(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-05
(54)【発明の名称】環境調整物質ホルダ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/673 20060101AFI20221223BHJP
B65D 81/26 20060101ALI20221223BHJP
【FI】
H01L21/68 T
B65D81/26 Q
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022526379
(86)(22)【出願日】2020-11-06
(85)【翻訳文提出日】2022-07-01
(86)【国際出願番号】 US2020059431
(87)【国際公開番号】W WO2021092396
(87)【国際公開日】2021-05-14
(32)【優先日】2019-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505307471
【氏名又は名称】インテグリス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ステファンズ, ジェーソン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ハリス, アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ジャブカ, マイケル シー.
(72)【発明者】
【氏名】ライバーン, ブライアント エル.
(72)【発明者】
【氏名】ラングレン, ビー. ヨルゲン
【テーマコード(参考)】
3E067
5F131
【Fターム(参考)】
3E067AA12
3E067AB94
3E067AB97
3E067AC04
3E067AC11
3E067BA09A
3E067BA10A
3E067BB14A
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3E067GB12
5F131AA02
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5F131GA43
5F131GA53
5F131GA72
5F131GA74
(57)【要約】
環境調整物質ホルダは環境調整物質をウエハキャリア内に保持することができ、環境調整物質を固止しながら環境調整物質によってウエハを水分から保護することを可能にする。環境調整物質ホルダは、ベースプレートと、環境調整物質を維持するための空間を画定するタブと、を含むことができ、ウエハカセットのハンドルに係合するように構成され得る。環境調整物質ホルダは1つまたは複数の環境調整物質を保持し得る。更に、環境調整物質ホルダはまた、湿度指示器も保持するように構成され得る。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハキャリア用の環境調整物質ホルダであって、
ベースプレートと、
1つまたは複数のタブであり、そのうちの少なくとも1つはウエハカセットのハンドルと係合するように構成されている保持機構を含む、1つまたは複数のタブと、を備え、
前記環境調整物質ホルダが畳まれた状態にあるとき、前記ベースプレートおよび前記1つまたは複数のタブの各々は、環境調整物質を中に保持するための1つまたは複数の空間が画定されるように互いから離隔される、環境調整物質ホルダ。
【請求項2】
前記ベースプレートから延在する複数の環境調整物質保持タブを更に備える、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項3】
前記1つまたは複数のタブは複数のタブであり、前記ベースプレートは前記複数のタブのうちの2つの間に配置されているチャネルを含む、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項4】
前記1つまたは複数の空間のうちの少なくとも1つの中に保持されている環境調整物質を更に備え、前記環境調整物質は、乾燥剤、イオン吸収剤、または揮発性有機化合物吸収剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項5】
前記環境調整物質は、シリカゲル、ベントナイト粘土、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、またはゼオライトのうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項6】
少なくとも1つの環境調整物質を収容しているパケットを更に備え、前記パケットは前記1つまたは複数の空間のうちの少なくとも1つの中に保持されている、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの環境調整物質は、乾燥剤、イオン吸収剤、または揮発性有機化合物吸収剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項8】
前記保持機構はウエハカセットのハンドルとスナップ嵌合を形成するように構成されている、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項9】
前記1つまたは複数のタブのうちの少なくとも1つのタブは、湿度指示器を保持するように構成されている保持機構を含む、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項10】
前記1つまたは複数のタブのうちの少なくとも1つを前記ベースプレートに連結する少なくとも1つのヒンジを更に備える、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項11】
前記保持機構は、ウエハカセットのハンドルへの前記環境調整物質ホルダの挿入を容易にするように構成されている傾斜表面と、ウエハカセットのハンドルとの接触によって前記環境調整物質ホルダを所定位置に保持するように構成されている係合表面と、を含む、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項12】
前記環境調整物質ホルダは、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、およびこれらの組合せから成る群から選択される少なくとも1つのポリマー材料から形成されている、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は2019年11月8日に出願された米国仮出願第62/932,748号に対する利益および優先権を主張し、その全体をあらゆる目的のために参照によって本明細書に組み込む。
【0002】
本開示は環境調整物質ホルダを含む半導体基板キャリアに向けられている。
【背景技術】
【0003】
ウエハキャリアはウエハをある期間の間、例えば処理の前、処理の後、または処理ステップ同士の間保管することができる。この時間中にウエハキャリアに水分が入ることがある。水分はウエハキャリア内のウエハに損傷または劣化をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示は環境調整物質ホルダを含む半導体基板キャリアに向けられている。
【0005】
ウエハキャリアまたは輸送ユニットなどの半導体基板キャリア内に位置付けられた環境調整物質ホルダを使用することによって、ウエハキャリア内に環境調整物質を固止することができる。このことによって、ウエハキャリア内のウエハを水分から保護することが可能になるとともに、例えば、輸送、あるいは落下または他の急な加速もしくは減速などの何らかの衝撃事象中に、固定されていない要素がウエハキャリア内で移動するリスクが低減される。このことによってウエハが損傷するリスクが低減される。
【0006】
ある実施形態では、ウエハキャリア用の環境調整物質ホルダは、ベースプレートと1つまたは複数のタブとを含む。1つまたは複数のタブのうちの少なくとも1つは、ウエハカセットのハンドルと係合するように構成されている保持機構を含む。ベースプレートおよび1つまたは複数のタブの各々は、環境調整物質が1つまたは複数の空間の各々の中に配置され得るような間隔で配置される。
【0007】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダは、ベースプレートから延在し1つまたは複数の空間のうちの1つの中に環境調整物質を保持するように構成されている、複数の環境調整物質保持タブを更に含む。
【0008】
ある実施形態では、1つまたは複数のタブは複数のタブであり、ベースプレートは平面視して複数のタブのうちの2つの間に配置されているチャネルを含む。
【0009】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダは、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、およびこれらの組合せから成る群から選択される少なくとも1つのポリマー材料を含む。
【0010】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダは、環境調整物質を更に含む。環境調整物質の非限定的な例としては、乾燥剤、イオン吸収剤、揮発性有機化合物吸収剤、またはこれらの組合せのうちの少なくとも1つが挙げられる。別法として、環境調整物質は、乾燥剤およびイオン吸収剤として作用するなどの複数の機能を果たす物質であってもよい。ある実施形態では、環境調整物質は、シリカゲル、ベントナイト粘土、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、またはゼオライトのうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
ある実施形態では、保持機構はウエハカセットのハンドルとのスナップ嵌合を形成するように構成されている。
【0012】
ある実施形態では、ウエハキャリア用の環境調整物質ホルダは、環境調整物質ホルダの第1の端部に配置されているウエハカセットの開口と接合するように構成されているピンを含む。環境調整物質ホルダはまた、環境調整物質ホルダの第1の端部の反対側の第2の端部に配置されている、ウエハカセットと係合するように構成されている固止機構も含む。その場合、環境調整物質ホルダは、1つまたは複数のビームを含む環境調整物質保持部を更に含む。
【0013】
ある実施形態では、環境調整物質保持部は2つのビームを含み、ビームの各々はビームから延在する保持タブを含む。
【0014】
ある実施形態では、環境調整物質保持部は湾曲部分と真っ直ぐな部分とを含み、湾曲部分は固止機構から真っ直ぐな部分との接合部まで延在し、ピンは真っ直ぐな部分の端部に配置されている。ある実施形態では、真っ直ぐな部分は内部空間を画定する側壁を含む。
