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特表2022-533699SiCxOyのための核形成層としてのSixNy
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-25
(54)【発明の名称】SiCxOyのための核形成層としてのSixNy
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/316 20060101AFI20220715BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20220715BHJP
   C23C 16/42 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
H01L21/316 X
H01L21/31 C
C23C16/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021568999
(86)(22)【出願日】2020-05-05
(85)【翻訳文提出日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 US2020031516
(87)【国際公開番号】W WO2020236425
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】62/850,343
(32)【優先日】2019-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユアン・ガンジ
(72)【発明者】
【氏名】ゴン・ボー
(72)【発明者】
【氏名】ナーケヴィキュート・イエヴァ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァラダラジャン・バドリ
(72)【発明者】
【氏名】ライ・フェンギャン
(72)【発明者】
【氏名】マッケロー・アンドリュー
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
5F058
【Fターム(参考)】
4K030BA29
4K030BA35
4K030BA37
4K030BA40
4K030BB13
4K030CA04
4K030EA06
4K030FA01
4K030FA03
4K030FA04
4K030FA10
4K030GA02
4K030HA01
4K030JA01
4K030LA15
5F045AA03
5F045AA08
5F045AA15
5F045AB06
5F045AB31
5F045AF02
5F045AF03
5F045AF07
5F045AF10
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5F045DP03
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5F045EH01
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5F045EH12
5F045EH18
5F045EH20
5F045EJ04
5F045EK07
5F045EM05
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5F058BC02
5F058BC04
5F058BC08
5F058BC10
5F058BF02
5F058BF07
5F058BF36
5F058BF38
5F058BG01
5F058BG02
5F058BG03
(57)【要約】
【解決手段】一実施形態では、本開示の発明の主題は、誘電材料および金属材料の両方の上に実質的に均一な炭化シリコン層を形成するための方法である。一例では、この方法は、誘電材料および金属材料の上に窒化シリコン層を形成し、窒化シリコン層の上に炭化シリコン層を形成することを備える。他の方法も開示されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの誘電材料および少なくとも1つの金属材料の両方の上に実質的に同時に、実質的に均一な炭化シリコン層を生成するための方法であって、
前記少なくとも1つの誘電材料および前記少なくとも1つの金属材料の上に、Sixyの形の窒化シリコン層を形成し、
前記窒化シリコン層の上にSiCxyの形の炭化シリコン層を形成すること、
を備える、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
形成された前記窒化シリコン層は、前記少なくとも1つの誘電材料上の前記炭化シリコン層の核形成および成長に対して、前記少なくとも1つの金属材料上の前記炭化シリコン層の核形成および成長が遅延することを実質的に防ぐ、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記炭化シリコン層は、さらに水素を含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、さらに、
半導体材料の上に前記窒化シリコン層を形成することを備える、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの金属材料は、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、銅(Cu)、プラチナ(Pt)、およびルテニウム(Ru)を含む材料から選択された少なくとも1つの材料を含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの誘電材料は、二酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Sixy)、五酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ハフニウム(HfO2)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ランタン(Laxy)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、および酸化ストロンチウム(SrO)を含む材料から選択された少なくとも1つの材料を含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
SiCxyの形の前記炭化シリコン層は、シリコンオキシカーバイド層である、方法。
【請求項8】
炭化シリコン層を形成するための方法であって、
少なくとも誘電材料および金属材料の上に実質的に同時に、Sixyの形の窒化シリコン開始層を形成し、窒化シリコン開始層は、成長開始層として機能し、
前記窒化シリコン開始層の上にSiCxyの形の前記炭化シリコン層を形成し、形成された前記窒化シリコン開始層は、前記誘電材料上の前記炭化シリコン層の核形成および成長に対して、前記金属材料上の前記炭化シリコン層の核形成および成長が遅延することを実質的に防ぐこと、
を備える、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、さらに、
少なくとも前記誘電材料および前記金属材料の上への前記窒化シリコン開始層の前記形成と実質的に同時に、半導体材料の上に前記窒化シリコン開始層を形成することを備える、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法であって、
