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特表2022-553207リッドレスBGAパッケージにおける複数列の表面実装コンポーネントのコンフォーマルコーティングプロセス及びそれによって製造された製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-22
(54)【発明の名称】リッドレスBGAパッケージにおける複数列の表面実装コンポーネントのコンフォーマルコーティングプロセス及びそれによって製造された製品
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20221215BHJP
   H05K 3/28 20060101ALI20221215BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
H01L23/12 F
H05K3/28 B
H05K3/28 G
H01L25/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522921
(86)(22)【出願日】2020-10-15
(85)【翻訳文提出日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 US2020055733
(87)【国際公開番号】W WO2021076726
(87)【国際公開日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】62/915,796
(32)【優先日】2019-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/729,635
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591016172
【氏名又は名称】アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED MICRO DEVICES INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100111615
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 良太
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】チアケン レオン
(72)【発明者】
【氏名】パトリック キム
【テーマコード(参考)】
5E314
【Fターム(参考)】
5E314AA32
5E314AA40
5E314BB06
5E314BB11
5E314CC01
5E314EE01
5E314FF01
5E314FF21
5E314GG08
(57)【要約】
リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージのプリント回路基板にはんだ付けされた受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルコーティングするプロセスは、受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングを形成する前に基板に補強リングを取り付けることを含む。複数の受動表面実装コンポーネント及び集積回路ダイが、補強リングによって形成された開口部内に収容されるように、補強リングが基板に取り付けられる。補強リングを基板に付けた後に、受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングが形成される。コンフォーマルコーティングは、受動表面実装コンポーネントの各々の上、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する。このプロセスに従って製造された製品も開示されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージのプリント回路基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルコーティングするプロセスであって、前記パッケージは、前記基板にはんだ付けされた集積回路ダイをさらに含み、
補強リングを前記基板に取り付けることであって、前記複数の受動表面実装コンポーネント及び前記集積回路ダイは、前記補強リングによって形成された開口部内に収容されており、前記複数の受動表面実装コンポーネントのうち少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている、ことと、
前記補強リングを前記基板に取り付けた後に、前記複数の受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングを形成することであって、前記コンフォーマルコーティングは、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の上、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する、ことと、を含む、
プロセス。
【請求項2】
前記複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む、
請求項1のプロセス。
【請求項3】
前記コンフォーマルコーティングを形成することは、
前記複数のチップコンデンサにアンダーコーティング層を形成することであって、前記アンダーコーティング層は、前記複数のチップコンデンサの各々の周囲、及び、前記複数のチップコンデンサの各々と前記基板との間で前記複数のチップコンデンサの各々の下に延在する、ことと、
トップコーティング層を形成することであって、前記トップコーティング層は、前記複数のチップコンデンサの各々の上、及び、前記アンダーコーティング層の上に配置される、ことと、を含む、
請求項2のプロセス。
【請求項4】
前記アンダーコーティング層を硬化することと、
前記トップコーティング層を硬化することと、をさらに含む、
請求項3のプロセス。
【請求項5】
前記コンフォーマルコーティングを形成する前に、前記基板及び前記複数のチップコンデンサを第1のプラズマで処理することをさらに含む、
請求項3のプロセス。
【請求項6】
前記第1のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、これらの任意の組み合わせを含むガスから形成されている、
請求項5のプロセス。
【請求項7】
前記アンダーコーティング層を第2のプラズマで処理することをさらに含む、
請求項5のプロセス。
【請求項8】
前記第2のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、これらの任意の組み合わせを含むガスから形成されている、
請求項7のプロセス。
【請求項9】
前記コンフォーマルコーティングを前記複数のチップコンデンサに形成する前に、前記基板及び前記複数のチップコンデンサに第1の接着層を形成することをさらに含む、
請求項3のプロセス。
【請求項10】
前記トップコーティング層を形成する前に、前記アンダーコーティング層及び前記複数のチップコンデンサに第2の接着層を形成することをさらに含む、
請求項9のプロセス。
【請求項11】
リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージにパッケージされた電子デバイスであって、
ボールグリッドアレイを含むプリント回路基板と、
前記基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、
前記基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントであって、前記複数の受動表面実装コンポーネントのうち少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている、複数の受動表面実装コンポーネントと、
前記基板に取り付けられた補強リングであって、前記複数の受動表面実装コンポーネント及び前記集積回路ダイは、前記補強リングによって形成された開口部内に収容されている、補強リングと、
前記複数の受動表面実装コンポーネント上に配置されたコンフォーマルコーティングと、を備え、
前記補強リングを前記基板に取り付けることと、
前記補強リングを前記基板に取り付けた後に、前記複数の受動表面実装コンポーネントに前記コンフォーマルコーティングを形成することであって、前記コンフォーマルコーティングは、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の上、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する、ことと、
によって製造される、
電子デバイス。
【請求項12】
前記複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む、
請求項11の電子デバイス。
【請求項13】
前記コンフォーマルコーティングを形成することは、
前記複数のチップコンデンサにアンダーコーティング層を形成することであって、前記アンダーコーティング層は、前記複数のチップコンデンサの各々の周囲、及び、前記複数のチップコンデンサの各々と前記基板との間で前記複数のチップコンデンサの各々の下に延在する、ことと、
トップコーティング層を形成することであって、前記トップコーティング層は、前記複数のチップコンデンサの各々の上、及び、前記アンダーコーティング層の上に配置される、ことと、を含む、
請求項12の電子デバイス。
【請求項14】
前記コンフォーマルコーティングを前記複数のチップコンデンサに形成する前に、前記基板及び前記複数のチップコンデンサに第1の接着層を形成することによって製造される、
請求項13の電子デバイス。
【請求項15】
前記トップコーティング層を形成する前に、前記アンダーコーティング層及び前記複数のチップコンデンサにて第2の接着層を形成することに製造される、
請求項14の電子デバイス。
【請求項16】
前記アンダーコーティング層を形成する前に、前記基板及び前記複数のチップコンデンサを第1のプラズマで処理することによって製造され、前記第1のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、これらの任意の組み合わせを含むガスから形成されている、
請求項13の電子デバイス。
【請求項17】
前記アンダーコーティング層を第2のプラズマで処理することに製造され、前記第2のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、これらの任意の組み合わせを含むガスから形成されている、
請求項16の電子デバイス。
【請求項18】
電子デバイスであって、
ボールグリッドアレイを含むプリント回路基板と、
前記基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、
前記基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントであって、前記複数の受動表面実装コンポーネントのうち少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている、複数の受動表面実装コンポーネントと、
前記基板に取り付けられた補強リングであって、前記複数の受動表面実装コンポーネント及び前記集積回路ダイは、前記補強リングによって形成された開口部内に収容されている、補強リングと、
前記複数の受動表面実装コンポーネント上に配置されたコンフォーマルコーティングと、を備え、
前記コンフォーマルコーティングは、
前記基板及び前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々に配置された第1の接着層と、
