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特表2022-5350223次元メモリデバイスにおいて階段を形成するための方法および構造
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  • 特表-3次元メモリデバイスにおいて階段を形成するための方法および構造 図1
  • 特表-3次元メモリデバイスにおいて階段を形成するための方法および構造 図2A
  • 特表-3次元メモリデバイスにおいて階段を形成するための方法および構造 図2B
  • 特表-3次元メモリデバイスにおいて階段を形成するための方法および構造 図3A
  • 特表-3次元メモリデバイスにおいて階段を形成するための方法および構造 図3B
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  • 特表-3次元メモリデバイスにおいて階段を形成するための方法および構造 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-04
(54)【発明の名称】3次元メモリデバイスにおいて階段を形成するための方法および構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/11575 20170101AFI20220728BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20220728BHJP
【FI】
H01L27/11575
H01L29/78 371
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021571433
(86)(22)【出願日】2019-11-05
(85)【翻訳文提出日】2021-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2019115668
(87)【国際公開番号】W WO2021087735
(87)【国際公開日】2021-05-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519237948
【氏名又は名称】長江存儲科技有限責任公司
【氏名又は名称原語表記】Yangtze Memory Technologies Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.88 Weilai 3rd Road,East Lake High-tech Development Zone,Wuhan,Hubei,China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】シンシン・リウ
(72)【発明者】
【氏名】ジンジン・ゲン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】チェン・ズオ
(72)【発明者】
【氏名】シャンニン・ワン
【テーマコード(参考)】
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F083EP18
5F083EP23
5F083EP76
5F083GA10
5F083GA27
5F083HA02
5F083HA06
5F083JA02
5F083JA03
5F083JA04
5F083JA05
5F083JA06
5F083JA19
5F083JA35
5F083JA36
5F083JA37
5F083JA39
5F083JA53
5F083JA56
5F083PR21
5F083PR25
5F101BA45
5F101BB05
5F101BD16
5F101BD30
5F101BD34
5F101BH02
5F101BH11
(57)【要約】
3次元(3D)メモリデバイスおよびその製作方法の実施形態が開示される。一例では、3Dメモリデバイスは、複数の階段を有するメモリスタックを含む。各階段が、交互配置された1つまたは複数の導体層と1つまたは複数の誘電体層とを含み得る。階段の各々が、階段の頂面上に導体層のうちの1つを含み、この導体層のうちの1つが、(i)誘電体層のうちの1つに接触する底部と、(ii)メモリスタックによって露出されて底部に接触する頂部とを有する。頂部の横方向の寸法は底部の横方向の寸法よりも小さくてよい。メモリスタックから遠位の頂部の終端は、ある距離だけ横方向に底部を超過する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交互配置された1つまたは複数の導体層と1つまたは複数の誘電体層とをそれぞれ備える複数の階段を含むメモリスタックを備える3次元(3D)メモリデバイスであって、
前記階段の各々が、前記階段の頂面上に前記導体層のうちの1つを備え、前記導体層のうちの前記1つが、(i)前記誘電体層のうちの1つに接触する底部と、(ii)前記メモリスタックによって露出されて前記底部に接触する頂部とを備え、
前記頂部の横方向の寸法が前記底部の横方向の寸法よりも小さく、
前記メモリスタックから遠位の前記頂部の終端が、ある距離だけ横方向に前記底部を超過する、3Dメモリデバイス。
【請求項2】
前記頂部によって覆われ、横方向に前記距離を満たす絶縁部分をさらに備え、前記絶縁部分が、(i)前記底部と前記階段の側面における前記1つまたは複数の導体層の残りの部分とを覆い、(ii)それぞれの前記階段の真下の別の階段の頂部と接触する、請求項1に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項3】
前記頂部の頂面がそれぞれの前記階段の直上の第3の階段の底面よりも高い、請求項2に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項4】
前記距離が約0.1nm~約20nmの範囲である、請求項2に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項5】
前記距離が約1nm~約10nmの範囲である、請求項4に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項6】
前記絶縁部分が酸化シリコンまたは高誘電率(high-k)誘電体のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項7】
前記メモリスタックが位置された絶縁構造と、
前記絶縁構造の中に延在して前記導体層のうちのそれぞれ1つの頂部に接触するコンタクトと
をさらに備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項8】
交互配置された1つまたは複数の導体層と1つまたは複数の誘電体層とをそれぞれ備える複数の階段を含むメモリスタックを備える3次元(3D)メモリデバイスであって、
前記階段の各々が、前記階段の頂面上に前記導体層のうちの1つを備え、前記導体層のうちの前記1つが、(i)前記誘電体層のうちの1つに接触する底部と、(ii)前記メモリスタックによって露出されて前記底部に接触する頂部とを備え、
前記メモリスタックから遠位の前記頂部の終端は、約0.1nm~約20nmの範囲のある距離だけ横方向に前記底部を超過する、3Dメモリデバイス。
【請求項9】
前記距離が約1nm~約10nmの範囲である、請求項8に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項10】
前記頂部によって覆われ、横方向に前記距離を満たす絶縁部分をさらに備え、前記絶縁部分が、(i)前記底部と前記階段の側面における前記1つまたは複数の導体層の残りの部分とを覆い、(ii)それぞれの前記階段の真下の別の階段の頂部と接触する、請求項8または9に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項11】
前記頂部の横方向の寸法が前記底部の横方向の寸法よりも小さい、請求項8に記載のメモリデバイス。
【請求項12】
前記絶縁部分が酸化シリコンまたは高誘電率(high-k)誘電体のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項13】
前記メモリスタックが位置された絶縁構造と、
前記絶縁構造の中に延在して前記導体層のうちのそれぞれ1つの前記頂部に接触するコンタクトと
をさらに備える、請求項8から11のいずれか一項に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項14】
