(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(54)【発明の名称】ダイシステム及び位置合わせベクトルを比較する方法
(51)【国際特許分類】
G03F 9/02 20060101AFI20221208BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
G03F9/02 Z
G09F9/00 338
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520957
(86)(22)【出願日】2020-09-14
(85)【翻訳文提出日】2022-06-01
(86)【国際出願番号】 US2020050684
(87)【国際公開番号】W WO2021071631
(87)【国際公開日】2021-04-15
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】M/S 1269,3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シュー, ヨンアン
(72)【発明者】
【氏名】シン, チャン チュアン
(72)【発明者】
【氏名】フー, ジンシン
(72)【発明者】
【氏名】ワン, イーフェイ
(72)【発明者】
【氏名】マクミラン, ウェイン
(72)【発明者】
【氏名】ゴデット, ルドヴィーク
【テーマコード(参考)】
2H197
5G435
【Fターム(参考)】
2H197EB02
2H197EB16
5G435AA17
5G435AA18
5G435BB19
5G435KK05
5G435LL07
(57)【要約】
本開示の実施形態は、ダイシステム及び位置合わせベクトルを比較する方法を含む。ダイシステムは、所望のパターンで配置された複数のダイを含む。ダイベクトルのような位置合わせベクトルは、ダイのエッジフィーチャから決定することができる。位置合わせベクトルは、同じシステム内の他のダイ又はダイパターンと比較することができる。ダイ及びダイパターンを比較する方法は、ダイベクトル及び/又はパターンベクトルを比較することを含む。位置合わせベクトル間の比較により、次の処理ラウンドのためにダイパターンを修正することができる。提供される方法により、ダイの正確なつなぎ合わせを実現することができるように、堆積したエッジフィーチャ間の正確な比較が可能になる。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のダイ
を備えるダイシステムであって、各ダイは、
複数の装置フィーチャと、
1つ又は複数のエッジ領域と
を含み、各エッジ領域は、
1つ又は複数のエッジ境界フィーチャと、
複数のエッジフィーチャと
を含む、ダイシステム。
【請求項2】
前記複数の装置フィーチャは、1つ又は複数のピラーを含む、請求項1に記載のダイシステム。
【請求項3】
前記複数の装置フィーチャは、1つ又は複数のビアを含む、請求項1に記載のダイシステム。
【請求項4】
前記複数の装置フィーチャは、1つ又は複数の線間隔を含む、請求項1に記載のダイシステム。
【請求項5】
前記複数の装置フィーチャ間の間隔は、前記複数のエッジフィーチャ間の間隔と異なる、請求項1に記載のダイシステム。
【請求項6】
位置合わせベクトルを比較する方法であって、
第1のダイ及び第1のダイパターンのための第1の位置合わせベクトルv
1を決定することと、
第2のダイ及び第2のダイパターンのための第2の位置合わせベクトルv
2を決定することと、
前記第1の位置合わせベクトルv
1及び前記第2の位置合わせベクトルv
2を使用して、ダイ間角度θ
12を決定することと、
前記ダイ間角度θ
12に基づいて、前記第1のダイパターンを第1の変更されたダイパターンに変更することと、
前記ダイ間角度θ
12に基づいて、前記第2のダイパターンを第2の変更されたダイパターンに変更することと
を含む、方法。
【請求項7】
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、ダイベクトルであり、
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、第1のx成分及び第2のy成分によって定義され、
第1のx成分は、前記第1のダイの複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のx距離に等しく、
第1のy成分は、前記第1のダイの前記複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のy距離に等しく、
前記第2の位置合わせベクトルは、ダイベクトルであり、
前記第2の位置合わせベクトルv
2は、第2のx成分及び第2のy成分によって定義され、
前記第2のx成分は、前記第2のダイの複数のエッジフィーチャのうちの2つの間の前記x距離に等しく、
前記第2のy成分は、前記第2のダイの前記複数のエッジフィーチャのうちの2つの間の前記y距離に等しい、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ダイ間角度θ
12を決定することは、式cos(θ
12)=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|)を解くことを含み、ここで、|v
1|は、前記第1の位置合わせベクトルv
1の絶対値であり、|v
2|は、前記第1の位置合わせベクトルv
2の絶対値である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の位置合わせベクトルは、ダイベクトルであり、
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、第1のx成分及び第2のy成分によって定義され、
第1のx成分は、前記第1のダイの複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のx距離に等しく、
第1のy成分は、前記第1のダイの前記複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のy距離に等しく、
前記第2の位置合わせベクトルは、パターンベクトルであり、
前記第2の位置合わせベクトルv
2は、第2のx成分及び第2のy成分によって定義され、
前記第2のx成分は、前記第2のダイパターンの複数のエッジフィーチャパターンのうちの2つの間の前記x距離に等しく、
前記第2のy成分は、前記第2のダイパターンの前記複数のエッジフィーチャパターンのうちの2つの間の前記y距離に等しい、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記ダイ間角度θ
12を決定することは、式cos(θ
12)=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|)を解くことを含み、ここで、|v
1|は、前記第1の位置合わせベクトルv
1の絶対値であり、|v
2|は、前記第1の位置合わせベクトルv
2の絶対値である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のダイ及び前記第2のダイの各々は、1つ又は複数のエッジ境界フィーチャを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のエッジフィーチャは、1つ又は複数のピラーを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のエッジフィーチャは、1つ又は複数のビアを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のエッジフィーチャは、1つ又は複数の線間隔を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
