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特表2022-530865ウエハから透明基板へのナノ構造の転写
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-04
(54)【発明の名称】ウエハから透明基板へのナノ構造の転写
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/18 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
G02B5/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021562328
(86)(22)【出願日】2020-02-24
(85)【翻訳文提出日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 US2020019500
(87)【国際公開番号】W WO2020219155
(87)【国際公開日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】201941016730
(32)【優先日】2019-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(31)【優先権主張番号】16/452,136
(32)【優先日】2019-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ロイ, タパシュリー
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー ティマーマン タイセン, ラトガー
【テーマコード(参考)】
2H249
【Fターム(参考)】
2H249AA03
2H249AA07
2H249AA13
2H249AA18
2H249AA37
2H249AA39
2H249AA40
2H249AA44
(57)【要約】
本開示の実施形態は、広くは、ナノ構造が透明基板上に配置された光学デバイスを形成する方法に関する。基板が、光学デバイスを形成するためのベースとして提供される。透明層が、基板の第1の表面上に配置され、構造層が、透明表面上に配置される。酸化物層が、第1の表面の反対側の基板の第2の表面上に配置され、基板の第2の表面の一部分を露出させるために、窓又は開口部が酸化物層内に形成される。次いで、複数のナノ構造が構造層内に形成され、窓から透明層まで延在する基板の一部分が除去される。次いで、ナノ構造がその上に配置された透明層の一部分を基板から取り外して、光学デバイスを形成する。
【選択図】図2F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学デバイスを形成する方法であって、
基板の第1の表面上に酸化物層を堆積させること、
前記基板の前記第1の表面の一部分を露出させるために、前記酸化物層内に開口部を形成すること、
前記第1の表面の反対側の前記基板の第2の表面上に配置された透明層上に、構造層を堆積させること、
前記構造層内に複数のナノ構造を形成すること、
前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の一部分をエッチングすること、及び
光学デバイスを形成するために、前記複数のナノ構造がその上に配置された前記透明層の一部分を、前記基板から取り外すことを含む、方法。
【請求項2】
前記透明層は、前記構造層を堆積させる前に前記基板の前記第2の表面上に堆積され、前記複数のナノ構造は、ナノインプリントスタンプ又はリソグラフィ工程を使用して形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記酸化物層を堆積させる前に、前記透明層が前記第2の表面上に配置された前記基板をベースとして提供することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記構造層が、約1.8より大きい屈折率及び約0.001未満の吸収係数を有する材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記構造層は、二酸化チタン、リン化ガリウム、窒化ガリウム、酸化亜鉛、二酸化スズ、アルミニウムドープ酸化亜鉛、結晶シリコン、及び窒化ケイ素から成る群から選択された材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基板がシリコンを含み、前記透明層が酸化物材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の前記一部分が、二フッ化キセノンを含むエッチャントを使用してエッチングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記基板がシリコンを含み、前記透明層が二酸化ケイ素を含み、前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の前記一部分が、二酸化ケイ素と比較してシリコンをエッチングするための高い選択性を有するエッチャントを使用してエッチングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
光学デバイスを形成する方法であって、
シリコンオンインシュレータ基板をベースとして提供することであって、前記シリコンオンインシュレータ基板が、シリコン含有基板と、前記シリコン含有基板の第1の表面上に配置された透明層と、前記透明層上に配置されたシリコン含有層とを含む、シリコンオンインシュレータ基板をベースとして提供すること、
前記第1の表面の反対側の前記シリコン含有基板の第2の表面上に、酸化物層を堆積させること、
前記シリコン含有基板の前記第2の表面の一部分を露出させるために、前記酸化物層内に開口部を形成すること、
前記シリコン含有層内に複数のナノ構造を形成すること、
前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記シリコン含有基板の一部分をエッチングすること、及び
