(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-01
(54)【発明の名称】ディスクのセグメント設計
(51)【国際特許分類】
B24B 53/12 20060101AFI20220525BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20220525BHJP
B24B 53/017 20120101ALI20220525BHJP
【FI】
B24B53/12 Z
H01L21/304 622M
B24B53/017 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021559542
(86)(22)【出願日】2020-04-08
(85)【翻訳文提出日】2021-12-03
(86)【国際出願番号】 US2020027207
(87)【国際公開番号】W WO2020210311
(87)【国際公開日】2020-10-15
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】イェナー, ドルク
(72)【発明者】
【氏名】スリアガ, コンラッド
(72)【発明者】
【氏名】ソウザ, ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】オール, ラウンディ
(72)【発明者】
【氏名】リバーズ, ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】バル, エランゴ
【テーマコード(参考)】
3C047
5F057
【Fターム(参考)】
3C047AA12
3C047AA34
3C047EE09
3C047EE18
3C047EE19
5F057AA21
5F057AA37
5F057DA03
5F057EB27
5F057FA39
(57)【要約】
CMPアセンブリ用のパッドコンディショナ及び化学機械平坦化(CMP)パッドコンディショナアセンブリが開示される。パッドコンディショナは、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板を含む。複数の突起は、第1の表面に直角な方向に第1の表面から離れて突出する。複数の突起は、複数の行に配置されている。複数の行のうちの第1の行は、複数の行のうちの第2の行からオフセットされる。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板と、
前記第1の表面に直角な方向に前記第1の表面から離れて突出する複数の突起であって、前記複数の突起は、複数の行内に配置される、複数の突起と、
を備え、
前記複数の行のうちの第1の行は、前記複数の行のうちの第2の行からオフセットされる、化学機械平坦化(CMP)アセンブリ用のパッドコンディショナ。
【請求項2】
前記複数の突起は、均一な幾何学的形状を含む、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項3】
前記複数の突起は、円錐形及び円錐台形のうちの一方を含む、請求項2に記載のパッドコンディショナ。
【請求項4】
前記複数の突起は、均一に離間される、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項5】
前記複数の突起は、ダイヤモンドコーティングされた切断面を有する炭化ケイ素で形成される、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項6】
前記複数の突起の密度が、0.10個/mm
2又は約0.10個/mm
2から25個/mm
2又は約25個/mm
2である、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項7】
前記基板からの突出距離が、15μm又は約15μmから100μm又は約100μmである、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項8】
前記オフセットは、10°又は約10°から60°又は約60°である、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項9】
前記オフセットは45°又は約45°である、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項10】
前記複数の突起のうちの前記第1の行内の突起の数が、前記複数の突起のうちの前記第2の行内の突起の数と異なる、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項11】
前記複数の行は第3の行を含み、前記複数の行のうちの前記第3の行は前記複数の行のうちの前記第2の行からオフセットされる、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項12】
第1のバッキングプレート表面を有するバッキングプレートと、
前記第1のバッキングプレート表面に固定された複数のパッドコンディショナであって、前記複数のパッドコンディショナの各々は、
第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板と、
