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特表2022-520784セラミックモノリシック本体を備えた静電チャック
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-01
(54)【発明の名称】セラミックモノリシック本体を備えた静電チャック
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20220325BHJP
   C23C 16/458 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
H01L21/68 R
C23C16/458
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021546875
(86)(22)【出願日】2020-01-27
(85)【翻訳文提出日】2021-10-08
(86)【国際出願番号】 US2020015148
(87)【国際公開番号】W WO2020167451
(87)【国際公開日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】62/804,465
(32)【優先日】2019-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン・フェン
(72)【発明者】
【氏名】ガフ・キース
(72)【発明者】
【氏名】キンボール・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】エールリッヒ・ダレル
【テーマコード(参考)】
4K030
5F131
【Fターム(参考)】
4K030GA02
4K030KA26
4K030KA46
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131EB16
5F131EB17
5F131EB18
5F131EB23
5F131EB72
5F131EB78
5F131EB79
5F131EB81
5F131EB82
5F131EB85
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】基板処理システム用の静電チャックは、セラミック製のモノリシック本体を含む。複数の第1の電極が、モノリシック本体の頂面に隣接してモノリシック本体に配置され、チャッキング信号を選択的に受信するように構成される。ガスチャネルが、モノリシック本体に形成され、バックサイドガスを頂面に供給するように構成される。冷却剤チャネルが、モノリシック本体に形成され、流体を受け取ってモノリシック本体の温度を制御するように構成される。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理システム用の静電チャックであって
セラミック製のモノリシック本体と、
前記モノリシック本体の頂面に隣接して前記モノリシック本体に配置され、チャッキング信号を選択的に受信するように構成された複数の第1の電極と、
前記モノリシック本体に形成され、バックサイドガスを前記頂面に供給するように構成されたガスチャネルと、
前記モノリシック本体に形成され、流体を受け取って前記モノリシック本体の温度を制御するように構成された複数の冷却剤チャネルと
を備える、静電チャック。
【請求項2】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体は、複数のセラミックグリーンシートを備える、静電チャック。
【請求項3】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体は、基板に隣接して配置された第1の部分と、前記第1の部分に隣接して位置する第2の部分とを備え、前記第1の部分は、第1の品質を有する第1の複数のセラミックグリーンシートで作製され、前記第2の部分は、前記第1の品質よりも低い第2の品質を有する第2の複数のセラミックグリーンシートで作製される、静電チャック。
【請求項4】
請求項3に記載の静電チャックであって、
前記第2の複数のセラミックグリーンシートは、前記第1の複数のセラミックグリーンシートと比較して、増加した多孔性、低下した純度、増加した誘電率、または増加した損失接線の少なくとも1つを有する、静電チャック。
【請求項5】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記複数の第1の電極は、前記複数の冷却剤チャネルと前記頂面との間に配置される、静電チャック。
【請求項6】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体に配置され、RFバイアス信号を受信するように構成された複数の第2の電極をさらに備える、静電チャック。
【請求項7】
請求項6に記載の静電チャックであって、
前記複数の第2の電極は、前記複数の冷却剤チャネルと前記複数の第1の電極との間に配置される、静電チャック。
【請求項8】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記ガスチャネルの入口および出口の少なくとも1つに配置された多孔質プラグをさらに備える、静電チャック。
【請求項9】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体は、基板に隣接して配置された第1の部分と、前記第1の部分に隣接して配置された第2の部分とを備え、
前記第2の部分は、複数のセラミックグリーンシートで作製され、
前記第1の部分は、前記第2の部分上に堆積され、複数のセラミック層と、前記複数の第1の電極を画定する導電層とを含む、
静電チャック。
【請求項10】
請求項9に記載の静電チャックであって、
前記第1の部分は、原子層堆積および化学気相堆積からなる群から選択されるプロセスを使用して堆積される、静電チャック。
【請求項11】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体は、リフトピンキャビティを画定し、前記リフトピンキャビティに配置されたリフトピンアセンブリをさらに備える、静電チャック。
【請求項12】
モノリシック静電チャックを製作するための方法であって、
前記モノリシック静電チャック用に複数のセラミックグリーンシートを選択することと、
前記セラミックグリーンシートのうちの第1の選択されたシートに複数のフィーチャを切削することであって、前記複数のフィーチャは、ガスチャネル、冷却剤チャネル、およびリフトピンキャビティからなる群から選択されることと、
前記セラミックグリーンシートのうちの第2の選択されたシート上に複数の電極を形成することと、
スタックに前記複数のセラミックグリーンシートを整列および配置することと、
前記スタックを所定の温度に加熱して前記モノリシック静電チャックを形成することと
を含む、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記所定の温度は、1000℃~2000℃の範囲である、方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法であって、
前記複数のフィーチャは、前記冷却剤チャネルを含み、前記冷却剤チャネルは、前記複数のセラミックグリーンシートのうちの隣接するシートを通って延びる、方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法であって、
前記複数のフィーチャは、前記ガスチャネルを含み、前記ガスチャネルは、前記複数のセラミックグリーンシートのうちの隣接するシートを通って延びる、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記スタックを加熱する前に、前記ガスチャネルの入口および出口の少なくとも1つに多孔質プラグ材料を配置することをさらに含む、方法。
【請求項17】
請求項15に記載の方法であって、
