(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-11
(54)【発明の名称】複数のウエハ組立体を破砕するためのシステム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/02 20060101AFI20220428BHJP
【FI】
H01L21/02 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021555243
(86)(22)【出願日】2020-02-26
(85)【翻訳文提出日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 FR2020050370
(87)【国際公開番号】W WO2020188170
(87)【国際公開日】2020-09-24
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598054968
【氏名又は名称】ソイテック
【氏名又は名称原語表記】Soitec
【住所又は居所原語表記】Parc Technologique des fontaines chemin Des Franques 38190 Bernin, France
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ランドル, ディディエ
(72)【発明者】
【氏名】コノンチュク, オレグ
(72)【発明者】
【氏名】ベン モハメド, ナディア
(57)【要約】
本発明は、複数のウエハ組立体(1)を破砕するためのシステムに関し、各組立体(1)のウエハのうちの1つは、脆化面を含み、各組立体(1)は、周囲側溝を含み、デバイスは、収納軸線に沿って相互に離れて平行に隔置される複数の組立体のうちの組立体(1)を保持するためのクレードル(8)と、分離デバイスの破砕ゾーン(13)に配設される組立体(1)の周囲溝(6)に分離力を印加するための分離デバイス(12)であって、分離力は、それの破砕を脆化面で開始するように、組立体(1)のウエハを相互に分離することが意図される、分離デバイス(12)と、分離デバイス(12)の破砕ゾーン(13)にクレードル(8)の組立体(1)を連続的に配置するように、分離デバイスに対向するクレードル(8)を収容するための軸線に沿って動くように構成される駆動デバイスと、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のウエハ組立体(1)を破砕するためのシステムであって、各組立体(1)の前記ウエハ(2)のうちの1つは、脆化面(3)を備え、各組立体(1)は、周囲側溝(6)を備え、前記デバイスは、
収納軸線に沿って相互に離れて平行に隔置される前記複数の組立体のうちの前記組立体(1)を保持するためのクレードル(8)と、
分離デバイス(12)の破砕ゾーン(13)に配設される組立体(1)の前記周囲溝(6)に分離力を印加するための分離デバイス(12)であって、前記分離力は、それの前記破砕を前記脆化面(3)で開始するように、前記組立体(1)の前記ウエハ(2、5)を相互に分離することが意図される、分離デバイス(12)と、
前記分離デバイスの前記破砕ゾーン(13)に前記クレードル(8)の組立体(1)を連続的に配置するように、前記分離デバイスに対向する前記クレードル(8)を収容するための前記軸線に沿って動くように構成される駆動デバイスと、を備える、破砕するためのシステム。
【請求項2】
前記クレードル(8)内で2つの組立体(1)を分離する距離は、一定である、請求項1に記載の破砕システム。
【請求項3】
前記破砕ゾーン(13)は、単一の組立体(1)を収容するように構成され、前記分離デバイス(12)は、1度に1つの組立体を処理する、請求項1又は2に記載の破砕システム。
【請求項4】
前記駆動デバイスは、前記クレードル(8)が一定の速度で前記分離デバイス(12)に対向して移動するのを可能にする、請求項1~3のいずれか一項に記載の破砕システム。
【請求項5】
前記駆動デバイスは、前記クレードル(8)がステップバイステップで前記分離デバイス(12)に対向して移動するのを可能にする、請求項1~3のいずれか一項に記載の破砕システム。
【請求項6】
前記駆動デバイスは、炉(10)のクレードル支持体(9)である、請求項1~5のいずれか一項に記載の破砕システム。
【請求項7】
前記クレードル(8)は、前記クレードル支持体(9)上に載っている、請求項6に記載の破砕システム。
【請求項8】
前記分離デバイス(12)は、固定される、請求項1~7のいずれか一項に記載の破砕システム。
【請求項9】
前記分離デバイス(12)は、圧縮機によって作り出され、高圧流体ジェット(17)が生成されるのを可能にする、請求項1~8のいずれか一項に記載の破砕システム。
【請求項10】
前記分離デバイス(12)は、前記流体ジェット(17)を形状付けするためのノズルを備える、請求項9に記載の破砕システム。