前記第1の表面に直角な方向に前記第1の表面から離れて突出する複数の突起であって、前記複数の突起は、複数の行内に配置される、複数の突起と、
を備え、
前記複数の行のうちの第1の行は、前記複数の行のうちの第2の行からオフセットされる、複数のパッドコンディショナと、
を備える、化学機械平坦化(CMP)パッドコンディショナアセンブリ。
【請求項13】
前記複数のパッドコンディショナは、前記バッキングプレートの周りに周方向に離間される、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記複数のパッドコンディショナの各々が同じである、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記複数の突起は、均一な幾何学的形状を含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記複数の突起は、円錐形及び円錐台形のうちの一方である、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記複数の突起は均一に離間される、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記複数の突起は、化学蒸着によって形成されたダイヤモンドでコーティングされた切断面を有する炭化ケイ素で形成される、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記複数の突起の密度は、0.10個/mm
2又は約0.10個/mm
2から25個/mm
2又は約25個/mm
2である、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記オフセットは45°又は約45°である、請求項12に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、半導体を製造するための機器に関する。より詳細には、本開示は、化学機械平坦化(CMP)用のパッドコンディショナに関する。
【背景技術】
【0002】
化学機械平坦化又は化学機械研磨(CMP)は、半導体デバイスの製造プロセスの一部とすることができる。CMP中、材料は、研磨パッド及び研磨スラリーを介してウエハ基板から除去される。CMPは、1つ又は複数の化学試薬を任意に含むことができる。時間が経つにつれて、研磨パッドはつや消しになり、破片で満たされる可能性がある。パッドコンディショナを使用して研磨パッドを再調整することができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、一般に、半導体を製造するための機器に関する。より詳細には、本開示は、化学機械平坦化(CMP)用のパッドコンディショナに関する。
【0004】
化学機械平坦化(CMP)アセンブリ用のパッドコンディショナが開示される。パッドコンディショナは、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板を含む。複数の突起は、第1の表面に直角な方向に第1の表面から離れて突出する。複数の突起は、複数の行に配置されている。複数の行のうちの第1の行は、複数の行のうちの第2の行からオフセットされる。
【0005】
化学機械平坦化(CMP)パッドコンディショナアセンブリも開示される。CMPパッドコンディショナアセンブリは、第1のバッキングプレート表面を有するバッキングプレートと、第1のバッキングプレート表面に固定された複数のパッドコンディショナとを含む。複数のパッドコンディショナの各々は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板を備える。複数の突起は、第1の表面に直角な方向に第1の表面から離れて突出する。複数の突起は、複数の行に配置されている。複数の行のうちの第1の行は、複数の行のうちの第2の行からオフセットされる。
【0006】
本開示の一部を形成し、本明細書に記載のシステム及び方法を実施することができる実施形態を示す添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】一実施形態による、パッドコンディショナアセンブリの上面図である。
【
図1B】一実施形態による、線1B-1Bに沿った
図1Aのパッドコンディショナアセンブリの断面図である。
【
図2】一実施形態による、
図1Aの複数のパッドコンディショナのうちの1つの上面図である。
【
図3】別の実施形態による、
図1Aの複数のパッドコンディショナのうちの1つの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
同様の参照番号は、全体を通して同様の部品を表す。
【0009】
本開示は、一般に、半導体を製造するための機器に関する。より詳細には、本開示は、化学機械平坦化(CMP)用のパッドコンディショナに関する。
【0010】
図1Aは、一実施形態による、パッドコンディショナアセンブリ10の上面図である。
図1Bは、一実施形態による、線1B-1Bに沿ったパッドコンディショナアセンブリ10の断面図である。パッドコンディショナアセンブリ10は、一般に、CMPで使用される研磨パッドを再調整するために使用することができる。
