(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-19
(54)【発明の名称】希少確率欠陥を検出するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G01N 23/2251 20180101AFI20220412BHJP
G01B 15/04 20060101ALI20220412BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20220412BHJP
G01N 23/04 20180101ALI20220412BHJP
【FI】
G01N23/2251
G01B15/04 B
G03F7/20 521
G03F7/20 503
G01N23/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021549822
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(85)【翻訳文提出日】2021-08-25
(86)【国際出願番号】 US2020018147
(87)【国際公開番号】W WO2020176270
(87)【国際公開日】2020-09-03
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504144253
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ イスラエル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】コーエン ガイ
【テーマコード(参考)】
2F067
2G001
2H197
【Fターム(参考)】
2F067AA25
2F067AA26
2F067AA54
2F067BB04
2F067CC17
2F067EE04
2F067HH06
2F067RR24
2F067RR41
2G001AA03
2G001BA07
2G001BA11
2G001CA03
2G001HA13
2G001KA03
2G001LA11
2H197CA10
2H197GA01
2H197HA03
2H197JA18
2H197JA24
(57)【要約】
希少確率欠陥を検出する方法が提供され、この方法は、基板の高密度パターンにおいて希少確率欠陥を探索することであり、希少確率欠陥は、(a)ナノメートル尺度であり、(b)基板の機能的パターンにおいて10-9を下回る欠陥密度で現れ、(c)高密度パターンにおいて10-7を上回る欠陥密度で現れ、高密度パターンは、(a)高密度パターンの特徴間の距離、および(b)高密度パターンの特徴の幅のうちの少なくとも1つだけ、機能的パターンとは異なる機能的パターンの高密度表現である、探索することと、探索の結果に基づいて、機能的パターンにおける希少確率欠陥の発生を推定することとを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
希少確率欠陥を検出する方法であって、
基板の高密度パターンにおいて希少確率欠陥を探索することであり、前記希少確率欠陥は、(a)ナノメートル尺度であり、(b)前記基板の機能的パターンにおいて10
-9を下回る欠陥密度で現れ、(c)前記高密度パターンにおいて10
-7を上回る欠陥密度で現れ、前記高密度パターンは、(a)前記高密度パターンの特徴間の距離、および(b)前記高密度パターンの前記特徴の幅のうちの少なくとも1つだけ、前記機能的パターンとは異なる前記機能的パターンの高密度表現である、探索することと、
前記探索の結果に基づいて、前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の発生を推定することとを含む、方法。
【請求項2】
前記推定することは、
前記高密度パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度を判定することと、
(a)前記高密度パターンにおける前記希少確率欠陥の前記欠陥密度、および(b)高密度パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度と機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度との関係に基づいて、前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度を判定することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記高密度パターンおよび前記機能的パターンは、ラインのアレイであり、前記希少確率欠陥を探索することは、ライン内の切れ目およびライン間の望ましくないブリッジのうちの少なくとも1つを探索することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記高密度パターンおよび前記機能的パターンは、ドットのアレイであり、前記希少確率欠陥を探索することは、欠落したドットおよびドット間の望ましくないブリッジのうちの少なくとも1つを探索することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の前記発生に基づいて、前記基板の品質を評価することを含み、前記基板の前記品質