光学デバイスを形成するために、前記複数のナノ構造がその上に配置された前記透明層の一部分を、前記シリコン含有基板から取り外すことを含む、方法。
【請求項10】
前記透明層が酸化物材料を含むか、又は、前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記シリコン含有基板の前記一部分が、二フッ化キセノンを含むエッチャントを使用してエッチングされる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記シリコン含有基板がシリコンを含み、前記透明層が二酸化ケイ素を含み、前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記シリコン含有基板の前記一部分が、二酸化ケイ素と比較してシリコンをエッチングするための高い選択性を有するエッチャントを使用してエッチングされる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のナノ構造は、ナノインプリントスタンプ又はリソグラフィ工程を使用して形成され、前記シリコン含有層は、結晶シリコン、窒化ケイ素、及びアモルファスシリコンから成る群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
光学デバイスを形成する方法であって、
シリコンを含む基板をベースとして提供すること、
前記基板の第1の表面上に酸化物層を堆積させること、
前記基板の前記第1の表面の一部分を露出させるために、前記酸化物層内に開口部を形成すること、
前記第1の表面の反対側の前記基板の第2の表面上に、透明層を堆積させること、
前記透明層上に約1.8より大きい屈折率及び約0.001未満の吸収係数を有する材料を含む構造層を堆積させること、
前記構造層内に複数のナノ構造を形成すること、
前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の一部分をエッチングすること、並びに
光学デバイスを形成するために、前記複数のナノ構造がその上に配置された前記透明層の一部分を、前記基板から取り外すことを含む、方法。
【請求項14】
前記構造層は、二酸化チタン、リン化ガリウム、窒化ガリウム、酸化亜鉛、二酸化スズ、アルミニウムドープ酸化亜鉛、結晶シリコン、及び窒化ケイ素から成る群から選択された材料を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記透明層が酸化物材料を含み、前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の前記一部分が、二フッ化キセノンを含むエッチャントを使用してエッチングされる、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示の実施形態は、広くは、ナノ構造が透明基板上に配置された光学デバイスを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 基板上に形成される光学デバイスの構造(例えば、形状、サイズ、配向)の空間的に変化する構造パラメータによって、光の伝搬を操作するために、光学システムが使用され得る。光学デバイスは、必要に応じて光波面を成形する空間的に変化する光応答を提供する。これらの光学デバイスは、局所化された位相不連続性(すなわち、光の波長よりも短い距離にわたる位相の急激な変化)を誘起することによって、光の伝搬を変化させる。そのような光学デバイスは、基板上の異なる種類の材料、形状、又は構成から構成されてよく、種々の物理的原理に基づいて動作し得る。
【0003】
[0003] 可視及び近赤外スペクトルにおける平坦(flat)な光学デバイスは、典型的には、ナノ構造がその上に配置された透明基板を必要とする。しかし、光学デバイスを形成するために透明基板を処理することは、複雑且つ高価の両方である。例えば、光学デバイス用の異なるデバイス性能を満たそうとする試みにおいて、異なる材料、プロファイル、及び構成を有するナノ構造が必要とされるため、透明基板は、一般に、ナノ構造をその上に形成するためのチャレンジングなベース基板又は構造であると考えられる。意図された光学デバイスの適切な最大の光学性能及び特性を維持しながら、費用効果的に、所望のプロファイルを有する透明基板上のナノスケール構造を形成することは難しい。
【0004】
[0004] したがって、ナノ構造が透明基板上に配置された光学デバイスを形成する方法が、当技術分野で必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本開示の実施形態は、広くは、ナノ構造が透明基板上に配置された光学デバイスを形成する方法に関する。基板は、光学デバイスを形成するためのベースとして提供される。透明層が、基板の第1の表面上に配置され、構造層が、透明表面上に配置される。酸化物層が、第1の表面の反対側の基板の第2の表面上に配置され、基板の第2の表面の一部分を露出させるために、酸化物層内に窓又は開口部が形成される。次いで、複数のナノ構造が構造層内に形成され、窓から透明層まで延在する基板の一部分が除去される。次いで、ナノ構造がその上に配置された透明層の一部分を基板から取り外して、光学デバイスを形成する。
【0006】
[0006] 一実施形態では、光学デバイスを形成する方法が、基板の第1の表面上に酸化物層を堆積させること、基板の第1の表面の一部分を露出させるために、酸化物層内に開口部を形成すること、第1の表面の反対側の基板の第2の表面上に配置された透明層上に、構造層を堆積させること、構造層内に複数のナノ構造を形成すること、酸化物層内の開口部から透明層まで延在する基板の一部分をエッチングすること、及び、光学デバイスを形成するために、複数のナノ構造がその上に配置された透明層の一部分を、基板から取り外すことを含む。
【0007】
