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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-13
(54)【発明の名称】特定のポリマー安定化剤の錠剤化
(51)【国際特許分類】
   C08L 101/00 20060101AFI20220906BHJP
   C08L 23/00 20060101ALI20220906BHJP
   C08L 25/00 20060101ALI20220906BHJP
   C08K 5/524 20060101ALI20220906BHJP
   C08K 5/13 20060101ALI20220906BHJP
   C08K 5/16 20060101ALI20220906BHJP
   C08K 5/36 20060101ALI20220906BHJP
   B01J 2/28 20060101ALI20220906BHJP
   B01J 2/20 20060101ALI20220906BHJP
   C08J 3/20 20060101ALI20220906BHJP
   A61J 3/06 20060101ALI20220906BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20220906BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20220906BHJP
   A61K 47/14 20060101ALI20220906BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
C08L101/00
C08L23/00
C08L25/00
C08K5/524
C08K5/13
C08K5/16
C08K5/36
B01J2/28
B01J2/20
C08J3/20 CEQ
C08J3/20 CES
A61J3/06 A
A61K9/20
A61K47/24
A61K47/14
A61K47/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500655
(86)(22)【出願日】2020-07-06
(85)【翻訳文提出日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 EP2020069016
(87)【国際公開番号】W WO2021005011
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】19185298.7
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゲールク,イェン イク
(72)【発明者】
【氏名】グフレーラー,トーマス ゲオルク
(72)【発明者】
【氏名】ルックデーシェル,ホルガー
(72)【発明者】
【氏名】サティヤナラヤナ,シャム サンダー
(72)【発明者】
【氏名】ザイデマン,ロータル
(72)【発明者】
【氏名】ヘルブスト,ハインツ
【テーマコード(参考)】
4C047
4C076
4F070
4G004
4J002
【Fターム(参考)】
4C047LL08
4C076AA36
4C076BB01
4C076DD38Q
4C076DD45Q
4C076DD48Q
4C076DD50Q
4C076DD52Q
4C076DD55Q
4C076DD60Q
4C076DD63Q
4C076FF36
4C076GG14
4F070AA07
4F070AA08
4F070AA15
4F070AA40
4F070AC14
4F070AC37
4F070AC40
4F070AC43
4F070AC55
4F070AE03
4F070FA01
4F070FA12
4F070FB06
4F070FC06
4G004LA00
4G004NA00
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4J002DE108
4J002DE238
4J002EG037
4J002EG047
4J002EG078
4J002EJ026
4J002EJ046
4J002EP016
4J002EQ026
4J002EU146
4J002EU176
4J002EU186
4J002EV046
4J002EV236
4J002EW066
(57)【要約】
本発明は、錠剤の製造方法であって、以下のステップ:(A) 第1のパンチ及びダイにより形成される第1のオープンキャビティ中に固体形態の出発物質を充填し、出発物質で少なくとも部分的に充填された第2のオープンキャビティを得るステップ、(B) 第2のオープンキャビティを第2のパンチで密閉し、第1の密閉キャビティを得るステップ、(C) 第1のパンチと第2のパンチのうちの少なくとも1つを移動させることにより出発物質を37℃未満の圧縮温度で圧縮して第1の密閉キャビティより小さい容積を有する第2の密閉キャビティを得、これが第2の密閉キャビティ中で捕捉された出発物質の錠剤の形成をもたらすステップ、(D) 捕捉された錠剤を取り出し、取り出しの直後に37℃未満の錠剤温度を有する錠剤を得るステップ、を含み、ここで上記出発物質は37℃且つ101.32KPaで固体であり、(i) 60~100重量%の、幾つかのメンバーのリストから選択される第1のポリマー安定化剤、(ii) 0~40重量%の、ステアリン酸Zn、ステアリン酸Ca又はステアリン酸Mgである第2のポリマー安定化剤、(iii) 0~34重量%の、酸化亜鉛、ヒドロタルサイト又は安息香酸ナトリウムである第3のポリマー安定化剤、(iv) 0~20重量%の、第1のポリマー安定化剤、第2のポリマー安定化剤及び第3のポリマー安定化剤とは異なるさらなる成分からなり、ここで成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100重量%であり、上記錠剤は20mg超~330mg未満の重量及び3mm超~18mm未満の断面寸法を有する、上記方法に関する。さらに、上記錠剤を上記ポリマーに添加することを含む、ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物であるポリマーを安定化させる方法が開示される。上記錠剤は、安定化ポリマーの製造におけるその成分の無塵操作のために有用である。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
錠剤の製造方法であって、以下のステップ:
(A) 第1のパンチ及びダイにより形成される第1のオープンキャビティ中に固体形態の出発物質を充填し、出発物質で少なくとも部分的に充填された第2のオープンキャビティを得るステップ、
(B) 第2のオープンキャビティを第2のパンチで密閉し、第1の密閉キャビティを得るステップ、
(C) 第1のパンチと第2のパンチのうちの少なくとも1つを移動させることにより出発物質を37℃未満の圧縮温度で圧縮して第1の密閉キャビティより小さい容積を有する第2の密閉キャビティを得、これが第2の密閉キャビティ中で出発物質の捕捉された錠剤の形成をもたらすステップ、
(D) 捕捉された錠剤を取り出し、取り出しの直後に37℃未満の錠剤温度を有する錠剤を得るステップ、
を含み、
ここでステップ(A)、(B)、(C)及び(D)は打錠機中で行われ、
該出発物質は37℃且つ101.32KPaで固体であり、以下のもの
(i) 60~100重量%の、以下のものである第1のポリマー安定化剤
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-2) ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 154862-43-8)、
(i-3) ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 26741-53-7)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 3268-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-11) ビス[3,3-ビス(4'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(CAS-No. 32509-66-3)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-15) ペンタエリスリトールテトラキス[3-ドデシルチオプロプリオネート](CAS-No. 29598-76-3)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No.52829-07-9)、
(i-17) (2-ヒドロキシ-4-オクトキシ-フェニル)-フェニル-メタノン(CAS-No. 1843-05-6)、
(i-18) 2-tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-フェノール(CAS-No. 3896-11-5)、
(i-19) 2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキソキシ-フェノール(CAS-No. 147315-50-2)、
(i-20) 2-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(2-エチルヘキソキシ)フェノール(CAS-No. 204583-39-1)、
(i-21) 2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(2-エチルヘキソキシ)-2-ヒドロキシ-プロポキシ]フェノール(CAS-No. 137658-79-8)、
(i-22) ブタン二酸、1,4-ジメチルエステル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールとのポリマー(CAS-No. 65447-77-0)、
(i-23) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 122587-07-9)、
(i-24) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 106990-43-6)、
(i-25) N,N'-ビス-(2,4-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-N,N'-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)]-1,8-ジアザオクタン(CAS-No. 1271737-36-0)、
(i-26) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 195300-91-5)、
(i-27) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 297748-93-7)、
(i-28) ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]](CAS-No. 71878-19-8)、
(i-29) テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート(CAS-No. 91788-83-9)、
又はそれらの混合物、
(ii) 0~40重量%の、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム又はそれらの混合物である第2のポリマー安定化剤、
(iii) 0~34重量%の、酸化亜鉛、ヒドロタルサイト、安息香酸ナトリウム又はそれらの混合物である第3のポリマー安定化剤、
(iv) 0~20重量%の、第1のポリマー安定化剤、第2のポリマー安定化剤及び第3のポリマー安定化剤とは異なるさらなる成分
からなり、
ここで成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100重量%であり、
該錠剤は20mg超~330mg未満の重量及び3mm超~18mm未満の断面寸法を有する、
前記方法。
【請求項2】
錠剤が幾何学的形状を有し、この形状に角が存在する場合、各角は錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各角は凸状に丸く、この形状にエッジが存在する場合、各エッジは錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各エッジは凸状に丸く、角又はエッジがエンボス溝に由来する場合を除く、請求項1に記載の錠剤の製造方法。
【請求項3】
第1のポリマー安定化剤が、
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
又はそれらの混合物である、
請求項1又は2に記載の錠剤の製造方法。
【請求項4】
第1のポリマー安定化剤が、
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-16) ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No.52829-07-9)、
又はそれらの混合物
である、請求項3に記載の錠剤の製造方法。
【請求項5】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して3重量%未満の、第1の一次ポリマー安定化剤である(i-22)、(i-26)、(i-27)及び(i-28)とは異なるポリマー成分を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項6】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して9重量%未満の、14個超の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を含む分子であり、且つ第1の一次ポリマー安定化剤である(i-5)、(i-12)及び(i-14)並びに二次ポリマー安定化剤であるステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウムとは異なる結合剤を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項7】
二次ポリマー安定化剤(ii)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して0~29重量%の量で含まれる、請求項1~6のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項8】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して0~9重量%の量で含まれる、請求項1~7のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項9】
錠剤が、55mg超~200mg未満の重量及び4mm超~15mm未満の断面寸法を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項10】
出発物質が固体形態の粉末である、請求項1~9のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項11】
出発物質が、光散乱により決定したときに15μm超~1000μm未満の平均粒径を有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項12】
出発物質が、DIN EN ISO 17892-3により決定したときに300g/L超~950g/L未満のかさ密度を有する、請求項1~11のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項13】
ステップ(C)における圧縮が、90MPa超~600MPa未満の圧縮圧力で行われる、請求項1~12のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項14】
ステップ(A)、(B)、(C)及び(D)が、37℃未満の温度で行われる、請求項1~13のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項15】
圧縮温度が32℃未満であり、且つ錠剤温度が32℃未満である、請求項1~14のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項16】
錠剤(1つ又は複数)がふるい分けされない、請求項1~15のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項17】
打錠機が、偏心打錠機又は回転式打錠機である、請求項1~16のいずれか1項に記載の錠剤の製造方法。
【請求項18】
37℃且つ101.32KPaで固体である錠剤であって、以下のもの
(i) 60~100重量%の、以下のものである第1のポリマー安定化剤
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-2) ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 154862-43-8)、
(i-3) ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 26741-53-7)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 3268-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-11) ビス[3,3-ビス(4'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(CAS-No. 32509-66-3)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-15) ペンタエリスリトールテトラキス[3-ドデシルチオプロプリオネート](CAS-No. 29598-76-3)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
(i-17) (2-ヒドロキシ-4-オクトキシ-フェニル)-フェニル-メタノン(CAS-No. 1843-05-6)、
(i-18) 2-tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-フェノール(CAS-No. 3896-11-5)、
(i-19) 2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキソキシ-フェノール(CAS-No. 147315-50-2)、
(i-20) 2-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(2-エチルヘキソキシ)フェノール(CAS-No. 204583-39-1)、
(i-21) 2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(2-エチルヘキソキシ)-2-ヒドロキシ-プロポキシ]フェノール(CAS-No. 137658-79-8)、
(i-22) ブタン二酸、1,4-ジメチルエステル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールとのポリマー(CAS-No. 65447-77-0)、
(i-23) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 122587-07-9)、
(i-24) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 106990-43-6)、
(i-25) N,N'-ビス-(2,4-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-N,N'-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)]-1,8-ジアザオクタン (CAS-No. 1271737-36-0)、
(i-26) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 195300-91-5)、
(i-27) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 297748-93-7)、
(i-28) ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]](CAS-No. 71878-19-8)、
