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特表2022-539864ヘアケア組成物のための液晶脂質粒子の化粧料組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-13
(54)【発明の名称】ヘアケア組成物のための液晶脂質粒子の化粧料組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/86 20060101AFI20220906BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20220906BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20220906BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20220906BHJP
   A61K 8/46 20060101ALI20220906BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20220906BHJP
   A61Q 5/06 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
A61K8/86
A61K8/34
A61K8/44
A61K8/37
A61K8/46
A61K8/02
A61Q5/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500872
(86)(22)【出願日】2020-07-08
(85)【翻訳文提出日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 EP2020069239
(87)【国際公開番号】W WO2021005104
(87)【国際公開日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2019/095622
(32)【優先日】2019-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,ドン レオル
(72)【発明者】
【氏名】リウ,ジャオ ティン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ヤン
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB332
4C083AC071
4C083AC072
4C083AC181
4C083AC182
4C083AC392
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC642
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC791
4C083AC792
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD132
4C083AD152
4C083AD392
4C083BB21
4C083CC33
4C083CC38
4C083DD35
4C083EE07
(57)【要約】
本願発明は液晶脂質粒子に関する。本願発明は、ヘアケア組成物に使用され、優れた毛髪保湿効果を示す液晶脂質粒子に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の液晶脂質粒子を毛髪に塗布することを含む、毛髪をコンディショニングする方法であって、液晶脂質粒子が、
少なくとも1種の式(I)の化合物
【化1】
[式中、mは10以上24以下の範囲の整数であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(II)の化合物
【化2】
[式中、aは10以上24以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(III)の化合物
【化3】
[式中、xは10以上24以下の範囲の整数であり、yは10以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(IV)の化合物
【化4】
[式中、pは10以上16以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(V)の化合物
【化5】
[式中、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、
Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である]、
及び
少なくとも1種の式(VI)の化合物
【化6】
[式中、rは9以上18以下の範囲の整数であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である]
を含む、方法。
【請求項2】
毛髪をコンディショニングするための少なくとも1種の液晶脂質粒子の使用であって、液晶脂質粒子が、
少なくとも1種の式(I)の化合物
【化7】
[式中、mは10以上24以下の範囲の整数であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(II)の化合物
【化8】
[式中、aは10以上24以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(III)の化合物
【化9】
[式中、xは10以上24以下の範囲の整数であり、yは10以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(IV)の化合物
【化10】
[式中、pは10以上16以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(V)の化合物
【化11】
[式中、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、
Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である]、
及び
少なくとも1種の式(VI)の化合物
【化12】
[式中、rは9以上18以下の範囲の整数であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である]
を含む、使用。
【請求項3】
液晶脂質粒子が、直方晶側方充填を伴うラメラ構造を有する、請求項1又は2に記載の方法又は使用。
【請求項4】
液晶脂質粒子が、Malvern DLS ZS90を使用して動的光散乱法を使用して決定した、20nm以上300nm以下の範囲の平均粒子サイズを有する、請求項1又は2に記載の方法又は使用。
【請求項5】
液晶脂質粒子が、40℃で測定した場合、Zetasizer nano ZS90を使用して決定した、20mV超のゼータ電位を有する、請求項1又は2に記載の方法又は使用。
【請求項6】
少なくとも1種の一般式(I)の化合物が、セテアレス、ポリオキシエチレンステアリルエーテル及びポリオキシエチレンセチルエーテルからなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項7】
少なくとも1種の一般式(II)の化合物が、ステアリン酸グリセリン、ラウリン酸グリセリン及びパルミチン酸グリセリンからなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項8】
少なくとも1種の一般式(III)の化合物が、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、テトラデカン酸テトラデシル及びベヘン酸ベヘニルからなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項9】
少なくとも1種の一般式(IV)の化合物が、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール又はこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項10】
少なくとも1種の一般式(V)の化合物が二ナトリウムC10~C18アルキルスルホスクシネートである、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項11】
少なくとも1種の一般式(VI)の化合物が、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項12】
液晶脂質粒子が、セテアレス、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、セチルアルコール及びステアリルアルコールを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項13】
液晶脂質粒子が、セテアレス、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール及びステアリルアルコールを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項14】
液晶脂質粒子が、セテアレス、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、並びに二ナトリウムC10~C18アルキルスルホスクシネート及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムの群から選択される化合物を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項15】
液晶脂質粒子が、セテアレス-20、セテアレス-12、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、並びに二ナトリウムC16~C18アルキルスルホスクシネート及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムの群から選択される化合物を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法又は使用。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の少なくとも1種の液晶粒子と、
少なくとも1種の美容的に許容される添加剤と、
水と、を含むヘアケア組成物。
【請求項17】
少なくとも1種の液晶脂質粒子が、ヘアケア組成物の総重量に基づいて1.0重量%以上15.0重量%以下の範囲の量で存在する、請求項16に記載のヘアケア組成物。
【請求項18】
少なくとも1種の美容的に許容される添加剤が、増粘剤、粘度調整剤、界面活性剤、乳化剤、香料、保存料、紫外線保護剤、キレート剤、洗浄剤、ウェッティング剤、ヘアコンディショニング剤、柔軟性向上剤、裂毛調整剤、湿潤剤、噴射剤、圧縮ガス、光沢向上剤、中和剤、質感改良剤、防水剤、可溶化剤、懸濁剤、美容的有効成分、毛髪用ポリマー、光保護剤、漂白剤、ゲル形成剤、着色剤、染髪剤、タンニング剤、染料、顔料、濃厚剤、保湿剤、抗酸化剤、脱泡剤、静電防止剤、皮膚軟化剤、軟化剤、フケ防止剤、育毛剤、抗炎症剤、抗菌剤、整泡剤、レオロジー調整剤、水軟化剤、ヒドロトロープ及び緩衝剤からなる群から選択される、請求項16に記載のヘアケア組成物。
【請求項19】
美容的に許容される添加剤が、界面活性剤である、請求項18に記載のヘアケア組成物。
【請求項20】
界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択される、請求項19に記載のヘアケア組成物。
【請求項21】
少なくとも1種の界面活性剤が、ヘアケア組成物の総重量に基づいて10.0重量%以上50.0重量%以下の範囲の量で存在する、請求項16から20のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項22】
少なくとも1種の美容的に許容される薬剤が、ヘアコンディショニング剤である、請求項18に記載のヘアケア組成物。
【請求項23】
少なくとも1種のコンディショニング剤が、タンパク質又は加水分解されたカチオン性若しくは非カチオン性のタンパク質、カチオン性界面活性剤、例えば第1級、第2級、又は第3級の脂肪族アミンの塩、第4級アンモニウム塩、イミダゾリンの誘導体、又はアミンオキシド、脂肪族アミン、脂肪酸又は誘導体、第4級アンモニウム化合物、カチオン性ポリマー、天然又は合成の油脂からなる群から選択される、請求項22に記載のヘアケア組成物。
【請求項24】
少なくとも1種のコンディショニング剤が、ヘアケア組成物の総重量に基づいて0.1重量%以上1.0重量%以下の範囲の量で存在する、請求項22から23のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
【請求項25】
少なくとも1種の美容的に許容される薬剤が、増粘剤である、請求項18に記載のヘアケア組成物。
【請求項26】
少なくとも1種の増粘剤が、ヘアケア組成物の総重量に基づいて0.5重量%以上4.0重量%以下の範囲の量で存在する、請求項25に記載のヘアケア組成物。
【請求項27】
請求項16から26のいずれか一項に記載の組成物を毛髪に塗布することを含む、毛髪をコンディショニングする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は液晶脂質粒子に関する。詳細には、本願発明はヘアケア組成物で使用される液晶脂質粒子に関する。液晶脂質組成物を含有するヘアケア組成物は、毛髪に対する良好なコンディショニング効果を有する。
【背景技術】
【0002】
毛髪は、紫外線照射又は外気暴露等の環境的影響、櫛通し等の機械的ストレス、又は洗浄、熱風での乾燥、漂白、染色、パーマをかける等の様々な毛髪処理のために、毛髪損傷に至る可能性がある多様な厳しいストレスにさらされる。毛髪の損傷には、例えば乾燥、弾力性の低減、脆さ、先端部裂毛、色調の陰り、艶の消失、豊かさの低減、表面の荒れ及び機械的強度の低減が含まれる。これは、櫛通りの悪さ、光沢の低減、静電帯電の増加及び破損傾向をもたらす。
【0003】