【0011】
パッドコンディショナアセンブリ10は、第1のバッキングプレート表面20を有するバッキングプレート15を含む。一実施形態では、バッキングプレート15は、ディスク形状を有することができる。一実施形態では、バッキングプレート15は、代替的に、ディスク形状ホルダ15などと呼ぶことができる。一実施形態では、第1のバッキングプレート表面20は、代替的に第1のバッキングプレート表面20と呼ぶことができる。バッキングプレート15は、直径Dを有する。一実施形態では、直径Dは、3インチ又は約3インチ~13インチ又は約13インチの間であり得る。この範囲は一例であり、実際の直径Dは、本明細書の原理に従って記載された範囲を超えることができることを理解されたい。バッキングプレート15は、ステンレス鋼、プラスチックなどで作製できる。
【0012】
バッキングプレート15は、第1のバッキングプレート表面20に対向する第2のバッキングプレート表面25(
図1B)を有する。バッキングプレート15の第2のバッキングプレート表面25は、パッドコンディショナアセンブリ10のバッキングプレート15をCMPツールに固定するための1つ又は複数の取り付け構造(図示せず)を含むことができる。一実施形態では、第2のバッキングプレート表面25は、代替的に、取り付け表面25と呼ぶことができる。1つ又は複数の取り付け構造は、磁気式、スナップ嵌合式、開口部(例えば、ねじ、ボルトなどのため)などであってもよい。バッキングプレート15は、CMPプロセス化学製品及びCMPスラリーと化学的に適合するか、又は化学的に不動態化された材料で作製することができる。
【0013】
第1のバッキングプレート表面20には、複数のパッドコンディショナ30が固定されている。複数のパッドコンディショナ30の実施形態は、以下の
図2及び
図3に関してさらに詳細に示され説明される。パッドコンディショナ30は、
図1Aでは縮尺通りに描かれていないことを理解されたい。
【0014】
パッドコンディショナアセンブリ10は、接着剤35によって第1のバッキングプレート表面20に固定されたパッドコンディショナ30を含む。一実施形態では、適切な接着剤は、エポキシ、テープ接着剤などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0015】
パッドコンディショナ30は、コア40と、1つ又は複数の追加の層とを含むことができる。一実施形態では、コア40は、接着剤35を介してバッキングプレート表面20に固定することができる。コア40は、例えば、多孔質炭化ケイ素などとすることができる。コア40上には、表面層45が配置されている。一実施形態では、表面層45は、例えば化学蒸着プロセスを介してコア40に追加された炭化ケイ素表面層とすることができる。表面層45は、硬化層55を含む。硬化層55は、例えば、化学蒸着を介して表面層45に添加される、例えばダイヤモンドコーティングとすることができる。表面層45及び硬化層55をエッチングして(例えば、レーザなどを介して、)、複数の表面特徴50を形成する。複数の表面特徴50は、パッドコンディショナ30に摩耗面を提供する。したがって、CMPツール用の研磨パッドを再調整するとき、表面特徴50は研磨パッドと接触する。一実施形態では、コア40及び表面層45は、集合的に基板と呼ぶことができる。
【0016】
複数のパッドコンディショナ30の各々は、一般に、研磨領域を提供する。研磨領域は、パッドコンディショナアセンブリ10を使用して研磨パッドを再調整するときにCMPで使用される研磨パッドと集合的に接触する。研磨領域は、一般に、複数の接触面によって画定される。
【0017】
パッドコンディショナ30の様々な特徴は、パッドコンディショナアセンブリ10を使用して再調整される研磨パッドの用途に応じて構成することができる。例えば、パッドコンディショナ30の相対的サイズ、複数のパッドコンディショナ30、パッドコンディショナ30上の特徴密度、パッドコンディショナ30上の特徴の深さ、その適切な組み合わせなどを、再調整されるべき研磨パッドの用途に基づいて選択することができる。
【0018】
パッドコンディショナ30はそれぞれ、長さL及び幅Wを有する。一実施形態では、幅Wに対する長さLの比は、0.2又は約0.2~1又は約1であってもよい。長さL及び幅Wは、0.1インチ又は約0.1インチ~3インチとすることができる。これらの範囲は例であり、実際の長さL、幅W、及び各々の比は、本明細書の原理に従って記載された範囲を超えて変化し得ることを理解されたい。図示の実施形態では、パッドコンディショナ30は、上面視で略正方形である。本明細書で使用される場合、「略正方形」は、製造公差などを条件として正方形を意味する。すなわち、パッドコンディショナ30の長さL及び幅Wは、製造公差などを条件として、実質的に同一である。別の実施形態では、パッドコンディショナ30の幾何学的形状は、正方形以外の形状であってもよい。パッドコンディショナ30は、例えば、材料の蓄積を最小限に抑え、例えば、この蓄積から生じるスクラッチを低減するために、丸みを帯びた角部及び面取り縁部を含むことができる。一実施形態では、パッドコンディショナ30は、長方形などとすることができる。
【0019】