【請求項11】
前記分離システム(12)は、可動アームの端部に配設される工具を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の破砕システム。
【請求項12】
前記クレードル(8)は、分離部分(18)を具備する、請求項1~8のいずれか一項に記載の破砕システム。
【請求項13】
前記分離部分(18)は、前記クレードル(8)に収容されるときのこれら前記組立体(1)の前記周囲側溝(6)に係合する複数のブレード(19)を有する、請求項12に記載の破砕システム。
【請求項14】
前記分離デバイス(12)は、前記分離部分(18)に向けて案内される組立体に力を印加するための圧搾デバイス(20)である、請求項12又は13に記載の破砕システム。
【請求項15】
前記分離デバイス(12)は、螺旋状のねじ山を有するウォームねじ(21)を備え、ブレードは、前記破砕ゾーン(13)の右に対して前記ねじ山に配設される、請求項1~8のいずれか一項に記載の破砕システム。
【請求項16】
クレードル(8)に配設されたウエハ(2、5)の複数の組立体(1)を破砕するための方法であって、前記組立体(1)は、相互に離れて平行に隔置され続け、各組立体(1)のウエハ(2)の1つは、脆化面(3)を含み、各組立体(1)は、周囲側溝(6)を含み、
前記方法は、次のステップ、即ち、
前記収容軸線に沿って前記クレードル(8)を動かすステップであって、前記分離デバイス(12)の破砕ゾーン(13)に前記クレードルの組立体(1)を連続的に配置するように、それが分離デバイス(12)に対向する、ステップと、
前記分離デバイス(12)によって、前記破砕ゾーン(13)に配設される前記組立体(1)の前記周囲側溝(6)に分離力を印加するステップであって、前記分離力は、それの前記破砕を前記脆化面(3)で開始するように、前記組立体(1)の前記ウエハ(2、5)を相互に分離することが意図される、ステップと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脆化面で、互いに組み立てられる2つのウエハ材料を破砕するためのシステムに関する。このシステムは、集合的に、必ずしも同時ではないが、複数のそういった組立体を処理するように構成される。システムは、特に、Smart Cut(商標)層転写技術(layer transfer technology)に整合する方法の破砕ステップに実装できる。
【背景技術】
【0002】
文献国際公開第2005/043615号は、そういった方法の主ステップが、例えば、ヘリウム及び/又は水素という軽い種の注入を介して、「ドナーウエハ」と呼ばれるウエハ材料に脆化面を形成するステップを含むということを記述している。このウエハは、続いて、「サポートウエハ」と呼ばれる第2のウエハと組み立てられ、脆化熱処理は、この組立体に脆化面で破砕するドナーウエハを誘導する目的で適用される。こうして、薄い層は、ドナーウエハの組立体表面と脆化面との間に画定され、サポートウエハ上に転写される。破砕は、特に様々な破砕デバイスによって実装でき、その説明は、文献FR2919960、FR2995440、又はEP867917に見出せる。
【0003】
上述の文献国際公開第2005/043615号は、破砕が、組立体が十分な熱収支を具備するときに、脆化熱処理中に自然発生的に得られる場合があるということも記述している。しかしながら、熱処理中の自然発生的な剥離(spontaneous detachment)は、先行技術の文献が詳細に列挙する幾つかの状況にとって時には不適当である。
【0004】
この課題を克服する目的で、文献国際公開第2005/043615号は、別の破砕モードを提案し、そこでの脆化熱処理は、組立体に適用され、その目的は、脆化面を十分に脆化することであるが、依然として、破砕を自然発生的に開始させない。その後に、熱処理に続くステップでは、エネルギーパルスは、組立体に適用され、その目的は、自己維持的な破砕波の開始及び伝播を誘導することであり、薄い層に導くのは、ドナーウエハから剥離されてサポートウエハ上に転写されることである。この破砕モードは、特に有利である場合があり、特にその理由は、付加された層の表面仕上げが、熱処理中の自然発生的な剥離によって転写された層の表面仕上げと比較して、改善された粗さを一般に呈するからである。
【0005】
