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特表2022-552961基板の1つ以上の特性を監視するためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-21
(54)【発明の名称】基板の1つ以上の特性を監視するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20221214BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
H01L21/30 562
H01L21/66 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522252
(86)(22)【出願日】2020-09-29
(85)【翻訳文提出日】2022-04-13
(86)【国際出願番号】 US2020053302
(87)【国際公開番号】W WO2021076320
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】62/915,210
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】514028776
【氏名又は名称】トーキョー エレクトロン ユーエス ホールディングス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】カーカシ,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】サマヴェル,マーク
(72)【発明者】
【氏名】フーゲ,ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】田所 真任
【テーマコード(参考)】
4M106
5F146
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106BA05
4M106CA21
4M106CA48
4M106DH13
4M106DJ12
5F146JA02
5F146JA13
5F146JA21
5F146KA10
5F146LA01
5F146LA11
5F146LA19
(57)【要約】
基板が液体分配基板処理システムの処理ユニット内に配置されている(又は処理ユニットに移送して出し入れされる)間に基板の特性を監視するための、基板検査システムが提供される。検査システムは、液体分配基板処理システム内に統合されており、基板からスペクトルデータを取得するように構成された反射率計(分光計やレーザベースのトランシーバなど)の1つ以上の光学センサを含む。コントローラは、光学センサからスペクトルデータを受信するように結合されている。1つ以上の光学センサ(又は残りの光学センサハードウェアに結合された1つ以上の光ファイバ)は、基板処理システム内の位置で結合されている。コントローラは、光学センサから受信したスペクトルデータを分析して、膜厚(FT)、屈折率の変化、及び関連する限界寸法(CD)の変化を含むがこれらに限定されない基板の特性を検出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に液体を分配するシステムであって、
複数の処理ユニットであって、少なくとも1つの液体分配ユニット及び少なくとも1つのベークユニットを含み、前記液体分配ユニットは、前記基板上に前記液体を分配するように構成された、複数の処理ユニットと、
前記基板が前記少なくとも1つの液体分配ユニット又は前記少なくとも1つのベークユニット内に配置されている間に、又は、前記少なくとも1つの液体分配ユニット又は前記少なくとも1つのベークユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、前記基板の1つ以上の特性を監視するように構成された、基板検査システムであって、
前記基板からスペクトルデータを取得するように構成された1つ以上の反射率計と、
前記1つ以上の反射率計から前記スペクトルデータを受信するように結合され、前記スペクトルデータを分析して前記基板の1つ以上の特性を検出するように構成されたコントローラと、
を含む、基板検査システムと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記1つ以上の反射率計が、1つ以上の分光計を含むか、又は1つ以上のレーザベースのトランシーバを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記1つ以上の反射率計が、前記基板が前記少なくとも1つの液体分配ユニット又は前記少なくとも1つのベークユニットに移送して出し入れされるときに、前記基板から前記スペクトルデータを取得するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ以上の反射率計、又は前記1つ以上の反射率計への1つ以上の入力が、前記少なくとも1つの液体分配ユニット又は前記少なくとも1つのベークユニットに結合され、前記少なくとも1つの液体分配ユニット又は前記少なくとも1つのベークユニットのロード/アンロード開口部の上に配置される、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つ以上の反射率計、又は前記1つ以上の反射率計への1つ以上の入力が、前記少なくとも1つの液体分配ユニット又は前記少なくとも1つのベークユニット内に配置され、前記1つ以上の反射率計は、前記基板が少なくとも1つの液体分配ユニット又は前記少なくとも1つのベークユニット内で処理されているとき、又は前記処理が完了した直後に、前記基板から前記スペクトルデータを取得するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記1つ以上の反射率計、又は前記1つ以上の反射率計への1つ以上の入力が、(1)前記少なくとも1つの液体分配ユニット若しくは前記少なくとも1つのベークユニット内に配置された少なくとも1つの可動アーム、又は(2)前記少なくとも1つの液体分配ユニット若しくは前記少なくとも1つのベークユニットの天井、に結合される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記基板検査システムは、前記基板が前記少なくとも1つの液体分配ユニット内に配置されている間に、又は前記少なくとも1つの液体分配ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、前記基板の1つ以上の特性を監視するように構成されており、前記少なくとも1つの液体分配ユニットは、前記基板を支持及び回転させるためのスピンチャックを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記基板検査システムは、前記基板が前記少なくとも1つのベークユニット内に配置されている間に、又は前記少なくとも1つのベークユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、前記基板の1つ以上の特性を監視するように構成されており、前記少なくとも1つのベークユニットは、前記基板を熱処理するためのベークプレートを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのベークユニットが塗布後ベークユニットである、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記コントローラが、前記1つ以上の反射率計から受信した前記スペクトルデータを使用して、波長のスペクトルの反射率を測定することによって、前記基板の表面に塗布された膜又は層の膜厚を決定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記コントローラが、前記1つ以上の反射率計から受信した前記スペクトルデータをゴールデンスペクトル又は平均スペクトルと比較して、波面検出又はコート欠陥検出で使用されるスペクトルの差を検出する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラが、前記1つ以上の反射率計から受信した前記スペクトルデータを、前記基板上の1つ以上の場所から取得された追加の厚さ情報と組み合わせて、スペクトルを前記1つ以上の場所の厚さに関連付ける、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記1つ以上の反射率計が、光源及び光学センサを提供する単一の一体型ユニットとして提供される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つ以上の反射率計によって受信される光が、前記基板に対して非垂直な入射角で提供されるように、前記基板に、及び/又は前記基板から提供される光を向け直す光学素子を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ以上の反射率計によって受信される光が、前記基板に対して垂直な入射角で提供されるように、前記基板に、及び/又は前記基板から提供される光を向け直す光学素子を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
基板上に液体を分配するように構成された液体分配基板処理システムにおいて前記基板の1つ以上の特性を監視する方法であって、
前記基板を前記液体分配基板処理システムの処理ユニットに移送するステップであって、前記処理ユニットは液体分配ユニット又はベークユニットである、ステップと、
前記処理ユニット内で前記基板を処理するステップと、
処理が完了したら、前記基板を前記処理ユニットから出して移送するステップと、
前記基板が前記処理ユニット内に配置されている間に、又は前記処理ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、前記基板からスペクトルデータを取得するステップであって、前記スペクトルデータは、反射率計を利用して取得される、ステップと、
前記スペクトルデータを分析して、前記基板の1つ以上の特性を監視するステップと、
を含む、方法。
【請求項17】
前記スペクトルデータを前記取得するステップは、前記基板が前記処理ユニットに移送して出し入れされるときに前記スペクトルデータを取得するステップを含み、前記スペクトルデータは、反射率計の1つ以上の光学センサによって前記基板から取得される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記スペクトルデータを前記取得するステップは、前記基板が前記処理ユニット内に配置されている間に前記スペクトルデータを取得するステップを含み、前記スペクトルデータは、反射率計の1つ以上の光学センサによって前記基板から取得される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記反射率計が分光計又はレーザベースのトランシーバを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記スペクトルデータを前記取得するステップは、前記基板が前記処理ユニット内で回転している間に、前記基板上の1つ以上の半径方向位置で前記スペクトルデータを取得するステップを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記スペクトルデータを前記取得するステップは、前記反射率計の前記1つ以上の光学センサ、又は前記反射率計の前記1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力を含むアームを前記基板の上面の上に動かすことによって、前記基板から前記スペクトルデータを取得して前記スペクトルデータを収集するステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記処理ユニットは、前記基板を支持及び回転させるためのスピンチャックを含む液体分配ユニットである、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
処理ユニットは、ベークユニットである、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記ベークユニットは、塗布後ベークユニットである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
更に、前記基板から前記スペクトルデータを取得するときに、光源及び光学センサを有する単一の一体型ユニットが利用される、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年10月15日に出願された「Systems and Methods for Monitoring One or More Characteristics of a Substrate」と題された米国仮特許出願第62/915,210号の優先権を主張し、その開示は、参照により、その全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、基板の処理に関する。特に、本開示は、基板の1つ以上の特性を監視するための新規のシステム及び方法を提供する。一実施形態では、本明細書に開示されるシステム及び方法は、半導体基板を処理するときに利用することができる。