3次元(3D)メモリデバイスを形成するための方法であって、
交互配置された複数の犠牲層と複数の誘電体層とを備える誘電体スタックを形成するステップと、
前記誘電体スタックにおいて階段を形成するステップであって、前記階段が、前記複数の犠牲層のうちの1つまたは複数の犠牲層と、前記複数の誘電体層のうちの1つまたは複数の誘電体層とを備え、前記階段は、前記犠牲層のうちの1つを頂面に露出させ、前記1つまたは複数の犠牲層を側面に露出させる、ステップと、
前記1つまたは複数の犠牲層を覆うために、前記階段の側面を覆うように、絶縁部分を形成するステップと、
前記階段の前記頂面を覆うために犠牲部分を形成するステップであって、前記犠牲部分が犠牲層のうちの1つと接触する、ステップと、
前記1つまたは複数の犠牲層および前記犠牲部分を1つまたは複数の導体層で置き換えるステップと
を含む方法。
【請求項15】
前記絶縁部分を形成するステップが、
前記階段を形成して、前記頂面における前記誘電体層のうちの1つを露出させるステップと、
絶縁層を形成して、前記階段の前記頂面および前記側面を覆うステップと、
前記階段の前記頂面における前記絶縁層の一部および前記誘電体層のうちの前記1つを除去して、犠牲層のうちの前記1つを露出させるステップであって、前記階段の前記側面における前記絶縁層の残りの部分が前記絶縁部分を形成する、ステップと
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記絶縁層を形成するステップが原子層堆積(ALD)を実施するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記絶縁層の前記一部を除去するステップが異方性エッチングプロセスを実施するステップを含む、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記絶縁層を形成するステップが酸化シリコンまたは高誘電率(high-k)誘電体のうちの少なくとも1つの層を堆積するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記犠牲部分を形成するステップが、
犠牲膜を形成して、前記階段の前記頂面における前記犠牲層のうちの少なくとも前記1つを覆うステップと、
前記階段の前記側面における前記犠牲膜の一部を除去して前記絶縁部分を露出させるステップであって、前記階段の前記頂面における前記犠牲膜の残りの部分が前記犠牲部分を形成する、ステップと
を含む、請求項14から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記絶縁層を形成するステップが、前記犠牲膜の材料とは異なる誘電材料の層を堆積するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記犠牲膜の前記一部を除去するステップが等方性エッチングプロセスを実施するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記犠牲膜を形成するステップが前記複数の犠牲層の材料と同じ犠牲材料の膜を堆積するステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記1つまたは複数の犠牲層および前記犠牲部分を1つまたは複数の導体層で置き換えるステップが、
前記1つまたは複数の犠牲層および前記犠牲部分を除去して1つまたは複数の横方向陥凹を形成するステップと、
導体材料を堆積して前記横方向陥凹を埋めて、前記1つまたは複数の導体層を形成するステップと
を含む、請求項14から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記誘電体スタックが絶縁構造の中に収まるように、前記誘電体スタックを囲む絶縁構造を形成するステップと、
前記絶縁スタックの中に延在して前記階段の前記頂面における導体層に接触するコンタクトを形成するステップと
をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、3次元(3D)メモリデバイスおよびその製作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレーナメモリセルは、プロセス技術、回路設計、プログラミングアルゴリズム、および加工プロセスを改善することによって、より小さいサイズにスケーリングされる。しかしながら、メモリセルの形状のサイズが下限に近づくにつれて、プレーナプロセスおよび製作技術は難易度が高くなり、費用がかかるようになる。結果として、プレーナメモリセルの記憶密度は上限に近づく。
【0003】
3Dメモリアーキテクチャは、プレーナメモリセルの密度制限に対処することができる。3Dメモリアーキテクチャは、メモリアレイと、メモリアレイとの信号のやりとりを制御するための周辺デバイスとを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、3Dメモリデバイスおよびその製作方法の実施形態が開示される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一例では、3Dメモリデバイスは、複数の階段を有するメモリスタックを含む。各階段が、交互配置された1つまたは複数の導体層と1つまたは複数の誘電体層とを含み得る。階段の各々が、階段の頂面上に導体層のうちの1つを含み、この導体層のうちの1つが、(i)誘電体層のうちの1つに接触する底部と、(ii)メモリスタックによって露出されて底部に接触する頂部とを有する。頂部の横方向の寸法は底部の横方向の寸法よりも小さくてよい。頂部の、メモリスタックから遠位の終端は、ある距離だけ横方向に底部を超過する。
【0006】
別の例では、3Dメモリデバイスは、複数の階段を有するメモリスタックを含む。各階段が、交互配置された1つまたは複数の導体層と1つまたは複数の誘電体層とを含み得る。階段の各々が、階段の頂面上に導体層のうちの1つを含み得る。この導体層のうちの1つが、(i)誘電体層のうちの1つに接触する底部と、(ii)メモリスタックによって露出されて底部に接触する頂部とを含み得る。頂部の、メモリスタックから遠位の終端は、約0.1nm~約20nmの範囲のある距離だけ横方向に底部を超過する。
【0007】
さらに別の例では、3Dメモリデバイスを形成するための方法は以下の動作を含む。最初に、誘電体スタックが、交互配置された複数の犠牲層と複数の誘電体層とを有するように形成され得る。誘電体スタックにおいて階段が形成され得る。階段は、複数の犠牲層のうちの1つまたは複数の犠牲層と、複数の誘電体層のうちの1つまたは複数の誘電体層とを含み得る。階段は、頂面において犠牲層のうちの1つを露出させ得、側面において1つまたは複数の犠牲層を露出させ得る。1つまたは複数の犠牲層を覆うために、階段の側面を覆うように、絶縁部分が形成され得る。階段の頂面を覆うために犠牲部分が形成されてよく、犠牲部分は犠牲層のうちの1つと接触する。1つまたは複数の犠牲層および犠牲部分が1つまたは複数の導体層で置換され得る。
【0008】
添付図面は、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成するものであって、本開示の実施形態を示し、本開示の原理を説明するため、また当業者が本開示を作製し、かつ利用することを可能にするために、記述とともにさらに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】複数の階段を有する3Dメモリデバイスを示す概略図である。
図2】3Dメモリデバイスにおいて階段を形成するための方法を示す図である。
図3】いくつかの実施形態による、3Dメモリデバイスにおいて階段を形成するための例示的方法を示す図である。
図4】いくつかの実施形態による、3Dメモリデバイスにおいて階段を形成するための例示的方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態が添付図面を参照しながら説明される。
【0011】
特定の構成や機構が論じられるが、これは説明のみを目的とするものであることを理解されたい。当業者なら、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく他の構成および機構が使用され得ることを認識するであろう。当業者には、他の種々の用途において本開示が採用され得ることが明らかであろう。
【0012】