前記炭化シリコン層は、ドープ炭化シリコンおよび非ドープ炭化シリコンの少なくともいずれかを含む、方法。
【請求項11】
請求項8に記載の方法であって、
前記誘電材料上の形成された前記炭化シリコン層と前記金属材料上の形成された前記炭化シリコン層との差厚は、約2nm未満である、方法。
【請求項12】
請求項8に記載の方法であって、さらに、
異なる種類の誘電材料および異なる種類の金属材料の組み合わせの上に、実質的に同時に前記窒化シリコン開始層を形成することを備える、方法。
【請求項13】
請求項8に記載の方法であって、
前記炭化シリコン層は、さらに水素を含む、方法。
【請求項14】
炭化シリコン層を形成するための方法であって、
堆積チャンバ内において基板上に少なくとも1つの金属材料および少なくとも1つの誘電材料の層を形成し、
前記基板上の前記少なくとも1つの金属材料および前記少なくとも1つの誘電材料の上に、開始層としてSixyの形の窒化シリコンを形成し、
続いて、前記窒化シリコンの上に少なくとも1つの層を形成することを備え、前記少なくとも1つの層は、Sixyの形の炭化シリコン、Sixyzの形の炭窒化シリコン、SiCxyzの形の酸炭窒化シリコン、およびSixyzの形のシリコンオキシカーバイドを含む材料から選択された材料を含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記Sixyは、直接プラズマ動作において、続く前記SiCxyの堆積と同じチャンバで形成される、方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法であって、
前記Sixyは、リモートプラズマ動作において、続く前記SiCxyの堆積とは異なるチャンバで形成される、方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法であって、
前記Sixyは、約20nmから約200nmの厚さを有するように形成される、方法。
【請求項18】
請求項14に記載の方法であって、
前記Sixyは、約20nm未満の厚さを有するように形成される、方法。
【請求項19】
請求項14に記載の方法であって、
前記Sixyは、約200nmよりも大きい厚さを有するように形成される、方法。
【請求項20】
請求項14に記載の方法であって、
前記炭化シリコン、前記炭窒化シリコン、前記酸炭窒化シリコン、および前記シリコンオキシカーバイドは、列挙されたシリコン系化合物のドープ型および非ドープ型の少なくともいずれかを含みうる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権主張]
本願は、その全てが参照により本明細書に援用される、名称を「Sixy AS A NUCLEATION LAYER FOR SiCxy」とする2019年5月20日出願の米国特許出願第62/850,343号に対する優先権の利益を主張する。
本明細書に開示の発明の主題は、半導体業界およびその関連業界で用いられる基板処理方法に関する。具体的には、本開示の発明の主題は、続いて堆積される炭化シリコン層における実質的な核形成遅延を回避するために、誘電体層および金属層の組み合わせの上に実質的に同時に窒化シリコン核形成層を堆積する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造は、金属材料上への誘電材料層の堆積を伴うことが多い。当該誘電体層の例は、メモリスタックのための封止層だけでなく、様々な拡散バリア層およびエッチング停止層を含む。炭化シリコン(SiC)は、そのような適用によく用いられる誘電材料の一種である。SiC薄膜の種類は、酸素ドープ炭化シリコン(シリコンオキシカーバイド(SiCO、またはより一般的にはSiCxy)としても知られる)、窒素ドープ炭化シリコン(シリコンオキシニトリカーバイドとしても知られる)、および非ドープ炭化シリコンを含む。炭化シリコンは通常、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)、または場合によっては原子層堆積(ALD)プロセスなどの化学蒸着(CVD)プロセスによって堆積される。これらの堆積技術は各々、当技術分野では周知である。
【0003】
当業者は、タングステン(W)およびコバルト(Co)などの金属に堆積したSiCxy膜または他の誘電体膜の堆積物が、SiNなどの誘電材料上のSiCxy堆積物よりもわずかに薄く、それが金属上のSiCxyの核形成および成長に遅延があることを意味することを理解する。これは、SiCxyの厚さがその特定の位置に存在する材料の種類によって変化するため、内部に複数の材料を含むフィーチャにおいて問題になる可能性がある。厚さの変化は、例えば、フィーチャの側壁プロファイル、SiCxy膜の材料特性(例えば、密封性、ピンホール、ウェットエッチングおよびドライエッチングの厚さ)に影響し、続くデバイス化工程に関して問題を引き起こす可能性がある。核形成遅延問題を解決するための現在の対策は、以下を含む。
(1)表面処理:堆積の前に、金属表面は、H2系プラズマまたはジボランガスアニールプロセス工程を用いて処理される。この方法は、金属表面の特性を変化させ、続く誘電体膜堆積を促進すると考えられる。
(2)SiO2堆積:金属表面における誘電体成長核形成遅延に対処するために、二酸化シリコン(SiO2)系開始層が堆積される(以下に図2を参照して説明される)。SiO2に基づく解決策は差厚問題を低減するが、高度な半導体デバイスには完全には十分でない。また、この技術は、金属表面の1つ以上の特性がデバイス化工程の間に、例えば異なるエッチングプロセスおよび/または洗浄プロセスによって変化したときは、安定性が低下する可能性がある。さらにSiO2プロセスは、下地金属材料上に金属酸化物層の形成を生じさせてよい。
【0004】
図1は、先行技術の方法により、誘電材料101、金属材料103、および半導体材料105の組み合わせの上に堆積したシリコンオキシカーバイド層を有する、例示的な断面半導体構造100を示す。断面半導体構造100は、例えば様々な種類の不揮発性メモリデバイスに用いられるようなビット線であってよい。シリコンオキシカーバイドは、断面半導体構造100の上に低誘電率(低k)スペーサを形成するために用いられてよい。しかし、ビット線用途だけでなくいくつかの他の種類の適用において、様々な材料上のシリコンオキシカーバイド(例えば、スペーサ)の厚さは、実質的に一定の厚さでなければならない。この例では、誘電材料101は窒化シリコン(SiN)、金属材料103はタングステン(W)、半導体材料105はシリコン(Si)であってよい。
【0005】
図1の参照を続けると、半導体構造100は、誘電材料101の上に形成された、第1の厚さt1を有する第1のシリコンオキシカーバイド層107と、金属材料103の上に形成された、第2の厚さt2を有する第2のシリコンオキシカーバイド層109と、半導体材料105の上に形成された、第3の厚さt3を有する第3のシリコンオキシカーバイド層111と、を有する。図1に示されるように、第3のシリコンオキシカーバイド層111の第3の厚さt3は、第1のシリコンオキシカーバイド層107の第1の厚さt1とほぼ同じ厚さである。しかし、第2のシリコンオキシカーバイド層109の第2の厚さt2は、第1の厚さt1および第3の厚さt3の双方よりも実質的に薄い。
【0006】
