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特表2022-546178動的標本化プラン、最適化ウェハ計測経路及び最適化ウェハ輸送を伴い量子情報処理を用いるファブ管理
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-04
(54)【発明の名称】動的標本化プラン、最適化ウェハ計測経路及び最適化ウェハ輸送を伴い量子情報処理を用いるファブ管理
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20221027BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20221027BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20221027BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
H01L21/66 J
H01L21/68 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022500144
(86)(22)【出願日】2019-07-05
(85)【翻訳文提出日】2022-03-03
(86)【国際出願番号】 US2019040665
(87)【国際公開番号】W WO2021006858
(87)【国際公開日】2021-01-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マナッセン アムノン
(72)【発明者】
【氏名】グルンツヴァイク ツァヒ
(72)【発明者】
【氏名】ペレッド エイナット
(72)【発明者】
【氏名】ゴロツヴァン アンナ
【テーマコード(参考)】
4M106
5F131
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106CA39
4M106DJ20
4M106DJ28
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA11
5F131BA23
5F131BA33
5F131CA36
5F131DD74
5F131DD83
5F131GA14
5F131GA33
(57)【要約】
ファブ内ウェハ輸送及び計量計測最適化システム及び方法を提供する。本方法では、ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランを導出及び更新し、それらウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路でありその動的標本化プランに対応するものを導出し、ウェハを計測ツールへと輸送するファブ内FOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、FOUP及びそれに対応するウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に動的標本化プラン及びウェハ計測経路を各計測ツールに供給し、導出済ウェハ計測経路に従い各計測ツールにより各ウェハの計量及び/又は検査計測を実行する。量子情報処理リソースを用い、それに対応する具体的な最適化問題を解き、所要時間を減らし、計算解を改善し、ファブ歩留まりと生産ウェハの正確性とを改善することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造プラント(ファブ)におけるウェハ輸送及び計量計測を最適化する方法であって、
ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランを導出及び更新し、
前記ウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路であり前記導出及び更新済の動的標本化プランそれぞれに対応する最適化ウェハ計測経路を導出し、
前記ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送するFOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、前記FOUP及びそれに対応する前記ウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に前記動的標本化プラン及び前記ウェハ計測経路を前記計測ツールそれぞれに供給し、
前記導出済のウェハ計測経路に従い前記計測ツールそれぞれにより前記ウェハそれぞれの計量及び/又は検査計測を実行する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記動的標本化プランの最適化を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記ウェハ計測経路の最適化を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、前記ウェハ計測経路最適化を、前記動的標本化プランにより特定される所与計測時間に従い且つウェハ計測速度に関して実行する方法。
【請求項5】
請求項3に記載の方法であって、前記ウェハ計測経路の前記最適化を、少なくとも一通りのTSP(巡回セールスマン問題)アルゴリズムを実施することにより実行する方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備え、前記少なくとも一通りのTSPアルゴリズムが、前記少なくとも1個の量子コンピュータにより処理されうるよう調整される方法。
【請求項7】
請求項1~6のうち何れか一項に記載の方法であって、
前記計測ツールが少なくとも1個のステップ動作型計量ツール及び少なくとも1個の走査型計量ツールを含み、
更に、ステップ動作型及び前記走査型計量ツールの割当に関して前記FOUP輸送、前記動的標本化プラン及び前記ウェハ計測経路を共最適化することによりウェハ計測時間を最短化する方法であり、
前記走査型計量ツールを、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当てる方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記FOUP輸送の最適化を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、更に、ビッグデータ分析手順を適用することにより前記計量及び/又は検査計測を分析する方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、更に、前記分析された計量及び/又は検査計測に従い前記動的標本化プランを更新する方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法であって、前記ビッグデータ分析を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項12】
請求項2、3、8及び11のうち何れか一項に記載の方法であって、前記専用プロセッサそれぞれが少なくとも1個の量子コンピュータを備える方法。
【請求項13】
請求項1~12のうち何れか一項に記載の方法であって、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち少なくとも一つを備える情報処理リソースにより実行される方法。
【請求項14】
コンピュータ可読プログラムを体現するコンピュータ可読格納媒体を備え、請求項1~12のうち何れか一項の方法が少なくとも部分的に実行されるようそのコンピュータ可読プログラムが構成されているコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
半導体製造プラント(ファブ)におけるウェハ輸送及び計量計測を最適化するシステムであって、
ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランを導出及び更新するよう構成された標本化プラン最適化モジュールと、
前記ウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路であり前記導出及び更新済の動的標本化プランそれぞれに対応する最適化ウェハ計測経路を導出するよう構成された計測経路最適化モジュールと、
前記ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送するFOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、前記FOUP及びそれに対応する前記ウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に前記最適化ウェハ計測経路を前記計測ツールそれぞれに供給するよう構成されたFOUP輸送最適化モジュールと、
を備え、前記計測ツールそれぞれが、前記導出及び最適化されたウェハ計測経路に従い前記ウェハそれぞれの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成されているシステム。
【請求項16】
請求項15に記載のシステムであって、前記標本化プラン最適化モジュールが、前記動的標本化プランの前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項17】
請求項15に記載のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、前記ウェハ計測経路の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、前記動的標本化プランにより特定される所与計測時間に従い且つウェハ計測速度に関して前記ウェハ計測経路を最適化するように構成されているシステム。
【請求項19】
請求項17に記載のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、少なくとも一通りのTSP(巡回セールスマン問題)アルゴリズムを実施することにより前記ウェハ計測経路を最適化するよう構成されているシステム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムであって、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備え、前記少なくとも一通りのTSPアルゴリズムが、前記少なくとも1個の量子コンピュータにより処理されうるよう調整されているシステム。
【請求項21】
請求項15~20のうち何れか一項に記載のシステムであって、
前記計測ツールが少なくとも1個のステップ動作型計量ツール及び少なくとも1個の走査型計量ツールを含み、
