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特表2022-523709基板の環境に敏感な表面のための犠牲保護層
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  • 特表-基板の環境に敏感な表面のための犠牲保護層 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-26
(54)【発明の名称】基板の環境に敏感な表面のための犠牲保護層
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/312 20060101AFI20220419BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20220419BHJP
【FI】
H01L21/312 A
H01L21/304 643A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021544131
(86)(22)【出願日】2020-01-28
(85)【翻訳文提出日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 US2020015451
(87)【国際公開番号】W WO2020160016
(87)【国際公開日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】62/798,015
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シラード・スティーブン・エム.
(72)【発明者】
【氏名】リマリー・ラチャナ
(72)【発明者】
【氏名】パン・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ハイムズ・ダイアン
【テーマコード(参考)】
5F058
5F157
【Fターム(参考)】
5F058AA10
5F058AB01
5F058AC10
5F058AD01
5F058AD09
5F058AE04
5F058AF04
5F058AG01
5F058AG03
5F058AG04
5F058AG09
5F058AH10
5F157AB90
5F157BB76
5F157BG22
5F157BG43
5F157CE65
5F157CF02
5F157CF14
5F157CF34
5F157CF40
5F157CF60
(57)【要約】
【解決手段】処理中に基板の表面を保護するための方法は、a)天井温度を有するコポリマーを形成する溶液を提供することと、b)基板の表面上に溶液を分配して犠牲保護層を形成することであって、コポリマーは、速度論的にトラップされて天井温度を超える温度での保管を可能にすることと、c)基板を所定の期間にわたって周囲条件に曝露することと、d)紫外線(UV)光および熱からなる群から選択された刺激を使用することによって、犠牲保護層を解重合することとを含む。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理中に基板の表面を保護するための方法であって、
a)天井温度を有するコポリマーを形成する溶液を提供することと、
b)前記基板の表面上に前記溶液を分配して犠牲保護層を形成することであって、
前記コポリマーは、速度論的にトラップされて前記天井温度を超える温度での保管を可能にすることと、
c)前記基板を所定の期間にわたって周囲条件に曝露することと、
d)紫外線(UV)光および熱からなる群から選択された刺激を使用することによって、前記犠牲保護層を解重合することと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記コポリマーは、ポリ(アルデヒド)コポリマーを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記天井温度は、室温よりも低い、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記基板上に前記溶液を分配する前に、前記基板上にキャスティング溶媒を分配することをさらに含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記溶液を分配する前に、熱触媒を前記溶液に加えることをさらに含む、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記熱触媒は、熱酸発生剤および熱塩基発生剤からなる群から選択される、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記溶液を分配する前に、光触媒を前記溶液に加えることをさらに含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記光触媒は、光酸発生剤および光塩基発生剤からなる群から選択される、方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、
染料を前記光触媒に加えることをさらに含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
d)は、
d1)前記犠牲保護層上に熱触媒を分配することと、
d2)触媒されたコポリマー分解温度よりも高く、触媒されていないコポリマー温度よりも低い温度に前記基板を加熱することと
を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記犠牲保護層が除去されるまで、d1)およびd2)を1回または複数回繰り返すことをさらに含む、方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法であって、
d3)前記触媒されていないコポリマー温度よりも高い温度に前記基板を加熱し、前記犠牲保護層の残りの部分を除去することをさらに含む、方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法であって、
前記熱触媒は、熱酸発生剤および熱塩基発生剤からなる群から選択される、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、
b)の前に、第1の基板処理ツールで前記基板に対して第1の処理プロセスを実施することと、
前記第1の基板処理ツールでa)およびb)を実施することと、
第2の基板処理ツールでd)を実施することと、
前記第2の基板処理ツールで前記基板に対して第2の処理プロセスを実施することと
をさらに含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記第1の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択され、
前記第2の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択される、
方法。
【請求項16】
処理中に基板の表面を保護するための方法であって、
a)天井温度を有するコポリマーを形成する溶液を提供することと、