【0003】
従来の基板処理システムは、フォトレジストコーティング、露光、及びフォトレジスト現像ステップを含むフォトリソグラフィプロセスを利用する。これらのステップで使用される材料とプロセスは全て、基板上の膜厚、限界寸法のターゲティング、線の粗さ、及び均一性に影響を与える可能性がある。基板処理における形状が縮小し続けるにつれて、基板上に構造を形成するための技術的課題が増大する。
【0004】
従来の基板処理システムでは、ウェハ検査システム(wafer inspection system(WIS))を使用して、1つ以上の処理ステップの実行中又は実行後に基板(半導体ウェハなど)を検査することが多い。例えば、従来のWISは、ウェハが塗布後ベーク(Post Apply Bake(PAB))手順を受けて層又は膜を硬化又は固化させた後、ウェハの表面に塗布される層又は膜の膜厚(film thickness(FT))を決定することができる。別の例では、従来のWISは、ウェハが構造を形成するように現像された後、ウェハ上に形成された構造の限界寸法(critical dimension(CD))を決定することができる。このようなデータは、高度プロセス制御(advanced process control(APC))システムに提供され得る。APCシステムは、統計的及び/又は分析的手法を使用して、ウェハ検査システムから受信したFT又はCD値を処理し、プロセス制御パラメータ及び/又はプロセスツールの入力を操作して出力品質を向上させる方法を決定することができる。例えば、APCは、WISからの決定された平均FT値を使用して、基板処理システムの液体処理ユニット(例えば、コーティングユニット又は現像ユニット)内に配置されたスピンチャックの速度を制御することができる。別の例では、APCは、WISからの決定された平均CD値を使用して、基板処理システムのベーキングユニット(例えば、露光後ベーク(Post Exposure Bake(PEB))ユニット)内の温度を制御することができる。加えて、ほとんどのウェハ検査システムは、現在、基板処理システム内の、又は基板処理システムに結合された、別個のモジュールとして提供されている。これにより、基板処理システムが複雑になり、APCシステムがフィードバックシステムとならざるを得ない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
基板の1つ以上の特性を監視するためのシステム及び方法の様々な実施形態が本明細書に開示される。より具体的には、本開示は、基板検査システム(1つの例示的な実施形態では、ウェハ検査システム)及び、基板が基板処理システムの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット、又は複合ベークモジュール)内に配置されている間に、又は処理ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、基板の1つ以上の特性を監視するための方法の、様々な実施形態を提供する。本明細書に開示されるウェハ検査システム及び方法によって監視される特性には、膜厚(FT)、屈折率の変化、及び関連する限界寸法(CD)の変化が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0006】
開示される実施形態では、基板処理システム内に統合された基板検査システムは、一般に、基板から所与の波長又は波長範囲のスペクトルデータを取得するために結合された1つ以上の光学センサと、光学センサからスペクトルデータを受信するように結合されたコントローラとを含む。本明細書に開示される基板検査システム内での使用に適した光学センサには、反射率計と共に利用される任意の光学センサが含まれるが、これらに限定されない。使用される反射率計は、多種多様な反射率計のいずれかであり得る。本明細書の説明は、分光計及びレーザベースのトランシーバである特定の例示的な反射率計を提供する。しかしながら、分光計及びレーザベースのトランシーバの使用は、単なる例示的な反射率計であり、本明細書に説明される技術は、これらのタイプの反射率計に限定されないことが認識されるであろう。1つ以上の光学センサは、基板処理システム内の様々な場所で結合することができる。本明細書で使用される場合、基板処理システム内の特定の場所への光学センサの結合は、そのような場所に光学センサユニット全体を提供することによって、又は基板処理システム内の特定の場所に光入力(例えば、光ファイバ)を提供することによって達成され得る。例えば、光ファイバは、他の場所に配置され得る他の光学センサハードウェアに光を提供し得る。したがって、光学センサ装置全体(又は光学センサハードウェアの残りの部分に接続された入力)は、基板が基板処理システムの処理ユニット内に配置されている間に、又は基板処理システムの処理ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、基板からスペクトルデータを取得するように構成され得る。コントローラは、光学センサから受信したスペクトルデータを分析して、基板の1つ以上の特性を検出する。
【0007】
一実施形態によれば、本明細書で提供されるシステムは、一般に、基板を処理するための少なくとも1つの処理ユニットと、基板が少なくとも1つの処理ユニット内に配置されている間に、又は少なくとも1つの処理ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、基板の1つ以上の特性を監視するための基板検査システム(又はウェハ検査システム)と、を含み得る。基板検査システムは、基板からスペクトルデータを取得するように構成された1つ以上の光学センサと、1つ以上の光学センサからスペクトルデータを受信するように結合され、スペクトルデータを分析して基板の1つ以上の特性を検出するように構成されたコントローラとを含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の光学センサは、反射率計のセンサであり得る。いくつかの実施形態では、反射率計は分光計であり得る。他の実施形態では、反射率計は、レーザベースのトランシーバであり得る。
【0008】
一実施形態によれば、基板上に液体を分配するためのシステムが提供される。このシステムは、複数の処理ユニットを含むことができ、複数の処理ユニットは、少なくとも1つの液体分配ユニット及び少なくとも1つのベークユニットを含み、液体分配ユニットは、基板上に液体を分配するように構成されている。このシステムは更に、基板が少なくとも1つの液体分配ユニット又は少なくとも1つのベークユニット内に配置されている間に、又は、少なくとも1つの液体分配ユニット又は少なくとも1つのベークユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、基板の1つ以上の特性を監視するように構成された、基板検査システムを含む。基板検査システムは、基板からスペクトルデータを取得するように構成された1つ以上の反射率計と、1つ以上の反射率計からスペクトルデータを受信するように結合され、スペクトルデータを分析して基板の1つ以上の特性を検出するように構成されたコントローラと、を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、1つ以上の光学センサは、基板が少なくとも1つの処理ユニットに移送して出し入れされるときに、基板からスペクトルデータを取得するように構成され得る。一実施形態では、システムは2つ以上の処理ユニットを含むことができ、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへのより多くの入力は、基板を2つ以上の処理ユニットに移送して出し入れするために2つ以上の処理ユニットの間に配置されたメインアーム機構の一端に結合され得る。別の実施形態では、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへのより多くの入力は、少なくとも1つの処理ユニットに結合され、少なくとも1つの処理ユニットのロード/アンロード開口部の上に配置される。
【0010】
いくつかの実施形態では、1つ以上の光学センサは、基板が少なくとも1つの処理ユニット内で処理されているとき、又は処理が完了した直後に、基板からスペクトルデータを取得するように構成され得る。これらの実施形態では、1つ以上の光学センサは、少なくとも1つの処理ユニット内に配置され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力は、少なくとも1つの処理ユニット内に配置された少なくとも1つのアームに結合され得る。少なくとも1つのアームは、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの方向に移動可能であり得る。一実施形態では、少なくとも1つの処理ユニットは、基板を支持及び回転させるためにスピンチャックが含まれる液体分配ユニットであり得、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力は、スピンチャックの上方の少なくとも1つのアームに配置することができる。別の実施形態では、少なくとも1つの処理ユニットは、基板を熱処理するためにベークプレートが含まれるベークユニットであり得、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力は、ベークプレートの上の少なくとも1つのアームに配置することができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力を、少なくとも1つの処理ユニットの天井に結合することができる。一実施形態では、少なくとも1つの処理ユニットは、基板を支持及び回転させるためにスピンチャックが含まれる液体分配ユニットであり得、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力は、液体分配ユニットの天井に結合され、スピンチャックの上に配置され得る。別の実施形態では、少なくとも1つの処理ユニットは、基板を熱処理するように構成された処理チャンバと、基板を冷却するように構成された冷却チャンバとを含む複合ベークモジュールであり得、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力は、処理チャンバと冷却チャンバとの間の複合ベークモジュールの天井に結合されている。
【0013】
上記のように、コントローラは、一般に、1つ以上の光学センサから受信したスペクトルデータを分析して、基板の1つ以上の特性を監視するように構成され得る。いくつかの実施形態では、例えば、コントローラは、1つ以上の分光計から受信した広帯域スペクトルデータ、又は1つ以上のレーザベースのトランシーバから受信したより狭帯域のスペクトルデータを使用して、1つ以上の波長の反射率を測定することによって基板の表面に塗布される膜又は層の膜厚を決定することができる。他の実施形態では、コントローラは、1つ以上の分光計から受信した広帯域スペクトルデータをゴールデンスペクトル又は平均スペクトルと比較して、波面検出又はコート欠陥検出で使用されるスペクトルの差を検出することができる。他の実施形態では、コントローラは、1つ以上の分光計又は1つ以上のレーザベースのトランシーバから受信したスペクトルデータを、基板上の1つ以上の場所から取得された追加の厚さ情報と組み合わせて、スペクトル/波長を1つ以上の場所での厚さに関連付けることができる。
【0014】
別の実施形態によれば、基板の1つ以上の特性を監視するための方法が本明細書で提供される。一般に、この方法は、基板を基板処理システムの処理ユニットに移送することと、処理ユニット内で基板を処理することと、処理が完了したら処理ユニットから基板を移送することとを含み得る。加えて、この方法は、基板が処理ユニット内に配置されている間に、又は処理ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、基板からスペクトルデータを取得することと、スペクトルデータを分析して基板の1つ以上の特性を監視することと、を含むことができる。開示された方法では、スペクトルデータは、反射率計の1つ以上の光学センサによって基板から取得することができる。例示的な反射率計には、これらに限定されないが、分光計及びレーザベースのトランシーバが含まれる。
【0015】