【0015】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダは、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、およびこれらの組合せから成る群から選択される少なくとも1つのポリマー材料を含む。
【0016】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダは、乾燥剤、イオン吸収剤、または揮発性有機化合物吸収剤のうちの少なくとも1つを含む環境調整物質を更に含む。ある実施形態では、環境調整物質は、シリカゲル、ベントナイト粘土、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、またはゼオライトのうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダは、ウエハキャリアの基部の隅角内に嵌合するように構成されている基部と、環境調整物質を保持するように構成されている複数のビームと、を各々含む、1つまたは複数の環境調整物質保持部を含む。
【0018】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダは、複数の環境調整物質保持部と、1つまたは複数のアームであって、その各々が複数の環境調整物質保持部のうちの2つの環境調整物質保持部を接続している、1つまたは複数のアームと、1つまたは複数のアームの各々から延在する1つまたは複数のばねアームであって、その各々が、複数の環境調整物質保持部の基部がウエハキャリアの基部の隅角内にありウエハカセットがウエハキャリア内に配置されているときに、ウエハカセットと接触するように構成されている、1つまたは複数のばねアームと、を含む。
【0019】
ある実施形態では、2つ以上のばねアームは、1つまたは複数のアームの各々から延在する。
【0020】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダは、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、およびこれらの組合せから成る群から選択される少なくとも1つのポリマー材料を含む。
【0021】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダは、乾燥剤、イオン吸収剤、または揮発性有機化合物吸収剤のうちの少なくとも1つを含む環境調整物質を更に含む。ある実施形態では、環境調整物質は、シリカゲル、ベントナイト粘土、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、またはゼオライトのうちの少なくとも1つを含む。
【0022】
本開示は、様々な例示的な実施形態の以下の説明を添付の図面と関連させて検討することで、より完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1A】ある実施形態に係る環境調整物質ホルダを含むウエハカセットを示す図である。
【
図1B】ある実施形態に係る環境調整物質ホルダを示す図である。
【
図1C】様々な実施形態に係る環境調整物質を保持するためのパケットを示す図である。
【
図2A】本開示の別の実施形態に係る環境調整ホルダを含むウエハカセットの図である。
【
図2E】
図2A~
図2Dの環境調整ホルダによって保持され得る例示的な湿度指示器カードを示す図である。
【
図3A】本開示の別の実施形態に係る環境調整ホルダを含むウエハカセットの図である。
【
図3E】
図3A~
図3Dの環境調整ホルダによって保持され得る例示的な湿度指示器カードを示す図である。
【
図4A】ウエハカセットと本開示の別の実施形態に係る環境調整ホルダとを含むウエハキャリアを示す図である。
【
図4B】取り付けられた本開示のある実施形態に係る環境調整物質ホルダを含む、
図4Aに示すウエハカセットの一部の拡大図である。
【
図5A】本開示のある実施形態に従って提供される環境調整物質ホルダを示す図である。
【
図5B】ウエハキャリア内に設置された
図5Aの環境調整物質ホルダを示す図である。
【
図5D】本開示の別の実施形態に従って提供される、湿度指示器用の保持機構を含む
図5Aの環境調整ホルダを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示は様々な修正および代替形態を受け入れることができるが、その詳細は図面において例として示されており、以下で詳しく説明される。ただし、本開示の態様を記載されている特定の例示的な実施形態に限定することは意図していないことが理解されるべきである。そうではなく、意図しているのは、本開示の精神および範囲内にあるあらゆる修正、等価物、および代替を包含することである。
【0025】
本明細書および付属の特許請求の範囲において使用するとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、そうではないと内容が明確に示していない限りは、複数の言及対象を含む。本明細書および付属の特許請求の範囲において使用するとき、用語「または」は、そうではないと内容が明確に示していない限りは、その「および/または」を含む意味で一般的に使用される。
【0026】
用語「約」は一般に、引用された値と等価である(例えば、同じ機能または結果を有する)と見なされる数の範囲を指す。多くの場合において、用語「約」は最も近い有効数字に丸められている数を含み得る。
【0027】
以下の詳細な説明は図面を参照して読まれるべきであり、図面では異なる図面中の類似の要素には同じ番号が付されている。詳細な説明および図面(必ずしも正確な縮尺では描かれていない)には例示的な実施形態が描写されているが、本開示の範囲を限定することは意図されていない。描写されている例示的な実施形態は例示的なものとしてのみ意図されている。明確に否定されていない限りは、任意の例示的な実施形態の選択された特徴を追加の実施形態に組み込むことができる。
【0028】
図1Aは、ウエハカセット100と、本開示のある実施形態に従って提供される環境調整物質ホルダ102と、を含むウエハキャリア130を示す。
図1Bは、開いた構成にある
図1Aの環境調整物質ホルダ102を示す。
【0029】
ウエハキャリア130は、半導体ウエハをそれらウエハの処理前、処理中、および処理後に保管または輸送するための容器であり得る。一実施形態では、ウエハキャリア130はウエハ保管ユニットである。ウエハキャリア130はウエハカセット100以外に外側シェル132を含む。外側シェル132は、
図1Aに示す外側シェル132の下側部分に取り付けられてウエハカセット100を包囲するように構成されている、上側部分(図示せず)を含み得る。
【0030】
ウエハカセット100は、ウエハキャリア130内に複数のウエハを維持するように構成されている。ウエハカセット100は、ウエハキャリアと共に使用される25ウエハのカセットなどの、任意の好適なウエハカセットであり得る。ウエハは、ウエハカセット100の壁によって画定される内部空間122内にある、ウエハカセット100内に維持され得る。ウエハカセット100はハンドル104を含む。ハンドル104は、ウエハカセット100の壁のうちの1つの外側表面124上に配設され得る。
【0031】
ウエハカセット100はポリマー材料で製作され得る。ある実施形態では、ポリマー材料は、低い水蒸気透過率を有する溶融加工可能なポリマーである。ある実施形態では、ポリマー材料はポリオレフィンである。ある実施形態では、ポリマー材料は、ポリオレフィン(例えば高密度ポリエチレン(HDPE)もしくはポリプロピレン(PP))、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、または任意の他の好適な溶融加工可能なポリマー、およびこれらの組合せから選択される材料である。ある実施形態では、ポリマー材料はポリプロピレンである。
【0032】
ハンドル104はウエハカセット100上に設けられたハンドルである。ハンドル104は、ウエハカセット100の外側表面124から延在する1つまたは複数のハンドル支持部126と、ハンドル支持部126の端部に外側表面124から離れて位置付けられているクロスバー128と、を含み得る。ある実施形態では、ハンドル104は、ウエハカセット100から延在する3つのハンドル支持部126と、これら3つのハンドル支持部126を連結してハンドル104を形成するクロスバー128と、を含む。ある実施形態では、隣り合う各ハンドル支持部126間の距離が同じになるようにハンドル支持部126を均等に分散してもよく、例えば3つのハンドル支持部126が存在する場合、2番目のハンドル支持部126は、1番目および3番目のハンドル支持部126の間の中間点にあり得る。
【0033】
環境調整物質ホルダ102はハンドル104においてウエハカセット100に固止されており、環境調整物質(図示せず)を、例えば、限定するものではないが環境調整物質を収容した1つまたは複数のパケットを、維持するように構成されている。環境調整物質ホルダ102はベースプレート106とタブ108とを含む。チャネル110はベースプレート106においてタブ108同士の間に形成される。タブ108の各々は、ウエハカセット100のハンドル104とのスナップ嵌合を形成するように構成されている保持機構112を含む。各保持機構112は、ハンドル104内への環境調整物質ホルダ102の挿入を可能にするように構成されている傾斜表面114と、ハンドル104との接触によって環境調整物質ホルダ102を所定位置に保持するように構成されている係合表面116と、を含み得る。タブ108とベースプレート106は組み合わされて、それらの間に環境調整物質格納空間118を画定する。環境調整物質格納空間118は、
図1Aに示すようにベースプレート106から延在するかまたはタブ108から延在するかのいずれかである、環境調整物質保持タブ120によって更に画定される。環境調整物質(図示せず)は、環境調整物質格納空間118のうちの1つまたは複数に含まれ得る。ある実施形態では、環境調整物質に加えてまたはその代わりに、相対湿度(RH)指示器カードを含めることができる。
【0034】
環境調整物質(図示せず)は、ウエハキャリア130内の環境を調整するために使用できる物質を含む。環境調整物質は例えば、ウエハキャリア130内の相対湿度、またはイオンの存在量もしくは濃度、または揮発性有機化合物(VOC)の濃度のうちの1つまたは複数を調整するための物質であり得る。環境調整物質は、環境調整物質ホルダ102を含むウエハキャリア130内から水分を吸収することのできる乾燥剤を含み得る。環境調整物質はイオン吸収剤を含み得る。環境調整物質はVOC吸収剤を含み得る。他の実施形態では、環境調整物質は、水分およびイオンの吸収などの、複数の機能を提供し得る。好適な環境調整物質としては、非限定的な例として、シリカゲル、ベントナイト粘土、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、ゼオライト、または任意の他の好適な環境調整物質を挙げることができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の環境調整物質が、例えば
