(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-10
(54)【発明の名称】光源によって生成される出力光ビームの分光特性の制御
(51)【国際特許分類】
H01S 3/1055 20060101AFI20221227BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20221227BHJP
H01S 3/102 20060101ALI20221227BHJP
【FI】
H01S3/1055
G03F7/20 521
H01S3/102
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022522724
(86)(22)【出願日】2020-10-16
(85)【翻訳文提出日】2022-06-09
(86)【国際出願番号】 US2020056117
(87)【国際公開番号】W WO2021091675
(87)【国際公開日】2021-05-14
(32)【優先日】2019-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】513192029
【氏名又は名称】サイマー リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ,インボー
【テーマコード(参考)】
2H197
5F172
【Fターム(参考)】
2H197AA09
2H197CA06
2H197CA12
2H197DB03
2H197DC02
2H197DC12
5F172DD06
5F172NN24
5F172NP04
5F172NQ03
5F172ZA01
(57)【要約】
システムは、複数の光発振器を含む光源と、分光分析装置と、コントローラとを含む。各光発振器は光ビームを生成するように構成されている。コントローラは、分光分析装置からのデータに基づいて、光発振器のうち1つの光ビームの分光特性が複数の光発振器のうち少なくとも1つの別のものの光ビームの分光特性と異なるかどうかを判定するように構成されている。光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性が光発振器のうち1つの別のものの光ビームの分光特性と異なる場合には、コントローラは、光発振器のうち第1のものの光ビームの又は光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光特性を調整するように構成される。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光発振器を備える光源であって、各光発振器は光ビームを生成するように構成されている、光源と、
分光分析装置と、
コントローラであって、
前記分光分析装置からのデータに基づいて、前記光発振器のうち第1のものの前記光ビームの前記分光特性が前記複数の光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光特性と異なるかどうかを判定するように構成されており、
前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光特性が前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光特性と異なる場合には、前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光特性又は前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光特性を調整するように構成される、コントローラと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記分光特性は分光帯域幅を備える、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記制御システムが前記光発振器のうち第1のものの前記光ビームの前記分光帯域幅が前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光帯域幅と異なるかどうかを判定するように構成されていることは、前記コントローラが前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光帯域幅が前記複数の光発振器のうち前記少なくとも1つの他のものの前記帯域幅よりも小さいかどうかを判定するように構成されていることを備える、請求項2のシステム。
【請求項4】
前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光帯域幅が前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光帯域幅よりも小さい場合には、前記コントローラは、前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記帯域幅を増大させるように構成される、請求項3のシステム。
【請求項5】
複数の分光調整装置を更に備え、各光発振器は前記複数の分光調整装置のうちの1つと関連付けられており、前記コントローラは、前記光発振器のうちいずれかと関連付けられた前記分光調整装置を制御し、それによって前記光発振器のうちいずれかの前記光ビームの前記分光特性を調整するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項6】
各分光調整システムは少なくとも1つの光学要素を備えており、前記コントローラは、特定の分光調整装置を、その分光調整装置の前記光学要素に連結されたアクチュエータをその光学要素が移動するように作動させることによって制御するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項7】
前記光学要素を移動させることは前記光ビームの中心波長を変化させる、請求項6のシステム。
【請求項8】
前記コントローラは更に、作動量を判定するように構成されている、請求項6のシステム。
【請求項9】
前記光学要素を作動させるために、前記コントローラは前記光学要素に電気信号を提供し、前記作動量は前記電気信号に基づいており、前記電気信号の1つ以上の特性は前記差に基づいて判定される、請求項8のシステム。
【請求項10】
前記電気信号の前記1つ以上の特性は振幅及び/又は周波数を備える、請求項9のシステム。
【請求項11】
前記作動量はある期間にわたって前記分光調整システムと相互作用することが予期される光パルスの数に基づいており、前記作動量は前記期間にわたって実施される別々の作動の数である、請求項8のシステム。
【請求項12】
前記作動量は、前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光特性と前記他の光発振器のうち前記少なくとも1つの前記光ビームの前記分光特性との差に基づいている、請求項8のシステム。
【請求項13】
各分光調整装置は少なくとも1つの屈折光学要素を備える、請求項1のシステム。
【請求項14】
各分光調整装置は少なくとも1つのプリズムを備える、請求項1のシステム。
【請求項15】
各分光調整装置は反射光学要素を備える、請求項1のシステム。
【請求項16】
各分光調整装置は、複数のプリズムと、前記プリズムのうち1つに連結されたアクチュエータとを備えており、前記コントローラは、前記それぞれの分光調整アセンブリの前記アクチュエータを制御し、それによって前記プリズムのうち前記1つを移動させることによって、前記光発振器のうちいずれかの前記光ビームの前記分光特性を調整するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項17】
前記各光発振器は複数の光パルスを備えるパルス光ビームを放出するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項18】
前記コントローラは更に、
前記分光特性を調整した後の前記第1の光発振器の前記光ビームの更新された分光特性を判定するように、及び
前記第1の光発振器の前記光ビームの前記更新された分光特性が前記光発振器のうち前記他のもののいずれかの前記光ビームの前記分光特性と異なるかどうかを判定するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項19】
前記複数の光発振器は、前記光発振器のうち前記第1のものが第1の光発振器であり第2の光発振器は前記少なくとも1つの他の光発振器であるように、1つの前記第1の光発振器と1つの前記第2の光発振器とのみを備えており、前記コントローラは、
前記分光分析システムからのデータに基づいて第1の光発振器の前記光ビームの前記分光特性が前記第2の光発振器の前記分光特性と異なるかどうかを判定するように、及び
前記第1の光発振器の前記分光帯域幅が前記第2の光発振器の前記分光帯域幅と異なる場合には、前記第1の光発振器の前記光ビームの前記分光特性又は前記第2の光発振器の前記光ビームの前記分光特性を調整するように構成される、請求項1のシステム。
【請求項20】
前記分光分析システムは複数の分光分析システムを備えており、各分光分析システムは前記光発振器のうちの1つの前記光ビームを受けるように構成されており、各分光分析システムは前記光発振器のうちの前記1つの前記光ビームに関連する分光特性を測定するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項21】
各光発振器はガス状利得媒質を含有するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項22】
前記ガス状利得媒質はフッ化クリプトン(KrF)を備える、請求項21のシステム。
【請求項23】
前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光特性が前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光特性と異なる場合には、前記コントローラは、前記光発振器のうち前記第1のものの前記ガス状利得媒質の1つ以上のガス成分の前記圧力及び/又は濃度を調整して前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光特性を調整するように、又は前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記ガス状利得媒質の1つ以上のガス成分の前記圧力及び/又は濃度を調整して前記光発振器のうち前記少なくとも1つの他のものの前記分光特性を調整するように構成される、請求項21のシステム。
【請求項24】
ビームコンバイナを更に備え、前記ビームコンバイナは、前記光発振器の全ての前記光ビームを受けて前記光ビームをDUVリソグラフィスキャナツールに向けるように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項25】
各光発振器はある反復率を有するパルス光ビームを生成するように構成されており、前記コントローラは前記光発振器のうち前記第1のもの又は前記光発振器のうち前記第2のものの前記光ビームの前記分光特性をある調整率で調整するように構成されており、前記調整率は前記反復率の10分の1以上である、請求項1のシステム。
【請求項26】
N個の光発振器を備える深紫外(DUV)光源を制御する方法であって、Nは1よりも大きい整数であり、各光発振器はそれぞれの光ビームを生成するように構成されており、
Mはゼロよりも大きくN以下の整数であるところ、M個のそれぞれの光発振器によって生成されるM個の光ビームに基づいて出力光ビームを形成することと、
前記M個の光ビームの各々の分光特性に関係するデータにアクセスすることと、
前記M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することと、
前記比較に基づいて、前記N個の光発振器のうちいずれかの一態様を制御し、それによって前記N個の光ビームのうちいずれかの前記分光特性を調整するかどうかを判定することと、
を備える、方法。
