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特表2022-553678埋設電源レールを有するCFETのための電力供給ネットワーク
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-26
(54)【発明の名称】埋設電源レールを有するCFETのための電力供給ネットワーク
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/82 20060101AFI20221219BHJP
   H01L 21/8238 20060101ALI20221219BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
H01L21/82 L
H01L27/092 F
H01L21/88 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022523084
(86)(22)【出願日】2020-08-20
(85)【翻訳文提出日】2022-04-18
(86)【国際出願番号】 US2020047135
(87)【国際公開番号】W WO2021080673
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】16/659,251
(32)【優先日】2019-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】514028776
【氏名又は名称】トーキョー エレクトロン ユーエス ホールディングス,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】リーブマン,ラース
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】チャネムゲーム,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】デヴィリアーズ,アントン
【テーマコード(参考)】
5F033
5F048
5F064
【Fターム(参考)】
5F033HH07
5F033HH08
5F033HH11
5F033HH15
5F033UU05
5F033VV04
5F048AA01
5F048AB02
5F048AB03
5F048AC03
5F048BF02
5F048BF03
5F048BF07
5F048BF12
5F048BG13
5F064AA04
5F064BB07
5F064CC06
5F064CC12
5F064DD22
5F064EE12
5F064EE17
5F064EE23
5F064EE24
5F064EE26
5F064EE32
5F064EE33
5F064EE34
5F064EE36
(57)【要約】
半導体デバイスは、第1の電源レール、第1の電源入力構造、回路、及び第1のミドルオブラインレールを含む。第1の電源レールは、基板上の第1のアイソレーショントレンチ内の第1のレール開口部に形成される。第1の電源入力構造は、半導体デバイスの外部にある電源の第1の端子に接続して電源から電力を受信するように構成される。回路は、第1の電源レールと第1の電源入力構造との間の層によって基板上に形成される。第1のミドルオブラインレールは、回路を形成する層の1つ又は複数によって形成される。第1のミドルオブラインレールは、第1の電源入力構造から第1の電源レールに電力を供給するように構成され、第1の電源レールは、動作のために電力を回路に提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスであって、
基板上の第1のアイソレーショントレンチ内の第1のレール開口部に形成される、第1の電源レールと、
前記半導体デバイスの外部にある電源の第1の端子に接続して前記電源から電力を受信するように構成される、第1の電源入力構造と、
前記第1の電源レールと前記第1の電源入力構造との間の層の前記基板上に形成される、回路と、
前記回路を形成する前記層の1つ又は複数によって形成される第1のミドルオブラインレールであって、前記第1のミドルオブラインレールは、前記第1の電源入力構造から前記第1の電源レールに前記電力を供給するように構成され、前記第1の電源レールは、動作のために前記電力を前記回路に提供する、前記第1のミドルオブラインレールと、
を備える、半導体デバイス。
【請求項2】
前記基板上の第2のアイソレーショントレンチ内の第2のレール開口部に形成される第2の電源レールであって、前記第1の電源レールと平行である、前記第2の電源レールと、
前記電源の第2の端子に接続し、前記第1の電源入力構造を用いて前記電源から前記電力を受信するように構成される、第2の電源入力構造と、
前記回路を形成する前記層の前記1つ又は複数によって形成される第2のミドルオブラインレールであって、前記第2のミドルオブラインレールは、前記第1のミドルオブラインレールと平行であり、前記第1のミドルオブラインレール及び前記第2のミドルオブラインレールは、前記第1の入力構造及び前記第2の入力構造から前記第1の電源レール及び前記第2の電源レールに前記電力を供給するように構成され、前記第1の電源レール及び前記第2の電源レールは、動作のために前記電力を前記回路に提供する、前記第2のミドルオブラインレールと、
を備える、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項3】