[0007] 別の一実施形態では、光学デバイスを形成する方法が、シリコンオンインシュレータ基板をベースとして提供することであって、シリコンオンインシュレータ基板が、シリコン含有基板と、シリコン含有基板の第1の表面上に配置された透明層と、透明層上に配置されたシリコン含有層とを含む、シリコンオンインシュレータ基板をベースとして提供すること、第1の表面の反対側のシリコン含有基板の第2の表面上に、酸化物層を堆積させること、シリコン含有基板の第2の表面の一部分を露出させるために、酸化物層内に開口部を形成すること、シリコン含有層内に複数のナノ構造を形成すること、酸化物層内の開口部から透明層まで延在するシリコン含有基板の一部分をエッチングすること、及び、光学デバイスを形成するために、複数のナノ構造がその上に配置された透明層の一部分を、シリコン含有基板から取り外すことを含む。
【0008】
[0008] 更に別の一実施形態では、光学デバイスを形成する方法が、シリコンを含む基板をベースとして提供すること、基板の第1の表面上に酸化物層を堆積させること、基板の第1の表面の一部分を露出させるために、酸化物層内に開口部を形成すること、第1の表面の反対側の基板の第2の表面上に、透明層を堆積させること、透明層上に約1.8より大きい屈折率及び約0.001未満の吸収係数を有する材料を含む構造層を堆積させること、構造層内に複数のナノ構造を形成すること、酸化物層内の開口部から透明層まで延在する基板の一部分をエッチングすること、並びに、光学デバイスを形成するために、複数のナノ構造がその上に配置された透明層の一部分を、取り外すことを含む。
【0009】
[0009] 本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡単に要約した本開示のより具体的な説明を、実施形態を参照することによって行うことができ、その幾つかを添付の図面に示す。しかし、添付図面は例示的な実施形態のみを示すものであり、したがって、本開示の範囲を限定すると見なすべきではなく、その他の等しく有効な実施形態も許容され得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】[0010] 一実施形態による、光学デバイスを形成する方法のフローチャートを示す。
図2A】[0011] 図2A図2Gは、図1の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図2B図2A図2Gは、図1の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図2C】2A~図2Gは、図1の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図2D】2A~図2Gは、図1の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図2E】2A~図2Gは、図1の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図2F】2A~図2Gは、図1の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図2G図2A図2Gは、図1の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図3】[0012] 別の一実施形態による、光学デバイスを形成する方法のフローチャートを示す。
図4A】[0013] 図4A図4Fは、図3の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図4B図4A図4Fは、図3の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図4C図4A図4Fは、図3の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図4D図4A図4Fは、図3の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図4E図4A図4Fは、図3の方法に従って形成された光学デバイスの概略断面図を示す。
図4F図4A図4Fは、図3の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図5】[0014] 更に別の一実施形態による、光学デバイスを形成する方法のフローチャートを示す。
図6A】[0015] 図6A図6Eは、図5の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図6B図6A図6Eは、図5の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図6C図6A図6Eは、図5の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図6D図6A図6Eは、図5の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
図6E図6A図6Eは、図5の方法に従って形成される光学デバイスの概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0016] 理解を容易にするために、図に共通する同一の要素を指し示すために、可能な場合には、同一の参照番号を使用した。一実施形態の要素及び特徴は、更なる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込むことができると考えられている。
【0012】
[0017] 本開示の実施形態は、広くは、ナノ構造が透明基板上に配置された光学デバイスを形成する方法に関する。基板は、光学デバイスを形成するためのベースとして提供される。透明層が、基板の第1の表面上に配置され、構造層が、透明表面上に配置される。酸化物層が、第1の表面の反対側の基板の第2の表面上に配置され、基板の第2の表面の一部分を露出させるために、酸化物層内に窓又は開口部が形成される。次いで、複数のナノ構造が構造層内に形成され、窓から透明層まで延在する基板の一部分が除去される。次いで、ナノ構造がその上に配置された透明層の一部分を基板から取り外して、光学デバイスを形成する。
【0013】