(i-29) テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート(CAS-No. 91788-83-9)、
又はそれらの混合物、
(ii) 0~40重量%の、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム又はそれらの混合物である第2のポリマー安定化剤、
(iii) 0~34重量%の、酸化亜鉛、ヒドロタルサイト、安息香酸ナトリウム又はそれらの混合物である第3のポリマー安定化剤、
(iv) 0~20重量%の、第1のポリマー安定化剤、第2のポリマー安定化剤及び第3のポリマー安定化剤とは異なるさらなる成分
からなり、
ここで成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100重量%であり、
該錠剤は20mg超~330mg未満の重量及び3mm超~18mm未満の断面寸法を有する、
前記錠剤。
【請求項19】
錠剤が幾何学的形状を有し、この形状に角が存在する場合、各角は錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各角は凸状に丸く、この形状にエッジが存在する場合、各エッジは錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各エッジは凸状に丸く、角又はエッジがエンボス溝に由来する場合を除く、請求項18に記載の錠剤。
【請求項20】
第1のポリマー安定化剤が、
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
又はそれらの混合物
である、請求項18又は19に記載の錠剤。
【請求項21】
第1のポリマー安定化剤が、
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 3268-78-8)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
又はそれらの混合物
である、請求項20に記載の錠剤。
【請求項22】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して3重量%未満の、第1の一次ポリマー安定化剤である(i-22)、(i-26)、(i-27)及び(i-28)とは異なるポリマー成分を含む、請求項18~21のいずれか1項に記載の錠剤。
【請求項23】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して9重量%未満の、14個超の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を含む分子であり、且つ第1の一次ポリマー安定化剤である(i-5)、(i-12)及び(i-14)並びに二次ポリマー安定化剤であるステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウムとは異なる結合剤を含む、請求項18~22のいずれか1項に記載の錠剤。
【請求項24】
二次ポリマー安定化剤(ii)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して0~29重量%の量で含まれる、請求項18~23のいずれか1項に記載の錠剤。
【請求項25】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して0~9重量%の量で含まれる、請求項18~24のいずれか1項に記載の錠剤。
【請求項26】
錠剤が、55mg超~200mg未満の重量及び4mm超~15mm未満の断面寸法を有する、請求項18~25のいずれか1項に記載の錠剤。
【請求項27】
安定化ポリマーの製造方法であって、以下のステップ:
(AP) 請求項18~26のいずれか1項に定義される錠剤をポリマーに添加し、錠剤-ポリマー混合物を得るステップ、
(BP) 該錠剤-ポリマー混合物を機械的撹拌下で120~340℃の範囲内の温度に曝露し、安定化ポリマーを得るステップ、
を含み、
ここで該ポリマーは、ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物である、上記方法。
【請求項28】
ステップ(BP)が、押出機又は共混錬機中で行われる、請求項27に記載の安定化ポリマーの製造方法。
【請求項29】
ステップ(AP)において錠剤が添加されるポリマーがペレットの形態で存在する、請求項27又は28に記載の安定化ポリマーの製造方法。
【請求項30】
ステップ(AP)において錠剤が添加されるポリマーが、120~340℃の範囲内のポリマー温度を有する、請求項27又は28に記載の安定化ポリマーの製造方法。
【請求項31】
以下の成分:
(a) 請求項18~26のいずれか1項に定義される錠剤、及び
(b) ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物であるポリマーであって、該ポリマーがペレットの形態であり、該ペレットが20mg超~330mg未満の平均ペレット重量及び3mm超~18mm未満の平均ペレット断面寸法を有する、前記ポリマー
を含み、
ここで成分(a)は成分(b)の量に対して0.01重量%~5重量%の量で含まれる、
錠剤-ポリマー混合物。
【請求項32】
請求項18~26のいずれか1項に定義される錠剤の安定化ポリマーの製造におけるその成分の無塵操作のための使用であって、該ポリマーが、ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物である、前記使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
本発明は、出発物質としてポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物を含む錠剤の製造方法に関し、この方法は、2つのパンチ及び1つのダイにより形成されるキャビティ中で出発物質を圧縮して錠剤を得るステップを含む。さらなる実施形態は、出発物質から作製された錠剤である。さらなる実施形態は、出発物質から作製された錠剤を、ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物であるポリマー中に組み込んで安定化ポリマーを得るステップを含む、安定化ポリマーの製造方法である。さらなる実施形態は、安定化ポリマーの製造における、その成分の無塵操作のための出発物質から作製された錠剤の使用である。
【背景技術】
【0002】
建築用の建設資材として使用されるか又は物品の一部となる有機ポリマーは、酸化、熱又は光による分解の影響を受けやすい。ポリマーの加工の際、例えば、ポリマー合成から得られたポリマーが所望の最終物品又は中間物品へと機械的に変換されるときに起こる短期分解が存在する。中間物品は、多くの場合、仕掛品であり、特に望ましい添加剤をポリマー合成から得られたポリマー中へと組み込むために役立つ。特に望ましい添加剤は、ポリマーにさらなる機能的効果、例えば色を与えるか、又は既存の特性、例えば機械的強度又は分解に対する抵抗性を改善する。短期分解は、多くの場合は機械的圧力と併せて生じる比較的高い工程温度、例えば80℃超~330℃に対する比較的短い曝露により特性付けられることが多い。短期分解とは対照的に、典型的には所望の最終物品の形態のポリマーの長期分解は、予測される使用の間に生じる。所望の最終物品の予測される使用は、光、酸素、高い温度(例えば、室温超の温度であるが80℃未満)、水又は攻撃的化学物質に対するポリマーの長期曝露につながる可能性がある。
【0003】
酸化、熱又は光による分解に対する安定化のためにポリマー安定化剤を有機ポリマー中に組み込むことが長く知られている。ポリマー安定化剤の組み込みは、典型的には、熱可塑性ポリマーについてはポリマーの加工中に行われ、ここで加熱されたポリマーは、低下した粘性を有するか、又は液体状態に近く、このためポリマー中のポリマー安定化剤の均一な分配が補助される。熱硬化性ポリマーについては、ポリマー安定化剤の組み込みは、典型的には硬化の前に、例えば、熱硬化性ポリマーの前駆体への均一な組み込みによって行われる。ポリマーの化学的タイプに応じて、ポリマー安定化剤は異なり、且つ多くの場合は変動し、2種以上のポリマー安定化剤の特定の混合物が組み込まれる。ポリマー安定化剤は、極めて多くの場合、室温において固体であり、その合成から粉末形態で得られる。実施上の問題は、粉末形態のポリマー安定化剤又は粉末形態のポリマー安定化剤の混合物の実際の組み込みの際に生じる。粉末の操作は粉塵(dust)を容易に生成しやすい。粉塵は、製造工場における労働者の労働衛生の観点から、工場の安全性(例えば粉塵爆発)の観点から、また工場の清浄度(例えば、工場設備の粉塵汚染)の観点から、重大な問題である。さらに、ポリマー中への粉末の組み込みは、典型的にはバッチ様式では行われない。その代わりに、ポリマーへの粉末の連続添加は、例えば押出機中、連続様式で、典型的にはポリマーの0.5重量%未満の量で加工されるが、特定の瞬間において、実際に組み込まれる量は変動を受けやすい。したがって、全体として大きな量になるポリマーには、その後統計的には同量のポリマー安定化剤が含まれるが、これはポリマーの総量のうちの単一単位については必ずしも真実ではない。
【0004】
ポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物の好適な無塵剤形を提供するために、幾つかのアプローチが知られている。1つの方向性は、さらなる成分、すなわちポリマー安定化剤としては必要のない成分の添加を伴わない好適な無塵剤形を提供することである。例えば、粉末形態のポリマー安定化剤又は粉末形態のポリマー安定化剤の混合物を、回転圧縮により加圧塊成し、フレーク剤を得る。別のアプローチは、粉末形態のポリマー安定化剤又は粉末形態のポリマー安定化剤の混合物から、上記ポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物を融解し、融液の一滴を冷却された表面上で固化させることによるパステル剤(pastille)の形成である。別のアプローチは、粉末形態のポリマー安定化剤又は粉末形態のポリマー安定化剤の混合物から、上記ポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物を、ポリマー安定化剤の少なくとも1つの軟化点を上回る温度の押出機中で加熱して混錬し、ダイを通して加熱された塊を押出して温かいストランドを形成し、この温かいストランドをペレットへと切断することによるペレットの形成である。別の方向性は、さらなる成分、すなわちポリマー安定化剤としては必要とされない成分を添加することにより好適な無塵剤形を提供することである。このさらなる成分は、圧縮助剤又は結合剤と呼ばれる場合があり、ポリマー状のさらなる成分の場合には、さらにまたマスターバッチポリマー又は担体ポリマーとも呼ばれ、典型的に、ポリマー安定化剤粉末の粒子それぞれに対するホットメルト糊(接着剤)の一種として作用する。ポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物の1種以上のポリマー安定化剤が少なくとも主要部分に融解するか否かは、適用される温度及びポリマー安定化剤に対するさらなる成分の化学的性質により、特にある種の相互溶解性が存在するか否かによって決まる。さらなる成分の添加が、剤形中のポリマー安定化剤の活性成分含有量を少なくとも希釈し、ポリマー中にさらに組み込むことは明らかであるが、この方向性は、依然としてその利点を有し得る。特に、ポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物の剤形は、単に製造の最後にスクリーニングダストをそれぞれふるい分けするだけで、最初は無塵で得られる可能性がある。しかし、最初の無塵剤形の耐摩耗性は、剤形の輸送及びそれに伴う粉塵の形成の観点で関連してくる1つの特性である。
【0005】
WO 2008-033410は、様々な重合法において安定性を高めるために使用し得る高濃度ペレット化添加剤濃縮物又はポリマー安定化剤若しくはブレンド及びそれらの調製に関する。ペレット化添加剤濃縮物は少なくとも10重量%の担体ポリマーを含み、実施例においては、担体ポリマーの融解温度は上回るが主添加剤の融解温度よりは低い温度の押出機中で添加剤混合物を担体ポリマーと一緒に加熱し、その後温かいストランドをペレットへと切断することによって得られる。
【0006】
JP H05-057726は、錠剤化型圧縮造粒機を使用して、得られた成形物を粉砕することにより粉末状の難燃剤を粒状製品とする方法に関する。得られた成形物は圧縮成形されており、その表面上に溝を有する。実施例においては、帝人化成株式会社(Teijin Chemicals Ltd)の商品名FG 8500を有する粉末ポリカーボネート型難燃剤を利用して、直径45mm及び高さ5mmを有するディスクが、200kg/cm2(2MPa)又は250kg/cm2(2MPa)の圧縮圧力で常温にて製造される。この発明の実施例では、ディスクには4つの溝が刻印されている。比較例では、溝は刻印されていない。全ての錠剤は振動型造粒機においてシーブ(篩)で粉砕され、所望の粒状製品を50~90重量%の収率で得る。
【0007】
US 5593619は、粒状ヘキサブロモシクロドデカン難燃剤生成物を含む組成物、この生成物を含む難燃剤製剤(配合物)、並びに上記粒状難燃剤生成物を形成する方法に関するものであり、ここで、粒状生成物は、約8パーセント未満の摩損損失を有すると特徴づけられる。1つの方法は、(a) 圧力圧縮機のロールを約35℃より高い温度に加熱するステップ、(b) 粉末状材料を加熱された圧縮機のロールに供給するステップ、(c) 圧縮材料を形成するのに十分な量の力を粉末材料に印加し、これにより圧縮効率において5パーセントを上回る増大が生じるステップを含む。圧縮効率は、造粒機中での微粒子生成に起因して、生成物の一部が回転圧縮機に再利用されなければならないという回転圧縮の固有の特徴に関連する。造粒機は、回転圧縮の直接生成物として得られたプレートを細粉する役割を果たす。1つの方法は、ヘキサブロモシクロドデカンを主成分とする改善された粒状難燃剤生成物を形成し、(a) 圧力圧縮機のロールを約35℃超の温度に加熱するステップ、(b) 粉末形態のヘキサブロモシクロドデカンを主成分とする生成物を圧力圧縮機に供給するステップ、(c) 生成物を圧縮するのに十分な量の水圧を圧縮機のロールに印加するステップ、(d) 0.5~約2ミリメートル未満の平均サイズを有する生成物粒子を形成するように生成物を造粒するステップを含む。ヘキサブロモシクロドデカンを主成分とする改善された粒状難燃剤生成物が提供され、ここで上記粒状生成物は、約8パーセント未満の摩損損失を有することを特徴とする。実施例1において、ヘキサブロモシクロドデカンから作製された錠剤が製造される。各錠剤は、直径29mm、重量10gを有し、89000Nの圧縮圧力(135MPa)が印加される。25℃の打錠機の筺体温度で得られた錠剤は粉砕試験において13.2%の摩損損失を有するが、50℃又は100℃の打錠機の筺体温度はこれを0.4%又は0.3%に変化させる。粉末温度は3つの実施例全てにおいて25℃と記載されている。
【0008】
DE 19628359は、幾つかの安定化剤成分及びワックス結合剤を含む、ポリアミド用の安定化剤濃縮物について開示している。非液体添加剤と加熱することなく緊密に混合した後、混合物が少なくとも40℃の温度に加熱されるような圧縮力の下で混合物を錠剤へと圧縮する。実施例2においては、56重量%の2-メルカプト-1-メチルイミダゾール、7重量%のヨウ化銅(I)、3重量%の五硫化二リン、6重量の2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、1重量%の高分散ケイ酸及び27重量%のオクタデカンアミドを混合し、約35℃の温度の粉末混合物を形成する。この粉末混合物を回転式打錠機に供給すると、直径3mm且つ温度57℃の錠剤が生じる。五硫化二リン及び2-メルカプト-1-メチルイミダゾールとヨウ化銅(I)との反応が報告されている。
【0009】
US 5892128は、フタル酸ジメチルにより減感(desensitized)された過酸化ベンゾイルを錠剤へと圧縮することにより一時的に不活性化された過酸化ベンゾイルについて開示している。実施例において、50重量%の粉末形態の過酸化ベンゾイルと50重量%のフタル酸ジメチルとの混合物を打錠装置に供給する。直径7mm且つ高さ2mmの錠剤が製造される。これらの錠剤をフリーラジカル重合可能なモノマー又は架橋可能なモノマーの典型的な混合物と直接接触させた場合、重合又は架橋は起こらない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】WO 2008-033410
【特許文献2】JP H05-057726
【特許文献3】US 5593619
【特許文献4】DE 19628359
【特許文献5】US 5892128
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
依然として、出発物質として元は粉末形態であるポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物の、さらなる固体剤形に対する必要性がある。第1の態様において、剤形単位の剤形のそれぞれの製造は、理想的には、ポリマー安定化剤を加温することなく行うべきであり、又は少なくとも加温を最小限にすべきである。第1に、これは、直接加熱又は間接加熱のいずれかによるポリマー安定化剤の加温に必要とされるであろう工程エネルギーを節約し、すなわち機械的圧力が熱エネルギーへと変換され、これが加工されるポリマー安定化剤の温度の明らかな増加をもたらす。第2に、これは、ポリマー安定化剤の高温への不必要な曝露も回避する。不必要な曝露は一般的には回避されるべきであり、個々のポリマー安定化剤が相転移を受ける可能性もあり、例えば、元は結晶の物質が粘性状態に移行する。さらに、剤形の製造は、理想的には、欠陥製品の生成を伴わずに行うべきであり、すなわち、利用されたポリマー安定化剤の出発物質は、理想的には1ランで100%まで剤形へと加工されるべきである。言い換えれば、不良品は、それが出発物質として再び直接再利用可能な形態であるとしても生成されるべきではない。不良品の除去の一例は、適用した剤形の製造法が副生成物として微粒子も生成する場合、最初に無塵剤形を得るための所望の剤形のふるい分けである。第2の態様において、ポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物の剤形は、その製造後、保存及び輸送中に安定したままであるべきである。特に、最初の無塵剤形は先と同様に、振動に対する曝露において、例えばバッグへの充填中に、充填されたバッグの輸送において、又は安定化される(安定化しようとする)ポリマーへの組み込みのための剤形単位の供給操作において、剤形単位の相互の摩耗によりそれぞれ微粒子の粉塵を生成する可能性がある。従って、剤形の一定レベルの耐摩耗性が望ましい。第3の態様において、剤形の単位は、理想的にはその形及び重量において均一であるべきであり、これは、安定化されるポリマー中への組み込みにおいて剤形単位のより正確な供給を可能とするからである。より正確な供給の結果は、とりわけ安定化されるポリマー中への連続添加においては、安定化されたポリマー中でポリマー安定化剤の濃度がそれほど変動しないことである。言い換えれば、安定化ポリマーの特定の部分におけるポリマー安定化剤の局所濃度は、安定化ポリマー全体におけるポリマー安定化剤の平均濃度からのずれをそれほど示さない。剤形単位の供給が、安定化されるポリマー中への組み込みにおいて一段階で起こる場合、ポリマーはそれ自体依然として固体単位、例えばペレットとして存在し、このため、剤形単位は形及び重量においてポリマーの固体単位と類似していることが有利である。これは、剤形単位と安定化されるポリマーの固体単位との混合物が、混合物として輸送される間に分離することを嫌う。このような輸送の一例は、安定化されるポリマーと予測される安定化剤との混合物の、保存設備からポリマー中への組み込みのための装置、例えば押出機への圧送である。第4の態様において、ポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物の剤形は、理想的には助剤成分の存在を含まないべきである。助剤成分は、剤形の製造の間、例えば、後で除去される溶媒の添加の間にのみ存在する可能性がある。助剤成分は恒久的に存在する可能性があり、すなわち、剤形の組成物は、第1に剤形中のポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物の含有量を希釈し、第2に安定化されるポリマー中に組み込まれるであろう助剤成分を含む。第5の態様において、剤形は、理想的には、2種以上のポリマー安定化剤の間で起こる化学反応を必要とすることなく機能するべきである。これは、上記剤形に好適なポリマー安定化剤の組成物についてさらなる柔軟性をもたせ、したがってポリマー安定化剤の組成物を主に安定化されるポリマーの安定化ニーズに適合させる。第6の態様において、ポリマー安定化剤の正確な選択又は剤形用の混合物におけるそれらの間の比は、予測される安定化されるポリマーにおける組み込みを考慮して見いだされなければならない。ポリマーの安定化は、理想的には、安定化されるポリマー全体にわたる個々のポリマー安定化剤分子の均一な分配によって補助される。あるいは、ポリマー安定化剤が、安定化されるポリマー中の個々の分子として可溶性ではない場合、不溶性ポリマー安定化剤の個々の分子の凝集体、又は個々のポリマー安定化剤分子の凝集体からのさらに大きな粒子は、安定化されるポリマー中で均一に分配される。ポリマー安定化剤又はポリマー安定化剤の混合物の分配に対する剤形の潜在的な影響は、最初は全てのポリマー安定化剤が剤形中に濃縮されるが、その後は全てのポリマー安定化剤が理想的には安定化されるポリマー中で均一に分配されることを考慮することにより明らかである。安定化されるポリマーにおけるポリマー安定化剤の不均一な分配は、ポリマー及びポリマー安定化剤の粉末を混合する場合のような、より完全な初期分配によって安定化されたポリマーと比較して低下した、安定化の分解に対する安定性とは異なって気づかれる可能性もある。例えば、安定化ポリマー中で不均一に分配されたポリマー安定化剤は、上記安定化ポリマーから薄いポリマーフィルムを製造する場合に表面特性を乱す可能性があるか、又は安定化ポリマーの回転押出の場合にフィルター又はノズルの目詰まりをもたらす可能性がある。安定化されるポリマーの性質は、ポリマー安定化剤の好適な選択又はそれらの間の比と関係があり、例えば、ポリアミドは溶融状態になる途中でジメチルスルホキシドと同等のある種の溶媒に変化するが、ポリオレフィンは、典型的には、溶融状態になる途中でn-ヘキサン又はデカリンなどのある種の溶媒のみに変化する。したがって、ポリアミド中での処理よりも高い温度でのポリオレフィンの処理中に、ポリオレフィン中のポリマー安定化剤の分配を修正する可能性は少ない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明において、錠剤の製造方法であって、以下のステップ:
(A) 第1のパンチ及びダイにより形成される第1のオープンキャビティ中に固体形態の出発物質を充填し、出発物質で少なくとも部分的に充填された第2のオープンキャビティを得るステップ、
(B) 第2のオープンキャビティを第2のパンチで密閉し、第1の密閉キャビティを得るステップ、
(C) 第1のパンチと第2のパンチのうちの少なくとも1つを移動させることにより出発物質を37℃未満の圧縮温度で圧縮して第1の密閉キャビティより小さい容積を有する第2の密閉キャビティを得、これが第2の密閉キャビティ中で出発物質の捕捉された錠剤の形成をもたらすステップ、
(D) 捕捉された錠剤を取り出し、取り出しの直後に37℃未満の錠剤温度を有する錠剤を得るステップ、
を含み、
ここでステップ(A)、(B)、(C)及び(D)は打錠機中で行われ、
上記出発物質は、37℃且つ101.32KPaで固体であり、以下のもの
(i) 60~100重量%の、以下のものである第1のポリマー安定化剤
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-2) ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 154862-43-8)、
(i-3) ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 26741-53-7)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 3268-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-11) ビス[3,3-ビス(4'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(CAS-No. 32509-66-3)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-15) ペンタエリスリトールテトラキス[3-ドデシルチオプロプリオネート] (CAS-No. 29598-76-3)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
(i-17) (2-ヒドロキシ-4-オクトキシ-フェニル)-フェニル-メタノン(CAS-No. 1843-05-6)、
(i-18) 2-tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-フェノール(CAS-No. 3896-11-5)、
(i-19) 2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキソキシ-フェノール(CAS-No. 147315-50-2)、
(i-20) 2-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(2-エチルヘキソキシ)フェノール(CAS-No. 204583-39-1)、
(i-21) 2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(2-エチルヘキソキシ)-2-ヒドロキシ-プロポキシ]フェノール(CAS-No. 137658-79-8)、
(i-22) ブタン二酸、1,4-ジメチルエステル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールとのポリマー(CAS-No. 65447-77-0)、
(i-23) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 122587-07-9)、
(i-24) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 106990-43-6)、
(i-25) N,N'-ビス-(2,4-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-N,N'-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)]-1,8-ジアザオクタン(CAS-No. 1271737-36-0)、
(i-26) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 195300-91-5)、
(i-27) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 297748-93-7)、
(i-28) ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]] (CAS-No. 71878-19-8)、
(i-29) テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート(CAS-No. 91788-83-9)、
又はそれらの混合物、
(ii) 0~40重量%の、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム又はそれらの混合物である第2のポリマー安定化剤、
(iii) 0~34重量%の、酸化亜鉛、ヒドロタルサイト、安息香酸ナトリウム又はそれらの混合物である第3のポリマー安定化剤、
(iv) 0~20重量%の、第1のポリマー安定化剤、第2のポリマー安定化剤及び第3のポリマー安定化剤とは異なるさらなる成分
からなり、
ここで成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100重量%であり、
上記錠剤は20mg超~330mg未満の重量及び3mm超~18mm未満の断面寸法を有する、
上記方法が見いだされた。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、上面視においては丸く(左側)、側面視においては互いに向かい合う辺としての同じ長さの2つの平行線と、互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線(= 両凸)からなる(右側)錠剤の具体的な幾何学的形状を示す。側面視における凸曲線でキャップされる2つの平行線は、上面視で示される円の位置を示すためにのみ描かれる。
図2図2は、背景にセンチメートル/ミリメートル目盛りを含むポケット定規を有する、出発物質SM-2から作製された、実施例TA-1-2から得られた錠剤を示す。図2は、図7からの拡大された抜粋である。
図3図3は、背景にセンチメートル/ミリメートル目盛りを含むポケット定規を有する、出発物質SM-3から作製された、実施例TA-1-3から得られた錠剤を示す。図3は、図6からの拡大された抜粋である。
図4図4は、背景にセンチメートル/ミリメートル目盛りを含むポケット定規を有する、出発物質SM-3から作製されたE-1)に記載されるフレーク剤を示す。図4は、図6からの拡大された抜粋である。
図5図5は、背景にセンチメートル/ミリメートル目盛りを含むポケット定規を有する、出発物質SM-2から作製されたE-2)に記載されるパステル剤を示す。図5は、図7からの拡大された抜粋である。
図6図6は、背景にセンチメートル/ミリメートル目盛りを含むポケット定規を有する、出発物質SM-3から作製された、実施例TA-1-3から得られた錠剤(左側)及びE-1)に記載されるフレーク剤(右側)を示す。
図7図7は、背景にセンチメートル/ミリメートル目盛りを含むポケット定規を有する、出発物質SM-2から作製された、実施例TA-1-2から得られた錠剤(左側)及びE-2)に記載されるパステル剤(右側)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ステップ(A)において、出発物質は、第1のオープンキャビティ中に固体形態で充填される。このため、重量測定は、とりわけ重量供給法(例えば打錠機の供給シュー)が用いられる場合に充填を補助する。ステップ(A)で、出発物質の固体形態は、出発物質が液体であるか又は理論上は気体であることを除外する。ステップ(A)における出発物質は、好ましくは37℃未満、極めて好ましくは32℃未満、特に10℃超~30℃未満、極めて特に15℃超~28℃未満、とりわけ18℃超~26℃未満の出発物質温度を有し、極めてとりわけ、出発物質温度は20~25℃の室温である。
【0015】
ステップ(A)は、好ましくは37℃未満、極めて好ましくは32℃未満、特に10℃超~30℃未満、極めて特に15℃超~28℃未満、とりわけ18℃超~26℃未満の温度で行われ、極めてとりわけ、ステップ(A)は20~25℃の室温で行われる。
【0016】
ステップ(A)における出発物質の固体形態は、出発物質の良好な流動性を補助する。この固体形態は固体粒子からなり、ここで各個々の粒子は、第1のパンチ及びダイにより形成されるオープンキャビティ中に滴下するために十分に小さい。例えば、出発物質の固体形態は粉末である。好ましくは、出発物質は、光散乱により決定したときに15μm超~1000μm未満の、極めて好ましくは18μm超~900μm未満の、特に20μm超~800μm未満の平均粒径を有する。光散乱は、例えば、ミー(Mie)及びフラウンホーファー(Fraunhofer)散乱モデルに基づいて、0.2バールの乾燥分散圧力下で分析される。好ましくは、出発物質は、DIN EN ISO 17892-3により決定したときに300g/L超~950g/L未満の、極めて好ましくは350g/L超~900g/L未満、特に360g/L超~800g/L未満、及び極めて特に370g/L超~750g/L未満のかさ密度を有する。ステップ(A)において、第2のオープンキャビティは、好ましくは出発物質で完全に充填される。依然として幾らかの空気も含まれており、出発物質の固体形態の粒子は所与の容積を完全には満たさないため、幾らかの空気が残りの容積を満たす。
【0017】
出発物質が固体形態の粉末である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0018】
出発物質が、光散乱により決定したときに15μm超~1000μm未満の平均粒径を有する、錠剤の製造方法が好ましい。
【0019】
出発物質が、DIN EN ISO 17892-3により決定したときに300g/L超~950g/L未満のかさ密度を有する、錠剤の製造方法が好ましい。
【0020】
ステップ(B)において、第2のパンチにより第2のオープンキャビティを密閉して第1の密閉キャビティを得ることは、機械的密閉として理解されるが、気密密閉としては理解されない。多くの場合、残りの距離がわずか1/100mmの場合もあるパンチとダイの嵌合にも関わらず、依然として気密密閉は存在しない。従って、空気などの捕捉された気体は、ある程度は、ステップ(B)においては第1の密閉キャビティから、またステップ(C)においては第2の密閉キャビティから逃げることができる。あるいは、捕捉された錠剤中の加圧された気体含有物は、例えば破裂によるか又は制御されない排出によって捕捉された錠剤の取り出し時に崩壊につながり得る。
【0021】
ステップ(B)は、好ましくは37℃未満、極めて好ましくは32℃未満、特に10℃超~30℃未満、極めて特に15℃超~28℃未満、とりわけ18℃超~26℃未満の温度で行われ、極めてとりわけ、ステップ(B)は、20~25℃の室温で行われる。
【0022】
ステップ(C)において、出発物質は冷間圧縮される。「冷間圧縮」は、圧縮操作の間に外部熱が加えられないこと、及び圧縮が実質的に機械的圧力により行われることを意味する。ステップ(C)は、出発物質中への外部熱入力を含まず、特に、出発物質の相転移をもたらし得る外部熱入力を含まない。ダイの中の出発物質は機械的変形を経て、これが出発物質の粒子間の接点の増加をもたらす。これらの接点が結合して粒子間の結束を増加させ、これが出発物質を捕捉された錠剤へと変形する。好ましくは、ステップ(C)における圧縮は、90MPa超~600MPa未満、極めて好ましくは95MPa超~500MPa未満、特に97MPa超~470MPa未満の圧縮圧力で行われる。圧縮圧力は、2つのパンチが互いに向かって相対的に接近し、第2の密閉キャビティを形成することにより構築される。第1のパンチと第2のパンチのうちの少なくとも1つを移動させて第2の密閉キャビティを得ることは、例えば、両パンチが互いに向かって移動する、2つのパンチのうち一方がとどまり、他方のパンチのみがとどまっているパンチに向かって移動する、又は両パンチが同じ方向に移動するが、2つのパンチのうちの1つがより速く移動することによって、より小さな容積を有する第2の密閉キャビティの全体を生じることである。第1のパンチと第2のパンチのうちの少なくとも1つの移動の間に達した第2の密閉キャビティの最小容積は、本質的に錠剤の体積である。ここで「本質的に」とは、圧縮された錠剤の一定の弾性、すなわち、圧縮圧力の除去後の軽微な膨張を指す。好ましくは、ステップ(C)における圧縮温度は、32℃未満、極めて好ましくは10℃超~30℃未満、特に15℃超~28℃未満、極めて特に18℃超~26℃未満であり、とりわけ、圧縮温度は20~25℃の室温である。錠剤がその後に直接取り出され、且つ錠剤温度がその直後に決定される場合、圧縮温度は錠剤の温度と同様である。さらに、2つのパンチ及びダイの温度は、錠剤の製造方法を一定時間実施することにより一定のレベルに達し、例えば、2つのパンチ及びダイを用いて少なくとも40個の錠剤が製造された。
【0023】
ステップ(C)は、好ましくは37℃未満、極めて好ましくは32℃未満、特に10℃超~30℃未満、極めて特に15℃超~28℃未満、とりわけ18℃超~26℃未満の温度で行われ、極めてとりわけ、ステップ(D)は20~25℃の室温で行われる。
【0024】
ステップ(C)における圧縮が、90MPa超~600MPa未満の圧縮圧力で行われる、錠剤の製造方法が好ましい。
【0025】
ステップ(D)において、ステップ(C)で得られた捕捉された錠剤が取り出される。これは、第2の密閉キャビティが開放されていることを必要とする。例えば、第1のパンチと第2のパンチのうちの1つがダイから取り外され、このようしてオープンキャビティをもたらす。好ましくは、他方のパンチは、ダイの中で移動することにより錠剤を排出する。錠剤の錠剤温度は、得られた錠剤の取り出しの直後の錠剤の温度として理解される。好ましくは、ステップ(D)における錠剤温度は、32℃未満、極めて好ましくは10℃超~30℃未満、特に15℃超~28℃未満、極めて特に18℃超~26℃未満であり、とりわけ錠剤温度は20~25℃の室温である。錠剤温度は、錠剤がその後に直接取り出され、錠剤温度がその直後に決定される場合、ステップ(C)における圧縮温度と同様である。さらに、2つのパンチ及びダイの温度は、錠剤の製造方法を一定時間実施することにより一定のレベルに達し、例えば、2つのパンチ及びダイで少なくとも40個の錠剤が製造された。
【0026】
ステップ(D)は、好ましくは37℃未満、極めて好ましくは32℃未満、特に10℃超~30℃未満、極めて特に15℃超~28℃未満、とりわけ18℃超~26℃未満の温度で行われ、極めてとりわけ、ステップ(D)は20~25℃の室温で行われる。
【0027】
圧縮温度及び錠剤温度は、好ましくは32℃未満、極めて好ましくは10℃超~30℃未満、特に15℃超~28℃未満、極めて特に18℃超~26℃未満であり、とりわけ、圧縮温度及び錠剤温度は、20~25℃の室温である。
【0028】
圧縮温度が32℃未満であり且つ錠剤温度が32℃未満である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0029】
ステップ(A)、(B)、(C)及び(D)は、好ましくは37℃未満、極めて好ましくは32℃未満、特に10℃超~30℃未満、極めて特に15℃超~28℃未満、とりわけ18℃超~26℃未満の温度で行われ、極めてとりわけ、ステップ(A)、(B)、(C)及び(D)、ステップ(D)は20~25℃の室温で行われる。
【0030】
ステップ(A)、(B)、(C)及び(D)が37℃未満の温度で行われる、錠剤の製造方法が好ましい。
【0031】
ステップ(A)、(B)、(C)及び(D)は、打錠機、好ましくは偏心打錠機(エキセントリック式打錠機)又は回転式打錠機(ロータリー式打錠機)中で行われる。打錠機は、ダイ、第1のパンチ及び第2のパンチを含む。好ましくは、打錠機は、ダイ、第1のパンチ及び第2のパンチ、並びにステップ(A)において出発物質を第1のオープンキャビティに充填するための供給デバイスを含む。例えば、凹型錠剤用の打錠機が好適である。
【0032】
打錠機が偏心打錠機又は回転式打錠機である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0033】
上記の錠剤の製造方法は、多くの他の冷間圧縮法と比較して著しく少ない微粒子を生成する。得られた錠剤(1つ又は複数)のふるい分けの場合、好ましくはステップ(A)で利用した出発物質の3重量%未満が、錠剤の断面寸法の半分より小さく且つ錠剤の断面寸法の10%より大きな孔を有するシーブを用いた錠剤のふるい分けにより除去される。極めて好ましくは、2重量%未満がふるい分けにより除去され、特に1重量%未満がふるい分けにより除去され、極めて特に0.5重量%未満が除去される。好ましくは、錠剤の製造方法は、得られた錠剤(1つ又は複数)のふるい分けを含まない。
【0034】
錠剤(1つ又は複数)がふるい分けされない、錠剤の製造方法が好ましい。
【0035】
ステップ(D)で得られた錠剤がコーティングされない、錠剤の製造方法が好ましい。
【0036】
出発物質は、37℃且つ101.32KPaで固体であり、これは、出発物質の融解範囲が37℃超且つ101.32KPaで開始することを意味する。好ましくは、出発物質は40℃且つ101.32KPaで固体であり、ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)[= (i-13)]は出発物質の成分として除外され、これは、出発物質の融解範囲が40℃超で開始することを意味する。極めて好ましくは、出発物質は43℃且つ101.32KPaで固体であり、ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4) [= (i-13)]は出発物質の成分として除外され、これは、出発物質の融解範囲が43℃超で開始することを意味する。特に、出発物質は46℃且つ101.32KPaで固体であり、ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4) [= (i-13)]は出発物質の成分として除外され、これは、融解範囲が46℃超で開始することを意味する。
【0037】
一次ポリマー安定化剤は、ポリマー中で、短期加工安定化剤として、長期熱安定化剤として、又はUV光安定化剤として機能する。
【0038】
トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4) [= (i-1)]は、以下に示され、