本明細書における「1つの実施形態」、「一実施形態」、「例示的実施形態」、「いくつかの実施形態」などに対する参照は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造または特性を含み得るが、すべての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造または特性を含んでいるとは限らないことを指示するものである。その上に、そのような慣用句は、必ずしも同一の実施形態を参照するわけではない。さらに、一実施形態に関連して特定の特徴、構造、または特性が説明されるときには、明示的に説明されたか否かにかかわらず、他の実施形態に関連して、そのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼす、当業者の知識の範囲内にあるはずである。
【0013】
一般に、専門用語は、文脈における使用法から、少なくとも部分的に理解され得る。たとえば、本明細書で使用される「1つまたは複数の」という用語は、文脈に少なくとも部分的に依拠して、何らかの特徴、構造、もしくは特性を単数の意味で記述するために使用され得、または特徴、構造、もしくは特性の組合せを複数の意味で記述するために使用され得る。同様に、「1つの(a)」、「1つの(an)」、または「その(the)」などの用語も、文脈に少なくとも部分的に依拠して、単数の使用法または複数の使用法を伝えるものと理解されてよい。加えて、「に基づいて」という用語は、必ずしも要因の排他的なセットを伝えるように意図されたものではなく、これも、文脈に少なくとも部分的に依拠して、必ずしも明確には記述されていない、さらなる要因の存在を許容すると理解されてよい。
【0014】
本開示における「上に(on)」、「の上に(above)」、および「をおおって(over)」は、「上に(on)」が「あるものの上に直接」という意味ばかりでなく「中間のフィーチャまたは層を間に挟んでその上に」という意味をも含み、また「の上に(above)」または「をおおって(over)」が、あるもの「の上に(above)」または「をおおって(over)」という意味ばかりでなく「中間のフィーチャまたは層を間に挟むことなくその上に」という意味をも含むことができるように、最も広範な意味に解釈されるべきであることが容易に理解されよう。
【0015】
さらに、「の下の(beneath)」、「より下の(below)」、「より低い(lower)」、「より上の(above)」、「上部の(upper)」等の空間的に相対的な用語は、本明細書では、記述を容易にするために、図に示される1つの要素またはフィーチャの別の要素またはフィーチャとの関係を記述するために使用され得る。これらの空間的に相対的な用語は、デバイスの使用または動作において、図に表された配向に加えて異なる配向を包含するように意図される。その装置は、違った風に(90度回転して、または他の配向に)配向されてよく、したがって、本明細書で使用される空間的に相対的な記述は同様に解釈されてよい。
【0016】
本明細書で使用される「基板」という用語は、後続の材料層を上に追加される材料を指す。基板自体がパターニングされてよい。基板の頂部に追加される材料はパターニングされてよく、またはパターニングされなくてもよい。さらに、基板は、シリコン、ゲルマニウム、砒化ガリウム、りん化インジウムなどの多様な半導体材料を含むことができる。あるいは、基板は、ガラス、プラスチック、またはサファイアウェハなど非導電材料から作製され得る。
【0017】
本明細書で使用される「層」という用語は、厚さのある領域を含む材料部分を指す。層は、下の構造もしくは上の構造の全体にわたって延在してよく、または下の構造もしくは上の構造よりも狭い範囲でよい。さらに、層は、連続構造体の厚さ未満の厚さを有する、均一または不均一な連続構造体の領域であり得る。たとえば、層は、連続構造体の、頂面における水平面の対の間、底面における水平面の対の間、または頂面と底面との間にある任意の水平面の対の間に配置され得る。層は、水平に延在し得、垂直に延在し得、かつ/またはテーパ面に沿って延在し得る。基板は層であり得、1つもしくは複数の層を含むことができ、かつ/または基板上、基板の上、および/もしくは基板の下に、1つもしくは複数の層があり得る。1つの層が複数の層を含むことができる。たとえば、インターコネクト層は、1つまたは複数の導体およびコンタクト層(これにインターコネクトラインおよび/またはビアコンタクトが形成される)、ならびに1つまたは複数の誘電体層を含むことができる。
【0018】
本明細書で使用される「公称/名目上」という用語は、製品またはプロセスの設計段階中に設定された、構成要素またはプロセス動作に関する特性またはパラメータの所望の値、すなわち目標値を、所望の値を上回る値および/または所望の値を下回る値の範囲とともに指すものである。値の範囲は、製造のプロセスまたは公差におけるわずかな変動によるものであり得る。本明細書で使用される「約」という用語は、対象の半導体デバイスに関連した特定の技術ノードに基づいて変化し得る所与の量の値を指示するものである。特定の技術ノードを基に、「約」という用語は、たとえば値の10~30%の範囲内で変化する所与の量の値(たとえば値の±10%、±20%、または±30%)を指示することができる。
【0019】
本明細書で使用される「3Dメモリストリング」という用語は、メモリセルトランジスタのストリングが基板に対して垂直方向に延在するように、直列接続されたメモリセルトランジスタが、横方向に配向された基板上で、垂直に配向されたストリングを指す。本明細書で使用される「垂直の/垂直に」という用語は、基板の横方向の面に対して名目上垂直であることを意味する。
【0020】
本明細書で使用される「階段」、「段」および「レベル」という用語は、区別なく使用され得る。本明細書で使用される階段構造は、水平面の第1の縁部から上方へ延在する第1の垂直面に各水平面が接し、水平面の第2の縁部から下方へ延在する第2の垂直面にも各水平面が接するように、少なくとも2つの水平面および少なくとも2つの垂直面を含む面のセットを指す。「階段」は、接する面のセットの高さにおける垂直のシフトを指す。「階段構造」は、垂直に延在する複数の階段を有する構造を指す。
【0021】
より大きいメモリ容量に対する需要が増加し続けているので、3Dメモリデバイスに階段構造が導入された。メモリセルが垂直および横方向に分布する3Dメモリデバイスは、垂直方向に沿って所望数の(たとえば32、64、および96の)階段/レベルを有することができる。多くの場合、3Dメモリデバイスは、最初に、それぞれに1つまたは複数の犠牲層/誘電体層がある複数の階段を有する階段構造を形成することによって形成され得る。次いで、犠牲層が導体層で置換され、導体層上に、周辺回路に対して電気的に接続するためのコンタクトが形成される。3Dメモリデバイスは垂直に(たとえば96レベル以上に)スケールアップし続けるので、より薄い犠牲層/誘電体層の対が使用される。犠牲層がより薄ければ導体層もより薄くなり得る。
【0022】
絶縁構造に配置された階段構造が延在することにより、導体層を露出させる開口を形成するが、より薄い導体層は、コンタクトの形成において、多くの場合絶縁構造をパターニングすることによって形成されるエッチング停止層として働くのが困難なことがある。救済策として、コンタクトと接触する導体層が厚くされる。やり方の1つには、導体層で置換される前に犠牲層を厚くするために、たとえば原子層堆積(ALD)を使用して、犠牲層上に犠牲膜(たとえばシリコン窒化膜)を堆積させるものがある。ALDの結果として、犠牲膜が階段の側面をも覆うことができ、側面における犠牲膜の余剰部分を除去するために、多くの場合エッチバックプロセスが実施され、後続のゲート置換プロセスにおいて側面に望ましくない導体部分が形成されて短絡を引き起こすのを防止する。しかしながら、エッチバックプロセスによって、側面に露出した犠牲層の部分まで除去されてしまうこともあり、犠牲層の全領域が低減される。これによって、導体層の全領域が低減され、3Dメモリデバイスの抵抗が増加してしまう。したがって階段構造の製作を改善する必要がある。
【0023】
本開示による様々な実施形態が、メモリスタックを有する3Dメモリデバイスを提供する。メモリスタックは、複数の階段を含み、階段構造を形成する。各階段の頂面には、コンタクトに接触して配設された導体層がある。それぞれの階段の頂面における導体層は、コンタクトを形成するためのエッチング停止層として機能するのに十分な厚さを有し得、一方、階段における他の導体層の合計面積は不変である(たとえば、製作プロセスによる影響/低減はなかった)。階段の頂面における導体層が厚いので、導体層の抵抗増加は、わずかであるかまたはゼロである。
【0024】