この有利な方法を実装する目的で、文献国際公開第2005/043615号が構想するのは、ウエハの組立体を集合的に同時に処置することであり、その目的は、それらを熱的に脆化して、エネルギーパルスをそれらに適用することである。斯くして、文献国際公開第2003/013815号に開示された剥離デバイスに関して構想されるのは、エネルギーパルスを組立体の全バッチに対して同時に適用するために使用することである。この目的のために、剥離デバイスは、クレードル内に配設されるバッチを形成する複数の組立体を操作し、プッシャを使用するが、その目的は、それらを剥離位置に配置することである。この点で、組立体が、それらが取り出されるクレードル内に堅固に保持されないこと、しかも、それらが僅かに動き易く、それらの取扱いを困難にすることに注目すべきである。それは、続いて、組立体の上のジョーに近付き、そのジョーは、組立体の脆化面に適用されるくさび効果を介して、それらを2部品に分離する傾向があり、破砕波の開始及び伝播を誘導する。第1の部分は、サポートウエハを含み、その上には薄い層が付加されており、第2の部分は、ドナーウエハの残留物を含む。剥離デバイスは、続いて、第1及び第2の部分を集合的に取り扱い、その目的は、追加の処置をそれらに適用できるようにする目的でそれらを別々のクレードルに収納することである。
【0006】
2部品を剥離するステップ中、ジョーは、ドナーウエハの及びサポートウエハの組立面上の周囲面取り部によって画定される組立体の側溝及び周囲溝にそれぞれ係合する。この溝は、300ミリメートルの円形ウエハとしては、非常に小さい、約200~300ミクロンの深さ及び幅である。ジョーを組立体全体の上で閉じ、同じときに、くさびを組立体の周囲溝に非常に精密に係合させることは、ピンポイントの正確さを要求し、それはこの用途において、デバイスを複雑で高価で不確実なものにする。更に、組立体が正しく破砕されず、それ故に、組立体の2部品が、ジョーの閉包に続いて、相互に分離できない場合、まさに処置されたバッチの第1及び第2の部分は、集合的に取扱いできず、デバイスの動作は、中断されなければならない。より一般的に、上述の文献に開示された剥離デバイスは、複雑であり、その理由は、1アイテムの機器を使用して、破砕するための動作と、組立体及び分離された部分を取り扱うための動作と、を同時に実行することを意図するからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上述の不都合を少なくとも部分的に克服することである。より具体的には、本発明の目的は、破砕組立体のためのシステムであって、単純で信頼できること、しかも、破砕動作を実行する目的で個別の又は集合的な組立体取扱いを要しないことである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明の主題は、複数のウエハ組立体を破砕するためのシステムを提案し、各組立体のウエハのうちの1つは、脆化面を含み、各組立体は、周囲側溝を含み、デバイスは、
収納軸線に沿って相互に離れて平行に隔置される複数の組立体のうちの組立体を保持するためのクレードルと、
分離デバイスの破砕ゾーンに配設される組立体の周囲溝に分離力を印加するための分離デバイスであって、分離力は、それの破砕を脆化面で開始するように、組立体のウエハを相互に分離することが意図される、分離デバイスと、
分離デバイスの破砕ゾーンにクレードルの組立体を連続的に配置するように、分離デバイスに対向するクレードルを収容するための軸線に沿って動くように構成される駆動デバイスと、を含む。
【0009】
そういった破砕システムは、複数の組立体が集合的に破砕されるのを可能にし、この破砕を全組立体に同時に誘導することを免れ、各組立体を個別に取り扱うことを免れる。組立体は、破砕され、その間、それらは、クレードル内に配設される。これらの原理は、破砕システムが著しく単純化されより信頼できるようにされるのを可能にする。
【0010】
単独で考慮されるか、又は、任意の技術的に実行可能な組合せに従って考慮される、本発明の他の利点及び非限定的な特徴によれば、
クレードル内で2つの組立体を分離する距離は、一定であり、
破砕ゾーンは、単一の組立体を収容するように構成され、分離デバイスは、1度に1つの組立体を処理し、
駆動デバイスは、クレードルが一定の速度で分離デバイスに対向して移動するのを可能にし、
駆動デバイスは、クレードルがステップバイステップで分離デバイスに対向して移動するのを可能にし、
駆動デバイスは、炉のクレードル支持体であり、
クレードルは、クレードル支持体上に載っており、
分離デバイスは、固定され、
分離デバイスは、圧縮機によって作り出され、高圧流体ジェットが生成されるのを可能にし、
分離システムは、流体ジェットを形状付けするためのノズルを含み、
分離システムは、可動アームの端部に配設される工具を含み、
クレードルは、分離部分を具備し、
分離部分は、クレードルに収容されるときのこれら組立体の周囲側溝に係合する複数のブレードを有し、
分離デバイスは、分離部分に向けて案内される組立体に力を印加するための圧搾デバイスであり、
分離デバイスは、螺旋状のねじ山を有するウォームねじを含み、ブレードは、破砕ゾーンの右に対してねじ山に配設される。
【0011】
別の態様によれば、本発明は、クレードルに配設されたウエハの複数の組立体を破砕するための方法に関し、組立体は、相互に離れて平行に隔置され続け、各組立体のウエハの一方は、脆化面を含み、各組立体は、周囲側溝を含み、本方法は、次のステップ、即ち、