したがって、ストレスを受けた毛髪の負の効果に可能な限り多様な方法で対抗する、複合的なプロファイルの特性を備える毛髪化粧料組成物が必要とされている。毛髪化粧料組成物は、良好なコンディショニング、ケア、保護性及び毛髪損傷の修復特性を特徴としなければならない。使用される成分が容易に配合され、高い適合性を有し得ることも重要である。その上、最終製品は良好な塗布特性を持たなければならない。
【0004】
更に、シリコーン基を含有するシリコーン油及び/又は毛髪用ポリマーは、毛髪のコンディショニング用化粧料組成物に使用されることが多い。シリコーンを使用することの所望の効果は、光沢の生成、櫛通りの改善又は先端部裂毛若しくは他の種類の毛髪損傷を封じ込めることである。しかしながら、様々な理由により、ヘアコンディショナーにおけるシリコーンの使用は望ましくない。例えば、毛髪損傷はシリコーン含有のコンディショナーにより単に見えなくなるだけであり、永続的に修復されるのではないことが多い。シリコーン下の毛髪の実際の状態はもはや明らかではなく、目的のケアを補うことは困難となる。水に不溶性のシリコーンは毛髪上に「蓄積」する傾向があり、毛髪は重くなり、張りがなくなる。シリコーン層下では、毛髪は気付かれることなく乾燥しきる可能性があり、先端部裂毛及び毛髪破損の増加に至り得る。
【0005】
その上、シリコーン又はシリコーン油は環境に有害であると考えられるため、環境を配慮した代替物を探究することが必須である。
【0006】
したがって、毛髪のコンディショニング用化粧料組成物の代替物が探究され、それによりシリコーン化合物の使用は低減され、回避され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、先行技術から公知のシリコーン化合物をベースとするコンディショナーに匹敵するほど効果的である良好なコンディショニング特性を有するヘアコンディショニング組成物が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
驚いたことに、本願発明の液晶脂質粒子は、ヘアコンディショニング効果を改善するのに効果的であることが見出され、ヘアコンディショナーとしてのシリコーンに匹敵するほど効果的であることが見出された。
【0009】
液晶脂質粒子は、液相及び固相の二重の利点をもたらすある種のシステムである。これらの粒子は容易に製造され、数々の利点をもたらすことができる。
【0010】
したがって、一態様では、本願発明は、少なくとも1種の液晶脂質粒子を毛髪に塗布することを含む、毛髪をコンディショニングする方法に関し、液晶脂質粒子は、
少なくとも1種の式(I)の化合物
【0011】
【化1】
[式中、mは10以上24以下の範囲の整数であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(II)の化合物
【0012】
【化2】
[式中、aは10以上24以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(III)の化合物
【0013】
【化3】
[式中、xは10以上24以下の範囲の整数であり、yは10以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(IV)の化合物
【0014】
【化4】
[式中、pは10以上16以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(V)の化合物
【0015】
【化5】
[式中、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、
Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である]、
及び
少なくとも1種の式(VI)の化合物
【0016】
【化6】
[式中、rは9以上18以下の範囲の整数であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である]
を含む。
【0017】
更に別の態様では、本発明は、毛髪をコンディショニングするための少なくとも1種の液晶脂質粒子の使用に関し、液晶脂質粒子は、
少なくとも1種の式(I)の化合物
【0018】
【化7】
[式中、mは10以上24以下の範囲の整数であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(II)の化合物
【0019】
【化8】
[式中、aは10以上24以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(III)の化合物
【0020】
【化9】
[式中、xは10以上24以下の範囲の整数であり、yは10以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(IV)の化合物
【0021】
【化10】
[式中、pは10以上16以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(V)の化合物
【0022】
【化11】
[式中、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、
Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である]、
及び
少なくとも1種の式(VI)の化合物
【0023】
【化12】
[式中、rは9以上18以下の範囲の整数であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である]
を含む。
【0024】
更なる態様では、本発明は、上に記載した少なくとも1種の液晶粒子、少なくとも1種の美容的に許容される添加剤、及び水を含むヘアケア組成物に関する。
【0025】
本願発明の別の態様は、毛髪のコンディショニングのための、本明細書で上及び下に記載したヘアケア組成物又は本明細書で上及び下に記載した少なくとも1種の液晶脂質粒子の使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本願発明の本組成物及び製剤を記載する前に、記載された特定の組成物及び製剤は当然のことながら変化し得るため、本発明はそのような特定の組成物及び製剤に限定されないことを理解されたい。本願発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書で使用される用語は限定的であることを意図するものではないこともまた理解されたい。
【0027】
以下、ある群が少なくともある特定の数の実施形態を含むと定義される場合、これは、好ましくはこれらの実施形態のみからなる群を包含することもまた意図している。更に、本記載及び特許請求の範囲における用語「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「a」、「b」、「c」等は、同様の要素を区別するために使用され、必ずしも連続的又は時系列的な順序を記載するために使用されているわけではない。そのように使用される用語は適切な状況下で互換的であり、本明細書に記載の本願発明の実施形態は、本明細書に記載されるか又は説明されるものとは別の順番で操作可能であることを理解されたい。用語「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「(A)」、「(B)」及び「(C)」又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等が方法又は使用又はアッセイの工程に関する場合、本明細書で上又は下に明示されるように本出願に別段の指示がない限り、工程間の時間又は時間間隔には一貫性がなく、すなわち、工程は同時に実施されてもよく、又はそのような工程間に秒、分、時間、日、週、月若しくは更には年の時間間隔があってもよい。
【0028】
更に、本明細書の全体を通して定義された範囲には末端値も含まれ、すなわち、1~10の範囲はその範囲内に1及び10の両方が含まれることを含意する。誤解を避けるために、出願人は、準拠法に基づいて任意の等価物に対する権利を有するものとする。
【0029】
以下の節において、本願発明の異なる態様をより詳細に定義する。そのように定義された各態様は、そうでない旨が明らかに示されない限り、任意の他の態様又は複数の態様と組み合わせてもよい。詳細には、好ましい又は有利であると示された任意の特徴は、好ましい又は有利であると示された任意の他の特徴又は複数の特徴と組み合わせてもよい。
【0030】
本明細書の全体を通して、「1つの実施形態」又は「一実施形態」の指示内容は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造又は特質が、本願発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通して様々な部分における語句「1つの実施形態では」又は「一実施形態では」の出現は、必ずしも全てが同一の実施形態を表しているわけではないが、同一の実施形態を表していてもよい。更に、特定の特徴、構造又は特質は、1つ以上の実施形態において本開示から当業者に明らかであるように、任意の好適な手法で組み合わせてもよい。更に、本明細書に記載される一部の実施形態はいくつかの特徴を含むが、他の実施形態に含まれる他の特徴は含まない一方、異なる実施形態の特徴の組合せは、当業者により理解されるように本願発明の範囲内であり、異なる実施形態を形成すると意図される。例えば、添付の特許請求の範囲では、特許請求される実施形態のいずれかは、任意の組合せで使用することができる。
【0031】
「ヘアケア」は、本明細書で使用される場合、紫外線照射又は外気暴露等の環境的影響、櫛通し等の機械的ストレス、又は洗浄、熱風での乾燥、漂白、染色、パーマをかける等の様々な毛髪処理を含む、毛髪損傷に至る様々な条件において毛髪を保護することを含む。
【0032】
「美容的に許容される添加剤」は、本明細書で使用される場合、化粧品製剤における使用に一般に許容され、特有の機能を提供する添加剤を含む。
【0033】
「液晶脂質粒子」は、本明細書で定義される場合、直方晶側方充填を伴うラメラ液晶相を含む。
【0034】
本願発明は、少なくとも1種の液晶脂質粒子を毛髪に塗布することを含む、毛髪をコンディショニングする方法に関し、液晶脂質粒子は、
少なくとも1種の式(I)の化合物
【0035】
【化13】
[式中、mは10以上24以下の範囲の整数であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(II)の化合物
【0036】
【化14】
[式中、aは10以上24以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(III)の化合物
【0037】
【化15】
[式中、xは10以上24以下の範囲の整数であり、yは10以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(IV)の化合物
【0038】
【化16】
[式中、pは10以上16以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(V)の化合物
【0039】
【化17】
[式中、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、
Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である]、
及び
少なくとも1種の式(VI)の化合物
【0040】
【化18】
[式中、rは9以上18以下の範囲の整数であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である]
を含む。
【0041】
一実施形態では、本願発明は、毛髪をコンディショニングするための少なくとも1種の液晶脂質粒子の使用に関し、液晶脂質粒子は、
少なくとも1種の式(I)の化合物
【0042】
【化19】
[式中、mは10以上24以下の範囲の整数であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(II)の化合物
【0043】
【化20】
[式中、aは10以上24以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(III)の化合物
【0044】
【化21】
[式中、xは10以上24以下の範囲の整数であり、yは10以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(IV)の化合物
【0045】
【化22】
[式中、pは10以上16以下の範囲である]、
少なくとも1種の式(V)の化合物
【0046】
【化23】
[式中、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、
Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である]、
及び
少なくとも1種の式(VI)の化合物
【0047】
【化24】
[式中、rは9以上18以下の範囲の整数であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である]
を含む。
【0048】
本発明の一実施形態では、ヘアケア組成物は、上に記載した少なくとも1種の液晶粒子、少なくとも1種の美容的に許容される添加剤、及び水を含む。
【0049】
本願発明の一実施形態では、本願発明の液晶脂質粒子は、一般式(I)~(IV)により表される化合物
【0050】
【化25】
[式中、mは10以上24以下の範囲の整数であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]、
【0051】
【化26】
[式中、aは10以上24以下の範囲の整数である]、
【0052】
【化27】
[式中、xは10以上24以下の範囲の整数であり、yは10以上25以下の範囲の整数である]、
及び
【0053】
【化28】
[式中、pは10以上16以下の範囲の整数である]
からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
【0054】
本願発明の液晶粒子は、一般式(I)~(IV)により表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物と、更に、一般式(V)又は(VI)の少なくとも1種の化合物
【0055】
【化29】
[式中、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、
Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である]、
【0056】
【化30】
[式中、rは9以上18以下の範囲の整数であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である]
とを含む。
【0057】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(I)により表される少なくとも1種の化合物、並びに一般式(II)、(III)及び(IV)により表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
【0058】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(I)により表される少なくとも1種の化合物、並びに一般式(II)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)により表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
【0059】
本願発明の更に別の実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(II)により表される少なくとも1種の化合物、並びに一般式(I)、(III)及び(IV)により表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
【0060】
本願発明の更に別の実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(II)により表される少なくとも1種の化合物、並びに一般式(I)、(III)、(IV)、(V)及び(VI)により表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
【0061】
本願発明の更に別の実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(III)により表される少なくとも1種の化合物、並びに一般式(I)、(II)及び(IV)により表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
【0062】
本願発明の更に別の実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(III)により表される少なくとも1種の化合物、並びに一般式(I)、(II)、(IV)、(V)及び(VI)により表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
【0063】
本願発明の更に別の実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(IV)により表される少なくとも1種の化合物、並びに一般式(I)、(II)、(III)、(V)及び(VI)により表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む。
【0064】
本願発明の更なる実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(I)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(II)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(III)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(IV)により表される少なくとも1種の化合物を含む。
【0065】
本願発明の別の実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(I)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(II)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(III)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(IV)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(V)により表される少なくとも1種の化合物を含む。
【0066】
本願発明の更なる実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(I)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(II)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(III)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(IV)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(VI)により表される少なくとも1種の化合物を含む。
【0067】
本願発明の更なる実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(I)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(II)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(III)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(IV)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(VI)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(V)により表される少なくとも1種の化合物及び一般式(VI)により表される少なくとも1種の化合物を含む。
【0068】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、一般式(I)により表される少なくとも1種の化合物
【0069】
【化31】
[式中、mは10以上24以下の範囲の整数であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]
を含む。
【0070】
本願発明の一実施形態では、一般式(I)の少なくとも1種の化合物は、セテアレス、ポリオキシエチレンステアリルエーテル及びポリオキシエチレンセチルエーテルからなる群から選択される。
【0071】
本願発明の一実施形態では、一般式(I)の少なくとも1種の化合物は、セテアレス-12、セテアレス-20、セテアレス-30からなる群から選択される。
【0072】
本願発明の最も好ましい実施形態では、一般式(I)の少なくとも1種の化合物は、セテアレス-12、セテアレス-20からなる群から選択される。
【0073】
本願発明の一実施形態では、一般式(II)の少なくとも1種の化合物
【0074】
【化32】
において、aは10以上24以下の範囲の整数である。
【0075】
本願発明の一実施形態では、一般式(II)の少なくとも1種の化合物は、ステアリン酸グリセリン、ラウリン酸グリセリン及びパルミチン酸グリセリン、カプリル酸グリセリン及びミリスチン酸グリセリンからなる群から選択される。
【0076】
本願発明の好ましい実施形態では、一般式(II)の少なくとも1種の化合物はステアリン酸グリセリンである。
【0077】
本願発明の一実施形態では、一般式(III)の少なくとも1種の化合物
【0078】
【化33】
において、xは10以上24以下の範囲の整数であり、yは10以上25以下の範囲の整数である。
【0079】
本願発明の一実施形態では、一般式(III)の少なくとも1種の化合物は、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、ベヘン酸ミリスチル、エルカ酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、イソステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、ベヘン酸セチル、エルカ酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸ステアリル、オレイン酸ステアリル、ベヘン酸ステアリル、エルカ酸ステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ベヘン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ミリスチン酸オレイル、パルミチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、イソステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ベヘン酸オレイル、エルカ酸オレイル、ミリスチン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、ステアリン酸ベヘニル、イソステアリン酸ベヘニル、オレイン酸ベヘニル、ベヘン酸ベヘニル、エルカ酸ベヘニル、ミリスチン酸エルシル、パルミチン酸エルシル、ステアリン酸エルシル、イソステアリン酸エルシル、オレイン酸エルシル、ベヘン酸エルシル及びエルカ酸エルシルからなる群から選択される。
【0080】
本願発明の更なる実施形態では、一般式(III)の少なくとも1種の化合物は、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、テトラデカン酸テトラデシル及びベヘン酸ベヘニルからなる群から選択される。
【0081】
本願発明の好ましい実施形態では、一般式(III)の少なくとも1種の化合物は、パルミチン酸セチル及びミリスチン酸ミリスチルからなる群から選択される。
【0082】
本願発明の一実施形態では、一般式(IV)の少なくとも1種の化合物
【0083】
【化34】
において、pは10以上16以下の範囲の整数である。
【0084】
本願発明の更に別の実施形態では、一般式(IV)の少なくとも1種の化合物は、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール及びステアリルアルコール又はこれらの混合物からなる群から選択される。
【0085】
本願発明の好ましい実施形態では、一般式(IV)の少なくとも1種の化合物は、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール及びステアリルアルコール又はこれらの混合物からなる群から選択される。
【0086】
本願発明の最も好ましい実施形態では、一般式(IV)の少なくとも1種の化合物は、セチルアルコール及びステアリルアルコールの混合物である。
【0087】
本願発明の一実施形態では、一般式(V)の少なくとも1種の化合物
【0088】
【化35】
において、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である。
【0089】
本願発明の一実施形態では、一般式(V)の少なくとも1種の化合物において、A及びBは各々独立してアルカリ土類金属であり、Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である。
【0090】
本願発明の更なる実施形態では、一般式(V)の少なくとも1種の化合物において、Rはn-デシル、イソ-デシル、n-ウンデシル、イソ-ウンデシル、n-ドデシル、イソ-ドデシル、n-トリデシル、イソ-トリデシル、n-テトラデシル、イソ-テトラデシル、n-ペンタデシル、イソ-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、イソ-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、イソ-ヘプタデシル、n-オクタデシル、イソ-オクタデシル及びn-オクタデセニルからなる群から選択される。
【0091】
本願発明の更なる実施形態では、一般式(V)の少なくとも1種の化合物は二ナトリウムC10~C18アルキルスルホスクシネートである。
【0092】
本願発明の好ましい実施形態では、一般式(V)の少なくとも1種の化合物は二ナトリウムC12~C18アルキルスルホスクシネートである。
【0093】
本願発明の最も好ましい実施形態では、一般式(V)の少なくとも1種の化合物はC16~C18アルキルスルホスクシネートである。
【0094】
本願発明の一実施形態では、一般式(VI)の少なくとも1種の化合物
【0095】
【化36】
において、rは9以上18以下の範囲の整数であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である。
【0096】
本願発明の一実施形態では、一般式(VI)の少なくとも1種の化合物において、Mはナトリウム又はカリウムであり、rは9以上18以下の範囲の整数である。
【0097】
本願発明の一実施形態では、一般式(VI)の少なくとも1種の化合物は、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸カリウム及びラウロイルグルタミン酸カリウム、並びに及びこれらの組合せからなる群から選択される。
【0098】
本願発明の一実施形態では、一般式(VI)の少なくとも1種の化合物は、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムからなる群から選択される。
【0099】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、セテアレス、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、セチルアルコール及びステアリルアルコールを含む。
【0100】
本願発明の更に別の実施形態では、液晶脂質粒子は、セテアレス、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール及びステアリルアルコールを含む。
【0101】