図示の実施形態では、4つのパッドコンディショナ30が示されている。バッキングプレート15を中心とするアーク長Aが全てのパッドコンディショナ30の間で等しくなるように、4つのパッドコンディショナ30間の間隔を維持することができる。一実施形態では、アーク長Aが全てのパッドコンディショナ30の間で等しくならないように、4つのパッドコンディショナ30間の間隔を選択することができる。
【0020】
パッドコンディショナ30の数は変更可能である。例えば、一実施形態では、バッキングプレート15上に5つ以上のパッドコンディショナ30を含めることができる。代替的に、一実施形態によれば、バッキングプレート15上に含まれるパッドコンディショナ30は、4つより少なくてもよい。一実施形態では、パッドコンディショナ30の最小数は、3つであってもよい。パッドコンディショナ30の個数が図示例を超えて変更する場合であっても、バッキングプレート15を中心とするアーク長Aがパッドコンディショナ30間で等しくあるように、パッドコンディショナ30間の間隔を維持することができる。代替的に、バッキングプレート15を中心とするアーク長Aは、アーク長Aのうちの少なくとも1つが別のアーク長Aと等しくならないように、パッドコンディショナ30間で変更することができる。
【0021】
複数のパッドコンディショナ30の各々は、第1のバッキングプレート表面20に直角な方向に第1のバッキングプレート表面20から離れて突出する複数の突起を含む。パッドコンディショナ30のさらなる詳細は、以下の
図2及び
図3に従って論じられる。
【0022】
表面特徴50は、円錐形、円錐台形、それらの組み合わせなどとすることができる。表面特徴50の他の幾何学的形状を選択してもよい。図示の実施形態では、表面特徴50は、第2のバッキングプレート表面25に直角な方向に第1のバッキングプレート表面20から距離Pだけ、バッキングプレート15から延在する。追加で、表面特徴50の各々は、エッチングされた表面部分60から、第2のバッキングプレート表面25から離れる方向に距離Hだけ延在する。距離H及び距離Pは変更することができる。距離H及びPは、例えば、パッドコンディショナアセンブリ10(例えば、パッドコンディショナアセンブリ10を介して再調整される特定の研磨パッド)の用途に基づいて選択することができる。エッチングされた表面部分60からの距離Hは、表面特徴50間で変えることができる。例えば、第1の表面特徴50は、エッチングされた表面部分60から第1の距離Hだけ延在することができる一方で、第2の表面特徴50は、エッチングされた表面部分60から第2の距離だけ延在することができ、第2の距離は第1の距離Hとは異なる。一実施形態では、距離Hは、15μm又は約15μm~100μm又は約100μmまで変化する。一実施形態では、表面特徴50はそれぞれ、接触面65が実質的に平面であるように同じ距離Hだけ延在する。
【0023】
表面特徴50が円錐台形である実施形態では、接触面65は、バッキングプレート15の第1のバッキングプレート表面20と実質的に平行であってもよい。一実施形態では、接触面65は、表面特徴50の円錐形態の先端であってもよい。そのような実施形態では、表面特徴50の円錐形態の先端を横切る平面は、バッキングプレート15の第1のバッキングプレート表面20に実質的に平行であってもよい。距離Hが表面特徴50間で均一でない実施形態では、接触面65は平面でなくてもよく、バッキングプレート15の第1のバッキングプレート表面20に平行でなくてもよい。特徴先端直径及び幾何学的形状に応じて、接触面65は平坦であり、第1のバッキングプレート表面20に平行であり得る。特徴先端直径が50μm又は約50μmよりも比較的小さい場合、接触面65は、ほぼ円形の形状であってもよい。接触面65は、パッドコンディショナアセンブリ10が研磨パッドを再調整するために使用されているとき研磨パッドとの接触点である。本明細書で使用される場合、実質的に平面は、製造公差などを条件として平面である。
【0024】
図2は、一実施形態による、複数のパッドコンディショナ30のうちの1つの概略上面図である。この説明を簡単にするために、複数のパッドコンディショナ30のうちの1つをパッドコンディショナ30Aと呼ぶ。
【0025】
パッドコンディショナ30Aは、複数の表面特徴50を含む。一実施形態では、複数の表面特徴50は、均一な幾何学的形状を有する。すなわち、表面特徴50の各々は幾何学的に同じである。これは、例えば、製造公差などを条件とし得る。別の実施形態では、複数の表面特徴50は、幾何学的に異なっていてもよい(すなわち、不均一な幾何学的形状である。)。
【0026】
複数の表面特徴50は、複数の行及び複数の列に設けられている。複数の行のうちの2つはR1、R2とラベル付けされ、複数の列のうちの2つはC1、C2とラベル付けされる。残りの行及び列は、図を簡単にするためにラベル付けされていない。図示の実施形態では、9行の表面特徴50があり、19列の表面特徴50がある。表面特徴50の行数及び列数は変化し得る。図示の実施形態では、表面特徴50の列の数は、表面特徴50の行の数よりも多い。一実施形態では、これは、表面特徴50の行の数が表面特徴50の列の数よりも多くなるように逆にすることができる。一実施形態では、表面特徴50の行の数は、表面特徴50の列の数と同じであり得る。そのような実施形態は、以下の
図3を参照して示され説明される。
【0027】