【請求項27】
前記分光特性は分光帯域幅を備える、請求項26の方法。
【請求項28】
前記基準は、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記基準と比較することが前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記他のM個の光ビーム全ての前記分光特性と比較することを備えるように、前記M個の光ビームの全ての分光特性を備える、請求項26の方法。
【請求項29】
前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記他のM個の光ビームの全ての前記分光特性と比較することは、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性と前記他のM個の光ビームの各々の前記分光特性との差を判定することを備え、
前記比較に基づいて判定することは、判定された各差を仕様と比較することを備える、請求項26の方法。
【請求項30】
前記基準は前記分光特性の所定の値を備え、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記基準と比較することは、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記所定の値と比較することを備える、請求項26の方法。
【請求項31】
前記所定の値は最大分光帯域幅を備え、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性は、その光ビームの前記分光特性と前記最大分光帯域幅との差を判定することによって、前記最大分光帯域幅と比較される、請求項30の方法。
【請求項32】
前記比較に基づいて判定することは、前記判定された差を所定の許容可能な差の範囲と比較することを備え、前記M個の光ビームのうち前記所定の許容可能な差の範囲の外にある判定された差を有するものについては、前記それぞれの光発振器の一態様が制御される、請求項31の方法。
【請求項33】
前記それぞれの光発振器の一態様を制御することは、分散光学要素を作動させることを備える、請求項32の方法。
【請求項34】
前記出力光ビームは第1の期間の前記M個の光ビームに基づくと共に第2の期間のL個の光ビームに基づいており、Lは1以上でN以下の整数であり、
前記基準は、前記L個の光ビームの各々の分光特性を備え、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記基準と比較することは、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記L個の光ビームの各々の前記分光特性と比較することを備える、請求項26の方法。
【請求項35】
Lは1であり、Mは1であり、Nは2であり、前記L個の光ビームは前記N個の光発振器のうち第1のものによって発生される第1の光ビームであり、M個の光ビームは前記N個の光発振器のうち第2のものによって発生される第2の光ビームであり、
前記第1の光ビームの前記分光特性と前記第2の光ビームの前記分光特性とを比較することは、前記第2の光ビームの前記分光帯域幅が前記第1の光ビームの分光帯域幅よりも小さいかどうかを判定することと、
前記第2の光ビームの前記分光帯域幅が前記第1の光ビームの前記分光帯域幅よりも小さい場合には、前記N個の光発振器のうち前記第2のもののプリズムを前記第2の光ビームの前記分光帯域幅が増大されるように制御することと、を備える、請求項34の方法。
【請求項36】
Lは1であり、Mは1であり、Nは2であり、前記L個の光ビームは前記N個の光発振器のうち第1のものによって発生される第1の光ビームであり、M個の光ビームは前記N個の光発振器のうち第2のものによって発生される第2の光ビームであり、
前記第1の光ビームの前記分光特性と前記第2の光ビームの前記分光特性とを比較することは、前記第1の光ビームの前記分光帯域幅が前記第2の光ビームの分光帯域幅よりも小さいかどうかを判定することと、
前記第1の光ビームの前記分光帯域幅が前記第2の光ビームの前記分光帯域幅よりも小さい場合には、前記N個の光発振器のうち前記第1のもののプリズムを前記第1の光ビームの前記分光帯域幅が増大されるように制御することと、を備える、請求項34の方法。
【請求項37】
前記第1の光ビームの前記分光帯域幅と前記第2の光ビームの前記分光帯域幅との差に基づいて前記N個の光発振器のうち前記第2のものの前記プリズムへの調整量を判定することを更に備える、請求項35の方法。
【請求項38】
前記N個の光発振器のうち前記第2のものの前記プリズムを制御するために、前記プリズムに物理的に連結されたアクチュエータに時変信号が印加され、前記時変信号の前記振幅は前記第1の光ビームの前記分光帯域幅と前記第2の光ビームの前記分光帯域幅との差に関係する、請求項37の方法。
【請求項39】
N個の光発振器を備える深紫外(DUV)光源のための制御システムであって、Nは1よりも大きい整数であり、各光発振器はそれぞれの光ビームを生成するように構成されており、前記制御システムは、
第1の期間に前記DUV光源によって生成される出力光ビームが第1組の光ビームを備えるように、第1組の前記N個の光発振器を、前記第1の期間に前記第1組の光ビームを発生させるように制御し、
第2組の前記N個の光発振器及び前記第1組の前記N個の光発振器は前記N個の光発振器のうち同じ1つ又は複数の光発振器を含まないところ、第2の期間に前記DUV光源によって生成される前記出力光ビームが前記第2組の光ビームを備えるように、前記第2組の前記N個の光発振器を、前記第2の期間に前記第2組の光ビームを発生させるように制御し、
前記N個の光ビームの分光特性の均一性を増大させるように、前記N個の光発振器のうち少なくとも1つの分光調整装置を制御するように構成されている、制御システム。
【請求項40】
前記分光調整装置は前記第2の期間の前に制御される、請求項39の制御システム。
【請求項41】
前記第2組の前記N個の光発振器の前記N個の光発振器のうち1つ以上の前記分光調整装置は、前記それぞれの第2組の光ビームのうち1つ以上の前記分光特性を調整するように制御される、請求項40の制御システム。
【請求項42】
各光発振器はある反復率でそれぞれのパルス光ビームを生成するように構成されており、前記制御システムは、前記N個の光発振器のうち少なくとも1つの前記分光調整装置を、前記反復率の10分の1以上の調整率で制御するように構成されている、請求項39の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は2019年11月7日に提出されCONTROLLING A SPECTRAL PROPERTY OF AN OUTPUT LIGHT BEAM PRODUCED BY AN OPTICAL SOURCEと題された米国出願第62/932,250号の優先権を主張するものであり、同出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示は、光源によって生成される出力光ビームの分光特性を制御することに関する。光源は複数の光発振器を含み、その各々が深紫外(DUV)光ビームを生成し得る。
【背景技術】
【0003】
[0003] フォトリソグラフィとは、半導体回路をシリコンウェーハなどの基板上にパターニングするプロセスである。光源が、ウェーハ上のフォトレジストを露光させるために用いられる深紫外(DUV)光を発生させる。DUV光は、例えば、約100ナノメートル(nm)から約400nmまでの波長を含み得る。光源はレーザ源(例えばエキシマレーザ)でありDUV光はパルスレーザビームであることが多い。光源からのDUV光は投影光学系と相互作用し、投影光学系はマスクを通してシリコンウェーハ上のフォトレジスト上にビームを投影する。このようにして、フォトレジスト上にチップ設計の層がパターニングされる。フォトレジスト及びウェーハはその後エッチングされて洗浄され、次いでフォトリソグラフィプロセスが繰り返される。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 一態様においては、システムは、複数の光発振器を含む光源と、分光分析装置と、コントローラとを含む。各光発振器は光ビームを生成するように構成されている。コントローラは、分光分析装置からのデータに基づいて、光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性が複数の光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光特性と異なるかどうかを判定するように構成されており、光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性が光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光特性と異なる場合には、コントローラは、光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性又は光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光特性を調整するように構成される。
【0005】
[0005] 実施例は以下の特徴のうち1つ以上を含み得る。
【0006】
[0006] 分光特性は分光帯域幅を含み得る。制御システムは、光発振器のうち第1のものの光ビームの分光帯域幅が複数の光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光帯域幅よりも小さいかどうかを判定することによって、光発振器のうち第1のものの光ビームの分光帯域幅が光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光帯域幅と異なるかどうかを判定するように構成され得る。光発振器のうち第1のものの光ビームの分光帯域幅が光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光帯域幅よりも小さい場合には、コントローラは、光発振器のうち第1のものの光ビームの帯域幅を増大させ得る。
【0007】
[0007] システムは、複数の分光調整装置も含み得る。各光発振器は複数の分光調整装置のうちの1つと関連付けられていてもよく、コントローラは、光発振器のうちいずれかと関連付けられた分光調整装置を制御し、それによって光発振器のうちいずれかの光ビームの分光特性を調整するように構成されていてもよい。
【0008】
[0008] 各分光調整システムは少なくとも1つの光学要素を含んでいてもよく、コントローラは、特定の分光調整装置の光学要素に連結されたアクチュエータを光学要素が移動するように作動させることによってその分光調整装置を制御するように構成されていてもよい。光学要素を移動させることは、光ビームの中心波長を変化させ得る。コントローラは更に、作動量を判定するように構成されていてもよい。光学要素を作動させるために、コントローラは光学要素に電気信号を提供してもよく、作動量はその電気信号に基づいていてもよく、電気信号の1つ以上の特性は差に基づいて判定され得る。電気信号の1つ以上の特性は、振幅及び/又は周波数を含み得る。作動量はある期間にわたって分光調整システムと相互作用することが予期される光パルスの数に基づいていてもよく、作動量はその期間にわたって実施される別々の作動の数であってもよい。作動量は、光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性と他の光発振器のうち少なくとも1つの光ビームの分光特性との差に基づいていてもよい。
【0009】
[0009] 各分光調整装置は少なくとも1つの屈折光学要素を含み得る。
【0010】
[0010] 各分光調整装置は少なくとも1つのプリズムを含み得る。
【0011】
[0011] 各分光調整装置は反射光学要素を含み得る。
【0012】
[0012] 各分光調整装置は、複数のプリズムと、プリズムのうち1つに連結されたアクチュエータとを含んでいてもよく、コントローラは、それぞれの分光調整アセンブリのアクチュエータを制御し、それによってプリズムのうち1つを移動させることによって、光発振器のうちいずれかの光ビームの分光特性を調整するように構成されていてもよい。