本願発明の更なる実施形態では、液晶脂質粒子は、セテアレス、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、並びに二ナトリウムC10~C18アルキルスルホスクシネート及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムの群から選択される化合物を含む。
【0102】
本願発明の好ましい実施形態では、液晶脂質粒子は、セテアレス-20、セテアレス-12、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、並びに二ナトリウムC16~C18アルキルスルホスクシネート及びラウロイルグルタミン酸ナトリウムの群から選択される化合物を含む。
【0103】
本願発明の別の好ましい実施形態では、液晶脂質粒子は、セテアレス-20、セテアレス-12、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、並びに二ナトリウムC12~C14アルキルスルホスクシネート及びラウロイルグルタミン酸ナトリウムの群から選択される化合物を含む。
【0104】
本願発明の更に別の好ましい実施形態では、液晶脂質粒子は、セテアレス-20、セテアレス-12、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、並びに二ナトリウムC12~C14アルキルスルホスクシネート及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムの群から選択される化合物を含む。
【0105】
本願発明の最も好ましい実施形態では、液晶脂質粒子は、セテアレス-20、セテアレス-12、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、並びに二ナトリウムC16~C18アルキルスルホスクシネート及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムの群から選択される化合物を含む。
【0106】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、Malvern DLS ZS90を使用して動的光散乱法を使用して決定した、20nm以上500nm以下の平均粒子サイズを有する。
【0107】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、Malvern DLS ZS90を使用して動的光散乱法を使用して決定した、20nm以上300nm以下の平均粒子サイズを有する。
【0108】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、Malvern DLS ZS90を使用して動的光散乱法を使用して決定した、20nm以上150nm以下の平均粒子サイズを有する。
【0109】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、Malvern DLS ZS90を使用して動的光散乱法を使用して決定した、20nm、30nm、40nm、50nm、60nm、70nm、80nm、90nm、100nm、110nm、120nm、130nm、140nm又は150nmの平均粒子サイズを有する。
【0110】
液晶脂質粒子のゼータ電位は、粒子の表面上の電荷の尺度であり、脂質粒子の安定性の尺度である。ゼータ電位が高いほど、脂質粒子の安定性が高い。
【0111】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、40℃で測定した場合、Zetasizer nano ZS90(Malvern)を使用して決定した、20mV超のゼータ電位を有する。
【0112】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は、40℃で測定した場合、Zetasizer nano ZS90(Malvern)を使用して決定した、30mV超のゼータ電位を有する。
【0113】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は転相温度法を使用することにより調製される。本願発明の更なる実施形態では、液晶脂質粒子は、本明細書に参照により組み込まれるD.J. Mitchellら、Phase behavior of polyoxyethylene surfactants with water. Mesophase structures and partial miscibility (cloud points)、J. Chem. Soc. Farayday Trans.、79、975~1000頁(1983)に開示されている転相温度法を使用して調製される。
【0114】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は直方晶側方充填を有する。
【0115】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は毛髪に塗布するためのヘアケア組成物に含まれる。
【0116】
本願発明の一実施形態では、液晶脂質粒子は毛髪に塗布するための任意のヘアケア組成物において基剤を形成する。
【0117】
本願発明の一実施形態では、少なくとも1種の液晶脂質粒子は、ヘアケア組成物の総重量に基づいて1重量%以上30重量%以下の範囲の量で存在する。本願発明の更なる実施形態では、少なくとも1種の液晶脂質粒子は、ヘアケア組成物の総重量に基づいて1重量%以上25重量%以下の範囲の量で存在する。本願発明の好ましい実施形態では、少なくとも1種の液晶脂質粒子は、ヘアケア組成物の総重量に基づいて1重量%以上20重量%以下の範囲の量で存在する。本願発明の最も好ましい実施形態では、少なくとも1種の液晶脂質粒子は、ヘアケア組成物の総重量に基づいて1重量%以上15重量%以下の範囲の量で存在する。
【0118】
本願発明の一実施形態では、ヘアケア組成物は、少なくとも1種の液晶脂質粒子、少なくとも1種の美容的に許容される添加剤、及び水を含む。
【0119】
本願発明の一実施形態では、少なくとも1種の美容的に許容される添加剤は、増粘剤、粘度調整剤、界面活性剤、乳化剤、香料、保存料、紫外線保護剤、キレート剤、洗浄剤、ウェッティング剤、ヘアコンディショニング剤、柔軟性向上剤、裂毛調整剤、湿潤剤、噴射剤、圧縮ガス、光沢向上剤、中和剤、質感改良剤、防水剤、可溶化剤、懸濁剤、美容的有効成分、毛髪用ポリマー、光保護剤、漂白剤、ゲル形成剤、着色剤、染髪剤、タンニング剤、染料、顔料、濃厚剤、保湿剤、抗酸化剤、脱泡剤、静電防止剤、皮膚軟化剤、軟化剤、フケ防止剤、育毛剤、抗炎症剤、抗菌剤、整泡剤、レオロジー調整剤、水軟化剤、ヒドロトロープ及び緩衝剤からなる群から選択される。
【0120】
本願発明の一実施形態では、少なくとも1種の美容的に許容される添加剤は界面活性剤であり、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択される。
【0121】
本願発明の一実施形態では、アニオン性界面活性剤は、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルエステルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、第1級又は第2級のアルキルスルホネート、アルキルグリセロールスルホネート、スルホン化ポリカルボン酸、アルキルグリコシドの硫酸塩、硫酸化アルキルアミド、アルキルホスフェート、飽和又は不飽和の脂肪酸の塩、ポリオキシアルキレンエーテルアセテート、パラフィンスルホネート、N-アシルN-アルキルタウレート、イセチオネート、アルキルスクシナメート、N-アシルサルコシネート、アルキルスルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル又はジエステル及びポリエトキシカルボキシレートからなる群から選択される。
【0122】
本願発明の一実施形態では、カチオン性界面活性剤は、4級化アンモニウム化合物、アルキルスルフェート、並びにピリジン及びイミダゾリンの誘導体からなる群から選択される。
【0123】
本願発明の一実施形態では、4級化アンモニウム化合物は、クオタニウムアンモニウム部分を含む「PQ」ポリマーとして広く知られているポリクオタニウムポリマーであり、多くのそのようなポリマーは、関連分野の熟練者には従来技術において公知である。例えば、PQ-1からPQ-47ポリマーが、2006年2月9日のOfficial Journal of the European Union、Commission Decision、2006/257/ECに正式に掲載されている。他の第4級アンモニウム化合物は、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook、第1版、41~42頁に掲載され、本明細書に参照により組み込まれ、「History of Polymers in Haircare」、Cosmetics and Toiletries、103(1988)に記載され、本明細書に参照により組み込まれる。
【0124】
本願発明の一実施形態では、両性界面活性剤は、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルグリシネート、アルキルカルボキシグリシネート、アルキルアンホアセテート又はプロピオネート及びアルキルアンホジアセテート又はジプロピオネートからなる群から選択される。
【0125】
本願発明の一実施形態では、非イオン性界面活性剤は、脂肪アルコールポリオキシアルキレンエステル、C1~C6-アルコール又はC7~C30-脂肪アルコールに由来するアルキルポリオキシアルキレンエーテル、アルキルアリールアルコールポリオキシエチレンエーテル、アルコキシル化された動物性及び/又は植物性の脂肪及び/又は油脂、グリセロールエステル、アルキルフェノールアルコキシレート、脂肪族アミンアルコキシレート、脂肪酸アミド及び脂肪酸ジエタノールアミドアルコキシレート、それらのエトキシレート、糖界面活性剤、ソルビトールエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、N-アルキルグルコナミド、アルキルメチルスルホキシド及びアルキルジメチルホスフィンオキシドからなる群から選択される。
【0126】
本願発明の一実施形態では、界面活性剤は、ヘアケア組成物の総重量に基づいて10重量%以上50重量%以下の範囲の量で存在する。
【0127】
本願発明の一実施形態では、少なくとも1種の美容的に許容される添加剤は、毛髪への局所的塗布に好適なヘアコンディショニング剤である。ヘアコンディショナー系組成物に好ましいコンディショニング剤は、関連分野における熟練者に周知である。コンディショニング剤についての広範な考察は、「Conditioning Agents for Skin and Hair」、Cosmetic Science and Technology Series、第21巻、1999年、Marcel Dekker Publishersに見い出すことができる。該書籍の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0128】
本願発明の一実施形態では、コンディショニング剤は、タンパク質又は加水分解されたカチオン性若しくは非カチオン性のタンパク質であり得る。これらの化合物の例には、トリメチルアンモニウム及びトリメチルステアリルアンモニウムクロリド基を有する加水分解コラーゲン、トリメチルベンジルアンモニウム基を有する加水分解動物性タンパク質(ベンジルトリモニウム加水分解動物性タンパク質)、ポリペプチド鎖上に第4級アンモニウム基を有する加水分解タンパク質が含まれる。セラミド系の化合物には、セラミド、グリコセラミド、擬似セラミド、又はネオセラミドが含まれる。本明細書で有用な可能性があるセラミド系化合物には、2-N-リノレオイルアミノ-オクタデカン-1,3-ジオール、2-N-オレオイルアミノ-オクタデカン-1,3-ジオール、2-N-パルミトイルアミノ-オクタデカン-1,3-ジオール、2-N-ステアロイルアミノ-オクタデカン-1,3-ジオール、2-N-ベヘノイルアミノ-オクタデカン-1,3-ジオール、2-N-[2-ヒドロキシ-パルミトイル]-アミノ-オクタデカン-1,3-ジオール、2-N-ステアロイルアミノ-オクタデカン-1,3,4-トリオール、N-ステアロイルフィトスフィンゴシン、2-N-パルミトイルアミノ-ヘキサデカン-1,3-ジオール、ビス-(N-ヒドロキシエチルN-セチル)マロンアミド、セチル酸のN(2-ヒドロキシエチル)-N-(3-セトキシル-2-ヒドロキシプロピル)アミド、N-ドコサノイルN-メチル-D-グルカミン及びこのような化合物の混合物が含まれる。
【0129】
本発明の更に別の実施形態では、他の種類のコンディショニング剤は、カチオン性界面活性剤、例えば、第1級、第2級、又は第3級の脂肪族アミンの塩、任意選択でポリオキシアルキレン化された、第4級アンモニウム塩、イミダゾリンの誘導体、又はアミンオキシドであり得る。好適な例には、塩化物イオン、メト硫酸イオン、トシル酸イオン等の対イオンを伴うモノ-、ジ-、又はトリ-アルキル第4級アンモニウム化合物が含まれ、塩化セトリモニウム、塩化ジセチルジモニウム、メト硫酸ベヘントリモニウム等を含むが、これらに限定されない。上述の樹脂と関連して第4級アンモニウム化合物が存在することで、静電気が低減し、乾燥状態の毛髪の櫛通しが向上する。樹脂はまた、毛髪基体上への第4級アンモニウム化合物の堆積を強化し、したがって毛髪のコンディショニング効果を向上させる。
【0130】
本願発明の更に別の実施形態では、コンディショニング剤は、コンディショニング剤として有用であると公知の任意の脂肪族アミン;例えばドデシルアミン、セチルアミン又はステアリルアミン、例えばステアラミドプロピルジメチルアミンであり得る。
【0131】
本願発明の更なる実施形態では、コンディショニング剤は、コンディショニング剤として有用であると公知の脂肪酸又はその誘導体であり得る。好適な脂肪酸には、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、及びイソステアリン酸が含まれる。脂肪酸の誘導体には、モノ-、ジ-、トリ-及びテトラ-カルボン酸を含むカルボン酸エステルが含まれる。
【0132】