収容軸線に沿ってクレードルを動かすステップであって、分離デバイスの破砕ゾーンにクレードルの組立体を連続的に配置するように、それが分離デバイスに対向する、ステップと、
分離デバイスによって、破砕ゾーンに配設される組立体の周囲側溝に分離力を印加するステップであって、分離力は、それの破砕を脆化面で開始するように、組立体のウエハを相互に分離することが意図される、ステップと、を含む。
【0012】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付の図面を参照して本発明の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】破砕できる組立体への分離力の印加を示す図である。
【
図3】複数の組立体に脆化熱処理を適用するための水平炉を概略示す図である。
【
図4】破砕システムの好適な実施形態を示す図である。
【
図5】複数の組立体を保持するためのクレードルの例を示す図である。
【
図7】分離デバイスの別の実施形態を示す図である。
【
図8】分離デバイスの別の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本出願の導入部分に記述されたように、本明細書に係る破砕システムは、例えば、Smart Cut(商標)技術に整合する層転写方法の破砕ステップ中に実装されることが特に意図される。このシステムの実装前に、この技術の予備的なステップに従って、ドナーウエハと、相互に隣接するサポートウエハと、で各々が構成された組立体が、それ故に準備された。各ウエハ材料は、2つの向かい合う主面と、周囲側縁と、によって画定される。2つのウエハは、組立体を形成する目的で、それらの主面の一方でそれぞれ隣接する。ウエハ材料は円形形状を想定することが同じく一般的であるが、本発明は、決してそういった形状に限定されない。
図1は、そういった組立体1の特定の例の断面図を描く。この組立体は、ドナーウエハ2によって形成され、脆化面3は、例えば、このウエハ2の主面を貫く水素及び/又はヘリウムという軽い種の注入を介して形成されている。脆化面3は、ドナーウエハ2の主面と共に、薄い層4を画定し、それはサポートウエハ5上に転写されることが意図される。Smart Cut(商標)技術を説明している広範な論文は、そういった組立体1を生産するために実装できるステップやその変形例の更なる詳細のために言及できる。
【0015】
破損し易く粒子の元凶や欠点になりそうな鋭利な縁部を避ける目的で、組立体1を形成するために使用されるウエハ材料は、環状面取り部(或いは、これらのウエハが円形でない場合に周囲面取り部)を一般に具備する。この面取り部は、ウエハの各主面において、この面の周囲に数ミリメートルに亘って延びる場合がある。
【0016】
図1に描かれたものなどの組立体を形成するために2つのウエハが互いに組み立てられるとき、各ウエハの面取り部は、組立体1の側縁に周囲側溝6を形成する目的で、組み合わされる。
図2に描かれるように、側溝6へのブレード7などの工具の適用は、2つの向かい合うウエハ2、3の縁部に確立されるべき接触点と、これらのウエハの各々に印加されるべき「分離力」と呼ばれる力と、を引き起こし、分離力は、それらを相互に分離することが意図される。本明細書における用語「ブレード」は、ブレードの形状を想定する任意の本体を意味する、即ち、それの端部は、分離力をウエハに印加可能にする目的で、側溝6に係合するのに十分にテーパ付けされる。一例として、ブレードの端部の厚さは、200ミクロン以下にでき、ブレードの2つの面は、約20度の角度を互いに形成する。
【0017】
分離力は、十分なエネルギーを提供でき、脆化面3に破砕波の開始を誘導すると共にその自己維持的伝播を可能にする。
【0018】
この破砕モードを可能又は容易にする目的で、本発明に係る破砕システムを実装する層転写方法は、脆化熱処理を組立体1に予め適用することを構想する。この処理の目的は、脆化熱収支を適用して、熱処理自体の間に破砕を自然発生的に誘導するのに不十分であるが面3の結合エネルギーの減少を引き起こすことである。脆化熱処理は、2つのドナーウエハ2とサポートウエハ5との間の接着エネルギーを増加させることにも役立つ。目標熱収支は、ウエハを形成する材料のタイプ、及び、脆化面を形成する種に依存する場合があり、単に実験によって決定できる。一例として、2つのウエハがシリコンで作製され、導入された種が、水素と、任意選択の1e16at/cm2~1e17at/cm2の総ドーズ量のヘリウムと、で構成されるとき、脆化熱処理は、数百度から摂氏500度の範囲にあって、数秒から数時間の期間に適用できる。
【0019】
脆化処理は複数の組立体1に同時に適用されることが産業上有利である。この目的のために、炉が知られており、「水平炉」と呼ばれ、数十の組立体1は、同時に処置できる。そういった炉10では、