【0039】
【化1】
180~183℃の融解範囲を有し、例えば、Irgafos 168(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、短期加工安定化剤として機能する。
【0040】
ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(別名:3,9-ビス[2,4-ビス(1-メチル-1-フェニル-エチル)フェノキシ]-2,4,8,10-テトラオキサ-3,9-ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン)(CAS-No. 154862-43-8)[= (i-2)]は、以下に示され、
【0041】
【化2】
約225℃の融解範囲を有し、例えば、Doverphos S-9228(商標(TM)、Dover Chemicals Corp社から市販)中に含まれている。これは、短期加工安定化剤として機能する。
【0042】
ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(別名: 3,9-ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェノキシ)-2,4,8,10-テトラオキサ-3,9-ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン)(CAS-No. 26741-53-7)[= (i-3)]は、以下に示され、
【0043】
【化3】
約160℃の融解範囲を有し、例えば、Irgaphos 126(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、短期加工安定化剤として機能する。
【0044】
テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)[= (i-4)]は、以下に示され、
【0045】
【化4】
110~125℃の融解範囲を有し、例えば、Irganox 1010(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0046】
3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)[= (i-5)]は、以下に示され、
【0047】
【化5】
50~55℃の融解範囲を有し、例えば、Irganox 1076(商標(TM)、BAFS SE社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0048】
3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)[= (i-6)]は、以下に示され、
【0049】
【化6】
156~161℃の融解範囲を有し、例えば、Irganox 1098(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0050】
3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)[= (i-7)]は、以下に示され、
【0051】
【化7】
221~232℃の融解範囲を有し、例えば、Irganox MD 1024(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0052】
2-[2-[2-[3-(3-Tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)[= (i-8)]は、以下に示され、
【0053】
【化8】
約78℃の融解範囲を有し、例えば、Irganox 245(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0054】
4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)[= (i-9)]は、以下に示され、
【0055】
【化9】
241~245℃の融解範囲を有し、例えば、Irganox 1330(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0056】
1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)[= (i-10)]は、以下に示され、
【0057】
【化10】
218~223℃の融解範囲を有し、例えば、Irganox 3114(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0058】
ビス[3,3-ビス(4'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(別名:2-[3,3-ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)ブタノイルオキシ]エチル3,3-ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)ブタノエート)(CAS-No. 32509-66-3)[= (i-11)]は、以下に示され、
【0059】
【化11】
167~171℃の融解範囲を有し、例えば、Hostanox 03(商標(TM)、Clariant Ltd社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0060】
N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)[= (i-12)]は、以下に示され、
【0061】
【化12】
約96℃の融解範囲を有し、例えば、Irgastab FS 042(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、短期加工安定化剤として機能する。
【0062】
ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)[= (i-13)]は、以下に示され、
【0063】
【化13】
38~40℃の融解範囲を有し、例えば、Irganox PS 800(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0064】
オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)[= (i-14)]は、以下に示され、
【0065】
【化14】
64~67℃の融解範囲を有し、例えば、Irganox PS 802(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0066】
ペンタエリスリトールテトラキス[3-ドデシルチオプロピオネート(別名:[3-(3-ドデシルスルファニルプロパノイルオキシ)-2,2-ビス(3-ドデシルスルファニルプロパノイルオキシメチル)プロピル]3-ドデシルスルファニルプロパノエート)(CAS-No. 29598-76-3)[= (i-15)]は、以下に示され、
【0067】
【化15】
46~52℃の融解範囲を有し、例えば、ADK STAB AO-4215(商標(TM)、Adeka社から市販)中に含まれている。これは、長期熱安定化剤として機能する。
【0068】
ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No.52829-07-9)[= (i-16)]は、以下に示され、
【0069】
【化16】
81~85℃の融解範囲を有し、例えば、Tinuvin 770(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0070】
(2-ヒドロキシ-4-オクトキシ-フェニル)-フェニル-メタノン(CAS-No. 1843-05-6)[= (i-17)]は、以下に示され、
【0071】
【化17】
約48℃の融解範囲を有し、例えば、Chimassorb 81(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0072】
2-Tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-フェノール(CAS-No. 3896-11-5)[= (i-18)]は、以下に示され、
【0073】
【化18】
137~140℃の融解範囲を有し、例えば、Tinuvin 326(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0074】
2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキソキシ-フェノール(CAS-No. 147315-50-2)[= (i-19)]は、以下に示され、
【0075】
【化19】
約149℃の融解範囲を有し、例えば、Tinuvin 1577(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0076】
2-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(2-エチルヘキソキシ)フェノール(CAS-No. 204583-39-1)[= (i-20)]は、以下に示され、
【0077】
【化20】
120~130℃の融解範囲を有し、例えば、Tinuvin 1600(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0078】
2-[4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(2-エチルヘキソキシ)-2-ヒドロキシ-プロポキシ]フェノール(CAS-No. 137658-79-8)[= (i-21)]は、以下に示され、
【0079】
【化21】
75~77℃の融解範囲を有し、例えば、Tinuvin 405(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0080】
ブタン二酸、1,4-ジメチルエステル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールとのポリマー(CAS-No. 65447-77-0)[= (i-22)]、この開始モノマーは以下に示され、
【0081】
【化22】
繰り返し単位は以下に示され、
【0082】
【化23】
50~135℃の融解範囲を有し、例えば、Tinuvin 622(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0083】
N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(別名:N6-[3-[[4,6-ビス[ブチル-[1-(シクロヘキソキシ)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]-[2-[[4,6-ビス[ブチル-[1-(シクロヘキソキシ)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]-[3-[[4,6-ビス[ブチル-[1-(シクロヘキソキシ)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル]アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]アミノ]-プロピル]アミノ]エチル]アミノ]プロピル]-N2,N4-ジブチル-N2,N4-ビス[1-(シクロヘキソキシ)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル]-1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン)(CAS-No. 122587-07-9)[= (i-23)]は、以下に示され、
【0084】
【化24】
113~121℃の融解範囲を有する。これは、例えばEP 0309402の実施例68に従って得ることができる。これはUV光安定化剤として機能する。
【0085】
N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(別名1:1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン、N,N'''-1,2-エタンジイルビス[N[3-[[4,6-ビス[ブチル(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]アミノ]プロピル]-N',N''-ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)-;別名2:N6-[3-[[4,6-ビス[ブチル-(1-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]-[2-[[4,6-ビス[ブチル-(1-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]-[3-[[4,6-ビス[ブチル-(1-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]アミノ]プロピル]アミノ]エチル]アミノ]プロピル]-N2,N4-ジブチル-N2,N4-ビス(1-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン)(CAS-No. 106990-43-6)[= (i-24))は、以下に示され、
【0086】
【化25】
115~150℃の融解範囲を有し、例えば、Sabostab UV 119 (商標(TM)、Sabo社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0087】
N,N'-ビス-(2,4-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-N,N'-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)]-1,8-ジアザオクタン(別名:N4-[6-[[4,6-ビス[ブチル-(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2-イル]-(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジル)アミノ]ヘキシル]-N2,N6-ジブチル-N2,N4,N6-トリス(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン)(CAS-No. 1271737-36-0)[= (i-25)]は、139~143℃の融解範囲を有し、WO 2011/029744の実施例2に従って得ることができる。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0088】
ポリ[[6-[ブチル-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 195300-91-5)[= (i-26)]は、120~150℃の融解範囲を有し、EP 0782994 Aの実施例10に従って得ることができる。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0089】
ポリ[[6-[ブチル-(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 297748-93-7)[= (i-27)]は、91~104℃の融解範囲を有し、例えば、WO 2008/003605とその式(I)の化合物の調製に従って得ることができる。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0090】
ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]](CAS-No. 71878-19-8)[= (i-28)]は、以下に示され、
【0091】
【化26】
100~135℃の融解範囲を有し、例えば、Chimassorb 944(商標(TM)、BASF SE社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0092】
テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート(別名:1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル4-ピペリジニル)エステル)(CAS-No. 91788-83-9)[= (i-29)]は、以下に示され、
【0093】
【化27】
65℃より大きな融解範囲を有し、例えば、ADK STAB LA-52(商標(TM)、Adeka社から市販)中に含まれている。これは、UV光安定化剤として機能する。
【0094】
第1のポリマー安定化剤が、
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-3) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-16) ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
又はそれらの混合物
である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0095】
第1のポリマー安定化剤が、
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-3) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
又はそれらの混合物
である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0096】
第1のポリマー安定化剤が、
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
又はそれらの混合物
である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0097】
第1のポリマー安定化剤が、(i-1)、(i-2)、(i-3)、(i-12)又はそれらの混合物である短期加工安定化剤である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0098】
第1のポリマー安定化剤が、(i-4)、(i-5)、(i-6)、(i-7)、(i-8)、(i-9)、(i-10)、(i-11)、(i-13)、(i-14)、(i-15)又はそれらの混合物である長期熱安定化剤である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0099】
第1のポリマー安定化剤が、(i-16)、(i-17)、(i-18)、(i-19)、(i-20)、(i-21)、(i-22)、(i-23)、(i-24)、(i-25)、(i-26)、(i-27)、(i-28)、(i-29)又はそれらの混合物であるUV光安定化剤である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0100】
第1のポリマー安定化剤が、フェノール性ヒドロキシ基を有し且つ(i-17)、(i-18)、(i-19)、(i-20)、(i-21)又はそれらの混合物であるUV光安定化剤である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0101】
第1のポリマー安定化剤が、ヒンダードアミンを有し且つ(i-16)、(i-22)、(i-23)、(i-24)、(i-25)、(i-26)、(i-27)、(i-28)、(i-29)又はそれらの混合物であるUV光安定化剤である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0102】
第1のポリマー安定化剤が、(i-1)、(i-2)、(i-3)、(i-4)、(i-5)、(i-6)、(i-7)、(i-8)、(i-9)、(i-10)、(i-11)、(i-12)、(i-13)、(i-14)、(i-15)、(i-16)、(i-17)、(i-18)、(i-19)、(i-20)、(i-21)、(i-23)、(i-24)、(i-25)、(i-29)又はそれらの混合物である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0103】
