(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-21
(54)【発明の名称】プロセスキットエンクロージャシステム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/673 20060101AFI20220713BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20220713BHJP
【FI】
H01L21/68 T
H01L21/68 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568439
(86)(22)【出願日】2020-05-20
(85)【翻訳文提出日】2021-11-15
(86)【国際出願番号】 US2020033755
(87)【国際公開番号】W WO2020236906
(87)【国際公開日】2020-11-26
(32)【優先日】2019-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100101502
【氏名又は名称】安齋 嘉章
(72)【発明者】
【氏名】リー ヘルダー
(72)【発明者】
【氏名】コペック ニコラス マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ボルフォブスキー レオン
(72)【発明者】
【氏名】マカリスター ダグラス アール
(72)【発明者】
【氏名】シュミット アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ハジェンズ ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】ビシュワナス ヨガナンダ サロデ
(72)【発明者】
【氏名】ババヤン スティーブン
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131BA24
5F131BB03
5F131BB23
5F131CA04
5F131CA06
5F131DA20
5F131DA23
5F131DA32
5F131DA43
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB76
5F131GA14
5F131GA30
5F131GA33
5F131GA52
5F131GA74
5F131GA76
5F131GA83
5F131GA92
5F131HA09
5F131HA12
(57)【要約】
プロセスキットエンクロージャシステムは、内部容積を囲むための表面と、第1のフィンを含む第1の支持構造と、第2のフィンを含む第2の支持構造と、プロセスキットエンクロージャシステムをウエハ処理システムのロードポートにインターフェイスするためのフロントインターフェイスを含む。第1及び第2のフィンは、プロセスキットリングキャリア及びプロセスキットリングを内部容積内で保持するためのサイズ設定及び間隔設定がされている。各々のプロセスキットリングは、プロセスキットリングキャリアの1つに固定される。プロセスキットエンクロージャシステムは、第1のプロセスキットリングを固定する第1のプロセスキットリングキャリアのプロセスキットエンクロージャシステムからウエハ処理システムまでの第1の搬送、及び第2のプロセスキットリング固定する第1のプロセスキットリングキャリアのウエハ処理システムからプロセスキットエンクロージャシステムまでの第2の自動搬送を可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセスキットエンクロージャシステムであって、
プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積を少なくとも部分的に囲む複数の表面と、
第1の複数のほぼ水平なフィンを含む第1の支持構造と、
第2の複数のほぼ水平なフィンを含む第2の支持構造であって、第1の複数のほぼ水平なフィン及び第2の複数のほぼ水平なフィンは、プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積内で複数のプロセスキットリングキャリア及び複数のプロセスキットリングを保持するようにサイズ設定及び間隔設定され、複数のプロセスキットリングの各々は、複数のプロセスキットリングキャリアの1つに固定されている第2の支持構造と、
複数の表面の1以上に結合され、プロセスキットエンクロージャシステムをウエハ処理システムのロードポートとインターフェイスするフロントインターフェイスであって、プロセスキットエンクロージャシステムは、プロセスキットエンクロージャシステムからウエハ処理システムまでの、第1のプロセスキットリングを固定する第1のプロセスキットリングキャリアの第1の自動搬送と、ウエハ処理システムからプロセスキットエンクロージャシステムまでの、第2のプロセスキットリングを固定する第2のプロセスキットリングキャリアの第2の自動搬送を可能にするフロントインターフェイスを備えたプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項2】
複数のプロセスキットリングの各々を複数のプロセスキットリングキャリアの対応する1に固定し、プロセスキットエンクロージャシステムの搬送中にプロセスキットエンクロージャシステム内で複数のプロセスキットリングキャリアの各々を固定するための1以上の保持デバイスを備える請求項1に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項3】
ロックアウトフィーチャが、固定位置にある1以上の保持デバイスに応答して、プロセスキットエンクロージャシステムとウエハ処理システムのロードポートとの係合をブロックし、
ロックアウトフィーチャが、非固定位置にある1以上の保持デバイスに応答して、プロセスキットエンクロージャシステムとウエハ処理システムのロードポートとの係合を可能にする請求項2に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項4】
1以上の保持デバイスは、
複数のプロセスキットリングキャリアの各々を固定するため、固定位置に回転可能であり、
複数のプロセスキットリングキャリアの各々を固定解除するため、非固定位置に回転可能である、請求項3に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項5】
ロボットウエハマッパーをブロックし、プロセスキットエンクロージャシステムをウエハエンクロージャシステムではないものとして識別できるようにするレジストレイションフィーチャを備えた請求項1に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項6】
複数のプロセスキットリングキャリア及び複数のプロセスキットリングを視覚認識可能とする透明ウィンドウを備えた請求項1に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項7】
第1の支持構造及び第2の支持構造は、複数のプロセスキットリングキャリア及び複数のプロセスキットリングの6つの自由度を捕捉する請求項1に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項8】
第1の支持構造は第1のコウム構造であり、第2の支持構造は第2のコウム構造であり、プロセスキットエンクロージャシステムは、
第1のコウム構造の第1のほぼ水平なフィン及び第2のコウム構造の第2のほぼ水平なフィン上に配置された空のプロセスキットリングキャリアと、
第1のコウム構造の第3のほぼ水平フィン及び第2のコウム構造の第4のほぼ水平フィン上に配置された第1のプロセスキットリングキャリアを備え、
第1のプロセスキットリングキャリアは、プロセスキットエンクロージャシステム内で空のプロセスキットリングキャリアの上方に配置され、第1のプロセスキットリングは第1のプロセスキットリングキャリアによって支持される請求項1に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項9】
第1のコウム構造の第5のほぼ水平なフィン及び第2のコウム構造の第6のほぼ水平なフィンが配置検証ウエハを支持するようにサイズ設定され、プロセスキットエンクロージャシステムは、
第1のコウム構造の第5のほぼ水平なフィン及び第2のコウム構造の第6のほぼ水平なフィン上に配置された配置検証ウエハを備え、配置検証ウエハのウエハ処理システムへの第3の自動搬送を可能にし、ウエハ処理システムで第1のプロセスキットの配置を検証する請求項8に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項10】
プロセスキットエンクロージャシステムの搬送のため、プロセスキットエンクロージャシステムの複数の表面の1以上の外面に結合された1以上のサイドハンドル、又は、
プロセスキットエンクロージャシステムの搬送のため、複数の表面の第1の外面に結合されたオーバーヘッドトランスファー(OHT)フランジの少なくとも1つを含む請求項1に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項11】
プロセスキットエンクロージャシステムのフロントインターフェイスをウエハ処理システムのロードポートとインターフェイスする工程であって、プロセスキットエンクロージャシステムは、プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積内に複数のプロセスキットリングキャリア及び複数のプロセスキットリングを含み、内部容積は、フロントインターフェイスが結合されたプロセスキットエンクロージャシステムの複数の表面によって囲まれ、
複数のプロセスキットリングの各々は、複数のプロセスキットリングキャリアのうちの1つに固定され、複数のプロセスキットリングキャリアの各々は、第1の支持構造の第1の複数のほぼ水平なフィンの対応する第1のほぼ水平なフィン及び第2の支持構造の第2の複数のほぼ水平なフィンの対応する第2のほぼ水平なフィン上に配置される工程と、
ロボットアームを使用して、プロセスキットエンクロージャシステムからウエハ処理システムへの、第1のプロセスキットリングを固定する第1のプロセスキットリングキャリアの第1の自動搬送を実行する工程と、
ロボットアーム又は追加のロボットアームを使用して、ウエハ処理システムからプロセスキットエンクロージャシステムへの、使用済みの第2のプロセスキットリングを固定する第2のプロセスキットリングキャリアの第2の自動搬送を実行する工程を含む方法。
【請求項12】
プロセスキットエンクロージャシステムのフロントインターフェイスをロードポートとインターフェイスする前に、プロセスキットエンクロージャシステムの1以上の保持デバイスによって、プロセスキットエンクロージャシステムの搬送中、プロセスキットエンクロージャシステム内で、複数のプロセスキットリングの各々を複数のプロセスキットリングキャリアの対応する1に固定する工程を含み、固定は1以上の保持デバイスを固定位置に配置することを含み、プロセスキットエンクロージャシステムのフロントインターフェイスのインターフェイスは、1以上の保持デバイスを非固定位置に配置することを含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
1以上の保持デバイスを固定位置に配置することは、プロセスキットエンクロージャシステムのロックアウトフィーチャによって、プロセスキットエンクロージャシステムとウエハ処理システムのロードポートとの係合をブロックすることを含み、
1以上の保持デバイスを非固定位置に配置することは、ロックアウトフィーチャによって、プロセスキットエンクロージャシステムをウエハ処理システムのロードポートに係合させることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
1以上の保持デバイスは、固定位置を提供する第1の回転状態を有し、
1以上の保持デバイスを非固定位置に配置することは、1以上の保持デバイスを非固定位置を提供する第2の回転状態に回転させることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項15】
プロセスキットリングキャリアの第2の自動搬送は
ロボットアームを使用して、プロセスキットエンクロージャシステムから第2のプロセスキットリングキャリアを除去する工程と、
ウエハ処理システムのプロセスチャンバからの使用済みの第2のプロセスキットリングを第2のプロセスキットリングキャリア上に配置させる工程と、
ロボットアームを使用して、第2のプロセスキットリングキャリアに固定された使用済みの第2のプロセスキットリングをプロセスキットエンクロージャシステムに挿入する工程を含み、
第1のプロセスキットリングキャリアの第1の自動搬送は、
ロボットアームを使用して、プロセスキットエンクロージャシステムから第1のプロセスキットリングキャリアに固定された第1のプロセスキットリングを除去する工程と、
第1のプロセスキットリングをプロセスチャンバに配置させる工程と、
ロボットアームを使用して、第1のプロセスキットリングキャリアをプロセスキットエンクロージャシステムに挿入する工程を含む請求項11に記載の方法。
【請求項16】
第2のプロセスキットリングキャリアは、プロセスキットエンクロージャシステムの第1のスロットから除去され、
