(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-02
(54)【発明の名称】三次元メモリデバイスおよびその製作方法
(51)【国際特許分類】
H01L 27/11582 20170101AFI20220726BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220726BHJP
H01L 27/00 20060101ALI20220726BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20220726BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20220726BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20220726BHJP
H01L 27/06 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L29/78 371
H01L27/00 301B
H01L21/88 J
H01L21/90 B
H01L21/88 T
H01L27/088 H
H01L27/088 E
H01L27/088 D
H01L27/06 311B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021570975
(86)(22)【出願日】2019-08-02
(85)【翻訳文提出日】2021-11-29
(86)【国際出願番号】 CN2019099030
(87)【国際公開番号】W WO2021022402
(87)【国際公開日】2021-02-11
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519237948
【氏名又は名称】長江存儲科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Yangtze Memory Technologies Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.88 Weilai 3rd Road,East Lake High-tech Development Zone,Wuhan,Hubei,China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】リアン・チェン
(72)【発明者】
【氏名】レイ・シュエ
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ・リウ
(72)【発明者】
【氏名】シ・チ・フアン
【テーマコード(参考)】
5F033
5F048
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
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5F101BD35
5F101BD39
5F101BH02
5F101BH21
(57)【要約】
3Dメモリデバイスのゲート構造を形成するための方法が提供される。方法は、周辺領域および階段アレイ領域を備えるアレイウェハを形成することを含む。アレイウェハを形成する工程は、周辺領域において第1の基板上にエッチング停止層を形成することと、階段アレイ領域において第1の基板上にアレイデバイスを形成することと、周辺領域において、エッチング停止層と接触する少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトを形成することとを含む。方法は、CMOSウェハを形成することと、アレイウェハとCMOSウェハとを接合することとをさらに含む。方法は、第1の基板およびエッチング停止層を貫通し、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトと接触する少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成することをさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元(3D)メモリデバイスを形成するための方法であって、
周辺領域および階段アレイ領域を備えるアレイウェハを形成するステップであって、
前記周辺領域において第1の基板上にエッチング停止層を形成するステップ、
前記階段アレイ領域において前記第1の基板上にアレイデバイスを形成するステップ、および、
前記周辺領域において、前記エッチング停止層と接触する少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトを形成するステップ
を含む、ステップと、
CMOSウェハを形成するステップと、
前記アレイウェハと前記CMOSウェハとを接合するステップと、
前記第1の基板および前記エッチング停止層を貫通し、前記少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトと接触する少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記アレイウェハを形成するステップは、
前記周辺領域において前記第1の基板内にアレイウェル構造を形成するステップと、
前記周辺領域において、前記アレイウェル構造と接触する少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクトを形成するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アレイウェル構造を形成するステップは、
前記第1の基板にnウェル領域およびpウェル領域を含むPN接合を形成するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記アレイデバイスを形成するステップは、
前記第1の基板上に交互導電体/誘電体スタックを形成するステップと、
前記交互導電体/誘電体スタックを鉛直に貫通する複数のNANDストリングを形成するステップと、
前記交互導電体/誘電体スタックの少なくとも1つの横側面上に階段構造を形成するステップと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記アレイウェハを形成するステップは、
前記エッチング停止層、前記アレイウェル構造、および前記アレイデバイスを覆う絶縁層を形成するステップと、
前記階段アレイ領域において、前記階段構造におけるワード線と接触する少なくとも1つのワード線コンタクトを形成するステップと
をさらに含み、
前記少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、前記少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクト、および前記少なくとも1つのワード線コンタクトは、同じコンタクト形成工程によって前記絶縁層内に同時に形成される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記アレイウェハを形成するステップは、
前記絶縁層上に、複数の第1の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第1のコンタクト層を形成するステップと、
前記少なくとも1つの第1のコンタクト層上にアレイ結合層を形成するステップと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記CMOSウェハを形成するステップは、
周辺回路層を第2の基板上に形成するステップと、
前記周辺回路層上に、複数の第2の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第2のコンタクト層を形成するステップと、
前記少なくとも1つの第2のコンタクト層上にCMOS結合層を形成するステップと
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記アレイウェハを前記CMOSウェハに接合するステップは、
前記CMOSウェハの方へ下に向けるために前記アレイウェハをひっくり返すステップと、
前記少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトが、少なくとも1つの第1の相互連結コンタクトおよび少なくとも1つの第2の相互連結コンタクトを通じて前記周辺回路層へと電気的に連結されるように、前記アレイウェハの前記アレイ結合層を前記CMOSウェハの前記CMOS結合層に接合するステップと
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成するステップは、
前記第1の基板を貫通する少なくとも1つの貫通基板開口を形成するステップと、
前記第1の基板を覆い、前記少なくとも1つの貫通基板開口を満たす隔離層を形成するステップと、
前記隔離層、前記少なくとも1つの貫通基板開口、および前記エッチング停止層を貫通し、前記少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトの少なくとも一部分を露出させる少なくとも1つの鉛直貫通開口を形成するステップと、
前記少なくとも1つの貫通基板コンタクトが前記少なくとも1つの第1の鉛直コンタクトと接触するように、前記少なくとも1つの貫通基板コンタクトを前記少なくとも1つの鉛直貫通開口内に形成するステップと
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つの貫通基板開口を形成するステップは、
前記少なくとも1つの貫通基板開口を前記第1の基板内に形成するためにディーププラズマエッチングを使用するステップを含み、
前記ディーププラズマエッチングの間のプラズマの高エネルギー流が前記エッチング停止層および前記アレイウェル構造によって阻止される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成するステップは、
前記少なくとも1つの貫通基板コンタクトと接触して少なくとも1つのアレイパッドを形成するステップと、
