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特表2022-549158測定値とディープ・ラーニングを用いたシミュレーション修正
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  • 特表-測定値とディープ・ラーニングを用いたシミュレーション修正 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-24
(54)【発明の名称】測定値とディープ・ラーニングを用いたシミュレーション修正
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/27 20200101AFI20221116BHJP
   G06F 30/367 20200101ALI20221116BHJP
   H04B 17/17 20150101ALI20221116BHJP
   H04B 17/29 20150101ALI20221116BHJP
   G06F 30/333 20200101ALI20221116BHJP
【FI】
G06F30/27
G06F30/367
H04B17/17
H04B17/29 200
G06F30/333
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022517413
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(85)【翻訳文提出日】2022-05-17
(86)【国際出願番号】 US2020051309
(87)【国際公開番号】W WO2021055631
(87)【国際公開日】2021-03-25
(31)【優先権主張番号】62/901,754
(32)【優先日】2019-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】ダンディ、ジョナサン エス
(72)【発明者】
【氏名】マンテル、ブライアン エス
【テーマコード(参考)】
5B146
【Fターム(参考)】
5B146AA23
5B146DC03
5B146DJ01
5B146DJ04
5B146DJ05
5B146DJ11
5B146GG24
(57)【要約】
シミュレーション・モデルの精度を改善するための方法は、このシミュレーション・モデルに対応する物理的な実施形態の1つ以上のノードにおいて特性値を測定する処理と、上記シミュレーション・モデルに対応するトレーニングを受けた機械学習機能に、測定された特性値を入力する処理と、入力された測定された特性値に少なくとも一部が基づく1つ以上の予測値を、トレーニングされた機械学習機能から受ける処理とを有していても良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シミュレーション・モデルを調整する方法であって、
上記シミュレーション・モデルに対応する物理的な実施形態の1つ以上のノードで特性値を測定する処理と、
測定された特性値を上記シミュレーション・モデルに対応するトレーニングされた機械学習機能に入力する処理と、
入力された測定された特性値に少なくとも一部が基づく1つ以上の予測値を、上記トレーニングされた機械学習機能から受ける処理と
を具えるシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項2】
受けた1つ以上の予測値に少なくとも一部基づいてシミュレーション・モデルの少なくとも一部を修正し、修正シミュレーション・モデルを生成する処理を更に具える請求項1のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項3】
トレーニングされた機械学習機能から受けた別の予測値に少なくとも一部基づいて、上記修正シミュレーション・モデルの少なくとも一部を修正し、更に修正されたシミュレーション・モデルを生成する処理を更に具える請求項1のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項4】
上記機械学習機能をトレーニングする処理を更に具える請求項1のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項5】
上記機械学習機能をトレーニングする処理が、
上記シミュレーション・モデルの少なくとも1つのコンポーネントの少なくとも1つのパラメータに関する情報を受ける処理と、
上記シミュレーション・モデルの上記少なくとも1つのコンポーネントの上記少なくとも1つのパラメータに関連する生成されたシミュレート値を含むトレーニング・データのセットを上記機械学習機能に入力する処理と
を有する請求項4のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項6】
上記トレーニング・データのセットが、モンテ・カルロ・シミュレーションを使用して作成されたトレーニング・データのセットを含む請求項4のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項7】
上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデルであって、該回路シミュレーション・モデルが、抵抗器、トランジスタ、コンデンサ、インダクタ、ダイオード、オペアンプ、電圧源、電流源及び伝送線から構成されるグループから選択される少なくとも1つのコンポーネントを含む請求項1のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項8】
