(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(54)【発明の名称】ピラジンカルバメート及びGluN2B受容体調節因子としての使用
(51)【国際特許分類】
C07D 413/06 20060101AFI20220830BHJP
A61K 31/497 20060101ALI20220830BHJP
A61K 31/5355 20060101ALI20220830BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20220830BHJP
A61P 25/08 20060101ALI20220830BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20220830BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20220830BHJP
A61P 25/30 20060101ALI20220830BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220830BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20220830BHJP
【FI】
C07D413/06 CSP
A61K31/497
A61K31/5355
A61P25/00
A61P25/08
A61P25/16
A61P25/28
A61P25/30
A61P43/00
A61P25/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021573885
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(85)【翻訳文提出日】2021-12-22
(86)【国際出願番号】 EP2020066396
(87)【国際公開番号】W WO2020249796
(87)【国際公開日】2020-12-17
(32)【優先日】2019-06-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397060175
【氏名又は名称】ヤンセン ファーマシューティカ エヌ.ベー.
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100093676
【氏名又は名称】小林 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100153693
【氏名又は名称】岩田 耕一
(72)【発明者】
【氏名】ゲリン,クリスティン
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB03
4C063CC52
4C063CC54
4C063DD34
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC69
4C086BC70
4C086BC72
4C086GA07
4C086GA09
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA06
4C086ZA12
4C086ZA15
4C086ZA16
4C086ZC39
4C086ZC51
(57)【要約】
ピリジンカルバメート、ピリジンカルバメートを含有する医薬組成物、並びにGluN2B受容体を調節し、GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、及び医学的状態を治療するためのピリジンカルバメート及び医薬組成物の使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
(式中、nは、0又は1であり、
R
2は、H又はC
1~C
6アルキルであり、
R
3は、H又はC
1~C
6アルキルであり、
R
5は、それぞれが独立してハロゲン、C
1~C
6ハロアルキル、又はO-C
1~C
6ハロアルキルである1つ又は2つの置換基で任意選択で置換されているアリールであり、
R
6a及びR
6bはそれぞれ他方から独立し、(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH
3、若しくは-N(CH
3)
2で任意選択で置換されているH又はC
1~C
6アルキルであり、あるいはR
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)C
3~C
6シクロアルキル環、又は(ii)C
1~C
6アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する。)
の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項2】
式(Ia):
【化2】
の構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項3】
式(Ib):
【化3】
の構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項4】
R
2は、H又は-CH
3である、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項5】
R
2は、H以外であり、R
2が結合している炭素における立体化学は(R)である、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項6】
R
2は、H以外であり、R
2が結合している炭素における立体化学は(S)である、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項7】
R
3は、H又は-CH
3である、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項8】
R
5は、
【化4】
(式中、R
7は、H又はハロゲンであり、R
8は、C
1~C
6ハロアルキル又はO-C
1~C
6ハロアルキルである。)
である、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項9】
式(Ic):
【化5】
(式中、R
7は、H又はハロゲンであり、R
8は、C
1~C
6ハロアルキル又はO-C
1~C
6ハロアルキルである。)
の構造を有する、請求項2に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項10】
式(Id):
【化6】
(式中、R
7は、H又はハロゲンであり、R
8は、C
1~C
6ハロアルキル又はO-C
1~C
6ハロアルキルである。)
の構造を有する、請求項3に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項11】
R
7は、H、F、又はClである、請求項8に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項12】
R
8は、-CHF
2、-CF
2CH
3、又は-OCHF
2である、請求項8に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項13】
R
5は、
【化7】
である、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項14】
R
6a及びR
6bは両方ともHである、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項15】
R
6a及びR
6bのうちの一方はHであり、他方は、(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH
3、又は-N(CH
3)
2で任意選択で置換されているC
1~C
6アルキルであり、あるいはR
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)C
3~C
6シクロアルキル環、又は(ii)C
1~C
6アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項16】
R
6a及びR
6bのうちの一方はHであり、他方は、-CH
3、
【化8】
である、請求項15に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項17】
R
6a及びR
6bは両方ともC
1~C
6アルキルである、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項18】
R
6a及びR
6bは両方とも-CH
3である、請求項17に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項19】
R
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共にシクロプロピル環を形成する、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項20】
R
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共に
【化9】
(式中、
*は、分子の残部への環の結合点を示す。)
である、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項21】
R
2は、H又は-CH
3であり、
R
3は、H又は-CH
3であり、
R
5は、
【化10】
であり、
R
6a及びR
6bは両方ともHであり、あるいはR
6a及びR
6bのうちの一方はHであり、他方は、-CH
3、
【化11】
であり、あるいはR
6a及びR
6bは両方とも-CH
3であり、あるいはR
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共にシクロプロピル環、
【化12】
(式中、
*は、分子の残部への環の結合点を示す。)
を形成し、
R
7は、H、F又はClであり、
R
8は、-CHF
2、-CF
2CH
3、又は-OCHF
2である、請求項2に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項22】
R
6a及びR
6bのうちの一方はHであり、他方は-CH
3である、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
R
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共にシクロプロピル環を形成する、請求項21に記載の化合物。
【請求項24】
R
2は、Hであり、
R
3は、H又は-CH
3であり、
R
5は、
【化13】
であり、
R
6a及びR
6bは両方ともHであり、あるいはR
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共にシクロプロピル環を形成し、
R
7は、H、F又はClであり、
R
8は、-CHF
2、-CF
2CH
3、又は-OCHF
2である、請求項3に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項25】
R
5は、
【化14】
である、請求項21に記載の化合物。
【請求項26】
R
2は、H又はC
1~C
3アルキルであり、
R
3は、H又はC
1~C
3アルキルであり、
R
5は、
【化15】
であり、
R
6a及びR
6bは両方ともHであり、あるいはR
6a及びR
6bのうちの一方はHであり、他方は
【化16】
であり、あるいはR
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共にシクロプロピル環を形成する、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項27】
化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシドであって、前記化合物は、
3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
5-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4R)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
6-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
(R/S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
(R/S)-5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
(R/S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-オン、又は
6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-2-メチル-8-オキサ-2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-オン
である、化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項28】
化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシドであって、前記化合物は、
5-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、又は
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン
である、化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【請求項29】
(A)請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシドと、(B)少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
【請求項30】
GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態に罹患しているか又はそれと診断された対象を治療する方法であって、治療的に有効量の、請求項1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシドを前記対象に投与することを含む、前記方法。
【請求項31】
GluN2B受容体活性によって媒介される前記疾患、前記障害、又は前記医学的状態は、双極性障害、大鬱病性障害、治療抵抗性鬱病、気分障害、産後鬱病、季節性感情障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、多発性硬化症、認知障害、頭部外傷、脊髄損傷、卒中、てんかん、ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、細菌性若しくは慢性の感染症に関連する神経変性、疼痛、糖尿病性神経障害、片頭痛、脳虚血、統合失調症、脳炎、自閉症及び自閉症スペクトラム障害、記憶障害、学習障害、強迫性障害、注意欠陥多動障害(ADHD)、又は依存性疾患を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
GluN2B受容体活性によって媒介される前記疾患、前記障害、又は前記医学的状態は、双極性障害、気分障害、治療抵抗性鬱病、大鬱病性障害、又はてんかんを含む、請求項31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年6月14日出願の米国仮出願第62/861,642号の優先権の利益を主張するものであり、その内容が全体として参照により本明細書に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
グルタミン酸塩は、脳内に広く分布している主要な興奮性神経伝達物質の1つである。興奮性メッセンジャーとしてのその役割が初めて示されたのは、グルタミン酸塩の静脈内投与が痙攣を誘発することが観察された1950年代であった。しかしながら、グルタミン酸作動性神経伝達物質系全体がその様々な受容体と共に検出されたのは、多数のアンタゴニストが開発されたか、あるいはPCP及びケタミンの場合と同様にアンタゴニストとして同定された、1970年代及び1980年代以降のことである。1990年代においては遂に、分子生物学が、グルタミン酸作動性受容体を分類するための手段となった。
【0003】
N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体は、脳内の興奮性シナプス伝達を媒介するイオンチャネル型グルタミン酸受容体のサブタイプである。NMDA受容体は、脳全体にわたって遍在して分布し、シナプス可塑性、シナプス形成、興奮毒性、記憶獲得、及び学習において重要な役割を果たす。NMDA受容体は、静止膜電位にてMg2+で遮断されるという点で、向イオン性グルタミン酸受容体(AMPA及びカイニン酸受容体)の他の主な亜型とは異なり、高度にCa2+透過性であって、2種の別個の神経伝達物質:グルタミン酸塩及びグリシン(又はD-セリン)による同時活性化を必要とする(Traynelis SF et al.,Pharmacol Rev.2010;62(3):405-96)。NMDA受容体を介したCa2+の内向き流束によって、シグナル伝達カスケードが誘発され、シナプス効果の長期増強(long-term potentiation、LTP)(Berberich S et al.,Neuropharmacology 2007;52(1):77-86)及び長期抑制(long-term depression、LTD)(Massey,PV et al.,J Neurosci.2004 Sep 8;24(36):7821-8)の両方を含むシナプス可塑性の異なる形態に関して重要である遺伝子発現が規制される。
【0004】
哺乳類のNMDA受容体の大部分は、2つの必須GluN1ユニット及び2つの可変GluN2受容体サブユニット(それぞれ、GRIN1遺伝子、及び4つのGRIN2遺伝子のうちの1つによってコードされる)から構成されるヘテロテトラマーを形成する。一方又は両方のGluN2サブユニットは、潜在的にGluN3A又はGluN3Bサブユニットで置換され得る。GRIN1遺伝子生成物が8つのスプライスバリアントを有するのに対し、4つの異なるGRIN2遺伝子(GRIN2A-D)が存在し、それらのGRIN2遺伝子によって4つの別個のGluN2サブユニットがコードされる。GluN1サブユニット上には、グリシン結合部位が存在し、GluN2サブユニット上には、グルタミン酸結合部位が存在する。
【0005】
GluN2Bサブユニット(NR2Bとしても知られる、Collingridge,et al,Neuropharmacology,2009,56:2-5参照)は、NMDA受容体アセンブリの機能的及び薬理学的特性の判定において主要な役割を果たし、脳の異なる領域内で特異的分布を呈する。例えば、GluN2Bサブユニットは、主に、成体哺乳類脳内の前脳内で発現され(Paoletti P et al.,Nat Rev Neurosci.2013;14(6):383-400、Watanabe M et al.,J Comp Neurol.1993;338(3):377-90)、学習、記憶処理、気分、注意、情動、及び疼痛知覚に関与する(Cull-Candy S et al.,Curr Opin Neurobiol.2001;11(3):327-35)。
【0006】
GluN2Bを含むNMDA受容体機能を調節する化合物は、双極性障害(Martucci L et al.,Schizophrenia Res,2006;84(2-3):214-21)、大鬱病性障害(Miller OH ET al.,eLife.2014;3:e03581:Li N et al.,Biol Psychiatry.2011;69(8):754-61)、治療抵抗性鬱病(Preskorn SH et al.J Clin Psychopharmacol.2008;28(6):631-7)及び他の気分障害(統合失調症(Grimwood S et al.,Neuroreport.1999;10(3):461-5;Weickert CS et al.Molecular Psychiatry(2013)18,1185-1192)、分娩前及び分娩後鬱病、季節性感情障害などを含む)、アルツハイマー病(Hanson JE et al.,Neurobiol Dis.2015;74:254-62;Li S et al.,J Neurosci.2011;31(18):6627-38)及び他の認知症(Orgogozo JM et al.Stroke 2002,33:1834-1839)、パーキンソン病(Duty S,CNS Drugs.2012;26(12):1017-32;Steece-Collier K et al.,Exp Neurol.2000;163(1):239-43;Leaver KR et al.Clin Exp Pharmacol Physiol.2008;35(11):1388-94)、ハンチントン舞踏病(Tang TS et al.,Proc Natl Acad Sci USA.2005;102(7):2602-7;Li L et al.,J Neurophysiol.2004;92(5):2738-46)、多発性硬化症(Grasselli G et al.,Br J Pharmacol.2013;168(2):502-17;Farjam M et al.,Iran J Pharm Res.2014;13(2):695-705)、認知障害(Wang D et al.2014,Expert Opin Ther Targets Expert Opin Ther Targets.2014;18(10):1121-30)、頭部外傷(Bullock MR et al.,Ann N Y Acad Sci.1999;890:51-8)、脊髄損傷、卒中(Yang Y et al.,J Neurosurg.2003;98(2):397-403)、てんかん(Naspolini AP et al.,Epilepsy Res.2012 Jun;100(1-2):12-9)、運動障害(例えば、ジスキネジア)(Morissette M et al.,Mov Disord.2006;21(1):9-17)、様々な神経変性疾患(例えば、筋萎縮性側索硬化症(Fuller PI et al.,Neurosci Lett.2006;399(1-2):157-61)、又は細菌若しくは慢性感染に関連する神経変性)、緑内障(Naskar R et al.Semin Ophthalmol.1999 Sep;14(3):152-8)、疼痛(例えば、慢性、癌、術後及び神経障害性疼痛(Wu LJ and Zhuo M,Neurotherapeutics.2009;6(4):693-702)、糖尿病性神経障害、片頭痛(Peeters M et al.,J Pharmacol Exp Ther.2007;321(2):564-72)、脳虚血(Yuan H et al.,Neuron.2015;85(6):1305-18)、脳炎(Dalmau J.et al.,Lancet Neurol.2008;7(12):1091-8)、自閉症及び自閉症スペクトラム障害(Won H.et al.,Nature.2012;486(7402):261-5)、記憶及び学習障害(Tang,Y.P.et al.,Nature.1999;401(6748):63-9)、強迫性障害(Arnold PD et al.,Psychiatry Res.2009;172(2):136-9.)、注意欠陥多動障害(attention deficit hyperactivity disorder、ADHD)(Dorval KM et al.,Genes Brain Behav.2007;6(5):444-52)、PTSD(Haller J et al.Behav Pharmacol.2011;22(2):113-21、Leaderbrand K et al.Neurobiol Learn Mem.2014;113:35-40)、耳鳴(Guitton MJ,and Dudai Y,Neural Plast.2007;80904;Hu SS et al.2016;273(2):325-332)、睡眠障害(ナルコレプシー又は過度の日中睡眠、国際公開第2009058261(A1)号)、めまい及び眼振(Straube A.et al.,Curr Opin Neurol.2005;18(1):11-4、Starck M et al.J Neurol.1997 Jan;244(1):9-16)、神経精神医学全身性エリテマトーデスのような不安自己免疫疾患(Kowal C et al.Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2006;103,19854-19859)及び依存症(例えば、アルコール依存症、薬物依存症)(Nagy J,2004,Curr Drug Targets CNS Neurol Disord.2004;3(3):169-79.;Shen H et al.,Proc Natl Acad Sci USA.2011;108(48):19407-12)を含むが、これらに限定されない、多くの神経性障害及び精神性障害の治療に有用であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
GluN2Bの臨床上の重要性を考慮して、GluN2B受容体機能を調節する化合物の同定は、新たな治療物質の開発における魅力的な道筋を表す。かかる化合物が、本明細書に提供される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様では、本開示は、式(I):
【0009】
【化1】
(式中、nは0又は1であり、
R
2は、H又はアルキルであり、
R
3は、H又はアルキルであり、
R
5は、それぞれが独立してハロゲン、ハロアルキル、又はO-ハロアルキルである1つ又は2つの置換基で任意選択で置換されているアリールであり、
R
6a及びR
6bはそれぞれ他方から独立し、(=O)及びヘテロシクロアルキル、-NHCH
3、若しくは-N(CH
3)
2で任意選択で置換されているH又はアルキルであり、あるいはR
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)シクロアルキル環、又は(ii)アルキルで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキル環を形成する。)
の化合物並びにその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、及びN-オキシドを提供する。
【0010】
特定の実施形態では、式(I)の化合物は、以下の「発明を実施するための形態」に記載又は例示される種から選択される化合物である。
【0011】
別の態様は、本開示は、式(I)の化合物の医薬的に許容されるプロドラッグ及び式(I)の化合物の医薬的に活性のある代謝物を提供する。
【0012】
更なる態様では、本開示は、式(I)の化合物のエナンチオマー及びジアステレオマー、並びに医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、N-オキシド、医薬的に許容されるプロドラッグ、並びにそのようなエナンチオマー及びジアステレオマーの化合物の医薬的に活性な代謝物を提供する。
【0013】
本開示の化合物(例えば、式(I)の化合物、式(I)の化合物の塩、式(I)の化合物の溶媒和物、式(I)の化合物の同位体変種、式(I)の化合物のN-オキシド、式(I)の化合物のプロドラッグ、式(I)の化合物の代謝産物、式(I)の化合物のエナンチオマー及びジアステレオマーなど)の例示的な特徴が、以下のセクション4.3及び番号付けされた実施形態1~84に記載されている。
【0014】
別の態様では、本開示は、本開示の化合物を含む医薬組成物を提供する。このような医薬組成物は、例えば、GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態を治療するために使用することができる。いくつかの実施形態では、本開示の医薬組成物は、式(I)の化合物、式(I)の化合物の医薬的に許容される塩、式(I)の化合物の溶媒和物、式(I)の化合物の同位体変種、及び式(I)の化合物のN-オキシドから選択される少なくとも1つの化合物を含む。本開示の医薬組成物は、典型的には、1種以上の医薬的に許容される賦形剤を含む。本開示の医薬組成物の例示的な特徴は、以下のセクション4.4及び番号付けされた実施形態85~91に記載されている。
【0015】
別の態様では、本開示は、GluN2B受容体活性を調節するための方法であって、かかる受容体が対象にある場合に、有効量の本開示の少なくとも1つの化合物(例えば、式(I)の化合物、式(I)の化合物の医薬的に許容される塩、式(I)の化合物の溶媒和物、式(I)の化合物の同位体変種、及び式(I)の化合物のN-オキシドから選択される少なくとも1つの化合物)に、GluN2B受容体を曝露することを含む、方法を目的とする。いくつかの態様では、本開示は、GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、若しくは医学的状態に罹患しているか、又はそれであると診断された対象を治療する方法であって、対象に、有効量の本開示の少なくとも1つの化合物(例えば、式(I)の化合物、式(I)の化合物の医薬的に許容される塩、式(I)の化合物の溶媒和物、式(I)の化合物の同位体変種、及び式(I)の化合物のN-オキシドから選択される少なくとも1つの化合物)を投与することを含む、方法を目的とする。GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、及び医学的状態を治療するための本開示の化合物を使用するための方法の例示的な特徴は、以下のセクション4.5及び番号付けされた実施形態92~103に記載されている。
【0016】
本開示の更なる態様は、本開示の化合物を製造する方法を含む。本開示の化合物を製造するための例示的な方法は、セクション4.3及び4.6.に記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
様々な態様では、本開示は、例えば、「発明の概要」及びセクション4.3に記載されているような式(I)の化合物、例えば、セクション4.4に記載されているような本開示の少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物、例えば、セクション4.5に記載されているような本開示の化合物を使用する方法、及び例えば、セクション4.6に記載されているような本開示の化合物を製造する方法を提供する。
【0018】
4.1. 定義
本開示で使用される略語、頭字語、及び商標は以下を含む。
【0019】
【0020】
【0021】
「アルキル」とは、鎖内に1~12個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基を指す。アルキル基の例には、メチル(Me、これはまた構造的に記号「/」で描写され得る)、エチル(Et)、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル(tBu)、ペンチル、イソペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、並びに当該技術分野における通常の技術及び本明細書に記載する教示に照らして上記の例のうちのいずれか1つと同等であるとみなされるであろう基が挙げられる。本明細書で使用される場合、C1~6アルキルという用語は、鎖内に1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基を指す。本明細書で使用される場合、C1~4アルキルという用語は、鎖内に1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基を指す。本明細書で使用される場合、C1~3アルキルという用語は、鎖内に1~3個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基を指す。本明細書で使用される場合、C1~2アルキルという用語は、鎖内に1~2個の炭素原子を有するアルキル基を指す。
【0022】
「アリール」は、環当たり6個の原子を有する、単環式芳香族炭素環(環原子が全て炭素である環状構造)を指す。アリール基内の炭素原子は、sp2混成である。
【0023】
「式(I)の化合物」は、「発明の概要」に記載されたような式(I)に包含される化合物を指す。特に文脈によって要求されない限り、「式(I)の化合物」という用語は、本開示に記載されるような式(Ia)、式(Ib)、式(Ic)、及び式(Id)の化合物を包含する。したがって、特に文脈によって要求されない限り、「式(I)の化合物」に関する実施形態の開示はまた、式(Ia)の化合物に関する実施形態の開示、式(Ib)の化合物に関する実施形態の開示、式(Ic)の化合物に関する実施形態の開示、及び式(Id)の化合物に関する実施形態の開示である。