前記スタックを加熱した後、前記モノリシック静電チャックの少なくとも1つの表面を機械加工することをさらに含む、方法。
【請求項18】
請求項12に記載の方法であって、
加熱する前に、前記複数のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上に複数の電極を形成することをさらに含む、方法。
【請求項19】
モノリシック静電チャックを製作するための方法であって、
第1の品質を有するU個のセラミックグリーンシートを提供することであって、Uは、1よりも大きい整数であることと、
前記U個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシートに複数のフィーチャを切削することと、
第1のスタックに前記U個のセラミックグリーンシートを整列および配置することと、
前記第1の品質よりも低い第2の品質を有するL個のセラミックグリーンシートを提供することであって、Lは、1よりも大きい整数であることと、
前記L個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシートに複数のフィーチャを切削することと、
第2のスタックに前記L個のセラミックグリーンシートを整列および配置することと、
前記第2のスタックに隣接して前記第1のスタックを配置および整列させることと、
前記第1のスタックおよび前記第2のスタックを加熱することと
を含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記第1のスタックおよび前記第2のスタックは、1000℃~2000℃の範囲の温度に加熱される、方法。
【請求項21】
請求項19に記載の方法であって、
前記第1のスタックおよび前記第2のスタックを加熱する前に、前記U個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上にチャッキングバイアスを受けるように構成された複数の第1の電極を形成することをさらに含む、方法。
【請求項22】
請求項19に記載の方法であって、
前記第1のスタックおよび前記第2のスタックを加熱する前に、前記U個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上にRFバイアスを受けるように構成された複数の第2の電極を形成することをさらに含む、方法。
【請求項23】
請求項19に記載の方法であって、
前記L個のセラミックグリーンシートは、前記U個のセラミックグリーンシートと比較して、増加した多孔性、低下した純度、増加した誘電率、または増加した損失接線の少なくとも1つを有する、方法。
【請求項24】
請求項19に記載の方法であって、
前記複数のフィーチャを切削することは、前記第1のスタックおよび前記第2のスタックを加熱する前に、前記U個のセラミックグリーンシートおよび前記L個のセラミックグリーンシートの少なくとも1つに複数の冷却剤チャネルを形成することを含む、方法。
【請求項25】
請求項19に記載の方法であって、
前記複数のフィーチャを切削することは、前記第1のスタックおよび前記第2のスタックを加熱する前に、前記U個のセラミックグリーンシートおよび前記L個のセラミックグリーンシートの少なくとも1つに複数のガスチャネルを形成することを含む、方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、
前記第1のスタックおよび前記第2のスタックを加熱する前に、前記複数のガスチャネルの入口および出口の少なくとも1つに多孔質プラグ材料を配置することをさらに含む、方法。
【請求項27】
請求項19に記載の方法であって、
前記第1のスタックおよび前記第2のスタックを加熱した後、前記第1のスタックの少なくとも1つの表面を機械加工することをさらに含む、方法。
【請求項28】
モノリシック静電チャックを製作するための方法であって、
静電チャック本体の下部用に複数のセラミックグリーンシートを選択することと、
前記複数のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシートに複数のフィーチャを切削することと、
スタックに前記複数のセラミックグリーンシートを整列および配置することと、
前記スタックを所定の温度に加熱することと、
前記スタックの上面上に複数の層を堆積することによって前記静電チャック本体の上部を形成することであって、前記複数の層は、セラミックを含み、複数の電極を画定することと
を含む、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、
前記所定の温度は、1000℃~2000℃の範囲である、方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法であって、
前記静電チャック本体の前記上部におけるセラミック材料の第1の品質は、前記静電チャック本体の前記下部におけるセラミック材料の第2の品質よりも高い、方法。
【請求項31】
請求項28に記載の方法であって、
前記下部における前記複数のセラミックグリーンシートは、前記上部における前記複数のセラミックグリーンシートと比較して、増加した多孔性、低下した純度、増加した誘電率、または増加した損失接線の少なくとも1つを有する、方法。
【請求項32】
請求項28に記載の方法であって、
前記複数のフィーチャは、前記複数のセラミックグリーンシートのうちの隣接するシートに形成された複数の冷却剤チャネルを含む、方法。
【請求項33】
請求項28に記載の方法であって、
前記複数のフィーチャは、前記複数のセラミックグリーンシートのうちの隣接するシートに形成された複数のガスチャネルを含む、方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法であって、
前記スタックを加熱する前に、前記複数のガスチャネルの入口および出口の少なくとも1つに多孔質プラグ材料を配置することをさらに含む、方法。
【請求項35】
請求項28に記載の方法であって、
前記スタックを加熱した後、かつ前記上部を堆積する前に、前記下部の少なくとも1つの表面を機械加工することをさらに含む、方法。
【請求項36】
請求項28に記載の方法であって、
前記スタックの前記上面上に前記複数の層を前記堆積することは、原子層堆積および化学気相堆積からなる群から選択されるプロセスを含む、方法。
【請求項37】
請求項28に記載の方法であって、
加熱する前に、前記複数のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上に複数の電極を形成することをさらに含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年2月12日に出願された米国仮出願第62/804,465号の利益を主張する。上記で参照された出願の全体の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、基板処理システムに関し、より詳細には、基板処理システム用のセラミックモノリシック本体を備えた静電チャックに関する。
【背景技術】
【0003】
ここで提供される背景の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明されている範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【0004】
基板処理システムは、半導体ウエハなどの基板を処理するために使用される。基板上で実施される例示的なプロセスには、限定はしないが、堆積、エッチング、洗浄、および他のタイプのプロセスが挙げられる。基板は、処理チャンバ内の静電チャック(ESC)などの基板支持体上に配置される。処理中、ガス混合物が処理チャンバに導入され、プラズマが化学反応を開始するために使用され得る。
【発明の概要】
【0005】
基板処理システム用の静電チャックは、セラミック製のモノリシック本体を含む。複数の第1の電極が、モノリシック本体の頂面に隣接してモノリシック本体に配置され、チャッキング信号を選択的に受信するように構成される。ガスチャネルが、モノリシック本体に形成され、バックサイドガスを頂面に供給するように構成される。複数の冷却剤チャネルが、モノリシック本体に形成され、流体を受け取ってモノリシック本体の温度を制御するように構成される。