【0013】
[0013] 各光発振器は、複数の光パルスを含むパルス光ビームを放出するように構成されていてもよい。
【0014】
[0014] コントローラは更に、分光特性を調整した後の第1の光発振器の光ビームの更新された分光特性を判定すると共に第1の光発振器の光ビームの更新された分光特性が光発振器のうち他のもののいずれかの光ビームの分光特性と異なるかどうかを判定するように構成され得る。
【0015】
[0015] 複数の光発振器は、光発振器のうち第1のものが第1の光発振器であり第2の光発振器は少なくとも1つの他の光発振器であるように、1つの第1の光発振器と1つの第2の光発振器とのみを含んでいてもよく、コントローラは、分光分析システムからのデータに基づいて第1の光発振器の光ビームの分光特性が第2の光発振器の分光特性と異なるかどうかを判定すると共に、第1の光発振器の分光帯域幅が第2の光発振器の分光帯域幅と異なる場合には、第1の光発振器の光ビームの分光特性又は第2の光発振器の光ビームの分光特性を調整するように、構成され得る。
【0016】
[0016] 分光分析システムは複数の分光分析システムを含んでいてもよく、各分光分析システムは光発振器のうちの1つの光ビームを受けるように構成されていてもよく、各分光分析システムは光発振器のうちのその1つの光ビームに関連する分光特性を測定するように構成されていてもよい。
【0017】
[0017] 各光発振器はガス状利得媒質を含有するように構成され得る。ガス状利得媒質はフッ化クリプトン(KrF)を含み得る。光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性が光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光特性と異なる場合には、コントローラは、光発振器のうち第1のもののガス状利得媒質の1つ以上のガス成分の圧力及び/又は濃度を調整して光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性を調整するように、又は光発振器のうち少なくとも1つの他のもののガス状利得媒質の1つ以上のガス成分の圧力及び/又は濃度を調整して光発振器のうち少なくとも1つの他のものの分光特性を調整するように構成され得る。
【0018】
[0018] システムはビームコンバイナを含んでいてもよく、ビームコンバイナは、全ての光発振器の光ビームを受けてそれらの光ビームをDUVリソグラフィスキャナツールに向けるように構成される。
【0019】
[0019] いくつかの実施例においては、各光発振器はある反復率を有するパルス光ビームを生成するように構成されており、コントローラは光発振器のうち第1のもの又は光発振器のうち第2のものの光ビームの分光特性をある調整率で調整するように構成されており、調整率は反復率の10分の1以上である。
【0020】
[0020] 別の一態様は、N個の光発振器を含む深紫外(DUV)光源を制御する方法に係る。ただし、Nは1よりも大きい整数であり、各光発振器はそれぞれの光ビームを生成するように構成されている。方法は、Mはゼロよりも大きくN以下の整数であるところ、M個のそれぞれの光発振器によって生成されるM個の光ビームに基づいて出力光ビームを形成することと、M個の光ビームの各々の分光特性に関係するデータにアクセスすることと、M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することと、比較に基づいて、N個の光発振器のうちいずれかの一態様を制御し、それによってN個の光ビームのうちいずれかの分光特性を調整するかどうかを判定することと、を含む。
【0021】
[0021] 実施例は以下の特徴のうち1つ以上を含み得る。
【0022】
[0022] 分光特性は分光帯域幅を含み得る。
【0023】
[0023] 基準は、M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することがM個の光ビームの各々の分光特性を他のM個の光ビームの全ての分光特性と比較することを含むように、M個の光ビーム全ての分光特性を含み得る。
【0024】
[0024] M個の光ビームの各々の分光特性を他のM個の光ビームの全ての分光特性と比較することは、M個の光ビームの各々の分光特性と他のM個の光ビームの各々の分光特性との差を判定することを含んでいてもよく、比較に基づいて判定することは、判定された各差を仕様と比較することを含んでいてもよい。
【0025】
[0025] 基準は分光特性の所定の値を含んでいてもよく、M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することは、M個の光ビームの各々の分光特性を所定の値と比較することを含む。所定の値は最大分光帯域幅を含んでいてもよく、M個の光ビームの各々の分光特性は、その光ビームの分光特性と最大分光帯域幅との差を判定することによって、最大分光帯域幅と比較されてもよい。比較に基づいて判定することは、判定された差を所定の許容可能な差の範囲と比較することを含んでいてもよく、M個の光ビームのうち所定の許容可能な差の範囲の外にある判定された差を有するものについては、それぞれの光発振器の一態様が制御され得る。それぞれの光発振器の一態様を制御することは、分散光学要素を作動させることを含み得る。
【0026】
[0026] 出力光ビームは第1の期間のM個の光ビームに基づき得ると共に第2の期間のL個の光ビームに基づき得る。Lは1以上でN以下の整数である。そして基準はL個の光ビームの各々の分光特性を含んでいてもよく、M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することは、M個の光ビームの各々の分光特性をL個の光ビームの各々の分光特性と比較することを含み得る。Lは1であってもよく、Mは1であってもよく、Nは2であってもよく、L個のビームはN個の光発振器のうち第1のものによって発生される第1のビームであってもよく、M個の光ビームはN個の光発振器のうち第2のものによって発生される第2のビームであってもよく、第1の光ビームの分光特性と第2の光ビームの分光特性とを比較することは、第2の光ビームの分光帯域幅が第1の光ビームの分光帯域幅よりも小さいかどうかを判定することと、第2の光ビームの分光帯域幅が第1の光ビームの分光帯域幅よりも小さい場合には、N個の光発振器のうち第2のもののプリズムを第2の光ビームの分光帯域幅が増大されるように制御することと、を含み得る。
【0027】
[0027] Lは1であってもよく、Mは1であってもよく、Nは2であってもよく、L個のビームはN個の光発振器のうち第1のものによって発生される第1のビームであってもよく、M個の光ビームはN個の光発振器のうち第2のものによって発生される第2のビームであってもよく、第1の光ビームの分光特性と第2の光ビームの分光特性とを比較することは、第1の光ビームの分光帯域幅が第2の光ビームの分光帯域幅よりも小さいかどうかを判定することと、第1の光ビームの分光帯域幅が第2の光ビームの分光帯域幅よりも小さい場合には、N個の光発振器のうち第1のもののプリズムを第1の光ビームの分光帯域幅が増大されるように制御することと、を含み得る。方法は更に、第1の光ビームの分光帯域幅と第2の光ビームの分光帯域幅との差に基づいてN個の光発振器のうち第2のもののプリズムへの調整量を判定することを含み得る。N個の光発振器のうち第2のもののプリズムを制御するために、プリズムに物理的に連結されたアクチュエータに時変信号が印加されてもよく、時変信号の振幅は第1の光ビームの分光帯域幅と第2の光ビームの分光帯域幅との差に関係する。
【0028】
[0028] 別の一態様においては、深紫外(DUV)光源の制御システムが、第1の期間にDUV光源によって生成される出力光ビームが第1組の光ビームを含むように、第1組のN個の光発振器を、第1の期間に第1組の光ビームを発生させるように制御し、第2組のN個の光発振器及び第1組のN個の光発振器はN個の光発振器のうち同じ1つ又は複数の光発振器を含まないところ、第2の期間にDUV光源によって生成される出力光ビームが第2組の光ビームを含むように、第2組のN個の光発振器を、第2の期間に第2組の光ビームを発生させるように制御し、N個の光ビームの分光特性の均一性を増大させるように、N個の光発振器のうち少なくとも1つの分光調整装置を制御するように構成されている。
【0029】
[0029] 実施例は以下の特徴のうち1つ以上を含み得る。
【0030】
[0030] 分光調整装置は第2の期間の前に制御され得る。第2組のN個の光発振器のN個の光発振器のうち1つ以上の分光調整装置は、それぞれの第2組の光ビームのうち1つ以上の分光特性を調整するように制御され得る。
【0031】
[0031] いくつかの実施例においては、各光発振器はある反復率でそれぞれのパルス光ビームを生成するように構成されており、制御システムは、N個の光発振器のうち少なくとも1つの分光調整装置を、反復率の10分の1以上の調整率で制御するように構成されている。
【0032】
[0032] 上述した及び本明細書に記載された技術のうちいずれの実施例も、プロセス、装置、制御システム、非一時的機械可読コンピュータ媒体に記憶された命令、及び/又は方法を含み得る。1つ以上の実施例の詳細を、添付の図面及び以下の説明に記載する。他の特徴は、説明及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】[0033] 光源システムの一例のブロック図である。
【
図2A】[0034] 光源システムの別の一例のブロック図である。
【
図2B】[0035]
図2Aの光源システムにおいて用いられる分光分析装置の一例である。
【
図2C】[0036] 波長の関数としてのエネルギ密度で表される分光帯域幅の一例である。
【
図3A】[0037] 分光分析装置の一例のブロック図である。
【
図3B】[0038] 分光分析装置における光ビームの入射角を変更するための軸回りのプリズムの回転の一例である。
【
図4】[0039] 光源システムにおける出力光ビームの分光特性の均一性を増大させるためのプロセスの一例のフローチャートである。
【
図5】[0040] 光源システムにおける1つ以上の光発振器の一態様を調整するためのプロセスの一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[0041]
図1を参照すると、システム100のブロック図が示されている。システムは光源110及び制御システム150を含む。光源110は出力光ビーム111を共通光学要素(common optical element)138に提供する。共通光学要素138は、例えば、(
図2Aのビームコンバイナ218のような)ビームコンバイナ又は(
図2Aのスキャナ装置280のような)リソグラフィツールであり得る。
【0035】
[0042] 光源110はN個の光発振器の112-1から112-Nを含む。ただし、Nは1よりも大きい整数である。各光発振器112-1から112-Nはそれぞれの光ビーム116-1から116-Nを生成するように構成されている。システム100を用いるアプリケーションの要求に応じて、光ビーム116-1から116-Nのうち1つ、2つ以上、又は全てが任意の所与の時刻に出力光ビーム111に寄与し得る。出力光ビーム111に寄与する光ビーム116-1から116-Nのうち1つ又は複数は経時的に変化する。例えば、いくつかの実施例においては、特定の時刻に光発振器112-1から112-Nのうち1つのみがそれぞれの光ビーム116-1から116-Nを出力光ビーム111に寄与するように、制御システム150が光源110を、光発振器112-1から112-Nを循環的に切り替える(cycle through)ように制御する。
【0036】
[0043] 光源110は分光分析装置198も含み、これは光を検知するように及び検知された光の分光特性に関係するデータを生成するように構成されている。分光特性は、例えば、分光帯域幅又は中心波長であり得る。分光分析装置198は光ビーム116-1から116-Nのうちいずれかを検知するように構成されている。分光分析装置198は、