図1Cに示すパケット101などのパケット内に収容され得る。いくつかの実施形態では、環境調整物質は、環境調整物質を包む多孔質の紙または布などの、水蒸気透過性材料内にパッケージングされ得る。パッケージング材料および環境調整物質は、ウエハキャリア内のウエハに影響するガス放出または粒子生成を低減または回避するように選択され得る。他の実施形態では、環境調整物質の代わりに環境調整物質の固体片が使用され得る。
【0036】
ベースプレート106は環境調整物質ホルダ102の一部を形成する。ベースプレート106は全体に平面状の構造を有し得る。チャネル110は、ベースプレート106の、ハンドル104に含まれるハンドル支持部126のうちの1つに対応する位置に形成され得る。ある実施形態では、ハンドル104に含まれるハンドル支持部126ごとにチャネル110を設けることができる。ある実施形態では、最も外側のハンドル支持部126同士の間にあるハンドル支持部126ごとにチャネル110を設けることができる。ベースプレート106は、環境調整物質格納空間118の反対側に平坦な表面を有し得る。ベースプレート106は、ウエハカセット100の外側表面124に沿って摺動できるように構成され得る。ある実施形態では、ベースプレート106は、ウエハカセット100との接触に適合性のある材料を含み得る。適合性のある材料は、ウエハカセット100の材料と接触したときの粒子生成を低減するように選択された、好適なポリマー材料であり得る。ある実施形態では、適合性のある材料は、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、または任意の他の好適な溶融加工可能なポリマー、およびこれらの組合せから選択される材料である。ある実施形態では、適合性のある材料はポリプロピレンである。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ102全体が適合性のある材料で製作され得る。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ102は単一の部片として形成され得る。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ102は、例えば射出成形、三次元プリント、機械加工、熱成形、プレス加工、または任意の他の好適な製造方法のうちの、1つまたは複数によって形成され得る。
【0037】
タブ108はベースプレート106から離れるように延び、タブ108は延びるにつれてベースプレート106に向かって湾曲し、その結果タブ108の各々は、ベースプレート106の表面の反対側の表面を見せる。ある実施形態では、湾曲部は鋭角である。ある実施形態では、ベースプレート108に向かうタブ108の湾曲部は直角である。ベースプレート106に面するタブ108の表面とベースプレート106の反対側の表面を離隔させて、タブ108の各々とベースプレート106の対応する部分との間に、環境調整物質格納空間118を画定することができる。環境調整物質ホルダ102をウエハカセット100のハンドル104に挿入するとき、タブ108はウエハカセット100の外側表面124から離れるように位置付けられ、かつ、それらがハンドル104のクロスバー128に近くなるように外向きに位置付けられる。
【0038】
チャネル110はベースプレート106に形成される開口部である。チャネル110は、環境調整物質ホルダ102がハンドル104に挿入される間にチャネル110の位置がハンドル104のハンドル支持部126に対応するように位置付けられ得る。チャネル110はハンドル支持部126の厚さよりも大きい幅を有し得る。チャネル110はベースプレート106の長手方向の一部に延びていてもよく、このときベースプレート106の一部はベースプレート106のチャネル110の両側にある部分を接続している。チャネル110はベースプレート106をベースプレートの一方側で分割することができ、そこでタブ108はベースプレート106から延在しベースプレート106へと戻るように湾曲する。チャネル110によって分割されるベースプレート106のこの一方側は、環境調整物質ホルダ102がハンドル104と組み合わされるときにハンドル104に挿入される挿入端部であり得る。
【0039】
タブ108には保持機構112が設けられている。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ102の全てのタブ108に保持機構112を設けることができる。ある実施形態では、環境調整物質ホルダのタブ108のうちのただ1つまたはいくつかに、保持機構112を設けることができる。保持機構112は、環境調整物質ホルダ102をハンドル104に挿入すること、および環境調整物質ホルダ102が挿入されたらそれをハンドル104に固止することを可能にするように構成されている。保持機構はハンドル104のクロスバー128に係合し得る。
【0040】
保持機構112は傾斜表面114を各々含む。傾斜表面114は、環境調整物質ホルダ102がハンドル104に挿入されるときにハンドル104と接触するように構成されている。傾斜表面114はハンドル104とクロスバー128において接触し得る。環境調整物質ホルダ102がハンドル104に挿入されるとき、傾斜表面114とハンドル104の接触によって傾斜表面114が押し下げられ、保持機構112が屈曲し、タブ108がハンドル104を通ることができるようになる。
【0041】
保持機構112は係合表面116を各々含む。係合表面116は、係合表面116とハンドル104の間の接触によって環境調整物質ホルダ102が所定位置に維持されるような様式で、ハンドル104と接触するように構成されている。係合表面116は、傾斜表面114を例えば手によってまたは器具を使用して押し下げることによって、ハンドル104との接触から離すことができる。傾斜表面114が押し下げられその結果係合表面116が接触ハンドル104との接触から離れると、環境調整物質ホルダ102をハンドル104から取り出すことができる。ハンドル104から環境調整物質ホルダ102を取り外すことによって、例えば、環境調整物質の交換が可能になり得る、または、ウエハカセット100を運搬するもしくはそれ以外で取り回すためにハンドル104を使用することが可能になり得る。
【0042】
環境調整物質格納空間118は、タブ108の各々とベースプレート106のそのタブ108に対向する部分とによって画定される。環境調整物質格納空間118の各々は、環境調整物質、または例えば1つもしくは複数の環境調整物質を収容したパケット、例えばパケット101などのうちの、1つまたは複数を収容するのに十分な大きさの空間である。環境調整物質または環境調整物質パケットは、環境調整物質格納空間118内に収容される。いくつかの実施形態では、環境調整物質または環境調整物質パケットは、ベースプレート106の互いに対向する表面および1つまたは複数のタブ108と接触することによって、格納空間118内に挟持される。
【0043】
環境調整物質保持タブ120は、環境調整物質格納空間118を更に画定するように、ベースプレート106およびタブ108の一方または両方から延在し得る。環境調整物質保持タブ120は、ベースプレート106の平面に対して垂直な方向に延在し得る。環境調整物質保持タブ120は、タブ108の各々の周縁部またはその近くに形成され得る。環境調整物質保持タブ120は、タブ108のうちの1つに対置されるベースプレート106の部分の周縁部またはその近くに形成され得る。環境調整物質保持タブ120は、ベースプレート106とタブ108の間の距離以下の高さまで延在し得る。
【0044】
図1Bは、展開状態の環境調整物質ホルダ102を示す。環境調整物質ホルダ102はベースプレート106とタブ108とを含む。チャネル110はベースプレート106においてタブ108同士の間に形成される。タブ108の各々は、ウエハカセット100のハンドル104とのスナップ嵌合を形成するように構成されている保持機構112を含む。各保持機構112は、ハンドル104内への環境調整物質ホルダ102の挿入を可能にするように構成されている傾斜表面114と、ハンドル104との接触によって環境調整物質ホルダ102を所定位置に保持するように構成されている係合表面116と、を含み得る。環境調整物質ホルダ102が畳まれた状態にあるとき、タブ108とベースプレート106は組み合わされて、それらの間に環境調整物質格納空間118を画定する。環境調整物質格納空間118は、
図1Aに示すようにベースプレート106から延在するかまたはタブ108から延在するかのいずれかである、環境調整物質保持タブ120によって更に画定され得る。
【0045】
図1Bに示すように、環境調整物質ホルダ102は、タブ108の各々をベースプレート106に連結するヒンジ138を含む。ヒンジは、複数の可撓性領域134と、可撓性領域134のうちの2つの間にある少なくとも1つの剛性領域136と、を含む。可撓性領域134は例えば、ベースプレート106、タブ108、または剛性領域136の厚さと比較して、相対的に小さい厚さを有する領域であり得る。タブ108は、タブ108の面140がベースプレート106の面142に対置されるように、ヒンジ138を中心に曲げることができる。環境調整物質ホルダ102は、例えば、熱成形、環境調整物質ホルダに含まれる機械的保持機構、または、例えばウエハカセット100のハンドル104への環境調整物質ホルダ102の挿入といった外的保持によって、この曲げられた位置に固定され得る。
【0046】
環境調整物質ホルダ102は、1つまたは複数のウエハカセットコンタクト144を含み得る。ウエハカセットコンタクトはベースプレート106の面142の反対側でベースプレート106から突出しており、環境調整物質ホルダ102がウエハカセット100のハンドル104に挿入されると、ウエハカセットコンタクト142はウエハカセット100の外側表面124と接触するようになっている。ウエハカセットコンタクト142は可撓性部材であり得る。ウエハカセットコンタクトは、環境調整物質ホルダ102をハンドル104とウエハカセット100の外側表面124との間で更に保持する機械的フィットをもたらし得る。
【0047】
図2Aは、本開示の別の実施形態に従って提供される環境調整物質ホルダ1002を含むウエハカセット100を示す。ウエハカセット100については
図1Aを参照して上に詳細に記載されている。
図2B~
図2Dは、環境調整ホルダ1002の様々な図を示す。
