IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニーの特許一覧

特表2022-553203EUVマスク保護構造のためのエッチング組成物及び方法
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】EUVマスク保護構造のためのエッチング組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20221215BHJP
   G03F 1/24 20120101ALI20221215BHJP
   G03F 1/62 20120101ALI20221215BHJP
【FI】
H01L21/304 642Z
G03F1/24
G03F1/62
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522907
(86)(22)【出願日】2020-10-15
(85)【翻訳文提出日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 US2020055647
(87)【国際公開番号】W WO2021076676
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】62/916,280
(32)【優先日】2019-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517114182
【氏名又は名称】バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100202441
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 純
(72)【発明者】
【氏名】チャオ-シアン チェン
(72)【発明者】
【氏名】チュン-イー チャン
(72)【発明者】
【氏名】イー-チア リー
(72)【発明者】
【氏名】ウェン ダー リウ
【テーマコード(参考)】
2H195
5F157
【Fターム(参考)】
2H195BC34
2H195CA07
2H195CA15
5F157AA09
5F157AA49
5F157AA50
5F157AA62
5F157BE12
5F157BE43
5F157BE44
5F157BE45
5F157BE46
5F157BE48
(57)【要約】
EUVマスクの金属含有層又はペリクルの層の一部分を除去するための組成物及び方法が提供される。組成物は、水、1種又は2種以上の酸化剤、及び1種又は2種以上の酸を含む。方法は、シリコン基板上に、少なくとも1層が金属含有層を含む1又は複数の層を形成すること、及び金属含有層を、開示され、請求項に記載される主題の組成物と接触させることによって、金属含有層を除去すること、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)水;
(ii)1種又は2種以上の酸化剤;及び
(iii)1種又は2種以上の酸、
を含む組成物。
【請求項2】
(i)水;
(ii)1種又は2種以上の酸化剤;及び
(iii)1種又は2種以上の酸、
から本質的に成る組成物。
【請求項3】
(i)水;
(ii)1種又は2種以上の酸化剤;及び
(iii)1種又は2種以上の酸、
から成る組成物。
【請求項4】
(iv)1種又は2種以上のハロゲンイオン源をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
(v)1種又は2種以上のキレート剤をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
(iv)1種又は2種以上のハロゲンイオン源及び(v)1種又は2種以上のキレート剤をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記1種又は2種以上の酸が、ハロゲンイオン源を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、ペルオキソ一硫酸塩、過ホウ酸塩、過塩素酸塩、過塩素酸、過酢酸アニオン、硫酸、過ヨウ素酸塩、過硫酸塩、過マンガン酸塩、クロム酸塩、二クロム酸塩、ベンゾキノン、硝酸、及びアミン-N-オキシドのうちの1種又は2種以上を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、過硫酸アンモニウム(APS)、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノン、ニトロシル硫酸、及びピリジンN-オキシド、4-メチルモルホリンN-オキシドのうちの1種又は2種以上を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
前記1種又は2種以上の酸が、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸、4-メチルベンゼンスルホン酸などのアルキルベンジルスルホン酸、臭化水素酸、クエン酸、マロン酸、フッ化水素酸、酢酸、リン酸、及びヨウ化水素酸のうちの1種又は2種以上を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、硝酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、硝酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、硝酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.1質量%~およそ1.0質量%の純粋硝酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.1質量%~およそ1.0質量%の純粋硝酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.1質量%~およそ1.0質量%の純粋硝酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.9質量%の純粋硝酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.9質量%の純粋硝酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.6質量%の純粋硝酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.6質量%の純粋硝酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項22】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.6質量%の純粋硝酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項23】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項24】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項25】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項26】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.01質量%の2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項27】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.01質量%の2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項28】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ0.01質量%の2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項29】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、過硫酸アンモニウムを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項30】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、過硫酸アンモニウムから本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項31】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、過硫酸アンモニウムから成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項32】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ1.0質量%の過硫酸アンモニウムを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項33】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ1.0質量%の過硫酸アンモニウムから本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項34】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ1.0質量%の過硫酸アンモニウムから成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項35】
前記組成物中の純粋酸の合計質量%が、およそ15質量%~およそ50質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項36】
前記組成物中の純粋酸の合計質量%が、およそ30質量%~およそ45質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項37】
前記組成物中の純粋酸の合計質量%が、およそ35質量%~およそ45質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項38】
前記組成物中の純粋酸の合計質量%が、およそ30質量%~およそ40質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項39】
前記組成物中の純粋酸の合計質量%が、およそ35質量%~およそ40質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項40】
前記組成物中の純粋酸の合計質量%が、およそ40質量%~およそ45質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項41】
前記1種又は2種以上の酸が、硫酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項42】
前記1種又は2種以上の酸が、硫酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項43】
前記1種又は2種以上の酸が、硫酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項44】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ38.8質量%の純粋硫酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項45】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ38.8質量%の純粋硫酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項46】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ38.8質量%の純粋硫酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項47】
前記1種又は2種以上の酸が、塩酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項48】
前記1種又は2種以上の酸が、塩酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項49】
