計測ツール102による光の所望しない回折次数の捕捉につながり得るかを予測することを含み得る。
【0066】
更に、ステップ204は、所望しない回折次数がフィットにノイズを導入し測定の不正確さを導入することになる程度の予測を含み得る。この点に関して、重み関数は、予測される影響に基づいて波長と関連付けられたスキャトロメトリデータを様々に目立たなくし得る。これによれば、比較的影響力の高い所望しない回折次数をもたらす波長と関連付けられたスキャトロメトリデータは、比較的影響力の低い所望しない回折次数をもたらす波長と関連付けられたスキャトロメトリデータよりも、抑制される程度が大きくなり得る。
【0067】
別の実施形態では、方法は、選択された波長の範囲についての1つ以上の測定ターゲット(例えば、目的の測定ターゲット)のスキャトロメトリデータを生成するように分光スキャトロメトリツールに指示するステップ206を含む。例えば、1つ以上の測定ターゲットを目的のサンプル上に位置付けてもよい。別の実施形態では、方法は、重み関数によって重み付けされたモデルへの1つ以上の試験ターゲットのスキャトロメトリデータの回帰に基づいて、1つ以上の測定ターゲットに関する選択された属性を測定するステップ208を含む。これによれば、ステップ202で受信されステップ204の重み関数によって修正されたモデルは、任意の数の目的のサンプル上の任意の数の目的の測定ターゲットについての任意の選択された属性(例えば、物理および/または光学属性)を測定するために適用され得る。
【0068】
別の実施形態では、示されていないが、選択された属性の測定値が1つ以上の追加の処理ツールにフィードバックおよび/またはフィードフォワードデータとして提供され得る。例えば、あるロットにおける測定ターゲットについての選択された属性の測定値を、同じロットまたは異なるロット中のサンプルにおける任意の工程ばらつきを緩和するためのフィードバックデータとして、1つ以上の処理ツール(例えば、半導体製造ツール)に提供することができる。別の例として、あるロットにおける測定ターゲットについての選択された属性の測定値を、現時点のロットについて特定される任意の工程ばらつきを補償するための順方向データとして、1つ以上の処理ツールに提供することができる。
【0069】
再びステップ204を参照すると、本明細書において、予測される影響に基づいてスキャトロメトリデータを目立たなくするための重み関数を、本開示に係る様々な方法で生成できることが留意される。
図3から
図5は、所望しない回折次数を含まないように修正されたフィーチャ間隔を有する少なくとも1つの基準ターゲットを含む基準ターゲットの測定値に基づく重み関数を、全体的に示す。
図6および
図7は、高次回折の影響の理論上の推定値に基づく重み関数を、全体的に示す。更に、
図8に関して以下でより詳細に記載するように、重み関数は、2つ以上の重み付けスキームの組合せ(例えば、線形結合)を含み得る。
【0070】
図3は、本開示の1つ以上の実施形態に係る、基準ターゲットの測定値に基づいて重み関数を生成することと関連付けられた下位ステップを示すフロー
図300である。例えば、フロー
図300は、
図2のステップ204と関連付けられた下位ステップを表し得る。
【0071】
一実施形態では、ステップ204は、1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットに関する選択された属性を測定する下位ステップ302を含む。例えば、修正ピッチ基準ターゲットは、目的の測定ターゲットと同じまたは実質的に同じフィーチャのパターンを含み得るが、それらの分離距離は、回折を所望の回折次数に限定するように修正および/またはスケーリングされている。この点に関して、修正ピッチ基準ターゲットは、目的の測定ターゲットの材料および幾何形状を、回折を所望の次数に限定しながら測定ターゲットの正確な表現が得られるような、可能なまたは実際的な範囲で模倣してもよい。
【0072】
別の実施形態では、ステップ204は、1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータとモデルとの間の修正ピッチ残差を(例えば、波長の関数として)決定する、下位ステップ304を含む。
【0073】