前記少なくとも1つのアレイパッドを露出させるために少なくとも1つのパッド開口を形成するステップと
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
周辺領域および階段アレイ領域を備えるアレイウェハであって、
第1の基板、
前記周辺領域における前記第1の基板上のエッチング停止層、
前記階段アレイ領域における前記第1の基板上のアレイデバイス、
前記周辺領域における少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、および、
前記第1の基板および前記エッチング停止層を貫通し、前記少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトと接触する少なくとも1つの貫通基板コンタクト
を備える、アレイウェハと、
前記少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトを通じて前記少なくとも1つの貫通基板コンタクトに電気的に連結される周辺回路層を備える、前記アレイウェハに接合されるCMOSウェハと
を備える三次元(3D)メモリデバイス。
【請求項13】
前記アレイウェハは、
前記周辺領域における前記第1の基板においてのアレイウェル構造と、
前記アレイウェル構造と接触する少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクトと
をさらに備える、請求項12に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項14】
前記アレイウェル構造は、
前記第1の基板にnウェル領域およびpウェル領域を含むPN接合を備える、請求項13に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項15】
前記アレイデバイスは、
前記第1の基板における交互導電体/誘電体スタックと、
前記交互導電体/誘電体スタックを鉛直に貫通する複数のNANDストリングと、
前記交互導電体/誘電体スタックの少なくとも1つの横側面における階段構造と
を備える、請求項13に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項16】
前記アレイウェハは、
前記エッチング停止層、前記アレイウェル構造、および前記アレイデバイスを覆う絶縁層と、
前記階段アレイ領域において、前記階段構造におけるワード線と接触する少なくとも1つのワード線コンタクトと
をさらに備え、
前記少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、前記少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクト、および前記少なくとも1つのワード線コンタクトは前記絶縁層を貫通する、請求項15に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項17】
前記アレイウェハは、
前記絶縁層を覆う、複数の第1の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第1のコンタクト層と、
前記少なくとも1つの第1のコンタクト層と前記CMOSウェハとの間のアレイ結合層と
をさらに備える、請求項16に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項18】
前記CMOSウェハは、
第2の基板上の周辺回路層と、
前記周辺回路層上の、複数の第2の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第2のコンタクト層と、
前記少なくとも1つの第2のコンタクト層と前記アレイ結合層との間のCMOS結合層と
を備える、請求項17に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項19】
前記アレイウェハは、
前記第1の基板を覆う隔離層をさらに備え、
前記少なくとも1つの貫通基板コンタクトは、前記隔離層および前記エッチング停止層を貫通し、前記少なくとも1つの第1の鉛直コンタクトと接触する、請求項18に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項20】
前記アレイウェハは、
前記少なくとも1つの貫通基板コンタクトと接触する少なくとも1つのアレイパッドをさらに備え、
前記少なくとも1つのアレイパッドは、前記少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、前記少なくとも1つの第1の相互連結コンタクト、および前記少なくとも1つの第2の相互連結コンタクトを通じて前記CMOSウェハの前記周辺回路層に電気的に連結される、請求項19に記載の3Dメモリデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、三次元(3D)メモリデバイスおよびその製作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
平面状のメモリセルは、プロセス技術、回路設計、プログラムアルゴリズム、および製作工程を改良することでより小さい大きさへとスケーリングされている。しかしながら、メモリセルの加工寸法が下限に近付くにつれて、平面の工程および製作技術は困難になり、コストが掛かる。結果として、平面状のメモリセルについての記憶密度が上限に近付いている。
【0003】
3Dメモリアーキテクチャは、平面状のメモリセルにおける密度の上限に対処することができる。3Dメモリアーキテクチャは、メモリアレイと、メモリアレイと行き来する信号を制御するための周辺装置とを含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
3Dメモリデバイスのゲート構造を形成するための方法の実施形態と、そのゲート構造の製作方法の実施形態とが、本明細書において開示されている。
【0005】
周辺領域および階段アレイ領域を備えるアレイウェハを形成するステップであって、周辺領域において第1の基板上にエッチング停止層を形成するステップと、階段アレイ領域において第1の基板上にアレイデバイスを形成するステップと、周辺領域において、エッチング停止層と接触する少なくとも1つの第1の鉛直貫通を形成するステップとを含む、ステップを含む、三次元(3D)NANDメモリデバイスを形成するための方法が開示されている。方法は、CMOSウェハを形成するステップと、アレイウェハとCMOSウェハとを接合するステップと、第1の基板およびエッチング停止層を貫通し、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトと接触する少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成するステップとをさらに含み得る。
【0006】
一部の実施形態では、アレイウェハを形成するステップは、周辺領域において第1の基板内にアレイウェル構造を形成するステップと、周辺領域において、アレイウェル構造と接触する少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクトを形成するステップとをさらに含む。
【0007】
一部の実施形態では、アレイウェル構造を形成するステップは、第1の基板にnウェル領域およびpウェル領域を含むPN接合を形成するステップを含む。
【0008】
一部の実施形態では、アレイデバイスを形成するステップは、第1の基板上に交互導電体/誘電体スタックを形成するステップと、交互導電体/誘電体スタックを鉛直に貫通する複数のNANDストリングを形成するステップと、交互導電体/誘電体スタックの少なくとも1つの横側面上に階段構造を形成するステップとを含む。
【0009】
一部の実施形態では、アレイウェハを形成するステップは、エッチング停止層、アレイウェル構造、およびアレイデバイスを覆う絶縁層を形成するステップと、階段アレイ領域において、階段構造におけるワード線と接触する少なくとも1つのワード線コンタクトを形成するステップとをさらに含む。少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクト、および少なくとも1つのワード線コンタクトは、同じコンタクト形成工程によって絶縁層内に同時に形成される。
【0010】
一部の実施形態では、アレイウェハを形成するステップは、絶縁層上に、複数の第1の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第1のコンタクト層を形成するステップと、少なくとも1つの第1のコンタクト層上にアレイ結合層を形成するステップとをさらに含む。
【0011】
一部の実施形態では、CMOSウェハを形成するステップは、周辺回路層を第2の基板上に形成するステップと、周辺回路層上に、複数の第2の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第2のコンタクト層を形成するステップと、少なくとも1つの第2のコンタクト層上にCMOS結合層を形成するステップとを含む。
【0012】
一部の実施形態では、アレイウェハをCMOSウェハに接合するステップは、CMOSウェハの方へ下に向けるためにアレイウェハをひっくり返すステップと、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトが、少なくとも1つの第1の相互連結コンタクトおよび少なくとも1つの第2の相互連結コンタクトを通じて周辺回路層へと電気的に連結されるように、アレイウェハのアレイ結合層をCMOSウェハのCMOS結合層に接合するステップとを含む。
【0013】
一部の実施形態では、少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成するステップは、第1の基板を貫通する少なくとも1つの貫通基板開口を形成するステップと、第1の基板を覆い、少なくとも1つの貫通基板開口を満たす隔離層を形成するステップと、隔離層、少なくとも1つの貫通基板開口、およびエッチング停止層を貫通し、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトの少なくとも一部分を露出させる少なくとも1つの鉛直貫通開口を形成するステップと、少なくとも1つの貫通基板コンタクトが少なくとも1つの第1の鉛直コンタクトと接触するように、少なくとも1つの貫通基板コンタクトを少なくとも1つの鉛直貫通開口内に形成するステップとを含む。