[0018] 図1は、図2A図2Gで示されているように、光学デバイス200を形成する方法100のフローチャートを示している。動作110では、図2Aで示されているように、基板202又はウエハが、その上に形成されるべき光学デバイス又はナノデバイス用のベースとして作用するように提供される。基板202は、シリコンを含んでよい。
【0014】
[0019] 動作120では、図2Bで示されているように、酸化物層204が、基板202の第1の表面214(例えば、裏側)上に堆積され、酸化物層204内に開口部212又は窓が基板202の厚さ224にまたがるように形成されて、第1の表面214の一部分が露出される。開口部212は、基板202の第1の表面214上に酸化物層204を堆積させ、酸化物層204の一部分をエッチングすることによって形成されてよく、開口部212内の基板202の第1の表面214の一部分を露出させる。酸化物層204は、任意の適切な方法又は工程を使用して堆積されてよく、二酸化ケイ素などの酸化物を含有する任意の適切な材料を含んでよい。開口部212は、第1の表面214の反対側の基板202の第2の表面216(例えば、表側)上に形成されるナノデバイス又は光学デバイス200(図2Gで示されている)と整列するように形成される。開口部212の幅238が、光学デバイス200の幅を規定し得る。開口部212を形成しながら、第2の表面216を保護するために、第1の表面214上に酸化物層204を堆積させる前に、窒化物層などの保護層(図示せず)が、第2の表面216上に堆積され得る。次いで、開口部212が形成されると、保護層は除去され得る。
【0015】
[0020] 動作130では、図2Cで示されているように、透明層206が基板202の第2の表面216上に堆積される。一実施形態では、透明層206が、二酸化ケイ素などの酸化物材料を含む。透明層206は、液体材料注入キャスティング工程、スピンオンコーティング工程、液体スプレーコーティング工程、ドライパウダーコーティング工程、スクリーン印刷工程、ドクターブレーディング工程、物理的気相堆積(PVD)工程、化学気相堆積(CVD)工程、プラズマ化学気相堆積(PECVD)工程、流動性CVD(FCVD)工程、又は原子層堆積(ALD)工程を使用して、第2の表面216上に堆積させることができる。
【0016】
[0021] 透明層206の材料は、赤外領域からUV領域(すなわち、約700nmから約2500nm)内の1以上の波長などの、所望の波長又は波長範囲の適切な量の光を透過させるように選択され得る。限定するものではないが、幾つかの実施形態では、透明層206が、光スペクトルのUV領域まで、約50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%以上を透過させるように構成される。透明層206は、所望の波長又は波長範囲の光を適切に透過させることができ、光学デバイス用の適切な支持体として働くことができるという条件で、任意の適切な材料から形成され得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る幾つかの実施形態では、透明層206の材料が、構造層208(動作140で説明され、図2Dで示されている)の屈折率と比較して、相対的に低い屈折率を有する。透明層206は、非晶質誘電体(amorphous dielectric)、結晶性誘電体(crystalline dielectric)、酸化ケイ素、ポリマー、及びそれらの組み合わせを含む、任意の適切な材料を含み得るが、これらに限定されない。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る一実施形態では、透明層206が、0.001未満の吸収係数を有する。適切な例には、酸化物、硫化物、リン化物、テルル化物、又はこれらの組み合わせが含まれ得る。
【0017】
[0022] 動作140では、図2Dで示されているように、構造層208が透明層206上に堆積される。構造層208は、約1.8より大きい屈折率及び約0.001未満の吸収係数を有する任意の適切な材料を含み得る。構造層208は、二酸化チタン(TiO2)、リン化ガリウム(GaP)、窒化ガリウム(GaN)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO2)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、結晶シリコン(c-Si)、窒化ケイ素(Si3N4)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、スズ酸カドミウム(スズ酸化物)(CTO)、及びスズ酸亜鉛(スズ酸化物)(SnZnO3)から成る群から選択された材料を含み得る。構造層208は、液体材料注入キャスティング工程、スピンオンコーティング工程、液体スプレーコーティング工程、ドライパウダーコーティング工程、スクリーン印刷工程、ドクターブレーディング工程、PVD工程、CVD工程、PECVD工程、FCVD工程、又はALD工程を使用して、透明層206上に堆積され得る。
【0018】
[0023] 動作150では、図2Eで示されているように、複数のナノ構造210が、構造層208内に形成される。ナノ構造210は、構造層208をパターニングして、構造層208の部分230を除去することによって形成される。ここで、各ナノ構造210は、構造層208の除去された一部分230によって、隣接するナノ構造210から間隔を空けられる。一実施形態では、ナノ構造210が、ナノインプリントスタンプで構造層208をスタンピングすることによって形成される。別の一実施形態では、ナノ構造210が、ドライエッチング工程、イオン注入、イオンエッチング、反応性イオンエッチング(RIE)、方向性RIE、マイクロブラスティング、ウォータージェット切断、レーザーエッチング、及び選択的湿式化学エッチングなどの、リソグラフィ工程又はエッチング工程を経て形成される。
【0019】