【0024】
「シクロアルキル」は、炭素環当たり3~12個の環原子を有する飽和された又は部分飽和された炭素環を指す。シクロアルキル基の具体例として、適切に結合した部分の形態での以下の実体が挙げられる:
【0025】
【0026】
「有効量」は、指定された疾患、障害、又は状態に対する治療を必要とする対象において、所望の治療的効果又は予防的効果を全般的にもたらすのに十分な薬剤(例えば、本開示の化合物又は本開示の医薬組成物)の量又は用量を意味する。本開示の化合物又は医薬組成物の有効量又は用量は、モデル化、用量漸増試験又は臨床試験などの常法によって、並びに日常的な要因、例えば、投与若しくは薬物送達の形態又は経路、化合物の薬物動態、疾患、障害又は状態の重篤度及び経過、対象が以前に受けていた又は現在受けている治療、対象の健康症状及び薬物に対する応答、並びに治療する医者の判断を考慮することによって確定され得る。
【0027】
「ハロ」又は「ハロゲン」は、クロロ、フルオロ、ブロモ、又はヨードを表す。
【0028】
「ハロアルキル」は、任意選択で水素がハロゲンと置換された、鎖内に1~12個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖アルキル基を指す。本明細書で使用するとき、「C1~6ハロアルキル」という用語は、1つ以上の水素がハロゲンと置換された、鎖内に1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基を指す。「C1~3ハロアルキル」という用語は、本明細書で使用するとき、1つ以上の水素がハロゲンで置換されている、鎖内に1~3個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基を指す。ハロアルキル基の例としては、トリフルオロメチル(CF3)、ジフルオロメチル(CF2H)、モノフルオロメチル(CH2F)、ペンタフルオロエチル(CF2CF3)、テトラフルオロエチル(CHFCF3)、モノフルオロエチル(CH2CH2F)、トリフルオロエチル(CH2CF3)、テトラフルオロトリフルオロメチルエチル(-CF(CF3)2)、及び当該技術分野の通常の技術及び本明細書に提供される教示に照らして上記の例のうちのいずれか1つと同等であるとみなされるであろう基が挙げられる。
【0029】
「ヘテロシクロアルキル」又は「ヘテロシクロアルキル環」は、炭素原子と、窒素、酸素及び硫黄から選択される2個までのヘテロ原子と、から選択される、環構造当たり4~7個の環原子を有する、飽和若しくは部分飽和の単環式環構造を指す。適切に結合した部分の形態での例となる実体には、以下が挙げられる:
【0030】
【0031】
「同位体変種」は、同位体的に標識された、本開示の化合物(例えば、式(I)の化合物)を指す。同位体変種は、1つ以上の原子が、選択された原子質量又は質量数を有する原子に置換されていることを除いて本明細書で与えられる式で描写される構造を有する。本開示の化合物の中へと取り込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、及びヨウ素の同位体、例えば、それぞれ2H、3H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、36Cl、125Iが挙げられる。
【0032】
「医薬的に許容される」とは、連邦政府若しくは州政府の規制当局、又は米国以外の国では対応する機関によって承認されたか若しくは承認可能であることを意味するか、又は動物、より詳しくはヒトにおいて用いるために米国薬局方若しくは他の一般的に認識される薬局方に記載されていることを意味する。
【0033】
「医薬的に活性な代謝物」とは、化合物の体内の代謝による医薬的に活性な生成物を意味する。
【0034】
「フェニル」は、以下の部分を指す:
【0035】
【0036】
「プロドラッグ」は、対象に投与した後に化学的又は生理学的プロセス、例えば、加溶媒分解又は酵素による開裂により、又は生理学的条件下で、インビボで当該化合物を生じる(例えば、プロドラッグを生理学的pHにすると式(I)の化合物に変換される)化合物の前駆体を意味する。「医薬的に許容されるプロドラッグ」とは、生物学的に耐容性であり、かつ別の方法で対象への投与に生物学的に適しているプロドラッグである。
【0037】
「置換された」は、指定された基又は部分が、1つ以上の置換基を持つことを意味する。「置換されていない」は、指定された基が置換基を持たないことを意味する。「任意選択で置換された」は、指定された基が非置換であるか、又は1つ以上の置換基で置換されていることを意味する。「置換された」という用語が、構造系を説明するために用いられる場合、その置換は、その系において結合価が許容されるどの位置でも生じることを意味する。指定された部分又は基が、任意に置換されているか又は任意の指定された置換基で置換されていると明確に記されていない場合、かかる部分又は基は、非置換であることを意図すると理解される。
【0038】
「対象」とは、哺乳類の対象、好ましくはヒトを指す。
【0039】
「治療する」、「治療」、又は「治療している」は、治療的又は予防的効果に影響を及ぼす目的で、本開示の化合物又は医薬組成物を対象に投与することを指す。特に文脈によって要求されない限り、治療は、疾患、障害、若しくは状態、又はこのような疾患、障害、若しくは状態の1つ以上の症状を逆行、寛解、緩和、進行を阻止、重篤度を軽減、又は予防することを含む。
【0040】
当業者は、本セクションに列挙した又は例示した基の種が網羅的ではなく、これらの定義された用語の範囲内の追加の種も選択され得ることを理解するであろう。
【0041】
4.2. 追加の用語
より正確な説明を提供するために、本開示に示される量的表現の一部は、用語「約」で修飾されていない。用語「約」が明示的に使用されているか否かによらず、本明細書に示される全ての量は、実際の所与の値を指すことを意味し、また、かかる所与の値に対する実験条件及び/又は測定条件による等価値及び近似値を含む、当該技術分野における通常の技能に基づいて合理的に推論されるかかる所与の値の近似値を指すことも意味すると理解される。収率を百分率として与える場合にはいつでも、かかる収率は、特定の化学量論的条件下で得ることが可能な同一の実体の最大量に対する、収率が与えられる当該実体の質量を指す。百分率として与えられる濃度は、別途指定しない限り、質量比を指す。
【0042】
化学構造式は、本開示全体を通して提供される。所与の式について、本開示は、式によって示される(複数の)化合物、並びにその特定の変形形態及び形態を包含する。例えば、本明細書で与えられる任意の式の化合物は、不斉中心を有していてもよく、したがって、異なるエナンチオマー型で存在してもよい。一般式の化合物の全ての光学異性体及びその混合物は、当該式の範囲内であるとみなされる。したがって、本明細書で与えられるいずれの式も、そのラセミ体、1つ以上のエナンチオマー型、1つ以上のジアステレオマー型、1つ以上のアトロプ異性体型、及びこれらの混合物を表すことを意図する。更に、特定の構造は、幾何異性体(例えば、シス及びトランス異性体)として、互変異性体として、又はアトロプ異性体として存在してもよい。
【0043】
本開示の化合物は、1つ以上の不斉中心を有し得るので、そのような化合物は、個々の(R)-若しくは(S)-立体異性体として、又はこれらの混合物として生成され得る。
【0044】
特に指示しない限り、明細書及び特許請求の範囲における特定の化合物の記載又は命名は、ラセミ体又は他のもののその個々のエナンチオマー及び混合物の両方を含むことを意図する。立体化学の判定及び立体異性体の分離の方法は、当該技術分野で周知である。
【0045】
特定の例は、エナンチオマーとして描写される化学構造を含むが、不明な構成の鏡像異性的に純粋な物質を示すことを意図する。これらの場合、(R*)又は(S*)は、対応する立体中心の絶対立体化学が不明であることを示すために、名称において使用される。したがって、(R*)と表記される化合物は、(R)又は(S)の絶対配置を有する鏡像異性的に純粋な化合物を指す。絶対立体化学が確認されている場合、構造は、(R)又は(S)を用いて命名される。
【0046】
記号
【0047】
【化5】
は、本明細書に示す化学構造における同じ空間配置を意味するものとして使用される。同様に、記号
【0048】
【化6】
は、本明細書に示す化学構造における同じ空間配置を意味するものとして使用される。
【0049】
本明細書で与えられるいずれかの式に言及する場合、指定された変数に関する可能な種のリストからの特定の部分の選択は、他の箇所に現れる変数に関してその種の同じ選択を定義することを意図するものではない。言い換えれば、変数が2回以上現れる場合、指定されたリストからの種の選択は、特に指示がない限り、式中の他の箇所における同じ変数に関する他の種の選択とは無関係である。
【0050】
割り当て及び命名法に関する上述の解釈によれば、本明細書においてあるセットに明白に言及することは、化学的に意味がありかつ特に指示がない限り、かかるセットの各実施形態について独立して言及すること、並びに明白に言及されるセットのサブセットについて可能な実施形態の全てについて言及することを意味すると理解される。
【0051】
置換基の用語についての第1の例として、置換基S1
exampleが、S1及びS2のうちの1つであり、置換基S2
exampleが、S3及びS4のうちの1つである場合、これらの割り当ては、S1
exampleがS1であり、かつS2
exampleがS3である、S1
exampleがS1であり、かつS2
exampleがS4である、S1
exampleがS2であり、かつS2
exampleがS3である、S1
exampleがS2であり、かつS2
exampleがS4であるという選択肢、及びかかる選択肢のそれぞれの等価物によって与えられる本発明の実施形態を指す。したがって、「S1
exampleがS1及びS2のうちの1つであり、S2
exampleがS3及びS4のうちの1つである」などのより短い用語は、限定としてではなく簡潔にするために本明細書に使用される。一般的表現で記述された置換基の用語についての上記の第1の例は、本明細書に記載する様々な置換基の割り当てを例示することを意味する。本明細書において示される置換基に対する前述の取り決めは、適用可能な場合には、R2、R3、R5、R6a、R6b、R7、R8などのメンバー、並びに本明細書で使用される任意の他の全ての置換基の記号にまで拡張される。
【0052】
更に、任意のメンバー又は置換基に関して2つ以上の割り当てが与えられる場合、本開示の実施形態は、独立して解釈することによりリストに挙げられている割り当て及びその相当物から作ることができる様々な組分けを含む。置換基の用語の第2の例として、置換基Sexampleが、S1、S2、及びS3のうちの1つであると本明細書に記載されている場合、この列挙は、SexampleがS1である;SexampleがS2である;SexampleがS3である;SexampleがS1及びS2のうちの1つである;SexampleがS1及びS3のうちの1つである;SexampleがS2及びS3のうちの1つである;SexampleがS1、S2及びS3のうちの1つである;並びにSexampleがこれらの選択肢のそれぞれのものの任意の等価物である、本開示の実施形態を指す。したがって、「SexampleがS1、S2、及びS3のうちの1つである」というより短い用語は、限定としてではなく簡潔にするために本明細書に使用される。一般的表現で述べた置換基の用語に関する上記の第2の例は、本明細書に記載される様々な置換基の割り当てを例示するためのものである。本明細書において示される置換基に対する前述の取り決めは、適用可能な場合には、R2、R3、R5、R6a、R6b、R7、R8などのメンバー、並びに本明細書で使用される任意の他の全ての置換基の記号にまで拡張される。
【0053】
命名法「Ci~j」(j>i)は、本明細書において、ある置換基のクラスに適用する場合、i個以上j個以下の炭素メンバーの数の各々及び全てが独立して実現される本開示の実施形態を指すことを意味する。例として、C1~4という用語は、独立して、1個の炭素メンバー(C1)を有する実施形態、2個の炭素メンバー(C2)を有する実施形態、3個の炭素メンバー(C3)を有する実施形態、及び4個の炭素メンバー(C4)を有する実施形態を指す。
【0054】
4.3. 本開示の化合物
一態様では、本開示は、式(I):
【0055】
【化7】
(式中、nは0又は1であり、
R
2は、H又はアルキルであり、
R
3は、H又はアルキルであり、
R
5は、それぞれが独立してハロゲン、ハロアルキル、又はO-ハロアルキルである1つ又は2つの置換基で任意選択で置換されているアリールであり、
R
6a及びR
6bはそれぞれ他方から独立し、(=O)及びヘテロシクロアルキル、-NHCH
3、若しくは-N(CH
3)
2で任意選択で置換されているH又はアルキルであり、あるいはR
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)シクロアルキル環、又は(ii)アルキルで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキル環を形成する。)
の化合物並びに式(I)の化合物の医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、及びN-オキシドを提供する。
【0056】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(Ia):
【0057】
【0058】
他の実施形態において、式(I)の化合物は、式(Ib):
【0059】
【0060】
他の実施形態において、式(I)の化合物は、式(Ic):
【0061】
【化10】
(式中、R
7は、H又はハロゲンであり、R
8は、ハロアルキル又はO-ハロアルキルである。)
の化合物である。
【0062】
他の実施形態において、式(I)の化合物は、式(Id):
【0063】
【化11】
(式中、R
7のそれぞれは、H又はハロゲンであり、R
8は、ハロアルキル又はO-ハロアルキルである。)
の化合物である。
【0064】
別の態様では、本開示は、式(I)の化合物のエナンチオマーを提供する。
【0065】
別の態様では、本開示は、式(I)の化合物のジアステレオマーを提供する。
【0066】
別の態様では、本開示は、式(I)の化合物の医薬的に許容されるプロドラッグを提供する。
【0067】
別の態様では、本開示は、式(I)の化合物の医薬的に活性な代謝物を提供する。
【0068】
変数R2、R3、R5 R6a、及びR6bに関する更なる実施形態は、セクション4.3.1~4.3.4に記載されている。セクション4.3.1~4.3.4のうちの1つに記載されている所与の変数に関連する実施形態は、セクション4.3.1~4.3.4のうちの他の1つ以上における1つ以上の実施形態と組み合わせることができ(例えば、セクション4.3.1に記載されたR2に関する実施形態は、セクション4.3.2に記載されたR3に関する実施形態、セクション4.3.3に記載されたR5に関する実施形態、及びセクション4.3.4に記載されたR6a及びR6bに関する実施形態に関連する実施形態と組み合わせることができ)、そのような組み合わせは、本開示の範囲内であることを理解されたい。
【0069】
4.3.1. R2
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R2は、H又はアルキル、例えば、C1~C6アルキル又はC1~C3アルキルである。いくつかの実施形態では、R2は、Hである。他の実施形態では、R2は、-CH3である。
【0070】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R2が結合している炭素における立体化学は、(R)である。本開示の化合物の他の実施形態では、R2が結合している炭素における立体化学は、(S)である。
【0071】
4.3.2. R3
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、H又はアルキル(例えば、C1~C6アルキル又はC1~C3アルキル)である。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、Hである。本開示の化合物の他の実施形態では、R3は、アルキル(例えば、C1~C6アルキル、C1~C3アルキル、又はC1~C2アルキル)である。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R3は、-CH3である。
【0072】
4.3.3. R5
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、それぞれが独立して、ハロゲン(例えば、F又はCl)、ハロアルキル(例えば、C1~C6ハロアルキル、C1~C3ハロアルキル、若しくはC1~C2ハロアルキル)、又はO-ハロアルキル(例えば、O-C1~C6ハロアルキル、O-C1~C3ハロアルキル、若しくはO-C1~C2ハロアルキル)である、1つ又は2つの置換基で任意選択で置換されているアリールである。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、1つの置換基で置換されたアリールである。本開示の化合物の他の実施形態では、R5は、2つの置換基で置換されたアリールである。
【0073】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、
【0074】
【化12】
(式中、R
7は、H又はハロゲン(例えば、F又はCl)であり、R
8は、ハロアルキル(例えば、C
1~C
6ハロアルキル、C
1~C
3ハロアルキル、若しくはC
1~C
2ハロアルキル)、又はO-ハロアルキル(例えば、O-C
1~C
6ハロアルキル、O-C
1~C
3ハロアルキル、又はO-C
1~C
2ハロアルキル)である。
【0075】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、H、F又はClである。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、Hである。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、Fである。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、Clである。
【0076】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、ハロアルキル(例えば、C1~C6ハロアルキル、C1~C3ハロアルキル、又はC1~C2ハロアルキル)である。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、-CHF2又は-CF2CH3である。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、-CHF2である。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、-CF2CH3である。
【0077】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、O-ハロアルキル(例えば、O-C1~C6ハロアルキル、O-C1~C3ハロアルキル、又はO-C1~C2ハロアルキル)である。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R8は、-OCHF2である。
【0078】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R7は、H、F又はClであり、R8は、-CHF2、-CF2CH3又は-OCHF2である。
【0079】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、
【0080】
【0081】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R5は、
【0082】
【0083】
本開示の化合物の他の実施形態では、R5は、
【0084】
【0085】
本開示の化合物の他の実施形態では、R5は、
【0086】
【0087】
本開示の化合物の他かの実施形態では、R5は、
【0088】
【0089】
本開示の化合物の他かの実施形態では、R5は、
【0090】
【0091】
4.3.4. R6a及びR6b
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bはそれぞれ他方から独立し、(=O)及びヘテロシクロアルキル、-NHCH3、若しくは-N(CH3)2で任意選択で置換されているH又はアルキルであり、あるいはR6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)シクロアルキル環、又は(ii)アルキルで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキル環を形成する。
【0092】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bはそれぞれ他方から独立し、(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH3、若しくは-N(CH3)2で任意選択で置換されているH又はC1~C6アルキルであり、あるいはR6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)C3~C6シクロアルキル環、又は(ii)C1~C6アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する。
【0093】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bはそれぞれ他方から独立し、(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH3、若しくは-N(CH3)2で任意選択で置換されているH又はC1~C3アルキルであり、あるいはR6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)C3~C6シクロアルキル環、又は(ii)C1~C3アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する。
【0094】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bは両方ともHである。
【0095】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は、(=O)及びヘテロシクロアルキル(例えば、4~6員ヘテロシクロアルキル環)、-NHCH3、又は-N(CH3)2で任意選択で置換されているアルキル(例えば、C1~C6アルキル又はC1~C3アルキル)である。
【0096】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は-CH3である。
【0097】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は、
【0098】
【0099】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bは、両方ともアルキル(例えば、C1~C6アルキル又はC1~C2アルキル)である。本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bは、両方とも-CH3である。
【0100】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、シクロアルキル環(例えば、C3~C6シクロアルキル環)、又はアルキル(例えば、C1~C6アルキル又はC1~C3アルキル)で任意選択で置換されているヘテロシクロアルキル環(例えば、4~6員ヘテロシクロアルキル環)を形成する。
【0101】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共にシクロプロピル環を形成する。
【0102】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に
【0103】
【化20】
(式中、
*は、分子の残部への環の結合点を示す。)を形成する。
【0104】
本開示の化合物のいくつかの実施形態では、R6a及びR6bが結合している炭素における立体化学は、(R)である。本開示の化合物の他の実施形態では、R6a及びR6bが結合している炭素における立体化学は、(S)である。
【0105】
4.3.5. 化合物の形態
本開示の化合物は、例えば、遊離酸又は遊離塩基の形態の式(I)の化合物であってもよい。本開示の化合物はまた、医薬的に許容される塩の形態の式(I)の化合物であってもよい。本開示の化合物はまた、溶媒和物の形態の式(I)の化合物であってもよい。本開示の化合物はまた、式(I)の化合物の同位体変種であってもよい。本開示の化合物はまた、式(I)の化合物のN-オキシドの形態であってもよい。本開示の化合物はまた、式(I)の化合物のプロドラッグの形態であってもよい。本開示の化合物はまた、式(I)の化合物の代謝産物の形態であってもよい。
【0106】
4.3.5.1. 医薬的に許容される塩
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、医薬的に許容される塩の形態である。医薬的に許容される塩は、好ましくは、無毒性であり、生物学的に耐容性であり、あるいは別の方法で対象への投与に生物学的に好適である塩である。好ましくは、式(I)の化合物の医薬的に許容される塩は、親化合物の所望の薬理活性を有する。G.S.Paulekuhn,et al.,「Trends in Active Pharmaceutical Ingredient Salt Selection based on Analysis of the Orange Book Database」,J.Med.Chem.,2007,50:6665-72、S.M.Berge,et al.,「Pharmaceutical Salts」,J Pharm Sci.,1977,66:1-19、及びHandbook of Pharmaceutical Salts,Properties,Selection,and Use,Stahl and Wermuth,Eds.,Wiley-VCH and VHCA,Zurich,2002を概ね参照。医薬的に許容される塩の例は、薬理学的に有効であり、かつ過度の毒性、刺激、又はアレルギー反応を伴わずに患者の組織と接触するのに好適な塩である。式(I)の化合物は、十分に酸性の基、十分に塩基性の基、又は両方の種類の官能基を有し得ることから、多くの無機又は有機塩基、並びに無機及び有機酸と反応して医薬的に許容される塩を生成し得る。
【0107】
医薬的に許容される塩の例としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、硫酸水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-二酸塩、ヘキシン-1,6-二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、メタン-スルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、及びマンデル酸塩が挙げられる。
【0108】
式(I)の化合物が塩基である場合、当該技術分野において利用可能な任意の好適な方法によって、所望の医薬的に許容される塩を調製することができる。例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、ホウ酸、リン酸など)を用いた、又は有機酸(例えば、酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸、乳酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、イセチオン酸、コハク酸、吉草酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サルチル酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸若しくはガラクツロン酸)、α-ヒドロキシ酸(例えば、マンデル酸、クエン酸、若しくは酒石酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタル酸若しくはグルタミン酸)、芳香族酸(例えば、安息香酸、2-アセトキシ安息香酸、ナフトエ酸、若しくは桂皮酸)、スルホン酸(例えば、ラウリルスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸)、本明細書に例示するものなどの酸の任意の適合性混合物、並びに当該技術分野における通常の技術レベルを考慮して等価物又は許容される代替物とみなされる他の任意の酸及びその混合物を用いた遊離塩基の処理である。
【0109】
式(I)の化合物が酸である場合、任意の好適な方法、例えば遊離酸を無機又は有機塩基、例えばアミン(第一級、第二級又は第三級)、アルカリ金属の水酸化物又はアルカリ土類金属の水酸化物、本明細書に例として示した塩基などのような塩基の任意の適合性混合物及び当該技術分野の技術の通常のレベルを考慮して等価物又は許容される代替物であるとみなされる他の塩基及びこれらの混合物のいずれかで処理する方法などで所望の医薬的に許容される塩を調製することができる。好適な塩の具体例には、アミノ酸、例えばN-メチル-D-グルカミン、リシン、コリン、グリシン及びアルギニン、アンモニア、炭酸塩、炭酸水素塩、第一級、第二級、及び第三級アミン並びに環状アミン、例えばトロメタミン、ベンジルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、及びピペラジンから生じさせた有機塩、並びにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、及びリチウムから生じさせた無機塩が挙げられる。
【0110】
4.3.5.2. 溶媒和物
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、溶媒和物の形態である。多くの有機化合物は、それらが反応している溶媒又はそれらが沈殿若しくは結晶化される溶媒と溶媒和物を形成することができる。溶媒和物は、本開示の化合物と1つ以上の溶媒との相互作用又は錯化から、溶液で又は固体若しくは結晶質の形態として形成されるものを含む。いくつかの実施形態では、溶媒は水であり、その場合、溶媒和物は水和物である。
【0111】
4.3.5.3. 同位体変種
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、同位体変種、例えば、式(I)の重水素化化合物の形態である。かかる同位体変種は、代謝試験(好ましくは14Cを用いる)、反応速度試験(例えば、(略称「D」若しくは「2H」である)重水素を用いる);若しくはトリチウム(略称「T」若しくは「3H」))、検出若しくは撮像技術[陽電子放出断層撮影(PET)若しくは単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)など](薬物若しくは基質組織分布アッセイを含む)、又は患者の放射線治療において有用である。特に、18F又は11C標識化合物は、PET又はSPECT検査に特に好ましい場合がある。更に、重質同位体、例えば重水素などによる置換を行うと代謝安定性がより高くなり、例えば生体内半減期が長くなるかあるいは必要な投薬量が少なくなるなど、結果として特定の治療的利点が得られる可能性もある。本開示の同位体標識化合物は、概して、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いることによって、本明細書に説明するスキーム、又は実施例に開示する手順を実施することにより調製することができる。
【0112】
4.3.5.4. N-オキシド
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、N-オキシドの形態である。N-オキシドは、当該技術分野において既知の技術に従って調製することができる。例えば、Yousif,S.,Arkivoc,2001,2001(1)242-268参照。
【0113】
4.3.5.5. プロドラッグ及び医薬的に活性な代謝物
本開示はまた、式(I)の化合物の医薬的に許容されるプロドラッグ及びそのような医薬的に許容されるプロドラッグを用いた治療方法を提供する。好適なプロドラッグ誘導体の選択及び調製の例示的な手順は、例えば、「Design of Prodrugs」,ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985に記載されている。