下位ステップ302では、任意の数の修正ピッチ基準ターゲットを測定することができる。一実施形態では、下位ステップ302では単一の修正ピッチ基準ターゲットが測定される。この場合、修正ピッチ残差は、各波長における単一の修正ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータとモデルとの間の残差として表すことができる。別の実施形態では、下位ステップ302において複数の修正ピッチ基準ターゲットが測定される。例えば、製造工程のばらつきを介して生じると予想され得る様々な物理または光学属性の変化を持たせて、複数の修正ピッチ基準ターゲットを製作することができる。この場合、修正ピッチ残差は、各波長における1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータとモデルとの間の残差の統計学的結合(例えば、平均値、中央値など)によって表すことができる。
【0074】
別の実施形態では、ステップ204は、1つ以上の測定ターゲットに対応する1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットに関する選択された属性を測定する、下位ステップ306を含む。例えば、試験ピッチ基準ターゲットは、目的の測定ターゲットと同じパターンでかつ目的の測定ターゲットと同じスケールで分布させたフィーチャを有し得る。この点に関して、試験ピッチ基準ターゲットは、目的の測定ターゲットと同じであり得るか、さもなければ最大限に模倣することができる。
【0075】
別の実施形態では、ステップ204は、1つ以上の修正ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータとモデルとの間の試験ピッチ残差を(例えば、波長の関数として)決定する、下位ステップ308を含む。
【0076】
下位ステップ306では、任意の数の試験ピッチ基準ターゲットを測定することができる。一実施形態では、下位ステップ306において単一の試験ピッチ基準ターゲットが測定される。この場合、試験ピッチ残差は、各波長における単一の試験ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータとモデルとの間の残差として表すことができる。別の実施形態では、下位ステップ306において複数の試験ピッチ基準ターゲットが測定される。例えば、製造工程のばらつきを介して生じると予想され得る様々な物理または光学属性の変化を持たせて、複数の試験ピッチ基準ターゲットを製作することができる。この場合、試験ピッチ残差は、各波長における1つ以上の試験ピッチ基準ターゲットのスキャトロメトリデータとモデルとの間の残差の統計学的結合(例えば、平均値、中央値など)によって表すことができる。
【0077】
本明細書において、関連付けられた修正ピッチおよび試験ピッチの残差を決定するための、(例えば、下位ステップ302における)修正ピッチ基準ターゲットおよび(例えば、下位ステップ306における)試験ピッチ基準ターゲットの測定および回帰のために、任意の重み付けスキームを使用できることが留意される。更に、修正ピッチ残差を生成するために使用される重み付けスキームは、試験ピッチ残差を生成するために使用される重み付けスキームと同じであっても異なっていてもよい。この点に関して、本明細書において、修正ピッチ基準ターゲットの測定値に基づいて修正ピッチ残差を決定するように適合される重み付けスキームが、必ずしも試験ピッチ基準ターゲットの測定値に基づいて試験ピッチ残差を決定するように等しく良好に適合されていなくてもよいことが認識される。
【0078】
一実施形態では、修正ピッチ残差および/または試験ピッチ残差を生成するために、均一な重み付けスキームが使用される。別の実施形態では、修正ピッチ残差および/または試験ピッチ残差を生成するために、波長および/またはシステム依存的な重み付けスキームが使用される。例えば、重み付けスキームは、任意の既知の信号偏差を補償する特定のスキャトロメトリ計測ツール102に適合され得る。別の例として、重み付けスキームを、所望しない回折次数のコンタミネーションが生じないと予想される波長のみに限定してもよいが、これは必須ではない。修正ピッチ残差および試験ピッチ残差はコンタミネーションに敏感な重み関数に対する入力として提供されるので(例えば、下記の下位ステップ310を参照)、コンタミネーション(または予測されるコンタミネーション)と関連付けられた波長からの情報を限定しても、結果的な重み関数の性能に影響しない場合がある。
【0079】
別の実施形態では、ステップ204は、修正ピッチ残差と試験ピッチ残差の比に基づいて重み関数を生成する下位ステップ310を含む。
【0080】