図3に非常に概略的に描かれているように、幾つかの組立体1、典型的には、20~50の組立体は、クレードル8に鉛直に保持される。複数のクレードル8は、クレードル支持体9において、縦に整列させて配設できる。クレードル支持体は、クレードル支持体9が炉から抽出される装荷/装荷解除位置と、クレードル支持体9が炉10の中に完全に挿入されるアニール位置と、の間を摺動できる。この炉は、雰囲気が制御できるチャンバ11と、この雰囲気の温度を決定するための加熱要素11bと、で基本的に構成される。
【0020】
脆化熱処理が行われた様式にかかわらず、組立体1を準備する予備ステップの完了時に、複数のウエハ組立体1は、利用可能であり、各組立体のウエハ2の一方は、脆化面3を含む。この面は、十分に脆弱であり、従って、これらの組立体の大半に関して、周囲側溝6への少なくとも合理的な力の印加は、破砕波の開始及び自己維持的伝播を引き起こす。
【0021】
この破砕ステップを実装する目的で、本明細書は、破砕システムを提供する。これは、複数の組立体1を保持するためにクレードル8を含み、それらは収納軸線に沿って相互に離れて平行に隔置され続ける。組立体がクレードル内に強制保持されないこと、しかも、組立体の全自由度が遮断されず、それ故に僅かに動き易いことをここで留意すべきである。それは、例えば、ウエハを水平炉内に保持するために使用されるものなどの非常に伝統的なクレードルを伴う場合があるが、本発明は、決してこのタイプのクレードルに限定されない。より一般的に、本明細書におけるクレードルは、収納軸線に沿って相互に離れて平行に隔置される複数の組立体1を保持するための任意のデバイスを示す。
【0022】
一例として、
図5は、本明細書に矛盾しないクレードルを描く。このケースのこのクレードル8は、4つの長手方向バー14で構成され、それらは相互に平行であり、それらの端部は、クレードルを支持するための要素も形成する前部分15にそれぞれ固定される。長手方向バー14は、組立体1を適応して保持するためにハウジングを画定するように相互に向かい合うノッチ16を具備する。長手方向バーの2つの連続するノッチ間の距離は、それ故に2つの組立体を分離する距離を画定し、収納軸線Xは、これらの長手方向バーに対して共直線性を有する。破砕システムの実装を容易にする目的で、本明細書の残部全体を通して明らかになるであろうように、クレードル8の2つの組立体1を分離する距離は、一定であることが好ましい。
【0023】
本明細書に係る破砕システムは、分離デバイス12も含む。このデバイスの目的は、ドナーウエハの破砕を誘導することに関して、組立体1の環状溝6に分離力を印加することであり、そのとき、この組立体は、デバイスの破砕をトリガするためにゾーン13内に配設される(そのゾーンは、本明細書の残部全体を通して、より簡単に「破砕ゾーン」と示される)。様々な機械的手段は、本明細書の残部において以下で説明され、これらの分離力を印加するための分離デバイスによって実装できる。組立体の破砕を始めるために、クレードル8は、それ故にクレードル8の組立体1を破砕ゾーン13内に配置するように分離デバイスに対向して配設される(
図4)。破砕ゾーン13は、単一の組立体が適応されるのを可能にし、分離デバイスは、この単一の組立体に破砕を誘導するように意図された分離力を印加するように構成されることが好ましい。この特徴は、特に単純で信頼できる破砕システムが形成されるのを可能にする。
【0024】
クレードル8内に配設された複数の組立体1が破砕されるのを可能にするために、クレードル8に関して構想されることは、分離デバイスに対向して収納方向に動くこと、斯くして、破砕ゾーン13にクレードル8の組立体1を連続的に配置することである。
【0025】
この目的のために、破砕システムは、クレードル8及び/又は分離デバイスが相互に相対的に動くのを可能にする駆動デバイスを含む。この動きは、収納軸線に沿って起こり、従って、クレードル内に配設された組立体は、破砕をトリガするためのゾーンにおいて、移動中に、次から次に連続的に配置される。
【0026】
駆動デバイスは、破砕システムによって実装される処置の全持続期間のために一定の速度でクレードル8が分離デバイス12に対向して動くのを可能にすることが有利である。代替の実施形態によれば、設備は、連続的な動きのステップ中に次から次に破砕ゾーンに組立体1を配置する目的で、ステップ式に実行されるべきこの動きに関して代替的に作製できる。組立体は、次いで、分離デバイスによってその中で処置する目的で、破砕ゾーンに所定の期間の間、固定されたままにできる。全てのケースでは、組立体は、破砕され、その間、クレードル8内にあり、このことは、このようにクレードル8からそれらを抽出して破砕位置にそれらを配置する目的で組立体を個別に又は集合的に取り扱うことを回避する。この特徴は、組立体が破砕されると、例えば、それを支持するために、組立体の自由面に接触する要素を配置することが回避される、という点においても有利である。本出願人は、破砕波の伝播中の組立体の自由面へのこれらの接触がサポートウエハ上に転写された薄い層の表面品質の劣化をもたらす場合がある、ということを実際に観察した。