ダイの位置合わせを決定するための方法であって、
第1のダイパターンを使用して、第1のダイ上に第1の複数のエッジフィーチャを形成することと、
第2のダイパターンを使用して、第2のダイ上に第2の複数のエッジフィーチャを形成することと、
前記第1のダイのための第1の位置合わせベクトルv
1を決定することと、
前記第2のダイのための第2の位置合わせベクトルv
2を決定することと、
前記第1の位置合わせベクトルv
1及び前記第2の位置合わせベクトルv
2を使用して、ダイ間角度θ
12を決定することと、
前記ダイ間角度θ
12に基づいて、前記第1のダイパターンを第1の変更されたダイパターンに変更することと、
前記ダイ間角度θ
12に基づいて、前記第2のダイパターンを第2の変更されたダイパターンに変更することと
を含む、方法。
【請求項16】
前記方法は、前記第1の変更されたダイパターンを前記第1のダイパターンとして、かつ前記第2の変更されたダイパターンを前記第2のダイパターンとして使用して、繰り返される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、ダイベクトルであり、
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、第1のx成分及び第2のy成分によって定義され、
前記第1のx成分は、前記第1のダイの前記第1の複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のx距離に等しく、
前記第1のy成分は、前記第1のダイの前記第1の複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のy距離に等しく、
前記第2の位置合わせベクトルv
2は、ダイベクトルであり、
前記第2の位置合わせベクトルv
2は、第2のx成分及び第2のy成分によって定義され、
前記第2のx成分は、前記第2のダイの前記第2の複数のエッジフィーチャのうちの2つの間の前記x距離に等しく、
前記第2のy成分は、前記第2のダイの前記第2の複数のエッジフィーチャのうちの2つの間の前記y距離に等しい、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ダイ間角度θ
12を決定することは、式cos(θ
12)=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|)を解くことを含み、ここで、|v
1|は、前記第1の位置合わせベクトルv
1の絶対値であり、|v
2|は、前記第1の位置合わせベクトルv
2の絶対値である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のダイ及び前記第2のダイの各々は、1つ又は複数のエッジ境界フィーチャを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の装置フィーチャは、1つ又は複数のピラーを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、装置及び方法に関し、より具体的には、ダイシステム及び位置合わせベクトルを比較する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実(VR)は、概して、ユーザが見かけの物理的存在を有するコンピュータが生成したシミュレート環境であると考えられる。VR体験は、3Dで生成され、実際の環境に代わるVR環境を表示するためのレンズとして眼鏡又はニアアイディスプレイパネルを有する他のウェアラブルディスプレイ装置のようなヘッドマウントディスプレイ(HMD)で見ることができる。
【0003】
しかしながら、拡張現実(AR)により、ユーザは眼鏡又は他のHMD装置のディスプレイレンズを通して周囲環境を見ることができ、更に、表示のために生成され、環境の一部として現れる仮想物体の画像を見ることもできる体験が実現する。ARは、オーディオ入力や触覚入力などの任意のタイプの入力に加えて、ユーザが体験する環境を強化又は拡張する仮想イメージ、グラフィックス、及びビデオを含みうる。AR体験を実現するために、仮想イメージが周囲環境上に重ね合わされ、その重ね合わせは光学装置によって行われる。VR及びAR装置は、基板上にフィーチャ(特徴)を堆積してダイを形成するためにリソグラフィを使用することによって、作成することができる。しかしながら、典型的な半導体リソグラフィパターンと比較してVR及びAR装置のサイズが大きいため、機能する装置を形成するためには、複数のダイ及びパターンを正確につなぎ合わせなければならない。
【0004】
当技術分野における1つの欠点は、現在のつなぎ合わせ方法が、リソグラフィパターンを、機能する装置を保証するのに十分な精度で組み合わせていないことである。加えて、リソグラフィパターンがいったん堆積されると、リソグラフィの次の実行におけるパターンの修正方法を決定することは複雑である。また、予想されるフィーチャ限界寸法(CD)を実際に堆積させたフィーチャCDと比較する簡単な方法は存在しない。
【0005】
従って、当該技術分野で必要とされるものは、AR/VR装置のためのダイを正確につなぎ合わせることである。
【発明の概要】
【0006】
本明細書の実施形態は、ダイシステム及び位置合わせベクトルを比較する方法を含む。位置合わせベクトルは、ダイのエッジフィーチャ及びエッジフィーチャパターンから決定される。ダイ及びダイパターンを比較する方法は、ダイベクトル及び/又はパターンベクトルを比較することを含む。位置合わせベクトル間の比較により、次の処理ラウンドのためにダイパターンを修正することができる。位置合わせベクトル及び方法により、ダイの正確なつなぎ合わせが可能になる。
【0007】
1つの実施形態では、複数のダイを含むダイシステムが提供される。各ダイは、複数の装置フィーチャと、1つ又は複数のエッジ領域とを含む。各エッジ領域は、1つ又は複数のエッジ境界フィーチャと、複数のエッジフィーチャとを含む。
【0008】
別の実施形態では、位置合わせベクトルを比較する方法であって、第1のダイのための第1の位置合わせベクトルv1を決定することと、第2のダイのための第2の位置合わせベクトルv2を決定することと、第1の位置合わせベクトルv1及び第2の位置合わせベクトルv2を使用して、ダイ間角度θ12を決定することと、ダイ間角度θ12に基づいて、第1のダイパターンを第1の変更されたダイパターンに変更することと、ダイ間角度θ12に基づいて、第2のダイパターンを第2の変更されたダイパターンに変更することとを含む方法が、提供される。
【0009】
更に別の実施形態では、ダイの位置合わせを決定するための方法であって、第1のダイパターンを使用して、第1のダイ上に第1の複数のエッジフィーチャを形成することと、第2のダイパターンを使用して、第2のダイ上に第2の複数のエッジフィーチャを形成することと、第1のダイのための第1の位置合わせベクトルv1を決定することと、第2のダイのための第2の位置合わせベクトルv2を決定することと、第1の位置合わせベクトルv1及び第2の位置合わせベクトルv2を使用して、ダイ間角度θ12を決定することと、第1のダイパターンを第1の変更されたダイパターンに変更することと、第2のダイパターンを第2の変更されたダイパターンに変更することとを含む方法が、提供される。
【0010】
本開示の上述の特徴を詳細に理解できるように、上記で簡単に要約されている本開示のより詳細な説明が、実施形態を参照することによって得られ、それらの実施形態の一部が添付図面に示される。しかしながら、添付図面は例示的な実施形態を示しているにすぎず、従って、本開示の範囲を限定すると見なされるべきではなく、その他の等しく有効な実施形態を許容しうることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】1つの実施形態によるダイシステムを図示している。