第2のプロセスキットリングキャリアに固定された使用済みの第2のプロセスキットリングは、プロセスキットエンクロージャシステムの第1のスロットに挿入され、
第1のプロセスキットリングキャリアに固定された第1のプロセスキットリングは、第1のスロットの上方のプロセスキットエンクロージャシステムの第2のスロットから除去され、
第1のプロセスキットリングキャリアは第2のスロットに挿入される請求項15に記載の方法。
【請求項17】
プロセスキットエンクロージャシステムであって、
プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積を少なくとも部分的に囲む複数の表面と、
内部容積内に配置された第1の支持構造と、
内部容積内に配置された第2の支持構造と、
第1の支持構造の第1のほぼ水平なフィン及び第2の支持構造の第2のほぼ水平なフィン上に配置された空のプロセスキットリングキャリアと、
第1の支持構造及び第2の支持構造の対応するほぼ水平なフィン上に配置された複数のプロセスキットリングキャリアであって、複数のプロセスキットリングキャリアは、プロセスキットエンクロージャシステム内の空のプロセスキットリングキャリアの上方に配置され、対応するプロセスキットリングは、複数のプロセスキットリングキャリアの各々に固定されているプロセスキットリングキャリアと、
第1の支持構造の第3のほぼ水平なフィン及び第2の支持構造の第4のほぼ水平なフィン上に配置された配置検証ウエハであって、配置検証ウエハは、プロセスキットエンクロージャシステム内の複数のプロセスキットリングキャリアの上方に配置される配置検証ウエハを備えたプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項18】
プロセスキットエンクロージャシステムは、空のプロセスキットリングキャリアのウエハ処理システムへの第1の自動搬送、及びウエハ処理システムからプロセスキットエンクロージャシステムまでの使用済みプロセスキットリングを固定する空のプロセスキットリングキャリアの第2の自動搬送を可能にする請求項17記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項19】
プロセスキットエンクロージャシステムは、プロセスキットエンクロージャシステムからウエハ処理システムまでの、第1のプロセスキットリングを固定する第1のプロセスキットリングキャリアの第1の自動搬送、及びウエハ処理システムからプロセスキットエンクロージャシステムまでの、第2のプロセスキットリングを固定する第2のプロセスキットリングキャリアの第2の自動搬送を可能にする請求項17記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【請求項20】
プロセスキットエンクロージャシステムは、配置検証ウエハのウエハ処理システムへの第3の自動搬送を可能にし、ウエハ処理システム内での第1のプロセスキットリングの配置を検証する請求項19に記載のプロセスキットエンクロージャシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、処理チャンバ(例えば、ウエハ処理システムで用いられるもの)内のプロセスキットリング交換のための装置及び方法に係り、特に、プロセスキットリングを保持するためのエンクロージャに関する。
【背景】
【0002】
半導体処理及び他の電子機器処理では、ロボットアームを用いるプラットフォームがしばしば用いられ、ウエハ等の物体を、処理チャンバ間で、保管領域(例えば、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP))から処理チャンバへ、処理チャンバから保管領域へ等で搬送する。ウエハ処理システム等の処理システムは、基板を処理するための1以上の処理チャンバを有する。ガスを用いて、処理チャンバ内の基板をエッチングすることができる(例えば、基板は、エッチングチャンバ内の所定の位置に静電的にクランプされている間にエッチングされ得る)。1以上のプロセスキットリングが基板を取り囲むことができる(例えば、処理チャンバ、基板等の1以上の部分を保護するため)。例えば、エッジリング又はプロセスキットリングと呼ばれる円形部品が基板の外径のすぐ外側に配置され、基板を支持するチャック(例えば、静電チャック)の上面がエッチャントケミストリによりエッチングされことを防止することができる。プロセスキットリングは幾つかの異なる材料で製造することができ、様々な形状を有することができ、これらはプロセスキットリングの近くのプロセスの均一性に影響を与える。処理中、プロセスキットリングは時間の経過と伴にエッチングされ、形状の変化と処理の均一性の変化をもたらす。
【0003】
プロセスキットリングの劣化による処理均一性の変化に対処するため、プロセスキットリングはスケジュールに従って交換される。従来、プロセスキットリングを交換するため、オペレータは処理チャンバを開いて内部のプロセスキットリングにアクセスし、プロセスキットリングを手動で除去して交換し、処理チャンバを閉じる。処理チャンバが開いている間、処理チャンバ及び処理システムは、セル、毛髪、ほこり等で汚染される可能性がある。次いで、処理チャンバ及び/又は処理システムは再認証プロセスを経るが、これにより数日から数週間、処理チャンバ及び/又は処理システムがオペレーションから排除されることがある。これは、ライン歩留まり、スケジューリング、品質(例えば、システムへの変数の追加に対応する)等に影響を与える。
【概要】
【0004】
以下は、本開示の幾つかの態様の基本的な理解を提供するための、本開示の簡略化された概要である。この概要は本開示の広範な概要ではない。本開示のキーとなる又は重要な要素を特定することも、本開示の特定の実施の範囲又は請求の範囲を記述することも意図されていない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、開示の幾つかの概念を簡略化された形で提示することである。
【0005】
本開示の一態様において、プロセスキットエンクロージャシステムは、プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積を少なくとも部分的に囲む複数の表面を更に含む。プロセスキットエンクロージャシステムは、第1の複数のほぼ水平なフィンを含む第1の支持構造を更に含む。プロセスキットエンクロージャシステムは、第2の複数のほぼ水平なフィンを含む第2の支持構造を更に含む。第1の複数のほぼ水平なフィン及び第2の複数のほぼ水平なフィンは、プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積内で複数のプロセスキットリングキャリア及び複数のプロセスキットリングを保持するようにサイズ設定及び間隔設定される。複数のプロセスキットリングの各々は、複数のプロセスキットリングキャリアの1つに固定され得る。プロセスキットエンクロージャシステムは、複数の表面の1以上に結合され、プロセスキットエンクロージャシステムをウエハ処理システムのロードポートとインターフェイスするフロントインターフェイスを更に含む。プロセスキットエンクロージャシステムは、プロセスキットエンクロージャシステムからウエハ処理システムまでの、第1のプロセスキットリングを固定する第1のプロセスキットリングキャリアの第1の自動搬送と、ウエハ処理システムからプロセスキットエンクロージャシステムまでの、第2のプロセスキットリングを固定する第2のプロセスキットリングキャリアの第2の自動搬送を可能にする。
【0006】
本開示の他の態様において、方法は、プロセスキットエンクロージャシステムのフロントインターフェイスをウエハ処理システムのロードポートとインターフェイスする工程を含む。プロセスキットエンクロージャシステムは、プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積内に複数のプロセスキットリングキャリア及び複数のプロセスキットリングを含む。内部容積は、フロントインターフェイスが結合されたプロセスキットエンクロージャシステムの複数の表面によって囲まれる。複数のプロセスキットリングの各々は、複数のプロセスキットリングキャリアのうちの1つに固定される。複数のプロセスキットリングキャリアの各々は、第1の支持構造の第1の複数のほぼ水平なフィンの対応する第1のほぼ水平なフィン及び第2の支持構造の第2の複数のほぼ水平なフィンの対応する第2のほぼ水平なフィン上に配置される。方法は、ロボットアームを使用して、プロセスキットエンクロージャシステムからウエハ処理システムへの、第1のプロセスキットリングを固定する第1のプロセスキットリングキャリアの第1の自動搬送を実行する工程を更に含む。方法は、ロボットアーム又は追加のロボットアームを使用して、ウエハ処理システムからプロセスキットエンクロージャシステムへの、使用済みの第2のプロセスキットリングを固定する第2のプロセスキットリングキャリアの第2の自動搬送を実行する工程を更に含む。
【0007】
本開示の他の態様において、プロセスキットエンクロージャシステムは、プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積を少なくとも部分的に囲む複数の表面を含む。プロセスキットエンクロージャシステムは、内部容積内に配置された第1の支持構造を更に含む。プロセスキットエンクロージャシステムは、内部容積内に配置された第2の支持構造を更に含む。プロセスキットエンクロージャシステムは、第1の支持構造の第1のほぼ水平なフィン及び第2の支持構造の第2のほぼ水平なフィン上に配置された空のプロセスキットリングキャリアを更に含む。プロセスキットエンクロージャシステムは、第1の支持構造及び第2の支持構造の対応するほぼ水平なフィン上に配置された複数のプロセスキットリングキャリアを更に含む。複数のプロセスキットリングキャリアは、プロセスキットエンクロージャシステム内の空のプロセスキットリングキャリアの上方に配置され得る。対応するプロセスキットリングは、複数のプロセスキットリングキャリアの各々に固定され得る。プロセスキットエンクロージャシステムは、第1の支持構造の第3のほぼ水平なフィン及び第2の支持構造の第4のほぼ水平なフィン上に配置された配置検証ウエハを更に含む。配置検証ウエハは、プロセスキットエンクロージャシステム内の複数のプロセスキットリングキャリアの上方に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示は、同様の参照が同様の要素を示す添付図面の図において、限定としてではなく、例として示される。本開示における「1つの」又は「一」実施形態への異なる参照は必ずしも同じ実施形態に対するものではなく、そのような参照は少なくとも1つを意味することに留意すべきである。
【
図2A】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの正面図を示す。
【
図2B】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの上面図を示す。
【
図2C】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの側面図を示す。
【
図2D】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの底面図を示す。
【
図2E】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの背面図を示す。
【
図2F】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造及び保持デバイスを示す。
【
図3A】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のコンテンツの断面図を示す。
【
図3B】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のプロセスキットリングキャリア上に配置されたプロセスキットリングの断面図を示す。
【
図3C】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のプロセスキットリングキャリアの上面図を示す。
【
図3D】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のプロセスキットリングキャリア上に配置された保持デバイス及びプロセスキットリングの上面図を示す。
【
図3E】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のプロセスキットリングキャリア上に配置されたプロセスキットリングを固定する保持デバイスの上面図を示す。
【
図4A】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のコンテンツの断面図を示す。
【
図4B】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のプロセスキットリングキャリア上に配置されたプロセスキットリングの断面図を示す。
【
図4C】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のプロセスキットリングキャリアの上面図を示す。
【