具体的には、犠牲層が導体層で置換される前に、複数の階段を有するスタック構造が形成され得る。各階段のそれぞれの頂面上にはそれぞれの犠牲層が配設され得る。階段の側面を覆う絶縁部分を形成するために、(たとえばALDを使用して)絶縁層を堆積してエッチバックすることができる。後続の製作動作において導体層がエッチングされる/損傷を受けるのを防止するために、絶縁部分が、階段の側面の導体層を覆うことができる。絶縁層は、酸化シリコンおよび/または高誘電率(high-k)の誘電材料などを堆積して形成され得る任意の適切な絶縁材料を含むことができる。次いで、頂面を覆うとともに、犠牲層の露出した部分に接触する部分を形成するために、犠牲膜を堆積してエッチバックすることができる。次いで、犠牲層および犠牲膜の部分が、同一のプロセス(たとえばゲート置換プロセス)において複数の導体層で置換され得る。犠牲層の長さ/幅は維持され得る。したがって、階段の頂面における導体層は、それぞれが、導体層を形成するためのエッチング停止層として機能するように、より厚いものであり得る。
【0025】
本開示による3Dメモリデバイスでは、各階段の頂面における導体層は頂部および底部を含み得る。底部は下の誘電体層に接触してよく、頂部は底部の上にあってコンタクトに接触し得る。頂部の、メモリスタックから遠位の終端は、側面を覆うそれぞれの絶縁部分の厚さに基づいて決まる距離だけ底部を超えてよい。絶縁部分は頂部によって覆われ得る。距離(すなわち絶縁部分の厚さ)は約0.1nm~約20nmであり得る。いくつかの実施形態では、この距離は約1nm~約10nmである。
【0026】
図1は、基板102の上にメモリスタック112を有する3Dメモリデバイス100を示す。メモリスタック112は、交互配置された複数の導体層106と複数の誘電体層108とを含み得、複数の3Dメモリストリング110がメモリスタック112の中を基板102へと延在する。3Dメモリデバイス100は絶縁構造116をも含み得、絶縁構造116の中に、メモリスタック112が配置されており、複数のコンタクト114が絶縁構造116の中に延在してそれぞれの導体層106と接触する。なお、構造物/デバイスの中の構成要素の空間的関係をさらに示すために、図1図3にはx軸、y軸、およびz軸が追加されている。たとえば、基板102は、x軸およびy軸(横方向)において横方向に延在する2つの横方向の面(たとえば頂面および底面)を含む。本明細書で使用される、半導体デバイス(たとえば3Dメモリデバイス100)の1つの構成要素(たとえば層またはデバイス)が別の構成要素(たとえば層またはデバイス)の「上に」、「上方に」、または「下方に」あるかどうかということは、基板がz軸における半導体デバイスの最下面に配置されているとき、半導体デバイスの基板(たとえば基板102)に対してz軸(垂直方向すなわち厚さ方向)において判定される。空間的関係を説明するために、本開示の全体にわたって同一の概念が適用される。
【0027】
いくつかの実施形態では、基板102は、シリコン(たとえば単一の結晶シリコン、c-Si)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、砒化ガリウム(GaAs)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンオンインシュレータ(SOI)、またはその他の適切な材料を含む。いくつかの実施形態では、絶縁構造116は酸化シリコンを含む。いくつかの実施形態では、コンタクト114は、限定はしないが、W、Co、Cu、Al、不純物添加シリコン、シリサイド、または任意のその組合せを含んでいる導体材料を含む。
【0028】
メモリスタック112は、複数の階段104を含み得、階段構造を形成する。メモリスタック112は、x軸およびy軸において延在する交互配置された複数の導体層106と複数の誘電体層108とを含み得、z軸/垂直方向に沿って積み重なる複数の導体/誘電体の対を形成する。メモリスタック112において交互配置された導体層106と誘電体層108とは、垂直方向に沿って交互に並ぶことができる。言い換えれば、メモリスタック112の頂部または底部にあるものを除いて、各導体層106の両側に2つの誘電体層108が隣接し得、各誘電体層108の両側に2つの導体層106が隣接し得る。導体層106は、それぞれが同一の厚さまたは異なる厚さを有し得る。同様に、誘電体層108は、それぞれが同一の厚さまたは異なる厚さを有し得る。導体層106は、限定はしないが、W、Co、Cu、Al、不純物添加シリコン、シリサイド、または任意のその組合せを含んでいる導体材料を含み得る。誘電体層108は、限定はしないが、酸化シリコン、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、または任意のその組合せを含んでいる誘電材料を含み得る。
【0029】
3Dメモリストリング110と導体層106との交点が、メモリスタック112におけるメモリセルの配列を形成することができる。いくつかの実施形態では、各3Dメモリストリング110は、半導体チャネルおよびメモリ膜を含む「電荷捕獲」タイプのNANDメモリストリングである。いくつかの実施形態では、半導体チャネルは、アモルファスシリコン、ポリシリコン、または単一の結晶シリコンなどのシリコンを含む。いくつかの実施形態では、メモリ膜は、トンネリング層、記憶層(「電荷捕獲/記憶層」としても知られている)、および遮断層を含む複合誘電体層である。各3Dメモリストリング110が円筒形状(たとえばポスト形状)を有し得る。いくつかの実施形態によれば、メモリ膜の半導体チャネル、トンネリング層、記憶層、および遮断層は、ポスト形の中心から外表面に向かう方向に沿ってこの順に配置される。トンネリング層は、酸化シリコン、酸窒化ケイ素、または任意のその組合せを含み得る。記憶層は、窒化シリコン、酸窒化ケイ素、シリコン、または任意のその組合せを含み得る。遮断層は、酸化シリコン、酸窒化ケイ素、high-k誘電体、または任意のその組合せを含み得る。一例では、遮断層は、酸化シリコン/酸窒化ケイ素/酸化シリコン(ONO)の複合層を含み得る。別の例では、遮断層は、酸化アルミニウム(Al)、ハフニウム酸化物(HfO)またはタンタルオキサイド(Ta)層などのhigh-k誘電体層などを含み得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、3Dメモリストリング110は、(それぞれワード線の一部である)複数のコントロールゲートをさらに含む。メモリスタック112における各導体層106が、3Dメモリストリング110の各メモリセルに対するコントロールゲートとして働き得る。いくつかの実施形態では、各3Dメモリストリング110が、垂直方向におけるそれぞれの終端において2つのプラグを含む。3Dメモリストリング110の下端にあって半導体チャネルに接触する1つのプラグは、基板102からエピタキシャル成長させた単一結晶のシリコンなどの半導体材料を含み得る。このプラグは、3Dメモリストリング110のソース選択ゲートによって制御されるチャネルとして機能し得る。基板102が3Dメモリデバイス100の最下面に配置されているとき、本明細書で使用される、構成要素(たとえば3Dメモリストリング110)の「上端」は、z軸において基板102から遠い終端であり、構成要素(たとえば3Dメモリストリング110)の「下端」は、z軸において基板102に近い終端である。もう一つのプラグは半導体材料(たとえばポリシリコン)を含むことができる。製作プロセス中に3Dメモリストリング110の上端を覆うことにより、他方のプラグは、3Dメモリストリング110の中に満たされている酸化シリコンおよび窒化ケイ素などの誘電体のエッチングを防止するためのエッチング停止層として機能することができる。いくつかの実施形態では、他方のプラグは3Dメモリストリング110のドレインとして機能する。
【0031】
図1に示されるように、各階段104は、垂直方向に沿って積み重なる1つまたは複数の導体/誘電体の対を含み得る。いくつかの実施形態では、各階段104は、それぞれの頂面上に配設されてそれぞれのコンタクト114と接触する導体層106を含み、これが、メモリスタック112の周辺回路(図示せず)に対して電気的に接続される。
【0032】