前記回路が、同一のセル高さを有するセル回路のセル行を含み、
前記第1のミドルオブラインレールは、前記セル行に配置される電力タップセル内のセクションを含み、前記電力タップセルは、前記セル回路と同一のセル高さを有する、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項4】
前記第1のミドルオブラインレールは、セル回路内に接続を形成するために使用される少なくとも層によって形成される、請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項5】
前記回路が、セル回路の複数のセル行を含み、
前記第1のミドルオブラインレールは、前記複数のセル行に配置される電力タップセル内のセクションからそれぞれ形成される、請求項3に記載の半導体デバイス。
【請求項6】
前記電力タップセルが、列に整列され、前記それぞれの電力タップセル内の前記セクションは、導電的に接続されて前記第1のミドルオブラインレールを形成する、請求項5に記載の半導体デバイス。
【請求項7】
前記それぞれの電力タップセル内の前記セクションの各セクションは、少なくとも電力ビアによって前記第1の電源レールに接続され、少なくともコンタクトによって金属レールに接続される、請求項5に記載の半導体デバイス。
【請求項8】
前記第1のミドルオブラインレール及び前記第2のミドルオブラインレールは、前記第1の電源レール及び前記第2の電源レールに垂直である、請求項2に記載の半導体デバイス。
【請求項9】
前記回路は、前記基板の表面に垂直な垂直方向に、第2のトランジスタの上に配置される第1のトランジスタを含む、請求項1に記載の半導体デバイス。
【請求項10】
前記第1のミドルオブラインレールは、前記第1のトランジスタにおいてローカルインターコネクトを形成するための第1の層と、前記第2のトランジスタにおいてローカルインターコネクトを形成するための第2の層と、前記第1の層及び前記第2の層を結合するストラップ層と、を含む、請求項9に記載の半導体デバイス。
【請求項11】
半導体デバイスを製造するための方法であって、
基板上の第1のアイソレーショントレンチ内の第1のレール開口部に第1の電源レールを形成するステップと、
前記半導体デバイスの外部にある電源の第1の端子に連結して前記電源から電力を受信するための第1の電源入力構造を形成するステップと、
前記第1の電源レールと前記第1の電源入力構造との間の層に回路及び第1のミドルオブラインレールを形成するステップであって、前記第1のミドルオブラインレールは、前記第1の電源入力構造から前記第1の電源レールに前記電力を供給し、前記第1の電源レールは、動作のために前記電力を前記回路に提供する、ステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記基板上の第2のアイソレーショントレンチ内の第2のレール開口部に、前記第1の電源レールと平行な第2の電源レールを形成するステップと、
前記電源の第2の端子に連結して前記電源から前記電力を受信するための第2の電源入力構造を形成するステップと、
前記回路を形成する前記層に第2のミドルオブラインレールを形成するステップであって、前記第2のミドルオブラインレールは、前記第1のミドルオブラインレールと平行であり、前記第1のミドルオブラインレール及び前記第2のミドルオブラインレールは、前記第1の入力構造及び前記第2の入力構造から前記第1の電源レール及び前記第2の電源レールに前記電力を供給し、前記第1の電源レール及び前記第2の電源レールは、動作のために前記電力を前記回路に提供する、ステップと、
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の電源レールと前記第1の電源入力構造との間の層に前記回路及び前記第1のミドルオブラインレールを形成するステップは、
セル回路のセル行、及び前記セル回路と同一の高さを有する少なくとも電力タップセルを形成するステップであって、前記電力タップセルは、前記第1のミドルオブラインレールのセクションを含む、ステップ
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
セル回路内に接続を形成して前記第1のミドルオブラインレールを形成するために使用される、少なくとも層を使用するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
電力タップセルが複数のセル行に配置された、セル回路の前記複数のセル行を形成するステップと、
前記電力タップセル内のそれぞれセクションを用いて前記第1のミドルオブラインレールを形成するステップと、
をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