本明細書において、モデルへのスキャトロメトリデータのフィッティングと関連付けられた残差の計算に寄与する誤差の、3つの主要なソース、すなわち、モデル化誤差、所望しない回折次数と関連付けられたコンタミネーション、および様々な非モデル化誤差(例えば、校正誤差など)が存在することが認識される。モデル化誤差および様々な非モデル化誤差が推定またはそれ以外で考慮され得る場合、残差(例えば、修正ピッチ残差および試験ピッチ残差)同士の間の差は、所望しない回折次数によるコンタミネーションと関連付けられた誤差の主要な原因となり得る。したがって、各波長における修正ピッチ残差および試験ピッチ残差を(例えば、比によって)比較することによって、各波長におけるコンタミネーションの影響の推定値を得ることができ、次いでそれを使用して、モデルへのスキャトロメトリデータのフィッティングに重み付けすることができる。
【0081】
一実施形態では、重み関数(W
res(λ))は、修正ピッチ残差と試験ピッチ残差の間の比の絶対値として表される等式1:
【数1】
によって記述され、上式で、R
MP(λ)は修正ピッチ残差を表し、R
TP(λ)は試験ピッチ残差を表し、λはスキャトロメトリ計測ツール102のスペクトル内の波長を表す。更に、重み関数(W
Res(λ))を、0と1の値の間で境界付けることができる。
【0082】
ここで
図4Aから
図5を参照すると、基準ターゲットの測定値に基づく重み関数の生成を示す、シミュレーションした例が記載されている。
図4Aは、本開示の1つ以上の実施形態に係る、試験ピッチターゲット402の斜視図である。
図4Bは、本開示の1つ以上の実施形態に係る、修正ピッチターゲット404の斜視図である。この例では、モデルは、フィン構造の頂部および底部の少なくともCD測定値を提供するように設計されている。更に、この例では、モデルは0次回折に基づいており、より高次の回折は、測定におけるノイズに寄与し得る所望しない回折次数を表す。
【0083】
図4Aに示す試験ピッチターゲット402は、2つの層として重なり合うフィーチャを含む三次元格子構造を含む。試験ピッチターゲット402は、必須ではないが、SRAMのデバイスフィーチャを表す計測測定値を生成するための大ピッチSRAMターゲットとして好適であり得る。例えば、試験ピッチターゲット402は、第1の層のフィーチャ408を含む第1の層406と、第2の層のフィーチャ412を含む第2の層410と、どのようなフィーチャも有さない第3の層414(例えば、基板層)と、を含む。第1の層のフィーチャ408および第2の層のフィーチャ412は各々、2組のフィン構造(例えば、第1の組416および第2の組418)を含み、これらのフィン構造は、Y方向に沿った1.25マイクロメートル(μm)のピッチ420およびX方向に沿った2.5マイクロメートルのピッチ422で、周期的に分布させてある。例えば、2組のフィン構造は、必須ではないが、フィン構造にY方向に沿って切れ目を入れることによって製作され得る。第1の層のフィーチャ408および第2の層のフィーチャ412は、
図4Aに示すように重なり合ってもよいが、重なり合うことは必須ではない。
【0084】
図4Bに示す修正ピッチターゲット404は、試験ピッチターゲット402と実質的に同じ二次元格子構造を含むが、例外として、第1の層のフィーチャ408および第2の層のフィーチャ412は各々、フィン構造の単一の組を含む。例えば、修正ピッチターゲット404は、Y方向に沿った切断線のない試験ピッチターゲット402に相当する。この点に関して、修正ピッチターゲット404は、試験ピッチターゲット402と実質的に同じ属性、例えば、限定するものではないが、(例えば、Y方向に沿った)フィン構造のCD、フィン高さ、Y方向に沿ったピッチ、層厚さ、層の組成、または層の屈折率を有し得る。
【0085】
図5は、本開示の1つ以上の実施形態に係る、
図4Bに示す修正ピッチターゲット404と関連付けられた修正ピッチ残差と、
図4Aに示す試験ピッチターゲット402と関連付けられた試験ピッチ残差と、の比較に基づいて生成された重みを示すプロット500である。この点に関して、重み関数は、
図3に示すステップを使用して生成された。例えば、重みは、限定するものではないが最尤推定器に適した重み関数に対応し得る。
【0086】
修正ピッチ残差および試験ピッチ残差はいずれも、13個の測定値からの残差の平均として生成されたもので、これら13個の測定値は、限定するものではないが、フィン構造のピッチ、例えば、Y方向に沿った第1の層のフィーチャ408および第2の層のフィーチャ412、フィン構造の頂部および底部CD、サンプル層の材料属性、ならびに試験ピッチターゲット402に関するX方向に沿ったフィン構造の組同士の間の間隔などの、修正ピッチターゲット404および試験ピッチターゲット402の様々な属性を様々に変更する(perturb)ことによって生成された。この場合、様々な変更は、製造工程のばらつきを表すものであり得る。