別の方法の実施形態によれば、基板上に液体を分配するように構成された液体分配基板処理システムにおいて、基板の1つ以上の特性を監視するための方法が提供される。この方法は、基板を液体分配基板処理システムの処理ユニットに移送することを含み得、処理ユニットは、液体分配ユニット又はベークユニットである。この方法は更に、処理ユニット内で基板を処理することと、処理が完了したら基板を処理ユニットから移送することとを含む。この方法は、基板が処理ユニット内に配置されている間に、又は処理ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、基板からスペクトルデータを取得することを更に含み、スペクトルデータは反射率計を利用して取得される。この方法はまた、スペクトルデータを分析して、基板の1つ以上の特性を監視することを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、基板が処理ユニットに移送して出し入れされるときに取得することができる。一例では、基板処理システムは2つ以上の処理ユニットを含むことができ、スペクトルデータは、基板を2つ以上の処理ユニットに移送して出し入れするために2つ以上の処理ユニットの間に配置されたメインアーム機構に結合された、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力によって、基板から取得され得る。別の例では、スペクトルデータは、処理ユニットに結合され、処理ユニットのロード/アンロード開口部の上に配置された、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力によって、基板から取得することができる。別の例では、スペクトルデータは、処理ユニット内に配置された少なくとも1つのアームに結合された、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力によって、基板から取得することができる。
【0017】
他の実施形態では、スペクトルデータは、基板が処理ユニット内に配置されている間に取得することができる。一例では、スペクトルデータは、処理ユニットの天井に結合された、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力によって、基板から取得することができる。別の例では、スペクトルデータは、処理ユニット内に配置された少なくとも1つのアームに結合された、1つ以上の光学センサ、又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力によって、基板から取得することができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、基板が処理ユニット内で回転している間に、基板上の1つ以上の半径方向位置で取得することができる。いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、スペクトルデータを収集するために、基板の上面の上で、1つ以上の光学センサ又は1つ以上の光学センサへの1つ以上の入力を含むアームを動かすことによって、代替的又は追加的に取得され得る。いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、基板が処理ユニット内のある処理チャンバから別の処理チャンバに移送されるときに取得され得る。
【0019】
本発明及びその利点のより完全な理解が、添付の図面と併せて以下の説明を参照することによって得ることができ、図面では、同様の参照番号が同様の特徴を示す。しかしながら、添付の図面は開示される概念の例示的な実施形態のみを示しており、したがって範囲を限定するものと見なすべきではなく、開示される概念を他の同等に効果的な実施形態にも適用できることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】(先行技術)基板処理システムの上面図である。
図2】(先行技術)図1に示される基板処理システムの正面図である。
図3】(先行技術)線3-3に沿って取られる図1に示される基板処理システムの部分的に切り取られた背面図である。
図4A】1つ以上の光学センサ及びコントローラを含むウェハ検査システム(WIS)の第1の実施形態を示す斜視図であり、光学センサは、基板処理システムの処理ユニット間で基板を移送するために使用されるメインアーム機構に結合されている。
図4B図4Aに示されるWIS及びメインアーム機構の上面図である。
図4C図4A及び4Bに示されるWIS及びメインアーム機構の側面図である。
図5A】1つ以上の光学センサ及びコントローラを含むWISの第2の実施形態を示す側面図であり、光学センサは、基板処理システムの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット)に結合され、処理ユニットのロード/アンロード開口部の上に配置されている。
図5B】1つ以上の光学センサ及びコントローラを含むWISの第3の実施形態を示す側面図であり、光学センサに通信可能に結合された1つ以上の光ファイバが、基板処理システムの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット)のロード/アンロード開口部の上に配置されている。
図5C図5Bに示されるWIS及び処理ユニットの上面図である。
図6】1つ以上の光学センサ及びコントローラを含むWISの第4の実施形態を示す側面図であり、光学センサに通信可能に結合された1つ以上の光ファイバが、基板処理システムの液体分配ユニット内に配置された分配アームに結合されている。
図7】1つ以上の光学センサ及びコントローラを含むWISの第5の実施形態を示す上面図であり、光学センサは、基板処理システムの液体分配ユニット内に配置された別のアームに結合されている。
図8】1つ以上の光学センサ及びコントローラを含むWISの第6の実施形態を示す側面図であり、光学センサは、基板処理システムの液体分配ユニットの天井に結合されている。
図9】1つ以上の光学センサ及びコントローラを含むWISの第7の実施形態を示す側面図であり、光学センサに通信可能に結合された1つ以上の光ファイバが、基板処理システムのベークモジュール内に配置されたアームに結合されている。
図10A】1つ以上の光学センサ及びコントローラを含むWISの第7の実施形態を示す上面図であり、光学センサは、基板処理システムの複合ベークモジュールの天井に結合されている。
図10B図10Aに示されるWIS及び複合ベークモジュールの側面図である。
図11】基板の1つ以上の特性を監視するために使用することができる方法の一実施形態を示すフローチャート図である。
図12】光路における光学素子と共に一体型ユニットトランシーバを使用する一実施形態を示す側面図である。
図13】光路における光学素子と共に一体型ユニットトランシーバを使用する別の実施形態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
基板の1つ以上の特性を監視するためのシステム及び方法の様々な実施形態が本明細書に開示される。より具体的には、本開示は、基板検査システム(1つの例示的な実施形態では、ウェハ検査システム)及び、基板が基板処理システムの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット、又は複合ベークモジュール)内に配置されている間に、又は処理ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、基板の1つ以上の特性を監視するための方法の、様々な実施形態を提供する。本明細書に開示されるウェハ検査システム及び方法によって監視される特性には、膜厚(FT)、屈折率の変化、及び関連する限界寸法(CD)の変化が含まれ得るが、これらに限定されない。
【0022】
開示される実施形態では、基板処理システム内に統合されたウェハ検査システム(WIS)は、一般に、基板からスペクトルデータを取得するために結合された1つ以上の光学センサと、光学センサからスペクトルデータを受信するように結合されたコントローラとを含む。本明細書に開示される基板検査システム内での使用に適した光学センサには、反射率計と共に利用される任意の光学センサが含まれるが、これらに限定されない。使用される反射率計は、多種多様な反射率計のいずれかであり得る。本明細書の説明は、分光計及びレーザベースのトランシーバである特定の例示的な反射率計を提供する。しかしながら、分光計及びレーザベースのトランシーバの使用は、単なる例示的な反射率計であり、本明細書に説明される技術は、これらのタイプの反射率計に限定されないことが認識されるであろう。1つ以上の光学センサは、基板処理システム内の様々な場所で結合することができる。本明細書で使用される場合、基板処理システム内の特定の場所への光学センサの結合は、そのような場所に光学センサユニット全体を提供することによって、又は基板処理システム内の特定の場所に光入力(例えば、光ファイバ)を提供することによって達成され得る。例えば、光ファイバは、他の場所に配置され得る他の光学センサハードウェアに光を提供し得る。したがって、光学センサ装置全体(又は光学センサの残りの部分に接続された入力)は、基板が基板処理システムの処理ユニット内に配置されている間に、又は基板処理システムの処理ユニットとの間で移送して出し入れされるプロセス中に、基板からスペクトルデータを取得するように構成され得る。コントローラは、光学センサから受信したスペクトルデータを分析して、基板の1つ以上の特性を検出する。
【0023】
いくつかの実施形態では、光学センサ(又は光学センサ入力)は、基板を処理ユニットに移送して出し入れするための基板処理システムの2つ以上の処理ユニットの間に配置されたメインアーム機構の一端に結合され得る。他の実施形態では、光学センサ(又は光学センサ入力)は、基板処理システムの少なくとも1つの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット及び/又はベーキングユニット)のロード/アンロード開口部に結合され、その上に配置され得る。そのような実施形態では、光学センサは、基板が処理ユニットに移送して出し入れされるときに、基板からスペクトルデータを取得することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、光学センサ(又は光学センサ入力)は、基板処理システムの少なくとも1つの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット、又は複合ベークモジュール)内に配置され得る。1つの例示的な実施形態では、光学センサ(又は光学センサ入力)は、コーティングユニット又は現像ユニットなどの液体分配ユニット内に配置された少なくとも1つのアーム(例えば、分配アーム及び/又は別個のアーム)に結合され得る。別の例示的な実施形態では、光学センサ(又は光学センサ入力)は、ベーキングユニットなどの熱処理ユニット内に配置されたアームに結合され得る。別の例示的な実施形態では、光学センサ(又は光学センサ入力)は、基板処理システムの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット、又は複合ベークモジュール)の天井に結合され得る。そのような実施形態では、光学センサは、基板が処理ユニット内で処理されているとき、及び/又は前記処理が完了した直後に、基板からスペクトルデータを取得することができる。
【0025】
図1~3(従来技術)が最初に説明され、本明細書に説明される監視技術が組み込まれ得る例示的な基板処理システムを提供する。図1~3に示すように、基板処理システム1は、液体溶液を基板に塗布し、基板を熱処理(すなわち、ベーク)し、基板を現像するように構成された構成要素を含む、基板(例えば、半導体ウェハ)を処理するための様々な構成要素を含み得る。
【0026】
図1~3に示される基板処理システム1は、本明細書に記載の監視技術を使用できる処理システムの一例に過ぎないことに留意されたい。したがって、図1~3に示される処理システムの開示は、限定することを意味するのではなく、むしろ、本明細書に記載の監視技術を利用することができる1つの例示的な処理システムを単に表すことを意味する。更に、図1~3の処理システムは、基板を処理するためのシステムを参照して説明され、これは、いくつかの実施形態では半導体ウェハであり得、本明細書に記載の技術は、他のタイプの基板を処理するときに利用され得ることが認識される。したがって、本明細書に記載の監視技術は、液体溶液を塗布し、基板を熱処理及び/又は現像する広範囲の基板処理システム内で利用され得ることが認識されよう。
【0027】
図1~3を参照すると、基板処理システム1は、一般に、ロード/アンロードセクション10、プロセスセクション11、及びインタフェースセクション12を含み得る。ロード/アンロードセクション10は、カセットテーブル20を有し、その上には、それぞれが複数の半導体ウェハ(W)14(例えば、25)を格納するカセット13が、基板処理システム1からロード及びアンロードされる。プロセスセクション11は、ウェハ14を1枚ずつ順次処理するための様々な単一ウェハ処理ユニットを有する。これらの処理ユニットは、例えば、第1(G1)、第2(G2)、第3(G3)、第4(G4)及び第5(G5)プロセスユニットグループ31、32、33、34、35内の、複数の段の所定の位置に配置される。インタフェースセクション12は、プロセスセクション11と1つ以上の露光システム(図示せず)との間に挿入され、プロセスセクション間でレジストコーティングされたウェハを移送するように構成されている。1つ以上の露光システムは、回路又は構成要素の画像をマスクから又はウェハ表面上のレジスト上に転写するフォトリソグラフィツールなどの、レジストパターニングシステムを含むことができる。
【0028】