b)前記基板の表面上に前記溶液を分配して犠牲保護層を形成することであって、
前記コポリマーは、速度論的にトラップされて前記天井温度を超える温度での保管を可能にすることと、
c)前記基板を所定の期間にわたって周囲条件に曝露することと、
d)前記基板を酸性蒸気に曝露することによって前記犠牲保護層を解重合することと
を含む、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記天井温度は、室温よりも低い、方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、
前記基板上に前記溶液を分配する前に、前記基板上にキャスティング溶媒を分配することをさらに含む、方法。
【請求項19】
請求項16に記載の方法であって、
b)の前に、第1の基板処理ツールで前記基板に対して第1の処理プロセスを実施することと、
前記第1の基板処理ツールでa)およびb)を実施することと、
第2の基板処理ツールでd)を実施することと、
前記第2の基板処理ツールで前記基板に対して第2の処理プロセスを実施することと
をさらに含む、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、
前記第1の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択され、
前記第2の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
参照による援用
本出願の一部として、本明細書と同時にPCT出願願書が提出される。この同時出願されたPCT出願願書に明記され、本出願が利益または優先権を主張する各出願は、参照によりその全体があらゆる目的で本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、基板処理に関し、より詳細には、基板の環境に敏感な表面に対する犠牲保護層の追加および除去のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ここで提供される背景の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明される範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【0004】
半導体処理システムは、半導体ウエハなどの基板に対する処理を実施するために使用されてもよい。処理中、基板は、異なる処理のために様々な基板処理ツールとの間で搬送される。搬送および/または保管中、基板の表面は、汚染物質、周囲空気、光、湿気などに曝露される場合がある。搬送および/または保管中の曝露により、欠陥、材料の変質が起こり、および/または場合によっては下流処理に悪影響が及ぶ可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
処理中に基板の表面を保護するための方法は、a)天井温度を有するコポリマーを形成する溶液を提供することと、b)前記基板の表面上に前記溶液を分配して犠牲保護層を形成することであって、前記コポリマーは、速度論的にトラップされて前記天井温度を超える温度での保管を可能にすることと、c)前記基板を所定の期間にわたって周囲条件に曝露することと、d)紫外線(UV)光および熱からなる群から選択された刺激を使用することによって、前記犠牲保護層を解重合することとを含む。
【0006】
他の特徴において、前記コポリマーは、ポリ(アルデヒド)コポリマーを含む。前記天井温度は、室温よりも低い。前記方法は、前記基板上に前記溶液を分配する前に、前記基板上にキャスティング溶媒を分配することを含む。前記方法は、前記溶液を分配する前に、熱触媒を前記溶液に加えることを含む。前記熱触媒は、熱酸発生剤および熱塩基発生剤からなる群から選択される。
【0007】
他の特徴において、前記方法は、前記溶液を分配する前に、光触媒を前記溶液に加えることを含む。前記光触媒は、光酸発生剤および光塩基発生剤からなる群から選択される。前記方法は、染料を前記光触媒に加えることを含む。
【0008】
他の特徴において、d)は、d1)前記犠牲保護層上に熱触媒を分配することと、d2)触媒されたコポリマー分解温度よりも高く、触媒されていないコポリマー温度よりも低い温度に前記基板を加熱することとを含む。
【0009】
他の特徴において、前記方法は、前記犠牲保護層が除去されるまで、d1)およびd2)を1回または複数回繰り返すことを含む。
【0010】
他の特徴において、前記方法は、d3)前記触媒されていないコポリマー温度よりも高い温度に前記基板を加熱し、前記犠牲保護層の残りの部分を除去することを含む。
【0011】
他の特徴において、前記熱触媒は、熱酸発生剤および熱塩基発生剤からなる群から選択される。
【0012】
他の特徴において、前記方法は、b)の前に、第1の基板処理ツールで基板に対して第1の処理プロセスを実施することと、前記第1の基板処理ツールでa)およびb)を実施することと、第2の基板処理ツールでd)を実施することと、前記第2の基板処理ツールで前記基板に対して第2の処理プロセスを実施することとを含む。
【0013】
他の特徴において、前記第1の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択される。前記第2の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択される。
【0014】
処理中に基板の表面を保護するための方法は、a)天井温度を有するコポリマーを形成する溶液を提供することと、b)前記基板の表面上に前記溶液を分配して犠牲保護層を形成することであって、前記コポリマーは、速度論的にトラップされて前記天井温度を超える温度での保管を可能にすることと、c)前記基板を所定の期間にわたって周囲条件に曝露することと、d)前記基板を酸性蒸気に曝露することによって前記犠牲保護層を解重合することとを含む。
【0015】
他の特徴において、前記天井温度は、室温よりも低い。前記方法は、前記基板上に前記溶液を分配する前に、前記基板上にキャスティング溶媒を分配することを含む。他の特徴において、前記方法は、b)の前に、第1の基板処理ツールで前記基板に対して第1の処理プロセスを実施することと、前記第1の基板処理ツールでa)およびb)を実施することと、第2の基板処理ツールでd)を実施することと、前記第2の基板処理ツールで前記基板に対して第2の処理プロセスを実施することとを含む。
【0016】
他の特徴において、前記第1の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択される。前記第2の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択される。
【0017】
本開示の適用可能な他の分野は、詳細な説明、特許請求の範囲および図面から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例は、例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示は、詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。