【0048】
図2Aに示すように、環境調整物質ホルダ1002は、ハンドル104においてウエハカセット100に固止される。環境調整物質ホルダ1002は、環境調整物質(図示せず)を、例えば、限定するものではないが環境調整物質を収容した1つまたは複数のパケットを、維持するように構成されている。更に、環境調整物質ホルダ1002は、例えば
図2Eに示す湿度指示器カード1001などの湿度指示器カードを維持するように構成されている、窓1004を含む。
【0049】
環境調整物質ホルダ1002は、ベースプレート1006とタブ1008とを含む。チャネル1010はベースプレート1006においてタブ1008同士の間に形成される。タブ1008の各々は、ウエハカセット100のハンドル104とのスナップ嵌合を形成するように構成されている保持機構1012を含む。各保持機構1012は、ハンドル104内への環境調整物質ホルダ102の挿入を可能にするように構成されている傾斜表面1014と、ハンドル104との接触によって環境調整物質ホルダ1002を所定位置に保持するように構成されている係合表面1016と、を含み得る。タブ1008およびベースプレート1006は組み合わされて、それらの間に環境調整物質格納空間1018を画定する。環境調整物質格納空間1018は、
図2Aおよび
図2Dに示すようにベースプレート1006から延在するかまたはタブ1008から延在するかのいずれかである、環境調整物質保持タブ1020によって更に画定される。
【0050】
窓1004は、タブ1008の外側表面1054に画定される開口1046と、窪んだ背面プレート1048と、を含む。開口1046は、湿度指示器カードを中に受け入れるのに適した形状およびサイズであり得る。
図2Aおよび
図2C~
図2Dに示すように、開口1046は全体に矩形である。湿度指示器カードは、
図2Bに示すような、タブ1008の外側表面1054に画定される1つまたは複数のカード保持機構1052によって保持され得る。カード保持機構1052は、タブ1008の外側表面に画定されたタブを含み得る。タブと窪んだ背面プレート1048の双方が連携して、窪んだ背面プレートの上側表面とタブの下側表面との間にスロットを画定する。スロットは、例えば
図2Eに示す湿度指示器カード1001などの湿度指示器カードの周縁縁部または隅角を受け入れ、これを保持するように構成されている。例示的な湿度指示器カードは、異なる湿度レベルと関連付けられる異なる色または異なる色合いに変わるように適合されている。カード保持機構1052によって保持されると、湿度指示器カードを窓1004から見ることができる。開口1046は、湿度指示器カードを中に受け入れるのに適した形状およびサイズであり得る。
図2Aおよび
図2C~
図2Dに示すように、開口1046は円形である。
【0051】
ベースプレート1006は全体に平面状の構造を有し得る。ベースプレート1006は、環境調整物質格納空間1018の反対側に平坦な表面を有し得る。ベースプレート1006は、ウエハカセット100の外側表面124に沿って摺動できるように構成され得る。ある実施形態では、ベースプレート1006は、ウエハカセット100との接触に適合性のある材料から構成され得る。適合性のある材料は、ウエハカセット100の材料と接触したときの粒子生成を低減するように選択された、好適なポリマー材料であり得る。ある実施形態では、適合性のある材料は、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、または任意の他の好適な溶融加工可能なポリマー、およびこれらの組合せから選択される材料である。ある実施形態では、適合性のある材料はポリプロピレンである。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ1002全体が適合性のある材料で製作され得る。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ1002は単一の部片として形成され得る。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ1002は、例えば射出成形、三次元プリント、機械加工、熱成形、プレス加工、または任意の他の好適な製造方法のうちの、1つまたは複数によって形成され得る。
【0052】
タブ1008はベースプレート1006から離れるように延び、タブ1008は延びるにつれ再びベースプレート1006に向かって畳まれるかまたは湾曲するように構成されており、その結果タブ1008の各々は、ベースプレート1006が畳まれたまたは閉じた状態にあるとき、ベースプレート1006の表面の反対側の表面を見せる。ある実施形態では、折り目または湾曲部は鋭角である。ある実施形態では、ベースプレート1006に向かうタブ1008の湾曲部または折り目は直角である。畳まれたまたは閉じた状態では、
図2Aおよび
図2Dに示すように、ベースプレート1006に面するタブ1008の表面とベースプレート1006の反対側の表面を離隔させて、タブ1008の各々とベースプレート1006の対応する部分との間に、環境調整物質格納空間1018を画定することができる。環境調整物質ホルダ1002をウエハカセット100のハンドル104に挿入するとき、タブ1008はウエハカセット100の外側表面124から離れるように位置付けられ、かつ、タブ1008がハンドル104のクロスバー128に近くなるように外向きに位置付けられる。
【0053】
チャネル1010はベースプレート1006に形成される開口部である。チャネル1010は、ベースプレート1006の、ハンドル104に含まれるハンドル支持部126のうちの1つに対応する位置に形成され得る。ある実施形態では、最も外側のハンドル支持部126同士の間にあるハンドル支持部126ごとにチャネル1010を設けることができる。チャネル1010は、環境調整物質ホルダ1002がハンドル104に挿入される間にその位置がハンドル104のハンドル支持部126に対応するように位置付けられ得る。チャネル1010はハンドル支持部126の厚さよりも大きい幅を有し得る。チャネル1010はベースプレート1006の長手方向の一部に延びていてもよく、このときベースプレート1006の一部はベースプレート1006のチャネル1010の両側にある部分を接続している。チャネル1010はベースプレート1006をベースプレートの一方側で分割することができ、そこでタブ1008はベースプレート1006から延在しベースプレート1006へと戻るように湾曲する。チャネル1010によって分割されるベースプレート1006のこの一方側は、環境調整物質ホルダ1002がハンドル104と組み合わされるときにハンドル104に挿入される挿入端部であり得る。
【0054】
タブ1008には保持機構1012が設けられている。ある実施形態では、
図2A~
図2Dに示すように、環境調整物質ホルダ1002の全てのタブ1008に保持機構1012を設けることができる。別の実施形態では、環境調整物質ホルダのタブ1008のうちのただ1つまたはいくつかに、保持機構1012を設けることができる。保持機構1012は、環境調整物質ホルダ1002をハンドル104に挿入すること、および環境調整物質ホルダ102が挿入されたらそれをハンドル104に固止することを可能にするように構成されている。保持機構1012はハンドル104のクロスバー128に係合し得る。いくつかの実施形態では、保持機構1012は、ウエハカセット100のハンドル104とスナップ嵌合を形成するように構成されている。
【0055】
各保持機構1012は、ハンドル104内への環境調整物質ホルダ1002の挿入を可能にするように構成されている傾斜表面1014と、ハンドル104との接触によって環境調整物質ホルダ102を所定位置に保持するように構成されている係合表面1016と、を含み得る。傾斜表面1014はハンドル104とクロスバー128において接触し得る。環境調整物質ホルダ1002がハンドル104に挿入されるとき、傾斜表面1014とハンドル104の接触によって傾斜表面1014が押し下げられ、保持機構1012が屈曲し、タブ1008がハンドル104を通過できるようになる。
【0056】
係合表面1016は、係合表面1016とハンドル104の間の接触によって環境調整物質ホルダ1002が所定位置に維持されるような様式で、ハンドル104と接触するように構成されている。係合表面1016は、傾斜表面1014を例えば手によってまたは器具を使用して押し下げることによって、ハンドル104との接触から離すことができる。傾斜表面1014が押し下げられその結果係合表面1016が接触ハンドル104との接触から離れると、環境調整物質ホルダ1002をハンドル104から取り出すことができる。ハンドル104から環境調整物質ホルダ1002を取り外すことによって、例えば、任意の環境調整物質および/もしくは湿度指示器カードの交換が可能になり得る、または、ウエハカセット100を運搬するもしくはそれ以外で取り回すためにハンドル104を使用することが可能になり得る。
【0057】
環境調整物質格納空間1018は、タブ1008の各々と、ベースプレートが
図2Aおよび
図2Dに示すような畳まれた状態にあるときにそのタブ1008に対向するベースプレート1006の部分と、によって画定される。環境調整物質格納空間1018の各々は、環境調整物質、または例えば
図1Cに示すパケット101などの1つもしくは複数の環境調整物質を収容したパケットのうちの、1つまたは複数を収容するのに十分な大きさの空間である。例示的な環境調整物質については、
図1A~
図1Cを参照して上で詳細に検討されている。環境調整物質または環境調整物質パケットは、環境調整物質格納空間1018内に収容される。いくつかの実施形態では、環境調整物質または環境調整物質パケットは、ベースプレート1006の互いに対向する表面および1つまたは複数のタブ1008と接触することによって、格納空間1018内に挟持される。
【0058】
環境調整物質保持タブ1020は、環境調整物質格納空間1018を更に画定するように、ベースプレート1006およびタブ1008の一方または両方から延在し得る。環境調整物質保持タブ1020は、ベースプレート1006の平面に対して垂直な方向に延在し得る。環境調整物質保持タブ1020は、タブ1008の各々の周縁部またはその近くに形成され得る。環境調整物質保持タブ1020は、タブ1008のうちの1つに対置されるベースプレート1006の部分の周縁部またはその近くに形成され得る。環境調整物質保持タブ1020は、ベースプレート1006とタブ1008の間の距離以下の高さまで延在し得る。
【0059】
図2B~
図2Dはそれぞれ、展開状態、途中まで畳まれた状態、および畳まれた状態の、環境調整ホルダ1002を示す。
図2B~