を評価することは、前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度が事前定義された閾値を超過した場合、基板を不適格とすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の前記発生に応答することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記探索することは、荷電粒子ビームを前記高密度パターンに照射することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記基板の別の高密度パターンにおいて別の希少確率欠陥を探索することであり、前記他の希少確率欠陥は、前記基板の別の機能的パターンにおいて10
-9を下回る欠陥密度で現れ、前記他の高密度パターンにおいて10
-7を上回る欠陥密度で現れ、前記他の高密度パターンは、(a)前記他の高密度パターンの特徴間の距離、および(b)前記他の高密度パターンの前記特徴の幅のうちの少なくとも1つだけ、前記他の機能的パターンとは異なる前記他の機能的パターンの高密度表現であり、前記他の希少確率欠陥は、希少確率欠陥とはタイプが異なる、探索することと、
前記他の希少確率欠陥に対する前記探索の結果に基づいて、前記他の機能的パターンにおける前記他の希少確率欠陥の前記発生を推定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
別の希少確率欠陥を探索することは、荷電粒子ビームを前記他の高密度パターンに照射することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
一時的でないコンピュータ可読媒体であって、
基板の高密度パターンにおいて希少確率欠陥を探索することであり、前記希少確率欠陥は、前記基板の機能的パターンにおいて10
-9を下回る欠陥密度で現れ、前記高密度パターンにおいて10
-7を上回る欠陥密度で現れ、前記高密度パターンは、(a)前記高密度パターンの特徴間の距離、および(b)前記高密度パターンの前記特徴の幅のうちの少なくとも1つだけ、前記機能的パターンとは異なる前記機能的パターンの高密度表現である、探索することと、
前記探索の結果に基づいて、前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の発生を推定することとを行うための命令を記憶する、コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
希少確率欠陥を検出するシステムであって、
荷電粒子ビームを基板の高密度パターンに照射し、前記高密度パターンの画像を生成するように構成されたイメージャと、
プロセッサとを備え、前記プロセッサは、
前記高密度パターンの前記照射の結果に基づいて、前記高密度パターンにおいて希少確率欠陥を探索することであり、前記希少確率欠陥は、前記基板の機能的パターンにおいて10
-9を下回る欠陥密度で現れ、前記高密度パターンにおいて10
-7を上回る欠陥密度で現れ、前記高密度パターンは、(a)前記高密度パターンの特徴間の距離、および(b)前記高密度パターンの前記特徴の幅のうちの少なくとも1つだけ、前記機能的パターンとは異なる前記機能的パターンの高密度表現である、探索することと、
前記探索の結果に基づいて、前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の発生を推定することとを行うように構成される、システム。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記高密度パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度を判定することと、
(a)前記高密度パターンにおける前記希少確率欠陥の前記欠陥密度、および(b)高密度パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度と機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度との関係に基づいて、前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度を判定することとを行うように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の前記発生に基づいて、前記基板の品質を評価するように構成され、前記基板の前記品質の評価は、前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の欠陥密度が事前定義された閾値を超過した場合、基板を不適格とすることを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記機能的パターンにおける前記希少確率欠陥の前記発生に応答するように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記イメージャは、荷電粒子ビームを前記基板の別の高密度パターンに照射し、前記他の高密度パターンの画像を生成するように構成され、
前記プロセッサは、
前記基板の別の高密度パターンにおいて別の希少確率欠陥を探索することであり、前記他の希少確率欠陥は、前記基板の別の機能的パターンにおいて10