【0114】
例示的なプロドラッグとしては、式(I)の化合物の遊離のアミノ、ヒドロキシ又はカルボン酸基にアミド又はエステル結合を介して共有結合している、アミノ酸残基、又は2つ以上(例えば、2、3又は4)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖を有する化合物が挙げられる。アミノ酸残基の例としては、一般に3文字記号によって表記される天然に存在する20個のアミノ酸に加えて、4-ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、デモシン、イソデモシン、3-メチルヒスチジン、ノルバリン、β-アラニン、γ-アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチン及びメチオニンスルホンが挙げられる。
【0115】
本開示はまた、式(I)の化合物の医薬的に活性な代謝物にも関する。化合物のプロドラッグ及び活性代謝物は、当該技術分野で既知であるか又は利用可能な常法を用いて決定することができる。例えば、Bertolini,et al.,J Med Chem.1997,40,2011-2016;Shan,et al.,J Pharm Sci.1997,86(7),765-767、Bagshawe,Drug Dev Res.1995,34,220-230;Bodor,Adv Drug Res.1984,13,224-331;Bundgaard,Design of Prodrugs(Elsevier Press,1985)、及びLarsen,Design and Application of Prodrugs,Drug Design and Development(Krogsgaard-Larsen,et al.,eds.,Harwood Academic Publishers,1991)参照。
【0116】
4.3.6. 式(I)の例示的化合物
本開示の例示的化合物は、下の表2に列挙される。様々な態様では、本開示は、例えば、表2に列挙される化合物の医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、及びN-オキシドを提供する。
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
化合物に関して、表2に示す化合物名と本明細書に提供される構造との間が不一致である場合、構造が不正確であることが文脈から明らかでない限り、構造が優先するものとする。
【0121】
本開示の例示的化合物は、以下の表3に列挙れている。様々な態様では、本開示は、例えば、表3に列挙される化合物の医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、及びN-オキシドを提供する。
【0122】
【0123】
化合物に関して、表3に示す化合物名と本明細書に提供される構造との間が不一致である場合、構造が不正確であることが文脈から明らかでない限り、構造が優先するものとする。
【0124】
4.4. 医薬組成物
本開示は、本開示の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド)を含む医薬組成物を更に提供する。本開示の医薬組成物は、本開示の単一化合物又は本開示の化合物を2種以上含むことができる。本開示の医薬組成物は、典型的には、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤(例えば、1種又は2種以上の医薬的に許容される賦形剤)を含む。
【0125】
いくつかの実施形態では、本開示の医薬組成物は、式(I)の化合物、式(I)の化合物の医薬的に許容される塩、式(I)の化合物の溶媒和物、式(I)の化合物の同位体変種、式(I)の化合物のN-オキシド及び式(I)の化合物の溶媒和物、式(I)の化合物の医薬的に許容されるプロドラッグ、並びに式(I)の化合物の医薬的に活性な代謝物から選択される少なくとも1つの化合物と、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含む。
【0126】
いくつかの更なる実施形態では、本開示の医薬組成物は、式(Ia)の化合物、式(Ia)の化合物の医薬的に許容される塩、式(Ia)の化合物の溶媒和物、式(Ia)の化合物の同位体変種、式(Ia)の化合物のN-オキシド及び式(Ia)の化合物の溶媒和物、式(Ia)の化合物の医薬的に許容されるプロドラッグ、並びに式(Ia)の化合物の医薬的に活性な代謝物から選択される少なくとも1つの化合物と、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含む。
【0127】
いくつかの更なる実施形態では、本開示の医薬組成物は、式(Ib)の化合物、式(Ib)の化合物の医薬的に許容される塩、式(Ib)の化合物の溶媒和物、式(Ib)の化合物の同位体変種、式(Ib)の化合物のN-オキシド及び式(Ib)の化合物の溶媒和物、式(Ib)の化合物の医薬的に許容されるプロドラッグ、並びに式(Ib)の化合物の医薬的に活性な代謝物から選択される少なくとも1つの化合物と、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含む。
【0128】
いくつかの更なる実施形態では、本開示の医薬組成物は、式(Ic)の化合物、式(Ic)の化合物の医薬的に許容される塩、式(Ic)の化合物の溶媒和物、式(Ic)の化合物の同位体変種、式(Ic)の化合物のN-オキシド及び式(Ic)の化合物の溶媒和物、式(Ic)の化合物の医薬的に許容されるプロドラッグ、並びに式(Ic)の化合物の医薬的に活性な代謝物から選択される少なくとも1つの化合物と、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含む。
【0129】
いくつかの更なる実施形態では、本開示の医薬組成物は、式(Id)の化合物、式(Id)の化合物の医薬的に許容される塩、式(Id)の化合物の溶媒和物、式(Id)の化合物の同位体変種、式(Id)の化合物のN-オキシド、及び式(Id)の化合物の溶媒和物、式(Id)の化合物の医薬的に許容されるプロドラッグ、並びに式(Id)の化合物の医薬的に活性な代謝物から選択される少なくとも1つの化合物と、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、本開示の医薬組成物は、表2の化合物、表2の化合物の医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、及びN-オキシド、表2の化合物の医薬的に許容されるプロドラッグ、並びに表2の化合物の医薬的に許容される代謝物から選択される少なくとも1つの化合物と、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤とを含む。
【0131】
本開示の医薬組成物に含まれる医薬的に許容される(複数の)賦形剤は、好ましくは非毒性であり、生物学的に耐容性であり、さもなければ対照に投与するのに生物学的に好適である。医薬的に許容される賦形剤としては、薬理学的組成物に添加することができ、あるいはビヒクル、担体、若しくは希釈剤として使用されて、薬剤の投与を促進し、薬理学的組成物と適合する不活性物質が挙げられる。賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖及び様々な種類のデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、及びポリエチレングリコールが挙げられる。
【0132】
本開示の医薬組成物は、例えば、経口、非経口、直腸、局所、若しくは眼経路、又は吸入などの多様な送達経路のために処方されてもよい。
【0133】
医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、サッシェ剤、糖衣錠、粉剤、顆粒剤、トローチ剤、再構成用粉剤、液体調製物、又は座薬の形態であってもよい。医薬組成物は、例えば、静脈内注入、局所投与、又は経口投与のために処方されてもよい。
【0134】
経口投与の場合、本開示の化合物は、錠剤若しくはカプセルの形態で、又は溶液、乳剤、若しくは懸濁剤として提供され得る。経口錠剤は、医薬的に許容される賦形剤、例えば、不活性希釈剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、甘味剤、着香剤、着色剤及び保存剤と混合された本開示による化合物を含み得る。好適な不活性充填剤としては、炭酸ナトリウム及び炭酸カルシウム、リン酸ナトリウム及びリン酸カルシウム、ラクトース、デンプン、糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトールなどが挙げられる。例示的な経口用液体賦形剤としては、エタノール、グリセロール、水などが挙げられる。デンプン、ポリビニルピロリドン(PVP)、グリコール酸ナトリウムデンプン、微結晶セルロース、及びアルギン酸は、好適な崩壊剤である。結合剤としては、デンプン及びゼラチンを挙げることができる。潤滑剤は、存在する場合、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであってもよい。所望に応じて、錠剤をモノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルなどの物質でコーティングして、消化管内での吸収を遅延させてもよく、又は腸溶コーティングでコーティングしてもよい。
【0135】
経口投与用カプセルとしては、硬質ゼラチンカプセル及び軟質ゼラチンカプセルが挙げられる。硬質ゼラチンカプセルを調製するために、本開示の化合物は、固体、半固体又は液体の希釈剤と混合され得る。軟質ゼラチンカプセルは、本開示の化合物を水、ピーナッツ油若しくはオリーブ油などの油、流動パラフィン、短鎖脂肪酸のモノグリセリドとジグリセリドとの混合物、ポリエチレングリコール400、プロピレングリコール、又は前述のうちの任意の混合物と混合することによって調製され得る。
【0136】
経口投与用の液体は、懸濁液、溶液、乳剤、又はシロップ剤の形態であってもよく、あるいは使用前に水若しくは他の好適なビヒクルで再構成するために、凍結乾燥させてもよく、又は乾燥製品として提示してもよい。かかる液体組成物は、任意選択で、例えば、医薬的に許容される賦形剤、例えば、懸濁化剤(例えば、ソルビトール、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルなど);非水性ビヒクル、例えば、油(例えば、アーモンド油又は分留ヤシ油)、プロピレングリコール、エチルアルコール又は水;保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチル若しくはp-ヒドロキシ安息香酸プロピル、又はソルビン酸);レシチンなどの湿潤剤;及び必要に応じて着香剤又は着色剤を含有していてもよい。
【0137】
本開示の化合物はまた、非経口経路によって投与されてもよい。例えば、組成物を、直腸内投与のために坐剤として処方してもよい。静脈内、筋肉内、腹腔内又は皮下経路を含む非経口用途の場合、本開示の化合物は、適切なpH及び等張性に緩衝された滅菌水溶液若しくは懸濁液、又は非経口的に許容される油中で提供されてもよい。好適な水性ビヒクルとしては、リンガー液及び等張性塩化ナトリウムが挙げられる。かかる形態は、アンプル又は使い捨て注射デバイスのような単位投与量形態、適切な投与量を取り出すことが可能なバイアル瓶などの複数投与量形態、又は注射可能製剤を調製するために使用可能な固形形態若しくは予濃縮形態で提示されてもよい。
【0138】
局所用医薬組成物の場合、本開示の化合物は、医薬的担体と混合することができる。本開示の化合物を投与する別の形態は、経皮送達を行うためにパッチ製剤を利用してもよい。
【0139】
代替的に、本開示の化合物は、経鼻又は経口経路を介した吸入によって、例えば、好適な担体も含有する噴霧製剤による本開示の方法で投与されてもよい。
【0140】
4.5. 本開示の化合物の使用
本開示の化合物は、GluN2B受容体の調節因子として有用である。化合物は、かかる調節因子として、アンタゴニスト、アゴニスト、又はインバースアゴニストとして作用することができる。「調節因子」という用語は、阻害剤及び活性化剤の両方を包含し、ここで、「阻害剤」は、GluN2B受容体の発現又は活性を低下させるか、防止するか、不活性にするか、脱感作させるか、又は下方制御する化合物を指し、「活性化剤」は、GluN2B受容体の発現又は活性を増加させるか、活性化させるか、促進するか、感作させるか、又は上方制御する化合物である。
【0141】
一態様では、本開示は、GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態に罹患しているか又はそれと診断された対象を治療する方法であって、治療的に有効量の本開示の化合物、例えば、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド、又は治療的に有効量の本開示の医薬組成物、例えば、セクション4.4に記載されるような単位剤形を対象に投与することを含む、方法を提供する。本明細書に記載の治療方法は、例えば、少なくとも1種の(例えば、1種の)本開示の化合物又は少なくとも1種の(例えば、1種の)本開示の医薬組成物を対象に投与することを含み得る。
【0142】
いくつかの実施形態において、疾患、障害、又は医学的状態は、双極性障害、大鬱病性障害、治療抵抗性鬱病、気分障害、産後鬱病、季節性感情障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、多発性硬化症、認知障害、頭部外傷、脊髄損傷、卒中、てんかん、ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、細菌性若しくは慢性の感染症に関連する神経変性、疼痛、糖尿病性神経障害、片頭痛、脳虚血、統合失調症、脳炎、自閉症若しくは自閉症スペクトラム障害、記憶障害、学習障害、強迫性障害、注意欠陥多動障害(ADHD)、又は依存性疾患を含む。
【0143】
いくつかの実施形態において、疾患、障害、又は医学的状態は、(1)気分障害及び気分感情障害;(2)不安障害を含む、神経性ストレス関連及び身体表現性障害;(3)心理的発育障害;(4)生理的障害及び身体的要因に関連する行動症候群;(5)錐体路外障害及び運動障害;(6)偶発発作性障害及び発作性障害、てんかん;(7)疼痛;(8)神経変性の形態;(9)急性及び慢性の脳血管疾患;並びに何らかの脳血管疾患後遺症を含むが、これらに限定されない、神経障害及び精神障害から選択される。
【0144】
本開示に従って治療され得る気分障害及び気分感情障害の例としては、鬱病、軽躁病、躁病、及び混合形態のI型双極性障害;II型双極性障害;鬱病性障害、例えば単発性鬱病エピソード又は反復性大鬱病性障害、小鬱病性障害、治療抵抗性鬱病、産後発症の鬱病性障害、精神病症状を伴う鬱病性障害など;循環気質、気分変調、躁鬱寛解期;及び月経前不快気分障害などの持続性気分障害が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、本開示に従って治療され得る気分障害及び気分情動障害は、大鬱病性障害、治療抵抗性鬱病、及び双極性障害である。
【0145】
本開示に従って治療され得る神経障害、ストレス関連障害、及び身体表現性障害に属する障害の例としては、不安障害、全般性不安障害、広場恐怖を伴う又は伴わないパニック障害、限局性恐怖症、社会不安障害、慢性不安障害;強迫性障害;外傷後ストレス障害(PTSD)などの重篤なストレスに対する反応及び適応障害;他の神経性障害、例えば、非人格化-現実感喪失症候群が挙げられるが、これらに限定されない。
【0146】
本開示に従って治療され得る心理的発育障害の例としては、アスペルガー症候群及びレット症候群、精神遅滞及び常同運動に関連する自閉症性障害、小児自閉症、並びに過活動障害、特定の運動機能発達障害、特定の学習技能発達障害を含むが、これらに限定されない、広汎性発達障害が挙げられるが、これらに限定されない。
【0147】
本開示による生理的障害及び身体的要因に関連する行動症候群の例としては、出産後(産後)鬱病及び出産前鬱病を含むが、これらに限定されない、出産関連の精神障害及び行動障害;神経性食欲不振、神経性過食症、異食症、及び過食性障害を含むが、これらに限定されない、摂食障害が挙げられるが、これらに限定されない。
【0148】
本開示に従って治療され得る錐体路外障害及び運動障害の例としては、パーキンソン病;第2のパーキンソニズム、例えば、脳炎後パーキンソニズム;他の障害に包含されるパーキンソニズム;レビー小体病;大脳基底核の変性疾患;振戦、本態性振戦及び薬物誘発性振戦、筋クローヌス性、舞踏病及び薬物誘発性舞踏病、薬物誘発性チック及び器質因性チック、薬物誘発性急性ジストニア、薬物誘発性遅発性ジスキネジア、エルドーパ誘発性ジスキネジアを含むが、これらに限定されない、他の錐体外路障害及び運動障害;神経遮断薬悪性症候群(NMS)、神経遮断薬誘発性パーキンソニズム、神経遮断薬誘発性早発性又は急性ジスキネジア、神経遮断薬誘発性急性ジストニア、神経遮断薬誘発性急性アカシジア、神経遮断薬誘発性遅発性ジスキネジア、神経遮断薬誘発性振戦を含むが、これらに限定されない、神経遮断薬誘発性運動障害;脚不穏症候群、スチィッフマン症候群が挙げられるが、これらに限定されない。
【0149】
本開示に従って治療され得る大脳基底核の機能不全及び/又は変性を伴う運動障害の更なる例としては、限局性ジストニア、多発性限局性若しくは分セクション性ジストニアを含むが、これらに限定されない、ジストニア;捻転ジストニア、半球状、全身性、及び遅発性ジストニア(精神薬理学薬物により誘発される)が挙げられるが、これらに限定されない。限局性ジストニアとしては、頸部ジストニア(斜頚)、眼瞼痙攣(眼瞼の痙攣)、四肢ジストニア(書痙のような四肢の痙攣)、顎口腔ジストニア、及び痙攣性発声障害(声帯の痙攣)が挙げられる。
【0150】
本開示に従って治療され得る偶発性障害及び発作性障害の例としては、局部的発症の発作を伴う局在関連(限局性)(部分的)特発性てんかん及びてんかん症候群、単純部分発作を伴う局在関連(限局性)(部分的)症候性てんかん及びてんかん症候群、複雑部分発作を伴う局在関連(限局性)(部分的)症候性てんかん及びてんかん症候群、乳児期のミオクローヌスてんかん、新生児痙攣(家族性)、小児欠神てんかん(ピクノレプシー)、覚醒時大発作を伴うてんかん、欠神てんかん、ミオクローヌスてんかん(衝動的小発作)、並びに非特異的な無緊張発作、間代発作、ミオクローヌス発作、強直性発作、強直間代性てんかん発作を含むがこれらに限定されない全般性特発性てんかん及びてんかん症候群を含むてんかんが挙げられるが、これらに限定されない。
【0151】
本開示に従って治療され得るてんかんの更なる例としては、ミオクロニー欠神てんかん、ミオクローヌス性失立発作てんかん、乳児痙攣てんかん、レノックス・ガストー症候群、サラーム発作、症候性早期ミオクロニー脳症、ウエスト症候群、小発作及び大発作、てんかん重積状態が挙げられるが、これらに限定されない。
【0152】
疼痛の例としては、持続性身体表現性障害などの心理的要因に関連する疼痛性障害;急性、慢性、及び慢性難治性疼痛、頭痛;背痛、歯痛、腹痛、腰痛、関節痛を含むが、これらに限定されない、生理学的経過及び身体疾患に関連する急性及び慢性疼痛;リウマチ、筋肉痛、神経痛及び線維筋痛を含むが、これらに限定されない、筋骨格系及び結合組織の疾病に関連する急性及び慢性疼痛;神経、神経根及び叢障害(例えば、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、疼痛を伴う幻肢症候群、手根管症候群、座骨神経の病変、糖尿病性単神経障害)に関連する急性及び慢性疼痛;末梢神経系の多発性神経障害及び他の障害(例えば、遺伝性及び特発性神経障害、炎症性多発性神経障害、薬物、アルコール、又は毒剤により誘発される多発性神経障害、腫瘍性疾患における多発性神経障害、糖尿病性多発性神経障害)に関連する急性及び慢性疼痛が挙げられるが、これらに限定されない。
【0153】
神経変性の形態を含む疾患の例としては、急性神経変性、例えば卒中、びまん性及び局所性の脳損傷、硬膜外出血、硬膜下出血、及びくも膜下出血などの頭蓋内脳損傷、並びに慢性神経変性、例えばアルツハイマー病、ハンチントン病、多発性硬化症、及びALSなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0154】
脳血管疾患の例としては、くも膜下出血、脳内出血、及び他の非外傷性頭蓋内出血、脳梗塞、卒中、前大脳動脈並びに大脳動脈の閉塞及び狭窄(脳梗塞に帰結しないもの)、大脳動脈解離、脳動脈瘤、脳動脈硬化、進行性血管性白質脳症、高血圧性脳症、頭蓋内静脈系の非化膿性血栓症、脳動脈炎、脳アミロイド血管症、並びに脳血管疾患の後遺症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0155】
対象の疾患、障害、又は状態の改善が生じたら、予防又は維持治療のために、用量を調節してもよい。例えば、投薬量若しくは投与頻度、又はこれらの両方を、症状の関数として、所望される治療又は予防効果が維持されるレベルまで低減してもよい。当然のことながら、症状が適切なレベルまで緩和された場合は、治療を停止してもよい。しかし、症状が再発した場合、対象は、長期的な間欠的治療を必要とすることがある。
【0156】
いくつかの実施形態では、本開示の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその医薬的に許容される塩)の投与は、疾患の予防又は疾患の症状の発症を遅延させるのに有効であり、例えば、疾患、状態、又は障害になりやすい場合があるが、上記の疾患の病理又は症候を未だ経験していないか又は現れていない個体における上記の疾患、状態、若しくは障害、又は症状の予防において有効である。
【0157】
本開示の化合物及び医薬組成物は、単剤療法として投与することができ、又はこれらは、1種以上の追加の活性剤と組み合わせて投与することができる。例えば、追加の活性剤は、GluN2B活性によって媒介される状態、障害、又は疾患の治療において有効であることが既知であるか、又は有効であることが発見された剤であってもよく、例えば、別のGluN2B調節因子、又は対象の特定の状態、障害、又は疾患に関連する別の標的に対して活性な化合物である。組み合わせは、有効性を増大させる(例えば、本開示の化合物の効力又は有効性を高める化合物を組み合わせて含めることにより)、1種以上の副作用を減少させる、又は本開示の化合物の必要用量を低減する用に作用することができる。
【0158】
4.6. 本開示の化合物を製造する例示的方法
式(I)の化合物の一般的調製のための例示的な合成スキームが以下に記載される。本明細書に記載された様々な化合物を得るためには、最終的に所望される置換基が、適宜保護を行って又は行わずに、反応スキームを通じて保持され、所望される生成物が得られるように、出発物質を好適に選択することができることを、当業者であれば理解するであろう。あるいは、最終的に望ましい置換基の代わりに、反応スキーム全体にわたって担持されかつ適宜望ましい置換基と置き換わり得る適切な基を用いることが所望され得る。特に明記されない限り、可変部は、式(I)を参照して上で定義したとおりである。反応は、溶媒の融点と還流温度との間、好ましくは0℃と溶媒の還流温度との間で実施することができる。反応は、従来式加熱又はマイクロ波加熱を用いて加熱下で実施されてもよい。反応は、密閉圧力容器内で、溶媒の通常の還流温度より高い温度で実施されてもよい。
【0159】
当業者に既知の方法を使用して、式(I)の化合物を、その対応する塩に変換してもよい。例えば、式(I)のアミンを、例えばEt2O、CH2Cl2、THF、MeOH、クロロホルム、又はイソプロパノールなどの溶媒中、トリフルオロ酢酸、HCl、又はクエン酸で処理して、対応する塩形態を提供することができる。あるいは、逆相HPLC精製条件の結果としてトリフルオロ酢酸塩又はギ酸塩が得られ得る。式(I)の化合物の医薬的に許容される塩の結晶質形態は、極性溶媒(極性溶媒の混合物及び極性溶媒の水性混合物を含む)又は非極性溶媒(非極性溶媒の混合物を含む)から再結晶化させることによって、結晶質形態で得ることができる。
【0160】
本開示による化合物が少なくとも1つのキラル中心を有する場合、結果としてそれらはエナンチオマーとして存在し得る。化合物が2つ以上のキラル中心を有する場合、それらはジアステレオマーとして追加的に存在し得る。かかる異性体及びその混合物は全て、本開示の範囲内に包含されると理解される。
【0161】
以下に記載のスキームに従って調製される化合物は、形態特異的合成によって、又は分解によって、単一のエナンチオマーなどの単一の形態として得ることができる。あるいは、以下のスキームに従って調製される化合物は、ラセミ(1:1)又は非ラセミ(1:1ではない)混合物などの様々な形態の混合物として得られてもよい。エナンチオマーのラセミ及び非ラセミ混合物が得られる場合、当業者に既知の従来の単離方法、例えば、キラルクロマトグラフィー、再結晶化、ジアステレオマー塩形成、ジアステレオマー付加体への誘導体化、生体内変換、又は酵素による変換などを使用して、単一のエナンチオマーを単離することができる。位置異性体混合物又はジアステレオマー混合物が得られる場合、適用可能であるなら、従来の方法、例えば、クロマトグラフィー又は結晶化などを用いて単一の異性体を分離してもよい。
【0162】
【0163】
スキーム1によると、式(VI)(式中、R2、n、R6a、及びR6bは、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物は市販されているか、又は式(V)の化合物から合成入手可能である。式(V)(式中、nは、1又は0であり、R2は、H又はアルキルであり、R6a及びR6bは、独立してH又はアルキルである。)の化合物は、THF、DCM、DFMなどの好適な溶媒中、室温~100℃の範囲に及ぶ温度で、1時間~2日間、CDI、トリホスゲン、ジエチルカーボネートなどの試薬で環化されて、式(VI)の化合物を提供することができる。好ましい実施形態では、環化に用いられる試薬はCDIであり、溶媒はTHFであり、反応物は室温で2日間撹拌される。
【0164】
【0165】
スキーム2によると、式(VII)の化合物は、ヒドラジンとの反応により、市販のエナンチオピュアな出発物質であるエチル(R)-3-ヒドロキシブタノエート又はエチル(S)-3-ヒドロキシブタノエートから合成入手可能である。好ましい実施形態では、ヒドラジド形成に用いられる試薬はヒドラジンであり、溶媒はEtOHであり、反応物を90℃で16時間撹拌して、式(VII)の化合物を得る。式(VII)の化合物は、亜硝酸ナトリウム及びH2SO4などの酸性条件下で、水などの溶媒中、0℃~室温の範囲に及ぶ温度で、2時間にわたってニトロソ化し、続いて環化することにより、式(VIII)の化合物を提供することができる。
【0166】
【0167】
スキーム3によると、式(IX)の化合物は、二酸の選択的モノエステル化によって市販のDL-リンゴ酸から合成入手可能である。好ましい実施形態では、DL-リンゴ酸を室温で40分間、無水トリフルオロ酢酸で処理し、続いて室温で16時間、ベンジルアルコールに曝露する。式(IX)の化合物を、クルチウス転位に供して式(X)の化合物を得ることができる。好ましい実施形態では、クルチウス転位に使用される条件は、ジフェニルリン酸アジド(diphenyl phosphoryl azide、DPPA)、トリメチルアミン、t-BuOHであり、反応混合物を4時間還流させる。
【0168】
【0169】
スキーム4によると、式(XI)の化合物は、市販のtert-ブチル3-オキソアゼチジン-1-カルボキシレートのヘンリー反応によって合成入手可能である。好ましい実施形態では、使用される条件は、ニトロメタン、トリエチルアミン、EtOHであり、反応混合物は、室温で16時間撹拌される。ニトロ基を還元し、続いて、例えば、スキーム1に記載されるように環化することによって、式(XI)の化合物を式(XII)の化合物に変換し得る。好ましい実施形態では、式(XI)の化合物を、MeOH中の水素雰囲気下で、50℃で16時間、Pd/Cで還元する。次いで、アミノアルコール中間体を、THF、DCM、DFMなどの好適な溶媒中、室温~100℃の範囲に及ぶ温度で、1時間~2日間、CDI、トリホスゲン、ジエチルカーボネートなどの試薬で環化して、式(XII)の化合物を提供することができる。
【0170】
【0171】
スキーム5によると、式(XIII)(式中、R3はHである)の化合物を、鈴木反応などの金属介在クロスカップリング反応において反応させて、式(XIV)の化合物を提供する。例えば、式(XIV)(式中、R3はHであり、R5は、「発明の概要」のように定義される。)の化合物は、Pd(PPh3)Cl2、RuPhos Pd G3、Pd(PPh3)4、Pd(dppf)Cl2、PdCl2(dppf)-CH2Cl2、PdCl2(dtbpf)などのパラジウム触媒、Na2CO3、Cs2CO3、K2CO3などの好適な塩基の存在下で、1,4-ジオキサン、水、又はこれらの混合物などの溶媒中、従来の又はマイクロ波加熱を用いて、室温~90℃の範囲に及ぶ温度で、1時間~一晩の期間にわたって、市販の又は合成入手可能な好適に置換されたアリールボロン酸又はボロン酸エステルと反応させて、式(XIV)(式中、R3はHであり、R5は、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物を得ることができる。式(XIV)(式中、R3はHであり、R5は、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物は、テトラヒドロフラン(THF)、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)などの好適な溶媒中、-78~0℃の範囲に及ぶ温度で、30分間~16時間、NaBH4、LiAlH4、LiBH4、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL又はDIBAL-H)などの還元剤で還元されて、アルコール中間体を提供することができる。続いて、アルコール中間体は、ジクロロエタン(dichloroethane、DCE)などの好適な溶媒中、0~60℃の範囲に及ぶ温度で、30分間~1時間、塩化チオニルで塩素化されて、式(XV)の化合物を提供することができる。
【0172】
【0173】
スキーム6によると、式(XVI)(式中、R3は、Meである。)の化合物をエステル化して、式(XVII)の化合物を提供する。例えば、式(XVI)の化合物を、メタノール中、H2SO4で処理し、60℃で4時間撹拌してもよい。式(XVII)の化合物を酸化剤と反応させることによってN-オキシドに変換して、式(XVIII)(式中、R3は、Meである。)の化合物を得ることができる。例えば、DCM中の式(XVII)の化合物を、0℃で過酸化水素-尿素付加物で処理し、続いて0℃で無水トリフルオロ酢酸で、0℃~室温の範囲に及ぶ温度で一晩処理して、式(XVIII)の化合物を得ることができる。式(XVIII)の化合物を、DMF又はトルエンなどの好適な溶媒中、60~100℃の温度で12~24時間、POCl3、SOCl2、PCl5などの塩素化剤で処理して、式(XIX)(式中、R3はMeである)の化合物を提供することができる。次に、式(XIX)の化合物を、前述のような金属介在クロスカップリング条件下で、アリールボロン酸エステル又はボロン酸と反応させて、式(XX)(式中、R3は、Meであり、R5は、「発明の概要」に定義されているとおりである。)の化合物を提供することができる。式(XXI)(式中、R3は、Meであり、R5は、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物は、前述の還元及びハロゲン化条件を使用して、式(XX)の化合物から2工程で調製することができる。
【0174】
【0175】
スキーム7によると、式(XV)又は(XXI)(式中、R3は、H又はMeであり、R5は、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物は、NaH、K2CO3、Cs2CO3などの塩基の存在下で、ジメチルホルムアミド(DMF)、DCMなどの溶媒中、30分間~18時間、室温で、式(VI)(式中、R2、n、R6a及びR6bは、「発明の概要」、(VIII)、(X)、又は(XII)において定義されたとおりである。)の市販の又は合成入手可能なカルバメートと反応させて、式(XXII)の化合物を得ることができる。
【0176】