図2Aおよび図2Bは、階段構造における階段を形成するための、既存の動作を使用する部分的製作プロセス200を示す。図2Bは、図2Aから続くものである。具体的には、図2Aおよび図2Bは、ゲート置換プロセスに先んじて各階段の頂面における犠牲層を厚くするためのプロセスを示す。製作プロセス200のステップ(I)に示されるように、複数の階段を有する階段構造202が形成され得る。図示の容易さのために、図2Aおよび図2Bから基板が省略されており、2つの連続した階段202-1と202-2とで階段構造202における階段を表現するように示されている。階段構造202は、垂直方向に沿って積み重なる交互配置された複数の誘電体層204と複数の犠牲層206とを含む。犠牲層206は、誘電体層204の材料とは異なる適切な材料を含むことができ、後続のゲート置換動作において導体層で置換され得る。たとえば、犠牲層206は窒化ケイ素を含み、誘電体層204は酸化シリコンを含む。階段202-1および202-2の各々が、1つまたは複数の犠牲層/誘電体層の対を含む。階段201-1および202-2が側面208をそれぞれ含み、側面208が、垂直方向に沿って延在し、それぞれの階段の犠牲層206を露出させる。
【0033】
製作プロセス200のステップ(I)および(II)に示されるように、階段構造202が垂直にエッチングされて、各階段(たとえば202-1および202-2)の頂面上に犠牲層206が露出する。ステップ(III)において、少なくとも、たとえば202-1および202-2といった階段の頂面を覆うために犠牲膜210が堆積されて、たとえば犠牲層206の厚さと犠牲膜210の厚さとの合計である、各階段の頂面における犠牲材料の総厚が、所望の値/範囲まで増加する。犠牲膜210はALDによって形成され得、たとえば窒化ケイ素を含むことができる。ステップ(III)において陥凹エッチングが実施され、たとえば202-1および202-2といった階段の側面208の犠牲膜210の任意の部分が除去される。陥凹エッチングによって、たとえば202-1および202-2といった各階段の頂面における犠牲材料の一部も除去され得、頂面における犠牲材料の最終的な厚さが、ゲート置換プロセスにとって好ましいものになる。続いてたとえば202-1および202-2といった階段の頂面上に形成された導体層も、続いてコンタクトを形成するためのエッチング停止層として機能するのに十分な厚さを有し得る。
【0034】
しかしながら、ステップ(IV)に示されるように、陥凹エッチングは、側面208の犠牲膜210の一部を除去するばかりでなく、たとえば202-1および202-2といった階段の側面208に露出した、各犠牲層206の一部を不必要に除去してしまう可能性がある。そこで、犠牲層206のx軸に沿った長さ/幅が縮小され、ゲート置換プロセスによって形成された、メモリスタックにおける導体層のx軸に沿った長さ/幅が縮小される。この部分は、x軸に沿って約20nm~約50nmであり、たとえば約30nmである。後続の動作において、犠牲層206が導体層で置換された後に、犠牲層206を除去することによって形成された空間を埋めるように絶縁構造が形成され、犠牲層206の一部が除去されたことにより、この絶縁構造の横方向の距離/空間は約20nm~約50nmとなり、たとえば約30nmとなる。導体層の抵抗が不必要に増加する恐れがある。
【0035】
本開示の実施形態は、基板と、階段構造を有するメモリスタックと、複数のメモリストリングと、メモリスタックが配置されている絶縁構造とを含む、3Dメモリデバイスの階段の構造と製作方法とを提供するものである。3Dメモリデバイスの全体構造は3Dメモリデバイス100に類似し得る。メモリスタック/階段構造は、階段104に類似して、z軸に沿って積み重なった複数の階段を含み得る。しかしながら、階段を形成するための本開示の構造および製作方法は、既存の技術とは異なるものであり得、図3A図3Cにおいて詳細に説明される。本開示では、3Dメモリデバイスにおける、たとえばすべての階段といった複数の階段の製作および構造を表現するために、2つの連続した階段が示される。図示の簡単さのために、本開示の実施形態は、たとえば導体層の長さ/幅を縮小することなく、コンタクトに接触する導体層を厚くして階段を形成することを強調しており、他の部分は図3A図3Cの説明から省略されている。
【0036】
図3A図3Cは、いくつかの実施形態による、メモリスタックの中に複数の階段を形成するための例示的製作方法300を示すものである。図3B図3Aから続くものであり、図3C図3Bから続くものである。このメモリスタックでは、導体層の、x軸に沿った長さ/幅は維持されている(すなわち、犠牲層の長さ/幅は、製作プロセスによる影響を受けていない)。図4は、いくつかの実施形態による方法300の流れ図400を示す。方法300に示された動作は網羅的なものでなく、示された動作のうち任意のものの、前、後、または途中でも、他の動作が実施され得ることが理解される。さらに、動作のうちのいくつかは同時に実施されてよく、または図3および図4に示されたものとは異なる順序で実施されてもよい。
【0037】
図4を参照して、方法300は動作402から始まって、複数の階段を有するスタック構造が形成され、各階段において、それぞれの頂面に誘電体層が露出され、それぞれの側面に1つまたは複数の犠牲層が露出される。図3Aは対応する構造を示す。
【0038】
図3Aのステップ(I)に示されるように、基板(図示せず)上に、たとえば302-1および302-2といった複数の階段を有する階段構造302が形成され得る。階段構造302は、垂直方向に沿って交互に積み重ねられた複数の誘電体層304と複数の犠牲層306とを含み得る。各犠牲層306とその下の誘電体層304とで、犠牲層/誘電体層の対を形成し得る。いくつかの実施形態では、たとえば302-1および302-2といった各階段が、1つまたは複数の犠牲層/誘電体層の対を含む。すなわち、各階段が、垂直方向に沿って交互に配置された1つまたは複数の犠牲層306と1つまたは複数の誘電体層304とを含み得る。いくつかの実施形態では、各階段が2つ以上の犠牲層/誘電体層の対を含む。たとえば、犠牲層306と誘電体層304とが異なる材料を含み得、したがって、たとえばゲート置換プロセスで選択的にエッチングされ得る。
【0039】
階段構造302は、複数の交互配置された初期の誘電体層と初期の犠牲層とを有するスタック構造を、たとえばそれぞれのスタック構造の上にパターニングされたPR層といったエッチングマスクを使用して繰り返しエッチングすることによって形成され得る。それぞれの初期の犠牲層とその下の初期の誘電体層とが、誘電体の対と称されることがある。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の誘電体の対が、1つのレベル/階段を形成することができる。階段構造302の形成中に、PR層がトリミングされ(たとえば、大抵の場合は全方向から、材料スタックの境界から内向きに漸増的にエッチングされ)、スタック構造の露出した部分をエッチングするためのエッチングマスクとして使用される。トリミングされるPRの量は、階段の寸法(たとえば決定要因)に直接関連付けられ得る。PR層は、適切なエッチング(たとえばウェットエッチングなどの等方性エッチングプロセス)を使用してトリミングされ得る。階段構造302を形成するために、1つまたは複数のPR層を連続的に形成してトリミングすることができる。PR層をトリミングした後に、初期の犠牲層とその下の初期の誘電体層との両方の部分を除去するために、適切なエッチング液を使用して、各誘電体の対がエッチングされ得る。エッチングされた初期の犠牲層および初期の誘電体層が、それぞれ犠牲層306および誘電体層304を形成し得、これらがスタック構造の階段を形成する。次いでPR層が除去され得る。
【0040】
ステップ(I)に示されるように、階段構造302がエッチングされて、たとえば302-1および302-2といった各階段の頂面に誘電体層304が露出する。各階段が側面308を含み得、それぞれの階段において1つまたは複数の犠牲層306が露出している。いくつかの実施形態では、側面308は、それぞれの階段の頂面における誘電体層304を含む1つまたは複数の誘電体層304をも露出させる。
【0041】
図4に戻って、方法300は、階段構造を形成した後に動作404に進み、少なくとも各階段の側面を覆うために絶縁層が形成される。図3Aは対応する構造を示す。
【0042】