【0006】
他の特徴において、モノリシック本体は、複数のセラミックグリーンシートを備える。モノリシック本体は、基板に隣接して配置された第1の部分と、第1の部分に隣接して位置する第2の部分とを備える。第1の部分は、第1の品質を有する複数の第1のセラミックグリーンシートで作製され、第2の部分は、第1の品質よりも低い第2の品質を有する複数の第2のセラミックグリーンシートで作製される。
【0007】
他の特徴において、第2の複数のセラミックグリーンシートは、第1のセラミックグリーンシートと比較して、増加した多孔性、低下した純度、増加した誘電率、または増加した損失接線の少なくとも1つを有する。複数の第1の電極は、複数の冷却剤チャネルと頂面との間に配置される。複数の第2の電極が、モノリシック本体に配置され、RFバイアス信号を受信するように構成される。複数の第2の電極は、複数の冷却剤チャネルと複数の第1の電極との間に配置される。多孔質プラグが、ガスチャネルの入口および出口の少なくとも1つに配置される。
【0008】
他の特徴において、モノリシック本体は、基板に隣接して配置された第1の部分と、第1の部分に隣接して配置された第2の部分とを備える。第2の部分は、複数のセラミックグリーンシートで作製される。第1の部分は、第2の部分上に堆積され、複数のセラミック層と、複数の第1の電極を画定する導電層とを含む。
【0009】
他の特徴において、第1の部分は、原子層堆積および化学気相堆積からなる群から選択されるプロセスを使用して堆積される。モノリシック本体は、リフトピンキャビティを画定し、リフトピンキャビティに配置されたリフトピンアセンブリをさらに含む。
【0010】
モノリシック静電チャックを製作するための方法は、モノリシック静電チャック用に複数のセラミックグリーンシートを選択することと、複数のセラミックグリーンシートのうちの第1の選択されたシートに複数のフィーチャを切削することであって、複数のフィーチャは、ガスチャネル、冷却剤チャネル、およびリフトピンキャビティからなる群から選択されることと、複数のセラミックグリーンシートのうちの第2の選択されたシート上に複数の電極を形成することと、スタックに複数のセラミックグリーンシートを整列および配置することと、スタックを所定の温度に加熱してモノリシック静電チャックを形成することとを含む。
【0011】
他の特徴において、所定の温度は、1000℃~2000℃の範囲である。複数のフィーチャは、冷却剤チャネルを含み、冷却剤チャネルは、複数のセラミックグリーンシートのうちの隣接するシートを通って延びる。複数のフィーチャは、ガスチャネルを含み、ガスチャネルは、複数のセラミックグリーンシートのうちの隣接するシートを通って延びる。方法は、スタックを加熱する前に、ガスチャネルの入口および出口の少なくとも1つに多孔質プラグ材料を配置することを含む。
【0012】
他の特徴において、方法は、スタックを加熱した後、モノリシック静電チャックの少なくとも1つの表面を機械加工することを含む。方法は、加熱する前に、複数のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上に複数の電極を形成することを含む。
【0013】
モノリシック静電チャックを製作するための方法は、第1の品質を有するU個のセラミックグリーンシートを提供することであって、Uは、1よりも大きい整数であることと、U個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシートに複数のフィーチャを切削することと、第1のスタックにU個のセラミックグリーンシートを整列および配置することと、第1の品質よりも低い第2の品質を有するL個のセラミックグリーンシートを提供することであって、Lは、1よりも大きい整数であることと、L個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシートに複数のフィーチャを切削することと、第2のスタックにL個のセラミックグリーンシートを整列および配置することと、第2のスタックに隣接して第1のスタックを配置および整列させることと、第1のスタックおよび第2のスタックを加熱することとを含む。
【0014】
他の特徴において、第1のスタックおよび第2のスタックは、1000℃~2000℃の範囲の温度に加熱される。方法は、第1のスタックおよび第2のスタックを加熱する前に、U個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上にチャッキングバイアスを受けるように構成された複数の第1の電極を形成することを含む。
【0015】
他の特徴において、方法は、第1のスタックおよび第2のスタックを加熱する前に、U個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上にRFバイアスを受けるように構成された複数の第2の電極を形成することを含む。L個のセラミックグリーンシートは、U個のセラミックグリーンシートと比較して、増加した多孔性、低下した純度、増加した誘電率、または増加した損失接線の少なくとも1つを有する。複数のフィーチャを切削することは、第1のスタックおよび第2のスタックを加熱する前に、U個のセラミックグリーンシートおよびL個のセラミックグリーンシートの少なくとも1つに複数の冷却剤チャネルを形成することを含む。複数のフィーチャを切削することは、第1のスタックおよび第2のスタックを加熱する前に、U個のセラミックグリーンシートおよびL個のセラミックグリーンシートの少なくとも1つに複数のガスチャネルを形成することを含む。
【0016】
他の特徴において、方法は、第1のスタックおよび第2のスタックを加熱する前に、複数のガスチャネルの入口および出口の少なくとも1つに多孔質プラグ材料を配置することを含む。方法は、第1のスタックおよび第2のスタックを加熱した後、第1のスタックの少なくとも1つの表面を機械加工することを含む。
【0017】
モノリシック静電チャックを製作するための方法は、静電チャック本体の下部用に複数のセラミックグリーンシートを選択することと、複数のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシートに複数のフィーチャを切削することと、スタックに複数のセラミックグリーンシートを整列および配置することと、スタックを所定の温度に加熱することと、スタックの上面上に複数の層を堆積することによって静電チャック本体の上部を形成することとを含む。複数の層は、セラミックを含み、複数の電極を画定する。
【0018】
他の特徴において、所定の温度は、1000℃~2000℃の範囲である。静電チャック本体の上部におけるセラミック材料の第1の品質は、静電チャック本体の下部におけるセラミック材料の第2の品質よりも高い。下部における複数のセラミックグリーンシートは、上部における複数のセラミックグリーンシートと比較して、増加した多孔性、低下した純度、増加した誘電率、または増加した損失接線の少なくとも1つを有する。複数のフィーチャは、複数のセラミックグリーンシートのうちの隣接するシートに形成された冷却剤チャネルを含む。複数のフィーチャは、セラミックグリーンシートのうちの隣接するシートに形成されたガスチャネルを含む。
【0019】
他の特徴において、方法は、スタックを加熱する前に、ガスチャネルの入口および出口の少なくとも1つに多孔質プラグ材料を配置することを含む。方法は、スタックを加熱した後、かつ上部を堆積する前に、下部の少なくとも1つの表面を機械加工することを含む。スタックの上面上に複数の層を堆積することは、原子層堆積および化学気相堆積からなる群から選択されるプロセスを含む。方法は、加熱する前に、セラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上に複数の電極を形成することを含む。
【0020】