【
図1B】1つの実施形態によるダイパターンの拡大部分を図示している。
【
図1C】1つの実施形態によるダイの拡大部分を図示している。
【
図1D】1つの実施形態によるダイの拡大部分を図示している。
【
図2】1つの実施形態による、2つの位置合わせベクトルを比較するための方法工程のフロー図である。
【
図3】1つの実施形態による、ダイの位置合わせを決定するための方法工程のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
理解を容易にするため、可能な場合には、複数の図に共通する同一の要素を指し示すために同一の参照番号を使用した。1つの実施形態の要素及び特徴は、更なる記述がなくとも、他の実施形態に有益に組み込まれうると想定される。
【0013】
本開示の実施形態は、ダイシステム及び位置合わせベクトルを比較する方法を含む。ダイシステムは、所望のパターンで配置された複数のダイを含む。ダイベクトルのような位置合わせベクトルは、ダイのエッジフィーチャから決定することができる。位置合わせベクトルは、同じシステム内の他のダイ又はダイパターンと比較することができる。ダイ及びダイパターンを比較する方法は、ダイベクトル及び/又はパターンベクトルを比較することを含む。位置合わせベクトル間の比較により、次の処理ラウンドのためにダイパターンを修正することができる。提供される方法により、ダイの正確なつなぎ合わせを実現することができるように、堆積したエッジフィーチャ間の正確な比較が可能になる。ダイベクトル及びパターンベクトルの比較により、第1のダイパターンのエラーによる次のダイパターンの補償が可能になる。位置合わせベクトルは、ダイとダイのパターンの間の位置合わせと重なり合いを比較する簡単な方法を提供する。本開示の実施形態は、限定されないが、ダイシステムにおいてダイを位置合わせさせるために有用でありうる。
【0014】
本明細書で使用される際に、「約(about)」という用語は、公称値から±10%の変動を指す。そのような変動は、本明細書で提供される任意の値に含まれうると理解されるべきである。
【0015】
図1Aは、1つの実施形態によるダイシステム100を図示している。ダイシステム100は、VR又はARヘッドセット又は装置のような光学装置のためのレンズとなるように構成される。ダイシステム100は、光学装置に使用される任意の材料、例えば、限定されないが、ガラス又はプラスチックなどを含む。
【0016】
図示されるように、ダイシステム100は、複数のダイ101及び複数のダイパターン111を含む。
図1Aに示すように、複数のダイ101及び/又は複数のダイパターン111の各々は、実線によって分離されている。ダイパターン111は、成長し、所望のパターニングされたダイ101を形成するための材料のパターンである。したがって、ダイシステム100は、任意の所与の時点において、ダイパターン111(すなわち、形成される所望のパターン)、ダイ101(すなわち、パターニングされたダイ)、又は両方の混合物を含みうる。
【0017】
複数のダイ101及び複数のダイパターン111は、グリッドパターンで図示されているが、複数のダイ101及び複数のダイパターン111は、任意の配置内にありうると考えられる。各ダイ101及び/又はダイパターン111は、任意の他のダイ及び/又はダイパターンと同じ形状及び/又は寸法を有し、又はダイ及び/又はダイパターンのいくつかは、他のダイ及び/又はダイパターンとは異なる形状及び/又は寸法を有しうる。ダイ101及び/又はダイパターン111の数、ダイ及び/又はダイパターンの配置、並びにダイ及び/又はダイパターンの形状及び寸法は、好ましい光学装置を製作するために当業者によって選択される。
【0018】
図1Bは、1つの実施形態による、ダイパターン111の拡大部分を示す。ダイパターン111は、リソグラフィマスク、デジタルマスク、又は仮想マスクのような当該技術分野で使用される任意のマスクでありうる。
図1Bの拡大部分は、ダイパターン111A、111B、111C、111Dの間の例示的な交点を示す。
図1Bは、対応するダイ101(
図1Cに示される)に作成されるダイパターン111を図示している。例えば、ダイパターン111A、111B、111C、111Dは、
図1Cのダイ101A、101B、101C、101Dを形成するために使用される。
【0019】
図1Bに示されるダイパターン111A、111B、111C、111Dは類似しているが、ダイパターン111A、111B、111C、111Dは互いに同じであっても異なっていてもよく、したがって、以下の
図1Cに記載されるように堆積されるダイ101A、101B、101C、101Dは、各ダイに対して同じであっても異なっていてもよいと理解すべきである。ダイパターン111及びダイのコーナーを示する
図1B~1Cには図示されていないが、ダイパターンはダイパターンの全体を通って延びると理解すべきである。
【0020】
図示されたように、各ダイパターン111は、エッジパターン領域119を含む(例えば、ダイパターン111A、111B、111C、111Dは、それぞれエッジパターン119A、119B、119C、119Dを含む)。エッジパターン領域119は、約1μm~約10μmの幅である。エッジパターン領域119のサイズは、最終的なダイ101の機能が影響を受けないほど十分に小さい。図示されたように、エッジパターン領域119(119A、119B、119C、119Dなど)は、複数のエッジフィーチャパターン112(112A、112B、112C、112Dなど)と、1つ又は複数のエッジ境界フィーチャパターン113(113A、113B、113C、113Dなど)とを含む。複数のエッジフィーチャパターン112の各々は、x方向、y方向それぞれに距離a、bだけ互いに分離される。a、bの距離は、所与のダイパターン111において、又はダイパターン間で、例えば111Aと111Bとの間で、同じであっても異なっていてもよい。a、bの距離は、所与のダイパターン111全体にわたって変化しうる。距離a、bは、約1nm~約5μmでありうる。矩形グリッドとして示されているが、エッジフィーチャパターン112は、任意の配置を有しうると理解すべきである。
【0021】
エッジ境界フィーチャパターン113は、長さL’を有する第1の部分113’と、第2の長さL”を有する第2の部分113”とを有しうる。長さL’、L”は、約100nm~約10μmでありうる。所与のエッジ境界フィーチャパターン113の長さL’、L”は、他のエッジ境界フィーチャパターンと同じであっても異なっていてもよく、例えば、エッジ境界フィーチャパターン113Aの第1の部分113A’の長さL’は、エッジ境界フィーチャパターン113Bの第1の部分113B’の長さL’とは異なる。エッジ境界フィーチャパターン113は、L字形状を有するように示されているが、クロス形状など、任意の形状が考えられる。隣接する第1の部分113’間の距離d、例えば、113A’と113C’との間の距離、及び113B’と113D’との間の距離dは、同じであっても異なっていてもよい。同様に、隣接する第2の部分113”間の距離d、例えば、113A”と113B”との間の距離d、及び113C”と113D”との間の距離dは、同じであっても異なっていてもよい。距離dは、約50nm~約5μmでありうる。
【0022】
各ダイパターン111について、パターンベクトル115は、パターン内の2つ以上のフィーチャ間の方向及び距離によって定義される。例えば、パターンベクトル115Aは、2つのエッジフィーチャパターン112A間の距離によって定義される。別の例では、パターンベクトル115Aは、エッジフィーチャパターン112Aと境界フィーチャパターン113A(図示せず)との間で定義される。更に別の例では、パターンベクトル115Aは、エッジフィーチャパターン112Aと境界フィーチャパターン113A(図示せず)の第1の部分113A’との間で定義される。各場合において、各ダイパターン111(例えば、ダイパターン111A)は、対応するパターンベクトル115(例えば、115A)を有する。対応するダイパターン111間のパターンベクトル115を比較する(例えば、ダイパターン111Aのパターンベクトル115Aをダイパターン111Bのパターンベクトル115Bと比較する)ために、対応するダイパターン間のパターンベクトル115の定義は一貫している。