更に、ステップ動作型及び前記走査型計量ツールの割当に関して前記動的標本化プラン及び前記ウェハ計測経路を共最適化することによりウェハ計測時間を最短化するよう構成されたシステムであり、
前記走査型計量ツールが、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当てられているシステム。
【請求項22】
請求項15に記載のシステムであって、前記FOUP輸送最適化モジュールが、前記FOUP輸送の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項23】
請求項15に記載のシステムであって、更に、ビッグデータ分析手順を適用することにより前記計量及び/又は検査計測を分析するよう構成された計量ビッグデータ分析モジュールを備えるシステム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムであって、前記標本化プラン最適化モジュールが、更に、前記分析された計量及び/又は検査計測に従い前記動的標本化プランを更新するよう構成されているシステム。
【請求項25】
請求項23に記載のシステムであって、前記計量ビッグデータ分析モジュールが、前記ビッグデータ分析を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項26】
請求項16、17、22及び25のうち何れか一項に記載のシステムであって、前記専用プロセッサそれぞれが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項27】
請求項15~26のうち何れか一項に記載のシステムであって、更に、プロセスツールからレポート及びログファイルを受け取るよう、及び/又は、前記ファブにおける前記ウェハ輸送及び計量計測最適化を制御するよう、構成されたファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラを備えるシステム。
【請求項28】
請求項27に記載のシステムであって、前記ファブ管理モジュール及び/又は前記システムコントローラが、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち少なくとも一つを備えるシステム。
【請求項29】
半導体製造プラント(ファブ)におけるウェハ輸送及び計量計測を最適化する方法であって、
ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランを導出及び更新し、
前記ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送するFOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、前記FOUP及びそれに対応する前記ウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に前記動的標本化プランを前記計測ツールそれぞれに供給し、
前記供給されたウェハ計測経路に従い前記計測ツールそれぞれにより前記ウェハそれぞれの計量及び/又は検査計測を実行する方法。
【請求項30】
請求項29に記載の方法であって、前記動的標本化プランの最適化を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項31】
請求項29に記載の方法であって、更に、前記導出及び更新済の動的標本化プランそれぞれからの、計量計測向けの最適化ウェハ計測経路の導出に際し、前記計測ツールそれぞれを情報処理的に支援する方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法であって、付随的には前記動的標本化プランにより特定される所与計測時間に従い且つウェハ計測速度に関して、また付随的には少なくとも一通りのTSPアルゴリズムを実施することによって、前記情報処理的支援を専用プロセッサにより実行する方法であり、付随的には前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備え且つ付随的には前記少なくとも一通りのTSPアルゴリズムが前記少なくとも1個の量子コンピュータにより処理されうるように調整される方法。
【請求項33】
請求項29に記載の方法であって、
前記計測ツールが少なくとも1個のステップ動作型計量ツール及び少なくとも1個の走査型計量ツールを含み、
更に、ステップ動作型及び前記走査型計量ツールの割当に関して前記動的標本化プランを最適化することによりウェハ計測時間を最短化する方法であり、
前記走査型計量ツールを、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当てる方法。
【請求項34】
請求項29に記載の方法であって、前記FOUP輸送の最適化を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項35】
請求項29に記載の方法であって、更に、ビッグデータ分析手順を適用することにより前記計量及び/又は検査計測を分析する方法。
【請求項36】
請求項35に記載の方法であって、更に、前記分析された計量及び/又は検査計測に従い前記動的標本化プランを更新する方法。
【請求項37】
請求項35に記載の方法であって、前記ビッグデータ分析を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項38】
請求項30、32、34及び37のうち何れか一項に記載の方法であって、前記専用プロセッサそれぞれが少なくとも1個の量子コンピュータを備える方法。
【請求項39】
請求項29~38のうち何れか一項に記載の方法であって、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち少なくとも一つを備える情報処理リソースにより実行される方法。
【請求項40】
コンピュータ可読プログラムを体現するコンピュータ可読格納媒体を備え、請求項29~38のうち何れか一項の方法が少なくとも部分的に実行されるようそのコンピュータ可読プログラムが構成されているコンピュータプログラム製品。
【請求項41】
半導体製造プラント(ファブ)におけるウェハ輸送及び計量計測を最適化するシステムであって、
ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランを導出及び更新するよう構成された標本化プラン最適化モジュールと、
前記ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送するFOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、前記FOUP及びそれに対応する前記ウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に前記動的標本化プランを前記計測ツールそれぞれに供給するよう構成されたFOUP輸送最適化モジュールと、
を備え、前記計測ツールそれぞれが、前記供給された動的標本化プランに従い前記ウェハそれぞれの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成されているシステム。
【請求項42】
請求項41に記載のシステムであって、前記標本化プラン最適化モジュールが、前記動的標本化プランの前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項43】
請求項41に記載のシステムであって、更に、前記導出及び更新済の動的標本化プランそれぞれからの、計量計測向けの最適化ウェハ計測経路の導出に際し、前記計測ツールそれぞれを情報処理的に支援するよう構成された、計測経路最適化モジュールを備えるシステム。
【請求項44】
請求項43に記載のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、付随的には前記動的標本化プランにより特定される所与計測時間に従い且つウェハ計測速度に関して、また付随的には少なくとも一通りのTSPアルゴリズムを実施することによって、前記ウェハ計測経路の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携しており、付随的には前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備え、付随的には前記少なくとも一通りのTSPアルゴリズムが前記少なくとも1個の量子コンピュータにより処理されうるよう調整されているシステム。
【請求項45】
請求項41に記載のシステムであって、
前記計測ツールが少なくとも1個のステップ動作型計量ツール及び少なくとも1個の走査型計量ツールを含み、
更に、ステップ動作型及び前記走査型計量ツールの割当に関して前記動的標本化プラン及び前記ウェハ計測経路を共最適化することによりウェハ計測時間を最短化するよう構成されたシステムであり、
前記走査型計量ツールが、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当てられているシステム。
【請求項46】
請求項41に記載のシステムであって、前記FOUP輸送最適化モジュールが、前記FOUP輸送の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項47】
請求項41に記載のシステムであって、更に、ビッグデータ分析手順を適用することにより前記計量及び/又は検査計測を分析するよう構成された計量ビッグデータ分析モジュールを備えるシステム。
【請求項48】
請求項47に記載のシステムであって、前記標本化プラン最適化モジュールが、更に、前記分析された計量及び/又は検査計測に従い前記動的標本化プランを更新するよう構成されているシステム。
【請求項49】
請求項47に記載のシステムであって、前記計量ビッグデータ分析モジュールが、前記ビッグデータ分析を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項50】
請求項42、44及び46のうち何れか一項に記載のシステムであって、前記専用プロセッサそれぞれが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項51】
請求項41~50のうち何れか一項に記載のシステムであって、更に、諸プロセスツールからレポート及びログファイルを受け取るよう、及び/又は、前記ファブにおける前記ウェハ輸送及び計量計測最適化を制御するよう、構成されたファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラを備えるシステム。
【請求項52】