-9を下回る欠陥密度で現れ、前記他の高密度パターンにおいて10
-7を上回る欠陥密度で現れ、前記他の高密度パターンは、(a)前記他の高密度パターンの特徴間の距離、および(b)前記他の高密度パターンの前記特徴の幅のうちの少なくとも1つだけ、前記他の機能的パターンとは異なる前記他の機能的パターンの高密度表現であり、前記他の希少確率欠陥は、希少確率欠陥とはタイプが異なる、探索することと、
前記他の希少確率欠陥に対する前記探索の結果に基づいて、前記他の機能的パターンにおける前記他の希少確率欠陥の前記発生を推定することとを行うように構成される、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
【0002】
本出願は、内容全体があらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれている、2019年2月25日出願の米国仮特許出願第62/810,116号の利益を主張する。
【背景技術】
【0003】
極紫外(EUV)リソグラフィは、希少確率欠陥を生成する。1つの基板当たり許容し得る希少確率欠陥は、ほんのわずかである。1つの基板当たり許容される希少確率欠陥の数は、様々な実体、たとえば基板の製造者、顧客、基板の設計者などによって、様々な形で定義することができる。
【0004】
希少確率欠陥は、10-9を超過しない欠陥密度を有し得る。希少確率欠陥は、ナノメートル尺度であり(ナノメートル寸法を有する)、切れ目、ライン間の望ましくないブリッジ、欠落したドット、ドット間の望ましくないブリッジなどを含み得る。
【0005】
希少確率欠陥は、ナノメートル尺度であり、光学ツールで検出するには小さすぎる。1つのウエハ当たりほんのわずかな希少確率欠陥しか存在しないと予期されることから、希少確率欠陥の希少な性質のため、希少確率欠陥を検出するには、荷電粒子ビームツールによって基板全体を走査する必要がある。基板全体の走査は時間がかかり、実用的でない。
【発明の概要】
【0006】
希少確率欠陥を検出する効率的で高速の確実な方法を提供することが、ますます必要とされている。
【0007】
本発明に関する主題は、本明細書の結論部分で詳細に指摘され、明瞭に主張される。しかし本発明は、その目的、特徴、および利点とともに、構成および動作方法の両方に関して、添付の図面と読むときに以下の詳細な説明を参照することによって、最もよく理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】異なるタイプの希少確率欠陥を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明では、本発明の徹底的な理解を提供するために、多数の特有の詳細について述べる。しかし、これらの特有の詳細がなくても本発明を実施することができることが、当業者には理解されよう。他の例では、本発明を曖昧にしないために、よく知られている方法、手順、および構成要素については詳細に説明しない。
【0010】
本発明に関する主題は、本明細書の結論部分で詳細に指摘され、明瞭に主張される。しかし本発明は、その目的、特徴、および利点とともに、構成および動作方法の両方に関して、添付の図面と読むときに以下の詳細な説明を参照することによって、最もよく理解することができる。
【0011】
説明を簡単かつ明白にするために、これらの図に示す要素は、必ずしも原寸に比例して描かれていないことが理解されよう。たとえば、見やすいように、要素のうちのいくつかの寸法が他の要素に対して強調されていることがある。さらに、適当と考えられる場合、対応または類似する要素を示すために、これらの図の間で参照番号を繰り返すことができる。
【0012】
本発明の図示の実施形態は、ほとんどの部分について、当業者には知られている電子構成要素および回路を使用して実施することができることから、本発明の根本的な概念を理解および評価するため、本発明の教示を不明瞭にしたりそこから逸脱したりしないように、詳細について、上述したように必要と考えられる以上の程度まで説明しない。
【0013】
本明細書における方法へのあらゆる参照は、この方法を実行することが可能なシステムにも、必要な変更を加えて適用されるべきであり、この方法を実行するための命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体にも、必要な変更を加えて適用されるべきである。
【0014】
本明細書におけるシステムへのあらゆる参照は、このシステムによって実行することができる方法にも、必要な変更を加えて適用されるべきであり、このシステムによって実行可能な命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体にも、必要な変更を加えて適用されるべきである。
【0015】
本明細書における非一時的なコンピュータ可読媒体へのあらゆる参照は、このコンピュータ可読媒体内に記憶されている命令を実行するときに適用することができる方法にも、必要な変更を加えて適用されるべきであり、このコンピュータ可読媒体内に記憶されている命令を実行するように構成されたシステムにも、必要な変更を加えて適用されるべきである。
【0016】
希少確率欠陥を検出するためのシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【0017】
