(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-14
(54)【発明の名称】一体型ツール昇降機
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20220407BHJP
H01L 21/02 20060101ALI20220407BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549737
(86)(22)【出願日】2020-02-21
(85)【翻訳文提出日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 US2020019333
(87)【国際公開番号】W WO2020180505
(87)【国際公開日】2020-09-10
(32)【優先日】2019-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アヴァンジノ・ポール・アルバート
(72)【発明者】
【氏名】アントリク・ジャレル・ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン・ダニー・アーサー
(72)【発明者】
【氏名】トレッドウェル・ジェイソン・リー
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA01
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131BB03
5F131BB04
5F131CA46
5F131DA05
5F131DA32
5F131DA33
(57)【要約】
【解決手段】上部支持フレームワークと、第1の軸に沿って配列された複数の半導体処理チャンバと、上部支持フレームワークにより固定して支持され、第1の軸に実質的に平行な第2の軸に沿って伸展する直線誘導システムと、キャリッジとを含む半導体処理ツールを提供する。各チャンバは、上部支持フレームワークに対して固定して搭載された基底部分、および1つまたは複数の巻上特徴を伴う取外し可能な上部カバーを有する。キャリッジは、第2の軸に実質的に垂直な垂直軸を中心にして枢動するように構成された巻上アームを含み、直線誘導システムと移動可能に係合して、直線誘導システムに対して第2の軸に沿って並進するように構成される。キャリッジおよび巻上アームは、取外し可能な上部カバーの中のいずれかの前記巻上特徴と係合するように巻上アームの巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体処理ツールであって、
上部支持フレームワークと、
第1の軸に沿って配列された第1の複数の半導体処理チャンバと、
前記上部支持フレームワークにより固定して支持された、前記第1の軸に実質的に平行な第2の軸に沿って伸展する第1の直線誘導システムと、
第1のキャリッジと
を備え、
各前記半導体処理チャンバは、前記上部支持フレームワークに対して固定して搭載された基底部分を有し、1つまたは複数の巻上特徴を伴う取外し可能な上部カバーを有し、
前記第1のキャリッジは、1つまたは複数のリンクを伴う第1の巻上アームを含み、
前記第1の巻上アームは、前記第2の軸に実質的に垂直な垂直軸を中心にして枢動するように構成され、
前記第1のキャリッジは、前記第1の直線誘導システムと移動可能に係合して、前記第1の直線誘導システムに対して前記第2の軸に沿って並進するように構成され、
前記第1の巻上アームは、前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中のいずれかの前記巻上特徴と係合するように構成された巻上特徴係合インタフェースを含み、
前記第1のキャリッジおよび前記第1の巻上アームは、前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中のいずれかの前記巻上特徴と係合するように前記巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能である半導体処理ツール。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、前記第1のキャリッジは、前記第1の巻上アームを前記第1の直線誘導システムに対して垂直に、前記垂直軸に平行な方向に並進させる第1の垂直並進システムをさらに含む半導体処理ツール。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体処理ツールであって、電源をさらに備え、
前記第1の垂直並進システムは、前記第1の垂直並進システムに第1の機械的入力を提供するように構成されたモータを含み、前記第1の機械的入力は、前記第1の巻上アームを垂直に、前記垂直軸に平行な方向に並進させ、
前記第1のキャリッジは、前記電源に接続され、かつ前記第1の巻上アームに沿って経路設定され、かつコネクタにより終端される電気制御ケーブルをさらに含み、
各前記取外し可能な上部カバーは、前記コネクタと接続可能なように構成された電気的インタフェースをさらに含み、
前記電気制御ケーブルは、前記コネクタ、および前記第1の巻上アームの前記巻上特徴係合インタフェースがそれぞれ一度に前記半導体処理チャンバの中の1つだけの前記電気的インタフェースおよび前記巻上特徴とだけ同時に係合可能である長さからなる半導体処理ツール。
【請求項4】
請求項3に記載の半導体処理ツールであって、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の非一時的記憶素子とを備えるコントローラをさらに備え、前記1つまたは複数の非一時的記憶素子は、前記1つまたは複数のプロセッサを制御して、
各前記半導体処理チャンバの動作状態に関する情報を受信し、
前記電気的インタフェースにより前記半導体処理チャンバの中の1つに、その半導体処理チャンバの前記動作状態に関する前記情報がその半導体処理チャンバが人に安全な状態にあることを示すときだけ前記第1の垂直並進システムを動作させる第1の作動信号を提供させる
ための命令を記憶する半導体処理ツール。
【請求項5】
請求項3に記載の半導体処理ツールであって、
前記第1の直線誘導システムに沿った前記第1のキャリッジの位置に関するデータを生成するように構成された第1のキャリッジ位置センサと、
1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の非一時的記憶素子とを備えるコントローラであって、前記1つまたは複数の非一時的記憶素子は、前記1つまたは複数のプロセッサを制御して、
前記第1のキャリッジ位置センサが生成した前記データに基づき、前記第1の直線誘導システムに沿った前記第1のキャリッジの前記位置を決定し、
前記第1のキャリッジの前記位置の前記決定に基づき、一度に前記第1の複数の半導体処理チャンバの中の1つの前記半導体処理チャンバの前記電気的インタフェースだけに電力を供給させる
ための命令を記憶するコントローラと
をさらに備える半導体処理ツール。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体処理ツールであって、前記第1の複数の半導体処理チャンバの中の前記半導体処理チャンバに対する前記第1の巻上アームの位置に関するデータを生成するように構成されたアーム位置センサをさらに備え、前記1つまたは複数の非一時的記憶素子は、前記1つまたは複数のプロセッサを制御して、
前記アーム位置センサが生成したデータに基づき、前記第1の複数の半導体処理チャンバの中の前記半導体処理チャンバの各々に関して前記第1の巻上アームの前記位置を決定し、
前記第1の巻上アームの前記位置の前記決定、および前記第1のキャリッジの前記位置の前記決定に基づき、前記第1の巻上アームの前記巻上特徴係合インタフェースに最も近い前記第1の複数の半導体処理チャンバの中の前記半導体処理チャンバの前記電気的インタフェースだけに電力を供給させる
ための命令をさらに記憶する半導体処理ツール。
【請求項7】
請求項5に記載の半導体処理ツールであって、前記1つまたは複数の非一時的記憶素子は、前記1つまたは複数のプロセッサを制御して、前記第1のキャリッジを通過し、かつ前記垂直軸に平行で前記第2の軸に垂直な垂直面の第1の側だけで前記第1の巻上アームを動かすための命令をさらに記憶する半導体処理ツール。
【請求項8】
請求項3に記載の半導体処理ツールであって、
前記取外し可能な上部カバーの中の1つの前記巻上特徴と前記第1の巻上アームの前記巻上特徴係合インタフェースが係合したかどうかに関するデータを生成するように構成された係合センサと、
1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の非一時的記憶素子とを備えるコントローラであって、前記1つまたは複数の非一時的記憶素子は、前記1つまたは複数のプロセッサを制御して、
前記係合センサが生成した前記データに基づき、前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中の1つの前記巻上特徴と前記第1の巻上アームの前記巻上特徴係合インタフェースが係合したかどうかを判断し、
前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中の1つの前記巻上特徴と前記巻上特徴係合インタフェースが係合したと判断したことに応答してその前記取外し可能な上部カバーを包含する前記第1の複数の半導体処理チャンバの中の前記半導体処理チャンバの前記電気的インタフェースだけに電力を供給させる
ための命令を記憶するコントローラと
をさらに備える半導体処理ツール。
【請求項9】
請求項3に記載の半導体処理ツールであって、前記取外し可能な上部カバーは、前記電気ケーブルを通して前記電源から電力を受信する半導体処理ツール。
【請求項10】
請求項2に記載の半導体処理ツールであって、前記第1のキャリッジは、
前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中のいずれかの前記巻上特徴と係合し、
前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中の1つの前記巻上特徴と係合しないとき、前記第1の垂直並進システムが前記第1の巻上アームを垂直に並進させるのを防止する
ように構成された第1のインターロックをさらに含む半導体処理ツール。
【請求項11】
請求項2に記載の半導体処理ツールであって、前記第1の垂直並進システムは、直線ボールねじアクチュエータ、油圧アクチュエータ、ラックとピニオンを用いたアクチュエータ、およびケーブル巻上装置からなるグループから選択される半導体処理ツール。
【請求項12】
請求項2に記載の半導体処理ツールであって、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の非一時的記憶素子とを備えるコントローラをさらに備え、
前記第1の直線誘導システムは、前記第2の軸に沿って前記第1のキャリッジを並進させるように構成されたキャリッジ並進システムをさらに含み、
前記第1のキャリッジは、前記垂直軸に垂直な平面内で前記第1の巻上アームを動かすように構成された巻上アーム移動システムをさらに含み、
前記1つまたは複数の非一時的記憶素子は、前記1つまたは複数のプロセッサを制御して、
前記キャリッジ並進システムに、前記第2の軸に沿って前記第1のキャリッジを動かすようにさせ、
前記巻上アーム移動システムおよび前記第1の垂直並進システムに、前記第1の巻上アームを動かして、前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中の1つの前記巻上特徴と前記巻上特徴係合インタフェースを係合させ、
前記取外し可能な上部カバーの中の前記1つの前記巻上特徴と前記巻上特徴係合インタフェースが係合したとき、前記第1の垂直並進システムに、その前記取外し可能な上部カバーを垂直に並進させ、
前記取外し可能な上部カバーの中の前記1つの前記巻上特徴と前記巻上特徴係合インタフェースが係合したとき、前記巻上アーム移動システムに、前記垂直軸に垂直な前記平面内でその前記取外し可能な上部カバーを並進させる
ための命令を記憶する半導体処理ツール。
【請求項13】
請求項12に記載の半導体処理ツールであって、前記1つまたは複数の非一時的記憶素子は、前記1つまたは複数のプロセッサを制御して、
前記取外し可能な上部カバーの中の前記1つの前記巻上特徴と前記巻上特徴係合インタフェースが係合したとき、前記巻上アーム移動システムおよび前記第1の垂直並進システムに、前記第1の巻上アームを動かして、その前記取外し可能な上部カバーの前記巻上特徴から前記巻上特徴係合インタフェースを切り離させる
ための命令をさらに記憶する半導体処理ツール。
【請求項14】
請求項12に記載の半導体処理ツールであって、前記1つまたは複数の非一時的記憶素子は、前記1つまたは複数のプロセッサを制御して、
前記取外し可能な上部カバーの中の前記1つの前記巻上特徴と前記巻上特徴係合インタフェースが係合したとき、前記キャリッジ並進システムおよび前記巻上アーム移動システムに、前記垂直軸に垂直な前記平面内でその取外し可能な上部カバーを並進させる
ための命令をさらに記憶する半導体処理ツール。
【請求項15】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、
前記第1の複数の半導体処理チャンバの中の前記半導体処理チャンバは、ツール包絡面の内部にすべて配置され、
前記第1の巻上アームは、前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中のいずれも前記ツール包絡面の外側に動かすことができるように移動可能である半導体処理ツール。
【請求項16】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、
前記第1の直線誘導システムは、互いに平行であり且つ前記垂直軸に平行な方向に互いにずれた第1のレールおよび第2のレールをさらに含み、
前記第1のキャリッジは、前記第1のレールおよび前記第2のレールと同時に係合して、前記第1のレールおよび前記第2のレールと同時に係合している間、前記第1の直線誘導システムに対して前記第2の軸に沿って並進するように構成される半導体処理ツール。
【請求項17】
請求項16に記載の半導体処理ツールであって、前記第1のキャリッジは、前記第1の直線誘導システムの下方かつ前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記基底部分の上方で、第1の巻上アームを前記第1の直線誘導システムに対して垂直に、前記垂直軸に平行な方向に並進させるように構成された第1の垂直並進システムをさらに含む半導体処理ツール。
【請求項18】
請求項17に記載の半導体処理ツールであって、前記第1の垂直並進システムは、前記第1の直線誘導システムの上方で前記第1の巻上アームを垂直に並進させるようにさらに構成される半導体処理ツール。
【請求項19】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、
前記第1の直線誘導システムは、前記第1の複数の半導体処理チャンバの上方で垂直に、前記垂直軸に平行な方向にずれており、
前記第1のキャリッジは、前記第1の直線誘導システムの真下で垂直にずれている半導体処理ツール。
【請求項20】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、前記巻上特徴係合インタフェースは、前記巻上特徴係合インタフェースが前記垂直軸に垂直な2つ以上の軸を中心にして回転できるようにするように構成された継手を使用して前記第1の巻上アームの遠位端部と接続される半導体処理ツール。
【請求項21】
請求項20に記載の半導体処理ツールであって、前記継手は球面継手である半導体処理ツール。
【請求項22】
請求項20に記載の半導体処理ツールであって、前記継手は、前記巻上特徴係合インタフェースが前記垂直軸に平行な軸を中心にして回転できるようにするようにさらに構成された半導体処理ツール。
【請求項23】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、
各前記取外し可能な上部カバーの前記巻上特徴は、1対のサドルポストを含み、
各前記サドルポストは、1対の垂直ライザーロッド、および前記垂直ライザーロッドの上限を定め、ライザーロッドの間に広がるサドルプレートを含み
各前記サドルプレートは、第1の機械的インタフェース特徴を含み、
各前記巻上特徴の前記サドルポストは、前記第1の機械的インタフェース特徴が第1の距離だけ互いに離して間隔を置いて配置されるように位置決めされ、
前記巻上特徴係合インタフェースは、前記第1の距離だけ離して間隔を置いて配置された2つの第2の機械的インタフェース特徴を伴う梁を含み、
各前第1の記機械的インタフェース特徴は、前記第2の機械的インタフェース特徴の中の1つに相補的である半導体処理ツール。
【請求項24】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、
前記第1の複数の半導体処理チャンバの中の各前記半導体処理チャンバは、無線周波数(radio frequency、RF)発生器、ポンプ、および低温ポンプのうちの1つからなるグループから選択される取外し可能な構成要素を含み、
各前記取外し可能な構成要素は、1つまたは複数の第2の巻上特徴を含み、
前記巻上アームの前記巻上特徴係合インタフェースは、前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な構成要素の中のいずれかの前記第2の巻上特徴と係合するようにさらに構成され、
前記第1のキャリッジおよび前記第1の巻上アームは、前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な構成要素の中のいずれかの前記第2の巻上特徴と係合するように前記巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能である半導体処理ツール。
【請求項25】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、前記第1の巻上アームは、前記垂直軸に垂直な、前記巻上特徴係合インタフェースを含む直線区画を含む半導体処理ツール。
【請求項26】
請求項25に記載の半導体処理ツールであって、
前記第1の巻上アームは、前記第1の巻上アームが前記垂直軸を中心にして枢動するように構成された枢動区画を含み、
前記第1の巻上アームは、前記枢動区画と前記直線区画の間に広がり、かつ前記垂直軸に関して傾いた角度で配向される、角度を成す区画を含む半導体処理ツール。
【請求項27】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、前記第1の複数の半導体処理チャンバは、2つの前記半導体処理チャンバを備える半導体処理ツール。
【請求項28】
請求項27に記載の半導体処理ツールであって、前記第1の複数の半導体処理チャンバは、3つの前記半導体処理チャンバを備える半導体処理ツール。
【請求項29】
請求項28に記載の半導体処理ツールであって、前記第1の複数の半導体処理チャンバは、5つの前記半導体処理チャンバを備える半導体処理ツール。
【請求項30】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、
前記第1の軸に実質的に平行な、前記第1の軸からずれた第3の軸に沿って配列された第2の複数の半導体処理チャンバと、
前記第1の複数の半導体処理チャンバと前記第2の複数の半導体処理チャンバの間に配置された内部領域と、
前記上部支持フレームワークにより固定して支持された、前記第3の軸に実質的に平行な第4の軸に沿って伸展する第2の直線誘導システムと、
第2のキャリッジと
をさらに備え、
前記第1の直線誘導システムおよび前記第2の直線誘導システムは、前記内部領域の外側に位置決めされ、
前記第2の複数の半導体処理チャンバの中の各前記半導体処理チャンバは、前記上部支持フレームワークに対して固定して搭載された第2の基底部分を有し、1つまたは複数の第2の巻上特徴を伴う第2の取外し可能な上部カバーを有し、
前記第2のキャリッジは、1つまたは複数のリンクを伴う第2の巻上アームを含み、
前記第2の巻上アームは、前記第4の軸に垂直な第2の垂直軸を中心にして枢動するように構成され、
前記第2のキャリッジは、前記第2の直線誘導システムと移動可能に係合して、前記第2の直線誘導システムに対して前記第4の軸に沿って並進するように構成され、
前記第2の巻上アームは、前記第2の複数の半導体処理チャンバの中の前記半導体処理チャンバの前記第2の取外し可能な上部カバーの中のいずれかの前記第2の巻上特徴と係合するように構成された第2の巻上特徴係合インタフェースを含み、
前記第2のキャリッジおよび前記第2の巻上アームは、前記第2の複数の半導体処理チャンバの中の前記半導体処理チャンバの前記第2の取外し可能な上部カバーの中のいずれかの前記巻上特徴と係合するように前記第2の巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能である半導体処理ツール。
【請求項31】
請求項30に記載の半導体処理ツールであって、
前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記基底部分、前記第2の複数の半導体処理チャンバの前記第2の基底部分、および前記内部領域は、すべて第2の包絡面の内部に配置され、
前記第1の巻上アームは、前記第1の複数の半導体処理チャンバの中のいずれかの前記取外し可能な上部カバーを前記第2の包絡面の外側で動かすことができるように移動可能であり、
前記第2の巻上アームは、前記第2の複数の半導体処理チャンバの中のいずれかの前記第2の取外し可能な上部カバーを前記第2の包絡面の外側で動かすことができるように移動可能である半導体処理ツール。
【請求項32】
請求項30に記載の半導体処理ツールであって、
前記第2の取外し可能な上部カバーは、前記取外し可能な上部カバーと同じタイプからなり、
前記第2の巻上特徴係合インタフェースは、前記巻上特徴係合インタフェースと同じタイプからなり、
前記第2の巻上特徴は、前記巻上特徴と同じタイプからなる半導体処理ツール。
【請求項33】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、前記第1のキャリッジが前記第1の直線誘導システムと係合したとき、前記第1のキャリッジと前記第1の直線誘導システムの界面でシールを生み出すベローズをさらに備える半導体処理ツール。
【請求項34】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、
第2のキャリッジをさらに備え、
前記第2のキャリッジは、1つまたは複数のリンクを伴う第2の巻上アームを含み、前記第2の巻上アームは、前記第2の軸に垂直な第2の垂直軸を中心にして枢動するように構成され、
前記第2のキャリッジは、前記第1の直線誘導システムと移動可能に係合して、前記第1の直線誘導システムに対して前記第2の軸に沿って並進するように構成され、
前記第2の巻上アームは、前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中のいずれかの前記巻上特徴と係合するように構成された第2の巻上特徴係合インタフェースを含み、