図4D】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のプロセスキットリングキャリア上に配置された保持デバイス及びプロセスキットリングの上面図を示す。
【
図4E】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムの支持構造のフィン上のプロセスキットリングキャリア上に配置されたプロセスキットリングを固定する保持デバイスの上面図を示す。
【
図4I】特定の実施形態によるプロセスキットエンクロージャシステムのコンテンツ及びフィンの断面図を示す。
【
図5】特定の実施形態による処理チャンバ内のプロセスキットリング交換のための方法を示す。
【実施形態の詳細な説明】
【0009】
本明細書に記載の実施形態は、プロセスキットエンクロージャシステムに関する。プロセスキットリングは、処理チャンバ内の基板及び/又は基板支持アセンブリの一部を取り囲んで、処理チャンバのコンポーネントを保護する(例えば、基板支持アセンブリを保護する)ことができる。基板がエッチャントケミストリによってエッチングされると、プロセスキットリングは時間の経過と伴に劣化する可能性がある。劣化したプロセスキットリングは、処理の不均一性につながる(例えば、処理された基板の不均一性、プロセスの不均一性等)。不均一性を回避するため、プロセスキットリングは定期的に交換される必要がある。従来、プロセスキットリングを交換するため、処理チャンバが開かれる。開かれた後、処理チャンバは長い再認証プロセスを経る。再認証プロセスは、ライン歩留まり、スケジューリング、品質、ユーザー時間、使用エネルギー等に影響を与る。
【0010】
本明細書に開示されるデバイス、システム及び方法は、プロセスキットエンクロージャシステム(例えば、1又は複数のプロセスキットリングを含むように構成されたフロントオープニングユニファイドポッド(FOUP))を使用して、(例えば、プロセスチャンバを開かずに)プロセスキットリングの自動交換を可能にする。プロセスキットエンクロージャシステムは、プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積を少なくとも部分的に囲む表面を含むことができる。例えば、プロセスキットエンクロージャシステムは、側壁、上面カバー、底面及びドアを含むことができる。プロセスキットエンクロージャシステムは、フロントインターフェイス(例えば、ドアフレーム等)を含むことができ、ウエハ処理システムのロードポート(例えば、ファクトリインターフェイスのポート)とインターフェイスする。搬送のためにプロセスキットエンクロージャシステムのフロントインターフェイスにドアを取り付け、フロントインターフェイスをロードポートに係合させるため、ドアを除去することができる。プロセスキットエンクロージャシステムは、第1のほぼ水平なフィンを含む第1の支持構造と、第2のほぼ水平なフィンを含む第2の支持構造とを含むことができる。第1のほぼ水平なフィン及び第2のほぼ水平なフィンは、コンテンツ(例えば、1以上のプロセスキットリング、空のプロセスキットリングキャリア、プロセスキットリングキャリア上に配置されたプロセスキットリング、配置有効ウエハ等)を保持するために、サイズ設定及び間隔設定され得る。プロセスキットエンクロージャシステムは、コンテンツ(例えば、プロセスキットリングキャリア上に固定された新しいプロセスキットリング等)のウエハ処理システムへの自動搬送、及びコンテンツ(プロセスキットリングキャリアに固定された使用済みプロセスキットリング等)のウエハ処理システムからプロセスキットエンクロージャシステムへの自動搬送を可能にし得る。
【0011】
本明細書に開示されるデバイス、システム、及び方法は、従来の解決策よりも有利である。プロセスキットエンクロージャシステムは、ウエハ処理システムのロードポートとインターフェイスし、プロセスチャンバを開かずに、またプロセスチャンバのその後の再認証プロセスなしに、プロセスキットリングの交換を可能にすることができる。ロードポートは、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)等の様々なタイプのエンクロージャシステムを受容するように構成され得る。ロードポートは、プロセスキットエンクロージャシステムのフロントインターフェイスをシールして、ウエハ処理システム(ファクトリインターフェイス)への汚染を防ぎ、有害ガスがウエハ処理システム(ファクトリインターフェイス)から排出されるのを防ぐことができる。プロセスキットエンクロージャシステムは、ウエハ処理システムのロボットアームが使用済みプロセスキットリングをウエハ処理システムから除去し、プロセスキットエンクロージャシステムに配置するため、空のプロセスキットリングキャリアを含むことができる。プロセスキットエンクロージャシステムは、ロボットアームがウエハ処理システムで使用済みプロセスキットリングを交換するため、使用することができるプロセスキットリングを含むことができる。プロセスキットエンクロージャシステムは、ロボットアームがプロセスキットリングの配置を検証するため、使用することができる配置検証ウエハを含むことができる。プロセスキットエンクロージャシステムは、プロセスキットリングの除去、プロセスキットリングの交換、及びプロセスキットリングの配置の検証を、処理システムに取り付けられたプロセスチャンバを開かずに、また従来の再認証プロセスを経ることなく可能にすることができる。プロセスキットリングを交換するため、プロセスキットエンクロージャシステムを使用すると、従来の解決手段よりも、ラインの歩留まり、スケジューリング、品質、ユーザー時間、使用エネルギー等への影響が少なくなる。
【0012】
図1は、本開示の一態様による処理システム100(例えば、ウエハ処理システム)を示す。処理システム100は、カセット(例えば、FOUP)102に結合され、ウエハ及び/又は他の基板を処理システム100に出し入れし得る複数のロードポート128を含むファクトリインターフェイス101を含む。ファクトリインターフェイスは、ロードポート128に結合され、プロセスキットリング等のコンテンツ110を処理システム100に出し入れするプロセスキットエンクロージャシステム130(例えば、カセット、FOUP等)を含むことができる。
【0013】
ロードポート128は、垂直開口部を形成する前部インターフェイスを含むことができる。また、ロードポート128は水平表面を有することができる。FOUPは垂直開口部を形成するフロントインターフェイスを有することができる。FOUPのフロントインターフェイスは、ロードポート128のフロントインターフェイスとインターフェイスするようなサイズにすることができる(例えば、FOUPの垂直開口部は、ロードポート128の垂直開口部とほぼ同じサイズであってもよい)。FOUPはロードポート128の水平表面に配置することができ、FOUPの垂直開口部はロードポート128の垂直開口部と整列することができる。FOUPのフロントインターフェイスは、ロードポート128のフロントインターフェイスと相互接続され得る(例えば、クランプされる、固定される、シールされる)。FOUPの底部プレート(例えば、ベースプレート)は、ロードポートの水平面と係合するフィーチャ(例えば、ロードポートキネマティックピンフィーチャ、ロードポートデータムピンクリアランス、及び/又はFOUPドッキングトレイラッチクランプフィーチャと係合する凹部のようなロードフィーチャ)を有することができる。また、プロセスキットエンクロージャシステム130は、ロードポート128のフロントインターフェイスとインターフェイスするようにサイズ設定されたフロントインターフェイスを有する。プロセスキットエンクロージャシステム130は、ロードポート128の水平面に配置されることができ、プロセスキットエンクロージャシステム130の垂直開口部は、ロードポート128の垂直開口部と整列することができる。プロセスキットエンクロージャシステム130は、ロードポート128のフロントインターフェイスと相互接続し得る。プロセスキットエンクロージャシステム130は、ロードポート128の水平面と係合するフィーチャを有するベースプレートを有する。プロセスキットエンクロージャシステム130は、FOUP及びウエハを含むカセットに使用されるのと同じロードポート128にインターフェイスすることができる。
【0014】
また、プロセスキットエンクロージャシステム130は、コンテンツ110(例えば、1以上のプロセスキットリング、空のプロセスキットリングキャリア、プロセスキットリングキャリア上に配置されたプロセスキットリング、配置検証ウエハ等)の1以上のアイテムを含むことができる。例えば、プロセスキットエンクロージャシステム130は、ファクトリインターフェイス101(例えば、ロードポート128)に結合されることができ、これによって、使用済みプロセスキットリングの交換のため、プロセスキットリングキャリア上のプロセスキットリングを処理システム100に自動搬送することが可能なる。
【0015】
また、処理システム100は、ファクトリインターフェイス101を各々の脱ガスチャンバ104a、104bに結合する第1の真空ポート103a、103bを含むことができる。第2の真空ポート105a、105bは、各々の脱ガスチャンバ104a、104bに結合され、脱ガスチャンバ104a、104bと搬送チャンバ106との間に配置されることができ、これによって、ウエハ及びコンテンツ110(例えば、プロセスキットリング)の搬送チャンバ106への搬送が容易になる。幾つかの実施形態では、処理システム100は、1以上の脱ガスチャンバ104及び対応する数の真空ポート103、105を含み、及び/又は、使用する(例えば、処理システム100は、単一の脱ガスチャンバ104、単一の第1の真空ポート103、及び単一の第2の真空ポート105を含むことができる)。搬送チャンバ106は、周囲に配置され、それに結合された複数の処理チャンバ107(例えば、4つの処理チャンバ107、サイズ処理チャンバ等)を含む。処理チャンバ107は、各々のポート108(例えば、スリット弁等)を介して、搬送チャンバ106に結合される。幾つかの実施形態では、ファクトリインターフェイス101はより高い圧力(例えば、大気圧)にあり、搬送チャンバ106はより低い圧力にある。各々の脱ガスチャンバ104(例えば、ロードロック、圧力チャンバ)は、脱ガスチャンバ104をファクトリインターフェイス101からシールするための第1のドア(例えば、第1の真空ポート103)、及び脱ガスチャンバ104を搬送チャンバ106からシールするための第2のドア(例えば、第2の真空ポート105)を有することができる。第1のドアが開き、第2のドアが閉じている間、コンテンツはファクトリインターフェイス101から脱ガスチャンバ104に搬送され得る。第1のドアを閉じ、脱ガスチャンバ内の圧力を搬送チャンバ106に一致するように低下させ、第2のドアを開き、コンテンツを脱ガスチャンバ104から搬出することができる。ローカルセンタファインディング(LCF)を、(処理チャンバ107に入る前、処理チャンバ107を去った後に)、搬送チャンバ106内のコンテンツを整理するために用いることができる。
【0016】
処理チャンバ107は、エッチングチャンバ、堆積チャンバ(原子層堆積、化学蒸着、物理蒸着、又はそれらのプラズマ強化バージョンを含む)、アニールチャンバ等のうちの1以上を含むことができる。幾つかの処理チャンバ107(例えば、エッチングチャンバ等)は、その中にプロセスキットリング(例えば、エッジリング、処理リング、サポートリング、スライディングリング、石英リング等)を含むことができ、これらは時々交換されるべきである。従来のシステムは、プロセスキットリングを交換するためのオペレータによる処理チャンバの分解に関連しているが、処理システム100は、オペレータによる処理チャンバ107の分解なしにプロセスキットリングの交換を容易にするように構成される。
【0017】
ファクトリインタフェイス101は、ファクトリインターフェイスロボット111を含む。ファクトリインターフェイスロボット111はロボットアームを含むことができ、選択的コンプライアンスアセンブリロボットアーム(SCARA、例えば、2リンクSCARAロボット、3リンクSCARAロボット、4リンクSCARAロボット等)であってもよいか、又はそれらを含むことができる。ファクトリインターフェイスロボット111は、ロボットアームの端部にエンドエフェクタを含むことができる。エンドエフェクタは、ウエハ等の特定の物体を持ち上げて、処理するように構成することができる。代替的に、エンドエフェクタは、プロセスキットリング(エッジリング)等のオブジェクトを処理するように構成することができる。ファクトリインターフェイスロボット111は、カセット102(例えば、FOUP)とステーション104a、104bの間でオブジェクトを搬送するように構成することができる。
【0018】
搬送チャンバ106は搬送チャンバロボット112を含む。搬送チャンバロボット112は、ロボットアームの端部にエンドエフェクタを備えたロボットアームを含むことができる。エンドエフェクタは、ウエハ等の特定のオブジェクトを処理するように構成することができる。搬送チャンバロボット112は、SCARAロボットであってもよいが、幾つかの実施形態では、ファクトリインターフェイスロボット111よりも少ないリンク及び/又は少ない自由度を有することができる。
【0019】