【0014】
一部の実施形態では、少なくとも1つの貫通基板開口を形成するステップは、少なくとも1つの貫通基板開口を第1の基板内に形成するためにディーププラズマエッチングを使用するステップを含み、ディーププラズマエッチングの間のプラズマの高エネルギー流がエッチング停止層およびアレイウェル構造によって阻止される。
【0015】
一部の実施形態では、少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成するステップは、少なくとも1つの貫通基板コンタクトと接触して少なくとも1つのアレイパッドを形成するステップと、少なくとも1つのアレイパッドを露出させるために少なくとも1つのパッド開口を形成するステップとをさらに含む。
【0016】
開示されている三次元(3D)メモリデバイスは、周辺領域および階段アレイ領域を備えるアレイウェハであって、第1の基板と、周辺領域における第1の基板上のエッチング停止層と、階段アレイ領域における第1の基板上のアレイデバイスと、周辺領域における少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトと、第1の基板およびエッチング停止層を貫通し、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトと接触する少なくとも1つの貫通基板コンタクトとを備えるアレイウェハを備えることができる。3Dメモリデバイスは、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトを通じて少なくとも1つの貫通基板コンタクトに電気的に連結される周辺回路層を備える、アレイウェハに接合されるCMOSウェハをさらに含むことができる。
【0017】
一部の実施形態では、アレイウェハは、周辺領域における第1の基板においてのアレイウェル構造と、アレイウェル構造と接触する少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクトとをさらに備える。
【0018】
一部の実施形態では、アレイウェル構造は、第1の基板にnウェル領域およびpウェル領域を含むPN接合を備える。
【0019】
一部の実施形態では、アレイデバイスは、前記第1の基板上の交互導電体/誘電体スタックと、交互導電体/誘電体スタックを鉛直に貫通する複数のNANDストリングと、交互導電体/誘電体スタックの少なくとも1つの横側面上の階段構造とを備える。
【0020】
一部の実施形態では、アレイウェハは、エッチング停止層、アレイウェル構造、およびアレイデバイスを覆う絶縁層と、階段アレイ領域において、階段構造におけるワード線と接触する少なくとも1つのワード線コンタクトとを備え、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクト、および少なくとも1つのワード線コンタクトは絶縁層を貫通する。
【0021】
一部の実施形態では、アレイウェハは、絶縁層を覆う、複数の第1の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第1のコンタクト層と、少なくとも1つの第1のコンタクト層とCMOSウェハとの間のアレイ結合層とをさらに備える。
【0022】
一部の実施形態では、CMOSウェハは、第2の基板上の周辺回路層と、周辺回路層上の、複数の第2の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第2のコンタクト層と、少なくとも1つの第2のコンタクト層とアレイ結合層との間のCMOS結合層とを備える。
【0023】
一部の実施形態では、アレイウェハは、第1の基板を覆う隔離層をさらに備え、少なくとも1つの貫通基板コンタクトは、隔離層およびエッチング停止層を貫通し、少なくとも1つの第1の鉛直コンタクトと接触する。
【0024】
一部の実施形態では、アレイウェハは、少なくとも1つの貫通基板コンタクトと接触する少なくとも1つのアレイパッドをさらに備え、少なくとも1つのアレイパッドは、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、少なくとも1つの第1の相互連結コンタクト、および少なくとも1つの第2の相互連結コンタクトを通じてCMOSウェハの周辺回路層に電気的に連結される。
【0025】
本開示の他の態様が、本開示の記載、請求項の範囲、および図面に鑑みて当業者によって理解され得る。
【0026】
本明細書において組み込まれており、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本開示の実施形態を示しており、本記載と共に、本開示の原理を説明するように、および、当業者に本開示を作らせて使用させることができるように、さらに供する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1A】本開示の一部の実施形態による、3Dメモリデバイスを形成するための例示の方法の流れ図である。
【
図1B】本開示の一部の実施形態による、3Dメモリデバイスを形成するための例示の方法の流れ図である。
【
図1C】本開示の一部の実施形態による、3Dメモリデバイスを形成するための例示の方法の流れ図である。
【
図1D】本開示の一部の実施形態による、3Dメモリデバイスを形成するための例示の方法の流れ図である。
【
図1E】本開示の一部の実施形態による、3Dメモリデバイスを形成するための例示の方法の流れ図である。
【
図2】本開示の一部の実施形態による、
図1に示された方法の特定の製作段階における例示の3Dメモリデバイスの概略的な断面図である。
【
図3】本開示の一部の実施形態による、
図1に示された方法の特定の製作段階における例示の3Dメモリデバイスの概略的な断面図である。
【
図4】本開示の一部の実施形態による、
図1に示された方法の特定の製作段階における例示の3Dメモリデバイスの概略的な断面図である。
【
図5】本開示の一部の実施形態による、
図1に示された方法の特定の製作段階における例示の3Dメモリデバイスの概略的な断面図である。
【
図6】本開示の一部の実施形態による、
図1に示された方法の特定の製作段階における例示の3Dメモリデバイスの概略的な断面図である。
【
図7】本開示の一部の実施形態による、
図1に示された方法の特定の製作段階における例示の3Dメモリデバイスの概略的な断面図である。
【
図8】本開示の一部の実施形態による、
図1に示された方法の特定の製作段階における例示の3Dメモリデバイスの概略的な断面図である。
【
図9】本開示の一部の実施形態による、
図1に示された方法の特定の製作段階における例示の3Dメモリデバイスの概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の実施形態が添付の図面を参照して説明される。
【0029】
特定の構成および配置が検討されているが、これは例示の目的だけのために行われていることは理解されるべきである。当業者は、他の構成および配置が、本開示の精神および範囲から逸脱することなく使用できることを認識するものである。本開示が様々な他の用途においても採用できることが、当業者には明らかとなる。
【0030】
本明細書において、「一実施形態」、「実施形態」、「例の実施形態」、「一部の実施形態」などへの言及は、開示されている実施形態が具体的な特徴、構造、または特性を含み得るが、必ずしもすべての実施形態が具体的な特徴、構造、または特性を含むとは限らない可能性があることを意味していることは、留意されるものである。さらに、このような文言は、必ずしも同じ実施形態に言及しているのではない。さらに、具体的な特徴、構造、または特性が実施形態との関連で記載されている場合、明示的に記載されていようがなかろうが、このような特徴、構造、または特性を他の実施形態との関連でもたらすことは、当業者の知識の範囲内である。
【0031】
概して、専門用語は、文脈における使用から少なくとも一部で理解され得る。例えば、本明細書で使用されているような「1つまたは複数」という用語は、少なくとも一部で文脈に依存して、単数の意味で任意の特徴、構造、もしくは特性を記載するために使用され得るか、または、複数の意味で特徴、構造、もしくは特性の組み合わせを記載するために使用され得る。同様に、「1つ」または「その」などは、少なくとも一部で文脈に依存して、単数での使用を伝えるため、または、複数での使用を伝えるためと理解できる。
【0032】
本開示における「~の上に」、「~の上方に」、および「~にわたって」の意味は、「~の上に」が何かの「直接的に上に」を意味するだけでなく、それらの間に中間の特徴または層を伴って何かの「上に」あるという意味も含むように、および、「~の上方に」または「~にわたって」は、何か「の上方に」または「にわたって」の意味を意味するだけでなく、それらの間に中間の特徴または層を伴わずに何か「の上方に」または「にわたって」あるという意味も含むように、最も幅広い形で解釈されるべきであることは容易に理解されるべきである。
【0033】
さらに、「~の下に」、「~の下方に」、「下方」、「~の上方に」、「上方」などの空間的に相対的な用語が、他の要素または特徴に対する1つの要素または特徴の関係を、図において示されているように説明するために、説明の容易性のために本明細書において用いられ得る。空間的に相対的な用語は、図に描写されている配向に加えて、使用中または動作中に装置の異なる配向を網羅するように意図されている。装置は他に配向されてもよく(90度または他の配向で回転させられてもよい)、本明細書で使用されている空間的に相対的な記載はそれに応じて同様に解釈され得る。
【0034】
本明細書で使用されるとき、「基板」という用語は、後続の材料層が追加される材料を言っている。基板自体はパターン形成され得る。基板の上に追加される材料は、パターン形成できる、または、パターン形成されないままとできる。さらに、基板は、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、リン化インジウムなどの半導体材料の幅広い配列を含み得る。代替で、基板は、ガラス、プラスチック、またはサファイアのウェハなど、非導電性材料から作ることができる。