前記1種又は2種以上の酸が、塩酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項50】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ4.725質量%の純粋塩酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項51】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ4.725質量%の塩酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項52】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ4.725質量%の塩酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項53】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ3.5質量%の純粋塩酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項54】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ3.5質量%の塩酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項55】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ3.5質量%の塩酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項56】
前記1種又は2種以上の酸が、硫酸及び塩酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項57】
前記1種又は2種以上の酸が、硫酸及び塩酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項58】
前記1種又は2種以上の酸が、硫酸及び塩酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項59】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ4.725質量%の純粋塩酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項60】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ4.725質量%の純粋塩酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項61】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ4.725質量%の純粋塩酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項62】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ3.5質量%の純粋塩酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項63】
前記1種又は2種以上の酸化剤が、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ3.5質量%の純粋塩酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項64】
前記1種又は2種以上の酸が、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ3.5質量%の純粋塩酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項65】
水、硫酸、及び硝酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項66】
水、硫酸、及び硝酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項67】
水、硫酸、及び硝酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項68】
水、およそ33.5質量%~およそ50質量%の純粋硫酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項69】
水、およそ33.5質量%~およそ50質量%の純粋硫酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項70】
水、およそ33.5質量%~およそ50質量%の純粋硫酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から成る、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項71】
水、塩酸、及び硝酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項72】
水、塩酸、及び硝酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項73】
水、塩酸、及び硝酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項74】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項75】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項76】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項77】
水、塩酸、硝酸、及びメタンスルホン酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項78】
水、塩酸、硝酸、及びメタンスルホン酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項79】
水、塩酸、硝酸、及びメタンスルホン酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項80】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、及びおよそ40質量%のメタンスルホン酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項81】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、及びおよそ40質量%のメタンスルホン酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項82】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、及びおよそ40質量%のメタンスルホン酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項83】
水、塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項84】
水、塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項85】
水、塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項86】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項87】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項88】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項89】
水、塩酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項90】
水、塩酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項91】
水、塩酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項92】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項93】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項94】
水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項95】
水、硫酸、塩酸、及び硝酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項96】
水、硫酸、塩酸、及び硝酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項97】
水、硫酸、塩酸、及び硝酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項98】
水、並びに合わせておよそ40質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項99】
水、並びに合わせておよそ40質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項100】
水、並びに合わせておよそ40質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項101】
水、並びに合わせておよそ43質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項102】
水、並びに合わせておよそ43質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項103】
水、並びに合わせておよそ43質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項104】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項105】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項106】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項107】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項108】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項109】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項110】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項111】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項112】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項113】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項114】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項115】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項116】
水、硫酸、塩酸、硝酸、及び塩化アンモニウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項117】
水、硫酸、塩酸、硝酸、及び塩化アンモニウムから本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項118】
水、硫酸、塩酸、硝酸、及び塩化アンモニウムから成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項119】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項120】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムから本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項121】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムから成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項122】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.9質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項123】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.9質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムから本質的に成る、請求項2に記載の組成物。
【請求項124】
水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.9質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムから成る、請求項3に記載の組成物。
【請求項125】