前記第2のキャリッジおよび前記第2の巻上アームは、前記第1の複数の半導体処理チャンバの前記取外し可能な上部カバーの中のいずれかの前記巻上特徴と係合するように前記第2の巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能であり、
前記第1の直線誘導システムは、前記第1のキャリッジおよび前記第2のキャリッジが前記第1の直線誘導システムに同時に係合し、前記第2の軸に沿って移動可能であることができるようにさらに構成される半導体処理ツール。
【請求項35】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、前記取外し可能な上部カバーは基板ではない半導体処理ツール。
【請求項36】
請求項1に記載の半導体処理ツールであって、前記第1の巻上アームは、基板を支持するように構成されない半導体処理ツール。
【請求項37】
請求項36に記載の半導体処理ツールであって、前記巻上特徴係合インタフェースは、前記基板を支持するように構成されない半導体処理ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
PCT願書様式は、本出願の一部として本明細書と同時に提出される。同時に提出されるPCT願書様式で識別されるように、本出願が利益または優先権を主張する各出願は、参照により全体が事実上本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0002】
多くの半導体処理ツールは、保守、点検、および修理中に取り除かれる大きくて重い構成要素を有する。
【発明の概要】
【0003】
本明細書で記述するのは、保守、点検、および修理のために半導体処理ツールの構成要素を動かすための新規な装置およびシステムである。これらのツールは、ツールの支持フレームワークに直接に、または間接的に搭載された、直線状アレイの形で並んで配列された多数の半導体処理チャンバを有してよい。半導体処理チャンバの多くの構成要素は、従来はツールと別個の、床により完全に支持された従来の巻上設備、たとえばクレーンまたはフォークリフトを使用して持ち上げられ、動かされるが、本明細書で記述するいくつかのツールは、ツール自体の中に一体化された、取外し可能な構成要素を動かすための巻上システムを有する。いくつかの実装形態では巻上システムは、支持フレームワークに直接に、または間接的に搭載された、半導体処理チャンバの直線状アレイに沿って伸展する直線誘導システムを含んでよい。直線誘導システムに接続され、それにより支持されるのは、半導体処理チャンバのいずれかの構成要素と接触し、それらを持ち上げ、動かすことができる移動可能な巻上アームを有する移動可能なキャリッジ(運び台)であってよく、キャリッジおよびその巻上アームは、一緒になると巻上アームが半導体処理チャンバの中のいずれかの取外し可能な構成要素と接触して、それらを動かすことができるように直線誘導システムに沿って動くことができる。巻上アームおよび取外し可能な構成要素は、巻上アームが取外し可能な構成要素と接触してそれらを持ち上げることができるようにする相補的接続特徴を有してよい。取外し可能な構成要素をキャリッジが持ち上げるとき、その取外し可能な構成要素の重量は、巻上アーム、キャリッジ、および直線誘導システムを通して支持フレームワークに完全に伝えられる。いくつかの実施形態ではキャリッジは、直線誘導システムから、たとえば直線誘導システムの下方に、または直線誘導システムの側面に垂れ下がってよい。
【0004】
いくつかの実装形態では、人は、直線誘導システムに沿ってキャリッジを動かし、さらにまた取外し可能な構成要素と接触する位置の中に巻上アームを動かしてよい。いくつかのそのような実装形態では、巻上アームを上げ下げするキャリッジ上の巻上機構など、モータによりキャリッジのさまざまな様態に動力を供給してよい。いくつかの他の実施形態では、モータおよび他の移動機構は、直線誘導システムに沿ってキャリッジを動かしてよい、および/または巻上アームを水平および/または垂直に動かしてよい。プロセッサおよびメモリを有するコントローラは、キャリッジおよび巻上アームの動きを制御することができる。
【0005】
いくつかの代替実施形態ではツールは、キャリッジおよび直線誘導システムと異なる巻上システムを有してよい。これらの代替実施形態は、支持フレームワークに接続された1つまたは複数の付着点に接続する分離できる巻上システムを使用する。この分離できる巻上システムは、床の上に位置決めされ、床により支持され、垂直部材に側面支持を提供するために支持フレームワーク上の付着点に接続された垂直部材を有する。分離できる巻上システムはまた、垂直部材が1つまたは複数の付着点に接続されると半導体処理チャンバの中の1つの取外し可能な構成要素と接続してそれを持ち上げることができる垂直部材に移動可能に付着した巻上アームを含む。いくつかの実施形態では、分離できる巻上システムはその巻上アームを除いて、1つまたは複数の付着点に接続されると静止し、一方では、いくつかの他の実施形態では、分離できる巻上システムおよびそれが接続される付着点は、半導体処理チャンバのアレイに沿って同時に移動可能である。
【0006】
いくつかの実施形態では、半導体処理ツールを提供してよい。半導体処理ツールは、上部支持フレームワークと、第1の軸に沿って配列された第1の複数の半導体処理チャンバと、上部支持フレームワークにより固定して支持された、第1の軸に実質的に平行な第2の軸に沿って伸展する第1の直線誘導システムと、第1のキャリッジとを含んでよい。各半導体処理チャンバは、上部支持フレームワークに対して固定して搭載された基底部分を有してよく、1つまたは複数の巻上特徴を伴う取外し可能な上部カバーを有してよく、第1のキャリッジは、1つまたは複数のリンクを伴う第1の巻上アームを含んでよく、第1の巻上アームは、第2の軸に対して実質的に垂直な垂直軸を中心にして枢動するように構成されてよく、第1のキャリッジは、第1の直線誘導システムと移動可能に係合して、第1の直線誘導システムに対して第2の軸に沿って並進するように構成されてよく、第1の巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中のいずれかの巻上特徴と係合するように構成された巻上特徴係合インタフェースを含んでよく、第1のキャリッジおよび第1の巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中のいずれかの巻上特徴と係合するように巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能であってよい。
【0007】
いくつかの実施形態では第1のキャリッジは、第1の直線誘導システムに対して垂直に、垂直軸に平行な方向に第1の巻上アームを並進させるように構成された第1の垂直並進システムをさらに含んでよい。
【0008】
いくつかのそのような実施形態では、半導体処理ツールは、電源をさらに含んでよい。第1の垂直並進システムは、第1の垂直並進システムに第1の機械的入力を提供するように構成されたモータを含んでよく、第1の機械的入力は、垂直方向に、垂直軸に平行な方向に第1の巻上アームを並進させてよく、第1のキャリッジは、電源に接続され、かつ第1の巻上アームに沿って経路設定され、かつコネクタにより終端される電気制御ケーブルをさらに含んでよく、各取外し可能な上部カバーは、コネクタと接続可能なように構成された電気的インタフェースをさらに含んでよく、電気制御ケーブルは、コネクタ、および第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースがそれぞれ一度に半導体処理チャンバの中の1つだけの電気的インタフェースおよび巻上特徴とだけ同時に係合可能な長さからなってよい。
【0009】
いくつかの他のそのような実施形態では半導体処理ツールは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の非一時的記憶素子とを有するコントローラをさらに含んでよく、1つまたは複数の非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、各半導体処理チャンバの動作状態に関する情報を受信して、電気的インタフェースにより半導体処理チャンバの中の1つに、その半導体処理チャンバが人に安全な状態あることをその半導体処理チャンバの動作状態に関する情報が示すときだけ第1の垂直並進システムを動作させる第1の作動信号を提供させるための命令を記憶する。
【0010】
いくつかの他のそのような実施形態では、半導体処理ツールは、第1の直線誘導システムに沿った第1のキャリッジの位置に関するデータを生成するように構成された第1のキャリッジ位置センサと、1つまたは複数のプロセッサおよび1つまたは複数の非一時的記憶素子を備えるコントローラとをさらに含んでよく、1つまたは複数の非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、第1のキャリッジ位置センサが生成したデータに基づき第1の直線誘導システムに沿った第1のキャリッジの位置を決定し、かつ第1のキャリッジの位置の決定に基づき、一度に第1の複数の半導体処理チャンバの中の1つの半導体処理チャンバの電気的インタフェースだけに電力を供給させるための命令を記憶する。
【0011】
いくつかの他の実施形態では、半導体処理ツールは、第1の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバに対する第1の巻上アームの位置に関するデータを生成するように構成されたアーム位置センサをさらに含んでよく、1つまたは複数の非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、アーム位置センサが生成したデータに基づき、第1の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバの各々に対する第1の巻上アームの位置を決定し、かつ第1の巻上アームの位置の決定および第1のキャリッジの位置の決定に基づき、第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースに最も近い、第1の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバの電気的インタフェースだけに電力を供給させる命令をさらに記憶する。
【0012】
いくつかの他の実施形態では、1つまたは複数の非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、第1のキャリッジを通過し、かつ垂直軸に平行で第2の軸に垂直な垂直面の第1の側でだけ第1の巻上アームを動かす命令をさらに記憶してよい。
【0013】
いくつかの他のそのような実施形態では、半導体処理ツールは、取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースが係合したかどうかに関するデータを生成するように構成された係合センサと、1つまたは複数のプロセッサおよび1つまたは複数の非一時的記憶素子を備えるコントローラとをさらに含んでよく、1つまたは複数の非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、係合センサが生成したデータに基づき、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースが係合したかどうかを判断して、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合したと判断したことに応答してその取外し可能な上部カバーを包含する第1の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバの電気的インタフェースだけに電力を供給させるための命令を記憶する。
【0014】
いくつかの他のそのような実施形態では、取外し可能な上部カバーは、電気ケーブルを通して電源から電力を受信してよい。
【0015】
いくつかのそのような実施形態では、第1のキャリッジは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中のいずれかの巻上特徴と係合して、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と係合しないときに第1の垂直並進システムが第1の巻上アームを垂直方向に並進させないように構成される第1のインターロックをさらに含んでよい。
【0016】
いくつかのそのような実施形態では、第1の垂直並進システムは、直線ボールねじアクチュエータ、油圧アクチュエータ、ラックとピニオンを用いたアクチュエータ、およびケーブル巻上装置であってよい。
【0017】
いくつかのそのような実施形態では、半導体処理ツールは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の非一時的記憶素子とを備えるコントローラをさらに含んでよい。第1の直線誘導システムは、第2の軸に沿って第1のキャリッジを並進させるように構成されたキャリッジ並進システムをさらに含んでよく、第1のキャリッジは、垂直軸に垂直な平面内で第1の巻上アームを動かすように構成された巻上アーム移動システムをさらに含んでよく、1つまたは複数の非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、キャリッジ並進システムに、第1のキャリッジが第2の軸に沿って動くようにさせ、巻上アーム並進システムおよび第1の垂直並進システムに、第1の巻上アームを動かして、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースを係合させ、取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合したときに第1の垂直並進システムに、取外し可能な上部カバーを垂直に並進させ、取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合したときに第1の垂直並進システムに、その取外し可能な上部カバーを並進させ、取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合したときに巻上アーム移動システムに、その取外し可能な上部カバーを垂直軸に垂直な平面内で並進させるための命令を記憶してよい。
【0018】
いくつかの他のそのような実施形態では、1つまたは複数の非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合したときに巻上アーム移動システムおよび第1の垂直並進システムに、第1の巻上アームを動かして、その取外し可能な上部カバーの巻上特徴から巻上特徴係合インタフェースを切り離させるための命令をさらに記憶してよい。
【0019】
いくつかの他のそのような実施形態では、1つまたは複数の非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合したときにキャリッジ並進システムおよび巻上アーム移動システムに、垂直軸に垂直な平面内でその取外し可能な上部カバーを並進させるための命令をさらに記憶してよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバは、すべてツール包絡面の内部に配置されてよく、第1の巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーのいずれもツール包絡面の外側に動かすことができるように移動可能であってよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1の直線誘導システムは、互いに平行で垂直軸に平行な方向に互いにずれた第1のレールおよび第2のレールをさらに含んでよく、第1のキャリッジは、第1のレールおよび第2のレールと同時に係合して、第1のレールおよび第2のレールと同時に係合している間、第1の直線誘導システムに対して第2の軸に沿って並進するように構成されてよい。
【0022】
いくつかのそのような実施形態では、第1のキャリッジは、第1の直線誘導システムの下方で、かつ第1の複数の半導体処理チャンバの上方で、第1の巻上アームを第1の直線誘導システムに対して垂直に、垂直軸に平行な方向に並進させるように構成された第1の垂直並進システムをさらに含んでよい。
【0023】
いくつかの他のそのような実施形態では、第1の垂直並進システムは、第1の直線誘導システムの上方で第1の巻上アームを垂直に並進させるようにさらに構成されてよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1の直線誘導システムは、垂直軸に平行な方向に、第1の複数の半導体処理チャンバの上方で垂直にずれてよく、第1のキャリッジは、第1の直線誘導システムの真下で垂直にずれてよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、巻上特徴係合インタフェースは、垂直軸に垂直な2つ以上の軸を中心にして巻上特徴係合インタフェースが回転できるようにするように構成された継手を使用して、第1の巻上アームの遠位端部と接続されてよい。
【0026】
いくつかのそのような実施形態では、継手は球面継手であってよい。
【0027】
いくつかのそのような実施形態では、継手は、垂直軸に平行な軸を中心にして巻上特徴係合インタフェースが回転できるようにするようにさらに構成されてよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、各取外し可能な上部カバーの巻上特徴は、1対のサドルポストを含んでよく、各サドルポストは、1対の垂直ライザーロッド(riser rod)、および垂直ライザーロッドの上限を定め、垂直ライザーロッドの間に広がるサドルプレートを含んでよく、各サドルプレートは、第1の機械的インタフェース特徴を含んでよく、各巻上特徴のサドルポストは、第1の機械的インタフェース特徴を第1の距離だけ互いに離して間隔を置いて配置するように位置決めされてよく、巻上特徴係合インタフェースは、第1の距離だけ離して間隔を置いて配置された2つの第2の機械的インタフェース特徴を伴う梁を含んでよく、各第1の機械的インタフェース特徴は、第2の機械的インタフェース特徴の1つに相補的であってよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、第1の複数の半導体処理チャンバの中の各半導体処理チャンバは、無線周波数(radio frequency、RF)発生器、ポンプ、および低温ポンプであってよい取外し可能な構成要素を含んでよい。各取外し可能な構成要素は、1つまたは複数の第2の巻上特徴を含んでよく、第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素の中のいずれかの第2の巻上特徴と係合するようにさらに構成されてよく、第1のキャリッジおよび第1の巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素の中のいずれかの第2の巻上特徴と係合するように巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように可動であってよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、第1の巻上アームは、垂直軸に垂直な、巻上特徴係合インタフェースを含む直線区画を含んでよい。
【0031】
いくつかのそのような実施形態では、第1の巻上アームは、自身が垂直軸を中心にして枢動するように構成された枢動区画を含んでよく、枢動区画と直線区画の間に広がる、垂直軸に対して斜角で配向された角度を成す区画を含んでよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、第1の複数の半導体処理チャンバは、2つの半導体処理チャンバを含んでよい。
【0033】
いくつかのそのような実施形態では、第1の複数の半導体処理チャンバは、3つの半導体処理チャンバを含んでよい。
【0034】
いくつかの他のそのような実施形態では、第1の複数の半導体処理チャンバは、5つの半導体処理チャンバを含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、半導体処理ツールは、第1の軸に実質的に平行な、第1の軸からずれた第3の軸に沿って配列された第2の複数の半導体処理チャンバと、第1の複数の半導体処理チャンバと第2の複数の半導体処理チャンバの間に配置された内部領域と、上部支持フレームワークにより固定して支持され、第3の軸に実質的に平行な第4の軸に沿って伸展する第2の直線誘導システムと、第2のキャリッジとをさらに含んでよい。第1の直線誘導システムおよび第2の直線誘導システムは、内部領域の外側に位置決めされてよく、第2の複数の半導体処理チャンバの中の各半導体処理チャンバは、上部支持フレームワークに対して固定して搭載された第2の基底部分を有してよく、1つまたは複数の第2の巻上特徴を伴う第2の取外し可能な上部カバーを有し、第2のキャリッジは、1つまたは複数のリンクを伴う第2の巻上アームを含んでよく、第2の巻上アームは、第4の軸に垂直な第2の垂直軸を中心にして枢動するように構成されてよく、第2のキャリッジは、第2の直線誘導システムと移動可能に係合して、第2の直線誘導システムに対して第4の軸に沿って並進するように構成されてよく、第2の巻上アームは、第2の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバの第2の取外し可能な上部カバーの中のいずれかの第2の巻上特徴と係合するように構成された第2の巻上特徴係合インタフェースを含んでよく、第2のキャリッジおよび第2の巻上アームは、第2の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバの第2の取外し可能な上部カバーの中のいずれかの巻上特徴と係合するように第2の巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能であってよい。
【0036】
いくつかのそのような実施形態では、第1の複数の半導体処理チャンバの基底部分、第2の複数の半導体処理チャンバの第2の基底部分、および内部領域は、すべて第2の包絡面の内部に配置されてよく、第1の巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの中のいずれかの取外し可能な上部カバーを第2の包絡面の外側に動かすことができるように移動可能であってよく、第2の巻上アームは、第2の複数の半導体処理チャンバの中のいずれかの第2の取外し可能な上部カバーを第2の包絡面の外側に動かすことができるように移動可能であってよい。
【0037】
いくつかのそのような実施形態では、第2の取外し可能な上部カバーは、取外し可能な上部カバーと同じタイプからなってよく、第2の巻上特徴係合インタフェースは、巻上特徴係合インタフェースと同じタイプからなってよく、第2の巻上特徴は、巻上特徴と同じタイプからなってよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、半導体処理ツールは、第1のキャリッジが第1の直線誘導システムと係合したときに第1のキャリッジと第1の直線誘導システムの界面でシールを生み出すベローズをさらに含んでよい。