式(X)の化合物がSN2工程で使用される場合、tert-ブチル6-オキソ-5-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-2-カルボキシレートのtert-ブチルオキシカルボニル保護基の脱保護は、当業者に既知の方法によって達成することができる。例えば、tert-ブチル6-オキソ-5-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-2-カルボキシレートが結合された式(XXII)(式中、R3は、H又はMeであり、R5は、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物は、DCMなどの溶媒中、0℃~室温で、トリフルオロ酢酸などの酸性条件下で脱保護することができる。式(XXII)の化合物の脱保護生成物は、NaHなどの塩基の存在下で、ヨウ化メチルなどのアルキル化剤と更に反応することができる。
【0177】
式(XII)の化合物がSN2工程で使用される場合、水酸化リチウム水溶液(LiOH)などの塩基性の水性条件下、エステルを鹸化して、中間体酸を得る。次に、当業者に既知の条件を用いて中間体酸をアミドに変換することができる。R6a又はR6bでエステルを担持する式(XXII)(式中、R3は、H又はMeであり、R5は、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物は、DMF、DCMなどの溶媒中、室温で、HATU、ヒドロキシベンゾトリアゾール/1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(HOBt/EDCl)などの脱水剤の存在下で、中間体酸とアゼチジン、メチルアミン、ジメチルアミンなどのアミンとのアミドカップリング反応を受けて、R6a又はR6bでアミドを担持する式(XXII)の化合物を得ることができる。あるいは、アミドは、DMF、DCMなどの溶媒中、室温で、塩化オキサリルを使用して酸塩化物の生成、続いて、アゼチジン、メチルアミン、ジメチルアミンなどのアミンによる求核攻撃を通じて中間体酸から得ることができる。
【0178】
あるいは、式(XV)又は(XXI)(式中、R3は、H又はMeであり、R5は、「発明の概要」で定義されたとおりである。)の化合物は、シュタウディンガー反応を受けて、式(XXIII)の化合物を得ることができる。好ましい実施形態では、使用される条件は、DMF中のアジ化ナトリウムであり、反応物を室温で18時間撹拌する。次いで、アジド中間体をTHF中でトリフェニルホスフィンで処理し、反応物を室温で16時間撹拌する。水性のワークアップにより、アミン、すなわち、式(XXIII)(式中、R3は、H又はMeであり、R5は、「発明の概要」に定義されている。)の化合物がもたらされる。次いで、式(XXIII)の化合物を、1-(2-クロロエチル)シクロプロパン-1-オールなどのアルキル化剤で、ヨウ化カリウム(KI)などの添加剤と共に、かつK2CO3などの塩基と共に、アセトニトリルなどの好適な溶媒中でアルキル化して、式(XXIV)の化合物を提供することができる。式(XXIV)(式中、R3は、Meであり、R5は、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物を、上記の条件を用いて環化して、式(XXII)の化合物を得ることができる。
【0179】
【0180】
スキーム8によると、式(XXV)(式中、R3は、Hである。)の化合物は、ジクロロエタン(DCM)などの好適な溶媒中、0~30℃の範囲に及ぶ温度で、30分間~48時間、塩化チオニルなどの塩素化試薬を用いた塩素化によって(6-クロロピラジン-2-イル)メタノールから入手可能であり、式(XXV)の化合物を提供する。Na2CO3、NaH、K2CO3、Cs2CO3などの塩基の存在下で、DMF、ACN、DCMなどの溶媒中、30分~18時間、室温で、式(XXV)の化合物と、市販の又は合成入手可能な式(VI)のカルバメートとのSN2反応により、式(XXVI)(式中、R3はHであり、R2、n、R6a及びR6bは、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物が提供される。式(XXVI)の化合物を、前述のような金属介在クロスカップリング反応において、市販の又は合成入手可能な、区別して置換されたアリールボロン酸又はボロン酸エステルと反応させて、式(XXII)(式中、R3は、Meであり、R5は、「発明の概要」において定義されたとおりである。)の化合物を提供することができる。
【0181】
5. 実施例
以下の実施例に記述する化合物及び対応する分析データを得る際、特に指示しない限り、以下の実験及び分析プロトコルに従った。
【0182】
特に記載がない限り、反応混合物は窒素雰囲気下、室温(rt)で磁気的に撹拌した。溶液を「乾燥させる」場合、一般的にNa2SO4又はMgSO4などの乾燥剤で乾燥させた。混合物、溶液、及び抽出物を「濃縮する」場合、典型的には減圧下においてロータリーエバポレーターで濃縮した。マイクロ波照射条件下での反応は、Biotage Initiator又はCEM(Microwave Reactor)Discover機器で行った。
【0183】
順相シリカゲルクロマトグラフィー(FCC)は、プレパックされたカートリッジを使用して、シリカゲル(SiO2)において実行した。
【0184】
分取逆相高速液体クロマトグラフィー(reverse-phase high performance liquid chromatography、RP HPLC)を次の方法で行った。
方法A.Gilson HPLCで、XBridge C18カラム(5μm、50×100mm又は50×250mm)を使用し、80mL/分の流速で、10分間かけて20mMのNH4OH中5~99%のACNの移動相を用い、次いで99%のACNで2分間保持する、
又は
方法B.Teledyne ACCQPrep HP125で、XBridge C18カラム(5μm、50×100mm又は50×250mm)を使用し、80mL/分の流速で、16分間又は42分間かけて20mMのNH4OH中0~100%のACNの移動相を用い、次いで100%のACNで2分間保持する、
又は
方法C.Teledyne ACCQPrep HP125で、Sunfire Prep C18カラム(5μm、30×250mm)を使用し、42.5mL/分の流速で、22分間かけて0.05% TFAを有する水中で0.05% TFAを有する5~100%のACNの移動相を用い、次いで100%のACNで2分間保持する、
又は
方法D.Gilson HPLCで、Phenomenex C18カラム(5μm、21.2×100mm)を使用し、0.1%のHCOOH及びACN:MeOH(1:1)の移動相を用いる、
又は
方法E.Gilson HPLCで、Phenomenex C18カラム(5μm、21.2×100mm)を使用し、水(25mM NH4HCO3)及びACN:MeOH(1:1)の移動相を用いる、
又は
方法F.Gilson HPLCで、Phenomenex C18カラム(5μm、21.2×100mm)を使用し、65mM NH4OAc:ACN(9:1)及びACN:MeOH(1:1)の移動相を用いる。
【0185】
分取超臨界流体高速液体クロマトグラフィー(Preparative supercritical fluid high performance liquid chromatography、SFC)は、Jasco分取SFCシステム、Berger instrumentsのAPS 1010システム、又はSFC-PICLAB-PREP 200(PIC SOLUTION,Avignon,France)で実施した。分離は、40~60mL/分の範囲の流速で100~150barで行った。カラムは、35~40℃に加熱した。
【0186】
質量スペクトル(Mass spectra、MS)は、特に指示しない限り、ポジティブモードのエレクトロスプレーイオン化(electrospray ionization、ESI)を用いてAgilentシリーズ1100 MSDで得た。質量の計算値(calcd.)は、正確な質量に相当する。
【0187】
全てのLC/MS分析は、脱気装置、オートサンプラー、サーモスタット付きカラムコンパートメント、及びダイオードアレイ検出器を備えるバイナリポンプからなるAgilent1100シリーズ液体クロマトグラフィー(LC)システムに連結されたAgilent G1956A LC/MS四重極を使用して実施した。質量分析計(mass spectrometer、MS)を、陽イオンモードで大気圧エレクトロスプレーイオン化(atmospheric pressure electrospray ionization、API-ES)源で操作した。キャピラリー電圧を3000Vに設定し、フラグメンター電圧を70Vに設定し、四重極温度を100℃で維持した。乾燥ガス流量及び温度値は、それぞれ12.0L/分及び350℃であった。窒素を、35psiの圧力でネブライザーガスとして使用した。データ収集をAgilent Chemstationソフトウェアにより行った。35℃、流速2.6mL/分で、YMCパックODS-AQ C18カラム(50mm長×4.6mm ID、粒径3μm)において分析を行った。グラジエント溶離を、95%(水+0.1%のギ酸)/5%のアセトニトリルから5%(水+0.1%のギ酸)/95%のアセトニトリルへと4.8分間で行い、次に、結果として生じた組成を、1.0分間保持し、5%(水+0.1%のギ酸)/95%のアセトニトリルから95%(水+0.1%のギ酸)/5%のアセトニトリルへと0.2分間で行った。標準的な注入体積は2μLであった。収集範囲は、UV-PDA検出器では190~400nm及びMS検出器では100~1400m/zに設定した。
【0188】
核磁気共鳴(Nuclear magnetic resonance、NMR)スペクトルは、Bruker DRX型分光計で得た。多重度の定義は、以下のとおりである:s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、br=ブロード。交換可能なプロトンを含む化合物では、当該プロトンは、NMRスペクトルの実施に使用される溶媒の選択及び溶液中の化合物の濃度に応じて、NMRスペクトルで可視化されていてもよいし、されていなくてもよいことが理解されるであろう。
【0189】
化合物名は、ChemDraw Ultra 17.1(CambridgeSoft Corp.、Cambridge、MA)又はOEMetaChem V1.4.0.4(Open Eye)を用いて生成した。
【0190】
R*又はS*と表記される化合物は、絶対配置が決定されなかった鏡像異性的に純粋な化合物である。
【0191】
5.1. 中間体:中間体1~27
中間体1:4-オキサ-6-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-オン。
【0192】
【0193】
丸底フラスコ内で、1-(アミノメチル)-シクロプロパノール(0.2g、2.3mmol、1当量)、CDI(0.37g 2.3mmol、1当量)、及びTHF(10mL)の混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン中AcOEt、0/100~30/70)により精製して、標題化合物(183mg、1.6mmol、70%)を灰白色固形物として得た。MS(ESI):C5H7NO2の質量計算値、113.1;m/z実測値、114[M+H]+。
【0194】
中間体2:(R)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン。
【0195】
【0196】
工程A:(R)-3-ヒドロキシブタンヒドラジド。丸底フラスコ内で、エチル(R)-(-)-3-ヒドロキシブチレート(0.49mL、3.8mmol、1当量)をエタノール(4mL)に溶解し、次いでヒドラジン一水和物(0.44g、5.7mmol、64%、1.5当量)を室温で添加した。次いで、反応混合物を90℃に16時間加熱した。完了後、粗反応物を真空下で濃縮し、白色固形物を沈殿させた。沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。真空下で固形物を乾燥させ、標題化合物(413mg、3.5mmol、92%)を灰白色固形物として得た。MS(ESI):C4H10N2O2の質量計算値、118.1;m/z実測値、119[M+H]+。
【0197】
工程B:(R)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン。丸底フラスコ内で、水(5mL)中の(R)-3-ヒドロキシブタンヒドラジド(0.41g、3.5mmol、1当量)の溶液を0℃に冷却し、1mLの水中のH2SO4(0.28mL、5.2mmol、1.5当量)の溶液を滴下した。次いで、NaNO2(0.36g、5.2mmol、1.5当量)を少しずつ添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。エタノールを添加し、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を濾過し、AcOEtで洗浄した。濾液を回収し、減圧下で濃縮して、標題化合物(200mg、1.98mmol、57%)を無色油状物として得た。MS(ESI):C4H7NO2の質量計算値、101.1;m/z実測値、102[M+H]+。
【0198】
中間体3:(S)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン。
【0199】
【0200】
工程Aで(S)-3-ヒドロキシブタンヒドラジドを使用して、(R)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体2)と同様に調製した。MS(ESI):C4H7NO2の質量計算値、101.1;m/z実測値、102[M+H]+。
【0201】
中間体4:1-(2-クロロエチル)シクロプロパン-1-オール。
【0202】
【0203】
丸底フラスコ内で、エチルマグネシウムブロミド(6.66mL、20.0mmol、ジエチルエーテル中3M、3当量)を、0℃のEt2O(8mL)中、エチル3-クロロプロピオネート(1mL、6.7mmol、1当量)及びチタン(IV)イソプロポキシド(0.197mL、0.67mmol、0.1当量)の溶液に滴下して添加した。その後、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物をH2SO4(10%水溶液)で0℃でクエンチした。2つの層を分離し、有機層を水、飽和NaHCO3水溶液及び食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過した。浴の温度を35℃未満に保ちながら、合わせた有機物を真空下で蒸発させて、標題化合物(858mg、6.4mmol、96%)を黄色油状物として得た。標題化合物を更に精製せずにすぐに使用した。生成物の分解を数時間以内に観察した。
【0204】
中間体5:(R/S)-ベンジル2-オキソオキサゾリジン-5-カルボキシレート。
【0205】
【0206】
工程A:4-(ベンジルオキシ)-3-ヒドロキシ-4-オキソブタン酸。丸底フラスコ内で、DL-リンゴ酸(5g、37.3mmol、1当量)と無水トリフルオロ酢酸(22mL、158.3mmol、4.2当量)の混合物を室温で40分間撹拌した。次いで、過剰な無水トリフルオロ酢酸を真空下で除去した。ベンジルアルコール(22mL、212.6mmol、5.7当量)を残渣に添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮し、粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン中AcOEt 0/100~40/60)により精製して、標題化合物(6.79g、30.3mmol、81%)を得た。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 7.35(s,5H),5.23(s,2H),4.54(s,1H),3.02-2.74(m,2H)。
【0207】
工程B:(R/S)-ベンジル2-オキソオキサゾリジン-5-カルボキシレート。凝縮器が装備された丸底フラスコ内で、ジフェニルホスホリルアジド(3.6mL、16.7mmol、1.1当量)及びトリメチルアミン(2.3mL、16.7mmol、1.1当量)を、tert-ブタノール(76mL)中の4-(ベンジルオキシ)-3-ヒドロキシ-4-オキソブタン酸(3.4g、15.2mmol、1当量)の溶液に添加した。反応混合物を4時間還流させ、その後、室温まで冷却した。減圧下で溶媒を除去し、残留物をEtOAcに溶解し、NaHCO3の飽和水溶液及び水で洗浄した。有機物を、分離し、MgSO4の上で乾燥させ、濾過し、真空下において濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカ:ヘプタン中AcOEt 0/100~100/0)により精製して、標題化合物(2.14g、9.2mmol、61%)を得た。MS(ESI):C11H11NO4の質量計算値、221.1;m/z実測値、222[M+H]+。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ 7.37(s,5H),5.66(s,1H),5.26(s,2H),5.05(dd,J=9.2,5.5Hz,1H),3.94-3.61(m,2H)。
【0208】
中間体6:tert-ブチル6-オキソ-5-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-2-カルボキシレート。
【0209】
【0210】
工程A:3-ヒドロキシ-3-ニトロメチル-アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル。丸底フラスコ内で、ニトロメタン(3.6mL、66.5mmol、3.8当量)、及びTEA(488μL、3.5mmol、0.2当量)を、EtOH(12mL)中のtert-ブチル3-オキソアゼチジン-1-カルボキシレート(3g、17.5mmol、1当量)の溶液に添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。粗混合物を真空下で濃縮して、標題化合物(4g、17.2mmol、98%)を白色固形物として得た。生成物は、更に精製することなく次の工程で使用した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 4.70(s,2H),3.99(s,4H),3.73(s,1H),1.44(s,9H)。
【0211】
工程B:3-アミノメチル-3-ヒドロキシ-アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル。丸底フラスコ内で、Pd/C(400mg、10%)を、MeOH(80mL)中の3-ヒドロキシ-3-ニトロメチル-アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(4g、17.2mmol、1当量)の溶液に添加した。反応混合物を、50℃で16時間、水素雰囲気下において撹拌した。次いで、反応混合物をCelite(登録商標)を通して濾過し、真空下で蒸発させて、標題化合物(3.9g、17.0mmol、99%)を得た。生成物は、更に精製することなく次の工程で使用した。
【0212】
工程C:tert-ブチル6-オキソ-5-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-2-カルボキシレート。工程Bからの3-アミノメチル-3-ヒドロキシ-アゼチジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルを使用して、4-オキサ-6-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-オン(中間体1)と同様に調製した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 5.43(s,1H),4.30(d,J=9.9Hz,2H),4.02(d,J=9.9Hz,2H),3.79(s,2H),1.44(s,9H)。
【0213】
中間体7:2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン。
【0214】
【0215】
工程A:エチル6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-カルボキシレート。封管中、エチル-6-クロロピラジン-2-カルボキシレート(0.6g、3.5mmol、1当量)、2-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体23)(1.1g、4.2mmol、1.2当量)、炭酸ナトリウム(0.79g、7.4mmol、2.1当量)、水(3mL)、及び1,4-ジオキサン(12mL)の混合物を窒素で5分間パージした。次いで、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.12g、0.2mmol、0.05当量)を添加し、反応混合物を90℃で一晩撹拌した。完了後、反応混合物を室温に冷却した。LCMS分析は、エステル基の部分加水分解を示した。エステル基を回復するために、粗反応混合物を真空下で濃縮し、エタノール(25mL)及びH2SO4(数滴)を加え、反応物を80℃で2時間撹拌した。その後、混合物を水で希釈し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機物をMgSO4の上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン中AcOEt 0/100~100/0)により精製して、標題化合物(900mg、3.04mmol、87%)を淡黄色固形物として得た。MS(ESI):C14H11F3N2O2の質量計算値、296.1;m/z実測値、297[M+H]+。
【0216】
工程B:(6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-イル)メタノール。丸底フラスコ内で、水素化アルミニウムリチウム(0.115g、3mmol、1当量)を、0℃で乾燥THF(40mL)中のエチル6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-カルボキシレート(0.9g、3mmol、1当量)の懸濁液に少しずつ添加し、30分間撹拌した。次に、水及び酢酸エチルを0℃でゆっくりと添加し、続いてNaOHの10%水溶液(13mL)及び水(26mL)を加えた。層を分離し、水性層を酢酸エチル(3x50mL)で更に抽出した。合わせた有機物をMgSO4の上で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン中EtOAc 0/100~30/70)により精製して、標題化合物(234mg、0.83mmol、27%)を黄色固形物として得た。MS(ESI):C12H9F3N2Oの質量計算値、254.1;m/z実測値、256[M+H]+。
【0217】
工程C:2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン。丸底フラスコ内で、塩化チオニル(116.43μL、1.6mmol、1.5当量)を、乾燥1,2-ジクロレタン(4mL)中の(6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-イル)メタノール(0.27g、1.1mmol、1当量)溶液に室温で添加した。得られた混合物を60℃で1時間撹拌した。その後、反応混合物を真空下で濃縮し、水及びジクロロメタンを添加した。有機層を分離し、MgSO4の上で乾燥させ、濾過し、濃縮させて、標題化合物(264mg、0.97mmol、90%)を褐色油状物として得た。生成物を更に精製することなく使用した。
【0218】
中間体8:2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン。
【0219】
【0220】
工程Aで2-(3-ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体26)を使用し、2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体7)と同様に調製した。MS(ESI):C12H8ClF3N2Oの質量計算値、288.0;m/z実測値、289[M+H]+。
【0221】
中間体9:2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン。
【0222】
【0223】
工程Aで2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体27)を使用し、2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体7)と同様に調製した。
【0224】
中間体10:2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン。
【0225】
【0226】
工程Aで2-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体25)を使用し、2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体7)と同様に調製した。
【0227】
中間体11:2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン。
【0228】
【0229】
工程Aで2-(3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体24)を使用し、2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体7)と同様に調製した。MS(ESI):C13H10ClF3N2の質量計算値、286.1;m/z実測値、287[M+H]+。
【0230】
中間体12:3-(クロロメチル)-5-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-2-メチルピラジン。
【0231】
【0232】
工程A:メチル3-メチルピラジン-2-カルボキシレート。0℃のメタノール(60mL)中の3-メチルピラジン-2-カルボン酸(6g、43.4mmol、1当量)の溶液に、H2SO4(2.9mL、54.3mmol、1.25当量)を滴下して添加し、反応混合物を60℃で4時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を水(5mL)に溶解し、10%Na2CO3水溶液でpH12に塩基性化した。溶液をAcOEtで抽出した。合わせた有機層を、MgSO4の上で乾燥させ、濾過し、真空下において溶媒を蒸発させて、標題化合物(5.75g、37.8mmol、87%)を得、これを更に精製することなく次の工程で使用した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.61(s,1H),8.51(s,1H),4.01(s,3H),2.85(s,3H)。
【0233】
工程B:2-(メトキシカルボニル)-3-メチルピラジン1-オキシド。丸底フラスコ内で、過酸化水素-尿素付加物(5.3g、56.7mmol、1.5当量)を、0℃のDCM(100mL)中のメチル3-メチルピラジン-2-カルボキシレート(5.75g、37.8mmol、1当量)の溶液に添加した。次いで、無水トリフルオロ酢酸(7.9mL、56.7mmol 1.5当量)を0℃で反応物に滴下して添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、室温まで加温し、一晩撹拌した。粗反応物を、DCMで溶解させ、飽和Na2SO3水溶液で洗浄した。有機層を分離し、MgSO4の上で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン中AcOEt 0/100~30/70)により精製して、標題化合物(350mg、1.977mmol、5%)を淡黄色固形物として得た。1H NMR(300MHz CDCl3)δ8.37(d,J=3.5Hz,1H),7.99(d,J=3.5Hz,1H),4.03(s,3H),2.52(s,3H)。
【0234】
工程C:メチル 6-クロロ-3-メチルピラジン-2-カルボキシレート。0℃の乾燥トルエン(7mL)中の2-(メトキシカルボニル)-3-メチルピラジン1-オキシド(0.35g 2.1mmol、1当量)の溶液に、オキシ塩化リン(V)(0.39mL、4.2mmol、2当量)及びDMF(0.016mL、0.2mmol、0.1当量)を添加した。反応混合物を70℃で24時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、NaHCO3の飽和水溶液。AcOEtを添加し、水層を数回抽出した。有機相を合わせ、MgSO4の上で乾燥させ、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;ヘプタン中AcOEt 0/100~50/50)により精製して、標題化合物(200mg、1.07mmol、52%)を淡黄色固形物として得た。1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ 8.89(s,1H),3.91(s,3H),2.72(s,3H)。
【0235】
工程D:メチル6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-3-メチルピラジン-2-カルボキシレート。メチル6-クロロ-3-メチルピラジン-2-カルボキシレート及び(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ボロン酸を使用して、中間体7の合成の工程Aと同様に調製した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 9.04(s,1H),8.13(s,1H),8.08(s,1H),7.65-7.52(m,2H),4.04(s,3H),2.86(s,3H),1.99(t,J=18.2Hz,3H)。
【0236】
工程E:(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-3-メチルピラジン-2-イル)メタノール。メチル6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-3-メチルピラジン-2-カルボキシレートを使用して、中間体7の合成の工程Bと同様に調製した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.87(s,1H),8.15(s,1H),8.11-8.02(m,1H),7.65-7.53(m,2H),4.84(s,2H),2.54(s,3H),2.14-1.84(m,3H)。
【0237】
工程F:3-(クロロメチル)-5-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-2-メチルピラジン。(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-3-メチルピラジン-2-イル)メタノールを使用して、中間体7の合成の工程Cと同様に調製した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.89(s,1H),8.17(s,1H),8.07(d,J=6.6Hz,1H),7.65-7.52(m,2H),4.80(s,2H),2.74(s,3H),1.99(t,J=18.1Hz,3H)。
【0238】
中間体13:3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン。
【0239】
【0240】
工程Dで2-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体26)を使用して、3-(クロロメチル)-5-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-2-メチルピラジン(中間体12)と同様に調製した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.83(s,1H),7.95(dd,J=7.3,2.0Hz,1H),7.86(ddd,J=8.6,4.3,2.2Hz,1H),7.38-7.13(m,1H),6.64(t,J=73.3Hz,1H),4.77(s,2H),2.73(s,3H)。
【0241】
中間体14:3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン。
【0242】
【0243】
工程Dで2-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体23)を使用して、3-(クロロメチル)-5-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-2-メチルピラジン(中間体12)と同様に調製した。
【0244】