前記第1の接着層に配置されたアンダーコーティング層であって、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々と前記基板との間に延在するアンダーコーティング層と、
前記アンダーコーティング層及び前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々に配置された第2の接着層と、
前記第2の接着層上に配置されたトップコーティング層と、を含む、
電子デバイス。
【請求項19】
前記集積回路ダイは、複数の中央処理装置コアを含み、前記複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む、
請求項18の電子デバイス。
【請求項20】
前記第1の接着層及び前記第2の接着層は、ホスホネートベースの自己組織化単分子層を含む、
請求項19の電子デバイス。
【請求項21】
リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージのプリント回路基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルコーティングするプロセスであって、前記パッケージは、前記基板にはんだ付けされた集積回路ダイをさらに含み、
補強リングを前記基板に取り付けることであって、前記複数の受動表面実装コンポーネント及び前記集積回路ダイは、前記補強リングによって形成された開口部内に収容されており、前記複数の受動表面実装コンポーネントのうち少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている、ことと、
前記補強リングを前記基板に取り付けた後に、前記複数の受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングを形成することであって、前記コンフォーマルコーティングは、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の上、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する、ことと、を含み、
前記コンフォーマルコーティングを形成することは、
前記複数の受動表面実装コンポーネントにアンダーコーティング層を形成することであって、前記アンダーコーティング層は、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々と前記基板との間で前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する、ことと、
前記アンダーコーティング層を硬化することと、
第1のトップコーティング層を形成することであって、前記第1のトップコーティング層は、前記アンダーコーティング層の上に配置される、ことと、
前記第1のトップコーティング層を硬化することと、
第2のトップコーティング層を形成することであって、前記第2のトップコーティング層は、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の上、及び、硬化された前記第1のアンダーコーティング層の上に配置される、ことと、
前記第2のトップコーティング層を硬化することと、を含む、
プロセス。
【請求項22】
前記複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む、
請求項21のプロセス。
【請求項23】
前記第1のトップコーティング層を硬化することは、
前記第1のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分ベーキングすることと、
前記第1のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む、
請求項21のプロセス。
【請求項24】
前記第2のトップコーティング層を硬化することは、
前記第2のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分ベーキングすることと、
前記第2のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む、
請求項21のプロセス。
【請求項25】
前記コンフォーマルコーティングを形成する前に、前記基板及び前記複数の受動表面実装コンポーネントをプラズマで処理することをさらに含む、
請求項21のプロセス。
【請求項26】
前記第1のトップコーティング層を形成する前に、前記アンダーコーティング層を第2のプラズマで処理することをさらに含む、
請求項25のプロセス。
【請求項27】
前記複数の受動表面実装コンポーネントに前記コンフォーマルコーティングを形成する前に、前記基板及び前記複数の受動表面実装コンポーネントに第1の接着層を形成することをさらに含む、
請求項21のプロセス。
【請求項28】
前記第1のトップコーティング層を形成する前に、前記アンダーコーティング層及び前記複数の受動表面実装コンポーネントに第2の接着層を形成することをさらに含む、
請求項27のプロセス。
【請求項29】
リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージにパッケージされた電子デバイスであって、
ボールグリッドアレイを含むプリント回路基板と、
前記基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、
前記基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントであって、前記複数の受動表面実装コンポーネントのうち少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている、複数の受動表面実装コンポーネントと、
前記基板に取り付けられた補強リングであって、前記複数の受動表面実装コンポーネント及び前記集積回路ダイは、前記補強リングによって形成された開口部内に収容されている、補強リングと、
前記複数の受動表面実装コンポーネント上に配置されたコンフォーマルコーティングと、を備え、
前記補強リングを前記基板に取り付けることと、
前記補強リングを前記基板に取り付けた後に、前記複数の受動表面実装コンポーネントに前記コンフォーマルコーティングを形成することであって、前記コンフォーマルコーティングは、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の上、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する、ことと、
によって製造され、
前記コンフォーマルコーティングを形成することは、
前記複数の受動表面実装コンポーネントにアンダーコーティング層を形成することであって、前記アンダーコーティング層は、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々と基板との間で前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する、ことと、
前記アンダーコーティング層を硬化することと、
第1のトップコーティング層を形成することであって、前記第1のトップコーティング層は、前記アンダーコーティング層の上に配置される、ことと、
前記第1のトップコーティング層を硬化することと、
第2のトップコーティング層を形成することであって、前記第2のトップコーティング層は、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の上、及び、前記第1のアンダーコーティング層の上に配置される、ことと、
前記第2のトップコーティング層を硬化することと、を含む、
電子デバイス。
【請求項30】
前記複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む、
請求項29の電子デバイス。
【請求項31】
前記第1のトップコーティング層を硬化することは、
前記第1のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分ベーキングすることと、
前記第1のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む、
請求項29の電子デバイス。
【請求項32】
前記第2のトップコーティング層を硬化することは、
前記第2のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分ベーキングすることと、
前記第2のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む、
請求項29の電子デバイス。
【請求項33】
前記複数の受動表面実装コンポーネントに前記コンフォーマルコーティングを形成する前に、前記基板及び前記複数の受動表面実装コンポーネントに第1の接着層を形成することによって製造される、
請求項29の電子デバイス。
【請求項34】
前記トップコーティング層を形成する前に、前記アンダーコーティング層及び前記複数の受動表面実装コンポーネントに第2の接着層を形成することによって製造される、
請求項33の電子デバイス。
【請求項35】
前記アンダーコーティング層を形成する前に、前記基板及び前記複数の受動表面実装コンポーネントを第1のプラズマで処理することによって製造される、
請求項29の電子デバイス。
【請求項36】
前記アンダーコーティング層を第2のプラズマで処理することによって製造され、前記第2のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、これらの任意の組み合わせを含むガスから形成されている、
請求項35の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
集積回路を含む電子デバイスは、ラップトップ、デスクトップ、タブレット、スマートフォン、ゲームコンソール、テレビ、セットトップボックス、ウェアラブル、インターネットサーバー、プリンター等のデバイス等のコンピューティングデバイスで使用されているが、これらに限定されない。電子デバイスは、同じプリント回路基板上に一緒にパッケージ化された、集積回路ダイと、チップコンデンサ等の受動表面実装コンポーネントと、を含むことができる。チップコンデンサは、例えば、電源の電圧変動から集積回路を切断(decoupling)するために使用することができる。集積回路ダイは、非常に高密度の回路を備え、非常に高い周波数で動作して、パフォーマンスのレベルを向上させ続けることができる。一部の集積回路ダイは、比較的小さなダイ上に複数のプロセッサコア及び/又は非常に大きなメモリアレイを備えている。動作中、このようなデバイスは、100ワットを超える熱が発生する可能性がある。熱がダイに蓄積すると、集積回路の性能が低下し、集積回路の寿命が大幅に短くなる可能性がある。
【0002】
一部の電子デバイスでは、集積回路を、パッケージのプリント回路基板に上下逆さまに、つまりフリップチップ構成で搭載し、集積回路ダイのボンドパッドが、プリント回路基板の電気接続部に直接はんだ付けできるようにしている。このようなフリップチップパッケージのボールグリッドアレイ(BGA)パッケージでは、パッケージのリッドがプリント回路基板に付けられており、ダイを保護し、基板の構造的支持を提供する。リッドを付ける前に、熱界面材料(TIM)と呼ばれる熱伝導性材料をダイの裏側に塗布し、ダイとパッケージのリッドとの間に熱伝導性の熱経路を設ける。高表面積のヒートシンクをパッケージのリッドに結合して、空気の対流によってパッケージのリッドから熱を除去することができる。
【0003】
他の電子デバイスでは、パッケージのリッドを使用しないため、TIMがヒートシンクに直接接触する。熱経路からリッドを取り除くことで、集積回路ダイからの熱除去効率を向上させることができる。このようなリッドレスBGAのパッケージでは、集積回路ダイと受動表面実装コンポーネントの周囲の補強リング(stiffener ring)がリッドの代わりに基板に取り付けられ、基板を構造的に支持している。