第1のポリマー安定化剤が、(i-1)、(i-2)、(i-3)、(i-4)、(i-5)、(i-6)、(i-7)、(i-8)、(i-9)、(i-10)、(i-11)、(i-12)、(i-13)、(i-14)、(i-15)、(i-16)、(i-17)、(i-18)、(i-19)、(i-20)、(i-21)、(i-22)、(i-23)、(i-24)、(i-28)、(i-29)又はそれらの混合物である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0104】
第1のポリマー安定化剤が、(i-1)、(i-2)、(i-3)、(i-4)、(i-5)、(i-6)、(i-7)、(i-8)、(i-9)、(i-10)、(i-11)、(i-12)、(i-13)、(i-14)、(i-15)、(i-16)、(i-17)、(i-18)、(i-19)、(i-20)、(i-21)、(i-23)、(i-24)、(i-29)又はそれらの混合物である、錠剤の製造方法が好ましい。
【0105】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して3重量%未満の、第1の一次ポリマー安定化剤である(i-22)、(i-26)、(i-27)及び(i-28)とは異なるポリマー成分を含む、錠剤の製造方法が好ましい。極めて好ましいのは2重量%未満のポリマー成分であり、特に好ましいのは1重量%未満のポリマー成分であり、極めて特に好ましいのは0重量%のポリマー成分である。
【0106】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して9重量%未満の、14個超の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を含む分子であり、且つ第1の一次ポリマー安定化剤である(i-5)、(i-12)及び(i-14)並びに二次ポリマー安定化剤であるステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウムとは異なる結合剤を含む、錠剤の製造方法が好ましい。極めて好ましいのは、5重量%未満の結合剤であり、特に好ましいのは3重量%未満の結合剤であり、極めて特に好ましいのは1重量%未満の結合剤であり、とりわけ好ましいのは0重量%の結合剤である。
【0107】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して1重量%未満の、極めて好ましくは0.1重量%未満のマイクロセルロースを含む錠剤の製造方法が好ましく、特に好ましくは、さらなる成分(iv)はマイクロセルロースを含まない。
【0108】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して1重量%未満の、極めて好ましくは0.1重量%未満の炭水化物を含む錠剤の製造方法が好ましく、特に好ましくは、さらなる成分(iv)は炭水化物を含まない。
【0109】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して1重量%未満の、極めて好ましくは0.1重量%未満のSiO2を含む錠剤の製造方法が好ましく、特に好ましくは、さらなる成分(iv)はSiO2を含まない。
【0110】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して1重量%未満の、極めて好ましくは0.1重量%未満のシリコン(ケイ素)含有物質を含む錠剤の製造方法が好ましく、特に好ましくは、さらなる成分(iv)はシリコン含有物質を含まない。
【0111】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して1重量%未満の、極めて好ましくは0.1重量%未満の無機物質を含む錠剤の製造方法が好ましく、特に好ましくは、さらなる成分(iv)は無機物質を含まない。
【0112】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して1重量%未満の、極めて好ましくは0.1重量%未満のイオン性塩を含む錠剤の製造方法が好ましく、特に好ましくは、さらなる成分(iv)はイオン性塩を含まない。
【0113】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して1重量%未満の、極めて好ましくは0.1重量%未満の、430nm超の光吸収極大を有する着色剤を含む錠剤の製造方法が好ましく、特に好ましくは、さらなる成分(iv)は、430nm超の光吸収極大を有する着色剤を含まない。
【0114】
二次ポリマー安定化剤(ii)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して0~29重量%の量で含まれる、錠剤の製造方法が好ましい。0~20重量%の量が極めて好ましく、0~15重量%の量が特に好ましく、0~10重量%の量が極めて特に好ましく、0~5重量%の量がとりわけ好ましく、0重量%の量が極めてとりわけ好ましい。
【0115】
第3のポリマー安定化剤(iii)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して0~25重量%の量で含まれる、錠剤の製造方法が好ましい。0~20重量%の量が極めて好ましく、0~15重量%の量が特に好ましく、0~10重量%の量が極めて特に好ましく、0~5重量%の量がとりわけ好ましく、0重量%の量が極めてとりわけ好ましい。
【0116】
さらなる成分(iv)が、37℃且つ101.32KPaで液体である成分(上記成分の融解範囲が37℃未満且つ101.32KPaで開始することを意味する)を含まない錠剤の製造方法が好ましい。極めて好ましくは、さらなる成分(iv)は、40℃且つ101.32KPaで液体である成分(上記成分の融解範囲が40℃未満で開始することを意味する)を含まない。特に好ましくは、さらなる成分(iv)は、43℃且つ101.32KPaで液体である成分(上記成分の融解範囲が43℃未満で開始することを意味する)を含まない。極めて特に好ましくは、上記成分は、46℃且つ101.32KPaで液体である成分(上記成分の融解範囲が46℃未満で開始することを意味する)を含まない。
【0117】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して0~9重量%の量で含まれる錠剤の製造方法が好ましい。0~7重量%のさらなる成分(iv)の量が極めて好ましく、0~5重量%のさらなる成分(iv)の量が特に好ましく、0~3重量%のさらなる成分(iv)の量が極めて特に好ましく、0~1重量%のさらなる成分(iv)の量がとりわけ好ましく、0重量%のさらなる成分(iv)が極めてとりわけ好ましい。
【0118】
錠剤の断面寸法は、錠剤の2点間で可能な最長距離である。例えば、錠剤の幾何学的形状が球状である場合、錠剤の断面寸法は球の直径である。例えば、錠剤の幾何学的形状が立方体である場合、錠剤の断面寸法は、立方体の対角線(space diagonal)である。例えば、錠剤の幾何学的形状が4面体である場合、錠剤の断面寸法は4面体の辺長である。
【0119】
錠剤の所与の重量は、錠剤の密度及び錠剤の幾何学的形状に応じて様々な断面寸法を可能とする。幾何学的形状としての球は、所与の重量に対して最も低い断面寸法を提供するが、比較的小さな円の直径及び比較的大きな高さ、すなわち棒状のボディを有する円柱は極めて大きな断面寸法を可能とする。従って、特定の出発物質及びその圧縮の程度は、錠剤の密度を提供し、これが、特定の重量に対して、錠剤の幾何学的形状に応じた様々な錠剤の断面寸法を可能とする。しかしながら、一定の範囲内の断面寸法のさらなる条件は、可能な幾何学的形状を限定する。特定の重量範囲内及び特定の断面寸法範囲内に入る錠剤についての条件はいずれも、互いに無関係に満たされなければならない。
【0120】
重すぎる錠剤は、ポリマー中に正確に添加することが難しい。好ましくは、錠剤は、35mg超~300mg未満、極めて好ましくは55mg超~200mg未満、特に65mg超~170mg未満、極めて特に65mg超~150mg未満の重量を有する。
【0121】
大きすぎる錠剤もまた、ポリマー中に正確に添加することが難しい。好ましくは、錠剤は、4mm超~15mm未満、極めて好ましくは5mm超~13mm未満、特に6mm超~12mm未満、極めて特に7mm超~11mm未満、とりわけ7mm超~10mm未満の断面寸法を有する。
【0122】
錠剤が、55mg超~200mg未満の重量及び4mm超~15mm未満の断面寸法を有する、錠剤の製造方法が好ましい。
【0123】
鋭い頂点又は鋭いエッジを有する幾何学的形状を有する錠剤は、それほど鋭くない頂点若しくはそれほど鋭くないエッジを有するか又は鋭い頂点若しくは鋭いエッジを有さない幾何学的形状を有する錠剤よりも脆弱である。好ましくは、錠剤は幾何学的形状を有し、この形状に角が存在する場合、各角は錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各角は凸状に丸く、この形状にエッジが存在する場合、各エッジは錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各エッジは凸状に丸く、頂点又はエッジがエンボス溝に由来する場合は除外される。本明細書中「凸状に丸い」とは、外囲から錠剤上を見た場合に凸状に丸いと理解される。従って、錠剤の内側から見た場合は凹型形状が見えるであろう。エンボス溝、例えば分割溝又はエンボスサインは除外され、すなわち考慮されない。錠剤の製造方法の実際の実施に由来する錠剤の不完全性、すなわち意図された錠剤の幾何学的形状に由来しない錠剤の不完全性もまた除外され、すなわち考慮されない。錠剤の内側に向いた90°未満又は90°の初期角度を有する頂点又はエッジは、回避されるべき頂点又はエッジを凸状に丸くすることにより、すなわち、凸状に丸い新たな頂点又は凸状に丸い新たなエッジを生成することにより回避することができる。錠剤の内側に向いた90°未満又は90°の初期角度を有する頂点又はエッジは、回避されるべき頂点又はエッジにおけるファセット(切子面(facet))により、すなわち、カットにより錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有する2つの新たな頂点又は3つの新たなエッジを生成することによって回避することができる。例えば、上面視において丸い錠剤は、側面視において、丸いか、楕円形であるか、凸状に丸い頂点を有する矩形であるか、ファセット化されたエッジを有する矩形であるか、又は互いに向かい合う辺としての同じ長さの2つの平行線と互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線(= 両凸)とからなる。例えば、上面視において楕円形である錠剤は、側面視において、丸いか、楕円形であるか、凸状に丸い頂点を有する矩形であるか、ファセット化されたエッジを有する矩形であるか、又は互いに向かい合う辺としての同じ長さの2つの平行線と互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線(= 両凸)とからなる。例えば、上面視において凸状に丸い頂点を有する矩形又はファセット化されたエッジを有する矩形である錠剤は、側面視において、凸状に丸い頂点を有する矩形又はファセット化されたエッジを有する矩形である。上面視又は側面視において単なる矩形である錠剤は、全ての角度が90°より大きいか又は凸状に丸いという上述の条件を満たさない。極めて好ましくは、錠剤は幾何学的形状を有し、この形状に角が存在する場合、各角は凸状に丸く、この形状にエッジが存在する場合、各エッジは凸状に丸く、頂点又はエッジがエンボス溝に由来する場合は除かれる。好ましくは、錠剤は、上面視において丸い幾何学的形状を有する。極めて好ましくは、錠剤は、上面視において丸く、且つ側面視において、丸いか、楕円形であるか、凸状に丸い頂点を有する矩形であるか、ファセット化されたエッジを有する矩形であるか、又は互いに向かい合う辺としての同じ長さの2つの平行線と互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線とからなる幾何学的形状を有する。特に、錠剤は、上面視において丸く、且つ側面視において、丸いか、凸状に丸い頂点を有する矩形であるか、ファセット化されたエッジを有する矩形であるか、又は互いに向かい合う辺としての同じ長さの2つの平行線と互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線とからなる幾何学的形状を有する。極めて特に、錠剤は、上面視において丸く、且つ側面視において、凸状に丸い頂点を有する矩形であるか、ファセット化されたエッジを有する矩形であるか、又は互いに向かい合う辺としての同じ長さの2つの平行線と互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線とからなる幾何学的形状を有する。とりわけ、錠剤は、上面視において丸く、且つ側面視において、凸状に丸い頂点を有する矩形であるか、又は互いに向かい合う辺としての同じ長さの2つの平行線と互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線とからなる幾何学的形状を有する。極めてとりわけ、錠剤は、上面視において丸く、且つ側面視において、互いに向かい合う辺としての同じ長さの2つの平行線と互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線とからなる、幾何学的形状を有する。好ましくは、錠剤は、4つ以下のエンボス溝、極めて好ましくは3つ以下のエンボス溝、特に2つ以下のエンボス溝、極めて特に1つ以下のエンボス溝を有し、とりわけ、錠剤はエンボス溝を含まない。好ましくは、錠剤はエンボスサインを含まない。
【0124】
錠剤が幾何学的形状を有し、この形状に角が存在する場合、各角は錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各角は凸状に丸く、この形状にエッジが存在する場合、各エッジは錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各エッジは凸状に丸く、角又はエッジがエンボス溝に由来する場合を除く、錠剤の製造方法が好ましい。
【0125】
錠剤が幾何学的形状を有し、この形状に角が存在する場合、各角は凸状に丸く、この形状にエッジが存在する場合、各エッジは凸状に丸く、角又はエッジがエンボス溝に由来する場合を除く、錠剤の製造方法が好ましい。
【0126】
錠剤が上面視において丸い幾何学的形状を有する、錠剤の製造方法が好ましい。
【0127】
錠剤が、上面視において丸く、且つ側面視において、丸いか、楕円形であるか、凸状に丸い頂点を有する矩形であるか、ファセット化されたエッジを有する矩形であるか、又は互いに向かい合う辺としての同じ長さの2つの平行線と互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線とからなる幾何学的形状を有する、錠剤の製造方法が好ましい。
【0128】
錠剤の幾何学的形状は、パンチ及びダイの幾何学的形状の好適な選択によって得られる。例えば、上面視において丸く、且つ側面視において互いに向かい合う辺としての2つの平行線と互いに向かい合う辺としての2つの凸曲線(= 両凸)とからなる錠剤については、第1のパンチ及び第2のパンチがそれぞれ丸型及び凹型であり、並びにダイが丸型である。錠剤の仕上げ面は、パンチ及びダイのデザインを反映する。
【0129】
均一な錠剤は、幾つかの利点を有する。上面視において丸い幾何学的形状を有する錠剤については、断面寸法に加えて、円の直径(d)及び高さ(h)が存在する。この高さは幾何学的形状の回転軸に沿う一端から他端までであり、可能な最大の円は高さに対して垂直に位置し、回転軸中にその中心を有する。この最大可能円は直径を有し、これは本明細書中「円の直径」である。円の直径(d)と高さ(h)との間の比は、上面視において丸い幾何学的形状の均一性についての指標である。円の直径が回転軸中の高さの中間に中心を有する円において達成される場合、さらに優れた均一性の指標が提供される。好ましくは、上面視からは丸い幾何学的形状についての円の直径(d)と高さ(h)との間の比は、0.7~2.5、極めて好ましくは0.8~2.0、特に0.9~1.6、極めて特に0.9~1.3、とりわけ0.9~1.1である。比1は、例えば、球を示す。好ましくは、上面視からは丸く、円の直径が高さの中間にある幾何学的形状についての円の直径(d)と高さ(h)との間の比は、0.7~2.5、極めて好ましくは0.8~2.0、特に0.9~1.6、極めて特に0.9~1.3、とりわけ好ましくは0.9~1.1である。例えば、上面視において丸く、円の直径5mmを有する幾何学的形状を有する錠剤は、円の直径(d)と高さ(h)との間の比が0.7~2.5で、高さ7mm~2.5mmを有する。例えば、上面視において丸く、6mmの円の直径を有する幾何学的形状を有する錠剤は、円の直径(d)と高さ(h)との間の比が0.7~2.5で、高さ8.6mm~2.4mmを有する。
【0130】
より均一な錠剤は、ポリマーに添加する前の保存及び輸送中の錠剤の崩壊又は微粒子の発生の防止に役立つ。円の直径が高さの2倍超である場合、錠剤は、安定性が低くなるという危険性がある。円の直径が高さの半分未満である場合、錠剤は、第2の密閉キャビティの開放のステップにおいて、圧縮された出発物質の脱気により引き起こされるキャッピングを経る可能性がある。さらに、円の直径が高さの半分未満である場合、比較的細長い幾何学的形状を有する錠剤が得られる。比較的細長い幾何学的形状は、ポリマーがペレットの形態で存在する錠剤-ポリマー混合物においてあまり好ましくない可能性がある。この錠剤-ポリマー混合物の輸送中、例えば、錠剤-ポリマー混合物を120~340℃の範囲内の温度に曝露する前の機械的撹拌下での圧送による輸送中、又は輸送中に振動に曝される容器中での錠剤-ポリマー混合物の輸送の間、比較的細長い幾何学的形状を有する錠剤は、より均一な幾何学的形状を有する錠剤よりも分離する傾向があり得る。好ましくは、錠剤は、安定化されるポリマーのペレットと同様の断面寸法を有する。
【0131】
錠剤の製造方法、出発物質及び錠剤についての上記の定義及び好ましい例は、錠剤の製造方法について記載されている。これらの定義及び好ましい例は、本発明のさらなる実施形態にも当てはまる。
【0132】
本発明のさらなる実施形態は、37℃且つ101.32KPaで固体であり、以下のもの
(i) 60~100重量%の、以下のものである第1のポリマー安定化剤
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-2) ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 154862-43-8)、
(i-3) ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 26741-53-7)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 3268-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-11) ビス[3,3-ビス(4'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(CAS-No. 32509-66-3)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-15) ペンタエリスリトールテトラキス[3-ドデシルチオプロプリオネート](CAS-No. 29598-76-3)、
(i-16) ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
(i-17) (2-ヒドロキシ-4-オクトキシ-フェニル)-フェニル-メタノン(CAS-No. 1843-05-6)、
(i-18) 2-tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-フェノール(CAS-No. 3896-11-5)、
(i-19) 2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキソキシ-フェノール(CAS-No. 147315-50-2)、
(i-20) 2-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(2-エチルヘキソキシ)フェノール(CAS-No. 204583-39-1)、
(i-21) 2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(2-エチルヘキソキシ)-2-ヒドロキシ-プロポキシ]フェノール(CAS-No. 137658-79-8)、
(i-22) ブタン二酸、1,4-ジメチルエステル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールとのポリマー(CAS-No. 65447-77-0)、
(i-23) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 122587-07-9)、