請求項51に記載のシステムであって、前記ファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラが、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち少なくとも一つを備えるシステム。
【請求項53】
半導体製造プラント(ファブ)におけるウェハ輸送及び計量計測を最適化する方法であって、
ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランに従い、前記ウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路を導出し、
前記ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送するFOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、前記FOUP及びそれに対応する前記ウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に前記導出済のウェハ計測経路を前記計測ツールそれぞれに供給し、
前記導出済のウェハ計測経路に従い前記計測ツールそれぞれにより前記ウェハそれぞれの計量及び/又は検査計測を実行する方法。
【請求項54】
請求項53に記載の方法であって、前記ウェハ計測経路の最適化を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項55】
請求項54に記載の方法であって、前記動的標本化プランにより特定される所与計測時間に従い且つウェハ計測速度に関して前記ウェハ計測経路最適化を実行する方法。
【請求項56】
請求項54に記載の方法であって、前記ウェハ計測経路の前記最適化を、少なくとも一通りのTSP(巡回セールスマン問題)アルゴリズムを実施することにより実行する方法。
【請求項57】
請求項56に記載の方法であって、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備え、前記少なくとも一通りのTSPアルゴリズムが、前記少なくとも1個の量子コンピュータにより処理されうるよう調整される方法。
【請求項58】
請求項53~57のうち何れか一項に記載の方法であって、
前記計測ツールが少なくとも1個のステップ動作型計量ツール及び少なくとも1個の走査型計量ツールを含み、
更に、ステップ動作型及び前記走査型計量ツールの割当に関して前記動的標本化プラン及び前記ウェハ計測経路を共最適化することによりウェハ計測時間を最短化する方法であり、
前記走査型計量ツールを、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当てる方法。
【請求項59】
請求項53に記載の方法であって、前記FOUP輸送の最適化を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項60】
請求項53に記載の方法であって、更に、ビッグデータ分析手順を適用することにより前記計量及び/又は検査計測を分析する方法。
【請求項61】
請求項60に記載の方法であって、前記ビッグデータ分析を実行するよう専用プロセッサを構成する方法。
【請求項62】
請求項54、59及び61のうち何れか一項に記載の方法であって、前記専用プロセッサそれぞれが少なくとも1個の量子コンピュータを備える方法。
【請求項63】
請求項53~62のうち何れか一項に記載の方法であって、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち少なくとも一つを備える情報処理リソースにより実行される方法。
【請求項64】
コンピュータ可読プログラムを体現するコンピュータ可読格納媒体を備え、請求項53~62のうち何れか一項の方法が少なくとも部分的に実行されるようそのコンピュータ可読プログラムが構成されているコンピュータプログラム製品。
【請求項65】
半導体製造プラント(ファブ)におけるウェハ輸送及び計量計測を最適化するシステムであって、
ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なるものに従い、前記ウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路を導出するよう構成された計測経路最適化モジュールと、
前記ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送するFOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、前記FOUP及びそれに対応する前記ウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に前記導出済のウェハ計測経路を前記計測ツールそれぞれに供給するよう、構成されたFOUP輸送最適化モジュールと、
を備え、前記計測ツールそれぞれが、前記導出済のウェハ計測経路に従い前記ウェハそれぞれの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成されているシステム。
【請求項66】
請求項65に記載のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、前記ウェハ計測経路の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項67】
請求項66に記載のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、前記動的標本化プランにより特定される所与計測時間に従い且つウェハ計測速度に関して前記ウェハ計測経路を最適化するよう構成されているシステム。
【請求項68】
請求項66に記載のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、少なくとも一通りのTSP(巡回セールスマン問題)アルゴリズムを実施することにより前記ウェハ計測経路を最適化するよう構成されているシステム。
【請求項69】
請求項68に記載のシステムであって、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備え、前記少なくとも一通りのTSPアルゴリズムが前記少なくとも1個の量子コンピュータにより処理されうるよう調整されているシステム。
【請求項70】
請求項65~69のうち何れか一項に記載のシステムであって、
前記計測ツールが少なくとも1個のステップ動作型計量ツール及び少なくとも1個の走査型計量ツールを含み、
更に、ステップ動作型及び前記走査型計量ツールの割当に関して前記動的標本化プラン及び前記ウェハ計測経路を共最適化することによりウェハ計測時間を最短化するよう構成されたシステムであり、
前記走査型計量ツールが、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当てられているシステム。
【請求項71】
請求項65に記載のシステムであって、前記FOUP輸送最適化モジュールが、前記FOUP輸送の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項72】
請求項65に記載のシステムであって、更に、ビッグデータ分析手順を適用することにより前記計量及び/又は検査計測を分析するよう構成された計量ビッグデータ分析モジュールを備えるシステム。
【請求項73】
請求項72に記載のシステムであって、前記計量ビッグデータ分析モジュールが、前記ビッグデータ分析を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項74】
請求項66、71及び73のうち何れか一項に記載のシステムであって、前記専用プロセッサそれぞれが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項75】
請求項65~74のうち何れか一項に記載のシステムであって、更に、プロセスツールからレポート及びログファイルを受け取るよう、及び/又は、前記ファブにおける前記ウェハ輸送及び計量計測最適化を制御するよう、構成されたファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラを備えるシステム。
【請求項76】
請求項75に記載のシステムであって、前記ファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラが、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち少なくとも一つを備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体生産の分野に関し、より具体的には、量子情報処理を用いた生産及び計量プロセスの最適化に関する。
【背景技術】
【0002】
ムーアの法則が進行するにつれ、半導体ファブ(半導体製造プラント)内プロセスの多重的精緻性及び複雑性が生じてきている。ウェハは、通常、生産工程(例.ウェハ上の諸層におけるデバイス及びターゲット素子の形成)を適用する生産ツールと、それらウェハ上のターゲットサイトを計測しそれら生産工程が(その既定仕様内で)正しく実行されたことを確認する計量及び/又は検査ツールとの間を、移動していく。計量ツールは、通常は初期訓練又はシミュレーションデータを用い事前決定されていて(少なくとも1個又は複数個のウェハロット内の)全ウェハに対し均等適用される計測レシピを用いその計量計測を実行することにより計測データをもたらし、その計測データが、その生産プロセスを制御すると共にそれら生産及び計測ツール間におけるそれらウェハのファブ内物理的移動を制御する1個又は複数個のプロセッサにより処理される。
【0003】
プロセス複雑性に係る例には以下のものがある:(i)数百個のツール(例.諸処理工程例えばエッチング、CMP即ち化学機械処理、堆積、インプランテーション、リソグラフィ等の処理工程や計量及び検査工程を実行するためのもの)の間での(シリコンウェハを保持しツール間で輸送する手段たる数千個のFOUP即ち前面開口統一容器の態での)ウェハ輸送の管理は、特に、至急度が異なる様々な顧客向けに多くの処理フレイバを提供する工場にて甚だ困難な最適化問題となる;(ii)プロセス変動に対する計測感度の向上、スキャナ種類間のマッチングその他により、ウェハ1枚当たりの計量標本化所要回数がウェハ1枚当たり数百ポイントからウェハ1枚当たり千ポイント超へと増加する;(iii)より多くのデータが収集され複雑な方法例えばビッグデータ技術、機械学習等々に従い分析されることとなるので、計量及び検査が量及び精巧さの両面で肥大する。これらのデータ分析方法には精巧さの上昇が期待されており、現行のオンツール情報処理インフラストラクチャに対し難題が課されかねない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2009/0317924号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(i)に関しては、そのファブ最適化プロセスにプラン作成、スケジュール作成、コスト見積もり、統計的プロセス制御その他が組み込まれ、製造執行システム(MES)と呼ばれる専用システムにより実行されている。しかしながら、こうした最適化問題は複雑性及び情報処理リソース向け条件の面で急速に成長しており、稼働中のファブで賄えるより多くの時間がだんだんと必要になってきている。