第2のシリコンオキシカーバイド層109が薄い1つの理由は、金属材料103の上に堆積したシリコンオキシカーバイドの核形成の違いである。核形成の違いは、誘電材料101および半導体材料105の上にそれぞれ形成されたシリコンオキシカーバイド層107および111に対する、シリコンオキシカーバイドの反応部位の有効性の違いによる。シリコンオキシカーバイド層107、109、および111のそれぞれの差厚についての別の理由は、3つの材料101、103、および107の異なる化学物質汚染レベルによる可能性がある。原因が何であれ、シリコンカーバイド層の不均一な厚さは、多くの種類の半導体デバイスに有害となりうる。場合によっては、不均一な厚さは、半導体デバイスを低速かつ不安定にする可能性がある、または、他の方法においてデバイス性能に影響を及ぼす可能性がある。場合によっては、不均一な厚さは、半導体デバイスを完全に使用不可能にするかもしれない。
【0007】
図2は、先行技術の方法による、誘電材料201の上に堆積したシリコンオキシカーバイドの厚さ、金属材料203の上に堆積したシリコンオキシカーバイドの厚さ、および半導体材料205の上に堆積したシリコンオキシカーバイドの厚さの間の差厚を低減するために二酸化シリコン(SiO2)開始層213を有する、断面半導体構造200を示す。一実施形態では、SiO2開始層213は、共形に堆積したALD層であってよい。断面半導体構造200は、図1の断面半導体構造100と類似または同一であってよい。この例では、誘電材料201は窒化シリコン(SiN)、金属材料103はタングステン(W)、半導体材料105はポリシリコンであってよい。
【0008】
半導体構造200は、誘電材料201の上に形成された、第1の厚さt1を有する第1のシリコンオキシカーバイド層207と、金属材料203の上に形成された、第2の厚さt2を有する第2のシリコンオキシカーバイド層209と、ポリシリコン材料205の上に形成された、第3の厚さt3を有する第3のシリコンオキシカーバイド層211と、を有する。第3のシリコンオキシカーバイド層211の第3の厚さt3は、第1のシリコンオキシカーバイド層207の第1の厚さt1とほぼ同じ厚さである。第2のシリコンオキシカーバイド層209の第2の厚さt2は、第1の厚さt1および第3の厚さt3の双方よりも薄い。しかし、図1の半導体構造100の第2のシリコンオキシカーバイド109とは異なり、図2の第2のシリコンオキシカーバイド209の厚さは、他の2つのシリコンオキシカーバイド層207および211の厚さに近い。
【0009】
その結果、SiO2開始層213は、上記のような金属表面上の誘電体成長核形成遅延に少なくとも部分的に対処する。しかし、SiO2開始層213の解決策は、例えばデバイス化工程中に半導体構造200に施される異なるエッチングプロセスおよび/または洗浄プロセスによって金属表面の1つ以上の特性が変化したときは、安定性が低いかもしれない。よって、SiO2開始層213を用いる厚みの差(Δt)が膜厚差を大幅に低減したとしても、今日の多くの同世代半導体デバイスは、約2nmから約3nm未満のΔtを必要とする。
【0010】
本欄に記載の情報は、以下に本開示の発明の主題の内容を当業者に提示するために提供され、自認先行技術とみなされるべきではない。
【発明の概要】
【0011】
例示的な一実施形態では、本開示の発明の主題は、少なくとも1つの誘電材料および少なくとも1つの金属材料の両方の上に実質的に同時に、実質的に均一な炭化シリコン層を生成するための方法を説明する。この方法は、少なくとも1つの誘電材料および少なくとも1つの金属材料の上にSixyの形の窒化シリコン層を形成し、窒化シリコン層の上にSiCxyの形の炭化シリコン層を形成することを備える。
【0012】
例示的な実施形態では、本開示の発明の主題は、炭化シリコン層を形成するための方法を説明する。この方法は、少なくとも誘電材料および金属材料の上に実質的に同時に、Sixyの形の窒化シリコン開始層を形成することを備えるむ。窒化シリコン開始層は、成長開始層として機能する。SiCxyの形の炭化シリコン層は、窒化シリコン開始層の上に形成される。形成された窒化シリコン開始層は、誘電材料上の炭化シリコン層の核形成および成長に対して、金属材料上の炭化シリコン層の核形成および成長が遅延することを実質的に防ぐ。
【0013】
例示的な実施形態では、本開示の発明の主題は、炭化シリコン層を形成するための方法を説明する。この方法は、堆積チャンバ内で基板上に少なくとも1つの金属材料および少なくとも1つの誘電材料の層を形成し、基板上の少なくとも1つの金属材料および少なくとも1つの誘電材料の上に、開始層としてSixyの形の窒化シリコンを形成し、続いて窒化シリコンの上に少なくとも1つの層を形成することを備え、少なくとも1つの層は、Sixyの形の炭化シリコン、Sixyzの形の炭窒化シリコン、SiCxyzの形の酸炭窒化シリコン、およびSixyzの形のシリコンオキシカーバイドを含む材料から選択された材料を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】先行技術の方法による、誘電材料、金属材料、および半導体材料の組み合わせの上に堆積したシリコンオキシカーバイドを有する断面半導体構造。
【0015】
図2】先行技術の方法による、誘電材料の上に堆積したシリコンオキシカーバイドの厚さ、金属材料の上に堆積したシリコンオキシカーバイドの厚さ、および半導体材料の上に堆積したシリコンオキシカーバイドの厚さの間の差厚を低減するための二酸化シリコン(SiO2)開始層を有する断面半導体構造。
【0016】
図3】本開示の発明の主題による、誘電材料、金属材料、およびポリシリコン材料の上に実質的に同時に形成された窒化シリコン(SiN)開始層を有する断面半導体構造の例。
【0017】
図4】様々な種類の材料の上にSiN開始層を形成する用意をするための例示的なプロセスフロー。
【0018】
図5】本明細書に開示の様々な実施形態により用いられうる処理チャンバを備えるリモートプラズマ装置の断面概略図の例。
【0019】
図6】その内部で、本明細書に記載の方法および動作(例えば、プロセスレシピ)の1つ以上を実施するための命令のセットが実行されうる、例示的な計算システム形式の機械の簡易ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで本開示の発明の主題は、添付の様々な図面に示されているいくつかの一般的な実施形態、および特定の実施形態を参照して詳細に説明される。以下の説明では、本開示の発明の主題の十分な理解を提供するために、いくつかの特定の詳細が記載される。しかし、当業者には、本開示の発明の主題がこれらの特定の詳細の一部または全てなしに実施されてよいことが明らかだろう。他の例では、本開示の発明の主題を分かりにくくしないように、周知のプロセス工程、製造技術、または構造は、詳細には説明されていない。
【0021】
半導体デバイスの製造は通常、一貫生産プロセスにおいて基板上に1つ以上の薄膜を堆積する工程を伴う。一貫生産プロセスのいくつかの態様では、様々な種類の薄膜は、原子層堆積(ALD)、化学蒸着(CVD)、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)、または上記のような任意の他の適した堆積法および技術を用いて堆積できる。
【0022】
PECVDプロセスは、炭化シリコン類の薄膜堆積のためにin-situプラズマ処理を用いてよく、プラズマ処理は基板に直接隣接して起こる。しかし、高品質の炭化シリコン類薄膜の堆積には、いくつかの課題がありうることが分かっている。例えば、当該課題は特に、優れたステップカバレッジ、低誘電率、高耐圧、低漏洩電流、低気孔率、高気密性、高密度、高硬度、および、金属表面酸化なしの露出金属表面の被覆を、炭化シリコン類の薄膜に提供することを含みうる。
【0023】