本願発明の一実施形態では、乳化剤は、脂肪族(C8~C40)の第1級又は第2級の直鎖又は分岐鎖のアルコール又はフェノールとアルキレンオキシド、C6~C100エチレンオキシド(EO)との縮合生成物、ジステアリン酸グリコール、トリオレイン酸ソルビタン、イソステアリン酸プロピレングリコール、ステアリン酸グリコール、セスキオレイン酸ソルビタン、ステアリン酸グリセリル、レシチン、オレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタンNF、ステアリン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、ステアレス-2、オレス-2、ラウリン酸グリセリル、セテス-2、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30、ステアリン酸グリセリルSE、ステアリン酸ソルビタン、ヤシ脂肪酸スクロース、ジラウリン酸PEG-4、セスキステアリン酸メチルグルコース、ジオレイン酸PEG-8、ラウリン酸ソルビタン、ペルオレイン酸PEG-40ソルビタン(オレイン酸PEG-40ソルビット)、ラウレス-4、PEG-7グリセリルココエート、PEG-20アーモンド脂肪酸グリセリル、PEG-25水添ヒマシ油、ステアラミドMEA、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG-100、ポリソルベート85、オリーブ油脂肪酸PEG-7、セテアリルグルコシド、オレイン酸PEG-8、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース、オレス-10、オレス-10/ポリオキシル10オレイルエーテルNF、セテス-10、ラウリン酸PEG-8、コカミドMEA、ポリソルベート60NF、ポリソルベート60、ポリソルベート80、イソステアレス-20、PEG-60アーモンド脂肪酸グリセリル、ポリソルベート80NF、セスキステアリン酸PEG-20メチルグルコース、セテアレス-20、オレス-20、ステアレス-20、ステアレス-21、セテス-20、イソセテス-20、ポリソルベート20、ポリソルベート20NF、ラウレス-23、ステアリン酸PEG-100、ステアレス-100、ラウリン酸PEG-80ソルビタンの単独又はこれらの組合せからなる群から選択される。
【0133】
本願発明の一実施形態では、コンディショニング剤は、タンパク質又は加水分解されたカチオン性若しくは非カチオン性のタンパク質、カチオン性界面活性剤、例えば第1級、第2級、又は第3級の脂肪族アミンの塩、第4級アンモニウム塩、イミダゾリンの誘導体、又はアミンオキシド、脂肪族アミン、脂肪酸又は誘導体、第4級アンモニウム化合物、カチオン性ポリマー、天然又は合成の油脂である。
【0134】
本願発明の更に別の実施形態では、コンディショニング剤は、カチオン性グアー、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)-アクリルアミドコポリマー及び(3-アクリルアミドプロピル)トリメチル-アンモニウムクロリドから選択されるカチオン性ポリマーである。
【0135】
本願発明の更なる実施形態では、コンディショニング剤は天然又は合成の油脂であり、脂肪酸のグリセロールエステル、アルキル基当たり6~22個の炭素原子を有する直鎖又は分岐の対称又は非対称のジアルキルエーテル及びアルキルグルコシド、アルキル基当たり6~22個の炭素原子を有するポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルキル基当たり6~22個の炭素原子を有するポリエチレングリコールアルキルグリセリドからなる群から選択される。
【0136】
本願発明の一実施形態では、コンディショニング剤は、ヘアケア組成物の総重量に基づいて0.1重量%以上1.0重量%以下の量で存在する。
【0137】
本発明の一実施形態では、本出願の液晶粒子が使用され得ると共に、ヘアスタイリング組成物を調製するのに好適なシリコーンが使用され得る。好ましいシリコーンは、ポリメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサンガム、ポリジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン、ポリジメチルシロキサン/フェニルメチルシロキサン及びポリジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン/メチルビニルシロキサン、有機変性シリコーン、アミノ官能性シリコーンからなる群から選択されてもよいが、これらに限定されない。シリコーンは、エマルジョン、ナノ-エマルジョン、又はマイクロ-エマルジョンの形態で使用されてもよい。更に、WO2013064596A1に開示されている可能な他のシリコーンは、本出願の目的のために考慮され、その全体が本明細書に含まれる。
【0138】
本発明の一実施形態では、ヘアケア組成物はまた、以下の市販品からの増粘剤及び/又は粘稠剤を含んでもよい:Aqualon(商標)カルボキシメチルセルロース、Benecel(商標)メチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、Blanose(商標)カルボキシメチルセルロースナトリウム、Klucel(商標)ヒドロキシプロピルセルロース、Natrosol(商標)ヒドロキシエチルセルロース、Natrosol(商標)Plus及びPolySurf(商標)セチル修飾ヒドロキシエチルセルロース、N-Hance(商標)カチオン性グアー、N-Hance(商標)HPシリーズのヒドロキシプロピルグアー、N-Hance(商標)SP-100コンディショニングポリマー、及びSupercol(商標)グアーガム。
【0139】
本発明の一実施形態では、ヘアケア組成物はまた、以下の市販品、すなわち、Carbopol(登録商標)ポリマー、Fixate(商標)PLUSポリマー、Glucamate(商標)増粘剤、Amidex(商標)界面活性剤、Chembetaine(商標)界面活性剤、Chemoxide(商標)界面活性剤、Chemonic(商標)界面活性剤、Chemccinate(商標)界面活性剤、Amidex(商標)BC-24界面活性剤、Chemoryl(商標)LB-30界面活性剤、Novethix(商標)L-10ポリマー、Ceralan(商標)ラノリン製品、Pemulen(商標)TR-1ポリマー乳化剤、Pemulen(商標)TR-2ポリマー乳化剤、Hydramol(商標)PGPDエステル、Schercodine(商標)Mアミド-アミン、Schercodine(商標)Pアミド-アミン、Lubrizol社からのSchercomidジエタノールアミド
BASF社からのSalcare(登録商標)及びLuvigel(登録商標)
Dow Chemical社からのAculyn(商標)22、Aculyn(商標)28、Aculyn(商標)33、Aculyn(商標)38、及びAculyn(商標)44
Stepan社からのAmmonyx(登録商標)C及びStepan-Mild(登録商標)GCC
ASIからのStabileze(登録商標)、Rapithix(登録商標)A-60、Rapithix(登録商標)A-100、Ultrathix(登録商標)P-100、Lubrajel(登録商標)及びFlexiThix
からの増粘剤及び/又は粘稠剤を含んでもよい。
【0140】
また増粘剤/レオロジー調整剤として好適なものは、軽度から中程度に架橋されたポリビニルピロリドンである。これらのポリマーの開示は以下の特許及び刊行物で提供され、その各々はその全体が参照により本明細書に組み込まれる:米国特許第5,073,614号;同第5,312,619号;同第5,139,770号;同第5,716,634号;同第5,470,884号;同第5,759,524号;同第5,997,887号;同第6,024,942号;及びWIPO PCT公開PCT/US10/26973号、PCT/US 10/26976号、PCT/US 10/26940号、PCT/US 11/32993号、及びPCT/US 11/34515号。
【0141】
本発明の一実施形態では、少なくとも1種の美容的に許容される添加剤は、1種以上の増粘性ポリマーである。好適な増粘性ポリマーの非限定的な例には:アセタミドMEA;アクリルアミド/アクリル酸エタルコニウムクロリドコポリマー;アクリルアミド/アクリル酸エチルトリモニウムクロリド/アクリル酸エタルコニウムクロリドコポリマー;アクリルアミドコポリマー;アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマー;アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー;アクリレーツ/メタクリル酸アセトアセトキシエチルコポリマー;アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25コポリマー;アクリレーツ/C10~C30アクリル酸アルキルクロスポリマー;アクリレーツ/イタコン酸セテス-20コポリマー;アクリレーツ/メタクリル酸セテス-20コポリマー;アクリレーツ/メタクリル酸ラウレス-25コポリマー;アクリレーツ/アクリル酸パルメス-25コポリマー;アクリレーツ/イタコン酸パルメス-25コポリマー;アクリレーツ/アクリル酸ステアレス-50コポリマー;アクリレーツ/イタコン酸ステアレス-20コポリマー;アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス-20コポリマー;アクリレーツ/メタクリル酸ステアリルコポリマー;アクリレーツ/イソデカン酸ビニルクロスポリマー;アクリル酸/アクリロニトロゲンコポリマー;アジピン酸/メチルDEAクロスポリマー;寒天;アガロース;アルカリゲネス(alcaligenes)多糖;アルギン;アルギン酸;アーモンドアミドDEA;アーモンドアミドプロピルベタイン;ステアリン酸水酸化アルミニウム/マグネシウム;アクリル酸アンモニウム/アクリロニトロゲンコポリマー;アクリル酸アンモニウムコポリマー;アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルホルムアミドコポリマー;アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VPコポリマー;アルギン酸アンモニウム;塩化アンモニウム;ポリアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム;硫酸アンモニウム;アミロペクチン;アプリコットアミドDEA;アプリコットアミドプロピルベタイン;アラキジルアルコール;アラキジルグリコール;アラキス・ヒポガエア(arachis hypogaea)(ピーナッツ)粉;アスコルビルメチルシラノールペクチン;アストラガルス・ガミファー(astragalus gummifer)ガム;アタパルジャイト;アベナ・サチバ(avena sativa)(オートムギ)穀粒粉;アボカダミドDEA;アボカダミドプロピルベタイン;アゼラミドMEA;ババスアミドDEA;ババスアミドMEA;ババスアミドプロピルベタイン;ベヘナミドDEA;ベヘナミドMEA;ベヘナミドプロピルベタイン;ベヘニルベタイン;ベントナイト;ブトキシキトサン;カエサルピニアスピノサ(caesalpinia spinosa)ガム;アルギン酸カルシウム;カルボキシメチルセルロースカルシウム;カラギーナンカルシウム;塩化カルシウム;カルボマーカルシウムカリウム;オクテニルコハク酸デンプンカルシウム;ステアリン酸C20~40アルキル;カノラアミドプロピルベタイン;カプラミドDEA;カプリル/カプルアミドプロピルベタイン;カルボマー;カルボキシブチルキトサン;酢酸酪酸カルボキシメチルセルロース;カルボキシメチルキチン;カルボキシメチルキトサン;カルボキシメチルデキストラン;カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース;カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー;カルニチン;酢酸プロピオン酸カルボン酸セルロース;セルロースガム;セラトニア・シリクア(ceratonia siliqua)ガム;セテアリールアルコール;セチルアルコール;ババス酸セチル;セチルベタイン;セチルグリコール;セチルヒドロキシエチルセルロース;キミルアルコール;コレステロール/HDI/プルランコポリマー;ジカルバミン酸ヘキシルコレステリルプルラン;シトラス・アウランチウム・ズルシス(citrus aurantium dulcis)(オレンジ)皮抽出物;コカミドDEA;コカミドMEA;コカミドMIPA;コカミドオエチルベタイン;コカミドプロピルベタイン;コカミドプロピルヒドロキシスルタイン;ココ-ベタイン;ココ-ヒドロキシスルタイン;ココナッツアルコール;ココ/オレアミドプロピルベタイン;ココ-スルタイン;ココイルサルコシンアミドDEA;コーン脂肪酸アミド/コカミドDEA;コーン脂肪酸アミドDEA;クロスカルメロース;架橋バチルス/グルコース/グルタミン酸ナトリウム発酵物;シアンポシス・テトラゴノロバ(cyamopsis tetragonoloba)(グアー)ガム;デシルアルコール;