行R1の表面特徴50は、行R2の表面特徴50からオフセットされている。図示の実施形態では、オフセットは距離Oとして示されている。距離Oは、列間の間隔を表す。すなわち、距離Oは、表面特徴50の列C1と列C2との間の間隔に等しい。行内の表面特徴50の間隔は、距離Sとして示される。図示の実施形態では、距離Sは水平間隔を表し、距離Vは(ページに対する)垂直間隔を表す。距離S及び距離Vは、
図2では同じである。一実施形態では、距離S及び距離Vは変化し得る。一実施形態では、距離S及び距離Vは、パッドコンディショナ30Aの全面にわたって均一でなくてもよい。
【0028】
距離Oは、距離Sの最大半分又は約半分とすることができる。図示の実施形態では、距離Oは、約0.1~0.5Sの範囲に及ぶことができる。一実施形態では、距離Oは0.5Sである。
【0029】
行R2と行R1内の表面特徴50との間の角度を表す角度θが示されている。角度θは、行R1とR2との間のオフセットが変化するにつれて変化し得る。一実施形態では、θは、10°又は約10°~60°又は約60°に及んでもよく、より具体的には、θは、35°又は約35°~55°又は約55°に及んでもよい。一実施形態では、角度θは45°又は約45°である。より低い角度θは、行R1内の表面特徴50と行R2内の表面特徴50との間のより大きいオフセットを表し、一方、相対的により大きい角度θは、行R1内の表面特徴50と行R2内の表面特徴50との間のより小さいオフセットを表す。
【0030】
表面特徴50の密度は、コンディショナパッド30A内で変化し得る。例えば、距離S、距離V、又はそれらの組み合わせが減少する場合、コンディショナパッド30Aは、追加の表面特徴50を含むことができる。逆に、距離S、距離V、又はそれらの組み合わせが増加する場合、コンディショナパッド30Aは、より少ない表面特徴50を含むことができる。一実施形態では、表面特徴50の密度は、0.10個/mm2又は約0.10個/mm2~25個/mm2又は約25個/mm2に及んでもよく、あるいはより具体的には、表面特徴50の密度は、0.25個/mm2又は約0.25個/mm2~15個/mm2又は約15個/mm2に及んでもよい。
【0031】
単一の行(例えば、R1)内の表面特徴50は、ページに対して水平方向に位置合わせされる。表面特徴50の行(例えば、R1及びR2)は、互いに実質的に平行である。本明細書で使用される場合、「実質的に平行」とは、製造公差などを条件とする平行を意味する。単一の行(例えば、R1)内の表面特徴50は、均一に離間される(距離S)。
【0032】
単一の列(例えば、C1)内の表面特徴50は、ページに対して垂直方向に位置合わせされる。表面特徴の列(例えば、C1及びC2)は、互いに実質的に平行である。図示の実施形態では、行(例えば、距離V)間の間隔及び列(例えば、距離O)間の間隔は、コンディショナパッド30Aにわたって一定である。単一の列(例えば、C1)内の表面特徴50は、均一に離間される(距離V)。一実施形態では、行(例えば、距離V)間の間隔及び列(例えば、距離O)間の間隔は、コンディショナパッド30Aにわたって一定でなくてもよい。一実施形態では、単一の列(例えば、C1)内の表面特徴50は、変化する間隔(すなわち、不均一に離間されている(距離V))を有してもよい。
【0033】
列、行、又は列と行の両方は、可変間隔を有することができる。一実施形態では、列の数の行の数に対する比は、0.2又は約0.2~1又は約1である。
【0034】
図3は、別の実施形態による、複数のパッドコンディショナ30のうちの1つの概略上面図である。この説明を簡単にするために、複数のパッドコンディショナ30のうちの1つをパッドコンディショナ30Bと呼ぶ。パッドコンディショナ30Bは、
図2のパッドコンディショナ30Aにおける表面特徴50の密度とは異なる表面特徴50の密度を有する。
【0035】
パッドコンディショナ30Bは、複数の表面特徴50を含む。一実施形態では、複数の表面特徴50は、均一な幾何学的形状を有する。すなわち、表面特徴50の各々は幾何学的に同じである。これは、例えば、製造公差などを条件とし得る。別の実施形態では、複数の表面特徴50は、幾何学的に異なっていてもよい(すなわち、不均一な幾何学的形状である。)。
【0036】
複数の表面特徴50は、複数の行及び複数の列に設けられている。複数の行のうちの2つはR1、R2とラベル付けされ、複数の列のうちの2つはC1、C2とラベル付けされる。残りの行及び列は、図を簡単にするためにラベル付けされていない。図示の実施形態では、9行の表面特徴50がある。表面特徴50の行数は変化し得る。
【0037】
行R1の表面特徴50は、行R2の表面特徴50からオフセットされている。図示の実施形態では、オフセットは距離Oとして示されている。距離Oは、列間の間隔を表す。すなわち、距離Oは、表面特徴50の列C1と列C2との間の間隔に等しい。行内の表面特徴50の間隔は、距離Sとして示される。図示の実施形態では、距離Sは水平間隔を表し、距離Vは(ページに対する)垂直間隔を表す。距離S及び距離Vは、
図3では同じである。一実施形態では、距離S及び距離Vは変化し得る。一実施形態では、距離S及び距離Vは、パッドコンディショナ30Bの全面にわたって均一でなくてもよい。
【0038】
距離Oは、距離Sの最大半分又は約半分とすることができる。
【0039】
