IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケーエルエー−テンカー コーポレイションの特許一覧

特表2022-530711半導体デバイスの位置ずれ測定方法及び装置
<>
  • 特表-半導体デバイスの位置ずれ測定方法及び装置 図1A
  • 特表-半導体デバイスの位置ずれ測定方法及び装置 図1B
  • 特表-半導体デバイスの位置ずれ測定方法及び装置 図1C
  • 特表-半導体デバイスの位置ずれ測定方法及び装置 図1D
  • 特表-半導体デバイスの位置ずれ測定方法及び装置 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-30
(54)【発明の名称】半導体デバイスの位置ずれ測定方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20220623BHJP
【FI】
H01L21/66 J
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021577151
(86)(22)【出願日】2019-04-12
(85)【翻訳文提出日】2021-12-24
(86)【国際出願番号】 US2019027114
(87)【国際公開番号】W WO2020176117
(87)【国際公開日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】62/808,995
(32)【優先日】2019-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボルコビチ ロイエ
(72)【発明者】
【氏名】ドレブ イド
【テーマコード(参考)】
4M106
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106BA04
4M106CA39
4M106DB20
4M106DJ19
4M106DJ20
(57)【要約】
半導体デバイスの製造における位置ずれを測定する方法であって、多層半導体デバイスを用意するステップと、スキャトロメトリ計測ツールを使用して多層半導体デバイス上の複数のサイトで位置ずれ測定を実行するステップと、位置ずれ測定のそれぞれについて生の位置ずれデータを受け取るステップと、位置ずれ測定のそれぞれについて生の位置ずれデータから、範囲外の生の位置ずれデータ点を除去することによってフィルタリングされた位置ずれデータを提供するステップと、フィルタリングされた位置ずれデータを使用して多層半導体デバイスの位置ずれをモデル化するステップと、多層半導体デバイスのモデル化された位置ずれから補正値を計算するステップと、補正値をスキャトロメトリ計測ツールに提供するステップと、その後、補正値に基づいてスキャトロメトリ計測ツールを再校正するステップと、再校正に続いてスキャトロメトリ計測ツールを使用して位置ずれを測定するステップと、を含む方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスの製造における位置ずれを測定する方法であって、
多層半導体デバイスを用意するステップと、
スキャトロメトリ計測ツールを使用して、前記多層半導体デバイス上の複数のサイトで位置ずれ測定を行うステップと、
前記位置ずれ測定のそれぞれから生の位置ずれデータを受け取るステップと、
その後、前記位置ずれ測定のそれぞれからの前記生の位置ずれデータから、範囲外の生の位置ずれデータ点を除去することによって、フィルタリングされた位置ずれデータを提供するステップと、
前記フィルタリングされた位置ずれデータを使用して、前記多層半導体デバイスの位置ずれをモデル化するステップと、
前記多層半導体デバイスについて前記モデル化された位置ずれから補正値を計算するステップと、
前記補正値を前記スキャトロメトリ計測ツールに提供するステップと、
その後、前記補正値に基づいて前記スキャトロメトリ計測ツールを再校正するステップと、
前記再校正に続いて前記スキャトロメトリ計測ツールを使用して位置ずれを測定するステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記範囲外の生の位置ずれデータ点が、対応するデータ点から3標準偏差を超えていることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記位置ずれ測定値のそれぞれについて前記生の位置ずれデータをモデル化するステップをさらに含み、前記対応するデータ点が前記モデル化された生の位置ずれデータの対応するデータ点を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、前記スキャトロメトリ計測ツールを使用して、前記多層半導体デバイス上の前記複数のサイトのそれぞれにおいて異なるパラメータを用いて位置ずれ測定を実行するステップをさらに含み、前記対応するデータ点が異なるパラメータを用いた前記位置ずれ測定の少なくとも1つからの生の位置ずれデータ点を含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2に記載の方法であって、前記対応するデータ点が前記範囲外の生の位置ずれデータ点を囲む生の位置ずれデータ点を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法であって、前記フィルタリングされた位置ずれデータが置換位