【0006】
(ii)に関しては、既定の計量標本化プランが、通常は、プロセス変動に対する計量感度を示す諸種先行計測結果等の先験的(アプリオリ)知識に従い、ウェハ又はロット毎に適合化されている。例えば、先行オーバレイ計測フラグを用い、同一又は隣接サイトの次回計測がフライヤ(例外的)たりうることや残差に寄与しかねないためその標本化プランから省かれるべきであることを、指し示すことができる。変動性標本化プランに係るもう一つの動機は、オーバレイ計測をロットウェハ間で分散させることで既知のプロセス変動分布を克服しサンプル個数を減らすことにある。プロセスが複雑化するにつれ、標本化プランはウェハ毎にポイントがより多く点在するものとなり、そのウェハ上におけるポイントの分布がさほど系統的でなくなるため、ウェハ間でポイント分布が変化することとなりうる。この現実故に、経路最適化、即ちそのウェハがその計量ツールにて計測ポイント間で採る経路のそれが、そのウェハが計測のためそのツール上で費やす時間量との関係で、極めて重要になってきている。これは、スループット(TPT:スループット時間)との関連で経路最適化が重要であることを意味している。オーバレイツールにて現在用いられている最良な経路最適化方式は、TPTと経路最適化計算時間との間で折衷する近接(ニアネイバ)アルゴリズムに依拠するものである。情報処理パワーが増せば、経路最適化に、より洗練されたアルゴリズムを用いることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下は、本発明についての初期的理解を図る簡略な概要である。本概要は、必ずしも本発明の根幹要素を特定せずまた技術的範囲を限定しないものであり、単に、後続する記述への序章として働いている。
【0008】
本発明のある態様で提供されるのは半導体製造プラント(ファブ)内ウェハ輸送及び計量計測を最適化する方法であって、ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランを導出及び更新し、それらウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路であり個々の導出及び更新済動的標本化プランに対応するものを導出し、ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送するFOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、それらFOUP及びそれに対応するウェハがそこまで輸送される以前にそれら動的標本化プラン及びウェハ計測経路を個々の計測ツールに供給し、導出済のウェハ計測経路に従い個々の計測ツールにより個々のウェハの計量及び/又は検査計測を実行する方法である。
【0009】
本発明のある態様で提供されるのは半導体製造プラント(ファブ)内ウェハ輸送及び計量計測を最適化するシステムであって、ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランを導出及び更新するよう構成された標本化プラン最適化モジュールと、それらウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路であり個々の導出及び更新済動的標本化プランに対応するものを導出するよう構成された計測経路最適化モジュールと、ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送するFOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、それらFOUP及びそれに対応するウェハがそこまで輸送される以前にそれらウェハ計測経路を個々の計測ツールに供給するよう、構成されたFOUP輸送最適化モジュールと、を備え、個々の計測ツールが、導出済のウェハ計測経路に従い個々のウェハの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成されているシステムである。
【0010】
本発明のこれらの、付加的な及び/又はその他の諸態様及び/又は長所については、後続する詳細記述中で説明され、多分にその詳細記述から推量可能であり、及び/又は、本発明の実施により学習可能である。
【0011】
本発明の諸実施形態についてより良好な理解を図りそれをどう実施すればよいかを示すため、以下、全体を通じ対応諸要素又は諸部分に類似符号が付されている添付図面を、純粋に例示の手法により参照することにする。
【0012】
添付図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のある種の実施形態に係る半導体製造プラント(ファブ)内ウェハ輸送及び計量計測最適化システムの上位模式図である。
図2-1】本発明のある種の実施形態に係るファブ内ウェハ輸送及び計量計測最適化方法を描出する上位フローチャートである。
図2-2】本発明のある種の実施形態に係るファブ内ウェハ輸送及び計量計測最適化方法を描出する上位フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の記述では本発明の諸態様が述べられている。説明目的にて具体的な構成及び細部を説明し本発明の一貫理解を図っている。しかしながら、本件技術分野に習熟した者(いわゆる当業者)にはやはり明らかな通り、本発明は本願提示の具体的細部抜きで実施することができる。更に、本発明を曖昧化させないため周知特徴を省略又は単純化したところがある。図面への具体的参照に関し、図示事項が例示であり専ら本発明についての例証的議論を目的としていること、並びにそれらの提示理由が本発明の諸原理及び概念的諸側面についての最有用且つ理解容易な記述と思しきものの提示であることを、強調しておく。その関連で、本発明の基礎的理解に必要な以上に詳細に本発明の構造的細部を示す試みはせず、本明細書を図面と併用することで、本発明の幾つかの形態をどのように実施すればよいかをいわゆる当業者向けに明らかにしている。
【0015】
本発明の少なくとも1個の実施形態を詳説するのに先立ち、後掲の記述中で説明され又は図面中に描出されている諸部材の構成及び配置の子細により本発明の用途が限定されないことを、ご理解頂きたい。本発明は、様々なやり方で実施又は実行されうる他の諸実施形態にも開示されている実施形態の組合せにも適用することができる。本願にて採用されている表現法及び用語法が記述目的のものであり、限定として解されるべきではない。
【0016】
別様な具体的宣明がない限り、後掲の議論から明察される通り、本明細書全体を通じ、「処理」、「計算」、「算出」、「判別」、「拡張」、「導出」等の語を利用している議論は、コンピュータ若しくは情報処理システム又はそれに類する電子情報処理装置の動作及び/又はプロセスであり、その情報処理システムのレジスタ及び/又はメモリ内で物理量例えば電子量として表現されているデータを操作し、及び/又は、その情報処理システムのメモリ、レジスタその他の情報格納、伝送又は表示装置内で物理量として同様に表現される他のデータへと変換するもののことを、指している。ある種の実施形態によれば、照明テクノロジを、可視域、紫外線或いは更に短波長の輻射例えばX線の電磁輻射により、恐らくは粒子ビームによってさえも、構成することができる。
【0017】
本発明の諸実施形態は、半導体製造プラント(ファブ)プロセスの領域、例えばウェハトラフィック、ウェハ標本化プラン経路及び計量データ分析を最適化し管理するための効率的且つ経済的な方法及び機構を提供することで、半導体計量の技術分野に改善をもたらすものである。ファブ内ウェハ輸送及び計量計測を最適化するシステム及び方法を提供している。方法においては、ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランを導出及び更新し、それらウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路でありその動的標本化プランに対応するものを導出し、ウェハを計測ツールへと輸送するファブ内FOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ、それらFOUP及びそれに対応するウェハがそこまで輸送される以前にそれら動的標本化プラン及びウェハ計測経路を個々の計測ツールに供給し、導出済のウェハ計測経路に従い個々の計測ツールにより個々のウェハの計量及び/又は検査計測を実行する。量子情報処理リソースを用い、それに対応する具体的な最適化問題を解くことで、所要時間を減らし、その計算解を改善し、且つファブ歩留まり及び生産ウェハの正確性を改善することができる。注記されることに、本願にて用いられている語「ファブ」は、デバイス製造オペレーションに加え設計オペレーションを内包している製造プラント、並びに製造オペレーションしか扱わないのが普通であり通常は複数の顧客向けの工場の、双方に関連している。
【0018】
図1は、本発明のある種の実施形態に係る半導体製造プラント(ファブ)内ウェハ輸送及び計量計測最適化システム100の上位模式図である。システム100はファブの性能を改善するよう構成されうるものであり、またそのファブは、図上、ウェハを処理しレポート及びログファイル92を届けるよう構成されている複数個のプロセスツール90(P#1、P#2、P#3、…P#nと表記)、それらウェハを計測し結果及びフラグ82をもたらすよう構成されている複数個の計量及び/又は検査ツール80(M/I#1、M/I#2、M/I#3、…M/I#nと表記)、並びにそれらウェハをプロセスツール90と計量及び検査ツール80とに届けるよう構成されているFOUP(前面開口統一容器)輸送システム85を備えている。
【0019】