【0039】
いくつかのような実施形態では、半導体処理ツールは、第2のキャリッジをさらに含んでよい。第2のキャリッジは、1つまたは複数のリンクを伴う第2の巻上アームを含んでよく、第2の巻上アームは、第2の軸に垂直な第2の垂直軸を中心にして枢動するように構成され、第2のキャリッジは、第1の直線誘導システムと移動可能に係合して、第1の直線誘導システムに対して第2の軸に沿って並進するように構成されてよく、第2の巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中のいずれかの巻上特徴と係合するように構成された第2の巻上特徴係合インタフェースを含んでよく、第2のキャリッジおよび第2の巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中のいずれかの巻上特徴と係合するように第2の巻上アームの第2の巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能であってよく、第1の直線誘導システムは、第1のキャリッジおよび第2のキャリッジが第1の直線誘導システムに同時に係合されて、第2の軸に沿って移動可能であることができるようにさらに構成されてよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、取外し可能な上部カバーは、基板ではなくてよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、第1の巻上アームは、基板を支持するように構成されなくてよい。
【0042】
いくつかのそのような実施形態では、巻上特徴係合インタフェースは、基板を支持するように構成されなくてよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、半導体処理ツールを提供してよい。半導体処理ツールは、支持フレームワークと、第1の軸に沿って配列された第1の複数の半導体処理チャンバと、支持フレームワークに接続された第1の付着点と、第1の分離できる巻上システムとを含んでよい。各半導体処理チャンバは、支持フレームワークに対して固定して搭載された基底部分を有してよく、1つまたは複数の巻上特徴を伴う取外し可能な上部カバーを有してよく、第1の分離できる巻上システムは、相補的付着点を有する上端部と移動機構を有する下端部とを伴う垂直部材を含んでよく、相補的付着点は、第1の付着点に分離できるように接続されてよく、移動機構は、床により支持されてよく、第1の分離できる巻上システムは、垂直部材に接続された、1つまたは複数のリンクを有する巻上アームをさらに含んでよく、巻上アームは、第1の軸に実質的に垂直な垂直軸を中心にして枢動するように構成されてよく、巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中のいずれかの巻上特徴と係合するように構成された巻上特徴係合インタフェースを含んでよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、第1の分離できる巻上システムは、支持フレームワークに対して垂直な方向に、垂直軸に平行な方向に巻上アームを並進させるように構成された垂直並進システムをさらに含んでよい。
【0045】
いくつかのそのような実施形態では、第1の垂直並進システムは、第1の垂直並進システムに第1の機械的入力を提供するように構成されたモータを含んでよく、第1の機械的入力は、垂直部材に沿って巻上アームを並進させる。
【0046】
いくつかのそのような実施形態では、第1の垂直並進システムは、垂直部材に沿って単一体として巻上アームと一緒に動くように構成されてよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、移動機構は、折りたためる車輪を含んでよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、半導体処理ツールを提供してよい。半導体処理ツールは、上部付着点を有する支持フレームワークと、上部付着点の下方で垂直方向にずれた下部付着点と、第1の軸に沿って配列された第1の複数の半導体処理チャンバと、分離できる巻上システムとを含んでよい。各半導体処理チャンバは、支持フレームワークに対して固定して搭載された基底部分を有してよく、1つまたは複数の巻上特徴を伴う取外し可能な構成要素を有し、分離できる巻上システムは、高い付着点を有する上端部、最下部付着点を有する下端部、および移動機構を伴う垂直部材を含んでよく、高い付着点は、上部付着点に分離できるように接続されてよく、最下部付着点は、下部付着点に分離できるように接続されてよく、分離できる巻上システムは、第1の軸に実質的に垂直な垂直軸を中心にして枢動するように構成された、1つまたは複数のリンクを有する巻上アームと、支持フレームワークに対して垂直方向に、垂直軸に平行な方向に巻上アームを並進させるように構成された垂直並進システムとをさらに含んでよい。巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素の中のいずれかの巻上特徴と係合するように構成された巻上特徴係合インタフェースを含んでよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、垂直並進システムは、第1の垂直並進システムに第1の機械的入力を提供するように構成されたモータを含んでよく、第1の機械的入力は、垂直軸に平行な方向に巻上アームを並進させる。
【0050】
いくつかのそのような実施形態では、半導体処理ツールは、電源をさらに含んでよい。分離できる巻上システムは、電源に接続され、かつ巻上アームに沿って経路設定され、かつコネクタにより終端された電気制御ケーブルをさらに含んでよく、各取外し可能な構成要素は、コネクタと接続可能なように構成された電気的インタフェースをさらに含んでよく、電気制御ケーブルは、コネクタ、および巻上アームの巻上特徴係合インタフェースがそれぞれ一度に半導体処理チャンバの1つだけの電気的インタフェースおよび巻上特徴とだけ同時に係合可能な長さからなってよい。
【0051】
いくつかの他のそのような実施形態では、半導体処理ツールは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数非一時的記憶素子とを備えるコントローラをさらに含んでよく、1つまたは複数の非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、各半導体処理チャンバの動作状態に関する情報を受信して、電気的インタフェースにより半導体処理チャンバの1つに、その半導体処理チャンバが人に安全な状態あることをその半導体処理チャンバの動作状態に関する情報が示すときだけ垂直並進システムを動作させる第1の作動信号を提供させるための命令を記憶する。
【0052】
いくつかの他のそのような実施形態では、取外し可能な構成要素は、電気ケーブルを通して電源から電力を受信してよい。
【0053】
いくつかのそのような実施形態では、垂直並進システムは、直線ボールねじアクチュエータ、油圧アクチュエータ、ラックとピニオンを用いたアクチュエータ、およびケーブル巻上装置であってよい。
【0054】
いくつかのような実施形態では、分離できるシステムは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中のいずれかの巻上特徴と係合して、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と係合しないときに第1の垂直並進システムが第1の巻上アームを垂直方向に並進させないように構成される第1のインターロックをさらに含んでよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、移動機構は、4つの車輪を含んでよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、移動機構は、折りたためる1組の車輪を含んでよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、第1の垂直並進システムは、垂直部材に沿って単一体として巻上アームと一緒に動くように構成されてよい。
【0058】
いくつかのそのような実施形態では、垂直部材は、第1の垂直並進システムが動くように構成されたスライドレールをさらに含んでよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、移動機構は、下部付着点および上部付着点に接続されたとき、床により支持されなくてよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、移動機構は、下部付着点および上部付着点に接続されたとき、床により支持されてよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、下部付着点は、複数の処理チャンバの基底部分の下方で垂直方向にずれてよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、支持フレームワークは、複数の上部付着点をさらに含んでよく、ツールは、複数の上部付着点の下方でずれた複数の下部付着点をさらに含んでよく、複数の半導体処理チャンバは、Nの処理チャンバを含んでよく、複数の上部付着点は、N-1の上部付着点を含んでよく、複数の下部付着点は、N-1の下部付着点を含んでよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、巻上アームは、3つ以上のリンク、二重肩継手、および二重エルボ継手をさらに含んでよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、取外し可能な構成要素は、基板ではなくてよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、巻上アームは、基板を支持するように構成されなくてよい。
【0066】
いくつかのそのような実施形態では、巻上特徴係合インタフェースは、基板を支持するように構成されなくてよい。
【0067】
本明細書では、同様の参照符号が同様の要素を指す添付図面の図の形で、本明細書で開示するさまざまな実装形態を限定としてではなく例として例示する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【
図1】2つの複数の半導体処理チャンバを含む半導体処理ツールの例の上面図の概略図を描く。
【0069】
【
図2】
図1の半導体処理ツールの例の一部分の第1の例の透視図を描く。
【0070】
【
図3】
図2の半導体ツールの例の一部分の詳細な透視図を描く。
【0071】
【
図4A】
図3の第1の巻上アームの例の一部の横断面図を描く。
【
図4B】
図3の取外し可能な上部カバーの例のオフアングル図を描く。
【0072】
【
図5】
図3のツールの一部分の同じ詳細な透視図を描く。
【0073】
【
図6A】
図2の半導体ツールの例の一部分の第1の例の、取外し可能な構成要素の例の動きのシーケンスを描く。
【
図6B】
図2の半導体ツールの例の一部分の第1の例の、取外し可能な構成要素の例の動きのシーケンスを描く。
【
図6C】
図2の半導体ツールの例の一部分の第1の例の、取外し可能な構成要素の例の動きのシーケンスを描く。
【
図6D】
図2の半導体ツールの例の一部分の第1の例の、取外し可能な構成要素の例の動きのシーケンスを描く。
【
図6E】
図2の半導体ツールの例の一部分の第1の例の、取外し可能な構成要素の例の動きのシーケンスを描く。
【0074】
【0075】
【
図8】
図1のツール概略図の一部分の第2の代替例の透視図を描く。
【0076】
【0077】
【
図10】1つの直線誘導システムと係合した2つの第1のキャリッジを有する、
図6A~
図6Eに似たツールの例を描く。
【0078】
【
図11】
図1のツール概略図に示す半導体処理ツールに類似する半導体処理ツールの例の上面図を描くが、追加の詳細および特徴を示す。
【0079】
【
図12】
図6Eの半導体処理ツールの例の上面図を描くが、追加の特徴を共に示す。
【0080】
【
図13】半導体処理ツールの例1200の一部の構成図を描く。
【0081】
【0082】
【
図15A】
図14の半導体処理ツールの別の例および分離できる巻上システムの第1の例の側面図を描く。
【
図15B】
図14の半導体処理ツールの別の例および分離できる巻上システムの第1の例の側面図を描く。
【0083】
【
図16】分離できる巻上システムの第2の例の透視図を描く。
【0084】
【0085】
【
図18A】ツールと
図16および
図17の分離できる巻上システムの第2の例の間の付着シーケンスの側面図を描く。
【
図18B】ツールと
図16および
図17の分離できる巻上システムの第2の例の間の付着シーケンスの側面図を描く。
【0086】
【0087】
【
図20A】分離できる巻上システムの第2の例による取外し可能な構成要素の例の動きのシーケンスを描く。
【
図20B】分離できる巻上システムの第2の例による取外し可能な構成要素の例の動きのシーケンスを描く。
【0088】
【
図21】
図16の分離できる巻上システムの第2の例の別の構成を描く。
【発明を実施するための形態】
【0089】
以下の記述では、提示する実施形態を十分に理解することができるようにするために数多くの特有の詳細について示す。開示する実施形態は、これらの特有の詳細の一部またはすべてなしに実施されてよい。他の実例では、開示する実施形態を不必要に不明瞭にしないために、周知の処理動作について詳細に記述しなかった。開示する実施形態について特有の実施形態と関連づけて記述するが、その一方で、開示する実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されよう。
【0090】
半導体処理ツールは、典型的にはこの処理を可能にする他の構成要素部分と共に1つまたは複数の基板の処理が行われる少なくとも1つの処理チャンバを有する。基板処理の例は、化学蒸着法(chemical vapor deposition、CVD)、プラズマ化学蒸着(plasma enhanced chemical vapor deposition、PECVD)、原子層体積(atomic layer deposition、ALD)を使用する、基板上への材料の堆積だけではなく、例えば、原子層エッチング(atomic layer etching、ALE)を使用する、導体、半導体、および誘電体を含むさまざまな材料のパターン形成およびエッチングも含む。本出願では、「半導体ウエハ」、「ウエハ」、「基板」、「ウエハ基板」、および「部分的に製作された集積回路」という用語を交換可能に使用する。たとえば、半導体基板上に膜を堆積させるための動作は、真空ポンプにより真空下で維持されてよい内部体積に単一基板ホルダを伴う処理チャンバを有する基板処理装置内で遂行されてよい。基板ホルダ、たとえば台座は、台座および基板を加熱してよい加熱要素を有してよい。また(たとえば)膜前駆体、キャリアガスおよび/またはパージガスおよび/または処理ガス、2次反応物などを配送するためにチャンバに流体で連結されているのは、ガス配送システムおよびシャワーヘッドである。プラズマに電力を供給するためのRF電源および整合ネットワークなどの、処理チャンバ内部でプラズマを発生させるための設備もまた装置内に含まれてよい。プラズマエネルギーは、(たとえば、適切な機械可読命令を有するシステムコントローラを介して)処理ステーション圧力、ガス濃度、RF電源、RF供給源周波数、およびプラズマ電力パルスタイミングのうちの1つまたは複数を制御することにより制御されよい。RF電源は、任意の適切な周波数のRF電力を提供してよく、互いに独立して高周波および低周波のRF電源を制御するように構成されてよく、50kHz~500kHzの間および1.8MHz~2.45GHzの間の周波数を含んでよい。
【0091】
多くの基板処理装置は、単一処理チャンバを使用し、一方では、多くの時間を必要とする膜堆積動作が関与するとき、多数の基板に対して平行して多数の基板動作を遂行することにより基板処理スループットを高めることが有利であることがある。この目的のために、多重ステーション基板処理装置は、処理チャンバの壁により画定される単一内部体積の範囲内に多数の基板処理ステーションを伴う単一基板処理チャンバを有してよい。いくつかの他の多重ステーション基板処理装置は、場合によっては「クラスタツール」と呼ばれる多数の処理チャンバを有してよい。クラスタツールは、各処理チャンバ内に2つ、3つまたは4つのステーションなど、多数のステーションを伴う処理チャンバを有してよい。同様にクラスタツールは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、もしくは16、またはそれよりも多くの処理チャンバを有してよい。
【0092】
設備費用および運営費に関して、多数のチャンバを含むツール、すなわちクラスタツールを使用することによりさまざまな効率をさらにまた達成してよい。実例として、単一真空ポンプを使用して、2つ以上の処理チャンバのために単一高真空環境を生み出してよく、さらにまた2つ以上のチャンバに関して、単一真空ポンプを使用して、使用済みの処理ガスなどを排出してよい。実施形態に応じて、処理チャンバは、同じガス配送システムを共用してよく、プラズマ発生器設備のある種の要素は、処理チャンバの間で共用されてよい(たとえば、電源)。いくつかのクラスタツールでは、多数の処理チャンバは、ウエハ移送システムだけではなく、真空ポンプおよびガス配送システムなどの、堆積、エッチング、または他の動作を遂行するための他の構成要素にも接続される。ウエハ移送システムは、処理チャンバの中に、および処理チャンバから外に、ならびにカセットまたはFOUP(Front Opening Unified Pod、前面開口式一体型ポッド)などのウエハ容器の中に、およびウエハ容器から外に、を含み、ツール内部でウエハを選び出し、移送するように構成された1つまたは複数のエンドエフェクタを伴うロボットアームを含んでよい。単一クラスタツールは、ガス配送システムおよび電力発生器などの運用システムのいくつかを共用しながら、多数のチャンバ内で多数の処理を同時に遂行することができてよい。
【0093】
クラスタツールを使用することにより、空間およびスループットなどのさまざまな効率もまた得られることがある。一般的に言って、多数のクラスタツールは、半導体製造工場または設備(「Fab」)の床の上に位置決めされる。しかしながら、互いに対して床の上にツールを位置決めすることは、ツール間の電気的離間距離領域および点検領域などの数多くの制約を受ける。ツールのための点検領域は、ツールの要素(たとえば、ポンプ、処理チャンバの上部カバー)を取り除くために、ツールに対して保守を遂行するために、ツールの一部を追加または置換するために、ツールの領域にアクセスするために、ツールを精査するために必要とされる領域を含んでよく、OSHA(Occupational Safety and Health Administration、労働衛生安全局)の要件に従うためなどの人間工学または他の業界標準に従って少なくとも一部は規定されてよく、電気的離間距離領域は、人または設備の安全性に必要とされる領域、および近接するツールの1つまたは複数の要素間の電気的干渉を防止するために必要とされる領域を含んでよい。
【0094】
各クラスタツールの多数のチャンバはまた、Fabの床の上に位置決めされるチャンバの数を最大にするように配列されてよく、それによりさらにまた、処理される基板のスループットをより高くすることが可能になることがある。例えば、クラスタツールは、それらの構成要素が互いに接近して位置決めされるように密に詰め込まれてよく、その結果、制限された空間および離間距離が構成要素間にもたらされる。クラスタツールの構成要素を密に詰め込むことは、数多くの保守および点検の動作に必要とされることがある、ツールの構成要素にアクセスしてそれらを動かす能力を制限するなど、ツールの保守および点検の動作を遂行するための難題を提示する。密に詰め込まれた多くのツールについては、ツール構成要素の位置決めおよび配列により、従来の巻上機構が構成要素にアクセスしてそれらを動かすことができなくなる。たとえば、このアクセスは、並べて接近して搭載された構成要素により、互いに積み重ねられ互いの上に搭載された構成要素により、および支持フレームなどのツールの支持構成要素により、妨害されることがある。配列が密になるほど、それだけツールの構成要素にアクセスしてそれを動かすための空間は制限される。いくつかの実例では、従来の持ち上げ機構のアクセスおよび離間距離を許容して、ツールの1つの構成要素と接続し、それを持ち上げて、動かすために、ツールの1つまたは複数の構成要素を動かさなければならない。例えば、一般に処理チャンバの内部要素を精査し、点検し、修理し、保守するために処理チャンバの上部カバーを取り除くことが必要とされる。いくつかの密に詰め込まれたツールについては、いくつかの従来の持ち上げ機構は、上部カバーの上方に搭載された重いRF発生器などの、上部カバーを取り囲む他の構成要素を除去することなく上部カバーに到達することができない。上部カバーにアクセスすることがある場合でさえ、支持フレームは、従来の持ち上げ機構が上部カバーに到達するのをさらに妨害することがある。
【0095】
同様に、ツールは、従来の持ち上げ機構がツールの構成要素にアクセスできるようにする十分な空間をツールの全面にわたって、ツールの下方に、またはツール内部に有しないことがある。たとえば、いくつかの従来の持ち上げ機構は、半導体処理ツールの下方でスライドして(出荷パレットの下方でパレットジャックがスライドしてよい方法に類似する)1つまたは複数の持ち上げアームを使用して巻き上げてよい長い水平方向の支持脚部により床の上に支持されるが、いくつかの密に詰め込まれたツールは、取外し可能な構成要素にそのような機構がアクセスしてそれを動かすために必要な、そのような機構の支持脚部または持ち上げアームを受け入れるための十分な空間を有しないことがある。
【0096】
さらに、いくつかの従来の持ち上げ機構の占有面積は、ツールを互いにどれだけ近く位置決めすることができるかに、すなわち、ツール間の分離距離に悪影響を及ぼすことがある。たとえば、いくつかのツールは、十分な離間距離領域のすべてを提供し、したがって、いくつかのツールができるだけ近くなるように位置決めされ、Fabの床空間を最大限に活用することを可能にする第1の最小距離だけ分離される必要があることがある。しかし床の上で動かされ、床により支持されるいくつかの従来の持ち上げ機構は、第1の最小距離よりも大きくなることがある占有面積領域を有することがある。これらの実例では、ツールは、これらの従来の持ち上げ機構が動かし、動作することができるようにするために、第1の最小距離よりも大きな距離だけ分離されなければならないことがあり、それにより、Fabの床の上でツールの空間的配置効率を低減する。
【0097】