【0019】
図1図1は、本開示による、複数の基板処理ツールおよびストレージバッファを含む基板処理システムの一例の機能ブロック図である。
【0020】
図2A図2Aは、本開示による、基板の一例の側面断面図である。
【0021】
図2B図2Bは、本開示による、犠牲保護層を含む基板の一例の側面断面図である。
【0022】
図3A図3Aは、本開示による、犠牲保護層および第1の触媒層を含む基板の一例の側面断面図である。
【0023】
図3B図3Bは、本開示による、部分的に除去された犠牲保護層を含む基板の一例の側面断面図である。
【0024】
図3C図3Cは、本開示による、犠牲保護層および第2の触媒層を含む基板の一例の側面断面図である。
【0025】
図3D図3Dは、本開示による、さらに除去された犠牲保護層を含む基板の一例の側面断面図である。
【0026】
図4図4は、本開示による、犠牲保護層を追加し、基板から犠牲保護層を除去するための方法の一例のフローチャートである。
【0027】
図5図5は、本開示による、崩壊を防止するために触媒を使用して、段階的に犠牲保護層を追加し、基板から犠牲保護層を除去するための方法の一例のフローチャートである。
【0028】
図6図6は、本開示による、犠牲保護層の追加および除去のための基板処理チャンバの一例の機能ブロック図である。
【0029】
図7図7は、本開示による、触媒を使用して、段階的に犠牲保護層を除去するためのプロセスウィンドウの一例のサーモグラフィ分析を示すグラフである。
【0030】
図面において、参照番号は、類似の要素および/または同一の要素を指すために再度利用される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0031】
基板表面は、半導体製作中に周囲条件に曝露される可能性がある。基板表面の多くは、周囲または環境への曝露による変質に敏感である。発生する表面の変化は、後続のプロセスに悪影響を及ぼし、かつ/またはデバイスの性能を低下させる可能性がある。この曝露現象は、本明細書ではキュー時間の影響と呼ばれてよい。
【0032】
キュー時間の影響を管理するために、統合された基板処理ツールが開発され、周囲条件にほとんどまたは全く曝露されることなく、高度に制御された環境において処理を実行することが可能になっている。このアプローチでは通常、基板処理ツールへの大幅な設計変更が必要である。加えて、統合された基板処理ツールを修理のためにオフラインにすると、物流上の大きな問題が発生する。
【0033】
キュー時間の影響を軽減するための別の解決策は、搬送中に環境を制御することである。例えば、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUPS)は、基板処理ツール間での基板の搬送中に制御された雰囲気を提供するように変更されてもよい。例えば、FOUPは、分子窒素雰囲気を提供してよい。しかしながら、基板の表面を汚染する可能性のあるガス放出、漏れ、および/またはウエハ輸送に関連するリスクが依然として存在する。
【0034】
ポリマーは、食品包装および医薬品を含むいくつかの産業においてバリアとして使用されてきた。ポリマーフィルムは、適用され、その後除去される。ポリマーフィルムは、環境の脅威から基板の表面を保護するために使用できる。しかしながら、ある時点において、ポリマーフィルムを除去する必要がある。一般的な除去プロセスには、ドライプラズマプロセスおよび/またはウェットクリーンプロセスの両方が挙げられる。しかしながら、除去プロセスは、侵略的である傾向があり、通常は基板の表面を変質させる。
【0035】
室温(例えば、20~25℃)で安定しているポリマーは、犠牲ポリマーの用途に使用されてきた。例えば、ポリ(炭酸塩)が使用可能である。ただし、これらのタイプのポリマーを使用することには、いくつかの欠点がある。ポリマーは室温で安定しているため、除去プロセス中は、化学結合の切断を助けるために比較的高い温度(すなわち、160℃~300℃)が必要である。各化学ユニットを活性化する必要があるため、除去プロセスは、遅くなる。
【0036】
加えて、これらのタイプのポリマーは、意図しない非炭酸塩結合(例えば、エーテル結合)を含み、分解されると、不揮発性残留物が発生する。したがって、これらのポリマーは、単層不純物を許容できない用途では、有用性が限られていた。純粋なポリ(炭酸塩)は、現在利用不可能である。
【0037】
本開示によるシステムおよび方法は、低い天井温度(Tc)コポリマーを含む基板上に犠牲保護層を適用する。Tcは、コポリマーとそのモノマーとの間の平衡温度である。本明細書にて使用される場合、低Tcという用語は、室温未満のTc値を指す。言い換えれば、コポリマーは、室温で熱力学的に不安定である。代わりに、低Tcコポリマーが速度論的にトラップされて室温での長期保管が可能になる。いくつかの例では、安定した保管期間は、数ヶ月または数年ほどである。低Tcコポリマーは、末端基または主鎖の結合が切断される場合、そのモノマー成分に急速に解重合するようになる。したがって、コポリマーは、紫外線(UV)光、熱、または酸性/塩基性触媒などの刺激に応答して解重合する。
【0038】
犠牲保護層は、集積回路(IC)の製作中および/または処理後に、基板の露出面を保護する。例えば、犠牲保護層は、基板が周囲条件に曝露されると、周囲の汚染物質に対する拡散バリアとして作用し、かつ反応性表面部位をブロックすることによって敏感な薄膜を長期間にわたって保護する。
【0039】
犠牲保護層は、プラズマ処理またはウェット処理(表面変質の原因となる)の使用を必要とせずに、比較的低温で除去される。熱、UV光、および/または酸性/塩基性触媒は、犠牲保護層の自発的な解重合および気化をトリガする。このタイプの除去プロセスは、基板の敏感な表面への影響を最小限に抑える。環境によるキュー時間の影響に敏感であり得る基板表面の例には、シリコン、シリコンゲルマニウム、およびゲルマニウム構造(フィンおよびナノワイヤ、タングステン接点、ならびに/または他の構造および材料など)が挙げられる。
【0040】
上述のように、低Tcコポリマーは、室温で熱力学的に不安定である。Tc未満では、材料は、コポリマーである。Tcを超えると、材料は、2つ以上の揮発性モノマーを含む。低Tcコポリマーは、Tcをはるかに超える温度で速度論的にトラップされ、優れた保管寿命を持つ。安定性は、解重合のメカニズムを速度論的に阻害することによって達成される。
【0041】
いくつかの例では、低Tcコポリマーは、ポリ(アルデヒド)を含む。例えば、ポリ(フタルアルデヒド)(PPHA)(Tc=-40℃)は、室温で2.5年間安定している。低Tcコポリマーのさらなる例は、2018年6月7日に公開された米国特許出願公開番号第2018/0155483号に記載されており、上記の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0042】
本明細書に記載のシステムおよび方法は、半導体ウエハなどの基板の環境に敏感な表面上に、低Tcコポリマーを含む犠牲保護層を適用する。犠牲保護層は、酸素および水などの大気汚染物質に対するバリアを提供する。別の例では、犠牲保護層は、FOUPキャリアからガスを放出し得るフッ素などのハロゲンに対するバリアを提供する。その結果、基板の表面は、表面への望ましくない汚染物質の浸透(収着および拡散)を遅くすることによって、キュー時間の安定性を延長している。さらに、犠牲保護層は、表面上の反応性部位をブロックできる。