置ずれデータ点をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記置換位置ずれデータ点が前記範囲外の生の位置ずれデータ点のそれぞれを囲む生の位置ずれデータ点の平均値から生成されることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項6に記載の方法であって、前記置換位置ずれデータ点が前記多層半導体デバイス上の前記複数のサイトにおける追加のスキャトロメトリ位置ずれ測定から取得された対応する生の位置ずれデータ点から生成されることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項6に記載の方法であって、前記位置ずれ測定値のそれぞれについて前記生の位置ずれデータをモデル化するステップをさらに含み、前記置換位置ずれデータ点が前記モデル化された生の位置ずれデータの対応するデータ点から生成されることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項6に記載の方法であって、前記スキャトロメトリ計測ツールを使用して、前記多層半導体デバイス上の前記複数のサイトのそれぞれにおいて異なるパラメータを用いて位置ずれ測定を実行するステップをさらに含み、前記置換位置ずれデータ点が、異なるパラメータを用いた前記位置ずれ測定の少なくとも1つからの対応するデータ点から生成されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項6に記載の方法であって、前記スキャトロメトリ計測ツールを使用して、最初に用意された前記多層半導体デバイスとは異なる多層半導体デバイス上の前記複数のサイトのうちの対応するサイトにおいて位置ずれ測定を実行するステップをさらに含み、前記置換位置ずれデータ点が複数のサイトのうちの前記対応するサイトからの対応する生の位置ずれデータ点から生成されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の方法であって、前記再校正に続く前記スキャトロメトリ計測ツールを使用した位置ずれの前記測定が、前記多層半導体デバイス上で実行されることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか1項に記載の方法であって、前記再校正に続く前記スキャトロメトリ計測ツールを使用した位置ずれの前記測定が、最初に用意された前記多層半導体デバイスとは異なる多層半導体デバイス上で実行されることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載の方法であって、前記補正値をリソグラフィツールに提供するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか1項に記載の方法であって、前記補正値をエッチングツールに提供するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計測の分野に関し、より詳細には、計測レシピのセットアップおよび測定手順に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の参照
2019年2月22日に出願されたPUPIL BASE RESIDUAL OPTIMIZATIONと題する米国仮特許出願第62/808995号が参照され、その開示を本願に引用して援用し、その優先権を本明細書により主張する。
【0003】
計測のための様々なタイプのデバイス、ならびに計測レシピのセットアップおよび測定手順が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2017/0255188号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、計測のための、より詳細には計測レシピのセットアップおよび測定手順のための改善された方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明の好ましい実施形態によると、半導体デバイスの製造における位置ずれを測定する方法であって、多層半導体デバイスを用意するステップと、スキャトロメトリ計測ツールを使用して多層半導体デバイス上の複数のサイトで位置ずれ測定を実行するステップと、位置ずれ測定のそれぞれについて生の位置ずれデータを受け取るステップと、位置ずれ測定のそれぞれについて生の位置ずれデータから、範囲外の生の位置ずれデータ点を除去することによってフィルタリングされた位置ずれデータを提供するステップと、フィルタリングされた位置ずれデータを使用して多層半導体デバイスの位置ずれをモデル化するステップと、多層半導体デバイスのモデル化された位置ずれから補正値を計算するステップと、補正値をスキャトロメトリ計測ツールに提供するステップと、その後、補正値に基づいてスキャトロメトリ計測ツールを再校正するステップと、再校正に続いてスキャトロメトリ計測ツールを使用して位置ずれを測定するステップと、を含む方法が提供される。
【0007】
本発明の好ましい実施形態によると、範囲外の生の位置ずれデータ点は、対応するデータ点から3標準偏差を超えている。
【0008】