上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデルであって、上記少なくとも1つのパラメータが、抵抗値、インピーダンス、温度係数、寄生容量、伝送線長、伝送線の幅、材料の誘電率及び幾何学配置から構成されるグループから選択される請求項1のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項9】
上記回路シミュレーション・モデルの少なくとも一部を修正する処理が、メモリに記憶されている上記シミュレーション・モデルを上記修正シミュレーション・モデルと置き換える処理を含む請求項2のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項10】
上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデル、3次元電磁モデル、シリアル・データ・リンク・シミュレーション・モデル、熱シミュレーション・モデル又はモーション・シミュレーション・モデルである請求項1のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項11】
上記シミュレーション・モデルが、SPICE回路シミュレーション・モデルである請求項10のシミュレーション・モデルを調整する方法。
【請求項12】
試験測定システムであって、
機械学習機能をホストするように構成された機械装置と、
シミュレーション・モデルに従って構築された物理的なインスタンスの1つ以上のノードにおいて特性値を測定し、
上記シミュレーション・モデルに対応するトレーニングされた機械学習機能に測定された特性値を入力し、
入力された測定された特性値に少なくとも一部が基づく1つ以上の予測値を上記トレーニングされた機械学習機能から受ける
よう構成される1つ以上のプロセッサを有する試験測定装置と
を具える試験測定システム。
【請求項13】
上記1つ以上のプロセッサが、受けた予測値に少なくとも一部基づいて上記シミュレーション・モデルを改善し、改善されたシミュレーション・モデルを生成するように構成される請求項12の試験測定システム。
【請求項14】
上記1つ以上のプロセッサが、
シミュレーション・モデルの少なくとも1つのコンポーネントの少なくとも1つのパラメータの情報を受け、
上記シミュレーション・モデルの上記少なくとも1つのコンポーネントの上記少なくとも1つのパラメータに関連する生成されたシミュレーション値を含むトレーニング・データのセットを上記機械学習機能に入力する
よう更に構成される請求項12の試験測定システム。
【請求項15】
上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデルであって、上記少なくとも1つのパラメータが、抵抗値、インピーダンス、温度係数、寄生容量、伝送線長、伝送線の幅、材料の誘電率及び幾何学的配置から構成されるグループから選択される請求項12の試験測定システム。
【請求項16】
上記シミュレーション・モデルを記憶するように構成されたメモリを更に具える請求項12の試験測定システム。
【請求項17】
上記1つ以上のプロセッサが、
上記改善されたシミュレーション・モデルに関して受けた上記少なくとも1つの予測値に少なくとも一部基づいて上記シミュレーション・モデルを更に改善するよう更に構成される請求項16の試験測定システム。
【請求項18】
上記機械学習機能が、上記試験測定装置の上記1つ以上のプロセッサの中の1つにおいて動作するように構成される請求項12の試験測定システム。
【請求項19】
上記機械学習機能が、上記試験測定装置の上記1つ以上のプロセッサとは別のプロセッサで動作するように構成される請求項12の試験測定システム。
【請求項20】
上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデル、3次元電磁モデル、シリアル・データ・リンク・シミュレーション・モデル、熱シミュレーション・モデル又はモーション・シミュレーション・モデルである請求項12の試験測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2019年9月17日に出願された米国仮出願番号第62/901,754号、発明の名称「シミュレーション修正システム」の利益を主張し、これは、参照することによって、本願に全体が組み込まれる。
【0002】
本開示は、試験測定装置に関し、特に、試験測定装置からのデバイス測定データを、デバイスのシミュレーション・データと比較し、シミュレーション・データを修正するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