【0035】
本明細書で使用されるとき、「層」という用語は、厚さを伴う領域を含む材料部分を言っている。層は、下にある構造もしくは上にある構造の全体にわたって延在することができる、または、下にある構造もしくは上にある構造の延在未満の延在を有し得る。さらに、層は、連続的な構造の厚さより小さい厚さを有する均一または不均一な連続構造の領域であり得る。例えば、層は、任意の対の水平な平面の間に、連続的な構造の上面と下面との間に、または、そのような上面および下面に位置させられ得る。層は、水平に、鉛直に、および/または、先細りとされた表面に沿って延び得る。基板は、層であり得る、1つもしくは複数の層をその中に含み得る、ならびに/または、その上、その上方、および/もしくはその下方に1つもしくは複数の層を有し得る。層は複数の層を含み得る。例えば、相互連結層は、1つまたは複数の導体および接触の層(コンタクト、相互接触線、および/またはビアが形成される)と、1つまたは複数の誘電層とを含み得る。
【0036】
本明細書で使用されるとき、「名目上の/名目上は」という用語は、製品の設計の局面の間または工程の間に、所望の値より上の値および/または下の値の範囲と一緒に設定される、構成要素または工程作業についての特性またはパラメータの所望の値または目標値を言っている。値の範囲は、製造工程における若干の変化または公差によるものであり得る。本明細書で使用されるとき、「約」という用語は、主題の半導体装置と関連する具体的な技術ノードに基づいて変化し得る所与の量の値を指示している。具体的な技術ノードに基づいて、「約」という用語は、例えば値の10~30%(例えば、値の±10%、±20%、または±30%)内で変化する所与の量の値を指示できる。
【0037】
本明細書で使用されるとき、「3Dメモリデバイス」という用語は、メモリストリングが基板に対して鉛直方向で延びるように、横に配向された基板の上にメモリセルトランジスタの鉛直に配向されるストリング(つまり、本明細書ではNANDストリングなどの「メモリストリング」としての領域)を伴う半導体装置を言っている。本明細書で使用されているように、「鉛直の/鉛直に」という用語は、基板の横の表面に対して名目上は垂直であることを意味する。
【0038】
半導体技術が進むにつれて、3DのNANDメモリデバイスなどの三次元(3D)メモリデバイスが、より多くの酸化物/窒化物(ON)層をスケーリングし続けている。概して、3Dメモリデバイスを形成するための一部の従来の方法では、相補的な金属-酸化物-半導体のウェハ(以下「CMOSウェハ」)が、3Dメモリデバイスのフレームワークを形成するためにメモリセルアレイウェハ(以下「アレイウェハ」)と接合される。積み重ねられたメモリセルアレイデバイスと周辺装置(例えば、パワーバスおよび金属ルーティング)との間に鉛直電気的相互連結を提供するための相互連結構造を提供するために、貫通シリコンコンタクト(TSC: Through Silicon Contact)エッチング工程が、ON層の数の増加のため、大きい厚さを有するシリコン層全体を貫通するように実施される。エッチングホールが実質的なアスペクト比を有するため、プラズマエッチング工程を実施してTSCを形成するために、ある量のエネルギーを必要とする。さらに、TSCエッチング工程は、CMOSウェハとメモリセルアレイウェハとを接合した後に実施されるため、TSCエッチング工程の間のプラズマは複数の層を通り抜けてCMOSデバイスを損傷させ、それによってCMOSデバイスの信頼性に影響を与える可能性がある。
【0039】
したがって、新たな3Dメモリデバイスおよびその製作方法が、このような問題に対処するために提供される。3Dメモリデバイスが、構成要素(例えば、CMOSデバイス、およびメモリセルアレイデバイス)が異なるウェーハに別々に形成されてから向かい合った形で接合される非モノリシックの3Dメモリデバイスの一部であり得ることは、留意されたい。一部の実施形態では、
図1~
図9との関連で以下に記載されているように、アレイデバイス基板はひっくり返され、ハイブリッド接合のためにCMOS基板の方へ下を向き、そのため、接合された非モノリシックの3Dメモリデバイスでは、アレイウェハはCMOSウェハの上方にある。一部の他の実施形態では、アレイウェハは、接合された非モノリシックの3Dメモリデバイスの基板としてのままであり、CMOSウェハがひっくり返され、ハイブリッド接合のためにアレイウェハの方へ下を向く。
【0040】
図1A~
図1Eを参照すると、3Dメモリデバイスを形成するための例示の方法の流れ図が、本開示の一部の実施形態により示されている。
図1A~
図1Eに示されている動作および/またはステップは完全ではないことと、図示されているいずれかの動作の前、後、または間に他の動作が実施されてもよいこととは、理解されるべきである。
図2~
図9は、本開示の一部の実施形態による
図1A~
図1Eに示された方法の特定の製作段階における例示の3Dメモリデバイスの概略的な断面図を示している。
【0041】
図1Aに示されているように、方法は作業S100において開始し、ここで、周辺領域と階段アレイ領域とを含むアレイウェハが形成される。エッチング停止層およびアレイウェル構造が周辺領域に形成でき、アレイデバイスが階段アレイ領域に形成できる。
【0042】
図1Bおよび
図2を参照すると、作業S100は、第1の基板101を形成し、周辺領域110にエッチング停止層112およびアレイウェル構造114を形成するステップS102を含み得る。一部の実施形態では、第1の基板101は、シリコン(例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウムヒ素(GaAs)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンオンインシュレータ(SOI)、ゲルマニウムオンインシュレータ(GOI)、または、それらの任意の適切な組み合わせを含み得る任意の適切な半導体材料を含み得る。一部の実施形態では、底基板540は、研削、湿式/乾式エッチング、化学機械研磨(CMP)、またはそれらの任意の組み合わせによって薄くされた薄型基板(例えば、半導体層)である。一部の実施形態では、第1の基板101は、例えば、単結晶単層基板、多結晶シリコン(ポリシリコン)単層基板、ポリシリコンおよび金属の多層基板など、単層基板または多層基板であり得る。
【0043】
第1の基板101は、横方向で横に延びる2つの横の表面(例えば、上面および下面)を含み得る。本明細書で使用されているように、ある構成要素(例えば、層または装置)が半導体装置の他の構成要素の「上」、「上方」、または「下方」のどれにあるかは、基板が鉛直方向において半導体装置の最も下の面に位置決めされるとき、鉛直方向における半導体装置の基板(例えば、第1の基板101)に対して決定される。空間的な関係を記載するための同じ概念が本開示を通じて適用されている。
【0044】
一部の実施形態によれば、
図2に示されているように、第1の基板101は、両方とも横方向に延びる周辺領域110および階段アレイ領域120を備え得る。エッチング停止層112およびアレイウェル構造114は第1の基板101の周辺領域110に形成され得る。
【0045】
エッチング停止層112は、低いエッチ速度を有する任意の適切な誘電材料を含む誘電層であり得る。エッチング停止層112は、続く工程において、制御可能な深さでのエッチング工程の終了を効果的に可能とすることで、エッチング停止層112の上にある他の層のエッチングの間、下にある半導体材料または金属化層への損傷を防止することができる。一部の実施形態では、エッチング停止層112は、窒化シリコン(Si3N4)層、窒化アルミニウム(AlN)層、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)層などの窒化物層である。エッチング停止層112は、周辺領域110における第1の基板101の上面の第1の部分を覆うことができ、任意の適切な薄膜堆積工程によって形成でき、任意の適切なパターン形成工程が続き得る。例えば、薄膜堆積工程には、限定されることはないが、化学的蒸着(CVD)、物理的蒸着(PVD)、原子層堆積(ALD)、またはそれらの任意の組み合わせがあり得る。パターン形成工程は、エッチング停止層112の残りの部分が、第1の基板101の上面の設計された第1の部分を覆うことができるようにエッチング工程を案内するために、フォトリソグラフィの工程および任意の適切なマスクを使用することができる。
【0046】
アレイウェル構造114は、nウェル領域116とpウェル領域118とを備え、したがってPN接合を形成し得る。nウェル領域116およびpウェル領域118は、任意の適切なドーピング工程によって形成され得る。アレイウェル構造114は、第1の基板101の周辺領域110の上面の第2の部分を覆うことができ、エッチング停止層112との重なりがない。
【0047】
図1Bおよび
図3を参照すると、作業S100は、階段アレイ領域120にアレイデバイス220を形成するステップS104をさらに含み得る。一部の実施形態では、アレイデバイス220は、メモリセルが、第1の基板101の上方で鉛直に延びるNANDストリング230のアレイの形態で提供されるNANDフラッシュメモリデバイスであり得る。アレイデバイス220は、導体層212および誘電層214の複数の対を通じて延びる複数のNANDストリング230を備え得る。導体層/誘電層の複数の対は、本明細書では「交互導電体/誘電体スタック」210とも称される。交互導電体/誘電体スタック210における導体層/誘電層の対の数(例えば、32対、64対、または96対)が、アレイデバイス220におけるメモリセルの数を設定することができる。交互導電体/誘電体スタック210における導体層212および誘電層214は、鉛直方向において交互である。別の言い方をすれば、交互導電体/誘電体スタック210の最上部または最下部におけるものを除いて、各々の導体層212は両側において2つの誘電層214によって隣接され、各々の誘電層214は両側において2つの導体層212によって隣接され得る。導体層212は、同じ厚さを各々が有し得る、または、異なる厚さを有し得る。同様に、誘電層214は、同じ厚さを各々が有し得る、または、異なる厚さを有し得る。導体層212は、限定されることはないが、タングステン(W)、コバルト(Co)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、多結晶シリコン(ポリシリコン)、ドープシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含む導体材料を含み得る。誘電層214は、限定されることはないが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む誘電材料を含み得る。一部の実施形態では、導体層212はWなどの金属層を含み、誘電層214は酸化シリコンを含む。