【0027】
図5に描かれた破砕システムの好適な実施形態では、駆動デバイスは、水平な脆化炉10のクレードル支持体9、破砕デバイスのクレードル8、及び、炉10内で鉛直に組立体1を保持するために使用されるもの、で構成されるか又はそれらを含む。クレードル8は、クレードル支持体9に配設される。複数のクレードル8がクレードル支持体9に配置される可能性があること、及び、このケースでは、それらが、それらの包含する組立体1を連続的に処置可能にする目的で、それらの収納軸線に沿って縦に配設されるであろうことに注目すべきである。
【0028】
この好適な実施形態では、分離デバイス12は、固定される。それは、炉10のチャンバの装荷開口の近くに配置され、従って、クレードル支持体9がアニール位置から装荷/装荷解除位置に動くとき、例えば、脆化熱処理の完了時に、組立体1は、分離デバイス12によって次から次にその中で処置する目的で、この動きの間、破砕ゾーン13に連続的に配設される。
【0029】
この好適な実施形態は、多数の理由から有利である。第1に、脆化熱処理中に使用される同じクレードル8は、破砕システム用のクレードルとして使用される。それ故に、組立体1は、熱処理ステップ及び破砕ステップ間において新たなクレードルにそれらを配置する目的で取り扱うことを必要とせず、これらのステップの配列決めを単純化し、なんらかの破損のリスクを回避する。利点は、クレードルを動かすと共に破砕ゾーン13に組立体1を連続的に配置するための駆動デバイスを作り出す目的で、クレードル支持体9の可動性からも受けられる。それ故に、追加の手段は、実装することを必要としない。
【0030】
更に、分離デバイス12が固定される構成は、炉10の出口から破砕ゾーン13を分離する距離が固定されるのを可能にする。クレードル8の収納軸線に沿った支持体9の動きの速度が一定である限り、破砕ゾーン13に連続的に配置される組立体1は、同じ期間について全て冷却され、それ故に、破砕ゾーン13にそれらが配置される間、連続的瞬間において同じ温度に全て導かれる。組立体1の温度が破砕波の開始や伝播に影響する場合があるので、この実施形態は、組立体1の同一又は非常に類似した処置を確実化する。サポートウエハ4に追加される薄い層4は、それ故に全部が相互に同様の特徴を有する。更に、組立体がそれによって完全には破砕されない不測のケースでは、オペレータが、破砕システムによって行われる処置の完了時にクレードル8からこの組立体を抽出すること、及び、方法の次のステップが、クレードル8の残りの組立体1について実行されることが容易である。
【0031】
しかしながら、本発明は、決して、
図5の説明に関連してちょっと説明された好適な実施形態には限定されない。斯くして、駆動デバイスを分離デバイス12に関連付けすること、それ故に、クレードル8が固定されたままでこのデバイスを動かすことを決定するのが可能である。この実施形態が特に重要であるのは、分離デバイス12及び駆動デバイスが炉のチャンバ内に双方配設されるときであり、その目的は、脆化熱処理の間又は最後に、組立体1を機械式に誘導してその場で破砕することである。
【0032】
同じく構想できるのは、組立体1が、専用クレードル内に配設する目的で破砕システムによって実装されるステップの直前に取り扱われることである。これが要求される可能性のある場合には、脆化熱処理は、以前に説明されたものなどの水平炉ではなく、別のタイプの炉、例えば、RTAやマイクロ波タイプの炉に実装され、そこでの処置は、クレードルなしのウエハバイウエハ基準で一般に行われる。
【0033】
同じく構想できるのは、複数の組立体1を、同時に、にもかかわらず、これらの組立体をクレードル8から抽出せずに、破砕することである。斯くして提供できるのは、複数の分離デバイス及び複数の破砕ゾーン、或いは、代替的に、同じ破砕ゾーン13に配設される複数の組立体を処置できる単一の分離デバイスである。
【0034】
一般に、選ぶことのできるのは、駆動デバイスを生産することであり、任意の自動移動手段、例えば、ロボットアームを使用し、それには、分離デバイス12やクレードル8が固定できる。全てのケースでは、駆動デバイスは、クレードルの収納軸線に沿って動き、それが可動か固定かにかかわらない。更に、分離デバイスは、クレードルに対向して配置され、従って、駆動デバイスによって分与される動きは、破砕ゾーン13に連続的に配設されるクレードルの組立体1をもたらす。
【0035】
分離デバイス12の様々な実施形態は、今から説明されるであろうが、本説明に係る破砕デバイスを形成するためにクレードル8及び駆動デバイスと組み合わせて使用できる。前文が記述するのは、このデバイスが、分離力を、破砕ゾーン13に配設される組立体1の周囲側溝6に印加するように構成され、これらの分離力が、組立体1のウエハを相互に分離するために、その破砕が脆化面3で開始するように意図されることである。注目すべきは、分離力が本質的に、この破砕が誘導されるのを可能にするためにパルス力であることを要しないことであり、そうは言っても、効果的に誘導できるのは、パルスタイプの力による。