【0004】
実施形態は、以下の図面を伴うと、以下の説明を考慮してより容易に理解されるであろう。ここで、同様の符号は、同様の要素を表している。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本開示に記載された一例による、電子デバイスの概略的な平面図である。
図2】本開示に記載された一例による、図1の電子デバイスの概略的な側面の断面図である。
図3】本開示に記載された一例による、図1の電子デバイスの一部を拡大させた概略的な側面の断面図である。
図4】本開示に記載された別の例による、図1の電子デバイスの一部を拡大させた概略的な側面の断面図である。
図5】本開示に記載された別の例による、図1の電子デバイスの一部を拡大させた概略的な側面の断面図である。
図6】本開示に示される一例による、複数の受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルにコーティングするためのプロセスを示すフローチャートである。
図7】本開示に示される一例による、複数の受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルにコーティングするための別のプロセスを示すフローチャートである。
図8】本開示に示される一例による、複数の受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルにコーティングするための別のプロセスを示すフローチャートである。
図9】本開示に示される一例による、複数の受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルにコーティングするための別のプロセスを示すフローチャートである。
図10】本開示に示される一例による、複数の受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルにコーティングするための別のプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
簡単に説明すると、集積回路ダイと、BGAパッケージのプリント回路基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントと、を含む電子デバイスは、受動表面実装コンポーネントにおけるコンフォーマルコーティング(conformal coating)を必要とする。受動表面実装コンポーネントは、チップコンデンサ及び/又はチップ抵抗器を含むことができる。電子デバイスを回路基板にはんだ付けする場合等の高温での後の処理中に、集積回路ダイとヒートシンクとの間に熱伝導層を形成するために使用されるTIMの一部が溶融して集積回路ダイから流出し、受動表面実装コンポーネントに接触する可能性がある。TIMは導電性であり、このような接触は、受動表面実装コンポーネントの端子を短絡させ、電子デバイスを動作不能にする可能性がある。コンフォーマルコーティングは、受動表面実装コンポーネントの端子を、TIMから、及び、受動表面実装コンポーネントの端子を汚染する可能性のある他の導電性材料から、電気的に絶縁する。
【0007】
BGAパッケージでは、受動表面実装コンポーネントは、通常、集積回路ダイの周囲に一列(a row)に配置される。コンフォーマルコーティングが受動表面実装コンポーネント上に形成され、リッド(リッドレスBGAパッケージの場合は補強リング)がパッケージ基板に取り付けられる。これは、集積回路ダイの何れかの側に受動表面実装コンポーネントが1列しかない場合に有効である。しかし、集積回路ダイの高密度化、複雑化に伴い、集積回路ダイの少なくとも1つの側に受動表面実装コンポーネントの複数の隣接する列が必要とされるようになった。受動表面実装コンポーネントの複数の隣接する列に必要とされるより広い領域上に形成されるコンフォーマルコーティングは、コーティングのボイド、コーティングの割れ、コーティング層同士の剥離、並びに、基板及び受動表面実装コンポーネントからの剥離等のコーティング欠陥を起こしやすいことがわかっている。本明細書に記載のプロセスは、コーティングのボイドや割れ、コーティング層の剥離があったとしてもはるかに少ない、リッドレスBGAパッケージのチップコンデンサ等の多列受動表面実装コンポーネントのコンフォーマルコーティングを提供する。
【0008】
いくつかの実施形態では、リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージのプリント回路基板にはんだ付けされた受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルコーティングするプロセスは、受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングを形成する前に、基板に補強リングを付けることを含む。複数の受動表面実装コンポーネント及び集積回路ダイが、補強リングによって形成された開口部内に収容されるように、補強リングが基板に取り付けられる。補強リングを基板に付けた後、受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングが形成される。コンフォーマルコーティングは、受動表面実装コンポーネントの各々の上、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する。いくつかの実施形態では、受動表面実装コンポーネントの少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む。いくつかの実施形態では、補強リングを基板に取り付けることは、接着剤で補強リングを基板に接着し、次に、接着剤を硬化させることを含む。いくつかの実施形態では、コンフォーマルコーティングを形成することは、複数の受動表面実装コンポーネントにアンダーコーティング層を形成し、次に、受動表面実装コンポーネントの各々及びアンダーコーティング層の上にトップコーティング層を形成することを含む。アンダーコーティング層は、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲に延在し、受動表面実装コンポーネントの各々と基板との間の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する。いくつかの実施形態では、アンダーコーティング層及びトップコーティング層の両方が硬化される。いくつかの実施形態では、アンダーコーティング層は、トップコーティング層が形成される前に硬化される。
【0009】
いくつかの実施形態では、基板及び受動表面実装コンポーネントは、コンフォーマルコーティングを形成する前にプラズマで処理される。いくつかの実施形態では、アンダーコーティング層は、トップコーティング層が形成される前にプラズマで処理される。コンフォーマルコーティングを形成する前に基板及び受動表面実装コンポーネントを処理するために使用されるプラズマと、トップコーティング層を形成する前にアンダーコーティング層を処理するために使用されるプラズマとは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、ヘリウム、アルゴン、酸素の任意の組み合わせを含むガスから形成される。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1の接着層は、受動表面実装コンポーネント上にコンフォーマルコーティングを形成する前に、基板及び受動表面実装コンポーネントに形成される。いくつかの実施形態では、第2の接着層は、トップコーティング層を形成する前に、アンダーコーティング層及び受動表面実装コンポーネントに形成される。
【0011】
いくつかの実施形態では、リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージにパッケージされた電子デバイスは、プリント回路基板と、基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントと、基板に取り付けられた補強リングと、複数の受動表面実装コンポーネント上に配置されたコンフォーマルコーティングと、を含む。基板は、ボールグリッドアレイを含む。複数の受動表面実装コンポーネント及び集積回路ダイは、補強リングによって形成された開口部内に収容されている。複数の受動表面実装コンポーネントの少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている。デバイスは、補強リングを基板に付けた後に、複数の受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングを形成することによって製造される。コンフォーマルコーティングは、受動表面実装コンポーネントの各々の上、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサで構成されている。
【0012】
いくつかの実施形態では、コンフォーマルコーティングを形成することは、複数の受動表面実装コンポーネントにアンダーコーティング層を形成することと、トップコーティング層を形成することと、を含む。アンダーコーティング層は、各受動表面実装コンポーネントの周囲、及び、各受動表面実装コンポーネントと基板との間に各受動表面実装コンポーネントの下に延在する。トップコーティング層は、受動表面実装コンポーネントの各々の上、及び、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲に延在するアンダーコーティング層の上に配置されている。
【0013】
いくつかの実施形態では、デバイスは、複数の受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングを形成する前に、基板及び複数の受動表面実装コンポーネントに第1の接着層を形成することによって製造される。いくつかの実施形態では、デバイスは、トップコーティング層を形成する前に、アンダーコーティング層及び複数の表面実装コンポーネントに第2の接着層を形成することによって製造される。いくつかの実施形態では、デバイスは、アンダーコーティング層を形成する前に、基板及び複数の受動表面実装コンポーネントを第1のプラズマで処理することによって製造され、第1のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、これらの任意の組み合わせを含むガスから形成される。いくつかの実施形態では、デバイスは、アンダーコーティング層及び受動表面実装コンポーネントの上部を第2のプラズマで処理することによって製造され、第2のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、これらの任意の組み合わせを含むガスから形成される。
【0014】
いくつかの実施形態では、基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、基板に取り付けられた補強リングと、を含むリッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージのプリント回路基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルコーティングするプロセスは、基板及び複数の受動表面実装コンポーネントに第1の接着層を形成することを含む。次に、アンダーコーティング層が第1の接着層に形成され、アンダーコーティング層は、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、受動表面実装コンポーネントの各々の下、及び、受動表面実装コンポーネントの各々と基板との間に延在する。次いで、第2の接着層がアンダーコーティング層及び受動表面実装コンポーネントの各々に形成される。次に、第2の接着層にトップコーティング層が形成される。いくつかの実施形態では、受動表面実装コンポーネントの少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサで構成されている。いくつかの実施形態では、アンダーコーティング層は、トップコーティング層が形成される前に硬化される。いくつかの実施形態では、プロセスは、第1の接着層を形成する前に、基板及び受動表面実装コンポーネントを第1のプラズマで処理することを含む。いくつかの実施形態では、第1のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、ヘリウム、アルゴン、酸素の任意の組み合わせを含むガスから形成される。いくつかの実施形態では、プロセスは、第2の接着層を形成する前にアンダーコーティング層を第2のプラズマで処理することを含む。いくつかの実施形態では、第2のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、ヘリウム、アルゴン、酸素の任意の組み合わせを含むガスから形成される。