図3Aのステップ(II)に示されるように、階段構造302の、たとえば302-1および302-2といった階段の、少なくとも側面308を覆うために絶縁層312が形成され得る。絶縁層312は、少なくとも、たとえば302-1および302-2といった階段の側面308に露出した犠牲層306を覆い得る。いくつかの実施形態では、絶縁層312は、たとえば、たとえば302-1および302-2といった階段の頂面をも部分的または全面的に覆い、頂面における誘電体層304と接触する。説明の容易さのために、絶縁層312は、それぞれの階段(たとえば302-1/302-2)の頂面にそれぞれ堆積された複数の第1の部分312-1と、階段(たとえば302-1/302-2)の側面にそれぞれ堆積された複数の第2の部分312-2とを含み得る。絶縁層312はALDなどの適切な堆積プロセスを使用して形成され得、ALDを使用して形成することができる誘電材料を含み得る。絶縁層312は、誘電体層304と同一の材料または誘電体層304とは異なる材料を含み得る。絶縁層312は、誘電体層304と同一の材料を含むこともまたは異なる材料を含むことも可能である。いくつかの実施形態では、(後続のステップに示される)犠牲膜310と同一の材料を有する犠牲層306のエッチバックを防止するために、絶縁層312によって犠牲膜310のエッチングを阻止するように、絶縁層312は、犠牲膜310の材料とは異なる誘電材料を含む。たとえば、犠牲膜310のエッチングの間に絶縁層312が除去されるのを防止するために、絶縁層312の誘電材料は、犠牲膜310の材料と比較して十分に高いエッチング選択性を有し得る。いくつかの実施形態では、絶縁層312は、酸化シリコンならびに/または酸化アルミニウム(Al)、ハフニウム酸化物(HfO)、および/もしくはタンタルオキサイド(Ta)などのhigh-k誘電材料を含む。いくつかの実施形態では、絶縁層312は酸化シリコンを含む。絶縁層312は、後続の動作において犠牲層306がエッチングされるのを防止するために、十分に厚いものでよい。いくつかの実施形態では、絶縁層312を形成するために、化学気相堆積法(CVD)および/または物理気相堆積法(PVD)などの他の適切な堆積方法も使用される。
【0043】
図4に戻って、方法300は、絶縁層を形成した後に動作406に進んで、階段の頂面における絶縁層および誘電体層の第1の部分を除去し、(i)階段の側面の絶縁層の第2の部分を保ち、(ii)階段の頂面において犠牲層を露出させる。図3Bは対応する構造を示す。
【0044】
図3Bのステップ(III)に示されるように、たとえば302-1および302-2といった各階段の頂面における絶縁層312の第1の部分312-1および誘電体層304が除去され得る。絶縁層312の第2の部分312-2は、階段の側面308に保たれ得る。(たとえば、除去されるそれぞれの誘電体層304の下の)犠牲層306が、たとえば302-1および302-2といった各階段の頂面において露出され得る。絶縁層312の第2の部分312-2のx軸に沿った厚さDは、0.1nm~20nmなど、約0.1nm~約20nmであり得る。いくつかの実施形態では、第2の部分312-2の厚さは、1nm~10nm(たとえば、1nm、1.5nm、2nm、2.5nm、3nm、3.5nm、4nm、4.5nm、5nm、5.5nm、6nm、6.5nm、7nm、7.5nm、8nm、8.5nm、9nm、9.5nm、10nmといった値のいずれかを下限とする範囲、またはこれらの値のうちの2つによって定義される範囲)など、約1nm~約10nmである。いくつかの実施形態では、絶縁層312の第2の部分312-2の厚さDは、図2Bのステップ(IV)においてエッチバックされる、犠牲層206の一部の厚さよりも薄い。絶縁層312の第1の部分312-1と誘電体層304とを除去するために、たとえばドライエッチングといった異方性エッチングプロセスが採用される。第2の部分312-2の厚さを所望の範囲までトリミングするために、任意選択で、たとえばウェットエッチングといった等方性エッチングプロセスが採用され得る。
【0045】
図4に戻って、方法300は、絶縁層の第2の部分および誘電体層を除去した後に、動作408に進んで、少なくとも各階段の頂面を覆うために犠牲膜を形成する。図3Bは対応する構造を示す。
【0046】
図3Bのステップ(IV)に示されるように、少なくともたとえば302-1および302-2といった各階段の頂面を覆うために、犠牲膜310が形成され得る。犠牲膜310は、たとえば302-1および302-2といった階段の頂面の犠牲層306と接触し得る。いくつかの実施形態では、犠牲膜310は、たとえば302-1および302-2といった階段の側面308をも、たとえば部分的または全面的に覆う。犠牲膜310は、犠牲層306の材料と同一の材料を含み得、後に各階段の頂面上に十分に厚い導体層を形成することを可能にする好ましい厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、犠牲膜310は、ALDなどの適切な堆積プロセスを使用して堆積される。いくつかの実施形態では、犠牲膜310を形成するためにCVDおよび/またはPVDなどの他の適切な堆積方法も使用される。
【0047】
図4に戻って、方法300は、犠牲膜を形成した後に動作410に進んで、階段の側面における犠牲膜の第1の部分を除去し、(i)階段の頂面における犠牲膜の第2の部分を保ち、(ii)階段の側面における絶縁層の第2の部分を露出させる。図3Cは対応する構造を示す。
【0048】
図3Cのステップ(V)に示されるように、たとえば302-1および302-2といった階段の側面308における犠牲膜310の第1の部分が除去され得、絶縁層312の第2の部分312-2が露出され得る。犠牲膜310の第1の部分を除去するために、たとえばウェットエッチングといった等方性エッチングプロセスが実施され得る。たとえば302-1および302-2といった階段の頂面における犠牲膜310の残りの部分が、犠牲膜310の第2の部分310-2を形成し得る。犠牲膜310のそれぞれの第2の部分310-2が、それぞれの階段の頂面におけるそれぞれの犠牲層306と接触し得る。
【0049】
ステップ(V)に示されるように、第2の部分310-2は、たとえば302-1および302-2といった各階段の頂面におけるそれぞれの犠牲層306の上にあって、これと接触し得る。第2の部分310-2の、階段構造302から遠位の終端は、x軸に沿って、絶縁層312の第2の部分312-2の厚さだけ犠牲層306を超過し得る。いくつかの実施形態では、たとえば302-2といった1つの階段における犠牲膜310の第2の部分310-2の頂面は、たとえば302-1といった真上の階段の底面よりも高い。いくつかの実施形態では、たとえば302-1または302-2といったそれぞれの階段の底面は、階段の底部における誘電体層304の底面である。
【0050】
方法300は、犠牲膜310の第2の部分310-2が形成された後に動作412に進み、犠牲層と犠牲膜の第2の部分とが複数の導体層で置換される。図3Cは対応する構造を示す。
【0051】
図3Cのステップ(VI)に示されるように、犠牲層306と犠牲膜310の第2の部分310-2とが、ゲート置換プロセスにおいて複数の導体層320で置換され得る。たとえば302-1および302-2といった各階段において、頂面における導体層320は頂部320-1および底部320-2を含む。犠牲膜の第2の部分310-2を導体材料で置き換えることによって頂部320-1が形成され得、犠牲層306を導体材料で置き換えることによって底部320-2が形成され得る。導体層320の頂部320-1の形状は、犠牲膜310のそれぞれの第2の部分310-2の形状と類似のものであり得る。いくつかの実施形態では、頂部320-1の、階段構造302から遠位の終端は、x軸に沿って、絶縁層312の第2の部分312-2の厚さによって決まる距離だけ底部320-2を超過し得る。導体層320の頂部320-1は、(たとえば、それぞれの階段の真上の階段によって覆われることなく)階段構造302によって露出され、絶縁層312のそれぞれの第2の部分312-2を覆うことができ、この第2の部分312-2は、それぞれの階段の側面を覆うことができ、たとえば、それぞれの階段における頂面における導体層320の底部320-2およびその他の導体層320を覆うことができる。導体層320は、メモリストリングと交差し(図3では構造および製作プロセスは省略されている)、階段構造302において延在してメモリセルの配列を形成し得る。階段構造302はメモリスタックを形成し得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、階段構造302に複数の横方向陥凹を形成するために、たとえばウェットエッチングといった等方性エッチングプロセスを使用して犠牲膜310の第2の部分310-2および犠牲層306を除去することにより、導体層320が形成され得る。横方向陥凹を埋めるために、たとえばW、Co、Al、Cu、不純物添加シリコン、および/またはシリサイドといった導体材料が堆積されてよく、導体層320を形成する。導体材料は、CVD、PVD、ALDまたはその組合せなどの任意の適切な堆積方法を使用して堆積され得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、導体層320を形成した後に、階段構造302が絶縁構造318の中に収まるように、階段構造302を囲むための絶縁構造318が形成される。絶縁構造318は、階段の側面308(または絶縁層312の第2の部分312-2)および頂面と接触し得る。絶縁構造318は、酸化シリコンなどの任意の適切な絶縁材料を含み得、CVD、PVD、および/またはALDなどの任意の適切な堆積プロセスによって形成され得る。コンタクトを形成するための開口が、絶縁構造318の中に延在して、たとえば302-1および302-1といったそれぞれの階段の頂面を露出させるように、形成され得る。いくつかの実施形態では、頂部320-1と底部320-2との総厚は、それぞれの開口を形成するための(たとえばそれぞれのコンタクトを形成するための)エッチング停止層として機能するのに十分なものである。すなわち、開口によって、それぞれの階段の頂面における導体層320の頂部320-1の一部が露出され得る。この開口を埋めてコンタクト314を形成するように、たとえばW、Co、Al、Cu、不純物添加シリコン、および/またはシリサイドといった適切な導電材料が堆積されてよい。導電材料は、CVD、PVD、ALDまたはその組合せなどの任意の適切な堆積方法を使用して堆積され得る。任意選択で、任意の余分な絶縁材料および/または導電材料を除去するために、絶縁構造318の頂面において、化学機械平坦化および/またはウェットエッチングなどの平坦化プロセスが実施され得る。