図1Bは、対応するパターンベクトル115A、115B、115C、115Dを有する4つのダイパターン111A、111B、111C、111Dを示す。
【0023】
仮想又はデジタルマスクについて、パターンベクトル115は、例えば、マスクのピクセルによって距離及び角度を測定するなど、デジタル的に決定することができる。物理マスクについて、パターンベクトル115は、走査型電子顕微鏡(SEM)などの任意の所望の撮像技術を使用して決定することができる。他の可能な撮像技術は、任意の波長の光を使用する光学検査及び明視野検査を含む。
【0024】
隣接するダイパターン111間のパターンベクトル115は、ダイパターンの正しい配向と配置を相互に関して比較するために、使用される。例えば、ダイパターン111Aのパターンベクトル115Aが、ダイパターン111Bのパターンベクトル115Bと比較されうる。
図1Bにおいて、図示されたパターンベクトル115A、115Bは、互いに対して正しく配向されており、したがって、ダイパターン111A、111Bは、正しく位置合わせされている。
【0025】
図1Cは、1つの実施形態による、ダイ101の拡大部分を示している。
図1Cの拡大部分は、ダイ101A、101B、101C、101Dの間の例示的な交点を示している。ダイ101A、101B、101C、101Dは、
図1Bに示された、対応するダイパターン111A、111B、111C、111Dから堆積されたパターンである。
図1Cに示されたダイ101A、101B、101C、101Dは類似しているが、ダイ101A、101B、101C、101Dは同じであっても互いに異なっていてもよいと理解すべきである。ダイ101の各々は、光学装置の意図される機能に応じて、特定の波長の光を反射及び/又は透過するように構成される。
【0026】
図示されたように、各ダイ101は、エッジ領域109を含む(例えば、ダイ101A、101B、101C、101Dは、エッジ領域109A、109B、109C、109Dをそれぞれ含む)。エッジ領域109(例えば、109A、109B、109C、109D)の各々は、ダイパターン111(例えば、111A、111B、111C、111D)の等価のエッジパターン領域119(例えば、119A、119B、119C、119D)に対応するパターニングされた材料を含む。エッジ領域109は、約1μm~約10μmの幅である。エッジ領域109のサイズは、ダイ101の機能が影響を受けないほど十分に小さい。図示されたように、エッジ領域109(109A、109B、109C、109Dなど)は、複数のエッジフィーチャ102(102A、102B、102C、102Dなど)と、1つ又は複数のエッジ境界フィーチャ103(103A、103B、103C、103Dなど)とを含む。複数のエッジフィーチャ102(例えば、102A、102B、102C、102D)の各々は、等価のエッジフィーチャパターン112(例えば、112A、112B、112C、112D)に対応するパターニングされた材料を含む。複数のエッジ境界フィーチャ103(例えば、103A、103B、103C、103D)の各々は、等価のエッジ境界フィーチャパターン113(例えば、113A、113B、113C、113D)に対応するパターニングされた材料を含む。複数のエッジフィーチャ102は、x方向、y方向にそれぞれ距離a、bだけ互いに分離される。a、bの距離は、所与のダイ101において、又はダイパターン間で、例えば101Aと101Bとの間で、同じであっても異なっていてもよい。a、bの距離は、所与のダイ101の全体にわたって変化しうる。距離a、bは、約50nm~約5000μmでありうる。矩形グリッドとして示されているが、エッジフィーチャ102は、任意の配置を有しうると理解すべきである。
【0027】
複数のエッジフィーチャ102は、当該技術分野の光学装置で使用される任意のフィーチャを含む。複数のエッジフィーチャ102は、約10nm~約100μm(約10nm~約100nm、約20nm~約200nm、又は約60nm~約500nmなど)のCD(高さ及び幅など)を有する。複数のエッジフィーチャ102は、1つの実施形態によれば、ビア又は孔を含む。複数のエッジフィーチャ102は、1つの実施形態によれば、スペースラインを含む。
【0028】
複数のエッジフィーチャ102は、1つの実施形態によれば、メタレンズアレイで使用されるようなピラーを含む。複数のエッジフィーチャ102は、フィルタリングを行う光の所望のスペクトルに応じて異なる形状を有する。複数のエッジフィーチャ102は、実質的に円形、三角形、正方形、長方形、又は不均一な形状でありうる。複数のエッジフィーチャ102は、限定されないが、ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、及び酸化ニオブなどの、任意の適切な高屈折率材料から作成することができる。複数のエッジフィーチャ102はまた、金、銀、又は銅などの金属材料から作成することもできる。
【0029】
複数のエッジフィーチャ102は、幅又は半径などの限界寸法(CD)を有し、これは、約20nm~約500nmである。複数のエッジフィーチャ102は、約10nm~約2μmの高さを有する。複数のエッジフィーチャ102のCD、高さ、形状、材料、及びフィーチャ分離距離は、いくつかの実施形態によれば、光の狭い波長帯域を除く全てをフィルタリングするダイ101を形成するように選択される。
【0030】
1つの実施形態では、複数のエッジフィーチャ102は、円形又は楕円形のコラムであり、該コラムは、二酸化ケイ素(SiO2)、ケイ素(Si)、二酸化チタン(TiO2)、窒化ガリウム(GaN)材料を含み、該コラムは、約30nm~500nmの半径、約10nm~2umの高さ、及び約30nm~約5000nmの間隔を有している。
【0031】
エッジ境界フィーチャ103は、長さL’を有する第1のセクション103’と、第2の長さL”を有する第2のセクション103”とを有しうる。長さL’、L”は、約100nm~約10μmでありうる。所与のエッジ領域109の長さL’、L”は、他のエッジ領域と同じであっても異なっていてもよく、例えば、エッジ境界フィーチャ103Aの第1のセクション103A’の長さL’は、エッジ境界フィーチャ103Bの第1のセクション103B’の長さL’と異なる。エッジ境界フィーチャ103は、L字形状を有するように示されているが、クロス形状など、任意の形状が考えられる。
【0032】
1つ又は複数のエッジ境界フィーチャ103は、複数のエッジフィーチャ102に含まれる同じ材料を含みうる。隣接する第1のセクション103’間の距離d、例えば103A’と103C’との間の距離、及び103B’と103D’との間の距離は、同じであっても異なっていてもよい。同様に、隣接する第2の部分103”間のdの距離、例えば、103A”と103B”との間の距離、及び103C”と103D”との間の距離は、同じであっても異なっていてもよい。距離dは、約1nm~約5000μmでありうる。
【0033】
各ダイ101について、ダイベクトル105は、ダイの中の2つのフィーチャ間の方向及び距離によって定義される。例えば、ダイベクトル105Aは、2つのエッジフィーチャ102A間の距離によって定義される。別の例では、ダイベクトル105Aは、エッジフィーチャ102Aとエッジ境界フィーチャ103A(図示せず)との間で定義される。更に別の例では、ダイベクトル105Aは、境界フィーチャ103A(図示せず)のエッジフィーチャ102Aと第1の部分103A’との間で定義される。各場合において、各ダイ101(例えば、ダイ101A)は、対応するダイベクトル105(例えば、105A)を有する。ダイベクトル105は、ダイ101の画像を使用して決定することができ、ダイベクトルは、ダイの画像のピクセル間の距離を測定することによって決定される。任意の所望のイメージング技術は、SEMなどのダイのイメージを作成するために使用することができる。他の可能な撮像技術は、任意の波長の光を使用する光学検査及び明視野検査を含む。光の所望の波長は、エッジフィーチャ102とエッジ境界フィーチャ103とのCDに一致するように、当業者によって、選択されうる。ダイベクトル105の誤差は、1ピクセルの大きさ程度である。