図2Dに示すように、環境調整物質ホルダ1002は、タブ1008の各々をベースプレート1006に連結するヒンジ1038を含む。ヒンジは、複数の可撓性領域1034と、可撓性領域1034のうちの2つの間にある少なくとも1つの剛性領域1036と、を含む。可撓性領域1034は例えば、ベースプレート1006、タブ1008、または剛性領域1036の厚さと比較して、相対的に小さい厚さを有する領域であり得る。タブ1008は、タブ1008の面1040がベースプレート1006の面1042に対置されるように、ヒンジ1038を中心に曲げることができる。環境調整物質ホルダ1002は、例えば、熱成形、環境調整物質ホルダに含まれる機械的保持機構、または、例えばウエハカセット100のハンドル104への環境調整物質ホルダ1002の挿入といった外的保持によって、この曲げられた位置に固定され得る。
【0060】
環境調整物質ホルダ1002は、1つまたは複数のウエハカセットコンタクト1044を含み得る。ウエハカセットコンタクトはベースプレート1006の面1042の反対側でベースプレート1006から突出しており、環境調整物質ホルダ1002がウエハカセット100のハンドル104に挿入されると、ウエハカセットコンタクト1042はウエハカセット100の外側表面124と接触するようになっている。ウエハカセットコンタクト1044は可撓性部材であり得る。ウエハカセットコンタクト1044は、環境調整物質ホルダ102をハンドル104とウエハカセット100の外側表面124との間で更に保持する機械的フィットをもたらし得る。
【0061】
図3Aは、本開示の別の実施形態に従って提供される環境調整物質ホルダ2002を含むウエハカセット100を示す。ウエハカセット100については
図1Aを参照して上に詳細に記載されている。
図2B~
図2Dは、環境調整ホルダ2002の様々な図を示す。
【0062】
図3Aに示すように、環境調整物質ホルダ2002は、ハンドル104においてウエハカセット100に固止される。環境調整物質ホルダ2002は、環境調整物質(図示せず)を、例えば、限定するものではないが環境調整物質を収容した1つまたは複数のパケットを、維持するように構成されている。更に、環境調整物質ホルダ2002は、例えば
図3Eに示す湿度指示器カード2001などの湿度指示器カードを維持するように構成されている、窓2004を含む。
【0063】
環境調整物質ホルダ2002はベースプレート2006とタブ2008とを含む。チャネル2010はベースプレート2006においてタブ2008同士の間に形成される。タブ2008の各々は、ウエハカセット100のハンドル104とのスナップ嵌合を形成するように構成されている保持機構2012を含む。各保持機構2012は、ハンドル104内への環境調整物質ホルダ102の挿入を可能にするように構成されている傾斜表面2014と、ハンドル104との接触によって環境調整物質ホルダ2002を所定位置に保持するように構成されている係合表面2016と、を含み得る。タブ2008とベースプレート2006は組み合わされて、それらの間に環境調整物質格納空間2018を画定する。環境調整物質格納空間2018は、
図2Aおよび
図2Dに示すようにベースプレート2006から延在するかまたはタブ2008から延在するかのいずれかである、環境調整物質保持タブ2020によって更に画定される。
【0064】
窓2004は、タブ1008の外側表面1054に画定される開口2046と、窪んだ背面プレート2046と、を含む。開口2046は、湿度指示器カードを中に受け入れるのに適した形状およびサイズであり得る。
図3Aおよび
図3C~
図3Dに示すように、開口2046は円形である。湿度指示器カードは、
図2Bに示すような、タブ1008の外側表面1054に画定される1つまたは複数のカード保持機構1052によって保持され得る。カード保持機構1052は、タブ1008の外側表面に画定された1つまたは複数のタブを含み得る。タブと窪んだ背面プレート1048の双方が連携して、窪んだ背面プレート1048の上側表面とタブの下側表面との間にスロットを画定する。スロットは、例えば
図3Eに示す湿度指示器カード2001などの湿度指示器カードの周縁縁部を受け入れ、これを保持するように構成されている。例示的な湿度指示器カードは、異なる湿度レベルと関連付けられる異なる色または異なる色合いに変わるように適合されている。カード保持機構1052によって保持されると、湿度指示器カードを窓1004から見ることができる。
【0065】
ベースプレート2006は全体に平面状の構造を有し得る。ベースプレート2006は、環境調整物質格納空間2018の反対側に平坦な表面を有し得る。ベースプレート2006は、ウエハカセット100の外側表面124に沿って摺動できるように構成され得る。ある実施形態では、ベースプレート2006は、ウエハカセット100との接触に適合性のある材料から構成され得る。適合性のある材料は、ウエハカセット100の材料と接触したときの粒子生成を低減するように選択された、好適なポリマー材料であり得る。ある実施形態では、適合性のある材料は、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、または任意の他の好適な溶融加工可能なポリマー、およびこれらの組合せから選択される材料である。ある実施形態では、適合性のある材料はポリプロピレンである。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ2002全体が適合性のある材料で製作され得る。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ2002は単一の部片として形成され得る。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ2002は、例えば射出成形、三次元プリント、機械加工、熱成形、プレス加工、または任意の他の好適な製造方法のうちの、1つまたは複数によって形成され得る。
【0066】
タブ2008はベースプレート2006から離れるように延び、タブ2008は延びるにつれ再びベースプレート2006に向かって畳まれるかまたは湾曲するように構成されており、その結果タブ2008の各々は、ベースプレート2006が畳まれたまたは閉じた状態にあるとき、ベースプレート206の表面の反対側の表面を見せる。ある実施形態では、折り目または湾曲部は鋭角である。ある実施形態では、ベースプレート2006に向かうタブ2008の湾曲部または折り目は直角である。畳まれたまたは閉じた状態では、
図2Aおよび
図2Dに示すように、ベースプレート2006に面するタブ2008の表面とベースプレート2006の反対側の表面を離隔させて、タブ2008の各々とベースプレート2006の対応する部分との間に、環境調整物質格納空間2018を画定することができる。環境調整物質ホルダ2002をウエハカセット100のハンドル104に挿入するとき、タブ2008はウエハカセット100の外側表面124から離れるように位置付けられ、かつ、タブ2008がハンドル104のクロスバー128に近くなるように外向きに位置付けられる。
【0067】
チャネル2010はベースプレート2006に形成される開口部である。チャネル2010は、ベースプレート2006の、ハンドル104に含まれるハンドル支持部126のうちの1つに対応する位置に形成され得る。ある実施形態では、最も外側のハンドル支持部126同士の間にあるハンドル支持部126ごとにチャネル2010を設けることができる。チャネル2010は、環境調整物質ホルダ2002がハンドル104に挿入される間にその位置がハンドル104のハンドル支持部126に対応するように位置付けられ得る。チャネル2010はハンドル支持部126の厚さよりも大きい幅を有し得る。チャネル2010はベースプレート2006の長手方向の一部に延びていてもよく、このときベースプレート2006の一部はベースプレート2006のチャネル2010の両側にある部分を接続している。チャネル2010はベースプレート2006をベースプレートの一方側で分割することができ、そこでタブ2008はベースプレート2006から延在しベースプレート2006へと戻るように湾曲する。チャネル2010によって分割されるベースプレート2006のこの一方側は、環境調整物質ホルダ2002がハンドル104と組み合わされるときにハンドル104に挿入される挿入端部であり得る。
【0068】
タブ2008には保持機構2012が設けられている。ある実施形態では、
図3A~
図3Dに示すように、環境調整物質ホルダ2002の全てのタブ2008上に保持機構2012を設けることができる。別の実施形態では、環境調整物質ホルダのタブ2008のうちのただ1つまたはいくつかに、保持機構2012を設けることができる。保持機構2012は、環境調整物質ホルダ2002をハンドル104に挿入すること、および環境調整物質ホルダ102が挿入されたらそれをハンドル104に固止することを可能にするように構成されている。保持機構2012はハンドル104のクロスバー128に係合し得る。いくつかの実施形態では、保持機構2012は、ウエハカセット100のハンドル104とスナップ嵌合を形成するように構成されている。
【0069】
各保持機構2012は、ハンドル104内への環境調整物質ホルダ2002の挿入を可能にするように構成されている傾斜表面2014と、ハンドル104との接触によって環境調整物質ホルダ102を所定位置に保持するように構成されている係合表面2016と、を含み得る。傾斜表面2014はハンドル104とクロスバー128において接触し得る。環境調整物質ホルダ2002がハンドル104に挿入されるとき、傾斜表面2014とハンドル104の接触によって傾斜表面2014が押し下げられ、保持機構2012が屈曲し、タブ2008がハンドル104を通過できるようになる。
【0070】
係合表面2016は、係合表面2016とハンドル104の間の接触によって環境調整物質ホルダ2002が所定位置に維持されるような様式で、ハンドル104と接触するように構成されている。係合表面2016は、傾斜表面2014を例えば手によってまたは器具を使用して押し下げることによって、ハンドル104との接触から離すことができる。傾斜表面2014が押し下げられその結果係合表面2016が接触ハンドル104との接触から離れると、環境調整物質ホルダ2002をハンドル104から取り出すことができる。ハンドル104から環境調整物質ホルダ2002を取り外すことによって、例えば、任意の環境調整物質および/もしくは湿度指示器カードの交換が可能になり得る、または、ウエハカセット100を運搬するもしくはそれ以外で取り回すためにハンドル104を使用することが可能になり得る。
【0071】
環境調整物質格納空間2018は、タブ2008の各々と、ベースプレートが
図3Aおよび
図3Dに示すような畳まれた状態にあるときにそのタブ2008に対向するベースプレート2006の部分と、によって画定される。環境調整物質格納空間2018の各々は、環境調整物質、または例えば
図1Cに示すパケット101などの1つもしくは複数の環境調整物質を収容したパケットのうちの、1つまたは複数を収容するのに十分な大きさの空間である。例示的な環境調整物質については、