デシルベタイン;デヒドロキサンタンガム;デキストリン;ジベンジリデンソルビトール;ジエタノールアミノオレアミドDEA;ジグリコール/CHDM/イソフタレート/SIPコポリマー;ベヘン酸ジヒドロアビエチル;二水素化タロウベンジルモニウムヘクトライト;アミノ酢酸ジヒドロキシアルミニウム;ジメチコン/PEG-10クロスポリマー;ジメチコン/PEG-15クロスポリマー;ジメチコンプロピルPG-ベタイン;ジメチルアクリルアミド/アクリル酸/メタクリル酸ポリスチレンエチルコポリマー;ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムクロスポリマー;ジステアレス-100 IPDI;アクリル酸DMAPA/アクリル酸/アクリロニトロゲンコポリマー;エルカミドプロピルヒドロキシスルタイン;エチレン/アクリル酸ナトリウムコポリマー;ゼラチン;ゲランガム;アルギン酸グリセリル;グリシンソーヤ(ダイズ)粉;グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド;ヘクトライト;ヒアルロン酸;含水ケイ酸;水素化バレイショデンプン;水素化タロウ;水素化タロウアミドDEA;水素化タロウベタイン;ヒドロキシブチルメチルセルロース;アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシエチルキトサン;ヒドロキシエチルエチルセルロース;ヒドロキシエチルステアラミド-MIPA;ヒドロキシラウリル/ヒドロキシミリスチルベタイン;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルキトサン;ヒドロキシプロピルエチレンジアミンカルボマー;ヒドロキシプロピルグアー;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル;ヒドロキシプロピルデンプン;ヒドロキシプロピルデンプンリン酸;ヒドロキシプロピルキサンタンガム;ヒドロキシステアラミドMEA;イソブチレン/マレイン酸ナトリウムコポリマー;イソステアラミドDEA;イソステアラミドMEA;イソステアラミドmlPA;イソステアラミドプロピルベタイン;ラクタミドMEA;ラノリン脂肪酸アミドDEA;ラウラミドDEA;ラウラミドMEA;ラウラミドMIPA;ラウラミド/ミリスタミドDEA;ラウラミドプロピルベタイン;ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン;ラウリミノビスプロパンジオール;ラウリルアルコール;ラウリルベタイン;ラウリルヒドロキシスルタイン;ラウリル/ミリスチルグリコールヒドロキシプロピルエーテル;ラウリルスルタイン;レシチンアミドDEA;リノレアミドDEA;リノレアミドMEA;リノレアミドMIPA;ケイ酸リチウムマグネシウム;ケイ酸リチウムマグネシウムナトリウム;マクロシスチス・ピリフェラ(macrocystis pyrifera)(ケルプ);アルギン酸マグネシウム;マグネシウム/アルミニウム/ヒドロキシド/カルボネート;ケイ酸マグネシウムアルミニウム;ケイ酸マグネシウム;三ケイ酸マグネシウム;メトキシPEG-22/ドデシルグリコールコポリマー;メチルセルロース;メチルエチルセルロース;メチルヒドロキシエチルセルロース;微結晶性セルロース;ミンクアミドプロピルベタイン;ミンクアミドDEA;ミンクアミドプロピルベタイン;ミリスチン酸MIPA;モンモリロナイト;モロッコ溶岩クレイ;ミリスタミドDEA;ミリスタミドMEA;ミリスタミドMIPA;ミリスタミドプロピルベタイン;ミリスタミドプロピルヒドロキシスルタイン;ミリスチルアルコール;ミリスチルベタイン;ナットウガム;ノンオキシノールヒドロキシエチルセルロース;オートムギアミドMEA;オートムギアミドプロピルベタイン;イソステアリン酸オクタコサニルグリコール;オクタデセン/MAコポリマー;オレアミドDEA;オレアミドMEA;オレアミドMIPA;オレアミドプロピルベタイン;オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン;オレイルベタイン;オリーブアミドDEA;オリーブアミドプロピルベタイン;オリーブアミドMEA;パームアミドDEA;パームアミドMEA;パームアミドMIPA;パームアミドプロピルベタイン;パルミタミドDEA;パルミタミドMEA;パルミタミドプロピルベタイン;パーム核アルコール;パーム核アミドDEA;パーム核アミドMEA;パーム核アミドMIPA;パーム核アミドプロピルベタイン;ピーナッツアミドMEA;ピーナッツアミドMIPA;ペクチン;PEG-800;PEG-クロスポリマー;PEG-150/デシルアルコール/SMDIコポリマー;ジイソステアリン酸PEG-175;ジステアリン酸PEG-190;トリステアリン酸PEG-15グリセリル;トリステアリン酸PEG-140グリセリル;PEG-240/HDIコポリマー;ビス-デシルテトラデセス-20エーテル;PEG-100/IPDIコポリマー;PEG-180/ラウレス-50/(商標)MGコポリマー;PEG-10/ラウリルジメチコンクロスポリマー;PEG-15/ラウリルジメチコンクロスポリマー;PEG-2M;PEG-5M;PEG-7M;PEG-9M;PEG-14M;PEG-20M;PEG-23M;PEG-25M;PEG-45M;PEG-65M;PEG-90M;PEG-115M;PEG-160M;PEG-180M;トリオレイン酸PEG-120メチルグルコース;PEG-180/オクトキシノール-40/(商標)MGコポリマー;テトラステアリン酸PEG-150ペンタエリスリチル;PEG-4ナタネアミド;PEG-150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー;アズキ(phaseolus angularis)種子粉末;ゲッカコウ(polianthes tuberosa)抽出物;ポリアクリレート-3;ポリアクリル酸;ポリシクロペンタジエン;ポリエーテル-1;ポリエチレン/マレイン酸イソプロピル/MAコポリオール;ポリグリセリル-3ジシロキサンジメチコン;ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン;ポリメタクリル酸;ポリクアテルニウム-52;ポリビニルアルコール;アルギン酸カリウム;ポリアクリル酸カリウムアルミニウム;カルボマーカリウム;カラギーナンカリウム;塩化カリウム;パルム酸カリウム;ポリアクリル酸カリウム;硫酸カリウム;加工バレイショデンプン;PPG-2コカミド;PPG-1ヒドロキシエチルカプリラミド;PPG-2ヒドロキシエチルコカミド;PPG-2ヒドロキシエチルココ/イソステアラミド;PPG-3ヒドロキシエチルダイズアミド;ジカルバミン酸PPG-14ラウレス-60ヘキシル;ジカルバミン酸PPG-14ラウレス-60イソホリル;ジカルバミン酸PPG-14パルメス-60ヘキシル;アルギン酸プロピレングリコール;PVP/デセンコポリマー;PVPモンモリロナイト;ピルス・シドニア(pyrus cydonia)種子;ピルス・マルス(pyrus malus)(リンゴ)繊維;リゾビアンガム;米糠アミドDEA;リシノレアミドDEA;リシノレアミドMEA;リシノレアミドMIPA;リシノレアミドプロピルベタイン;リシノール酸/アジピン酸/AEEAコポリマー;ロサ・ムルティフローラ(rosa multiflora)花ワックス;スクレロチウムガム;セサミドDEA;セサミドプロピルベタイン;アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリンコポリマー;アクリル酸ナトリウム/アクロレインコポリマー;アクリル酸ナトリウム/アクリロニトロゲンコポリマー;アクリル酸ナトリウムコポリマー;アクリル酸ナトリウムクロスポリマー;アクリル酸ナトリウム/アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸ナトリウムコポリマー;アクリル酸ナトリウム/イソデカン酸ビニルクロスポリマー;アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコールコポリマー;カルボマーナトリウム;カルボキシメチルキチンナトリウム;カルボキシメチルデキストランナトリウム;カルボキシメチルベータ-グルカンナトリウム;カルボキシメチルデンプンナトリウム;カラギーナンナトリウム;セルロース硫酸ナトリウム;塩化ナトリウム;シクロデキストリン硫酸ナトリウム;ヒドロキシプロピルデンプンリン酸ナトリウム;ナトリウムイソオクチレン/MAコポリマー;フルオロケイ酸ナトリウムマグネシウム;オレイン酸ナトリウム;パルミチン酸ナトリウム;パーム核脂肪酸ナトリウム;ポリアクリル酸ナトリウム;ポリアクリル酸デンプンナトリウム;ポリアクリロイルジメチルタウリンナトリウム;ポリガンマ-グルタミン酸ナトリウム;ポリメタクリル酸ナトリウム;ポリスチレンスルホン酸ナトリウム;アルミノケイ酸ナトリウム;オクテニルコハク酸デンプンナトリウム;ステアリン酸ナトリウム;ステアロキシPG-ヒドロキシエチルセルローススルホン酸ナトリウム;スチレンナトリウム/アクリレーツコポリマー;硫酸ナトリウム;タロウ酸ナトリウム;アクリル酸タウリドナトリウム/アクリル酸/アクリロニトロゲンコポリマー;トコフェリルリン酸ナトリウム;ソラナム・チューベロサム(solanum tuberosum)(バレイショ)デンプン;ダイズアミドDEA;ダイズアミドプロピルベタイン;デンプン/アクリレーツ/アクリルアミドコポリマー;塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン;ステアラミドAMP;ステアラミドDEA;ジステアリン酸ステアラミドDEA;ステアリン酸ステアラミドDIBA;ステアラミドMEA;ステアリン酸ステアラミドMEA;ステアラミドMIPA;ステアラミドプロピルベタイン;ステアレス-60セチルエーテル;ステアレス-100/PEG-136/HDIコポリマー;ステアリルアルコール;ステアリルベタイン;ステルクリア・ウレンス(sterculia urens)ガム;合成フルオロフロゴパイト;トールアミドDEA;タロウアルコール;タロウアミドDEA;タロウアミドMEA;タロウアミドプロピルベタイン;タロウアミドプロピルヒドロキシスルタイン;タロウアミンオキシド;タロウベタイン;タロウジヒドロキシエチルベタイン;タマリンダス・インディカ(tamarindus indica)種子ガム;タピオカデンプン;アルギン酸TEA;カルボマーTEA;TEA塩酸塩;トリデセス-2カルボキサミドMEA;トリデシルアルコール;二安息香酸トリエチレングリコール;トリメチルペンタノールヒドロキシエチルエーテル;トリティクム・バルガー(triticum vulgare)(コムギ)胚芽粉末;トリティクム・バルガー(コムギ)穀粒粉;トリティクム・バルガー(コムギ)デンプン;アクリル酸トロメタミン/アクリロニトロゲンコポリマー;ケイ酸トロメタミンマグネシウムアルミニウム;ウンデシルアルコール;ウンデシレナミドDEA;ウンデシレナミドMEA;ウンデシレナミドプロピルベタイン;ウェランガム;コムギ胚芽アミドDEA;コムギ胚芽アミドプロピルベタイン;キサンタンガム;酵母ベータ-グルカン;酵母多糖体;コーンスターチ;及びこれらのブレンドが含まれる。
【0142】
本願発明の一実施形態では、増粘剤は、セルロース、キサンタンガム、カラギーナン、ゲランガム、架橋ポリアクリル酸ポリマー、疎水性修飾された架橋ポリアクリル酸ポリマー、アルカリ膨潤型架橋ポリアクリル酸ポリマー、ポリエチレングリコールジアルカノエート、ポリプロピレングリコールトリアルキルトリアルケノエ―トからなる群から選択される。
【0143】
本願発明の一実施形態では、増粘剤は、ヘアケア組成物の総重量に基づいて0.5重量%以上4.0重量%以下の範囲の量で存在する。
【0144】
本願発明の一実施形態では、ヘアケア組成物は、トリアゾール、イミダゾール、ナフタレン誘導体、ベンゾイミダゾール、モルホリン誘導体、ジチオカルバメート、ベンゾイソチアゾール、ベンズアミド、ホウ素化合物、ホルムアルデヒド供与体、イソチアゾロン、チオシアネート、第4級アンモニウム化合物、ヨウ素誘導体、フェノール誘導体、フェノキシエタノール及びカプリリルグリコール殺菌剤、ピリジン、ジアルキルチオカルバメート、ニトリル、パラベン、アルキルパラベン及びこれらの塩から選択される保存料を含むが、これらに限定されない。
【0145】
本願発明の一実施形態では、好適な抗酸化剤は、本出願のヘアスタイリング組成物の貯蔵寿命の向上を促進するために添加されてもよい。使用され得る抗酸化剤には、ビタミンE、ビタミンEアセテート、ビタミンC、ビタミンA、及びビタミンD、並びにこれらの誘導体等のビタミンが含まれる。追加の例示的な抗酸化剤には、没食子酸のプロピル、オクチル及びドデシルエステル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、及びノルジヒドログアイアレチン酸が含まれるが、これらに限定されない。
【0146】
本願発明の更に別の実施形態では、本出願の所望のヘアケア組成物を製剤化するための好ましい脂肪物質をベースとする賦形剤には、脂肪アルコール、天然及び合成のワックス、セラミド、鉱油、植物油、動物油、合成油が含まれる。別の実施形態では、他の好ましい脂肪物質は、イソドデカン、水素化ポリイソブテン、スクアラン、イソノナン酸イソノニル、シクロテトラ-及びペンタジメチコン、フェニルトリメチコン、エチレンホモポリマー、エトキシル化された脂肪及び油脂、フルオロアルカン、セラサイト、シアバター、プロピオン酸アラキジルの単独又は組合せである。ワックスの定義に関して、例えば、P.D.Dorgan、Drug and Cosmetic Industry、1983年12月、30~33頁を挙げることができる。
【0147】
本願発明の別の実施形態では、保湿剤又は湿潤剤には、グリコール、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ソルビトール、ピログルタミン酸のナトリウム塩、グリセロール、グリセロール誘導体、グリセリン、トレハロース、ソルビトール、マルチトール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ヒアルロン酸ナトリウム等が含まれる。更に、水と良く結合し、それにより毛髪表面に保持される保湿剤が湿潤剤と呼ばれることは公知である。本出願の製剤に組み込まれ得る湿潤剤の例は、グリセリン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、乳酸、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸、尿素、リン脂質、コラーゲン、エラスチン、セラミド、レシチンソルビトール、PEG-4、及びこれらの混合物である。追加の好適な保湿剤は、本質的に水溶性及び/又は水膨潤性に属するポリマー保湿剤である。ヒアルロン酸、キトサン等の多糖もまた、本出願の保湿剤と共に、結合剤としてその特性を向上させるために利用され得る。
【0148】
本願発明の別の実施形態では、利用され得るフケ防止剤は、クリンバゾール、オクトピロックス及び亜鉛ピリチオン、サリチル酸、元素状硫黄、二酸化セレン、及びアゾール抗真菌薬である。
【0149】