行R2と行R1内の表面特徴50との間の角度を表す角度θが示されている。角度θは、行R1とR2との間のオフセットが変化するにつれて変化し得る。一実施形態では、θは、10°又は約10°~60°又は約60°に及んでもよく、より具体的には、θは、35°又は約35°~55°又は約55°に及んでもよい。一実施形態では、角度θは45°又は約45°である。より低い角度θは、行R1内の表面特徴50と行R2内の表面特徴50との間のより大きいオフセットを表し、一方、相対的なより大きい角度θは、行R1内の表面特徴50と行R2内の表面特徴50との間のより小さいオフセットを表す。
【0040】
表面特徴50の密度は、コンディショナパッド30B内で変化し得る。例えば、距離S、距離V、又はそれらの組み合わせが減少する場合、コンディショナパッド30Bは、追加の表面特徴50を含むことができる。逆に、距離S、距離V、又はそれらの組み合わせが増加する場合、コンディショナパッド30Bは、より少ない表面特徴50を含むことができる。一実施形態では、表面特徴50の密度は、0.10個/mm2又は約0.10個/mm2~25個/mm2又は約25個/mm2、あるいはより具体的には、0.25個/mm2又は約0.25個/mm2~15個/mm2又は約15個/mm2に及んでもよい。
【0041】
図示の実施形態では、第1の行内の表面特徴50から、第1の表面特徴50からオフセットされた第2の行内の表面特徴50まで測定された距離T及び距離UはTであり、第3の行内の表面特徴50から、第2の行内の表面特徴50まではUである。示された図内の距離U及びTは等しいが、別の実施形態によれば、距離が等しくならないように変化し得る。
【0042】
態様
態様1から13のいずれかは、態様14から22のいずれか1つと組み合わせることができることに留意されたい。
【0043】
態様1.第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板と、第1の表面に直角な方向に第1の表面から離れて突出する複数の突起であって、複数の突起は、複数の行内に配置される、複数の突起と、を備え、複数の行のうちの第1の行は、複数の行のうちの第2の行からオフセットされる、化学機械平坦化(CMP)アセンブリ用のパッドコンディショナ。
【0044】
態様2.複数の突起が均一な幾何学的形状を含む、態様1に記載のパッドコンディショナ。
【0045】
態様3.複数の突起が、円錐形及び円錐台形のうちの一方を含む、態様2に記載のパッドコンディショナ。
【0046】
態様4.複数の突起が均一に離間される、態様1~3のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0047】
態様5.複数の突起が、ダイヤモンドコーティングされた切断面を有する炭化ケイ素で形成される、態様1~4のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0048】
態様6.複数の突起の密度が、0.10個/mm2又は約0.10個/mm2~25個/mm2又は約25個/mm2、あるいは約0.25個/mm2~15個/mm2又は約15個/mm2である、態様1~5のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0049】
態様7.基板からの突出距離が、15μm又は約15μm~100μm又は約100μmである、態様1~6のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0050】
態様8.オフセットが、10°又は約10°~60°又は約60°、あるいは35°又は約35°~55°又は約55°である、態様1~7のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0051】
態様9.オフセットが45°又は約45°である、態様1~8のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0052】
態様10.複数の突起のうちの第1の行内の突起の数が、複数の突起のうちの第2の行内の突起の数と異なる、態様1~9のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0053】
態様11.複数の行内の行の数が、行内の突起の数と異なる、態様1~10のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0054】
態様12.複数の突起が、基板内に一体的に形成されている、態様1~11のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0055】
態様13.複数の行のうちの第1の行が、複数の列の数と同じ数の突起を含む、態様1~12のいずれか1つに記載のパッドコンディショナ。
【0056】
態様14.第1のバッキングプレート表面を有するバッキングプレートと、第1のバッキングプレート表面に固定された複数のパッドコンディショナであって、複数のパッドコンディショナの各々は、第1の表面と、第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板と、第1の表面に直角な方向に第1の表面から離れて突出する複数の突起であって、複数の突起は、複数の行内に配置される、複数の突起と、を備え、複数の行のうちの第1の行は、複数の行のうちの第2の行からオフセットされる、複数のパッドコンディショナと、を備える、化学機械平坦化(CMP)パッドコンディショナアセンブリ。