[0024] ナノ構造210のうちの1以上は、構造層208の厚さ228と等しい高さを有し得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る一実施形態では、複数のナノ構造210が、高さや幅などの同じ寸法を有し得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る別の一実施形態では、ナノ構造210のうちの少なくとも1つが、更なるナノ構造210の寸法から、高さや幅のうちの1つなどの少なくとも1つの異なる寸法を有し得る。一実施例では、ナノ構造210の寸法の各々が、約2000nm未満、例えば、約500nm未満、約400nm未満、約200nm未満、又は更には約40nm未満の寸法を有する。
【0020】
[0025] 4つのナノ構造210が図示されているが、必要に応じて任意の数のナノ構造210を構造層208内に形成することができ、含まれるナノ構造210の数は、限定されることを意図しない。ナノ構造210が形成された後で、構造層208の余剰な構造材料218が、ナノ構造210の両側に配置され得る。
【0021】
[0026] 動作160では、図2Fで示されているように、基板202の一部分220が、開口部212を通して除去される。一部分220は、開口部212から透明層206まで延在する。一部分220は、更に、開口部212と同じ幅238を有する。基板202の一部分220は、ドライエッチング工程を介して除去され得る。基板202は、二フッ化キセノンを含むエッチャント(etchant)を使用してエッチングされ得る。基板202の一部分220を除去するために使用されるエッチャントは、二酸化ケイ素と比較してシリコンをエッチングするための高い選択性を有してよく、二酸化ケイ素を含む透明層206が、エッチング停止として作用することを可能にする。したがって、除去される基板202の一部分220は、透明層206がエッチング工程用のエッチング停止として作用するときに、透明層206まで延在する。
【0022】
[0027] 動作170では、図2Gで示されているように、光学デバイス200又はナノデバイスが、基板202から取り外される。光学デバイス200は、任意の余剰な構造材料218から更に取り外される。光学デバイス200は、ブレード又はレーザーなどを用いて、図2Fの線222に沿って切断することによって取り外すことができる。線222は、開口部212及び基板202の除去された一部分220と位置合わせされる。言い換えると、線222は、開口部212の幅238と等しい距離だけ、互いから離れるように配置される。したがって、線222の間に配置された透明層206の一部分及びナノ構造210が、光学デバイス200を形成する。結果として生じる光学デバイス200は、平坦であり、透明層206上に配置された複数のナノ構造210を含み、ナノ構造210は、高屈折率及び低吸収係数を有する材料から構成されている。
【0023】
[0028] 図3は、図4A図4Fで示されているように、光学デバイス400を形成する別の方法300のフローチャートを示している。動作310では、図4Aで示されているように、透明層406がその上に配置された基板402又はウエハが、ナノデバイスがその上に形成されるべきベースとして作用するように提供される。透明層406がその上に配置された基板402は、単一のユニットとして製造することができる。基板402は、シリコンを含んでよい。透明層406は、二酸化ケイ素などの酸化物材料を含んでよい。透明層406は、図2A~図2Gの透明層206であってよい。
【0024】
[0029] 動作320では、図4Bで示されているように、酸化物層404が、基板402の第1の表面414(例えば、裏側)上に堆積され、酸化物層404内に開口部412又は窓が基板402の厚さ424にまたがるように形成されて、第1の表面414の一部分が露出される。基板402の第1の表面414は、透明層406の反対側に配置される。開口部412は、基板402の第1の表面414上に酸化物層404を堆積させ、酸化物層404の一部分をエッチングすることによって形成されてよく、開口部412内の基板402の第1の表面414の一部分を露出させる。酸化物層404は、任意の適切な方法又は工程を使用して堆積されてよく、二酸化ケイ素などの酸化物を含有する任意の適切な材料を含んでよい。開口部412は、基板402の第2の表面416上に形成されるナノデバイス又は光学デバイス400(図4で示されている)と整列するように形成される。開口部412の幅438が、光学デバイス400の幅を規定し得る。開口部412を形成しながら、第2の表面416を保護するために、第1の表面414上に酸化層404を堆積させる前に、窒化物層などの保護層(図示せず)が、第2の表面416上に堆積され得る。次いで、開口部412が形成されると、保護層は除去され得る。
【0025】
[0030] 動作330では、図4Cで示されているように、構造層408が、透明層406上に堆積される。構造層408は、約1.8より大きい屈折率及び約0.001未満の吸収係数を有する任意の適切な材料から構成され得る。構造層408は、二酸化チタン(TiO2)、リン化ガリウム(GaP)、窒化ガリウム(GaN)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO2)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、結晶シリコン(Si)、窒化ケイ素(Si3N4)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、スズ酸カドミウム(スズ酸化物)(CTO)、及びスズ酸亜鉛(スズ酸化物)(SnZnO3)から成る群から選択された材料を含んでよい。構造層408は、液体材料注入キャスティング工程、スピンオンコーティング工程、液体スプレーコーティング工程、ドライパウダーコーティング工程、スクリーン印刷工程、ドクターブレーディング工程、PVD工程、CVD工程、PECVD工程、FCVD工程、又はALD工程を使用して、透明層406上に堆積され得る。
【0026】