本開示を適用可能な他の分野は、詳細な説明、特許請求の範囲および図面から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例は、例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本開示は、詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。
【0022】
図1図1は、本開示によるセラミックモノリシック本体を備えたESCを組み込んだ基板処理システムの一例の機能ブロック図である。
【0023】
図2図2は、本開示による冷却剤チャネル、バックサイドガスチャネル、電極、およびRF端子を組み込んだESCの一例の部分側面断面図である。
【0024】
図3図3は、本開示による多孔質プラグ、センサ、および静電端子を備えたガスチャネルを組み込んだESCの一例の別の部分側面断面図である。
【0025】
図4図4は、本開示によるリフトピンアセンブリを備えたESCの一例の別の部分側面断面図である。
【0026】
図5図5は、本開示によるバックサイドガスを分配するためのガスチャネルを備えたESCの一例の平面図である。
【0027】
図6図6は、本開示によるセラミックモノリシック本体に形成されたバイファイラ冷却剤チャネルを備えたESCの一例の平面図である。
【0028】
図7図7は、本開示によるセラミックモノリシック本体に形成されたシングルファイラ冷却剤チャネルを備えたESCの一例の平面図である。
【0029】
図8A図8Aは、本開示による加熱前のセラミックグリーンシートを含む本体スタックの一例の側面断面図である。
【0030】
図8B図8Bは、本開示による加熱後の図8Aの本体スタックを示す図である。
【0031】
図9図9は、本開示によるモノリシック本体を備えたESCを製作するための方法の一例のフローチャートである。
【0032】
図10A図10Aは、本開示による、加熱前に第1の品質を有するセラミックグリーンシートの第1のスタックおよび第2の品質を有するセラミックグリーンシートの第2のスタックを含む本体スタックの一例を示す図である。
【0033】
図10B図10Bは、本開示による加熱後の図10Aの本体スタックを示す図である。
【0034】
図11A図11Aは、本開示による加熱前のESCの下部に対応するセラミックグリーンシートの第1のスタックを含む本体スタックの一例を示す図である。
【0035】
図11B図11Bは、本開示による加熱後の図11Aの本体スタックを示す図である。
【0036】
図11C図11Cは、本開示によるESCの上部の堆積後の図11Bの本体スタックを示す図である。
【0037】
図12図12は、本開示によるセラミックモノリシック本体を備えたESCを製作するための方法のフローチャートである。
【0038】
図13図13は、本開示によるセラミックモノリシック本体を備えたESCを製作するための別の方法のフローチャートである。
【0039】
これらの図面において、参照番号は、類似の要素および/または同一の要素を指すために再度利用されることがある。
【発明を実施するための形態】
【0040】
ESCは、典型的には、ボンディング層によってベースプレートに結合されるセラミックプレートを含む。ベースプレートは通常、アルミニウム(Al)、チタン(T1)、または他の金属などの金属で作製される。ベースプレートは、多くの場合、アルミナまたは他のコーティングなどのセラミックの薄層でコーティングされている。セラミックコーティングは、典型的には、電気化学陽極酸化プロセス、溶射プロセス、または他のアプローチを使用して適用される。セラミックプレートとベースプレートは、ボンディング層によって互いに結合される。ほんの一例として、ボンディング層は、シリコンポリマー、有機ポリマーバインダ、無機充填剤、および/または軟質金属材料を含むことができる。ボンディング層は通常、プラズマ処理環境からの保護を必要とする。
【0041】
この設計には、関連する多くの欠点が存在する。例えば、セラミックコーティングは高電圧に曝されると破壊する傾向があり、処理チャンバ内で電気アークを発生する。ベースプレートおよびセラミックプレートはまた、異なるCTEを有する。不一致の材料は、温度の変化に応じて異なる速度で膨張および収縮する。膨張および収縮は、ミスアライメントおよび熱応力を引き起こす。セラミックコーティングは、ベースプレートおよびセラミックコーティングの熱膨張係数(CTE)の違いにより、亀裂が入る場合もある。
【0042】
ベースプレートはまた、単一のRF電極として機能する。この事実により、異なるRF電位をベースプレートの様々な領域に適用することが困難になる。
【0043】
ボンディング層は熱障壁として作用し、これは熱伝達を制限し、特に高電力用途の場合、基板温度を高くする。ボンディング層は、処理中にセラミックプレートおよびベースプレートのCTEが異なるために変形サイクルを受ける。最終的に、変形サイクルは、ボンディング層の層間剥離およびESCの故障を引き起こす。
【0044】
いくつかの例では、本開示によるESCは、(ボンディング層を使用せずに)モノリシックに製作される。ESCは、静電チャッキング、温度制御、RF電力送給、RFシールドなどのための埋め込み式電極を含む。ESCはまた、温度センサ、電流および/または電圧センサ、多孔質媒体ガスバッファ、埋め込み式ガスチャネル、および/または埋め込み式冷却剤チャネルなどの他の一体型構成要素を含む。
【0045】
本開示によるESCは、従来技術のESC設計を使用するときに遭遇する問題の多くを解決する。ESCの本体はモノリシックでセラミック製であるため、セラミックコーティングが排除されるか、または同様のCTEを有する。CTEの不一致がほとんどまたは全くないため、セラミックコーティングの亀裂が排除される。その結果、ESCの動作温度範囲を広げることができる。
【0046】
ベースプレートは金属製ではなくなったため、1つまたは複数の電極がESCの本体に埋め込まれている。電極は、1つまたは複数のRF電位を使用して制御され、基板の異なる場所でRFバイアスを変化させることができる。
【0047】
ボンディング層が排除されるため、ボンディング層の侵食および層間剥離によって引き起こされる故障が排除され、ESCの寿命および信頼性が改善される。
【0048】
ESCの本体はモノリシックでセラミック製であるため、ESC全体の熱膨張および収縮の差は最小限に抑えられる。その結果、熱の不一致および熱応力が大幅に減少する。ボンディング層が排除されるため、ESC内の基板から冷却流体(ガスまたは液体など)への熱伝導が増加する。改善された熱伝導により、冷却剤チャネルとの熱伝達がより効率的になるため、より高い電力の適用が可能になる。
【0049】
いくつかの例では、ESCの本体は、アルミナ(Al23)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、または他のセラミック材料からなる群から選択される材料で作製される。いくつかの例では、ESCの本体は、コーティングされている。いくつかの例では、コーティング材料は、アルミナ(Al23)、酸化イットリウム(Y23)、または二酸化ジルコニウム(ZrO2)からなる群から選択される。
【0050】
いくつかの例では、ESCの本体は、コストを削減し、かつ/または性能を最適化するために、その異なる垂直部分において異なるグレードまたは品質のセラミック材料で作製される。例えば、純度、誘電性、電気的性質、または機械的性質などを改善するために、基板に近いESCの上部にはより細かいグレードのセラミック材料を使用することができ、ESCの下部にはより低いグレードのセラミック材料が使用される。
【0051】
いくつかの例では、ESCは、タングステン(W)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、または他の導電性材料からなる群から選択される材料で作製された埋め込み式電極を含む。ESCの本体は、共に接続されているか、または別々に制御されている1つまたは複数の電極を含み得る。電極はまた、本体の異なる場所に配置されてもよい。
【0052】