中間体15:5-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-3-(クロロメチル)-2-メチルピラジン。
【0245】
【0246】
工程Dで2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体27)を使用して、3-(クロロメチル)-5-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-2-メチルピラジン(中間体12)と同様に調製した。MS(ESI):C13H10Cl2F2N2Oの質量計算値,318.0;m/z実測値、319[M+H]+。
【0247】
中間体16:(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン。
【0248】
【0249】
工程A:2-(アジドメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン。丸底フラスコ内で、アジ化ナトリウム(0.135g、2.1mmol、2当量)を、DMF(6mL)中の2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン(中間体10,0.28g、1.04mmol、1当量)の溶液に添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。その後、反応混合物を水で希釈し、AcOEtで抽出した。有機層を、MgSO4の上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、標題化合物(280mg、1.01mmol、97%)を褐色油状物として得、これを更に精製することなく使用した。1H NMR(300MHz、DMSO-d6)δ9.34(s,1H),8.69(s,1H),8.35(s,1H),8.34-8.26(m,1H),7.76-7.63(m,2H),4.69(s,2H),2.03(t,J=18.4Hz,3H)。
【0250】
工程B:(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン。トリフェニルホスフィン(0.373g、1.4mmol、1.5当量)を、乾燥THF(5mL)中の2-(アジドメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン(0.280g、1.01mmol、1当量)の溶液に添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、水(2mL)を添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM中DCM/MeOH/NH4OH(9:1:0.25)のグラジエント0~60%)で精製して、標題化合物(200mg、0.8mmol、79%)を得た。1H NMR(300MHz,DMSO-D6)δ 8.93(s,1H),8.55(s,1H),8.20(s,1H),8.09(d,J=6.6Hz,1H),7.64-7.52(m,2H),4.11(s,2H),1.99(t,J=18.2Hz,3H)。
【0251】
中間体17:(6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン。
【0252】
【0253】
工程Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)を使用して、(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体16)と同様に調製した。MS(ESI):C12H10F3N3Oの質量計算値、269.1;m/z実測値、270[M+H]+。
【0254】
中間体18:(6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン。
【0255】
【0256】
工程Aで2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体16)と同様に調製した。MS(ESI):C12H10ClF2N3Oの質量計算値:285.1;m/z実測値、286[M+H]+。
【0257】
中間体19:(6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-3-メチルピラジン-2-イル)メタンアミン。
【0258】
【0259】
工程Aで5-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-3-(クロロメチル)-2-メチルピラジン(中間体15)を使用して、(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体16)と同様に調製した。
【0260】
中間体20:(6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン。
【0261】
【0262】
工程Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体7)を使用して、(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体16)と同様に調製した。MS(ESI):C12H10F3N3の質量計算値、253.1;m/z実測値、254[M+H]+。
【0263】
中間体21:(6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-3-メチルピラジンン-2-イル)メタンアミン。
【0264】
【0265】
工程Aで3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体14)を使用して、(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体16)と同様に調製した。MS(ESI):C13H12F3N3の質量計算値、267.1;m/z実測値、268[M+H]+。
【0266】
中間体22:(6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-3-メチルピラジンン-2-イル)メタンアミン。
【0267】
【0268】
工程Aで3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体13)を使用して、(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体16)と同様に調製した。MS(ESI):C13H12F3N3Oの質量計算値、283.1;m/z実測値、284[M+H]+。
【0269】
中間体23:2-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン。
【0270】
【0271】
1,4-ジオキサン(400mL)中の4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-フルオロベンゼン(20g、88.9mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(24.8g、97.8mmol)、酢酸カリウム(26.2g、267mmol)、及び[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)(3.12g、4.44mmol)の溶液をN2でパージし、反応混合物を90℃で一晩撹拌した。完了後、反応混合物を室温に冷却し、Celite(登録商標)に通して濾過し、EtOAcですすいだ。濾液を水及び食塩水で洗浄した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、透明な油状物(22.1g、81.0mmol、91%)を得、これを放置して固化させた。1H NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 8.12-8.00(m,1H),7.96-7.85(m,1H),7.17-7.06(m,1H),6.88(t,J=54.9Hz,1H),1.35(s,12H)。MS(ESI):C13H16BF3O2の質量計算値、272.1;m/z実測値、273.0[M+H]+。
【0272】
中間体24:2-(3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン。
【0273】
【0274】
工程A:4-ブロモ-2-(1,1-ジフルオロエチル)-1-フルオロベンゼン。丸底フラスコ内で、1-(5-ブロモ-2-フルオロフェニル)-1-エタノン(2.5g、11.5mmol、1当量)とDAST(1.9mL、14.4mmol、1.25当量)との混合物を60℃で16時間加熱した。その後、NaHCO3の飽和水溶液を0℃でゆっくりと添加し、DCMで抽出した。有機層を合わせ、MgSO4の上で乾燥させ、濾過し、部分的に濃縮させた(生成物は揮発性である)。粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;100%DCM)により精製して、標題化合物(3g、7.5mmol、純度60%,65%)を褐色の油状物として得た。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.73-7.61(m,1H),7.60-7.48(m,1H),7.02(t,J=9.4Hz,1H),1.98(t,J=18.6Hz,3H)。
【0275】
工程B:2-(3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン。丸底フラスコ中で、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.87g、11.3mmol、1.5当量)、酢酸カリウム(2.22g、22.6mmol、3当量)、及び[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)(615mg、0.75mmol、0.1当量)を、乾燥1,4-ジオキサン(40mL)中の4-ブロモ-2-(1,1-ジフルオロエチル)-1-フルオロベンゼン(3g、7.5mmol、1当量)の溶液に添加した。混合物を窒素でパージし、90℃で16時間撹拌した。その後、NaHCO3の飽和水溶液を添加し、混合物をEtOAcで抽出した。合わせた有機物を、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮させて、褐色の油状物(2.15g,7.53mmol)を得、これを更に精製することなく次の工程で使用した。MS(ESI):C14H18BF3O2の質量計算値、286.1;m/z実測値、287.1[M+H]+。
【0276】
中間体25:2-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン。
【0277】
【0278】
4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-フルオロベンゼンの代わりに1-ブロモ-3-(1,1-ジフルオロエチル)ベンゼンを使用して、2-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体23)と同様の様式で、標題化合物を調製した。
【0279】
中間体26:2-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン。
【0280】
【0281】
4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-フルオロベンゼンの代わりに4-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)-1-フルオロベンゼンを使用して、2-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体23)と同様の様式で、標題化合物を調製した。MS(ESI):C13H16BF3O3の質量計算値、288.1;m/z実測値、289.0[M+H]+。
【0282】
中間体27:2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン。
【0283】
【0284】
4-ブロモ-2-(ジフルオロメチル)-1-フルオロベンゼンの代わりに4-ブロモ-1-クロロ-2-(ジフルオロメトキシ)ベンゼンを使用して、2-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体23)と同様の様式で、標題化合物を調製した。1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 7.62-7.56(m,2H),7.44(d,J=7.9Hz,1H),6.56(t,J=73.6Hz,1H),1.34(s,12H)。
【0285】
5.2. 式(I)の化合物:実施例1~68
実施例1:3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン。
【0286】
【0287】
工程A:2-クロロ-6-(クロロメチル)ピラジン。0℃におけるDCM(12mL)中の(6-クロロピラジン-2-イル)メタノール(1g、6.9mmol、1当量)の溶液に、塩化チオニル(1mL、13.8mmol、2当量)を添加し、反応混合物を室温に加温し、週末にわたって撹拌した。塩化チオニルを添加すると、反応は不均一になる。LCMSによる分析は完全な変換を示さず、追加の塩化チオニル(0.5当量)を添加し、反応物を室温で1時間撹拌した。混合物をNa2CO3の冷飽和水溶液に注いだ。次いで、粗反応混合物をDCM(3X)で抽出した。合わせた有機物をNa2SO4の上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、標題化合物(1g、6.2mmol、90%)を淡褐色残渣として得た。この物質を更に精製することなく使用した。
【0288】
工程B:3-((6-クロロピラジン-2-イル)メチル)オキサゾリジン-2-オン。DMF(3mL)中の2-オキサゾリドン(80mg、0.92mmol、1.5当量)及び2-クロロ-6-(クロロメチル)ピラジン(100mg、0.61mmol、1当量)の溶液に、NaH(39mg、0.98mmol、鉱油中60%分散液、1.6当量)を加え、反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。その後、反応混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した(3回)。有機層を合わせ、乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、直接精製した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中、0~70%EtOAc(10%MeOHを含む))により精製して標題化合物(36mg、0.17mmol、27%)を得た。MS(ESI)C8H8ClN3O2の質量計算値、213.0;m/z実測値214.1[M+H]+。
【0289】
工程C:3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン。1,4-ジオキサン(0.7mL)及び水(0.17mL)中の3-((6-クロロピラジン-2-イル)メチル)オキサゾリジン-2-オン(17.5mg、0.082mmol、1当量)、2-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(29mg、0.11mmol、1.3当量)、[1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(3mg、0.004mmol、0.05当量)及び炭酸カリウム(28mg、0.21mmol、2.5当量)を、90℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、Celite(登録商標)を通して濾過し、濃縮した。分取HPLC(方法A)によって粗生成物を精製し、標題化合物(18mg、0.056mmol、68%)を得た。MS(ESI):C15H12F3N3O2の質量計算値、323.1;m/z実測値、324.1[M+H]+。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 9.10(s,1H),8.59(s,1H),8.46-8.36(m,1H),8.35-8.26(m,1H),7.52-7.31(m,1H),7.07(t,J=54.6Hz,1H),4.70(s,2H),4.51-4.30(m,2H),3.91-3.70(m,2H)。
【0290】
実施例2:3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン。
【0291】
【0292】
工程Cで2-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(中間体26)を使用して、実施例1と同様に調製した。MS(ESI):C15H12F3N3O3の質量計算値、339.1;m/z実測値、340.0[M+H]+。1H NMR(400MHz,メタノール-d4)δ 9.07(s,1H),8.58(s,1H),8.10(dd,J=7.6,2.2Hz,1H),8.08-7.97(m,1H),7.42(dd,J=10.2,8.7Hz,1H),6.96(t,J=73.2Hz,1H),4.69(s,2H),4.50-4.31(m,2H),3.86-3.61(m,2H)。
【0293】
実施例3:5-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン。
【0294】
【0295】
水素化ナトリウム(12mg、0.3mmol、鉱油中60%分散液、1.1当量)を、0℃の乾燥DMF(3mL)中の2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体7)(35.8mg、0.3mmol、1.1当量)の溶液に添加し、混合物を30分間撹拌した。その後、DMF(0.5mL)中の4-オキサ-6-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-オン(中間体1)(75mg、0.27mmol、1当量)の溶液を0℃で反応混合物に滴下して添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。NaHCO3の飽和水溶液を滴下して添加し、反応混合物をAcOEtで希釈した。有機層を分離し、水層をAcOEtで更に抽出した。合わせた有機物を、MgSO4の上で乾燥させ、濾過し、真空下において溶媒を除去して、白色固形物を得た。この粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン中AcOEt 0/100~30/70)により精製して、標題化合物(43mg、0.12mmol、44%)を得た。MS(ESI):C17H14F3N3O2の質量計算値、349.1;m/z実測値、350[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.99(s,1H),8.62(s,1H),8.31(d,J=5.1Hz,1H),8.16(s,1H),7.35-7.28(m,1H),6.97(t,J=54.8Hz,1H),4.73(s,2H),3.77(s,2H),1.27(s,2H),0.73(s,2H)。
【0296】
実施例4:3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0297】
【0298】
5,5-ジメチルオキサゾリジン-2-オンを使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O2の質量計算値、351.1;m/z実測値、352[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 9.00(s,1H),8.59(s,1H),8.32(d,J=4.9Hz,1H),8.17(s,1H),7.29(d,J=11.9Hz,1H),6.95(dd,J=64.1,45.4Hz,1H),4.72(s,2H),3.47(s,2H),2.22(s,6H)。
【0299】
実施例5:(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0300】
【0301】
(R)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体2)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14F3N3O2の質量計算値、337.1;m/z実測値、338[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.88(s,1H),8.49(s,1H),8.20(d,J=6.4Hz,1H),8.07(s,1H),7.22(d,J=9.1Hz,1H),6.88(t,J=54.8Hz,1H),4.63(dd,J=13.9,7.0Hz,1H),4.58(s,2H),3.69(t,J=8.3Hz,1H),3.21(t,J=7.6Hz,1H),1.37(d,J=6.0Hz,3H)。
【0302】
実施例6:(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0303】
【0304】
(S)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体3)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14F3N3O2の質量計算値、337.1;m/z実測値、338[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H),8.58(s,1H),8.29(d,J=6.2Hz,1H),8.16(s,1H),7.38-7.27(t,1H),6.97(t,J=54.8Hz,1H),4.72(m,J=13.8,7.0Hz,1H),4.67(s,2H),3.78(t,J=8.2Hz,1H),3.30(t,J=7.6Hz,1H),1.46(d,J=6.1Hz,3H)。
【0305】
実施例7:(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0306】
【0307】
(R)-4-メチルオキサゾリジン-2-オンを使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14F3N3O2の質量計算値、337.1;m/z実測値、338[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H),8.62(s,1H),8.28(d,J=5.2Hz,1H),8.15(bs,1H),7.31(d,J=9.1Hz,1H),6.97(t,J=54.8Hz,1H),4.84(d,J=16.1Hz,1H),4.57-4.40(m,2H),4.07-3.85(m,2H),1.34(d,J=5.5Hz,3H)。
【0308】
実施例8:(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0309】
【0310】
(S)-4-メチルオキサゾリジン-2-オンを使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14F3N3O2の質量計算値、337.1;m/z実測値、338[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H),8.62(s,1H),8.28(d,J=5.3Hz,1H),8.21-8.09(m,1H),7.35-7.22(m,1H),6.97(t,J=54.8Hz,1H),4.84(d,J=16.1Hz,1H),4.59-4.38(m,2H),4.07-3.88(m,2H),1.34(d,J=5.6Hz,3H)。
【0311】
実施例9:3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン。
【0312】
【0313】
1,3-オキサジナン-2-オンを使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14F3N3O2の質量計算値、337.1;m/z実測値、338[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.95(s,1H),8.62(s,1H),8.30(d,J=6.3Hz,1H),8.14(s,1H),7.29(t,J=6.7Hz,1H),6.95(dd,J=63.9,45.9Hz,1H),4.74(s,2H),4.41-4.29(m,2H),3.56(t,J=6.0Hz,2H),2.20-2.05(m,2H)。
【0314】
実施例10:5-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン。
【0315】
【0316】
3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体14)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C18H16F3N3O2の質量計算値、363.1;m/z実測値、364[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.85(s,1H),8.29(d,J=6.4Hz,1H),8.13(dd,J=7.4,4.0Hz,1H),7.31-7.22(m,1H+CDCl3),6.96(t,J=54.9Hz,1H),4.71(s,2H),3.78(s,2H),2.66(s,3H),1.28(t,J=6.9Hz,2H),0.78-0.68(m,2H)。
【0317】
実施例11:(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0318】
【0319】
(R)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体14)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O2の質量計算値、351.1;m/z実測値、352[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.84(s,1H),8.25(d,J=5.9Hz,1H),8.09(d,J=5.2Hz,1H),7.31-7.21(m,1H+CDCl3),6.96(t,J=54.9Hz,1H),4.93(d,J=16.5Hz,1H),4.52(t,J=8.2Hz,1H),4.38(d,J=16.5Hz,1H),4.07(m,J=13.9,7.3Hz,1H),4.00-3.88(t,1H),2.66(s,3H),1.33(d,J=6.1Hz,3H)。
【0320】
実施例12:(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0321】
【0322】
(S)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体14)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O2の質量計算値、351.1;m/z実測値、352[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.84(s,1H),8.25(d,J=5.7Hz,1H),8.15 - 8.05(m,1H),7.28(d,J=11.1Hz,1H+CDCl3),6.96(t,J=54.9Hz,1H),4.93(d,J=16.5Hz,1H),4.52(t,J=8.2Hz,1H),4.38(d,J=16.5Hz,1H),4.07(m,J=13.9,7.4Hz,1H),3.99 - 3.88(t,1H),2.66(s,3H),1.33(d,J=6.1Hz,3H)。
【0323】
実施例13:(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0324】
【0325】
(R)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体2)及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体14)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O2の質量計算値、351.1;m/z実測値、352[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.84(s,1H),8.26(d,J=5.8Hz,1H),8.15-8.03(m,1H),7.32-7.23(m,1H+CDCl3),6.96(t,J=54.9Hz,1H),4.65(d,J=2.4Hz,2H),3.77(t,J=8.2Hz,1H),3.49(d,J=5.3Hz,1H),3.35(dd,J=8.0,7.3Hz,1H),2.64(s,3H),1.48(d,J=6.2Hz,3H)。
【0326】
実施例14:(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0327】
【0328】
(S)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体3)及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体14)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O2の質量計算値、351.1;m/z実測値、352[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.84(s,1H),8.26(d,J=5.8Hz,1H),8.14-8.06(m,1H),7.34-7.20(m,1H),6.96(t,J=54.9Hz,1H),4.83-4.67(m,1H),4.65(d,J=2.3Hz,2H),3.77(t,J=8.2Hz,1H),3.35(dd,J=8.1,7.2Hz,1H),2.64(s,3H),1.48(d,J=6.2Hz,3H)。
【0329】
実施例15:3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン。
【0330】
【0331】
1,3-オキサジナン-2-オン及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体14)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O2の質量計算値、351.1;m/z実測値、352[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.81(s,1H),8.28(d,J=5.9Hz,1H),8.15-7.91(m,1H),7.34-7.20(m,1H),6.97(t,J=54.9Hz,1H),4.73(s,2H),4.46-4.30(m,2H),3.53(t,J=6.2Hz,2H),2.62(s,3H),2.25-2.06(m,2H)。
【0332】
実施例16:5-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン。
【0333】
【0334】
2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H14F3N3O3の質量計算値、365.1;m/z実測値、366[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H),8.63(s,1H),8.01(d,J=7.3Hz,1H),7.95-7.82(m,1H),7.34(t,J=9.2Hz,1H),6.67(t,J=73.1Hz,1H),4.74(s,2H),3.79(s,2H),1.29(t,J=6.8Hz,2H),0.75(t,J=6.8Hz,2H)。
【0335】
実施例17:3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0336】
【0337】
5,5-ジメチルオキサゾリジン-2-オン及び2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O3の質量計算値、367.1;m/z実測値、368[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.93(s,1H),8.56(s,1H),7.97(d,J=7.3Hz,1H),7.87(dd,J=5.3,3.2Hz,1H),7.31(t,J=9.2Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.66(s,2H),3.44(s,2H),1.48(s,6H)。