好ましい実施形態によると、本方法はまた、位置ずれ測定値のそれぞれについて生の位置ずれデータをモデル化するステップを含み、対応するデータ点は、モデル化された生の位置ずれデータの対応するデータ点を含む。追加的または代替的に、好ましい実施形態によると、本方法はまた、スキャトロメトリ計測ツールを使用して、多層半導体デバイス上の複数のサイトのそれぞれにおいて異なるパラメータを用いて位置ずれ測定を実行するステップを含み、対応するデータ点は、異なるパラメータを用いた位置ずれ測定のうちの少なくとも1つからの生の位置ずれデータ点を含む。追加的または代替的に、対応するデータ点は、範囲外の生の位置ずれデータ点を囲む生の位置ずれデータ点を含む。
【0009】
好ましい実施形態によると、フィルタリングされた位置ずれデータはまた、置換位置ずれデータ点を含む。好ましい実施形態によると、置換位置ずれデータ点は、前記範囲外の生の位置ずれデータ点のそれぞれを囲む生の位置ずれデータ点の平均から生成される。追加的または代替的に、置換位置ずれデータ点は、前記多層半導体デバイス上の複数のサイトにおける追加のスキャトロメトリ位置ずれ測定から得られた対応する生の位置ずれデータ点から生成される。追加的または代替的に、好ましい実施形態によると、本方法はまた、位置ずれ測定値のそれぞれについて生の位置ずれデータをモデル化するステップを含み、置換位置ずれデータ点は、モデル化された生の位置ずれデータの対応するデータ点から生成される。追加的または代替的に、好ましい実施形態によると、本方法はまた、スキャトロメトリ計測ツールを使用して、多層半導体デバイス上の複数のサイトのそれぞれにおいて異なるパラメータを用いて位置ずれ測定を実行するステップを含み、置換位置ずれデータ点は、異なるパラメータを用いた位置ずれ測定の少なくとも1つからの対応するデータ点から生成される。追加的または代替的に、好ましい実施形態によると、本方法は、スキャトロメトリ計測ツールを使用して、最初に用意された多層半導体デバイスとは異なる多層半導体デバイス上の複数のサイトのうちの対応するサイトにおいて位置ずれ測定を実行するステップをさらに含み、置換位置ずれデータ点は、複数のサイトのうちの対応するサイトからの対応する生の位置ずれデータ点から生成される。
【0010】
好ましい実施形態によると、再校正に続くスキャトロメトリ計測ツールを使用した位置ずれの測定は、多層半導体デバイス上で実行される。あるいは、好ましい実施形態によると、再校正に続くスキャトロメトリ計測ツールを使用した位置ずれの測定は、最初に用意された多層半導体デバイスとは異なる多層半導体デバイス上で実行される。
【0011】
好ましい実施形態によると、本方法は、リソグラフィツールに補正値を提供するステップをさらに含む。好ましい実施形態によると、本方法は、エッチングツールに補正値を提供することをさらに含む。
【0012】
本発明は、図面と併せて以下の詳細な説明からより完全に理解され、認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】多層半導体デバイス上の複数の測定サイトのうちの1つについての典型的な生の位置ずれデータを示す簡略化された瞳像である。
図1B図1Aの生の位置ずれデータに対応する、典型的なモデル化された生の位置ずれデータを示す簡略化された瞳像である。
図1C図1Aの生の位置ずれデータに対応する、典型的なフィルタリングされた位置ずれデータを示す簡略化された瞳像である。
図1D図1Aの生の位置ずれデータに対応する、典型的な修正されフィルタリングされた位置ずれデータを示す簡略化された瞳像である。
図2】半導体デバイスの製造における位置ずれを測定する方法を示す簡略化された流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで図1Aを参照すると、この図は、多層半導体デバイス130上の複数の測定サイト120のうちの1つについての典型的な生の位置ずれデータ110を示す簡略化された瞳像100である。図1Aは、スクライブライン上にのみ測定サイト120を示すが、測定サイト120は、多層半導体デバイス130上の任意の場所に配置することができることを理解されたい。生の位置ずれデータ110は、複数の範囲外の生の位置ずれデータ点142を含む複数の生の位置ずれデータ点140を含むことに留意されたい。範囲外の生の位置ずれデータ点142は、とりわけ、機械学習、範囲外の生の位置ずれデータ点142を囲む生の位置ずれデータ点140との比較、および異なるスキャトロメトリ位置ずれ測定パラメータの下で同じ測定サイト120で取得された生の位置ずれデータ点140間の比較を含む様々な仕方で特定することができることを理解されたい。好ましくは、範囲外の生の位置ずれデータ点142は、それらが比較されるデータ点から3標準偏差を超える生の位置ずれデータ点140である。
【0015】
次に、多層半導体デバイス130上の測定サイト120のうちの1つについての典型的なモデル化された生の位置ずれデータ150を示す簡略化された瞳像146である図1Bを参照する。モデル化された生の位置ずれデータ150は、複数のモデル化された生の位置ずれデータ点154を含むことに留意されたい。モデル化された生の位置ずれデータ150は、とりわけ、データフィッティングおよび物理学に基づく考察から、生の位置ずれデータ110から生成されることを理解されたい。モデル化された生の位置ずれデータ150は、同じモデルが全てのデータ点に使用される静的モデル手法から、またはモデルが各データ点に対して最適化され得る動的モデル手法から計算することができることに留意されたい。
【0016】