ここで図1を参照すると、静電チャック(ESC)101を含む基板処理システム100が示されている。図1は容量結合プラズマ(CCP)システムを示しているが、本出願はまた、変圧器結合プラズマ(TCP)システム、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマシステム、イオンビームエッチャ(IBE)、誘導結合プラズマ(ICP)システム、および/または基板支持体を含む他のシステムなどの他のプロセスにも適用可能である。
【0053】
ESC101は処理チャンバの底部に装着されて示されているが、ESC101は、処理チャンバの頂部に装着されてもよい。処理チャンバの頂部に装着されている場合、ESC101は上下逆さまに反転することができ、周辺基板の保持、クランプ、および/または把持用のハードウェアを含むことができる。
【0054】
基板処理システム100は、処理チャンバ104を含む。処理チャンバ104は、ESC101および他の構成要素を取り囲んでいる。処理チャンバ104はまた、無線周波数(RF)プラズマを含む。動作中、基板107がESC101上に配置され、静電的にクランプされる。
【0055】
ほんの一例として、シャワーヘッド109がガスを分配し、上部電極105として機能し得る。シャワーヘッド109は、処理チャンバ104の頂面に接続された一端を含むステム部分111を含み得る。シャワーヘッド109は、概して円筒形であり、処理チャンバ104の頂面から離間された場所でステム部分111の反対側の端部から半径方向外側に延びる。シャワーヘッド190の基板に面する表面は、プロセスガスが流れるガススルーホールを含む。あるいは、上部電極105は、導電性プレートを含み得、ガスは、別の方式で導入され得る。ESC101に埋め込まれた電極は、下部電極として機能する。
【0056】
ESC101は、1つまたは複数のガスチャネル115および/または1つまたは複数の冷却剤チャネル116を含み得る。ガスチャネル115は、ヘリウム(He)または他のガスなどのバックサイドガスを基板107の裏面に供給する。流体は、ESC101内の冷却剤チャネル116を通って流れ、ESC101の温度を制御する。
【0057】
RF生成システム120が、RF電圧をESC101における上部電極105および/または下部電極に出力する。上部電極105および下部電極の1つは、DC接地されるか、AC接地されるか、または浮動電位にあり得る。ほんの一例として、RF生成システム120は、RF電圧を生成する1つまたは複数のRF発生器122を含み得る。RF発生器122の出力は、1つまたは複数の整合および分配ネットワーク124によって、上部電極105および/または下部電極に供給される。一例として、RFプラズマ発生器123、RFバイアス発生器125、RFプラズマ整合ネットワーク127、およびRFバイアス整合ネットワーク129が示されている。
【0058】
ガス送給システム130が、1つまたは複数のガス源132-1、132-2、…、および132-N(総称してガス源132)を含み、Nは、ゼロよりも大きい整数である。ガス源132は、1つまたは複数の前駆体、エッチングガス、不活性ガス、キャリアガス、パージガス、およびそれらのガス混合物を供給する。気化された前駆体がまた、使用されてもよい。
【0059】
ガス源132は、弁134-1、134-2、…、および134-N(総称して弁134)、ならびにマスフローコントローラ136-1、136-2、…、および136-N(総称してマスフローコントローラ136)によってマニホールド140に接続される。マニホールド140の出力は、処理チャンバ104に供給される。ほんの一例として、マニホールド140の出力は、シャワーヘッド109に供給され得る。
【0060】
基板処理システム100は、温度コントローラ142を含む温度制御システム141をさらに含む。システムコントローラ160とは別々に示されているが、温度コントローラ142は、システムコントローラ160の一部として実装され得る。温度コントローラ142は、冷却剤アセンブリ146を介して冷却剤チャネル116を通って流れる冷却剤の温度および流量を制御する。冷却剤アセンブリ146は、リザーバから冷却剤チャネル116に冷却剤をポンプで送る冷却剤ポンプを含む。冷却剤アセンブリ146はまた、冷却剤から外へ熱を伝達する熱交換器を含み得る。冷却剤は、例えば、液体冷却剤であってもよい。
【0061】
弁156およびポンプ158が、処理チャンバ104から反応物を排出するために使用される。ロボット170が、ESC101上に基板を送給し、かつESC101から基板を除去する。例えば、ロボット170は、ESC101とロードロック172との間で基板を移送することができる。システムコントローラ160は、ロボット170および/またはロードロック172の動作を制御することができる。ESC電源180が、クランプ信号を選択的に供給し、電極に基板107をクランプさせる。
【0062】
ここで図2も参照すると、ESC101の部分200が示されている。ESC101は、モノリシック本体210を有する。図示の例では、モノリシック本体210は、ESC101の頂面212に隣接して配置された静電クランプ電極214を含む。静電クランプ電極214は、ESC電源180からクランプ信号を受信し、基板107をクランプする。静電クランプ電極214は、ESC電源180に接続され得る端子(以下に示される)に接続することができる。例えば、導体は絶縁キャビティを通過し、静電クランプ電極214への接続を提供する。
【0063】
モノリシック本体210は、それぞれ、内側および外側の無線周波数(RF)電極218-Iおよび218-O(総称してRF電極218)をさらに含む。RF電極218は、端子220-Iおよび220-O(総称して端子220)から電力を受け取り、これらはバイアスRF整合ネットワーク129に接続することができる。端子220は、ESC101の底部からRF電極218に延びる絶縁キャビティ222-Iおよび222-Oに配置される。RF電極218は、モノリシック本体210の頂面から所定の距離内に配置される。RF電極218は、モノリシック本体210の頂面全体にわたって異なるパターンで配置され得る。RF電極218-Iの1つまたは複数は、上側に突出し、環状スロットを画定するモノリシック本体210の上部221に配置されてもよい。RF電極218-Oの1つまたは複数は、モノリシック本体210の外周の近くに配置されてもよい。いくつかの例では、RF電極218-Oは、環状スロットに位置し、部分221によって中心に置かれるエッジリング(図示せず)の下に配置され得る。
【0064】
モノリシック本体210はまた、基板107の裏面へのバックサイドガス(ヘリウムなど)を受け取るガスチャネル234を含む。冷却剤チャネル228は、基板107に平行な1つまたは複数の平面に配置される。冷却剤チャネル228は、バイファイラまたはシングルファイラであり得る。
【0065】
ここで図3を参照すると、ESC101の部分300が示されている。1つまたは複数の垂直入口(または出口)310は、流体を冷却剤チャネル228に提供する。モノリシック本体210は、バックサイドガスをガスチャネル234に供給する垂直ガスチャネル320を含む。多孔質プラグ324が、モノリシック本体210の底面に隣接する垂直ガスチャネル320の一端に配置される。多孔質プラグ325が、ガスチャネル234とESC101の頂面との間に配置される。多孔質プラグ324、325は、多孔質セラミックで作製され、モノリシック本体を形成するセラミックグリーンシートが焼成されるときに焼成され得る。いくつかの例では、多孔質プラグは省略されているか、またはモノリシック本体の焼成後に設置される。多孔質プラグは、ガスチャネル内のプラズマの形成を防止してプラズマへの視線を防止するためのための、小さな細孔を含む。
【0066】
モノリシック本体210は、静電クランプ電極214の一端に接続された端子332を収容する垂直キャビティ330を含む。モノリシック本体210は、温度センサ用の1つまたは複数の垂直キャビティをさらに含む。例示的な温度センサ342-1、342-2、および342-3(総称して温度センサ342)が、それぞれ、垂直キャビティ340-1、340-2、および340-3に配置され、導体344-1、344-2、および344-3に接続される。温度センサ342は、温度出力信号をコントローラ142、160に提供する。