【0087】
図5にはコンタミネーション遮断波長502も示されており、この波長未満で、少なくともある程度の所望しないより高次の回折が(例えば、スキャトロメトリ計測ツール102によって)捕捉される。
図5に示すように、この技法を使用して生成された重みは、遮断波長502未満の波長を含むスペクトル範囲の全体に対して、非ゼロ値を有する。使用可能な波長のこの拡張によって結果的に、所望しないより高次の回折が捕捉される波長を含む、スキャトロメトリ計測ツール102の帯域幅のかなりの部分を利用することが可能になるが、測定の正確度への影響は限定的である。
【0088】
更に、やはり
図5に示されているように、修正ピッチ残差を試験ピッチ残差と比較することに基づいて重みを生成することによって、追加の誤差(例えば、モデル化誤差および/または非モデル化誤差)を補償することができる。このことは、遮断波長502を超える特定の値に関して重み関数を小さくすることによって認めることができる。
【0089】
図5における重み関数の正確度は、重み関数を使用して得られたフィットの品質を、より高次の回折を含む全面的なシミュレーションと比較することによって特徴付けられた。この場合、高次回折の全面的なシミュレーションを組み込んだ試験ピッチターゲット402からのスキャトロメトリデータの回帰によって、282.5のカイ二乗フィッティング尺度値を得たが、これがベースラインとして使用される。これに対して、0次回折のみを組み込んだ試験ピッチターゲット402からのスキャトロメトリデータの回帰および均一な重み付けスキーム(例えば、より高次のコンタミネーションには訂正のための重みが適用されない)から、435.8のカイ二乗値が得られたが、このことは、モデルへのフィットが比較的不十分であることを示している。更に、
図5の重み関数を適用することで297.4のカイ二乗値が得られたが、このことは、モデルへのフィットが比較的良好であり、結果が全面的なシミュレーションと同等であることを示している。
【0090】
本明細書において、本明細書に記載するような基準ターゲットからの残差の比較に基づいて重み関数を生成することによって、所望しない回折次数またはそれらと関連付けられる影響の計算を何ら必要とせずに、モデルへの正確なフィットが可能に成り得ることが留意される。
【0091】
ここで
図6および
図7を参照すると、所望しない回折次数のコンタミネーションの影響を推定することによる重み関数の生成について、より詳細に記載されている。この手法は、本明細書で既に記載したような基準ターゲットからの残差に基づく重み関数の生成の代わりに、またはその追加として使用することができる。
【0092】
一実施形態では、重み関数は、スキャトロメトリ計測ツール102によって捕捉される所望しない回折次数の部分と関連付けられた合計コンタミネーション強度を推定することに基づいて生成される。例えば、選択された範囲にわたる合計コンタミネーション強度に合わせて、重みをスケーリングすることができる。
【0093】
所望しない回折次数と関連付けられた合計コンタミネーション強度は、本開示に係る様々な方法で推定され得る。本明細書において、重み関数を、基礎となるモデルと同じレベルの精度で決定する必要は必ずしもないことが認識される。このモデルは、スキャトロメトリデータ(例えば、スキャトロメトリ計測ツール102によって捕捉された、散乱した、反射した、および/または回折した光)と測定中のサンプルの属性との間の関係を提供するが、重み関数は、モデルにフィッティングされるときの特定の波長におけるスキャトロメトリデータの相対的な影響を調節するに過ぎない。したがって、通常であればモデル内での使用に適さない近似または推定が、モデルに適用される重み関数の生成に好適となり得る。
【0094】
図6は、本開示の1つ以上の実施形態に係る、スキャトロメトリ計測ツール102によって捕捉された所望しない回折次数の部分と関連付けられた合計コンタミネーション強度を推定することに基づいて重み関数を生成するための下位ステップを示すフロー
図600である。例えば、フロー
図600は、
図2のステップ204と関連付けられた下位ステップを表し得る。ただし、下記のモデルは例示の目的でのみ提供されており、限定的なものと解釈するべきではないことが理解されるべきである。
【0095】