モデル化された生の位置ずれデータ150を使用して、どの生の位置ずれデータ点140が範囲外の生の位置ずれデータ点142であるかを決定するのを助けることができることをさらに理解されたい。本発明の特定の実施形態では、範囲外の生の位置ずれデータ点142は、対応するモデル化された生の位置ずれデータ点154から3標準偏差を超える生の位置ずれデータ点140である。
【0017】
ここで図1Cを参照すると、この図は、生の位置ずれデータ110から範囲外の生の位置ずれデータ点142を除去することによって得られた典型的なフィルタリングされた位置ずれデータ170を示す簡略化された瞳像160である。典型的な修正されフィルタリングされた位置ずれデータ190を示す簡略化された瞳180である図1Dにおいて、範囲外の生の位置ずれデータ点142は、置換位置ずれデータ点192によって置換されている。
【0018】
置換位置ずれデータ点192は、任意の適切な置換位置ずれデータ点192であってもよく、とりわけ、範囲外の生の位置ずれデータ点142のそれぞれを囲む生の位置ずれデータ点140の平均から生成された置換位置ずれデータ点192と、半導体デバイス130上の他の測定サイト120における追加のスキャトロメトリ位置ずれ測定から取得された対応する生の位置ずれデータ点140から生成された置換位置ずれデータ点192と、を含むことを理解されたい。
【0019】
追加の適切な置換位置ずれデータ点192は、対応するモデル化された生の位置ずれデータ点154から生成された置換位置ずれデータ点192と、異なる測定パラメータを用いて取得された同じ測定サイト120の対応するスキャトロメトリ位置ずれ測定から生成された置換位置ずれデータ点192と、異なる多層半導体デバイス130上の対応する測定サイト120における追加のスキャトロメトリ位置ずれ測定から取得された対応する生の位置ずれデータ点140から生成された置換位置ずれデータ点192と、を含む。
【0020】
ここで、半導体デバイスの製造における位置ずれを測定するのに有用な方法200を示す簡略化された流れ図である図2を参照する。
【0021】
第1のステップ202に見られるように、ユーザは、多層半導体デバイス130の製造において少なくとも1つの製造手順を実行する。このような製造手順は、とりわけ、リソグラフィ、エッチング、または研磨ステップを含むことができる。第1のステップ102の製造手順に続いて、スキャトロメトリ計測ツールを使用して、次のステップ204に見られるように、多層半導体デバイス130の複数の測定サイト120における様々な層の位置ずれを測定する。ステップ204で使用される典型的なスキャトロメトリ計測ツールは、米国カリフォルニア州ミルピタスのKLA-Tencor Corporationから市販されているATL(商標)100である。
【0022】
次のステップ206に見られるように、ステップ204で得られた生の位置ずれデータ110が分析され、測定サイト120から得られた瞳像100のそれぞれから範囲外の生の位置ずれデータ点142が除去され、フィルタリングされた位置ずれデータ170が記憶される。範囲外の生の位置ずれデータ点142の除去に続いて、次のステップ208において、範囲外の生の位置ずれデータ点142を置換位置ずれデータ点192で置換すべきか否かが判定される。次のステップ210に見られるように、範囲外の生の位置ずれデータ点142が置換される場合、範囲外の生の位置ずれデータ点142は、置換位置ずれデータ点192によって置換され、修正されたフィルタリングされた位置ずれデータ190が記憶される。
【0023】
範囲外の生の位置ずれデータ点142が置換されるか否かにかかわらず、方法200は、次のステップ212に進み、多層半導体デバイス130全体の位置ずれがモデル化される。ステップ212で生成されたモデルは、範囲外の生の位置ずれデータ点142が置換されなかった場合にはフィルタリングされた位置ずれデータ170から、または範囲外の生の位置ずれデータ点142がステップ210で置換された場合には修正されたフィルタリングされた位置ずれデータ190から生成されることを理解されたい。
【0024】
次のステップ214では、ステップ212で生成されたモデル化されたデータを使用して位置ずれ計測パラメータの補正値を計算し、次のステップ216では、ステップ214で計算された補正値を使用してステップ204のスキャトロメトリ計測ツールを再校正し、ステップ204で測定された多層半導体デバイス130の位置ずれをステップ214で最適化されたパラメータを使用して再測定するか、または異なる多層半導体デバイス130をステップ214で最適化されたパラメータを使用して測定する。
【0025】
追加的または代替的に、ステップ214は、ステップ202の処理のための補正値を計算することを含み、ステップ216は、ステップ214において最適化されたパラメータを使用して多層半導体デバイス130を処理することを含む。このような処理は、とりわけ、リソグラフィステップまたはエッチングステップを含むことができ、ステップ214および216は、そのようなステップで使用されるリソグラフィツールまたはエッチングツールに補正値を提供することを含むことを理解されたい。
【0026】
当業者であれば、本発明は、本明細書に特に示され記載されたものに限定されないことを理解されるであろう。本発明の範囲は、上述した様々な特徴の組合せおよび部分的組合せの両方、ならびそれらの変形を含み、これらは全て先行技術にはない。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
【手続補正書】