【0036】
分離デバイスの第1の実施形態
図6は、破砕システムを描き、分離デバイス12は、圧縮機によって作り出されており、高圧流体ジェット17が、例えば、1000バールを越えて生成されるのを可能にする。圧縮機は、流体ジェットを形状付けするためのノズルに連結され、従って、それは限定されたサイズから成り、例えば、約1mm
2以下の断面を備え、斯くしてブレードのように作用する。流体は、純水などの液体で構成されることが好ましい。描かれた概略例では、クレードル8は、クレードル支持体9上に載っており、組立体1をクレードルに収納するために軸線に沿って動き、クレードル8は、3つの組立体1を支持する。動きは、脆化熱処理の完了時に装荷解除位置にクレードル支持体9を配置することが意図される動きにできる。中央組立体は、分離デバイス12の破砕ゾーン13に精密に配設され、これは、この組立体の周囲側溝の中に噴霧する流体ジェット17を作り出す。流体は、組立体1を形成する各ウエハに分離力を印加し、破砕波の開始及び伝播を引き起こす。
【0037】
破砕ゾーン13に配置されるものの下流に配設される組立体1は、流体ジェット17によって予め処置された。それ故に、この図では破砕されて示されており、組立体1を当初形成する2つの部分は、脆化面のいずれかの側で、相互に分離される。クレードル8の長手方向バー16に設けられるノッチ14の幾つかは、V形状付け又はW形状付けされたプロファイルを具備でき、組立体1が破砕された後でそれらが隣り合う組立体と接触することなしに2つの部分が分離され続けるのを可能にする。
【0038】
破砕ゾーン13に配置されるものの上流に配設される組立体1は、未だ破砕されていない。収納軸線に沿った動きは、
図6の矢印Xによって示されており、この組立体が破砕ゾーン13に配置されるのをもたらすであろう。
【0039】
流体ジェット17は、連続性を有することができ、従って、駆動デバイスが動くので或いは動くとき、各組立体1は、ジェット17によって印加される力を連続的に受けるであろうし、上記ジェットは、それが破砕するのを引き起こす目的で、周囲溝の破砕ゾーン13をそれが通り抜ける特定の瞬間に係合する。代替的に、ジェットは、断続性を有することができ、また、或る期間中断でき、その間、組立体1は、破砕ゾーン13に存在しない。このケースでは、駆動デバイス、このケースではクレードル支持体、のステップバイステップ運動のステップの配列決めは、構想でき、その目的は、流体ジェット17を生成するステップで、組立体1を破砕ゾーン13に連続的に固定式に配置することである。分離デバイス12は、検出器を具備でき、破砕ゾーン13における組立体の存在又は通行を識別するため、及び、それに応じてジェット17の生成を開始及び中断するためである。この断続モードでは、設備は、破砕ゾーン13に複数の組立体を配置するために作製でき、組立体は、圧縮機から創始される複数の流体ジェットによって処置されるであろう。第1の実施形態が有利である点は、周囲側溝に対向する分離デバイスの精密な配置という課題を克服することであり、流体ジェットは、この溝に自然に係合し、そのとき組立体は、このジェットの下を通行する。
【0040】
分離デバイスの第2の実施形態
図示しない第1の実施形態の代替的な実施形態では、分離デバイスは、可動アームの端部に配設されるブレードなどの工具で構成される。工具は、破砕ゾーン13に配設される組立体1の周囲側溝6の中に挿入されること、及び、組立体1の破砕を開始するために意図される力を印加することが意図される。工具は、可動アームを制御することによって溝の中に挿入でき、そのとき組立体は、破砕ゾーン13に存在するとして検出される。この代替的な実施形態の動作は、断続性の流体ジェットを実装する第1の実施形態のそれと非常に類似しており、簡潔さのために、この第1の実施形態に関して既に説明されたそれに適用できる特徴全部は、ここでは再現されないであろう。
【0041】
分離デバイスの第3の実施形態
図7は、分離デバイスの別の実施形態を描く。この実施形態では、クレードル8は、分離部分18を具備する。この部分18は、長手方向バー14のように前面15によってクレードル8の端部で保持できる。分離部分18は、ブレード19を具備し、それの端部は、クレードル8に配設される組立体1の周囲溝に収容できるようにそれぞれ構成される。分離部分18に沿ったブレード19の位置は、それ故に長手方向バー14に設けることのできるノッチ16のそれに対応し、従って、組立体がクレードル8のそれらのそれぞれのハウジング内に配置されるとき、ブレード19は、周囲側溝の各々にも係合する。
図7の挿入部から明瞭に理解できるように、ブレードの長さは、それの端部が溝の底部に接触するようなものになっており、組立体のウエハの周囲縁部は、ブレード19の両側で分離部分18に載っていない。
【0042】