[0031] 動作340では、図4Dで示されているように、複数のナノ構造410が、構造層408内に形成される。ナノ構造410は、構造層408をパターニングして、構造層408の部分430を除去することによって形成される。ここで、各ナノ構造410は、構造層408の除去された一部分430によって、隣接するナノ構造410から間隔を空けられる。一実施形態では、ナノ構造410が、ナノインプリントスタンプで構造層408をスタンピングすることによって形成される。別の一実施形態では、ナノ構造410が、ドライエッチング工程、イオン注入、イオンエッチング、RIE、方向性RIE、マイクロブラスティング、ウォータージェット切断、レーザーエッチング、及び選択的湿式化学エッチングなどの、リソグラフィ工程又はエッチング工程を経て形成される。
【0027】
[0032] ナノ構造410のうちの1以上は、構造層408の厚さ428と等しい高さを有し得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る一実施形態では、複数のナノ構造410が、高さや幅などの同じ寸法を有し得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る別の一実施形態では、ナノ構造410のうちの少なくとも1つが、更なるナノ構造410の寸法から、高さや幅のうちの1つなどの少なくとも1つの異なる寸法を有し得る。一実施例では、ナノ構造410の寸法の各々が、約2000nm未満、例えば、約500nm未満、約400nm未満、約200nm未満、又は更に約40nm未満の寸法を有する。
【0028】
[0033] 4つのナノ構造410が図示されているが、必要に応じて任意の数のナノ構造410を構造層408内に形成することができ、含まれるナノ構造410の数は、限定されることを意図しない。ナノ構造410が形成された後に、構造層408の余剰な構造材料418が、ナノ構造410の両側に配置され得る。
【0029】
[0034] 動作350では、図4Eで示されているように、基板402の一部分420が、開口部412を通して除去される。一部分420は、開口部412から透明層406まで延在する。一部分420は、更に、開口部412と同じ幅438を有する。基板402の一部分420は、ドライエッチング工程を介して除去され得る。基板402は、二フッ化キセノンを含むエッチャントを使用してエッチングされ得る。基板402の一部分420を除去するために使用されるエッチャントは、二酸化ケイ素と比較してシリコンをエッチングするための高い選択性を有してよく、二酸化ケイ素を含む透明層406が、エッチング停止として作用することを可能にする。したがって、除去される基板402の一部分420は、透明層406がエッチング工程用のエッチング停止として作用するときに、透明層406まで延在する。
【0030】
[0035] 動作360では、図4Fで示されているように、光学デバイス400又はナノデバイスが、基板402から取り外される。光学デバイス400は、任意の余剰な構造材料418から更に取り外される。光学デバイス400は、ブレード又はレーザーなどを用いて、図4Eの線422に沿って切断することによって取り外すことができる。線422は、開口部412及び基板402の除去された一部分420と位置合わせされる。言い換えると、線422は、開口部412の幅438と等しい距離だけ、互いから離れるように配置される。したがって、線422の間に配置された透明層406の一部分及びナノ構造410が、光学デバイス400を形成する。結果として生じる光学デバイス400は、平坦であり、透明層406上に配置された複数のナノ構造410を含み、ナノ構造410は、高屈折率及び低吸収係数を有する材料から構成されている。
【0031】
[0036] 図5は、図6A図6Eで示されているように、光学デバイス600を形成する更に別の方法500のフローチャートを示している。動作510では、図6Aで示されているように、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板650が、その上に形成されるべきナノデバイス用のベースとして作用するように提供される。SOI基板650は、シリコン含有基板602又はウエハ、シリコン含有基板602の第1の表面616上に配置された透明層606、及び透明層606上に配置されたシリコン含有層632を含む。SOI基板650は、単一のユニットとして製造され得る。透明層606は、二酸化ケイ素などの酸化物材料を含んでよい。透明層606は、図2A図2Gの透明層206であってよい。シリコン含有層632は、結晶シリコン、窒化ケイ素(Si3N4)、又はアモルファスシリコン(a-Si)を含んでよい。
【0032】
[0037] 動作520では、図6Bで示されているように、酸化物層604が、シリコン含有基板602の第2の表面614(例えば、裏側)上に堆積され、酸化物層604内に開口部612又は窓が形成されて、第2の表面614が露出される。シリコン含有基板602の第2の表面614は、第1の表面616の反対側にある。開口部612は、酸化物層604をシリコン含有基板602の第2の表面614上に堆積させ、酸化物層604の一部分をエッチングすることによって形成されてよく、開口部612内のシリコン含有基板602の第2の表面614の一部分を露出させる。酸化物層604は、任意の適切な方法又は工程を使用して堆積されてよく、二酸化ケイ素などの酸化物を含有する任意の適切な材料を含んでよい。開口部612は、基板602の第1の表面616上に形成されるナノデバイス又は光学デバイス600(図6Eで示されている)と整列するように形成される。開口部612の幅638が、光学デバイス600の幅を規定し得る。開口部612を形成しながら、第1の表面616を保護するために、第2の表面614上に酸化物層604を堆積させる前に、窒化物層などの保護層(図示せず)が、第1の表面616上に堆積され得る。次いで、開口部612が形成されると、保護層は除去され得る。
【0033】