図1Cは、対応するダイベクトル105A、105B、105C、105Dを有する4つのダイ101A、101B、101C、101Dを示す。
【0034】
隣接するダイ101の間のダイベクトル105は、ダイパターンの互いに対する正しい配向と配置を比較するために使用される。例えば、ダイ101Aのダイベクトル105Aは、ダイ101Bのダイベクトル105Bと比較することができる。
図1Cでは、図示されたダイベクトル105A、105Bは、互いに対して正しく配向されており、したがって、ダイ101A、101Bは、正しく位置合わせされている。
【0035】
ダイパターン111を用いたダイ101の形成中に、複数のエッジフィーチャ102の寸法は、ダイパターン111の複数のエッジフィーチャパターン112とは異なりうる。例えば、プロセスドリフト(process drift)は、エッジフィーチャパターン112からのエッジフィーチャ102の位置のシフトをもたらし、エッジフィーチャの厚さは、エッジフィーチャパターンから変化し、ダイの下にある基板は、不均一であり、ダイの撮像された画像にノイズが存在し、又はダイの画像を作成するために使用されるパターン認識アルゴリズムにエラーが存在しうる。これらの場合、ダイベクトル105(例えば、
図1Cに示されるダイベクトル105A)は、パターンベクトル115(例えば、
図1Bに示されるパターンベクトル115A)から変化しうる。したがって、ダイベクトル105とパターンベクトル115との比較は、次のダイ101についてのダイパターン111を精密化するために使用される。ダイベクトル105Aとパターンベクトル115Aとの間で定義される角度θ
AA’は、次の式を使用して計算される。
cos(θ
AA’)=(v
A・v
A’)/(|v
A||v
A’|),
ここで、1つの実施形態によれば、|v
A|は、ダイベクトルの絶対値であり、|v
A’|は、パターンベクトルの絶対値である。角度が小さい場合、式は次のように簡略化される。
θ
AA’=(v
A・v
A’)/(|v
A||v
A’|),
ここで、θ
AA’が小さい場合、
1つの実施形態によれば、ダイベクトル105Aのx成分は、パターンベクトル115Aのx成分と比較され、ダイベクトル105Aのy成分はパターンベクトル115Aのy成分と比較される。角度θ
AA’の誤差は、1つの実施形態によれば、約150秒角未満である。x成分の差、y成分の差、及び角度θ
AA’は、ダイパターン111Aを補正するために使用することができ、これにより、ダイ101Aのより正確な堆積がもたらされる。
【0036】
図1Dは、1つの実施形態による、ダイ101の拡大部分を示している。
図1Dの拡大部分は、4つのダイ101E、101F、101G、101Hの交点を示し、それぞれエッジ領域109E、109F、109G、109Hを含む。適切に位置合わせされた4つのダイ101A、101B、101C、101Dの交点を示す
図1Cと比較して、
図1Dは、不適切に位置合わせされた4つのダイ101E、101F、101G、101Hの交点を示す。例えば、ダイ101E、101F、101G、101Hは、ダイの各々のコーナーが約90°の角度で交わらないように、互いに約90°ではないものとして示されている。
【0037】
各ダイ101について、ダイベクトル105は、ダイの中の2つのフィーチャ間の方向及び距離によって定義される。例えば、ダイベクトル105Eは、2つのエッジフィーチャ102E間の距離によって定義される。別の例では、ダイベクトル105Eは、エッジフィーチャ102Eと境界フィーチャ103E(図示せず)との間で定義される。更に別の例では、ダイベクトル105Eは、エッジフィーチャ102Eと境界フィーチャ103E(図示せず)の第1の部分103E’との間で定義される。各場合において、各ダイ101(例えば、ダイ101E)は、対応するダイベクトル105(例えば、105E)を有する。
図1Dは、対応するダイベクトル105E、105F、105G、105Hを有する4つのダイ101E、101F、101G、101Hを示す。
【0038】
隣接するダイパターン111の間のダイベクトル105は、ダイパターンの互いに対する正しい配向と配置を比較するために使用される。例えば、ダイ101Eのダイベクトル105Eは、ダイ101Fのダイベクトル105Fと比較することができる。
図1Dにおいて、図示されたダイベクトル105E、105Fは、互いに対して正しく配向されておらず、従って、ダイ101E、101Fは、正しく位置合わせされていない。
【0039】
したがって、ダイ101Eのダイベクトル105Eとダイ101Fのダイベクトル105Fとの比較は、次のダイ101E、101Fの堆積のために対応するダイパターン111E、111Fを精密化するために使用される。ダイベクトル105Eとダイベクトル105Fとの間で定義される角度θ
EFは、次の式を使用して計算される。
cos(θ
EF)=(v
E・v
F)/(|v
E||v
F|),
ここで、1つの実施形態によれば、|v
E|は、ダイベクトル105Eの絶対値であり、|v
F|は、ダイベクトル105Fの絶対値である。角度が小さい場合、式は次のように簡略化される。
θ
EF=(v
E・v
F)/(|v
E||v
F|),
このとき、θ
EFが小さい場合、
1つの実施形態によれば、ダイベクトル105Eのx成分は、ダイベクトル105Fのx成分と比較され、ダイベクトル105Eのy成分は、ダイベクトル105Fのy成分と比較される。x成分の差、y成分の差、及び角度θ
EFは、ダイパターンを補正するために使用することができ、これにより、ダイ101E、101Fのより正確な堆積がもたらされる。角度θ
EFの誤差は、1つの実施形態によれば、約150秒角未満である。例えば、
図1Dに示すダイ101において、角度θ
EFは、隣接するダイ101E、101F間の角度のずれとほぼ同じである。
【0040】
上述のように、位置合わせベクトルは、ダイ101及び/又はダイパターン111のフィーチャを互いに比較するために使用することができる。位置合わせベクトルは、ダイベクトル105(
図1C-1Dに示す)及びパターンベクトル115(
図1Bに示す)の任意の組み合わせを含みうる。位置合わせベクトル間の比較の可能な組み合わせは、隣接するダイ101のダイベクトル105間の比較(例えば、ベクトル105Aと105Bの比較)、隣接するダイパターン111のパターンベクトル115間の比較(例えば、パターンベクトル115Aと115Bの比較)、及びダイベクトル105とパターンベクトル115との間の比較(例えば、ダイベクトル105Aとパターンベクトル115Aの比較)を含むが、これらに限定されない。2つの位置合わせベクトル間の比較が上記及び下記で説明されるが、任意の数の位置合わせベクトルの比較が行われうると理解すべきである。
【0041】
加えて、ダイシステム100のダイ101は、単一層において同じx-y平面内にあるように示されているが(例えば、
図1Cに示されるダイ101A、101B、101C、101D、
図1Dに示されるダイ101E、101F、101G、101H)、位置合わせベクトルは、異なる層内のダイについて決定することができ、異なる層内の位置合わせベクトル間の比較は、以下の
図2及び
図3に記載されるように実施することができる。
【0042】
図2は、1つの実施形態による、位置合わせベクトルを比較するための方法200工程のフロー図である。方法200の工程は、