これらの従来の持ち上げ機構はまた、ツールの構成要素にたとえアクセスしてそれらを動かすことさえできると仮定して、ツールの構成要素にアクセスしてそれらを動かすための追加の時間および労力を必要とすることがある。追加で、構成要素にアクセスする行程を外れて他の構成要素を動かす必要があるとき、これらの他の構成要素を動かし、取り外し、および再設置するには、これらの構成要素を追加で再度整列させ、再度較正する必要があることがある。規則的な必須の保守および点検のためのこの追加の時間および労力は、望ましくないツール休止時間を生じさせる。したがって、望ましくない量の時間、労力、およびツール休止時間を必要とすることなくツールの構成要素に容易に、迅速に、かつ効率的にアクセスすることができる持ち上げ機構を伴うツールを有することが望ましい。
【0098】
本明細書で記述するのは、本明細書ですべてツールと呼ばれることがある半導体処理ツールまたはクラスタツールの構成要素を動かすための新規な装置およびシステムである。いくつかの実施形態では、ツールの構成要素を動かすように構成された特徴は、ツール自体の中に一体化される。
図1は、2つの複数の半導体処理チャンバを含む半導体処理ツールの例の上面図の概略図を描く。
図1で理解することができるように、ツール100は、第1の軸106に沿って配列された5つの半導体処理チャンバ104を有する第1の複数の半導体処理チャンバ102を含み、第2の複数の半導体処理チャンバ108は、同じく第1の軸106に実質的に平行な軸112に沿って配列された5つの処理チャンバ110を含む。本明細書で「実質的に」を使用するのは、実際には軸または他の要素が正確に整列しなくてよいためであり、この実例では、実質的には、これらの軸が互いに正確に平行であってよいが、さらにまた実例では互いに±10°、±5°、または±1°の範囲内で平行であってよいことを意味する。各複数の半導体処理チャンバは、5つの処理チャンバを含むが、実例では2,3、4、5、6、またはそれよりも多くの処理チャンバを有してよい。ツール100はまた、半導体処理チャンバ104および110の各々の一部分を固定して搭載してよい上部支持フレームワーク114を含む。1つの品目が別の品目に「固定して搭載される」とき、これは、その品目が直接に、または1つまたは複数の介在する構成要素、たとえば支持ブラケットを通して、別の品目に対して固定した位置で別の品目に搭載されることを意味する。たとえば、半導体処理チャンバ104および110の各々の一部分は、これらの部分が上部支持フレームワーク114に対してそれらの部分の対応する位置に固定されるように上部支持フレームワーク114に固定して搭載される。半導体処理チャンバ104の他の部分は、以下でさらに論じるように、定期的点検動作中に上部支持フレームワーク114に対して取外し可能/移動可能であることが意図されてよい。
【0099】
上記で記述したように、ツール100は、他のツールの一部分を位置決めすべきではない、ツール100の占有面積を取り囲む点検領域115を有し、類似の点検領域は、同様にツール100の反対側に存在してよい(しかし、これは図示されていない)。この点検領域115はまた、ツール間で人および設備が動くことが可能になる、他のツール間の分離距離と考えてよい。本明細書で記述するツールのいくつかの実施形態は、ツールの静的占有面積をほとんど、またはまったく増大させない。
【0100】
ツール100はまた、半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素を除去する、また動かすのを容易に、かつ可能にするように構成された直線誘導システムおよびキャリッジを含んでよい。以下でより詳細に論じるように、いくつかの実装形態では、直線誘導システムは、支持フレームワークに固定して接続されてよく、キャリッジは、直線誘導システムに移動可能に接続されてよく、半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素と移動可能に接続するように構成されてよく、それによりキャリッジは、直線誘導システムに沿って並進して、半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素にアクセスする、それらと接続する、それらを動かすことが可能になる。
【0101】
図2は、
図1の半導体処理ツールの例の一部分の第1の例の透視図を描く。この図では、第1の複数の半導体処理チャンバ102が識別されるが、例示する目的のためだけに5つの半導体処理チャンバ104の各々の基底部分116を示し、それに加えて、1つの半導体処理チャンバ104Aの取外し可能な上部カバー118を、取り外された状態で示す(その他の半導体処理チャンバ104の残りの上部カバーは示されていない)。各基底部分116と上部支持フレームワーク114の間のインタフェースを見ることはできないが、半導体処理チャンバ104の各基底部分116は、上部支持フレームワーク114に直接に、または間接的に固定して搭載されてよい。基底部分116は、例えば、ボルト、溶接、締め具、またはピンなどの任意の公知の手段により上部支持フレームワーク114に固定して搭載されてよい。
【0102】
図2はまた、第1の直線誘導システム120および第1のキャリッジ122を描き、これらについては、
図3にさらに描かれ、以下でさらに論じる。第1のキャリッジ122は、例示するために点線により包含される。第1の直線誘導システム120は、固定して上部支持フレームワーク114により支持されてよい、またはそれに搭載されてよく、これは、第1の直線誘導システム120が上部支持フレームワーク114に対してある場所で固定されるように上部支持フレームワーク114に直接に、または間接的に第1の直線誘導システム120を固着させる、または接続することを含んでよい。第1の直線誘導システム120はまた、第1の軸106に実質的に平行な(実質的には、これらの軸が、例えば互いに正確に平行であってよい、または互い±10°、±5°、もしくは±1°の範囲内で平行であってよいことを意味する)第2の軸124に沿って伸展するように配列されてよい。
【0103】
第1のキャリッジ122は、第2の軸124に沿って並進することができるように、第1の直線誘導システム120と移動可能に係合するように構成される。この構成は、第1のキャリッジ122を支持し、かつ第1のキャリッジ122が第1の直線誘導システム120に沿ってその範囲内で動くことを可能にする特徴を有する第1の直線誘導システム120を含んでよい。例えば、第1のキャリッジ122は、第1の直線誘導システム120の1つまたは複数のレールまたはスロットが受け取ることができる車輪または軸受を有してよく、それにより次に、第1の直線誘導システム120に第1のキャリッジ122を支持させ、第1のキャリッジ122が、回転またはスライドすることなどにより第1の直線誘導システム120および第2の軸124に沿って動くことが可能になる。いくつかの実施形態では、第1のキャリッジ122と第1の直線誘導システム120の間の移動可能な係合は、第1の直線誘導システム120に沿って人が第1のキャリッジ122を手作業で動かすことができるように、受動的であってよい。以下で記述する他の実施形態では、この移動可能な係合は、第1の直線誘導システム120に沿って第1のキャリッジ122を押し出すことができるキャリッジ並進システムにより動力を得てよい。
【0104】
図3は、
図2の半導体ツールの例の一部分の詳細な透視図を描く。
図3では第1の直線誘導システム120の一部の区画、第1のキャリッジ122、および取外し可能な上部カバー118が見える。第1の直線誘導システム120は、第2の軸124に沿って伸展し、2つのレール126Aおよび126Bを含んでいるのが見え、2つのレール126Aおよび126Bの中では、第1のキャリッジ122の車輪または軸受は、第1の直線誘導システム120が第1のキャリッジ122を支持し、かつ第1のキャリッジ122が両側矢印128により示すように第2の軸124に沿って動くことができるように、移動可能に係合する。
【0105】
次に、第1のキャリッジ122のさらに別の特徴について論じる。いくつかの実装形態では、第1のキャリッジは、1つまたは複数のリンクを有し、かつ垂直軸を中心にして枢動するように構成されてよい第1の巻上アームを含んでよい。
図3では、第1のキャリッジ122は、単一のリンク132を有する第1の巻上アーム130を含む。第1の巻上アーム130は、実例では矢印136により示すように垂直軸134を中心にして第1の直線誘導システム120または上部支持フレームワーク114に対して枢動するように構成され、垂直軸134は、第2の軸124に実質的に垂直である(実質的に垂直であるは、この場合、これらの軸が実際に垂直である、または実例では互いに対して少なくとも±10°、±5°、もしくは±1°の範囲内で垂直であることを意味する)。第1の巻上アーム130が枢動する能力により、半導体処理チャンバの構成要素を動かしてよいようにこれらの構成要素と係合するために、第1の巻上アーム130を少なくとも部分的に多数の位置の中に動かすことが可能になる。第1の巻上アーム130はまた、第1のキャリッジ122と共に動くように第1のキャリッジ122に接続される。
【0106】
第1の巻上アームおよび取外し可能な構成要素は、取外し可能な構成要素を第1のキャリッジが持ち上げ、下げ、第1のキャリッジにより支持されている間に動かすことができるように、互いに接続するように構成される。いくつかの実装形態ではこの構成は、取外し可能な構成要素の巻上特徴と係合するように構成された巻上特徴係合インタフェースを有する第1の巻上アームを含み、巻上特徴係合インタフェースと巻上特徴の間のこの係合は、第1の巻上アームと取外し可能な構成要素の間の接続を生み出し、第1の巻上アームおよび第1のキャリッジにより取外し可能な構成要素を持ち上げ、下げ、支持することができるようにする。
【0107】
適切な巻上特徴係合インタフェースおよび巻上特徴のいくつかの例、ならびにそれらの互いに対する物理的接続(すなわち、互いに対する係合)は、従来の持ち上げおよび接続要素、たとえば、持ち上げフックまたは穴、巻上リング、シャックル、要素間のねじ接続、ピンおよび穴、回転式ラッチ、ならびにケーブル、ストラップ、またはチェーンであってよい。例えば、取外し可能な構成要素の巻上特徴は、取外し可能な構成要素に接続された持ち上げフックであってよく、巻上特徴係合インタフェースは、第1の巻上アームに接続されたケーブルであってよく、取外し可能な構成要素の巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースの間の係合は、(たとえば、ボルトまたはねじにより)一緒に接続されたケーブルおよび持ち上げフックであってよい。これは、取外し可能な構成要素に第1の巻上アームを接続し、それにより次に第1の巻上アームは、取外し可能な構成要素を高く揚げ、下げ、動かすことが可能になる。
【0108】
いくつかの実施形態では、巻上特徴係合インタフェースは、第1の巻上アームの端部に接続された、取外し可能な構成要素の第2の構造物である巻上特徴と係合するように構成された第1の構造物を有してよい。たとえば、
図3に描くように、第1の巻上アーム130は、第1の巻上アーム130の端部140に接続された第1の構造物138、すなわち梁138である巻上特徴係合インタフェースを含み、取外し可能な構成要素または取外し可能な上端部の巻上特徴、すなわち取外し可能な上部カバー118は(いくつかの実施形態では、さらにまた取外し可能な上部プレートまたは取外し可能な上端部であると考えてよい)、第2の構造物142Aおよび142Bである。第1の構造物138は、一緒にピン留めする、ボルトで締める、把持する、またはねじで締めるなどさまざまな方法で第2の構造物142Aおよび142Bと係合してよい。
【0109】
いくつかの実装形態では、巻上特徴係合インタフェースは、巻上特徴の相補的な機械的特徴と係合するように構成された機械的特徴を有してよい。たとえば
図4Aは、
図3の第1の巻上アームの例の一部の横断面図を描き、
図4Bは、
図3の取外し可能な上部カバーの例のオフアングル図を描く。
図4Aでは、梁、すなわち巻上特徴係合インタフェースの第1の構造物138は、穴144Aおよび144Bとして描かれた、第1の距離146だけ離して間隔を置いて配置された2つの第1の機械的インタフェース特徴を含む。これらの第1の機械的インタフェース特徴は、取外し可能な上部カバー118の巻上特徴の第2の機械的インタフェース特徴に相補的である。
図4Bでは、本明細書でサドルポストと呼ばれることがある、取外し可能な上部カバー118の巻上特徴、すなわち第2の構造物142Aおよび142Bは、破線形状の中に包含される。各第2の構造物は、1対の垂直ライザーロッド148Aおよび148B、ならびに各対の垂直ライザーロッド148Aと148Bの間に上限を定めて広がるサドルプレート150Aおよび150Bを含む。各サドルプレート150Aおよび150Bはまた、ピンとして描かれる第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bを含んでよく、これらの第2の機械的インタフェース特徴152は、第1の距離146だけ分離されてよい。これらの特徴構成に基づき、第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bを巻上特徴係合インタフェースの第1の機械的特徴、すなわち梁138の穴144Aおよび144Bの中に挿入することができ、これは、巻上特徴係合インタフェースと取外し可能な構成要素の巻上特徴の間の係合であると考えてよい。代わりに、ピンを巻上梁上に配置してよく、穴をサドルプレート上に配置してよい。
【0110】
いくつかの実施形態では、巻上特徴係合インタフェースの第1の構造物138は、梁だけではなくフック、締め具、ボルトなどを使用して取外し可能な構成要素に接続することができる、垂直ライザーロッド148Aの1つに類似する、梁に垂直なポストも含んでよい。いくつかのそのような実装形態では、巻上特徴は、穴、ねじ穴、または巻上特徴係合インタフェースと接続することができる他の接続特徴であってよい。
【0111】
第1のキャリッジおよび第1の巻上アームはまた、巻上特徴係合インタフェースを動かし、取外し可能な構成要素の中のいずれかの巻上特徴と係合することができるように移動可能である。この可動性は、戻って
図2を参照すると、第1のキャリッジ122が半導体処理チャンバ104の任意の1つの近くに、または近傍になる可能性があるように第2の軸124に沿った第1のキャリッジ122の可動性を含み、戻って
図3を参照すると、第1の巻上アーム130が垂直軸134の回りで回転する能力を含む。第1の巻上アーム130が垂直軸134を中心にして回転することにより、第1の巻上アーム130は、以下でより詳細に論じるように、垂直軸134に垂直な平面内部で動くことが可能になる。
【0112】
第1の巻上アーム130の可動性はまた、巻上特徴係合インタフェースの可動性を含んでよい。巻上特徴係合インタフェースは、1つまたは複数の軸を中心にして回転可能であってよい。戻って
図4Aを参照すると、巻上特徴係合インタフェースは、点線形状152により包含され、継手158で第1の巻上アーム130の単一リンク132と接続される。垂直軸134、垂直軸に平行な軸160、および軸160に垂直な2つの他の軸154および156を
図4Aおよび
図5に描く。巻上特徴係合インタフェース152が第1の巻上アーム130のリンク132に接続される継手158は、巻上特徴係合インタフェース152が、第1のリンク132に関して、この具体的例では垂直軸134および他の2つの軸154および156を含むこれらの軸のうち1つまたは複数を中心にして回転できるようにするように構成されてよい。例えば、巻上特徴係合インタフェース152は、リンク132に関して、継手158で軸156を中心にして回転してよく、さらにまたリンク132に関して、垂直軸134に平行な軸160を中心にして回転してよい。いくつかの実例では、巻上特徴係合インタフェース152が第1の巻上アーム130のリンク132に接続される継手は、球面継手であってよい。この球面継手は、平面状の整列を容易にしてよい、垂直軸に平行な軸を中心とする部分的ギンブリング(gimbling)を可能にしてよい。この球面継手は、チャンバおよびチャンバの蓋が整列していない場合にチャンバに対するチャンバの蓋の整列を可能にするので有利であることがある。いくつかの実例ではいくつかの移動軸は、スプリングプランジャ、ピン、ねじ、または締め具などを用いて、ロックされた軸を中心にする動きを防止するようにロック可能であってよい。
【0113】
いくつかの実施形態では第1のキャリッジは、第1の直線誘導システムまたは上部支持フレームワークに対して垂直に巻上アームを並進させるように構成された垂直並進システムを含んでよい。巻上アームのこの垂直方向の動きは、第1のキャリッジが半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素と係合し、それを持ち上げ、それを下げることをさらに可能にしてよい。
図3のツールの一部分の同じ詳細な透視図を描く
図5では、垂直並進システム162は、点線形状により包含される。垂直並進システム162は、第1の巻上アーム130を垂直軸134に平行な第2の垂直軸に沿って垂直に並進させるように構成され、両矢印164を使用してそのような並進を例示する。戻って
図4Aおよび
図4Bを参照すると、垂直並進システム162は、巻上特徴係合インタフェース152を第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151B、すなわちピンの真下に位置決めし、次いで、第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bがそれぞれ第1の機械的インタフェース特徴、すなわち穴144Aおよび144Bの中に挿入され、それにより、取外し可能な上部カバー118の巻上特徴と巻上特徴係合インタフェース152を係合させるように垂直に、上方に動かすことを可能にしてよい。巻上特徴係合インタフェース152、および取外し可能な上部カバーの巻上特徴が係合すると、巻上係合インタフェース152が切り離される危険性なしに垂直並進システム162により取外し可能な上部カバーを持ち上げ、下げてよい。
【0114】
垂直並進システム162は、第1の巻上アーム130を垂直方向に並進させるさまざまな機構を利用してよい。例えば、垂直並進システム162は、線形ボールねじアクチュエータ、油圧アクチュエータ、ねじアクチュエータ、ラックとピニオンを用いたアクチュエータ、またはケーブル巻上装置であってよい。垂直並進システム162はまた、垂直並進システム162に機械的入力を提供するように構成されたモータ166を含んでよい。たとえば、モータ166は、線形ボールねじアクチュエータなどのアクチュエータのいずれかに機械的駆動力を提供してよい。
【0115】
いくつかの実施形態では、ツールは、直線誘導システムおよび第1のキャリッジのいくつかの部分を密封して、微粒子、およびこれらの移動可能な特徴が発生させる他の物質による汚染を防止するための1つまたは複数のベローズを含んでよく、これらの汚染物質は、基板、およびツールの他の様態に有害である可能性がある。直線誘導システムと第1のキャリッジの間の界面は、汚染物質を発生させる可能性がある移動可能な構成要素の1つであることがあり、この界面にシールを生み出すように、直線誘導システムと第1のキャリッジの間のこの界面を取り囲んでベローズを含むことが有利であることがある。垂直並進システムはまた、このシステムが汚染物質を発生させることがあるのでベローズを有してよい。
【0116】
第1のキャリッジ、第1の巻上アーム、または両方はまた、第1の巻上アームと係合した取外し可能な構成要素を動かしてよいように移動可能であってよい。上述のように、取外し可能な構成要素の巻上特徴と第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースが係合すると、第1のキャリッジは、
図5に例示するように、取外し可能な構成要素を垂直方向に、垂直軸134に平行な方向に並進させるように構成されてよい。追加で、第1のキャリッジは、第1の巻上アームと係合した取外し可能な構成要素を水平方向に、または垂直軸134に対して垂直な平面内部で1つまたは複数の方向に動かすことができるように構成されてよい。
図6A~
図6Eは、
図2の半導体ツールの例の一部分の第1の例の、取外し可能な構成要素の例の動きのシーケンスを描く。これらの図は、例示する目的で上部支持フレームワークなしの、
図2のツールの簡略化した上面図であり、垂直軸がページに対して垂直にページの中に伸展するように、
図3および
図5の垂直軸に平行な角度で見ている。この場合、第1の直線誘導システム120は、2つのレール126Aおよび126Bを含み、第2の軸124に沿って伸展する。第1のキャリッジ122は、第2の軸124に沿って並進することができるように第1の直線誘導システム120と移動可能に係合している。第1の複数の半導体処理チャンバ102もまた、これらの半導体処理チャンバの基底部分116、第1の巻上アーム130、リンク132、および巻上特徴、すなわち取外し可能な上部カバー118の第2の構造物142Aおよび142Bと係合した第1の巻上特徴係合インタフェース152と共に見える。
【0117】
図6A~
図6Eに示すように、第1の巻上アーム130、リンク132、第1の巻上特徴係合インタフェース152、第1のキャリッジ122、および取外し可能な上部カバー118は、垂直軸に対して垂直な平面内部で移動可能である。
図6Aは、取外し可能な上部カバー118の巻上特徴と第1の巻上アーム130の巻上特徴係合インタフェース152の間で係合した後の開始位置であると考えてよい。
図6Bでは、第1のキャリッジ122は、第2の軸124に沿って矢印128の方向に並進しており、取外し可能な上部カバー118は、第2の軸124に垂直な水平方向168に動かされている。取外し可能な上部カバー118のこの動きは、垂直軸に垂直な平面内部での動きであると考えてよい。上部カバー118のこの動きはまた、矢印169により示すようにリンク132に関する巻上特徴係合インタフェース152の回転により、かつ第2の軸124に沿ったキャリッジ122の直線並進により、矢印136により示すように(ページの中に進む、134のラベルの付いた「X」により表される)垂直軸を中心にした第1の巻上アーム130の回転により可能になっている。第1の巻上アーム130、巻上特徴係合インタフェース152、リンク132、および第1のキャリッジ122の対応する動きおよび回転と共に、取外し可能な上部カバー118の水平方向168の追加の動きが、
図6C~
図6Eでさらに見える。
【0118】
取外し可能な構成要素は、
図6A~
図6Eに描く以外の方法で動かされてよい。例えば、キャリッジ122は、第1の巻上アーム130、巻上特徴係合インタフェース152、リンク132、および取外し可能な上部カバー118のうち1つまたは複数が、垂直軸134に平行な軸を中心にして回転させられる間、第2の軸124上の固定した位置にとどまってよい。いくつかの例では、第1の巻上アーム130だけは、第1のキャリッジのその他の様態が静止したままでいる間、矢印136により示すように、垂直軸134に平行な軸を中心にして回転してよい。第1のキャリッジに係合した取外し可能な構成要素の可動性はまた、水平方向168の直線運動または第2の軸124に沿った直線運動に限定されない。いくつかの実施形態では、運動が水平方向168および第2の軸124の範囲内のベクトル成分を有し、かつ矢印136に示すように垂直軸に平行な軸を中心にした回転成分、および上記に記述するように水平方向168および第2の軸124を含むがそれらに限定されない水平平面内部の、第1の軸に垂直な軸を中心にした回転成分を有するように、取外し可能な構成要素を動かしてよい。