図1の例においては単一の要素として示されている。しかしながら、いくつかの実施例においては、光源110はN個の分光分析装置を含み、(
図2Aの実施例におけるように)光発振器112-1から112-Nの一つ一つが関連する分光分析装置を有する。
【0037】
[0044] 光発振器112-1から112-Nのコンポーネント、動作、及び/又は構造の相違により、様々な光ビーム116-1から116-Nの間では1つ以上の分光特性(例えば分光帯域幅)が異なり得る。出力光ビーム111に寄与する光ビーム116-1から116-Nのうち1つ又は複数は経時的に変化するので、制御システム150が光発振器112-1から112-Nのうち特定の1つ又は複数で出力光ビーム111を発生させることから光発振器112-1から112-Nのうち別の1つ又は複数で光出力ビーム111を発生させることに切り替わるとき、出力光ビーム111の分光特徴は変化し得る。
【0038】
[0045] その一方で、制御システム150は、分光分析装置198からのデータを分析すると共に、光発振器112-1から112-Nのうち1つ以上を制御してそれぞれの光ビーム116-1から116-Nの分光特性を制御する。したがって、制御システム150は、様々な光ビーム116-1から116-Nの分光特性の不一致を低減させ又は排除し得る。このようにして、共通光学要素138において経時的に受けられた出力光ビーム111の分光特性の分光特徴は、出力光ビーム111に寄与する光を生成する光発振器112-1から112-Nのうち1つ以上が経時的に変化しても、より均一な又は一貫したものとなる。制御システム150は、光源110に対する他の調整を実施するためにも用いられ得る。例えば、いくつかの実施例においては、制御システム150は、仕様を満足しない分光特性を有する光ビームを生成する光発振器112-1から112-Nのうちいずれかのある光学要素又は他のコンポーネントを制御又は調整する。
【0039】
[0046] 制御システム150の様々な実施例及び例について詳細に述べる前に、
図2A及び
図2Bに関して、光源210の1つの可能な実施例の概観が提示される。
【0040】
[0047]
図2A及び
図2Bを参照すると、システム200は、露光ビーム(又は出力光ビーム)211をスキャナ装置280に提供する光源210を含む。制御システム250は、光源210及び光源210に関連する様々なコンポーネントに連結されている。データリンク254は、例えば電気又は光信号としてデータ及び情報を運ぶ任意のタイプの無線及び/又は有線媒体である。光源210及び制御システム250は、それぞれ光源110及び制御システム150(
図1)の実施例である。
【0041】
[0048] 光源210は光発振器212-1から212-Nを含む。ただし、Nは1よりも大きい整数である。各光発振器212-1から212-Nはそれぞれの光ビーム216-1から216-Nを発生させる。光発振器212-1の詳細については後述する。光源210の他のN-1個の光発振器は同一又は類似の特徴を含む。
【0042】
[0049] 光発振器212-1は、カソード213-1a及びアノード213-1bを包囲する放電チャンバ215-1を含む。放電チャンバ215-1はガス状利得媒質214-1も含有する。カソード213-1aとアノード213-1bとの間の電位差がガス状利得媒質214-1中に電界を形成する。電位差は、カソード213-1a及び/又はアノード213-1bに電圧を印加するように電圧源297を制御することによって発生され得る。電界は利得媒質214-1に、反転分布を引き起こすのに及び誘導放出を介して光のパルスの発生を可能にするのに十分なエネルギを提供する。そのような電位差を繰り返し作り出すことによって、光ビーム216-1として放出されるパルスの列が形成される。パルス光ビーム216-1の反復率は、電圧が電極213-1a及び213-1bに印加される率によって決定される。
【0043】
[0050] 利得媒質214-1は、電極213-1a及び213-1bへの電圧の印加によってポンピングされる。パルス光ビーム216-1のパルスの持続時間及び反復率は、電極213-1a及び213-1bへの電圧の印加の持続時間及び反復率によって決定される。パルスの反復率は、例えば、約500から6,000Hzに及び得る。いくつかの実施例においては、反復率は6,000Hzより大きくてもよく、例えば12,000Hz以上であってもよい。光発振器212-1から放出される各パルスは、例えば、およそ1ミリジュール(mJ)のパルスエネルギを有し得る。
【0044】
[0051] ガス状利得媒質214-1は、用途に必要な波長、エネルギ、及び帯域幅の光ビームを生成するのに適当な任意のガスであり得る。ガス状利得媒質214-1は1つよりも多くの種類のガスを含んでいてもよく、様々なガスがガス成分として参照される。エキシマ光源の場合には、ガス状利得媒質214-1は、例えばアルゴン又はクリプトンのような貴ガス(希ガス)、あるいは例えばフッ素又は塩素のようなハロゲンを含有し得る。ハロゲンが利得媒質である実施例においては、利得媒質は、ヘリウムなどのバッファガスの他に、微量のキセノンも含む。
【0045】
[0052] ガス状利得媒質214-1は深紫外(DUV)域の光を放出する利得媒質であり得る。DUV光は、例えば、約100ナノメートル(nm)から約400nmまでの波長を含み得る。ガス状利得媒質214-1の具体例は、約193nmの波長の光を放出するフッ化アルゴン(ArF)、約248nmの波長の光を放出するフッ化クリプトン(KrF)、又は約351nmの波長の光を放出する塩化キセノン(XeCl)を含む。
【0046】
[0053] 放電チャンバ215-1の一方の側の分光調整装置295-1と放電チャンバ215-1の第2の側の出力カプラ296-1との間には共振器が形成される。分光調整装置295-1は、例えば格子及び/又はプリズムなど、放電チャンバ215-1の分光出力を微調整する回折光学要素を含み得る。回折光学要素は反射型又は屈折型であり得る。いくつかの実施例においては、分光調整装置295-1は複数の回折光学要素を含む。例えば、分光調整装置295-1は4つのプリズムを含んでいてもよく、そのうちのいくつかは光ビーム216-1の中心波長を制御するように構成され、そのうちの他のものは光ビーム216-1の分光帯域幅を制御するように構成される。
【0047】
[0054]
図3Aも参照すると、分光調整装置395-1のブロック図が示されている。分光調整装置395-1は、分光調整装置295-1から295-Nのいずれか又は各々として用いられ得る。分光調整装置395-1は、光ビーム216-1と光学的に相互作用するように配列された一組の光学フィーチャ又はコンポーネント321,322,323,324,325を含む。制御システム250は、それぞれの光学コンポーネント321,322,323,324,325に物理的に連結された1つ以上の作動システム321A,322A,323A,324A,325Aに接続されている。作動システム321A,322A,323A,324A,325Aは(シャフト326Aのような)シャフトを含んでいてもよく、これがシャフトに連結されたコンポーネントをシャフトに平行な軸回りに回転させる。作動システム321A,322A,323A,324A,325Aは、例えば制御システム250との通信のため及び電力を受けるためのモータ及び電子インターフェイスのような電子機器及び機械デバイスも含む。
【0048】
[0055] 光学コンポーネント321は分散光学要素、例えば格子又はプリズムである。
図3Aの例においては、光学コンポーネント321は回折面302を含む反射格子である。光学コンポーネント322,323,324,及び325は、屈折光学要素であり、例えばプリズムであり得る。光学コンポーネント322,323,324,及び325は、光学倍率OM365を有するビームエキスパンダ301を形成する。ビームエキスパンダ301を通る光ビーム216-1のOM365は、ビームエキスパンダ301を出て行く光ビーム216-1の横幅Woの、ビームエキスパンダ201に進入する光ビーム216-1の横幅Wiに対する比である。
【0049】
[0056] 格子321の面302は、光ビーム216-1の波長を反射及び回折する材料で作製される。プリズム322,323,324,及び325の各々はプリズムであり、光ビーム216-1がプリズムの本体を通過する際に、この光ビームを分散させ方向転換するように作用する。プリズム322,323,324,及び325の各々は、光ビーム216-1の波長を透過する材料で作製される。例えば、光ビーム216-1がDUV域にあれば、プリズム322,323,324,及び325はDUV域の光を透過する材料(例えばフッ化カルシウムなど)で作製される。
【0050】
[0057] プリズム325は格子321から最も遠くに位置しており、プリズム322は格子321に最も近接して位置している。光ビーム216-1はアパーチャ355を通って分光調整装置に進入し、その後プリズム325、プリズム324、プリズム323、及びプリズム322を(その順序で)通って進む。ビーム216-1が連続したプリズム325,324,323,322をそれぞれ通過する度に、光ビーム216-1は光学的に拡大され、次の光学コンポーネントの方に方向転換(ある角度で屈折)される。プリズム325,324,323,及び322を通過後、光ビーム216-1は面302で反射する。光ビーム216-1はその後、プリズム322、プリズム323、プリズム324、及びプリズム325を(その順序で)通過する。連続したプリズム322,323,324,325をそれぞれ通過する度に、光ビーム216-1は、アパーチャ355の方に進むにつれて、光学的に圧縮される。プリズム322,323,324,及び325を通過後、光ビーム216-1はアパーチャ355を通って分光調整装置395-1を出て行く。分光調整装置395-1を出た後、光ビーム216-1はチャンバ215-1を通過し、出力カプラ296-1で反射して、チャンバ215-1及び分光調整装置395-1に戻る。
【0051】
[0058] 光ビーム216-1の分光特性は、光学コンポーネント321,322,323,324,及び/又は325の相対的な配向を変化させることによって調整され得る。
図3Bを参照すると、紙面の平面に垂直な軸回りのプリズムP(プリズム322,323,324,又は325のいずれであってもよい)の回転は、その回転されたプリズムPの入光面H(P)に光ビーム216-1が衝突する入射角を変化させる。また、その回転されたプリズムPを通る光ビーム216-1の2つの局所的な光学品質、すなわち光学倍率OM(P)及びビーム屈折角δ(P)は、その回転されたプリズムPの入光面H(P)に衝突する光ビーム216-1の入射角の関数である。プリズムPを通る光ビーム216-1の光学倍率OM(P)は、そのプリズムPを出て行く光ビーム110Aの横幅Wo(P)の、そのプリズムPに進入する光ビーム216-1の横幅Wi(P)に対する比である。
【0052】
[0059] ビームエキスパンダ301内のプリズムPのうち1つ以上における光ビーム216-1の局所的な光学倍率OM(P)の変化は、ビームエキスパンダ301を通る光ビーム216-1の光学倍率OM365の全体的な変化を引き起こす。そして、ビームエキスパンダ301内のプリズムPのうち1つ以上を通じた局所的なビーム屈折角δ(P)の変化は、格子321の面302における光ビーム110Aの入射角362(
図3A)の全体的な変化を引き起こす。光ビーム216-1の波長は、光ビーム216-1が格子321の面302に衝突する入射角362(
図3A)を変更することによって調整され得る。光ビーム216-1の分光帯域幅は、光ビーム216-1の光学倍率365を変更することによって調整され得る。
【0053】
[0060] したがって、光ビーム216-1の分光特性は、格子321及び/又はプリズム322,323,324,325のうち1つ以上の配向をそれぞれのアクチュエータ321A,322A,323A,324A,325Aを介して制御することによって、変更又は調整され得る。分光調整装置は他の実施例が可能である。
【0054】