被試験デバイス(DUT)の実際の測定値はもちろんのこと、DUT対応するシミュレーション・モデルは、エンジニアにとって重要な設計ツールである。シミュレーション・モデルは、特定の回路設計に関して、回路動作の数学的に生成された予測を生成する。DUTからの実際の測定値は、オシロスコープなどの試験測定装置によって生成できる。しかし、現在使用されているシステムでは、シミュレーション・モデルと実際の測定値が、互いに不一致となることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0022141号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2018/0203956号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2010/0088657号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
回路シミュレーション及び分析に関連する従来のツールとしては、高速シリアル・アプリケーション用の伝送チャネルをモデル化するのに使用できるシリアル・データ・リンク解析(SDLA)ツールがある。SDLAツールは、ユーザがアクセスできない波形を修正し、波形を表示できるが、モデルにエラーがあると、モデルの結果が劣化する。熟練のユーザにとっては、多くの場合、測定値と一貫性のある結果を得るために、モデルを改良する必要が生じる。
【0006】
他の従来ツールとしては、測定された時間領域反射率測定(Time Domain Reflectometer:TDR)データを分析して、例えば、伝送線の長さ、インピーダンス及び不連続部分のモデルを生成できる専用ソフトウェアがある。しかし、これらツールは、特定な回路構成に適用するものであって、測定値に対するモデルの非一貫性に関する様々な課題に対処するものではない。
【0007】
開示技術の実施形態は、これら及び他の従来技術の欠陥に対処する。
【0008】
本開示技術の実施形態の態様、特徴及び効果は、添付の図面を参照し、以下の実施形態の説明から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、開示技術の特定の実施形態による改善されたシミュレーション・モデルを作成する機械学習機能をトレーニングする方法の一例を示すフロー図 である。
図2図2は、開示技術の特定の実施形態による測定結果にもっと良く一致する修正モデル・パラメータのセットを予測又は推量する方法の例を示すフロー図である。
図3図3は、開示技術の特定の実施形態による試験測定システムの例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
開示技術の実施形態は、概して、シミュレーション・モデルの予測結果を改善できるシステム及び方法を含む。
【0011】
図1は、本開示技術の特定の実施形態による、機械学習機能(machine learning facility)をトレーニングして、改善されたシミュレーション・モデルを作成するための方法100の例を示すフロー図である。
【0012】
102では、シミュレーション・モデルの個々のコンポーネント(構成要素)の1つ以上のパラメータに関係する情報を受ける。いくつかの実施形態では、個々のコンポーネントの全てが使用されるが、別の実施形態では、回路シミュレーションの個々のコンポーネントの一部のみが使用される。個々のコンポーネントとしては、限定するものではないが、抵抗器、トランジスタ、コンデンサ、インダクタ、ダイオード、オペアンプ、電圧源、電流源及び伝送線を含んでいても良い。個々のコンポーネントのパラメータとしては、例えば、抵抗値、電流、インピーダンス、温度係数、寄生容量(キャパシタンス)、伝送線の長さ、伝送線の幅、材料誘電率及び幾何学的配置を含んでいても良い。以下に説明するように、本発明の実施形態は多くのタイプのシミュレーション・モデルに適用可能であり、図を参照して説明する回路シミュレーション・モデルは一例に過ぎない。
【0013】
104では、生成された複数の値から成るデータ・セットが、シミュレーション・モデルのコンポーネント・パラメータのそれぞれに関するシミュレーション結果値に結合される。シミュレーションに入力されるものとしては、工程102で特定された回路内の個々のコンポーネントのパラメータ値があっても良く、シミュレーションの出力としては、シミュレーションされた回路の出力と共に、シミュレーションに入力されたものの個々のインスタンスの非常に大きなデータ・セットが含まれても良い。インスタンスは、スプレッドシートの行にたとえても良く、一方、スプレッドシートの列は、コンポーネント・パラメータ自体の値と、シミュレーションによって予測される出力を表すであろう。データ・セット中には、任意の数のインスタンスが存在して良く、通常、インスタンスの個数が多いほど、機械学習の性能が向上する。データ・セットの一例としては、数百万のインスタンスが含まれても良い。データ・セットは、コンポーネント・パラメータに加えて、特定のインスタンスのコンポーネント値から作られた回路用のシミュレーションされた試験データを含んでいても良い。
【0014】
例えば、大幅に単純化された、3つの抵抗器を有する抵抗回路網の例では、各インスタンスが、3つの抵抗器夫々に関する抵抗パラメータ値と、回路のノードに入力される信号に加えて、この抵抗回路網を有する回路内の3つの異なるノードにおける電流及び電圧のシミュレーションされた(即ち、生成された)値を有していても良い。これらノードにおける電流と電圧のシミュレーション値は、この入力信号に基づいてモデルによって生成される。この例の状況においては、抵抗パラメータは、この単純な抵抗回路網の最も重要なパラメータであるため、この例の以下の説明では、「抵抗値(resistance value)」及び「抵抗器の値(resistor value)」という用語を「抵抗パラメータ値」と同じ意味で使用する。シミュレーション値は、波形が含まれても良く、静的な値である必要はない。即ち、一部の実施形態において、シミュレーション値は、時間の経過とともに変化する値の集合であっても良い。特定の実施形態では、例えば、波形をもっと小さな波形の属性に縮小するなど、波形がデータ削減手順を経ることがある。また、シミュレーションは、回路内の任意のノードの値を予測することができ、特定の個数に限定されない。更に、シミュレーションの複数のインスタンスについて、多数の様々なシミュレーション値を生成しても良く、これらは、モデルのコンポーネント・パラメータを参照し、上述した個々のコンポーネントのパラメータと関連させても良い。