【0119】
第1のキャリッジ、第1の巻上アーム、または両方の可動性はまた、第1の巻上アームと係合した取外し可能な構成要素がツールの包絡面の外側で動くことを可能にする。いくつかの実施形態では、例えば
図6Eを参照すると、第1の複数の半導体処理チャンバの基底部分は、包絡面170の内部に配置されてよく、第1のキャリッジ122の前述の動きは、取外し可能な上部カバー118を包絡面170の外側で動かすことを可能にする。いくつかの実例では、取外し可能な上部カバー118は、
図1に例示するように包絡面170の外側およびツール100を取り囲む点検領域の中に動かされてよい。包絡面170は、ツールの半導体処理チャンバの基底部分のすべてを包含すると考えてよい。
【0120】
いくつかの実施形態では、第1の巻上アームは、
図3に描くように直線区画を有してよい。この直線区画は、矢印136により示すように垂直軸134を中心にして枢動または回転する第1の巻上アーム130の一部分である枢動区画133と、巻上特徴係合インタフェースが接続された、第1の巻上アーム130の端部140との間に伸展するリンク132と同じであってよい。いくつかのそのような実施形態では、第1の巻上アームは、直線区画および角度を成す区画を有してよい。
図7は、巻上アームの例を描く。
図7では、巻上アームの例は、巻上特徴係合インタフェース752が接続された端部740を有する直線区画732を含み、さらにまた枢動区画733と直線区画732の間に広がる角度を成す区画772を含む。角度を成す区画772は、
図7に描くように鋭角または鈍角であってよい、垂直軸134に対して傾いた角度774で配向される。この角度は、約15°~75°の間、約30°~60°の間の範囲にわたってよく、約45°を含む。この角度を成す巻上アームは、直線区画だけを伴う巻上アームと異なる垂直行程を可能にするので有利であることがある。いくつかの実施形態では、巻上アームは、エルボ継手および二重エルボ継手など、2つ以上のリンクおよび多数の継手を含んでよい。
【0121】
第1の直線誘導システムおよび第1のキャリッジの位置決めおよび配列は変動してよく、それにより次に第1のキャリッジおよび第1の巻上アームの可動性は影響を受ける。いくつかの実施形態では、第1の直線誘導システムは、第1の複数の半導体処理チャンバの上方に位置決めされてよい。例えば、戻って
図2を参照すると、第1の直線誘導システム120は、第1の複数の半導体処理チャンバ102の上方に、または上方に垂直方向にずれて、垂直軸134に平行な方向に位置決めされていることが見える。いくつかの実装形態では、第1のキャリッジ122は、
図2に見えるように第1の直線誘導システム120の下方で垂直軸134に平行な方向に、垂直にずれてよい。いくつかの実施形態では、第2の軸124に平行な方向に沿って見たとき、第1のキャリッジ122は、第1の直線誘導システム120と基底部分116などの第1の複数の半導体処理チャンバ102の一部との間に垂直に置かれていると考えてよい。
【0122】
第1の巻上アーム130は、基底部分116に接続されてよい、またはそれを取り囲んでいてよい、第1の複数の半導体処理チャンバ102の中の半導体処理チャンバ110のさまざまな取外し可能な構成要素と係合することができる。これらの取外し可能な構成要素は、例えば取外し可能な上部カバー118、無線周波数(RF)発生器、ポンプ、または低温ポンプを含んでよい。取外し可能な構成要素、または半導体処理チャンバの別の部分の保守または点検のために、半導体処理チャンバからこれらの構成要素を取り除くことが望ましいことがある。これらの取外し可能な構成要素の各々は、取外し可能な構成要素を持ち上げる、下げる、および動かすことができるように、巻上特徴係合インタフェースがこれらの取外し可能な構成要素と係合可能にする、上記で論じた巻上特徴のいくつかを含んでよい。たとえば、取外し可能な構成要素のいずれも、上記で
図4Bに関して記述した巻上特徴を有してよい、または持ち上げ穴、持ち上げフックなどの従来の巻上特長を有してよい。取外し可能な構成要素の上に配列された巻上特徴のタイプとは無関係に、第1のキャリッジおよび第1の巻上アームは、取外し可能な構成要素のこれらの巻上特徴と係合するように巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能であってよい。
【0123】
いくつかの他の実施形態では、直線誘導システムおよび第1のキャリッジは、第1のキャリッジがツールの他の様態にアクセスすることができるように配列および位置決めされてよい。異なる構成要素構成を伴うツールを考慮するために、異なる構成の直線誘導システムおよびキャリッジを有することが有利であることがある。例えば、
図2のツールの一部分の第1の例は、上記で記述した直線誘導および第1のキャリッジの位置決めに十分であってよい特定の手法で配列された構成要素を有する。他の実例では、ツールは、上記で記述した直線誘導および第1のキャリッジがそのような構成要素に到達できなくてよいように配列された取外し可能な構成要素を有してよい。これらの実例では、料金は、上記で記述したのと異なるように構成されてよい。
【0124】
図8は、
図1のツール概略図の一部分の第2の代替例の透視図を描く。ツール800の構成要素の配列は、上記で記述したツール100の構成要素の配列に類似するがそれと異なっている。
図8の場合、
図2のように、この例では3つの半導体処理チャンバを含む第1の複数の半導体処理チャンバ802は、第1の軸806に沿って配列され、各半導体処理チャンバは、上部支持フレームワーク814に固定して搭載された基底部分816を含む。
図8でさらに見えるように、ツール800は、第1の複数の半導体処理チャンバ802の上方に、いくつかは取外し可能であってよい構成要素874を含む。これらの構成要素874は、たとえば
図2に関して上記で記述したのと異なる直線誘導システム、第1のキャリッジ、または両方を使用することが有利であることがあるように位置決めおよび配列される。
【0125】
ツール800は、上記で記述したように、第1の軸806に実質的に平行な、第1のレール878Aおよび第2のレール878Bを含む第2の軸824に沿って配列された第2の直線誘導システム876を含む。これらの2つのレールは、互いに平行であり、上記で記述したように第2の軸824に垂直な垂直軸834に沿って互いに垂直方向にずれている。第2の直線誘導システム876はまた、直接に、または間接的に上部支持フレームワーク814により固定して支持され、
図8は、上部支持フレームワーク814に直接に固定して搭載された第2の直線誘導システム876を描く。第2のキャリッジ880はまた、点線形状内部に描かれ、
図8の拡大部分を描く
図9でより詳細に見える。
図9では、第2のキャリッジ880は、第2の直線誘導システム876と移動可能に係合し、その結果、第1のレール878Aと第2のレール878Bの両方と同時に移動可能に係合し、それにより、上記で記述するように第2の軸824に沿って矢印828の方向に並進可能になる。「第2の」直線誘導システムおよび「第2の」キャリッジへの言及は、同じ半導体処理ツールで各々の「第1の」実例が必ず存在することを示唆することを意図するものではなく、順序を表す指標は、すでに論じた例とこの直線誘導システムおよびキャリッジを区別するために単に使用されることを理解されよう。
【0126】
第2のキャリッジ880はまた、第2のキャリッジ880の要素、垂直軸834に平行な軸を中心にして回転する第2のキャリッジ880の能力、および取外し可能な構成要素の巻上特徴と係合するように構成された巻上特徴係合インタフェースを第2のキャリッジ880が含むことを含み、第1の巻上アーム130に関して上記で記述したのと同じであってよい第1の巻上アーム830を含む。いくつかの実例では、リンク832は、ツール800の他の構成要素に到達するために
図2のリンクよりも長くても、短くてもよい。また上記のように、第2のキャリッジ880は、矢印864により示すように第2の巻上アーム830を垂直軸834に平行な方向に並進させるように構成された第1の垂直並進システム862を含んでよい。第1の垂直並進システム862は、上記で記述したように、滑車およびケーブル、またはねじアクチュエータを使用してよい、垂直並進を駆動するように構成されたモータ866を含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、第2の直線誘導システムおよび第2のキャリッジの構造は、第2の巻上アームが第2の直線誘導システムの下方で、間で、上方で並進可能にする。たとえば、
図8では、第1の巻上アーム830は、第2の直線誘導システム876の下方で、かつ第2の直線誘導システム876の第1のレール878Aと第2のレール878Bの間で並進することができ、いくつかの実装形態では、垂直並進システムは、第2のレール878Bの上方にさえ伸展してよく、第2のレール878Bの上方の場所まで第2の巻上アームの並進を可能にする。この垂直並進範囲は、第1の巻上アーム830の巻上特徴係合インタフェースが、第2の直線誘導システム876の下方で、取外し可能な上部カバーお818および取外し可能な構成要素882Aなどの取外し可能な構成要素、ならびに第1のレール878Aと第2のレール878Bの間で(または第2のレール878Bの上方で)、取外し可能な構成要素882Bなどの取外し可能な構成要素にアクセスし、それらを動かすことを可能にする。いくつかの実施形態では、第1のキャリッジは、第1の巻上アーム830が、第2の直線誘導システム876の最下部の上方にある取外し可能な構成要素にアクセスし、それらを動かすことができるように構成されてよい。
【0128】
ツールのいくつかの実施形態は、同じ直線誘導システムに同時に移動可能に係合する2つ以上のキャリッジを有してよい。例えば、
図2および
図3の第1の直線誘導システム120は、自身と移動可能に同時に係合する2つの第1のキャリッジ122を有してよい。これらの2つの第1のキャリッジ122は、いくつかの実装形態では互いの複製であってよい。たとえば
図10図10は、1つの直線誘導システムと係合する2つの第1のキャリッジを有する、
図6A~
図6Eに似たツールを描く。この場合、第1のキャリッジ122Aおよび第1のキャリッジ122B(第2のキャリッジであると考えてよい)は両方とも、第2の軸124に沿って両方とも並進することができるように第1の直線誘導システム120と同時に移動可能に係合している。これらの実施形態では、第1のキャリッジ122Aおよび第1のキャリッジ122Bは、複製であり、上記で記述した第1のキャリッジ122のように構成される。これにより、多数の半導体処理チャンバ104の取外し可能な構成要素にアクセスし、それらを動かすことが可能になり、それにより効率が高まり、点検および保守の時間が低減することがある。
【0129】
戻って
図1を参照すると、ツール100は、2つの複数の半導体処理チャンバ、すなわち第1の複数の半導体処理チャンバ102および第2の複数の半導体処理チャンバ108を有してよい。第2の複数の半導体処理チャンバ108は、第1の軸106からずれて第1の軸106に実質的に平行な、軸112と同じであると考えてよい第3の軸に沿って配列されてよい。
図1では、第2の複数の半導体処理チャンバ108は、複数の半導体処理チャンバの間に半透明なクロスハッチングの破線図として表された内部領域184をツールが有するように、第1の複数の半導体処理チャンバ102から第1の軸に垂直な別の方向にずれている。内部領域は、上部支持フレームワーク114の一部だけではなく、ガスボックス、多岐管、ガス供給源、電子回路、電線管などのような半導体処理のために使用される構成要素も包含してよい。この内部領域184はまた、処理チャンバ、またはツールの他の様態の中に、またはそこから外に1つまたは複数の基板を移送するように構成された1つまたは複数の基板搬送ロボットを含んでよい。本明細書で論じるように、これらの基板搬送ロボットは、開示するキャリッジと異なる。たとえば、基板搬送ロボットは、典型的には内部領域に配置され、これは、そのようなロボットが、制御された環境で、たとえば真空移送モジュールの内部などでウエハを依然として保ちながら、異なる処理チャンバの間でウエハを効率的に移送することができるようするからである。
【0130】
多数の複数の半導体処理チャンバを伴うツール100は、複数の半導体処理チャンバごとに直線誘導システムおよびキャリッジを有してよい。
図11は、
図1のツール概略図に示す半導体処理ツールに類似する半導体処理ツールの例の上面図を描くが、追加の詳細および特徴を示す。第1の複数の半導体処理チャンバ102は、
図2~
図7に記述するものに類似してよい。これらの半導体処理チャンバは、第2の軸124に沿って配置されてよく、これらの半導体処理チャンバの基底部分116は、上部支持フレームワーク114に固定して搭載されてよい。
図2~
図7で上記に記述したように、第1の直線誘導システム120および第1のキャリッジ122は、第1の複数の半導体処理チャンバ102だけの、取外し可能な上部カバー118などの取外し可能な構成要素にアクセスして、それらを動かすように位置決めおよび構成されてよい。
【0131】
追加で、第2の複数の半導体処理チャンバ108は、第3の軸に沿って配列されてよい。第2の直線誘導システム1120は、第3の軸112に実質的に平行な第4の軸1185に沿って位置決めされてよい(
図1を参照されたい)。第2のキャリッジ1122は、第2の直線誘導システム1120と移動可能に係合してよく、第2の複数の半導体処理チャンバ108だけの取外し可能な構成要素にアクセスし、それらを動かすように構成されてよい。第2のキャリッジ1122は、第1のキャリッジ122に関して上記で記述するように第2の複数の半導体処理チャンバ108の、取外し可能な上部カバー1118などの取外し可能な構成要素の巻上特徴と係合するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、第2の直線誘導システム1120は、第1の直線誘導システム120の複製であってよく、第2のキャリッジ1122は、第1のキャリッジ122の複製であってよく、第1の複数の半導体処理チャンバおよび第2の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素はすべて、同じ設計であっても、類似の設計であってもよい。いくつかの他の実施形態では、第1の直線誘導システム120は、第2の直線誘導システム1120と異なってよく、第1のキャリッジ122は、第2のキャリッジ1122と異なってよいが、第1のキャリッジおよび第2のキャリッジそれぞれは、それらの対応する半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素の巻上特徴と係合するように依然として構成されてよい。
【0132】
いくつかの実施形態では、第1の複数の半導体処理チャンバ102、第2の複数の半導体処理チャンバ108、および内部領域は、包絡面170の内部に配置されてよい。いくつかの実例では、第1のキャリッジおよび/または直線誘導システムの少なくとも一部分は、包絡面170の外側に位置決めされる。対応する第1の巻上アームおよび第2の巻上アームを含む第1のキャリッジ122および第2のキャリッジ1122は、各複数の半導体処理チャンバからの取外し可能な構成要素を包絡面の外側に動かすことができるように移動可能であってよい。これを
図11に例示し、取外し可能な上部カバー118および1118は、包絡面170の外側に動かされ、位置決めされる。
【0133】
本明細書で記述する巻上様態、たとえば直線誘導システムおよび第1のキャリッジは、さまざまな程度の動力を供給される特徴および動力を供給されない特徴を含んでよい。たとえばツールのいくつかの実装形態では、第2の軸124に沿った第1のキャリッジ122の動き、および第1の巻上アームの水平方向の動きおよび回転方向の動きは、モータも、電力も、機械的力もなしに人力を使用して第1のキャリッジ122を動かし、第1の巻上アームを水平方向に、かつ回転するように動かすように、動力源を持たなくてよい。いくつかの例では、モータまたは油圧応用機器などの機械的動力は、モータが第1の巻上アーム130を垂直に動かすなど、第1のキャリッジ122および第1の巻上アーム130の1つまたは複数の様態を垂直に動かしてよい。いくつかの他の実装形態では、直線誘導システムに沿った第1のキャリッジの動き、ならびに第1の巻上アームの水平の動きおよび回転する動きは、モータ、ポンプ、油圧応用機器などによる動力源による動きであってよい。
【0134】
本明細書で記述するツールのいくつかの実施形態はまた、ツールのさまざまな様態を制御するコントローラを含んでよい。いくつかの実装形態では、コントローラは、1つもしくは複数の処理チャンバ、処理するための1つもしくは複数のプラットフォーム、および/または特有の処理構成要素(ウエハペダル、ガス流システムなど)の一部であってよい。これらのツールは、半導体ウエハまたは半導体基板を処理する前、処理する間、および処理後に自身の動作を制御するための電子回路と一体化されてよい。電子回路は、ツールのさまざまな構成要素または下位区分を制御してよい「コントローラ」と呼ばれることがある。コントローラは、処理要件および/またはツールのタイプに応じて、たとえば、本明細書で開示する巻上システムに電力をいつ供給してよいかを制御すること、および安全に保守できる条件のために半導体処理チャンバの動作状態を監視することを含む、本明細書で開示する処理のいずれも制御するようにプログラムされてよい。コントローラはまた、処理ガスの配送、温度設定(たとえば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、出力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体配送設定、位置および動作の設定、ツールおよび他の移送ツールの中へ、およびそれらから外へのウエハ移送、ならびに/または特有のシステムに接続された、もしくはそれとインタフェースをとるロードロックなどを含む、ツール動作の他の様態を制御してよい。
【0135】
大まかに言って、コントローラは、さまざまな集積回路、論理回路、メモリ(非一時的媒体を含む)、および/または命令を受け取り、命令を発行し、動作を制御し、クリーニング動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどを行うソフトウェアを有する電子回路として規定されてよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形をとるチップ、デジタル・シグナル・プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)として規定されるチップ、および/またはプログラム命令(たとえば、ソフトウェア)を実行する1つもしくは複数のマイクロプロセッサもしくはマイクロコントローラを含んでよい。プログラム命令は、半導体ウエハ上での、もしくは半導体ウエハのための、またはシステムに対する特定の処理を行うための動作パラメータを規定するさまざまな個々の設定(またはプログラムファイル)の形でコントローラに伝達される命令であってよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つもしくは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハのダイを製作する間、1つまたは複数の処理ステップを達成するために処理技術者が規定するレシピの一部であってよい。
【0136】
コントローラは、いくつかの実装形態では、ツールと一体化された、ツールに連結された、ツールに他の方法でネットワーク化された、またはそれらを組合せたコンピュータの一部であってよい、またはそのコンピュータに結合されてよい。たとえば、コントローラは、「クラウド」の中にあってよい、またはFabのホスト・コンピュータ・システムのすべて、もしくは一部であってよく、これにより、ウエハ処理の遠隔アクセスを可能にすることができる。コンピュータは、製作動作の現在の進展を監視し、過去の製作動作の履歴を調べ、複数の製作動作から傾向または性能指標を調べるためにシステムへの遠隔アクセスを可能にして、現在の処理のパラメータを変更して、現在の処理に続く処理ステップを設定してよい、または新しい処理を開始してよい。いくつかの例では、遠隔コンピュータ(たとえば、サーバ)は、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでよいネットワークを介してシステムに処理レシピを提供することができる。遠隔コンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインタフェースを含んでよく、パラメータおよび/または設定は、次いで遠隔コンピュータからシステムに伝達される。いくつかの例では、コントローラは、1つまたは複数の動作の間に遂行すべき処理ステップごとにパラメータを指定する、データの形をとる命令を受け取る。パラメータは、遂行すべき処理のタイプ、およびコントローラがインタフェースをとる、または制御するように構成されたツールのタイプに特有であってよいことを理解されたい。したがって、上記で記述したように、コントローラは、本明細書で記述する処理および制御などの共通の目的に向かって作動する、一緒にネットワーク化された1つまたは複数の別個のコントローラを備えることによるなど、分散させられてよい。そのような目的のための分散コントローラのある例は、チャンバ上の処理を制御するために組み合わせる、(プラットフォームレベルで、または遠隔コンピュータの一部としてなど)遠隔に位置する1つまたは複数の集積回路と通信状態にある、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路である。
【0137】
限定することなく、ツールの例は、プラズマ・エッチング・チャンバもしくはモジュール、堆積チャンバもしくはモジュール、スピン・リンス・チャンバもしくはモジュール、金属メッキチャンバもしくはモジュール、洗浄チャンバもしくはモジュール、ベベル縁部エッチングチャンバもしくはモジュール、物理蒸着法(physical vapor deposition、PVD)チャンバもしくはモジュール、化学蒸着(chemical vapor deposition、CVD)チャンバもしくはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバもしくはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバもしくはモジュール、イオン注入チャンバもしくはモジュール、またはトラックチャンバもしくはモジュールを含んでよい。ツールは、多数のチャンバまたはモジュールを有してよい。
【0138】
上記で指摘したように、ツールが遂行すべき1つまたは複数の処理ステップに応じて、コントローラは、他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインタフェース、近接するツール、隣接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツールの場所および/またはロードポートとの間でウエハの容器を運ぶ材料搬送で使用するツールのうち1つまたは複数と通信してよい。
【0139】