[0061] また、光ビーム216-1から216-Nの分光特性は他の手法で調整されてもよい。例えば、光ビーム216-1から216-Nの分光帯域幅などの分光特性は、それぞれのチャンバ215-1から215-Nのガス状利得媒質の圧力及び/又はガス濃度を制御することによって調整され得る。源(source)210がエキシマ光源である実施例については、光ビーム216-1から216-Nの分光特性(例えば分光帯域幅)は、例えば、それぞれのチャンバ215-1から215-Nのフッ素、塩素、アルゴン、クリプトン、キセノン、及び/又はヘリウムの圧力及び/又は濃度を制御することによって調整され得る。ガス状利得媒質214-1から214-Nの圧力及び/又は濃度はガス供給システム290によって制御可能である。
【0055】
[0062] 再び
図2Bを参照すると、光発振器212-1は分光分析装置298-1も含む。分光分析装置298-1は、光ビーム216-1の波長を測定又はモニタするために用いられ得る測定システムである。
図2に示される例においては、分光分析装置298-1は出力カプラ296-1から光を受ける。他の実施例が可能である。例えば、分光分析装置298-1は出力カプラ296-1と分光調整装置295-1との間にあってもよく、又はスキャナ装置280に位置していてもよい。
【0056】
[0063] 分光分析装置298-1はデータを制御システム250に提供し、制御システム250は分光分析装置298-1からのデータに基づいて光ビーム216-1の分光特徴に関係するメトリクスを決定する。例えば、制御システム250は、分光分析装置298-1によって測定されたデータに基づいて中心波長及び/又は分光帯域幅を決定し得る。分光特性は、装置298-1によって直接的に測定されてもよいし、又は分光分析装置298-1からのデータに基づき制御システム250によって判定されてもよい。中心波長は光ビームの電力加重平均波長(power-weighted average wavelength)である。分光帯域幅は光ビームにおける波長の広がり又は分布の測度である。
図2Cは、波長の関数としてのエネルギ密度で表された分光帯域幅230の一例を示し、中心波長は231と標示されている。分光帯域幅は、半値全幅(FWHM)又は95%積分幅(E95)などの量によって特徴付けられ得る。FWHMは最大強度の半分において含まれる分光領域である。E95はスペクトルの総エネルギの95%を囲む間隔である。
【0057】
[0064] 再び
図2Aを参照すると、光源210は、流体導管289を介して放電チャンバ215-1の内部に流体結合されたガス供給システム290も含む。流体導管289は、ガス又は他の流体を、その流体の損失無しに又は最小の損失で輸送することができる、任意の導管である。例えば、流体導管289は、流体導管289で輸送される1つ又は複数の流体と反応しない材料で作製又は被覆されたパイプであり得る。ガス供給システム290は、利得媒質214-1において用いられる1つ又は複数のガスを含有する及び/又はその供給を受けるように構成されたチャンバ291を含む。ガス供給システム290は、ガス供給システム290が放電チャンバ215-1からガスを除去すること又は同チャンバ内にガスを噴射することを可能にするデバイス(ポンプ、バルブ、及び/又は流体スイッチなど)も含む。ガス供給システム290は制御システム250に連結されている。ガス供給システム290は制御システム250によって、例えば再充填手順を実施するように、制御され得る。
【0058】
[0065] 他のN-1個の光発振器は光発振器212-1に類似しており、類似又は同一のコンポーネント及びサブシステムを有する。例えば、光発振器212-1から212-Nの各々は、電極213-1a及び213-1bのような電極と、分光分析装置298-1のような分光分析装置と、出力カプラ296-1のような出力カプラとを含む。また、電圧源297は光発振器212-1から212-Nの各々の電極に電気的に接続されていてもよく、又は、電圧源297はN個の個々の電圧源を含む電圧システムとして実装され、それらの電圧源の各々が光発振器212-1から212-Nのうち1つの光発振器の電極に電気的に接続されていてもよい。
【0059】
[0066] 光源210は、ビーム制御装置217及びビームコンバイナ218も含む。ビーム制御装置217は、光発振器212-1から212-Nのガス状利得媒質とビームコンバイナ218との間にある。ビーム制御装置217は、光ビーム216-1から216-Nのうちどれがビームコンバイナ218に入射するのかを決定する。ビームコンバイナ218は、ビームコンバイナ218に入射する1つ又は複数の光ビームから露光ビーム211を形成する。例えば、ビームコンバイナ218は、そこに入射する全ての光ビームをスキャナ装置280の方に方向転換し得る。
【0060】
[0067] 図示される例においては、ビーム制御装置217は単一の要素として表されている。しかしながら、ビーム制御装置217は、個々のビーム制御装置の集合として実装されてもよい。例えば、ビーム制御装置217はN個のシャッタの集合を含んでいてもよく、1つのシャッタが光発振器212-1から212-Nの各々と関連付けられている。N個のシャッタの各々はメカニカルシャッタ又は電子光学シャッタであり得る。N個のシャッタの各々は、それぞれの光ビーム216-1から216-Nを遮蔽する第1の状態と、それぞれの光ビーム216-1から216-Nを透過する第2組とを有する。
【0061】
[0068] 光源210は他のコンポーネント及びシステムを含んでいてもよい。例えば、光源210はビーム準備システム299を含み得る。ビーム準備システム299はパルスストレッチャ(図示しない)を含んでいてもよく、これは時間的にパルスストレッチャと相互作用する各パルスを拡張する。ビーム準備システムは、例えば反射及び/又は屈折光学要素(例えばレンズ及びミラーなど)、及び/又はフィルタなど、光に対して作用することのできる他のコンポーネントも含み得る。図示される例においては、ビーム準備システム299は露光ビーム211の経路に位置している。しかしながら、ビーム準備システム299は光リソグラフィシステム200内の他の場所に設置されてもよい。また、他の実施例が可能である。例えば、光源210はビーム準備システム299のN個のインスタンスを含んでいてもよく、その各々がビームコンバイナ218とチャンバ215-1から215-Nのうち1つとの間に設置されると共に光ビーム216-1から216-Nのうち1つと相互作用するように位置している。別の一例においては、光源210は、光ビーム216-1から216-Nをビームコンバイナ218の方に向ける光学要素(ミラーなど)を含み得る。
【0062】
[0069] システム200はスキャナ装置280も含む。スキャナ装置280はウェーハ282を整形された露光光ビーム211’で露光する。整形された露光光ビーム211’は、露光ビーム211に投影光学系281を通過させることによって形成される。スキャナ装置280は液浸システム又は乾式システムであり得る。スキャナ装置280は、ウェーハ282に到達する前に露光ビーム211が通過する投影光学系281と、センサシステム又はメトロロジシステム270とを含む。ウェーハ282はウェーハホルダ283上に保持又は受容される。スキャナ装置280は、例えば、(空調デバイス及び/又は加熱デバイスなどの)温度制御デバイス、及び/又は様々な電気部品のための電源も含み得る。
【0063】
[0070] メトロロジシステム270はセンサ271を含む。センサ271は、例えば帯域幅、エネルギ、パルス長、及び/又は波長など、整形された露光ビーム211’の特性を測定するように構成され得る。センサ271は、例えば、ウェーハ282における整形された露光ビーム211’の像を捕捉することのできるカメラ又は他のデバイス、あるいは、ウェーハ282におけるx-y平面内の光エネルギの量を記述するデータを捕捉することのできるエネルギ検出器であり得る。
【0064】
[0071]
図2Aに示される実施例においては、メトロロジシステム270は制御システム250に連結されていない。しかしながら、他の実施例においては、メトロロジシステム270は制御システム250に連結される。これらの実施例においては、メトロロジシステム270はデータを制御システム250に提供し、制御システム250はメトロロジシステム270にコマンドを発し得る。
【0065】
[0072] 制御システム250は、電子処理モジュール251と、電子記憶装置252と、I/Oインターフェイス253とを含む。電子処理モジュール251は、汎用又は専用マイクロプロセッサのようなコンピュータプログラムの実行に適した1つ以上のプロセッサと、任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサとを含む。一般に、電子プロセッサは、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、又はその両方から命令及びデータを受信する。電子処理モジュール251は任意のタイプの電子プロセッサを含み得る。電子処理モジュール251の1つ又は複数の電子プロセッサは、命令を実行すると共に電子記憶装置252に記憶されたデータにアクセスする。1つ又は複数の電子プロセッサは、電子記憶装置252にデータを書き込むこともできる。
【0066】
[0073] 電子記憶装置252は、RAMなどの揮発性メモリであってもよいし、又は不揮発性メモリであってもよい。いくつかの実施例においては、電子記憶装置252は、不揮発性及び揮発性の部分又はコンポーネントを含む。電子記憶装置252は制御システム250の動作において用いられるデータ及び情報を記憶し得る。例えば、電子記憶装置252は、光ビーム216-1から216-Nの仕様情報を記憶し得る。仕様情報は、例えば、光ビーム216-1から216-Nの目標エネルギ、波長、及び/又は分光帯域幅を含み得る。仕様情報は、光ビーム216-1から216-Nの分光特性の許容可能な差の量の範囲又は上限も含み得る。電子記憶装置252は、分光調整装置295-1から295-Nを制御するため及び分光分析装置298-1から298-Nからのデータを分析するための(例えばコンピュータプログラムの形をとる)命令も記憶し得る。
【0067】
[0074] 電子記憶装置252は、制御システム250に光リソグラフィシステム200の他のコンポーネント及びサブシステムと相互作用させる(例えばコンピュータプログラムの形をとる)命令も記憶し得る。例えば、命令は、電子処理モジュール251に光源210及び/又はビーム制御装置217へのコマンド信号を提供させて露光ビーム211に寄与する光発振器212-1から212-Nのうち1つ又は複数を変化させる命令であり得る。電子記憶装置252は、光リソグラフィシステム200、スキャナ装置280、及び/又は光源210から受信した情報も記憶し得る。
【0068】
[0075] I/Oインターフェイス253は、制御システム250がオペレータ、光源210、スキャナ装置280、及び/又は別の電子デバイス上で動作する自動化されたプロセスとデータ及び信号を交換することを可能にする、任意の種類のインターフェイスである。例えば、電子記憶装置252に記憶されたルール又は命令が編集され得る実施例においては、その編集はI/Oインターフェイス253を通じて行われ得る。I/Oインターフェイス253は、視覚表示装置、キーボード、並びにパラレルポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)接続、及び/又は例えばイーサネットのような任意のタイプのネットワークインターフェイスなどの通信インターフェイスのうち、1つ以上を含み得る。I/Oインターフェイス253は、例えばIEEE802.11、Bluetooth、又は近距離通信(NFC)接続を通じて、物理的接触の無い通信も可能にし得る。
【0069】