前記1種又は2種以上のハロゲンイオン源が、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、塩化水素、フッ化水素酸、塩酸、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、及びヨウ化アンモニウムのうちの1種又は2種以上を含む、請求項4又は6に記載の組成物。
【請求項126】
前記1種又は2種以上のハロゲンイオン源が、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、塩化水素、フッ化水素酸、塩酸、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、及びヨウ化アンモニウムのうちの1種又は2種以上から本質的に成る、請求項4又は6に記載の組成物。
【請求項127】
前記1種又は2種以上のハロゲンイオン源が、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、塩化水素、フッ化水素酸、塩酸、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、及びヨウ化アンモニウムのうちの1種又は2種以上から成る、請求項4又は6に記載の組成物。
【請求項128】
前記1種又は2種以上のハロゲンイオン源が、およそ2質量%の塩化アンモニウムを含む、請求項4又は6に記載の組成物。
【請求項129】
前記1種又は2種以上のハロゲンイオン源が、およそ2質量%の塩化アンモニウムから本質的に成る、請求項4又は6に記載の組成物。
【請求項130】
前記1種又は2種以上のハロゲンイオン源が、およそ2質量%の塩化アンモニウムから成る、請求項4又は6に記載の組成物。
【請求項131】
およそ200以上のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項132】
およそ300以上のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項133】
およそ400以上のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項134】
およそ500以上のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項135】
およそ600以上のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項136】
およそ200~およそ700のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項137】
およそ300~およそ700のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項138】
およそ400~およそ700のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項139】
およそ500~およそ700のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項140】
およそ600~およそ700のNiエッチング速度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項141】
およそ2mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項142】
およそ3mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項143】
およそ4mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項144】
およそ5mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項145】
およそ6mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項146】
およそ7mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項147】
およそ8mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項148】
およそ9mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項149】
およそ10mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項150】
およそ11mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項151】
およそ2mg/100ml以上~およそ11mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項152】
およそ5mg/100ml以上~およそ10mg/100ml以上のFe溶解度を有する、請求項1~130のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項153】
a.シリコン基板上に、少なくとも1層はNi含有層を含む1又は複数の層を形成すること、及び
b.前記Ni含有層を請求項1~152のいずれか1項に記載の組成物と接触させることによって、前記Ni含有層を除去すること、
を含む、半導体ウェハ上に半導体デバイスを製造するための方法。
【請求項154】
a.基板、EUVマスク、及び金属含有EUVマスク保護構造を備えた半導体デバイスを提供する工程、
b.前記半導体デバイスをEUV放射線に露光する工程、及び
c.前記半導体デバイスを請求項1~152のいずれか1項に記載の組成物と接触させることによって、前記金属含有EUVマスク保護構造を除去する工程、
を含む、ペリクル構造の金属含有層を除去する方法。
【請求項155】
前記金属含有EUVマスク保護構造を除去する前に、前記半導体デバイスの少なくとも一部分に対して選択的ドライエッチングプロセスを実施する工程をさらに含む、請求項153に記載の方法。
【請求項156】
前記金属含有EUVマスク保護構造が、ニッケルを含む、請求項154に記載の方法。
【請求項157】
前記金属含有EUVマスク保護構造が、金属含有放熱層を備える、請求項4に記載の方法。
【請求項158】
前記金属含有EUVマスク保護構造が、金属含有連結層を備える、請求項154に記載の方法。
【請求項159】
前記金属含有EUVマスク保護構造が、原子層堆積(ALD)、eビーム蒸着、化学蒸着(CVD)、又は電気めっきによって堆積された1種又は2種以上の金属を含む、請求項154に記載の方法。
【請求項160】
前記半導体デバイスが、(i)前記基板と前記EUVマスクとの間に又は(ii)前記EUVマスク保護構造の一部として、犠牲層、絶縁層、パッシベーション層、low-k層、金属含有層、又はバリア層のうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項154に記載の方法。
【請求項161】
前記金属含有EUVマスク保護構造が、犠牲層、絶縁層、パッシベーション層、グラフェン層、EUV透過層、連結層、及び放熱層のうちの少なくとも1つを備える、請求項154に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
【0002】
開示され、請求項に記載される主題は、極端紫外線(EUV)リソグラフィ技術に関し、より詳細には、半導体デバイス上の、金属含有マスク保護構造を含む半導体構造を製造するための組成物及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術
【0004】
半導体デバイスの回路の限界寸法(CD)がますます小さくなっているために、微細なパターンをウェハ上に転写する際に必要とされる必須の解像度を実現するためにArF露光装置を用いる場合の物理的限界に到達してしまった。したがって、より微細なパターンをウェハ上に転写する目的で、EUVリソグラフィ技術が開発された。EUVリソグラフィ技術は、次世代技術と見なされており、限界寸法が32nm以下であるよりスリムでより高速のマイクロチップを、約13.5nmの露光波長であるEUV光を用いることによって製造するために用いられる。
【0005】
いくつかの実施形態では、EUVリソグラフィ技術は、非常に短波長の光を用いることから、回路パターンがウェハ上に転写されるべきマスクは、好ましくはマスクパターンが設けられ、マスクパターンは、光透過型構造ではなく、好ましくは光反射型構造を有する
。EUVリソグラフィプロセスに用いられるマスクは、石英などの熱膨張係数(LTE)の低い基材上にMo/Si層の多層構造を有する光反射層、及び光反射層上に形成された、光反射層の面を部分的に露出させる光吸収層、を含むことが多い。
【0006】
粒子などの汚染源からEUVリソグラフィプロセスで用いられるEUVマスクの面を保護する目的で、ペリクル又は保護層又は保護構造が設けられる場合が多い。しかし、数ある理由の中でも、ポリマーを用いて適切なペリクル膜を製造することが困難であることから、EUVリソグラフィの要求を満たすようなペリクルの製造は難しい。特に、炭素-フッ素(C-F)系ポリマーがEUV光を吸収することは良く知られているため、C-F系ポリマーをペリクル膜として用いることは困難である。したがって、EUV光に対して高い透過率を有する材料が、ペリクル膜の適切な候補として提案されてきた。例えば、以下のペリクル製造方法が用いられ得る。ニッケル(Ni)などの金属層又は金属ワイヤメッシュが、電気メッキによって形成され、この層又はメッシュが、ポリマーフィルム上に載せられる。続いて、シリコン(Si)が堆積されて、シリコン膜層が形成される。続いて、ポリマーフィルムが除去され、その結果、シリコン膜層は、メッシュに付着した状態で残る。ポリマーフィルムは、犠牲層である。
【0007】
加えて、EUVリソグラフィのためのペリクルの場合、高いEUV透過性を有する材料の薄膜が必要であるが、薄膜が用いられる場合、繰り返し使用することによって膜が変形し、壊れてしまうという問題が生ずる。この問題を解決するために、支持構造が薄膜に付与されたペリクル構造が提案されている。支持構造は、高い透過率及び高い機械的強度を有する必要がある。
【0008】
例えば、韓国特許第1552940(B1)号明細書(韓国特許出願公開第20130157275(A)号明細書、出願人:Samsung Electronics Co.,Ltd.)には、極端紫外線リソグラフィ用のペリクルフィルムと共に、高い引張強度を有する一方で高いEUV透過性を有するグラファイト含有薄フィルムを製造するための方法が開示されている。
【0009】
連結層(linking layer)、多結晶構造のグラフェン層、及び/又はいくつかの実施形態では連結層上に存在し得る放熱層などの代替層又は追加層を含むEUVマスク保護構造が知られている。国際公開第2017183941(A1)号明細書に開示される1つの実施形態では、EUVペリクルは、透過層、EUV透過層上のグラフェン層(グラフェン層)、グラフェン層の欠陥(欠陥上に連結材料を提供して連結パターンを形成、及び連結パターン上の放熱層、並びに犠牲層、絶縁層、パッシベーション層、例えばシリコン層、酸化ケイ素(絶縁)層、又は窒化ケイ素(パッシベーション)層などの1又は複数の他の層を含む。しかし、非常に優れた機械的強度、非常に優れた熱安定性、EUVに対する非常に優れた透過性、及び/又は水素に対する非常に優れた耐化学薬品性を有するEUVペリクル(マスク保護構造)及び他の構造を開発する試みが継続されている。
【0010】
新規なEUVマスク及びマスク保護構造の開発と共に、EUV露光及び/又は1若しくは複数のエッチング工程の後に1又は複数の層の材料並びに関連する残渣を除去するためのウェット組成物が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
開示され、請求項に記載される主題は、高い除去速度を有する金属エッチング組成物及び方法を提供するものである。このエッチング組成物はまた、半導体基板上の窒化ケイ素(Si)及び酸化ケイ素(SiO)及び他の材料との良好な適合性ももたらす。
【課題を解決するための手段】
【0012】
1つの実施形態では、開示され、請求項に記載される主題は、
(i)水;
(ii)1種又は2種以上の酸化剤;及び
(iii)1種又は2種以上の酸、
を含む組成物に関し、組成物は、金属含有層の除去を、その金属含有層のみを含む又は1若しくは複数の追加の材料層をさらに含むEUVマスク保護構造中で行うように設計される。したがって、いくつかの実施形態では、金属含有層を除去するための組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、及び(iii)1種又は2種以上の酸を含んでよい、これらから本質的に成っていてよい、又は別の選択肢として、これらから成っていてもよい。
【0013】
別の実施形態では、組成物はさらに、(iv)ハロゲンイオン源を含む。したがって、いくつかの実施形態では、金属含有層を除去するための組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(iv)ハロゲンイオン源を含んでよい、これらから本質的に成っていてよい、又は別の選択肢として、これらから成っていてもよい。
【0014】