【0015】
3次元(3D)電磁的なシミュレーションの場合、モデル・パラメータとしては、限定するものではないが、ライン(線)の幅、材料の誘電率、そして、その他に、製造で変化する可能性のある幾何学的配置があっても良い。測定データがシミュレーションからの出力に対応していれば、例えば、機械的及び熱的のような他のシミュレーション領域にも、この手法を適用できる。
【0016】
シリアル・データ・リンクのシミュレーションの場合、モデル・パラメータには、限定するものではないが、送信機と受信機のイコライゼーション、Sパラメータ、インパルス応答、その他のフィルタ応答、シンボル間干渉、アナログ・モデル特性などが含まれても良い。
【0017】
本発明の実施形態の恩恵を受ける可能性のある他のモデルとしては、機械的及び熱的シミュレーション領域によるものがあり、測定データをシミュレートされた出力データに相関させ、実際の測定値をより良く予測するように、こうしたモデルを修正する。
【0018】
特定の実施形態では、データ・セットの入力パラメータを、ある値の範囲内に拘束しても良い。例えば、上記の例の3つの抵抗器のそれぞれに対する抵抗パラメータの値を、トレーニング・データ・セットを生成するときに、100オームと1000オームの間に拘束しても良い。
【0019】
シミュレーション中(即ち、工程104で生成されるデータ・セットの生成中)において、シミュレーションは、3つの抵抗器夫々に関する抵抗値を個別に変化させることによってインスタンスを作成するのに加えて、抵抗回路網内の様々な試験ノードに関する(又は、抵抗回路網の終点(Endpoint)における)出力値をシミュレーション及び記憶しても良い。生成されたデータ・セットの特定のインスタンスの夫々は、他の全てのインスタンスとは、少なくとも1つの異なるコンポーネント・パラメータ値を有していても良い。例えば、最初に生成された複数のインスタンスの場合、抵抗器1(R1)及び抵抗器2(R2)の抵抗値は、固定とする一方で、抵抗器3(R3)の複数の抵抗値は、各インスタンスに対し、100オームから1000オームの間で、10オームのステップで変化しても良い。このようなデータ・セットの最初の4つのインスタンスは、表1に示す例示的なデータ・セットに示されている。
【表1】
【0020】
値シミュレータへの入力は、例えば、アルゴリズムに従って手作業で作成又は生成されても良い。上記の例での入力は、R1、R2、R3の抵抗値であることを思い出してください。上述のように、入力パラメータ用に、制限範囲内で設定される、これら抵抗値の種々の組み合わせを、手作業又は機械で生成しても良い。例えば、ループ・プログラムが、ループの進行を通じて、各抵抗値を最小値から最大値へとステップ状に変化させるように設定されても良く、これにより、あり得る全ての組み合わせを個別のインスタンスとして生成できる。他の例では、モンテ・カルロ・プロセスを使用して、値の制限内の各インスタンスの特定のコンポーネント・パラメータ入力値を生成できる。また、これら入力値は、ランダムに生成されても良い。
【0021】
シミュレータは、入力値を受け入れ、そして、工程104において、回路シミュレータを使用してシミュレートされた出力値を生成し、これらは、これら出力値の生成に使用された特定のインスタンスに格納(store:記憶)される。工程104において、シミュレータによってシミュレートされ、データ・セットに格納される出力値としては、表1に示すように、電流、電圧等が含まれても良い。いくつかの実施形態では、シミュレートされた出力値は、複数の特定の時間における上記回路網の特定の試験ノードの波形を含むこともある。後述するように、データ・セット中に、各インスタンスについて生成された多数の値が存在することがあり、そのような値は、表1に示すような電流と電圧だけに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、出力値が、時間領域で決定されても良いが、一方で、他の実施形態では、出力値が、周波数領域で決定されても良い。
【0022】
106では、工程102からのシミュレーション・モデルのコンポーネント・パラメータと、工程104で生成された対応するシミュレーション値を含むトレーニング・データ・セットが、機械学習機能へのトレーニング・データ入力として提供される。表1は、説明のために、大幅に単純化されたトレーニング・データ・セットと考えても良い。実際には、データ・セットが、数千又は数百万のインスタンス(行)と、数百又は数千の列とを有することがあり、モデル・コンポーネントのパラメータと、これらからシミュレートされた値とを表している。いくつかの実施形態では、数百個のコンポーネントを含むことがある回路網内の各コンポーネントに対して複数の値が指定される。個々のコンポーネントの夫々は、例えば、抵抗値、インピーダンス、温度係数、寄生容量、伝送線長、伝送線の幅、材料の誘電率及び幾何学配置に関する値をデータ・セット中に有しても良い。回路シミュレータから生成されても良い任意の所望の出力は、各インスタンスに値(列)として記憶されても良い。