一実施形態では、ステップ204は、目的の波長(例えば、スキャトロメトリ計測ツール102のスペクトル範囲内の波長)における、捕捉される1つ以上の所望しない光の回折次数と関連付けられた強度を推定する、下位ステップ602を含む。捕捉される特定の波長における所望しない回折次数と関連付けられた強度は、限定するものではないが、レイトレーシング技法、RCWA技法、十分な次数分離を提供するモデルと結合した1つ以上の所望しない回折次数の直接測定などを含む、当技術分野で知られている任意の技法を使用して推定され得る。更に、捕捉される所望しない回折次数と関連付けられた強度を、技法の任意の組合せを使用して推定することができる。
【0096】
一実施形態では、レイトレーシングモデルを使用して、各回折次数と関連付けられたコンタミネーション強度が推定される。例えば、レイトレーシングモデルは、照射アパーチャからサンプル上の無限小の集束点サイズへと投影される光線と、様々な回折次数と関連付けられた、サンプルから集光アパーチャへと発出される対応する光線の投影と、を考慮することができる。したがって、各回折次数と関連付けられたコンタミネーション強度を、各回折次数からの光が集光アパーチャを通過する程度に基づいて決定することができる。
【0097】
レイトレーシングモデルは、必須ではないが、以下の方式を使用して実装できる。一実施形態では、レイトレーシングモデルは、照射アパーチャの少なくとも一部からサンプル上の無限小の集束点サイズへと投影された照射光線(例えば、照射ビーム112)をトレースすることができる。例えば、照射アパーチャを表す二次元曲線(例えば、照射アパーチャの境界)に沿った点からの光線がトレースされ得る。
【0098】
X方向およびY方向に沿ってそれぞれピッチ値d
xおよびd
yを有するターゲットについて、逆格子が生成され得る:
【数2】
上式で、θ
OAはXピッチとYピッチ(例えば、d
xとd
y)の間の単位格子の角度として定義される直交性角度(orthogonality angle)であり、
【数3】
および
【数4】
は実空間における主ベクトルを表し、
【数5】
および
【数6】
は波空間における対応する主ベクトルを表す。
【0099】
更に、サンプルから発出する光線の波数ベクトルを、入射波数ベクトル
【数7】
ならびにそれぞれXおよびY方向における回折次数m
xおよびm
yの関数
【数8】
として記述することができ、上式で、
【数9】
の値は正の値に限定することができ、エバネッセント波が除外される。
【0100】
これにより、サンプルから発出する光線を、集光アパーチャを含む平面上に投影することができる。更に、どの光線投影が集光アパーチャの内部に収まるかを特定すること、投影された光線とアパーチャとの間のエッジ交点を決定すること、ならびに、回折次数の各々について内点およびエッジ交点によって決定される多角形を見付けることによって、回折次数の各々についての集光アパーチャを覆う照射の面積を決定することができる。
【0101】
最後に、所望しないもの全てについての集光アパーチャを覆う照射の面積を使用して、集光アパーチャを通過する回折次数の強度(例えば、コンタミネーション強度)を決定することができる。
【0102】
一実施形態では、ステップ204は、捕捉された所望しない回折次数の強度を組み合わせたものと関連付けられた合計コンタミネーション強度を推定する下位ステップ604を含む。捕捉された所望しない回折次数の強度を組み合わせたものと関連付けられた合計コンタミネーション強度は、様々な技法を使用して推定され得る。一実施形態では、合計コンタミネーション強度は、集光アパーチャを通過する所望しない回折次数の捕捉される強度の合計として生成される。別の実施形態では、捕捉される所望しない回折次数の様々な強度は、集光瞳におけるコンタミネーションの面積に基づいてスケーリングされ、その後合計される。この点に関して、捕捉される所望しない回折次数と関連付けられた光の強度、および捕捉された光が集光アパーチャを覆う程度の両方が、コンタミネーションの影響に寄与すると見なすことができる。
【0103】
例えば、合計コンタミネーション強度(I
C,TOT(λ))は、必須ではないが、
【数10】
として表すことができ、上式で、m
xおよびm
yは直交する2つの方向における回折次数を表し、I
C(λ,m
x,m
y)はスキャトロメトリ計測ツール102の集光開口数に対するコンタミネーション次数(m
x,m
y)の平均強度を表し、A
Collは集光アパーチャの面積を表し、A
C(λ,m
x,m
y)は集光アパーチャ上のコンタミネーションの面積を表す。
【0104】
別の実施形態では、ステップ204は、合計コンタミネーション強度に基づいて重み関数を生成する下位ステップ606を含む。
【0105】