別の実施形態では、組成物はさらに、(v)キレート剤を含む。したがって、いくつかの実施形態では、金属含有層を除去するための組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(v)キレート剤を含んでよい、これらから本質的に成っていてよい、又は別の選択肢として、これらから成っていてもよい。
【0015】
別の実施形態では、組成物はさらに、(iv)ハロゲンイオン源及び(v)キレート剤を含む。したがって、いくつかの実施形態では、金属含有層を除去するための組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、(iv)ハロゲンイオン源、及び(v)キレート剤を含んでよい、これらから本質的に成っていてよい、又は別の選択肢として、これらから成っていてもよい。
【0016】
別の実施形態では、1種又は2種以上の酸化剤(ii)は、ペルオキソ一硫酸塩、過ホウ酸塩、過塩素酸塩、過塩素酸、過酢酸アニオン、硫酸、過ヨウ素酸塩、過硫酸塩、過マンガン酸塩、クロム酸塩、二クロム酸塩、ベンゾキノン、硝酸、及びアミン-N-オキシドのうちの1種又は2種以上を含む。この実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤(ii)は、過硫酸アンモニウム(APS)、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノン、ニトロシル硫酸、及びピリジンN-オキシド、4-メチルモルホリンN-オキシドのうちの1種又は2種以上である。
【0017】
別の実施形態では、1種又は2種以上の酸(iii)は、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸、4-メチルベンゼンスルホン酸などのアルキルベンジルスルホン酸、臭化水素酸、クエン酸、マロン酸、フッ化水素酸、酢酸、リン酸、及びヨウ化水素酸のうちの1種又は2種以上を含む。
【0018】
別の態様では、開示され、請求項に記載される主題は:
a.シリコン基板上に、少なくとも1層はNi含有層を含む1又は複数の層を形成する工程、及び
b.Ni含有層を、開示され、請求項に記載される主題の組成物のうちの少なくとも1つと接触させることによって、上記Ni含有層を除去する工程、
を含む、半導体デバイスを製造するための方法に関する。
【0019】
別の態様では、開示され、請求項に記載される主題は:
a.基板及びEUVマスク及び金属含有EUVマスク保護構造を含む半導体デバイスを提供する工程、
b.半導体デバイスをEUV放射線に露光する工程、及び
c.半導体デバイスを、開示され、請求項に記載される主題の組成物のうちの少なくとも1つと接触させることによって、金属含有EUVマスク保護構造を除去する工程、
を含む、ペリクル構造の金属含有層を除去する方法に関する。本実施形態のさらなる態様では、方法は、以下の追加工程:
d.上記金属含有EUVマスク保護構造を、原子層堆積(ALD)、eビーム蒸着、化学蒸着、又は電気めっきを介して、上記半導体デバイス上に堆積する工程、
e.除去工程cの前に、半導体デバイスの少なくとも一部分に対して選択的ドライエッチングプロセスを実施する工程、
のうちの1又は複数を含む。
【0020】
ペリクル構造の金属含有層を除去するための実施形態のさらなる態様では、金属含有EUVマスク保護構造は、ニッケルを含む。別の態様では、金属含有EUVマスク保護構造は、金属含有放熱層を含む。別の態様では、金属含有EUVマスク保護構造は、金属含有連結層を含む。別の態様では、半導体デバイスはさらに、基板とEUVマスクとの間に、又はEUVマスク保護構造の一部として、犠牲層、絶縁層、パッシベーション層、low-k層、金属含有層、及びバリア層から選択される少なくとも1つの層を含む。別の態様では、EUVマスク保護構造は、犠牲層、絶縁層、パッシベーション層、グラフェン層、EUV透過層、連結層、及び放熱層から選択される少なくとも1つの層を含む。
【0021】
別の態様では、開示され、請求項に記載される主題は、開示され、請求項に記載される主題の組成物のうちの少なくとも1つを、金属含有EUVマスク保護構造を含む上述の半導体デバイスと合わせて含むシステムに関する。
【0022】
開示され、請求項に記載される主題の組成物、方法、及びシステムは、高い除去速度、及び半導体デバイスの材料との良好な適合性をもたらす。例えば、金属エッチング液組成物は、300Å/分よりも高いNiエッチング速度、並びにSi及びSiOとの良好な適合性を有する。加えて、開示され、請求項に記載される主題の組成物、方法、及びシステムは、金属酸化物の高い溶解度をもたらす。
【発明を実施するための形態】
【0023】
国際公開第2017183941(A1)号明細書及び米国特許第8535545号明細書などを含め、刊行物、特許出願、及び特許を含む本明細書で引用されるすべての参考文献は、各参考文献が個々に及び具体的に参照により援用されると示され、その全内容が本明細書に示されているかのごとく、参照により本明細書に援用される。
【0024】
開示され、請求項に記載される主題を記載する文脈における(特に以下の請求項の文脈における)「1つの(a)」及び「1つの(an)」及び「その(the)」の用語及び類似の指示語の使用は、本明細書で特に断りのない限り、又は文脈から明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方を包含するものと解釈されたい。「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、及び「含有する(containing)」の用語は、特に断りのない限り、非限定的用語として解釈されたい(すなわち、「含むが限定されない」を意味する)。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において特に断りのない限り、その範囲内に含まれる各別々の値を個別に言及する簡潔な方法として用いることを単に意図するものであり、各別々の値は、本明細書においてそれが個別に列挙されているかのごとく、本明細書に組み入れられる。本明細書で述べるすべての方法は、本明細書において特に断りのない限り、又は文脈から明らかに矛盾しない限り、適切ないかなる順序で行われてもよい。本明細書で提供されるあらゆる例又は例示的言語(例:「など」)の使用は、開示され、請求項に記載される主題を単により明らかとすることを意図するものであり、特に請求項に記載のない限り、開示され、請求項に記載される主題の範囲に制限を加えるものではない。本明細書中の言語は、請求されないいかなる要素についても、開示され、請求項に記載される主題の実践に必須であると示すものとして解釈されるべきではない。本明細書及び請求項における「備える」又は「含む」の用語の使用は、範囲のより狭い言語である「から本質的に成る」及び「から成る」を含む。
【0025】
列挙される成分「から本質的に成る」組成物では、そのような成分は、合計で組成物の100質量%となってよく、又は合計で100質量%未満となってもよい。成分が合計で100質量%未満となる場合、そのような組成物は、いくつかの少量の必須ではない汚染物又は不純物を含み得る。例えば、1つのそのような実施形態では、エッチング組成物は、2質量%以下の不純物を含有し得る。別の実施形態では、エッチング組成物は、1質量%以下の不純物を含有し得る。さらなる実施形態では、エッチング組成物は、0.05質量%以下の不純物を含有し得る。他のそのような実施形態では、構成要素は、少なくとも90質量%、より好ましくは少なくとも95質量%、より好ましくは少なくとも99質量%、より好ましくは少なくとも99.5質量%、最も好ましくは少なくとも99.9質量%を形成してよく、エッチング組成物の性能に実質的に影響を与えない他の構成要素を含んでもよい。これとは異なって、著しい量の必須ではない不純物成分が存在するわけではない場合は、すべての必須構成成分の組み合わせが、本質的に合計で100質量%となるものと理解される。
【0026】
開示され、請求項に記載される主題の実施形態が、開示され、請求項に記載される主題を実施するための本発明者らに公知の最良の形態を含めて本明細書で記載される。これらの実施形態の変型例は、当業者であれば、上述の記載を読むことで明らかとなるであろう。本発明者らは、当業者がそのような変型例を必要に応じて用いるものと考えており、本発明者らは、開示され、請求項に記載される主題が、本明細書で具体的に記載される内容とは異なって実践されることも意図している。したがって、開示され、請求項に記載される主題は、適用可能な法令によって許容される場合、添付の請求項に記載される主題のすべての改変及び均等物を含む。さらに、上述の要素のそのすべての考え得る変型例での何れの組み合わせも、本明細書において特に断りのない限り、又は文脈から明らかに矛盾しない限り、開示され、請求項に記載される主題に包含される。
【0027】
マイクロ電子デバイス上に材料として堆積された場合の「シリコン」の用語は、ポリシリコンを含むとして理解される。
【0028】
参照を容易とするために、「マイクロ電子デバイス」又は「半導体デバイス」は、集積回路、メモリ、及び他の電子構造が上に製造された半導体ウェハ、並びにフラットパネルディスプレイ、相変化メモリデバイス、ソーラーパネル及びソーラー基板を含む他の製品、光起電装置、及びマイクロ電子用途、集積回路用途、又はコンピュータチップ用途での使用のために製造されたマイクロ電気機械システム(MEMS)に相当する。ソーラー基板としては、限定されるものではないが、シリコン、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコン、CdTe、セレン化銅インジウム、硫化銅インジウム、及びガリウム上のヒ化ガリウムが挙げられる。ソーラー基板は、ドープされていても、又はドープされていなくてもよい。「マイクロ電子デバイス」又は「半導体デバイス」の用語は、限定することを意図するものでは決してなく、最終的にマイクロ電子デバイス又はマイクロ電子アセンブリとなるいかなる基板も含む。
【0029】
本明細書で定められる場合、「low-k誘電材料」は、層状マイクロ電子デバイスの誘電材料として用いられる、約3.5未満の誘電率を有する何れの材料にも相当する。好ましくは、low-k誘電材料としては、ケイ素含有有機ポリマー、ケイ素含有ハイブリッド有機/無機材料、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、二酸化ケイ素、及び炭素ドープ酸化物(CDO)ガラスなどの低極性材料が挙げられる。low-k誘電材料が、様々な密度及び様々な多孔度を有し得ることは理解されたい。
【0030】
本明細書で定められる場合、「バリア材料」の用語は、銅配線を例とする金属線をシールして、銅を例とする上記金属の誘電材料中への拡散を最小限に抑えるために本技術分野で用いられる何れの材料にも相当する。好ましいバリア層材料としては、タンタル、チタン、ルテニウム、ハフニウム、及び他の耐熱性金属、並びにこれらの窒化物及びケイ化物が挙げられる。
【0031】
「実質的に含まない」は、本明細書において、0.001質量%未満として定められる。「実質的に含まない」はまた、0.000質量%も含む。「含まない」の用語は、0.000質量%を意味する。
【0032】
本明細書で用いられる場合、「約」又は「およそ」は、記載した値の±5%以内に相当することを意図している。
【0033】
組成物の具体的な成分が、下限ゼロを含む質量パーセント(又は「質量%」)の範囲を参照して考察されるようなすべての組成物では、そのような成分は、組成物の様々な具体的実施形態において存在しても又は存在していなくてもよいこと、及びそのような成分が存在する場合においては、その成分は、そのような成分が用いられる組成物の総質量に基づいて、低くは0.001質量パーセントの濃度で存在し得ることは理解される。成分のすべてのパーセントは、質量パーセントであり、組成物の総質量、すなわち100%に基づいていることには留意されたい。「1又は複数の」又は「少なくとも1つ」のいかなる言及も、「2つ以上」及び「3つ以上」などを含む。
【0034】
該当する場合、すべての質量パーセントは、特に断りのない限り、組成物に添加される際にその質量パーセント分が存在している水溶液を質量パーセント分に含んでいないという意味の「純粋(neat)」である。本明細書で用いられる場合、例えば、「純粋」は、未希釈の酸又は他の材料の質量%量を意味する(すなわち、85%のリン酸100gを含めることは、85gの酸と15gの希釈剤とに相当する)。
【0035】
さらに、質量%に関して本明細書に記載の組成物に言及する場合、不純物などの必須ではない成分を含むすべての成分の質量%が合計で100質量%を超えることがないことは理解される。列挙される成分「から本質的に成る」組成物では、そのような成分は、合計で組成物の100質量%となってよく、又は合計で100質量%未満となってもよい。成分が合計で100質量%未満となる場合、そのような組成物は、いくつかの少量の必須ではない汚染物又は不純物を含み得る。例えば、1つのそのような実施形態では、配合物は、2質量%以下の不純物を含有し得る。別の実施形態では、配合物は、1質量%以下の不純物を含有し得る。さらなる実施形態では、配合物は、0.05質量%以下の不純物を含有し得る。他のそのような実施形態では、構成成分は、少なくとも90質量%、より好ましくは少なくとも95質量%、より好ましくは少なくとも99質量%、より好ましくは少なくとも99.5質量%、最も好ましくは少なくとも99.9質量%を形成してよく、ウェットエッチング液の性能に実質的に影響を与えない他の構成要素を含んでもよい。これとは異なって、著しい量の必須ではない不純物成分が存在するわけではない場合は、すべての必須構成成分の組成が、本質的に合計で100質量%となるものと理解される。