いくつかの実施形態では、ツールのさまざまな巻上様態は電力を供給されてよく、コントローラは、直線誘導システムに対するキャリッジの動きおよび/またはキャリッジに対する1つまたは複数のアームリンクの動きを制御する駆動システムを制御するように構成されてよい。
図12は、
図6Eの半導体処理ツールの例の上面図を描くが、追加の特徴を共に示す。例えば、ツール1200は、第1の軸124に沿って第1のキャリッジ122を並進させるように構成されたキャリッジ並進システム1288を含む第1の直線誘導システム120を有してよい。キャリッジ並進システム1288は、第1の直線誘導システム120に沿って第1のキャリッジ122を押し出すことができる(モータなどの)移動機構を含んでよい。たとえば、第1のキャリッジ122は、1つまたは複数の車輪に動力を供給して、第1の直線誘導システム120に沿って第1のキャリッジ122を動かす1つまたは複数のモータを有してよい。
図6Aなどに描く別の実例では、第1の直線誘導システム120は、直線ボールねじ189がモータ191により作動させられたときに第1の直線誘導システム120に沿って第1のキャリッジ122を動かすように第1のキャリッジ122に接続された直線ボールねじ189を回すように構成されたモータ191を伴う直線ボールねじアクチュエータを有してよい。
【0140】
ツール1200は、いくつかの実装形態では、上記で記述したように垂直軸に垂直な平面内で第1の巻上アーム130を動かすように構成された、ボックス1290により表される巻上アーム移動システムをさらに含む第1のキャリッジを有してよい。この構成は、垂直軸に平行な方向を中心にして第1の巻上アームの1つまたは複数の枢動点を回転するように駆動する能力を含んでよい。例えば、第1のキャリッジ122は、垂直軸134を中心にして第1のリンク132を矢印136の方向に回転させることができる、枢動区画133で第1のリンク132に接続されたモータを含んでよい。第1のキャリッジ122はまた、
図6C~
図6Eの169で上記に例示し、
図4Aで見えるように、軸160を中心にして巻上特徴係合インタフェース152を回転させることができる、巻上特徴係合インタフェース152に直接に、または間接的に接続された別のモータを含んでよい。この別のモータ、空気システム、または油圧システムは、第1の巻上アーム上に配置されてよい、または第1のキャリッジ122内部に配置されて、滑車、ベルト、駆動チェーン、駆動ねじ、ギア、連動機構などを通して巻上特徴係合インタフェース152に接続されてよい。いくつかの実装形態では、巻上アーム移動システムはまた、巻上特徴係合インタフェース152を垂直軸に垂直な1つまたは複数の軸を中心にして、たとえば上記で記述するように第1の軸に平行な軸などを中心にして回転させることができてよい。ツール1200はまた、第1の巻上アーム130を垂直軸134に沿って並進させるように構成された、上記で記述する垂直並進システム162を含む。
【0141】
ツール1200はまた、キャリッジ並進システムおよび巻上アーム移動機構を制御するために採用された、たとえば上記で記述するコントローラに類似するコントローラ1292を含む。コントローラ1292は、1つまたは複数の非一時的記憶素子1294、および1つまたは複数のプロセッサ1296を含んでよい。プロセッサ1296は、1つもしくは複数のCPU、ASIC、1つもしくは複数の汎用コンピュータおよび/または1つもしくは複数の専用コンピュータ、1つもしくは複数のアナログおよび/またはデジタル入力/出力接続、1つもしくは複数のステップ・モータ・コントローラ・ボードなどを含んでよい。
【0142】
コントローラ1292は、キャリッジ並進システム1288、巻上アーム移動システム1290、および垂直並進システム162に通信可能に接続されてよい。
図13は、半導体処理ツール1200の例の一部の構成図を描いており、理解することができるように、コントローラ1292は、第1の複数の半導体処理チャンバ102の中の各半導体処理チャンバ104、キャリッジ並進システム1288、巻上アーム移動システム1290、および垂直並進システム162に通信可能に接続される。コントローラ1292はまた、1つまたは複数のプロセッサ1296を制御して、第1の巻上アーム130を含む第1のキャリッジ122を動かすための命令を非一時的メモリ1294に記憶する。この命令は、キャリッジ並進システム1288に、第2の軸124に沿って第1のキャリッジ122を動かすようにさせること、垂直並進システム162に、上記で記述するように第1のリンク132および巻上特徴係合インタフェース152を含み、第1の巻上アーム130を垂直方向に動かすようにさせること、ならびに巻上アーム移動システム1290に、上記で記述するように垂直軸134に垂直な平面内部で第1の巻上アーム130を動かすようにさせることを含む。
【0143】
いくつかの実装形態では、コントローラ1292はまた、1つまたは複数のプロセッサ1296を制御して、半導体処理チャンバ104の中の1つの取外し可能な構成要素の巻上特徴と巻上特徴係合インタフェース152を係合させる命令を非一時的メモリ1294に記憶する。これらの命令は、第2の軸124に沿った直線並進、第1の巻上アーム130の垂直の動き、および第1の巻上アーム130の水平の動き、すなわち垂直軸に垂直な平面内部での動きなどの、第1のキャリッジ122のさまざま動きを生じさせる。たとえば、戻って
図4Aおよび
図4Bを参照すると、命令は、穴144Aおよび144Bを含む巻上特徴係合インタフェース152が、巻上特徴の第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bの、すなわち第2の構造物142Aおよび142Bの下方になるように、垂直並進システム162に、第1の巻上アーム130を垂直軸134に平行な方向に動かすようにさせてよい。命令はまた、それぞれ穴144Aおよび144Bを用いて第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bを整列させるように、巻上特徴係合インタフェース152を含んでよい第1の巻上アーム130を垂直軸に垂直な平面内部で回転するように、直線状に、またはいずれにも動かしてよい。これらの特徴が整列すると(これは、たとえばそのような整列を検出するように構成されたさまざまなセンサの出力に基づき決定されてよい)、命令は、第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bがそれぞれ穴144Aおよび144Bの中に挿入されるように、およびいくつかの実施形態では、サドルプレート150Aおよび150Bが手作業によるユーザ入力により巻上特徴係合インタフェース152に接触しているように、垂直並進システム162が第1の巻上アーム130を上方に、垂直軸134に平行な方向に動かすようにさせてよい、または動かすことができるようにしてよい。
【0144】
取外し可能な構成要素の巻上特徴および第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースが互いに係合すると、命令は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、取外し可能な構成要素を垂直軸に平行な方向に持ち上げさせてよく、および/または下げさせてよく、同様に、命令は、上記で記述するように、巻上アーム移動システム、キャリッジ並進システム、または両方に、第1の巻上アームを動かすようにさせることにより、取外し可能な構成要素を垂直軸に垂直な平面内部で動かしてよい。たとえば、コントローラ1292は、
図6A~
図6Eに関して記述する動きのシーケンスを生じさせる命令を含んでよい。
【0145】
いくつかの実装形態では、命令は、第1のキャリッジが静止したままでいる間、第1の巻上アーム移動システムだけに第1の巻上アームを動かすようにさせてよい。いくつかの実施形態では、
図6A~
図FFEに関して、たとえば取外し可能な構成要素がキャリッジの並進軸に垂直な概して直線状の軸に沿って移動するような、キャリッジの同時並進に連結した1つまたは複数の巻上アームリンクの回転に関して上記で記述するように、命令は、巻上アーム移動システムとキャリッジ並進システムの両方に第1の巻上アームを動かすようにさせてよい。他の実例では、命令は、巻上アーム移動システムが第1の巻上アームを動かしていない間、キャリッジ並進システムだけに第1の巻上アームを動かすようにさせてよい。例示的な例では、
図12を参照すると、巻上特徴係合インタフェース152は、取外し可能な上部カバー1218の巻上特徴と係合し、キャリッジ並進システム1288は、第1のキャリッジ122を、したがって取外し可能な上部カバー1218を第2の軸124に沿って並進させてよい。この動きの間、巻上アーム移動機構1290および第1の垂直並進システム162は、第1の巻上アーム130を動かしていなくてよい。
【0146】
命令はまた、たとえば、取外し可能な構成要素がその最初の場所に戻され、再度設置された後、取外し可能な構成要素の巻上特徴と第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースを切り離させる。
図4Aおよび
図4Bでは、この切り離しは、穴144Aおよび144Bから第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bが取り除かれるように、第1の巻上アーム130を下げることを含んでよい。
【0147】
いくつかの実施形態では、ツールはまた、第1の直線誘導システムに沿った第1のキャリッジの位置に関する情報を生成するように構成された第1のキャリッジ位置センサを含んでよい。戻って
図13を参照すると、第1のキャリッジ位置センサ1298は、第1のキャリッジ122の上に位置決めされて見え、第1のキャリッジ位置センサ1298が生成したデータをコントローラ1292が受信することができるように、有線接続または無線接続を通してコントローラ1292に通信可能に接続される。コントローラ1292はまた、このデータから、半導体処理チャンバ104の中のどれが第1のキャリッジ122に最も近いか、およびどれが第1のキャリッジ122のすぐ近接にあるか、または隣にあるかに関するデータを含む、第1の直線誘導システム120に沿った第1のキャリッジ122の位置を解釈および決定することができる。たとえば、
図13では、第1のキャリッジ位置センサ1298は、第1のキャリッジ122が、半導体処理チャンバ104Aに最も近く、半導体処理チャンバ104Bに近接していることを示すデータを生成してよい。キャリッジの位置は、巻上アームがどの半導体処理チャンバにアクセスすることができるかに関する判断を可能にしてよい。
図6Aでの実例では、キャリッジ位置センサ1298は、所与の第1のキャリッジ122が半導体処理チャンバ104Aと104Bの両方の隣にあり、第1の巻上アームがこれらの処理チャンバの両方の取外し可能な構成要素にアクセスすることができてよいことを示してよい。
【0148】
いくつかの実装形態では、ツールはまた、半導体処理チャンバに対する第1の巻上アームの位置に関するデータを生成するように構成された第1のアーム位置センサを含んでよい。
図13では、第1のアーム位置センサ12100は、第1の巻上アーム130上に位置決めされ、第1のアーム位置センサ12100が生成したデータをコントローラ1292が受信することができるように、有線接続または無線接続を通してコントローラ1292に通信可能に接続される。コントローラ1292はまた、第1のキャリッジ122の位置を前提として第1の巻上アーム130がどの巻上特徴と係合することができるか、どの1つまたは複数の処理チャンバ104が第1の巻上アーム130のすぐ近接に、または隣にあるか、各半導体処理チャンバ104に対する第1の巻上アーム130の枢動区画(すなわち、肩)の位置、各半導体処理チャンバ104上の各取外し可能な構成要素の巻上特徴に対する第1の巻上アーム130の位置決め、および垂直軸に沿った第1の巻上アーム130の位置(たとえば、取外し可能な構成要素の巻上特徴に対する第1の巻上アームの垂直位置および巻上特徴係合インタフェースの垂直位置を決定する)を含む、各半導体処理チャンバ104に対する第1の巻上アーム130の位置をキャリッジ位置データおよび/またはアーム位置データから解釈および決定することができる。データはまた、ツールのさまざまな特徴から第1の巻上アーム130の様態までの距離を含んでよい(これは、たとえば隣接センサを使用することによって行われてよい)。いくつかの実施形態では、ツールはまた、垂直軸を中心にして回転した巻上アームの位置に関するデータを生成するように構成されたアーム位置センサを含んでよい。コントローラは、このデータから、たとえば垂直に並進しているときに既知の傷害物を避けるようにアームが適切に位置決めされるか、その巻上特徴が係合するかどうかを判断してよい。コントローラはまた、垂直並進システムが、アームを垂直に一定の高さの上方または下方に並進させる、または並進させない命令を含んでよい。
【0149】
例えば、第1のアーム位置センサ12100は、半導体処理チャンバの巻上特徴に対する第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースの水平位置および垂直位置を含む、第1の巻上アームの位置を示すデータを生成してよく、この位置データを使用して、第1の巻上アーム130がどの巻上特徴と係合することができるかを判断することができる。例えば、
図6Aでは、第1のアーム位置センサ12100は、巻上特徴係合インタフェースが半導体処理チャンバ104Aの巻上特徴と係合することができることを判断するためにコントローラが使用することができるデータを生成してよい。上記で指摘したように、コントローラは、垂直軸に沿った第1のアーム130の位置を決定して、取外し可能な構成要素の巻上特徴に対する第1のアーム130の位置決めをさらに決定してよい。いくつかの実施形態では、ツールは、1つまたは複数の処理チャンバに対する第1の巻上アームの位置に関する情報をすべて生成する2つ以上のアーム位置センサを有してよい。
【0150】
いくつかの実施形態では、ツールはまた、巻上特徴係合インタフェースが半導体処理チャンバの中のいずれかの巻上特徴と係合したかどうかに関するデータを生成するように構成された係合センサを含んでよい。
図13では、係合センサ12102は、第1の巻上アーム130上に位置決めされ、係合センサ12102が生成したデータをコントローラ1292が受信することができるように、有線接続または無線接続を通してコントローラ1292に通信可能に接続される。コントローラ1292はまた、このデータから、巻上特徴係合インタフェースが巻上特徴の中のいずれかと係合したかどうかを解釈および判断することができる。たとえば、係合センサ12102は、巻上特徴係合インタフェースが巻上特徴と係合したとき、これらの導電性表面の間に電気的連続性が生み出されるように巻上特徴上の別の導電性表面に電気的に接触するように構成された導電性表面であってよい。戻って
図4Aおよび
図4Bを参照すると、例えば、第1の導電性表面は、巻上特徴係合インタフェース152が巻上特徴142Aおよび142Bと係合したとき、サドルプレート150Aおよび150Bの下側の上で第2の導電性表面に接触することができる第1の構造物138の上面の上に位置決めされてよい。コントローラ1292は、これら2つの表面の間に電気的共同体が存在するかどうかを検出して、巻上特徴係合インタフェースと巻上特徴の間の係合を判断してよい。係合センサは、近接センサ、接点スイッチ、視覚センサなどのような他のタイプのセンサであってよい。いくつかの実装形態では、コントローラ1292は、垂直並進システムが第1のアームを垂直に並進させるのを防止する、または巻上特徴係合インタフェースが巻上特徴のいずれとも係合していないときに一定の高さより上に並進させない(その結果、巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースの係合を生じさせるのに十分な垂直並進を可能にするが、取外し可能な構成要素上に持ち上げ荷重を実際に加えるように作用するそれ以上の並進を防止する)命令を含んでよい。
【0151】
いくつかの実施形態では、ツールはまた、巻上特徴係合インタフェースが、半導体処理チャンバの中のいずれかの巻上特徴と整列したかどうかに関するデータを生成するように構成された整列センサを含んでよい。いくつかの実例では、このデータを使用して、第1の巻上アーム130の垂直の動きが巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースの間の係合を生じさせるかどうかを判断してよい。整列センサは、第1の巻上アーム130、取外し可能な構成要素、または両方の上に位置決めされて、整列センサが生成したデータをコントローラ1292が受信することができるように、有線接続または無線接続を通してコントローラ1292に通信可能に接続されてよい。したがって、コントローラ1292は、このデータから、第1の巻上アームの垂直の動きがこれらの品目を係合させるように巻上特徴係合インタフェースが任意の取外し可能な構成要素の巻上特徴と適切に係合したかどうかを解釈および判断することができる。たとえば、戻って
図4Aおよび
図4Bを参照すると、整列センサは、第1の巻上アーム130の上方の動きが第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bを穴144Aおよび144Bの中に挿入させるように穴144Aおよび144Bが第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bの真下にあり、第2の機械的インタフェース特徴151Aおよび151Bと整列するかどうかをコントローラ1292が判断することができるようにデータを生成することができてよい。そのような整列センサは、例えば、視覚センサ、磁気センサ、または近接センサであってよい。
【0152】
コントローラは、上記で記述するように、上記で参照したセンサのいずれかからのデータを利用して、第1のキャリッジおよび取外し可能な構成要素の動きを実現させてよい。たとえば、
図13を参照すると、コントローラ1292は、最初に第1のキャリッジ122の位置決めおよび整列を判断してよく、
図13に示すように、これらの判断は、第1のキャリッジ122が半導体処理チャンバ104Bに最も近く位置決めされたこと、第1の巻上アーム130が半導体処理チャンバ104Cに最も近く位置決めされたこと、ならびに巻上特徴係合インタフェースがどの巻上特徴とも係合していないことである。半導体処理チャンバ104Aの取外し可能な構成要素を動かすことが望ましい場合、コントローラ1292は、これらの判断およびデータを使用して、第1の巻上アーム130がこの半導体処理チャンバ104Aの巻上特徴と係合することができるように第1のキャリッジ122および/または第1の巻上アーム130を動かしてよい。この動きは、半導体処理チャンバ104Aのより近くに第1のキャリッジ122を動かすようにキャリッジ並進システム1288に命令すること、ならびに第1の巻上アーム130が、
図13に描くよりも半導体処理チャンバ104Aに近くなるように第1の巻上アーム130を、たとえば時計回りの方向にほぼ180°だけ回転させることを含んでよい。
【0153】
いくつかの実施形態では、ツールは、さまざまな安全特徴を有してよい。例えば、コントローラは、各半導体処理チャンバの動作状態に関する情報を受信するように構成されてよい。この動作状態は、半導体処理チャンバが基板を能動的に処理しているかどうか、およびチャンバに電力が供給されていない、圧力が周囲圧力である、およびチャンバから揮発性化学物質が取り除かれたなど、半導体処理チャンバが、人がチャンバにアクセスするために安全な状態にあるかどうかであってよい。コントローラは、半導体処理チャンバの中の1つが人に安全な状態にあるという情報を受信する、またはそうであると判断する場合、キャリッジ並進システム、巻上アーム移動システム、および/または垂直並進システムがその半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素を動作させ、動かすことを許可してよい。同様に、コントローラは、半導体処理チャンバの中の1つが人に安全な状態にないという情報を受信する、またはそうであると判断する場合、キャリッジ並進システム、巻上アーム移動システム、および/または垂直並進システムがその半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素を動作させるように動作するのを防止してよい(そうはいっても、コントローラは、そのような活動にとって安全な条件にあるツール上で他のチャンバの取外し可能な構成要素の動きを可能にしてよい)。
【0154】
いくつかの実施形態では、各半導体処理チャンバは、第1のキャリッジの電気ケーブルと接続可能なように構成される、電気コンセントなどの電気的インタフェースを有してよく、そのような電気的インタフェースは、各半導体処理チャンバの取外し可能な部分の上に配置されてよい。この電気ケーブルは、第1のキャリッジ上で電源と、またはツールのシステム電源分配ボックス(system power distribution box、SPDB)などのツール上の別の電源と電気的に接続されてよい。電力は、SPDBから直線ガイドに沿って第1のキャリッジへ経路設定され、巻上機構に終端され、さらにまた電気ケーブルにより第1の巻上アームに沿って経路設定されてよい。電気ケーブルは、取外し可能な構成要素の中のいずれかの電気的インタフェースと接続するように構成されたコネクタにより終端されてよく、電力が供給されコネクタが接続された場合、そのような構成要素に電力を供給するように構成されてよい。取外し可能な構成要素に電力を供給することにより、取り除かれた取外し可能な構成要素に対して、取外し可能な上部カバー上に配置されたモータを較正中に駆動すること、および取外し可能な上部カバー上に配置された設備(圧力計など)を電力が供給され暖かい状態に保って、点検回復時間を早めることなど、点検作業を遂行することができるようになる。
【0155】
いくつかの実施形態では、電気的インタフェースは、安全保護装置の一部として使用されてよい。例えば、コントローラは、電気ケーブルと電気的インタフェースの間の電気的連続性を判断するための命令を含んでよい。この電気的連続性が存在すると判断した場合、コントローラは、第1のキャリッジ上で垂直並進機構または他の移動機構が動作するのを許可してよい。追加で、コントローラは、チャンバが大気状態にあるかどうか判断して、チャンバが大気状態にある場合、最上部プレートのような取外し可能な構成要素の動きを許可することができてよい。いくつかの実施形態では、コントローラにより検出することができる大気信号をチャンバにより生成し、電気的インタフェースおよび電気ケーブルを通して中継する。大気信号は、チャンバが大気状態にあることおよび大気状態にないことを示してよい。
【0156】
いくつかの実施形態では、電気ケーブルは、第1の巻上アームに沿って経路設定されてよく、コネクタ、および第1の巻上アームの巻上特徴係合インタフェースがそれぞれ一度に半導体処理チャンバの中の1つだけの電気的インタフェースおよび巻上特徴とだけ同時に係合できるような長さからなってよい。たとえば戻って
図5を参照すると、第1のキャリッジ122は、第1の巻上アーム130に沿って経路設定され、かつ取外し可能な上部カバー118の電気的インタフェース1108にコネクタ1106が接続可能であるような長さからなる電気ケーブル1104を含む。また、電気ケーブル1104の長さは、