コントローラ109は処理システム100の様々な態様を制御する。コントローラ109は、コンピューティングデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、マイクロコントローラ等)であってもよい、及び/又は、それを含むことができる。コントローラ109は1以上の処理デバイスを含むことができ、これらは汎用処理デバイス(例えば、マイクロプロセッサ、中央処理ユニット等)であってもよい。より具体的には、処理デバイスは、コンプレックスインストラクションセットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、リデューストインストラクションセットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、ベリーロングインストラクションワード(VLIW)マイクロプロセッサ、又は他のインストラクションセットを実行するプロセッサ又はインストラクションセットの組み合わせを実行するプロセッサであってもよい。また、処理デバイスは特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ等のような1以上の特殊用途の処理デバイスであってもよい。コントローラ109は、データストレージデバイス(例えば、1以上のディスクドライブ、及び/又はソリッドステートドライブ)、メインメモリ、スタティックメモリ、ネットワークインターフェイス、及び/又は他のコンポーネントを含むことができる。コントローラ109は、本明細書に記載の方法又はプロセスのいずれか1つ又は複数を実行するための命令を実行することができる。命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶させることができ、これはメインメモリ、スタティックメモリ、二次記憶デバイス、及び/又は処理デバイス(命令の実行中)を含むことができる。コントローラ109は、実施形態では、ファクトリインターフェイスロボット111及びウエハ搬送チャンバロボット112から信号を受信し、それらに制御を送信することができる。
【0020】
図1は、コンテンツ110(例えば、プロセスキットリングキャリアに結合されたプロセスキットリング)の処理チャンバ107への搬送を概略的に示す。本開示の一態様によれば、コンテンツ110は、ファクトリインターフェイス101内のファクトリインターフェイスロボット111を介してプロセスキットエンクロージャシステム130から除去される。ファクトリインターフェイスロボット111は、コンテンツ110を第1の真空ポート103a、103bのうちの1つを介して、各々の脱ガスチャンバ104a、104bに搬送する。搬送チャンバ106内に配置された搬送チャンバロボット112は、第2の真空ポート105a又は105bを介して、脱ガスチャンバ104a、104bのうちの1つからコンテンツ110を除去する。搬送チャンバロボット112は、コンテンツ110を搬送チャンバ106に移動させ、ここでコンテンツ110は、各々のポート108を介して処理チャンバ107に搬送され得る。
図1には明確には示されていないが、コンテンツ110の搬送は、プロセスキットリングキャリア上に配置されたプロセスキットリングの搬送、空のプロセスキットリングキャリアの搬送、配置検証ウエハの搬送等を含むことができる。
【0021】
図1はコンテンツ110の搬送の一例を示すが、他の例も意図される。例えば、プロセスキットエンクロージャシステム130は、搬送チャンバ106(例えば、搬送チャンバ106内のロードポートを介して)に結合され得ることが意図される。搬送チャンバ106から、コンテンツ110は搬送チャンバロボット112によって処理チャンバ107にロードされ得る。更に、コンテンツ110は、基板支持ペデスタル(SSP)にロードされ得る。追加のSSPを、図示されたSSPの反対側のファクトリインターフェイス101と連通して配置することができる。処理されたコンテンツ110(例えば、使用済みプロセスキットリング)は、本明細書に記載された任意の方法とは逆の方法で、処理システム100から除去され得ることが意図される。複数のプロセスキットエンクロージャシステム130、又はプロセスキットエンクロージャシステム130とSSPの組み合わせを利用する場合、1つのSSP又はプロセスキットエンクロージャシステム130を未処理のコンテンツ110(例えば、新しいプロセスキットリング)に使用し、他のSSP又はプロセスキットエンクロージャシステム130を処理されたコンテンツ110(例えば、使用済みプロセスキットリング)を受け取るために使用できることが意図される。
【0022】
幾つかの実施形態では、プロセスキットリングキャリアの上面に固定されたプロセスキットリングをプロセスキットエンクロージャシステム130に格納し、ファクトリインターフェイスロボット111は、ファクトリインターフェイスロボット111のエンドエフェクタをプロセスキットリングキャリアの下方のプロセスキットエンクロージャシステム130に挿入し、プロセスキットリングキャリアをリフトし、プロセスキットエンクロージャシステム130から抜き出し、処理システム内のロボット上で、プロセスキットリングキャリアに固定されたプロセスキットリングを搬送することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットリングは、プロセスキットエンクロージャシステム200内に格納される(例えば、プロセスキットリングキャリアに固定されることなく)。ファクトリインターフェイスロボット111は、処理システム100又はプロセスキットエンクロージャシステム130内から空のプロセスキットリングキャリアを取得し、空のプロセスキットリングキャリアを使用して、プロセスキットエンクロージャシステム130からプロセスキットリングを除去し、処理システム100内のプロセスキットリングキャリアに固定されたプロセスキットリングを搬送することができる。幾つかの実施形態では、ファクトリインターフェイスロボット111は、プロセスキットエンクロージャシステム130からプロセスキットリングを除去し、プロセスキットリングキャリアを使用することなく、処理システム100内でプロセスキットリングを搬送することができる。
【0023】
図2Aは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム200の正面図を示す。プロセスキットエンクロージャシステム200は、プロセスキットリング242をしっかりと保持し、ウエハ処理システム(例えば、
図1の処理システム100)内でプロセスキットリング242の交換を可能にするため用いることができる。
【0024】
プロセスキットエンクロージャシステム200は、プロセスキットエンクロージャシステム200の内部容積202を少なくとも部分的に囲む表面を含む。内部容積202を囲むプロセスキットエンクロージャシステム200の表面は、1以上の側壁210(例えば、右側壁210A、左側壁210B等)、底面212、ベースプレート214、上部カバー216、ドアフレーム250(
図2C参照)、及びドア252(
図2C参照)を含むことができる。プロセスキットエンクロージャシステム200のドア252は取り外し可能であってもよい。例えば、ドア252は、プロセスキットエンクロージャシステム200の搬送のため、プロセスキットエンクロージャシステム200に取り付けることができる。ドア252をプロセスキットエンクロージャシステム200から除去し、プロセスキットエンクロージャシステム200の1以上の表面に結合されたプロセスキットエンクロージャシステム200のフロントインターフェイス(例えば、ドアフレーム250)を露出させ、プロセスキットエンクロージャシステム200をウエハ処理システムのロードポートとインターフェイスさせることができる。
【0025】
プロセスキットエンクロージャシステム200は、1以上のFOUP基準(例えば、サイズ、重量、インターフェイス、ハンドルクリアランス等)を満たしていてもよい。例えば、プロセスキットエンクロージャシステム200は、基板FOUPとして、ウエハ処理システムのロードポートとインターフェイスすることができる。プロセスキットエンクロージャシステム200は、1人でリフトできよう35ポンド(lbs)未満の重量を有することができる。プロセスキットエンクロージャシステム200は、1以上の半導体製造デバイス及び材料国際(SEM)規格を満たすことができる(例えば、SEMI E15.1に従うFOUPドア、SEMI47.1に従うロードポート上のドック、SEMI E57に従うキネマテックピン上に配置する等)。
【0026】
1以上の支持構造230がプロセスキットエンクロージャシステム200の内部容積202に含まれ得る。幾つかの実施形態では、2つの支持構造230が内部容積202に配置され、コンテンツ(例えば、
図1のコンテンツ110)を支持する。幾つかの実施形態では、3つの支持構造230が内部容積202内に配置され、コンテンツ(例えば、
図1のコンテンツ110)を支持する(例えば、
図4C~E参照)。幾つかの実施形態では、4つの支持構造230が内部容積202内に配置され、コンテンツ(例えば、
図1のコンテンツ110)を支持する(例えば、
図3C~E参照)。また、他の個数の支持構造を用いることも可能である。
【0027】
幾つかの実施形態では、支持構造230はコウム(櫛形)構造である。支持構造230はプラスチック(例えば、ポリエチレン)で製造することができ、強化材料を支持構造230内に配置することができる(例えば、炭素繊維充填物、支持構造を通る1以上の強化材料の垂直ロッド等)。各々の支持構造230は、コンテンツを支持するため、1以上のフィン232(例えば、ほぼ水平なフィン)を含むことができる。コンテンツの各々のアイテムは、ほぼ水平であり、互いにほぼ平行である2つ以上のフィン(例えば、支持構造230Aのフィン232A及び支持構造230Bのフィン232B)によって支持され得る。支持構造230はコンテンツを支持し、これによって、ウエハ処理システムのロボットアーム上のエンドエフェクタがコンテンツの下方に挿入され、コンテンツをリフトし、プロセスキットエンクロージャシステム200からコンテンツを引き出すことが可能になる。
【0028】
実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200は、2つ、3つ、又は4つの支持構造230を含むことができる。支持構造230の上面は、ブリッジブラケット234によって互いに結合され得る(
図2F参照)。支持構造230の下面はベースプレート214に結合され得る。フィン232の上面は、プロセスキットリングキャリア240の周囲(例えば、側壁、下面)に近接する表面とインターフェイスするためのフィーチャ(例えば、くぼみ、凹部)を含むことができる。例えば、各々のフィン232の上面は凹部を有することができ、プロセスキットリングキャリア240は凹部に配置され得る。幾つかの実施形態では、フィン232は、プロセスキットリングキャリア240のコーナー(例えば、周囲がカーブから平坦に移行する場所)を支持する。
【0029】
支持構造230のフィン232は、プロセスキットリング242の上面と、プロセスキットリング242の真上にあるフィン232の下面との間にクリアランスを提供するようなサイズ及び間隔を有することができ、これによって、フィン232凹部の高さ、ロボットアームの垂下と公差、及びフィン間の公差を許容することが可能になる。
【0030】
プロセスキットエンクロージャシステム200の内部容積202は、ウエハ処理システムへの自動搬送のため、少なくとも1つのプロセスキットリング242(例えば、支持構造230の対応するフィン232によって支持される)を含むことができる。ロボットアームはプロセスキットリング242をプロセスキットエンクロージャシステム200から除去して、プロセスキットリング242をウエハ処理システムのプロセスチャンバに自動搬送することができる。ロボットアームは使用済みプロセスキットリングをプロセスチャンバから除去し、プロセスキットエンクロージャシステム200へ自動搬送することができる。
【0031】
プロセスキットエンクロージャシステム200内のプロセスキットリング242は、プロセスキットリングキャリア240の上面に固定され得る。ロボットアームは、プロセスキットエンクロージャシステム200からプロセスキットリング242を除去することができる。これは、エンドエフェクタをプロセスキットリングキャリア240の下方でプロセスキットエンクロージャシステム200に挿入し、プロセスキットリングキャリア240及びプロセスキットリング242をリフトし(例えば、エンドエフェクタの上面の少なくとも一部がプロセスキットリングキャリア240の下面の少なくとも一部に接触することにより)、及びプロセスキットリングキャリア240の上面に固定されたプロセスキットリング242と共にプロセスキットリングキャリア240を取り出すことにより行われる。支持構造230Aのフィン242と支持構造230のフィン232の間の空間は、エンドエフェクタが、フィン232に接触することなく、支持構造230Aのフィン232から支持構造230Bのフィン232に及ぶコンテンツに入り、持ち上げることを可能にすることができる。
【0032】
本明細書に記載されるように、プロセスキットリングキャリア240上のプロセスキットリング242とは、プロセスキットリングキャリア240上に配置された1以上のプロセスキットリングを意味し得る。例えば、プロセスキットリング242は、プロセスキットリングキャリア240上に配置された2つ以上のエッジリング、プロセッシングリング、サポートリング、スライディングリング、石英リング等を含み得る。
【0033】