【0338】
実施例18:(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0339】
【0340】
(R)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14F3N3O3の質量計算値、353.1;m/z実測値、354[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.93(s,1H),8.60(s,1H),7.97(d,J=7.0Hz,1H),7.92-7.78(m,1H),7.31(t,J=9.1Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.84(d,J=16.1Hz,1H),4.53-4.40(m,2H),4.08-3.97(m,1H),3.97-3.87(m,1H),1.34(d,J=5.7Hz,3H)。
【0341】
実施例19:(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0342】
【0343】
(S)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14F3N3O3の質量計算値、353.1;m/z実測値、354[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.93(s,1H),8.60(s,1H),7.97(d,J=6.9Hz,1H),7.91-7.81(m,1H),7.31(t,J=9.2Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.84(d,J=16.1Hz,1H),4.61-4.34(m,2H),4.13-3.71(m,2H),1.34(d,J=5.6Hz,3H)。
【0344】
実施例20:(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0345】
【0346】
(R)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体2)及び2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14F3N3O3の質量計算値、353.1;m/z実測値、354[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.94(s,1H),8.56(s,1H),7.97(d,J=6.9Hz,1H),7.87(bs,1H),7.30(t,J=16.4,7.4Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.72(m,J=13.2,6.7Hz,1H),4.66(s,2H),3.79(t,J=8.2Hz,1H),3.29(t,J=7.5Hz,1H),1.46(d,J=6.0Hz,3H)。
【0347】
実施例21:(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0348】
【化76】
(S)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体3)及び2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C
16H
14F
3N
3O
3の質量計算値、353.1;m/z実測値、354[M+H]
+。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ 8.96(s,1H),8.59(s,1H),8.00(d,J=7.2Hz,1H),7.90(d,J=2.0Hz,1H),7.34(t,J=9.4Hz,1H),6.67(t,J=73.2Hz,1H),4.75(dd,J=13.3,6.7Hz,1H),4.68(s,2H),3.81(t,J=8.2Hz,1H),3.31(t,J=7.5Hz,1H),1.49(d,J=6.1Hz,3H).
【0349】
実施例22:3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン。
【0350】
【0351】
1,3-オキサジナン-2-オン及び2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14F3N3O3の質量計算値、353.1;m/z実測値、354[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.91(s,1H),8.60(s,1H),7.98(d,J=6.8Hz,1H),7.85(bs,1H),7.33(t,J=9.3Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.73(s,2H),4.34(t,2H),3.55(t,J=5.6Hz,2H),2.12(m,2H)。
【0352】
実施例23:5-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン。
【0353】
【0354】
3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体13)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C18H16F3N3O3の質量計算値、379.1;m/z実測値、[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.81(s,1H),7.97(d,J=7.3Hz,1H),7.84(ddd,J=8.4,4.2,2.1Hz,1H),7.44-7.11(m,1H),6.64(t,J=73.3Hz,1H),4.70(s,2H),3.77(s,2H),2.65(s,3H),1.28(t,J=7.0Hz,2H),0.78-0.62(m,2H)。
【0355】
実施例24:(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0356】
【0357】
(R)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体13)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O3の質量計算値、367.1;m/z実測値、368[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.81(s,1H),7.94(d,J=7.5Hz,1H),7.81(ddd,J=8.6,4.3,2.2Hz,1H),7.29(t,J=7.1Hz,1H),6.65(t,J=73.1Hz,1H),4.92(d,J=16.6Hz,1H),4.51(t,J=8.2Hz,1H),4.36(d,J=16.6Hz,1H),4.14-4.01(m,1H),3.94(t,1H),2.65(s,3H),1.32(d,J=6.1Hz,3H)。
【0358】
実施例25:(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0359】
【0360】
(S)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体13)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O3の質量計算値、367.1;m/z実測値、368[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.73(s,1H),7.88(d,J=7.3Hz,1H),7.79-7.67(m,1H),7.22(d,1H),6.57(t,J=73.1Hz,1H),4.85(d,J=16.6Hz,1H),4.44(t,J=8.2Hz,1H),4.29(d,J=16.6Hz,1H),4.08-3.94(m,J=13.7,6.7Hz,1H),3.87(t,J=7.9Hz,1H),2.58(s,3H),1.25(d,J=6.1Hz,3H)。
【0361】
実施例26:(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0362】
【0363】
(R)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体2)及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体13)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O3の質量計算値、367.1;m/z実測値、368[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.83(s,1H),7.94(d,J=7.3Hz,1H),7.89-7.77(m,1H),7.30(t,1H),6.65(t,J=73.1Hz,1H),4.82-4.69(m,1H),4.66(s,2H),3.80(t,J=8.3Hz,1H),3.33(t,J=7.7Hz,1H),2.65(s,3H),1.48(d,J=6.2Hz,3H)。
【0364】
実施例27:(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0365】
【0366】
(S)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体3)及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体13)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O3の質量計算値、367.1;m/z実測値、368[M+H]+。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.80(s,1H),7.94(d,J=7.4Hz,1H),7.87-7.79(m,1H),7.33-7.27(m,1H),6.64(t,J=73.2Hz,1H),4.74(dd,J=13.9,7.0Hz,1H),4.70-4.58(m,2H),3.78(t,J=8.2Hz,1H),3.32(t,J=7.7Hz,1H),2.63(s,3H),1.47(d,J=6.2Hz,3H)。
【0367】
実施例28:3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン。
【0368】
【0369】
1,3-オキサジナン-2-オン及び3-(クロロメチル)-5-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-2-メチルピラジン(中間体13)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O3の質量計算値、367.1;m/z実測値、[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.77(s,1H),7.95(d,J=7.5Hz,1H),7.80(ddd,J=8.6,4.3,2.2Hz,1H),7.40-7.25(m,1H),6.63(t,J=73.2Hz,1H),4.72(s,2H),4.48-4.27(m,2H),3.53(t,J=6.2Hz,2H),2.62(s,3H),2.29-2.02(m,2H)。
【0370】
実施例29:5-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン。
【0371】
【0372】
2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H14ClF2N3O3の質量計算値、381.1;m/z実測値、382[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H),8.62(s,1H),7.98(s,1H),7.84(d,J=8.4Hz,1H),7.59(d,J=8.4Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.72(s,2H),3.75(s,2H),1.31-1.17(m,2H),0.73(t,J=6.9Hz,2H)。
【0373】
実施例30:3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0374】
【0375】
5,5-ジメチルオキサゾリジン-2-オン及び2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16ClF2N3O3の質量計算値、383.1;m/z実測値、384[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.95(s,1H),8.57(s,1H),7.96(s,1H),7.83(d,J=8.4Hz,1H),7.59(d,J=8.4Hz,1H),6.63(t,J=73.1Hz,1H),4.67(s,2H),3.44(s,2H),1.48(s,6H)。
【0376】
実施例31:(5R)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0377】
【0378】
(R)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体2)及び2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14ClF2N3O3の質量計算値、369.1;m/z実測値、370[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.96(s,1H),8.58(s,1H),7.97(s,1H),7.83(d,J=8.3Hz,1H),7.59(d,J=8.3Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.83-4.70(m,1H),4.68(s,J=8.4Hz,2H),3.79(t,J=8.2Hz,1H),3.29(t,J=7.6Hz,1H),1.46(d,J=6.1Hz,3H)。
【0379】
実施例32:(5S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0380】
【0381】
(S)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体3)及び2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14ClF2N3O3の質量計算値、369.1;m/z実測値、370[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.96(s,1H),8.58(s,1H),7.97(s,1H),7.83(d,J=8.3Hz,1H),7.59(d,J=8.4Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.72(dd,J=13.9,7.0Hz,1H),4.66(s,2H),3.79(t,J=8.3Hz,1H),3.29(t,J=7.6Hz,1H),1.46(d,J=6.2Hz,3H)。
【0382】
実施例33:(4R)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0383】
【0384】
(R)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14ClF2N3O3の質量計算値、369.1;m/z実測値、370[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.96(s,1H),8.62(s,1H),7.98(s,1H),7.82(d,J=8.1Hz,1H),7.59(d,J=8.2Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.84(d,J=16.1Hz,1H),4.57-4.39(m,2H),4.11-3.97(m,1H),3.97-3.86(m,1H),1.34(d,J=5.7Hz,3H)。
【0385】
実施例34:(4S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0386】
【0387】
(S)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14ClF2N3O3の質量計算値、369.1;m/z実測値、370[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.96(s,1H),8.62(s,1H),7.98(s,1H),7.82(d,J=8.2Hz,1H),7.59(d,J=8.3Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.84(d,J=16.2Hz,1H),4.55-4.32(m,2H),4.10-3.97(m,1H),3.96-3.83(m,1H),1.34(d,J=5.8Hz,3H)。
【0388】
実施例35:3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン。
【0389】
【0390】
1,3-オキサジナン-2-オン及び2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C16H14ClF2N3O3の質量計算値、369.1;m/z実測値、370[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.93(s,1H),8.62(s,1H),7.98(s,1H),7.86-7.77(m,1H),7.59(d,J=8.4Hz,1H),6.63(t,J=73.1Hz,1H),4.74(s,2H),4.42-4.28(m,2H),3.57(t,J=6.1Hz,2H),2.21-2.04(m,2H)。
【0391】
実施例36:5-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン。
【0392】
【0393】
5-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-3-(クロロメチル)-2-メチルピラジン(中間体15)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C18H16ClF2N3O3の質量計算値、395.1;m/z実測値、396[M+H]+。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.84(s,1H),7.96(s,1H),7.81(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.56(d,J=8.4Hz,1H),6.63(t,J=733Hz,1H),4.70(s,2H),3.78(s,2H),2.66(s,3H),1.28(t,J=7.1Hz,2H),0.75-0.69(t,2H)。
【0394】
実施例37:3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン。
【0395】
【0396】
1,3-オキサジナン-2-オン及び5-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-3-(クロロメチル)-2-メチルピラジン(中間体15)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16ClF2N3O3の質量計算値、383.1;m/z実測値、0-2064-1[M+H]+。
【0397】
実施例38:5-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン。
【0398】
【0399】
2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン(中間体10)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C18H17F2N3O2の質量計算値、345.1;m/z実測値、346[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 9.01(s,1H),8.61(s,1H),8.21(s,1H),8.08(d,J=7.2Hz,1H),7.67-7.53(m,2H),4.74(s,2H),3.78(s,2H),1.99(t,J=18.2Hz,3H),1.26(t,J=6.9Hz,2H),0.77-0.69(m,2H)。
【0400】
実施例39:3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0401】
【0402】
5,5-ジメチルオキサゾリジン-2-オン及び2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン(中間体10)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C18H19F2N3O2の質量計算値、347.1;m/z実測値、348[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.99(s,1H),8.56(s,1H),8.20(s,1H),8.07(d,J=6.9Hz,1H),7.59(d,J=10.9Hz,2H),4.68(s,2H),3.46(s,2H),1.99(t,J=18.2Hz,3H),1.49(s,6H)。
【0403】
実施例40:(5R)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0404】
【0405】
(R)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体2)及び2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン(中間体10)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H17F2N3O2の質量計算値、333.1;m/z実測値、334[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 9.00(s,1H),8.57(s,1H),8.19(s,1H),8.08(d,J=7.1Hz,1H),7.67-7.53(m,2H),4.79-4.69(m,1H),4.68(s,2H),3.79(t,J=8.3Hz,1H),3.31(t,J=7.6Hz,1H),1.99(t,J=18.2Hz,3H),1.47(d,J=6.2Hz,3H)。
【0406】
実施例41:(5S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0407】
【0408】
(S)-5-メチルオキサゾリジン-2-オン(中間体3)及び2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン(中間体10)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H17F2N3O2の質量計算値、333.1;m/z実測値、334[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 9.00(s,1H),8.57(s,1H),8.20(s,1H),8.08(d,J=6.7Hz,1H),7.67-7.51(m,2H),4.73(dd,J=12.8,5.9Hz,1H),4.68(s,2H),3.79(t,J=8.2Hz,1H),3.31(t,J=7.5Hz,1H),1.99(t,J=18.1Hz,3H),1.47(d,J=6.1Hz,3H)。
【0409】
実施例42:3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン。
【0410】
【0411】
1,3-オキサジナン-2-オン及び2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン(中間体10)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H17F2N3O2の質量計算値、333.1;m/z実測値、334[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 9.00(s,1H),8.64(s,1H),8.22(s,1H),8.09(d,J=7.1Hz,1H),7.61(d,J=8.0Hz,2H),4.78(s,2H),4.43-4.32(m,2H),3.59(t,J=6.1Hz,2H),2.21-2.09(m,2H),2.01(t,J=18.2Hz,3H)。
【0412】
実施例43:5-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン。
【0413】
【0414】
3-(クロロメチル)-5-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-2-メチルピラジン(中間体12)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C19H19F2N3O2の質量計算値、359.1;m/z実測値、360[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)d 8.89(s,1H),8.21(s,1H),8.06(d,J=6.1Hz,1H),7.72-7.41(m,2H),4.72(s,2H),3.80(s,2H),2.67(s,3H),1.99(t,J=18.1Hz,3H),1.41-1.21(m,2H),0.79-0.70(m,2H)。
【0415】
実施例44:3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0416】
【0417】
5,5-ジメチルオキサゾリジン-2-オン及び3-(クロロメチル)-5-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-2-メチルピラジン(中間体12)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C19H21F2N3O2の質量計算値、361.2;m/z実測値、362[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.86(s,1H),8.17(s,1H),8.03(d,J=6.2Hz,1H),7.68-7.47(m,2H),4.67(s,2H),3.48(s,2H),2.65(s,3H),1.98(t,J=18.1Hz,3H),1.50(s,6H)。
【0418】
実施例45:3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン。
【0419】
【0420】
1,3-オキサジナン-2-オン及び3-(クロロメチル)-5-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)-2-メチルピラジン(中間体12)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C18H19F2N3O2の質量計算値、347.1;m/z実測値、348[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.84(s,1H),8.20(s,1H),8.02(d,J=5.6Hz,1H),7.62-7.50(m,2H),4.74(s,2H),4.45-4.35(m,2H),3.59-3.47(m,2H),2.62(s,3H),2.23-2.10(m,2H),1.98(t,J=18.2Hz,3H)。
【0421】
実施例46:(4R)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0422】
【0423】
(R)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体11)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O2の質量計算値、351.1;m/z実測値、352[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.89(s,1H),8.53(s,1H),8.17(dd,J=7.1,2.1Hz,1H),8.06-7.97(m,1H),7.26-7.17(t,1H+CDCl3),4.78(d,J=16.1Hz,1H),4.46-4.34(m,2H),3.91(ddd,J=27.8,14.4,7.4Hz,2H),2.07-1.90(m,3H),1.27(d,J=6.0Hz,3H)。
【0424】
実施例47:(4S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン。
【0425】
【0426】
(S)-4-メチルオキサゾリジン-2-オン及び2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体11)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C17H16F3N3O2の質量計算値、351.1;m/z実測値、352[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.89(s,1H),8.53(s,1H),8.17(dd,J=7.1,2.1Hz,1H),8.06-7.97(m,1H),7.25-7.15(t,1H+CDCl3),4.78(d,J=16.1Hz,1H),4.47-4.35(m,2H),3.91(ddd,J=27.8,14.4,7.4Hz,2H),2.07-1.90(m,3H),1.27(d,J=6.0Hz,3H)。
【0427】
実施例48:6-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン。
【0428】
【0429】
工程A:1-(2-(((6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メチル)アミノ)エチル)シクロプロパン-1-オール。封管中、(6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体16)(0.2g、0.8mmol、1当量)、1-(2-クロロエチル)シクロプロパン-1-オール(中間体4)(0.101mg、0.75mmol、1当量)(新たに調製されたもの)、KI(0.131g、0.79mmol、1.05当量)、K2CO3(0.209g、1.51mmol、2当量)、及びアセトニトリル(2mL)の混合物を85℃で16時間加熱した。完了後、反応混合物を水及び酢酸エチルで希釈した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、標題化合物(268mg、0.72mmol、96%)を橙色油状物として得た。MS(ESI):C18H21F2N3Oの質量計算値、333.2;m/z実測値、334[M+H]+
【0430】
工程B:6-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン。丸底フラスコ内で、1-(2-(((6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル)ピラジン-2-イル)メチル)アミノ)エチル)シクロプロパン-1-オール(1当量)、CDI(1当量)及びTHF(5mL)の混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン中AcOEt 0/100~30/70)により精製して、標題化合物を無色油状物として得た。この油状物をジオキサンに溶解させ、0.025mLのHCl(ジオキサン中4M)を添加した。固形物を濾過により回収し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、標題化合物(14%)をHCl塩として得た。MS(ESI):C19H19F2N3O2の質量計算値、359.1;m/z実測値、360[M+H]+。遊離塩基の1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 9.00(s,1H),8.63(s,1H),8.23(s,1H),8.10(d,J=6.6Hz,1H),7.68-7.54(m,2H),4.83(s,2H),3.67(t,J=5.8Hz,2H),2.09(m,2H),2.01(t,J=18.2Hz,3H),1.16(s,2H),0.70(s,2H)。