図4Aおよび
図4Bに記述するように、コネクタ1106が同時にその半導体処理チャンバの電気的インタフェース1108および巻上特徴係合インタフェースと接続して、その取外し可能な上部カバー118の巻上特徴と係合できるようにするが、描かれた取外し可能な上部カバー118の巻上特徴と第1の巻上アームが係合している間、任意の他の取外し可能な上部カバーの類似する電気的インタフェースにコネクタ1106が接続されるのを防止する。たとえば
図12を参照すると、電気ケーブル1104の長さは、半導体処理チャンバ104Aの取外し可能な上部カバー118の巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合したとき、半導体処理チャンバ104Bの取外し可能な上部カバー118の電気的インタフェース1108とコネクタ1106が同時に接続するのを防止する。
【0157】
いくつかの他の実施形態では、電気的インタフェースは、キャリッジ上の構成要素に電力を提供してよい。電気的インタフェースは、各半導体処理チャンバの固定した場所の上に位置決めされてよい、または取外し可能な上部構成要素上に位置決めされてよい、電気ケーブルは、垂直並進システムのモータおよび(存在する場合には)巻上アーム移動システムのモータなどの、第1のキャリッジのモータの1つまたは複数と接続され、取外し可能な構成要素の中のいずれかの電気的インタフェースと接続されるように構成されたコネクタにより終端されてよく、電力が供給されコネクタが接続された場合、そのような構成要素に電力を供給するように構成されてよい。
【0158】
いくつかの実装形態では、コントローラはまた、上記で言及したセンサのうち1つまたは複数から得られるデータに基づき半導体処理チャンバの電気的インタフェースに電力を供給するための命令を含んでよい。たとえばいくつかの実装形態では、コントローラは、第1のキャリッジの位置の決定に基づき、一度に第1の複数の半導体処理チャンバの中の1つの半導体処理チャンバの電気インタフェースだけに、その半導体処理チャンバの動作状態がコップカバーを除去することが安全な状態にあると判断されたときだけ、電力を供給させてよい。単一の複数の半導体処理チャンバのために多数のキャリッジ/巻上装置が含まれる場合、そのような機能を拡張して、特定の半導体処理チャンバの電気的インタフェースだけに、キャリッジ/巻上アームの1つが取外し可能な構成要素をその半導体処理チャンバから取り除くのに適した位置に配置されていると判断されたとき、さらにまたその半導体処理チャンバが動作上安全な状態にあると判断されたときだけ、電力を供給できるようにしてよい。実例として
図13を参照すると、コントローラ1292は、第1のキャリッジ位置センサ1298から第1のキャリッジ122の位置に関するデータを受信し、このデータに基づき第1のキャリッジの位置を決定し、次いで、第1のアーム130の巻上特徴が半導体処理チャンバ104A1の取外し可能な構成要素だけに到達することができるので、半導体処理チャンバ104Bの電気的インタフェースだけに(そのチャンバが「安全な」状態にあると判断された後)電力を供給する。上記で指摘したように、この「安全な」状態は、チャンバに電力が供給されていないとき、チャンバ圧力が周囲圧力であり、取外し可能な構成要素を人が取り扱う温度が十分低いとき、どんな揮発性または有害な化学物質もチャンバから取り除かれたとき、ならびに取外し可能な構成要素がチャンバから掛け金を外された、またはボルトを外されたときなど、人がチャンバに安全にアクセスすることができるときであってよい。
【0159】
同様に、コントローラ1292は、プロセッサ1296を制御して、第1の巻上アーム130および第1のキャリッジ122の位置の決定に基づき、第1の巻上アーム130の巻上特徴係合インタフェース152により係合可能な巻上特徴を有する、第1の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバの電気的インタフェース1108だけに電力を供給させる命令を含んでよい。この場合も、たとえば
図13では、これらの決定は、半導体処理チャンバ104Aの取外し可能な構成要素の巻上特徴が第1の巻上アーム130の巻上特徴係合インタフェースにより係合可能であることを示してよく、この理由で、コントローラ1292は、次いで半導体処理チャンバ104Cの電気的インタフェース1108に電力を供給してよいことを示してよい。
【0160】
追加でまたは代わりに、コントローラは、上記で記述するように、巻上特徴係合インタフェースが第1の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と係合したと判断したことに応答して、その取外し可能な上部カバーを包含する第1の複数の半導体処理チャンバの中の半導体処理チャンバの電気的インタフェースだけに電力を供給させてよい。実例としての
図13では、係合センサ12104、第1のアーム位置センサ12100、およびキャリッジ位置センサ1298が生成したデータに基づき、第1の巻上アーム130の巻上特徴係合インタフェースは、半導体処理チャンバ104Cの取外し可能な構成要素の巻上特徴と係合したと判断してよく、その判断に基づき、コントローラ1292は、半導体処理チャンバ104Cの電気的インタフェースだけに電力を供給してよいと判断してよい。
【0161】
いくつかの実施形態では、係合センサは、巻上特徴が巻上特徴係合インタフェースと係合したかどうかに関するデータを生成するように構成された第1のインターロックセンサであると考えてよい。命令は、コントローラにプロセッサを制御させて、第1のインターロックセンサが生成したデータに基づき、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素の中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合したかどうかを判断させてよい。命令はまた、垂直並進システムを動作させる第1の入力信号を受信したことだけではなく、取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合したという判断に応答して、垂直並進システムに第1の巻上アームを垂直に並進させてよい。命令はさらに、垂直並進システムを動作させる第1の入力信号を受信したことだけではなく、取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と巻上特徴係合インタフェースが係合していないという判断に応答して、垂直並進システムが第1の巻上アームを垂直に並進させるのを防止してよい。
【0162】
いくつかの実施形態では、含まれてよい別の安全特徴は、第1の巻上アームの動きが、例えば、実質的に(実質的には、±10°の範囲内を意味する)180°または270°の扇型の範囲内など、360°未満の扇型に制限されてよいということである。この制限は、第1の巻上アームが扇型の外側の場所まで回転するのを防止する1つまたは複数のピンなどの物理的な1つまたは複数のハードストップを使用することにより提供されてよい、または存在する場合には、モータが第1の巻上アームを扇形の外側の位置まで回転させるのを防止する、コントローラ内部の命令により提供されてよい。いくつかの実例では、第1のキャリッジを通過する垂直面の第1の側だけで移動可能なように制限された第1の巻上アームは、垂直軸に平行であり、かつ第2の軸に垂直である。たとえば
図6Bを参照すると垂直面1110が示され、垂直面1110は、垂直軸134に実質的に平行な(たとえば±5°の範囲内で平行な)第2の軸124に実質的に垂直(たとえば、±5°の範囲内で垂直)であり、垂直面1110は、第1のキャリッジ122を通過する。この場合、第1の巻上アーム130は、垂直面1110の左側に配置された位置だけに回転可能である。上記で明言したように、命令は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、第1の巻上アーム130をこの垂直面1110の第1の側だけで、すなわち左側だけで動かしてよい。代わりに、そのような回転限定特徴は、右側の位置だけに巻上アームの回転運動を制限するように動作してよい。
【0163】
どんな混同の可能性も回避するために、本明細書で論じるキャリッジおよび巻上アームは、基板を移送するように意図される、またはそのように構成されるロボットアームまたはエンドエフェクタに等価ではないことに留意されたい。さらに、本明細書で記述する半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素は、基板と見られるべきではなく、本明細書で記述する巻上アームは、基板を支持するように構成されても、またはそれを意図されてもいない、ならびに巻上特徴係合インタフェースは、基板を支持するように構成されても、またはそのように意図されてもいない。
【0164】
いくつかの実装形態では、半導体処理ツールに恒久的に搭載されることが意図され、付着する直線誘導システムにより完全に支持されるキャリッジおよび巻上アームシステムの代わりに、半導体処理ツールから分離できる巻上システムを使用してよい。そのような代替システムでは、巻上アームは、垂直並進システムを備え付ける取外し可能な垂直部材に付着してよい(この実装形態で「垂直な」への言及は、半導体処理ツール上に巻上システムが据え付けられたときの構成要素の配向を指すことを理解されたく、明らかに、そのような巻上システムが半導体処理ツールから取り除かれ、90°回転させられ、床の上に水平に置かれた場合、それまで「垂直な」と記述された部分は、技術的には水平になり、逆もまた同様であり、本開示の目的のために、そのような構成要素は、依然として潜在的に「垂直な」と記述できる)。取外し可能な垂直部材は、下部フレームワークのように、上部支持フレームワークまたはツールの他の下側部分など、取外し可能な垂直部材を半導体処理ツール上のさまざまな場所に配置された対応する付着点と接続できるようになる1つまたは複数の機械的インタフェースを含んでよい。垂直部材の最下部は、垂直部材を半導体処理設備内で回転させ、かつ異なる半導体処理ツールと垂直部材がインタフェースをとることができるようにする場所に位置決めされるように位置決めされるローラまたは車輪を備え付けてよい。垂直部材自体、自身に搭載された垂直並進システムにより支持される1つまたは複数のアームリンクを有してよい。垂直部材が半導体処理ツールのための上部支持フレームワークに付着すると、垂直並進システムを使用して、1つまたは複数のアームリンクを上下に垂直駆動してよい。
【0165】
そのような巻上システムは、自立型とすることができないように、および/またはたとえば上部支持フレームワーク上の付着点を介して、ツール上の何らかの形の支持物に付着することなく取外し可能な構成要素を支持することができないように設計されてよい。したがって、たとえばいくつかの実施形態では、巻上システムは、概して巻上アームの真下の場所に至り、かつ巻上アーム(および巻上システムが持ち上げているものはなんでも)の重量に起因して、巻上システムを落下させないように作用する(本開示ですでに論じたような)支持脚部を欠いてよい。別の例では、巻上システムは、巻上システム自体の重量だけを支持することができるが、取外し可能な構成要素の重量を支持することができない軽量支持システムを有してよい。既存の自立型巻上システムは、概して巻上アームの真下の場所に至る脚部または等価な構造物を含む。対照的に、本明細書で論じる取外し可能な巻上システムは、何らかの形の外部支持物なしに巻上アームおよび/または取外し可能な構成要素の重量を支持することができない。
【0166】
巻上システムが1つまたは複数の付着点を介して半導体処理ツールに付着したとき、付着点は、主として横荷重を受け取るのに役立つのに対して、軸(垂直)荷重はむしろ、取外し可能な垂直部材の長さを通って、かつ取外し可能な垂直部材の最下部を通って外へ、(おそらくは、たとえばいくつかの実例では、取外し可能な垂直部材の基部に配置されてよい車輪を通って設備の床へ経路設定されてよい。したがって、取外し可能な垂直部材の中心線から外れて加えられた垂直荷重の結果生じるどんなトルクも、巻上システムを付着させる1つまたは複数の付着点により加えられる抵抗力により無効になってよい。いくつかの実例では付着点は、横荷重、および垂直荷重の一部またはすべてを受け取ってよい。この場合、ツールは、巻上システムの横荷重、および垂直荷重の一部もしくはすべてを支持することができる上部付着点および下部付着点を含んでよい。上述のトルクは、巻上システムの垂直部材の端部でこれら多数の付着点により無効にすることができる。垂直荷重はまた、垂直部材へ、上部付着点および上部支持フレームへ、それだけではなく下部付着点へ、および巻上システムの車輪を通すのとは対照的に最終的に床へ経路設定することができる。これにより、垂直部材およびその移動機構は軽量になり、より小さな耐荷重構造を有することが可能になる。
【0167】
そのような巻上システムは、自らを支える必要がないので、非常に小さな占有面積を有してよく、自立型巻上システムよりも軽量であってよい。これにより、巻上システムは、人がより容易に取り扱うことができるようになり、より狭苦しい場所で使用することができるようになる。
【0168】
したがって、本開示は、上記で記述する直線誘導システムおよびキャリッジを有しないがむしろ、分離できる巻上システムを有する半導体処理ツールの別の例の追加代替実施形態を含む。これらの代替巻上システム実施形態では、ツールは、上部支持フレームワーク、第1の軸に沿って配列された複数の半導体処理チャンバ、および上部支持フレームワークに固定して付着した基底部分を依然として含んでよい。いくつかのそのような実装形態では、半導体チャンバは、直線状の軸に沿う以外の方法で、たとえば円形配列で配列されてよい。
【0169】
これらの代替実施形態のいくつかでは、分離できる巻上システムは、Fabの床により支持され、高い付着点で支持フレームに接続可能であり、巻上アームを有する。分離できる巻上システムは、点検領域内部のFabの床の上でツールと並んだ位置に動かされ、次いで上部支持フレームワーク上の付着点で上部支持フレームワークに固定することができるような移動式である。所定の位置で上部支持フレームワークに接続されると、巻上アームおよび垂直並進システムを使用して、半導体処理ツールの1つまたは複数の取外し可能な構成要素を持ち上げ、下げ、動かす。以下でより詳細に論じるように、巻上アームおよび垂直並進システムは、上記で論じる巻上アームおよび垂直並進システムと同じであっても、それらに類似してもよい。
【0170】
図14は、半導体処理ツールの別の例を描き、この図は、
図2に類似するが、際立った違いがある。これらの実施形態では、上記で記述するようなツールの別の例1400は、上部支持フレームワーク1414、第1の軸1406に沿って配置された第1の複数の半導体処理チャンバ1402の中の半導体処理チャンバ1404、および上部支持フレームワーク1414に固定して付着した基底部分1416だけではなく、上記で記述するように第2の構造物1442などの巻上特徴を伴う、取外し可能な上部カバー1418などの取外し可能な構成要素も含む。
【0171】
ツール100とは対照的に、別のツール1400は、上部支持フレームワーク1414により固定して支持される1つまたは複数の付着点14112を含んでよい付着システムを含む。いくつかの実施形態では、付着点14112の2つ以上は、第2の軸1424に沿って上部支持フレームワーク1414に関して固定した位置で上部支持フレームワーク1414に接続されてよい。いくつかの他の実施形態では、付着システムは、1つまたは複数の付着点が移動可能に接続されるガイドレールを含んでよい。たとえば、
図14に網掛け付きで強調され描かれたガイドレール14114は、上記で記述する第1の直線誘導システムに類似する第2の軸1424に沿って伸展し、1つまたは複数の付着点14112は、矢印1428により示すように第2の軸1424に沿って並進することができるようにガイドレール14114に移動可能に接続される。いくつかのそのような実装形態では、付着点は、締められたときにガイドレールに対して空間内に固定されるように締められる、または緩められたときにガイドレールに沿ってスライド可能なように緩められることができてよく、それにより、付着点の場所を再調整することにより、新しいツール構成または修正を保守手順に適合させることが可能になる。上記で論じるように、付着システムの1つまたは複数の付着点14112は、分離できる巻上システムを上部支持フレームワーク1414に付着させる、または接続することができる場所、すなわち、高い接続点の役割を果たす。
【0172】
図15Aおよび
図15Bは、
図14の半導体処理ツールの他の例および分離できる巻上システムの第1の例の側面図を描く。
図15Aでは、1つの基底部分1416は、上部支持フレームワーク1414に付着しているのが見え、取外し可能な構成要素1418を有する。1つの付着点14112はまた、上部支持フレームワーク1414に接続されているのが見え、この付着点は、上記で論じるような移動可能な接続点であっても、固定した接続点であってもよい。分離できる巻上システムの第1の例14116もまた見え、相補的付着点14122が付着する上端部14120、および車輪または軌道などの移動機構14126が付着する下端部14124を有する垂直部材14118を含む。移動機構14126は、Fabの床14128の上に位置決めされ、それにより支持されてよく、分離できる巻上システムの第1の例14116がFabの床を中心にさまざまな方向に動くことができるようにする。相補的付着点14122は、
図15Bに例示するように付着システムの付着点14112に接続される、または付着するように構成され、識別子14127で例示するように、相補的付着点14122および付着点14112が接続されるとき、分離できる巻上システムの第1の例14116は、上部支持フレームワーク1414に付着する。この付着は、分離できる巻上システムの第1の例14116が点検領域1415内部でツール1400のすぐそばに適合することができる比較的小さな占有面積を有することを可能にし、かつツール1400の重い取外し可能な構成要素を持ち上げ、下げ、支持することを可能にする側面支持を、分離できる巻上システムの第1の例14116に提供する。上部支持フレームワーク1414と分離できる巻上システム14116の間にこの高い付着がなければ、分離できる巻上システムの第1の例14116は、取外し可能な構成要素を持ち上げ、動かし、支持することができず、むしろ、ツール間で許容できる領域よりも広くてよい、従来の持ち上げ機構から伸展する脚部のような、Fabの床に沿って伸展する支持特徴がなければ落下するであろう。
【0173】
分離できる巻上システムの第1の例14116はまた、上記で記述する第1の巻上アームと同じであっても、それに類似してもよい巻上アーム14130を含む。例えば、巻上アーム14130は、上記で記述するように、巻上特徴係合インタフェースを含んでよく、第2の軸1424および第1の軸1406に垂直な、垂直部材14118を通って伸展する垂直軸1434を中心にして枢動するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、分離できる巻上システムの第1の例14116はまた、上記で記述するように巻上アーム14130を垂直軸1434に沿って矢印1464の方向に並進させるように構成された垂直並進システム14132を含んでよい。上記で言及するように、取外し可能な構成要素の垂直荷重は、巻上アーム14130,および分離できる巻上システムの第1の例14116とFabの床の接続によりFabの床に移送される垂直部材14118により保持される。
【0174】
この垂直並進システム14132は、モータ駆動式であってよい、または
図15Bに描くように手回しクランク、またはケーブルおよびウインチなどにより手作業で動力供給されてよい。いくつかの実施形態では、分離できる巻上システムの第1の例14116の相補的付着点14122が付着点14112で上部支持フレームワーク1414に接続されると、巻上アーム14130は、第1の複数の半導体処理チャンバ1402の中の半導体処理チャンバ1404の取外し可能な構成要素の中の1つの巻上特徴と係合するように巻上特徴係合インタフェースを動かすことができるように移動可能である。巻上アーム14130の可動性は、例えば、
図6A~
図6Eに描く可動性を含み上記で記述する可動性と同じであってよく、その結果、巻上アーム14130を水平に、または垂直軸1434に垂直な平面内部で動かすことができる。
【0175】
いくつかの実施形態では、分離できる巻上システムの第1の例14116は、第2の軸1424に沿って並進するように構成される。いくつかのそのような実施形態では、付着システムは、上記で記述するように、ガイドレール14114と、ガイドレール14114に接続された、第2の軸1424に沿って移動可能な移動可能付着点14112とを有してよく、その結果、分離できる巻上システムの第1の例14116の相補的付着点14122が付着点14112で上部支持フレームワーク1414に接続されたとき、分離できる巻上システムの第1の例14116および付着点14112は、
図14で矢印1428により示すように第2第2の軸1424に沿って一緒に同時に移動可能である。
図15Aおよび
図15Bでは、この動きは、ページの中におよびページから外に向くと考えてよい。この動きにより、分離できる巻上システムの第1の例14116は、第1の複数の半導体処理チャンバ1402の取外し可能な構成要素の中のいずれかと接続し、それを持ち上げ、動かし、下げることが可能になる。そのような実施形態では、移動機構14124は、Fabの床14128と接触しており、分離できる巻上システムの第1の例14116の残りの部分と共に第2の軸1424に沿って垂直部材14118が動くことを可能にする。
【0176】
いくつかの実施形態では、分離できる巻上システムの第1の例に類似して構成されるが、いくつかの点で異なる分離できる巻上システムの第2の例が提供されてよい。分離できる巻上システムのこの第2の例は、垂直部材と、巻上アームと、ツールに接続するための少なくとも1つの付着点と、分離できる巻上システムのこの第2の例が半導体処理設備の周囲で動くことができるようにする車輪またはローラと、本明細書で記述する追加の特徴および構成とを含む。いくつかの実例では、分離できる巻上システムの第2の例は、それ自体で自立することができなくても、ツールに接続されることなく取外し可能な構成要素の荷重を支持することがでなくてもよい。
図16は、高い付着点16121(本明細書では相補的付着点とも呼ばれる)を有する上端部16120および車輪または軌道などの移動機構16126を有する下端部16124を伴う垂直部材16118を含み、かつ巻上アーム16130および垂直並進システム16132をさらに含む分離できる巻上システムの第2の例16116の透視図を描く。
【0177】
いくつかの実施形態では、巻上アーム16130は、上記で記述する第1の巻上アームおよび巻上アーム14130と同じであっても、それらに類似してもよい。いくつかの実施形態では、巻上アーム16130は、
図16に描くように2つ以上のリンクを含んでよい。
図16では、巻上アーム16130は、3つのリンクを有し、第1のリンク16131および第2のリンク16133は、互いに平行であり、第3のリンク16139と共に二重肩継手16135および二重エルボ継手16137を形成する。巻上アーム16130は、垂直部材16118の長手方向の軸に実質的に平行な(実質的には、たとえば約5%または1%の範囲内で平行であることを意味する)垂直軸1634を中心にして二重肩継手16135で枢動するように構成される。長手方向の軸は、