【0054】
本開示の実施形態によれば、3Dメモリデバイスは、複数の階段を有するメモリスタックを含む。各階段が、交互配置された1つまたは複数の導体層と1つまたは複数の誘電体層とを含み得る。階段の各々が、階段の頂面上に導体層のうちの1つを含み、この導体層のうちの1つが、(i)誘電体層のうちの1つに接触する底部と、(ii)メモリスタックによって露出されて底部に接触する頂部とを有する。頂部の横方向の寸法は底部の横方向の寸法よりも小さくてよい。頂部の、メモリスタックから遠位の終端は、ある距離だけ横方向に底部を超過する。
【0055】
いくつかの実施形態では、3Dメモリデバイスには、頂部によって覆われ、この距離を横方向に満たす絶縁部分がさらに含まれる。絶縁部分は、(i)階段の底部と側面における1つまたは複数の導体層の残りの部分とを覆うことができ、(ii)それぞれの階段の真下の別の階段の頂部と接触し得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、頂部の頂面は、それぞれの階段の直上の第3の階段の底面よりも高い。
【0057】
いくつかの実施形態では、この距離は約0.1nm~約20nmである。
【0058】
いくつかの実施形態では、この距離は約1nm~約10nmである。
【0059】
いくつかの実施形態では、絶縁部分は、酸化シリコンまたはhigh-k誘電体のうちの少なくとも1つを含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、3Dメモリデバイスは、メモリスタックが位置された絶縁構造と、絶縁構造の中に延在して導体層のうちの対応する導体層の頂部に接触するコンタクトとをさらに含む。
【0061】
本開示の実施形態によれば、3Dメモリデバイスは、複数の階段を有するメモリスタックを含む。各階段が、交互配置された1つまたは複数の導体層と1つまたは複数の誘電体層とを含み得る。階段の各々が、階段の頂面上に導体層のうちの1つを含み得る。この導体層のうちの1つが、(i)誘電体層のうちの1つに接触する底部と、(ii)メモリスタックによって露出されて底部に接触する頂部とを含み得る。頂部の、メモリスタックから遠位の終端は、約0.1nm~約20nmの範囲のある距離だけ横方向に底部を超過する。
【0062】
いくつかの実施形態では、この距離は約1nm~約10nmである。
【0063】
いくつかの実施形態では、3Dメモリデバイスには、頂部によって覆われ、この距離を横方向に満たす絶縁部分がさらに含まれる。絶縁部分は、(i)階段の底部と側面における1つまたは複数の導体層の残りの部分とを覆うことができ、(ii)それぞれの階段の真下の別の階段の頂部と接触し得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、頂部の横方向の寸法は底部の横方向の寸法よりも小さい。
【0065】
いくつかの実施形態では、絶縁部分は、酸化シリコンまたはhigh-k誘電体のうちの少なくとも1つを含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、3Dメモリデバイスは、メモリスタックが位置された絶縁構造と、絶縁構造の中に延在して導体層のうちの対応する導体層の頂部に接触するコンタクトとをさらに含む。
【0067】
本開示の実施形態によれば、3Dメモリデバイスを形成するため方法は以下の動作を含む。最初に、誘電体スタックが、交互配置された複数の犠牲層と複数の誘電体層とを有するように形成され得る。誘電体スタックにおいて階段が形成され得る。階段は、複数の犠牲層のうちの1つまたは複数の犠牲層と、複数の誘電体層のうちの1つまたは複数の誘電体層とを含み得る。階段は、頂面において犠牲層のうちの1つを露出させ得、側面において1つまたは複数の犠牲層を露出させ得る。1つまたは複数の犠牲層を覆うために、階段の側面を覆うように、絶縁部分が形成され得る。階段の頂面を覆うために犠牲部分が形成されてよく、犠牲部分は犠牲層のうちの1つと接触する。1つまたは複数の犠牲層および犠牲部分が1つまたは複数の導体層で置換され得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、絶縁部分を形成するステップは、階段を形成して頂面における誘電体層のうちの1つを露出させるステップと、絶縁層を形成して階段の頂面と側面とを覆うステップと、階段の頂面における絶縁層の一部および誘電体層のうちの1つを除去して犠牲層のうちの1つを露出させるステップとを含む。階段の側面における絶縁層の残りの部分が、絶縁部分を形成し得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、絶縁層を形成するステップはALDを実施するステップを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、絶縁層の一部を除去するステップは異方性エッチングプロセスを実施するステップを含む。
【0071】
いくつかの実施形態では、絶縁層を形成するステップは、酸化シリコンまたはhigh-k誘電体のうちの少なくとも1つを堆積するステップを含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、犠牲部分を形成するステップは、犠牲膜を形成して階段の頂面における犠牲層のうちの少なくとも1つを覆うステップと、階段の側面における犠牲膜の一部を除去して絶縁部分を露出させるステップとを含む。階段の頂面における犠牲膜の残りの部分が、犠牲部分を形成し得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、絶縁層を形成するステップは、犠牲膜の材料とは異なる誘電材料の層を堆積するステップを含む。
【0074】
いくつかの実施形態では、犠牲膜の一部を除去するステップは等方性エッチングプロセスを実施するステップを含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、犠牲膜を形成するステップは、複数の犠牲層の材料と同じ犠牲材料の膜を堆積するステップを含む。
【0076】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の犠牲層および犠牲部分を1つまたは複数の導体層で置き換えるステップは、1つまたは複数の犠牲層および犠牲部分を除去して1つまたは複数の横方向陥凹を形成するステップと、導体材料を堆積して横方向陥凹を埋めて1つまたは複数の導体層を形成するステップとを含む。
【0077】
いくつかの実施形態では、この方法は、誘電体スタックが絶縁構造の中に収まるように、誘電体スタックを囲む絶縁構造を形成するステップと、絶縁性スタックの中に延在して階段の頂面における導体層に接触するコンタクトを形成するステップとをさらに含む。
【0078】
特定の実施形態の前述の説明は、他人が、当技術の技量の範囲内の知見を適用することによって、本開示の一般的性質を、本開示の一般概念から逸脱することなく、過度の実験作業なしで、そのような特定の実施形態を様々な用途向けに容易に改修し、かつ/または適合させることができるように、明らかにするはずである。したがって、そのような適合および改修は、本明細書で提示した教示および案内に基づく、開示された実施形態の等価物の意味および範囲の中に入るように意図されている。本明細書の言葉遣いまたは専門用語は、当業者によって、本明細書の専門用語または語法が教示および案内に照らして解釈されるように説明するためのものであって、制限するものではないことを認識されたい。