幾つかの実施形態では、プロセスキットリング242はフィン232上に直接配置されることができ、ロボットアームは、(例えば、ウエハ処理システム内から)プロセスキットリングキャリア240を取得し、プロセスキットリング242をリフトすることができる。幾つかの実施形態では、ロボットアームは、プロセスキットリングキャリア240を使用せずにプロセスキットリング242をリフトすることができる。1以上のプロセスキットリング242を各々のプロセスキットリングキャリア240に配置することができる。例えば、2つ又は3つのプロセスキットリング242は、プロセスキットリングキャリア240上で、互いに入れ子にすることができる(例えば、第1の直径の第1のプロセスキットリング、第1のプロセスキットリング内に収まるサイズの第2の直径の第2のプロセスキットリング、及び第2のプロセスキットリング内に収まるサイズの第3の直径の第3のプロセスキットリング)。
【0034】
各々の支持構造230は、プロセスキットエンクロージャシステム200の内部容積202内でコンテンツを保持するようなサイズ及び間隔の複数のフィン232を含むことができる。例えば、支持構造230の実質的に平行なフィン232の1以上のセットは、空のプロセスキットリングキャリア240を支持することができる(例えば、実質的に平行なフィン232の第1のセットは、空のプロセスキットリングキャリア240Aを支持し、実質的に平行なフィン232の第2のセットは、空のプロセスキットリングキャリア240Bを支持する)。支持構造230の実質的に平行なフィン232の1以上のセットは、プロセスキットリングキャリア240に固定されたプロセスキットリング242を備えたプロセスキットリングキャリア240を支持することができる。幾つかの実施形態では、支持構造230は、プロセスキットリングキャリア240に固定されている対応するプロセスキットリング242と共に、1、2、3、4、5、6、7、8、又は他の幾つかの個数のプロセスキットリングキャリア240を支持する。幾つかの実施形態では、支持構造230のフィン232は、ウエハ処理システム内の処理チャンバと同じ個数だけ、プロセスキットリングキャリア240に固定された対応するプロセスキットリング242と共に、プロセスキットリングキャリア240を保持する。例えば、ウエハ処理システムが6つの処理チャンバを有する場合、プロセスキットエンクロージャシステム200は、6つのプロセスキットリング242(例えば、対応するプロセスキットリングキャリア240に固定されている)を含むことができる。ウエハ処理システムが8つの処理チャンバを有する場合、プロセスキットエンクロージャシステム200は、8つのプロセスキットリング242(例えば、対応するプロセスキットリングキャリア240に固定されている)を含むことができる。
【0035】
支持構造230の実質的に平行なフィン232のセットは、配置検証ウエハ244(例えば、多フィーチャウエハ)を支持することができる。幾つかの実施形態では、配置検証ウエハ244は、処理システムによって処理されるウエハと同様のサイズであってもよい。配置検証ウエハ244は実質的に平行なフィン232のセット上に配置することができ、配置検証ウエハ244のウエハ処理システムへの自動搬送を可能にし、ウエハ処理システムにおけるプロセスリングキット242の配置を検証する。配置検証ウエハ244の支持に使用されるフィンは、プロセスキットリング及び/又はプロセスキットリングキャリアの支持に使用されるフィンとは異なる間隔及び/又はサイズを有することができる。
【0036】
実質的に平行なフィン232の各々のセットは、コンテンツをサポートするためのスロットを形成ることができる。プロセスキットエンクロージャシステム200の1以上の下部スロット(例えば、最も低いスロット)の各々は、空のプロセスキットリングキャリア240を支持することができる。プロセスキットエンクロージャシステム200の上部スロット(例えば、トップスロット)は、配置検証ウエハ244をサポートすることができる。1以上の中間スロット(例えば、空のプロセスキットリングキャリア240の上方、配置検証ウエハ244の下方)の各々は、プロセスキットリング242を支持するプロセスキットリングキャリア240を支持することができる。実質的に平行なフィン232の1以上のセット(例えば、プロセスキットリングキャリア240上のプロセスキットリング242のためのスロット)は、対応するプロセスキットリング配向ブラケットを含むことができる。各々のプロセスキットリング配向ブラケットは、プロセスキットリング242の内面の平坦な部分と係合する1以上の突出部(例えば、ピン等)を有し、プロセスキットリング242の動き(例えば、回転、x及びy方向の動き等)を制約することができる。プロセスキットリング242の1以上の突出部、及びプロセスキットリングキャリア240の1以上のフィーチャ(例えば、ピンコンタクト、凹部等)は、プロセスキットリング242の動きを制約することができる。
【0037】
ロボットアームは、下部スロットからコンテンツ(例えば、空のプロセスキットリングキャリア240、プロセスキットリング242を固定するプロセスキットリングキャリア240)を除去し、使用済みコンテンツ(例えば、ウエハ処理システムからの使用済みプロセスキットリング)を空の下部スロットに配置し、使用済みコンテンツによる汚染が他のコンテンツ(例えば、新しいプロセスキットリング242、配置検証ウエハ244等)上に落下することを回避することができる。例えば、1以上のロボットアームは、第1のスロットから空のプロセスキットリングキャリア240Aを除去し、空のプロセスキットリングキャリア240Aを使用して使用済みプロセスキットリングを回収し、第1のスロットで新たな完全なプロセスキットリングキャリア240A及びサポートされている使用済みを交換することができる。次に、ロボットアームは、プロセスキットリングキャリア240Cに固定されている新しいプロセスキットリング242Cを、第1及び第2のスロットの上方の第3のスロットから取り外し、プロセスキットリング242Cをプロセスチャンバ内に配置し、空のプロセスキットリングキャリア240Cを第3のスロットに戻すことができる。このプロセスは、次のプロセスキットリング交換等のため、プロセスキットリングキャリア240B及びプロセスキットリング242D及びプロセスキットリングキャリア240D等を用いて繰り返すことができる。
【0038】
プロセスキットエンクロージャシステム200の上部は、クリーンなプロセスキットリング242を含むことができ、下部セクションは、汚れたプロセスキットリング242及び空のプロセスキットリングキャリア240を含むことができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200は、1以上の物理的な仕切りを含む。上部セクションと下部セクションは、汚染を避けるため、物理的な仕切りによって分離することができる。幾つかの実施形態では、汚れたプロセスキットリング242は、クリーンなプロセスキットリング242の下のプロセスキットエンクロージャシステム200に挿入され得る。幾つかの実施形態では、第1のプロセスキットエンクロージャシステム200は、汚れたプロセスキットリング242及び空のプロセスキットリングキャリアに使用することができ、第2のプロセスキットエンクロージャシステム200はクリーンなプロセスキットリング242に使用することができる。
【0039】
プロセスキットエンクロージャシステム200を搬送するため、1以上のハンドル122をプロセスキットエンクロージャシステム200の対応する表面(例えば、外面、側壁210)に結合することができる。例えば、ハンドル222Aは側壁210Aに結合することができ、ハンドル222Bは側壁210Bに結合することができる。ハンドル222は、プロセスキットエンクロージャシステム200を手動でリフトし、搬送するように構成することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200を搬送するため、オーバーヘッド搬送(OHT)フランジが、プロセスキットエンクロージャシステム200の外面(例えば、上部カバー216)に結合される。
【0040】
プロセスキットエンクロージャシステム200は、レジストレイションフィーチャ220(例えば、底面212に結合又は一体化される)を含むことができる。レジストレイションフィーチャ220はロボットの較正に用いることができる。レジストレイションフィーチャ220は、ロボットウエハマッパーをブロックすることができる。レジストレイションフィーチャ220は、プロセスキットエンクロージャシステム200をウエハエンクロージャシステムではないものとして(例えば、ウエハを運ぶ従来のFOUPではないものとして)識別することを可能にする。レジストレイションフィーチャ220は、プロセスキットエンクロージャシステム200をプロセスキットエンクロージャシステム200として識別することを可能する。レジストレイションフィーチャは、特定のプロセスキットエンクロージャシステム200又はプロセスキットエンクロージャシステム200のコンテンツの種類の識別を可能にする。例えば、レジストレイションフィーチャ220は、プロセスキットエンクロージャシステム200が、プロセスキットリングキャリア240上に配置されたプロセスキットリング242を支持していることを表示することができる。幾つかの実施形態では、レジストレイションフィーチャ220は、単純なタブ、ペグ、突出部等である。ファクトリインターフェイスロボットは、FOUP内のコンテンツのウエハマッピングを実行するように構成され、FOUPのウエハの数、ウエハの配置等を決定することができる。しかしながら、プロセスキットリング及びプロセスキットリングキャリアは、ウエハが一般的に配置される場所とは異なる予期しない場所にある場合がある。ウエハマッピングを実行するため、ロボットアームは、エンドエフェクタ又は他のウエハマッパーヘッドをプロセスキットエンクロージャシステム200の底部に移動させて、ウエハマッピングプロセスを開始することができる。しかしながら、エンドエフェクタ及び/又はマッパーヘッドは、レジストレイションフィーチャ220に出会い、ウエハマッピングプロセスを終了させることができる。レジストレイションフィーチャ220の存在は、プロセスキットエンクロージャシステム200が、従来のウエハ含有FOUPではなく、ロードポートに係合していることをコントローラ190に示す信号を提供することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200は、レジストレイションフィーチャ220(例えば、FI(フロントインターフェイス)ロボットマッピングを介したFOUPタイプ認識フィーチャ)、及び/又は自動較正フィーチャ(例えば、FIロボット自動較正フィーチャ)を含む。レジストレイションフィーチャ220はドアフレーム250の近くに配置することができ、自動較正フィーチャは、プロセスキットエンクロージャシステム200の内部の底面の中心の近く(例えば、ベースプレート214の近く)から突出することができる。
【0041】
幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200の1以上の表面は、プロセスキットリングキャリア240及びプロセスキットリング242の視覚による観察を可能にする透明なウィンドウ218を有する。例えば、プロセスキットエンクロージャシステム200の背面はウィンドウ218(例えば、
図2A及び2Eを参照)を有することができ、及び/又はプロセスキットエンクロージャシステム200の上部カバー216は、ウィンドウ218(例えば、
図2Bを参照)を有することができる。ウィンドウによりオペレータがプロセスキットエンクロージャシステムのコンテンツを視覚的に検査して、例えば、プロセスキットリング、及び/又はプロセスキットリングキャリアがそこに正しく格納されていると決定することが可能になる。
【0042】
ウエハ処理システムからプロセスキットエンクロージャシステム200に入るコンテンツは、その上に腐食性物質(例えば、臭化水素(HBr))を有している場合がある。プロセスキットエンクロージャシステム200は、ウエハ処理システムのロードポートに対してシールされ、ウエハ処理システム及びプロセスキットエンクロージャシステム200からの腐食性物質の漏出を回避することができる。プロセスキットエンクロージャシステム200は、プロセスキットエンクロージャシステムを洗浄するため(例えば、内部表面及びフィーチャの除染)、ウエハ処理システムのロードポートに対してシールされ得る。プロセスキットエンクロージャシステムに関連(例えば、配置、結合)する任意の電子機器(例えば、バッテリ、通信、センサー、マイクロコントローラユニット(MCU)等)はシールされ得る。
【0043】