【0067】
ここで図4を参照すると、ESC101の部分400が示されている。モノリシック本体210は、リフトピン410、リフトピンチャネル414、およびガスチャネル434を含むリフトピンアセンブリ420を備える。いくつかの例では、ESC101は、3つ以上のリフトピンアセンブリを含む。
【0068】
ここで図5を参照すると、ESC101は、バックサイドガスをモノリシック本体の頂面に供給するためのガスチャネル234を含む。ガスは、基板107の下でガスチャネル234に供給される。ガスは、ガスチャネル234から多孔質プラグ325(図5には図示せず)を通って様々な場所で流れ、基板の下にバックサイドガスを供給する。
【0069】
ここで図6を参照すると、ESC101のモノリシック本体に形成されたの冷却剤チャネル層600が示されている。冷却剤チャネル層600は、バイファイラである冷却剤チャネル602を含む。冷却剤チャネル602は、冷却剤チャネル層600の中央に位置する入口604および出口608を含む。冷却剤チャネル602の一端は、中心近くから開始し、周辺に達するまで円形コイル状パターンで巻き付いている。冷却剤チャネル602は、コイル状パターンで周辺から中心に戻る。
【0070】
ここで図7を参照すると、ESC101のモノリシック本体に形成された冷却剤チャネル層700が示されている。冷却剤チャネル層700は、シングルファイラ配置にある冷却剤チャネル702を含む。冷却剤チャネル702は、中央に位置する入口704と、冷却剤チャネル層700の周辺近くに位置する出口708とを含む(逆に位置する場合もある)。例示的な冷却剤チャネルの配置が図6図7に示されているが、他の配置を使用することができる。
【0071】
ここで図8Aおよび図8Bを参照すると、ESC本体スタック800が、セラミックグリーンシートから製作され得る。図8Aでは、加熱前のESC本体スタック800が示されており、セラミックグリーンシート806のスタック802を含む。孔、キャビティ(例えば、ガスチャネル、冷却剤チャネル、端子、リフトピン用)、および電極などのフィーチャは、必要に応じてセラミックグリーンシートに形成される。より多孔性のセラミックグリーンシートを使用して、ガスチャネル内の多孔質プラグを画定することができる。図8Bでは、加熱後のESC本体スタック800が示されている。他の利点の中でも、ESC本体スタック800は、加熱後にモノリシック本体(フィーチャは示されていない)を形成する。モノリシック本体は、改善された電気的特性および熱的特性を有し、早期の故障を引き起こす可能性のあるボンディング層を含まないか、または必要としない。
【0072】
ここで図9を参照すると、ESCのモノリシック本体を製作するための方法900が示されている。910において、開口部がセラミックグリーンシートの1つまたは複数に切削され、ESCのフィーチャを画定する。いくつかの例では、フィーチャは、セラミックグリーンシートにレーザ切削される。例えば、ガスチャネル、端子、多孔質プラグ、センサ、および/またはガス流のためのキャビティに対応する開口部が、グリーンシートに切削される。いくつかの例では、レーザを使用してセラミックグリーンシートの頂面をスコアリングまたはアブレーションし、基板を含む平面に平行なガスチャネルを形成する。他の例では、レーザを使用して1つまたは複数のセラミックグリーンシートにわたって、基板を含む平面に垂直に配向されたガスチャネル、キャビティ、または他のフィーチャを形成する。いくつかの例では、グリーンシートの各々は、0.5mm~2mmの範囲の厚さを有するが、他の厚さを使用することができる。
【0073】
914において、RF電極または静電チャッキング電極などの電極が、セラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上に形成される。いくつかの例では、電極は、セラミックグリーンシート上に金属粉末を印刷することによって形成される。918において、多孔質プラグ材料が、セラミックグリーンシートの1つまたは複数のフィーチャ(ガスチャネルなど)に任意選択で配置される。いくつかの例では、多孔質プラグ材料は、ESC本体に使用されるグリーンシート材料とは異なる(例えば、より多孔性である)セラミックグリーンシート材料を含む。922において、セラミックグリーンシートは、(フィーチャを整列させるために)回転的に整列され、接触して配置されてスタックを形成する。
【0074】
924において、スタックは、加熱または焼成され、モノリシックESC本体を形成する。いくつかの例では、ESCスタックは、1000℃~2000℃の範囲の温度に加熱される。926において、センサおよび端子が任意選択で設置される。928において、ESC本体の1つまたは複数の表面が、必要に応じて機械加工される。機械加工は、ESC本体の表面を平らにするために使用することができる。理解され得るように、1つまたは複数のステップの順序は、前述の例から変更することができる。
【0075】
ここで図10Aおよび図10Bを参照すると、ESC本体スタック1000が、セラミックグリーンシートから製作され得る。いくつかの例では、セラミックグリーンシートは、ESC101内の場所に応じて異なる品質を有する。高品質のセラミックグリーンシートが基板の近くで使用され、低品質のセラミックグリーンシートがESC101のより低いまたはそれほど重要でない部分で使用される。図10Aでは、加熱前のESC本体スタック1000が示されており、第1の品質を有するセラミックグリーンシート1006の第1のスタック1002を含む。ESC本体スタック1000は、第2の品質を有するセラミックグリーンシート1008の第2のスタック1004を含む。図10Bでは、加熱後のESC本体スタック1000が示されている。他の利点の中でも、ESC本体スタック1000は、加熱後にモノリシック本体を形成する。モノリシック本体は、改善された電気的特性および熱的特性を有し、早期の故障を引き起こす可能性のあるボンディング層を含まないか、または必要としない。
【0076】
ここで図11A図11Cを参照すると、ESC本体1100が、焼成され、任意選択で機械加工されるセラミックグリーンシートの組み合わせによって形成され得る。次に、モノリシック本体の上部は、セラミックおよび/または導電性材料(電極を形成する)などの追加の材料の堆積によって形成される。ビアまたは孔が、温度センサ、リフトピンアセンブリ、RF電極用の端子、ガスチャネルなどのセンサの載置を可能にするように画定されてもよい。
【0077】
図11Aでは、ESC本体スタック1100が、セラミックグリーンシート1106のスタックを含む。図11Bでは、加熱後のESC本体スタック1100が示されている。図11Cでは、ESC101の上部にセラミックおよび導電性材料(例えば、電極を画定する)が堆積された後の図11BのESC本体スタック1100が示されている。いくつかの例では、機械加工が堆積前にESC101の上面で実施される。
【0078】
ここで図12を参照すると、ESCのモノリシック本体を製作するための方法1200が示されている。1210において、第1の品質を有するL個のセラミックグリーンシートが、ESC本体の下部用に選択され、Lは、1よりも大きい整数である。1214において、開口部がL個のセラミックグリーンシートの1つまたは複数に切削され、ESCの下部のフィーチャを画定する。いくつかの例では、フィーチャは、セラミックグリーンシートにレーザ切削される。例えば、ガスチャネル、端子、多孔質プラグ、センサ、および/またはガス流のためのキャビティに対応する開口部が、グリーンシートに切削される。いくつかの例では、レーザを使用してセラミックグリーンシートの頂面をスコアリングまたはアブレーションし、基板を含む平面に平行なガスチャネルを形成する。他の例では、レーザを使用して1つまたは複数のセラミックグリーンシートにわたって、基板を含む平面に垂直に配向されたガスチャネル、キャビティ、または他のフィーチャを形成する。いくつかの例では、グリーンシートの各々は、0.5mm~2mmの範囲の厚さを有するが、他の厚さを使用することができる。