図1に示すように、ロード/アンロードセクション10は、カセットテーブル20上に形成され、プロセスセクション11に対して複数のカセット13のそれぞれを配向するために使用される複数の突起20aを含む。カセットテーブル20に取り付けられたカセット13のそれぞれは、プロセスセクション11に面するロード/アンロード開口部9を有する。ロード/アンロードセクション10は、カセット13のそれぞれへの/からのウェハWのロード/アンロードを担当する第1のサブアーム機構21を更に含む。第1のサブアーム機構21は、ウェハ14を保持するためのホルダー部分と、ホルダー部分をX軸方向に移動させるためのX軸移動機構(図示せず)と、ホルダー部分をY軸方向に移動させるためのY軸移動機構(図示せず)と、ホルダー部分をZ軸方向に移動させるためのZ軸移動機構(図示せず)と、ホルダー部分をZ軸の周りで回転させるためのθ(シータ)回転機構(図示せず)とを有する。第1のサブアーム機構21は、図3に示され以下で更に説明するように、第3(G3)プロセスユニットグループ33に属する整列(ALIM)ユニット41及び延長(EXT)ユニット42にアクセスすることができる。
【0029】
図1及び3に示されるように、メインアーム機構22は、プロセスセクション11の中央に持ち上げ可能に配置され、メインアーム機構22の周りに配置されるプロセスユニットグループG1~G5の間でウェハ14を移送する。メインアーム機構22は、プロセスセクション11の円筒形支持体49内に配置され、持ち上げ可能な、ウェハ輸送システム46を有する。円筒形支持体49は、モータ(図示せず)の駆動シャフトに接続されている。駆動シャフトは、持ち上げ可能なウェハ輸送システム46と同期して、Z軸を中心にθの角度だけ回転させることができる。ウェハ輸送システム46は、移送ベーステーブル47の前後方向に移動可能な複数のホルダー部分48を有する。
【0030】
図1に示されるように、可動ピックアップカセット(PCR)15及び非可動バッファカセット(BR)16は、インタフェースセクション12の前面に2段に配置されている。インタフェースセクション12の裏側には、周辺露光システム23が配置されている。周辺露光システム23は、例えば、リソグラフィツールを含むことができる。或いは、リソグラフィツールは、基板処理システム1から離れており、それに協調的に結合され得る。インタフェースセクション12の中央部分には、X及びZ方向に独立して移動可能であり、両方のカセット(PCR)15及び(BR)16、並びに周辺露光システム23にアクセスすることができる第2のサブアーム機構24が提供される。加えて、第2のサブアーム機構24は、Z軸の周りを角度θだけ回転可能であり、第4(G4)プロセスユニットグループ34に配置された拡張(EXT)ユニット42だけでなく、リモート露光システム(図示せず)の近くのウェハ移送テーブル(図示せず)にもアクセスできるように設計されている。
【0031】
図1に示すように、第1(G1)及び第2(G2)プロセスユニットグループ31、32に属する処理ユニットは、基板処理システム1の前部2に配置される。第3(G3)プロセスユニットグループ33に属する処理ユニットは、ロード/アンロードセクション10の隣に配置されている。第4(G4)プロセスユニットグループ34に属する処理ユニットは、インタフェースセクション12の隣に配置されている。第5(G5)プロセスユニットグループ35に属する処理ユニットは、基板処理システム1の後部3に配置されている。上記のように、メインアーム機構22は、プロセスユニットグループG1~G5の間の中央に配置され、プロセスユニットグループG1~G5内の様々な処理ユニット間でウェハ14を移送するように構成されている。
【0032】
特に図2を参照すると、第1(G1)プロセスユニットグループ31及び第2(G2)プロセスユニットグループ32はそれぞれ、カップ(CP)38内のスピンチャック(図2には示されていない)上に取り付けられたウェハ14に所定の処理を適用するための2つのスピナータイプの処理ユニット(すなわち、液体分配ユニット)を含む。例えば、第1(G1)プロセスユニットグループ31及び第2(G2)プロセスユニットグループ32は、それぞれ、レジストコーティングユニット(COT)36及び現像ユニット(DEV)37を含み得、これらは、図2に示されるように、下から順番に2段に積み重ねられている。図2に示される例示的なシステムでは、レジスト廃液が現像廃液よりも排出が困難であるという理由で、レジスト廃液の排出ライン(図2には示されていない)が現像廃液の排出ライン(図2には示されていない)よりも短いことが望ましいので、レジストコーティングユニット(COT)36は、現像ユニット(DEV)37よりも低い段に設定されている。しかしながら、必要であれば、レジストコーティングユニット(COT)36は、現像ユニット(DEV)37に対して上段に配置され得る。
【0033】
特に図3を参照すると、第3(G3)プロセスユニットグループ33は、冷却(COL)ユニット39、整列(ALIM)ユニット41、接着(AD)ユニット40、拡張(EXT)ユニット42、2つのプリベーキング(PREBAKE)ユニット43、及び2つのポストベーキング(POBAKE)ユニット44を有し、これらは下から順番に積み重ねられている。同様に、第4(G4)プロセスユニットグループ34は、冷却(COL)ユニット39、拡張冷却(EXTCOL)ユニット45、拡張(EXT)ユニット42、別の冷却(COL)ユニット39、2つのプリベーキング(PREBAKE)ユニット43及び2つのポストベーキング(POBAKE)ユニット44を有し、下から順番に積み重ねられている。2つのプリベーキングユニット43のみ、及び2つのポストベーキングユニット44のみが示されているが、第3(G3)プロセスユニットグループ33及び第4(G4)プロセスユニットグループ34は、実質的に任意の数のプリベーキングユニット43及びポストベーキングユニット44を含み得る。更に、プリベーキングユニット43及びポストベーキングユニット44のいずれか又は全ては、塗布後ベーク(PAB)プロセス、露光後ベーク(PEB)プロセス、静電露光後ベーク(EPEB)プロセス、現像後ベーク(PDB)プロセスなどのベークプロセスを実行するように構成され得る。
【0034】
いくつかの実装形態では、冷却(COL)ユニット39及び拡張冷却(EXTCOL)ユニット45は、低い処理温度で作動し、より低い段に配置され、プリベーキング(PREBAKE)ユニット43、ポストベーキング(POBAKE)ユニット44及び接着(AD)ユニット40は、高温で作動し、上段に配置される。この配置により、ユニット間の熱干渉を低減できるが、他の実装形態では、これらのユニットを異なる配置とすることができる。1つの例示的な実装形態では、プリベーキング(PREBAKE)ユニット43、ポストベーキング(POBAKE)ユニット44、及び接着(AD)ユニット40はそれぞれ、ウェハ14が室温を超える温度に加熱されるベークユニットを含むことができる。
【0035】
特に図1を参照すると、第5(G5)プロセスユニットグループ35は、メインアーム機構22の裏側の後部3に配置され得る。第5(G5)プロセスユニットグループ35は、ガイドレール25に沿ってY軸方向にスライド可能にシフトされ得る。第5(G5)プロセスユニットグループ35は、前述のようにシフトすることができるので、保守作業は、メインアーム機構22に裏側から容易に適用することができる。
【0036】
上記のように、図1~3のシステムは単なる例示であり、本明細書に記載の監視技術は、全て当業者によって認識されるように、広範囲の基板処理システムに適用することができる。いくつかの実施形態では、図2に示され、上記で説明されたレジストコーティング(COT)ユニット36及び現像(DEV)ユニット37を利用して、スピンオンハードマスク、イメージング層(例えば、フォトレジスト)、反射防止コーティング層(例えば、シリコン反射防止コーティング(SiARC)、トップコート反射防止(TARC)層、底部反射防止コーティング(BARC)層)などの層又は膜をウェハの表面に塗布することができる。いくつかの実施形態では、フォトリソグラフィプロセスで利用される他の層を塗布するために、追加のコーティングユニット及び/又は現像ユニットが提供され得る。いくつかの実施形態では、図2に示され上記で説明されたプリベーキングユニット43及びポストベーキングユニット44を利用して、ウェハに塗布された層又は膜をベーク、硬化、又は固化させることができる。いくつかの実施形態では、フォトリソグラフィプロセスで利用される他の層を熱処理するために、追加のベーキングユニットを提供することができる。
【0037】
本開示は、基板検査システム及び基板の特性を監視するために使用され得る方法を利用する、基板処理システムの様々な実施形態を提供する。開示される実施形態では、基板検査システム(1つの例示的な実施形態では、ウェハ検査システム、WIS)は、基板処理システム内に統合され、1つ以上の光学センサ及びコントローラを含む。本明細書に開示される基板検査システム内での使用に適した光学センサには、反射率計と共に利用される任意の光学センサが含まれるが、これらに限定されない。使用される反射率計は、多種多様な反射率計のいずれかであり得る。本明細書の説明は、分光計及びレーザベースのトランシーバである特定の例示的な反射率計を提供する。しかしながら、分光計及びレーザベースのトランシーバの使用は、単なる例示的な反射率計であり、本明細書に説明される技術は、これらのタイプの反射率計に限定されないことが認識されるであろう。
【0038】
従来のウェハ検査システムとは異なり、反射率計(例えば、分光計又はレーザベースのトランシーバ)は、開示されるWIS内に含まれ、基板が基板処理システムの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット、又は複合ベークモジュール)内に配置されている間に、又は基板処理システムの処理ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に、基板からスペクトルデータを取得するように構成されている。反射率計(又は反射率計入力)を基板処理システム内の様々な場所に配置することにより、基板の処理中に、又は処理が完了した直後(例えば、基質の回収中など)に、分光計又はレーザベースのトランシーバによって大量のスペクトルデータを収集できる。基板処理システム内の様々な場所でスペクトルデータを取得することに加えて、分光計とレーザベースのトランシーバによって提供される高速積分時間により、高空間分解能のスペクトルデータをコントローラに提供できる。
【0039】
開示されるWIS内に含まれるコントローラは、分光計又はレーザベースのトランシーバからスペクトルデータを受信し、スペクトルデータを分析して、基板の1つ以上の特性を監視する。厳密には以下のようなものに限定されないが、コントローラによって監視される特性には、基板の表面に塗布される層の膜厚(FT)、膜の屈折率の変化、及び/又は基板上に形成された構造の関連する限界寸法(CD)の変化が含まれ得る。加えて、基板が処理ユニット内に配置されている間に、又は処理ユニットとの間で移送して出し入れされるプロセス中に、スペクトルデータを分析することにより、コントローラは検査結果を障害検出又はAPCシステムにリアルタイムで転送できる。
【0040】
本開示のいくつかの実施形態では、1つ以上の分光計又はレーザベースのトランシーバ(又は分光計/トランシーバ入力)は、基板処理システムの1つ以上の処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット又は複合ベークモジュール)の内部及び/又は外部の場所を含む、基板処理システム内の様々な場所で結合され得る。
【0041】
いくつかの実装形態では、開示されたWISでの使用に適した分光計は、これらの場所の1つ以上で様々な光源(例えば、可視光、紫外線(UV)、レーザダイオード、及び赤外線(IR)LED)のそばに一緒に取り付けられる複数のスペクトルセンサを含み得る。このような方法で結合できる分光計の一例は、SparkFunが提供するTriad Spectroscopy Sensorである。しかしながら、本明細書に開示される分光計は、そのような例に限定されず、他の実施形態において代替的に実装され得ることに留意されたい。
【0042】
本明細書に開示される監視技術のいくつか(例えば、特に厚さが2.5umを超える材料の膜厚監視)は、スペクトル範囲の縮小からの利点を得ることができ、したがって、小型のレーザベースのトランシーバが分光計よりも好ましい場合がある。いくつかの実施形態では、開示されるWISでの使用に適したレーザベースのトランシーバは、上記の1つ以上の場所で可視又は赤外線受信機と共に取り付けられる可視又は赤外線レーザ光源(すなわち、レーザダイオードなどのレーザベースの送信機)を含み得る。そのような方法で結合され得るレーザベースのトランシーバの一例は、キーエンスによって提供されるLVシリーズレーザセンサであり、これは、可視赤色(例えば、約700~635nm)及び赤外線(例えば、約700nm~1mm)の波長範囲内の狭帯域レーザ光を送受信し得る。しかしながら、本明細書に開示されるレーザベースのトランシーバは、そのような例に限定されず、他の実施形態において代替的に実施され得ることに留意されたい。
【0043】