【0048】
図3に示されているように、横方向における少なくとも一方の側において、交互導電体/誘電体スタック210は階段構造240を備え得る。階段構造240の各々高さは、導体層212と誘電層214とを各々が含む、導体層/誘電層の1つまたは複数の対を含み得る。階段構造240の各々の高さにおける最も上の層は、鉛直方向における相互連結のための導体層212とできる。一部の実施形態では、階段構造240の各々の2つの隣接するレベルは、鉛直方向における名目上の同じ距離と、横方向における名目上の同じ距離とでずれている。階段構造240の各々の2つの隣接する高さについて、第1の基板101により近い第1の高さ(および、その中の導体層および誘電層)は、第2の高さ(および、その中の導体層および誘電層)より横方向でさらに遠くに延び、それによって、鉛直方向における相互連結のための第1の高さにおける「着地領域」を形成する。
【0049】
図3に示されているように、各々のNANDストリング230は、交互導電体/誘電体スタックを通じて延びるチャネル構造を備え得る。チャネル構造は、半導体材料(例えば、半導体チャネルとして)と誘電材料(例えば、メモリ膜として)とで満たされるチャネルホールを備え得る。一部の実施形態では、半導体チャネルは、アモルファスシリコン、ポリシリコン、または単結晶シリコンなどのシリコンを含む。一部の実施形態では、メモリ膜は、トンネル層、記憶層(「電荷捕獲/貯蔵層」としても知られている)、および遮断層を含む複合層である。各々のNANDストリング230は円筒形(例えば、柱形)を有し得る。半導体チャネル、トンネル層、記憶層、および遮断層は、一部の実施形態によれば、この順番で柱の中央から外面に向かう方向に沿って配置される。トンネル層は、酸化シリコン、窒化シリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。記憶層は、窒化シリコン、酸化シリコン、シリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。遮断層は、酸化シリコン、窒化シリコン、高い誘電率(high-k)の誘電体、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0050】
一部の実施形態では、NANDストリング230は、NANDストリング230のための複数の制御ゲート(各々がワード線の一部である)を備える。交互導電体/誘電体スタック210における導体層212は、NANDストリング230のメモリセルのための制御ゲートとして機能できる。導体層212は、複数のNANDストリング230のための複数の制御ゲートを備えることができ、階段構造240において途切れるワード線として横に延びることができる。
【0051】
図1Bおよび
図4に示されているように、作業S100は、絶縁層250において複数の鉛直貫通コンタクト310を形成するステップS106をさらに含み得る。
図3に示されているような一部の実施形態では、堆積工程は、絶縁層250がエッチング停止層112、アレイウェル構造114、およびアレイデバイス220を覆うことができるように絶縁層250を形成するために実施され得る。CMP工程が、絶縁層250の上面を平坦化するために実施され得る。
図4に示されているように、複数の鉛直貫通コンタクト310は、絶縁層250内に形成でき、エッチング停止層112と接触している少なくとも1つの第1の鉛直コンタクト312と、アレイウェル構造114と接触している少なくとも1つの第2の鉛直コンタクト314と、階段構造240においてワード線と接触している複数のワード線コンタクト316とを備え得る。各々の鉛直貫通コンタクト310は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含む導体材料で満たされる開口(例えば、ビアホールまたはトレンチ)を備え得る。複数の鉛直貫通コンタクト310のうちの一部または全部は、後で詳細に記載されているように、一度だけのコンタクト形成工程において同時に形成され得る。
【0052】
一部の実施形態では、各々の鉛直貫通コンタクト310の端(例えば、上端)同士は、例えば、鉛直貫通コンタクト310が形成される絶縁層250の上面上で、互いと面一である。各々の鉛直貫通コンタクト310の他方の端(例えば、下端)は、それぞれのアレイウェハ構造と接触し得る。例えば、第1の鉛直コンタクト312の下端はエッチング停止層112と接触でき、第2の鉛直コンタクト314の下端はアレイウェル構造114と接触でき、各々のワード線コンタクト334の下端は階段構造240のある高さの対応する導体層206(ワード線)と接触できる。
【0053】
複数の鉛直貫通コンタクト310を形成するためのコンタクト形成工程が、例えばフォトリソグラフィ、エッチング、薄膜堆積、およびCMPといった複数の工程を含み得ることは理解される。例えば、鉛直貫通コンタクト310は、初めにディープエッチングの鉛直の開口(例えば、湿式エッチングおよび/または乾式エッチング)と、続いて、ALD、CVD、PVD、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせを用いて開口を導体材料で満たすこととによって、絶縁層250を貫いて形成され得る。鉛直貫通コンタクト310を満たすために使用される導体材料は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ポリシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。一部の実施形態では、他の導体材料は、障壁層、接着層、および/またはシード層として機能するように開口を満たすためにも使用される。
【0054】
一部の実施形態では、第1の鉛直コンタクト312と、第2の鉛直コンタクト314と、ワード線コンタクト316とを備える複数の鉛直貫通コンタクト310は、同じコンタクト形成工程において同時に形成され得る。一部の実施形態では、コンタクト形成工程における各々の工程は、第1の鉛直コンタクト312、第2の鉛直コンタクト314、およびワード線コンタクト316のすべてについて一度だけ実施される必要がある。例えば、一度だけのリソグラフィ工程が、第1の鉛直コンタクト312、第2の鉛直コンタクト314、およびワード線コンタクト316のすべての開口のためのマスクをパターン形成するために実施され、一度だけのエッチング工程が、第1の鉛直コンタクト312、第2の鉛直コンタクト314、およびワード線コンタクト316のすべての開口をエッチングするために実施され、一度だけの堆積工程が、第1の鉛直コンタクト312、第2の鉛直コンタクト314、およびワード線コンタクト316のすべての開口を同じ導体材料で満たすために実施され得る。
【0055】
図1Bおよび
図4に示されているように、作業S100は、複数の相互連結コンタクト323を含む少なくとも1つのコンタクト層320を形成するステップS108をさらに含み得る。コンタクト層320は、誘電層325と相互連結コンタクト323とを備えることができ、絶縁層250の上方に形成され得る。各々の相互連結コンタクト323の上端は誘電層325の上面において互いと面一とでき、各々の相互連結コンタクト323の下端は、誘電層325の下面において互いと面一とでき、例えば、第1の鉛直コンタクト312、第2の鉛直コンタクト314、またはワード線コンタクト316といった、対応する鉛直貫通コンタクト310の上端と接触することができる。
【0056】
誘電層325は、ALD、CVD、PVD、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせなど、1つまたは複数の薄膜堆積工程によって形成できる。誘電層325は、限定されることはないが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む誘電材料を含み得る。相互連結コンタクト323は、初めにエッチングの鉛直の開口(例えば、湿式エッチングおよび/または乾式エッチング)と、続いて、ALD、CVD、PVD、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせを用いて開口を導体材料で満たすこととによって、誘電層325を貫いて形成され得る。相互連結コンタクト323を満たすために使用される導体材料は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ポリシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。一部の実施形態では、他の導体材料が、障壁層、接着層、および/またはシード層として機能するように開口を満たすために使用される。
【0057】
一部の実施形態では、少なくとも1つのコンタクト層320は複数の層を備えることができ、各々の相互連結コンタクト323は、複数の層に形成される複数のサブコンタクトを含み得る。例えば、
図4に示されているように、複数のサブコンタクトは、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ドープシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含む導電性材料によって作られる1つもしくは複数のコンタクト、単層/複層ビア、導電線、プラグ、パッド、および/または任意の他の適切な導電性構造を備えることができ、複数のコンタクト形成工程において形成され得る。例えば、複数のサブコンタクトを形成するための製作工程は、誘電層325において1つまたは複数の導電層と1つまたは複数のコンタクト層とを形成することを含み得る。導電層および導体コンタクト層は、知られている任意の適切なバックエンド(BEOL)方法によって形成され得る。一部の実施形態では、コンタクト層320におけるすべての相互連結コンタクト323は、同じコンタクト形成工程において同時に形成され得る。