諸実施形態に係るシステム100は諸モジュールを備えるものであり、ファブのスループットを増強し、プロセス正確性を改善し、及び/又は、その価値がますます増しているプロセス関連データとウェハについての計量データとを扱う諸手法を実行するものである。有利なことに、本願記載のシステム100及び方法200は、ウェハ毎及び/又はFOUP毎に個別的な標本化プラン及び/又は関連する計測経路を提供することにより動的標本化プランを作成するよう構成すること、例えば、同じツール(群)80による同じウェハの以前の計量及び/又は検査計測82、他のツール(群)80による同じウェハの以前の計量及び/又は検査計測82、そのウェハについての何らかの先験的データ例えばプロセスツールログファイル92、そのFOUP内及び諸FOUP間における標本化結果の統計的分布であり改善されたモデリング及び低減された残差を導出するのに用いられるもの、及び/又は、総TPT(スループット時間)データ、のうち何れかに従いそうするよう構成することができる。それら動的標本化プランをシステム100により計算及び/又は最適化すること、そのシステム100を例えば量子コンピュータ(群)及び/又はプロセッサ(群)により実現することができ、またそれら動的標本化プランをシステム85によるFOUP輸送と並行して個々のツール(群)80,90に送ること、ひいてはそのツールへのウェハのロード時にはその更新済標本化プラン及び関連する計測経路で以てそのツールの準備が整えられているようにすることができる。システム100は、対応するウェハ(群)がそのツール(群)まで輸送される以前に標本化プラン(群)及び計測経路(群)を個々のツール(群)に供給するよう、ひいては即時計測が可能となり及び/又はそれらツール自体が負う情報処理負荷が軽減されるよう、構成することができる。
【0020】
例えばある種の実施形態に係るシステム100は、ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プラン110をウェハ間で導出及び更新するよう構成された動的標本化プラン最適化モジュール115を備えている。例えば、動的標本化プラン110により、各ウェハ上にあり計測対象となる個別のサイト及びそれらサイト内の諸位置を定義することができる。動的標本化プラン110は、関連する諸生産プロセス及び段階、識別済のプロセスエラーや不正確性、並びにそれと同じ又は別のウェハについての先行計測に従い、ウェハ間で変わりうるものである;これらは皆、動的標本化プラン110に組み込める好適な計測サイトを指し示すこと及びそれらウェハの生産が進むにつれそれを変更するのに、用いることができる。動的標本化プラン最適化モジュール115は、計量及び/又は検査計測の分析結果に従い動的標本化プラン110を更新するよう構成することができる。動的標本化プラン110は、プロセスエラーをそれらの出現と同時に特定すること、また可能であればそれらをオンザフライ補正(実行中補正)することができるよう、そのプロセス中に調整することができる。
【0021】
計量及び/又は検査ツール80に対する動的標本化プラン110の供給タイミングは、その生産プロセスの残りの一部分として決定すること、例えば、後述の通り、そのファブ内における(最適化された)ウェハ移動、各ウェハ上の諸サイトに亘る決定済の(最適化された)移動パターン、並びに(最適化された)選択済の計量ツール80に、関連付けることができる。
【0022】
諸実施形態によれば、動的標本化プラン最適化モジュール115を、動的標本化プラン110の最適化を実行するよう構成された専用プロセッサ112を備え又はそれと連携するものとすることができる。専用プロセッサ112は、少なくとも1個の量子コンピュータ(D/Qとして図1中に示されている専用プロセッサ例えば量子プロセッサ)、例えばその標本化プラン最適化問題を実行するよう構成されたそれを備えるものと、することができる。
【0023】
ある種の実施形態に係るシステム100は、ウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路130であり個々の導出及び更新済動的標本化プラン110に対応するものを導出するよう構成された、計測経路最適化モジュール135を備えている。発明者が注目しているのは、デバイス寸法縮小及びデバイス複雑性上昇が原因で計量計測サイトの個数が持続的に増加しており、それにつれ計測経路がより複雑になってきていることである(例.従来型ウェハが一般に数百個の計量計測サイトを有しているのに対し将来型ウェハは数千個の計量計測サイトを有することとなると見込まれている)。更に、デバイス複雑性のためより厳格な正確性仕様も必要になり、それがターゲットの小型化及び多数化につながり、場合によってはそれらがダイ内に作成されて計測経路が更に複雑化する。そして、より複雑なデバイス及びより多数のターゲットを作成及び計測するためより多数のツールが必要とされることによっても、プロセス及び生産管理の複雑性が甚だしくなる。開示されている計測経路最適化モジュール135は、それらウェハ上のターゲット間を巡るより効率的な計測経路を導出することで、増しつつある複雑性を取り扱えるようにし、ひいては計測時間を縮め必要なステージ移動を減らすよう、構成することができる。
【0024】
諸実施形態によれば、計測経路最適化モジュール135を、計量及び/又は検査ツール80における計測経路計算を補助及び/又は代替するよう構成することができる。例えば、最適な計測経路130を個々の動的標本化プラン110から導出し、ウェハがそこに届く以前にその計測経路130を対応するツール80に届けることができる。これに代え又は加え、計測経路最適化モジュール135を、個々の導出及び更新済動的標本化プラン110からの計量計測向けウェハ計測経路の導出に際し、個々の計測ツール80を情報処理的に支援するよう、構成することができる。
【0025】
諸実施形態によれば、計測経路最適化モジュール135を、計測経路130の最適化を実行するよう構成された専用プロセッサ132を備え又はそれと連携するものとすることができる。専用プロセッサ132は少なくとも1個の量子コンピュータ(D/Qとして図1中に示されている専用プロセッサ例えば量子プロセッサ)、例えばその計測経路最適化問題を実行するよう構成されたそれを備えるものとすることができる。例えば、計測経路最適化モジュール135を、動的標本化プラン110により特定される所与計測時間に従い且つウェハ計測速度に関してウェハ計測経路130を最適化するよう構成すること、例えば少なくとも一通りのTSP(巡回セールスマン問題)アルゴリズム又はそれと等価なアルゴリズムを実行することでそうするよう構成することができる。ある種の実施形態によれば、そのTSPアルゴリズム(群)又はそれと等価なアルゴリズムを、少なくとも1個の量子コンピュータ例えば専用プロセッサ132により処理されうるように調整することができる。
【0026】
発明者が注目したのは、各都市を訪れ出発都市に戻ってくる最短の採用可能なルートを所与都市リスト及び各ペア都市間距離との関係で見つけ出すことを目的とするTSPに似たものとして、この複雑な計測経路最適化問題を理解しうることである。計測経路最適化問題は見方によってはTSPに対し相似的であり、ウェハ上に散在する計測サイトが様々な都市に対し相似的、そのツールにウェハをロードしそこからアンロードするローダロボットにそのウェハが最接近する計測ポイントに対しその原点が相似的であるである。最短のセールスマン巡回経路は、そのツール上でそのウェハが費やす最短時間に対し相似的である。この理解の立脚点は、現行の経路選択方法とは対照的である;現行の経路選択方法では、マニュアルで経時的に変更される単一の層別標本化プランを用い、そのウェハを連続計測用の直線に沿い系統的に横切り、連続計測に際する経路最適化に最近接(ニアレストネイバ)アルゴリズムを用い、それらツールのコンピュータを経路最適化に用いているので、結局、ある単一の標本化プランに係るウェハ毎ポイント数が最良コレクティブル(計量パラメタ)を与えるのに必要なそれより多く必要であり、また最適化不足であるためそのウェハ上の独特なプロセス変動分布を克服することができない。更に、現行方法では最短のTSP経路がもたらされないことが知られている。TSPは「離散最適化問題」と呼ばれるカテゴリに分類されるため、原理的に、例えば「量子アニーラ」と呼ばれるタイプの量子コンピュータで解くのによく適しており、またそれを計測経路最適化モジュール135のうち少なくとも一部分として実現することができ、また最良解への「トンネリング」が可能であるというそのコンピュータの量子的性状故に最短経路を見出しうるため情報処理速度における劇的なブレークスルーを提供することができる。
【0027】
例えば、計測経路最適化を、ウェハが生産ツールまで運ばれてきた時点で、例えば先験的知識、(別々の種類の)先行計測結果、マルチウェハ最適化方式及び/又はその他の最適化入力を用い、開始することができる。TSPアルゴリズムは、あらゆる所与情報処理パワー及び計測速度の許で情報処理時間とウェハ計測時間との間に最良なトレードオフをもたらすよう、構成することができる。更に、ある種の実施形態によれば、計測経路最適化モジュール135を専用プロセッサと併用することで、情報処理時間及び利用可能情報処理パワーについての従来型制約をウェハ標本化プロセス最適化上の制約から除けることができる。例えば、ウェハ毎過去計測履歴及びモデリング及び/又は正確性選好を伴う5Dインフラストラクチャを用い、ウェハ毎の最良標本化プランを決定することができる。ある種の実施形態によれば、計測経路最適化モジュール135を、更に、複数のウェハ及び/又はウェハロットとの関連でその最適化を動的に実行するよう、構成することができる。例えば、先に論じた通り、動的標本化プランを性能改善に用いることができる。有利なことに、ウェハ毎計測回数及びウェハ計測時間は営利上重要なパラメタであるので、それらの最適化は、全体的な半導体生産効率を改善する上で大変に有益である。有利なことに、計測経路最適化モジュール135を用いることで、情報処理時間及び利用可能情報処理パワーについての従来型制約をそのウェハ標本化プロセス最適化上の制約から除けることができる。
【0028】
ある種の実施形態によれば、計測ツール80のなかに、少なくとも1個のステップ動作型計量ツールと、少なくとも1個の走査型計量ツールとを含めることができる。参照によりその全容が本願に繰り入れられるところの国際特許出願第PCT/US18/18588号には走査型計量ツールの例が示されており、またウェハ上における計量ターゲット位置のオンザフライ導出、ことによるとそのシステムのステージ上でそのウェハが移動しているときのターゲット焦点位置についてのそれが教示されている。この位置決めデータを、そのターゲットがその位置に到来する前に(オンザフライで)導出することで、捕捉ステージ向けに従来技術にて必要とされていた時間を節約すること、並びにそれらシステム及び方法のスループットを高めることができる。集光チャネルを分割して付加的な移動撮像チャネルを設け、それを少なくとも1個のTDI(時間遅延積分)センサ及びそれと連携する分析ユニットを備えるものとし、その分析ユニットを、計量ターゲットの方に向かうウェハ位置決め運動の最中に、ウェハ表面情報、対物レンズに対する計量ターゲットの位置決め及び/又は合焦情報を導出するよう構成することができる。付加的な移動時合焦モジュール、例えば導出済の位置及び/又は焦点情報をそのステージへとフィードバックするそれにより、そのステージの停止正確性を増強することができる。サイト個数がウェハ1枚当たり数百から数千に増えているので、ウェハ上の複数個の隣接サイト、例えば動的標本化プラン110の一部分をなすものに、走査型計量ツールを適用することができる。例えば、走査型計量ツールを隣接サイトのストレッチに適用することができ、その一方でステップ動作型計量ツールを互いに離れているサイトに適用することができる。ある種の実施形態によれば、使用中の走査型/ステップ動作型計量ツールを最適化するよう標本化プラン最適化モジュール115を構成すること、例えば所要計量性能に従いつつサイト内及びサイト間移動時間に関し且つ照明及び正確性等の計測パラメタに関しそうするよう構成することができる。それら走査ツールのパラメタを、最適化された動的標本化プラン110の一部分とすることができる。システム100を、更に、走査ツールによる計測のハンドリング向けに十分なメモリ及び処理パワーを割り当てるよう構成することで、移動時計測における難題、例えば照明の暗さ及び複数グラブの一体化が補償される態にすることができる。後に論ずる通り、ビッグデータ法を走査型計測に適用することができる。専用(例.量子)プロセッサ又はコンピュータ112の適用により、走査型計量ツールをハンドリングすること、並びに動的標本化プラン110におけるそれらの統合及びそのファブにおける生産プロセスを全体として最適化することができる。