希少確率欠陥は、考慮中のパターンのサイズ、たとえばラインもしくは空間の幅または孔もしくは柱の半径に比例する統計(発生確率)を有する。
【0018】
基板は、半導体ウエハとすることができる。
【0019】
基板は、1つまたは複数のターゲットを含むように製造することができ、各ターゲットは、1つまたは複数の高密度パターンを含む。高密度パターンの密度は、1つまたは複数のターゲットにおける希少確率欠陥の発生の可能性を劇的に増大させ、したがって1つまたは複数のターゲットにおいて希少確率欠陥を検出する可能性を劇的に増大させる。
【0020】
表1は、パターン幅と欠陥密度(確率欠陥の発生確率に応じており、面積当たり、パターン当たりなどの欠陥の数を反映することができる)との関係の一例を示す。パターンは、複数の特徴を含むことができ(特徴は、ライン、ドットなどとすることができる)、表1に挙げた幅は、(a)特徴の幅、または(b)隣接する特徴間の距離とすることができる。
【0021】
【0022】
たとえば、所望のパターン幅が30ナノメートルであり、欠陥密度(機能的パターン(所望の幅のパターン)による)が10-13を超過するべきでないと仮定すると、幅20ナノメートルの高密度パターンを含むターゲットにおいて、欠陥密度は10-5を超過するべきでない。
【0023】
したがって、パターン幅を30ナノメートルから20ナノメートルに変更することによって、欠陥を発見する確率は、約108倍に増大した。
【0024】
1つまたは複数のターゲットは、基板全体のうちの非常に小さい分画(1パーセント未満、10パーセント未満など)を包含することができ、1つまたは複数のターゲットは、荷電粒子ツールによって適度な時間量にわたって走査することができる。
【0025】
ターゲットのパターンは、任意の形状、たとえば欠陥の有意味の統計を収集するのに十分な大きさのライン(または他の構造)のアレイとすることができ、空間幅は、ある程度の割合だけ低減される。
【0026】
図1は、基板10、第1のタイプの機能的パターン11、第2のタイプの機能的パターン12、第1のタイプのターゲット(高密度ラインのアレイなど)13、および第2のタイプのターゲット(ドットのアレイなど)14を示す。
【0027】
【0028】
図2は、希少確率欠陥を含む異なるパターンの部分を含む。
【0029】
第1のパターン41の一部は、ライン51のアレイの一部および望ましくないブリッジ61を含む。
【0030】
第2のパターン42の一部は、ライン51のアレイの一部および切れ目62を含む。
【0031】
第3のパターン43の一部は、ドット55のアレイの一部および欠落したドット63を含む。
【0032】
第4のパターン44の一部は、ドット55のアレイの一部および望ましくないブリッジ64を含む。
【0033】
第5のパターン45の一部は、ライン52のアレイの一部および望ましくないブリッジ65を含む。
【0034】
第6のパターン46の一部は、ライン53のアレイの一部および切れ目66を含む。
【0035】
第7のパターン47の一部は、ドット56のアレイの一部および欠落したドット67を含む。
【0036】
第8のパターン48の一部は、ドット57のアレイの一部および望ましくないブリッジ68を含む。
【0037】
図3は、一連のステップを含む方法20を示す。これらのステップは、
〇 高密度パターンのターゲットにおいて確率欠陥を探索するステップ22であり、これらの高密度パターンは、ターゲットの外側に位置する機能的パターンより高密度であり、機能的とは、そのパターンがダイの動作中に使用されることを意味し、ターゲットは通常、その試験に専用である、探索する、ステップ22と、
〇 ステップ22の結果に基づいて、ターゲットの外側での希少確率欠陥の発生を推定するステップ24と、
〇 推定に応答するステップ26であり、たとえばステップ24の推定に基づいてその基板を欠陥のある基板か欠陥のない基板として定義する、ステップ26とを含むことができる。たとえば、推定される欠陥密度と許容可能な欠陥閾値とを比較し、基板が許容可能であるか、それとも欠陥があるかを判定する。
【0038】
【0039】
方法100は、基板の高密度パターンにおいて希少確率欠陥を探索するステップ110によって開始することができ、希少確率欠陥は、(a)ナノメートル尺度であり、(b)基板の機能的パターンにおいて10-9を下回る欠陥密度で現れ、(c)高密度パターンにおいて10-6を上回る欠陥密度で現れる。
【0040】
ステップ110は、荷電粒子ビームを高密度パターンに照射し、高密度パターンの画像を生成することを含むことができる(画像は、高密度パターン全体の少なくとも一部を包含することができる)。
【0041】
別法として、ステップ110は、高密度パターンに関する情報を受け取ること(たとえば、荷電粒子システムに属さない遠隔コンピュータによる)を含むことができる。この情報は、高密度パターンの1つまたは複数の画像を含むことができる。
【0042】
高密度パターンは、機能的パターンの高密度表現である。高密度パターンは、同じ特徴を含むべきであり、(a)高密度パターンの特徴間の距離、および(b)高密度パターンの特徴の幅のうちの少なくとも1つだけ、機能的パターンとは異なることができる配置を有することができる。
【0043】
機能的パターンがラインのアレイを含むと仮定すると、対応する高密度パターンは、ラインのより高密度のアレイを含む。高密度パターンのラインの幅は、機能的パターンのラインの幅より小さくすることができる。追加または別法として、高密度パターンの隣接するライン間の距離は、機能的パターンの隣接するライン間の距離より小さくすることができる。