【0431】
実施例49:6-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン。
【0432】
【0433】
(6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体17)を使用して、実施例48,と同様に調製した。MS(ESI):C18H16F3N3O3の質量計算値、379.1;380m/z実測値、[M+H]+。遊離塩基の1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.92(s,1H),8.60(s,1H),7.99(d,J=7.0Hz,1H),7.87(d,J=2.1Hz,1H),7.31(t,J=9.3Hz,1H),6.64(t,J=73.2Hz,1H),4.78(s,2H),3.64(t,J=5.9Hz,2H),2.06(t,J=5.7Hz,2H),1.13(s,2H),0.67(s,2H)。
【0434】
実施例50:6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン。
【0435】
【0436】
(6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体18)を使用して、実施例48と同様に調製した。MS(ESI):C18H16ClF2N3O3の質量計算値、395.1;m/z実測値、396[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.96(s,1H),8.64(s,1H),8.01(s,1H),7.86(d,J=8.2Hz,1H),7.61(d,J=8.3Hz,1H),6.66(t,J=73.2Hz,1H),4.81(s,2H),3.68(t,J=5.8Hz,2H),2.09(t,J=5.7Hz,2H),1.16(s,2H),0.70(s,2H)。
【0437】
実施例51:6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン。
【0438】
【0439】
(6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-3-メチルピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体19)を使用して、実施例48と同様に調製した。MS(ESI):C19H18ClF2N3O3の質量計算値、409.1;m/z実測値、0-2069-1[M+H]+。
【0440】
実施例52:6-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン。
【0441】
【0442】
(6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体20)を使用して、実施例48と同様に調製した。MS(ESI):C18H16F3N3O2の質量計算値、363.1;m/z実測値、364[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.88(s,1H),8.54(s,1H),8.24(d,J=5.2Hz,1H),8.08(s,1H),7.32-7.27(m,1H),6.90(t,J=54.8Hz,1H),4.72(s,2H),3.58(t,J=5.7Hz,2H),2.00(t,J=5.6Hz,2H),1.07(s,2H),0.61(s,2H)。
【0443】
実施例53:6-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン。
【0444】
【0445】
(6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)-3-メチルピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体21)を使用して、実施例48と同様に調製した。MS(ESI):C19H18F3N3O2の質量計算値、377.1;m/z実測値、378[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.81(s,1H),8.27(d,J=5.8Hz,1H),8.16-8.05(m,1H),7.32-7.21(m,1H+CDCl3),6.97(t,J=54.9Hz,1H),4.78(s,2H),3.62(t,J=6.1Hz,2H),2.63(s,3H),2.10(t,J=6.1Hz,2H),1.15(t,J=6.5Hz,2H),0.69(q,J=6.2Hz,2H)。
【0446】
実施例54:6-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン。
【0447】
【0448】
(6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)-3-メチルピラジン-2-イル)メタンアミン(中間体22)を使用して、実施例48と同様に調製した。MS(ESI):C19H18F3N3O3の質量計算値、393.1;m/z実測値、394[M+H]+。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.78(s,1H),7.96(dd,J=7.5,2.0Hz,1H),7.84(ddd,J=8.6,4.4,2.2Hz,1H),7.32-7.26(m,1H),6.63(t,J=73.3Hz,1H),4.77(s,2H),3.61(t,J=6.1Hz,2H),2.62(s,3H),2.09(t,J=6.1Hz,2H),1.15(t,J=6.5Hz,2H),0.69(q,J=6.1Hz,2H)。
【0449】
実施例55:(R/S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。
【0450】
【0451】
工程A:ベンジル3-((6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピラジン-2-イル)メチル)-2-オキソオキサゾリジン-5-カルボキシレート。(R/S)-ベンジル2-オキソオキサゾリジン-5-カルボキシレート(中間体5)及び2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、実施例3と同様に調製した。
【0452】
工程B:3-((6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピラジン-2-イル)メチル)-2-オキソオキサゾリジン-5-カルボン酸。凝縮器を備えた丸底フラスコ内で、水(15mL)中のLiOH(0.154g 3.7mmol、2当量)の溶液を、MeOH(30 mL)中のベンジル3-((6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピラジン-2-イル)メチル)-2-オキソオキサゾリジン-5-カルボキシレート(0.9g、1.8mmol、1当量)の溶液に添加した。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。粗反応混合物を、水及びAcOEtで洗浄した。有機層を廃棄し、水層を数滴の10%HCl溶液でpH約2まで酸性化した。次いで、AcOEtで抽出し、有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、標題化合物(500mg、1.25mmol、68%)を得て、これを更に精製することなく使用した。MS(ESI):C16H12ClF2N3O5の質量計算値、399.0;m/z実測値、400[M+H]+。
【0453】
工程C:(R/S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。丸底フラスコ内で、塩化オキサリル(44.03μL、0.52mmol、2当量)を、3-((6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピラジン-2-イル)メチル)-2-オキソオキサゾリジン-5-カルボン酸(104mg、0.26mmol、1当量)、DMF(0.437μL、0.006mmol、0.02等量)及びDCM(1.5mL)の混合物に室温で滴下して添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。その後、ジメチルアミン(1.3mL、2.6mmol、THF中2.0M、10当量)を滴下し添加し、反応混合物を室温で更に2時間撹拌した。完了後、反応混合物を濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM中DCM/MeOH(9:1)のグラジエント0/100~10/90)により、標題化合物(40mg、0.09mmol、35%)を得た。MS(ESI):C18H17ClF2N4O4の質量計算値、426.1;m/z実測値、427[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.96(s,1H),8.58(s,1H),8.00(s,1H),7.82(d,J=8.2Hz,1H),7.58(d,J=8.2Hz,1H),6.74(t,J=73.2Hz,1H),5.27-5.10(m,1H),4.69(s,2H),4.50-4.36(m,1H),3.76(t,J=8.7Hz,1H),3.18(s,3H),3.01(s,3H)。
【0454】
実施例56:(R/S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。
【0455】
【0456】
工程Cでメチルアミンを使用して、実施例55と同様に調製した。MS(ESI):C17H15ClF2N4O4の質量計算値、412.1;m/z実測値、413[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H),8.55(s,1H),7.93(s,1H),7.80(s,1H),7.60(d,J=6.8Hz,1H),6.68(t,J=73.0Hz,1H),6.58(s,1H),4.90(s,1H),4.66(s,2H),4.01(s,1H),3.91(s,1H),2.85(s,3H)。
【0457】
実施例57:5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン。
【0458】
【0459】
工程Cでアゼチジンを使用して、実施例55と同様に調製した。MS(ESI):C19H17ClF2N4O4の質量計算値、438.1;m/z実測値、439[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.96(s,1H),8.56(s,1H),7.96(s,1H),7.82(d,J=8.0Hz,1H),7.59(d,J=8.1Hz,1H),6.72(t,J=73.2Hz,1H),4.95(s,1H),4.67(s,2H),4.65-4.35(m,2H),4.10(s,3H),3.85(s,1H),2.33(s,2H)。
【0460】
実施例58:(R/S)-5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン。
【0461】
【0462】
工程Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体7)、及び工程Cでアゼチジンを使用して、実施例55と同様に調製した。MS(ESI):C19H17F3N4O3の質量計算値、406.1;m/z実測値、407[M+H]+。1NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.98(s,1H),8.57(s,1H),8.27(d,J=5.9Hz,1H),8.15(m,1H),7.31(t,J=9.2Hz,1H),6.98(t,J=54.8Hz,1H),4.96(dd,J=9.4,5.6Hz,1H),4.67(s,2H),4.58-4.35(m,2H),4.22-3.97(m,3H),3.85(t,J=9.2Hz,1H),2.44-2.25(m,2H)。
【0463】
実施例59:(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。
【0464】
【0465】
工程Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体7)、及び工程Cでメチルアミンを使用して、実施例55と同様に調製した。MS(ESI):C17H15F3N4O3の質量計算値、380.1;m/z実測値、380[M+H]+。1NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.98(s,1H),8.54(s,1H),8.25(d,J=5.9Hz,1H),8.14(dd,J=7.4,4.0Hz,1H),7.31(t,J=9.3Hz,1H),6.98(t,J=54.8Hz,1H),6.63(s,1H),4.91(dd,J=9.7,5.5Hz,1H),4.66(s,2H),4.00(t,J=9.4Hz,1H),3.89(dd,J=9.1,5.6Hz,1H),2.85(d,J=4.9Hz,3H)。
【0466】
実施例60:(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。
【0467】
【0468】
工程Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)、及び工程Cでメチルアミンを使用して、実施例55と同様に調製した。MS(ESI):C17H15F3N4O4の質量計算値、396.1;m/z実測値、397[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H),8.55(s,1H),7.96(d,J=6.9Hz,1H),7.87(s,1H),7.35(t,J=9.2Hz,1H),6.69(t,J=72,6.70Hz,1H),6.63(s,1H),4.93(dd,J=9.2,5.3Hz,1H),4.68(s,2H),4.03(t,J=9.3Hz,1H),3.92(dd,J=8.5,5.6Hz,1H),2.87(d,J=4.5Hz,3H)。
【0469】
実施例61:((R/S)-5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン。
【0470】
【0471】
工程Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)、及び工程Cでアゼチジンを使用して、実施例55と同様に調製した。MS(ESI):C19H17F3N4O4の質量計算値、422.1;m/z実測値、423[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.94(s,1H),8.55(s,1H),7.97(d,J=6.6Hz,1H),7.85(bs,1H),7.33(t,J=9.3Hz,1H),6.70(t,J=73.2Hz,1H),4.94(m,J=5.2Hz,1H),4.66(s,2H),4.58-4.35(m,2H),4.09(m,J=7.7Hz,3H),3.85(t,J=8.9Hz,1H),2.34(m,J=7.1Hz,2H)。
【0472】
実施例62:(R/S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。
【0473】
【0474】
実施例Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体11)を使用して、実施例55と同様に調製した。MS(ESI):C19H19F3N4O3の質量計算値,408.1;m/z実測値、409[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H),8.58(s,1H),8.23(dd,J=7.1,2.0Hz,1H),8.15-8.07(m,1H),7.32-7.23(m,1H+CDCl3),5.17(dd,J=8.9,6.1Hz,1H),4.69(q,J=16.2Hz,2H),4.36(dd,J=8.7,6.1Hz,1H),3.77(t,J=8.8Hz,1H),3.17(s,3H),3.00(s,J=4.4Hz,3H),2.06(dd,J=18.9,18.3Hz,3H)。
【0475】
実施例63:(R/S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。
【0476】
【0477】
工程Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体11)、及び工程Cでメチルアミンを使用して、実施例55と同様に調製した。MS(ESI):C18H17F3N4O3の質量計算値、394.1;m/z実測値、395[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 9.00(s,1H),8.55(s,1H),8.23(dd,J=7.0,2.0Hz,1H),8.15-8.04(m,1H),7.36-7.26(t,1H+CDCl3),6.64(s,1H),4.93(dd,J=9.7,5.6Hz,1H),4.68(s,2H),4.03(t,J=9.4Hz,1H),3.88(dd,J=9.1,5.6Hz,1H),2.87(d,J=4.9Hz,3H),2.08(t,J=18.7Hz,3H)。
【0478】
実施例64:(R/S)-5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン。
【0479】
【0480】
工程Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体11)、及び工程Cでアゼチジンを使用して、実施例55と同様に調製した。MS(ESI):C20H19F3N4O3の質量計算値、420.1;m/z実測値、421[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H),8.55(s,1H),8.21(dd,J=7.1,2.0Hz,1H),8.15-8.06(m,1H),7.33-7.24(m,1H+CDCl3),4.95(dd,J=9.4,5.6Hz,1H),4.73-4.60(m,2H),4.57-4.37(m,2H),4.07(dt,J=8.9,6.5Hz,3H),3.86(t,J=9.2Hz,1H),2.40-2.26(m,2H),2.06(t,J=18.6Hz,3H)。
【0481】
実施例65:(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。
【0482】
【0483】
工程A:3-((6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-イル)メチル)-2-オキソオキサゾリジン-5-カルボン酸。(R/S)-ベンジル2-オキソオキサゾリジン-5-カルボキシレート(中間体5)及び2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体7)を使用して、実施例55(工程A及びB)と同様に調製した。MS(ESI):C16H12F3N3O4の質量計算値、367.1;m/z実測値、368[M+H]+。
【0484】
工程B:(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。DMF(1mL)中の3-((6-(3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロフェニル)ピラジン-2-イル)メチル)-2-オキソオキサゾリジン-5-カルボン酸(80mg、0.2mmol、1当量)の溶液に、HATU(124mg、0.3mmol、1.5当量)、DIPEA(151μL、0.87mmol、4当量)及びジメチルアミン(218μL、0.43mmol、THF中2.0M、2当量)を添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物をNaHCO3の飽和水溶液とAcOEtとの間で分配した。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、MgSO4の上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM中DCM/MeOH(9:1)のグラジエント(0~19%)により精製した。その物質を逆相クロマトグラフィー法、方法Eによって更に精製して、標題化合物(27mg、0.07mmol、31%)を得た。MS(ESI):C18H17F3N4O3の質量計算値、394.1;m/z実測値、395[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.98(s,1H),8.59(s,1H),8.29(s,1H),8.17(s,1H),7.36-7.20(m,1H),6.98(t,J=54.8Hz,1H),5.24-5.10(m,1H),4.69(s,2H),4.46-4.32(m,1H),3.76(t,J=8.7Hz,1H),3.18(s,3H),3.01(s,3H)。
【0485】
実施例66:(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド。
【0486】
【0487】
工程Aで2-(クロロメチル)-6-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル)ピラジン(中間体8)を使用して、実施例65と同様に調製した。MS (ESI):C18H17F3N4O4の質量計算値,410.1;m/z実測値、411[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.94(s,1H),8.57(s,1H),8.00(d,J=6.8Hz,1H),7.86(s,1H),7.32(d,J=9.3Hz,1H),6.72(t,J=73.4Hz,1H),5.21-5.11(m,1H),4.68(s,2H),4.47-4.35(m,1H),3.76(t,J=8.7Hz,1H),3.17(s,3H),3.01(s,3H)。
【0488】
実施例67:6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-オン。
【0489】
【0490】
工程A:tert-ブチル7-((6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピラジン-2-イル)メチル)-6-オキソ-5-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-2-カルボキシレート。tert-ブチル6-オキソ-5-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-2-カルボキシレート(中間体6)及び2-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-6-(クロロメチル)ピラジン(中間体9)を使用して、実施例3と同様に調製した。MS(ESI):C22H23ClF2N4O5の質量計算値、496.1;m/z実測値、497[M+H]+。
【0491】
工程B:6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-オン。トリフルオロ酢酸(0.296mL、3.8mmol、20当量)を、DCM(1mL)中のtert-ブチル7-((6-(4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピラジン-2-イル)メチル)-6-オキソ-5-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-2-カルボキシレート(120mg、0.19mmol、1当量)の溶液に0℃で少しずつ添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。その後、DCM及びNa2CO3の飽和水溶液を反応混合物に添加し、二相混合物を撹拌した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ;DCM中DCM/MeOH(10:1)のグラジエント0/100~30/70)により精製して、標題化合物(19mg、0.04mmol、23%)を得た。MS(ESI):C17H15ClF2N4O3の質量計算値、396.1;m/z実測値、397[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.87(s,1H),8.46(s,1H),7.85(s,1H),7.72(d,J=8.1Hz,1H),7.50(d,J=8.3Hz,1H),6.55(t,J=73.1Hz,1H),4.57(s,2H),4.04(d,J=8.9Hz,2H),3.85(s,2H),3.51(d,J=8.9Hz,2H),3.39(s,2H)。
【0492】
実施例68:6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-2-メチル-8-オキサ-2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-オン。
【0493】
【0494】
0℃のDMF(3mL)中の6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-オン(実施例67)(145mg、0.37mmol、1当量)の溶液に、水素化ナトリウム(15mg、0.4mmol、鉱油中60%分散液、1.1当量)を添加し、反応混合物を30分間撹拌した。次に、ヨウ化メチル(0.02mL、0.4mmol、1.1当量)を0℃で滴下し添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。NaHCO3の飽和水溶液を滴下し添加し、反応物をAcOEt.で希釈した。水層をAcOEtで更に抽出した。合わせた有機層をMgSO4の上で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下で除去して、白色固形物を得た。この粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、MeOH中DCM(9:1))により精製して、標題化合物(27mg、0.062mmol、17%)を得た。MS(ESI):C18H17ClF2N4O3の質量計算値、410.1;m/z実測値、411[M+H]+。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.96(s,1H),8.55(s,1H),7.94(s,1H),7.82(dd,J=8.4,2.0Hz,1H),7.59(d,J=8.4Hz,1H),6.64(t,J=73.1Hz,1H),4.66(s,2H),3.91(s,2H),3.51(dd,J=8.3,6.4Hz,2H),3.39(dd,J=7.1,2.0Hz,2H),2.38(s,3H)。
【0495】
5.3. 生物学的アッセイ:哺乳類の細胞において発現したクローン化ヒトGluN1/GluN2Bイオンチャネルに対する式(I)の化合物の影響
NMDA受容体は、Ca2+イオンの透過性が高く、細胞ベースのカルシウム流アッセイを使用してNMDA受容体機能を監視することを可能にする、イオンチャネルである。このアッセイでは、ヒトGluN1/GluN2B NMDA受容体を異種性に発現する細胞に、コアゴニストであるグルタミン酸塩及びグリシンを添加して、細胞内Ca2+流入を開始させる。蛍光染料及びFLIPR(Fluorometric Imaging Plate Reader、蛍光定量撮影プレートリーダ)デバイスを使用し、細胞内カルシウムの変化の時間経過を測定する。
【0496】
測定の24時間前に、非選択的NMDA受容体遮断剤の存在下でTet-On誘導系を用い、安定細胞株においてNMDA受容体の発現を誘発する。実験当日、細胞培養培地を慎重に洗浄し、Calcium 5 Dye Kit(Molecular Devices)を用いて、137mM NaCl、4mM KCl、2mM CaCl2、0.5mM MgCl2(標準アッセイ)、又は1.5mM MgCl2(HTSアッセイ)、10mM HEPES、及び5mM D-グルコースを含有する染料にロードする;pH7.4に細胞をロードする。室温で1時間インキュベートした後、アッセイバッファ(137mM NaCl(標準アッセイ)、又は150mM(HTSアッセイ)、4mM KCl(標準アッセイ)、又は3mM(HTSアッセイ)、2mM CaCl2、0.01mM EDTA、10mM HEPES、及び5mM D-グルコース;pH7.4)で、染料を洗い流す。FLIPR TETRAリーダーでは、蛍光を観察して潜在的なアゴニスト活性を検出しながら、様々な濃度の試験化合物を細胞に5分間添加する。次に、コアゴニストであるグルタミン酸塩及びグリシンを、更に5分間添加する。アッセイのシグナル域並びにNMDA受容体アンタゴニスト及び負のアロステリック調節因子を検出する能力を最大化するために、約EC40(標準アッセイ)又はEC40(HTSアッセイ)に対応するグルタミン酸塩濃度を使用する。このアッセイでは、飽和濃度(10μM)のグリシンも存在する。非選択的NMDA受容体アンタゴニストである(+)MK-801は、アンタゴニスト活性の陽性対照として使用する。試験化合物の存在下における蛍光シグナルを定量化し、適切な対照ウェルによって定義されるシグナルに正規化する。
【0497】
実施例1~68の化合物について実施したアッセイの結果を表4に示す。
【0498】
【0499】
【0500】
【0501】
【0502】
5.4. 肝臓ミクロゾーム安定性アッセイ(除去率)
ミクロゾーム安定性試験(Chrovian et al,「1H-Pyrrolo[3,2-b]pyridine GluN2B-Selective Negative Allosteric Modulators」.ACS Med Chem Lett.2019 Jan 10;10(3):261-266参照)は、96チャネルピペットヘッド、12ポジションワークステーションデッキ、及びプレートインキュベーターからなるBiomek(登録商標)FXロボット液体ハンドリングワークステーション(Beckman Coulter,Brea,CA)上で実施された。試験化合物(1μM)を、100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)、3mM MgCl2、及び0.5mg/mLのマウス、ラット、及びヒト由来の肝臓ミクロゾーム(BD Gentest)からなる反応混合物においてスパイクした。反応物を37℃にし、最終濃度1mMになるようにNADPHを添加することによって開始した。プレートデッキ上で混合した後、50μLのアリコートを0、5、10、20、40、及び60分で反応プレートから摘出し、500μg/nLの内部標準物質、フェニトインでスパイクした4体積のアセトニトリルでクエンチした。クエンチしたプレートを、4℃で5700rpmで10分間遠心分離し、LC/MS/MS分析の前に上清を水で1:3に希釈した。残存する化合物の百分率の自然対数の経時的なプロットから化合物半減期を導出して、固有のクリアランスを決定した。予測肝臓クリアランスは、十分に撹拌されたモデル(Current Drug Metabolism,2008,9,940-951)からの式を使用して、固有クリアランス値から導出された。血漿タンパク結合に補正は行われず、血漿濃度に対する血液の比は1であると仮定された。除去率(extraction ratio、ER)は、予測肝臓クリアランスを種血流(Q)で除算することによって算出され、Qは、それぞれマウス、ラット、及びヒトに対して、90、55、及び21.7mL/分/kgである。
【0503】
実施例のいくつかの化合物について実施したアッセイの結果を表5に示す。
【0504】
【0505】
6. 特定の実施形態
本開示は、以下の特定の実施形態によって例示される。
【0506】
1. 式(I):
【0507】
【化124】
(式中、nは0又は1であり、
R
2は、H又はアルキルであり、
R
3は、H又はアルキルであり、
R
5は、それぞれが独立してハロゲン、ハロアルキル、又はO-ハロアルキルである1つ又は2つの置換基で任意選択で置換されているアリールであり、
R
6a及びR
6bはそれぞれ他方から独立し、(=O)及びヘテロシクロアルキル、-NHCH
3、若しくは-N(CH
3)
2で任意選択で置換されているH又はアルキルあり、あるいはR
6a及びR