【0043】
本明細書に記載の低Tcコポリマーは、熱、UV光、酸性/塩基性触媒、および/または酸性蒸気への曝露によって、中程度の温度(<150℃)で容易に除去され得る。いくつかの例では、触媒は、光触媒または熱触媒を含む。いくつかの例では、光触媒は、光酸発生剤(PAG)または光塩基発生剤を含む。いくつかの例では、熱触媒は、熱酸発生剤(TAG)または熱塩基発生剤を含む。本明細書に記載のコポリマーのいくつかは、酸または塩基に敏感である。酸または塩基の放出は、揮発性モノマーへの解重合を引き起こす。触媒は、UV光および/または熱に応答して、犠牲保護層を揮発性モノマーに解重合させる。いくつかの例では、コポリマーを形成する溶液は、光触媒または熱触媒がキャストされると、それらと混合される。いくつかの例では、光子の侵入深さ、したがってPAG触媒が使用される場合の分解深さを制御するために、キャスト前に染料を溶液に加えてよい。
【0044】
他の例では、TAGまたはPAG触媒は、犠牲コポリマー層を除去する前に、触媒されていないコポリマー層の上に追加の層として追加される。TAG触媒が使用されると、触媒されていないコポリマーは、触媒されたコポリマーよりも高い分解温度を有する。したがって、部分的な分解を実施して、HAR構造の崩壊を防止できる。基板の温度は、触媒されたコポリマーの分解温度よりも高く、触媒されていないコポリマーの分解温度よりも低く、上昇する。
【0045】
以下でさらに説明するように、適用される触媒の容量を使用して、ステップにおいて除去される触媒されていないコポリマーの垂直方向厚さを制御してよい。いくつかの例では、TAGまたはPAG触媒を塗布して連続的なステップにて触媒されていないコポリマーを除去すると、分解されたモノマーは、触媒の拡散/反応よりも速く除去される。
【0046】
低Tcコポリマーは、犠牲保護層に使用されると、いくつかの利点を有する。ポリ(アルデヒド)などの低Tcコポリマーは合成が簡単であり、ポリ(アルデヒド)のみが形成され、不要な副生成物は形成されない。したがって、低Tcコポリマーの残留物のない気化を達成できる。
【0047】
ポリ(アルデヒド)はTcをはるかに超える温度で解重合されるため、速度論的安定化を克服し、完全かつ迅速な解重合を開始するためには、1つ(または少数)の化学結合のみを切断するだけでよい。すべての結合が同じであるため(意図しない不純物がない)、除去後に残留物は、ほとんどまたは全く残らない。犠牲保護層は、統合された基板処理ツールプラットフォームまたは特殊なFOUP環境の必要性を排除する。
【0048】
いくつかの例では、犠牲保護層は、処理後、および搬送または保管中に周囲条件に曝露される前に、基板処理ツールに適用される。いくつかの例では、基板は、ストレージバッファまたは他の場所への搬送および/またはそこに保管中に周囲条件に曝露される場合がある。他の例では、基板は、ある基板処理チャンバまたはツールから別の基板処理チャンバまたはツールへの搬送中に周囲条件に曝露される場合がある。
【0049】
保管および/または搬送後、ならびにさらなる基板処理の前に、犠牲保護層は、除去される。いくつかの例では、犠牲保護層の除去は、基板処理ツールにて実施され、次に、周囲条件に曝露されることなく、同じ基板処理ツールにて基板に対して他のプロセスが実施される。いくつかの例では、単一の基板は、基板処理中に複数回適用および除去される犠牲保護層を有する。
【0050】
ここで図1を参照すると、基板処理システム100は、1つまたは複数の基板処理ツール102(説明のために基板処理ツール102-1および102-2が示されている)と、基板バッファ130または他の基板ストレージとを含む。基板処理ツール102-1および102-2の各々は、複数の処理チャンバ104-1、104-2、…および104-M(総称して処理チャンバ104)(Mは、1よりも大きい整数である)を含む。ほんの一例として、処理チャンバ104の各々は、基板処理を実施するように構成されてもよい。いくつかの例では、基板は、処理チャンバ104の1つにロードされ、処理され、次いで別の処理チャンバ104の1つまたは複数に移動され、かつ/または基板処理ツール100から除去されてもよい(例えば、すべてが同じ処理を実施する場合)。
【0051】
処理される基板は、大気-真空(ATV)搬送モジュール108のローディングステーションのポートを介して基板処理ツール102-1および102-2にロードされる。いくつかの例では、ATV搬送モジュール108は、機器フロントエンドモジュール(EFEM)を含む。次に、基板は、処理チャンバ104の1つまたは複数に搬送される。例えば、搬送ロボット112は、基板をローディングステーション116からロードロック120に搬送するように配置される。真空搬送モジュール128の真空搬送ロボット124は、基板をロードロック120から様々な処理チャンバ104に搬送するように配置される。
【0052】
基板処理ツール102-1および102-2の1つまたは複数にて処理した後、基板を真空環境の外に輸送してよい。例えば、基板は、保管のための場所(基板バッファ130など)に移動してよい。他の例では、基板は、さらなる処理のために基板処理ツールから別の基板処理ツールに、またはさらなる処理のためにストレージバッファ130から別の基板処理ツールに直接移動されてもよい。
【0053】
上で前述したように、周囲条件への基板の曝露は、欠陥を引き起こし、または場合によっては下流処理に悪影響を及ぼす可能性がある。本開示によるシステムおよび方法は、周囲条件に曝露される前に、犠牲保護層を基板に追加するために使用される。いくつかの例では、犠牲保護層は、基板を保管のための基板バッファ、または別の基板処理ツールに搬送する前に、基板処理ツールに適用される。他の例では、犠牲保護層は、別の処理チャンバ(基板処理ツールに関連付けられていない)に適用される。
【0054】
基板に対して別の処理を実施する前に、犠牲保護層が除去される。例えば、基板は、ストレージバッファ130に一定期間保管された後、または基板処理ツール102-1にて処理された後、基板処理ツール102-2に搬送されてもよい。犠牲保護層は、基板処理ツール102-2における処理チャンバの1つ、または別の処理チャンバ(基板処理ツール102-2に関連付けられていない)によって除去されてもよい。
【0055】
いくつかの例では、犠牲保護層は、周囲条件に曝露される前に、(基板処理を実施した)同じ基板処理ツール内の処理チャンバによって適用される。基板処理ツールは真空で操作するため、基板が周囲条件に曝露されるのを防止する。
【0056】
いくつかの例では、犠牲層は、ウェットクリーンプロセスの後に堆積される。この場合、酸化物および残留物は、ウェットクリーンプロセスによって除去されてもよく、犠牲層は、ウエハを乾燥させる前に順番に堆積される。いくつかの例では、このプロセスは、真空下では行われず、乾燥した無傷の表面を周囲に曝露することなく行われる。
【0057】