図1A~
図1Cを参照して上で詳細に検討されている。環境調整物質または環境調整物質パケットは、環境調整物質格納空間2018内に収容される。いくつかの実施形態では、環境調整物質または環境調整物質パケットは、ベースプレート2006の互いに対向する表面および1つまたは複数のタブ2008と接触することによって、格納空間2018内に挟持される。
【0072】
環境調整物質保持タブ2020は、環境調整物質格納空間2018を更に画定するように、ベースプレート2006およびタブ2008の一方または両方から延在し得る。環境調整物質保持タブ2020は、ベースプレート2006の平面に対して垂直な方向に延在し得る。環境調整物質保持タブ2020は、タブ2008の各々の周縁部またはその近くに形成され得る。環境調整物質保持タブ2020は、タブ2008のうちの1つに対置されるベースプレート2006の部分の周縁部またはその近くに形成され得る。環境調整物質保持タブ2020は、ベースプレート2006とタブ2008の間の距離以下の高さまで延在し得る。
【0073】
図3B~
図3Dはそれぞれ、展開状態、途中まで畳まれた状態、および畳まれた状態の、環境調整ホルダ2002を示す。
図3B~
図3Dに示すように、環境調整物質ホルダ2002は、タブ2008の各々をベースプレート2006に連結するヒンジ2038を含む。ヒンジは、複数の可撓性領域2034と、可撓性領域2034のうちの2つの間にある少なくとも1つの剛性領域2036と、を含む。可撓性領域2034は例えば、ベースプレート2006、タブ2008、または剛性領域2036の厚さと比較して、相対的に小さい厚さを有する領域であり得る。タブ2008は、タブ2008の面2040がベースプレート1006の面2042に対置されるように、ヒンジ2038を中心に曲げることができる。環境調整物質ホルダ2002は、例えば、熱成形、環境調整物質ホルダに含まれる機械的保持機構、または、例えばウエハカセット100のハンドル104への環境調整物質ホルダ2002の挿入といった外的保持によって、この曲げられた位置に固定され得る。
【0074】
環境調整物質ホルダ2002は、1つまたは複数のウエハカセットコンタクト2044を含み得る。ウエハカセットコンタクトはベースプレート2006の面2042の反対側でベースプレート2006から突出しており、環境調整物質ホルダ2002がウエハカセット100のハンドル104に挿入されると、ウエハカセットコンタクト2042はウエハカセット100の外側表面124と接触する。ウエハカセットコンタクト2044は可撓性部材であり得る。ウエハカセットコンタクトは、環境調整物質ホルダ102をハンドル104とウエハカセット100の外側表面124との間で更に保持する機械的フィットをもたらし得る。
【0075】
上記した実施形態は、ウエハカセットのハンドルと係合した環境調整物質ホルダに関する。環境調整物質ホルダは、本明細書に記載するように、ウエハキャリア内の環境条件を調整するために、ウエハカセットの他の領域または部分と係合され得る。
【0076】
図4Aは、ウエハカセット200と、本開示の別の実施形態に従って提供される環境調整物質ホルダ202と、を含むウエハキャリア230を示す。ウエハカセット200は、ウエハキャリア230の外側シェル232内に受け入れられた状態で示されている。
図4Bは、結合された環境調整物質ホルダ202を含むウエハカセット200の一部の拡大図を示す。
図4Cは、ウエハカセット200から取り外されたときの環境調整物質ホルダ202を示す。ウエハカセット200の
図4Bに示す部分は、ウエハカセット200の隅角におけるウエハカセット200の全高である。
【0077】
ウエハカセット200は、
図1Aを参照して本明細書に記載されているウエハカセット100と同じ特徴を多く有する。更に、いくつかの実施形態では、ウエハカセット200は、ウエハカセット200の開放端224の隅角にまたはその近くに配置されている、開口204を含み得る。開口204は例えば、ウエハカセット200に形成された穴、切り欠き、または凹部であり得る。環境調整物質ホルダ202は、ウエハカセット200と外殻の間の間隙内に収容できるようなサイズであり得る。ウエハカセット200は、ウエハキャリアと共に使用される25ウエハのカセットなどの、任意の好適なウエハカセットであり得る。ウエハカセット200はポリマー材料で製作され得る。ある実施形態では、ポリマー材料はポリオレフィンである。ある実施形態では、ポリマー材料は、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、または任意の他の好適な溶融加工可能なポリマー、およびこれらの組合せから選択される材料である。ある実施形態では、ポリマー材料はポリプロピレンである。
【0078】
環境調整物質ホルダ202は、環境調整物質ホルダ本体206と、環境調整物質ホルダ本体206の第1の端部210にあるピン208と、環境調整物質ホルダ本体206の第2の端部214にある固止機構212と、環境調整物質ホルダ本体206上に配設されている環境調整物質保持部216と、を含む。環境調整物質保持部216は1つまたは複数のビーム218を含む。ビーム218は環境調整物質228を、環境調整物質保持部216に押し付けて保持することができる。
【0079】
環境調整物質ホルダ本体206は、ウエハカセット200に沿ってウエハカセット200の高さ方向に(ページに対して垂直に)延在する。環境調整物質ホルダ本体206によって、環境調整物質ホルダ202を互いから離隔された2つの別々の場所でウエハカセット200に固止することが可能になり、この結果、環境調整物質保持部216をウエハカセット200に対して固定された位置で固定できるようになる。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ本体206は、それが設置される場所でウエハカセット200に剛性を加えることができる。
【0080】
環境調整物質ホルダ本体206は、湾曲部分220と真っ直ぐな部分222とを含み得る。湾曲部分220は、ウエハカセット200の外側表面226に形成された湾曲表面に対応し得る。真っ直ぐな部分222は、ウエハカセット200の外側表面226に形成された平坦な表面に対応し得る。真っ直ぐな部分222は、真っ直ぐな部分222から外向きに延在する、1つまたは複数のリブ230を含み得る。1つまたは複数のリブ230は、真っ直ぐな部分222に対して縦または横方向に延在し得る。1つまたは複数のリブ230は、環境調整物質ホルダ202に追加の剛性を提供し得る。
【0081】
ピン208は、環境調整物質ホルダ本体206の第1の端部210に配置され得る。ピン208は、環境調整物質ホルダ本体206の第1の端部210をウエハカセット200に固止するために使用され得る。ピン208は、ウエハカセット200の開口204を通って延在し得るようなサイズであり得る。
図4Bおよび
図4Cに示す実施形態では、ピン208は、環境調整物質ホルダ本体206の真っ直ぐな部分222の端部に配置されている。ピン208は、開口204に押し通すことができるが加わる力がより弱いときには摩擦または機械的干渉によって開口204を通過するのに抵抗するようなサイズの、球根状の端部を有し得る。
【0082】
固止機構212は、環境調整物質ホルダ本体206の第2の端部214に配置され得る。第2の端部214は、環境調整物質ホルダ本体206の第1の端部210の反対側の端部であり得る。固止機構212は、例えば、フック、留め具(catch)、または第2の端部214をウエハカセット200に固止するのに適した他のそのような機構を含み得る。固止機構212は、ピン208が開口204に挿入されると、ウエハカセット200の一部に係合して、環境調整物質ホルダ202をウエハカセット200に沿って保持するように構成されている。固止機構212は、ウエハカセット200に係合するのに適した任意の好適な形状を有し得る。
【0083】
環境調整物質保持部216は環境調整物質ホルダ本体206に含まれている。環境調整物質保持部216は、1つまたは複数の環境調整物質228を保持するように構成されている。環境調整物質保持部216は、環境調整物質ホルダ本体206の湾曲部分220と、1つまたは複数のビーム218と、を含み得る。1つまたは複数のビーム218はいずれも、環境調整物質保持部216から延在する可撓性部材である。1つまたは複数のビーム218の各々は、環境調整物質228を環境調整物質保持部216に少なくとも部分的に挟み付けるように構成されている。ビーム218と環境調整物質保持部216の残りの部分との間の空間には、環境調整物質228を収容し得る。ビーム218の各々が屈曲されていない状態にあるとき、ビーム218から対向する表面、例えば湾曲部分220までの距離は環境調整物質228の厚さよりも小さく、このため環境調整物質228の存在によってビーム218は偏向し、ビーム218によって対向する表面に向かうばね力がもたらされる。ある実施形態では、物質環境調整物質保持部216内に保持されることになる環境調整物質228ごとに、2つ以上のビーム218を使用することができる。
【0084】
環境調整物質228は、環境調整物質ホルダ202を含むウエハキャリア内から水分を吸収できる環境調整物質を含む。環境調整物質228は例えば、環境調整物質を包む多孔質の紙または布などの水蒸気透過性材料のパッケージであり得る。パッケージング材料および環境調整物質は、ウエハキャリア内のウエハに影響するガス放出または粒子生成を低減または回避するように選択され得る。環境調整物質は、非限定的な例として、シリカゲル、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、ゼオライト、または任意の他の好適な環境調整物質であり得る。ある実施形態では、環境調整物質228の代わりに環境調整物質の固体片が使用され得る。いくつかの実施形態では、例えば本明細書で
図1Cを参照して記載されているようなパケット101などの1つのパケット内に、1つまたは複数の環境調整物質228を納めることができる。
【0085】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダ202は単一の部片として形成され得る。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ202は、例えば射出成形、三次元プリント、機械加工、熱成形、プレス加工、または任意の他の好適な製造方法のうちの、1つまたは複数によって形成され得る。環境調整物質ホルダ202は、ウエハカセット200との接触に適合性のある材料を含み得る。適合性のある材料は、ウエハカセット200の材料と接触したときの粒子生成を低減するように選択された、好適なポリマー材料であり得る。ある実施形態では、適合性のある材料はポリオレフィンである。ある実施形態では、適合性のある材料は、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、または任意の他の好適な溶融加工可能なポリマー、およびこれらの組合せから選択される材料である。ある実施形態では、適合性のある材料はポリプロピレンである。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ202全体が適合性のある材料で製作され得る。