【0029】
ある種の実施形態によれば、システム100を、ステップ動作型及び走査型計量ツール80の割当117に関して動的標本化プラン110及びウェハ計測経路130を共最適化することでウェハ計測時間を最短化するよう、構成することができる。例えば、その走査ツールにより節約される時間に対して長すぎる時間遅延が計量ツール種類間切換に際し生じるのでない限りは、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように走査型計量ツールを割り当てることができる。
【0030】
ある種の実施形態に係るシステム100は、計量及び/又は検査計測を分析すべくビッグデータ分析手順を適用するよう構成された計量ビッグデータ分析モジュール140を備えている。諸実施形態によれば、ビッグデータ法を計量計測に関し実施することで、それら計測から導出される情報を増強すること、並びに複数通りの以前は関連づけられていなかった計測から付加的な情報を抽出することができる。例えば、現状では計量出力にとり致命的とされうる過剰計測を利用し、ビッグデータ法に従い(例.人工知能(AI)アルゴリズムを用い)より厳密な結果を導出すること、例えば現状で特定されている極小値ではなく残差不正確性の大域的最小値を特定することができる。ビッグデータ法に従い、計量アルゴリズムを、現在及び過去の計測を利用するよう構成することができ、且つモデリングに用いられる計量計測の種類、例えば画像及び干渉計測の両者に限定されないようにすること、並びに複数通りの条件例えば照明パラメタ下での計測をそれら計量結果の導出に際し利用することができる。更に、ビッグデータ法を用い走査型計量ツールからの計測データ、例えば先に開示した通りステップ動作型計量ツールからのデータに比しより広範にわたりより多くの処理が必要となる計測データを、分析することができる。専用(例.量子)プロセッサ又はコンピュータ142の適用により、計量ツール80からのビッグデータをハンドリングすること及びそれらの分析を最適化することができ、それにより動的標本化プラン110の更なる又はより頻繁な更新を行えるようにすること並びにそのファブにおける生産プロセスを全体として改善することができる。
【0031】
ある種の実施形態に係るシステム100は、(FOUP輸送システム85により)ファブ内でウェハを計測ツール80へと輸送するFOUP輸送を管理しつつ、それらFOUP及びそれに対応するウェハがそこまで輸送される以前にウェハ計測経路130を個々の計測ツール80に供給するよう構成された、FOUP(前面開口統一容器)輸送最適化モジュール120を備えている。
【0032】
諸実施形態によれば、FOUP輸送最適化モジュール120を、ファブ内の複数個のプロセスツール90及び計量/検査ツール80間で、且つ動的標本化プラン110とプロセス及び計測(例.計測経路130に関わるもの)の推定継続時間に関し、FOUP輸送の最適化を実行するよう構成された、専用プロセッサ122を備え又はそれと連携するものとすることができる。専用プロセッサ122は少なくとも1個の量子コンピュータ(D/Qとして図1中に示されている専用プロセッサ例えば量子プロセッサ)、例えばそのFOUP輸送最適化問題を実行するよう構成されたそれを備えるものとすることができる。
【0033】
ある種の実施形態に係るシステム100は、FOUP及びそれに対応するウェハが計測ツールまで輸送される以前に動的標本化プラン130及びウェハ計測経路130を計測ツール80に供給するよう構成された、ファブ管理モジュール150及び/又はシステムコントローラ152を備えている;但し、個々の計測ツール80を、動的標本化プラン130及び導出済の最適化ウェハ計測経路130に従い個々のウェハの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成する。ファブ管理モジュール150及び/又はシステムコントローラ152は、更に、ウェハを様々なプロセスツール90及び計量/検査ツール80に割り当てるよう、ひいてはそれらウェハ上に特定のデバイスが作成されるよう且つ作成されたフィーチャの計測により仕様に対するそれらの適合性が確認されるよう、構成することができる。ファブ管理モジュール150はコントローラ152を備え又はそれと連携するものとすることができ、そのコントローラ152によりシステム100及びモジュール115,120,135,140を管理すること、また実装時には専用プロセッサ112,122,132,142を管理することができる。ファブ管理モジュール150及び/又はシステムコントローラ152は、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち、少なくとも一つを備えるものとすることができ、且つ専用の例えば量子的なプロセッサ112、122、132及び142のうち何れとも連携させることができる。
【0034】
ある種の実施形態を構成するファブ内ウェハ輸送及び計量計測最適化システム100は、ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プラン110でありウェハ間で異なるものを導出及び更新するよう構成された標本化プラン最適化モジュール115と、ウェハを計測ツールへと輸送するファブ内FOUP輸送を管理しつつ、それらFOUP及びそれに対応するウェハがそこまで輸送される以前に動的標本化プラン110を個々の計測ツールに供給するよう構成されたFOUP輸送最適化モジュール120とを、備えている。個々の計測ツール80はウェハ計測経路130に従い個々のウェハの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成すればよく、それらウェハ計測経路130は例えばシステム100により供給すること、個々のツール80により計算することができ、付随的にはシステム100からの情報処理的支援(例.計測経路最適化モジュール135又は個々のプロセッサ例えば専用プロセッサ132による支援)を受けることができる。
【0035】
ある種の実施形態を構成するファブ内ウェハ輸送及び計量計測最適化システム100は、ウェハの計量計測向けの個々の最適化ウェハ計測経路130を動的標本化プラン110から導出するよう構成された計測経路最適化モジュール135と、ウェハを計測ツールへと輸送するファブ内FOUP輸送を管理しつつ、それらFOUP及びそれに対応するウェハがそこまで輸送される以前にそれらウェハ計測経路を個々の計測ツールに供給するよう構成されたFOUP輸送最適化モジュール120とを、備えている。個々の計測ツール80は、ウェハ計測経路130及び動的標本化プラン110に従い個々のウェハの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成すればよい。
【0036】
有利なことに、開示されている諸実施形態によれば、現行のMES(製造執行システム)よりも良好な解がそのファブ最適化問題に関し得られ、更にはファブ内ウェハハンドリングプロセスのリアルタイム最適化が可能となる。これに代え又は加え、対応する専用のコンピュータ、例えばシステム100に備わる量子コンピュータによる処理向けに、MESアルゴリズムを修正してもよい。有利なことに、ファブ最適化の改善により、ファブスループットを高め且つその稼働コストを低減することができる。
【0037】
有利なことに、量子コンピュータは、特定の難解な最適化問題を古典コンピュータに比べかなり効率的に扱えるよう構成することができるので、それらを適用することによりシステム100内で、例えばFOUP輸送最適化モジュール120により、そのウェハ輸送最適化問題(例.TSP関連定式のそれ)を解くことができる。ある種の実施形態によれば、各ウェハ上のサイト間での移動問題、とりわけサイト個数が数千個にも上りそうな場合のそれを、例えば計測経路最適化モジュール135により扱えるよう、量子コンピュータ115を構成することができる。ある種の実施形態、特に多数の顧客にデバイスを供給する工場たるファブでの実施形態によれば、その生産プロセスの他の最適化側面のうち本願開示のもの、例えば特定の顧客要請事項に関しその生産プランを(例.ファブ管理モジュール150により)最適化するよう、システム100を構成することができる。ある種の実施形態によれば、量子コンピュータをシステム100内、例えばファブ管理モジュール150内及び/又はコントローラ152内で用いることで、それに対応するモデルに対する計量及び/又は検査計測の当て嵌めの態で(極小値ではなく)大域的最小値の発見問題を取り扱いコレクティブルを最小化することができる;この問題は、サイト個数が増えるにつれ難題化する問題である。諸実施形態によれば、専用の量子コンピュータモジュールを古典コンピュータと一体的に動作させることで、本願に開示されている類又はその他の最適化問題に高速解明を実現し、ハイブリッドコントローラ152及び/又はハイブリッドシステム100をもたらすことができる。
【0038】
システム100の2個以上の開示実施形態の構成要素は、どのような可動作組合せにて組み合わせてもよく、図1における諸モジュールの描写は、単に説明目的で働くものであって限定性のものではない。具体的には、開示されている組合せにより、ファブ内ウェハトラフィック、ウェハ標本化プラン経路並びに複雑な半導体計量及び検査データの分析を、量子情報処理を用い最適化することができる。
【0039】