他の例では、基板は、基板処理ツールから、犠牲保護層を追加する基板処理ツールの外側に位置する別の処理チャンバに輸送される。このアプローチを使用すると、基板が周囲条件に曝露される期間が制限または短縮される。曝露は、基板処理ツールから、犠牲保護層が適用される処理チャンバへの短期間の輸送に制限される。基板は、周囲条件にさらに曝露されることなく、より長期間にわたって保管され得る。
【0058】
続いて、犠牲保護層は、さらなる処理の前に除去されてもよい。いくつかの例では、犠牲保護層は、同じ基板処理ツールの処理チャンバ内の基板処理の前に、真空条件下で別の基板処理ツールにて除去される。他の例では、基板は、犠牲保護層を除去する処理チャンバに輸送され、次にさらなる処理のために基板処理ツールに輸送される。このアプローチはまた、処理チャンバと基板処理ツールまたは他の環境との間の周囲条件への曝露を制限する。
【0059】
ここで図2Aおよび図2Bを参照すると、犠牲保護層を基板に追加し、周囲条件への基板の曝露の影響を防止または低減できる。図2Aには、基板200が示されている。基板は、1つまたは複数の下にある層212上に配置された層204を含む。いくつかの例では、層204は、ピラー216およびトレンチ220などの特徴を含む。他の例では、層204は平面であり得るか、かつ/または他のタイプの特徴を有することができる。理解され得るように、単一の材料または2つ以上の異なるタイプの材料もしくはフィルムは、曝露されてもよい。図2Bでは、犠牲保護層224は、基板200上に堆積され、層204を覆っている。
【0060】
犠牲保護層224が追加された後、基板200は、汚染を大幅に低減または排除した状態で、輸送および/または周囲条件で長期間にわたって保管され得る。犠牲保護層224は、以下でさらに説明するように、熱、UV光を適用し、基板を酸性蒸気に曝露し、かつ/または触媒を使用することによって除去される。
【0061】
ここで図3Aおよび図3Dを参照すると、犠牲保護層は、図2Aおよび図2Bに示すように、1つのステップにて除去されるか、または特徴の崩壊を防止するために、段階的に除去され得る。図3Aでは、基板300は、1つまたは複数の下にある層312上に配置された層304を含むように示されている。いくつかの例では、層304は、ピラー316およびトレンチ320などの高アスペクト比(HAR)の特徴を含む。
【0062】
犠牲保護層324(図2Bと同様)は、基板300上に堆積され、層304を覆っている。犠牲保護層324が追加された後、基板300は、汚染を大幅に低減または排除した状態で、輸送および/または周囲条件で長期間にわたって保管され得る。
【0063】
犠牲保護層324を除去する際、触媒層310は、犠牲保護層324上にキャスト、噴霧、塗布、または堆積される。使用される触媒溶液の容量は、除去される犠牲保護層324の数によって決定される。触媒層310を堆積した後、基板300は、熱またはUV光に曝露されて触媒層310を活性化する。触媒層310は、犠牲保護層324の部分340を除去するために必要とされる温度を局所的に低下させる。犠牲保護層224の部分340は、図3Bに示すように除去される。
【0064】
犠牲保護層324を漸進的に除去するプロセスは、触媒層を堆積する追加のサイクルを含んでもよく、かつ/または触媒のトップダウン拡散を制御し、犠牲保護層324の他の部分を除去することによって単一の触媒層で行われてもよい。図3Cでは、触媒層344が、キャスト、噴霧、塗布、または堆積される。図3Dでは、熱またはUV光が当てられ、犠牲保護層324の別の部分350が除去される。プロセスは、すべての犠牲保護層324が除去されるまで継続する。理解され得るように、制御された方式で犠牲保護層を漸進的に除去するためのプロセスは、場合によっては単一ステップの除去プロセスで発生する可能性がある特徴への損傷(崩壊など)を低減または防止する。崩壊は、トリガされた分解により、犠牲保護層が液体状の材料に一時的に移行し、モノマーが蒸発する前に毛細管力によってHAR構造が崩壊するため、発生する可能性がある。
【0065】
ここで図4を参照すると、犠牲保護層を追加し、基板から除去するための方法400が示されている。422において、プロセスが基板200に対して実施される。いくつかの例では、プロセスは、堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、電気的特性の変更(例えば、ドーピング、および任意選択でアニーリング、または誘電率を変更するための紫外線(UV)光への曝露)、または別のプロセスを含む。424において、基板は、後リンス溶液で後処理リンスを実施することによって洗浄される。いくつかの例では、希フッ化水素酸(HF)または別の溶液を使用して、自然酸化物を除去する。
【0066】
426において、後リンス溶液は、任意選択で、キャスティング溶媒によって置き換えられる。428において、犠牲保護層を形成する溶液が、基板上にキャスト、噴霧、塗布、または堆積される。いくつかの例では、溶液は、TAG触媒を含む。いくつかの例では、溶液は、PAG触媒および/または染料を含む。430において、基板は、任意選択で、基板を乾燥させるために回転またはスピンされる。434において、基板は、周囲環境に輸送および/または保管される。
【0067】
436において、方法は、犠牲保護層を除去する必要があるかどうかを決定する(例えば、基板がさらなる処理のための準備ができているとき)。436が真である場合、基板は、438で処理チャンバまたは基板処理ツールに輸送される。440において、犠牲保護層は、除去される。
【0068】
いくつかの例では、犠牲保護層は、50℃~300℃の所定の温度範囲の温度での熱を使用して除去される。いくつかの例では、犠牲保護層は、50℃~150℃の所定の温度範囲の温度での熱を使用して除去される。いくつかの例では、犠牲保護層は、紫外線(UV)光への曝露を使用して除去される。いくつかの例では、触媒は、コポリマーを形成する溶液に加えられる。いくつかの例では、コポリマーの分解を制御するために光触媒が加えられるとき、染料も溶液に加えられる。他の例では、触媒されていないコポリマーは堆積され、犠牲保護層の除去中に触媒は基板上に分配される(図5参照)。
【0069】
いくつかの例では、犠牲保護層は、酸性蒸気種への曝露によって除去される。いくつかの例では、酸性蒸気は、臭化水素(HBr)または他の酸性蒸気を含む。いくつかの例では、HBr蒸気が使用されるとき、基板の温度は、5mT~5000mTの範囲の圧力および0℃~100℃の範囲の温度に維持される。いくつかの例では、基板の温度は、750mT~1500mTの範囲の圧力および35℃~70℃の範囲の温度に維持される。いくつかの例では、基板の温度は、1000mTの圧力および60℃の温度に維持される。442において、基板のさらなる処理は、基板処理ツール、処理チャンバ、または他の場所で実施されてよい。
【0070】
ここで図5を参照すると、犠牲保護層を基板に追加し、段階的に犠牲保護層を順次除去するための方法500が示されている。422において、プロセスが基板に対して実施される。いくつかの例では、プロセスは、堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、電気的特性の変更(例えば、ドーピング、および任意選択でアニーリング、または誘電率を変更するための紫外線(UV)光への曝露)、または別の基板処理プロセスを含む。424において、基板は、後処理リンスを実施することによって洗浄される。