【0058】
図1Bおよび
図4に示されているように、作業S100は、少なくとも1つのコンタクト層320上にアレイ結合層330を形成するステップS110をさらに含み得る。アレイ結合層330は、誘電層336に埋め込まれる1つまたは複数の結合構造338を含むバックエンド(BEOL)相互連結層であり得る。結合構造338は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ドープシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含む導電性材料によって作られるコンタクト、単層/複層ビア、導電線、プラグ、パッド、および/または任意の他の適切な導電性構造を、それらに限定されることなく備えることができる。誘電層336は、限定されることはないが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む誘電材料を含み得る。結合構造338の1つまたは複数の一部分は、アレイウェハ100におけるアレイ結合層330の上面上において露出させられ得る。
【0059】
一部の実施形態では、アレイ結合層330を形成するための製作工程は、誘電層336を形成することと、それに続いて複数の結合構造338を形成することとを含む。結合構造338のうちの1つまたは複数は相互連結コンタクト323とそれぞれ接触し得る。誘電層336は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはそれらの任意の組み合わせなどの誘電材料の1つまたは複数の層を含み得る。結合構造338は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ドープシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含む導電性材料によって作られるコンタクト、単層/複層ビア、導電線、プラグ、パッド、および/または任意の他の適切な導電性構造を、それらに限定されることなく備えることができる。
【0060】
一部の実施形態では、結合構造338を形成するための製作工程は、誘電層336において開口を形成することと、それに続いて開口を導電性材料で満たすこととを含む。誘電層336における開口は、ALD、CVD、PVD、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせによって、導電性材料で満たされ得る。一部の実施形態では、結合構造338を形成するための製作工程は、誘電層において1つまたは複数の導電層と1つまたは複数のコンタクト層とを形成することをさらに含む。導電層および導体コンタクト層は、知られている任意の適切なBEOL方法によって形成され得る。
【0061】
図1に戻って参照すると、方法は、CMOSウェハが形成され得る作業S200へと処理した。
図5に示されているように、CMOSウェハ400は、第2の基板401と、第2の基板401上の周辺回路層410と、CMOSデバイス層410上の少なくとも1つのコンタクト層420と、少なくとも1つのコンタクト層320上のCMOS結合層430とを備え得る。
【0062】
図1Cおよび
図5に示されているように、作業S200は、第2の基板401を形成し、第2の基板401上に周辺回路層410を形成するステップS202を含み得る。一部の実施形態では、第2の基板401は、シリコン(例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウムヒ素(GaAs)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンオンインシュレータ(SOI)、ゲルマニウムオンインシュレータ(GOI)、または、それらの任意の適切な組み合わせを含み得る任意の適切な半導体材料を含み得る。第2の基板401は、例えば、単結晶単層基板、多結晶シリコン(ポリシリコン)単層基板、ポリシリコンおよび金属の多層基板など、単層基板または多層基板であり得る。一部の実施形態では、第2の基板401は、研削、湿式/乾式エッチング、化学機械研磨(CMP)、またはそれらの任意の組み合わせによって薄くされた薄型基板(例えば、半導体層)である。
【0063】
第2の基板401上に形成された周辺回路層410は、3Dメモリデバイスの動作を容易にするために使用される任意の適切なデジタル回路、アナログ回路、および/もしくは混合信号周辺回路を含む1つまたは複数の周辺回路を含み得る。例えば、1つまたは複数の周辺回路は、ページバッファ、デコーダ(例えば、ローデコーダおよびカラムデコーダ)、ラッチ、センスアンプ、ドライバ、チャージポンプ、電流基準もしくは電圧基準、または、回路の任意の能動的もしくは受動的な構成要素(例えば、トランジスタ、ダイオード、レジスタ、またはコンデンサ)のうちの1つまたは複数を含み得る。
図6に示されているような一部の実施形態では、1つまたは複数の周辺回路は、相補的な金属-酸化物-半導体(CMOS)技術を使用して形成された複数のCMOSデバイス412を備え得る。
【0064】
図1Cおよび
図5に示されているように、作業S200は、複数の相互連結コンタクト423を含む少なくとも1つのコンタクト層420を形成するステップS204をさらに含み得る。コンタクト層420は、誘電層425と相互連結コンタクト423とを備えることができ、周辺回路層410の上方に形成され得る。誘電層425は、ALD、CVD、PVD、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせなど、1つまたは複数の薄膜堆積工程によって形成できる。誘電層425は、限定されることはないが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む誘電材料を含み得る。相互連結コンタクト423は、初めにエッチングの鉛直の開口(例えば、湿式エッチングおよび/または乾式エッチング)と、続いて、ALD、CVD、PVD、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせを用いて開口を導体材料で満たすこととによって、誘電層425を貫いて形成され得る。相互連結コンタクト423を満たすために使用される導体材料は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ポリシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。一部の実施形態では、他の導体材料が、障壁層、接着層、および/またはシード層として機能するように開口を満たすために使用される。
【0065】
一部の実施形態では、少なくとも1つのコンタクト層420は複数の層を備えることができ、各々の相互連結コンタクト423は、複数の層に形成される複数のサブコンタクトを含み得る。例えば、
図5に示されているように、複数のサブコンタクトは、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ドープシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含む導電性材料によって作られる1つもしくは複数のコンタクト、単層/複層ビア、導電線、プラグ、パッド、および/または任意の他の適切な導電性構造を備えることができ、複数のコンタクト形成工程において形成され得る。例えば、複数のサブコンタクトを形成するための製作工程は、誘電層425において1つまたは複数の導電層と1つまたは複数のコンタクト層とを形成することを含み得る。導電層および導体コンタクト層は、知られている任意の適切なフロントエンド(FEOL)方法によって形成され得る。一部の実施形態では、コンタクト層420におけるすべての相互連結コンタクト423は、同じコンタクト形成工程において同時に形成され得る。
【0066】
図1Cおよび
図5に示されているように、作業S200は、少なくとも1つのコンタクト層420にCMOS結合層430を形成するステップS206をさらに含み得る。CMOS結合層330は、誘電層436に埋め込まれる1つまたは複数の結合構造438を含むフロントエンド(FEOL)相互連結層であり得る。結合構造438は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ドープシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含む導電性材料によって作られるコンタクト、単層/複層ビア、導電線、プラグ、パッド、および/または任意の他の適切な導電性構造を、それらに限定されることなく備えることができる。誘電層436は、限定されることはないが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む誘電材料を含み得る。結合構造438の1つまたは複数の一部分は、CMOSウェハ400上のCMOS結合層430の上面において露出させられ得る。
【0067】
一部の実施形態では、CMOS結合層430を形成するための製作工程は、誘電層436を形成することと、それに続いて複数の結合構造438を形成することとを含む。結合構造438のうちの1つまたは複数は相互連結コンタクト423とそれぞれ接触し得る。誘電層436は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはそれらの任意の組み合わせなどの誘電材料の1つまたは複数の層を含み得る。結合構造438は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ドープシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含む導電性材料によって作られるコンタクト、単層/複層ビア、導電線、プラグ、パッド、および/または任意の他の適切な導電性構造を、それらに限定されることなく備えることができる。