列に整列される前記電力タップセルを形成するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記それぞれの電力タップセル内の前記セクションの各セクションは、少なくとも電力ビアによって前記第1の電源レールに接続され、少なくともコンタクトによって金属レールに接続される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のミドルオブラインレール及び前記第2のミドルオブラインレールは、前記第1の電源レール及び前記第2の電源レールに垂直である、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記基板の表面に垂直な垂直方向に、第2のトランジスタの上に配置される第1のトランジスタを有する前記回路を形成するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のトランジスタにおいてローカルインターコネクトを形成するために使用される第1の層、前記第2のトランジスタにおいてローカルインターコネクトを形成するために使用される第2の層、並びに前記第1の層及び前記第2の層を結合するストラップ層に、前記第1のミドルオブラインレールを形成するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2019年10月21日出願の米国非仮出願第16/659,251号明細書の利益を主張するものであり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示では、一般に、半導体デバイス及び製造プロセスに関する実施形態を説明する。
【背景技術】
【0003】
歴史的に、半導体産業では、トランジスタが1つの平面内に作成され、その上に配線/メタライゼーションが形成されるため、トランジスタは2次元(2D)回路又は2D製造として特徴付けられている。スケーリングの取り組みにより、2D回路における単位面積あたりのトランジスタ数は大幅に増大した。従来の2Dスケーリングでは投資利益率が急速に低下しているため、半導体産業は、電力性能面積コスト(PPAC)におけるノード間の改善を維持するために、3次元に関心を向けている。トランジスタ密度の改善に垂直軸を利用するための、非常に有望なアプローチは、相補型FET(CFET)として知られる新しいデバイスアーキテクチャである。CFETアプローチでは、N型デバイス及びP型デバイスを有するロジックセルが本質的に折りたたまれ、共通ゲートを共有しながら、P型デバイスなどの2つのデバイスのうちの一方が、N型デバイスなどの2つのデバイスのうちのもう一方のデバイスの上に配置されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
互いの上面に2つの相補型デバイスを折りたたむこと、並びにN型及びP型デバイスの間に必要な実質的に横方向の空間を除去することによって、標準セルロジック設計は、デバイス幅ではなく必要な配線トラックの累積幅によりセル高さが制限されるドメインに置かれる。スケーリング限界において、セル高さは4つの配線トラック+ロバストな電源レールを収容しなければならない。したがって、送電中の電圧降下又は電磁結合の問題を防止するためには2倍幅の電源レールが十分な幅であると仮定されるとき、最小セル高さは6つの配線トラック(6T)となる。
【0005】
ロバストな電源供給を維持しつつセル高さをさらにスケーリングするために、半導体産業は、埋設電源レール(BPR)に関心を寄せている。デバイス平面の下に電源レールを移動させることによって、セル高さを5T(即ち、シグナリング用の4つの配線トラック+密集したセル内にラインエンド延長及び先端間の間隔を吸収するための1つの配線トラック)に削減することが可能となる。
【0006】
埋設電源レール(BPR)は、トランジスタ同士の3D積層化を活用して、2Dスケーリングの終わりに新たな道を将来に開くことにおいて重要な役割を果たすが、新たな課題として、BPRに電力を供給する方法が提起されている。デバイス平面の下に位置する電源レールを、デバイス上に位置する電力供給ネットワーク(PDN)と接続するには、高さのある電源接続が必要となる。この電源接続は、電流ピンチポイントを生じるリスクがあるため、小さ過ぎてはならず、又は密集したセル配置に干渉するリスクのため、大き過ぎてはならない。
【0007】
上記で概説したように、CFET及びBPRの利点を実現し、電力をBPRに供給するロバストで低抵抗な手段の必要性をさらに実現する、独自のミドルオブライン電力供給ネットワーク手法が、本開示において提供される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の態様は、半導体デバイスを提供する。半導体デバイスは、第1の電源レール、第1の電源入力構造、回路、及び第1のミドルオブラインレールを含む。第1の電源レールは、基板上の第1のアイソレーショントレンチ内の第1のレール開口部に形成される。第1の電源入力構造は、半導体デバイスの外部にある電源の第1の端子に接続して電源から電力を受信するように構成される。回路は、第1の電源レールと第1の電源入力構造との間の層によって基板上に形成される。第1のミドルオブラインレールは、回路を形成する層の1つ又は複数によって形成される。第1のミドルオブラインレールは、第1の電源入力構造から第1の電源レールに電力を供給するように構成され、第1の電源レールは、動作のために電力を回路に提供する。
【0009】
さらに、いくつかの実施形態では、半導体デバイスは、第2の電源レール、第2の電源入力構造、及び第2のミドルオブラインレールを含む。第2の電源レールは、基板上の第2のアイソレーショントレンチ内の第2のレール開口部に形成される。第2の電源レールは、第1の電源レールと平行である。第2の電源入力構造は、電源の第2の端子に接続し、第1の電源入力構造を用いて電源から電力を受信するように構成される。第2のミドルオブラインレールは、回路を形成する層の1つ又は複数によって形成される。第2のミドルオブラインレールは、第1のミドルオブラインレールと平行であり、第1のミドルオブラインレール及び第2のミドルオブラインレールは、第1の入力構造及び第2の入力構造から第1の電源レール及び第2の電源レールに電力を供給するように構成される。第1の電源レール及び第2の電源レールは、動作のために電力を回路に提供する。