【0079】
本開示の実施形態が、明示された機能およびその関連の実装形態を示す機能構築ブロックの支援の下に、上記で説明されてきた。本明細書では、これらの機能構築ブロックの境界は、説明に都合がよいように便宜的に定義されている。指定された機能およびその関連が適切に実施される限り、代替の境界が定義され得る。
【0080】
発明の概要および要約の節は、発明者によって企図されたように、本開示の例示的実施形態のすべてではなく1つまたは複数を明記し得るものであり、したがって、本開示および添付の特許請求の範囲を制限するようには意図されていない。
【0081】
本開示の広さおよび範囲は、前述の例示的実施形態のいかなるものによっても制限されるべきではなく、以下の特許請求の範囲およびそれらの等価物によってのみ定義されるべきである。
【符号の説明】
【0082】
100 3次元(3D)メモリデバイス
102 基板
104 階段
106 導体層
108 誘電体層
110 3Dメモリストリング
112 メモリスタック
114 コンタクト
116 絶縁構造
200 製作プロセス
202 階段構造
202-1 階段
202-2 階段
204 誘電体層
206 犠牲層
208 側面
210 犠牲膜
300 製作方法
302 階段構造
302-1 階段
302-2 階段
304 誘電体層
306 犠牲層
308 側面
310 犠牲膜
312 絶縁層
312-1 絶縁層の第1の部分
312-2 絶縁層の第2の部分
320 導体層
320-1 導体層の頂部
320-2 導体層の底部
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-11-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交互配置された1つまたは複数の導体層と1つまたは複数の誘電体層とをそれぞれ備える複数の階段を含むメモリスタックを備える3次元(3D)メモリデバイスであって、
前記階段の各々が、前記階段の頂面上に前記導体層のうちの1つを備え、前記導体層のうちの前記1つが、(i)前記誘電体層のうちの1つに接触する底部と、(ii)前記メモリスタックによって露出されて前記底部に接触する頂部とを備え、
前記頂部の横方向の寸法が前記底部の横方向の寸法よりも小さく、
前記メモリスタックから遠位の前記頂部の終端が、ある距離だけ横方向に前記底部を超過する、3Dメモリデバイス。
【請求項2】
前記頂部によって覆われ、横方向に前記距離を満たす絶縁部分をさらに備え、前記絶縁部分が、(i)前記底部と前記階段の側面における前記1つまたは複数の導体層の残りの部分とを覆い、(ii)それぞれの前記階段の真下の別の階段の頂部と接触する、請求項1に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項3】
前記頂部の頂面がそれぞれの前記階段の直上の第3の階段の底面よりも高い、請求項2に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項4】
前記距離が約0.1nm~約20nmの範囲である、請求項2に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項5】
前記距離が約1nm~約10nmの範囲である、請求項4に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項6】
前記絶縁部分が酸化シリコンまたは高誘電率(high-k)誘電体のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項7】
交互配置された1つまたは複数の導体層と1つまたは複数の誘電体層とをそれぞれ備える複数の階段を含むメモリスタックを備える3次元(3D)メモリデバイスであって、
前記階段の各々が、前記階段の頂面上に前記導体層のうちの1つを備え、前記導体層のうちの前記1つが、(i)前記誘電体層のうちの1つに接触する底部と、(ii)前記メモリスタックによって露出されて前記底部に接触する頂部とを備え、
前記メモリスタックから遠位の前記頂部の終端は、約0.1nm~約20nmの範囲のある距離だけ横方向に前記底部を超過する、3Dメモリデバイス。
【請求項8】
前記距離が約1nm~約10nmの範囲である、請求項に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項9】
前記頂部によって覆われ、横方向に前記距離を満たす絶縁部分をさらに備え、前記絶縁部分が、(i)前記底部と前記階段の側面における前記1つまたは複数の導体層の残りの部分とを覆い、(ii)それぞれの前記階段の真下の別の階段の頂部と接触する、請求項に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項10】
前記頂部の横方向の寸法が前記底部の横方向の寸法よりも小さい、請求項に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項11】
前記絶縁部分が酸化シリコンまたは高誘電率(high-k)誘電体のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載の3Dメモリデバイス。
【請求項12】
3次元(3D)メモリデバイスを形成するための方法であって、
交互配置された複数の犠牲層と複数の誘電体層とを備える誘電体スタックを形成するステップと、
前記誘電体スタックにおいて階段を形成するステップであって、前記階段が、前記複数の犠牲層のうちの1つまたは複数の犠牲層と、前記複数の誘電体層のうちの1つまたは複数の誘電体層とを備え、前記階段は、前記犠牲層のうちの1つを頂面に露出させ、前記1つまたは複数の犠牲層を側面に露出させる、ステップと、
前記1つまたは複数の犠牲層を覆うために、前記階段の側面を覆うように、絶縁部分を形成するステップと、
前記階段の前記頂面を覆うために犠牲部分を形成するステップであって、前記犠牲部分が犠牲層のうちの1つと接触する、ステップと、
前記1つまたは複数の犠牲層および前記犠牲部分を1つまたは複数の導体層で置き換えるステップと
を含む方法。
【請求項13】
前記絶縁部分を形成するステップが、
前記階段を形成して、前記頂面における前記誘電体層のうちの1つを露出させるステップと、
絶縁層を形成して、前記階段の前記頂面および前記側面を覆うステップと、
前記階段の前記頂面における前記絶縁層の一部および前記誘電体層のうちの前記1つを除去して、犠牲層のうちの前記1つを露出させるステップであって、前記階段の前記側面における前記絶縁層の残りの部分が前記絶縁部分を形成する、ステップと
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記絶縁層を形成するステップが原子層堆積(ALD)を実施するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記絶縁層の前記一部を除去するステップが異方性エッチングプロセスを実施するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記絶縁層を形成するステップが酸化シリコンまたは高誘電率(high-k)誘電体のうちの少なくとも1つの層を堆積するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記犠牲部分を形成するステップが、
犠牲膜を形成して、前記階段の前記頂面における前記犠牲層のうちの少なくとも前記1つを覆うステップと、
前記階段の前記側面における前記犠牲膜の一部を除去して前記絶縁部分を露出させるステップであって、前記階段の前記頂面における前記犠牲膜の残りの部分が前記犠牲部分を形成する、ステップと
を含む、請求項12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記絶縁層を形成するステップが、前記犠牲膜の材料とは異なる誘電材料の層を堆積するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記犠牲膜の前記一部を除去するステップが等方性エッチングプロセスを実施するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記犠牲膜を形成するステップが前記複数の犠牲層の材料と同じ犠牲材料の膜を堆積するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【国際調査報告】