本開示の他の実施形態では、1つ以上の光ファイバ(分光計/トランシーバ入力として機能する)は、基板処理システムの1つ以上の処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット又は複合ベークモジュール)の内部及び/又は外部の場所を含む、基板処理システム内の様々な場所で結合され得る。そのような実施形態では、光ファイバは、他の場所に配置された残りの分光計/トランシーバハードウェアに通信可能に結合され得る。このような方法で結合できる分光計の一例は、Ocean Opticsが提供するモジュラーユニバーサルシリアルバス(USB)分光計である。モジュラーUSB分光計は、吸収、透過、反射、発光、及び色の用途に使用できる、多目的の、汎用の紫外-可視-近赤外分光計である。コンパクトなサイズと光ファイバ部品アセンブリにより、モジュラーUSB分光計は狭いスペースに統合できる。このように結合できるレーザベースのトランシーバの一例は、キーエンスが提供するLVシリーズの汎用デジタルレーザセンサである。しかしながら、本明細書に開示される分光計/トランシーバは、そのような例に限定されず、他の実施形態において代替的に実施され得ることに留意されたい。
【0044】
図4Aは、本開示によるウェハ検査システム(WIS)の第1の実施形態を示す斜視図である。図4B図4Aに示されるWISの上面図であり、図4C図4Aに示されるWISの側面図である。図4A~4Bに示されるWISは、基板(図示せず)からスペクトルデータを取得するために結合された1つ以上の光学センサ50と、分光計からスペクトルデータを受信するように結合されたコントローラ52とを含む。図4A~4Bに示される特定の実施形態では、光学センサ50は、基板処理システムの2つ以上の処理ユニット間で基板を移送するために使用されるメインアーム機構55の一端(例えば、基板回収端)に結合される。図4A~4Bに示される光学センサ50は、上記のように、分光計又はレーザベースのトランシーバを使用して実装できる。
【0045】
いくつかの実施形態では、図4A~4Bに示されるメインアーム機構55は、は、図1及び3に示される基板処理システム1にメインアーム機構22を実装するために使用され得る。上記のように、メインアーム機構22は、複数のプロセスユニットグループG1~G5の間の中央に配置され、プロセスユニットグループG1~G5内に含まれる2つ以上の処理ユニット間で基板を移送するように構成されている。しかしながら、メインアーム機構55は、図1及び3に示されるメインアーム機構22に限定されないこと、及び、基板処理システム1内に他の処理アームを実装するために、又は他の基板処理システム内に処理アームを実装するために使用され得ることに留意されたい。
【0046】
図4A~4Bに示される簡略化されたバージョンでは、メインアーム機構55は、少なくとも1つの基板ホルダー54、サブアセンブリ56、及びブラケット58を含む。サブアセンブリ56に結合された少なくとも1つの基板ホルダー54は、基板処理システムの2つ以上の処理ユニット間で1つ以上の基板をピックアップして輸送するように構成され得る。いくつかの実施形態では、図4A~4Bに示されるように、一度に1つの基板を移送するために1つの基板ホルダー54のみがサブアセンブリ56に結合され得る。他の実施形態では、複数の基板ホルダー(図示せず)をサブアセンブリ56に結合し、一度に複数の基板を移送する可能性のためにZ方向に垂直に積み重ねることができる。
【0047】
サブアセンブリ56は、基板ホルダー54が直線方向(例えば、X方向)に移動することを可能にし、その結果、基板ホルダーは、基板をピックアップして輸送することができる。いくつかの実施形態では、基板ホルダー54は、例えば図4Cに示されるように、サブアセンブリ56内に配置された線形ガイドレール57に沿ってスライドすることができる。他の実施形態では、代替の機構をサブアセンブリ56内に配置するか、又はサブアセンブリ56に結合して、基板ホルダー54に線形運動を提供することができる。
【0048】
ブラケット58は、メインアーム機構55の一端(例えば、基板回収端)の近くでサブアセンブリ56に結合されている。図4A~4Cに示される実施形態では、1つ以上の光学センサ50がブラケット58に結合されている。或いは、1つ以上の光学センサ入力(例えば、光ファイバ)をブラケット58に結合することができることが認識されよう。したがって、本明細書に示される各実施形態では、光学センサ又は単に光学センサ入力を、基板処理システムの様々な場所に結合することができる。したがって、示される実施形態は、光学センサユニット全体、又はそのようなユニットへの入力に限定されることを意味するのではなく、単にいずれかのオプションの例示であることを意味する。いくつかの実施形態(例えば、図4Aを参照)では、単一の光学センサ50をブラケット58に結合して、光学センサが基板回収軸51に沿って中心に置かれるようにし、その結果分光計又はレーザベースのトランシーバから放出される光は基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けることができる。そのような方法で配置されている場合、単一の光学センサ50を使用して、基板が基板処理システムの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット、又は複合ベークモジュール)にロードされるか、又はそこから回収されるときに、基板の上面からスペクトルデータのラインスキャンを取得することができる。スペクトルデータのラインスキャンは、処理のためにコントローラ52に提供され得る。
【0049】
他の実施形態(例えば、図4Bを参照)では、複数の光学センサ50は、基板回収軸51に垂直である軸53に沿って配置され得、光学センサから放出された光が基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けられるように配置され得る。基板が処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット、又は複合ベークモジュール)にロード又はそこから回収されるとき、複数の光学センサ50のそれぞれを使用して、基板の上面からスペクトルデータのラインスキャンを取得することができる。複数の光学センサ50からのラインスキャンを組み合わせることにより、(基板回収軸51及び垂直軸53の両方での)スペクトルデータのグリッドを処理のためにコントローラ52に提供することができる。
【0050】
他の実施形態では、1つ以上の光ファイバ(図示せず)を、図4A~4Cに示される1つ以上の光学センサ50の代わりに、ブラケット58に結合することができる。上記のように、1つ以上の光ファイバは、他の光学センサハードウェアと基板表面との間で光を伝送するために、離れて配置された他の分光計及び/又はレーザベースのトランシーバハードウェアに通信可能に結合され得る。単一の光ファイバが使用される場合、光ファイバは、基板回収軸51に沿って中心に置かれ、光ファイバから放出される光が基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けられるように配置され得る。複数の光ファイバを使用される場合、光ファイバは、基板回収軸51に垂直な軸53に沿って配置され、光ファイバから放出される光が基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けられるように配置され得る。基板が処理ユニット(例えば、液体分配ユニット、ベーキングユニット、又は複合ベークモジュール)にロードされるか、又は処理ユニットから回収されると、光ファイバから放出された光は、基板の上面から反射され、基板面に対して基板の上面であり、メインアーム機構55に結合されている場合も又はされていない場合もある、少なくとも1つの離れて配置された光学センサに伝達される。少なくとも1つの光学センサは、光ファイバを通って伝播された光からスペクトルデータを取得し、処理のためにスペクトルデータをコントローラ52に提供する。
【0051】
図5Aは、本開示による基板検査システムの第2の実施形態を示す側面図である。図5Bは本開示による基板検査システムの第3の実施形態を示す側面図であり、図5Cは、上面図である。図4A~4Cに示される前述の実施形態と同様に、図5A~5Cに示されている実施形態は、一般に、基板(ウェハWなど)からスペクトルデータを取得するために結合される1つ以上の光学センサ50(及び/又は1つ以上の光ファイバ80)、及び分光計からのスペクトルデータを受信するように結合されたコントローラ52を含み得る。図5A~5Cに示される光学センサ50は、上記のように、分光計又はレーザベースのトランシーバを使用して実装できる。
【0052】
図5Aに示す実施形態では、1つ以上の光学センサ50は、基板処理システムの処理ユニット(例えば、液体分配ユニット60)のロード/アンロード開口部63に結合され、その上に配置される。図5B~5Cに示される実施形態では、1つ以上の光ファイバ80は、液体分配ユニット60のロード/アンロード開口部63に結合され、その上に配置される。液体分配ユニット(例えば、コーティングユニット又は現像ユニット)が図5A~5Cに示されているが、1つ以上の光学センサ50(又は1つ以上の光ファイバ80)は、代替的に、ベーキングユニット、複合ベークモジュール、プラズマモジュールなどの他の処理ユニットのロード/アンロード開口部63に結合され、その上に配置され得ることに留意されたい。
【0053】
図5A~5Cは、その中で液体が処理目的で基板に塗布される様々な液体分配ステーション(例えば、レジストコーティングユニット(COT)36及び/又は現像ユニット(DEV)37など)に利用され得る、例示的な液体分配ユニット60を示す。図5A~5Cに示される液体分配ユニット60は、本明細書に記載の監視技術を適用できる処理ユニットの一例に過ぎないことが認識されよう。したがって、本明細書に開示される技術は、他の液体分配ユニット及び/又は他の処理ユニットに適用することができる。
【0054】
基板は、液体分配ユニット60において様々な処理液体でコーティングされ、これは、例えば、レジストコーティングユニット(COT)36、現像ユニット(DEV)37、又は他の液体分配ユニット(例えば、スピンオンハードマスクユニット、スピンオン反射防止コーティングユニットなど)の一部であり得る。図5A~5Cに示されるように、液体分配ユニット60は、チャンバ壁62によって境界が定められている処理チャンバを含む。チャンバ壁62の内側に配置されたスピンチャック64は、基板(いくつかの実施形態では、半導体ウェハ(W)であり得る)の支持を提供する。より具体的には、スピンチャック64は、処理中に基板が支持される水平な上面を有する。基板をスピンチャックに吸引で固定するために、スピンチャック64の水平な上面に吸引ポート(図示せず)を設けることができる。スピンチャック64、及びスピンチャック64によって支持される基板は、ステッピングモータなどであり得る駆動機構66によって可変角速度で回転され得る。駆動機構66は、基板への液体材料の塗布及び液体材料の流れのために様々な角速度で動作し得る。
【0055】
ノズル68は、1つ以上の層又は膜を基板の上面に塗布するために、特定の速度で基板上に1つ以上の液体溶液を分配するように適合されている。基板表面に塗布できる典型的な層又は膜には、トップコート(TC)バリア層、トップコート反射防止(TARC)層、底部反射防止(BARC)層、イメージング層(例えば、フォトレジスト)、並びにエッチング停止用の犠牲及びバリア層(ハードマスク)が含まれるが、これらに限定されない。ノズル68は、液体供給ライン70を介して液体供給ユニット(図示せず)に結合されている。いくつかの実施形態では、ノズル68は、ノズルホルダー74を介してノズルスキャンアーム72の前端に取り付けられ得る。ノズルスキャンアーム72は、ガイドレール78上で一方向(例えば、Y方向)に水平に移動可能な垂直支持部材76の上端部分に取り付けられている。図5Aには示されていないが、駆動機構(図示せず)は、ノズルスキャンアーム72、垂直支持部材76、又はガイドレール78に結合されて、ノズル68をY方向に動かすことができる。他の機構(これも示されていない)を使用して、ノズル68をZ方向及び/又はX方向に動かすことができる。
【0056】
カップ(CP)は、スピンチャック64によって回転中に生成される遠心力によって基板から放出された液体材料の大部分を捕捉及び収集するために提供される。スピンチャック64は、静止しているカップに対してその中心法線軸の周りで基板を支持し、回転させる(すなわち、スピンさせる)。基板から排出され、カップによって収集された液体材料は、排出ライン65及び排出ユニット(図示せず)を介して排出される。いくつかの実施形態では、真空ポンプ又は他の負圧発生装置などの排気ライン67及び排気ユニット(図示せず)を使用して、カップ内の処理スペースからガス種(処理中に基板層から放出される蒸気を含むがこれに限定されない)を除去することもできる。
【0057】
スピンチャック64及び駆動機構66は、カップ(CP)の開口部内に配置されている。いくつかの実施形態では、エアシリンダ及び上下ガイドユニットなどの上昇機構が、駆動機構66内に提供され得、その結果、スピンチャック64は、チャンバ壁62に対して垂直に移動し得る。基板は、処理アーム61によってスピンチャック64に送達することができ、処理アーム61は、基板移送機構の一部を形成することができる(図5A~5Cには示されていない)。いくつかの実施形態では、処理アーム61は、図1及び3に示されるメインアーム機構22、及び/又は図4A~4Cに示されるメインアーム機構55内に含まれ得る。他の実施形態では、処理アーム61は、他の基板処理システム内に含まれ得る。いくつかの実施形態では、上昇機構は、駆動機構66及び/又はスピンチャック64を上方に持ち上げて、基板を受け入れることができる。或いは、カップ(CP)は、上下に移動するように構成され得るか、又は基板がスピンチャック64上に配置されることを可能にするために分離及び拡大するように構成され得る。