(i-24) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 106990-43-6)、
(i-25) N,N'-ビス-(2,4-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-N,N'-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)]-1,8-ジアザオクタン(CAS-No. 1271737-36-0)、
(i-26) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 195300-91-5)、
(i-27) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 297748-93-7)、
(i-28) ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]](CAS-No. 71878-19-8)、
(i-29) テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート(CAS-No. 91788-83-9)、
又はそれらの混合物、
(ii) 0~40重量%の、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム又はそれらの混合物である第2のポリマー安定化剤、
(iii) 0~34重量%の、酸化亜鉛、ヒドロタルサイト、安息香酸ナトリウム又はそれらの混合物である第3のポリマー安定化剤、
(iv) 0~20重量%の、第1のポリマー安定化剤、第2のポリマー安定化剤及び第3のポリマー安定化剤とは異なるさらなる成分、
からなる錠剤であって、
ここで成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100重量%であり、
錠剤は20mg超~330mg未満の重量及び3mm超~18mm未満の断面寸法を有する、
上記錠剤である。
【0133】
錠剤が幾何学的形状を有し、この形状に角が存在する場合、各角は錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各角は凸状に丸く、この形状にエッジが存在する場合、各エッジは錠剤の内側に向いた90°超の角度のみを有するか又は各エッジは凸状に丸く、角又はエッジがエンボス溝に由来する場合を除く、錠剤が好ましい。
【0134】
第1のポリマー安定化剤が、
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-16) ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
又はそれらの混合物
である錠剤が好ましい。
【0135】
第1のポリマー安定化剤が、
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-16) ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
又はそれらの混合物
である錠剤が好ましい。
【0136】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して3重量%未満の、第1の一次ポリマー安定化剤である(i-22)、(i-26)、(i-27)及び(i-28)とは異なるポリマー成分を含む錠剤が好ましい。
【0137】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して9重量%未満の、14個超の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基を含む分子であり、且つ第1の一次ポリマー安定化剤である(i-5)、(i-12)及び(i-14)並びに二次ポリマー安定化剤であるステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウムとは異なる結合剤を含む錠剤が好ましい。
【0138】
二次ポリマー安定化剤(ii)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して0~29重量%の量で含まれる錠剤が好ましい。
【0139】
さらなる成分(iv)が、100重量%である成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計に対して0~9重量%の量で含まれる錠剤が好ましい。
【0140】
錠剤が、55mg超~200mg未満の重量及び4mm超~15mm未満の断面寸法を有する錠剤が好ましい。
【0141】
本発明のさらなる実施形態は、安定化ポリマーの製造方法であって、以下のステップ:
(AP) 錠剤をポリマーに添加し、錠剤-ポリマー混合物を得るステップ、
(BP) 上記錠剤-ポリマー混合物を、機械的撹拌下で120~340℃の範囲内の温度に曝露し、安定化ポリマーを得るステップ、
を含み、
ここで上記ポリマーは、ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物であり、
上記錠剤は、37℃且つ101.32KPaで固体であり、以下のもの
(i) 60~100重量%の、以下のものである第1のポリマー安定化剤
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-2) ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 154862-43-8)、
(i-3) ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 26741-53-7)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 3268-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-11) ビス[3,3-ビス(4'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(CAS-No. 32509-66-3)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-15) ペンタエリスリトールテトラキス[3-ドデシルチオプロプリオネート](CAS-No. 29598-76-3)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
(i-17) (2-ヒドロキシ-4-オクトキシ-フェニル)-フェニル-メタノン(CAS-No. 1843-05-6)、
(i-18) 2-tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-フェノール(CAS-No. 3896-11-5)、
(i-19) 2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキソキシ-フェノール(CAS-No. 147315-50-2)、
(i-20) 2-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(2-エチルヘキソキシ)フェノール(CAS-No. 204583-39-1)、
(i-21) 2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(2-エチルヘキソキシ)-2-ヒドロキシ-プロポキシ]フェノール(CAS-No. 137658-79-8)、
(i-22) ブタン二酸、1,4-ジメチルエステル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールとのポリマー(CAS-No. 65447-77-0)、
(i-23) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 122587-07-9)、
(i-24) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 106990-43-6)、
(i-25) N,N'-ビス-(2,4-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-N,N'-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)]-1,8-ジアザオクタン(CAS-No. 1271737-36-0)、
(i-26) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 195300-91-5)、
(i-27) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 297748-93-7)、
(i-28) ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]](CAS-No. 71878-19-8)、
(i-29) テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート(CAS-No. 91788-83-9)、
又はそれらの混合物、
(ii) 0~40重量%の、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム又はそれらの混合物である第2のポリマー安定化剤、
(iii) 0~34重量%の、酸化亜鉛、ヒドロタルサイト、安息香酸ナトリウム又はそれらの混合物である第3のポリマー安定化剤、
(iv) 0~20重量%の、第1のポリマー安定化剤、第2のポリマー安定化剤及び第3のポリマー安定化剤とは異なるさらなる成分
からなり、
ここで成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100重量%であり、
上記錠剤は20mg超~330mg未満の重量及び3mm超~18mm未満の断面寸法を有する、
上記方法である。
【0142】
ステップ(AP)において、錠剤が大きくなると、原理上、ポリマーに添加し、ブレンドし、分散させるのが難しくなる。
【0143】
ステップ(BP)において、錠剤成分は、機械的撹拌下、安定化されるポリマー中で均一に分散及び/又は溶解される。これは、錠剤-ポリマー混合物の熱曝露によって補助され、一方ではポリマーの粘性の低下を、他方では、成分の各融解範囲に達した場合、錠剤成分の融解をもたらす。好ましくは、ステップ(BP)における温度は、135℃~330℃、極めて好ましくは150℃~310℃、特に180℃~300℃、極めて特に190℃~290℃、とりわけ200℃~280℃、極めてとりわけ210℃~260℃の範囲内である。
【0144】
ポリオレフィンは、例えば以下のものである:
1. モノオレフィン及びジオレフィンのホモポリマー、例えば、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリ-ブタ-1-エン、ポリ-4-メチルペンタ-1-エン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレン又はポリブタジエン、並びにシクロオレフィンのポリマー、例えばシクロペンテン又はノルボルネンのポリマー、ポリエチレン、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、又はそれらの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレンの混合物、ポリプロピレンとポリエチレンの混合物(例えばPP/HDPE、PP/LDPE)又は異なる種類のポリエチレンの混合物(例えばLDPE/HDPE)。
【0145】
2. モノオレフィン又はジオレフィンの、互いとのコポリマー又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えば、エチレン/プロピレンコポリマー、プロピレン/ブタ-1-エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブタ-1-エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー、例えばCOCのようなエチレン/ノルボルネン、1-オレフィンがin-situで生成されるエチレン/1-オレフィンコポリマー;プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はエチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(イオノマー)、並びにエチレンとプロピレン及びジエン(例えば、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデン-ノルボルネン)とのターポリマー:及びかかるコポリマーの互いとの混合物、又は他のポリオレフィンとの混合物、例えば ポリプロピレン/エチレン-プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン-酢酸ビニルコポリマー(EVA)、又はLDPE/エチレン-アクリル酸コポリマー(EAA)。
【0146】
モノオレフィンのポリオレフィン、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンは様々な方法で調製することが可能であり、とりわけ以下の方法によって調製することができる:
a) (通常は高圧下及び高温での)ラジカル重合
b) 通常は周期表の4族、5族、6族(例えばクロム)又は7族の1種以上の金属を含む触媒を用いる触媒的重合。これらの金属は、通常は1つ以上の配位子、典型的には、π(pi)配位していてもよく、又はσ(sigma)配位していてもよい、酸化物、ハロゲン化物、アルコラート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は、遊離形態であってもよく、又は基質上に、典型的には活性化された塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミナ又はシリコン酸化物上に固定されていてもよい。これらの触媒は、重合媒体中で可溶性であってもよく、又は不溶性であってもよい。触媒は、重合において単独で使用することも可能であり、又はさらなる活性化剤、典型的には金属アルキル、金属水素化物、金属アルキルハロゲン化物、金属アルキル酸化物又は金属アルキルオキサン(前記金属は周期表の1族、2族及び/又は3族の元素である)を使用してもよい。活性化剤は、さらなるエステル基、エーテル基、アミン基又はシリルエーテル基で好都合に修飾されていてもよい。これらの触媒系は、通常、フィリップス(Phillips)触媒、スタンダードオイルインディアナ(Standard Oil Indiana)触媒、チーグラー(・ナッタ)(Ziegler(-Natta))触媒、TNZ(DuPont社)触媒、メタロセン触媒又は単一部位触媒(SSC)と呼ばれる。
【0147】
ポリスチレンは、例えば以下のものである:
1. スチレンのホモポリマー。
【0148】
2. スチレンと、例えばエチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、マレイン酸無水物、マレイミド、酢酸ビニル、アクリル酸誘導体及びそれらの混合物であるコモノマーとのコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート、スチレンとコモノマーとのブロックコポリマー、例えばスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレン。
【0149】
3. スチレンのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエン上のスチレン、ポリブタジエン-スチレン又はポリブタジエン-アクリロニトリルコポリマー上のスチレン、ポリブタジエン上のスチレン及びアクリロニトリル、ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート、ポリブタジエン上のスチレン及びマレイン酸無水物、ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及びマレイミド、ポリブタジエン上のスチレン及びマレイミド、ポリブタジエン上のスチレン及びメチルアクリレート以外のアルキルアクリレート又はメタクリレート、エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル、ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレート上のスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル。
【0150】
ポリオレフィンのコポリマーにおいては、少なくとも2つの異なるモノマーが共重合体化される。ポリマー化オレフィンモノマーの重量含有量が全ポリマー化モノマーの重量に対して50%超であるポリオレフィンのコポリマーが好ましい。ポリスチレンのコポリマーにおいて、少なくとも2つの異なるモノマーが共重合体化されるか、又は1つのモノマーが、ポリマー化された少なくとも異なるモノマー上にグラフト化される。ポリマー化又はグラフト化されたスチレンの重量含有量が、全てのポリマー化又はグラフト化されたモノマーの重量に対して50%超であるポリスチレンのコポリマーが好ましい。
【0151】
好ましくは、ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物であるポリマーは熱可塑性であり、すなわち高温で、例えば120℃~340℃、とりわけ135℃~330℃の範囲内の温度で新たな形に成形することができる。
【0152】
ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物であるポリマーは、酸化的分解、熱的分解又は光誘導性分解の影響を受けやすい。
【0153】
ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物であるポリマーに添加される錠剤の量は、特定のポリマー及び酸化的分解、熱的分解又は光誘導性分解に対する所望の保護の程度によって変動する。好ましくは、重量%での錠剤の量は、ポリマーの重量に対して0.01~5重量%、極めて好ましくは0.02~3重量%、特に0.04~2重量%、極めて特に0.05~1重量%、とりわけ0.08~0.8重量%、及び極めてとりわけ0.1~0.4重量%である。
【0154】
ステップ(BP)が押出機又は共混錬機中で行われる、安定化ポリマーの製造方法が好ましい。
【0155】
ステップ(AP)において、錠剤は、既に120~340℃の範囲内のポリマー温度を有するポリマーに添加することができる。例えば、錠剤は、押出機又は共混錬機中で予め温められたポリマーに添加される。例えば、錠剤は、例えば押出機である供給機(フィーダー)により、既に温かく粘性の安定化されるポリマー中に導入される。従って、錠剤-ポリマー混合物はすぐに120~340℃の範囲内のポリマー温度の温度を有し、錠剤は崩壊し始める。
【0156】
ステップ(AP)において錠剤が添加されるポリマーが120~340℃の範囲内のポリマー温度を有する、安定化ポリマーの製造方法が好ましい。
【0157】
ステップ(AP)において、錠剤は、37℃未満のポリマー温度を有するポリマーに添加することができる。ポリマーがペレットの形態で存在する場合、成分(a)の錠剤と、成分(b)のポリマーペレットを含む錠剤-ポリマー混合物が生成される。ポリマーのペレットは、例えば、円柱状の幾何学的形状を有し、例えば、押出された温かいポリマーストランドの熱間切断、その後の水クエンチにおける冷却によって得られる。ポリマーのペレットは、理想的には錠剤と同じ重量、錠剤と同じ断面寸法、及び錠剤のうちの1つに関連する幾何学的形状を有する。ペレットの平均値と個別のペレットの値との間の差は、適用されるポリマーペレットの製造方法と、その結果生じるポリマーペレットの多分散値によって決まる。好ましくは、ステップ(AP)におけるポリマーはペレットとして存在し、ここで上記ペレットは、20mg超~330mg未満の平均ペレット重量を有し、且つ3mm超~18mm未満の平均ペレット断面寸法を有する。ペレットの平均値と個別のペレットとの間の差は、適用されるポリマーペレットの製造方法、例えば得られたポリマーペレットの多分散性によって決まる。極めて好ましくは、ステップ(AP)におけるポリマーはペレットとして存在し、ここで上記ペレットは、22mg超~200mg未満の平均ペレット重量、及び4mm超~15mm未満の平均ペレット断面寸法を有する。ポリマーがペレットの形態であるステップ(AP)において得られる錠剤-ポリマー混合物は、ステップ(BP)とは無関係に調製及び保存するか、又はステップ(BP)の前に直接調製することができる。