本願発明の更なる実施形態では、ヘアケア組成物は、紫外線をフィルタ除去することができる少なくとも1種の有機紫外線フィルタを含んでもよい。フィルタは、水溶性又は脂溶性のフィルタ、シリコーン化又は非シリコーン化のいずれも、及びその表面が処理され得る鉱物酸化物粒子から選択され得る。水溶性の有機紫外線フィルタは、パラ-アミノ安息香酸及びその塩、アントラニル酸及びその塩、サリチル酸及びその塩、ヒドロキシケイ皮酸及びその塩、ベンゾチアゾールのスルホン酸誘導体、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール及びそれらの塩、ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体及びそれらの塩、ベンジリデンショウノウのスルホン酸誘導体及びそれらの塩、第4級アミンにより置換されたベンジリデンショウノウの誘導体及びそれらの塩、フタリデン-カンホスルホン酸の誘導体及びそれらの塩、ベンゾトリアゾールのスルホン酸誘導体、並びにこれらの混合物から選択され得る。
【0150】
好適な脂溶性の有機紫外線フィルタには、パラ-アミノ安息香酸のエステル又はアミド等のパラ-アミノ安息香酸の誘導体;サリチル酸の誘導体;ベンゾフェノンの誘導体;ジベンゾイルメタンの誘導体;アクリル酸ジフェニルの誘導体;ベンゾフランの誘導体;1種以上のケイ素有機残基を含有する紫外線フィルタポリマー;ケイ皮酸のエステル;ショウノウの誘導体;トリアニリノ-s-トリアジンの誘導体;ウロカン酸のエチルエステル;ベンゾトリアゾール;ヒドロキシフェニルトリアジンの誘導体;Ws-レソルシノール-ジアルキルアミノトリアジン;及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0151】
本願発明の更なる実施形態では、ヘアケア組成物には染色剤が含まれ、本明細書で使用される着色剤又は染料は、食物、薬物及び化粧品の用途に好適な天然の食用色及び染料を含む。これらの着色剤はまた、FD&C、及びD&Cの染料及びレーキとしても公知であり、好ましくは本質的に水溶性である。全てのFD&C及びD&Cの染料及びそれらの対応する化学構造の完全な詳述は、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第5巻、857~884頁に見出すことができ、したがってその本文は本明細書に参照により組み込まれる。これらの染色剤は、パーソナルケア組成物の最大約3%重量まで、より詳細には最大約2重量%まで、場合によっては約1重量%未満の量で組み込まれてもよい。
【0152】
本願発明の更に別の実施形態では、ヘアケア組成物は、金属イオン封鎖剤又はキレート剤を含む。用語「金属イオン封鎖剤」又は「キレート剤」は、本明細書で使用される場合、化合物の2個以上の原子間で金属イオンを結合又は錯体化し、それにより、そのような金属イオンの有害な影響を中和するか又は制御することができる化合物に関し、金属イオンの保持又は結合は、配位結合及び/又はイオン結合を含む1種以上の異なる種類の結合の組合せによる。本出願の目的に好適な有機又は無機の金属イオン封鎖剤又はキレート剤は、ポリオール、グルコン酸塩、ソルビタール、マンニトール、炭酸塩、ヒドロキサム酸塩、カテコール、アミノカルボン酸塩、アルカノールアミン、金属イオン遮蔽剤、ヒドロキシ-カルボン酸、アミノカルボン酸、アミノポリカルボン酸、ポリアミン、ポリリン酸塩、リン酸、クラウンエーテル、アミノ酸、ポリカルボン酸、シクロデキストリン、ホスホン酸塩、ポリアクリル酸塩又は高分子ポリカルボン酸塩、縮合リン酸塩を含む群から選択される。更に、金属イオン封鎖剤及びキレート剤に関する情報は、T.E.Furia、CRC Handbook of Food Additives、第2版、271~294頁(1972)、及びM.S.Peterson and A.M.Johnson (Eds.)、Encyclopedia of Food Science、694~699頁(1978)に開示され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0153】
本願発明の更なる実施形態では、ヘアケア組成物は、天然源又は合成源から得られる香料又は芳香剤を含む。芳香剤は、好適な溶媒、希釈剤又は担体と共に使用されてもよい。芳香剤は、消毒薬又は洗浄剤組成物に所望の香り特徴を増加させるか又は付与するのに有用であると見出された量で、任意の従来的な公知の方法で、例えば、組成物に混ぜるか又は組成物を形成するために使用される他の原料とブレンドして、添加されてもよい。本出願のための芳香剤は、以下の非限定的な化合物の群、例えば精油、アブソリュート、レジノイド、樹脂、コンクリート、炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、酸、エステル、アセタール、ケタール、ニトリルから1種以上選択され得、飽和及び不飽和の化合物並びに脂肪族、炭素環式及び複素環式の化合物を含む。
【0154】
本願発明の一実施形態では、ヘアケア組成物は、洗い流す組成物又は洗い流さない組成物の形態で存在する。
【0155】
本願発明の一実施形態では、ヘアケア組成物は、シャンプー、コンディショナー、ヘアストレートナー、パーマネントウェーブ及びヘアカラーから選択される洗い流す組成物である。
【0156】
本願発明の更に別の実施形態では、ヘアケア組成物の洗い流さない組成物は、ムース、ヘアラッカー、ヘアジェル、ヘアローション、ヘアワックス、スタイリングクリーム、ポマード、トニック、ヘアスプレー、ワーキングスプレー、フィニッシュスプレー、ブロー乾燥保護用スプレー、アイロンスプレー、熱保護用スプレー、及びカール強化スプレーから選択される。
【0157】
本願発明の一実施形態では、ヘアケア組成物はシリコーンを含まない。
【0158】
本願発明の一実施形態では、ヘアケア組成物は、各々、ヘアケア組成物の総重量に基づいて、
1.0重量%以上15.0重量%以下の少なくとも1種の液晶脂質粒子、
10.0重量%以上50.0重量%以下の少なくとも1種の界面活性剤、
0.1重量%以上1.0重量%以下の少なくとも1種のコンディショニング剤、
0.5重量%以上4.0重量%以下の少なくとも1種の増粘剤、
50.0重量%以上90.0重量%以下の水
を含む。
【0159】
利点
1)液晶粒子含有組成物は、シリコーン含有ヘアケア組成物に匹敵し、したがって、シリコーンは環境に有害であると考えられるため、シリコーンの代替品と考えられ得る。
2)シリコーン含有のヘアケア製品の持続可能な代替物。
3)液晶粒子を作製するプロセスは費用効率が高く、したがって任意の商業的用途に関して持続可能である。
【0160】
実施形態
1.少なくとも1種の液晶脂質粒子を毛髪に塗布することを含む、毛髪をコンディショニングする方法であって、液晶脂質粒子が、
少なくとも1種の式(I)の化合物
【0161】
【化37】
[式中、mは10以上24以下の範囲であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(II)の化合物
【0162】
【化38】
[式中、aは10以上24以下の範囲である]、
少なくとも1種の式(III)の化合物
【0163】
【化39】
[式中、xは10以上24以下の範囲であり、yは10以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(IV)の化合物
【0164】
【化40】
[式中、pは10以上16以下の範囲である]、
少なくとも1種の式(V)の化合物
【0165】
【化41】
[式中、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、
Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である]、
及び
少なくとも1種の式(VI)の化合物
【0166】
【化42】
[式中、rは9以上18以下の範囲であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である]
を含む、方法。
2. 毛髪をコンディショニングするための少なくとも1種の液晶脂質粒子の使用であって、液晶脂質粒子が、
少なくとも1種の式(I)の化合物
【0167】
【化43】
[式中、mは10以上24以下の範囲であり、nは1以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(II)の化合物
【0168】
【化44】
[式中、aは10以上24以下の範囲である]、
少なくとも1種の式(III)の化合物
【0169】
【化45】
[式中、xは10以上24以下の範囲であり、yは10以上25以下の範囲の整数である]、
少なくとも1種の式(IV)の化合物
【0170】
【化46】
[式中、pは10以上16以下の範囲である]、
少なくとも1種の式(V)の化合物
【0171】
【化47】
[式中、A及びBは各々独立して水素原子又はアルカリ土類金属若しくはアルカリ土類金属であり、
Rは直鎖又は分岐の、飽和又は不飽和のC10~C20脂肪族基である]、
及び
少なくとも1種の式(VI)の化合物
【0172】
【化48】
[式中、rは9以上18以下の範囲であり、Mは水素原子、アルカリ土類金属又はアルカリ土類金属である]
を含む、使用。
3. 液晶脂質粒子が、直方晶側方充填を伴うラメラ構造を有する、実施形態1又は2に記載の方法又は使用。
4. 液晶脂質粒子が、Malvern DLS ZS90を使用して動的光散乱法を使用して決定した、20nm以上300nm以下の範囲の平均粒子サイズを有する、実施形態1又は2に記載の方法又は使用。
5. 液晶脂質粒子が、40℃で測定した場合、Zetasizer nano ZS90を使用して決定した、20mV超のゼータ電位を有する、実施形態1又は2に記載の方法又は使用。
6. 少なくとも1種の一般式(I)の化合物が、セテアレス、ポリオキシエチレンステアリルエーテル及びポリオキシエチレンセチルエーテルからなる群から選択される、実施形態1から5に記載の方法又は使用。
7. 少なくとも1種の一般式(II)の化合物が、ステアリン酸グリセリン、ラウリン酸グリセリン及びパルミチン酸グリセリンからなる群から選択される、実施形態1から6に記載の方法又は使用。
8. 少なくとも1種の一般式(III)の化合物が、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、テトラデカン酸テトラデシル及びベヘン酸ベヘニルからなる群から選択される、実施形態1から7に記載の方法又は使用。
9. 少なくとも1種の一般式(IV)の化合物が、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール又はこれらの混合物からなる群から選択される、実施形態1から8に記載の方法又は使用。
10. 少なくとも1種の一般式(V)の化合物が二ナトリウムC10~C18アルキルスルホスクシネートである、実施形態1から9に記載の方法又は使用。
11. 少なくとも1種の一般式(VI)の化合物が、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムからなる群から選択される、実施形態1から10に記載の方法又は使用。
12. 液晶脂質粒子が、セテアレス、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、セチルアルコール及びステアリルアルコールを含む、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法又は使用。
13. 液晶脂質粒子が、セテアレス、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール及びステアリルアルコールを含む、実施形態1から11に記載の方法又は使用。
14. 液晶脂質粒子が、セテアレス、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、並びに二ナトリウムC10~C18アルキルスルホスクシネート及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムの群から選択される化合物を含む、実施形態1から11に記載の方法又は使用。
15. 液晶脂質粒子が、セテアレス-20、セテアレス-12、ステアリン酸グリセリン、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、並びに二ナトリウムC16~C18アルキルスルホスクシネート及びステアロイルグルタミン酸ナトリウムの群から選択される化合物を含む、実施形態1から11に記載の方法又は使用。
16. 実施形態1~15のいずれか1つに記載の少なくとも1種の液晶粒子と、
少なくとも1種の美容的に許容される添加剤と、
水と、を含むヘアケア組成物。
17. 少なくとも1種の液晶脂質粒子が、ヘアケア組成物の総重量に基づいて1.0重量%以上15.0重量%以下の範囲の量で存在する、実施形態16に記載のヘアケア組成物。
18. 少なくとも1種の美容的に許容される添加剤が、増粘剤、粘度調整剤、界面活性剤、乳化剤、香料、保存料、紫外線保護剤、キレート剤、洗浄剤、ウェッティング剤、ヘアコンディショニング剤、柔軟性向上剤、裂毛調整剤、湿潤剤、噴射剤、圧縮ガス、光沢向上剤、中和剤、質感改良剤、防水剤、可溶化剤、懸濁剤、美容的有効成分、毛髪用ポリマー、光保護剤、漂白剤、ゲル形成剤、着色剤、染髪剤、タンニング剤、染料、顔料、濃厚剤、保湿剤、抗酸化剤、脱泡剤、静電防止剤、皮膚軟化剤、軟化剤、フケ防止剤、育毛剤、抗炎症剤、抗菌剤、整泡剤、レオロジー調整剤、水軟化剤、ヒドロトロープ、緩衝剤からなる群から選択される、実施形態16又は17に記載のヘアケア組成物。
19. 美容的に許容される添加剤が、界面活性剤である、実施形態18に記載のヘアケア組成物。
20. 界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤からなる群から選択される、実施形態19に記載のヘアケア組成物。
21. 少なくとも1種のアニオン性界面活性剤及び少なくとも1種の両性界面活性剤を含む、実施形態20に記載のヘアケア組成物。
22. 界面活性剤が、アニオン性界面活性剤である、実施形態21に記載のヘアケア組成物。
23. アニオン性界面活性剤が、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、アルキルエステルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、第1級又は第2級のアルキルスルホネート、アルキルグリセロールスルホネート、スルホン化ポリカルボン酸、アルキルグリコシドの硫酸塩、硫酸化アルキルアミド、アルキルホスフェート、飽和又は不飽和の脂肪酸の塩、ポリオキシアルキレンエーテルアセテート、パラフィンスルホネート、N-アシルN-アルキルタウレート、イセチオネート、アルキルスクシナメート、N-アシルサルコシネート、アルキルスルホスクシネート、スルホスクシネートのモノエステル又はジエステル及びポリエトキシカルボキシレートからなる群から選択される、実施形態22に記載のヘアケア組成物。