【0071】
426において、後リンス溶液は、任意選択で、キャスティング溶媒で置き換えられる。428において、犠牲保護層を形成する溶液が、基板上にキャスト、噴霧、塗布、または堆積される。430において、基板は、任意選択で、基板を乾燥させるために回転またはスピンされる。434において、基板は、周囲環境に輸送および/または保管される準備ができている。
【0072】
436において、方法は、基板が犠牲保護層を除去する準備ができているかどうかを決定する(例えば、さらなる処理の前に)。436が真である場合、基板は、438で処理チャンバまたは基板処理ツールに輸送され、そこで犠牲保護層が除去される。510において、触媒層を形成する溶液が、犠牲保護層にキャスト、噴霧、塗布、または堆積される。514において、犠牲保護層は、基板を熱またはUV光に曝露することによって部分的に除去される。518において、方法は、犠牲保護層が完全に除去されたかどうかを決定する。そうでない場合、方法は、520で継続し、光または熱などの刺激を使用して犠牲保護層の残りの部分を除去する。いくつかの例では、熱または光は、触媒の非存在下で犠牲保護層の残りの部分を除去するのに十分である。他の例では、方法は、保護層がなくなるまで、ステップ510に1回以上戻る。
【0073】
熱触媒が使用されると、触媒されていないコポリマーは、触媒されたコポリマーよりも高い分解温度を有する。したがって、部分的な分解を実施して、HAR構造の崩壊を防止できる。基板の温度は、触媒されたコポリマーの分解温度よりも高く、触媒されていないコポリマーの分解温度よりも低く上昇する。PAG触媒が使用されるとき、染料を使用して分解を制限できる。
【0074】
ここで図6を参照すると、犠牲保護層を追加し、除去するための基板処理チャンバ600が示されている。基板処理チャンバ604は、基板610を支持する基板支持体608を含む。ヒータ622を使用して、基板支持体608を加熱してもよい。いくつかの例では、ヒータ622は、1つまたは複数の抵抗性ヒータを含む。他の例では、冷却剤を単独で、またはヒータ622と組み合わせて使用して、基板支持体608を加熱および/または冷却してもよい。モータ612を使用して、基板支持体608を回転させてもよい。
【0075】
流体送給システム624は、1つまたは複数の流体源626-1、626-2、…、および626-N(総称して流体源626)を含む。流体源626は、犠牲保護層を形成する溶液、触媒を形成する溶液、および/または他の溶液などの液体を供給してもよい。いくつかの例では、アンプルまたはバブラ(図示せず)を含む蒸気源634を使用して、弁638を介してHBr蒸気などの蒸気を供給できる。流体源626の出力は、弁628-1、628-2、…、および628-N(総称して弁628)ならびに弁630によって処理チャンバ604に送給される。
【0076】
弁652およびポンプ654を使用して、処理チャンバ604の圧力を制御し、かつ/または必要に応じて処理チャンバ604から反応物を排出してもよい。圧力センサ658を使用して、処理チャンバ604内の圧力を感知してもよい。紫外線(UV)光源660などの1つまたは複数の光源を使用して、処理中に基板を曝露してもよい。コントローラ670を使用して、弁652およびポンプ654、弁630、弁638、流体送給システム624、モータ612、ならびに/または処理チャンバ600の他の構成要素を制御してもよい。いくつかの例では、コントローラ670は、圧力センサ、温度センサなどのセンサからのフィードバックに基づいて、処理チャンバ内の圧力を制御する。
【0077】
ここで図7を参照すると、グラフは、触媒を使用して犠牲保護層の一部を除去するためのプロセスウィンドウの一例を示している。触媒されていない犠牲保護層の部分は、犠牲保護層の触媒された部分と比較して、より高い分解温度を必要とする。したがって、触媒層を使用して、犠牲保護層を解重合する上限分解温度よりも低く、かつ触媒された犠牲保護層を解重合する下限分解温度よりも高く、温度ウィンドウ内の温度を制御することによって、犠牲保護層の一部を漸進的に除去できる。言い換えれば、熱触媒が使用されると、触媒されていないコポリマーは、触媒されたコポリマーよりも高い分解温度を有する。したがって、部分的な分解を実施して、HAR構造の崩壊を防止できる。基板の温度は、触媒されたコポリマーの分解温度よりも高く、触媒されていないコポリマーの分解温度よりも低く上昇する。PAG触媒が染料と共に使用されると、UV光を使用した分解も染料によって制限される。
【0078】
いくつかの例では、触媒は、限られた回数(例えば、1回または所定の回数)適用され、基板は、それぞれ触媒されたコポリマーの分解温度に(1回または所定の回数)加熱される。所定の数の触媒適用の最後の後に保護層が残っている場合、保護層の残りの部分を除去するために、必要に応じて基板の温度を触媒されていないコポリマーの分解温度まで上げることができる。
【0079】
前述の説明は、本質的に単に例示的であり、本開示、その適用、または使用を限定する意図は全くない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施可能である。したがって、本開示は具体的な例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を検討すると他の変更態様が明白となるので、本開示の真の範囲は、そのような例に限定されるべきでない。方法における1つまたは複数のステップは、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で(または同時に)実行してもよいことを理解されたい。さらに、各実施形態は特定の特徴を有するものとして上記に説明されているが、本開示のいずれかの実施形態に関して説明したこれらの特徴のいずれか1つまたは複数を、他の実施形態において実施すること、および/または、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることが(たとえそのような組み合わせが明示的に説明されていなくても)可能である。言い換えれば、説明された実施形態は相互に排他的ではなく、1つまたは複数の実施形態を互いに入れ替えることは本開示の範囲に含まれる。
【0080】
要素間(例えば、モジュール間、回路要素間、半導体層間など)の空間的および機能的関係は、「接続された」、「係合された」、「結合された」、「隣接した」、「隣に」、「上に」、「上方に」、「下方に」、および「配置された」などの様々な用語を使用して説明される。また、上記開示において、第1の要素と第2の要素との間の関係が説明されるとき、「直接」であると明示的に説明されない限り、その関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の介在要素が存在しない直接的な関係の可能性がある。ただし、第1の要素と第2の要素との間に1つまたは複数の介在要素が(空間的または機能的に)存在する間接的な関係の可能性もある。本明細書で使用する場合、A、B、およびCの少なくとも1つという表現は、非排他的論理ORを使用した論理(AまたはBまたはC)の意味で解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、およびCの少なくとも1つ」の意味で解釈されるべきではない。