【0010】
いくつかの実施形態では、回路は、同一のセル高さを有するセル回路のセル行を含む。第1のミドルオブラインレールは、セル行に配置される電力タップセル内のセクションを含み、電力タップセルが、セル回路と同一のセル高さを有する。
【0011】
いくつかの実施例では、第1のミドルオブラインレールは、セル回路内に接続を形成するために使用される、少なくとも層によって形成される。
【0012】
ある実施形態では、回路は、セル回路の複数のセル行を含み、第1のミドルオブラインレールは、複数のセル行に配置される電力タップセル内のセクションからそれぞれ形成される。
【0013】
いくつかの実施例では、電力タップセルは、列に整列され、それぞれの電力タップセル内のセクションが、導電的に接続されて第1のミドルオブラインレールを形成する。
【0014】
ある実施例では、それぞれの電力タップセル内のセクションの各セクションが、少なくとも電力ビアによって第1の電源レールに接続され、少なくともコンタクトによって金属レールに接続される。
【0015】
いくつかの実施形態では、第1のミドルオブラインレール及び第2のミドルオブラインレールが、第1の電源レール及び第2の電源レールに垂直である。
【0016】
いくつかの実施例では、回路が、基板の表面に垂直な垂直方向に、第2のトランジスタの上に配置される第1のトランジスタを含む。次いで、ある実施例では、第1のミドルオブラインレールが、第1のトランジスタにおいてローカルインターコネクトを形成するための第1の層と、第2のトランジスタにおいてローカルインターコネクトを形成するための第2の層と、第1の層及び第2の層を結合するストラップ層と、を含む。
【0017】
本開示の態様は、半導体デバイスを製造するための方法も提供する。例えば、埋設電源レールは、基板上のアイソレーショントレンチ内のレール開口部に形成される。埋設電源レールは、実施例ではBPR電力供給ネットワークを形成する。次いで、アクティブデバイス及びMOL電力供給ネットワークが形成される。いくつかの実施例では、MOL電力供給ネットワークは、MILレール及びM0レールを含む。ある実施例では、MILレールは、トップLI構造と、ボトムLI構造と、トップLI構造及びボトムLI構造を結合するストラップ構造と、を含む。MILレールは、ショート電力ビアによってBPRと接続され、MILレール及びM0レールは、トップCD構造によって接続される。さらに、上部金属層が形成され、異なる金属層の配線を接続するビア構造も形成される。UML電力供給ネットワークは、上部金属層において形成される。ある実施例では、電力入力パッドが、トップ金属層に形成される。
【0018】
本開示の態様は、添付図面と共に以下の詳細な説明を読むことにより、最もよく理解される。業界の標準的な慣行に従って、様々な特徴が一定比率で描かれていないことに留意されたい。実際に、様々な特徴の寸法は、考察を明確にするために任意に拡大又は縮小され得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示のいくつかの実施形態による、半導体デバイスの図を示す。
図2】本開示のいくつかの実施形態による、半導体デバイスの上面図を示す。
図3】本開示のいくつかの実施形態による、電力タップセルの上面図及び断面図を示す。
図4】本開示のいくつかの実施形態による、電力タップセルの上面図及び断面図を示す。
図5】本開示のいくつかの実施形態による、ロジックセルの上面図及び断面図を示す。
図6】本開示のいくつかの実施形態による、プロセスの例を概説するフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実施するための多くの異なる実施形態又は実施例を提供する。本開示を単純にするために、構成要素及び構成の特定の例について以下に説明する。当然のことながら、これらは、単なる例に過ぎず、限定することを意図するものではない。例えば、以下に続く説明における第2の特徴の上方又は上での第1の特徴の形成は、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触して形成される実施形態を含んでもよく、また、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触し得ないように、第1の特徴と第2の特徴との間に追加の特徴が形成され得る実施形態を含んでもよい。加えて、本開示は、様々な実施例において参照番号及び/又は文字を繰り返すことがある。この繰り返しは、簡略化及び明確化を目的とするものであり、それ自体、考察される様々な実施形態及び/又は構成間の関係を決定付けるものではない。
【0021】
更に、「下方」、「下の」、「下側」、「上方」、「上側」など、空間的関係を指す用語は、ある要素又は特徴と、別の要素又は特徴との関係を図示のように記述するために、記述を容易にするように本明細書で用いられ得る。空間的関係を指す用語は、図面に示されている向きに加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる向きを包含することを意図している。装置は、向きを変える(90度回転するか又は他の向きにする)ことができ、本明細書で用いられる空間的関係を指す記述子も同様に適宜解釈され得る。
【0022】