【0079】
1218において、第2の品質を有するU個のセラミックグリーンシートが、ESC本体の上部用に選択され、Uは、1よりも大きい整数である。いくつかの例では、第2の品質は、第1の品質よりも高い。例えば、第2の品質は、多孔性、純度、誘電率、損失接線、または他の特性において第1の品質とは異なり得る。
【0080】
1222において、フィーチャは、U個のセラミックグリーンシートの1つまたは複数に切削され、ESCの上部を画定する。1224において、RF電極または静電チャッキング電極などの電極が、U個のセラミックグリーンシートおよび/またはL個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上に形成される。いくつかの例では、電極は、セラミックグリーンシート上に金属粉末を印刷することによって形成される。
【0081】
1228において、L個のセラミックグリーンシートは、(フィーチャを整列させるために)回転的に整列され、接触して載置されて第1のスタックを形成する。1230において、多孔質プラグ材料が、L個のセラミックグリーンシートの1つまたは複数のフィーチャに任意選択で配置される。いくつかの例では、多孔質プラグ材料は、ESC本体の上部および下部に使用されるグリーンシート材料とは異なるグリーンシート材料を含む。1232において、U個のセラミックグリーンシートは、(フィーチャを整列させるために)回転的に整列され、接触して配置されて第2のスタックを形成する。1232において、多孔質プラグ材料が、U個のセラミックグリーンシートのフィーチャに任意選択で配置される。
【0082】
1236において、第1のスタックは、第2のスタックと接触して配置される。1238において、第1のスタックおよび第2のスタックは、加熱または焼成され、モノリシックESC本体を形成する。いくつかの例では、ESCスタックは、1000℃~2000℃の範囲の温度に加熱される。1242において、センサおよび端子が任意選択で設置される。1246において、ESC本体の1つまたは複数の表面が、必要に応じて機械加工される。機械加工は、ESC本体の表面を平らにするために使用することができる。理解され得るように、1つまたは複数のステップの順序は、前述の例から変更することができる。
【0083】
ここで図13を参照すると、モノリシック本体を備えたESCを製作するための別の方法1300が示されている。1310において、L個のセラミックグリーンシートが、ESC本体の下部用に選択される。1314において、フィーチャが、L個のセラミックグリーンシートの1つまたは複数に切削され、ESC本体の下部のフィーチャを画定する。1324において、電極が、L個のセラミックグリーンシートのうちの選択されたシート上に任意選択で形成される。
【0084】
1332において、L個のセラミックグリーンシートは、接触して配置されてスタックを形成する。1334において、多孔質プラグ材料が、L個のセラミックグリーンシートの1つまたは複数のフィーチャに任意選択で設置される。1338において、スタックは、加熱されてESC本体の下部を形成する。1340において、ESC本体の下部の上面が、任意選択で機械加工される。
【0085】
1342において、誘電体材料および/または導体材料が堆積される。いくつかの例では、誘電体材料および/または導体材料は、原子層堆積(ALD)、化学気相堆積(CVD)、スプレーコーティング、または他のプロセスなどの堆積プロセスを使用して堆積される。1346において、センサが、ESC本体の1つまたは複数のフィーチャに任意選択で設置される。いくつかの例では、フォトリソグラフィ、誘電体材料、導電性材料、および/もしくはマスキング材料の堆積、ならびに/またはエッチングを含む複数のプロセスステップが、RF端子または静電チャッキング端子および周囲の誘電体材料を画定するために実施される。理解され得るように、ESC本体の上部における誘電体材料の品質は、ESC本体の下部に使用されるセラミックグリーンシートよりも高くなり得る。
【0086】
いくつかの例では、モノリシック本体を備えたESCは、より高い電力用途に使用することができる。別個のセラミックプレート、金属本体、およびボンディング層を含む従来技術の設計は10kW~20kWに制限されていたが、モノリシック本体を備えたESCは、10kW~50kW以上の電力レベルで使用することができる。理解され得るように、より高い電力を使用すると、より高いエッチング速度が可能になる。
【0087】
前述の説明は、本質的に単に例示的であり、本開示、その適用、または使用を限定する意図は全くない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施することができる。したがって、本開示は具体的な例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を検討すると他の変更態様が明白となるので、本開示の真の範囲はそのような例に限定されるべきでない。方法における1つまたは複数の工程は、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で(または同時に)実行してもよいことを理解されたい。さらに、各実施形態は特定の特徴を有するものとして上記に説明されているが、本開示のいずれかの実施形態に関して説明したこれらの特徴のいずれか1つまたは複数を、他の実施形態において実施すること、および/または、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることが(たとえそのような組み合わせが明示的に説明されていないとしても)可能である。言い換えれば、説明された実施形態は相互に排他的ではなく、1つまたは複数の実施形態を互いに入れ替えることは本開示の範囲に含まれる。
【0088】
要素同士(例えば、モジュール同士、回路要素同士、半導体層同士など)の空間的および機能的関係は、「接続された」、「係合された」、「結合された」、「隣接した」、「隣に」、「上に」、「上方に」、「下方に」、および「配置された」などの様々な用語を使用して説明される。また、上記開示において第1の要素と第2の要素との間の関係が説明されるとき、「直接」であると明示的に説明されない限り、その関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の介在要素が存在しない直接的な関係の可能性があるが、第1の要素と第2の要素との間に1つまたは複数の介在要素が(空間的または機能的に)存在する間接的な関係の可能性もある。本明細書で使用する場合、A、B、およびCの少なくとも1つという表現は、非排他的論理ORを使用した論理(AまたはBまたはC)の意味で解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、およびCの少なくとも1つ」の意味で解釈されるべきではない。
【0089】
いくつかの実施態様では、コントローラはシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理装置を備えることができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器は「コントローラ」と呼ばれることがあり、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、ツールに対するウエハの搬入と搬出、ならびに、特定のシステムに接続または連動する他の搬送ツールおよび/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
【0090】
広義には、コントローラは、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実施するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0091】