【0057】
態様15.複数のパッドコンディショナが、バッキングプレートの周りに周方向に離間される、態様14に記載のアセンブリ。
【0058】
態様16.複数のパッドコンディショナの各々が同じである、態様14又は15に記載のアセンブリ。
【0059】
態様17.複数の突起が均一な幾何学的形状を含む、態様14~16のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0060】
態様18.複数の突起が、円錐形及び円錐台形のうちの一方である、態様15に記載のアセンブリ。
【0061】
態様19.複数の突起が均一に離間される、態様14~18のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0062】
態様20.複数の突起が、化学蒸着によって形成されたダイヤモンドでコーティングされた切断面を有する炭化ケイ素で形成される、態様14~19のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0063】
態様21.複数の突起の密度が、0.10個/mm2又は約0.10個/mm2~25個/mm2又は約25個/mm2、あるいは0.25個/mm2又は約0.25個/mm2~15個/mm2又は約15個/mm2である、態様14~20のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0064】
態様22.オフセットが45°又は約45°である、態様14~21のいずれか1つに記載のアセンブリ。
【0065】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することを意図しており、限定することを意図していない。「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という用語は、特に明記しない限り、複数形も含む。「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在又は追加を排除するものではない。
【0066】
前述の説明に関して、本開示の範囲から逸脱することなく、特に使用される建材、ならびに部品の形状、サイズ、及び配置の事項に関して、詳細に変更が行われ得ることを理解されたい。本明細書及び記載された実施形態は例示にすぎず、本開示の真の範囲及び精神は以下の特許請求の範囲によって示される。
【手続補正書】
【提出日】2022-01-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板と、
前記第1の表面に直角な方向に前記第1の表面から離れて突出する複数の突起であって、前記複数の突起は、複数の行内に配置される、複数の突起と、
を備え、
前記複数の行のうちの第1の行は、前記複数の行のうちの第2の行からオフセットされる、化学機械平坦化(CMP)アセンブリ用のパッドコンディショナ。
【請求項2】
前記複数の突起は、均一な幾何学的形状を含む、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項3】
前記複数の突起は、円錐形及び円錐台形のうちの一方を含む、請求項2に記載のパッドコンディショナ。
【請求項4】
前記複数の突起は、均一に離間される、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項5】
前記複数の突起は、ダイヤモンドコーティングされた切断面を有する炭化ケイ素で形成される、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項6】
前記複数の突起の密度が、0.10個/mm
2又は約0.10個/mm
2から25個/mm
2又は約25個/mm
2である、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項7】
前記基板からの突出距離が、15μm又は約15μmから100μm又は約100μmである、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項8】
前記オフセットは、10°又は約10°から60°又は約60°である、請求項1に記載のパッドコンディショナ。
【請求項9】
第1のバッキングプレート表面を有するバッキングプレートと、
前記第1のバッキングプレート表面に固定された複数のパッドコンディショナであって、前記複数のパッドコンディショナの各々は、
第1の表面と、前記第1の表面の反対側の第2の表面とを有する基板と、
前記第1の表面に直角な方向に前記第1の表面から離れて突出する複数の突起であって、前記複数の突起は、複数の行内に配置される、複数の突起と、
を備え、
前記複数の行のうちの第1の行は、前記複数の行のうちの第2の行からオフセットされる、複数のパッドコンディショナと、
を備える、化学機械平坦化(CMP)パッドコンディショナアセンブリ。
【請求項10】
前記複数のパッドコンディショナは、前記バッキングプレートの周りに周方向に離間される、請求項
9に記載のアセンブリ。
【国際調査報告】