図2は、本発明のある種の実施形態に従い半導体製造プラント(ファブ)内ウェハ輸送及び計量計測を最適化する(段階205)方法200を描出する上位フローチャートである。本方法の諸段階は上述したシステム100との関連で実行することができ、付随的には方法200を実施しうるようそのシステム100を構成することができる。方法200は、少なくとも1個のコンピュータプロセッサ、例えばシステム100内モジュールのうち何れかの一部分たるそれにより、少なくとも部分的に実施することができる。ある種の実施形態によれば、コンピュータプログラム製品に備わるコンピュータ可読格納媒体により体現されるコンピュータ可読プログラムが、方法200の関連諸段階を実行するよう構成される。開示されている諸実施形態のうち何れにおいても、その情報処理リソースを、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち何れかを、備えるものとすることができる。方法200は、その順序如何を問わず、後掲の諸段階を有するものとすることができる。
【0040】
諸実施形態によれば、方法200にて、ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランを導出及び更新すること(段階210)、及び/又は、ウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路であり個々の導出及び更新済動的標本化プランに対応するものを導出すること(段階220)ができる。方法200では、更に、ウェハを計測ツールまで輸送するファブ内FOUP(前面開口統一容器)輸送を管理しつつ(段階230)、それらFOUP及びそれに対応するウェハがそこまで輸送される以前にそれら動的標本化プラン及びウェハ計測経路を個々の計測ツールに供給し(段階240)、導出済のウェハ計測経路に従い個々の計測ツールにより個々のウェハの計量及び/又は検査計測を実行する(段階250)。
【0041】
方法200によれば、更に、専用プロセッサ(群)例えば量子プロセッサ(群)を用い、その動的標本化プランを計算及び/又は最適化すること(段階212)、そのウェハ計測経路を計算及び/又は最適化すること(段階222)、及び/又は、そのFOUP輸送を計算及び/又は最適化すること(段階232)ができる。
【0042】
ある種の実施形態によれば、方法200にて、TSP又はそれと等価なアルゴリズムを用いそのウェハ計測経路を計算及び/又は最適化することができ、またそのアルゴリズムを、例えば量子コンピュータ又はプロセッサによる実施向けに調整されたものとすることができる(段階224)。
【0043】
ある種の実施形態によれば、方法200にて、個々の導出及び更新済的標本化プランからの計量計測向け最適化ウェハ計測経路の導出に際し、個々の計測ツールを情報処理的に支援すること(段階225)で、例えば、情報処理パワーを増強すること、計算時間を短縮すること及び計測ツールのプロセッサの負担を軽減することができる。
【0044】
ある種の実施形態によれば、計測ツールに、少なくとも1個のステップ動作型計量ツールと、少なくとも1個の走査型計量ツールとを含めることができ、方法200にて更に、ステップ動作型及び走査型計量ツールの割当に関しそれらFOUP輸送、動的標本化プラン及びウェハ計測経路を共最適化することでウェハ計測時間を最短化すること(段階228)、例えば走査型計量ツールを隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当ててそうすることができる。
【0045】
ある種の実施形態によれば、方法200にて更に、ビッグデータ分析手順を適用することで計量及び/又は検査計測を分析すること(段階260)、付随的にはその計量及び/又は検査計測の分析に従い動的標本化プランを更新することができる(段階270)。方法200にて更に、専用プロセッサ(群)例えば量子プロセッサ(群)を用いそのビッグデータ分析手順を実行することができる(段階262)。
【0046】
本発明の諸態様につき、本発明の諸実施形態に係る方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品についてのフローチャート描写及び/又は部分図を参照して上述した。ご理解頂けるように、それらフローチャート描写及び/又は部分図の各部分、並びにそれらフローチャート描写及び/又は部分図の諸部分の組合せを、コンピュータプログラム命令群により実施することができる。それらコンピュータプログラム命令を汎用コンピュータ、専用コンピュータその他、プログラマブルデータ処理装置のプロセッサに供給してマシンを構築すること、ひいてはそのコンピュータその他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによりそれらの命令を実行することで、そのフローチャート及び/又は部分図或いはその諸部分にて特定されている機能/動作を実施する手段を、生み出すことができる。
【0047】
それらコンピュータプログラム命令は、また、そこからコンピュータその他のプログラマブルデータ処理装置或いはその他の装置に指令して特定要領で機能させることができるコンピュータ可読媒体内に格納できるので、そのコンピュータ可読媒体内に格納されている命令群により、そのフローチャート及び/又は部分図或いはその諸部分にて特定されている機能/動作を実施する命令群が組み込まれた製品を、生産することができる。
【0048】
それらコンピュータプログラム命令をコンピュータその他のプログラマブルデータ処理装置或いはその他の装置上にロードし、そのコンピュータその他のプログラマブルデータ処理装置或いはその他の装置上で一連の動作ステップを実行させることで、コンピュータ実施プロセスをもたらすことができ、ひいてはそのコンピュータその他のプログラマブル装置上で実行される命令群により、そのフローチャート及び/又は部分図或いはその諸部分にて特定される機能/動作を実施するプロセスを提供することもできる。
【0049】
上掲のフローチャート及び図面には、本発明の諸実施形態に係るシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の潜在的諸実現形態のアーキテクチャ、機能及び動作が描かれている。このように、そのフローチャート又は部分図中の各部分により、特定されている論理機能(群)を実施するための可実行命令1個又は複数個で構成されたモジュール、セグメント又はコード構成部分を表すことができる。これも注記すべきことに、幾つかの代替的実現形態によれば、その部分に注記されている諸機能を、それら図面にて注記されている順序とは異なる順序で生起させることができる。例えば、相連続する態で示されている二部分が、実際にはほぼ同時に実行されることも、それらの部分がときとして逆の順序で実行されることもあり、これは関わる機能により左右される。やはり注記されることに、それら部分図及び/又はフローチャート描写の各部分、並びにそれら部分図及び/又はフローチャート描写中の諸部分の組合せを、指定されている機能又は動作を実行する専用ハードウェアベースのシステムでも、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組合せでも、実施することができる。
【0050】
上掲の記述における実施形態は本発明の一例又は実現形態である。「ある実施形態」、「一実施形態」、「ある種の実施形態」又は「幾つかの実施形態」なる様々な表現が、必ずしも全て同じ実施形態を指すわけではない。本発明の様々な特徴がある単一の実施形態の文脈に沿い述べられもしているが、それらの特徴が個別に提供されることも何らかの好適な組合せで提供されることもありうる。逆に、本願では本発明が明瞭化のため個々別々の実施形態の文脈に沿い述べられもしているが、その発明が単一実施形態の態で実施されることもありうる。本発明のある種の実施形態が先に開示した別の諸実施形態に由来する特徴を含むこともありうるし、先に開示した他の諸実施形態からある種の実施形態へと要素が取り入れられることもありうる。本発明の諸要素がある特定の実施形態の文脈に沿い開示されていることを以て、それらの用途がその特定実施形態のみに限定されるものと解すべきではない。更に、理解し得るように、本発明は様々なやり方で実行又は実施することができ、また本発明は上掲の記述にて概括されたものとは異なる何らかの実施形態にて実施することもできる。
【0051】
本発明はそれらの図面や対応する記述により限定されない。例えば、図示されているボックス又は状態それぞれをフローが通り抜ける必要はないし、図示及び記述されているそれと厳密に同じ順序で通り抜ける必要もない。本願にて用いられている技術用語及び科学用語の意味は、別様に定義されているのでない限り、本発明が属する分野でいわゆる当業者が理解する通り通例に従い理解されるべきである。ある有限個数の実施形態に関して本発明を述べてきたが、それらを本発明の技術的範囲に対する限定事項として解すべきではなく、寧ろ好適な諸実施形態のうち幾つかの例示として解すべきである。他の潜在的な変形、修正及び応用もまた本発明の技術的範囲内とする。従って、本発明の技術的範囲は、これまでに述べられたことではなく、別項の特許請求の範囲及びその法的等価物により限定されるものである。
図1
図2-1】
図2-2】
【手続補正書】
【提出日】2022-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造プラント(ファブ)におけるウェハ輸送及び計量計測を最適化するシステムであって、
ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランを導出及び更新するよう構成された標本化プラン最適化モジュールと、
前記ウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路であり前記導出及び更新済の動的標本化プランそれぞれに対応する最適化ウェハ計測経路を導出するよう構成された計測経路最適化モジュールと、
前記ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送する前面開口統一容器(FOUP)輸送を管理しつつ、前記FOUP及びそれに対応する前記ウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に前記最適化ウェハ計測経路を前記計測ツールそれぞれに供給するよう構成されたFOUP輸送最適化モジュールと、
を備え、前記計測ツールそれぞれが、前記導出及び最適化されたウェハ計測経路に従い前記ウェハそれぞれの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成されているシステム。
【請求項2】
請求項1のシステムであって、前記標本化プラン最適化モジュールが、前記動的標本化プランの前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携し、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項3】