【0036】
本明細書で用いられる見出しは、限定することを意図するものではなく、それらは、単に構成上の目的で含まれるものである。
【0037】
組成物
【0038】
上述のように、開示され、請求項に記載される主題の1つの態様は、金属エッチング組成物及び高い除去速度を有する方法を提供するものである。このエッチング組成物はまた、半導体基板上の窒化ケイ素(Si)及び酸化ケイ素(SiO)及び他の材料との良好な適合性ももたらす。
【0039】
1つの実施形態では、開示され、請求項に記載される主題は、
(i)水;
(ii)1種又は2種以上の酸化剤;及び
(iii)1種又は2種以上の酸、
を含む組成物に関し、組成物は、金属含有層の除去を、その金属含有層のみを含む又は1若しくは複数の追加の材料層をさらに含むEUVマスク保護構造中で行うように設計される。したがって、いくつかの実施形態では、金属含有層を除去するための組成物は、以下で述べるように、水、少なくとも1つの酸化剤、及び少なくとも1つの酸を含んでよい、これらから本質的に成っていてよい、又は別の選択肢として、これらから成っていてもよい。
【0040】
他の実施形態では、組成物はさらに、(iv)ハロゲンイオン源を含む。したがって、以下でより詳細に述べるように、いくつかの実施形態では、金属含有層を除去するための組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(iv)ハロゲンイオン源を含んでよい、これらから本質的に成っていてよい、又は別の選択肢として、これらから成っていてもよい。
【0041】
他の実施形態では、組成物はさらに、(v)キレート剤を含む。したがって、以下でより詳細に述べるように、いくつかの実施形態では、金属含有層を除去するための組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(v)キレート剤を含んでよい、これらから本質的に成っていてよい、又は別の選択肢として、これらから成っていてもよい。
【0042】
他の実施形態では、組成物はさらに、(iv)ハロゲンイオン源及び(v)キレート剤を含む。したがって、以下でより詳細に述べるように、いくつかの実施形態では、金属含有層を除去するための組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、(iv)ハロゲンイオン源、及び(v)キレート剤を含んでよい、これらから本質的に成っていてよい、又は別の選択肢として、これらから成っていてもよい。
【0043】
1つの実施形態では、組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、及び(iii)1種又は2種以上の酸を、様々な濃度で含む。
【0044】
さらなる実施形態では、組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(iv)ハロゲンイオン源を、様々な濃度で含む。
【0045】
さらなる実施形態では、組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(v)キレート剤を、様々な濃度で含む。
【0046】
さらなる実施形態では、組成物は、(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、(iv)ハロゲンイオン源、及び(v)キレート剤を、様々な濃度で含む。
【0047】
1つの実施形態では、組成物は、様々な濃度の(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、及び(iii)1種又は2種以上の酸から本質的に成る。そのような実施形態では、(i)、(ii)、及び(iii)を合わせた量は、100質量%ではなく、組成物の効果を実質的に変化させない他の構成要素(例:追加の溶媒、一般的な添加剤、及び/又は不純物)を含み得る。
【0048】
さらなる実施形態では、組成物は、様々な濃度の(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(iv)ハロゲンイオン源から本質的に成る。そのような実施形態では、(i)、(ii)、(iii)、及び(iv)を合わせた量は、100質量%ではなく、組成物の効果を実質的に変化させない他の構成要素(例:追加の溶媒、一般的な添加剤、及び/又は不純物)を含み得る。
【0049】
さらなる実施形態では、組成物は、様々な濃度の(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(v)キレート剤から本質的に成る。そのような実施形態では、(i)、(ii)、(iii)、及び(v)を合わせた量は、100質量%ではなく、組成物の効果を実質的に変化させない他の構成要素(例:追加の溶媒、一般的な添加剤、及び/又は不純物)を含み得る。
【0050】
さらなる実施形態では、組成物は、様々な濃度の(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、(iv)ハロゲンイオン源、及び(v)キレート剤から本質的に成る。そのような実施形態では、(i)、(ii)、(iii)、(iv)、及び(v)を合わせた量は、100質量%ではなく、組成物の効果を実質的に変化させない他の構成要素(例:追加の溶媒、一般的な添加剤、及び/又は不純物)を含み得る。
【0051】
さらなる実施形態では、組成物は、様々な濃度の(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、及び(iii)1種又は2種以上の酸から成る。そのような実施形態では、(i)、(ii)、及び(iii)を合わせた量は、およそ100質量%に等しいが、組成物の効果を実質的に変化させないような少量で存在する他の少量及び/又は微量の不純物を含んでいてもよい。例えば、1つのそのような実施形態では、組成物は、2質量%以下の不純物を含有し得る。別の実施形態では、組成物は、1質量%以下の不純物を含有し得る。さらなる実施形態では、組成物は、0.05質量%以下の不純物を含有し得る。
【0052】
さらなる実施形態では、組成物は、様々な濃度の(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(iv)ハロゲンイオン源から成る。そのような実施形態では、(i)、(ii)、(iii)、及び(iv)を合わせた量は、およそ100質量%に等しいが、組成物の効果を実質的に変化させないような少量で存在する他の少量及び/又は微量の不純物を含んでいてもよい。例えば、1つのそのような実施形態では、組成物は、2質量%以下の不純物を含有し得る。別の実施形態では、組成物は、1質量%以下の不純物を含有し得る。さらなる実施形態では、組成物は、0.05質量%以下の不純物を含有し得る。
【0053】
さらなる実施形態では、組成物は、様々な濃度の(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、及び(v)キレート剤から成る。そのような実施形態では、(i)、(ii)、(iii)、及び(v)を合わせた量は、およそ100質量%に等しいが、組成物の効果を実質的に変化させないような少量で存在する他の少量及び/又は微量の不純物を含んでいてもよい。例えば、1つのそのような実施形態では、組成物は、2質量%以下の不純物を含有し得る。別の実施形態では、組成物は、1質量%以下の不純物を含有し得る。さらなる実施形態では、組成物は、0.05質量%以下の不純物を含有し得る。
【0054】
さらなる実施形態では、組成物は、様々な濃度の(i)水、(ii)1種又は2種以上の酸化剤、(iii)1種又は2種以上の酸、(iv)ハロゲンイオン源、及び(v)キレート剤から成る。そのような実施形態では、(i)、(ii)、(iii)、(iv)、及び(v)を合わせた量は、およそ100質量%に等しいが、組成物の効果を実質的に変化させないような少量で存在する他の少量及び/又は微量の不純物を含んでいてもよい。例えば、1つのそのような実施形態では、組成物は、2質量%以下の不純物を含有し得る。別の実施形態では、組成物は、1質量%以下の不純物を含有し得る。さらなる実施形態では、組成物は、0.05質量%以下の不純物を含有し得る。
【0055】
(i)水
【0056】
開示され、請求項に記載される主題のエッチング組成物は、水性であり、したがって水を含む。開示され、請求項に記載される主題において、水は、例えば、残渣の1種又は2種以上の固体成分を溶解するため、成分のキャリアとして、Niを例とする金属の除去の補助剤として、組成物の粘度調整剤として、及び希釈剤としてなど、様々に機能する。好ましくは、エッチング組成物に用いられる水は、脱イオン(DI)水である。水は、組成物に直接添加されてもよく、又は水は、水溶液としてエッチング組成物に添加される成分を介して組成物に添加されてもよい。エッチング組成物に水性成分を介して添加される水の部分は、組成物中の水の質量%の一部として報告される。
【0057】
水は、以下の質量パーセントのリスト、30、33、35、38、40、42、45、50、55、60、63、65、67、68、70、72、75、77、80、83、85、87、90、92、94、及び96から選択される始点及び終点を有する範囲内の量で含まれ、例えば、約30質量%~約94質量%、又は約40質量%~約90質量%、又は約45質量%~約70質量%、又は約45質量%~約85質量%、又は約35質量%~約75質量%、又は約40質量%~約60質量%、又は約60質量%~約92質量%の水である。開示され、請求項に記載される主題のさらに他の好ましい実施形態は、他の構成要素の所望される質量パーセントを実現する量の水を含む。
【0058】
(ii)酸化剤
【0059】
開示され、請求項に記載される主題のエッチング組成物は、少なくとも1つの酸化剤を含む。本明細書で用いられる場合、「酸化剤」の用語は、曝露された金属を酸化して、その金属の腐食又はその金属上での酸化物の形成をもたらす結果となる化合物に相当する。エッチング組成物中、酸化剤は、存在する何れの金属も金属酸化物に酸化して、それを/それらをエッチング溶液中で可溶性とするために用いられる。酸化剤としては、限定されるものではないが、過酸化水素;ペルオキソ一硫酸塩、過ホウ酸塩、過塩素酸塩、過塩素酸、過酢酸アニオン、硫酸、過ヨウ素酸塩、過硫酸塩、過マンガン酸塩を含む塩及び酸などの他の過化合物(percompounds)、並びにクロム酸塩、二クロム酸塩、ベンゾキノン、硝酸、及びアミン-N-オキシドなどの他の化合物が挙げられる。有用な酸化剤の具体例としては、硝酸、過硫酸アンモニウム(APS)、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノン、ニトロシル硫酸、及びピリジンN-オキシド、4-メチルモルホリンN-オキシドが挙げられる。酸は、0よりも大きい還元電位を有する場合に酸化剤と見なされ、酸ではなく「酸化剤」と称される。
【0060】
酸化剤は、以下の質量パーセントのリスト、0.001、0.003、0.005、0.008、0.01、0.03、0.05、0.07、0.09、0.1、0.3、0.5、0.8、1、1.3、1.5、1.8、2.0、2.3、2.5、2.8、3、3.3、3.5、3.7、4、4.3、4.5、4.8、5、5.3、5.5、5.8、6.0、6.3、6.5、6.8、7、7.3、7.5、7.7、8、8.3、8.5、8.8、9、9.3、9.5、9.7、10から選択される始点及び終点を有する範囲内の量で含まれ、例えば、約0.001質量%~約10質量%、又は約0.005質量%~約5質量%、又は約0.008質量%~約3質量%、又は約0.1質量%~約7質量%、又は約0.1質量%~約6質量%の酸化剤である。開示され、請求項に記載される主題のさらに他の好ましい実施形態は、選択される酸化剤の強度及び所望される結果に応じて様々な量で酸化剤を含む。酸化剤が水溶液として組成物に添加される場合、水は質量%から除外されることには留意されたい。したがって、1グラムの60%硝酸水溶液が組成物に添加される場合、0.6グラムの硝酸と0.4グラムの水とが溶液に添加される(すなわち、0.4グラムの水が添加され、上記セクションにおける水の(合計)量に反映される)。
【0061】
(iii)酸
【0062】
開示され、請求項に記載される主題のNiエッチング組成物は、1若しくは複数の無機酸及び/又は有機酸を含む。有用な酸としては、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸(MSA)などのアルキルスルホン酸、4-メチルベンゼンスルホン酸などのアルキルベンジルスルホン酸、臭化水素酸、クエン酸、マロン酸、フッ化水素酸、酢酸、リン酸、及びヨウ化水素酸が挙げられる。好ましい実施形態では、2つ以上の酸が存在する。
【0063】