【0081】
いくつかの実施態様では、コントローラは、システムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理装置を備えることができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。この電子機器は、「コントローラ」と呼ばれることがあり、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示のプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、ツールに対するウエハの搬入と搬出、ならびに、特定のシステムに接続または連動する他の搬送ツールおよび/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が挙げられる。
【0082】
広義には、コントローラは、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実施するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0083】
コントローラは、いくつかの実施態様では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムの全てもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作作業の現在の進捗状況を監視し、過去の製作作業の履歴を検討し、複数の製作作業から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供できる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは、命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の操作中に実施される処理ステップの各々のためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、コントローラは、例えば、互いにネットワーク接続され、本明細書に記載のプロセスおよび制御などの共通の目的に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを備えることによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、遠隔地(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)に配置され、チャンバ上のプロセスを制御するように結合する1つまたは複数の集積回路と通信する、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路が挙げられるであろう。
【0084】
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0085】
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-10-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
法であって、
a)天井温度を有するコポリマーを形成する溶液を提供することと、
)基板の表面上に前記溶液を分配して犠牲保護層を形成することであって、
前記コポリマーは、速度論的にトラップされて前記天井温度を超える温度での保管を可能にすることと、
c)前記基板を所定の期間にわたって周囲条件に曝露することと、
d)前記犠牲保護層を刺激に曝露することによって、前記犠牲保護層を解重合することと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記コポリマーは、ポリ(アルデヒド)コポリマーを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記天井温度は、室温よりも低い、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記基板上に前記溶液を分配する前に、前記基板上にキャスティング溶媒を分配することをさらに含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記溶液を分配する前に、熱触媒を前記溶液に加えることをさらに含む、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記熱触媒は、熱酸発生剤または熱塩基発生剤を含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記溶液を分配する前に、光触媒を前記溶液に加えることをさらに含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記光触媒は、光酸発生剤または光塩基発生剤を含む、方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、
染料を前記光触媒に加えることをさらに含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
d)は、
d1)前記犠牲保護層上に熱触媒を分配することと、
d2)触媒されたコポリマー分解温度よりも高く、触媒されていないコポリマー温度よりも低い温度に前記基板を加熱することと
を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記犠牲保護層が除去されるまで、d1)およびd2)を1回または複数回繰り返すことをさらに含む、方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法であって、
d3)前記触媒されていないコポリマー温度よりも高い温度に前記基板を加熱し、前記犠牲保護層の残りの部分を除去することをさらに含む、方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法であって、
前記熱触媒は、熱酸発生剤または熱塩基発生剤を含む、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、
b)の前に、第1の基板処理ツールで前記基板に対して第1の処理プロセスを実施することと、
前記第1の基板処理ツールでa)およびb)を実施することと、
第2の基板処理ツールでd)を実施することと、
前記第2の基板処理ツールで前記基板に対して第2の処理プロセスを実施することと
をさらに含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記第1の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更を含み
前記第2の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更を含む