本開示の態様は、埋設電源レール(BPR)を用いて回路のための標準セルの高さを減少させ、それによって標準セル及び回路の占有面積を減少させる半導体デバイスを提供する。BPRは、半導体デバイス内のロジック回路、アナログ回路、メモリ回路などの回路に電力を提供するためのBPR電力供給ネットワークを形成する。半導体デバイスは、アクティブデバイスのための平面に標準セルと共に配置される複数の電力タップセルをさらに含む。電力タップセルは、半導体デバイスにおいてミドルオブライン(MOL)電力供給ネットワーク(PDN)を形成する。MOL電力供給ネットワークは、BPR電力供給ネットワークと上部金属層(UML)電力供給ネットワークとの間に配置される。
【0023】
一般に、半導体デバイスは、M0~M7と呼ばれる8つの金属層などの、複数の金属層を含む。いくつかの実施例では、金属層M0は、一般に標準セル内の接続に使用され、金属層M1~M7は、金属層M0より上にあり、異なるセル間の接続に使用され得る。いくつかの実施形態では、MOL電力供給ネットワークは、MOL電力供給ネットワークを形成するためのローカルインターコネクト、M0などの標準セルの1つ又は複数の層を用いて実装される。UML電力供給ネットワークは、金属層M1~M7などの上部金属層により形成される。MOL電力供給ネットワークは、BPR電力供給ネットワークとUML電力供給ネットワークとを相互接続する。
【0024】
MOL電力供給ネットワークは、UML電力供給ネットワークからBPR電力供給ネットワークへの電力注入を支援する。例えば、電力は、UML電力供給ネットワークからMOL電力供給ネットワークへ、且つMOL電力供給ネットワークからBPR電力供給ネットワークへ分配される。本開示のいくつかの態様によれば、MOL電力供給ネットワークは、電力供給中の過大な抵抗に起因する電流密集及び電力降下を最小化するように構成される。本開示のある態様では、MOL電力供給ネットワークは、UML電力供給ネットワークとBPR電力供給ネットワークとの冗長接続の数を最大化するように構成される。本開示の別の態様では、MOL電力供給ネットワークは、BPRに垂直に配置される中間電力供給レールを形成する。
【0025】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイス100を示す図を示す。半導体デバイス100は、共に連結される、電源入力構造101及び102、UML電力供給ネットワーク110、MOL電力供給ネットワーク120、並びにBPR電力供給ネットワーク190を含む。MOL電力供給ネットワーク120は、ロジック回路、メモリセルなどのアクティブデバイスを形成する層に形成され、UML電力供給ネットワーク110からBPR電力供給ネットワーク190への電力注入を支援するように構成される。BPR電力供給ネットワーク190は、アクティブデバイスに電力を提供するように構成される。いくつかの実施形態では、ロジック回路は、標準セルを用いて実装され、MOL電力供給ネットワーク120は、複数の電力タップセルによって形成される。電力タップセルは、回路及びレイアウト設計中に標準セルと共にレイアウトに配置され得る。
【0026】
半導体デバイス100は、任意の適切なデバイス、例えば、半導体チップ(又はダイ)、半導体ウェーハ上に形成された複数の半導体ダイを有する半導体ウェーハ、半導体チップのスタック、パッケージ基板上に組み立てられた1つ又は複数の半導体チップを含む半導体パッケージなどであり得ることに留意されたい。
【0027】
本開示のいくつかの態様によれば、半導体デバイス100は、ロジック回路、アナログ回路、メモリ回路などのアクティブデバイスを含む。アクティブデバイスは、適当に配置されパターニングされた層に形成される。いくつかの実施形態では、ロジック回路は、標準セルライブラリからのインバータセル、NANDセル、NORセルなどの標準セルを使用して実装される。各標準セルは、1つ又は複数の演算を実行するように構成されている。ある実施例では、インバータセルは、論理反転演算を実行するように構成され、したがって、インバータセルは、入力の反転された論理値を有する出力を生成する。例えば、入力がバイナリの論理値「0」を有するとき、出力は、バイナリの論理値「1」を有する。入力がバイナリの論理値「1」を有するとき、出力は、バイナリの論理値「0」を有する。いくつかの実施例では、標準セルの中でもインバータセルが最小のロジックセルであり、実施例では最小面積を占める。電力タップセルは、いくつかの実施形態ではインバータセルと同一のサイズ又はインバータセルよりも小さいサイズを有するように構成される。
【0028】
いくつかの実施例では、電源入力構造101及び102は、半導体デバイスの外部にある電源(図示せず)から電力を受信するように構成される入力パッドである。例えば、外部電源は、VDD端子及びVSS端子を有する。VDDは、5V、3V、1.5Vなどの電源の高電圧レベル側を表すために使用され、VSSは、実施例ではグラウンドなど、電源の低電圧レベル側を表すために使用される。電源入力構造101は、電源のVDD端子に電気的に連結され、電源入力構造102は、電源のVSS端子に電気的に連結される。いくつかの実施例では、電源入力構造101及び102はトップ金属層から形成される。
【0029】
UML電力供給ネットワーク110は、電力供給ネットワークを形成するために連結される、上部金属層における電気接続を含む。例えば、半導体デバイス100は、アクティブデバイスより上に金属層M0~M7を含み、UML電力供給ネットワーク110は、金属層M7~M1に形成されるいくつかの配線を含み、異なる金属層内の配線を接続するビア接続を含む。
【0030】