【0086】
図4Cでは、ビーム218上に保持タブ232が見えている。保持タブ232はビーム218から外向きに延在する。ある実施形態では、保持タブ232は環境調整物質228と接触する。ある実施形態では、保持タブ232は、環境調整物質228が配置される空間をビーム218同士の間に部分的に画定する。
【0087】
図5Aおよび
図5Bは、ある実施形態に係る環境調整物質ホルダ300を示す。環境調整物質ホルダ300は、
図5Bに示すウエハキャリア314と共に使用されるように構成されている。ウエハキャリア314は、
図5Bに示す外側シェル316と、ウエハキャリア314を組み立てるときに外殻316内に置かれるウエハカセット318と、を含み得る。外殻316は隅角320を有する。
【0088】
環境調整物質ホルダ300は2つ以上の環境調整物質保持部302を含む。環境調整物質保持部302の各々は、基部304と2つ以上のビーム306とを含む。環境調整物質保持部302の2つ以上のビーム306は、それらの間に環境調整物質308を維持するように構成されている。環境調整物質保持部302はアーム310によって連結されており、アーム310の各々は環境調整物質保持部302のうちの2つの間に延在する。アーム310の各々は1つまたは複数のばねアーム312を含む。
【0089】
基部304は、
図5Bに示すように、環境調整物質保持部302のうち、外殻316と接合するように構成されている部分である。基部304は、基部304を外殻316の隅角320の窪んだ部分に挿入できるように、外殻316のその隅角320と整合する形状を有し得る。1つまたは複数のビーム306および1つまたは複数のアーム310は、いずれも基部304から延在し得る。
【0090】
環境調整物質保持部302の各々は、少なくとも3つのビーム306を含む。ビーム306は基部304からの可撓性の突出部である。ビーム306は2つのグループで設けられており、グループのうちの少なくとも一方は少なくとも2つのビーム306を含む。ビーム306の2つのグループは、1つまたは複数の環境調整物質308がビーム306のグループ同士の間に固止され得るように構成される。ビーム306の2つのグループは互いに対向するように位置付けられ得る。ある実施形態では、それぞれのグループの各々のビーム306は、他方のグループに向かう成分を有する方向に延在する。ある実施形態では、ビーム306の第1のグループは、ある方向に沿って互いから離れて位置付けられた2つのビーム306を含み、ビーム306の第2のグループは、第1のグループの2つのビーム306の間に上記の方向に沿って位置付けられた1つのビーム306を含む。ビーム306の2つのグループは、それぞれのグループの間で1つまたは複数の環境調整物質308を挟持するための、互いに対向するばね力を各々提供するように構成され得る。
【0091】
環境調整物質308は、環境調整物質ホルダ300を含むウエハキャリア内から水分を吸収できる環境調整物質を含む。環境調整物質308は例えば、環境調整物質を包む多孔質の紙または布などの水蒸気透過性材料のパッケージであり得る。パッケージング材料および環境調整物質は、ウエハキャリア内のウエハに影響するガス放出または粒子生成を低減または回避するように選択され得る。環境調整物質は、非限定的な例として、シリカゲル、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、ゼオライト、または任意の他の好適な環境調整物質であり得る。ある実施形態では、環境調整物質308の代わりに環境調整物質の固体片が使用され得る。いくつかの実施形態では、例えば本明細書で
図1Cを参照して記載されているようなパケット101などの1つのパケット内に、1つまたは複数の環境調整物質308を納めることができる。
【0092】
アーム310は環境調整物質保持部302同士を連結する。アーム310の各々は、2つ環境調整物質保持部302のうちの2つを連結する。アーム310の各々は、2つの別個の環境調整物質保持部302の基部304に連結され得る。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ300は、1つのアーム310によって連結されている2つの環境調整物質保持部302を含む。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ300は、2つのアーム310によって連結されている3つの環境調整物質保持部302を含む。この実施形態では、1つの環境調整物質保持部302はそこからその他の環境調整物質保持部302まで延在する2つのアームを有し、これらその他の環境調整物質保持部302は、1つのアーム310に各々接続される。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ300は、3つのアーム310によって連結されている4つの環境調整物質保持部302を含む。この実施形態では、環境調整物質保持部302のうちの2つには各々2つのアーム310が連結されており、環境調整物質保持部302のうちの2つには各々1つのアーム310が連結されている。
【0093】
アーム310の各々から1つまたは複数のばねアーム312が延在する。ばねアーム312は可撓性を有するように各々構成される。ある実施形態では、アーム310の各々に1つのばねアーム312が設けられる。ある実施形態では、アーム310の各々に2つのばねアーム312が設けられる。ばねアーム312はウエハキャリアの外側シェル316の内側に向かってある距離だけ延在するように構成されており、ウエハカセット318が外殻316内に設置されると、ばねアーム312はウエハカセット318と接触する。ばねアーム312とウエハカセット318の間の接触によって、環境調整物質ホルダ300に力が加わる。ばねアーム312とウエハカセット318の間の接触によってもたらされる力は外殻316の底部に向かう下向きの成分を有し、環境調整物質ホルダ300の基部302を外殻316内に、例えば隅角320に固止する。
【0094】
図5Bに示すように、環境調整物質ホルダ300は外側シェル316内に設置され得る。設置されると、環境調整物質ホルダ302の基部304は、外殻316の底部の例えば隅角320にある、対応する部分の中に嵌合する。ウエハカセット318が外側シェル316内に置かれるとき、空間322は外殻316とウエハカセット318の間に存在する。環境調整物質ホルダ300の環境調整物質保持部302を連結するアーム310は、環境調整物質ホルダ300およびウエハカセット318が外殻316内に置かれるとき、空間322を通って延在する。環境調整物質308の各々は、環境調整物質ホルダ300およびウエハカセット318が外殻316内に置かれるときにビーム306によって空間322内に保持され、この結果ウエハキャリア314が組み立てられる。
【0095】
ある実施形態では、環境調整物質ホルダ300は単一の部片として形成され得る。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ300は、例えば射出成形、三次元プリント、機械加工、熱成形、プレス加工、または任意の他の好適な製造方法のうちの、1つまたは複数によって形成され得る。環境調整物質ホルダ300は、ウエハカセットとの接触、例えばアーム310における接触に適合性のある材料を含み得る。環境調整物質ホルダ300は、ウエハキャリア314の外側シェル316との接触、例えば、環境調整物質保持部302の基部304の各々の外側表面における接触に、適合性のある材料を含み得る。適合性のある材料は、ウエハカセット318または外側シェル316の材料と接触したときの粒子生成を低減するように選択された、好適なポリマー材料であり得る。ある実施形態では、適合性のある材料はポリオレフィンである。ある実施形態では、適合性のある材料は、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、または任意の他の好適な溶融加工可能なポリマー、およびこれらの組合せから選択される材料である。ある実施形態では、適合性のある材料はポリプロピレンである。ある実施形態では、環境調整物質ホルダ300全体が適合性のある材料で製作され得る。
【0096】
図5Cは、ある実施形態に係る環境調整物質ホルダ300を示す。
図5Aおよび
図5Bに示す実施形態におけるように、環境調整物質ホルダ300は2つ以上の環境調整物質保持部302を含む。環境調整物質保持部302の各々は、基部304と2つ以上のビーム306とを含む。環境調整物質保持部302の2つ以上のビーム306は、それらの間に環境調整物質308を維持するように構成されている。環境調整物質保持部302はアーム310によって連結されており、アーム310の各々は環境調整物質保持部302のうちの2つの間に延在する。アーム310の各々は1つまたは複数のばねアーム312を含む。
【0097】
図5Cに示す実施形態では、環境調整物質保持部302の各々の複数のビーム306のうちの最も外側のビーム306は、保持タブ324を含む。最も外側のビーム306は、複数のビーム306の互いに対向する端部にあるビーム306として定義できる。保持タブ324は、それらが取り付けられているビーム306から外向きに延在する。ある実施形態では、保持タブ324は、それらが延在する起点となっているビーム306に対向するビーム306のうちの、1つまたは複数に向かって延在する。ある実施形態では、保持タブ324は環境調整物質308と接触する。ある実施形態では、保持タブ324は、環境調整物質308が配置される空間を、最も外側のビーム306同士の間に部分的に画定する。
【0098】
図5Dは、本明細書に記載するもののような湿度指示器カードを受け入れ保持するための保持機構352を含む、環境調整物質ホルダ300の代替の実施形態を示す。
図5Dに示すように、保持機構は1対のアーム354a、354bを含む。アーム354a、354bは互いから離隔されて間隙を画定する。間隙は、それが湿度指示器カードを受け入れこれを湿度指示器カードの表面との摩擦嵌めによって保持することが可能となるような、十分な幅を有する。アーム354a、354bは全体にU形状であるものとして示されているが、いくつかの形状が企図される。
【0099】
態様
態様1~7のうちの任意の1つを、態様8~14および15~20のうちの任意の1つと組み合わせることができる。態様8~14のうちの任意の1つを、態様15~20のうちの任意の1つと組み合わせることができる。
【0100】
態様1.