24. 界面活性剤が、カチオン性界面活性剤である、実施形態20に記載のヘアケア組成物。
25. カチオン性界面活性剤が、4級化アンモニウム化合物、アルキルスルフェート、並びにピリジン及びイミダゾリンの誘導体からなる群から選択される、実施形態24に記載のヘアケア組成物。
26. 界面活性剤が、両性界面活性剤である、実施形態20又は21に記載のヘアケア組成物。
27. 両性界面活性剤が、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルグリシネート、アルキルカルボキシグリシネート、アルキルアンホアセテート又はプロピオネート及びアルキルアンホジアセテート又はジプロピオネートからなる群から選択される、実施形態26に記載のヘアケア組成物。
28. 界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である、実施形態20に記載のヘアケア組成物。
29. 非イオン性界面活性剤が、脂肪アルコールポリオキシアルキレンエステル、C1~C6-アルコール又はC7~C30-脂肪アルコールに由来するアルキルポリオキシアルキレンエーテル、アルキルアリールアルコールポリオキシエチレンエーテル、アルコキシル化された動物性及び/又は植物性の脂肪及び/又は油脂、グリセロールエステル、アルキルフェノールアルコキシレート、脂肪族アミンアルコキシレート、脂肪酸アミド及び脂肪酸ジエタノールアミドアルコキシレート、それらのエトキシレート、糖界面活性剤、ソルビトールエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、N-アルキルグルコナミド、アルキルメチルスルホキシド及びアルキルジメチルホスフィンオキシドからなる群から選択される、実施形態28に記載のヘアケア組成物。
30. 少なくとも1種の界面活性剤が、ヘアケア組成物の総重量に基づいて10.0重量%以上50.0重量%以下の範囲の量で存在する、実施形態16から29のいずれか1つに記載のヘアケア組成物。
31. 少なくとも1種の美容的に許容される薬剤が、ヘアコンディショニング剤である、実施形態18に記載のヘアケア組成物。
32. 少なくとも1種のコンディショニング剤が、タンパク質又は加水分解されたカチオン性若しくは非カチオン性のタンパク質、カチオン性界面活性剤、例えば第1級、第2級、又は第3級の脂肪族アミンの塩、第4級アンモニウム塩、イミダゾリンの誘導体、又はアミンオキシド、脂肪族アミン、脂肪酸又は誘導体、第4級アンモニウム化合物、カチオン性ポリマー、天然又は合成の油脂からなる群から選択される、実施形態31に記載のヘアケア組成物。
33. カチオン性ポリマーが、カチオン性グアー、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)-アクリルアミドコポリマー及び(3-アクリルアミドプロピル)トリメチル-アンモニウムクロリドから選択される、実施形態32に記載のヘアケア組成物。
34. 天然又は合成の油脂が、脂肪酸のグリセロールエステル、アルキル基当たり6~22個の炭素原子を有する直鎖又は分岐の対称又は非対称のジアルキルエーテル及びアルキルグルコシド、アルキル基当たり6~22個の炭素原子を有するポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルキル基当たり6~22個の炭素原子を有するポリエチレングリコールアルキルグリセリドからなる群から選択される、実施形態32に記載のヘアケア組成物。
35. 少なくとも1種のコンディショニング剤が、ヘアケア組成物の総重量に基づいて0.1重量%以上1.0重量%以下の範囲の量で存在する、実施形態31から34のいずれか1つに記載のヘアケア組成物。
36. 少なくとも1種の美容的に許容される薬剤が、増粘剤である、実施形態18に記載のヘアケア組成物。
37. 少なくとも1種の増粘剤が、セルロース、キサンタンガム、カラギーナン、ゲランガム、架橋ポリアクリル酸ポリマー、疎水性修飾された架橋ポリアクリル酸ポリマー、アルカリ膨潤型架橋ポリアクリル酸ポリマー、ポリエチレングリコールジアルカノエート、ポリプロピレングリコールトリアルキルトリアルケノエートからなる群から選択される、実施形態36に記載のヘアケア組成物。
38. 少なくとも1種の増粘剤が、ヘアケア組成物の総重量に基づいて0.5重量%以上4.0重量%以下の範囲の量で存在する、実施形態36又は37に記載のヘアケア組成物。
39.各々、ヘアケア組成物の総重量に基づいて、
1.0重量%以上15.0重量%以下の少なくとも1種の液晶粒子、
10.0重量%以上50.0重量%以下の少なくとも1種の界面活性剤、
0.1重量%以上1.0重量%以下の少なくとも1種のコンディショニング剤、
0.5重量%以上4.0重量%以下の少なくとも1種の増粘剤、
50.0重量%以上90.0重量%以下の水
を含む、実施形態16から38のいずれか1つに記載のヘアケア組成物。
40. 洗い流す組成物又は洗い流さない組成物の形態で存在する、実施形態16から39のいずれか1つに記載のヘアケア組成物。
41. 洗い流す組成物が、シャンプー、コンディショナー、ヘアストレートナー、パーマネントウェーブ及びヘアカラーから選択される、実施形態40に記載のヘアケア組成物。
42. 洗い流さない組成物が、ムース、ヘアラッカー、ヘアジェル、ヘアローション、ヘアワックス、スタイリングクリーム、ポマード、トニック、ヘアスプレー、ワーキングスプレー、フィニッシュスプレー、ブロー乾燥保護用スプレー、アイロンスプレー、熱保護用スプレー、及びカール強化スプレーから選択される、実施形態40に記載のヘアケア組成物。
43. 実施形態16から42のいずれか1つに記載の組成物を毛髪に塗布することを含む、毛髪をコンディショニングする方法。
【実施例
【0173】
次に実施例を以下に明示して、本開示主題に基づく方法及び結果を例証する。これらの実施例は、本明細書に開示される主題の全ての態様を包含することを意図するものではなく、むしろ代表的な方法、組成物及び結果を例証することを意図する。これらの実施例は、当業者に明白である本願発明の等価物及び変更を除外することを意図するものではない。
【0174】
材料:
BASFからの材料:
・ Emulgade(登録商標)SE-PFはステアリン酸グリセリル、セテアレス-20、セテアレス-12、セチルアルコール、パルミチン酸セチルであり、乳化基剤である。
・ Eumulgin(登録商標)B1はセテアレス-12(12molのEOを有するセチルステアリルアルコール)であり、非イオン性乳化剤である。
・ Cetiol(登録商標)MMはミリスチン酸ミリスチルであり、皮膚軟化剤である。
・ Eumulgin(登録商標)Prismaは二ナトリウムC16~C18アルキルスルホスクシネートであり、アニオン性乳化剤である。
・ Eumulgin(登録商標)SGはステアロイルグルタミン酸ナトリウムであり、アニオン性乳化剤である。
・ Texapon(登録商標)NSO UPはラウレス硫酸ナトリウム(C12~14エーテル硫酸ナトリウム+2EO)であり、アニオン性界面活性剤である。
・ Texapon(登録商標)SFA
・ Dehyton(登録商標)PK 45はコカミドプロピルベタインであり、両性界面活性剤である。
・ Plantapon(登録商標)LGC sorbはラウリルグルコースカルボン酸ナトリウム(及び)ラウリルグルコシドであり、アニオン性界面活性剤である。
・ Plantapon(登録商標)AGC HCはココイルグルタミン酸ナトリウムであり、補助界面活性剤である。
・ Plantacare(登録商標)2000 UPはデシルグルコシドであり、非イオン性界面活性剤である。
・ Plantacare(登録商標)818 UPはココグルコシドであり、非イオン性界面活性剤である。
・ Plantasil(登録商標)Microはブレンドされたジカプリリルエーテル(及び)デシルグルコシド(及び)オレイン酸グリセリルであり、ヘアケア添加剤である。
・ Comperlan(登録商標)100CはコカミドMEAであり、増粘剤である。
・ Euperlan(登録商標)PK710Benzはジステアリン酸グリコール(及び)ラウレス硫酸ナトリウム(及び)コカミドMEAであり、真珠光沢濃縮物である。
DOWからの材料
・ Xiameter(登録商標)MEM1352エマルジョンは、超高分子量ポリジメチルシロキサン及び高分子量ポリジメチルシロキサンのブレンドの60%非イオン性エマルジョンである。
・ PQ10はポリクオタニウム10である。
【0175】
方法:
粒子サイズの測定:液晶脂質粒子の粒子サイズ測定をMalvern DLS ZS90を使用して行った。
ゼータ電位の測定:ゼータ電位をZetasizer nano ZS90(Malvern)を使用して測定した。
【0176】
[例1]
液晶脂質粒子(ナノワックス)の基剤組成
【0177】
【表1】
【0178】
ナノワックス
製造プロセス:転相温度乳化法
1.パートA及びBを85℃まで加熱、パートCを25℃で予め溶解。
2.パートAを3分間混合。
3.85℃で均質化しながらパートBをパートAに添加。
4.基剤の外観が乳白色から半透明に変化するまで、均質化しながら基剤を70~75℃まで冷却。
5.パートCを基剤に添加、1分間均質化。
6.基剤を28℃まで冷却。
【0179】
マクロワックス
マクロワックスを調製するプロセスは、温度が65℃であることを除いて、ナノワックスを調製するプロセスと同じである。
【0180】
[例2]
界面活性剤の液晶脂質粒子との適合性
界面活性剤と液晶脂質粒子の配合物を、1か月間、室温、4℃及び-20℃において評価することにより、様々な界面活性剤を液晶脂質粒子との適合性に関して評価した。
下の表に基づいて、配合物を調製した。種々の温度、すなわち室温、4℃及び-20℃で、配合物を1か月間保持した。1か月後、配合物を外観に関して確認した。詳細には、透明であるか又は濁っているかどうか、配合物を確認した。配合物が保存時に透明のままであることが望ましい。
【0181】
プロセス:
1)水とPQ10を、室温でポリマーが分散して均一になるまで撹拌下で混合。
2)界面活性剤を相Aに、均一になるまで撹拌下で添加。
3)相Cを透明になるまで撹拌下で少しずつ添加。
【0182】
【表2】
【0183】
【表3】
界面活性化物質を表2に従って配合し、室温、4℃及び-20℃における適合性を1か月後に表3に示すように評価した。
したがって、液晶脂質粒子が、DehytonPK 45及びPlantacare818 UPと適合することが分かる。
【0184】
[例3]
下の表に示すように、液晶ナノ粒子をヘアコンディショニング配合物に使用した。
【0185】
【表4】
LCLPを有する配合物は、シャンプーにヘアコンディショニング性能の改善をもたらす、シリコーン代替配合物に特に適した画期的なミクロエマルジョンであると考えられるため、Plantasil(登録商標)Microと比較した。
【0186】
[例4]
下の手順を使用して、湿潤毛髪及び乾燥毛髪に対する櫛通し性能に関して配合物を比較した。
【0187】
湿潤櫛通し:
1. 界面活性剤溶液を使用して新しい毛束(1g/束)を洗浄し、該束を化学酸化(漂白)後に天候制御室に置いた。
2. 3つの毛房を水に完全に浸漬した後、湿潤毛髪をZwick櫛通し機で直ちに試験し(各処方物に対して5つの毛房、同じ処方物で同じ櫛を使用)、処理前の櫛通し仕事量の値を得た。
3. 湿潤毛髪を0.25gのシャンプーで2回処理した。5分間のインキュベーション後、毛房をすすぎ装置下ですすいだ。次に、毛房をZwick櫛通し機で直ちに試験し、処理後の櫛通し仕事量の値を得た。
4. 残存(residual)櫛通し仕事量を算出した;残存櫛通し仕事量=処理後の湿潤櫛通し仕事量/処理前の湿潤櫛通し仕事量
【0188】
乾燥櫛通し:
1. 界面活性剤溶液を使用して新しい毛束(2g/束)を洗浄し、該束を化学酸化(漂白)後に天候制御室に置いた。
2. 漂白した乾燥毛髪をZwick櫛通し機で試験し(各処方物に対して5つの毛房、同じ処方物で同じ櫛を使用)、処理前の櫛通し仕事量の値を得た。
3. 3つの毛房をすすぎ装置下で十分に湿らせ、0.5gのシャンプーで2回処理した。5分間のインキュベーション後、毛房をすすぎ装置下ですすぎ、平衡に至るまで制御室で乾燥させた。
4. 乾燥させた毛房をZwick櫛通し機で試験し(同じ処方物で同じ櫛を使用)、処理後の櫛通し仕事量の値を得た。
5. 残存櫛通し仕事量を算出した;算出残存櫛通し仕事量=処理後の乾燥櫛通し仕事量/処理前の乾燥櫛通し仕事量
【0189】
【表5】
値が低いほど櫛通しに必要な力が小さいことを示し、したがってより良好な性能であることを示す。
【0190】
したがって、上の表5において、ナノサイズのLCLPについての低い値は、液晶脂質粒子の性能がより良好であることを示し、またそれはPlantasil(登録商標)Microに匹敵する。
【0191】
[例5]
例3の配合物のNW1及びNW4を、6%のナノワックス(例1から)及び6%のPlantasil Microでそれぞれ繰り返し、櫛通し性能に関して配合物を試験した。その結果を下の表6に示す。
【0192】
【表6】
結果は、液晶脂質粒子及びPlantasil(登録商標)Microが同等であることを示す。
【0193】
[例6]
液晶脂質粒子の存在下及び非存在下におけるシリコーン堆積
【0194】
【表7】
【0195】
毛髪に堆積したシリコーンの量の定量化:
シリコーン油のNMR-定性及び定量測定
【0196】
材料
・ TDMEを伴う重水素化クロロホルム(CDCl3)
・ NMR管 5mm
・ ペトリ皿
試料調製(溶媒法)
1. 1試料当たり平均5ポイントで、よく混合。
2. 1gの試料を250mlのビンに移し、100mlのn-ペンタンと混合した。
3. 1時間振盪、相分離を待った。
4.溶媒をペトリ皿に移し、室温で完全に乾燥させた。
5. TDMEを内部参照標準として、残留物を1mlの重水素化クロロホルムに溶解し、次にNMR-管に移した。
6.各試料は3並行、各試料は2回抽出。
【0197】
【表8】
このように、ナノワックスを使用した場合のシリコーン堆積の量は、ナノワックスが非存在の場合の約10倍であることが分かり、コンディショナー中のシリコーンの量は低減され得るが同じ効果が達成され得ることを示唆している。
【国際調査報告】