【0068】
一部の実施形態では、結合構造438を形成するための製作工程は、誘電層436において開口を形成することと、それに続いて開口を導電性材料で満たすこととを含む。誘電層436における開口は、ALD、CVD、PVD、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせによって、導電性材料で満たされ得る。一部の実施形態では、結合構造438を形成するための製作工程は、誘電層において1つまたは複数の導電層と1つまたは複数のコンタクト層とを形成することをさらに含む。導電層および導体コンタクト層は、知られている任意の適切なFEOL方法によって形成され得る。
【0069】
図1Aに戻って参照すると、方法は、アレイウェハとCMOSウェハとが接合され得る作業S300へと処理した。
図1Dおよび
図6に示されているように、作業S300は、ハイブリッド接合のためにCMOSウェハ400の方へ下に向けるためにアレイウェハ100をひっくり返すステップS302と、アレイウェハ100のアレイ結合層330をCMOSウェハ400のCMOS結合層430に接合するステップS304とを含み得る。
【0070】
接合境界面がアレイ結合層330とCMOS結合層430との間にある。そのため、接合境界面は、2つの誘電層の間(例えば、窒化シリコン層と酸化シリコン層との間)の間の境界面と、2つの導電層(例えば、2つの金属層)の間の境界面との両方を含む。一部の実施形態では、アレイウェハ100における1つまたは複数の結合構造338と、CMOSウェハ400における1つまたは複数の結合構造438とは、電気的連結のための接合境界面において互いと接触させられ得る。
【0071】
一部の実施形態では、アレイウェハ100とCMOSウェハ400との間のハイブリッド接合は、任意の適切な接合工程またはそれらの組み合わせを含み得る。例えば、接合境界面は、接合境界面の両側における誘電層同士および/または導電層同士の間の化学的接合によって形成され得る。別の例として、接合境界面は、接合境界面の両側における誘電層同士および/または導電層同士の間の物理的相互作用(例えば、相互拡散)によって形成され得る。一部の実施形態では、接合境界面は、接合工程の前に接合境界面の両側からの表面のプラズマ処理または熱処理の後に形成され得る。
【0072】
図1Aを参照すると、方法は、少なくとも1つの貫通基板コンタクトが、少なくとも1つの第1の鉛直コンタクトと連結するために第1の基板およびエッチング停止層を貫通するように形成され得る作業S400へと処理した。
【0073】
図1Eに示されているように、作業S400は、第1の基板を薄くするステップS402を含み得る。一部の実施形態では、第1の基板101は、限定されることはないが、ウェハ研削、乾式エッチング、湿式エッチング、CMP、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせを含む工程によって薄くされ得る。
【0074】
図1Eおよび
図7に示されているように、作業S400は、第1の基板101を貫通する少なくとも1つの貫通基板開口610を形成するステップS404を含み得る。少なくとも1つの貫通基板開口610が任意の適切なフォトリソグラフィ工程によって形成され得ることは、理解される。例えば、ハードマスクが第1の基板101上に形成でき、ディーププラズマエッチング(例えば、ディープ反応イオンエッチング工程)が、基板101全体を貫通し、エッチング停止層112において停止させられる少なくとも1つの貫通基板開口610を形成するために実施され得る。
【0075】
プラズマエッチング工程の間、適切な気体混合物のグロー放電(プラズマ)の高エネルギー流が試料において(パルスで)放たれることが留意される。プラズマ発生源(「エッチング種」とも称される)は、荷電(イオン)または中性(原子およびラジカル)のいずれかであり得る。プラズマエッチング工程の間、プラズマは、基板101とプラズマによって発生させられる反応種との間の化学的反応から揮発性エッチング生成物を発生させる。プラズマエッチング工程の間、プラズマの高エネルギー流は、エッチング停止層112およびアレイウェル構造114によって阻止され、そのため、CMOSウェハ400におけるCMOSデバイスに影響を与えるように、少なくとも1つの第1の鉛直コンタクト312および/または少なくとも1つの第2の鉛直コンタクト314を通り抜けることができないことも理解される。そのため、CMOSウェハ400におけるCMOSデバイスへの潜在的なプラズマにより誘導される損傷(PID)が回避できる。
【0076】
図1Eおよび
図8に示されているように、作業S400は、第1の基板101を覆う隔離層730を形成し、少なくとも1つの貫通基板開口610を満たすステップS406をさらに含み得る。隔離層730は、限定されることはないが、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む誘電材料を含み得る。
【0077】
図1Eおよび
図8に示されているように、作業S400は、隔離層730およびエッチング停止層112を貫通し、少なくとも1つの第1の鉛直コンタクト312と接触する少なくとも1つの貫通基板コンタクト740(一部の実施形態では「貫通シリコンコンタクト(TSC)」とも称される)を形成するステップS408をさらに含み得る。少なくとも1つの貫通基板コンタクト740を形成するためのコンタクト工程が、例えばフォトリソグラフィ、エッチング、薄膜堆積、およびCMPといった複数の工程を含み得ることは理解される。一部の実施形態では、少なくとも1つの鉛直貫通開口は、隔離層730およびエッチング停止層112の誘電材料を貫通するために、湿式エッチングおよび/または乾式エッチングによって、対応する貫通基板開口610を貫いて形成され得る。このようにして、エッチング停止層112に着地される少なくとも1つの第1の鉛直コンタクト312の端面は、少なくとも1つの鉛直貫通開口によって露出させられ得る。続いての堆積工程が、ALD、CVD、PVD、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせを用いて少なくとも1つの鉛直貫通開口を導体材料で満たすことで、少なくとも1つの貫通基板コンタクト740を形成することができる。少なくとも1つの貫通基板コンタクト740を満たすために使用される導体材料は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ポリシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。一部の実施形態では、他の導体材料は、障壁層、接着層、および/またはシード層として機能するように開口を満たすためにも使用される。
【0078】
図1Eおよび
図9に示されているように、作業S400は、少なくとも1つの貫通基板コンタクト740と接触して少なくとも1つのアレイパッド820を形成するステップS410をさらに含み得る。少なくとも1つのアレイパッド820を形成するためのコンタクト工程が、例えばフォトリソグラフィ、エッチング、薄膜堆積、およびCMPといった複数の工程を含み得ることは理解される。一部の実施形態では、ハードマスク層が隔離層730上に形成でき、少なくとも1つの鉛直貫通開口が、ハードマスク層を使用することで、湿式エッチングおよび/または乾式エッチングによって隔離層730内に形成され得る。このようにして、少なくとも1つの貫通基板コンタクト740の端面が少なくとも1つの鉛直貫通開口によって露出させられ得る。続いての堆積工程が、ALD、CVD、PVD、任意の他の適切な工程、またはそれらの任意の組み合わせを用いて少なくとも1つの鉛直貫通開口を導体材料で満たすことで、少なくとも1つのアレイパッド820を形成することができる。少なくとも1つのアレイパッド820を満たすために使用される導体材料は、限定されることはないが、W、Co、Cu、Al、ポリシリコン、シリサイド、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。一部の実施形態では、他の導体材料は、障壁層、接着層、および/またはシード層として機能するように開口を満たすためにも使用される。保護層810が隔離層730上に形成でき、少なくとも1つのパッド開口830が少なくとも1つのアレイパッド820を露出させるために形成できる。
【0079】
第1の基板の包囲する領域ではなく第1の基板の後側に少なくとも1つのアレイパッド820を使用することで、3Dメモリデバイスの周辺回路は3Dメモリデバイスの後側を通じて連結され得る。したがって、3Dメモリデバイスの大きさは低減させることができ、3Dメモリデバイスの集積度は増加させることができる。さらに、CMOSデバイスへのプラズマにより誘導される損傷(PID)の危険性が、鉛直貫通コンタクトを形成する間にプラズマを阻止するためにエッチング停止層およびアレイウェル構造を使用することで排除でき、それによってCMOSデバイスを増加させることができる。
【0080】
したがって、3Dメモリデバイスおよびその製作方法が提供される。一部の実施形態では、方法は、周辺領域および階段アレイ領域を備えるアレイウェハを形成するステップであって、周辺領域において第1の基板にエッチング停止層を形成するステップと、階段アレイ領域において第1の基板上にアレイデバイスを形成するステップと、周辺領域において、エッチング停止層と接触する少なくとも1つの第1の鉛直貫通を形成するステップとを含む、ステップを含み得る。方法は、CMOSウェハを形成するステップと、アレイウェハとCMOSウェハとを接合するステップと、第1の基板およびエッチング停止層を貫通し、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトと接触する少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成するステップとをさらに含み得る。
【0081】
一部の実施形態では、アレイウェハを形成するステップは、周辺領域において第1の基板内にアレイウェル構造を形成するステップと、周辺領域において、アレイウェル構造と接触する少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクトを形成するステップとをさらに含む。