【0015】
いくつかの実施形態では、電子デバイスは、ボールグリッドアレイを含むプリント回路基板と、基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントと、基板に取り付けられた補強リングと、受動表面実装コンポーネント上に配置されたコンフォーマルコーティングと、を含む。受動表面実装コンポーネントは、複数の隣接する列に配置されている。受動表面実装コンポーネント及び集積回路ダイは、補強リングによって形成された開口部内に収容されている。コンフォーマルコーティングは、第1の接着層と、アンダーコーティング層と、第2の接着層と、トップコーティング層と、を含む。第1の接着層は、基板及び受動表面実装コンポーネントの各々に配置されている。アンダーコーティング層は、第1の接着層に配置されており、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、受動表面実装コンポーネントの各々の下で、受動表面実装コンポーネントの各々と基板との間に延在する。第2の接着層は、アンダーコーティング層及び受動表面実装コンポーネントの各々に配置されている。トップコーティング層は、第2の接着層に配置されている。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサで構成されている。いくつかの実施形態では、集積回路ダイは、複数の中央処理装置コアを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1の接着層及び第2の接着層は、ホスホネートベース(phosphonate-based)の自己組織化単分子層を含む。いくつかの実施形態では、アンダーコーティング層は、エポキシフェノール樹脂及びエポキシアミン樹脂のグループから選択される樹脂から形成された少なくとも1つのポリマーを含む。いくつかの実施形態では、トップコーティング層は、シリコーンエラストマー(silicone elastomer)、アクリレート化ウレタン(acrylated urethane)、及び、変性エポキシフェノール樹脂(modified epoxy phenolic resin)又は変性アミン樹脂(modified amine resin)からのポリマーのグループから選択された少なくとも1つのポリマーを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージのプリント回路基板にはんだ付けされた受動表面実装コンポーネントのコンフォーマルコーティングのプロセスは、受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングを形成する前に、基板に補強リングを取り付けることを含む。複数の受動表面実装コンポーネント及び集積回路ダイが、補強リングによって形成された開口部内に収容されるように、補強リングが基板に取り付けられる。補強リングを基板に取り付けた後に、受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングが形成される。コンフォーマルコーティングは、受動表面実装コンポーネントの各々の上、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する。コンフォーマルコーティングを形成することは、複数の受動表面実装コンポーネントにアンダーコーティング層を形成することと、アンダーコーティング層を硬化させることと、アンダーコーティング層の上に第1のトップコーティング層を形成することと、第1のトップコーティング層を硬化させることと、第2のトップコーティング層を、受動表面実装コンポーネント各々の上、及び、硬化した第1のアンダーコーティング層の上に形成することと、第2のトップコーティング層を硬化させることと、を含む。アンダーコーティング層は、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、受動表面実装コンポーネントの各々と基板との間の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサで構成されている。
【0018】
いくつかの実施形態では、第1のトップコーティング層を硬化させることは、第1のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分間ベーキングすることと、第1のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む。いくつかの実施形態では、第2のトップコーティング層を硬化させることは、第2のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分間ベーキングすることと、第2のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、基板及び受動表面実装コンポーネントは、コンフォーマルコーティングを形成する前にプラズマで処理される。いくつかの実施形態では、アンダーコーティング層は、第1のトップコーティング層が形成される前にプラズマで処理される。コンフォーマルコーティングを形成する前に基板及び受動表面実装コンポーネントを処理するために使用されるプラズマと、第1のトップコーティング層を形成する前にアンダーコーティング層を処理するために使用されるプラズマとは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、ヘリウム、アルゴン、酸素の任意の組み合わせを含む気体から形成される。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1の接着層は、受動表面実装コンポーネント上にコンフォーマルコーティングを形成する前に、基板及び受動表面実装コンポーネントに形成される。いくつかの実施形態では、第2の接着層は、第1のトップコーティング層を形成する前に、アンダーコーティング層及び受動表面実装コンポーネントに形成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージにパッケージされた電子デバイスは、プリント回路基板と、基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントと、基板に取り付けられた補強リングと、複数の受動表面実装コンポーネントの上に配置されたコンフォーマルコーティングと、を含む。基板は、ボールグリッドアレイを含む。複数の受動表面実装コンポーネント及び集積回路ダイは、補強リングによって形成された開口部内に収容されている。複数の受動表面実装コンポーネントの少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている。デバイスは、補強リングを基板に取り付けて、補強リングを基板に取り付けた後に複数の受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングを形成することによって製造される。コンフォーマルコーティングは、受動表面実装コンポーネントの各々の上、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する。コンフォーマルコーティングを形成することは、複数の受動表面実装コンポーネントにアンダーコーティング層を形成することと、アンダーコーティング層を硬化させることと、アンダーコーティング層の上に第1のトップコーティング層を形成することと、第1のトップコーティング層を硬化させることと、受動表面実装コンポーネントの各々の上、及び、硬化した第1のアンダーコーティング層の上に第2のトップコーティング層を形成することと、第2のトップコーティング層を硬化させることと、を含む。アンダーコーティング層は、受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、受動表面実装コンポーネントの各々と基板との間の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む。いくつかの実施形態では、複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサで構成されている。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1のトップコーティング層を硬化させることは、第1のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分間ベーキングすることと、第1のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む。いくつかの実施形態では、第2のトップコーティング層を硬化させることは、第2のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分間ベーキングすることと、第2のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、第1の接着層は、受動表面実装コンポーネント上にコンフォーマルコーティングを形成する前に、基板及び受動表面実装コンポーネントに形成される。いくつかの実施形態では、第2の接着層は、第1のトップコーティング層を形成する前に、アンダーコーティング層及び受動表面実装コンポーネントに形成される。
【0024】
いくつかの実施形態では、基板及び受動表面実装コンポーネントは、コンフォーマルコーティングを形成する前にプラズマで処理される。いくつかの実施形態では、アンダーコーティング層は、第1のトップコーティング層が形成される前にプラズマで処理される。コンフォーマルコーティングを形成する前に基板及び受動表面実装コンポーネントを処理するために使用されるプラズマと、第1のトップコーティング層を形成する前にアンダーコーティング層を処理するために使用されるプラズマとは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、ヘリウム、アルゴン、酸素の任意の組み合わせを含むガスから形成される。
【0025】
図1は、プリント回路基板12と、集積回路ダイ14と、複数のチップコンデンサ16と、補強リング18と、コンフォーマルコーティング20と、を含む電子デバイス10の例の概略的な平面図である。集積回路ダイ14は、例えば、中央処理装置、グラフィックス処理装置、又は、複合加速処理装置(combined accelerated processing unit)であってもよい。いくつかの実施形態では、集積回路ダイ14は、複数の処理コアを含む。いくつかの実施形態では、補強リング18は、開口部22を形成する剛性の正方形のフープ(hoop)である。いくつかの他の実施形態では、補強リング18は、例えば、円又は長方形等の正方形以外の形状を有するフープであってもよい。コンフォーマルコーティング20は、以下の図3図4及び図5を参照して詳細に説明される。図1に示すように、チップコンデンサ16のいくつかは、第1の列R1及び第2の列R2のように、複数の列に配置されている。他のチップコンデンサ16のいくつかは、第3の列R3に配置されている。第1の列R1と第2の列R2とは、隣接する列である。第3列のR3には、隣接するチップコンデンサ16の列がない。図1に示すように、複数の列に配置されたチップコンデンサ16のコンフォーマルコーティング20によって覆われる連続領域、例えば、第1の列R1及び第2の列R2の領域は、第3の列R3に配置されたチップコンデンサ16のコンフォーマルコーティング20によって覆われる連続領域よりも大きい。