[0038] 動作530では、図6Cで示されているように、複数のナノ構造610が、シリコン含有層632内に形成される。ナノ構造610は、シリコン含有層632をパターニングして、シリコン含有層632の部分630を除去することによって形成される。ここで、各ナノ構造610は、シリコン含有層632の除去された一部分630によって、隣接するのナノ構造610から間隔を空けられる。一実施形態では、ナノ構造610が、ナノインプリントスタンプでシリコン含有層632をスタンピングすることによって形成される。別の一実施形態では、ナノ構造610が、ドライエッチング工程、イオン注入、イオンエッチング、RIE、方向性RIE、マイクロブラスティング、ウォータージェット切断、レーザーエッチング、及び選択的湿式化学エッチングなどの、リソグラフィ工程又はエッチング工程を経て形成される。幾つかの実施形態では、シリコン又はシリコン含有材料から形成されたナノ構造が、近赤外線デバイス用又は赤以上の波長(すなわち、約850nmから約940nm)用に所望のものであってよい。
【0034】
[0039] ナノ構造610のうちの1以上は、シリコン含有層632の厚さ628と等しい高さを有し得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る一実施形態では、複数のナノ構造610が、高さや幅などの同じ寸法を有し得る。本明細書で説明される他の実施形態と組み合わされ得る別の一実施形態では、ナノ構造610のうちの少なくとも1つが、更なるナノ構造610の寸法から、高さや幅のうちの1つなどの少なくとも1つの異なる寸法を有し得る。一実施例では、ナノ構造610の寸法の各々が、約2000nm未満、例えば、約500nm未満、約400nm未満、約200nm未満、又は更には約40nm未満の寸法を有する。
【0035】
[0040] 4つのナノ構造610が図示されているが、必要に応じて任意の数のナノ構造610をシリコン含有層632内に形成することができ、含まれるナノ構造610の数は、限定されることを意図しない。ナノ構造610が形成された後で、シリコン含有層632の余剰な材料634が、ナノ構造610の両側に配置され得る。
【0036】
[0041] 動作540では、図6Dで示されているように、シリコン含有基板602の一部分620が、開口部612を通して除去される。一部分620は、基板602の厚さ624にまたがって開口部612から透明層606まで延在する。一部分620は、更に、開口部612と同じ幅638を有する。シリコン含有基板602の一部分620は、ドライエッチング工程を介して除去され得る。シリコン含有基板602は、二フッ化キセノンを含むエッチャントを使用してエッチングされ得る。シリコン含有基板602の一部分620を除去するために使用されるエッチャントは、二酸化ケイ素と比較してシリコンをエッチングするための高い選択性を有してよく、二酸化ケイ素を含む透明層606がエッチング停止として作用することを可能にする。したがって、除去されるシリコン含有基板602の一部分620は、透明層606がエッチング工程用のエッチング停止として作用するときに、透明層606まで延在する。
【0037】
[0042] 動作550では、図6Eで示されているように、光学デバイス600又はナノデバイスが、シリコン含有基板602から取り外される。光学デバイス600は、任意の余剰な材料634から更に取り外される。光学デバイス600は、ブレード又はレーザーなどを用いて、図6Dの線622に沿って切断することによって取り外すことができる。線622は、開口部612及び基板602の除去された一部分620と位置合わせされる。言い換えると、線622は、開口部612の幅638と等しい距離だけ、互いから離れるように配置される。したがって、線622の間に配置された透明層606の一部分及びナノ構造610が、光学デバイス600を形成する。結果として生じる光学デバイス600は、平坦であり、透明層606上に配置された複数のナノ構造610を含む。
【0038】
[0043] 上述された方法は、ナノ構造が、単に透明基板上ではなく、ベース基板上に配置された透明層上に形成されることを可能にする。次いで、ベース基板を除去して、複数のナノ構造が透明層上に配置された光学デバイスを形成する。透明基板又は層を処理することは、高価且つ困難であり得るため、上述の方法は、単純であり且つ費用効率に優れたやり方で光学デバイスを形成することを可能にする。更に、上述の方法は、透明層上に配置された高屈折率及び低吸収係数を有する材料から構成されるナノ構造を含む、可視波長及び近赤外波長において平坦な光学デバイスを形成する。
【0039】
[0044] 以上の記述は、本開示の実施例を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施例及び更なる実施例が考案されてよく、本開示の範囲は、下記の特許請求の範囲によって規定される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
【手続補正書】
【提出日】2021-12-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学デバイスを形成する方法であって、
基板の第1の表面上にエッチングマスク層を堆積させること、
前記基板の前記第1の表面の一部分を露出させるために、前記エッチングマスク層内に開口部を形成すること、
前記第1の表面の反対側の前記基板の第2の表面上に配置された透明層上に、構造層を堆積させること、
前記エッチングマスク層内の前記開口部の上の前記構造層内に複数のナノ構造を形成すること、
前記複数のナノ構造の上に保護層を堆積させること、
前記エッチングマスク層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の一部分をエッチングすること、及び
光学デバイスを形成するために、前記複数のナノ構造がその上に配置された前記透明層の一部分を、前記基板から取り外すことであって、前記透明層の取り外される前記一部分が前記エッチングマスク層内の前記開口部と整列する、前記透明層の一部分を、前記基板から取り外すことを含む、方法。
【請求項2】
前記透明層は、前記構造層を堆積させる前に前記基板の前記第2の表面上に堆積される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記エッチングマスク層を堆積させる前に、前記透明層が前記第2の表面上に配置された前記基板をベースとして提供すること、及び