プロセスキットエンクロージャシステム200の材料は、腐食性物質(例えば、HBr)と適合性を有することができる。例えば、プロセスキットエンクロージャシステム200の材料は、ポリエチレン、アクリロニトリルエチレンプロピレンジエンモノマー(AEPDM)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)、パーフルオロエラストマー(FFKM)(例えば、Chemraz(商標名))、フルオロエラストマー材料(FKM)(例えば、Viton(商標名))、及び/又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(例えば、Teflon(商標名))の1以上を含むことができる。プロセスキットエンクロージャシステム200は、パージポート(例えば、ベースプレート114内等)を有することができる。パージポートは、窒素パージ(例えば、N2パージ)に用いることができる。例えば、使用済みプロセスキットリング242がプロセスキットエンクロージャシステム200に搬送された後、パージポートを使用して、プロセスキットエンクロージャシステム200から汚染物質を洗浄することができる(例えば、窒素ガスをプロセスキットエンクロージャシステム200に送って、プロセスキットエンクロージャシステム200からHBr等を排気する)。1以上の第1のパージポートを用いてガスをプロセスキットエンクロージャシステム200に押し込むことができ、1以上の第2のパージポートを用いてプロセスキットエンクロージャシステム200からガスを除去することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200はパージポートを有しない。
【0044】
プロセスキットエンクロージャシステム200のベースプレート214は、支持構造230の下面がベースプレート214と係合することを可能にするフィーチャ(例えば、位置決めピン、取付けホール)を含むことができる(例えば、底面212は、支持構造230をベースプレート214と係合させるための対応するホールを形成することができる)。
【0045】
ベースプレート214は、保持デバイス260(例えば、
図2F参照)の下面がベースプレート214と係合する(例えば、回転可能に結合する)ことを可能にするフィーチャ(例えば、ベアリング面)を含むことができる。
【0046】
ベースプレート214は、プロセスキットエンクロージャシステム200の底面212がベースプレート214と係合することを可能にするフィーチャ(例えば、取付けホール)を含むことができる。
【0047】
ベースプレート214は、ドアフレームがベースプレート214と係合することを可能にするためのフィーチャ(例えば、位置決めピン、取付けホール)を含むことができる(例えば、ドアフレームの側壁がベースプレート214の側壁と係合する)。ベースプレート214は、プロセスキットエンクロージャシステム200をウエハ処理システム上にドッキングするためのフィーチャ(例えば、自動ティーチング取付けホール、FOUPドッキングトラックラッチクランプフィーチャ、ロードポートキネマティックピンフィーチャ、ロードポートデータムピンクリアランス、FOUPプレゼンススイッチフィーチャ等)を含むことができる(例えば、ロードポートに近接する表面にベースプレート214を取り付ける)。
【0048】
プロセスキットエンクロージャシステム200のフロントインターフェイスは、ドアフレーム250を含むことができる(
図2Cを参照、
図2Aはドアフレーム250を表示しない場合がある)。ドアフレーム250は、ドアフレーム250がベースプレート214と係合することを可能にするフィーチャ(凹部)を含むことができる。ドアフレーム250は、ドアフレーム250がプロセスキットエンクロージャシステム200の側壁210と係合することを可能にするフィーチャ(例えば、ドアフレームを介してチャネルに挿入され、側壁210と係合するねじ等のねじ付きインサート)を含むことができる。ドアフレーム250は、プロセスキットエンクロージャシステム200がロードポートに対してシールすることを可能にするフィーチャ(例えば、シールされたロードポートサイドクランプフィーチャ、ロードポートからクランプを受容する凹部)を有することができる。ドアフレーム250及び/又はドア252は、互いを結合するためのフィーチャを含むことができる。
【0049】
プロセスキットエンクロージャシステム200は、内部容積202を部分的に囲むための表面を含むことができる。表面の一部は、透明なウィンドウ218及びフィーチャのための切り欠きを有する長方形プリズム(例えば、立方体)であるエンクロージャコンポーネントを形成することができる。エンクロージャコンポーネントは、底面212、側壁210A~B、フロントリップ、トップリップ、及びリアリップを含むことができる。エンクロージャコンポーネントのフロントリップは、ドアフレームとインターフェイスすることができる。エンクロージャコンポーネントのトップリップは、上部カバー216と結合することができる。エンクロージャコンポーネントのトップリップは、支持構造230を内部容積202に挿入するための切り欠きを有することができる。エンクロージャコンポーネントのリアリップは、ウィンドウ218と結合することができる。底面212は、保持デバイスに結合するためのフィーチャ(例えば、保持デバイス下部ピボットピン)を含むことができる。底面212は、支持構造230をベースプレート214に取り付けることを可能にするフィーチャ(例えば、切り欠き)を含むことができる。底面212は、レジストレイションフィーチャ220(例えば、プロセスキットエンクロージャシステム200認識フィーチャ)に結合することができる。幾つかの実施形態では、レジストレイションフィーチャ220及び底面212は、互いに一体である。
【0050】
図2Bは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム200の上面図を示す。
【0051】
プロセスキットエンクロージャシステム200の上部カバー216は、上面及び1以上のフランジを含むことができる。上部カバー216は、ロードポートにドッキングするためのドッキングオフセットフランジを含むことができる。上部カバー216の上面は、透明なウィンドウ218のためのウィンドウ切欠を有することができる。上部カバー216の上面は、1以上のファスナ(例えば、キャプティブサムスクリュ)によってエンクロージャコンポーネントに結合され得る。保持デバイス260は上部カバー216よりも高くてもよく、上部カバー216の上面のフィーチャ(例えば、凹部)によって捕捉され得る。各々の保持デバイス260のベース(例えば、下部)はピン固定され、保持デバイス260がz軸を中心に回転することを可能にする(例えば、ロードポートにドッキングするための取り外し)。各々の保持デバイス260は、支持構造230のフィン232の凹部からコンテンツが出てくるのを防ぐフィーチャ(例えば、ほぼ水平なフィン)を有することができる。角度ピッチ(例えば、180度でない)を有する2つの保持デバイスが設けられていてもよい。上部カバー216の上面のフィーチャ(例えば、凹部)は、固定位置(例えば、第1の回転状態)又は非固定位置(例えば、第2の回転状態、取外し等)で保持フィーチャを受容するサイズにすることができる。
【0052】
幾つかの実施形態では、上部カバー216は、ドッキング位置(例えば、ドアフレームと同じ側のドッキングフランジ)及び搬送位置(例えば、リアウィンドウ218と同じ側のドッキングフランジ)を有する。ファスナを使用して、上部カバー216を第1の位置で除去し、上部カバー216を第2の位置で取り付けることができる。搬送位置において上部カバー216のフィーチャ(例えば、凹部)は、固定位置の保持デバイス260のみを受容することができる。ドッキング位置にある上部カバー216のフィーチャ(例えば、凹部)は、非固定位置にある保持デバイス260のみを受容することができる。幾つかの実施形態では、固定位置は保持デバイス260を回転させ、支持構造230のフィン232にコンテンツを固定する。幾つかの実施形態では、非固定位置は保持デバイス260を回転させ、支持構造230のフィン232にコンテンツを固定しない。幾つかの実施形態では、非固定位置は、プロセスキットエンクロージャシステム200の内部容積202から保持デバイス260を除去する(例えば、上部カバー216をドッキング位置に取り付ける前に保持デバイス260を除去する)。
【0053】
幾つかの実施形態では、上部カバー216は、支持構造上のコンテンツの視覚的認識を提供するため、透明なウィンドウ218を含む。幾つかの実施形態では、上部カバー216は透明なウィンドウ218を含まない。
【0054】
図2Cは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム200の側面図を示す。ドアフレーム250は、側壁210及びベースプレート214に結合され得る。ドア252は、プロセスキットエンクロージャシステム200の搬送のため、ドアフレーム250に結合され得る。ドア252は、プロセスキットエンクロージャシステムから除去され、プロセスキットエンクロージャシステム200にコンテンツをロードすることができる。ドア252は、プロセスキットエンクロージャシステム200から除去され、プロセスキットエンクロージャシステム200をロードポートに結合することができる。
【0055】
図2Dは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム200の底面図を示す。ベースプレート214は、プロセスキットエンクロージャシステム200の底部に配置され得る。ベースプレート214は、ローディングポートに近接したウエハ処理システムの1以上のフィーチャ(例えば、キネティックピン、クランプ等)とインターフェイスする(例えば、インターフェイスするフィーチャを有する)ことができる。ベースプレート214は、1以上のロードポートプレゼンスセンサー、ロードポートカップリングインターフェイス、凹部等に結合され得る。
【0056】
図2Eは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム200の背面図を示す。幾つかの実施形態では、透明なウィンドウ218は、プロセスキットエンクロージャシステム200のエンクロージャコンポーネントの背面リップに結合され、支持構造230上のコンテンツの視覚認識を提供する。幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャの背面は透明なウィンドウ218を含まない(例えば、背部リップの代わりに、エンクロージャコンポーネントは、背部側壁210Cを含むことができる。)。
【0057】
図2Fは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム200の支持構造230及び保持デバイス260を示す。
【0058】
支持構造230のフィン232上で支持されるコンテンツは、搬送中に拘束され得る。例えば、1以上の保持デバイス260は、プロセスキットリング242の各々を、プロセスキットリングキャリア240の対応する1つに固定することができ、更に、プロセスキットエンクロージャシステム200の搬送中に、プロセスキットエンクロージャシステム200内でプロセスキットリングキャリア240の各々の固定することができる。(例えば、保持デバイスの)ロックアウトフィーチャは、固定位置にある1以上の保持デバイス260に応答して、プロセスキットエンクロージャシステム200とウエハ処理システムのロードポートとの係合をブロックすることができる。ロックアウトフィーチャは、非固定位置にある(例えば、取り外されているか、又はコンテンツの上面と係合していない)保持デバイス260に応答して、プロセスキットエンクロージャシステム200とロードポートの係合を可能にする。幾つかの実施形態では、ドア252をプロセスキットエンクロージャシステム200に結合することにより、保持デバイス260を固定位置に配置することができ、ドア252をプロセスキットエンクロージャシステム200から取り外すことにより、保持デバイス260を非固定位置に配置することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200のフロントインターフェイスをロードポートとインターフェイス(例えば、係合、ドッキング等)するため、ドア252が除去され、上部カバー216が除去され、保持デバイス260は非固定位置(例えば、取り外された、回転された)に配置され、上部カバーは(例えば、元の搬送位置から回転された)ドッキング位置に取り付けられる。プロセスキットエンクロージャシステム200は、上部カバー216がドッキング位置にないとドッキングできず、上部カバー216は、保持デバイス260が非固定位置にないとドッキング位置に取り付けられない。プロセスキットエンクロージャシステム200を搬送するため、上部カバー216は取り外され、保持デバイス260は固定位置に配置され(例えば、内部容積202に挿入、及び/又は回転され)、上部カバー216を搬送位置に取り付け(例えば、保持デバイス260が固定位置にない場合、上部カバー216は搬送位置に取り付けることができない場合がある)、ドア252はプロセスキットエンクロージャシステム200に結合され得る(例えば、上部カバー216が搬送位置にあるとき、ドア252は取り付けることができない)。保持デバイス260は固定位置に回転可能であり、プロセスキットリングキャリア240を固定することができる。また、保持デバイス260は非固定位置に回転可能であり、複数のプロセスキットリングキャリア240の各々を非固定にすることができる。
【0059】
プロセスキットリングキャリア240及びプロセスキットリングキャリア240に固定されたプロセスキットリング242は、プロセスキットリングキャリア240及びプロセスキットリング242の動きを最小限にするため、(例えば、1以上の保持デバイス260によって)保持され得る。プロセスキットリングキャリア240、及び/又はプロセスキットリング242は、以下のうちの1以上によって保持され得る。摩擦。真空パッドとパイロットチェックバルブ。パッシブエッジグリップ。パッシブセルフアライニング。セミアクティブエッジグリップ(例えば、人間又は機械で回転するコウム又はレバー、プロセスキットリングのサイズ(例えば、:所定又は可変)の変化をサポートするための可変高さ調整可能なコウム)、保持デバイス260を作動させるドア252の閉鎖。プロセスキットリングキャリア240及びプロセスキットリング242の重量のためプロセスキットリングキャリア240がシートされている場合、レバーカップルによるキャリアをクランプ。1以上の空気圧式クランプ。及び/又は、アクチュエータによって動力供給されるセンサー及び保持デバイス260によって作動されるレバー。