【0026】
図2も参照すると、電気デバイス10は、集積回路ダイ14の反対側の基板12の表面に配置された複数のはんだボール26を含むボールグリッドアレイ24をさらに含む。ボールグリッドアレイ24は、例えばラップトップ、デスクトップ、タブレット、スマートフォン、ゲームコンソール、テレビ、セットトップボックス、ウェアラブル、インターネットサーバー、プリンター等を含むがこれらに限定されない複数のコンピューティングデバイスのうち何れかのコンポーネントとして、電気デバイス10を大きなプリント回路基板(図示省略)に電気的及び機械的に接続するために使用することができる。プリント回路基板12は、複数の相互接続28を含む積層基板である。集積回路ダイ14は、複数の相互接続28に電気的に結合され、複数のはんだ接合部30によって基板12に機械的に取り付けられる。ダイアンダーフィル32は、集積回路ダイ14及びはんだ接合部20の周囲に配置され、集積回路ダイ14と基板12との間の空間を充填する。ダイアンダーフィル32は非導電性ポリマーである。ダイアンダーフィル32は、溶融したTIM(図示省略)又は他の導電性汚染が、はんだ接合部30の何れかを短絡させるのを抑制する。チップコンデンサ16は、複数の相互接続28に電気的に結合され、複数のはんだ接合部34によって基板12に機械的に取り付けられる。具体的には、はんだ接合部34は、チップコンデンサ16の端子(図示省略)を、複数の相互接続28に電気的に接続する。相互接続28は、集積回路ダイ14、チップコンデンサ16、及び、ボールグリッドアレイ24のはんだボール26を電気的に相互接続する。図1及び図2に共に示すように、集積回路ダイ14及び複数のチップコンデンサ16は、補強リング18によって形成された開口部22内に収容される。
【0027】
図3も参照すると、コンフォーマルコーティング20は、アンダーコーティング層36及びトップコーティング層38を含む。アンダーコーティング層36は、チップコンデンサ16の各々の周囲、及び、チップコンデンサ16と基板12との間のチップコンデンサ16の各々の下に延在する。図3には示されていないが、チップコンデンサ16と基板12との間にアンダーコーティング層36を形成する毛細管現象により、アンダーコーティング層36がチップコンデンサ16の各々の上部までさらに延在してもよい。トップコーティング層38は、チップコンデンサ16の各々及びアンダーコーティング36の上に配置され、チップコンデンサ16の周囲に延在する。このように配置されたコンフォーマルコーティング20は、チップコンデンサ16をTIM等の導電性汚染物質から物理的及び電気的に隔離する。
【0028】
いくつかの実施形態では、アンダーコーティング層36はエポキシベースのポリマーである。アンダーコーティング層36は、日本のナミックス株式会社から入手可能な、U8439-105等のエポキシフェノール樹脂、又は、U8410-119A等のエポキシアミン樹脂等のアンダーフィル樹脂から形成されている。他の適切なアンダーフィル樹脂には、ナミックス株式会社から入手可能なU8443-14、U8410-73C、U8410-314A、U8439-1、U8410-207、韓国のソウルのKCC Corporationから入手可能なUF-5016-MP03、コネチカット州マンチェスターの株式会社住友ベークライトから入手可能なCRP-4152R5が含まれる。
【0029】
いくつかの実施形態では、トップコーティング層38は、シリコーンエラストマーを形成するために、ミシガン州ミッドランドのDow Chemical Corporationから入手可能なDowsil(商標)EA 6900若しくはDowsil(商標)SE 4450、又は、アクリル化ウレタンを形成するために、コネチカット州トリントンのDymax Corporationから入手可能なDymax(登録商標)9482等のコーティング樹脂から形成されている。他の適切なコーティング樹脂には、コネチカット州ロッキーヒルのHenkel Corporationから入手可能なLoctite Resinol 90C、Loctite 3515及びLoctite FP4470、イリノイ州シカゴのSolvay USAから入手可能なDAPCO(商標)3003、ミネソタ州セントポールの3Mから入手可能なEW-3011、又は、ナミックス社から入手可能な変性エポキシフェノール樹脂若しくは変性アミン樹脂が含まれる。
【0030】
図4も参照すると、いくつかの実施形態では、コンフォーマルコーティング20は、第1の接着層40及び第2の接着層42をさらに含む。第1の接着層40は、基板12及び各チップコンデンサ16の上に配置されている。図4の例では、アンダーコーティング層36は、第1の接着層40上に配置され、チップコンデンサ16の各々の周囲、及び、チップコンデンサ16と基板12との間のチップコンデンサ16の各々の下に延在する。第2の接着層42は、アンダーコーティング層36及びチップコンデンサ16の各々の上に配置されている。トップコーティング層38は、第2の接着層42の上に配置されている。図3の例のように、コンフォーマルコーティング20は、チップコンデンサ16をTIM等の導電性汚染物質から物理的及び電気的に隔離する。
【0031】
いくつかの実施形態では、第1の接着層40及び第2の接着層42は、カリフォルニア州サンディエゴのAculon Inc.から入手可能な接着プライマー等のホスホネートベースの自己組織化単分子層である。
【0032】
図5も参照すると、いくつかの実施形態では、トップコーティング層38は、第1のトップコーティング層44及び第2のトップコーティング層46を含む。第1のトップコーティング層44は、アンダーコーティング層36の上に配置されている。図5の例に示すように、第1のトップコーティング層44は、チップコンデンサ16の各々の周囲に延在し、チップコンデンサ16間のギャップを平坦化する。第2のトップコーティング層46は、第1のトップコーティング層44及びチップコンデンサ16の各々の上に配置されている。図3の例のように、コンフォーマルコーティング20は、チップコンデンサ16をTIM等の導電性汚染物質から物理的及び電気的に隔離する。
【0033】
いくつかの実施形態では、第1のトップコーティング層44及び第2のトップコーティング層46は、トップコーティング層38について上述したようなコーティング樹脂から形成されている。いくつかの実施形態では、第1のトップコーティング層44及び第2のトップコーティング層46は、同じコーティング樹脂から形成されている。いくつかの他の実施形態では、第1のトップコーティング層44及び第2のトップコーティング層46は、異なるコーティング樹脂から形成されている。いくつかの実施形態では、第1のトップコーティング層44は、アンダーコーティング層36について上述したようなエポキシベースのポリマーから形成され、第2のトップコーティング層46は、トップコーティング層38について上述したようなコーティング樹脂から形成される。
【0034】
様々な実施形態において、基板12から基板12の反対側のトップコーティング層38の表面まで測定したコンフォーマルコーティング20の厚さは、少なくて600ミクロン、625ミクロン、650ミクロン若しくは675ミクロン、多くて700ミクロン、725ミクロン若しくは750ミクロン、又は、上記の値の何れか2つの間で定義された範囲内(例えば、600ミクロンから750ミクロン、625ミクロンから725ミクロン、650ミクロンから700ミクロン、675ミクロンから700ミクロン、675ミクロンから725ミクロン、700ミクロンから750ミクロン、700ミクロンから725ミクロン、725ミクロンから750ミクロン)であってもよい。図1図5の様々な層(例えば、図4に示すアンダーコーティング層36及び第1の接着層40)の相対的な厚さは、説明及び理解を容易にするためのものであり、縮尺通りではない。
【0035】
図6は、本開示に示される一例による、複数のチップコンデンサ16をコンフォーマルにコーティングするためのプロセスを示すフローチャートである。ブロック100に示すように、プロセスは、例えば、図1に示すように、集積回路ダイ14及び複数のチップコンデンサ16を基板12にはんだ付けした状態から開始する。補強リング18は、ブロック102において、集積回路ダイ14及び複数のチップコンデンサ16が開口部22内に収容されるように、基板12に取り付けられる。ブロック102の後に、ブロック104において、コンフォーマルコーティングが複数のチップコンデンサ16上に形成される。次に、プロセスは、ブロック106に示すように継続され、コンフォーマルコーティングされたチップコンデンサ16を備えた電気デバイス10を製造する。チップコンデンサ16上にコンフォーマルコーティング20を形成する前に補強リング18を基板12に取り付けることによって、コンフォーマルコーティング20は、補強リング18を基板12に取り付けた後に複数の多列のチップコンデンサ16にコンフォーマルコーティング20を形成する場合と比較して、コンフォーマルコーティング20のボイド若しくは割れ、又は、アンダーコーティング層36及びトップコーティング層38の層間剥離があったとしても、はるかに少ないことが判明している。
【0036】
図6にさらに示すように、補強リング18を基板12に取り付けるプロセスは、例えば、ブロック108に示すように、集積回路ダイ14及び複数のチップコンデンサ16を基板12にはんだ付けした状態から開始される。補強リング18は、例えば、ブロック110において、シリコーン接着剤等の接着剤で基板12に接着されている。実施形態では、接着剤が基板12に塗布され、その後、補強リング18が接着剤の上に配置される。代替的に又は追加的に、接着剤を補強リング18に塗布し、その後、接着剤が付いた補強リング18を基板12に配置する。補強リング18が基板12に接着されると、ブロック112において、接着剤が硬化される。次に、プロセスは、ブロック114に示すように続けられ、基板12に取り付けられた補強リング18を製造する。
【0037】
いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、コンフォーマルコーティング20を形成する前に補強リング18を基板12に取り付けることは、基板12を安定化させるのに役立ち、コーティングの割れ及び/又は層間剥離を生じさせるコンフォーマルコーティング20にかかる機械的応力を低減すると考えられる。コンフォーマルコーティング20を形成する前に補強リング18を基板12に取り付けることによって、補強リング18が取り付けられる前にコンフォーマルコーティング20が適用された場合に生じるであろう相互汚染を回避することができると考えられる。コンフォーマルコーティング20によって覆われる連続領域が大きいほど、コンフォーマルコーティング20の機械的応力が大きくなると考えられる。したがって、このプロセスは、複数のチップコンデンサ16が複数の隣接する列に配置される場合に最も有益であり、その結果、単一の列(図1)に配置されたものについてコンフォーマルコーティング20で覆われている小さな連続領域と比較して、チップコンデンサ16のコンフォーマルコーティング20によって覆われる大きな連続領域をもたらすと考えられる。
【0038】