【0023】
機械学習機能が、工程106において、そのトレーニング・データを受けた後、工程108では、トレーニングされたネットワークが作成される。工程108では、例えば、ニューラル・ネットワークが、第1のインスタンスからの入力を読み取り、予測結果を生成しても良い。次に、ニューラル・ネットワークは、生成された予測結果を、シミュレーション結果を作成するために使用されたデータ(インスタンスにも含まれる)と比較し、バック伝播(back propagation)を使用して、ニューラル・ネットワーク内の重み付けやバイアスを変更し、その次の予測が元のデータ値にもっと近づくようにする。表1の例では、ネットワークへの入力は、シミュレーション結果(ノード1予測電圧、ノード2予測電圧など)であり、予測出力は、R1、R2、R3の予測値であり、これは、トレーニング中に、シミュレーション結果を作成するために使用されたR1、R2及びR3の元の値と比較される。トレーニングは、ネットワークが完全にトレーニングされるまで、全てのインスタンスを通じて進行を続ける。いくつかの実施形態では、トレーニングは、オプションのループバック109によって示されるように、トレーニング・データベースを通過する複数のパスを形成する。いくつかの実施形態では、ニューラル・ネットワークが、トレーニングのバイアスを避けるために、トレーニング・データ・セットに現れるインスタンスの順序を変更しても良い。
【0024】
工程108は、教師付き(Supervised)機械学習又は教師なし(unsupervised)機械学習を使用しても良い。本願で使用される教師付き機械学習は、概して、ラベル付きデータを含むトレーニング・セットに基づく機械学習を指す。教師なし機械学習は、概して、ニューラル・ネットワークをトレーニングするための、多くがラベルを持たないデータを含むトレーニング・セットの「学習」を指す。機械学習機能は、ベイズ手法(Bayesian approach)、ランダム・フォレスト、回帰モデル、分類モデルなどの特定の手法を利用しても良い。
【0025】
図2は、開示技術の特定の実施形態による、測定結果にもっと一致する修正モデル・パラメータのセットを予測又は推量する方法200の一例を示すフロー図である。
【0026】
適切な被試験デバイス(DUT)のような物理的な実施形態が、工程202において、測定されても良い。この物理的な実施形態は、例えば、上述したような、シミュレーションのために以前に使用された回路モデルに対応していても良い。工程202における物理的な実施形態の測定では、ユーザは、試験プローブを使用して、DUT上の1つ以上の試験ポイント(例えば、ノード、ライン、トレース、ピン又は個々のコンポーネント)に実際に物理的に接続し、次いでDUTから実際のデータ、波形又は測定値を取得しても良い。
【0027】
これらの測定値が得られたら、工程202で取得された測定値を、工程204において、トレーニングされた学習ネットワークに適用し、元の予測モデルよりも測定結果に一致する修正されたシミュレーション・モデル・パラメータのセットを予測又は推量しても良い。特定の実施形態では、測定データは、測定の不確実性を考慮し、可能性のある測定値のセットを反映して調整されても良い。例えば、仮に、ある測定のDCゲインが±2%の精度を持つとすると、2%までの高い信号と、2%までの低い信号を、追加のトレーニング・セットとして又は元のトレーニング・セットの追加のインスタンスとして格納しても良い。機械学習ネットワークは、上述した追加のインスタンス又は新しいトレーニング・データ・セットを使用して、工程206において、改善(即ち、アップデート又は再トレーニング)されても良い。工程206において機械学習ネットワークを再トレーニングした結果は、公称のモデル・パラメータ(nominal model parameters)のセットであり、これらの夫々は、測定誤差を原因とする一定の範囲の不確実性を有するであろう。
【0028】
システムの別の態様では、トレーニングされた学習ネットワークが、以前指定されていなかったコンポーネントをモデルに追加する能力を有し、既存のモデルのパラメータを調整するだけに限定されない。
【0029】
元(オリジナル)のシミュレーション・モデルは、次いで、アップデートされた学習ネットワークによって生成された修正モデル・パラメータでアップデートされ、次いで、工程208において、工程202で測定された測定値のセットに対して、修正されたモデルの出力値を比較する。もしうまくいった場合には、アップデートされたシミュレーション・モデルでは、元のシミュレーション・モデルよりも、実際の計測値と、もっと良く一致するであろう。
【0030】
もし回路などの物理的な実施形態が期待どおりに動作していない場合、アップデートされたシミュレーション・モデルは、意図した設計と何が異なるのか、また、これらの違いにどのパラメータが寄与しているのかの可能性について洞察が得られる。また、調整済みのシミュレーション・モデルは、設計を改訂するにあたり、妥当性のある開始点を与えることがある。
【0031】