[0076] 制御システム250はデータ接続254を通じて光源210に連結されている。データ接続254は、物理的なケーブル若しくは他の物理的なデータ管路(IEEE802.3に基づくデータの伝送をサポートするケーブルなど)、無線データ接続(IEEE802.11又はBluetoothを介してデータを提供するデータ接続など)、又は有線及び無線のデータ接続の組み合わせであってもよい。データ接続を経由して提供されるデータは、任意のタイプのプロトコル又はフォーマットを通じて設定され得る。データ接続254は通信インターフェイスにおいて光源210に接続される。通信インターフェイスは、データを送信及び受信することのできる任意の種類のインターフェイスであり得る。例えば、データインターフェイスは、イーサネットインターフェイス、シリアルポート、パラレルポート、又はUSB接続であってもよい。いくつかの実施例においては、データインターフェイスは無線データ接続を通じたデータ通信を可能にする。例えば、データインターフェイスは、IEEE811.11トランシーバ、Bluetooth、又はNFC接続であってもよい。制御システム250は光源210内のシステム及び/又はコンポーネントに接続され得る。例えば、制御システム250は光発振器212-1から212-Nの各々に直接的に接続され得る。
【0070】
[0077]
図2Bも参照すると、投影光学系281は、スリット284と、マスク285と、レンズシステム286を含む投影対物系とを含む。レンズシステム286は1つ以上の光学要素を含む。露光ビーム211はスキャナ装置280に進入してスリット284に衝突し、出力光ビーム211の少なくともいくらかがスリット284を通過して整形された露光ビーム211’を形成する。
図2A及び
図2Bの例においては、スリット284は長方形であり、露光ビーム211を細長の長方形状の光ビームに整形する。これが整形された露光ビーム211’である。マスク285は、整形された光ビームのどの部分がマスク285によって透過されどの部分がマスク285によって遮蔽されるのかを決定するパターンを含む。ウェーハ282上には、ウェーハ282上の放射感応性フォトレジスト材料の層を露光ビーム211’で露光することによって、マイクロ電子フィーチャが形成される。マスク上のパターンの設計は、所望される具体的なマイクロ電子回路フィーチャによって決定される。
【0071】
[0078] 制御システム250は、それぞれの光ビーム216-1から216-Nの1つ又は複数の分光特性を制御するように光発振器212-1から212-Nの1つ以上の態様を制御する。制御システム250は、実質的に同一の分光特性を有するように光ビーム216-1から216-Nを調整してもよい。例えば、制御システム250は、分光分析装置298-1から298-Nからの情報に基づいて、光ビーム216-1の分光帯域幅が他のN-1個の光ビームの分光帯域幅よりも小さいということを判定し得る。これに呼応して、制御システム250は、分光調整装置295-1又は利得媒質214-1の特徴を、光ビーム216-1の分光帯域幅を増大させるように制御する。
【0072】
[0079]
図4を参照すると、手順400のフローチャートが示されている。手順400は、制御システム150(
図1)又は制御システム250(
図2A)によって実施され得る。下記の例においては、手順400は、制御システム250によって及び光源210によって実施される。上述したように、光学系210はN個の光発振器212-1から212-Nを含み、その各々がそれぞれの光ビーム216-1から216-Nを生成するように構成されている。光ビーム216-1から216-Nのうち少なくとも1つが任意の所与の時刻に出力光ビーム211に寄与する。
【0073】
[0080] 光源210に1つよりも多くの光発振器を含むことは、光源210及びシステム200の性能を向上させる。例えば、光発振器は典型的には、ある運用間隔が経過した後、保守のために運用停止される。運用間隔は、ある期間又は予め定義されたパルス数であり得る。光発振器は、保守が実施されている間は、それぞれの光ビームを信頼性高く生成することができない。光源210は1つよりも多くの光発振器を含むので、光発振器のうち1つが、光発振器のうち他の1つ又は複数が保守されている間に運用され得る。このように、N個の光発振器を含むことによって、源210(及びシステム200)のダウンタイムが短縮される。また、光発振器のうちいずれかが置換されることを要さずに源210が動作する合計期間は、1組の光発振器しか含まない光源が動作することのできる時間の量よりも長い。
【0074】
[0081] したがって、N個の光発振器により、源210は、より短いダウンタイム及びより長い全体的な動作寿命を有するようになる。出力光ビーム211に寄与する光ビーム216-1から216-Nのうち1つ又は複数は経時的に変化する。補正をしなければ、光ビーム216-1から216-Nの各々は、同一の分光特性について異なる値又は量を有し得る。したがって、補正をしない場合には、光発振器212-1から212-Nのうち異なる1つ又は複数からの光ビームを用いて出力光ビーム211が発生されるにつれて、出力光ビーム211の分光特性も経時的に変化するであろう。手順400は、出力光ビーム211の分光特性の均一性を経時的に増大させるために実施される。
【0075】
[0082] 第1の期間の間、光リソグラフィシステム200は、第1組のN個の光発振器212-1から212-Nから出力光ビーム211を発生させる(410)。第1の期間は第1組の光発振器の各々が特定の数のパルス、例えば数千のパルスを生成するのにかかる時間であってもよく、又は第1の期間は予め設定された期間であってもよい。第1組は、N個の光発振器212-1から212-Nのうち1つ、N個の光発振器のうち複数、又はN個の光発振器の全てを含み得る。制御システム250は、第1組の発振器からの光ビームのみが出力光ビーム211に寄与するように光学系210を制御する。
【0076】
[0083] 例えば、いくつかの実施例においては、光発振器212-1から212-Nの全てがそれぞれの光ビーム216-1から216-Nを生成し、制御システム250はビーム制御装置217に対して、第1組の光発振器によって生成される光ビームのみが出力光ビーム211に寄与することを保証するように作用する。この実施例においては、制御システム250はビーム制御装置217に対して、第1組の1つの光発振器によって発生された光ビームのみが出力光ビーム211に寄与するように作用する。例えば、ビーム制御装置217はN個のシャッタを含んでいてもよく、その各々がN個の光発振器212-1から212-Nのうちの1つと関連付けられている。第1の状態では、各シャッタはそれぞれの光ビームを遮蔽する。第2の状態では、各シャッタはそれぞれの光ビームを透過する。これらの実施例においては、制御システム250は、第1組の各光発振器と関連付けられたシャッタを、第2の状態になるように制御する。制御システム250は、第1組の光発振器ではない各光発振器と関連付けられたシャッタを第1の状態にする。したがって、第1組ではない光発振器によって発生された光ビームは、ビームコンバイナ218に到達せず、出力光ビーム211に寄与しない。
【0077】
[0084] 他の実施例においては、制御システム250は第1組の光発振器のみにそれぞれの光ビームを発生させ、その一方で、第1組ではない光発振器は、光ビームを生成しないOFF状態にある。これらの実施例においては、第1組の光発振器からの光ビームはビームコンバイナ218に到達する。第1組ではない光発振器からの光ビームはビームコンバイナ218に到達しない。したがって、第1の期間の間、出力光ビーム211は、第1組の光発振器によって生成される光ビームからの寄与のみを含む。
【0078】
[0085] 第2の期間の間、光リソグラフィシステム200は、第2組のN個の光発振器212-1から212-Nから出力光ビーム211を発生させる(420)。第2の期間は第1の期間の後で起こる。第2の期間は、第2組の光発振器の各々が特定の数のパルス、例えば数千のパルスを生成するのにかかる時間、又は予め設定された期間であり得る。第1及び第2の期間は同一であってもよく、又は異なっていてもよい。
【0079】
[0086] 第2組の光発振器は、1つの光発振器、複数であるがN個の光発振器212-1から212-Nの全てよりは少ない光発振器、又はN個の光発振器212-1から212-Nの全てを含み得る。しかしながら、第2組のN個の光発振器212-1から212-Nは、第1組と同一の1つ又は複数の光発振器は含まない。例えば、第1組の光発振器がN個の光発振器212-1から212-Nの全てを含むのであれば、第2組はN個の光発振器212-1から212-Nの全てよりも少ない光発振器を含む。第1組の光発振器が光発振器212-1から212-Nのうち1つを含むのであれば、第2組の光発振器は光発振器212-1から212-Nのうち別の1つのみであってもよく、又は第2組の光発振器は第1組で用いられる光発振器を含む若しくは含まない複数の光発振器であってもよい。
【0080】
[0087] 制御システム250は、出力光ビーム211の分光特性の均一性を経時的に増大させるように分光調整装置295-1から295-Nのうち1つ以上を制御する(430)。Nが2であり、光源210が第1組として光発振器212-1及び第2組として光発振器212-2を含むものとして上記の例を続けると、第1の期間の間には、光ビーム216-1のみがビームコンバイナ218に到達する。光ビーム216-2は、生成されるが、ビームコンバイナ218に到達しない。光ビーム216-2の分光帯域幅が分光分析装置298-2によって測定され、光ビーム216-2の分光帯域幅を表すデータが制御システム250に提供される。制御システム250は、光ビーム216-2の分光帯域幅を、光ビーム216-1の測定された若しくは既知の分光帯域幅と又は仕様と比較する。光ビーム216-2の分光帯域幅が光ビーム216-1の分光帯域幅よりも小さい及び/又は仕様よりも小さい場合には、制御システム250は、第2の光ビーム216-2の分光帯域幅を増大させるように分光調整装置295-2を制御する。
【0081】
[0088] 例えば、分光調整装置295-2は、
図3に示される分光調整装置395-1であってもよい。この例においては、制御システム250は、(
図3に示される)格子321及び/又はプリズム322,323,324,325のうち1つ以上の配向をそれぞれのアクチュエータ321A,322A,323A,324A,325Aを介して制御することによって、光ビーム216-2の分光特性を調整する。
【0082】
[0089] 光ビーム216-2の1つ又は複数の分光特性は、第2の期間が始まる前に調整される。したがって、制御システム250がビーム制御装置217に対して、光ビーム216-2がビームコンバイナ218と相互作用することを可能にするように作用するとき、光ビーム216-2の分光特性は既に調整されている。このようにして、制御システム250は出力光ビーム211の分光特性の突然の変化を軽減又は排除し、それによって、たとえ第1及び第2の期間に光発振器212-1から212-Nのうち異なるものが用いられるとしても、出力光ビーム211の均一性を増大させる。
【0083】
[0090] 第1及び第2の期間は例として提供されている。制御システム250は、2つよりも多くの期間にわたり、第1の光発振器212-1と第2の光発振器212-2とを交代で使用し続けてもよい。また、各々が光発振器を1つだけ有する第1組及び第2組は一例として提供されている。制御システム250は2組よりも多くのN個の光発振器を循環的に切り替えてもよい。例えば、Nは6であってもよい。制御システム250は、6つの光発振器のうち3つを第1の期間にビームコンバイナ218に到達させ、6つの光発振器のうち他の3つを第2の期間にビームコンバイナ218に到達させ、3つの他の発振器の任意のグループを第3の期間にビームコンバイナ218に到達させる。
【0084】
[0091]
図5を参照すると、手順500のフローチャートが示されている。手順500は、制御システム150(
図1)又は制御システム250(
図2A)によって実施され得る。下記の例においては、手順500は、制御システム250によって及び光源210によって実施される。手順500は1つ以上の光ビーム216-1から216-Nの分光特性を調整するために用いられる。光源210はN個の光発振器212-1から212-Nを含む。以下の議論においては、N個の光発振器は、第1組のM個の光発振器212-1から212-M及び第2組のL個の光発振器212-1から212-Lを含む。M及びLは、ゼロよりも大きくN以下の整数である。第1組と第2組とは同一の光発振器を含まない。第1組のM個の光発振器は、第1の期間に出力光ビーム211を発生させるために用いられる。第2組のL個の光発振器は、第2の期間に出力光ビーム211を発生させるために用いられる。