図7は、本開示に示される一例による、複数のチップコンデンサ16をコンフォーマルにコーティングするためのプロセスを示すフローチャートである。図1図2図3及び図7を合わせて考察すると、ブロック200に示すように、コンフォーマルコーティング20を形成するプロセスは、例えば、集積回路ダイ14及び複数のチップコンデンサ16が基板12にはんだ付けされ、補強リング18が基板12に取り付けられた状態で開始される。アンダーコーティング層36は、ブロック202において、上記のように、複数のチップコンデンサ16の周囲にアンダーフィル樹脂を供給することによって形成される。毛細管現象により、アンダーフィル樹脂の一部が、複数のチップコンデンサ16と基板12との間の空間に引き込まれる。次に、アンダーコーティング層36は、ブロック204で硬化される。トップコーティング層38は、上記のように、ブロック206で、チップコンデンサ16の各々の上及びアンダーコーティング層36の上にコーティング樹脂を供給することによって形成される。次に、トップコーティング層38は、ブロック208で硬化される。次に、プロセスは、ブロック210に示すように継続され、コンフォーマルコーティングされたチップコンデンサ16を備えた電気デバイス10を製造する。
【0039】
様々な実施形態において、アンダーコーティング層36は、2段階の加熱プロセスを使用して、ブロック204で硬化され得る。2段階の加熱プロセスの第1段階では、アンダーコーティング層36は、85℃、90℃若しくは95℃の低温、100℃、105℃若しくは110℃の高温、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の温度(例えば、85℃から110℃、90℃から105℃、95℃から100℃、95℃から105℃、90℃から110℃、100℃から105℃等)で加熱することができる。2段階の加熱プロセスの第1段階では、アンダーコーティング層36は、短い時間で40分、45分、50分、55分若しくは60分、長い時間で65分、70分、75分若しくは80分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば、40分から80分、45分から75分、50分から70分、55分から65分、55分から60分、60分から65分、60分から70分等)で加熱することができる。
【0040】
2段階の加熱プロセスの第2段階では、アンダーコーティング層36は、130℃、135℃、140℃、145℃若しくは150℃の低温、155℃、160℃、165℃若しくは170℃の高温、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の温度(例えば、130℃から170℃、135℃から165℃、140℃から160℃、145℃から155℃、150℃から160℃、145℃から150℃等)で加熱され得る。2段階の加熱プロセスの第2段階では、アンダーコーティング層36は、短い時間で100分、105分、110分、115分若しくは120分、長い時間で125分、130分、135分若しくは140分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば、100分から140分、105分から135分、110分から130分、115分から125分、120分から130分、120分から140分、110分から120分等)で加熱することができる。
【0041】
様々な実施形態において、トップコーティング層38は、ブロック204におけるアンダーコーティング36について上述したような2段階の加熱プロセスを使用して、ブロック208で硬化され得る。他の様々な実施形態において、トップコーティング層38は、単一段階の加熱プロセスを使用して硬化され得る。単一段階の加熱プロセスでは、トップコーティング層38は、150℃、155℃若しくは160℃の低温、165℃、170℃若しくは175℃の高温、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の温度(例えば、150℃から175℃、155℃から170℃、160℃から165℃、160℃から170℃、150℃から160℃、165℃から170℃等)で加熱され得る。単一段階の加熱プロセスでは、トップコーティング層38は、短い時間で160分、165分、170分、175分若しくは180分、長い時間で185分、190分、195分若しくは200分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば、160分から200分、165分から195分、170分から190分、175分から185分、175分から185分、170分から180分、180分から200分、180分から190分等)で加熱することができる。
【0042】
他の様々な実施形態において、トップコーティング層38は、ブロック208で、3段階の加熱プロセスを使用して硬化され得る。3段階の加熱プロセスの第1段階では、トップコーティング層38は、低い温度で85℃、90℃若しくは95℃、高い温度で100℃、105℃若しくは110℃、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の温度(例えば、85℃から110℃、90℃から105℃、95℃から100℃、95℃から105℃、90℃から110℃、100℃から105℃等)で加熱することができる。3段階の加熱プロセスの第1段階では、トップコーティング層38は、短い時間で30分、35分、40分若しくは45分、長い時間で50分、55分若しくは60分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば、30分から60分、35分から55分、40分から50分、40分から45分、45分から50分、35分から45分、45分から50分等)で加熱することができる。
【0043】
3段階の加熱プロセスの第2段階では、トップコーティング層38は、低い温度で110℃、115℃若しくは120℃、高い温度で125℃、130℃若しくは135℃、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内中の温度(例えば、110℃から135℃、115℃から130℃、120℃から125℃、120℃から130℃、115℃から135℃、125℃から130℃等)で加熱することができる。3段階の加熱プロセスの第2段階では、トップコーティング層38は、短い時間で30分、35分、40分若しくは45分、長い時間で50分、55分若しくは60分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば、30分から60分、35分から55分、40分から50分、40分から45分、45分から50分、35分から45分、45分から50分等)で加熱することができる。
【0044】
3段階の加熱プロセスの第3段階では、トップコーティング層38は、130℃、135℃、140℃、145℃若しくは150℃の低温、155℃、160℃、165℃若しくは170℃の高温、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の温度(例えば、130℃から170℃、135℃から165℃、140℃から160℃、145℃から155℃、150℃から160℃、145℃から150℃等)で加熱され得る。3段階の加熱プロセスの第3段階では、トップコーティング層38は、短い時間で100分、105分、110分、115分若しくは120分、長い時間で125分、130分、135分若しくは140分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば、100分から140分、105分から135分、110分から130分、115分から125分、120分から130分、120分から135分、115分から120分等)で加熱することができる。
【0045】
他の様々な実施形態において、トップコーティング層38は、ブロック208で、4段階の加熱プロセスを使用して硬化され得る。4段階の加熱プロセスの第1段階では、トップコーティング層38は、低い温度で85℃、90℃若しくは95℃、高い温度で100℃、105℃若しくは110℃、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の温度(例えば、85℃から110℃、90℃から105℃、95℃から100℃、95℃から105℃、90℃から110℃、100℃から105℃等)で加熱することができる。4段階の加熱プロセスの第1段階では、トップコーティング層38は、短い時間で15分、20分、25分若しくは30分、長い時間で35分、40分若しくは45分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば、15分から45分、20分から40分、25分から35分、25分から30分、30分から35分、35分から45分、20分から35分等)で加熱することができる。
【0046】
4段階の加熱プロセスの第2段階では、トップコーティング層38は、低い温度で100℃、105℃若しくは110℃、高い温度で115℃、120℃、125℃若しくは130℃、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の温度(例えば、100℃から130℃、105℃から125℃、110℃から120℃、110℃から115℃、115℃から120℃等)で加熱することができる。4段階の加熱プロセスの第2段階では、トップコーティング層38は、短い時間で15分、20分、25分若しくは30分、長い時間で35分、40分若しくは45分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば、15分から45分、20分から40分、25分から35分、25分から30分、30分から35分、35分から45分、20分から35分等)で加熱することができる。
【0047】
4段階の加熱プロセスの第3段階では、トップコーティング層38は、低い温度で115℃、120℃若しくは125℃、高い温度で130℃、135℃、140℃若しくは145℃、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の温度(例えば、115℃から145℃、120℃から140℃、125℃から135℃、130℃から135℃、125℃から130℃等)で加熱することができる。4段階の加熱プロセスの第3段階では、トップコーティング層38は、短い時間で15分、20分、25分若しくは30分、長い時間で35分、40分若しくは45分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば、15分から45分、20分から40分、25分から35分、25分から30分、30分から35分、35分から45分、20分から35分等)で加熱することができる。
【0048】
4段階の加熱プロセスの第4段階では、トップコーティング層38は、130℃、135℃、140℃、145℃若しくは150℃の低温、155℃、160℃、165℃若しくは170℃の高温、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の温度(例えば、130℃から170℃、135℃から165℃、140℃から160℃、145℃から155℃、150℃から160℃、145℃から150℃等)で加熱され得る。4段階の加熱プロセスの第4段階では、トップコーティング層38は、短い時間で100分、105分、110分、115分若しくは120分、長い時間で125分、130分、135分若しくは140分、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内の時間(例えば100分から140分、105分から135分、110分から130分、115分から125分、120分から130分、120分から135分、115分から120分等)で加熱することができる。
【0049】
いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、ブロック208においてトップコーティング層38に適用される2段階、3段階及び4段階の加熱プロセスのより段階的な加熱段階は、収縮率を低減させ、硬化中のトップコーティング層38において、特に複数のチップコンデンサ16のコーナーにおいて、応力を緩和すると考えられる。複数のチップコンデンサ16のコーナーにおけるトップコーティング層38の応力を緩和することにより、複数のチップコンデンサ16からのコンフォーマルコーティング20の層間剥離を低減することができる。