本明細書に記載の炭化シリコン膜は、ドープ炭化シリコンおよび非ドープ炭化シリコンの両方(様々な化学量(式は様々な元素組成を示すが、化学量は異なってよい)のSixy、炭窒化シリコン(Sixyz)、酸炭窒化シリコン(SiCxyz)、およびシリコンオキシカーバイド(Sixyz)のドープ型および非ドープ型など)を含んでよい。炭化シリコン膜(例えば、Sixy膜、Sixyz膜、SiCxyz膜、およびSixyz膜)のいずれかには、必要に応じて水素が存在してよい。
【0024】
様々な実施形態では、本明細書に記載の堆積プロセスについて、プラズマは、基板を収容する処理チャンバまたは処理チャンバ区画において直接的に形成される。しかし、本開示はいかなる特定の論理にも限定されるものではないが、通常のPECVDプロセスにおけるプラズマ条件は、望ましくない影響を及ぼす可能性がある。例えば、PECVDプロセスは、前駆体分子中のSi-N結合および/またはSi-C結合を切断する直接プラズマ条件を提供してよい。直接プラズマ条件は、荷電粒子衝撃および高エネルギ紫外線照射を含む可能性があり、薄膜に悪影響を及ぼしうる。
【0025】
直接プラズマ条件がもたらす当該膜の悪影響の1つは、ステップカバレッジの悪さを含みうる。直接プラズマ条件の荷電粒子は、大きい付着係数の高反応性ラジカルをもたらしうる。堆積した炭化シリコン膜は、「ダングリング」であるシリコン結合、炭素結合、酸素結合、および/または窒素結合を有してよく、これはシリコン原子、炭素原子、および/または窒素原子が、反応性の不対価電子を有することを意味する。反応性前駆体フラグメントは、先に堆積した膜または層の側壁に付着する傾向があるため、前駆体分子の付着係数の増加は、ステップカバレッジの劣る炭化シリコン膜の堆積をもたらす可能性がある。
【0026】
直接プラズマ条件による別の膜の悪影響は、堆積の方向性を含みうる。これは一部に、前駆体分子を破壊するのに必要なエネルギが低周波であり、それにより表面で大量のイオン衝突が生じる可能性があることによる。方向性堆積はさらに、ステップカバレッジの劣る堆積を引き起こす可能性もある。
【0027】
PECVDにおける直接プラズマ条件は、炭化シリコン膜中のシリコン-水素結合(Si-H)の生成の増加をもたらしてもよい。具体的には、切断されたSi-C結合は、Si-Hに置き換わることができる。この種の結合は、炭素含有量の低減だけでなく、いくつかの例では劣った電気的特性を有する膜をもたらす可能性もある。例えば、Si-H結合は電子に漏電経路を提供するため、Si-H結合の存在で耐圧が低減し、漏洩電流が増加する可能性がある。
【0028】
その結果、直接プラズマタイプの処理の潜在的な不利点のため、本明細書に記載の技術の多くはリモートプラズマ技術に依存し、特にリモートプラズマALD技術に依存する。一般にリモートプラズマ技術では、プラズマは、基板を収容しているチャンバとは異なるチャンバにおいて間接的に形成される。プラズマはその後、基板を収容しているチャンバに移送される。このリモートプラズマプロセスは、以下に図5を参照してより詳細に説明される。様々な実施形態では、プラズマは、約2.45MHzから約13.56MHzの範囲の周波数、および、約2kWから約6kWの範囲の電力を用いて形成される。いくつかの実施形態では、チャンバ圧は、約2トル未満(約1.5トル未満など)である。当業者には周知のように、低圧は高堆積率と関連することが多い。しかし、適切な条件で、適切な予防手段を取れば、本開示の発明の主題も上記の直接プラズマ技術に適用可能である。
【0029】
一般に、簡単に上記されたように、メモリ・ロジックインテグレーションなど最先端の半導体デバイスは、例えば、シリコン材料、金属材料、および誘電材料を含む異なる材料に形成されたスペーサ膜の均一な堆積を必要とする。しかし、材料特性の違いにより、ALDおよびCVDなどの技術で堆積されたスペーサ膜は、例えば金属表面と誘電体表面との間で異なる核形成反応を示すことが多い。異なる核形成反応は、異なる堆積厚さをもたらす。本開示の発明の主題の様々な実施形態は、この特定の問題に対処する。
【0030】
本明細書に記載の様々な実施形態では、金属表面または誘電体表面への窒化シリコン(より一般的には、Sixy)層の堆積は、SiCxyの核形成および成長の実質的な遅延なしに、続くシリコンオキシカーバイド(より一般的には、SiCxy)層の堆積を可能にする。Sixy層は、例えばプラズマ強化原子層堆積(PEALD)プロセスを用いて、in situで堆積されてよい。PEALDプロセスは、SiCxyのリモートプラズマ化学蒸着の直前に同じチャンバで起こる。金属表面上および誘電体表面上の均一で非選択的と考えられるSixy被膜は、金属表面ではなくSixyにSiCxyが堆積できるようにする。そうでなければ、SiCxyは核形成遅延を受けるだろう。これにより、存在する(例えば、金属または誘電体の)材料にかかわらず、フィーチャ上に均一な厚さのSiCxyが堆積する。Sixyを堆積するためのPEALDプロセスは、例えば、SiN、多結晶質シリコン、およびタングステン金属に有効であることが示されている。SiNの堆積後、これらの材料上のSiCxy堆積物は、SiN層の下にある材料にかかわらず、堆積したSiCxyの厚さに差が実質的にほとんどないか全くないに等しい。
【0031】
SiCxyの堆積前にSiNのALDを用いるこの手法は、半導体業界およびその関連業界において、他の誘電材料および金属材料(例えば、コバルト(Co)、銅(Cu)、およびルテニウム(Ru))へのSiCxyの均一な堆積を確実にするために拡大できる見込みがある。ALDのSixyは、成長開始層として機能する。
【0032】
例えば、次に図3を参照すると、本明細書に記載の様々な実施形態により、誘電材料301に堆積したシリコンオキシカーバイド(例えば、SiCxy)の厚さ、金属材料303に堆積したシリコンオキシカーバイドの厚さ、および半導体材料305に堆積したシリコンオキシカーバイドの厚さの間の差厚を低減するために窒化シリコン(例えば、Sixy)開始層313を有する断面半導体構造300が示されている。特定の例示的な実施形態では、SiN開始層313は、共形に堆積したALD層であってよい。この例では、誘電材料301は窒化シリコン(SiN)であり、金属材料303はタングステン(W)であり、半導体材料305はポリシリコンであってよい。
【0033】
様々な実施形態では、誘電材料301は、例えば、二酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Sixy)、または、様々な他の誘電材料もしくはセラミックス(五酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ハフニウム(HfO2)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ランタン(Laxy)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化ストロンチウム(SrO)、もしくはこれらの組み合わせ、または他の誘電材料など)を含んでよい。
【0034】
様々な実施形態では、金属材料303は、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、銅(Cu)、プラチナ(Pt)、ならびに、当該技術分野において周知かつ使用の他の元素金属およびその合金など、様々な金属を含んでよい。様々な実施形態では、半導体材料305は、シリコン(多結晶シリコンを含む)、ゲルマニウム、ならびに、当該技術分野において周知かつ使用の他の元素状および複合状半導体材料を含んでよい。
【0035】