【0058】
図5Aに示す実施形態では、1つ以上の光学センサ50は、液体分配ユニット60のロード/アンロード開口部63に結合され、その上に配置される。いくつかの実施形態では、単一の光学センサ50を、ロード/アンロード開口部63の上に結合して、光学センサが基板回収軸51に沿って中心に置かれるようにし、その結果光学センサから放出される光は基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けることができる。他の実施形態では、複数の光学センサ50は、基板回収軸51に垂直である軸(図示せず)に沿って配置することができる。単一の光学センサ50が図5Aに示されるように配置されている場合、光学センサを使用して、基板が処理アーム61を介して液体分配ユニット60にロードされるか、又はそこから回収されるときに、基板の上面からスペクトルデータのラインスキャンを取得することができる。複数の光学センサが含まれている場合、処理アーム61が基板を液体分配ユニット60にロード/アンロードするときに、(基板回収軸51及び垂直軸の両方の)スペクトルデータのグリッドを基板の上面から取得することができる。光学センサ50から取得されたスペクトルデータは、処理のためにコントローラ52に提供され得る。
【0059】
図5B~5Cに示される実施形態では、1つ以上の光ファイバ80は、液体分配ユニット60のロード/アンロード開口部63の上に配置され、光学センサと基板表面との間で光を伝送するために離れて配置された光学センサ50のより小さなサブセットに通信可能に結合される。単一の光ファイバ80がロード/アンロード開口部63の上に配置されている場合、光ファイバは、基板回収軸51に沿って中心に置かれ、光ファイバから放出される光が基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けられるように配置され得る。複数の光ファイバ80が含まれる場合(例えば、図5Cを参照)、光ファイバは、基板回収軸51に垂直な軸53に沿って配置され、光ファイバから放出される光が基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けられるように配置され得る。基板が液体分配ユニット60にロードされるか、又は液体分配ユニット60から回収されると、光ファイバ80から放出された光は、基板の上面から反射され、光学センサ50に伝達される。光学センサ50は、光ファイバ80を通って伝播された光からスペクトルデータを取得し、処理のためにスペクトルデータをコントローラ52に提供する。
【0060】
図6は、本開示による基板検査システムの第4の実施形態を示す側面図である。図4A~5Cに示される前の実施形態と同様に、図6に示される基板検査システムは、一般に、基板(例えば、ウェハW)からスペクトルデータを取得するために結合された1つ以上の光学センサ50(及び/又は1つ以上の光ファイバ80)、及び分光計からのスペクトルデータを受信するように結合されたコントローラ52を含み得る。図6に示される光学センサ50は、上記のように、分光計又はレーザベースのトランシーバを使用して実装できる。
【0061】
図6に示される例示的な実施形態では、1つ以上の光ファイバ80は、ノズルスキャンアーム72に結合され、ノズルスキャンアーム72は、ノズル68を少なくとも一方向(例えば、Y方向)に移動させるために液体分配ユニット60内に含まれ得る。或いは、光ファイバ80は、基板処理システムの別の液体分配ユニット内に配置された別の分配アームに結合され得る。更に別の代替案では、光ファイバは利用されず、完全な分光計又はレーザベースのトランシーバがシステムのアームに結合され得る。
【0062】
図6に示す実施形態では、ノズルスキャンアーム72に結合された1つ以上の光ファイバ80は、スピンチャック64の上に配置され、その結果光ファイバから放出される光は、基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けられる。基板(ウェハWなど)がスピンチャック64の上に配置されている場合、光ファイバ80から放出された光は、基板の上面から反射され、光学センサ50に伝達される。いくつかの実施形態(図示せず)では、1つ以上の光学センサを、図6に示される1つ以上の光ファイバ80の代わりに、ノズルスキャンアーム72に結合することができる。
【0063】
図6に示す実施形態では、スペクトルデータは、処理中又は処理直後に基板から収集され得る。複数の光ファイバ80(又は複数の光学センサ)がノズルスキャンアーム72に結合されている場合、光学センサ50は、スピンチャック64が回転するときに、様々な半径方向位置で基板からスペクトルデータを取得することができる。単一の光ファイバ80(又は光学センサ)がノズルスキャンアーム72に結合されている場合、スピンチャック回転と組み合わされたノズルスキャンアームの線形運動は、光学センサ50が様々な異なる方法(例えば、例えば、ラインスキャン、スパイラル、複数のスポーク、複数の同心リングなど)でスペクトルデータを収集するのを可能にし得る。光学センサ50によって収集されたスペクトルデータは、処理のためにコントローラ52に提供され得る。
【0064】
図7は、本開示による基板検査システムの第5の実施形態を示す上面図である。図4A~6に示される前の実施形態と同様に、図7に示されるシステムは、一般に、基板(例えば、ウェハW)からスペクトルデータを取得するために結合された1つ以上の光学センサ50(及び/又は1つ以上の光ファイバ)、及び分光計からのスペクトルデータを受信するように結合されたコントローラ52を含み得る。図7に示される光学センサ50は、上記のように、分光計又はレーザベースのトランシーバを使用して実装できる。
【0065】
図7に示される特定の実施形態では、1つ以上の光学センサ50は、液体分配ユニット60内に配置されているが、ノズル68を動かすために使用されるノズルスキャンアーム72とは異なるアーム82に結合されている。或いは、1つ以上の光ファイバ(図示せず)を、図7に示される光学センサ50の代わりに、アーム82に結合することができる。光ファイバがアーム82に結合されている場合、光ファイバは、光学センサと基板表面との間で光を伝達するために、離れて配置された他の光学センサハードウェアと通信可能に結合され得る。
【0066】
図7に示す実施形態では、1つ以上の光学センサ50は、アーム82の遠位端部分の近くに結合されている。図7に示すように、アーム82は、垂直支持部材86の上端部分に取り付けられ、これは、ガイドレール88上で一方向(例えば、X方向)に水平に移動可能である。図7には示されていないが、駆動機構は、アーム82、垂直支持部材86、又はガイドレール88に結合されて、アーム82をX方向に並進又は移動させることができる。いくつかの実施形態では、別の駆動機構(図示せず)を使用して、光学センサ50(例えば、分光計及び/又はレーザベースのトランシーバ)をアーム82の縦軸に沿って(例えば、Y方向に)動かすことができる。
【0067】
図7に示す実施形態では、スペクトルデータは、基板が処理されている間又は直後に基板から収集され得る。基板(ウェハWなど)が、図5A~5Cで参照されるスピンチャック64上に配置されている場合、光学センサ50から放出された光は、基板の上面から反射され、光学センサ50によって収集される。反射光から取得されたスペクトルデータは、例えば、アーム82に沿った光学センサ50の動き、アーム82自体の動き、及びスピンチャック64の回転に応じて、様々な異なる方法(例えば、ラインスキャン、スパイラル、複数のスポーク、複数の同心リングなど)で測定することができる。
【0068】
図8は、本開示による基板検査システムの第6の実施形態を示す側面図である。図4A~7に示される前の実施形態と同様に、図8に示されるシステムは、一般に、基板(例えば、ウェハW)からスペクトルデータを取得するために結合された1つ以上の光学センサ50(及び/又は1つ以上の光ファイバ)、及び光学センサ50からのスペクトルデータを受信するように結合されたコントローラ52を含み得る。図8に示される光学センサ50は、上記のように、分光計又はレーザベースのトランシーバを使用して実装できる。
【0069】
図8に示される特定の実施形態では、1つ以上の光学センサ50は、液体分配ユニット60の天井に結合されている。或いは、1つ以上の光ファイバ(図示せず)を、図8に示される光学センサ50の代わりに、液体分配ユニット60の天井に結合することができる。光ファイバが分配ユニット60の天井に結合されている場合、光ファイバは、光学センサ50と基板表面との間で光を伝達するために、離れて配置された他の光学センサハードウェアに通信可能に結合され得る。
【0070】
図8に示す実施形態では、1つ以上の光学センサ50は、液体分配ユニット60の天井に結合され、スピンチャック64の上に配置され、その結果、光学センサから放出される光が基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けられる。いくつかの実施形態では、単一の光学センサ50は、液体分配ユニット60の天井に結合され、スピンチャック64の上方の中心に置かれ得る。複数の光学センサ50(又は光ファイバ)が含まれる場合、複数の光学センサ50は、基板回収軸51に沿って、又は基板回収軸51に垂直な軸(図示せず)に沿って配置され得る。或いは、複数の光学センサ50(又は光ファイバ)は、光学センサ50(又は光ファイバ)がスピンチャックの上に配置され、基板面に向けられている限り、実質的に任意の構成で配置され得る。
【0071】
図8に示す実施形態では、スペクトルデータは、基板が処理されている間又は直後に基板から収集され得る。基板(ウェハWなど)が、スピンチャック64上に配置されている場合、光学センサ50から放出された光は、基板の上面から反射され、光学センサ50によって収集される。反射光から取得されたスペクトルデータは、光学センサ50の配置及びスピンチャック64の回転に応じて、様々な異なる方法(例えば、ラインスキャン、スパイラル、複数のスポーク、複数の同心リングなど)で測定することができる。図6及び7に示される、前の実施形態とは異なり、1つ以上の光学センサ(又は光ファイバ)を液体分配ユニット60の天井に結合すると、光学センサ50の視野(FOV)が増加する。
【0072】
図9は、本開示による基板検査システムの第7の実施形態を示す側面図である。図4A~8に示される前の実施形態と同様に、図9に示されるシステムは、一般に、基板(例えば、ウェハW)からスペクトルデータを取得するために結合された1つ以上の光学センサ50(及び/又は1つ以上の光ファイバ80)、及び分光計50からのスペクトルデータを受信するように結合されたコントローラ52を含み得る。図9に示される光学センサ50は、上記のように、分光計又はレーザベースのトランシーバを使用して実装できる。図9に示される特定の実施形態では、1つ以上の光ファイバ80は、基板処理システムのベークユニット90内に配置されたアーム108に結合される。或いは、1つ以上の光学センサ(図示せず)を、図9に示される光ファイバ80の代わりに、アーム108に結合することができる。
【0073】
図9は、PAB、PEB、EPEB、又はPDBプロセスなどのベークプロセスを実行するように構成され得る例示的なベークユニット90を示している。いくつかの実施形態では、図9に示されるベークユニット90は、図1~3に示される基板処理システム1のプリベーキングユニット(PREBAKE)43、ポストベーキングユニット(POBAKE)44、及び/又は接着ユニット(AD)40であり得る。或いは、ベークユニット90は、スタンドアロンのベークモジュールであり得るか、又は代替的に構成された基板処理システム内に組み込まれ得る。ベークユニット90は、本明細書に記載の監視技術をその中に適用できる処理ユニットの一例に過ぎないことが認識される。したがって、本明細書に開示される技術は、他のベークユニット及び/又は他の処理ユニットに適用することができる。
【0074】
図9に示すように、ベークユニット90は、一般に、処理チャンバ92、処理チャンバ92内に配置されたベークプレート94、及び処理チャンバ92の一部を形成するベークチャンバ蓋96を含み得る。1つ以上のヒータ(図示せず)をベークプレート94内に埋め込んで熱を発生させることができ、これを使用して、ベークプレート94の上面に取り付けられた基板を熱処理(すなわち、ベーク)する。加えて、1つ以上の温度センサ(図示せず)をベークプレート94内に埋め込んで、ベークプレート94の温度を測定することができる。
【0075】
図9に示されるベークユニット90は、1つ以上の外壁98によって境界が定められており、少なくとも1つの水平シールドプレート100、1つ以上の内壁102、及び支持プレート104を含む。少なくとも1つの水平シールドプレート100及び1つ以上の内壁102は、それぞれ、ベークユニット90の外壁98に結合することができる。支持プレート104は、1つ以上の内壁102の間に結合することができ、それによって、ベークプレート94の取り付け領域を形成する。図9には示されていないが、ベークプレート94及び支持プレート104はそれぞれ、それを通してリフトピン(図9には示されていない)が挿入されて基板(ウェハWなど)を持ち上げるか、又はベークプレート94の上面に基板を下ろすために使用され得る、複数のスルーホールを含み得る。