【提出日】2022-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスの製造における位置ずれを測定する方法であって、
多層半導体デバイスを用意するステップと、
スキャトロメトリ計測ツールを使用して、前記多層半導体デバイス上の複数のサイトで位置ずれ測定を行うステップと、
前記位置ずれ測定のそれぞれから生の位置ずれデータを受け取るステップと、
その後、前記位置ずれ測定のそれぞれからの前記生の位置ずれデータから、範囲外の生の位置ずれデータ点を除去することによって、フィルタリングされた位置ずれデータであって、置換位置ずれデータ点をさらに含むフィルタリングされた位置ずれデータを提供するステップと、
前記フィルタリングされた位置ずれデータを使用して、前記多層半導体デバイスの位置ずれをモデル化するステップと、
前記多層半導体デバイスについて前記モデル化された位置ずれから補正値を計算するステップと、
前記補正値を前記スキャトロメトリ計測ツールに提供するステップと、
その後、前記補正値に基づいて前記スキャトロメトリ計測ツールを再校正するステップと、
前記再校正に続いて前記スキャトロメトリ計測ツールを使用して位置ずれを測定するステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記範囲外の生の位置ずれデータ点が、対応するデータ点から3標準偏差を超えていることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記位置ずれ測定のそれぞれについて前記生の位置ずれデータをモデル化するステップをさらに含み、前記対応するデータ点が、前記モデル化された生の位置ずれデータの対応するデータ点を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、前記スキャトロメトリ計測ツールを使用して、前記多層半導体デバイス上の前記複数のサイトのそれぞれにおいて異なるパラメータを用いて位置ずれ測定を実行するステップをさらに含み、前記対応するデータ点が異なるパラメータを用いた前記位置ずれ測定の少なくとも1つからの生の位置ずれデータ点を含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項2に記載の方法であって、前記対応するデータ点が前記範囲外の生の位置ずれデータ点を囲む生の位置ずれデータ点を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項に記載の方法であって、前記置換位置ずれデータ点が前記範囲外の生の位置ずれデータ点のそれぞれを囲む生の位置ずれデータ点の平均値から生成されることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項に記載の方法であって、前記置換位置ずれデータ点が前記多層半導体デバイス上の前記複数のサイトにおける追加のスキャトロメトリ位置ずれ測定から取得された対応する生の位置ずれデータ点から生成されることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項に記載の方法であって、前記位置ずれ測定のそれぞれについて前記生の位置ずれデータをモデル化するステップをさらに含み、前記置換位置ずれデータ点が前記モデル化された生の位置ずれデータの対応するデータ点から生成されることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法であって、前記スキャトロメトリ計測ツールを使用して、前記多層半導体デバイス上の前記複数のサイトのそれぞれにおいて異なるパラメータを用いて位置ずれ測定を実行するステップをさらに含み、前記置換位置ずれデータ点が、異なるパラメータを用いた前記位置ずれ測定の少なくとも1つからの対応するデータ点から生成されることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項に記載の方法であって、前記スキャトロメトリ計測ツールを使用して、最初に用意された前記多層半導体デバイスとは異なる多層半導体デバイス上の前記複数のサイトのうちの対応するサイトにおいて位置ずれ測定を実行するステップをさらに含み、前記置換位置ずれデータ点が複数のサイトのうちの前記対応するサイトからの対応する生の位置ずれデータ点から生成されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項に記載の方法であって、前記再校正に続く前記スキャトロメトリ計測ツールを使用した位置ずれの前記測定が、前記多層半導体デバイス上で実行されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項に記載の方法であって、前記再校正に続く前記スキャトロメトリ計測ツールを使用した位置ずれの前記測定が、最初に用意された前記多層半導体デバイスとは異なる多層半導体デバイス上で実行されることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項に記載の方法であって、前記補正値をリソグラフィツールに提供するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項に記載の方法であって、前記補正値をエッチングツールに提供するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