【0060】
幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200(例えば、支持構造230、及び/又は保持デバイス)は、プロセスキットリングキャリア240、及び/又はプロセスキットリング242の6つの自由度(例えば、x並進、y並進、z並進、x回転、y回転、及びz回転)を捕獲することができる。プロセスキットリング242は、プロセスキットリングキャリア240のフィーチャ(例えば、ボタン、突出部)により、x並進、y並進、及びz回転において拘束され得る。プロセスキットリング242は、重力によって、z並進、x回転、及びy回転において拘束され得る。(例えば、プロセスキットリングキャリア240のフィーチャ及び重力によって)プロセスキットリングキャリア240の上面で効果的に完全に拘束されているプロセスキットリング242に応答して、プロセスキットエンクロージャシステム200(例えば、支持構造230、及び/又は保持デバイス260)を使用して、プロセスキットリングキャリア240を支持及び拘束することができる。
【0061】
プロセスキットリングキャリア240は、互いに反対側にある2つの湾曲したエッジと、互いに実質的に平行な2つの平坦なエッジ(例えば、平行なエッジ、直線状のエッジ)とを含む周囲を有することができる。支持構造230は、平坦なエッジでプロセスキットリングキャリア240を支持することができる。
【0062】
幾つかの実施形態では、保持デバイス260は、プロセスキットリングキャリア240及びプロセスキットリング242の6つの自由度を捕捉することができる。幾つかの実施形態では、支持構造230及び保持デバイス260は、プロセスキットリングキャリア240及びプロセスキットリング242の6つの自由度を捕捉することができる。
【0063】
幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム200は、支持構造230上のコンテンツを確実に固定するためのマイクロコントローラ及びバッテリを含む。例えば、マイクロコントローラは、(例えば、プロセスキットエンクロージャシステム200が搬送されるべきであるという入力に応答して)、保持デバイス260を固定位置に配置(例えば、回転)することができ、(例えば、プロセスキットエンクロージャシステム200がドッキングされるべきであるという入力に応答して)、非固定位置に配置(例えば、回転)することができる。
【0064】
幾つかの実施形態では、保持デバイス260のフィン262は、異なる高さのコンテンツを固定することができる。例えば、フィン262は、(例えば、プロセスキットエンクロージャシステム200をローディングポートに搬送中)、支持構造のフィン232の第1のセットに空のプロセスキットリングキャリア240を固定することができ、フィン262は、(例えば、1以上のプロセスキットリングの交換後のローディングポートからのプロセスキットエンクロージャシステム200の搬送中)、支持構造のフィン232の第1のセット上のプロセスキットリングキャリア240上で使用済みプロセスキットリングを固定することができる。例えば、フィン262は、支持構造230のフィン232上のコンテンツの異なる高さを調整するマスフックであってもよい。
【0065】
図3Aは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム300(例えば、
図2Aのプロセスキットエンクロージャシステム200)の支持構造330(例えば、
図2Aの支持構造230)のフィン332(例えば、
図2Aのフィン232)上のコンテンツ(例えば、プロセスキットリングキャリア340(例えば、
図2Aのプロセスキットリングキャリア240)、又は配置検証ウエハ344(例えば、
図2Aの配置検証ウエハ244))の断面図を示す。フィン332は凹部を形成することができ、コンテンツは凹部に配置され得る。幾つかの実施形態では、コンテンツの上面は、プロセスキットリング342(例えば、プロセスキットリング242)と結合するための突出部を含む。
【0066】
図3Bは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム300の支持構造330のフィン332上のプロセスキットリングキャリア340上に配置されたプロセスキットリング342の断面図を示す。プロセスキットリング342は、プロセスキットリングキャリア340の突出部によって、x並進、y並進及びz回転において拘束され得る。プロセスキットリング342は、重力によって、z並進、x回転及びz回転において拘束され得る。
【0067】
図3Cは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム300の支持構造330のフィン332上のプロセスキットリングキャリア340の上面図を示す。プロセスキットリングキャリア340は、手動で又はロボットアームによってフィン332上に配置され得る。幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム300は、各々の対応するフィン332を含む4つの支持構造330を含むことができる。
【0068】
図3Dは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム300の支持構造330のフィン332上のプロセスキットリングキャリア340上に配置された保持デバイス360(例えば、
図2Fの保持デバイス260)及びプロセスキットリング342の上面図を示す。プロセスキットリングキャリア340の上面は、1以上の突出部(例えば、フィン332毎に1つの突出部)を有することができる。1以上の突出部は、プロセスキットリング342の自由度(例えば、動きを制限する)を捕捉することができる。
【0069】
図3Eは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム300の支持構造330のフィン332上のプロセスキットリングキャリア340上に配置されたプロセスキットリング342を固定する保持デバイス360の上面図を示す。保持デバイス360は回転され、これによって、保持デバイス360の下面(例えば、保持デバイス360のフィン362の下面)がフィン332のコンテンツより上方にあるようにすることができる。幾つかの実施形態では、保持デバイス360はフィン332上のコンテンツの上面と接触している。例えば、保持デバイス360のフィン362は、プロセスキットリング342の上面と接触していてもよい。幾つかの実施形態では、保持デバイス360はコンテンツの上方に配置され、これによって、コンテンツがフィン332から落下することがなくなる。例えば、保持デバイス360のフィン362の下面とプロセスキットリング342の上面との間の距離は、プロセスキットリングキャリア340の上面上の突出部の高さよりも小さくてもよい。
【0070】
図4A~Iは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム400の1以上のフィン432上に配置されたコンテンツを示す。幾つかの実施形態では、コンテンツ(例えば、プロセスキットリングキャリア440、配置検証ウエハ444)は、第1の平面上に平坦な底面を有し、第1の平面から延びる1以上のフィーチャ(例えば、突出部、パッド)を有する。例えば、プロセスキットリングキャリア440は、プロセスキットリングキャリア440の側面からプロセスキットリングキャリア440の底面まで包む1以上のパッドを有することができる。各々のフィン432は、プロセスキットリングキャリア440のフィーチャ(例えば、パッド)を受容する凹部(例えば、スロット)を有することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットリングキャリア440のフィーチャのみが、フィン432と係合する(例えば、プロセスキットリングキャリア440の平坦な底面はフィン432と係合しない)。幾つかの実施形態では、フィン432(プロセスキットリングキャリア440のパッドを受容する)の凹部は、プロセスキットリングキャリア440のx方向及びy方向への動きを制限する。
【0071】
図4Aは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム400(例えば、
図2Aのプロセスキットエンクロージャシステム200)の支持構造430(例えば、
図2Aの支持構造230)のフィン432(例えば、
図2Aのフィン232)上のコンテンツ(例えば、プロセスキットリングキャリア440(例えば、
図2Aのプロセスキットリングキャリア240)又は配置検証ウエハ444(例えば、
図2Aの配置検証ウエハ244))の断面図を示す。フィン432は第1の凹部を形成することができ、コンテンツは、第1の凹部に配置することができる。フィン432は、プロセスキットリング442(例えば、プロセスキットリング242)と結合する第2の凹部を形成することができる。
【0072】
図4Bは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム400の支持構造430のフィン432上のプロセスキットリングキャリア440上に配置されたプロセスキットリング442の断面図を示す。プロセスキットリング442は、支持構造430のフィン432の第2の凹部によって、x並進、y並進、及びz回転において拘束され得る。プロセスキットリング442は、重力によって、z並進、x-回転、y回転において拘束され得る。プロセスキットリングキャリア440はスロット452を有することができる。スロットは、プロセスキットリング442のレジストレイションフィーチャ(例えば、平らな内部側壁表面又はプロセスキットリング442の他のレジストレイションフィーチャ)に対応し得る。幾つかの実施形態では、フィン432は、プロセスキットリング442の動きを拘束するためのサイズ及び形状(例えば、対応するフィーチャを有する)であってもよい。例えば、フィン432は、プロセスキットリング442を受容するサイズの第2の凹部を有することができる。幾つかの実施形態では、プロセスキットリング配向ブラケットは、プロセスキットリング442の動きを拘束するため、プロセスキットリング442のレジストレイションフィーチャ(例えば、平坦な内部側壁表面)と係合する1以上の突出部(例えば、ピン)を有することができる。
【0073】
図4Cは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム400の支持構造430のフィン432上のプロセスキットリングキャリア440の上面図を示す。プロセスキットリングキャリア440は、手動で又はロボットアームによってフィン432上に配置され得る。幾つかの実施形態では、プロセスキットエンクロージャシステム400は、各々の対応するフィン432を含む3つの支持構造430を含むことができる。幾つかの実施形態では、支持構造の各々のフィンは第1の凹部を形成し、支持構造の430の1つのフィン第2の凹部を形成する。プロセスキットリングキャリア800は、1以上のフィン894(例えば、2つのフィン、3つのフィン、4つのフィン等)上に配置され得る。
【0074】
図4Dは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム400の支持構造430のフィン432上のプロセスキットリングキャリア440上に配置された保持デバイス460(例えば、
図2Fの保持デバイス260)及びプロセスキットリング442の上面図を示す。プロセスキットリング442の一部は、支持構造430のフィン432の第2の凹部内に配置され得る。フィン432によって形成される第2の凹部は、プロセスキットリング442の自由度(例えば、動きを拘束する)を捕捉することができる。
【0075】
図4Eは、特定の実施形態による、プロセスキットエンクロージャシステム400の支持構造430のフィン432上のプロセスキットリングキャリア440上に配置されたプロセスキットリング442を固定する保持デバイス460の上面図を示す。幾つかの実施形態では、保持デバイス460は回転され、これによって、保持デバイス460の下面(例えば、保持デバイス460のフィン462の下面)がフィン432のコンテンツより上方にあるようにすることができる。幾つかの実施形態では、保持デバイス460は、フィン432上のコンテンツの上面と接触している。例えば、保持デバイス460のフィン462は、プロセスキットリング442の上面と接触していてもよい。幾つかの実施形態では、保持デバイス460は、コンテンツがフィン432から落下しないようにコンテンツの上に配置される。例えば、保持デバイス460のフィン462の下面とプロセスキットリング442の上面の間の距離は、プロセスキットリング242を第2の凹部から除去するために克服されるべき高さよりも小さくてもよい。幾つかの実施形態では、保持デバイス460は非固定位置(例えば、回転、回転及び除去等)に配置され、コンテンツ(例えば、プロセスキットリングキャリア440、及び/又はプロセスキットリングキャリア上のプロセスキットリング442)を処理システム内に搬送することができる。幾つかの実施形態では、保持デバイス460は、保持デバイスと係合するプロセスキットリングキャリア800の一部に応答して、プロセスキットリングキャリア800及び/又はプロセスキットリング820を固定するため、旋回することができる。