6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)シクロアルキル環、又は(ii)アルキルで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキル環を形成する。)
の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0508】
2. 式(Ia):
【0509】
【化125】
の構造を有する、実施形態1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0510】
3. 式(Ib):
【0511】
【化126】
の構造を有する、実施形態1に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0512】
4. R2は、Hである、実施形態1~3のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0513】
5. R2は、アルキルである、実施形態1~3のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0514】
6. R2は、C1~C6アルキルである、実施形態1~3のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0515】
7. R2は、C1~C3アルキルである、実施形態1~3のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0516】
8. R2は、-CH3である、実施形態1~3のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0517】
9. R2が結合する炭素における立体化学は(R)である、実施形態5~8のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0518】
10. R2が結合する炭素における立体化学は(S)である、実施形態5~8のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0519】
11. R3は、H又はC1~C6アルキルである、実施形態1~10のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0520】
12. R3は、H又はC1~C3アルキルである、実施形態1~10のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0521】
13. R3は、Hである、実施形態1~10のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0522】
14. R3は、アルキルである、実施形態1~10のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0523】
15. R3は、C1~C6アルキルである、実施形態14に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0524】
16. R3は、C1~C3アルキルである、実施形態15に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0525】
17. R3は、C1~C2アルキルである、実施形態16に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0526】
18. R3は、-CH3である、実施形態17に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0527】
19. R5は、
【0528】
【化127】
(式中、R
7は、H又はハロゲンであり、R
8は、ハロアルキル又はO-ハロアルキルである。)
である、実施形態1~18のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0529】
20. 式(Ic):
【0530】
【化128】
(式中、R
7は、H又はハロゲンであり、R
8は、ハロアルキル又はO-ハロアルキルである。)
の構造を有する、実施形態2に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0531】
21. 式(Id):
【0532】
【化129】
(式中、R
7は、H又はハロゲンであり、R
8は、ハロアルキル又はO-ハロアルキルである。)
の構造を有する、実施形態3に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0533】
22. R7は、H又はハロゲンであり、R8は、C1~C6ハロアルキル、又はO-C1~C6ハロアルキルである、実施形態19~21のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0534】
23. R7は、H又はハロゲンであり、R8は、C1~C3ハロアルキル、又はO-C1~C3ハロアルキルである、実施形態19~21のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0535】
24. R7は、Hである、実施形態19~23のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0536】
25. R7は、ハロゲンである、実施形態19~23のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0537】
26. R7は、F又はClである、実施形態25に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0538】
27. R7は、Fである、実施形態26に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0539】
28. R7は、Clである、実施形態26に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0540】
29. R8は、ハロアルキルである、実施形態19~28のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0541】
30. R8は、C1~C6ハロアルキルである、実施形態29に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0542】
31. R8は、C1~C3ハロアルキルである、実施形態30に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0543】
32. R8は、C1~C2ハロアルキルである、実施形態31に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0544】
33. R8は、-CHF2である、実施形態32に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0545】
34. R8は、-CF2CH3である、実施形態32に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0546】
35. R8は、O-ハロアルキルである、実施形態19~28のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0547】
36. R8は、O-C1~C6ハロアルキルである、実施形態35に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0548】
37. R8は、O-C1~C3ハロアルキルである、実施形態36に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0549】
38. R7は、O-C1~C2ハロアルキルである、実施形態37に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0550】
39. R7は-OCHF2である、実施形態38に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0551】
40. R5は、
【0552】
【化130】
である、実施形態1~19のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0553】
41. R5は、
【0554】
【化131】
である、実施形態40に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0555】
42. R5は、
【0556】
【化132】
である、実施形態40に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0557】
43. R5は、
【0558】
【化133】
である、実施形態40に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0559】
44. R5は、
【0560】
【化134】
である、実施形態40に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0561】
45. R5は、
【0562】
【化135】
である、実施形態40に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0563】
46. R6a及びR6bはそれぞれ他方から独立し、(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH3、若しくは-N(CH3)2で任意選択で置換されているH又はC1~C6アルキルあり、あるいはR6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)C3~C6シクロアルキル環、又は(ii)C1~C6アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態1~45のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0564】
47. R6a及びR6bはそれぞれ他方から独立し、(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH3、若しくは-N(CH3)2で任意選択で置換されているH又はC1~C3アルキルであり、あるいはR6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)C3~C6シクロアルキル環、又は(ii)C1~C3アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態1~45のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0565】
48. R6a及びR6bは共にHである、実施形態1~45のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0566】
49. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は(=O)及びヘテロシクロアルキル、-NHCH3、又は-N(CH3)2で任意選択で置換されたアルキルであり、あるいはR6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)シクロアルキル環、又は(ii)アルキルで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態1~45のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0567】
50. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH3、又は-N(CH3)2で任意選択で置換されているC1~C6アルキルであり、あるいはR6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)C3~C6シクロアルキル環、又は(ii)C1~C6アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態49に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0568】
51. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH3、又は-N(CH3)2で任意選択で置換されているC1~C3アルキルであり、あるいはR6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、(i)C3~C6シクロアルキル環、又は(ii)C1~C3アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態49に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0569】
52. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH3、又は-N(CH3)2で任意選択で置換されているC1~C3アルキルである、実施形態51に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0570】
53. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方はC1~C3アルキルである、実施形態52に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0571】
54. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は-CH3である、実施形態53に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0572】
55. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は(=O)及び4~6員ヘテロシクロアルキル、-NHCH3、又は-N(CH3)2で置換されているC1~C3アルキルである、実施形態51に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0573】
56. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は
【0574】
【化136】
である、実施形態55に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0575】
57. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は
【0576】
【化137】
である、実施形態56に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0577】
58. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は
【0578】
【化138】
である、実施形態56に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0579】
59. R6a及びR6bのうちの一方はHであり、他方は
【0580】
【化139】
である、実施形態56に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0581】
60. R6a及びR6bが結合している炭素における立体化学は(R)である、実施形態49~59のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0582】
61. R6a及びR6bが結合している炭素における立体化学は(S)である、実施形態49~59のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0583】
62. R6a及びR6bは共にアルキルである、実施形態1~45のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0584】
63. R6a及びR6bは共にC1~C6アルキルである、実施形態62に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0585】
64. R6a及びR6bは共にC1~C2アルキルである、実施形態63に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0586】
65. R6a及びR6bは共に-CH3である、実施形態64に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0587】
66. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、シクロアルキル環又はアルキルで任意選択で置換されているヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態1~45のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0588】
67. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、C3~C6シクロアルキル環、又はC1~C6アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態66に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0589】
68. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、シクロアルキル環を形成する、実施形態66に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0590】
69. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、C3~C6シクロアルキル環を形成する、実施形態68に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0591】
70. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、シクロプロピル環を形成する、実施形態69に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0592】
71. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、任意選択でアルキルで置換されているヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態66に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0593】
72. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、C1~C6アルキルで任意選択で置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態71に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0594】
73. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、任意選択でC1~C3アルキルで置換されている4~6員ヘテロシクロアルキル環を形成する、実施形態72に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0595】
74. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、C1~C3アルキルで任意選択で置換されているアゼチジニル環を形成する、実施形態73に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0596】
75. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、
【0597】
【化140】
(式中、
*は、分子の残部への環の結合点を示す。)
である、実施形態74に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0598】
76. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、
【0599】
【化141】
である、実施形態75に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0600】
77. R6a及びR6bは、これらが結合している炭素原子と共に、
【0601】
【化142】
である、実施形態75に記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0602】
78. 化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシドであって、化合物は、
3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
5-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4R)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5R)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(5S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-5-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-5,5-ジメチル-オキサゾリジン-2-オン、
3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
(4R)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
(4S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-4-メチル-オキサゾリジン-2-オン、
6-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
6-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-6-アザスピロ[2.5]オクタン-7-オン、
(R/S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
(R/S)-5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
(R/S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N-メチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-5-(アゼチジン-1-カルボニル)-3-[[6-[3-(1,1-ジフルオロエチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]オキサゾリジン-2-オン、
(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
(R/S)-3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-N,N-ジメチル-2-オキソ-オキサゾリジン-5-カルボキシアミド、
6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-8-オキサ-2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-オン、又は
6-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-2-メチル-8-オキサ-2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-オン
である、化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0603】
79. 化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシドであって、化合物は、
5-[[6-[3-(ジフルオロメチル)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、
5-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-7-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-オン、
3-[[6-[4-クロロ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル]ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン、又は
3-[[6-[3-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-フェニル]-3-メチル-ピラジン-2-イル]メチル]-1,3-オキサジナン-2-オン
である、化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシド。
【0604】
80. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【0605】
81. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくはN-オキシド。
【0606】
82. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩。
【0607】
83. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物。
【0608】
84. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物の医薬的に許容される塩。
【0609】
85. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシドと、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
【0610】
86. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくは溶媒和物と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
【0611】
87. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくはN-オキシドと、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
【0612】
88. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
【0613】
89. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
【0614】
90. 実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物の医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される賦形剤とを含む、医薬組成物。
【0615】
91. 治療的に有効量の実施形態85~90のいずれか1つに記載の医薬組成物を含む単位剤形。
【0616】
92. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態に罹患しているか又はそれと診断された対象を治療する方法であって、治療的に有効量の、実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物、同位体変種、若しくはN-オキシドを対象に投与することを含む、方法。
【0617】
93. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態に罹患しているか又はそれと診断された対象を治療する方法であって、治療的に有効量の、実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくは溶媒和物を対象に投与することを含む、方法。
【0618】
94. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態に罹患しているか又はそれと診断された対象を治療する方法であって、治療的に有効量の、実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩若しくはN-オキシドを対象に投与することを含む、方法。
【0619】
95. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態に罹患しているか又はそれと診断された対象を治療する方法であって、治療的に有効量の、実施形態1~79のいずれか1つに記載の化合物又はその医薬的に許容される塩を対象に投与することを含む、方法。
【0620】
96. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態に罹患しているか又はそれと診断された対象を治療する方法であって、治療的に有効量の、実施形態85~90のいずれか1つに記載の医薬組成物又は実施形態91に記載の単位剤形を対象に投与することを含む、方法。
【0621】
97. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態は、双極性障害、大鬱病性障害、治療抵抗性鬱病、気分障害、産後鬱病、季節性感情障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、多発性硬化症、認知障害、頭部外傷、脊髄損傷、卒中、てんかん、ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、細菌性若しくは慢性の感染症に関連する神経変性、疼痛、糖尿病性神経障害、片頭痛、脳虚血、統合失調症、脳炎、自閉症若しくは自閉症スペクトラム障害、記憶障害、学習障害、強迫性障害、注意欠陥多動障害(ADHD)、又は依存性疾患を含む、実施形態92~96のいずれか1つに記載の方法。
【0622】
98. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態は、双極性障害、気分障害、治療抵抗性鬱病、大鬱病性障害、又はてんかんを含む、実施形態97に記載の方法。
【0623】
99. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態は、双極性障害を含む、実施形態98に記載の方法。
【0624】
100. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態は、気分障害を含む、実施形態98に記載の方法。
【0625】
101. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態は、治療抵抗性鬱病を含む、実施形態98に記載の方法。
【0626】
102. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態は、大鬱病性障害を含む、実施形態98に記載の方法。
【0627】
103. GluN2B受容体活性によって媒介される疾患、障害、又は医学的状態は、てんかんを含む、実施形態98に記載の方法。
【0628】
7. 参考文献の引用
本出願で引用された全ての刊行物、特許、特許出願、及び他の文書は、それぞれの個別の刊行物、特許、特許出願、及び他の文書が、全ての目的のために参照により組み込まれることが個々に示されているかのようにある程度まで全ての目的のために、これらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に組み込まれる参考文献のうちの1つ以上の教示と本開示の教示との間に矛盾がある場合、本明細書の教示が意図される。
【国際調査報告】