図3は、コンピューティング・システム300を示すブロック図であり、これにおいて、開示技術の特定の実施形態が実行されても良い。コンピューティング・システム300は、汎用でも良いし、専用でも良い。一例では、コンピューティング・システム300は、試験測定システムである。この例では、システム300が、試験測定装置320のようなコンピューティング装置320を有する。一実施形態では、試験測定装置が、オシロスコープであっても良い。また、システム300には、機械装置(Machine:マシーン)310があり、これは、教師付き又は教師なし機械学習技術を使用するように構成された機械学習機能312のホストとして機能する。実施形態の一例では、機械装置310がコンピューティング装置であり、機械学習機能312は、コンピューティング装置上で動作するコンピュータ動作とメモリの組み合わせであっても良い。機械装置310は、コンピューティング装置320に対して、ローカル(同じ装置内)に位置しても良いし、遠隔にあっても良い。機械装置310は、例えば、コンピュータ・ネットワーク・クラウド中で動作する仮想化された機械装置(マシーン)であっても良い。
【0032】
コンピューティング装置320は、少なくとも1つのプロセッサ322、少なくとも1つの入力部324及び出力部326(例えば、ディスプレイ装置その他の出力)を有する。この例では、コンピューティング装置320には、内部メモリ328も有る。特定の実施形態では、システム300が、更に、例えば、リモート・サーバのような外部ストレージ(記憶装置)330を有する。入力部324は、測定値から直接にか又は別の測定装置から抽出されたデータからかのどちらかから、測定データを受けるように構成されても良い。入力部324は、また、以前に記憶されたデータ又は情報クラウドからのデータを受けるように構成されても良い。
【0033】
内部メモリ328及び外部ストレージ330のいずれか又は両方が、回路シミュレーション・モデルなどのシミュレーション・モデルを記憶しても良い。コンピューティング装置320のプロセッサ322は、シミュレーション・モデルの特定のコンポーネントのパラメータに関する情報を受けて、そのシミュレーション・モデルのコンポーネント・パラメータ夫々に関する値をシミュレートし、それらを機械学習機能312に入力として提供するよう構成される。
【0034】
機械学習機能312は、機械学習をシミュレーション値(シミュレートされた値)に適用して、入力された各パラメータに関する予測値を生成し、この予測値を対応するシミュレーション値と比較する。機械学習機能312は、予測値とシミュレーション値の比較に基づいてシミュレーション・モデルを調整できる。
【0035】
本発明の実施形態は、様々なタイプのモデリングに使用できる。上述したように、本発明の実施形態は、シミュレーション・モデルの改善に有用である。
【0036】
本開示技術の実施形態は、一般的な回路の設計プロセスを大幅に簡素化し、モデルを迅速に改善し、デバイスがどのように組み立てられたかを検証する機能を提供する。このモデルの改良によれば、エキスパート・ユーザがいなくても、可能性としては、エキスパートの洞察を提供できる。開示技術の様々な新しい側面としては、シミュレーション・データを用いてニューラル・ネットワークを自動的にトレーニングすること、測定データを使用してシミュレーション・モデルを知らせることがある。
【0037】
シミュレーションによる設計意図の情報と、測定値による組み立てたそのままの性能とを組み合わせることで、デバイスの性能のより完全で妥当性のある理解が得られる。別のアプリケーションとしては、生産試験に向けたものがあり、こうした実施形態では、少数の測定値を使用して、ある特定程度の確実性を持つサブ回路パラメータを間接的に測定できる。
【0038】
特定の実施形態において、機械学習ネットワークが、公称回路を、可能性のある製造上の様々な欠陥(例えば、部品の欠損、回路網の短絡、誤った部品など)で置き換えたデータでトレーニングされても良い。このような実施形態では、通常の許容範囲に加えて、あり得る欠陥(fault)の値に渡ってパラメータを変えることができる。測定されたデータは、例えば、どのような欠陥が存在する可能性があるかに基づいて、生産ライン上の機能不全を推測するために、トレーニングを受けたニューラル・ネットワークに供給されても良い。このような実装により、自動化された、又は半自動化されたトラブル・シューティング(問題解決)と是正措置の取り組みが容易になる。
【0039】
本開示技術の態様は、特別に作成されたハードウェア、ファームウェア、デジタル・シグナル・プロセッサ又はプログラムされた命令に従って動作するプロセッサを含む特別にプログラムされた汎用コンピュータ上で動作できる。本願におけるコントローラ又はプロセッサという用語は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ASIC及び専用ハードウェア・コントローラ等を意図する。
【0040】
本開示技術の態様は、1つ又は複数のコンピュータ(モニタリング・モジュールを含む)その他のデバイスによって実行される、1つ又は複数のプログラム・モジュールなどのコンピュータ利用可能なデータ及びコンピュータ実行可能な命令で実現できる。概して、プログラム・モジュールとしては、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み、これらは、コンピュータその他のデバイス内のプロセッサによって実行されると、特定のタスクを実行するか、又は、特定の抽象データ形式を実現する。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、ソリッド・ステート・メモリ、RAMなどのコンピュータ可読記憶媒体に記憶しても良い。当業者には理解されるように、プログラム・モジュールの機能は、様々な実施例において必要に応じて組み合わせられるか又は分散されても良い。更に、こうした機能は、集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのようなファームウェア又はハードウェア同等物において全体又は一部を具体化できる。