再び図3を参照すると、一般に断面半導体構造300は、平坦フィーチャ(下地基板の表面に対して垂直または水平のいずれかに向く)を備えてよい、または、凹状もしくは凸状のフィーチャを備えてよい。本明細書に記載の方法は、薄層の堆積が必要な場合であっても、共形かつ均一な炭化シリコンの堆積を可能にするため、特に凹状フィーチャを有する構造について有利である。本開示の発明の主題は、様々な厚さ(例えば、約20Åから約400Å)を有する炭化シリコン層を堆積するために用いることができ、薄い(例えば、約20Åから約100Åの厚さを有する)炭化シリコン層を堆積するのに特に有利である。
【0036】
半導体構造300は、誘電材料301の上に形成された、第1の厚さt1を有する第1のシリコンオキシカーバイド層307と、金属材料303の上に形成された、第2の厚さt2を有する第2のシリコンオキシカーバイド層309と、半導体材料305の上に形成された、第3の厚さt3を有する第3のシリコンオキシカーバイド層311とを有する。第3のシリコンオキシカーバイド層311の第3の厚さt3は、第1のシリコンオキシカーバイド層307の第1の厚さt1とほぼ同じ厚さである。第2のシリコンオキシカーバイド層307の第2の厚さt2も、第1の厚さt1または第3の厚さt3のいずれかとほぼ同じ厚さである。本開示の発明の主題の技術を適用したテストでは、第1の厚さt1、第2の厚さt2、および第3の厚さt3の間の差厚は、測定不能であった。よって、堆積したシリコンオキシカーバイド層の差厚は、十分に約2nmの範囲内(すなわち、約2nm未満)であった。
【0037】
しかし、本開示の発明の主題が半導体構造300を参照して定義されたとしても、当業者は、本開示の発明の主題を読み理解すると、本開示の発明の主題が任意の垂直な(例えば、図示されていない下地基板に実質的に直立した構造に対して垂直配向の)構造、または、水平な(例えば、基板に実質的に平行な構造に対して水平配向の)構造、または、基板に対して任意の他の配向の構造に適用されてよいことを認識するだろう。
【0038】
次に図4を参照すると、様々な種類の材料の上にSixy開始層を形成する用意をするための例示的なプロセスフロー400が示されている。動作401において、少なくとも1つの金属材料および少なくとも1つの誘電材料の露出層を有する基板が堆積チャンバに搬送される。様々な誘電材料および金属材料(および、例えば半導体材料などの他の材料)の上に実質的に均一なSiCxyの堆積を可能にするために、動作403において、例えば様々な誘電材料および金属材料の上にPEALDのSixyの形の開始層が堆積する、または形成される。上記のように、Sixyは、誘電材料、金属材料、および半導体材料の上に、少なくとも計測検出限界(例えば、金属上に形成したSixyに対して誘電体上に形成したSixyにおいて約2nm未満の段差)範囲内まで実質的に均一に堆積する。動作405では、Sixy層の上にSiCxy層が実質的に堆積する、または形成される。
【0039】
従って、フィーチャに存在しうる異なる材料上のSiCxy成長の核形成遅延を防ぐために、まずSixyの薄層が堆積される。実施形態では、Sixyは、続くSiCxy堆積と同じチャンバで堆積されてよい(例えば、直接プラズマ)。他の実施形態では、Sixyは、続くSiCxy堆積と異なるチャンバで堆積されてよい(例えば、リモートプラズマ)。様々な実施形態では、Sixyは、例えば約20nmから約200nmの厚さに堆積してよい、または形成されてよい。しかし、これらの厚さは単なる例であり、約20nm未満から約200nm超の厚さも所定プロセスの対象とされてよい。
【0040】
SiCxy堆積プロセスのための開始層としてSixyを用いることは、図2を参照して上記されたように、例えばSiO2開始層を用いることに依存する先行技術プロセスに対して利点を有する。例えば、開始層としてSixyを用いることで、SiO2開始層プロセスで起こるような、堆積する下地金属の酸化が生じない。金属の酸化は、その金属材料(例えば、金属ラインまたはビア)の抵抗を高める可能性があるため、酸化のないことは利点である。高抵抗化は、例えば電子デバイスの切り替え速度の低下を引き起こす可能性がある。下地金属材料は、金属表面で窒化物を形成するかもしれないが、金属窒化物の抵抗は一般に、金属酸化物の抵抗よりも低い。従って、デバイス速度への影響は、金属表面に酸化物を形成したときの影響ほど深刻ではないだろう。金属材料および誘電材料の表面を仕上げるためのエッチング工程およびウェット洗浄工程の代わりに、開始層としてSixyを用いることの別の利点は、プロセス工程数の低減による時間の節約である。プロセス工程数の低減はさらに、製造コストの低減につながる。また、Sixy開始層は一般に、SiO2開始層よりも強い。総合的に、SiCxy堆積プロセスにSixyを開始層として用いることは、上記で図3を参照して説明されたように、より優れた後堆積プロファイルをもたらし、さらに、半導体デバイスのより高いデバイス歩留まりをもたらす。
リモートプラズマ装置
【0041】
上記のように、様々な実施形態では、本開示の発明の主題はリモートプラズマ装置を用いてよい。以下により詳細に説明されるように、リモートプラズマ装置は、処理チャンバ、処理チャンバ内で基板を保持するための基板支持体、基板支持体上方のリモートプラズマ源、リモートプラズマ源と基板支持体との間のシャワーヘッド、処理チャンバ内の1つ以上の可動部材、およびコントローラを備える。1つ以上の可動部材は、基板をシャワーヘッドと基板支持体との間の位置に動かすように構成されてよい。コントローラは、処理チャンバへの基板の搬送、基板支持体への基板の搬送、およびガスのリモートプラズマ生成を含む、1つ以上の動作を実施するように構成されてよい。
【0042】
図5は、様々な例示的実施形態による、処理チャンバを備えるリモートプラズマ装置500の断面概略図の例を示す。リモートプラズマ装置500は、基板509を支持するための基板支持体513(台座または静電チャック(ESC)など)を有する処理チャンバ520を備える。様々な実施形態では、基板はシリコンウエハであってよい。リモートプラズマ装置500は、処理チャンバ520上方のリモートプラズマ源510、および、基板509とリモートプラズマ源510との間に位置するシャワーヘッド517も備える。
【0043】
ガス種519は、シャワーヘッド517を通ってリモートプラズマ源510から基板509に流れることができる。選択された種類のガス種519のラジカルを生成するために、リモートプラズマがリモートプラズマ源510で生成されてよい。リモートプラズマは、ガス種519のイオンおよび他の荷電種を生成してもよい。リモートプラズマはさらに、ガス種519から光子(紫外線など)を生成してよい。例えば、コイル503は、リモートプラズマ源510の壁を取り囲み、リモートプラズマ源510においてリモートプラズマを生成してよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、コイル503は、高周波(RF)電源またはマイクロ波電源(図示せず)と電気通信されてよい。RF電源を有するリモートプラズマ源510の商品例は、アメリカ合衆国カリフォルニア州フレモントのラム・リサーチ・コーポレーションによって製造された、GAMMA(登録商標)リモートプラズマ発生器製品ファミリである。RFリモートプラズマ源の別の例は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ウィルミントンのMKSインスツルメンツによって製造された、Astron(登録商標)リモートプラズマ発生器である。それは440kHzで動作でき、サブユニットとして提供でき、1つ以上の基板を同時に処理するためのより大型な装置にボルト結合可能または取り付け可能である。いくつかの実施形態では、マイクロ波プラズマ源は、同じくMKSインスツルメンツによって製造されたAstex(登録商標)マイクロ波プラズマ源で見られるような、リモートプラズマ源540と共に用いることができる。マイクロ波プラズマ源は、例えば2.45GHzの周波数で動作するように構成できる。