【0076】
図4F~Iは、特定の実施形態による、コンテンツ(例えば、プロセスキットリングキャリア440)及びプロセスキットエンクロージャシステム400のフィン432の断面図を示す。幾つかの実施形態では、保持デバイス460は、旋回クランプであってもよい。コンテンツ(例えば、プロセスキットキャリア440)がフィン894上にない場合、保持デバイス896の重心により、保持デバイス896のクランプ部分が、コンテンツを受容するように配向され得る(例えば、
図4F及び4Hに示されるように、保持デバイス896のクランプ部分を上向きに配向することができる)。コンテンツ(例えば、プロセスキットリングキャリア440上のプロセスキットリング442を伴う又は伴わないプロセスキットリングキャリア440)をフィン432上に下降させると、プロセスキットリングキャリア440は保持デバイス460(例えば、保持デバイス460のクランプ部分と共に)と係合し、保持デバイス460を固定位置(例えば、プロセスキットリングキャリア440の上方の保持デバイス460のクランプ部分の第1の部分及びプロセスキットリングキャリア440の下方の保持デバイス460のクランプの第2の部分)に旋回させる。幾つかの実施形態では、保持デバイス460のクランプ部分は、配置検証ウエハ444、プロセスキットリングキャリア440、又はプロセスキットリング442(例えば、プロセスキットリングキャリア440上に配置されたプロセスキットリング442)の1以上を受容するサイズに形成され得る。プロセスキットリングキャリア440は1以上のフィーチャ(例えば、パッド、フット等)を有することができ、ここで、対応するフィーチャは各々のフィン432(例えば、各々のフィン432の凹部)と係合する。1以上のフィーチャは、フィン432と係合するプロセスキットリングキャリア440の唯一の部分であってもよい。
【0077】
図5は、特定の実施形態による、処理チャンバ内でのプロセスキットリング交換のための方法500を示す。特定のシーケンス又はオーダーで示されているが、特に指定がない限り、プロセスのオーダーは変更することができる。従って、図示された実施形態は例としてのみ理解されるべきであり、図示されたプロセスは異なる順序で実行することができ、幾つかのプロセスは並行して実行することができる。更に、様々な実施形態では、1以上のプロセスを省略してもよい。従って、全ての実施形態において全てのプロセスが必要とされるわけではない。
【0078】
コンテンツは、プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積内に配置され得る。コンテンツは、プロセスキットエンクロージャシステムの内部容積内に配置された支持構造(例えば、コウム構造)のフィン上に配置され得る。コンテンツは、1以上のプロセスキットリングキャリア(例えば、空であるか、又はプロセスキットリングキャリア上に配置されたプロセスキットリングと共に)、プロセスキットリング(例えば、支持構造のフィン上に配置され、プロセスキットリングキャリア上に配置されて)、又は配置検証ウエハを含むことができる。コンテンツはプロセスキットエンクロージャシステムに手動でロードされるか、又はプロセスキットエンクロージャシステムへのコンテンツのロードを自動化することができる(例えば、ロボットアームを使用)。
【0079】
ブロック502において、コンテンツは、プロセスキットエンクロージャシステムの1以上の保持デバイスを固定位置に配置することによって、プロセスキットエンクロージャシステム内に固定され得る。保持デバイスが回転され、コンテンツを支持構造のフィンに固定することができる(例えば、コンテンツが落下するのを防ぐ、コンテンツがそのフィーチャを越えるのを防ぐため)。例えば、上部カバーがプロセスキットエンクロージャシステムから除去され、保持デバイスがプロセスキットエンクロージャシステムの内部容積内に挿入され、これによって、保持デバイスのベースが内表面の底面(及び/又はベースプレート)においてピンと結合し、保持デバイスが回転され、これによって、保持デバイスのフィンが支持構造のフィン上のコンテンツより上方にあるようにし、上部カバーをプロセスキットエンクロージャシステムに再取り付けることができる。保持デバイスが支持構造のコンテンツより上方になるように回転しない限り、上部カバーを再取り付けしない場合がある(例えば、回転していない保持デバイスが上部カバーのアタッチメントをブロックする場合がある。固定位置にある保持デバイスが凹部と整列する場合がある。ここで、非固定位置にある保持デバイスは凹部と整列しない場合がある)。
【0080】
ブロック504において、プロセスキットエンクロージャシステムは、ウエハ処理システムに搬送され得る。プロセスキットエンクロージャシステムは、1以上のハンドルを使用して手動で搬送され得る。プロセスキットエンクロージャシステムの搬送は、ハンドル(例えば、側壁ハンドル、OHT等)を用いて自動化されてもよい。ロボットフォークを備えたカートを使用して、プロセスキットエンクロージャシステムをロードポートから引き出し、又はロードポートに配置することができる。
【0081】
ブロック506において、コンテンツは、プロセスキットエンクロージャシステムの1以上の保持デバイスを非固定位置に配置することによって、プロセスキットエンクロージャシステム内で固定されない場合がある。一実施形態では、上部カバーが除去され、保持デバイスが非固定位置に回転され(例えば、支持構造のコンテンツより上にならないように)、内部容積から除去され、上部カバーが再び取り付けられる。
【0082】
ブロック508において、プロセスキットエンクロージャシステムのフロントインターフェイスは、ウエハ処理システムのロードポートとインターフェイスさせることができる。例えば、クランプは、プロセスキットエンクロージャシステムのドアフレームをロードポートに固定することができる。プロセスキットエンクロージャシステムのフロントインターフェイスとロードポートはシールされていてもよい(例えば、エアシール)。
【0083】
ブロック510において、ロボットアームは、プロセスキットエンクロージャシステムから第1のプロセスキットリングキャリアを除去することができる。第1のプロセスキットリングキャリアは空である場合がある。ロボットアームは、第1のプロセスキットリングキャリアを下部スロット(例えば、下部スロット又は使用済みプロセスキットリングの上方のスロット)から除去することができる。第1のプロセスキットリングキャリアは、プロセスキットエンクロージャシステムの中で最も低い空のプロセスキットリングキャリアであってもよい。ロボットアームは、第1のプロセスキットリングキャリアをウエハ処理システムに搬送することができる。
【0084】
ブロック512において、ウエハ処理システムの処理チャンバからの使用済みプロセスキットリングは、第1のプロセスキットリングキャリア上に配置され得る。処理チャンバ内のリフトピン(例えば、プロセスキットリングリフトピン)は、使用済みプロセスキットリングをリフトすることができ、ロボットアームは、第1のプロセスキットリングキャリアを使用済みプロセスキットリングの下方に配置し、リフトピンが下降し、第1のプロセスキットリングキャリア上に使用済みプロセスキットリングを配置することができる。
【0085】
ブロック514において、ロボットアームは、第1のプロセスキットリングキャリアに固定された使用済みプロセスキットリングをプロセスキットエンクロージャシステム内に挿入することができる。ロボットアームは、第1のプロセスキットリングキャリアに固定された使用済みプロセスキットリングを、第1のプロセスキットリングキャリアが除去されたスロット(例えば、下部スロット)に配置することができる。
【0086】
ブロック516で、ロボットアームは、第2のプロセスキットリングキャリアに固定された新しいプロセスキットリングをプロセスキットエンクロージャシステムから除去することができる。第2のプロセスキットリングキャリアに固定された新しいプロセスキットリングは、第1のプロセスキットリングキャリアに対応する下部スロットの上方にあるプロセスキットエンクロージャシステムの上部スロット内にあってもよい。第2のプロセスキットリングキャリアに固定された新しいプロセスキットリングは、プロセスキットエンクロージャシステム内の全ての新しいプロセスキットリングの中で最も低いスロット内にあってもよい(例えば、第2のプロセスキットリングキャリアに固定された新しいプロセスキットリングの下方に新しいプロセスキットリングがない場合がある)。
【0087】
ブロック518で、新しいプロセスキットリングが処理チャンバに配置され得る。ロボットアームは、第2のプロセスキットリングキャリアに固定された新しいプロセスキットリングを処理チャンバに搬送し、処理チャンバ内のリフトピン(例えば、プロセスキットリングリフトピン)は、第2のプロセスキットリングから新しいプロセスキットリングをリフトし、ロボットアームは処理チャンバからプロセスキットリングキャリアを引き込み、リフトピンは新しいプロセスキットリングを処理チャンバ内の位置に下降することができる。
【0088】
ブロック520で、ロボットアームは、第2のプロセスキットリングキャリア(現在は空)をプロセスキットエンクロージャシステムに挿入することができる。ロボットアームは、第2のプロセスキットリングキャリアに固定された新しいプロセスキットリングが除去されたのと同じスロットに第2のプロセスキットリングキャリアを挿入することができる。
【0089】
ブロック522において、配置検証ウエハがプロセスキットエンクロージャシステムから搬送され、ウエハ処理システムの処理チャンバ内の新しいプロセスリングの配置を検証することができる。配置検証ウエハは、使用済みプロセスキットリングの上方のスロットに配置され得る。配置検証ウエハは、プロセスキットエンクロージャシステムの最上部のスロットに配置され得る。ロボットアームは配置検証ウエハを除去し、新しいプロセスリングの配置を検証することができる。
【0090】
プロセスキットエンクロージャシステムをウエハ処理システムから除去するように搬送する前に、プロセスキットエンクロージャシステムの1以上の保持デバイスを固定位置に配置することにより、コンテンツがプロセスキットエンクロージャシステム内に固定される。一実施形態では、上部カバーが除去され、保持デバイスが内部容積内に配置され、保持デバイスが固定位置に回転され(例えば、支持構造上のコンテンツの上方)、上部カバーが再び取り付けられる。プロセスキットエンクロージャシステムのフロントインターフェイスは、ウエハ処理システムのロードポートから固定されていない場合がある(例えば、プロセスキットエンクロージャシステムのドアフレームをロードポートに固定するクランプが固定されていない場合)。プロセスキットエンクロージャシステムのドアは、プロセスキットエンクロージャシステムをロードポートから固定解除した後、ドアフレームに取り付けることができる。
【0091】
上述の説明は、本開示の幾つかの実施形態の十分な理解を提供するため、特定のシステム、コンポーネント、方法等の多数の特定の詳細を対象にしている。しかしながら、本開示の少なくとも幾つかの実施形態は、これらの特定の詳細なしで実施され得ることが当業者には明らかである。他の例では、本開示を不必要に曖昧にすることを回避するため、周知のコンポーネント又は方法は詳細に説明されていないか、又は単純なブロック図形式で提示されている。従って、記載されている特定の詳細は単なる例示である。特定の実施の形態はこれらの例示的な詳細とは異なる場合があり、それも本開示の範囲内であると考えられる。
【0092】
本明細書全体を通して「一実施形態」又は「実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明される特定のフィーチャ、構造、又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書全体の様々な場所での「一実施形態」又は「実施形態」という句の出現は、必ずしも全てが同じ実施形態を意味するとは限らない。更に、「又は」という用語は、排他的「又は」ではなく、包括的「又は」を意味することを意図している。本明細書で「約」又は「およそ」という用語が使用される場合、これは、提示される公称値が±10%以内で正確であることを意味することを意図している。
【0093】
本明細書の方法の操作は、特定の順序で示され、説明されているが、各々の方法の操作の順序は、特定の操作が逆の順序で実行され得るように、特定の操作が少なくとも部分的に、他の操作と同時に、実行され得るように、変更することができる。別の実施形態では、別個の操作の命令又はサブ操作は、断続的及び/又は交互の方法であってもよい。
【0094】
上記の説明は、例示的であり、限定的でないこと意図すると理解される。上記の説明を読んで理解すると、他の多くの実施形態が当業者には明らかになるであろう。従って、開示の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲に権利付与される均等物の全範囲とともに決定されるべきである。
【国際調査報告】