BPR電力供給ネットワーク190の埋設電源レールは、物理デバイス(例えば、アクティブデバイス、トランジスタ)の下に形成されて、セル長さを低減することを可能にする。例えば、一般に、標準セルライブラリの標準セルは、固定高さ、可変幅のセルとして実現される。固定高さにより、セルを行に配置することができ、自動レイアウト設計のプロセスが容易になる。いくつかの実施例では、行の方向は、東西方向と呼ばれる方向であり、東西方向に垂直な方向は、南北方向と呼ばれる。この命名規則では、M0には通常、東西方向に走るラインが含まれ、一方、M1は南北方向に走るラインを有する。後続の金属層は、いくつかの実施例では、先行する金属層に対して垂直に走る。
【0031】
物理デバイスの下に電源レールを埋設することにより、標準セルのセル高さを、電源レールとルーティングトラックの組合せではなく、ルーティングトラック又は信号ラインの数で定義することができる。いくつかの実施例では、セル高さは、たとえ実際のルーティングトラックの数が同じであっても、この概念を組み込むことにより、(電源レールの幅がルーティングトラックラインの幅の2倍又は3倍に等しいと仮定して)6.0~6.5のルーティングトラック(6.5T)のセル高さから、5.0のルーティングトラックのセル高さに簡単にスケールダウンすることができる。
【0032】
図1の実施例では、VDD及びVSS用の埋設電源レールが交互に平行に配置され、それぞれに東西方向に延びている。いくつかの実施形態では、シャロートレンチアイソレーション(STI)を使用して、アクティブデバイスを分離する。埋設電源レールは、STI内、又はバルクシリコン及びSTI内のいずれかに一緒に収納されてもよく、埋設電源レールは、アクティブデバイスを形成する層の平面の下に埋設される。いくつかの実施形態では、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年6月18日出願の出願人の同時係属中の出願第16/011,377号明細書において開示されるように、レール開口部は、STIに、且つバルクシリコン内にまで形成されてもよく、そのとき、レール開口部は、銅、コバルト、又はアルミニウム、ルテニウムなどの導電性金属材料で充填されてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、標準セルの行もまた東西方向にある。電源レールは、ルーティングトラックの幅の約2倍又は3倍など、通常のルーティングトラックよりも比較的広い幅を有し得る。いくつかの実施例では、標準セルの隣接する行を逆方向に配置して、1つの電源レールを共有することができる。例えば、第1の行の標準セルは、南北方向(例えば、北にVDD、南にVSS)にあり、第2の行の標準セルは、南北方向(例えば、南にVDD、北にVSS)にある。第1の行が第2の行の北にあるとき、VSS電源レールは、第1の行及び第2の行の両方の標準セルにVSSを提供し得る。
【0034】
図1の実施例では、電力タップセル120は、セル行において標準セルと共に配置される。いくつかの実施例では、複数の電力タップセル120がセル行に配置され得ることに留意されたい。
【0035】
本開示のいくつかの態様によれば、電力タップセル120は、アクティブデバイスを有するデバイス平面に形成され、デバイス平面より上のUML電力供給ネットワーク110を、デバイス平面より下に位置するBPR電力供給ネットワーク190とインターフェースするための冗長接続を含む。さらに、電力タップセル120は、連続的に結合されたローカルインターコネクトを用いて電流負荷を再分配することを助ける一方で、非常に冗長な接続によって全体抵抗が低下する。
【0036】
具体的には、電力タップセル120は、結合されたローカルインターコネクトによって形成されるレール150を含み、レール150は、結合されたローカルインターコネクト(MLI)レール150と呼ばれる。実施例では、MLIレール150は、トップローカルインターコネクト(LI)、ボトムLI、及びトップLIをボトムLIと固定してトップLIをボトムLIと連続的に結合するストラップ層から形成される。
【0037】
MLIレール150は、ショート電力ビア構造160を用いて埋設電源レールと接続される。図1の実施例では、埋設電源レール190が東西方向にあるとき、MLIレール150は、南北方向にある。
【0038】
さらに、電力タップセル120は、金属層M0に形成されるレール130を含み、レール130は、M0レール130と呼ばれる。M0レール130は、東西方向にある。M0レール130は、例えば、V0と呼ばれるビアを用いて金属層M1における配線と接続され、拡散(CD)構造140へのトップコンタクトを用いてMLIレール150と接続される。
【0039】
本開示のいくつかの態様によれば、電力タップセル120において使用される構成要素は、標準セルを実装するために使用されるいくつかの構成要素と類似であり、したがって、電力タップセル120は、アクティブデバイスを製造するのと同一の製造プロセスを用いて製造され得る。CFETアプローチを使用する実施形態では、ロジック標準セルは、N型デバイス(例えば、N型金属酸化膜半導体トランジスタ又はNMOSトランジスタ)、及びP型デバイス(P型金属酸化膜半導体トランジスタ又はPMOSトランジスタ)を有し、N型デバイスは、P型デバイス上に配置されると同時に共通ゲートを共有する。いくつかの実施例では、MLIレール150は、インバータセルのドレイン接続と類似の方式で形成される。インバータセルの場合、N型デバイス及びP型デバイスのドレインが接続されている。実施例では、インバータセルのドレイン接続は、N型デバイスのドレインへのトップLI、P型デバイスのドレインへのボトムLI、並びにトップLI及びボトムLIのストラップ接続を含む。同様に、MLIレール150のそれぞれが、トップLI、ボトムLI、並びにトップLI及びボトムLIを結合するストラップ接続から形成される。