【0076】
ベークユニット90がウェハ移送モードで構成されている場合、リフトピンを押し上げることができ、基板をベーキングユニット90に移送して出し入れすることを可能にする。図9に示すように、処理アーム61(例えば、図1及び3に示されるメインアーム機構22、又は図4A~4Cに示されるメインアーム機構55など)は、外壁98の少なくとも1つに形成されたロード/アンロード開口部106を介して、基板をベークユニット90に移送して出し入れすることができる。いくつかの実施形態では、処理アーム61は、基板をベークプレート94の上面に配置するために下げられるリフトピン(図示せず)上に基板を配置することができる。他の実施形態では、ベークユニット90内に配置された別のアーム(例えば、アーム108など)は、処理アーム61から基板を受け取り、リフトピンが下げられる前に、基板をリフトピン(図示せず)上に置いて基板をベークプレート94上に配置することができる。ベークユニット90から基板を回収する場合、リフトピンは、処理アーム61及び/又はアーム108がベークプレート94から基板を回収し、ロード/アンロード開口部106を通して基板をアンロードできるように、持ち上げられる。
【0077】
ベークユニット90が動作モードで構成されている場合、リフトピンを引き下げて、基板をベークプレート94上に配置し、処理チャンバ92において熱処理(例えば、ベークプロセス)を開始することができる。ベークプロセス(例えば、PAB、PEB、EPEB、又はPDBプロセスなど)の間、ベークプレート94の温度を上昇させて、基板を熱処理する。例えば、ベークプレート94の温度は、基板上に以前に塗布又は堆積された1つ以上の層又は膜を熱処理(又はベーク)するために、約80℃~約250℃の間の温度範囲に上昇させることができる。典型的な層又は膜には、トップコート(TC)バリア層、トップコート反射防止(TARC)層、底部反射防止(BARC)層、イメージング層(例えば、フォトレジスト)、並びにエッチング停止用の犠牲及びバリア層(ハードマスク)が含まれるが、これらに限定されない。ベークプロセスの時間と温度は、塗布された膜の溶媒を追い出し、膜を硬化又は固化させるために使用される。ベークプロセス中、ベークプロセスの前、最中、及び/又は後に基板の表面から生成されたガスは、ベークチャンバ蓋96に形成された排気ポート95を通って排出され、排気ライン97と排気ユニット99を介して処理チャンバ92から排気され得る。
【0078】
図9に示す実施形態では、1つ以上の光ファイバ80は、ベークユニット90内に配置されたアーム108に結合されている。いくつかの実施形態では、アーム108は、処理アーム61とベークプレート94との間で基板を移送するように構成された可動アームであり得る。他の実施形態では、処理アーム61は、ベークプレート94との間で基板を移送することができ、アーム108は、基板がベークプレート94上に配置されるときに、基板(ウェハWなど)の上に1つ以上の光ファイバ80を配置及び/又は移動するために使用され得る。他の実施形態では、アーム108は、基板がベークプレート94上に配置されたときに、固定位置の基板の上に1つ以上の光ファイバ80を保持するように構成された静止アームであり得る。
【0079】
図9に示す実施形態では、アーム108は、ガイドレール114上で一方向(例えば、Y方向)に水平に移動可能な垂直支持部材110の上端部分に取り付けられている。図9には示されていないが、駆動機構は、アーム108、垂直支持部材110、又はガイドレール114に結合されて、アーム108をY方向に動かすことができる。他の機構を使用して、アーム108をZ方向及び/又はX方向に動かすこともできる。いくつかの実施形態では、例えば、垂直支持部材110は、リフト機構112に結合されて、アーム108をZ方向に上下に動かすことができる。
【0080】
図9に示す実施形態では、1つ以上の光ファイバ80は、アーム108に結合され、ベークプレート94の上に配置され、その結果、光ファイバから放出される光は、基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けられる。基板(ウェハWなど)がベークプレート94上に配置されている場合、光ファイバ80から放出された光は、基板の上面から反射され、光学センサ50に伝達される。いくつかの実施形態(図示せず)では、1つ以上の光学センサを、図9に示される光ファイバ80の代わりに、アーム108に結合することができる。
【0081】
図9に示す実施形態では、スペクトルデータは、処理中又は処理直後に基板から収集され得る。いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、アーム108を1つ以上の方向に動かして、光ファイバ80によって基板の表面を横切って放出される光をスキャンすることによって、基板を処理している間に収集され得る。他の実施形態では、スペクトルデータは、例えば、基板がベークプレート94から回収されるときに、基板を処理した直後に収集され得る。後処理の実施形態では、スペクトルデータは、アーム108を動かして光ファイバ80によって放出された光を基板の表面を横切ってスキャンすることによって、又は処理アーム61がベークプレート94から基板を回収する間アーム108を静止状態に保持することによって収集することができる。スペクトルデータは、処理アーム61の動き及び/又はアーム108の動きに応じて、様々な異なる方法(例えば、ラインスキャン、スパイラル、複数のスポーク、複数の同心リングなど)で収集することができる。スペクトルデータは、処理のためにコントローラ52に提供され得る。
【0082】
図10Aは、本開示による基板検査システムの第8の実施形態を示す上面図である。図4A~9に示される前の実施形態と同様に、図10Aに示されるシステムは、一般に、基板(例えば、ウェハW)からスペクトルデータを取得するために結合された1つ以上の光学センサ50(及び/又は1つ以上の光ファイバ80)、及び光学センサ50からのスペクトルデータを受信するように結合されたコントローラ52を含み得る。図10Aに示される特定の実施形態では、1つ以上の光学センサ50は、ベーク機能及び冷却機能(すなわち、複合ベークモジュール)を提供する処理ユニットの天井に結合されている。図10Bは、図10Aに示されるシステム及び複合ベークモジュールの側面図である。図10A~10Bに示される光学センサ50は、上記のように、分光計又はレーザベースのトランシーバを使用して実装できる。
【0083】
図10A~10Bは、ベークプロセス(PAB、PEB、EPEB、又はPDBプロセスなど)及び冷却プロセスの両方を実行するように構成され得る、例示的な複合ベークモジュール120を示す。いくつかの実施形態では、図10A~10Bに示される複合ベークモジュール120は、図1~3に示される基板処理システム1内に含まれるプリベーキングユニット(PREBAKE)43及びポストベーキングユニット(POBAKE)44のうちの1つ以上を含み得る。或いは、複合ベークモジュール120は、スタンドアロンモジュールであってもよく、又は代替的に構成された基板処理システム内に組み込まれていてもよい。複合ベークモジュール120は、本明細書で説明される監視技術が適用され得る処理ユニットの一例に過ぎないことが認識される。したがって、本明細書に開示される技術は、ベーキング及び/又は冷却機能を提供する他のモジュール、及び/又は他の処理ユニットに適用され得る。
【0084】
図10A~10Bに示されるように、複合ベークモジュール120は、一般に、処理チャンバ122、処理チャンバ122内に配置されたベークプレート124、及び処理チャンバ122の一部を形成するベークチャンバ蓋126を含み得る。1つ以上のヒータ(図示せず)をベークプレート124内に埋め込んで熱を発生させることができ、これを使用して、ベークプレート124の上面に取り付けられた基板を熱処理(又は、ベーク)する。加えて、1つ以上の温度センサ(図示せず)をベークプレート124内に埋め込んで、ベークプレート124の温度を測定することができる。
【0085】
上記のように、いくつかの異なるベークプロセス(例えば、PAB、PEB、EPEB、又はPDBプロセスなど)を、複合ベークモジュール120の処理チャンバ122内で実行して、基板(ウェハWなど)上に以前に塗布又は堆積された1つ以上の層又は膜を熱処理(又はベーク)することができる。典型的な層又は膜には、トップコート(TC)バリア層、トップコート反射防止(TARC)層、底部反射防止(BARC)層、イメージング層(例えば、フォトレジスト)、並びにエッチング停止用の犠牲及びバリア層(ハードマスク)が含まれるが、これらに限定されない。ベークプロセスの時間と温度は、塗布された膜内の溶媒を追い出して膜を硬化又は固化させるか、又はPEBの場合は化学活性、脱保護反応、拡散を誘発するように選択できる。
【0086】
図10A~10Bに示される複合ベークモジュール120は、1つ以上の外壁128によって境界が定められている。図10Bに示すように、ベークチャンバ蓋126は、複合ベークモジュール120の天井を形成する1つの外壁128の内面に結合され、一方、ベークプレート124は、複合ベークモジュール120の床を形成する別の外壁128の内面に結合されている。いくつかの実施形態では、ベークプレート124は、例えば図9に示されるように、支持プレートと1つ以上の内壁との間に形成された取り付け領域内に結合され得る。いくつかの実施形態では、ベークプレート124は、それを通してリフトピン132(例えば、図10Aを参照)が挿入されて基板(例えば、ウェハW)を持ち上げるか、又はベークプレート124の上面に基板を下ろすために使用され得る、複数のスルーホールを含み得る。
【0087】
図10A~10Bに示されるように、冷却アーム134は、複合ベークモジュール120の冷却チャンバ142内に配置される。冷却チャンバ142及び/又は冷却アーム134は、処理チャンバ122内で熱処理又はベークされた基板に対して冷却プロセスを実行するように構成され得る。冷却プロセスを実行するために、冷却アーム134は、ベークプレート124の上面から基板を回収し、基板を冷却チャンバ142に輸送することができる。いくつかの実施形態(例えば、図10Aを参照)では、冷却アーム134は、冷却チャンバ142内の第1の位置(実線で示される)と処理チャンバ122内の第2の位置(破線で示される)との間で直線的に(例えば、X方向に)並行移動されて、ベークプレート124から基板を回収することができる。基板を回収する場合、冷却アーム134内に形成された複数のスロット136は、ベークプレート124の上面から基板を持ち上げるために使用されるリフトピン132を収容することができる。
【0088】
冷却は、様々な異なる方法で実行できる。いくつかの実施形態では、冷却アーム134は、ウェハの温度を下げるための冷却機構(図示せず)を含み得る。いくつかの実施形態では、冷却アームは、熱を奪うためにそれを通って流れるプロセス冷却水を有する。他の実施形態では、冷却は、アクティブな温度制御された(ペルチェ)冷却プレートを介して達成され得る。これらの冷却プレートは、独立したユニットとして提供されてもよい。
【0089】
冷却アーム134を使用して、ベークプレート124との間で基板を輸送することができる。複合ベークモジュール120に基板をロードする場合、例えば、冷却アーム134は、基板処理システムの処理アーム(例えば、図1及び3に示されるメインアーム機構22、又は図4A~4Cに示されるメインアーム機構55など)から基板を受け取ることができ、リフトピンが下げられてベークプレート124の上面に基板を配置する前に、基板をリフトピン132上に配置することができる。冷却プロセスを実行する場合、リフトピン132を持ち上げて、冷却アーム134がベークプレート124から熱処理された基板を回収し、基板を冷却チャンバ142に輸送することを可能にすることができる。複合ベークモジュール120から基板をアンロードする場合、冷却アーム134は、熱処理された基板及び/又は冷却された基板を基板処理システムの処理アーム(例えば、図1及び3に示されるメインアーム機構22、又は図4A~4Cに示されるメインアーム機構55など)に提供することができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、冷却アーム134は、図10Bに示されるように、線形ガイド138に結合され得、基板の回収及び輸送のために、冷却アームが直線方向(例えば、X方向)に移動できるようにする。いくつかの実施形態(図示せず)では、線形ガイド138は、複合ベークモジュール120の床に結合され得る。
【0091】