【0085】
[0092] 手順500は、全ての光ビーム216-1から216-Nの分光特性が互いにより類似するように若しくは略同一になるように又は仕様により近くなるように光ビーム216-1から216-L及び/又は光ビーム216-1から216-Mの分光特性を調整するために用いられ得る。例えば、手順500は、光ビーム216-1から216-Nの全ての分光帯域幅をそれぞれの光発振器212-1から212-Nによって生成される光出力にとって可能な最大の分光帯域幅に等しくするために用いられ得る。
【0086】
[0093] 第1の期間の間、出力光ビーム211は、光発振器212-1から212-MのうちM個からの光に基づいて発生される(510)。M個の光ビームのうち1つ以上の分光特性に関係するデータがアクセスされる(520)。例えば、アクセスされるデータは、分光分析装置298-1から298-Mからのデータであり得る。いくつかの実施例においては、アクセスされるデータは、電子記憶装置252に記憶された、分光分析装置298-1から298-Mからのデータであり得る。M個の光ビームの各々の判定された分光特性は基準と比較される(530)。N個の光発振器のうちいずれかの一態様を制御するかどうかが、比較に基づいて判定される(540)。一態様が制御されるときには、制御システム250は、M個の光発振器のうち1つ以上を調整してM個の光ビームのうちそれぞれの1つ以上の分光特性を調整する(550)。
【0087】
[0094] 以下では、Nが4であり、Mが2であり、Lが2である一例を用いて、様々な実施例について述べる。光源210は4つの光発振器212-1から212-4を含む。第1組は光発振器212-1及び212-2を含む。第2組は光発振器212-3及び212-4を含む。
【0088】
[0095] いくつかの実施例においては、基準は、最大分光帯域幅を表す所定の値である。これらの実施例においては、基準は電子記憶装置252に記憶される。基準は、光学系210が製造されるときに電子記憶装置252に記憶されてもよく、又は、光源210が使用現場にある(in the field)間に電子記憶装置252にロードされてもよい。M個の光ビーム216-1及び216-2の各々の分光特性は、それぞれ、分光分析装置298-1及び298-2からのデータに基づいて判定され、又は分光分析装置298-1及び298-2を用いて直接的に測定される。光ビーム216-1及び216-2の各々の分光特性は最大分光帯域幅と比較される。例えば、比較は、最大分光帯域幅と光ビーム216-1及び216-2の各々の分光特性との差を判定することによって実施され得る。判定された差は閾値と比較され得る。光ビーム216-1についての差が閾値よりも大きい場合には、制御システム250は、光ビーム216-1の分光帯域幅を増大させるように分光調整装置295-1を作動させる。例えば、分光調整装置295-1は
図3に示されるように実装され得る。光ビーム216-1の分光帯域幅を増大させるために、制御システム250は、アクチュエータ324Aを用いてプリズム324を作動させる。
【0089】
[0096] 光ビーム216-1の分光帯域幅を増大させることへの1つのアプローチは、分光調整装置295-1の格子に衝突する光の発散度を増大させることである。もう1つのアプローチは、分光調整装置295-1の格子に衝突する光の入射角を急激に変動させることである。この急激な変動は、例えば後述するように、分光調整装置295-1のステアリングプリズム用のアクチュエータに適当な時変信号を印加することによって実行され得る。分光調整装置295-1が調整されるスピードは、分光調整装置295-1が調整されると共にそれによって光ビーム216-1の分光特性を10パルス毎に調整するように、例えば、光ビーム216-1の反復率の少なくとも10分の1であってもよい。例えば、光ビーム216-1の反復率が6,000Hzである場合には、分光調整装置295-1は少なくとも600Hzの速度で調整される。この例においては、上述のように用いられるステアリングプリズムのアクチュエータは、少なくとも600Hzの速度で作動されるであろう。他の調整速度が用いられてもよい。例えば、分光調整装置295-1は、光発振器212-1によって生成される各パルスについて(つまりパルス毎に)調整されてもよい。別の一例においては、分光調整装置295-1の光学要素(ステアリングプリズムなど)が、5パルス毎に光ビーム216-1の分光特性を調整する速度で作動され得る。
【0090】
[0097] 光ビーム216-1についての差が閾値よりも小さい場合には、制御システム250は光ビーム216-1の分光帯域幅を調整しない。同様の分析が光ビーム216-2について実施される。
【0091】
[0098] 上記の例は、光ビーム216-1から216-Nのうち1つ以上の分光特性が所定の値と比較されるように、基準が予め定義された値又は目標値であることに関する。他の実施例が可能である。例えば、第1組の光ビームの分光特性が第2組の光ビームの分光特性と比較されてもよく、又は第1組の1つの光ビームの分光特性が第1組の別の1つの光ビームの分光特性と比較されてもよい。
【0092】
[0099] より具体的な一例を提供すると、基準は、光ビーム216-3及び216-4の各々の分光帯域幅を表す値を含み得る。各光ビーム216-1及び216-2の分光帯域幅は光ビーム216-3及び/又は光ビーム216-4の分光特性と比較される。例えば、比較は、光ビーム216-1と216-3との分光帯域幅の差を判定することによって実施され得る。光ビーム216-1の分光帯域幅が光ビーム216-3の分光帯域よりも小さい場合には、制御システム250は、光ビーム216-1の分光帯域幅を増大させるように分光調整装置295-1を作動させる。光ビーム216-3の分光帯域幅が光ビーム216-1の分光帯域よりも小さい場合には、制御システム250は、光ビーム216-3の分光帯域幅を増大させるように分光調整装置295-3を作動させる。例えば、分光調整装置295-1から295-4は
図3に示されるように実装され得る。これらの実施例においては、光ビーム216-1の帯域幅を増大させるために、制御システム250は、分光調整装置295-1のアクチュエータ324Aを制御することによってプリズム324を作動させる。
【0093】
[0100] また、制御システム250は、光ビーム216-1の分光帯域幅と光ビーム216-3の分光帯域幅との差に基づいてプリズム324の作動量を判定し得る。例えば、アクチュエータ324Aは、電圧信号の印加に応答して形状を変えるピエゾアクチュエータであってもよい。プリズム324は、ピエゾアクチュエータが形状を変えるときに移動する。プリズム324の移動の量及び方向は、印加される電圧信号の特徴によって決定される。プリズム324は時変電圧信号を印加することによって急激に移動され得る。印加される電圧信号の振幅はプリズム324の変位を決定し、印加される電圧信号の周波数はプリズム324がどれほど急激に変位されるかを決定する。印加される電圧信号の振幅は差の規模に基づいており、振幅は、差が大きい方が差が小さいよりも大きくなる。時変信号は、例えば、正弦若しくは略正弦信号、矩形波、三角波、又は任意の他の時変信号であり得る。このシナリオは一例として提供されている。しかしながら、光ビームのうち他のものの分光特性を比較するために類似の分析が実施されてもよい。例えば、各光ビーム216-3及び216-4の各々の分光特性が光ビーム216-1及び/又は216-2の分光特性と比較され得ると共に適宜調整がなされる。また、光ビーム216-1の分光特性が光ビーム216-2の分光特性と比較され得ると共に適宜調整がなされる。
【0094】
[0101] 本発明の他の態様は、以下の番号を付した条項に記載する。
1.複数の光発振器を備える光源であって、各光発振器は光ビームを生成するように構成されている、光源と、
分光分析装置と、
コントローラであって、
分光分析装置からのデータに基づいて、光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性が複数の光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光特性と異なるかどうかを判定するように構成されており、
光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性が光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光特性と異なる場合には、光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性又は光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光特性を調整するように構成される、コントローラと、
を備える、システム。
2.分光特性は分光帯域幅を備える、条項1のシステム。
3.制御システムが光発振器のうち第1のものの光ビームの分光帯域幅が光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光帯域幅と異なるかどうかを判定するように構成されていることは、コントローラが光発振器のうち第1のものの光ビームの分光帯域幅が複数の光発振器のうち少なくとも1つの他のものの帯域幅よりも小さいかどうかを判定するように構成されていることを備える、条項2のシステム。
4.光発振器のうち第1のものの光ビームの分光帯域幅が光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光帯域幅よりも小さい場合には、コントローラは、光発振器のうち第1のものの光ビームの帯域幅を増大させるように構成される、条項3のシステム。
5.複数の分光調整装置を更に備え、各光発振器は複数の分光調整装置のうちの1つと関連付けられており、コントローラは、光発振器のうちいずれかと関連付けられた分光調整装置を制御し、それによって光発振器のうちいずれかの光ビームの分光特性を調整するように構成されている、条項1のシステム。
6.各分光調整システムは少なくとも1つの光学要素を備えており、コントローラは、特定の分光調整装置を、その分光調整装置の光学要素に連結されたアクチュエータをその光学要素が移動するように作動させることによって制御するように構成されている、条項1のシステム。
7.光学要素を移動させることは光ビームの中心波長を変化させる、条項6のシステム。
8.コントローラは更に、作動量を判定するように構成されている、条項6のシステム。
9.光学要素を作動させるために、コントローラは光学要素に電気信号を提供し、作動量は電気信号に基づいており、電気信号の1つ以上の特性は差に基づいて判定される、条項8のシステム。
10.電気信号の1つ以上の特性は振幅及び/又は周波数を備える、条項9のシステム。
11.作動量はある期間にわたって分光調整システムと相互作用することが予期される光パルスの数に基づいており、作動量は期間にわたって実施される別々の作動の数である、条項8のシステム。
12.作動量は、光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性と他の光発振器のうち少なくとも1つの光ビームの分光特性との差に基づいている、条項8のシステム。
13.各分光調整装置は少なくとも1つの屈折光学要素を備える、条項1のシステム。
14.各分光調整装置は少なくとも1つのプリズムを備える、条項1のシステム。
15.各分光調整装置は反射光学要素を備える、条項1のシステム。
16.各分光調整装置は、複数のプリズムと、プリズムのうち1つに連結されたアクチュエータとを備えており、コントローラは、それぞれの分光調整アセンブリのアクチュエータを制御し、それによってプリズムのうち1つを移動させることによって、光発振器のうちいずれかの光ビームの分光特性を調整するように構成されている、条項1のシステム。
17.各光発振器は複数の光パルスを備えるパルス光ビームを放出するように構成されている、条項1のシステム。
18.コントローラは更に、