【0050】
様々な実施形態において、基板12から基板12の反対側のトップコーティング層38の表面まで測定したコンフォーマルコーティング20の厚さは、少なくて600ミクロン、625ミクロン、650ミクロン若しくは675ミクロン、多くて700ミクロン、725ミクロン若しくは750ミクロン、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される範囲内(例えば、600ミクロンから750ミクロン、625ミクロンから725ミクロン、650ミクロンから700ミクロン、675ミクロンから700ミクロン、675ミクロンから725ミクロン、700ミクロンから750ミクロン、700ミクロンから725ミクロン、725ミクロンから750ミクロン等)であってもよい。
【0051】
図8は、本開示に示される別の例による、複数のチップコンデンサ16をコンフォーマルにコーティングするためのプロセスを示すフローチャートである。図1図2図3及び図8を合わせて考慮すると、ブロック300に示すように、コンフォーマルコーティング20を形成するプロセスは、例えば、集積回路ダイ14及び複数のチップコンデンサ16が基板12にはんだ付けされ、補強リング18が基板12に取り付けられた状態で開始する。
【0052】
基板12及び複数のチップコンデンサ16は、ブロック302において第1のプラズマで処理される。第1のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、ヘリウム、アルゴン及び酸素の任意の組み合わせを含む。様々な実施形態において、第1のプラズマは、低くて5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、45重量%若しくは50重量%、高くて55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%若しくは95重量%、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される範囲内(例えば、5重量%から95重量%、10重量%から90重量%、15重量%から85重量%、20重量%から80重量%、25重量%から75重量%、30重量%から70重量%、35重量%から65重量%、40重量%から60重量%、45重量%から55重量%、50重量%から70重量%、20重量%から30重量%、80重量%から95重量%等)の酸素の重量パーセント(wt%)を含む。いくつかの実施形態では、第1のプラズマは、酸素及び/又はヘリウム及び/又はアルゴンから構成されている。
【0053】
アンダーコーティング層36は、ブロック304において、上記のように、複数のチップコンデンサ16の周囲にアンダーフィル樹脂を供給することによって形成される。毛細管現象により、アンダーフィル樹脂の一部が、複数のチップコンデンサ16と基板12との間の空間に引き込まれる。次に、アンダーコーティング層36は、例えば図7のブロック204を参照して上述したプロセスによって、ブロック306で硬化される。
【0054】
アンダーコーティング層36は、ブロック308において第2のプラズマで処理される。第2のプラズマは、ヘリウム、アルゴン、酸素、又は、ヘリウム、アルゴン及び酸素の任意の組み合わせを含む。様々な実施形態において、第2のプラズマは、低くて5重量%、10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、45重量%若しくは50重量%、高くて55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%若しくは95重量%、又は、上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内(例えば、5重量%から95重量%、10重量%から90重量%、15重量%から85重量%、20重量%から80重量%、25重量%から75重量%、30重量%から70重量%、35重量%から65重量%、40重量%から60重量%、45重量%から55重量%、50重量%から70重量%、20重量%から30重量%、80重量%から95重量%等)の酸素の重量パーセント(wt%)を含む。いくつかの実施形態では、第2のプラズマは、酸素及び/又はヘリウム及び/又はアルゴンから構成されている。
【0055】
トップコーティング層38は、上記のように、ブロック310において、チップコンデンサ16の各々の上及びアンダーコーティング層36の上にコーティング樹脂を供給することによって形成される。次に、トップコーティング層38は、例えば図7のブロック208を参照して上述したプロセスの何れかによって、ブロック312で硬化される。次に、プロセスは、ブロック314に示すように継続され、コンフォーマルコーティングされたチップコンデンサ16を備えた電気デバイス10を製造する。
【0056】
いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、ブロック302における第1のプラズマ処理は、アンダーコーティング層36とより強く結合するラジカルを表面で生成することによって、及び/又は、アンダーコーティング層36の結合を妨害するであろう汚染物質を処理表面から除去することによって、処理表面を改質すると考えられる。第1のプラズマ処理によって提供されるより強い結合及び改善された接着は、アンダーコーティング層36と複数のチップコンデンサ16及び基板12との間のボイドの形成を、チップコンデンサ16の各々及び基板12の間にあるチップコンデンサ16の下の空間においてさえ、低減させ又は実質的に排除し得る。同様に、ブロック308における第2のプラズマ処理は、トップコーティング層38とより強く結合するアンダーコーティング層36の表面でラジカルを生成することによって、及び/又は、トップコーティング層38の結合を妨害するであろう汚染物質をアンダーコーティング層36の表面と複数のチップコンデンサ16から除去することによって、アンダーコーティング層36の表面を改質すると考えられる。第2のプラズマ処理によって提供されるより強い結合及び改善された接着は、トップコーティング層38とアンダーコーティング層36との間、トップコーティング層38と複数のチップコンデンサ16との間のボイドの形成を低減させ又は実質的に排除し得る。
【0057】
図9は、本開示に示される別の例による、複数のチップコンデンサ16をコンフォーマルにコーティングするためのプロセスを示すフローチャートである。図1図2図4及び図9を合わせて考慮すると、ブロック400に示すように、コンフォーマルコーティング20を形成するプロセスは、例えば、集積回路ダイ14及び複数のチップコンデンサ16が基板12にはんだ付けされ、補強リング18が基板12に取り付けられた状態で開始する。ブロック402に示すように、第1の接着層40は、基板12及び複数のチップコンデンサ16に形成される。一実施形態では、第1の接着層40は、例えば、上述したように、接着プライマーを供給してホスホネートベースの自己組織化単分子層を形成することによって形成される。様々な実施形態において、接着プライマーの供給は、接着プライマーを基板12及び複数のチップコンデンサ16に噴霧(spraying)、浸漬(dipping)又は拭き取る(wiping)ことによって行われる。
【0058】
アンダーコーティング層36は、ブロック404において、アンダーフィル樹脂を、複数のチップコンデンサ16の周囲の第1の接着層40の上に上述したように供給することによって形成される。毛細管現象により、アンダーフィル樹脂の一部が、複数のチップコンデンサ16と基板12との間の空間に引き込まれる。次に、アンダーコーティング層36は、例えば図7のブロック204を参照して上述したプロセスによって、ブロック406で硬化される。
【0059】
ブロック408に示すように、第2の接着層42は、アンダーコーティング層36及び複数のチップコンデンサ16に形成される。一実施形態では、第2の接着層42は、例えば上述したように、接着プライマーを供給してホスホネートベースの自己組織化単分子層を形成することによって形成される。様々な実施形態において、接着プライマーの供給は、接着プライマーをアンダーコーティング層36に噴霧、浸漬又は拭き取ることによって行われる。
【0060】
トップコーティング層38は、上記のように、ブロック410において、チップコンデンサ16の各々の上及びアンダーコーティング層36の上にコーティング樹脂を供給することによって形成される。次に、トップコーティング層38は、例えば図7のブロック208を参照して上述したプロセスの何れかによって、ブロック412で硬化される。次に、プロセスは、ブロック414に示すように継続され、コンフォーマルコーティングされたチップコンデンサ16を備えた電気デバイス10を製造する。
【0061】
いかなる理論にも拘束されることを望むことなく、ブロック402で形成された後の第1の接着層40は、基板12及び複数のチップコンデンサ16と強く結合し、さらにアンダーコーティング層36と強く結合して、アンダーコーティング層36を基板12及びチップコンデンサ16へ結合すると考えられる。第1の接着層40によって提供されるより強い結合は、ボイドの形成及びアンダーコーティング層36と複数のチップコンデンサ16と基板12の間の層間剥離を低減させ又は実質的に排除し得る。同様に、ブロック408で形成された第2の接着層42は、アンダーコーティング層36及び複数のチップコンデンサ16並びにトップコーティング層38と強く結合して、トップコーティング層38をアンダーコーティング層36に結合させると考えられる。第2の接着層42によって提供されるより強い結合及び改善された接着は、トップコーティング層38とアンダーコーティング層36との間、トップコーティング層38と複数のチップコンデンサ16との間のボイドの形成を低減させ又は実質的に排除し得る。
【0062】
図10は、本開示に示される別の例による、複数のチップコンデンサ16をコンフォーマルにコーティングするためのプロセスを示すフローチャートである。図1図2図5及び図10を合わせて考慮すると、ブロック500に示すように、コンフォーマルコーティング20を形成するプロセスは、例えば、集積回路ダイ14及び複数のチップコンデンサ16が基板12にはんだ付けされ、補強リング18が基板12に取り付けられた状態で開始する。アンダーコーティング層36は、ブロック502において、アンダーフィル樹脂を、複数のチップコンデンサ16の周囲の第1の接着層40の上に上述したように供給することによって形成される。毛細管現象により、アンダーフィル樹脂の一部が、複数のチップコンデンサ16と基板12との間の空間に引き込まれる。次に、アンダーコーティング層36は、例えば図7のブロック204を参照して上述したプロセスによって、ブロック504で硬化される。
【0063】
トップコーティング層38の第1のトップコーティング層44は、ブロック506において、上記のように、コーティング樹脂(あるいは、エポキシベースのポリマー)を、複数のチップコンデンサ16の周囲のアンダーコーティング層36上に供給することによって形成される。次に、第1のトップコーティング層38は、例えば図7のブロック208を参照して上述したプロセスの何れかによって、ブロック508で硬化される。トップコーティング層38の第2のトップコーティング層46は、上記のように、ブロック510において、チップコンデンサ16の各々の上及び第1のトップコーティング層44の上にコーティング樹脂を供給することによって形成される。次に、第2のトップコーティング層46は、例えば図7のブロック208を参照して上述したプロセスの何れかによって、ブロック512で硬化される。次に、プロセスは、ブロック514に示すように継続され、コンフォーマルコーティングされたチップコンデンサ16を備えた電気デバイス10を製造する。
【0064】