1種又は2種以上の酸は、以下の質量パーセントのリスト、10、12、15、17、20、23、25、27、30、33、35、38、40、42、45、50、55、60、63、65、67、68、70、73、75、77、及び80から選択される始点及び終点を有する範囲内の量を含み、例えば、約10質量%~約80質量%、又は約20質量%~約70質量%、又は約35質量%~約75質量%、又は約40質量%~約65質量%、又は約30質量%~約70質量%の1種又は2種以上の酸である。開示され、請求項に記載される主題のさらに他の好ましい実施形態は、選択される酸の強度及び所望される結果に応じて様々な量で1種又は2種以上の酸を含む。1種又は2種以上の酸が水溶液として組成物に添加される場合、水は質量%から除外されることには留意されたい(すなわち、したがって、35%のHCl水溶液10グラムが組成物に添加される場合、3.5グラムのHClと6.5グラムの水とが溶液に添加される)。
【0064】
いくつかの組成物では、2つ以上の酸がその中に存在する。いくつかの実施形態では、第一の酸は、組成物中に存在する第二の酸よりも2×以上、又は5×以上、10×以上、又は20×以上、又は25×以上の量で組成物中に存在する。
【0065】
(iv)ハロゲンイオン源
【0066】
開示され、請求項に記載される主題の組成物は、ハロゲンイオン源も含み得る。ハロゲンイオン源は、塩化物イオン源、臭化物イオン源、ヨウ化物イオン源、フッ化物イオン源などであり、例えば、臭化水素酸(HBr)、ヨウ化水素酸(HI)、塩化水素、HF、HCl、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、及びヨウ化アンモニウムである。例えば、HCl、HBr、HF、及びHIは、溶液にハロゲンイオンを添加するという有益性のために、エッチング組成物中に存在する酸として、又は少なくとも1つの酸として用いられ得る。加えて、又は別の選択肢として、NHCl、NHI、NHF、及びNHBrが、エッチング組成物に添加されてもよい。1種又は2種以上のハロゲンイオン源は、以下の質量パーセントのリスト、0.01、0.05、0.07、0.1、0.3、0.5、0.7、1、1.3、1.5、1.7、2、3、5、7、10、12、及び15から選択される始点及び終点を有する範囲内の量を含み、例えば、約0.01質量%~約15質量%、又は約0.1質量%~約10質量%、又は約0.05質量%~約12質量%、又は約0.01質量%~約7質量%、又は約0.1質量%~約5質量%の1種又は2種以上のハロゲンイオン源である。
【0067】
HCl、HBr、HF、又はHIを例とする酸が存在する場合、それは、上記セクションで酸に対して報告された量に含まれる(金属キレート剤の量には含まれない)。
【0068】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される組成物は、無機塩基及び/又はフッ化第四級アンモニウム及び/又は水酸化第四級アンモニウムを実質的に含まない又は含まないように配合され、例えば、組成物は、フッ素含有化合物、金属水酸化物、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化メチルトリエチルアンモニウム、及びフッ化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化メチルトリエチルアンモニウム、及び/又は水酸化テトラブチルアンモニウム、研磨剤、有機溶媒、界面活性剤、金属含有化合物のうちの1種又は2種以上を含んでいなくてもよい。組成物は、アルカノールアミン、又は一級、二級、若しくは三級アミン、又は有機溶媒、又は有機酸を含んでいなくてもよい。
【0069】
(v)キレート剤
【0070】
開示され、請求項に記載される主題の組成物は、金属キレート剤も含み得る。キレート剤の1つの機能は、キレート剤と金属イオンとの間で複合体を形成することによって金属又は金属含有化合物の溶解速度を高めることである。また、金属キレート剤は、組成物の使用の過程で組成物中に蓄積し得る微量金属と複合体を形成することで、組成物の酸化剤を微量金属が分解することを防止することにより、組成物を安定化させるとも考えられる。例えば、銅イオンなどの遊離微量金属カチオンは、過酸化水素の酸素及び水への分解を触媒し、それは、組成物のエッチング及び洗浄の性能が経時で低下することを加速させることになる。
【0071】
適切なキレート剤の例としては、限定されるものではないが、グリシン、セリン、プロリン、ロイシン、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、バリン、リジン、シスチン、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノ二酢酸(IDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、(1,2-シクロヘキシレンジニトリロ)四酢酸(CDTA)、尿酸、テトラグリム、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、プロピレンジアミン-N,N,N’,N’-四酢酸、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、スルファニルアミド、1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7,10四酢酸;エチレングリコール四酢酸(EGTA);1,2-ビス(o-アミノフェノキシ)エタン-N,N,N’,N’-四酢酸;N-2-ビス(カルボキシメチル)アミノエチル-N-(2-ヒドロキシエチル)グリシン(HEDTA);及びエチレンジアミン-N,N’-ビス(2-ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、1,3-ジアミノプロパン-N,N,N’,N’-四酢酸、グルコン酸、N,N,N’,N’-エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(ETDMP)、ニトリロトリス(メチレン)トリホスホン酸(ATMP)、酒石酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、8-ヒドロキシキノリン(8-HQ)、エチドロン酸(HEDP)、1,3-プロパンジアミン-N,N,N’,N’-四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ピコリン酸、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0072】
存在する場合、組成物は、0~10質量パーセント、より好ましくは50ppm~5質量パーセント、最も好ましくは100ppm~3質量パーセントのキレート剤を含む。別の選択肢としての実施形態では、所望に応じて含まれてよいキレート剤は、以下の始点及び終点、0、0.000001、0.000005、0.00001、0.00005、0.0001、0.0005、0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10、の何れかを有する質量パーセントの範囲内の量で組成物中に存在してよい。例えば、組成物は、0.0001~8質量パーセント、又は0.001~約5質量パーセント、又は0.01~2質量パーセントのキレート剤を含んでよい。
【0073】
例示的な配合物
【0074】
開示され、請求項に記載される洗浄配合物の限定されない実施形態について記載する。実施例も以下に示す。
【0075】
洗浄組成物の1つの実施形態では、1種又は2種以上の酸化剤は、硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.1質量%~およそ1.0質量%の純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.1質量%~およそ1.0質量%の純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.1質量%~およそ1.0質量%の純粋硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.9質量%の純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.9質量%の純粋硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.6質量%の純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.6質量%の純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.6質量%の純粋硝酸から成る。
【0076】
洗浄組成物の別の実施形態では、1種又は2種以上の酸化剤は、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.01質量%の2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.01質量%の2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ0.01質量%の2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る。
【0077】
洗浄組成物の別の実施形態では、1種又は2種以上の酸化剤は、過硫酸アンモニウムを含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、過硫酸アンモニウムから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、過硫酸アンモニウムから成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ1.0質量%の過硫酸アンモニウムを含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ1.0質量%の過硫酸アンモニウムから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸化剤は、およそ1.0質量%の過硫酸アンモニウムから成る。
【0078】
洗浄組成物の別の実施形態では、組成物中の純粋酸の合計質量%は、およそ15質量%~およそ50質量%である。本実施形態のさらなる態様では、組成物中の純粋酸の合計質量%は、およそ30質量%~およそ45質量%である。本実施形態のさらなる態様では、組成物中の純粋酸の合計質量%は、およそ35質量%~およそ45質量%である。本実施形態のさらなる態様では、組成物中の純粋酸の合計質量%は、およそ30質量%~およそ40質量%である。本実施形態のさらなる態様では、組成物中の純粋酸の合計質量%は、およそ35質量%~およそ40質量%である。本実施形態のさらなる態様では、組成物中の純粋酸の合計質量%は、およそ40質量%~およそ45質量%である。
【0079】
洗浄組成物の別の実施形態では、1種又は2種以上の酸は、硫酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、硫酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、硫酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ38.8質量%の純粋硫酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ38.8質量%の純粋硫酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ38.8質量%の純粋硫酸から成る。
【0080】
洗浄組成物の別の実施形態では、1種又は2種以上の酸は、塩酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、塩酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、塩酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ4.725質量%の純粋塩酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ4.725質量%の塩酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ4.725質量%の塩酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ3.5質量%の純粋塩酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ3.5質量%の塩酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ3.5質量%の塩酸から成る。
【0081】
洗浄組成物の別の実施形態では、1種又は2種以上の酸は、硫酸及び塩酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、硫酸及び塩酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、硫酸及び塩酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ4.725質量%の純粋塩酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ4.725質量%の純粋塩酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ4.725質量%の純粋塩酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ3.5質量%の純粋塩酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ3.5質量%の純粋塩酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上の酸は、およそ38.8質量%の純粋硫酸及びおよそ3.5質量%の純粋塩酸から成る。