【0040】
いくつかの実施形態では、トップLI及びボトムLIのストラップ接続を形成するため、したがってMILレール150を形成するために、追加のマスク及びプロセスが使用され得ることに留意されたい。
【0041】
MILレール150のトップLI、ボトムLI、及びストラップ接続は、銅、コバルト、又はアルミニウム、ルテニウム、チタン、ドープポリシリコンなどの任意の適当な導電性材料又は導電性材料の組み合わせからそれぞれ形成され得る。
【0042】
標準セルは、いくつかの他の構成要素を使用し得ることに留意されたい。例えば、標準セルは、トール電力ビア構造及びボトムCD構造も含む。CFETのいくつかの実施例では、電力が、電力ビア構造を用いてBPR190からアクティブデバイスに提供される。実施例では、N型デバイスは、基板の主表面に垂直な垂直方向に、P型デバイスの上に配置され、埋設電源レール(例えば、VSS)は、高出力ビア構造を用いてN型デバイスに接続され、埋設電源レール(例えば、VDD)は、ショート電力ビア構造を用いてP型に接続される。CFETのいくつかの実施例では、金属層M0は、拡散(CD)構造へのコンタクトを用いてアクティブデバイスに接続される。実施例では、金属層M0は、トップCD構造を用いてN型デバイスに接続されてもよく、ボトムCD構造を用いてP型デバイスに接続されてもよい。一般に、トール電力ビア構造は、ショート電力ビア構造より高い抵抗を有し、ボトムCD構造は、トップCD構造よりも高い抵抗を有する。MOL電力供給ネットワーク120においてショート電力ビア構造及びトップCD構造を使用することによって、電力供給時の電圧降下が低減され得る。
【0043】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による半導体デバイス200の上面図を示す。半導体デバイス200は、様々な層のパターンから形成される。ポリシリコン層などのいくつかの層などが、簡単且つ明確にするために図2において省略されていることに留意されたい。
【0044】
図2の実施例において、半導体デバイス200は、セル行A、セル行B、及びセル行Cと呼ばれる3つのセル行を含む。セル行は、東西方向にあり、同一の高さHを有する。各セル行は、ロジック標準セル、電力タップセルなどの複数のセルを含む。例えば、セル行Aは、インバータセル201、電力タップセル221、並びに他のロジックセル281及び282を含む。セル行Bは、インバータセル202、電力タップセル222、並びに他のロジックセル283及び284を含む。セル行Cは、インバータセル203、電力タップセル223、並びに他のロジックセル285及び286を含む。電力タップセル221~223は、インバータセルとほぼ同一のフットプリントを占める。
【0045】
図2の実施例では、電力タップセル221~223は、南北方向に整列され、電力タップセル221~223のそれぞれが、ミドルオブラインレールのセクションを含み、セクションは、レール内に接続される。例えば、2つのMLIレール250及び255は、電力タップセル221~223のそれぞれにおけるセクションを接続することによって形成される。さらに、セル行内のセルは、適当に方向付けられ、セル行A及びセル行Bは、(例えばVSSのための)BPR292を共有し、セル行B及びセル行Cは、(例えばVDDのための)BPR293を共有する。セル行Aは、(例えばVDDのための)BPR291を北方向の隣接行(図示せず)と共有してもよく、セル行Cは、(例えばVSSのための)BPR294を南方向の隣接行(図示せず)と共有してもよいことに留意されたい。
【0046】
図2の実施例では、標準セルの高さは、4つのM0レールをサポートし得る。電力タップセル221~223において、M0レール230は、2つのMLIレール250及び255とそれぞれ複数の冗長接続を形成してもよく、2つのMLIレール250及び255をそれぞれUML電力供給ネットワーク(図2に図示せず)に連結してもよい。半導体デバイス200の詳細が、図3図5を参照して説明される。
【0047】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、電力タップセル222及び電力タップセル223の上面図300A及び断面図300Bを示す。断面図300Bは、上面図300Aの直線B-B’に沿ったものである。
【0048】
図3の実施例では、BPR292~294は、東西方向に延びるように配置され、MLIレール250及び255は、BPR292~294に垂直な、南北方向に配置されている。
【0049】
MLIレール250は、トップLI構造251、ストラップ構造252、及びボトムLI構造253により形成される。MLIレール250は、ショートビア構造261によってBPR293に接続される。MILレール250は、トップCD構造241によってVDDのためにM0レール231に接続される。
【0050】
図3の実施例では、各電力タップセルは、VDDのためのM0レールからBPRへの接続を含む。セル行に配置される電力タップセルが図2に示されるようにして接続されるとき、電力タップセルは、BPRにわたって電流負荷を再分配することができ、冗長接続は、全体抵抗を低減させ得る。