コントローラは、いくつかの実施態様では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムの全てもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、コントローラは、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを備えることによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
【0092】
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0093】
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2021-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理システム用の静電チャックであって
セラミック製のモノリシック本体と、
前記モノリシック本体の頂面に隣接して前記モノリシック本体に配置され、チャッキング信号を選択的に受信するように構成された複数の第1の電極と、
前記モノリシック本体に形成され、バックサイドガスを前記頂面に供給するように構成されたガスチャネルと、
前記モノリシック本体に形成され、流体を受け取って前記モノリシック本体の温度を制御するように構成された複数の冷却剤チャネルと
を備える、静電チャック。
【請求項2】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体は、複数のセラミックグリーンシートを備える、静電チャック。
【請求項3】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体は、基板に隣接して配置された第1の部分と、前記第1の部分に隣接して位置する第2の部分とを備え、前記第1の部分は、第1の品質を有する第1の複数のセラミックグリーンシートで作製され、前記第2の部分は、前記第1の品質と異なる第2の品質を有する第2の複数のセラミックグリーンシートで作製される、静電チャック。
【請求項4】
請求項3に記載の静電チャックであって、
前記第2の複数のセラミックグリーンシートは、前記第1の複数のセラミックグリーンシートと比較して、増加した多孔性、低下した純度、増加した誘電率、または増加した損失接線の少なくとも1つを有する、静電チャック。
【請求項5】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記複数の第1の電極は、前記複数の冷却剤チャネルと前記頂面との間に配置される、静電チャック。
【請求項6】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体に配置され、RFバイアス信号を受信するように構成された複数の第2の電極をさらに備える、静電チャック。
【請求項7】
請求項6に記載の静電チャックであって、
前記複数の第2の電極は、前記複数の冷却剤チャネルと前記複数の第1の電極との間に配置される、静電チャック。
【請求項8】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記ガスチャネルの入口および出口の少なくとも1つに配置された多孔質プラグをさらに備える、静電チャック。
【請求項9】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体は、基板に隣接して配置された第1の部分と、前記第1の部分に隣接して配置された第2の部分とを備え、
前記第2の部分は、複数のセラミックグリーンシートで作製され、
前記第1の部分は、前記第2の部分上に堆積され、複数のセラミック層と、前記複数の第1の電極を画定する導電層とを含む、
静電チャック。
【請求項10】
請求項9に記載の静電チャックであって、
前記第1の部分は、原子層堆積および化学気相堆積からなる群から選択されるプロセスを使用して堆積される、静電チャック。
【請求項11】
請求項1に記載の静電チャックであって、
前記モノリシック本体は、リフトピンキャビティを画定し、前記リフトピンキャビティに配置されたリフトピンアセンブリをさらに備える、静電チャック。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国特許法35 U.S.C.371に基づいて2020年1月27日に国際出願されたPCT/US2020/015148に基づく出願であり、2019年2月12日に出願された米国仮出願第62/804,465号の利益を主張する。上記で参照された出願の全体の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
ここで図3を参照すると、ESC101の部分300が示されている。1つまたは複数の垂直入口(または出口)310は、流体を冷却剤チャネル228に提供する。モノリシック本体210は、バックサイドガスをガスチャネル234に供給する垂直ガスチャネル320を含む。多孔質プラグ324が、モノリシック本体210の底面に隣接する垂直ガスチャネル320の一端に配置される。多孔質プラグ325が、ガスチャネル234とESC101の頂面との間に配置される。多孔質プラグ324、325は、多孔質セラミックで作製され、モノリシック本体を形成するセラミックグリーンシートが焼成されるときに焼成され得る。いくつかの例では、多孔質プラグは省略されているか、またはモノリシック本体の焼成後に設置される。多孔質プラグは、ガスチャネル内のプラズマの形成を防止してプラズマへの視線を防止するための、小さな細孔を含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
ここで図6を参照すると、ESC101のモノリシック本体に形成された冷却剤チャネル層600が示されている。冷却剤チャネル層600は、バイファイラである冷却剤チャネル602を含む。冷却剤チャネル602は、冷却剤チャネル層600の中央に位置する入口604および出口608を含む。冷却剤チャネル602の一端は、中心近くから開始し、周辺に達するまで円形コイル状パターンで巻き付いている。冷却剤チャネル602は、コイル状パターンで周辺から中心に戻る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
ここで図10Aおよび図10Bを参照すると、ESC本体スタック1000が、セラミックグリーンシートから製作され得る。いくつかの例では、セラミックグリーンシートは、ESC101内の場所に応じて異なる品質を有する。高品質のセラミックグリーンシートが基板の近くで使用され、低品質のセラミックグリーンシートがESC101のより低いまたはそれほど重要でない部分で使用される。図10Aでは、加熱前のESC本体スタック1000が示されており、第1の品質を有するセラミックグリーンシート1006の第1のスタック1002を含む。ESC本体スタック1000はまた、第2の品質を有するセラミックグリーンシート1008の第2のスタック1004を含む。図10Bでは、加熱後のESC本体スタック1000が示されている。他の利点の中でも、ESC本体スタック1000は、加熱後にモノリシック本体1010を形成する。モノリシック本体1010は、改善された電気的特性および熱的特性を有し、早期の故障を引き起こす可能性のあるボンディング層を含まないか、または必要としない。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
図11Aでは、ESC本体スタック1100が、セラミックグリーンシート1106のスタックを含む。図11Bでは、セラミックグリーンシートをモノリシック本体1104に加熱後のESC本体スタック1100が示されている。図11Cでは、ESC101の上部に1つ以上のセラミック材料および1つ以上の導電性材料(例えば、電極を画定する)(両方の層は1120で集合的に特定される)が堆積された後の図11BのESC本体スタック1100が示されている。いくつかの例では、機械加工が堆積前に平面を提供するためにESC101の上面で実施される。
【国際調査報告】