【0082】
別の実施形態では、洗浄組成物は、水、硫酸、及び硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、洗浄組成物は、水、硫酸、及び硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、洗浄組成物は、水、硫酸、及び硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、洗浄組成物は、水、およそ33.5質量%~およそ50質量%の純粋硫酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、洗浄組成物は、水、およそ33.5質量%~およそ50質量%の純粋硫酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、洗浄組成物は、水、およそ33.5質量%~およそ50質量%の純粋硫酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から成る。
【0083】
別の実施形態では、洗浄組成物は、水、塩酸、及び硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、塩酸、及び硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、塩酸、及び硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸から成る。
【0084】
別の実施形態では、組成物は、水、塩酸、硝酸、及びメタンスルホン酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、塩酸、硝酸、及びメタンスルホン酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、塩酸、硝酸、及びメタンスルホン酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、及びおよそ40質量%のメタンスルホン酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、及びおよそ40質量%のメタンスルホン酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、及びおよそ40質量%のメタンスルホン酸から成る。
【0085】
別の実施形態では、組成物は、水、塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、塩酸、硝酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%~およそ0.9質量%の純粋硝酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る。
【0086】
別の実施形態では、組成物は、水、塩酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、塩酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、塩酸、メタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンを含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ3.0質量%~およそ5.0質量%の純粋塩酸、およそ40質量%のメタンスルホン酸、及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンから成る。
【0087】
別の実施形態では、組成物は、水、硫酸、塩酸、及び硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、硫酸、塩酸、及び硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、硫酸、塩酸、及び硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、並びに合わせておよそ40質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、並びに合わせておよそ40質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、並びに合わせておよそ40質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、並びに合わせておよそ43質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、並びに合わせておよそ43質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、並びに合わせておよそ43質量%~およそ45質量%の純粋硫酸、純粋塩酸、及び純粋硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.6質量%の純粋硝酸から成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸を含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ3.5質量%の純粋塩酸、及びおよそ0.9質量%の純粋硝酸から成る。
【0088】
別の実施形態では、組成物は、水、硫酸、塩酸、硝酸、及び塩化アンモニウムを含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、硫酸、塩酸、硝酸、及び塩化アンモニウムから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、硫酸、塩酸、硝酸、及び塩化アンモニウムから成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムを含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.6質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムから成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.9質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムを含む。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.9質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、水、およそ38.8質量%の純粋硫酸、およそ4.725質量%の純粋塩酸、およそ0.9質量%の純粋硝酸、及び塩化アンモニウムから成る。
【0089】
洗浄組成物の別の実施形態では、1種又は2種以上のハロゲンイオン源は、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、塩化水素、フッ化水素酸、塩酸、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、及びヨウ化アンモニウムのうちの1種又は2種以上を含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上のハロゲンイオン源は、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、塩化水素、フッ化水素酸、塩酸、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、及びヨウ化アンモニウムのうちの1種又は2種以上から本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上のハロゲンイオン源は、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、塩化水素、フッ化水素酸、塩酸、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、フッ化アンモニウム、及びヨウ化アンモニウムのうちの1種又は2種以上から成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上のハロゲンイオン源は、およそ2質量%の塩化アンモニウムを含む。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上のハロゲンイオン源は、およそ2質量%の塩化アンモニウムから本質的に成る。本実施形態のさらなる態様では、1種又は2種以上のハロゲンイオン源は、およそ2質量%の塩化アンモニウムから成る。
【0090】
性能
【0091】
開示され、請求項に記載される洗浄組成物は、高いNiエッチング速度(およそ30℃で)を有する。
【0092】
1つの実施形態では、開示され、請求項に記載される洗浄組成物は、およそ200~およそ700のNiエッチング速度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ300~およそ700のNiエッチング速度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ400~およそ700のNiエッチング速度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ500~およそ700のNiエッチング速度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ600~およそ700のNiエッチング速度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ200以上のNiエッチング速度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ300以上のNiエッチング速度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ400以上のNiエッチング速度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ500以上のNiエッチング速度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ600以上のNiエッチング速度を有する。
【0093】
開示され、請求項に記載される洗浄組成物は、高いFe溶解度も有する。
【0094】
1つの実施形態では、開示され、請求項に記載される洗浄組成物は、およそ2mg/100ml以上~およそ11mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ5mg/100ml以上~およそ10mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ2mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ3mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ4mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ5mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ6mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ7mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ8mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ9mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ10mg/100ml以上のFe溶解度を有する。本実施形態のさらなる態様では、組成物は、およそ11mg/100ml以上のFe溶解度を有する。
【0095】
使用の方法
【0096】
開示され、請求項に記載される主題はさらに、EUVリソグラフィのためのマスク保護構造中の1又は複数の金属含有層を除去するために、開示され、請求項に記載される洗浄組成物を使用することも含む。EUVマスク保護構造は、半導体デバイス上にいかなる数の層を含んでいてもよく、これらの層は、1又は複数の堆積工程、続いて1又は複数のリソグラフィ工程、続いて1若しくは複数のウェット又はドライエッチング工程などにより、当業者に公知である方法によって堆積若しくは形成され、除去若しくは部分的に除去される。1又は複数の層は、半導体基板とEUVマスクとの間に存在し得る。EUVマスク及びEUVマスク保護構造(マスク保護構造は、「ペリクル構造」と称される場合がある)が上に存在している半導体デバイスは、その上に、EUVマスク及びEUVマスク保護構造に加えて、いかなる数の材料層を含んでいてもよい。