【0158】
大きすぎるポリマーペレットもまた、ポリマーに正確に添加することが難しい。好ましくは、平均ポリマーペレットは、4mm超~15mm未満、極めて好ましくは5mm超~13mm未満、特に6mm超~12mm未満、極めて特に7mm超~11mm未満、とりわけ7mm超~10mm未満のペレット断面寸法を有する。
【0159】
ステップ(AP)におけるポリマーが、22mg超~200mg未満の平均ペレット重量及び4mm超~15mm未満の平均ペレット断面寸法を有するペレットとして存在する、安定化ポリマーの製造方法が好ましい。
【0160】
ステップ(AP)において錠剤が添加されるポリマーがペレットの形態で存在し、37℃未満のポリマー温度を有する、安定化ポリマーの製造方法が好ましい。
【0161】
安定化ポリマーの製造方法又はそれへの適用方法について記載されている定義及び好ましい例は、本発明のさらなる実施形態にも当てはまる。
【0162】
本発明のさらなる実施形態は、以下の成分
(a) 37℃且つ101.32KPaで固体であり、以下のもの
(i) 60~100重量%の、以下のものである第1のポリマー安定化剤
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-2) ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 154862-43-8)、
(i-3) ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 26741-53-7)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 3268-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-11) ビス[3,3-ビス(4'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(CAS-No. 32509-66-3)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-15) ペンタエリスリトールテトラキス[3-ドデシルチオプロプリオネート](CAS-No. 29598-76-3)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
(i-17) (2-ヒドロキシ-4-オクトキシ-フェニル)-フェニル-メタノン(CAS-No. 1843-05-6)、
(i-18) 2-tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-フェノール(CAS-No. 3896-11-5)、
(i-19) 2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキソキシ-フェノール(CAS-No. 147315-50-2)、
(i-20) 2-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(2-エチルヘキソキシ)フェノール(CAS-No. 204583-39-1)、
(i-21) 2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(2-エチルヘキソキシ)-2-ヒドロキシ-プロポキシ]フェノール(CAS-No. 137658-79-8)、
(i-22) ブタン二酸、1,4-ジメチルエステル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールとのポリマー(CAS-No. 65447-77-0)、
(i-23) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 122587-07-9)、
(i-24) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 106990-43-6)、
(i-25) N,N'-ビス-(2,4-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-N,N'-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)]-1,8-ジアザオクタン(CAS-No. 1271737-36-0)、
(i-26) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 195300-91-5)、
(i-27) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 297748-93-7)、
(i-28) ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]](CAS-No. 71878-19-8)、
(i-29) テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート(CAS-No. 91788-83-9)、
又はそれらの混合物、
(ii) 0~40重量%の、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム又はそれらの混合物である第2のポリマー安定化剤、
(iii) 0~34重量%の、酸化亜鉛、ヒドロタルサイト、安息香酸ナトリウム又はそれらの混合物である第3のポリマー安定化剤、
(iv) 0~20重量%の、第1のポリマー安定化剤、第2のポリマー安定化剤及び第3のポリマー安定化剤とは異なるさらなる成分
からなる錠剤であって、
ここで成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100重量%であり、
錠剤は20mg超~330mg未満の重量及び3mm超~18mm未満の断面寸法を有する、
上記錠剤、並びに
(b) ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物であるポリマーであって、上記ポリマーがペレットの形態であり、上記ペレットが、20mg超~330mg未満の平均ペレット重量及び3mm超~18mm未満の平均ペレット断面寸法を有するポリマー、
を含み、
ここで成分(a)は成分(b)の量に対して0.01重量%~5重量%の量で含まれる、
錠剤-ポリマー混合物である。
【0163】
本発明のさらなる実施形は、安定化ポリマーの製造における、錠剤のその成分の無塵操作のための使用であって、上記ポリマーが、ポリオレフィン、ポリスチレン又はそれらの混合物であり、錠剤が、37℃且つ101.32KPaで固体であり、以下のもの
(i) 60~100重量%の、以下のものである第1のポリマー安定化剤
(i-1) トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)、
(i-2) ビス(2,4-ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 154862-43-8)、
(i-3) ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(CAS-No. 26741-53-7)、
(i-4) テトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)、
(i-5) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)、
(i-6) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-N-[6-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロパノイルアミノ]ヘキシル]プロパンアミド(CAS-No. 23128-74-7)、
(i-7) 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 3268-78-8)、
(i-8) 2-[2-[2-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノイルオキシ]エトキシ]エトキシ]エチル3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-フェニル)プロパノエート(CAS-No. 36443-68-2)、
(i-9) 4-[[3,5-ビス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)メチル]-2,4,6-トリメチル-フェニル]メチル]-2,6-ジ-tert-ブチル-フェノール(CAS-No. 1709-70-2)、
(i-10) 1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)、
(i-11) ビス[3,3-ビス(4'-ヒドロキシ-3'-tert-ブチルフェニル)ブタン酸]グリコールエステル(CAS-No. 32509-66-3)、
(i-12) N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン(CAS-No. 123250-74-8)、
(i-13) ドデシル3-(3-ドデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 123-28-4)、
(i-14) オクタデシル3-(3-オクタデコキシ-3-オキソ-プロピル)スルファニルプロパノエート(CAS-No. 693-36-7)、
(i-15) ペンタエリスリトールテトラキス[3-ドデシルチオプロプリオネート](CAS-No. 29598-76-3)、
(i-16) ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)、
(i-17) (2-ヒドロキシ-4-オクトキシ-フェニル)-フェニル-メタノン(CAS-No. 1843-05-6)、
(i-18) 2-tert-ブチル-6-(5-クロロベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-フェノール(CAS-No. 3896-11-5)、
(i-19) 2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヘキソキシ-フェノール(CAS-No. 147315-50-2)、
(i-20) 2-[4,6-ビス(4-フェニルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(2-エチルヘキソキシ)フェノール(CAS-No. 204583-39-1)、
(i-21) 2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-[3-(2-エチルヘキソキシ)-2-ヒドロキシ-プロポキシ]フェノール(CAS-No. 137658-79-8)、
(i-22) ブタン二酸、1,4-ジメチルエステル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールとのポリマー(CAS-No. 65447-77-0)、
(i-23) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 122587-07-9)、
(i-24) N,N',N'',N'''-テトラキス-(2,4-ビス[N-(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-1,5,8,12-テトラザドデカン(CAS-No. 106990-43-6)、
(i-25) N,N'-ビス-(2,4-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)-ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル)-N,N'-ビス[N-(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)]-1,8-ジアザオクタン(CAS-No. 1271737-36-0)、
(i-26) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 195300-91-5)、
(i-27) ポリ[[6-[ブチル(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)イミノ]]、α-[[6-[[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]ヘキシル](2,2,6,6-テトラメチル-1-プロポキシ-4-ピペリジニル)アミノ]-ω-[4,6-ビス(ジブチルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2-イル]- (CAS-No. 297748-93-7)、
(i-28) ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]-1,6-ヘキサンジイル[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)イミノ]](CAS-No. 71878-19-8)、
(i-29) テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシレート(CAS-No. 91788-83-9)、
又はそれらの混合物、
(ii) 0~40重量%の、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム又はそれらの混合物である第2のポリマー安定化剤、
(iii) 0~34重量%の、酸化亜鉛、ヒドロタルサイト、安息香酸ナトリウム又はそれらの混合物である第3のポリマー安定化剤、
(iv) 0~20重量%の、第1のポリマー安定化剤、第2のポリマー安定化剤及び第3のポリマー安定化剤とは異なるさらなる成分
からなり、
ここで成分(i)、(ii)、(iii)及び(iv)の合計は100重量%であり、
上記錠剤は20mg超~330mg未満の重量及び3mm超~18mm未満の断面寸法を有する、
上記使用である。
【0164】
以下の実施例は、本発明を限定することなくさらに説明する。パーセント値は、別段に記載されない場合、重量パーセントである。
【実施例
【0165】
A) 特性決定のための方法
平均粒径は、別段に記載されない場合、Malvern Panalytical社製のMastersizer 2000により光散乱を介して決定される。分析は、ミー(Mie)及びフラウンホーファ(Fraunhofer)散乱モデルに基づいて、0.2バールの乾燥分散圧力下で行われる。
【0166】
>0.8mmの粒子を含む材料の粒径も、材料の粗画分に応じて0.1mmから最大4.0mmの範囲内のシーブを有する振動するシーブシェイカー(例えば、Fritsch Analysette a-3振動シーブシェイカーモデル《PRO》)により測定することができる。ふるい時間は1分間、ふるい振幅は1mmである。
【0167】
かさ密度は、DIN EN ISO 17892-3に従って測定される。
【0168】
同一錠剤の錠剤重量(m)、錠剤直径(d)、錠剤高さ(h)及び側面破砕強度(SCS)は、商業的には4イン1錠剤硬度試験装置、すなわち、Pharma Test Apparatebau AG社製のPharmaTest WHT2により特性決定される。錠剤の直径方向圧縮による引張強度(σ)[MPa]は、
σ = 2・SCS・106/π・d・h
に従って計算される。
【0169】
Norner摩耗試験は、振動するシーブシェイカー及びガラスビーズを使用して、試験される剤形を機械的に処理する試験である。最初のふるい分け分析は1分間行われ、その後シーブデッキ上でガラス球を使用しさらなるふるい分けを行って材料に機械的に衝撃を与え、5分後、10分後及び20分後のシーブ画分の変化を測定する。選択されるシーブは、下位から順に200μm、500μm、1mm、1.6mm、2.5mm及び4mmである。使用されるガラス球(Sigmund Lindner GmbH社、P型)は、16mm ± 0.02mm、重量5.36g/ガラス球の、きめ細やかな艶消し表面を有するソーダ石灰ガラス製のガラス球である。
【0170】
試験手順は以下のとおりである:
1. ガラスビーズが入っていないシーブシェイカーに50gのサンプルを入れ、振幅1mmのふるい分けを1分間行う。各シーブトレイ及びシーブパン上で質量を測定する。
【0171】
2. 8個のガラス球をシーブ500μm上に;9個のガラス球をシーブ1.0mm上に、10個のガラス球をシーブ1.6mm上に、また11個のガラス球をシーブ2.5mm上に加える。5分間ふるい分けを継続し、その後各シーブトレイ及びシーブパン上で質量を測定する。
【0172】
3. さらに5分間ふるい分けを継続し、秤量手順を反復する。
【0173】
4. さらに10分間ふるい分けを継続し、秤量手順を反復する。
【0174】
Retsch GmbH社製のRetsch Sieve Shaker AS200をシーブシェイカーとして使用する。
【0175】
総微粒子は、下位プレート、200μmメッシュシーブ及び500μmメッシュシーブから回収される全ての材料の合計である。従って、摩耗圧力下で生成され、500μmメッシュシーブを通り抜けて落ちるサンプルの断片(<500μm)は、微粒子であるとみなされる。20分後の<500μmの粒径画分(重量%)は、試験される剤形の摩耗耐性及び衝撃耐性を決定するための鍵となる結果(Norner値)である。結果の範囲は、「極めて安定」の0%から「極めて不安定」の100%へと変動し得る。
【0176】
示差走査熱量測定(DSC)分析は、20K/分の一定の加熱速度で行われる。
【0177】
ポリマーのメルトフローインデックスは、ISO 1133に従って、Goettfert MI-Robo上で、具体的に記載されたパラメータを用いて測定される。
【0178】
黄色度指数(YI)はDIN 6167に従って測定され、黄色度指数(YI)のデルタEは、DIN 6174に従って測定される。
【0179】
B) 出発物質
SM-1:Irganox 1010
Irganox 1010(商標(TM)、BASF SE社から市販、融解範囲110~125℃)、これは、以下に示されるテトラキス-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオニルオキシメチル]メタン(CAS-No. 6683-19-8)
【0180】
【化28】
を粉末形態で、すなわち643g/Lのかさ密度及び260μmの平均粒径を有する緩いバルク材料の形態で含む。
【0181】
SM-2:Irganox 1076
Irganox 1076(商標(TM)、BASF SE社から市販、融解範囲50~55℃)、これは、以下に示される3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)-プロピオン酸ステアリルエステル(CAS-No. 2082-79-3)
【0182】
【化29】
を粉末形態で、すなわち520g/Lのかさ密度及び748μmの平均粒径を有する緩いバルク材料の形態で含む。
【0183】
SM-3:Irgafos 168
Irgafos 168(商標(TM)、BASF SE社から市販、融解範囲180~183℃)、これは、以下に示されるトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(CAS-No. 31570-04-4)
【0184】
【化30】
を粉末形態で、すなわち467g/Lのかさ密度及び400μmの平均粒径を有する緩いバルク材料の形態で含む。
【0185】
SM-4:Irganox MD 1024
Irganox MD 1024(商標(TM)、BASF SE社から市販、融解範囲221~232℃)、これは、以下に示される3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N'-[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]プロパンヒドラジド(CAS-No. 32687-78-8)
【0186】
【化31】
を粉末形態で、すなわち384g/Lのかさ密度及び46μmの平均粒径を有する緩いバルク材料の形態で含む。
【0187】
SM-5:Irganox 3114
Irganox 3114(商標(TM)、BASF SE社から市販、融解範囲218~223℃)、これは、以下に示される1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(CAS-No. 27676-62-6)
【0188】
【化32】
を粉末形態で、すなわち561g/Lのかさ密度及び82μmの平均粒径を有する緩いバルク材料の形態で含む。
【0189】