【0044】
機能的パターンがドットのアレイを含むと仮定すると、対応する高密度パターンは、ドットのより高密度のアレイを含む。高密度パターンのドットの幅は、機能的パターンのドットの幅より小さくすることができる。追加または別法として、高密度パターンの隣接するドット間の距離は、機能的パターンの隣接するドット間の距離より小さくすることができる。
【0045】
高密度パターンおよび機能的パターンは、ラインのアレイとすることができる。
【0046】
ステップ110は、ライン内の切れ目およびライン間の望ましくないブリッジのうちの少なくとも1つを探索することを含むことができる。
【0047】
高密度パターンおよび機能的パターンは、ドットのアレイとすることができる。
【0048】
ステップ110は、欠落したドットおよびドット間の望ましくないブリッジのうちの少なくとも1つを探索することを含むことができる。
【0049】
ステップ110に続いて、探索の結果に基づいて、機能的パターンにおける希少確率欠陥の発生を推定するステップ120を行うことができる。
【0050】
推定は、基板または基板の1つもしくは複数の部分に及ぶ機能的パターンにおける希少確率欠陥の欠陥密度を判定することを含むことができる。
【0051】
ステップ120は、高密度パターンにおける希少確率欠陥の欠陥密度を判定するステップ122と、(a)高密度パターンにおける希少確率欠陥の欠陥密度、および(b)高密度パターンにおける希少確率欠陥の欠陥密度と機能的パターンにおける希少確率欠陥の欠陥密度との関係に基づいて、機能的パターンにおける希少確率欠陥の欠陥密度を判定するステップ124とを含むことができる。この関係の一例が、表1に示されている。
【0052】
ステップ120に続いて、ステップ120の結果に応答するステップ130を行うことができる。
【0053】
ステップ130は、機能的パターンにおける希少確率欠陥の発生に基づいて、基板の品質を評価することを含むことができる。
【0054】
ステップ130は、機能的パターンにおける希少確率欠陥の欠陥密度が事前定義された閾値を超過した場合、基板を不適格とすることを含むことができる。事前定義された閾値は、基板の製造者、顧客などが定義することができる。
【0055】
方法100について、試験パターンおよび希少確率欠陥に関連して示したが、方法は複数の高密度パターンでも適用することができ、探索は、異なるタイプの希少確率欠陥を探索することを含むこともできる。単一の高密度パターンにおいて、異なる希少確率欠陥を探索することもできることに留意されたい。
【0056】
たとえば、ライン内の切れ目および/またはライン間の望ましくないブリッジに関して、ラインの高密度パターンを探索することができる(ステップ110中)。
【0057】
さらに別の例では、欠落したドットおよび/またはドット間の望ましくないブリッジに関して、ドットの高密度パターンを探索することができる(ステップ110中)。
【0058】
たとえば、ステップ130に続いて、別の高密度パターンを選択し、1つまたは複数の他の希少確率欠陥に対してステップ110、120、および130を繰り返すことを行うことができる。
【0059】
したがって、方法100の次の反復中に、ステップ110は、基板の別の高密度パターンにおいて別の希少確率欠陥を探索することを含むことができ、他の希少確率欠陥は、基板の別の機能的パターンにおいて10-9を下回る欠陥密度で現れ、他の高密度パターンにおいて10-6を上回る欠陥密度で現れ、探索は、荷電粒子ビームを他の高密度パターンに照射することを含み、他の高密度パターンは、(a)他の高密度パターンの特徴間の距離、および(b)他の高密度パターンの特徴の幅のうちの少なくとも1つだけ、他の機能的パターンとは異なる他の機能的パターンの高密度表現であり、他の希少確率欠陥は、希少確率欠陥とはタイプが異なる。
【0060】
方法100の次の反復中に、ステップ120は、他の希少確率欠陥に対する探索の結果に基づいて、他の機能的パターンにおける他の希少確率欠陥の発生を推定することを含む。
【0061】
ステップ110は、荷電粒子システムとすることができるシステムによって実行することができる。ステップ120および130は、このシステムまたは別のシステムによって、たとえば遠隔コンピュータによって実行することができることに留意されたい。
【0062】
【0063】
図200は、イメージャ210およびプロセッサ220を含む。
【0064】
イメージャ210は、電子ビームイメージャ、電子ビーム顕微鏡、イオン顕微鏡、イオンイメージャなどとすることができる。電子ビーム顕微鏡は、走査電子顕微鏡、透過電子顕微鏡などとすることができる。
【0065】
システム200は、方法20を実行するように構成することができ、追加または別法として、方法100を実行するように構成することができる。
【0066】
たとえば、イメージャ210は、荷電粒子ビームを基板の高密度パターンに照射し、高密度パターンの画像を生成するように構成することができる。
【0067】
プロセッサ220は、