【0097】
したがって、別の態様では、開示され、請求項に記載される主題は:
a.シリコン基板上に、少なくとも1層はNi含有層を含む1又は複数の層を形成する工程、及び
b.Ni含有層を、開示され、請求項に記載される主題の組成物のうちの少なくとも1つと接触させることによって、上記Ni含有層を除去する工程、
を含む、半導体デバイスを製造するための方法に関する。
【0098】
別の態様では、開示され、請求項に記載される主題は:
a.基板及びEUVマスク及び金属含有EUVマスク保護構造を含む半導体デバイスを提供する工程、
b.半導体デバイスをEUV放射線に露光する工程、及び
c.半導体デバイスを、開示され、請求項に記載される主題の組成物のうちの少なくとも1つと接触させることによって、金属含有EUVマスク保護構造を除去する工程、
を含む、ペリクル構造の金属含有層を除去する方法に関する。本実施形態のさらなる態様では、方法は、以下の追加工程:
d.上記金属含有EUVマスク保護構造を、原子層堆積(ALD)、eビーム蒸着、化学蒸着、又は電気めっきを介して、上記半導体デバイス上に堆積する工程、
e.除去工程cの前に、半導体デバイスの少なくとも一部分に対して選択的ドライエッチングプロセスを実施する工程、
のうちの1又は複数を含む。
【0099】
1つの実施形態では、EUVマスク保護構造は、フィルム又はメッシュ又は何れかの種類の金属含有層であってよい金属含有層を少なくとも1つの層が含む複数の層を含み得る。さらなる態様では、金属含有層は、連結層又は放熱層であってもよい。
【0100】
さらなる実施形態では、1又は複数の金属含有層は、原子層堆積(ALD)、eビーム蒸着、又は化学蒸着(CVD)、又は電気めっき、又は面上に金属を堆積若しくはそうでなければ形成する技術分野の当業者に公知の何れの方法によって適用されてもよい。
【0101】
さらなる実施形態では、EUVペリクル構造は、EUV透過層、グラフェン層(EUV透過層上に形成されてよい)、欠陥上に備えられた連結パターン、及び/又はグラフェン層上にあってよい放熱層、のうちの1又は複数を含んでよい。本実施形態のさらなる態様では、グラフェン層は、多結晶構造を含んでよい。本実施形態のさらなる態様では、連結パターンは、多結晶構造のグラフェン層の連結結晶を含んでよい。ポリマーから作製されたさらなる犠牲層も追加されてよい。
【0102】
さらなる実施形態では、EUVペリクル構造は、金属層又は金属ワイヤメッシュ層を含んでもよい。
【0103】
さらなる実施形態では、EUVペリクル構造は、1つの層又は層の一部分が金属含有層である限り、追加として又は別の選択肢として、絶縁層、パッシベーション層、グラフェン層、連結層、EUV透過層、及び放熱層のうちの1又は複数の層を含んでもよい。本実施形態のさらなる態様では、半導体デバイスは、シリコン基板など、その上に層が堆積又は形成された基板を含んでもよい。
【0104】
さらなる実施形態では、放熱層は、モリブデン及び/若しくはジルコニウムを含み、並びに/又は700K以上の温度での放射率が0.1以上である材料を含む。したがって、例えば、本実施形態のいくつかの態様では、放熱層は、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ホウ素(B)、及び炭素(C)、ニッケル(Ni)、並びにこれらの酸化物及び混合物を含んでよい。本実施形態の他の態様では、放熱層は、金(Au)、白金(Pt)、これらの混合物、及びカーボンナノ構造を含んでもよい。
【0105】
さらなる実施形態では、放熱層は、高い熱放射率及び非常に優れた水素に対する耐化学薬品性を有する材料を含み、連結パターン上に形成され得る。放熱層は、これがなければEUV放射線によって引き起こされることになるEUVペリクル構造の熱変形を最小限に抑えるものである。そうすることによって、ペリクル構造の信頼性及び寿命特性を改善することができる。加えて、連結パターン及び/又は放熱層は、低い吸光係数値、EUV光に対する高い透過率、高い機械的強度、及び熱安定性をもたらす材料から形成され得る。1つの実施形態では、放熱層は、ニッケル(Ni)を例とする金属を含む。
【0106】
さらなる実施形態では、EUVマスク保護構造は、EUVに対する吸光係数が0.01以下である材料を含むEUV透過層を含み得る。そのような実施形態では、EUV透過層は、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、炭素(C)、ケイ素(Si)、及びリン(P)、硫黄(S)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、臭素(Br)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、及びウラン(U)を含み得る。そのような実施形態では、EUV透過層は、上記で述べたEUVに対する吸光係数が0.01以下である材料の酸化物、窒化物、炭化物、又はホウ化物を含んでもよく、これらは、吸光係数が0.01以下であり及び/又は700K以上の温度での放射率が0.1以上である、材料の安定化された化合物である。
【0107】
さらなる実施形態では、EUVマスク保護構造は、グラフェン層を含み得る。そのような実施形態では、グラフェン層は、EUV透過層の上に形成され得る。本実施形態の1つの態様では、グラフェン層は、化学蒸着(CVD)、原子層堆積(ALD)、又は同種の方法によってEUV透過層の上に形成され得る。これらのプロセスのうちの1つによって形成される場合、グラフェン層は、多結晶構造を有し得る。したがって、グラフェン層は、グラフェン層中に存在する空孔などの点欠陥、又はグラフェン層中に存在する線欠陥、又は結晶方位の変化に起因する結晶粒界などの複数の欠陥を含んでいてよい。
【0108】
さらなる実施形態では、EUVマスク保護構造は、単独で又は他の層と共に放熱層を含み得る。そのような実施形態では、放熱層は、連結パターン上に形成され得る。本実施形態の1つの態様では、放熱層は、eビーム蒸着によって形成され得る。放熱層がプラズマプロセス又は熱蒸着プロセスによって連結パターン上に形成される場合、EUVに対する透過率の高い材料を堆積することは困難であり得る。他方、放熱層が電子ビーム堆積法によって連結パターン上に形成される場合、EUVに対する透過率の高い材料が製造され、それによって、EUVペリクル構造も高い透過率を有することになる。
【0109】
さらなる実施形態では、放熱層は、熱放射率が高く、吸光係数値が低く、及びEUVペリクル構造の熱変形を最小限に抑える目的で熱膨張係数が連結パターン(存在する場合)と同等である材料を含み得る。そのような実施形態では、放熱層は、水素に対する非常に優れた耐化学薬品性を有する材料から形成されてもよく、それによって、ペリクル構造の信頼性及び寿命特性が改善される。本実施形態の1つの態様では、放熱層は、熱膨張係数が連結パターンと同等である材料を含み得る。
【0110】
さらなる実施形態では、放熱層及び/又は連結層は、上記で述べたように、モリブデン及び/又はジルコニウム及び/又は他の1若しくは複数の金属を含み得る。加えて、1つの実施形態によると、放熱層は、モリブデン及びジルコニウム二加えて、700K以上の温度での放射率が0.1以上である材料を含み得る。放熱層は、EUVに対する透過率の高い材料の堆積が容易である電子ビーム蒸着法によって形成され得る。開示され、請求項に記載される主題の1つの実施形態に従うEUVペリクル構造は、様々な半導体デバイスの製造におけるEUVリソグラフィに用いられるマスクを保護するために用いることができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、EUV保護構造は、単独で又は他の金属と共にニッケルを含み得る。
【実施例
【0112】
【0113】
本開示のより具体的な実施形態、及びそのような実施形態を支持する実験結果について以降で述べる。これらの例は、開示される主題をより充分に説明するために以下に与えられるものであり、開示される主題を限定するものとして解釈されるべきではまったくない。
【0114】
当業者であれば、開示される主題及び提供される具体的な例において、開示される主題の趣旨又は範囲から逸脱することなく、様々な改変及び変更が成され得ることは明らかであろう。したがって、以下の例によって提供される記述内容を含む開示される主題は、何れかの請求項及びそれらの均等物の範囲内に含まれる開示される主題の改変並びに変更を包含することを意図している。
【0115】
材料及び方法:
【0116】
本明細書で用いられるすべての化学物質は、市販されている(例:Sigma-Aldrichより)。
【0117】
酸は、秤量し、ビーカー中でDIWに溶解した。第二の酸を用いた場合は、この溶液にゆっくり添加した。酸化剤、続いて残りの成分を、この溶液に添加した。この溶液を撹拌して、固体試薬を均一に溶解し、均質な混合物を調製した。この混合物を指定の温度まで加熱した。
【0118】
試験温度において、以下の例で示した時間にわたってウェハを混合物中に浸漬した。続いて、ウェハを混合物から取り出し、DIWで約3分間リンスした。次に、リンスしたウェハを、窒素ガス下での乾燥に掛けた。乾燥したウェハを試験した。約25℃~約50℃の例に記載の温度でエッチング速度を測定し、Niのエッチングにおけるタイムフレームは、0~約1分間であり、酸化ケイ素(SiOx)及び窒化ケイ素(SiNx)のエッチングにおけるタイムフレームは、約10分間であった。
【0119】
Niのエッチング速度は、ResMap4探針プローブ抵抗測定器を用いて測定し、酸化ケイ素及び窒化ケイ素のエッチング速度は、Scientific Computing InternationalからのFilmtek PAR 2000SEを用いて測定した。エッチング速度は、処理前後での厚さの差を浸漬時間で除して算出した。
【0120】
これとは別に、金属酸化物の溶解度を、溶液が不均質となるまで溶液中に溶解されて保持される酸化鉄による秤量法を用いて測定した。
【0121】
以下の表において、丸括弧内に表記された酸に対する数値(例:「(30.8)」)は、例示した実施形態にそのような酸が存在する場合、純粋な酸に対する値である。
【0122】
配合物の例
【0123】
以下の配合物例は、金属エッチング組成物及び30℃で300Å/分よりも高い、又は400Å/分よりも高い、及び500Å/分よりも少し高いなどの高い除去速度を有する方法を提供する開示され、請求項に記載される主題の代表的な実施形態を実証するものである。これらのエッチング組成物は、2mg/100mLよりも高い良好なFe溶解度(すなわち、100mLの配合物例中に2mg超のFeを溶解可能)ももたらす。これらのエッチング組成物はまた、半導体基板上の窒化ケイ素(Si)及び酸化ケイ素(SiO)及び他の材料との良好な適合性ももたらす。窒化ケイ素のエッチング速度は、30℃で1Å/分未満である。
【0124】
表1では、強酸としてのHSO、酸化剤としてのHNO、並びに第二の酸及びハロゲン源(塩化物イオン源)としてのHClを含む酸成分三種類の配合物を試験した。これらはすべて、30℃で340Å/分超の金属(Ni)エッチング速度をもたらし、8mg/100mL超の良好な金属酸化物(Fe)溶解度を有していた。NHClも、ハロゲン源(塩化物イオン源)として作用して、金属キレート形成及び金属酸化物(Fe)溶解度を補助することができる。例2は、2%のNHClを追加して、最良の金属酸化物(Fe)溶解度を有している。これらの酸成分三種類の配合物はすべて、良好な酸化ケイ素及びSiN適合性をもたらしている。例4の浴寿命を試験したところ、その金属(Ni)エッチング能力を失うことなく、30℃で168時間超の長い浴寿命を有していた。
【表1】
【0125】
表2の例は、HSO及びHNOが高いNiエッチング速度を有することを示している。塩化物イオンが無い場合、金属酸化物(Fe)溶解度は、2mg/100mL未満であった。
【表2】
【0126】
表3は、HSO又はHCl系において過硫酸アンモニウム(APS)及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノン(酸化剤)を比較するものである。HSO系では、APSは、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンよりも高い金属(Ni)エッチング速度をもたらしている。APS及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンは何れも、HClの場合に、高い金属(Ni)エッチング速度、及びより良好な金属酸化物(Fe)溶解度ももたらしている。
【表3】
【0127】
表4では、メタンスルホン酸(MSA)が、高い金属(Ni)エッチング速度及び良好な金属酸化物(Fe)溶解度をもたらした。MSA及び2,5-ジヒドロキシ-1,4-ベンゾキノンが配合物中で一緒の場合に、最も高い金属(Ni)エッチング速度及び良好な金属酸化物(Fe)溶解度をもたらしている。
【表4】
【0128】
開示され、請求項に記載される主題の実施形態を、説明の目的で上記で開示してきた。当業者であれば、添付の請求項に開示される、開示され、請求項に記載される主題の範囲及び趣旨から逸脱することなく、様々な改変、追加、及び置き換えが可能であることは理解される。
【国際調査報告】