半導体デバイスの製造における位置ずれを測定する装置であって、
スキャトロメトリ計測ツールを備え、
前記スキャトロメトリ計測ツールが、
多層半導体デバイス上の複数のサイトで位置ずれ測定を行うように構成され、前記位置ずれ測定のそれぞれが生の位置ずれデータを含み、
前記スキャトロメトリ計測ツールが、さらに、
前記位置ずれ測定のそれぞれからの前記生の位置ずれデータから、範囲外の生の位置ずれデータ点を除去することによって、フィルタリングされた位置ずれデータであって、置換位置ずれデータ点をさらに含むフィルタリングされた位置ずれデータを提供し、
前記フィルタリングされた位置ずれデータを使用して、前記多層半導体デバイスの位置ずれをモデル化し、
前記多層半導体デバイスについて前記モデル化された位置ずれから補正値を計算し、
前記補正値に基づいて再校正を実行し、
前記再校正に続いて位置ずれを測定する、
ように構成された、装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置であって、前記範囲外の生の位置ずれデータ点が、対応するデータ点から3標準偏差を超えていることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項16に記載の装置であって、前記スキャトロメトリ計測ツールが、前記位置ずれ測定のそれぞれについて前記生の位置ずれデータをモデル化するようにさらに構成され、前記対応するデータ点が前記モデル化された生の位置ずれデータの対応するデータ点を含むことを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項16に記載の装置であって、前記スキャトロメトリ計測ツールが、前記多層半導体デバイス上の前記複数のサイトのそれぞれにおいて、異なるパラメータを用いて位置ずれ測定を実行するようにさらに構成され、前記対応するデータ点が、異なるパラメータを用いた前記位置ずれ測定の少なくとも1つからの生の位置ずれデータ点を含むことを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項16に記載の装置であって、前記対応するデータ点が前記範囲外の生の位置ずれデータ点を囲む生の位置ずれデータ点を含むことを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項15に記載の装置であって、前記置換位置ずれデータ点が、前記範囲外の生の位置ずれデータ点のそれぞれを囲む生の位置ずれデータ点の平均値から生成されることを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項15に記載の装置であって、前記置換位置ずれデータ点が、前記多層半導体デバイス上の前記複数のサイトにおける追加のスキャトロメトリ位置ずれ測定から取得された対応する生の位置ずれデータ点から生成されることを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項15に記載の装置であって、前記スキャトロメトリ計測ツールが、前記位置ずれ測定のそれぞれについて前記生の位置ずれデータをモデル化するようにさらに構成され、前記置換位置ずれデータ点が前記モデル化された生の位置ずれデータの対応するデータ点から生成されることを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項15に記載の装置であって、前記スキャトロメトリ計測ツールがさらに、前記多層半導体デバイス上の前記複数のサイトのそれぞれにおいて異なるパラメータを用いて位置ずれ測定を実行するように構成され、前記置換位置ずれデータ点が、異なるパラメータを用いた前記位置ずれ測定の少なくとも1つからの対応するデータ点から生成されることを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項15に記載の装置であって、前記スキャトロメトリ計測ツールがさらに、最初に用意された前記多層半導体デバイスとは異なる多層半導体デバイス上の前記複数のサイトのうちの対応するサイトにおいて位置ずれ測定を実行するように構成され、前記置換位置ずれデータ点が、複数のサイトのうちの前記対応するサイトからの対応する生の位置ずれデータ点から生成されることを特徴とする装置。
【請求項25】
請求項15に記載の装置であって、前記再校正に続く前記位置ずれの測定が、前記多層半導体デバイス上で実行されることを特徴とする装置。
【請求項26】
請求項15に記載の装置であって、前記再校正に続く前記位置ずれの測定が、最初に用意された前記多層半導体デバイスとは異なる多層半導体デバイス上で実行されることを特徴とする装置。
【請求項27】
請求項15に記載の装置であって、前記位置ずれ測定の少なくとも1つが、瞳像から取得されることを特徴とする装置。
【請求項28】
請求項15に記載の装置であって、前記位置ずれ測定のすべてが、1つ以上の瞳像から取得されることを特徴とする装置。
【請求項29】
請求項15に記載の装置であって、前記スキャトロメトリ計測ツールと電子接続されたリソグラフィツールをさらに備え、
前記リソグラフィツールが前記スキャトロメトリ計測ツールから前記補正値を受け取ることを特徴とする装置。
【請求項30】
請求項15に記載の装置であって、前記スキャトロメトリ計測ツールと電子接続されたエッチングツールをさらに備え、
前記エッチングツールが前記スキャトロメトリ計測ツールから前記補正値を受け取ることを特徴とする装置。
【国際調査報告】