ウエハキャリア用の環境調整物質ホルダであって、
ベースプレートと、
1つまたは複数のタブであり、そのうちの少なくとも1つはウエハカセットのハンドルと係合するように構成されている保持機構を含む、1つまたは複数のタブと、を備え、
ベースプレートおよび1つまたは複数のタブの各々は、環境調整物質が1つまたは複数の空間の各々の中に配置され得るような間隔で配置されている、環境調整物質ホルダ。
【0101】
態様2.
ベースプレートから延在し1つまたは複数の空間のうちの1つの中に環境調整物質を保持するように構成されている複数の環境調整物質保持タブを更に備える、態様1に記載の環境調整物質ホルダ。
【0102】
態様3.
1つまたは複数のタブは複数のタブであり、ベースプレートは平面視して複数のタブのうちの2つの間に配置されているチャネルを含む、態様1または2に記載の環境調整物質ホルダ。
【0103】
態様4.
環境調整物質ホルダは、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、およびこれらの組合せから成る群から選択される少なくとも1つのポリマー材料を含む、態様1~3のいずれか1つに記載の環境調整物質ホルダ。
【0104】
態様5.
乾燥剤、イオン吸収剤、または揮発性有機化合物吸収剤のうちの少なくとも1つを含む環境調整物質を更に含む、態様1~4のいずれか1つに記載の環境調整物質ホルダ。
【0105】
態様6.
環境調整物質は、シリカゲル、ベントナイト粘土、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、またはゼオライトのうちの少なくとも1つを含む、態様5に記載の環境調整物質ホルダ。
【0106】
態様7.
保持機構はウエハカセットのハンドルとスナップ嵌合を形成するように構成されている、態様1~6のいずれか1つに記載の環境調整物質ホルダ。
【0107】
態様8.
ウエハキャリア用の環境調整物質ホルダであって、
環境調整物質ホルダの第1の端部に配置されているウエハカセットの開口と接合するように構成されているピンと、
環境調整物質ホルダの第1の端部の反対側の第2の端部に配置されている、ウエハカセットと係合するように構成されている固止機構と、
1つまたは複数のビームを含む環境調整物質保持部と、を備える、環境調整物質ホルダ。
【0108】
態様9.
環境調整物質保持部は2つのビームを備え、ビームの各々はビームから延在する保持タブを含む、態様8に記載の環境調整物質ホルダ。
【0109】
態様10.
環境調整物質保持部は湾曲部分と真っ直ぐな部分とを備え、湾曲部分は固止機構から真っ直ぐな部分との接合部まで延在し、ピンは真っ直ぐな部分の端部に配置されている、態様8または9に記載の環境調整物質ホルダ。
【0110】
態様11.
真っ直ぐな部分は内部空間を画定する側壁を含む、態様10に記載の環境調整物質ホルダ。
【0111】
態様12.
環境調整物質ホルダは、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、およびこれらの組合せから成る群から選択される少なくとも1つのポリマー材料を含む、態様8~11のいずれか1つに記載の環境調整物質ホルダ。
【0112】
態様13.
乾燥剤、イオン吸収剤、または揮発性有機化合物吸収剤のうちの少なくとも1つを含む環境調整物質を更に含む、態様7~12のいずれか1つに記載の環境調整物質ホルダ。
【0113】
態様14.
環境調整物質は、シリカゲル、ベントナイト粘土、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、またはゼオライトのうちの少なくとも1つを含む、態様13に記載の環境調整物質ホルダ。
【0114】
態様15.
ウエハキャリアの基部の隅角内に嵌合するように構成されている基部と、
環境調整物質を保持するように構成されている複数のビームと、
を備える、1つまたは複数の環境調整物質保持部を各々含む、
ウエハキャリア用の環境調整物質ホルダ。
【0115】
態様16.
複数の環境調整物質保持部と、
1つまたは複数のアームであって、その各々が複数の環境調整物質保持部のうちの2つの環境調整物質保持部を接続している、1つまたは複数のアームと、
1つまたは複数のアームの各々から延在する1つまたは複数のばねアームであって、その各々が、複数の環境調整物質保持部の基部がウエハキャリアの基部の隅角内にありウエハカセットがウエハキャリア内に配置されているときに、ウエハカセットと接触するように構成されている、1つまたは複数のばねアームと、
を備える、態様15に記載の環境調整物質ホルダ。
【0116】
態様17.
2つ以上のばねアームは1つまたは複数のアームの各々から延在する、態様16に記載の環境調整物質ホルダ。
【0117】
態様18.
環境調整物質ホルダは、ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、およびこれらの組合せから成る群から選択される少なくとも1つのポリマー材料を含む、態様15~17のいずれか1つに記載の環境調整物質ホルダ。
【0118】
態様19.
乾燥剤、イオン吸収剤、または揮発性有機化合物吸収剤のうちの少なくとも1つを含む環境調整物質を更に含む、態様15~18のいずれか1つに記載の環境調整物質ホルダ。
【0119】
態様20.
環境調整物質は、シリカゲル、ベントナイト粘土、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、またはゼオライトのうちの少なくとも1つを含む、態様19に記載の環境調整物質ホルダ。
【0120】
このように本開示のいくつかの例示的な実施形態を記載してきたが、更に別の実施形態が本明細書に添付する特許請求の範囲の範囲内で製作および使用され得ることを、当業者は容易に諒解するであろう。上記の説明において本文書に含まれる開示の多数の利点について記載した。しかしながら、本開示が多くの点において単なる例示であることが理解されるであろう。本開示の範囲を超過することなく、細部の、特に部品の形状、サイズ、および配置に関する変更を行うことができる。本開示の範囲は当然ながら、付属の特許請求の範囲を表現している言語において規定される。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハキャリア用の環境調整物質ホルダであって、
ベースプレートと、
1つまたは複数のタブであり、そのうちの少なくとも1つはウエハカセットのハンドルと係合するように構成されている保持機構を含む、1つまたは複数のタブと、を備え、
前記環境調整物質ホルダが畳まれた状態にあるとき、前記ベースプレートおよび前記1つまたは複数のタブの各々は、環境調整物質を中に保持するための1つまたは複数の空間が画定されるように互いから離隔される、環境調整物質ホルダ。
【請求項2】
前記1つまたは複数のタブは複数のタブであり、前記ベースプレートは前記複数のタブのうちの2つの間に配置されているチャネルを含む、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項3】
前記保持機構はウエハカセットのハンドルとスナップ嵌合を形成するように構成されている、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項4】
前記1つまたは複数のタブのうちの少なくとも1つを前記ベースプレートに連結する少なくとも1つのヒンジを更に備える、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【請求項5】
前記保持機構は、ウエハカセットのハンドルへの前記環境調整物質ホルダの挿入を容易にするように構成されている傾斜表面と、ウエハカセットのハンドルとの接触によって前記環境調整物質ホルダを所定位置に保持するように構成されている係合表面と、を含む、請求項1に記載の環境調整物質ホルダ。
【国際調査報告】