図2に関連して説明されるが、当業者は、方法工程を任意の順序で実行するように構成された任意のシステムが、本明細書で説明される実施形態の範囲内にあることを理解するだろう。
【0043】
方法200は、工程210で開始し、第1の位置合わせベクトルv1が決定される。第1の位置合わせベクトルは、上記のように、ダイベクトル105又はパターンベクトル115のいずれかでありうる。第1の位置合わせベクトルv1は、当技術分野の任意の適切なリソグラフィツール又は計測ツールを使用して決定することができる。
【0044】
いくつかの実施形態によれば、第1の位置合わせベクトルv1は、ダイベクトル105Aである。第1の位置合わせベクトルv1は、第1のx成分及び第2のy成分によって定義される。第1のx成分は、第1のダイ101Aの複数のエッジフィーチャ102Aの2つの間のx距離に等しく、第1のy成分は、第1のダイの複数のエッジフィーチャの2つの間のy距離に等しい。いくつかの実施形態によれば、第1の位置合わせベクトルv1は、パターンベクトル115である。第1の位置合わせベクトルv1は、第1のx成分及び第2のy成分によって定義される。第1のx成分は、第1のダイパターン111Aの複数のエッジフィーチャパターン112Aの2つの間のx距離に等しく、第1のy成分は、第1のダイパターンの複数のエッジフィーチャパターンの同じ2つの間のy距離に等しい。
【0045】
工程220において、第2の位置合わせベクトルv2が決定される。第2の位置合わせベクトルv2は、当技術分野の任意の適切なリソグラフィツール又は計測ツールを使用して決定することができる。
【0046】
いくつかの実施形態によれば、第2の位置合わせベクトルv2は、ダイベクトル105Bである。第2の位置合わせベクトルv2は、第2のx成分及び第2のy成分によって定義される。第2のx成分は、第2のダイ101Bの複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のx距離に等しく、第2のy成分は、第2のダイの複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のy距離に等しい。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、第2の位置合わせベクトルv2は、パターンベクトル115Bである。第2の位置合わせベクトルv2は、第1のx成分及び第2のy成分によって定義される。第2のx成分は、第2のダイパターン111Bの複数のエッジフィーチャパターン112Bのうちの2つの間のx距離に等しく、第1のy成分は、第2のダイパターンの複数のエッジフィーチャパターンのうちの2つの間のy距離に等しい。工程230において、第1の位置合わせベクトルv1及び第2の位置合わせベクトルv2を使用して、ダイ間角度θ12が決定される。
【0048】
角度θ
12は、次の式を使用して計算される。
cos(θ
12)=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|),
ここで、1つの実施形態によれば、|v
1|は、第1の位置合わせベクトルv
1の絶対値であり、|v
2|は、第2の位置合わせベクトルv
2の絶対値である。角度が小さい場合、式は次のように簡略化される。
θ
12=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|),
このとき、θ
12が小さい場合、
【0049】
工程240では、第1のダイパターン111A及び/又は第2のダイパターン111Bに対して行われるべき1回又は複数回の補正が決定される。第1のダイパターン111A及び第2のダイパターン111Bに対する1回又は複数回の補正を決定することは、1つの実施形態によれば、角度θ12に基づいて第1のダイパターンを第1の変更されたダイパターンに変更することと、角度θ12に基づいて第2のダイパターンを第2の変更されたダイパターンに変更することとを含む。
【0050】
第2の位置合わせベクトルv2は、第1の位置合わせベクトルv1と類似しており、すなわち、位置合わせベクトルv1とv2との間のダイ間角度θ12は小さいと予想される。例えば、第1の位置合わせベクトルv1がダイパターンのためのダイベクトル(例えば、ダイ101Aのためのダイベクトル105A)であり、第2の位置合わせベクトルv2がダイパターンのためのパターンベクトル(例えば、ダイパターン111Aのためのパターンベクトル115A)である実施形態では、堆積したダイがダイパターンに類似するように、小さなダイ間角度θ12が期待される。しかしながら、プロセスドリフト又は上記に挙げた他の要因のために、大きなダイ間角度θ12は、ダイ101A及び関連するダイパターンがダイパターン111Aと一致しないことを示すことがあり、従って、1回又は複数回の補正が、将来のダイパターンにおいて実行されうる。例えば、ダイパターン111Aのパターンフィーチャは、対応するダイのフィーチャが適所外にある場合、シフトされうる。
【0051】
別の例では、第1の位置合わせベクトルv
1が第1のダイパターンのためのダイベクトル(例えば、ダイ101Aのためのダイベクトル105A)であり、第2の位置合わせベクトルv
2が第2のダイパターンのためのダイベクトル(例えば、ダイパターン101Bのためのダイベクトル105B)である実施形態では、隣接するダイが互いに類似しているように、小さなダイ間角度θ
12が期待される。しかしながら、プロセスドリフト又は上記に挙げた他の要因のために、大きなダイ間角度θ
12は、隣接するダイaが一致しないことを示すことがあり、従って、1回又は複数回の補正が、将来のダイパターンにおいて実行されうる。例えば、2つのダイが正しく位置合わせされていない場合(例えば、
図1Dに示されるダイ101E、101F)、第1のダイパターンに対する第2のダイパターン全体の角度が調整されうる。
【0052】
図3は、1つの実施形態による、ダイの位置合わせを決定する方法のための方法300工程のフロー図である。方法300の工程は、
図3に関連して説明されるが、当業者は、方法工程を任意の順序で実行するように構成された任意のシステムが、本明細書で説明される実施形態の範囲内にあることを理解するだろう。
【0053】
方法300は、工程310で始まり、第1のダイ101Aが堆積され、第1の複数のエッジフィーチャ102Aが形成される。第1のダイ101Aは、上述したように、第1のダイパターン111Aを使用して形成することができる。
【0054】
工程320では、第2のダイ101Bが堆積され、第2の複数のエッジフィーチャ102Bが形成される。第2のダイ101Bは、上述したように、第2のダイパターン111Bを用いて形成することができる。
【0055】
工程210において、第1の位置合わせベクトルv1が決定される。第1の位置合わせベクトルv1は、ダイベクトル105Aである。第1の位置合わせベクトルv1は、第1のx成分及び第2のy成分によって定義される。第1のx成分は、第1のダイ101Aの複数のエッジフィーチャ102Aのうちの2つの間のx距離に等しく、第1のy成分は、第1のダイの複数のエッジフィーチャのうちの同じ2つの間のy距離に等しい。第1の位置合わせベクトルv1は、当技術分野における任意の適切な計測ツールを使用して決定することができる。
【0056】
工程220において、第2の位置合わせベクトルv2が決定される。第2の位置合わせベクトルv2は、ダイベクトル105Bである。第2の位置合わせベクトルv2は、第2のx成分及び第2のy成分によって定義される。第2のx成分は、第2のダイ101Bの複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のx距離に等しく、第2のy成分は、第2のダイの複数のエッジフィーチャのうちの同じ2つの間のy距離に等しい。第2の位置合わせベクトルv2は、当技術分野における任意の適切な計測ツールを使用して決定することができる。
【0057】