図21に描かれ、垂直部材16118の長さに沿って伸展し、第1の端部16120および第2の端部16124と交差する。巻上アーム16130はまた、エルボ継手16137で垂直軸1634に平行な別の軸16141を中心にして回転するように構成される。巻上アーム16130の第3のリンク16139の遠位端部は、本明細書で記述する取外し可能な構成要素の中のいずれかの巻上特徴と係合するように構成されるように、上記で記述する巻上特徴係合インタフェースのいずれかを有してよい。巻上アームの構成に応じて、巻上アームは、水平に、または垂直軸1634に垂直な平面内部で動くことができるように、例えば
図6A~
図6Eに描くように移動可能であることを含み、上記で記述するように移動可能であってよい。この動きはまた、
図20Aおよび
図20Bに例示されている。
【0178】
この垂直並進システム16132は、
図16に描くように、モータ16166および駆動ねじ16167などによりモータ駆動式であっても、手作業で動力供給されてもよい。垂直並進システム16132は、巻上アーム16130を垂直軸1634に沿って並進させるように構成される。上記で記述するように、これにより巻上アーム16130は、ツールの取外し可能な構成要素を持ち上げ、下げることが可能になる。
【0179】
分離できる巻上システムの第2の例は、さまざまな方法でツールに付着されてよい。たとえば、分離できる巻上システムの第1の例のように、分離できる巻上システムの第2の例は、単一の高い付着点でツールに接続されてよく、一方では、分離できる巻上システムの第2の例の最下部は、製作施設の床の上に位置決めされ、それにより支持される。いくつかの実施形態では、分離できる巻上システムの第2の例は、上部付着点および下部付着点などの2つの異なる付着点でツールに接続されてよい。
図17は、半導体処理ツールのさらに別の例を描く。上記の他の図に類似して、ツールの例1700は、上部支持フレームワーク1714、第1の軸1706に沿って配列された第1の複数の半導体処理チャンバ1702の中の半導体処理チャンバ1704、上部支持フレームワーク1714に直接に、または間接的に固定して付着した基底部分1716だけではなく、上記で記述するように巻上特徴を伴う、取外し可能な上部カバー1718などの取外し可能な構成要素も含む。ツールはまた、上部支持フレームワーク1714に固定して付着した1つまたは複数の上部付着点17112A~17112D、および下部フレームまたはプレート17115などのツールの下部要素に固定して付着した1つまたは複数の下部付着点17113A~17113Dを含む。いくつかの実施形態では、
図17に例示するように、各上部付着点は、対応する下部付着点を有し、各対は、垂直軸1634などの第1の軸1706に垂直な軸に沿って互いに平行に位置決めされてよい。
【0180】
図18Aおよび
図18Bは、ツールと
図16および
図17の分離できる巻上システムの第2の例の間の付着シーケンスの側面図を描く。
図18Aでは、分離できる巻上システムの第2の例16116は、破線の両側矢印により示すようにツール1700の上部付着点17112が巻上システムの第2の例16116の高い付着点16121と接続することができ、かつ分離できる巻上システムの第2の例16116の最下部付着点16123とツールの下部付着点17113を接続することができるようにツール1700から分離されるが、ツール1700と整列する。下部付着点17113は、
図18Aで理解することができるように、最下部付着点16123の水平バーを受け入れるU字形受け口を有するなど、巻上システムの第2の例16116の重量を支持するように構成されてよい。
【0181】
図18Bでは、分離できる巻上システムの第2の例16116は、ツール1700の上部付着点17112および下部付着点17113でツール1700に接続される。この付着は、分離できる巻上システムの第2の例17116が、点検領域内部でツール1700のすぐそばに適合することができる比較的小さな占有面積を有することを可能にし、かつツール1700の重い取外し可能な構成要素を持ち上げ、下げ、支持することを可能にする側面支持および垂直支持を、分離できる巻上システムの第2の例17116に提供する。これらの上部付着点および下部付着点がなければ、分離できる巻上システムの第2の例17116は、取外し可能な構成要素を潜在的に落下させることなしに持ち上げ、動かし、支持することができない。いくつかの実施形態では、
図18Bに描くように、ツール1700に接続されたとき、分離できる巻上システムの第2の例16116は、製作施設の床と直接に接触しなくても、それにより支持されなくてもよい。いくつかのそのような実施形態では、分離できる巻上システムの第2の例16116により支持される垂直荷重は、上部付着点17112および下部付着点17113を通してツール1700に伝えられ、これらの荷重は、床と、分離できる巻上システムの第2の例16116の間の直接接触を通して床に直接に伝えられるわけではない。いくつかの他の実施形態では、分離できる巻上システムの第2の例16116は、分離できる巻上システムの第2の例16116により支持される垂直荷重が床に直接に伝えられるように、製作施設の床に直接に接触し、それにより支持されてよい。
【0182】
ツールに接続されると、巻上アーム16130は、上記で記述するように、巻上アーム16130の巻上特徴係合インタフェースを動かして、取外し可能な構成要素の中の1つの巻上特徴と係合するように動くことができるように移動可能である。
図19は、
図17~
図18Bのツール1700に接続された分離できる巻上システムの第2の例16116の透視図を描く。
図19に描くように、巻上アーム16130は、その巻上特徴係合インタフェース1652が、取外し可能な構成要素1718の巻上特徴1942と係合することができるように動かされている。これらの品目が係合すると、巻上アーム16130は、取外し可能な構成要素1718を動かすために、図に描かれたx軸およびy軸内にある、垂直軸1634に垂直な平面内で動かすことができる。垂直並進システム16132はまた、実質的に互いに平行(たとえば、±5%の範囲内で平行)であってよい描かれたz軸、すなわち垂直軸1634に沿って、取外し可能な構成要素を上げ下げすることができる。
【0183】
図20Aおよび
図20Bは、分離できる巻上システムの第2の例16116による取外し可能な構成要素の例の動きのシーケンスを描く。これらの図は、
図6A~
図6Eと共に上記のように、分離できる巻上システムの第2の例16116がツール1700に付着した、
図17~
図19の
図1700のツールの簡略化された上面図であり、
図16、
図18A、および
図19の垂直軸1634に平行な角度で見ており、その結果、垂直軸1634は、ページに垂直であり、ページの中に伸展する。第1の複数の半導体処理チャンバ1702の中の半導体処理チャンバ1704はまた、これらのチャンバの基底部分1716、巻上アーム1730、および取外し可能な構成要素1718の巻上特徴1742と係合した巻上特徴係合インタフェース1752と共に見える。
図20Bで理解することができるように、巻上アーム16130は、取外し可能な構成要素1718上の矢印により示すように、取外し可能な構成要素1718を少なくとも軸1706に垂直な方向に処理チャンバ1704から離して動かすことができるように移動可能である。この動きは、垂直軸1634および他の軸16141を中心とする回転を含む、巻上アーム16130のリンクおよび継手の動きにより可能になる。いくつかの実施形態では、巻上アーム16130は、1つのリンクだけを有してよく、取外し可能な構成要素1718は、第1のキャリッジが静止したままであった例を含み、上記で記述するように垂直軸1634に垂直な平面内部で依然として移動可能であってよい。巻上アームのこの動きはまた、上記で記述し
図20Bで部分的に描かれているように、巻上アームと係合した取外し可能な構成要素をツールの包絡面20170の外側で動かすことを可能にする。
【0184】
いくつかの実施形態では、分離できる巻上システムの第2の例は、垂直並進システムおよび巻上アームが垂直部材に沿って単一体として一緒に移動可能であるように構成されてよい。これにより、分離できる巻上システムの第2の例は、製作施設の周囲で容易に動き、使用されていないときに場所を取らずに保管することができるようになってよい。これによりさらにまた、有利には、高い付着点へのアクセスを垂直並進システムが妨害することも邪魔することもないように、ツールに対する据付および取外し中に邪魔にならないように垂直並進システムを動かすことができるようになる。
図21は、
図16の分離できる巻上システムの第2の例の別の構成を描く。
図21では、分離できる巻上システムの第2の例16116は、垂直並進システム16132および巻上アーム16130が垂直部材16118の長手方向の軸16147に沿って垂直部材16118に沿って単一体として一緒に動くことができるようにするように構成されたスライドレール16145を含む。
図21で理解することができるように、垂直並進システム16132および巻上アーム16130は、垂直部材16118の下端部に向けて一緒に動かされている。この動きは、いくつかの実施形態では動力を供給されなくてよく、一方では他の実施形態では、モータ、直線アクチュエータ、または本明細書で記述する他の機構により動力を供給されてよい。
【0185】
上記で言及するように、分離できる巻上システムの第2の例16116は、製作施設の床の上に移動機構16126を位置決めすることにより製作施設の床の周囲で動かすことができる。いくつかの実施形態では、移動機構16126は、
図21に見える折りたためる1組の車輪16149を含んでよい。
図21では、折りたためる1組の車輪16149は、折りたたまれておらず、これにより、分離できる巻上システムの第2の例16116の4つの車輪すべてを床の上に位置決めし、床により支持することが可能になるので、床の上の周囲で動くことができる。折りたためる1組の車輪16149は、ツールの取外し可能な構成要素の荷重を支持することを意図するのではなく、むしろ、分離できる巻上システムの第2の例16116を動かすのを支援することを意図する。
図18Aでは、折りたためる1組の車輪16149は、据え付けられた分離できる巻上システムの第2の例16116の占有面積を低減するために、折りたたまれて、または折り曲げられて見える。
【0186】
上記で明言するように、ツールは、ツールの半導体処理チャンバのすべてにアクセスするために、分離できる巻上システムの第2の例をツールのさまざまな場所に位置決めすることができるように追加の上部付着点および下部付着点を含んでよい。たとえば
図20Bを参照すると、ツール1700は、場所20150の周囲など、半導体処理チャンバの一部またはすべての周囲に追加の上部付着点および下部付着点を含んでよい。これにより、分離できる巻上システムの第2の例16116は、半導体処理チャンバ1704A~1704Eのすべての上の取外し可能な構成要素にアクセスすることができるようにこれらの場所20150の各々でツール1700に分離可能に接続されることが可能になる。いくつかの実施形態では、各対の上部付着点および下部付着点は、分離できる巻上システムの第2の例16116が1つの場所に位置決めされて、並んだチャンバの両方の取外し可能な構成要素にアクセスできるように2つの並んだチャンバのほぼ間に位置決めされてよい。例えば、
図20Aを参照すると、分離できる巻上システムの第2の例16116が付着する上部付着点および下部付着点は、分離できる巻上システムの第2の例16116が半導体処理チャンバ1704Dおよび1704Eの両方の取外し可能な構成要素にアクセスすることができるようにする。したがって、いくつかのそのような実施形態では、上部付着点および下部付着点の対の数は、複数の半導体処理チャンバの数よりも1つ少なくてよい。実例としての
図20Aおよび
図20Bでは、複数の半導体処理チャンバ1702は、5つのチャンバ1704A~1704Eを有し、4対の上部付着点および下部付着点の対17112A~17112Dおよび17113A~17113Dを描く
図17で理解することができるように、4対の上部付着点および下部付着点は、それぞれ場所20150でこれらのチャンバの各々のほぼ間で位置決めされてよい。
【0187】
上記で明言するように、分離できる巻上システムとツールの間の接続は再構成可能であり、それにより、システムは、ツールを付着させ、破壊手段なしにツールからシステムを取り除くことができるようになる。これは、ボルト、ピン、ねじ、クランプ、または一緒に固定し、例えば溶接により引き起こされてよいなどの、ツールまたはシステムの破壊なしに取り除くことができる他の特徴を使用することを含んでよい。したがって、分離できる巻上システムは、点検または修理のために必要とされる時間などの限られた時間の間、位置の中に動かされ、ツールに付着することができ、その後、取り外されて、他のツールまで、または施設内部の別個の保管場所まで動かすことができる。
【0188】
分離できる巻上システムはまた、巻上アームおよび安全保護装置に沿って経路設定された電源コードなどの、上記で記述する安全特徴のいずれも含んでよい。
【0189】
本開示で列挙する請求項に加えて、以下の追加の実装形態は、本開示の範囲に入ると理解されたい。
【0190】
実装形態1:半導体処理ツールであって、支持フレームワークと、第1の軸に沿って配列された第1の複数の半導体処理チャンバと、支持フレームワークに接続された第1の付着点と、各半導体処理チャンバが支持フレームワークに対して固定して搭載された基底部分を有し、かつ1つまたは複数の巻上特徴を伴う取外し可能な上部カバーを有する第1の分離できる巻上システムとを含み、第1の分離できる巻上システムは、相補的付着点を有する上端部および移動機構を有する下端部を伴う垂直部材を含み、相補的付着点は、第1の付着点に分離できるように接続され、移動機構は床により支持され、第1の分離できる巻上システムは、垂直部材に接続された、1つまたは複数のリンクを有する巻上アームをさらに含み、巻上アームは、第1の軸に実質的に垂直な垂直軸を中心にして枢動するように構成され、巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中のいずれかの巻上特徴と係合するように構成された巻上特徴係合インタフェースを含む半導体処理ツール。
【0191】
実装形態2:実装形態1の半導体処理ツールであって、第1の分離できる巻上システムは、支持フレームワークに対して垂直に、垂直軸に平行な方向に巻上アームを並進させるように構成された垂直並進システムをさらに含む半導体処理ツール。
【0192】
実装形態3:実装形態2の半導体処理ツールであって、第1の垂直並進システムは、第1の垂直並進システムに第1の機械的入力を提供するように構成されたモータを含み、第1の機械的入力は、垂直部材に沿って巻上アームを並進させる半導体処理ツール。
【0193】
実装形態4:実装形態2の半導体処理ツールであって、第1の垂直並進システムは、垂直部材に沿って単一体として巻上アームと一緒に動くように構成された半導体処理ツール。
【0194】
実装形態5:実装形態1の半導体処理ツールであって、移動機構は、折りたためる車輪を含む半導体処理ツール。
【0195】
実装形態6:半導体処理ツールであって、上部付着点を有する支持フレームワークと、上部付着点の下方で垂直にずれた下部付着点と、第1の軸に沿って配列された第1の複数の半導体処理チャンバと、各半導体処理チャンバが支持フレームワークに対して固定して搭載された基底部分を有し、かつ1つまたは複数の巻上特徴を伴う取外し可能な構成要素を有する分離できる巻上システムとを含み、分離できる巻上システムは、高い付着点を有する上端部、最下部付着点を有する下端部、および移動機構を伴う垂直部材を含み、高い付着点は、上部付着点に分離できるように接続され、最下部付着点は、下部付着点に分離できるように接続され、分離できる巻上システムは、第1の軸に実質的に垂直な垂直軸を中心にして枢動するように構成された、1つまたは複数のリンクを有する巻上アームと、巻上アームを支持フレームワークに対して垂直に、垂直軸に平行な方向に並進させるように構成された垂直並進システムとをさらに含み、巻上アームは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素の中のいずれかの巻上特徴と係合するように構成された巻上特徴係合インタフェースを含む半導体処理ツール。
【0196】
実装形態7:実装形態6の半導体処理ツールであって、垂直並進システムは、垂直並進システムに第1の機械的入力を提供するように構成されたモータを含み、第1の機械的入力は、巻上アームを垂直軸に平行な方向に並進させる半導体処理ツール。
【0197】
実装形態8:実装形態7の半導体処理ツールであって、電源をさらに含み、分離できる巻上システムは、電源に接続され、かつ巻上アームに沿って経路設定され、かつコネクタにより終端された電気制御ケーブルをさらに含み、各取外し可能な構成要素は、コネクタと接続可能なように構成された電気的インタフェースをさらに含み、電気制御ケーブルは、コネクタ、および巻上アームの巻上特徴係合インタフェースがそれぞれ一度に半導体処理チャンバの1つだけの電気的インタフェースおよび巻上特徴とだけ同時に係合可能な長さからなる半導体処理ツール。
【0198】
実装形態9:実装形態8の半導体処理ツールであって、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の非一時的記憶素子とを備えるコントローラをさらに含み、非一時的記憶素子は、1つまたは複数のプロセッサを制御して、各半導体処理チャンバの動作状態に関する情報を受信し、電気的インタフェースにより半導体処理チャンバの1つに、その半導体処理チャンバが人に安全な状態にあることをその半導体処理チャンバの動作状態に関する情報が示すときだけ垂直並進システムを動作させる第1の作動信号を提供させる命令を記憶する半導体処理ツール。
【0199】
実装形態10:実装形態8の半導体処理ツールであって、取外し可能な構成要素は、電気ケーブルを通して電源から電力を受信する半導体処理ツール。
【0200】
実装形態11:実装形態7の半導体処理ツールであって、垂直並進システムは、直線ボールねじアクチュエータ、油圧アクチュエータ、ラックとピニオンを用いたアクチュエータ、およびケーブル巻上装置である半導体処理ツール。
【0201】
実装形態12:実装形態6の半導体処理ツールであって、分離できる巻上システムは、第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な構成要素の中のいずれかの巻上特徴と係合し、かつ第1の複数の半導体処理チャンバの取外し可能な上部カバーの中の1つの巻上特徴と係合しないときに第1の垂直並進システムが第1の巻上アームを垂直に並進させるのを防止するように構成された第1のインターロックをさらに含む半導体処理ツール。
【0202】
実装形態13:実装形態6の半導体処理ツールであって、移動機構は、4つの車輪を備える半導体処理ツール。
【0203】
実装形態14:実装形態6の半導体処理ツールであって、移動機構は、折りたためる1組の車輪を備える半導体処理ツール。
【0204】
実装形態15:実装形態6の半導体処理ツールであって、第1の垂直並進システムは、垂直部材に沿って単一体として巻上アームと一緒に動くように構成された半導体処理ツール。
【0205】
実装形態16:実装形態15の半導体処理ツールであって、垂直部材は、第1の垂直並進システムを動かすように構成されたスライドレールをさらに含む半導体処理ツール。
【0206】
実装形態17:実装形態6の半導体処理ツールであって、移動機構は、下部付着点および上部付着点に接続されたとき、床により支持されない半導体処理ツール。
【0207】
実装形態18:実装形態6の半導体処理ツールであって、移動機構は、下部付着点および上部付着点に接続されたとき、床により支持される半導体処理ツール。
【0208】
実装形態19:実装形態6の半導体処理ツールであって、下部付着点は、複数の処理チャンバの基底部分の下方で垂直にずれた半導体処理ツール。
【0209】
実装形態20:実装形態6の半導体処理ツールであって、支持フレームワークは、複数の上部付着点をさらに含み、ツールは、複数の上部付着点の下方でずれた複数の下部付着点をさらに備え、複数の半導体処理チャンバは、Nの処理チャンバを含み、複数の上部付着点は、N-1の上部付着点を含み、複数の下部付着点は、N-1の下部付着点を含む半導体処理ツール。
【0210】
実装形態21:実装形態6の半導体処理ツールであって、巻上アームは、3つ以上のリンク、二重肩継手、および二重エルボ継手をさらに含む半導体処理ツール。
【0211】
実装形態22:実装形態6の半導体処理ツールであって、取外し可能な構成要素は基板ではない半導体処理ツール。
【0212】
実装形態23:実装形態6の半導体処理ツールであって、巻上アームは、基板を支持するように構成されない半導体処理ツール。
【0213】
実装形態24:実装形態23の半導体処理ツールであって、巻上特徴係合インタフェースは、基板を支持するように構成されない半導体処理ツール。
【0214】
本明細書で記述するツールの特徴は、従来の持ち上げ機構と比較して取外し可能な構成要素を持ち上げて動かすための数多くの有利な点を提供する。これらの特徴によりクラスタツールを一緒により近く位置決めすることができるようになるのは、自立型巻上機構を収容するためにFabの床空間を追加で必要とせず、ツールの占有面積は、これらの特徴を含むことにより拡張されることも、わずかにだけでも拡張されることもなく、取外し可能な構成要素は、容易にアクセスして、迅速に動かすことができ、それにより、点検および保守のためのツールの動作不能時間は低減されるためである。移動機構およびコントローラを使用してキャリッジおよび巻上アームの動きを制御する能力はまた、取外し可能な構成要素の制御および動きをより効率的に、高速に、かつ安全に可能にしてよい。
【0215】
本開示の内容が明確にそうではないと要求しない限り、明細書および特許請求の範囲の全体を通して、「comprise(備える)」、「comprising(備える)」などの用語は、排他的または網羅的な意味とは対照的に、包括的意味で、すなわち「含むが限定しない」の意味で、解釈されるべきである。単数または複数を使用する単語はまた、一般にそれぞれ複数または単数を含む。追加で、「本明細書で」、「本明細書の下で」、「上記の」、「以下の」という単語、および類似の意味の単語は、全体として本出願を指し、本出願の任意の特定の部分を指すものではない。2つ以上の品目からなるリストを参照して単語「or(または)」を使用するとき、その単語は、単語の以下の解釈、すなわち、リスト内の品目のいずれも、リスト内の品目のすべて、およびリスト内の品目の任意の組合せのうちすべてにわたる。用語「implementation(実装形態)」は、本明細書で記述する技法および方法の実装形態だけではなく、構造を具体化し、ならびに/または本明細書で記述する技法および/もしくは方法を組み入れる物理的対象物も指す。本明細書では用語「実質的に」は、特に断りのない限り、参照値の5%の範囲内を意味する。たとえば、実質的に垂直なは、±5%の範囲内で垂直であることを意味する。
【国際調査報告】