その場合重み関数は、様々な技法を使用して推定される合計コンタミネーション強度に基づいて生成され得る。一実施形態では、基準レベル(I
0)対して、合計コンタミネーション強度が信号を圧倒すると推定される条件を記述するための上限閾値(n
1)が定められる。この条件を満たす波長について、関連付けられたスキャトロメトリデータを分析から除外するために、重みを0に設定することができる。別の実施形態では、基準レベル(I
0)に対して、合計コンタミネーション強度が無視できる程度であると推定される条件を記述するための下限閾値(n
0)を定めることができる。この条件を満たす波長について、関連付けられたスキャトロメトリデータに最大限の重みが提供されるように、重みを1に設定することができる。別の実施形態では、重みは、上限閾値と下限閾値の間の波長に対して1と0の間で変化する。例えば、重み関数(W
HO(λ))は1と0の間で、等式5に記述されているような線形の関係に従ってもよい:
【数11】
【0106】
本明細書において、合計コンタミネーション強度に基づいて重みを生成するために、上限および下限閾値の任意の組合せを利用できることが認識される。例えば、n0またはn1のいずれかが0に設定されてもよい。更に、上限閾値および下限閾値の値を、当技術分野で知られている任意の技法を使用して決定してもよい。一実施形態では、上限閾値および/または下限閾値はアドホックで決定される。例えば、上限閾値および/または下限閾値は、ターゲットのベースラインフィッティング尺度(例えば、カイ二乗値など)を提供するように決定され得る。別の実施形態では、上限および/または下限閾値は、信号の予想されるノイズに基づいて決定され得る。例えば、選択されたノイズレベル(例えば、3σなど)を有する信号を低減または排除することができる。
【0107】
基準レベル(I0)は任意の測定基準を使用して選択され得る。一実施形態では、基準レベル(I0)は、限定するものではないが収集された信号またはコンタミネーション強度などの、任意の選択された信号と関連付けられたノイズ分散(noise variance)レベル(σ(λ))と一致するように選択される。別の実施形態では、基準レベル(I0)は、限定するものではないが、反射率測定値、(例えば、分光偏光解析測定値などと関連付けられた)高調波信号、または計算されたサンプルのミュラーなどの、1つ以上の事後処理された信号に基づいて選択される。
【0108】
ただし、重み関数を2つの境界条件の間の一次関数として記述している上記の例は、例示の目的でのみ提供されており、限定的なものと解釈するべきではないことが理解されるべきである。別の実施形態では、重み関数は、上限閾値と下限閾値の間の非線形の関係を用いて定義され得る。更なる実施形態では、下限閾値は定められず、スキャトロメトリ計測ツール102のスペクトル範囲内の全ての波長において、非ゼロ重みを適用することができる。
【0109】
図7は、本開示の1つ以上の実施形態に係る、
図4Aに示す試験ピッチターゲット402の測定と関連付けられた推定される合計コンタミネーション強度に基づいて生成された重みを示すプロット700である。この点に関して、重み関数は、
図6に示すステップを使用して生成され得る。更に、
図7における重みは、3の上限値(n
0)および0の下限値(n
0)を使用して生成された。
【0110】
図7に示すように、この技法を使用して生成された重みは、遮断波長502未満の波長を含むスペクトル範囲の全体に対して、非ゼロ値を有する。使用可能な波長のこの拡張によって結果的に、所望しないより高次の回折が捕捉される波長を含む、スキャトロメトリ計測ツール102の帯域幅のかなりの部分を利用することが可能になるが、測定の正確度への影響は限定的である。
【0111】
更に、やはり
図7に示されているように、修正ピッチ残差を試験ピッチ残差と比較することに基づいて重みを生成することによって、追加の誤差(例えば、モデル化誤差および/または非モデル化誤差)を補償することができる。このことは、遮断波長502を超える特定の値に関して重み関数を小さくすることによって認めることができる。
【0112】
図7における重み関数の正確度は、重み関数を使用して得られたフィットの品質を、本明細書において
図5の文脈で既に記載したようなより高次の回折を含む全面的なシミュレーションと比較することによって特徴付けられた。
図7の重み関数を適用することで215.5のカイ二乗値が得られたが、このことは、モデルへのフィットが比較的良好であり、282.5のカイ二乗値を有する全面的なシミュレーションと結果が同等であることを示している。
【0113】
ここで