SM-6:Tinuvin 770
Tinuvin 770(商標(TM)、BASF SE社から市販、融解範囲81~85℃)、これは、以下に示されるビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)デカンジオエート(CAS-No. 52829-07-9)
【0190】
【化33】
を粉末形態で、すなわち586g/Lのかさ密度及び347μmの平均粒径を有する緩いバルク材料の形態で含む。
【0191】
SM-7:ステアリン酸亜鉛
粉末形態の、すなわち470g/Lのかさ密度及び21μmの平均粒径を有する緩いバルク材料の形態のステアリン酸亜鉛(市販品、融解範囲約123℃、CAS-No. 557-05-1)。
【0192】
SM-8:ステアリン酸カルシウム
粉末形態の、すなわち521g/Lのかさ密度及び325μmの平均粒径を有する緩いバルク材料の形態のステアリン酸カルシウム(市販品、融解範囲140~160℃、CAS-No. 1592-23-0)。
【0193】
SM-9:酸化亜鉛
粉末形態の、すなわち880g/Lのかさ密度及び22μmの平均粒径を有する緩いバルク材料の形態の酸化亜鉛(市販品、融解範囲>400℃、CAS-No. 1314-13-2)。
【0194】
SM-10:SM-1(50)とSM-3(50)のブレンド
SM-10は、50重量%のSM-1(Irganox 1010)と50重量%のSM-3(Irgafos 168)を、自由落下で、又はドラムミキサー、すなわちそのドラム容積の50%まで充填されたJ. Engelsmann AG社製のドラムフープミキサー中で25℃にて40rpmで10分間ブレンドすることにより、粉末形態で得られる。サンプルサイズは250gである。SM-10の融解範囲は、101.32Kpaで37℃超である。
【0195】
以下において、さらなる出発物質ブレンド、すなわちSM-11、SM-12、SM-13、SM-14、SM-15、SM-16、SM-17、SM-18、SM-19及びSM-20は、別段に記載されない限り、出発物質ブレンドSM-10と同じ方法で、組成のみ異なって調製される。融解範囲は、101.32KPaで37℃超である。
【0196】
SM-11:SM-3(80)とSM-2(20)のブレンド
SM-11は、80重量%のSM-3(Irgafos 168)と20重量%のSM-2(Irganox 1076)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0197】
SM-12:SM-1(33)とSM-3(67)のブレンド
SM-12は、33重量%のSM-1(Irganox 1010)と67重量%のSM-3(Irgafos 168)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0198】
SM-13:SM-1(18.8)、SM-3(18.8)及びSM-6(62.4)のブレンド
SM-13は、18.8重量%のSM-1(Irganox 1010)、18.8重量%のSM-3(Irgafos 168)及び62.4重量%のSM-6(Tinuvin 770)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0199】
SM-14:SM-3(84)とSM-4(16)のブレンド
SM-14は、84重量%のSM-3(Irgafos 168)と16重量%のSM-4(Irganox MD 1024)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0200】
SM-15:SM-1(50)とSM-2(50)のブレンド
SM-15は、50重量%のSM-1(Irganox 1010)と50重量%のSM-4(Irganox 1076)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0201】
SM-16:SM-3(78.4)とSM-5(21.6)のブレンド
SM-16は、78.4重量%のSM-3(Irgafos 168)と21.6重量%のSM-5(Irganox 3114)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0202】
SM-17:SM-3(67)とSM-2(33)のブレンド
SM-17は、67重量%のSM-3(Irgafos 168)と33重量%のSM-2(Irganox 1076)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0203】
SM-18:SM-1(24)、SM-3(48)及びSM-8(28)のブレンド
SM-18は、24重量%のSM-1(Irganox 1010)、48重量%のSM-3(Irgafos 168)及び28重量%のSM-8(ステアリン酸カルシウム)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0204】
SM-19:SM-1(20)、SM-3(60)及びSM-7(20)のブレンド
SM-19は、20重量%のSM-1(Irganox 1010)、60重量%のSM-3(Irgafos 168)及び20重量%のSM-7(ステアリン酸亜鉛)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0205】
SM-20:SM-2(66.7)及びSM-9(33.3)のブレンド
SM-20は、66.7重量%のSM-2(Irganox 1076)と33.3重量%のSM-9(酸化亜鉛)をブレンドすることにより、粉末形態で得られる。
【0206】
C) 出発物質の錠剤化
TA-1:偏心打錠機上でのSM-1~SM-3及びSM-10~SM-20の錠剤化
適用した打錠機は、圧縮用の1つのキャビティを有する偏心打錠機(いわゆる単一パンチ機)、すなわちKorsch AG社製のモデルXP1である。6mmバイプレーン(biplane)のEU D型(ユーロ標準)のパンチ及び各ダイをモデルXP1に設置する。表C-1-1の全ての錠剤化実施例はそれらのステップの全てにおいて20~25℃の室温で行われる。錠剤化の間、出発物質に外部熱エネルギーは全く導入されない。室温を有し且つ固体形態の、表C-1-1に記載される出発物質は、モデルXP1の供給シューに充填される。ダイ及び下のパンチにより形成されるオープンキャビティは、供給シューを介して出発物質で充填される。第2のパンチが充填されたキャビティを密閉する。室温で行われる以下の圧縮ステップにおいて、パンチは互いに向かって移動し、圧縮圧力が達成される。これは、ダイ及び2つのパンチにより形成されるキャビティにおける出発物質の圧縮による錠剤の形成をもたらす。形成された錠剤は、その直後に、一方のパンチの取り外し及び他方のパンチを介した排出により取り出される。取り出された錠剤は、取り出しの直後に室温を有する。モデルXP1において、各出発物質について適用された打錠機パラメータは、表C-1に記載される。TA-1で得られた錠剤のパラメータは、表C-2に記載される。
【0207】
【表1】
【0208】
パンチの位置は、ダイを充填している間、生成物バルク材料及び流動挙動などの因子に応じて、各出発物質(SM)ごとに手動で設定される。目的は、少なくとも2.5mmの錠剤高さを有する錠剤を得ることである。
【0209】
TA-1で得られた錠剤のパラメータは、表C-2に記載される。TA-1-2及びTA-1-3で得られた錠剤の写真は、図2/図7及び図3/図6に示される。
【0210】
【表2】
【0211】
D) 錠剤の示差走査熱量測定
【0212】
示差走査熱量測定(DSC)分析は、融解挙動を決定するために行われる。出発物質及び出発物質から作製された錠剤の融解挙動を、表D-1に示されるとおりに比較する。
【0213】
【表3】
【0214】
表D-1は、出発物質SM-10(50重量%のSM-1[Irganox 1010]と50重量%のSM-3[Irgafos 168]のブレンド)及びSM-16(78.4%のSM-3[Irgafos 168]と21.6重量%のSM-5[Irganox 3114]のブレンド)、並びにSM-10から作製された錠剤TA-1-4及びSM-16から作製されたTA-1-10について、DSCにより決定される融解挙動の有意な変化がないことを示す。粉末形態の出発物質SM-10及びSM-16が1度融解されて再び冷却される場合、39℃におけるガラス相転移(glass transition phase)のみが観察される。錠剤TA-1-4及びTA-1-10における融解挙動の有意な変化の不在は、外部熱エネルギーに対する曝露が存在しなかったことを示す。
【0215】
E) 錠剤とは異なる剤形の生成
E-1):回転圧縮処理から得られるフレーク剤
出発物質SM-1、SM-3及びSM-10を、回転圧縮処理を経て圧縮集塊化し、比較例のフレーク剤を得る。ホッパー中の粉末形態の各出発物質は、供給スクリューを介して圧縮ゾーン中に強制供給される(force-fed)。圧縮ゾーンは、互いに向かって回転する、わずかに傷のついた表面を有する2つのロール間の残りのギャップにより形成される。好適な実験室用回転圧縮機は、例えば、ドイツのAlexanderwerk GmbH社製のモデルWP 50N/75(ロール直径:150mm、ロール長さ:75mm、最大プレス能力:12.8t、最大線形負荷:1.71t/cm)である。プレートとして圧縮ゾーンを離れる圧縮された出発物質は、シーブ造粒機を介して造粒され、流動性のフレーク剤を生成する。好適なシーブ造粒機は、スイスのFrewitt Ltd社製のモデルGLA-ORV-0215である。このステップにおいて、プレートは、スクリーンとして作用する4mmメッシュシーブで断片へと造粒される。これらの4mm未満のサイズの断片は、スクリーンとして作用する1mmメッシュシーブにより2つのカテゴリーにさらにふるい分けされる。2つのふるい分け画分、すなわち所望のフレーク剤と微粒子が得られる。従って、微粒子は、1mmメッシュシーブも通過する4mm未満のサイズの断片である。プレートの初期硬度に応じて、微粒子のふるい分け画分は、元々供給された出発物質の10重量%~30重量%の量になる。この微粒子のふるい分け画分は、再度回転圧縮される必要がある。回転圧縮処理の最中、ロールから出発物質上に印加される機械的圧力は、圧縮中に出発物質にかかる唯一のエネルギー源である。シーブ造粒機による造粒を含む回転圧縮中、さらなる外部熱転移は生じない。圧縮ロールは、表面への材料の粘着を回避するために冷却される。SM-1、SM-3及びSM-10の回転圧縮は、大気圧において、20℃~30℃の範囲の温度で行われる。表E-1は、得られた平均粒径及びかさ密度を示す。
【0216】
【表4】
【0217】
SM-3から作製されたフレーク剤の写真は、図4/図6に示される。図6における写真は、SM-3から回転圧縮を経て製造されたフレーク剤が、SM-3から作製された錠剤と比較して、あまり明確ではない(画定されていない)形を有することを示す。
【0218】
E-2):ロトフォーム造粒処理から得られるパステル剤
比較のため、出発物質SM-2をロトフォーム造粒処理により圧縮し、比較例のパステル剤を得る。出発物質SM-2は、融液としての合成から直接生じる。この融液はスクレープドクーラー(scraped cooler)中で処理され、ロトフォーム造粒処理において結晶化を開始するために必要とされる結晶種を生成する。ポンプは、加熱されたパイプを介してロトフォームシステム(例えばIPCO社(以前はSandvik社)製)に溶融生成物を送達する。ロトフォーム自体は、液体生成物が供給される加熱された円柱状の固定子と、その固定子の周囲を同心円状に回る有孔回転シェルとからなる。生成物の液滴は、連続的に走るステンレススチールベルトの全作業幅にわたってノズルバーによって配置される。ロトフォームの回転スピードはベルトのスピードと同期し、移動しているベルト上への液滴の穏やかな配置を可能とする。このベルトは、底面に噴霧される水で冷却される。生成物の液滴は冷却ベルト上で固化又は結晶化し、パステル剤が得られる。得られたパステル剤は、約5mmの直径及び0.5~1mmの高さを有する。
【0219】
【表5】
【0220】
SM-2から作製されたパステル剤の写真は、図5/図7に示される。図7の写真は、SM-2から作製されたパステル剤が、SM-2から作製された錠剤と比較して、あまり明確ではない形を有することを示す。
【0221】
F) 耐摩耗性の比較
耐摩耗性の比較のため、表F-1に示されるとおり、出発物質から得られた錠剤を、E-1)において得られた比較例のフレーク剤と、耐摩耗性について比較する。
【0222】
【表6】
【0223】
表F-1は、錠剤の形態の出発物質SM-1、SM-3及びSM-10が、フレーク剤の形態よりも、摩耗に対して安定していることを示す。
【0224】
耐摩耗性の比較のため、表F-2に示されるとおり、出発物質から得られた錠剤を、E-2で得られた比較例のパステル剤と、耐摩耗性について比較する。
【0225】
【表7】
【0226】
表F-2は、錠剤の形態の出発物質SM-2が、パステル剤の形態よりも、摩耗に対して安定であることを示す。
【0227】
G) 直鎖低密度ポリエチレンの安定化
G-1) ポリマー安定化剤の直鎖低密度ポリエチレン中への組み込み
ペレット形態の直鎖低密度ポリエチレンと錠剤形態の安定化剤とのブレンドを、粉末形態の直鎖低密度ポリエチレンと粉末形態の安定化剤のブレンドと比較する。
【0228】
ペレット形態の直鎖低密度ポリエチレン:
LLDPE(Dowlex SC 2108G (商標(TM) Dow Chemicals社)、メルトフローインデックス(230℃/2.16 kg) 2.6g/10分、ペレットサイズ:平均直径3.7mm、平均高さ4.0mm;平均ペレット重量33mg)。
【0229】
粉末形態の直鎖低密度ポリエチレン:
LLDPE(Dowlex SC 2108G (商標(TM) Dow Chemicals社)、ペレットをPallmanグラインダーで粉砕し、Camsizier P4により決定される平均粒径D50=1.1mm、D90=1.9mmを有する粉末とする)。
【0230】
表G-1に示される重量比を有する混合物を得るため、室温のRoehnrad Elite 650ミキサー中で、ペレット形態のLLDPEを各錠剤と混合する。室温のタンブルミキサー中で、粉末形態のLLDPEを、粉末形態の安定化剤又は安定化剤ブレンド、すなわちB)に記載される出発物質とブレンドする。
【0231】
表G-1に示される各ポリマー安定化剤混合物を、窒素ブランケット下で190℃の二軸押出機(Collin 25/42 L/D)中で配合し、ペレット化する。安定化直鎖低密度ポリエチレンのペレットが得られる。
【0232】
【表8】
【0233】
G-2) 安定化直鎖低密度ポリエチレンの性能
【0234】
得られた安定化直鎖低密度ポリエチレンのペレットのメルトフロー特性を190℃/2.16kg(ISO 1133に従うメルトフローインデックス)で測定し、結果を表G-1に示す。
【0235】
表G-1は、測定された、ペレット-錠剤ブレンドから得られた安定化直鎖低密度ポリエチレンペレットのメルトフローインデックスが、粉末-粉末ブレンドから得られた安定化直鎖低密度ポリエチレンペレットの1つと同じ範囲内であることを示す。
【0236】
H) ポリプロピレンの安定化
H-1) ポリプロピレン中へのポリマー安定化剤の組み込み
【0237】
ペレット形態のポリプロピレンと錠剤形態の安定化剤のブレンドを、粉末形態のポリプロピレンと粉末形態の安定化剤のブレンドと比較する。
【0238】
ペレット形態のポリプロピレン:
PP(Borealis社のHD 120 MO、メルトフローインデックス(230℃/2.16kg) 8.0g/10分、ペレットサイズ:平均直径3.3mm、平均高さ4.3mm;平均ペレット重量25mg)
【0239】
粉末形態のポリプロピレン:
PP (Borealis社のHD 120 MO、ペレットをPallmanグラインダーで粉砕し、Camsizier P4により決定される平均粒径D50=1.1mm、D90=1.6mmを有する粉末とする)
【0240】
表H-1に示されるような重量比を有する組成物を得るため、室温のRoehnrad Elite 650ミキサー中でペレット形態のPPを各錠剤と混合する。室温のタンブルミキサー中で、粉末形態のPPを、粉末形態の安定化剤又は安定化剤ブレンド、すなわちB)に記載される出発物質とブレンドする。
【0241】
表H-1に示される各ポリマー安定化剤混合物を、窒素ブランケット下で230℃の二軸押出機(Collin 25/42 L/D)中で配合し、ペレット化する。安定化ポリプロピレンのペレットが得られる。
【0242】
【表9】
【0243】
H-2) 安定化ポリプロピレンの性能
【0244】
得られた安定化ポリプロピレンのペレットのメルトフロー特性を230℃/2.16kg(ISO 1133に従うメルトフローインデックス)で測定し、結果を表H-1に示す。
【0245】
表H-1は、測定された、ペレット-錠剤ブレンドから得られた安定化ポリプロピレンペレットのメルトフローインデックスが、粉末-粉末ブレンドから得られた安定化ポリプロピレンペレットの1つと同じ範囲内であることを示す。
【0246】
I) ABSポリマーの安定化
【0247】
I-1) ABSポリマー中へのポリマー安定化剤の組み込み
ペレット形態のABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)ポリマーと錠剤形態の安定化剤のブレンドを、粉末形態のABSポリマーと粉末形態の安定化剤のブレンドと比較する。
【0248】
ペレット形態のABSポリマー:
ABSポリマー(Terluran GP-22 (Styrolution社の商標(TM))、ペレットのメルトフローインデックス(220℃/10kg) 19.0g/10分、ペレットサイズ:平均直径3.3mm、平均高さ4.6mm;平均ペレット重量30mg)
【0249】
粉末形態のABSポリマー:
ABSポリマー(Terluran GP-22 (Styrolution社の商標(TM))、ペレットをPallmanグラインダーで粉砕し、Camsizier P4により決定される平均粒径:D50=0.7mm、D90=1.2mmを有する粉末とする、粉末のメルトフローインデックス(220℃/10kg)20.5g/10分)。
【0250】
ABSポリマーペレットの粉末への粉砕は、ペレットについては19.0であるのに対して、粉末については20.5のメルトフローインデックスによって示されるとおり、分解をもたらすことが注目される。メルトフローインデックスが高いほど、加熱されたポリマーの粘性が低くなること、従って、例えば長いポリマー鎖の、より短いポリマー鎖への分解を示す。
【0251】
表I-1に示される重量比を有する組成物を得るため、室温のRoehnrad Elite 650ミキサー中で、ペレット形態のABSポリマーを各錠剤と混合する。室温のタンブルミキサー中で、粉末形態のABSポリマーを、粉末形態の安定化剤又は安定化剤ブレンド、すなわちB)に記載される出発物質とブレンドする。ペレット-錠剤混合物及び粉末-粉末混合物を、配合する前に80℃で3時間乾燥させる(Vacutherm 1600)。
【0252】
表I-1に示される各ポリマー安定化剤混合物を、窒素ブランケット下で230℃の二軸押出機(Collin 25/42 L/D)中で配合し、ペレット化する。安定化ABSポリマーのペレットが得られる。安定化ABSポリマーのペレットを、さらに処理する前に80°Cで3時間乾燥させる(Heliomat 2000 6K)。
【0253】
乾燥させた安定化ABSポリマーのペレットを230℃で射出成型し、65x10x2mmの引張衝撃バーを得る(Engel e-mac 100)。
【0254】
乾燥させた安定化ABSポリマーのペレットを230℃で3分間圧縮成形し、プラークを得る(Suter LP 322、2mm厚さのプラーク)。
【0255】
【表10】
【0256】
I-2) 安定化ABSポリマーの性能
得られた安定化ABSポリマーのペレットのメルトフロー特性を、220℃/10kg(ISO 1133に従うメルトフローインデックス)で測定し、結果を表I-1に示す。
【0257】
表I-1は、粉砕されたABSが常に、約1単位高いMFIを示すことを示す。これは、粉砕ステップに起因する。これに加えて、+/-0.2単位の範囲内で、本発明の実施例の各比較例に対するメルトフローは同じ範囲内である。
【0258】
耐候試験(weathering)については、表I-2に示されるとおり、2mmの厚さを有するプラークを、DIN EN ISO4892-2サイクル1(乾燥)に従う人工の耐候試験に曝露する。プラークの変色は、表I-2に示されるとおり、記載される人工の耐候試験の経過後に、黄色度指数及び黄色度指数のデルタEを測定することにより決定される。
【0259】
【表11】
【0260】
表I-2は、本発明の実施例の比較例と対比した黄色度指数及びデルタEにより測定された変色挙動が同じ範囲内であることを示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】