【0041】
特定のデータ構造を使用して、本開示技術の1つ以上の態様をより効果的に実施することができ、そのようなデータ構造は、本願に記載されたコンピュータ実行可能命令及びコンピュータ使用可能データの範囲内と考えられる。
【0042】
開示された態様は、場合によっては、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの任意の組み合わせで実現されても良い。開示された態様は、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行され得る1つ又は複数のコンピュータ可読媒体によって運搬されるか又は記憶される命令として実現されても良い。そのような命令は、コンピュータ・プログラム・プロダクトと呼ぶことができる。本願で説明するコンピュータ可読媒体は、コンピューティング装置によってアクセス可能な任意の媒体を意味する。限定するものではないが、一例としては、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含んでいても良い。
【0043】
コンピュータ記憶媒体とは、コンピュータ読み取り可能な情報を記憶するために使用することができる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、コンピュータ記憶媒体としては、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリやその他のメモリ技術、コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、DVD(Digital Video Disc)やその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置やその他の磁気記憶装置、及び任意の技術で実装された任意の他の揮発性又は不揮発性の取り外し可能又は取り外し不能の媒体を含んでいても良い。コンピュータ記憶媒体としては、信号そのもの及び信号伝送の一時的な形態は除外される。
【0044】
通信媒体とは、コンピュータ可読情報の通信に利用できる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、通信媒体には、電気、光、無線周波数(RF)、赤外線、音又はその他の形式の信号の通信に適した同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、空気又は任意の他の媒体を含んでも良い。

実施例
【0045】
以下では、本願で開示される技術の理解に有益な実施例が提示される。この技術の実施形態は、以下で記述する実施例の1つ以上及び任意の組み合わせを含んでいても良い。
【0046】
実施例1は、シミュレーション・モデルを調整する方法であって、シミュレーション・モデルに対応する物理的な実施形態の1つ以上のノードで特性値を測定する処理と、測定された特性値をシミュレーション・モデルに対応するトレーニングされた機械学習機能に入力する処理と、入力された測定された特性値に少なくとも一部が基づく1つ以上の予測値をトレーニングされた機械学習機能から受ける処理とを具えている。
【0047】
実施例2は、実施例1の方法であって、受けた1つ以上の予測値に少なくとも一部基づいてシミュレーション・モデルの少なくとも一部を修正して、修正シミュレーション・モデルを生成する処理を更に具えている。
【0048】
実施例3は、実施例1~2のいずれかの方法であって、トレーニングされた機械学習機能から受けた別の予測値に少なくとも一部基づいて、上記修正シミュレーション・モデルの少なくとも一部を修正し、更に修正されたシミュレーション・モデルを生成する処理を更に含んでいる。
【0049】
実施例4は、実施例1~3のいずれかの方法であって、機械学習機能をトレーニングする処理を更に具えている。
【0050】
実施例5は、実施例1~4のいずれかの方法であって、機械学習機能をトレーニングする処理が、シミュレーション・モデルの少なくとも1つのコンポーネントの少なくとも1つのパラメータに関する情報を受ける処理と、上記シミュレーション・モデルの上記少なくとも1つのコンポーネントの上記少なくとも1つのパラメータに関連する生成されたシミュレート値を含むトレーニング・データのセットを上記機械学習機能に入力する処理とを有している。
【0051】
実施例6は、実施例1~5のいずれかの方法であって、上記トレーニング・データのセットが、モンテ・カルロ・シミュレーションを使用して作成されたトレーニング・データのセットを含む。
【0052】
実施例7は、実施例1~6のいずれかの方法であって、上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデルであって、該回路シミュレーション・モデルが、抵抗器、トランジスタ、コンデンサ、インダクタ、ダイオード、オペアンプ、電圧源、電流源及び伝送線(transmission line)から構成されるグループから選択される少なくとも1つのコンポーネントを含む。