請求項1のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、前記ウェハ計測経路の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携し、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項4】
請求項3のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、前記動的標本化プランにより特定される所与計測時間に従い且つウェハ計測速度に関して前記ウェハ計測経路を最適化するように構成されているシステム。
【請求項5】
請求項1のシステムであって、
前記計測ツールが少なくとも1個のステップ動作型計量ツール及び少なくとも1個の走査型計量ツールを含み、
更に、ステップ動作型及び前記走査型計量ツールの割当に関して前記動的標本化プラン及び前記ウェハ計測経路を共最適化することによりウェハ計測時間を最短化するよう構成されたシステムであり、
前記走査型計量ツールが、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当てられているシステム。
【請求項6】
請求項1のシステムであって、前記FOUP輸送最適化モジュールが、前記FOUP輸送の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携し、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項7】
請求項1のシステムであって、更に、ビッグデータ分析手順を適用することにより前記計量及び/又は検査計測を分析し、前記分析された計量及び/又は検査計測に従い前記動的標本化プランを更新するよう構成された計量ビッグデータ分析モジュールを備えるシステム。
【請求項8】
請求項7のシステムであって、前記計量ビッグデータ分析モジュールが、前記ビッグデータ分析を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携し、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項9】
請求項1のシステムであって、更に、プロセスツールからレポート及びログファイルを受け取るよう、及び/又は、前記ファブにおける前記ウェハ輸送及び計量計測最適化を制御するよう、構成されたファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラを備えるシステム。
【請求項10】
請求項9のシステムであって、前記ファブ管理モジュール及び/又は前記システムコントローラが、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち少なくとも一つを備えるシステム。
【請求項11】
半導体製造プラント(ファブ)におけるウェハ輸送及び計量計測を最適化するシステムであって、
ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なる動的標本化プランを導出及び更新するよう構成された標本化プラン最適化モジュールと、
前記ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送する前面開口統一容器(FOUP)輸送を管理しつつ、前記FOUP及びそれに対応する前記ウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に前記動的標本化プランを前記計測ツールそれぞれに供給するよう構成されたFOUP輸送最適化モジュールと、
を備え、前記計測ツールそれぞれが、前記供給された動的標本化プランに従い前記ウェハそれぞれの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成されているシステム。
【請求項12】
請求項11のシステムであって、前記標本化プラン最適化モジュールが、前記動的標本化プランの前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携し、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項13】
請求項11のシステムであって、更に、前記導出及び更新済の動的標本化プランそれぞれからの、計量計測向けの最適化ウェハ計測経路の導出に際し、前記計測ツールそれぞれを情報処理的に支援するよう構成された、計測経路最適化モジュールを備えるシステム。
【請求項14】
請求項11のシステムであって、
前記計測ツールが少なくとも1個のステップ動作型計量ツール及び少なくとも1個の走査型計量ツールを含み、
更に、ステップ動作型及び前記走査型計量ツールの割当に関して前記動的標本化プラン及び前記ウェハ計測経路を共最適化することによりウェハ計測時間を最短化するよう構成されたシステムであり、
前記走査型計量ツールが、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当てられているシステム。
【請求項15】
請求項11のシステムであって、前記FOUP輸送最適化モジュールが、前記FOUP輸送の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携し、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項16】
請求項11のシステムであって、更に、ビッグデータ分析手順を適用することにより前記計量及び/又は検査計測を分析し、前記分析された計量及び/又は検査計測に従い前記動的標本化プランを更新するよう構成された計量ビッグデータ分析モジュールを備えるシステム。
【請求項17】
請求項16のシステムであって、前記計量ビッグデータ分析モジュールが、前記ビッグデータ分析を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携するシステム。
【請求項18】
請求項11のシステムであって、更に、諸プロセスツールからレポート及びログファイルを受け取るよう、及び/又は、前記ファブにおける前記ウェハ輸送及び計量計測最適化を制御するよう、構成されたファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラを備えるシステム。
【請求項19】
請求項18のシステムであって、前記ファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラが、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち少なくとも一つを備えるシステム。
【請求項20】
半導体製造プラント(ファブ)におけるウェハ輸送及び計量計測を最適化するシステムであって、
ウェハ別計測サイト及び条件を提示する動的標本化プランでありウェハ間で異なるものに従い、前記ウェハの計量計測向けの最適化ウェハ計測経路を導出するよう構成された計測経路最適化モジュールと、
前記ファブ内でウェハを計測ツールへと輸送する前面開口統一容器(FOUP)輸送を管理しつつ、前記FOUP及びそれに対応する前記ウェハがそこまで輸送される前又はそれと同時に前記導出済のウェハ計測経路を前記計測ツールそれぞれに供給するよう、構成されたFOUP輸送最適化モジュールと、
を備え、前記計測ツールそれぞれが、前記導出済のウェハ計測経路に従い前記ウェハそれぞれの計量及び/又は検査計測を実行するよう構成されているシステム。
【請求項21】
請求項20のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、前記ウェハ計測経路の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携し、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項22】
請求項21のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、前記動的標本化プランにより特定される所与計測時間に従い且つウェハ計測速度に関して前記ウェハ計測経路を最適化するよう構成されているシステム。
【請求項23】
請求項21のシステムであって、前記計測経路最適化モジュールが、少なくとも一通りの巡回セールスマン問題(TSP)アルゴリズムを実施することにより前記ウェハ計測経路を最適化するよう構成されているシステム。
【請求項24】
請求項23のシステムであって、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備え、前記少なくとも一通りのTSPアルゴリズムが前記少なくとも1個の量子コンピュータにより処理されうるよう調整されているシステム。
【請求項25】
請求項20のシステムであって、
前記計測ツールが少なくとも1個のステップ動作型計量ツール及び少なくとも1個の走査型計量ツールを含み、
更に、ステップ動作型及び前記走査型計量ツールの割当に関して前記動的標本化プラン及び前記ウェハ計測経路を共最適化することによりウェハ計測時間を最短化するよう構成されたシステムであり、
前記走査型計量ツールが、隣接ウェハサイトのストレッチを計測しうるように割り当てられているシステム。
【請求項26】
請求項20のシステムであって、前記FOUP輸送最適化モジュールが、前記FOUP輸送の前記最適化を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携し、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項27】
請求項20のシステムであって、更に、ビッグデータ分析手順を適用することにより前記計量及び/又は検査計測を分析するよう構成された計量ビッグデータ分析モジュールを備えるシステム。
【請求項28】
請求項27のシステムであって、前記計量ビッグデータ分析モジュールが、前記ビッグデータ分析を実行するよう構成された専用プロセッサを備え又はそれと連携し、前記専用プロセッサが少なくとも1個の量子コンピュータを備えるシステム。
【請求項29】
請求項20のシステムであって、更に、プロセスツールからレポート及びログファイルを受け取るよう、及び/又は、前記ファブにおける前記ウェハ輸送及び計量計測最適化を制御するよう、構成されたファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラを備えるシステム。
【請求項30】
請求項29のシステムであって、前記ファブ管理モジュール及び/又はシステムコントローラが、集中型量子コンピュータ、量子コンピュータネットワーク、共最適化された量子コンピュータ及び古典コンピュータのネットワーク、及び/又は、それらのうち何れかを備えるネットワークサービス、のうち少なくとも一つを備えるシステム。
【国際調査報告】