図8を参照すると、いくつかの実施形態では、重み関数には、2つ以上の重み関数を結合したものを組み込むことができる。例えば、本開示に従って記載される重み関数の任意の組合せを結合して、単一の重み関数とすることができる。
【0114】
重み関数を任意の線形または非線形結合として結合することができる。一実施形態では、重み関数は本明細書で既に記載したように、WRes(λ)とWHO(λ)の線形結合である。例えば、重み関数は
W(λ)=αWRes(λ)(1-α)WHO(λ) (6)
として表すことができ、上式でαは、結合された重み関数W(λ)におけるWRes(λ)およびWHO(λ)の相対的重みを制御するパラメータである。更に、αの値は、当技術分野で知られている任意の技法を使用して決定され得る。一実施形態では、上限閾値および/または下限閾値はアドホックで決定される。例えば、αの値は、ターゲットのベースラインフィッティング尺度(例えば、カイ二乗値など)を提供するように決定され得る。別の例として、αの値は、高精度計測ツール(例えば、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡など)からの基準測定値に対して選択された性能を提供するように決定され得る。例えば、高精度計測ツールを使用して、既知の値の選択された属性(例えば、CDなど)を有する1つ以上のターゲット部位を測定することができる。次いでαの値を、モデルベースの手法の正確度を測定値に対して評価するために使用される1つ以上の尺度(例えば、R二乗、傾斜、オフセットなど)に基づいて、選択された性能が得られるように決定することができる。
【0115】
図8は、本開示の1つ以上の実施形態に係る、重み付け残差法とレイトレーシング法の線形結合に基づいて生成された重みを示すプロット800である。更に、
図7の重みは、0.75に等しいαの値を使用して生成された。
図8における重み関数の正確度は、重み関数を使用して得られたフィットの品質を、本明細書において
図5の文脈で既に記載したようなより高次の回折を含む全面的なシミュレーションと比較することによって特徴付けられた。
図8の重み関数を適用することで220.0のカイ二乗値が得られたが、このことは、モデルへのフィットが比較的良好であり、282.5のカイ二乗値を有する全面的なシミュレーションと結果が同等であることを示している。
【0116】
本明細書に記載する主題は場合によっては、他の構成要素内に含まれるかまたは他の構成要素に接続される様々な構成要素を例示する。描かれているそのようなアーキテクチャは単に例示的なものであること、および、実際には同じ機能性を達成する多くの他のアーキテクチャを実装できることが、理解されるべきである。概念的な意味において、同じ機能性を達成するような構成要素の構成は、所望の機能性が達成されるように効果的に「関連付けられて」いる。したがって、本明細書において特定の機能性を達成するように組み合わされている任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは介在する構成要素に関わらず、所望の機能性が達成されるように互い「と関連付けられている」ものと見なすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は所望の機能性を達成するように互いに「接続されている」または「結合されている」ものと見なすこともでき、そのように関連付け可能な任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するように互いに「結合可能」であると見なすこともできる。結合可能の具体的な例としては、限定するものではないが、物理的に相互作用可能なおよび/もしくは物理的に相互作用する構成要素、ならびに/または、ワイヤレスに相互作用可能なおよび/もしくはワイヤレスに相互作用する構成要素、ならびに/または、論理的に相互作用可能なおよび/もしくは論理的に相互作用する構成要素が挙げられる。
【0117】
本開示およびその付随する利点の多くが上記の説明によって理解されるものと考えられ、また、開示される主題から逸脱することなくまたはその本質的な利点の全てを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、および構成に様々な変更を行い得ることが明らかであろう。記載されている形態は単に説明のためのものであり、そのような変更を包含し含むことは以下の特許請求の範囲が意図するところである。また更に、本発明は付属の特許請求の範囲によって規定されることが理解されるべきである。
【国際調査報告】