【0082】
一部の実施形態では、アレイウェル構造を形成するステップは、第1の基板にnウェル領域およびpウェル領域を含むPN接合を形成するステップを含む。
【0083】
一部の実施形態では、アレイデバイスを形成するステップは、第1の基板上に交互導電体/誘電体スタックを形成するステップと、交互導電体/誘電体スタックを鉛直に貫通する複数のNANDストリングを形成するステップと、交互導電体/誘電体スタックの少なくとも1つの横側面上に階段構造を形成するステップとを含む。
【0084】
一部の実施形態では、アレイウェハを形成するステップは、エッチング停止層、アレイウェル構造、およびアレイデバイスを覆う絶縁層を形成するステップと、階段アレイ領域において、階段構造におけるワード線と接触する少なくとも1つのワード線コンタクトを形成するステップとをさらに含む。少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクト、および少なくとも1つのワード線コンタクトは、同じコンタクト形成工程によって絶縁層内に同時に形成される。
【0085】
一部の実施形態では、アレイウェハを形成するステップは、絶縁層上に、複数の第1の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第1のコンタクト層を形成するステップと、少なくとも1つの第1のコンタクト層にアレイ結合層を形成するステップとをさらに含む。
【0086】
一部の実施形態では、CMOSウェハを形成するステップは、周辺回路層を第2の基板上に形成するステップと、周辺回路層上に、複数の第2の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第2のコンタクト層を形成するステップと、少なくとも1つの第2のコンタクト層上にCMOS結合層を形成するステップとを含む。
【0087】
一部の実施形態では、アレイウェハをCMOSウェハに接合するステップは、CMOSウェハの方へ下に向けるためにアレイウェハをひっくり返すステップと、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトが、少なくとも1つの第1の相互連結コンタクトおよび少なくとも1つの第2の相互連結コンタクトを通じて周辺回路層へと電気的に連結されるように、アレイウェハのアレイ結合層をCMOSウェハのCMOS結合層に接合するステップとを含む。
【0088】
一部の実施形態では、少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成するステップは、第1の基板を貫通する少なくとも1つの貫通基板開口を形成するステップと、第1の基板を覆い、少なくとも1つの貫通基板開口を満たす隔離層を形成するステップと、隔離層、少なくとも1つの貫通基板開口、およびエッチング停止層を貫通する少なくとも1つの鉛直貫通開口を形成し、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトの少なくとも一部分を露出させるステップと、少なくとも1つの貫通基板コンタクトが少なくとも1つの第1の鉛直コンタクトと接触するように、少なくとも1つの貫通基板コンタクトを少なくとも1つの鉛直貫通開口内に形成するステップとを含む。
【0089】
一部の実施形態では、少なくとも1つの貫通基板開口を形成するステップは、少なくとも1つの貫通基板開口を第1の基板内に形成するためにディーププラズマエッチングを使用するステップを含み、ディーププラズマエッチングの間のプラズマの高エネルギー流がエッチング停止層およびアレイウェル構造によって阻止される。
【0090】
一部の実施形態では、少なくとも1つの貫通基板コンタクトを形成するステップは、少なくとも1つの貫通基板コンタクトと接触して少なくとも1つのアレイパッドを形成するステップと、少なくとも1つのアレイパッドを露出させるために少なくとも1つのパッド開口を形成するステップとをさらに含む。
【0091】
開示されている三次元(3D)メモリデバイスは、周辺領域および階段アレイ領域を備えるアレイウェハであって、第1の基板と、周辺領域における第1の基板上のエッチング停止層と、階段アレイ領域における第1の基板上のアレイデバイスと、周辺領域における少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトと、第1の基板およびエッチング停止層を貫通し、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトと接触する少なくとも1つの貫通基板コンタクトとを備えるアレイウェハを備えることができる。3Dメモリデバイスは、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクトを通じて少なくとも1つの貫通基板コンタクトに電気的に連結される周辺回路層を備える、アレイウェハに接合されるCMOSウェハをさらに含むことができる。
【0092】
一部の実施形態では、アレイウェハは、周辺領域における第1の基板内のアレイウェル構造と、アレイウェル構造と接触する少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクトとをさらに備える。
【0093】
一部の実施形態では、アレイウェル構造は、第1の基板にnウェル領域およびpウェル領域を含むPN接合を備える。
【0094】
一部の実施形態では、アレイデバイスは、第1の基板上の交互導電体/誘電体スタックと、交互導電体/誘電体スタックを鉛直に貫通する複数のNANDストリングと、交互導電体/誘電体スタックの少なくとも1つの横側面上の階段構造とを備える。
【0095】
一部の実施形態では、アレイウェハは、エッチング停止層、アレイウェル構造、およびアレイデバイスを覆う絶縁層と、階段アレイ領域において、階段構造におけるワード線と接触する少なくとも1つのワード線コンタクトとをさらに備え、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、少なくとも1つの第2の鉛直貫通コンタクト、および少なくとも1つのワード線コンタクトは絶縁層を貫通する。
【0096】
一部の実施形態では、アレイウェハは、絶縁層を覆う、複数の第1の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第1のコンタクト層と、少なくとも1つの第1のコンタクト層とCMOSウェハとの間のアレイ結合層とをさらに備える。
【0097】
一部の実施形態では、CMOSウェハは、第2の基板上の周辺回路層と、周辺回路層上の、複数の第2の相互連結コンタクトを備える少なくとも1つの第2のコンタクト層と、少なくとも1つの第2のコンタクト層とアレイ結合層との間のCMOS結合層とを備える。
【0098】
一部の実施形態では、アレイウェハは、第1の基板を覆う隔離層をさらに備え、少なくとも1つの貫通基板コンタクトは、隔離層およびエッチング停止層を貫通し、少なくとも1つの第1の鉛直コンタクトと接触する。
【0099】
一部の実施形態では、アレイウェハは、少なくとも1つの貫通基板コンタクトと接触する少なくとも1つのアレイパッドをさらに備え、少なくとも1つのアレイパッドは、少なくとも1つの第1の鉛直貫通コンタクト、少なくとも1つの第1の相互連結コンタクト、および少なくとも1つの第2の相互連結コンタクトを通じてCMOSウェハの周辺回路層に電気的に連結される。
【0100】
本開示の他の態様が、本開示の記載、請求項の範囲、および図面に鑑みて当業者によって理解され得る。
【0101】
特定の実施形態の前述の記載は、本開示の大まかな性質を完全に明らかにするようになっているため、他者が、当業者の知識を適用することによって、本開示の大まかな概念から逸脱することなく、必要以上の実験をすることなく、このような特定の実施形態を様々な用途に向けて容易に変更および/または適合させることができる。そのため、このような適合および変更は、本明細書において提示された教示および案内に基づいて、開示されている実施形態の等価の意味および範囲内にあるように意図されている。本明細書の用語および表現が教示および案内に鑑みて当業者によって解釈されるものであるように、本明細書における表現および用語が説明の目的のためであって、限定のものではないことは、理解されるものである。
【0102】
本開示の実施形態は、明示された機能の実施およびそれらの関係を示す機能的な構成要素の助けで先に記載されている。これらの機能的な構成要素の境界は、記載の利便性のために本明細書では任意に定められている。明示された機能およびそれらの関係が適切に実施される限り、代替の境界が定められてもよい。
【0103】
概要および要約は、本開示の1つまたは複数の例示の実施形態を述べることができるが、発明者によって考えられているような本開示のすべての例示の実施形態を述べていない可能性があり、したがって、本開示および添付の特許請求の範囲を何らかの形で限定するようには意図されていない。
【0104】
本開示の広がりおよび範囲は、前述の例示の実施形態のいずれかによって限定されるべきでなく、以下の特許請求の範囲およびその等価物に従ってのみ定められるべきである。
【符号の説明】
【0105】
100 アレイウェハ
101 第1の基板
110 周辺領域
112 エッチング停止層
114 アレイウェル構造
116 nウェル領域
118 pウェル領域
120 階段アレイ領域
206 導体層
210 交互導電体/誘電体スタック
212 導体層
214 第1の誘電層、酸化物層
220 アレイデバイス
230 NANDストリング
240 階段構造
250 絶縁層
310 鉛直貫通コンタクト
312 第1の鉛直コンタクト
314 第2の鉛直コンタクト
316 ワード線コンタクト
320 コンタクト層
323 相互連結コンタクト
325 誘電層
330 アレイ結合層
336 誘電層
338 結合構造
400 CMOSウェハ
401 第2の基板
410 周辺回路層、CMOSデバイス層
412 CMOSデバイス
420 コンタクト層
423 相互連結コンタクト
425 誘電層
430 CMOS結合層
436 誘電層
438 結合構造
540 底基板
610 貫通基板開口
730 隔離層
740 貫通基板コンタクト
810 保護層
820 アレイパッド
【国際調査報告】