工程230において、第1の位置合わせベクトルv1及び第2の位置合わせベクトルv2を使用して、ダイ間角度θ12が決定される。
【0058】
ダイ間角度θ
12は、次の式を使用して計算される。
cos(θ
12)=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|),
ここで、1つの実施形態によれば、|v
1|は、第1の位置合わせベクトルv
1の絶対値であり、|v
2|は、第2の位置合わせベクトルv
2の絶対値である。角度が小さい場合、式は次のように簡略化される。
θ
12=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|),
このとき、θ
12が小さい場合、
【0059】
工程330において、第1の位置合わせベクトルv1と第2の位置合わせベクトルv2とが比較されて、第2のダイパターン111Aに対して行われる補正が決定される。1つの実施形態では、第1のダイパターン111Aは、基準ダイとして使用され、位置合わせ補正データは、計測ツールによって保存され、同時にリソグラフィツールに送られる。位置合わせ補正データは、工程340における露光の次のサイクル中に第2のダイの位置合わせを補正するために使用される。したがって、位置合わせ補正データは、第1の変更されたダイパターン111A’を作成するために使用される。第1の変更されたダイパターン111A’は、第1の位置合わせベクトルv1と第2の位置合わせベクトルv2との比較からの改善を組み込む。
【0060】
工程340において、第1の位置合わせベクトルv1と第2の位置合わせベクトルv2とが比較されて、第2のダイパターン111Bに対して行われる補正が決定される。第2のダイパターン111Bは、第2の変更されたダイパターン111B’に変更される。第2の変更されたダイパターン111B’は、第1の位置合わせベクトルv1と第2の位置合わせベクトルv2との比較からの改善を組み込む。第2の変更されたダイパターン111B’は、1つの実施形態によれば、工程330において決定された位置合わせ補正データの一部又はすべてを組み込む。
【0061】
上記のように、ダイシステム及び位置合わせベクトルを比較する方法が本明細書に開示される。ダイシステムは、所望のパターンで配置された複数のダイを含む。ダイベクトルのような位置合わせベクトルは、ダイのエッジフィーチャから決定することができる。位置合わせベクトルは、同じシステム内の他のダイ又はダイパターンと比較することができる。ダイ及びダイパターンを比較する方法は、ダイベクトル及び/又はパターンベクトルを比較することを含む。位置合わせベクトル間の比較により、次の処理ラウンドのためにダイパターンを修正することができる。
【0062】
提供される方法により、ダイの正確なつなぎ合わせを実現することができるように、堆積したエッジフィーチャ間の正確な比較が可能になる。ダイベクトル及びパターンベクトルの比較により、第1のダイパターンのエラーによる次のダイパターンの補償が可能になる。位置合わせベクトルは、ダイとダイのパターンの間の位置合わせと重なり合いを比較する簡単な方法を提供する。
【0063】
上記の説明は本開示の実施形態を対象としているが、本開示の基本的な範囲から逸脱しなければ、本開示の他の実施形態及び更なる実施形態が考案されてよく、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のダイ
を備えるダイシステムであって、各ダイは、
複数の装置フィーチャと、
1つ又は複数のエッジ領域
とを含み、各エッジ領域は、
1つ又は複数のエッジ境界フィーチャと、
複数のエッジフィーチャと
を含む、ダイシステム。
【請求項2】
前記複数の装置フィーチャは、1つ又は複数のピラーを含む、請求項1に記載のダイシステム。
【請求項3】
前記複数の装置フィーチャは、1つ又は複数のビアを含む、請求項1に記載のダイシステム。
【請求項4】
前記複数の装置フィーチャは、1つ又は複数の線間隔を含む、請求項1に記載のダイシステム。
【請求項5】
前記複数の装置フィーチャ間の間隔は、前記複数のエッジフィーチャ間の間隔と異なる、請求項1に記載のダイシステム。
【請求項6】
位置合わせベクトルを比較する方法であって、
第1のダイ及び第1のダイパターンのための第1の位置合わせベクトルv
1を決定することと、
第2のダイ及び第2のダイパターンのための第2の位置合わせベクトルv
2を決定することと、
前記第1の位置合わせベクトルv
1及び前記第2の位置合わせベクトルv
2を使用して、ダイ間角度θ
12を決定することと、
前記ダイ間角度θ
12に基づいて、前記第1のダイパターンを第1の変更されたダイパターンに変更することと、
前記ダイ間角度θ
12に基づいて、前記第2のダイパターンを第2の変更されたダイパターンに変更することと
を含む、方法。
【請求項7】
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、ダイベクトルであり、
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、第1のx成分及び
第1のy成分によって定義され、
前記第1のx成分は、前記第1のダイの複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のx距離に等しく、
前記第1のy成分は、前記第1のダイの前記複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のy距離に等しく、
前記第2の位置合わせベクトルは、ダイベクトルであり、
前記第2の位置合わせベクトルv
2は、第2のx成分及び第2のy成分によって定義され、
前記第2のx成分は、前記第2のダイの複数のエッジフィーチャのうちの2つの間の前記x距離に等しく、
前記第2のy成分は、前記第2のダイの前記複数のエッジフィーチャのうちの2つの間の前記y距離に等しい、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ダイ間角度θ
12を決定することは、式cos(θ
12)=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|)を解くことを含み、ここで、|v
1|は、前記第1の位置合わせベクトルv
1の絶対値であり、|v
2|は、前記
第2の位置合わせベクトルv
2の絶対値である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の位置合わせベクトルは、ダイベクトルであり、
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、第1のx成分及び
第1のy成分によって定義され、
前記第1のx成分は、前記第1のダイの複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のx距離に等しく、
前記第1のy成分は、前記第1のダイの前記複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のy距離に等しく、
前記第2の位置合わせベクトルは、パターンベクトルであり、
前記第2の位置合わせベクトルv
2は、第2のx成分及び第2のy成分によって定義され、
前記第2のx成分は、前記第2のダイパターンの複数のエッジフィーチャパターンのうちの2つの間の前記x距離に等しく、
前記第2のy成分は、前記第2のダイパターンの前記複数のエッジフィーチャパターンのうちの2つの間の前記y距離に等しい、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記ダイ間角度θ
12を決定することは、式cos(θ
12)=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|)を解くことを含み、ここで、|v
1|は、前記第1の位置合わせベクトルv