前記複数のナノ構造がその上に配置された前記透明層の前記一部分を取り外した後で、前記保護層を除去することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記構造層が、約1.8より大きい屈折率及び約0.001未満の吸収係数を有する材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記構造層は、二酸化チタン、リン化ガリウム、窒化ガリウム、酸化亜鉛、二酸化スズ、アルミニウムドープ酸化亜鉛、結晶シリコン、及び窒化ケイ素から成る群から選択された材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基板がシリコンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記エッチングマスク層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の前記一部分が、二フッ化キセノンを含むエッチャントを使用してエッチングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記基板がシリコンを含み、前記透明層が二酸化ケイ素を含み、前記エッチングマスク層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の前記一部分が、二酸化ケイ素と比較してシリコンをエッチングするための高い選択性を有するエッチャントを使用してエッチングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
光学デバイスを形成する方法であって、
シリコンオンインシュレータ基板をベースとして提供することであって、前記シリコンオンインシュレータ基板が、シリコン含有基板と、前記シリコン含有基板の第1の表面上に配置された透明層と、前記透明層上に配置されたシリコン含有層とを含む、シリコンオンインシュレータ基板をベースとして提供すること、
前記第1の表面の反対側の前記シリコン含有基板の第2の表面上に、酸化物層を堆積させること、
前記シリコン含有基板の前記第2の表面の一部分を露出させるために、前記酸化物層内に開口部を形成すること、
前記酸化物層内の前記開口部の上の前記シリコン含有層内に複数のナノ構造を形成すること、
前記複数のナノ構造の上に保護層を堆積させること、
前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記シリコン含有基板の一部分をエッチングすること
光学デバイスを形成するために、前記複数のナノ構造がその上に配置された前記透明層の一部分を、前記シリコン含有基板から取り外すことであって、前記透明層の取り外される前記一部分が前記酸化物層内の前記開口部と整列する、前記透明層の一部分を、前記シリコン含有基板から取り外すこと、及び
前記保護層を除去することを含む、方法。
【請求項10】
前記透明層が酸化物材料を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記シリコン含有基板がシリコンを含み、前記透明層が二酸化ケイ素を含み、前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記シリコン含有基板の前記一部分が、二酸化ケイ素と比較してシリコンをエッチングするための高い選択性を有するエッチャントを使用してエッチングされる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のナノ構造は、ナノインプリントスタンプ又はリソグラフィ工程を使用して形成される、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
光学デバイスを形成する方法であって、
シリコンを含む基板をベースとして提供すること、
前記基板の第1の表面上に酸化物層を堆積させること、
前記基板の前記第1の表面の一部分を露出させるために、前記酸化物層内に開口部を形成すること、
前記第1の表面の反対側の前記基板の第2の表面上に、透明層を堆積させること、
前記透明層上に約1.8より大きい屈折率及び約0.001未満の吸収係数を有する材料を含む構造層を堆積させること、
前記酸化物層内の前記開口部の上の前記構造層内に複数のナノ構造を形成すること、
前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の一部分をエッチングすること、並びに
光学デバイスを形成するために、前記複数のナノ構造がその上に配置された前記透明層の一部分を、前記基板から取り外すことであって、前記透明層の取り外される前記一部分が前記酸化物層内の前記開口部と整列する、前記透明層の一部分を、前記基板から取り外すことを含む、方法。
【請求項14】
前記構造層は、二酸化チタン、リン化ガリウム、窒化ガリウム、酸化亜鉛、二酸化スズ、アルミニウムドープ酸化亜鉛、結晶シリコン、及び窒化ケイ素から成る群から選択された材料を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記透明層が酸化物材料を含、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記複数のナノ構造は、ナノインプリントスタンプ又はリソグラフィ工程を使用して形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記透明層が酸化物材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記シリコン含有基板の前記一部分が、二フッ化キセノンを含むエッチャントを使用してエッチングされる、請求項9に記載の方法。
【請求項19】
前記シリコン含有層は、結晶シリコン、窒化ケイ素、及びアモルファスシリコンから成る群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項20】
前記酸化物層内の前記開口部から前記透明層まで延在する前記基板の前記一部分が、二フッ化キセノンを含むエッチャントを使用してエッチングされる、請求項13に記載の方法。
【国際調査報告】