【0045】
ラジカル種を生成するために、任意の種類のプラズマ源がリモートプラズマ源510で用いられてよい。これらのプラズマの種類は、例えば、容量結合プラズマ、マイクロ波プラズマ、DCプラズマ、誘導結合プラズマ、およびレーザ生成プラズマを含む。容量結合プラズマの例は、高周波(RF)プラズマであってよい。
【0046】
RF電源を用いる実施形態では、RF発生器は、所望の組成のラジカル種のプラズマを形成するために、任意の適した電力で操作されてよい。適した電力の例は、約0.5kWから約6kWの電力を含むが、これらに限定されない。同様に、RF発生器は、13.56MHzなどの適した周波数のRF電力を誘導結合プラズマに提供してよい。
【0047】
ガス種519は、ガス入口501からリモートプラズマ源510の内部空間に供給されてよい。コイル503に供給された電力は、ガス種519を用いてリモートプラズマを生成して、ガス種519のラジカルを形成できる。リモートプラズマ源510で形成されたラジカルは、シャワーヘッド517を通じて基板509に気相で運ばれうる。
【0048】
図5の参照を続けると、リモートプラズマ装置500は、基板509の温度を能動的に冷却、または制御してよい。いくつかの実施形態では、処理中の反応速度およびリモートプラズマへの曝露の均一性を制御するために基板509の温度を制御することが望ましいだろう。
【0049】
様々な実施形態では、リモートプラズマ装置500は、基板支持体513に対して基板509を離す、または近付けることができる可動部材511(リフトピンなど)を備えうる。可動部材511は、基板支持体513から、例えば約0mmから約125mm以上離れて伸びるように構成されうる。例示的な実施形態では、可動部材511は、基板509を冷却するために、熱い基板支持体513から基板509を離し、冷えたシャワーヘッド517に向けて伸びることができる。可動部材511は、基板509を加熱するために、冷えたシャワーヘッド517から基板509を離して、熱い基板支持体513に近付けるように格納することもできる。可動部材511を用いて基板509を位置決めすることにより、基板509の温度が調節できる。いくつかの実施形態では、基板509を位置決めするときは、シャワーヘッド517および基板支持体513は、一定の温度に保持されうる。
【0050】
いくつかの実施形態では、リモートプラズマ装置500は、シャワーヘッド517の温度制御を含む一種のシャワーヘッドを備えることができる。例えば、シャワーヘッド517の能動的冷却を可能にするために、脱イオン水または伝熱液などの熱交換流体が用いられてよい。当該伝熱液の1つは、アメリカ合衆国ミシガン州ミッドランドのザ・ダウ・ケミカル・カンパニーによって製造されている。いくつかの実施形態では、熱交換流体は、シャワーヘッド517の流路(図示せず)を通って流れてよい。また、シャワーヘッド517は、温度制御のために流体加熱器/チラーユニット(周知技術)などの熱交換システム(図示せず)を用いてよい。いくつかの実施形態では、シャワーヘッド517の温度は、約30℃未満(約5℃から約20℃など)に制御されてよい。シャワーヘッド517は、基板509の処理前および処理後などに、基板509の温度を下げるために冷却されてよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、リモートプラズマ装置500は、処理チャンバ520を通じて冷却ガス507を流すために、1つ以上のガス入口505を備えうる。1つ以上のガス入口505は、基板509の上方、下方、および/または脇に設置されてよい。1つ以上のガス入口505のいくつかは、基板509の表面に対して実質的に垂直な方向に冷却ガス507を流すように構成されてよい。いくつかの実施形態では、ガス入口505の少なくとも1つは、シャワーヘッド517を通じて基板509に冷却ガス507を供給してよい。基板509を冷却するための冷却ガス507の流量は、約0.1毎分標準リットル(slpm)から約100slpmであってよい。
【0052】
コントローラ515(以下に図6を参照してより詳細に説明される)は、リモートプラズマ装置500の動作のためのパラメータを制御するための命令を含んでよい。様々な実施形態では、コントローラ515は通常、1つ以上のメモリデバイスおよび1つ以上のプロセッサを備えるだろう。プロセッサは、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサまたはコンピュータ、アナログおよび/またはデジタルの入出力接続、ステッパモータコントローラ基板、ならびに、当該技術分野において周知の他の接続および周辺機器を含んでよい。
【0053】
コントローラ515は、リモートプラズマ装置500についての本開示の発明の主題の様々な実施形態により、プロセス条件および動作(例えば、プロセスレシピ)を制御するための命令を含んでよい。いくつかの実施形態では、コントローラ515は、処理ツール(図示せず)の全ての動作を制御する。図6を参照して以下に説明されるように、コントローラ515は、大容量記憶装置に格納され、メモリデバイスにロードされ、プロセッサ上で実行される、システム制御ソフトウェアを実行してよい。システム制御ソフトウェアは、タイミング、ガスの混合、チャンバおよび/またはステーションの圧力、チャンバおよび/またはステーションの温度、パージの条件およびタイミング、基板温度、RF電力レベル、ならびにRF周波数を制御するための命令を含んでよい。システム制御ソフトウェアは、基板、台座、チャック、および/またはサセプタの位置、ならびに、処理ツールによって実施される特定のプロセスの他のパラメータを制御してもよい。システム制御ソフトウェアは、任意の適した方法で構成されてよい。例えば、様々な処理ツール部品のサブルーチンまたは制御オブジェクトは、本開示の方法による様々な処理ツールのプロセスを実行するのに必要な処理ツール部品の動作を制御するように書き込まれてよい。システム制御ソフトウェアは、任意の適したコンピュータ可読プログラミング言語でコード化されてよい。
様々な動作を実施するための命令を備えた機械
【0054】
図6は、いくつかの実施形態による機械600であって、機械可読媒体(例えば、非一時的機械可読媒体、機械可読記憶媒体、コンピュータ可読記憶媒体、または、これらの任意の適した組み合わせ)からの命令を読み込むことができ、本明細書に記載の任意の1つ以上の方法を実施することができる、機械600の構成部品を示すブロック図である。具体的には、図6は、本明細書に記載の任意の1つ以上の方法(例えば、プロセスレシピ)を機械600に実行させるための命令624(例えば、ソフトウェア、プログラム、アプリケーション、アプレット、アプリ、または他の実行可能コード)が実行されてよい、例示的形態のコンピュータシステムの機械600の図表示を示す。
【0055】