いかなる理論にも束縛されることを望むことなく、トップコーティング層38を2つの部分に形成することにより、特に複数のチップコンデンサ16の縁部におけるトップコーティング層38の応力を低減することができると考えられる。第1のトップコーティング層44は、複数のチップコンデンサ16の周囲の領域を実質的に平坦化し、複数のチップコンデンサ16の縁部を有意な程度に覆わない。したがって、硬化後、複数のチップコンデンサ16の縁部において第1のトップコーティング層44に形成される応力は、トップコーティング層38全体が複数のチップコンデンサ16の縁部を一度に覆い硬化する実施形態よりも大幅に小さくなる。第2のトップコーティング層46は、複数のチップコンデンサ16及び硬化した第1のトップコーティング層44の実質的に平坦化された表面に形成される。したがって、複数のチップコンデンサ16の何れかの露出した縁部は、サイズが大幅に縮小され、複数のチップコンデンサ16の縁部で第2のトップコーティング層46に形成される応力を低減させることができる。
【0065】
図7図8図9及び図10の例は、説明及び理解を容易にするために別々のプロセスとして示されているが、本開示は、4つのプロセス全ての要素を組み合わせたプロセスを含むことが理解される。
【0066】
上記の例は、受動表面実装コンポーネントとしてチップコンデンサを開示しているが、チップコンデンサに加えて又はその代わりに、チップ抵抗器又は他の受動表面実装コンポーネントを含む例も本開示に含まれることが理解される。
【0067】
本明細書で使用される場合、「上記の値の何れか2つの間で定義される任意の範囲内」という表現は、文字通り、値がリストの下部にあるか、リストの上部にあるかに関係なく、かかる表現の前に挙げられている値の任意の2つから任意の範囲を選択することができることを意味する。例えば、値のペアは、2つの低い値、2つの高い値、又は、低い値と高い値から選択され得る。
【0068】
上記の詳細な説明及びそこに記載されている例は、例示及び説明のみを目的として提示されたものであり、限定を目的とするものではない。例えば、説明する操作は、任意の適切な方法で行われる。本明細書で説明する操作は、任意の適切な順序で実行され、提示されている順序は、例示する目的のためにのみ示されている。したがって、本実施形態は、上記で開示され、本明細書で請求される基本的な基礎原理の範囲内に含まれる、あらゆる修正、変形又は同等物を包含すると考えられる。さらに、上記の説明では、コードを実行するプロセッサの形態のハードウェア、状態機械の形態のハードウェア、又は、同じ効果を生じさせることができる専用ロジックについて説明しているが、他の構造も考えられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージのプリント回路基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントをコンフォーマルコーティングするプロセスであって、前記パッケージは、前記基板にはんだ付けされた集積回路ダイをさらに含み、
補強リングを前記基板に取り付けることであって、前記複数の受動表面実装コンポーネント及び前記集積回路ダイは、前記補強リングによって形成された開口部内に収容されており、前記複数の受動表面実装コンポーネントのうち少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている、ことと、
前記補強リングを前記基板に取り付けた後に、前記複数の受動表面実装コンポーネントにコンフォーマルコーティングを形成することであって、前記コンフォーマルコーティングは、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の上、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する、ことと、を含む、
プロセス。
【請求項2】
前記複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む、
請求項1のプロセス。
【請求項3】
前記コンフォーマルコーティングを形成することは、
前記複数のチップコンデンサにアンダーコーティング層を形成することであって、前記アンダーコーティング層は、前記複数のチップコンデンサの各々の周囲、及び、前記複数のチップコンデンサの各々と前記基板との間で前記複数のチップコンデンサの各々の下に延在する、ことと、
トップコーティング層を形成することであって、前記トップコーティング層は、前記複数のチップコンデンサの各々の上、及び、前記アンダーコーティング層の上に配置される、ことと、を含む、
請求項2のプロセス。
【請求項4】
前記アンダーコーティング層を硬化することと、
前記トップコーティング層を硬化することと、をさらに含む、
請求項3のプロセス。
【請求項5】
前記コンフォーマルコーティングを形成する前に、前記基板及び前記複数のチップコンデンサを第1のプラズマで処理することをさらに含む、
請求項3のプロセス。
【請求項6】
前記アンダーコーティング層を第2のプラズマで処理することをさらに含む、
請求項5のプロセス。
【請求項7】
前記コンフォーマルコーティングを前記複数のチップコンデンサに形成する前に、前記基板及び前記複数のチップコンデンサに第1の接着層を形成することをさらに含む、
請求項3のプロセス。
【請求項8】
前記トップコーティング層を形成する前に、前記アンダーコーティング層及び前記複数のチップコンデンサに第2の接着層を形成することをさらに含む、
請求項のプロセス。
【請求項9】
リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージにパッケージされた電子デバイスであって、
ボールグリッドアレイを含むプリント回路基板と、
前記基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、
前記基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントであって、前記複数の受動表面実装コンポーネントのうち少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている、複数の受動表面実装コンポーネントと、
前記基板に取り付けられた補強リングであって、前記複数の受動表面実装コンポーネント及び前記集積回路ダイは、前記補強リングによって形成された開口部内に収容されている、補強リングと、
前記複数の受動表面実装コンポーネント上に配置されたコンフォーマルコーティングと、を備え、
請求項1~8の何れかのプロセスによって製造される
電子デバイス。
【請求項10】
電子デバイスであって、
ボールグリッドアレイを含むプリント回路基板と、
前記基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、
前記基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントであって、前記複数の受動表面実装コンポーネントのうち少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている、複数の受動表面実装コンポーネントと、
前記基板に取り付けられた補強リングであって、前記複数の受動表面実装コンポーネント及び前記集積回路ダイは、前記補強リングによって形成された開口部内に収容されている、補強リングと、
前記複数の受動表面実装コンポーネント上に配置されたコンフォーマルコーティングと、を備え、
前記コンフォーマルコーティングは、
前記基板及び前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々に配置された第1の接着層と、
前記第1の接着層に配置されたアンダーコーティング層であって、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々と前記基板との間に延在するアンダーコーティング層と、
前記アンダーコーティング層及び前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々に配置された第2の接着層と、
前記第2の接着層上に配置されたトップコーティング層と、を含む、
電子デバイス。
【請求項11】
前記集積回路ダイは、複数の中央処理装置コアを含み、前記複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む、
請求項10の電子デバイス。
【請求項12】
記コンフォーマルコーティングを形成することは、
前記複数の受動表面実装コンポーネントにアンダーコーティング層を形成することであって、前記アンダーコーティング層は、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の周囲、及び、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々と前記基板との間で前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の下に延在する、ことと、
前記アンダーコーティング層を硬化することと、
第1のトップコーティング層を形成することであって、前記第1のトップコーティング層は、前記アンダーコーティング層の上に配置される、ことと、
前記第1のトップコーティング層を硬化することと、
第2のトップコーティング層を形成することであって、前記第2のトップコーティング層は、前記複数の受動表面実装コンポーネントの各々の上、及び、硬化された前記第1のアンダーコーティング層の上に配置される、ことと、
前記第2のトップコーティング層を硬化することと、を含む、
請求項1のプロセス。
【請求項13】
前記複数の受動表面実装コンポーネントは、複数のチップコンデンサを含む、
請求項12のプロセス。
【請求項14】
前記第1のトップコーティング層を硬化することは、
前記第1のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分ベーキングすることと、
前記第1のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む、
請求項12のプロセス。
【請求項15】
前記第2のトップコーティング層を硬化することは、
前記第2のトップコーティング層を95℃から105℃の温度で50分から70分ベーキングすることと、
前記第2のトップコーティング層を145℃から155℃の温度で110分から130分ベーキングすることと、を含む、
請求項12のプロセス。
【請求項16】
前記コンフォーマルコーティングを形成する前に、前記基板及び前記複数の受動表面実装コンポーネントをプラズマで処理することをさらに含む、
請求項12のプロセス。
【請求項17】
前記第1のトップコーティング層を形成する前に、前記アンダーコーティング層を第2のプラズマで処理することをさらに含む、
請求項16のプロセス。
【請求項18】
前記複数の受動表面実装コンポーネントに前記コンフォーマルコーティングを形成する前に、前記基板及び前記複数の受動表面実装コンポーネントに第1の接着層を形成することをさらに含む、
請求項12のプロセス。
【請求項19】
前記第1のトップコーティング層を形成する前に、前記アンダーコーティング層及び前記複数の受動表面実装コンポーネントに第2の接着層を形成することをさらに含む、
請求項18のプロセス。
【請求項20】
リッドレスフリップチップボールグリッドアレイパッケージにパッケージされた電子デバイスであって、
ボールグリッドアレイを含むプリント回路基板と、
前記基板にはんだ付けされた集積回路ダイと、
前記基板にはんだ付けされた複数の受動表面実装コンポーネントであって、前記複数の受動表面実装コンポーネントのうち少なくともいくつかは、複数の隣接する列に配置されている、複数の受動表面実装コンポーネントと、
前記基板に取り付けられた補強リングであって、前記複数の受動表面実装コンポーネント及び前記集積回路ダイは、前記補強リングによって形成された開口部内に収容されている、補強リングと、
前記複数の受動表面実装コンポーネント上に配置されたコンフォーマルコーティングと、を備え、
請求項12~19の何れかのプロセスによって製造される
電子デバイス。
【国際調査報告】