図10A~10Bに示される実施形態では、1つ以上の光学センサ50は、複合ベークモジュール120の天井に結合され、処理チャンバ122と冷却チャンバ142との間に配置され、その結果、光学センサから放出される光が基板面に対して公称方向(例えば、Z方向)に下方に向けられる。或いは、1つ以上の光ファイバ(図示せず)を、図10A~10Bに示される光学センサ50の代わりに、複合ベークモジュール120の天井に結合することができる。光ファイバが天井に結合されている場合、光ファイバは、光学センサと基板表面との間で光を伝送するために、離れて配置された光学センサのより小さなサブセットに通信可能に結合され得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、単一の光学センサ50(又は光ファイバ)が、複合ベークモジュール120の天井に結合され、基板回収軸51に沿って中心に置かれ得る。他の実施形態では、複数の光学センサ50(又は光ファイバ)を、複合ベークモジュール120の天井に結合することができる。複数の光学センサ50(又は光ファイバ)が含まれる場合、複数の光学センサ50は、基板回収軸51に沿って、及び/又は基板回収軸51に垂直な軸53に沿って配置され得る。或いは、複数の光学センサ50(又は光ファイバ)は、基板が処理チャンバ122と冷却チャンバ142との間で輸送されるとき、又は基板が冷却チャンバ142内に配置されている間に光学センサの視野(FOV)が基板面を捕捉する限り、実質的に任意の構成で配置され得る。
【0093】
図10A~10Bに示される実施形態では、スペクトルデータは、基板が処理されている間又は直後に基板から収集され得る。基板(ウェハWなど)が処理チャンバ122と冷却チャンバ142との間で輸送される場合、光学センサ50から放出された光は、基板の上面から反射され、光学センサ50によって収集される。反射光から取得されたスペクトルデータは、複合ベークモジュール120の天井に結合された光学センサの数に応じて、ラインスキャン(単一の光学センサが使用される場合)又はスペクトルデータのグリッド(複数の光学センサが使用される場合)として収集され得る。図6、7及び9に示される前の実施形態とは異なり、光学センサ50を複合ベークモジュール120の天井に結合することは、光学センサの視野(FOV)を増加させる。図4A~10Bに示される実施形態のそれぞれは、開示されるウェハ検査システムの1つ以上の光学センサ50からスペクトルデータを受信するコントローラ52を含む。コントローラ52は、一般に、光学センサ50から受信したスペクトルデータを分析して、限定するものではないが、膜厚(FT)及び限界寸法(CD)などの基板の1つ以上の特性を監視するように構成され得る。いくつかの実施形態では、例えば、コントローラ52は、1つ以上の分光計50から取得された広帯域スペクトルデータ、又はレーザベースのトランシーバ50によって収集されたより狭帯域のスペクトルデータを使用して、1つ以上の波長の反射率を測定することによって基板の表面に塗布される膜又は層の膜厚を決定することができる。多波長アプローチは、分光計50によって観測された層の屈折率の仮定値を使用して、理論的反射率と測定反射率の最小二乗フィッティングに基づくことができる。
【0094】
他の実施形態では、コントローラ52は、分光計50によって収集された広帯域スペクトルデータをゴールデンスペクトル又は平均スペクトルと比較することができ、そのため、比較結果(例えば、スペクトルの差)を波面検出又はコート欠陥検出に使用することができる。他の実施形態では、コントローラ52は、分光計又はレーザベースのトランシーバ50によって収集されたスペクトルデータを、基板上の1つ以上の場所から収集された追加の厚さ情報(例えば、従来の方法で取得された厚さ情報)と組み合わせて、スペクトル/波長を1つ以上の場所での厚さに関連付けることができる。
【0095】
本明細書に記載されているコントローラは、多種多様な方法で実施できることに留意されたい。一例では、図4A~10Bに示されるコントローラ52は、コンピュータであり得る。別の例では、コントローラ52は、本明細書に記載する機能を提供すべくプログラムされた1つ以上のプログラム可能な集積回路を含み得る。例えば、1つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央処理装置など)、プログラマブルロジックデバイス(例えば、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD))、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)及び/又は他のプログラム可能な集積回路をソフトウェア又は他のプログラミング命令でプログラムして、コントローラ52のための本明細書に記載された機能を実装できる。ソフトウェア又は他のプログラミング命令は、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、メモリストレージデバイス、フラッシュメモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、再プログラム可能なストレージデバイス、ハードドライブ、フロッピーディスク、DVD、CD-ROMなど)に格納することができ、ソフトウェア又は他のプログラミング命令は、プログラム可能な集積回路によって実行されると、プログラム可能な集積回路に本明細書で説明する処理、機能及び/又は能力を実行させることに更に留意されたい。他の変形形態も実施され得る。
【0096】
図11は、本明細書に記載の監視技術を実装する方法の一実施形態を示している。より具体的には、図11は、基板の1つ以上の特性を監視するために使用することができる方法200の一実施形態を示している。厳密には以下のようなものに限定されないが、図11に示される方法は、図1~3に示される基板処理システム1内、及び/又は、図5A~10Bに示される処理ユニット内で使用され得る。より具体的には、基板処理システムは、液体分配基板処理システムと、そのようなシステムの液体分配処理ユニット又はベーク処理ユニットであり得る。しかしながら、図11に示される方法は、単なる例示に過ぎず、追加の方法が、本明細書に記載される技術を利用できることが認識されよう。更に、記載されたステップは排他的であることを意図していないので、図11に示す方法に、追加の処理ステップを追加することができる。その上、ステップの順序は、異なる順序が生じる場合があり、且つ/又は様々なステップが組み合わされて若しくは同時に実施され得るので、図11に示す順序には限定されない。
【0097】
図11に示すように、方法200は、基板を基板処理システムの処理ユニットに移送し(ステップ210)、処理ユニット内で基板を処理し(ステップ220)、処理が完了すると基板を処理ユニットから出して移送する(ステップ230)。ステップ240において、方法200は、基板が処理ユニット内に配置されている間に(例えば、基板がステップ220で処理されている間に)、又は処理ユニットに移送して出し入れされるプロセス中に(ステップ210又は230中に)、基板からスペクトルデータを取得する。ステップ250において、方法200は、スペクトルデータを分析して、基板の1つ以上の特性を監視する。
【0098】
いくつかの実施形態では、基板が処理ユニットに移送して出し入れされるときに、スペクトルデータを(ステップ240で)取得することができる。一例では、スペクトルデータは、基板を処理ユニットに移して出し入れするために、基板処理システムの2つ以上の処理ユニットの間に配置されたメインアーム機構に結合されている、1つ以上の反射率計(例えば、分光計又はレーザベースのトランシーバ)、又は1つ以上の反射率計への入力(例えば、分光計/トランシーバへの入力)によって基板から取得され得る。別の例では、スペクトルデータは、処理ユニットに結合され、処理ユニットのロード/アンロード開口部の上に配置されている、1つ以上の反射率計(例えば、分光計又はレーザベースのトランシーバ)、又は1つ以上の反射率計への入力(例えば、分光計/トランシーバへの入力)によって基板から取得され得る。別の例では、スペクトルデータは、処理ユニット内に配置されている少なくとも1つのアームに結合されている、1つ以上の反射率計(例えば、分光計又はレーザベースのトランシーバ)、又は1つ以上の反射率計(例えば、分光計/トランシーバ)への入力によって基板から取得され得る。
【0099】
他の実施形態では、基板が処理ユニット内に配置されている間に、スペクトルデータを(ステップ240で)取得することができる。一例では、スペクトルデータは、処理ユニットの天井に結合されている1つ以上の反射率計(例えば、分光計又はレーザベースのトランシーバ)、又は1つ以上の反射率計への入力(例えば、分光計/トランシーバへの入力)によって基板から取得され得る。別の例では、スペクトルデータは、処理ユニット内に配置されている少なくとも1つのアームに結合されている、1つ以上の反射率計(例えば、分光計又はレーザベースのトランシーバ)、又は1つ以上の反射率計(例えば、分光計/トランシーバ)への入力によって基板から取得され得る。
【0100】
いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、基板が処理ユニット内で回転している間に、(ステップ240において)基板上の1つ以上の半径方向位置で取得することができる。いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、スペクトルデータを収集するために、基板の上面の上で、1つ以上の分光計又はレーザベースのトランシーバ、又は1つ以上の分光計/トランシーバへの入力を含むアームを動かすことによって、(ステップ240において)代替的又は追加的に取得され得る。いくつかの実施形態では、スペクトルデータは、(ステップ240において)基板が処理ユニット内のある処理チャンバから別の処理チャンバに移送されるときに取得され得る。
【0101】
上記のように、広範囲の光源及び光学センサハードウェアを利用して、本明細書に記載の技術を実行することができる。一例(キーエンスによる上記で説明されたレーザベースのトランシーバなど)では、光源及び光学センサは、1つの一体型ユニットに一緒に提供され得る。いくつかの実施形態では、一体型ユニットは、垂直又はほぼ垂直な、介在する光学素子を使用せずに基板から戻って受け取られる光を、基板に提供するために提供され得る。或いは、非垂直入射角を追加の光学素子と組み合わせて利用することができる。例えば、図12に示すように、光源及び光学センサは、トランシーバ1205として一体型ユニットとして提供される。図12に示すように、トランシーバ1205からの光は、非垂直入射角で基板(ウェハW)に向けられ、次に光学素子1210に向けられ、次に再び基板に戻され、次にトランシーバ1205によって受け取られる。一実施形態では、光学素子1210は鏡であり得る。更に別の実施形態では、垂直の入射光を提供するときに、追加の光学素子を使用することができる。したがって、図13に示すように、例えば、図13に示すように、光源及び光学センサは、トランシーバ1205として一体型ユニットとして提供される。図13に示すように、トランシーバ1205からの光は、最初に光学素子1210に向けられ、次に光学素子1210は、光を垂直の入射角で基板(ウェハW)に向け直し、次に光は基板から光学素子1210に戻り、次に光トランシーバ1205によって受け取られる。一実施形態では、光学素子1210は鏡であり得る。
【0102】
一体型ユニットとして形成される光源及び光学センサ(トランシーバ1205など)に関して、垂直及び他の入射角について少なくともいくつかの例が上に記載されているが、光源及び光学センサは、代替的に、近接して配置され得るか、或いは著しく離れて配置され得る別個のハードウェアとして形成され得ることが認識されよう。
【0103】
本明細書に開示される方法の実施形態は、液体分配ユニット、ベーキングユニット、又は複合ベークモジュールなどの処理ユニットで広範囲の基板が処理される前、最中、又は後に利用できることが認識されよう。基板は、基板のパターニングが望ましい任意の基板であり得る。例えば、一実施形態では、基板は、その上に1つ以上の半導体処理層(それら全てが一緒に基板を構成し得る)が形成された半導体基板であり得る。したがって、一実施形態では、基板は、多種多様な構造及び層をもたらす複数の半導体処理ステップが施された半導体基板であってもよく、それらの全てが基板処理技術において知られており、それらは基板の一部と考えることができる。例えば、一実施形態では、基板は、上に1つ以上の半導体処理層が形成された半導体ウェハであり得る。本明細書に開示される概念は、基板プロセスフローの任意の段階で利用することができるが、本明細書に記載の監視技術は、一般に、基板がコーティングプロセス、ベークプロセス、冷却プロセス、又は現像プロセスを受ける前、最中、又は後に実行され得る。
【0104】
本発明の更なる修正形態及び代替実施形態が、本明細書の記載を考慮すると当業者には明らかになるであろう。したがって、本明細書の記載は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実施する方法を当業者に教示する目的のためのものである。本明細書に示され且つ記載された本発明の形態及び方法は、現在好ましい実施形態として解釈されるべきであることを理解されたい。本明細書で例示及び記載されたものの代わりに等価な技術を使用することができ、また本発明の特定の特徴は、他の特徴の使用とは無関係に利用することができ、これらは、全て本発明の本明細書の記載の利益を享受した後に当業者に明らかになるであろう。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
【国際調査報告】