〇 高密度パターンの照射の結果に基づいて、高密度パターンにおいて希少確率欠陥を探索することであり、希少確率欠陥は、基板の機能的パターンにおいて10-9を下回る欠陥密度で現れ、高密度パターンにおいて10-7を上回る欠陥密度で現れる、高密度パターンは、(a)高密度パターンの特徴間の距離、および(b)高密度パターンの特徴の幅のうちの少なくとも1つだけ、機能的パターンとは異なる機能的パターンの高密度表現である、探索することと、
〇 探索の結果に基づいて、機能的パターンにおける希少確率欠陥の発生を推定することとを行うように構成することができる。
【0068】
上記の明細書では、本発明について、本発明の実施形態の特有の例を参照して説明した。しかし、添付の特許請求の範囲に記載する本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更を本発明に加えることができることが明らかである。
【0069】
さらに、説明および特許請求の範囲における「前部」、「後部」、「頂部」、「底部」、「上」、「下」などの用語は、もしあれば、必ずしも恒久的な相対位置を示すためではなく、説明の目的で使用される。そのように使用される用語は、適当な状況下で交換可能であり、したがって本明細書に記載する本発明の実施形態は、たとえば、図示または本明細書に他の形で記載するもの以外の配向でも動作することが可能であることが理解されよう。
【0070】
本明細書に論じる接続は、たとえば中間デバイスを介して、それぞれのノード、ユニット、またはデバイスとの間で信号を伝達するのに好適な任意のタイプの接続とすることができる。したがって、別途示唆または記載しない限り、これらの接続は、たとえば直接接続または間接接続とすることができる。これらの接続は、単一の接続、複数の接続、単方向の接続、または双方向の接続に関連して図示または記載することができる。しかし、異なる実施形態では接続の実装を変更することができる。たとえば、双方向の接続ではなく別個の単方向の接続を使用することができ、逆も同様である。また、複数の接続の代わりに、複数の信号を連続的または時分割式に伝達する単一の接続を使用することもできる。同様に、複数の信号を搬送する単一の接続を、これらの信号の部分集合を搬送する様々な異なる接続に分離することもできる。したがって、信号を伝達するための多くの選択肢が存在する。
【0071】
同じ機能性を実現するための構成要素のあらゆる配置が、所望の機能性が実現されるように、事実上「関連」している。したがって、特定の機能性を実現するために本明細書で組み合わせたあらゆる2つの構成要素は、構造または中間構成要素にかかわらず、所望の機能性が実現されるように、互いに「関連」していると見なすことができる。同様に、そのように関連しているあらゆる2つの構成要素はまた、所望の機能性を実現するように、互いに「動作可能に接続」または「動作可能に結合」されていると見ることもできる。
【0072】
さらに、上述した動作間の境界は単なる例示であることが、当業者には認識されよう。複数の動作を組み合わせて単一の動作にすることができ、単一の動作を追加の動作に分散させることができ、少なくとも部分的に時間的に重複して動作を実行することができる。さらに、代替実施形態は、特定の動作の複数の事例を含むことができ、様々な他の実施形態では、動作の順序を変更することができる。
【0073】
またたとえば、一実施形態では、図示の例は、単一の集積回路上または同じデバイス内に位置する回路として実施することができる。別法として、これらの例は、互いに好適に相互接続された任意の数の別個の集積回路または別個のデバイスとして実施することができる。
【0074】
しかし、他の修正形態、変形形態、および代替形態も可能である。したがって、本明細書および図面は、限定的ではなく例示的な意味で考慮されるべきである。
【0075】
特許請求の範囲において、括弧内に配置されたあらゆる参照符号は、特許請求の範囲を限定すると解釈されないものとする。「備える、含む(comprising)」という単語は、請求項に挙げたもの以外の要素またはステップの存在を除外しない。さらに、本明細書で使用される「a」または「an」という用語は、1つまたは1つもしくは複数と定義される。また、特許請求の範囲における「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」などの導入句の使用は、同じ請求項が「1つまたは複数」または「少なくとも1つ」という導入句および「a」または「an」などの不定冠詞を含むときでも、「a」または「an」という不定冠詞による別の特許請求要素の導入が、そのように導入された特許請求要素を含む何らかの特定の請求項を、1つのそのような要素のみを含む発明に限定することを示唆すると解釈されるべきでない。同じことが、定冠詞の使用にも当てはまる。別途記載しない限り、「第1」および「第2」などの用語は、そのような用語が説明する要素を任意に区別するために使用される。したがって、これらの用語は、そのような要素の時間的な優先順位または他の優先順位を示すことを必ずしも意図したものではない。相互に異なる請求項で特定の方策について言及したことだけで、これらの方策の組合せを有利に使用することができないことを示すものではない。
【0076】
本発明の特定の特徴について、本明細書に図示および記載したが、多くの修正、置換え、変更、および均等物が、当業者には想到されよう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の本当の精神の範囲内に入るすべてのそのような修正および変更を包含することを意図したものであることを理解されたい。
【国際調査報告】