1の絶対値であり、|v
2|は、前記
第2の位置合わせベクトルv
2の絶対値である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のダイ及び前記第2のダイの各々は、1つ又は複数のエッジ境界フィーチャを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のエッジフィーチャは、1つ又は複数のピラーを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のエッジフィーチャは、1つ又は複数のビアを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記複数のエッジフィーチャは、1つ又は複数の線間隔を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
ダイの位置合わせを決定するための方法であって、
第1のダイパターンを使用して、第1のダイ上に第1の複数のエッジフィーチャを形成することと、
第2のダイパターンを使用して、第2のダイ上に第2の複数のエッジフィーチャを形成することと、
前記第1のダイのための第1の位置合わせベクトルv
1を決定することと、
前記第2のダイのための第2の位置合わせベクトルv
2を決定することと、
前記第1の位置合わせベクトルv
1及び前記第2の位置合わせベクトルv
2を使用して、ダイ間角度θ
12を決定することと、
前記ダイ間角度θ
12に基づいて、前記第1のダイパターンを第1の変更されたダイパターンに変更することと、
前記ダイ間角度θ
12に基づいて、前記第2のダイパターンを第2の変更されたダイパターンに変更することと
を含む、方法。
【請求項16】
前記方法は、前記第1の変更されたダイパターンを前記第1のダイパターンとして、かつ前記第2の変更されたダイパターンを前記第2のダイパターンとして使用して、繰り返される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、ダイベクトルであり、
前記第1の位置合わせベクトルv
1は、第1のx成分及び
第1のy成分によって定義され、
前記第1のx成分は、前記第1のダイの前記第1の複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のx距離に等しく、
前記第1のy成分は、前記第1のダイの前記第1の複数のエッジフィーチャのうちの2つの間のy距離に等しく、
前記第2の位置合わせベクトルv
2は、ダイベクトルであり、
前記第2の位置合わせベクトルv
2は、第2のx成分及び第2のy成分によって定義され、
前記第2のx成分は、前記第2のダイの前記第2の複数のエッジフィーチャのうちの2つの間の前記x距離に等しく、
前記第2のy成分は、前記第2のダイの前記第2の複数のエッジフィーチャのうちの2つの間の前記y距離に等しい、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ダイ間角度θ
12を決定することは、式cos(θ
12)=(v
1・v
2)/(|v
1||v
2|)を解くことを含み、ここで、|v
1|は、前記第1の位置合わせベクトルv
1の絶対値であり、|v
2|は、前記
第2の位置合わせベクトルv
2の絶対値である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のダイ及び前記第2のダイの各々は、1つ又は複数のエッジ境界フィーチャを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記
第1のダイ及び前記第2のダイの各々は、1つ又は複数のピラーを含む複数のデバイスフィーチャを含む、請求項15に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
いくつかの実施形態によれば、第1の位置合わせベクトルv1は、ダイベクトル105Aである。第1の位置合わせベクトルv1は、第1のx成分及び第1のy成分によって定義される。第1のx成分は、第1のダイ101Aの複数のエッジフィーチャ102Aの2つの間のx距離に等しく、第1のy成分は、第1のダイの複数のエッジフィーチャの2つの間のy距離に等しい。いくつかの実施形態によれば、第1の位置合わせベクトルv1は、パターンベクトル115である。第1の位置合わせベクトルv1は、第1のx成分及び第2のy成分によって定義される。第1のx成分は、第1のダイパターン111Aの複数のエッジフィーチャパターン112Aの2つの間のx距離に等しく、第1のy成分は、第1のダイパターンの複数のエッジフィーチャパターンの同じ2つの間のy距離に等しい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0047】
いくつかの実施形態によれば、第2の位置合わせベクトルv2は、パターンベクトル115Bである。第2の位置合わせベクトルv2は、第2のx成分及び第2のy成分によって定義される。第2のx成分は、第2のダイパターン111Bの複数のエッジフィーチャパターン112Bのうちの2つの間のx距離に等しく、第1のy成分は、第2のダイパターンの複数のエッジフィーチャパターンのうちの2つの間のy距離に等しい。工程230において、第1の位置合わせベクトルv1及び第2の位置合わせベクトルv2を使用して、ダイ間角度θ12が決定される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
別の例では、第1の位置合わせベクトルv
1が第1のダイパターンのためのダイベクトル(例えば、ダイ101Aのためのダイベクトル105A)であり、第2の位置合わせベクトルv
2が第2のダイパターンのためのダイベクトル(例えば、ダ
イ101Bのためのダイベクトル105B)である実施形態では、隣接するダイが互いに類似しているように、小さなダイ間角度θ
12が期待される。しかしながら、プロセスドリフト又は上記に挙げた他の要因のために、大きなダイ間角度θ
12は、隣接するダイaが一致しないことを示すことがあり、従って、1回又は複数回の補正が、将来のダイパターンにおいて実行されうる。例えば、2つのダイが正しく位置合わせされていない場合(例えば、
図1Dに示されるダイ101E、101F)、第1のダイパターンに対する第2のダイパターン全体の角度が調整されうる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
工程210において、第1の位置合わせベクトルv1が決定される。第1の位置合わせベクトルv1は、ダイベクトル105Aである。第1の位置合わせベクトルv1は、第1のx成分及び第1のy成分によって定義される。第1のx成分は、第1のダイ101Aの複数のエッジフィーチャ102Aのうちの2つの間のx距離に等しく、第1のy成分は、第1のダイの複数のエッジフィーチャのうちの同じ2つの間のy距離に等しい。第1の位置合わせベクトルv1は、当技術分野における任意の適切な計測ツールを使用して決定することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
工程330において、第1の位置合わせベクトルv1と第2の位置合わせベクトルv2とが比較されて、第1のダイパターン111Aに対して行われる補正が決定される。1つの実施形態では、第1のダイパターン111Aは、基準ダイとして使用され、位置合わせ補正データは、計測ツールによって保存され、同時にリソグラフィツールに送られる。位置合わせ補正データは、工程340における露光の次のサイクル中に第2のダイの位置合わせを補正するために使用される。したがって、位置合わせ補正データは、第1の変更されたダイパターン111A’を作成するために使用される。第1の変更されたダイパターン111A’は、第1の位置合わせベクトルv1と第2の位置合わせベクトルv2との比較からの改善を組み込む。
【国際調査報告】