別の実施形態では、機械600は、独立型装置として動作する、または、他の機械に接続(例えば、ネットワーク接続)されてよい。ネットワーク配置では、機械600は、サーバ-クライアントネットワーク環境においてサーバマシンもしくはクライアントマシンとして動作してよい、または、ピアツーピア(もしくは、分散)ネットワーク環境においてピアマシンとして動作してよい。機械600は、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ネットブック、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、スマートフォン、ウェブアプライアンス、ネットワークルータ、ネットワークスイッチ、ネットワークブリッジ、または、命令624を順次に実行できる、そうでなければその機械によって行われる動作を指定する命令624を実行できる任意の機械であってよい。さらに、1つの機械のみが描かれているが、「機械」という用語は、本明細書に記載の任意の1つ以上の方法を実施するための命令624を個々に、または協働して実行する機械群を含むとも解釈されるだろう。
【0056】
機械600は、プロセッサ602(例えば、中央処理装置(CPU)、画像処理装置(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、高周波集積回路(RFIC)、または、これらの任意の適した組み合わせ)、メインメモリ604、およびスタティックメモリ606を備え、これらはバス608を介して互いに通信するように構成されている。プロセッサ602は、本明細書に記載の任意の1つ以上の方法を全体的にまたは部分的に実施するよう構成可能になるように、命令624のいくつかまたは全てによって一時的または永続的に構成可能な超小型回路を含んでよい。例えば、プロセッサ602の1つ以上の超小型回路のセットは、本明細書に記載の1つ以上のモジュール(例えば、ソフトウェアモジュール)を実行するように構成可能であってよい。
【0057】
機械600はさらに、画像表示装置610(例えば、プラズマディスプレイ(PDP)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、プロジェクタ、または陰極線管(CRT))を備えてよい。機械600は、文字数字入力装置612(例えば、キーボード)、カーソル制御装置614(例えば、マウス、タッチパッド、トラックボール、操作レバー、モーションセンサ、または他のポインティング機器)、記憶装置616、信号発生装置618(例えば、スピーカ)、およびネットワークインタフェースデバイス620を備えてもよい。
【0058】
記憶装置616は、本明細書に記載の方法または機能の1つ以上を用いる命令624が格納された機械可読媒体622(例えば、有形および/または非一時的機械可読記憶媒体)を備える。命令624は、機械600によるその実行の間、完全にまたは少なくとも部分的に、メインメモリ604内、プロセッサ602内(例えば、プロセッサのキャッシュメモリ内)、またはその両方に存在してもよい。従って、メインメモリ604およびプロセッサ602は、機械可読媒体(例えば、有形および/または非一時的機械可読媒体)とみなされてよい。命令624は、ネットワークインタフェースデバイス620を用いてネットワーク626を通じて伝送または受信されてよい。例えば、ネットワークインタフェースデバイス620は、任意の1つ以上の転送プロトコル(例えば、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP))を用いて命令624を伝達してよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、機械600は、スマートフォンまたはタブレットコンピュータなどの携帯型コンピューティングデバイスであってよく、1つ以上の追加入力部(例えば、センサまたはゲージ)を有してよい。当該追加入力部の例は、画像入力部(例えば、1つ以上のカメラ)、音声入力部(例えば、マイク)、方向入力部(例えば、コンパス)、位置入力部(例えば、全地球測位システム(GPS)受信機)、方向決定部(例えば、ジャイロスコープ)、動作検出部(例えば、1つ以上の加速度計)、高度検出部(例えば、高度計)、およびガス検出部(例えば、ガスセンサ)を含む。1つ以上のこれらの入力部によって得られた入力は、本明細書に記載のモジュールによる使用のために入手可能かつ利用可能であってよい。
【0060】
本明細書で用いられる「メモリ」という用語は、データを一時的または永続的に格納できる機械可読媒体を意味し、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、バッファメモリ、フラッシュメモリ、およびキャッシュメモリを含むと解釈されてよいが、これらに限定されない。機械可読媒体622は、実施形態では1つの媒体として示されているが、「機械可読媒体」という用語は、命令を格納できる1つの媒体または複数の媒体(例えば、集中データベースもしくは分散データベース、または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むと解釈されるべきである。また、「機械可読媒体」という用語は、命令が機械(例えば、機械600)の1つ以上のプロセッサ(例えば、プロセッサ602)によって実行されるときは、その命令によって機械が本明細書に記載の1つ以上の方法を実施するように、機械が実行するための命令を格納できるあらゆる媒体、または複数の媒体の組み合わせを含むと解釈されるだろう。従って、「機械可読媒体」は、1つの記憶装置またはデバイスだけでなく、複数の記憶装置またはデバイスを含む「クラウドベース」のストレージシステムまたはストレージネットワークを意味する。それに応じて「機械可読媒体」という用語は、固体記憶装置の形の1つ以上の有形(例えば、非一時的)データレポジトリ、光媒体、磁気媒体、またはこれらの任意の適した組み合わせを含むと解釈されるだろうが、これらに限定されるべきでない。
【0061】
さらに、機械可読媒体は、伝播信号を具現しない点で非一時的である。しかし、有形機械可読媒体を「非一時的」と分類することで、その媒体が移動不可能と解釈されるべきでなく、その媒体は、ある物理的位置から別の物理的位置に移動可能とみなされるべきである。また、機械可読媒体は有形であるため、機械可読装置とみなされてよい。
【0062】
命令624はさらに、ネットワークインタフェースデバイス620を介する伝送媒体を用いて、および、いくつかの周知の転送プロトコル(例えば、HTTP)の1つを用いて、ネットワーク626(例えば、通信ネットワーク)を通じて伝送または受信されてよい。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット、移動電話ネットワーク、POTSネットワーク、および無線データネットワーク(例えば、WiFiおよびWiMAXネットワーク)を含む。「伝送媒体」という用語は、機械による実行のための命令の格納、符号化、または伝送が可能で、デジタルもしくはアナログの通信信号を含む無形媒体、または当該ソフトウェアの通信を容易にするための他の無形媒体を含むと解釈されるだろう。
【0063】
概して、本明細書に含まれる開示の発明の主題は一般に、上記のような様々な形態で均一な厚さの炭化シリコン層の堆積または形成について説明または関連する。しかし、本開示の発明の主題は、半導体製造環境に限定されず、いくつかの他の環境において用いることができる。当業者は、本明細書に記載の開示を読み理解すると、本開示の発明の主題の様々な実施形態が他の種類の処理ツールだけでなく、多種多様な他のツール、装置、および部品と共に用いられてよいことを認識するだろう。
【0064】
本明細書で用いられる「または」という用語は、包括的または排他的な意味で解釈されてよい。さらに他の実施形態は、記載の開示を読み理解した当業者によって理解されるだろう。さらに当業者は、本明細書に記載の開示を読み理解すると、本明細書に記載の技術および例の様々な組み合わせが全て、様々な構成において適用されてよいことを容易に理解するだろう。
【0065】