【0051】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、電力タップセル221及び電力タップセル222の上面図400A及び断面図400Bを示す。断面図400Bは、上面図400Aの直線C-C’に沿ったものである。
【0052】
図4の実施例では、BPR291~293は、東西方向に延びるように配置され、MLIレール250及び255は、BPR291~293に垂直な、南北方向に配置されている。
【0053】
MLIレール255は、トップLI構造256、ストラップ構造257、及びボトムLI構造258により形成される。MLIレール255は、ショートビア構造262によってBPR292に接続される。MILレール255は、トップCD構造242によってVSSのためにM0レール232に接続される。
【0054】
図4の実施例では、各電力タップセルは、VSSのためのM0レールからBPRへの接続を含む。セル行に配置される電力タップセルが図2に示されるように接続されるとき、電力タップセルは、BPRにわたって電流負荷を再分配することができ、冗長接続は、全体抵抗を低減させ得る。
【0055】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、ロジックセル286の上面図500A及び2つの断面図500B及び500Cを示す。断面図500Bは、CFETのソース/ドレイン領域の直線D-D’に沿ったものであり、断面図500Cは、CFETのゲート領域の直線E-E’に沿ったものである。
【0056】
図5の実施例では、N型デバイスが、アクティブ構造599においてP型デバイスの上に形成される。N型デバイスのソースは、トップLI構造259及びトール電力ビア265によってVSSのためにBPR294に接続され、P型デバイスのドレインは、ボトムLI構造254及びボトムCD245によってM0レール233に接続される。
【0057】
図6は、半導体デバイス100、半導体デバイス200などの半導体デバイスを製造するためのプロセス例を概説するフローチャートを示している。プロセスは、S601から開始し、S610に進行する。
【0058】
S610において、埋設電源レールは、基板上のアイソレーショントレンチ内のレール開口部に形成される。埋設電源レールは、実施例ではBPR電力供給ネットワークを形成する。
【0059】
S620において、アクティブデバイス及びMOL電力供給ネットワークが形成される。いくつかの実施例では、MOL電力供給ネットワークは、MILレール及びM0レールを含む。実施例では、MILレールは、トップLI構造と、ボトムLI構造と、トップLI構造及びボトムLI構造を結合するストラップ構造と、を含む。MILレールは、ショート電力ビアによってBPRと接続され、MILレール及びM0レールは、トップCD構造によって接続される。
【0060】
S630において、上部金属層が形成され、異なる金属層の配線を接続するビア構造も形成される。UML電力供給ネットワークが、上部金属層において形成される。実施例では、電力入力パッドが、トップ金属層に形成される。その後、プロセスはS699に進み、終了する。
【0061】
前述の説明では、処理システムの特定のジオメトリ並びにそこで使用される様々な構成要素及びプロセスの説明など、特定の詳細について記載してきた。しかしながら、本明細書における技術は、これらの特定の詳細から逸脱する他の実施形態で実施されてもよく、そのような詳細は、説明のためのものであり、限定のためのものではないことを理解されたい。本明細書に開示の実施形態を、添付図面を参照して説明してきた。同様に、説明の目的のため、完全な理解をもたらすために特定の数、材料、及び構成を明らかにしてきた。それにもかかわらず、そのような具体的詳細なしで、実施形態を実施することができる。実質的に同一の機能的構成を有する構成要素は、同様の参照符号によって示され、したがっていかなる冗長な説明も省略される場合がある。
【0062】
様々な実施形態の理解を支援するために、様々な技術を複数の個別の動作として説明してきた。記述の順序は、これらの動作が必然的に順序依存であることを示唆するものと解釈されるべきではない。実際、これらの動作は提示した順序で実行される必要はない。説明された動作は、説明された実施形態と異なる順序で実行されてもよい。様々な追加動作が実行されてもよく、且つ/又は説明された動作が追加の実施形態では省略されてもよい。
【0063】
本明細書で使用される「基板」又は「ターゲット基板」は、本発明に従って処理される物体を総称して指す。基板は、デバイス、特に半導体又は他の電子デバイスの任意の材料部分又は構造を含むことがあり、例えば半導体ウェーハ、レチクルなどのベース基板構造、又は薄膜などのベース基板構造上の若しくはそれに重なる層であり得る。したがって、基板は、いかなる特定のベース構造、下層又は上層、パターン付き又はパターンなしにも限定されず、むしろ任意のそのような層若しくはベース構造並びに層及び/又はベース構造の任意の組合せを含むことが企図されている。説明は、特定の種類の基板を参照し得るが、これは、例示のみを目的とするものである。
【0064】
当業者にはまた、上記で説明した技術の動作に対し多くの変更がなされても依然として本発明の同じ目的を達成できることが理解されよう。そのような変更は、本開示の範囲に包含されることが意図される。したがって、本発明の実施形態の上述の説明は、限定することを意図したものではない。むしろ、本発明の実施形態に対する全ての限定は、以下の請求項に示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】