【0053】
実施例8は、実施例1~7のいずれかの方法であって、上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデルであって、上記少なくとも1つのパラメータが、抵抗値、インピーダンス、温度係数、寄生容量、伝送線長、伝送線の幅、材料の誘電率及び幾何学配置(geometry)から構成されるグループから選択される。
【0054】
実施例9は、実施例1~8のいずれかの方法であって、上記回路シミュレーション・モデルの少なくとも一部を修正する処理が、メモリに記憶されている上記シミュレーション・モデルを上記修正シミュレーション・モデルと置き換える処理を含む。
【0055】
実施例10は、実施例1~9のいずれかの方法であって、上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデル、3次元電磁モデル、シリアル・データ・リンク・シミュレーション・モデル、熱シミュレーション・モデル又はモーション・シミュレーション・モデル(motion simulation model)である。
【0056】
実施例11は、実施例1~9のいずれの方法であって、上記シミュレーション・モデルが、SPICE回路モデルである。
【0057】
実施例12は、試験測定システムであって、機械学習機能をホストするように構成された機械装置(machine)と、シミュレーション・モデルに従って構築された物理的なインスタンスの1つ以上のノードにおいて特性値を測定し、シミュレーション・モデルに対応するトレーニングされた機械学習機能に測定された特性値を入力し、入力された測定された特性値に少なくとも一部が基づく1つ以上の予測値をトレーニングされた機械学習機能から受けるよう構成される1つ以上のプロセッサを有する試験測定装置とを具える。
【0058】
実施例13は、実施例12の試験測定システムであって、1つ以上のプロセッサが、受けた予測値に少なくとも一部基づいてシミュレーション・モデルを改善し、改善されたシミュレーション・モデルを生成するように構成される。
【0059】
実施例14は、実施例12~13のいずれかの試験測定システムであって、1つ以上のプロセッサが、シミュレーション・モデルの少なくとも1つのコンポーネントの少なくとも1つのパラメータの情報を受けて、シミュレーション・モデルの少なくとも1つのコンポーネントの少なくとも1つのパラメータに関連する生成されたシミュレーション値を含むトレーニング・データのセットを機械学習機能に入力するよう更に構成されている。
【0060】
実施例15は、実施例12~14のいずれかの試験測定システムであって、上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデルであり、少なくとも1つのパラメータが、抵抗値、インピーダンス、温度係数、寄生容量、伝送線長、伝送線の幅、材料の誘電率及び幾何学的配置から構成されるグループから選択される。
【0061】
実施例16は、実施例12~15のいずれかの試験測定システムであって、上記シミュレーション・モデルを記憶するように構成されたメモリを更に具えている。
【0062】
実施例17は、実施例12~16のいずれかの試験測定システムであって、1つ以上のプロセッサが、改善されたシミュレーション・モデルに関して受けた少なくとも1つの予測値に少なくとも一部基づいて上記シミュレーション・モデルを更に改善するよう更に構成される。
【0063】
実施例18は、実施例12~17のいずれかの試験測定システムであって、機械学習機能が、試験測定装置の1つ以上のプロセッサの中の1つにおいて動作するように構成される。
【0064】
実施例19は、実施例12~18のいずれかの試験測定システムであって、機械学習機能が、試験測定装置の1つ以上のプロセッサとは別のプロセッサで動作するように構成される。
【0065】
実施例20は、実施例12~19のいずれかの試験測定システムであって、上記シミュレーション・モデルが、回路シミュレーション・モデル、3次元電磁モデル、シリアル・データ・リンク・シミュレーション・モデル、熱シミュレーション・モデル又はモーション・シミュレーション・モデルである。
【0066】
開示された主題の上述のバージョンは、記述したか又は当業者には明らかであろう多くの効果を有する。それでも、開示された装置、システム又は方法のすべてのバージョンにおいて、これらの効果又は特徴のすべてが要求されるわけではない。
【0067】
加えて、本願の記述は、特定の特徴に言及している。本明細書における開示には、これらの特定の特徴の全ての可能な組み合わせが含まれると理解すべきである。ある特定の特徴が特定の態様又は実施例に関連して開示される場合、その特徴は、可能である限り、他の態様及び実施例との関連においても利用できる。
【0068】
また、本願において、2つ以上の定義されたステップ又は工程を有する方法に言及する場合、これら定義されたステップ又は工程は、状況的にそれらの可能性を排除しない限り、任意の順序で又は同時に実行しても良い。
【0069】
説明の都合上、本発明の具体的な実施例を図示し、説明してきたが、本発明の要旨と範囲から離れることなく、種々の変更が可能なことが理解できよう。従って、本発明は、添付の請求項以外では、限定されるべきではない。
図1
図2
図3
【国際調査報告】