様々な実施形態が別々に説明されているが、これらの個々の実施形態は、独立した技術または設計とみなされることを意図していない。上記のように、様々な部分は各々、相互に関係し、別々にまたは本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせて用いられてよい。例えば、方法、動作、およびプロセスの様々な実施形態が説明されたが、これらの方法、動作、およびプロセスは、別々にまたは様々な組み合わせのいずれかで用いられてよい。
【0066】
従って、本明細書に記載の開示を読み理解すると当業者には明らかなように、多くの修正および変更が可能である。さらに、本明細書に挙げられたものに加えて、本開示の範囲内で機能的に同等な方法および装置は、当業者には前記説明から明らかだろう。いくつかの実施形態、材料、および構造技術の一部および特徴は、他のこれらに含まれてよい、または置き換えられてよい。当該修正および変更は、添付の特許請求の範囲に該当することが意図される。よって本開示は、添付の特許請求の範囲、および当該特許請求の範囲が権利化された同等物の範囲内の用語によってのみ限定されるだろう。本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を説明する目的のみで用いられ、限定を意図しないことも理解されるだろう。
【0067】
本開示の要約書は、本技術的開示の本質を読み手が即座に確認できるように提供されている。要約書は、特許請求の範囲を解釈または限定するために用いられないという前提で提示されている。また、前記の発明を実施するための形態では、本開示を簡素化するために、様々な特徴が1つの実施形態にまとめられてよいことが分かるだろう。この開示方法は、特許請求の範囲を限定すると解釈されるべきではない。よって、以下の特許請求の範囲は、これにより発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は、別々の実施形態として独立する。
以下の番号付きの例は、本開示の発明の主題の特定の実施形態である
【0068】
例1:例示的な実施形態では、本開示の発明の主題は、少なくとも1つの誘電材料および少なくとも1つの金属材料の両方の上に実質的に同時に、実質的に均一な炭化シリコン層を生成するための方法である。この方法は、少なくとも1つの誘電材料および少なくとも1つの金属材料の上に、Sixyの形の窒化シリコン層を形成し、窒化シリコン層の上にSiCxyの形の炭化シリコン層を形成することを備える。
【0069】
例2:例1の方法であって、形成された窒化シリコン層は、少なくとも1つの誘電材料上の炭化シリコン層の核形成および成長に対して、少なくとも1つの金属材料上の炭化シリコン層の核形成および成長が遅延することを実質的に防ぐ。
【0070】
例3:前記例のいずれか1つの方法であって、炭化シリコン層は、さらに水素を含む。
【0071】
例4:前記例のいずれか1つの方法であって、半導体材料の上に窒化シリコン層を形成することをさらに備える。
【0072】
例5:前記例のいずれか1つの方法であって、少なくとも1つの金属材料は、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、コバルト(Co)、銅(Cu)、プラチナ(Pt)、およびルテニウム(Ru)を含む材料から選択された少なくとも1つの材料を含む。
【0073】
例6:前記例のいずれか1つの方法であって、少なくとも1つの誘電材料は、二酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Sixy)、五酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ハフニウム(HfO2)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ランタン(Laxy)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、および酸化ストロンチウム(SrO)を含む材料から選択された少なくとも1つの材料を含む。
【0074】
例7:前記例のいずれか1つの方法であって、SiCxyの形の炭化シリコン層は、シリコンオキシカーバイド層である。
【0075】
例8:例示的な実施形態では、本開示の発明の主題は、炭化シリコン層を形成するための方法を説明する。この方法は、少なくとも誘電材料および金属材料の上に実質的に同時に、Sixyの形の窒化シリコン開始層を形成することを備える。窒化シリコン開始層は、成長開始層として機能する。SiCxyの形の炭化シリコン層は、窒化シリコン開始層の上に形成される。形成された窒化シリコン開始層は、誘電材料上の炭化シリコン層の核形成および成長に対して、金属材料上の炭化シリコン層の核形成および成長が遅延することを実質的に防ぐ。
【0076】
例9:例8の方法はさらに、少なくとも誘電材料および金属材料の上への窒化シリコン開始層の形成と実質的に同時に、半導体材料の上に窒化シリコン開始層を形成することを備える。
【0077】
例10:前記例8以下の例のいずれか1つの方法であって、炭化シリコン層は、ドープ炭化シリコンおよび非ドープ炭化シリコンの少なくともいずれかを含む。
【0078】
例11:前記例8以下の例のいずれか1つの方法であって、誘電材料の上に形成された炭化シリコン層と金属材料の上に形成された炭化シリコン層との差厚は、約2nm未満である。
【0079】
例12:前記例8以下の例のいずれか1つの方法であって、異なる種類の誘電材料および異なる種類の金属材料の組み合わせの上に、実質的に同時に窒化シリコン開始層を形成することをさらに備える。
【0080】
例13:前記例8以下の例のいずれか1つの方法であって、炭化シリコン層は、さらに水素を含む。
【0081】
例14:例示的な実施形態では、本開示の発明の主題は、炭化シリコン層を形成するための方法を説明する。この方法は、堆積チャンバ内において、基板上に少なくとも1つの金属材料および少なくとも1つの誘電材料の層を形成し、基板上の少なくとも1つの金属材料および少なくとも1つの誘電材料の上に、開始層としてSixyの形の窒化シリコンを形成し、続いて窒化シリコンの上に少なくとも1つの層を形成することを備え、少なくとも1つの層は、Sixyの形の炭化シリコン、Sixyzの形の炭窒化シリコン、SiCxyzの形の酸炭窒化シリコン、およびSixyzの形のシリコンオキシカーバイドを含む材料から選択された材料を含む。
【0082】
例15:例14の方法であって、Sixyは、直接プラズマ動作において、続くSiCxy堆積と同じチャンバで形成される。
【0083】
例16:前記例14以下の例のいずれか1つの方法であって、Sixyは、リモートプラズマ動作において、続くSiCxy堆積とは異なるチャンバで形成される。
【0084】
例17:前記例14以下の例のいずれか1つの方法であって、Sixyは、約20nmから約200nmの厚さを有するように形成される。
【0085】
例18:前記例14以下の例のいずれか1つの方法であって、Sixyは、約20nm未満の厚さを有するように形成される。
【0086】
例19:前記例14以下の例のいずれか1つの方法であって、Sixyは、約200nmよりも大きい厚さを有するように形成される。
【0087】
例20:前記例14以下の例のいずれか1つの方法であって、炭化シリコン、炭窒化シリコン、酸炭窒化シリコン、およびシリコンオキシカーバイドは、列挙されたシリコン系化合物のドープ型および非ドープ型の少なくともいずれかを含みうる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】