このケースでの分離部分18は、それらがそれらのノッチ内に収容されるときに組立体1の下に位置するようにクレードル上に配設される。しかしながら、設備は、クレードル8の別の点に、例えば、このクレードルの一方側に、配置されるべき分離部分18のために作製できる。複数の分離部分18は、複数のブレードを各溝6に係合させるように設けることもできる。
【0043】
分離デバイス12は、この第3の実施形態では、破砕ゾーン13に配設される組立体1の周囲縁部に対して、横方向の力を、即ち、基本的に図に再現された平面(Y、Z)内で、印加するように構成された圧搾デバイス20を含む。この力は、案内されるか、或いは、ブレード19を支持する分離部分18に向いている案内構成要素を有する。
【0044】
動作中、組立体1が破砕ゾーン13に配置されるとき、圧搾デバイス20は、この組立体の周囲縁部に当接する目的で活動化される。この当接は、例えば、クレードル支持体9の駆動デバイスの変位運動を、この運動が連続的であるときに、邪魔しないように、非常に短時間化できる。組立体1の縁部への当接は、分離部分18のブレード19が周囲溝に係合するのを強制し、それは分離力の印加をもたらし、その意図は、脆化面で破砕波を開始すること及びその伝播を誘導することであり、その目的は、組立体を2部品に剥離することである。
【0045】
可動アームの端部に配設される工具を実装する第2の実施形態と比較して、この第3の実施形態が有利である点は、ピンポイントの正確さを要求する可能性のある動的に工具を組立体1の溝に配置することを要しないことである。工具、即ち、このケースでは、ブレード19は、クレードル8の組立体1の各々の周囲溝に事前配置され、スラスト力は、破砕を誘導する目的で各組立体1に印加されることを単に必要とする。このスラスト力は、完全な強度制御が可能であり、高い配置の正確さを有することを必要としない。斯くして構想できるのは、この分離デバイスを、クレードル8の連続的又はステップバイステップの運動と均等に組み合わせて、使用することである。第1の実施形態に関して、この第3の実施形態が有利である点は、ブレードを組立体の各溝に事前配置することによって、周囲側溝に対向する分離デバイスの精密な配置という課題を克服することである。
【0046】
分離デバイスの第4の実施形態
図8は、分離デバイス12の第4の実施形態を描く。この実施形態は、駆動デバイス、このケースではクレードル支持体9と、長手方向バー14のノッチ16に収容される複数の組立体1が配設される普通のクレードル8を示す。この実施形態が構想するのは、クレードル8を実質上一定の速度で連続的に動かす駆動デバイスであり、そうは言っても、これはそれの動作のための必要な条件を構成しない。
【0047】
このケースでは、分離デバイス12は、ウォームねじ21によって形成され、それの軸線は、組立体1をクレードル8に収納するための軸線に沿って延びる。ねじ21は、螺旋の様式で巻かれるねじ山を有する。ねじのピッチは、クレードルに連続的に収容される2つの組立体1を分離する一定の距離に対応する。クレードル8の2つの組立体1間の分離は、ねじのピッチの倍数であるとして構想できる。
【0048】
分離デバイス12を形成するねじ21は、クレードル8に対向して配置され、従って、組立体1の縁部は、ねじのねじ山に係合できる。図に描かれるように、ねじ21は、支持体22によって保持でき、自由に回転する。支持体22は、取外し可能であり、ねじ21が第1の位置に位置するのを可能にし、そこにおいて、組立体の縁部がし易いのは、ねじ山に収容されるか又はねじを第2の非能動位置に位置させることである。駆動デバイス12によるクレードル8の動きは、ウォームねじ21が回転するのを引き起こし、その間、ねじ山に係合する組立体1を保持する。各組立体1は、それ故にそれが動くときにこのねじ21の一端から次端までねじのねじ山によって案内されるであろう。ねじ21は、組立体1の縁部に僅かな圧力を及ぼすことができ、その目的は、駆動デバイスの移動中に組立体の結び付きを維持することである。
【0049】
同じくねじ21に関して構想できるのは、それが連結されるであろう駆動デバイスによって回転されることであり、このねじの回転は、駆動デバイスの移動の速度と調和される。斯くしてこのことは、その回転のために組立体がウォームねじのねじ山に及ぼす圧力を限定する。
【0050】
図8に明瞭に示されるように、ねじは、破砕ゾーン13の右に対してそれのねじ山の決定された点にブレードを有する。組立体1が破砕ゾーン13に進入する目的で移動するとき、ウォームねじの回転は、ブレードを強制して、この組立体1の周囲溝に係合させる。前の実施形態におけるように、溝内のブレードの強制係合は、破砕波の開始と脆化面に沿ったそれの伝播を誘導する。
【0051】
勿論、本発明は、破砕システムの実施形態や説明した分離デバイスの実施形態に限定されず、代替的な実施形態は、本発明に追加でき、特許請求の範囲によって規定されるような本発明の範囲から逸脱しない。
【国際調査報告】