方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法であって、
前記刺激は、熱を含む、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法であって、
前記刺激は、UV放射を含む、方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法であって、
前記刺激は、酸性蒸気を含む、方法。
【請求項19】
方法であって、
a)敏感な表面を有する半導体基板を提供することと、
b)前記半導体基板の前記敏感な表面上に天井温度を有するポリマーを含む溶液を分配して犠牲保護層を形成することであって、前記ポリマーは、速度論的にトラップされて前記天井温度を超える温度での保管を可能にすることと
を含む、方法。
【請求項20】
方法であって、
敏感な表面を有する半導体基板をストレージから受け取ることであって、前記敏感な表面は、天井温度を有するポリマーを含む犠牲保護層によって覆われており、前記ポリマーは、速度論的にトラップされて前記天井温度を超える温度での保管を可能にすることと、
前記犠牲保護層を刺激に曝露し、前記敏感な表面に損傷を与えることなく前記犠牲保護層を解重合および除去することと
を含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
いくつかの例では、犠牲保護層は、ウェットクリーンプロセスの後に堆積される。この場合、酸化物および残留物は、ウェットクリーンプロセスによって除去されてもよく、犠牲保護層は、ウエハを乾燥させる前に順番に堆積される。いくつかの例では、このプロセスは、真空下では行われず、乾燥した無傷の表面を周囲に曝露することなく行われる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
犠牲保護層324を除去する際、触媒層310は、犠牲保護層324上にキャスト、噴霧、塗布、または堆積される。使用される触媒溶液の容量は、除去される犠牲保護層324の数によって決定される。触媒層310を堆積した後、基板300は、熱またはUV光に曝露されて触媒層310を活性化する。触媒層310は、犠牲保護層324の部分340を除去するために必要とされる温度を局所的に低下させる。犠牲保護層324の部分340は、図3Bに示すように除去される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。本開示は、以下の形態により実現されてもよい。
[形態1]
処理中に基板の表面を保護するための方法であって、
a)天井温度を有するコポリマーを形成する溶液を提供することと、
b)前記基板の表面上に前記溶液を分配して犠牲保護層を形成することであって、
前記コポリマーは、速度論的にトラップされて前記天井温度を超える温度での保管を可能にすることと、
c)前記基板を所定の期間にわたって周囲条件に曝露することと、
d)紫外線(UV)光および熱からなる群から選択された刺激を使用することによって、前記犠牲保護層を解重合することと
を含む、方法。
[形態2]
形態1に記載の方法であって、
前記コポリマーは、ポリ(アルデヒド)コポリマーを含む、方法。
[形態3]
形態1に記載の方法であって、
前記天井温度は、室温よりも低い、方法。
[形態4]
形態1に記載の方法であって、
前記基板上に前記溶液を分配する前に、前記基板上にキャスティング溶媒を分配することをさらに含む、方法。
[形態5]
形態1に記載の方法であって、
前記溶液を分配する前に、熱触媒を前記溶液に加えることをさらに含む、方法。
[形態6]
形態5に記載の方法であって、
前記熱触媒は、熱酸発生剤および熱塩基発生剤からなる群から選択される、方法。
[形態7]
形態1に記載の方法であって、
前記溶液を分配する前に、光触媒を前記溶液に加えることをさらに含む、方法。
[形態8]
形態7に記載の方法であって、
前記光触媒は、光酸発生剤および光塩基発生剤からなる群から選択される、方法。
[形態9]
形態7に記載の方法であって、
染料を前記光触媒に加えることをさらに含む、方法。
[形態10]
形態1に記載の方法であって、
d)は、
d1)前記犠牲保護層上に熱触媒を分配することと、
d2)触媒されたコポリマー分解温度よりも高く、触媒されていないコポリマー温度よりも低い温度に前記基板を加熱することと
を含む、方法。
[形態11]
形態10に記載の方法であって、
前記犠牲保護層が除去されるまで、d1)およびd2)を1回または複数回繰り返すことをさらに含む、方法。
[形態12]
形態10に記載の方法であって、
d3)前記触媒されていないコポリマー温度よりも高い温度に前記基板を加熱し、前記犠牲保護層の残りの部分を除去することをさらに含む、方法。
[形態13]
形態10に記載の方法であって、
前記熱触媒は、熱酸発生剤および熱塩基発生剤からなる群から選択される、方法。
[形態14]
形態1に記載の方法であって、
b)の前に、第1の基板処理ツールで前記基板に対して第1の処理プロセスを実施することと、
前記第1の基板処理ツールでa)およびb)を実施することと、
第2の基板処理ツールでd)を実施することと、
前記第2の基板処理ツールで前記基板に対して第2の処理プロセスを実施することと
をさらに含む、方法。
[形態15]
形態14に記載の方法であって、
前記第1の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択され、
前記第2の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択される、
方法。
[形態16]
処理中に基板の表面を保護するための方法であって、
a)天井温度を有するコポリマーを形成する溶液を提供することと、
b)前記基板の表面上に前記溶液を分配して犠牲保護層を形成することであって、
前記コポリマーは、速度論的にトラップされて前記天井温度を超える温度での保管を可能にすることと、
c)前記基板を所定の期間にわたって周囲条件に曝露することと、
d)前記基板を酸性蒸気に曝露することによって前記犠牲保護層を解重合することと
を含む、方法。
[形態17]
形態16に記載の方法であって、
前記天井温度は、室温よりも低い、方法。
[形態18]
形態16に記載の方法であって、
前記基板上に前記溶液を分配する前に、前記基板上にキャスティング溶媒を分配することをさらに含む、方法。
[形態19]
形態16に記載の方法であって、
b)の前に、第1の基板処理ツールで前記基板に対して第1の処理プロセスを実施することと、
前記第1の基板処理ツールでa)およびb)を実施することと、
第2の基板処理ツールでd)を実施することと、
前記第2の基板処理ツールで前記基板に対して第2の処理プロセスを実施することと
をさらに含む、方法。
[形態20]
形態19に記載の方法であって、
前記第1の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択され、
前記第2の処理プロセスは、前記基板の堆積、エッチング、ストリッピング、洗浄、化学的機械的平坦化(CMP)、パターニング、または電気的特性の変更からなる群から選択される、
方法。
【国際調査報告】