分光特性を調整した後の第1の光発振器の光ビームの更新された分光特性を判定するように、及び
第1の光発振器の光ビームの更新された分光特性が光発振器のうち他のもののいずれかの光ビームの分光特性と異なるかどうかを判定するように構成されている、条項1のシステム。
19.複数の光発振器は、光発振器のうち第1のものが第1の光発振器であり第2の光発振器は少なくとも1つの他の光発振器であるように、1つの第1の光発振器と1つの第2の光発振器とのみを備えており、コントローラは、
分光分析システムからのデータに基づいて第1の光発振器の光ビームの分光特性が第2の光発振器の分光特性と異なるかどうかを判定するように、及び
第1の光発振器の分光帯域幅が第2の光発振器の分光帯域幅と異なる場合には、第1の光発振器の光ビームの分光特性又は第2の光発振器の光ビームの分光特性を調整するように構成される、条項1のシステム。
20.分光分析システムは複数の分光分析システムを備えており、各分光分析システムは光発振器のうちの1つの光ビームを受けるように構成されており、各分光分析システムは光発振器のうちの1つの光ビームに関連する分光特性を測定するように構成されている、条項1のシステム。
21.各光発振器はガス状利得媒質を含有するように構成されている、条項1のシステム。
22.ガス状利得媒質はフッ化クリプトン(KrF)を備える、条項21のシステム。
23.光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性が光発振器のうち少なくとも1つの他のものの光ビームの分光特性と異なる場合には、コントローラは、光発振器のうち第1のもののガス状利得媒質の1つ以上のガス成分の圧力及び/又は濃度を調整して光発振器のうち第1のものの光ビームの分光特性を調整するように、又は光発振器のうち少なくとも1つの他のもののガス状利得媒質の1つ以上のガス成分の圧力及び/又は濃度を調整して光発振器のうち少なくとも1つの他のものの分光特性を調整するように構成される、条項21のシステム。
24.ビームコンバイナを更に備え、ビームコンバイナは、光発振器の全ての光ビームを受けて光ビームをDUVリソグラフィスキャナツールに向けるように構成されている、条項1のシステム。
25.各光発振器はある反復率を有するパルス光ビームを生成するように構成されており、コントローラは光発振器のうち第1のもの又は光発振器のうち第2のものの光ビームの分光特性をある調整率で調整するように構成されており、調整率は反復率の10分の1以上である、条項1のシステム。
26.N個の光発振器を備える深紫外(DUV)光源を制御する方法であって、Nは1よりも大きい整数であり、各光発振器はそれぞれの光ビームを生成するように構成されており、
Mはゼロよりも大きくN以下の整数であるところ、M個のそれぞれの光発振器によって生成されるM個の光ビームに基づいて出力光ビームを形成することと、
M個の光ビームの各々の分光特性に関係するデータにアクセスすることと、
M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することと、
比較に基づいて、N個の光発振器のうちいずれかの一態様を制御し、それによってN個の光ビームのうちいずれかの分光特性を調整するかどうかを判定することと、
を備える、方法。
27.分光特性は分光帯域幅を備える、条項26の方法。
28.基準は、M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することがM個の光ビームの各々の分光特性を他のM個の光ビーム全ての分光特性と比較することを備えるように、M個の光ビームの全ての分光特性を備える、条項26の方法。
29.M個の光ビームの各々の分光特性を他のM個の光ビームの全ての分光特性と比較することは、M個の光ビームの各々の分光特性と他のM個の光ビームの各々の分光特性との差を判定することを備え、
比較に基づいて判定することは、判定された各差を仕様と比較することを備える、条項26の方法。
30.基準は分光特性の所定の値を備え、M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することは、M個の光ビームの各々の分光特性を所定の値と比較することを備える、条項26の方法。
31.所定の値は最大分光帯域幅を備え、M個の光ビームの各々の分光特性は、その光ビームの分光特性と最大分光帯域幅との差を判定することによって、最大分光帯域幅と比較される、条項30の方法。
32.比較に基づいて判定することは、判定された差を所定の許容可能な差の範囲と比較することを備え、M個の光ビームのうち所定の許容可能な差の範囲の外にある判定された差を有するものについては、それぞれの光発振器の一態様が制御される、条項31の方法。
33.それぞれの光発振器の一態様を制御することは、分散光学要素を作動させることを備える、条項32の方法。
34.出力光ビームは第1の期間のM個の光ビームに基づくと共に第2の期間のL個の光ビームに基づいており、Lは1以上でN以下の整数であり、
基準は、L個の光ビームの各々の分光特性を備え、M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することは、M個の光ビームの各々の分光特性をL個の光ビームの各々の分光特性と比較することを備える、条項26の方法。
35.Lは1であり、Mは1であり、Nは2であり、L個の光ビームはN個の光発振器のうち第1のものによって発生される第1の光ビームであり、M個の光ビームはN個の光発振器のうち第2のものによって発生される第2の光ビームであり、
第1の光ビームの分光特性と第2の光ビームの分光特性とを比較することは、第2の光ビームの分光帯域幅が第1の光ビームの分光帯域幅よりも小さいかどうかを判定することと、
第2の光ビームの分光帯域幅が第1の光ビームの分光帯域幅よりも小さい場合には、N個の光発振器のうち第2のもののプリズムを第2の光ビームの分光帯域幅が増大されるように制御することと、を備える、条項34の方法。
36.Lは1であり、Mは1であり、Nは2であり、L個の光ビームはN個の光発振器のうち第1のものによって発生される第1の光ビームであり、M個の光ビームはN個の光発振器のうち第2のものによって発生される第2の光ビームであり、
第1の光ビームの分光特性と第2の光ビームの分光特性とを比較することは、第1の光ビームの分光帯域幅が第2の光ビームの分光帯域幅よりも小さいかどうかを判定することと、
第1の光ビームの分光帯域幅が第2の光ビームの分光帯域幅よりも小さい場合には、N個の光発振器のうち第1のもののプリズムを第1の光ビームの分光帯域幅が増大されるように制御することと、を備える、条項34の方法。
37.第1の光ビームの分光帯域幅と第2の光ビームの分光帯域幅との差に基づいてN個の光発振器のうち第2のもののプリズムへの調整量を判定することを更に備える、条項35の方法。
38.N個の光発振器のうち第2のもののプリズムを制御するために、プリズムに物理的に連結されたアクチュエータに時変信号が印加され、時変信号の振幅は第1の光ビームの分光帯域幅と第2の光ビームの分光帯域幅との差に関係する、条項37の方法。
39.N個の光発振器を備える深紫外(DUV)光源のための制御システムであって、Nは1よりも大きい整数であり、各光発振器はそれぞれの光ビームを生成するように構成されており、制御システムは、
第1の期間にDUV光源によって生成される出力光ビームが第1組の光ビームを備えるように、第1組のN個の光発振器を、第1の期間に第1組の光ビームを発生させるように制御し、
第2組のN個の光発振器及び第1組のN個の光発振器はN個の光発振器のうち同じ1つ又は複数の光発振器を含まないところ、第2の期間にDUV光源によって生成される出力光ビームが第2組の光ビームを備えるように、第2組のN個の光発振器を、第2の期間に第2組の光ビームを発生させるように制御し、
N個の光ビームの分光特性の均一性を増大させるように、N個の光発振器のうち少なくとも1つの分光調整装置を制御するように構成されている、制御システム。
40.分光調整装置は第2の期間の前に制御される、条項39の制御システム。
41.第2組のN個の光発振器のN個の光発振器のうち1つ以上の分光調整装置は、それぞれの第2組の光ビームのうち1つ以上の分光特性を調整するように制御される、条項40の制御システム。
42.各光発振器はある反復率でそれぞれのパルス光ビームを生成するように構成されており、制御システムは、N個の光発振器のうち少なくとも1つの分光調整装置を、反復率の10分の1以上の調整率で制御するように構成されている、条項39の制御システム。
【0095】
[0102] 他の実施例は特許請求の範囲内にあり得る。
【手続補正書】
【提出日】2022-06-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光発振器を備える光源であって、各光発振器は光ビームを生成するように構成されている、光源と、
分光分析装置と、
コントローラであって、
前記分光分析装置からのデータに基づいて、前記光発振器のうち第1のものの前記光ビームの前記分光特性が前記複数の光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光特性と異なるかどうかを判定するように構成されており、
前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光特性が前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光特性と異なる場合には、前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光特性又は前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光特性を調整するように構成される、コントローラと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記分光特性は分光帯域幅を備える、請求項1のシステム。
【請求項3】
前記制御システムが前記光発振器のうち第1のものの前記光ビームの前記分光帯域幅が前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光帯域幅と異なるかどうかを判定するように構成されていることは、前記コントローラが前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光帯域幅が前記複数の光発振器のうち前記少なくとも1つの他のものの前記帯域幅よりも小さいかどうかを判定するように構成されていることを備える、請求項2のシステム。
【請求項4】
前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光帯域幅が前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光帯域幅よりも小さい場合には、前記コントローラは、前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記帯域幅を増大させるように構成される、請求項3のシステム。
【請求項5】
複数の分光調整装置を更に備え、各光発振器は前記複数の分光調整装置のうちの1つと関連付けられており、前記コントローラは、前記光発振器のうちいずれかと関連付けられた前記分光調整装置を制御し、それによって前記光発振器のうちいずれかの前記光ビームの前記分光特性を調整するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項6】
各分光調整システムは少なくとも1つの光学要素を備えており、前記コントローラは、特定の分光調整装置を、その分光調整装置の前記光学要素に連結されたアクチュエータをその光学要素が移動するように作動させることによって制御するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項7】
前記コントローラは更に、作動量を判定するように構成されている、請求項6のシステム。
【請求項8】
前記作動量はある期間にわたって前記分光調整システムと相互作用することが予期される光パルスの数に基づいており、前記作動量は前記期間にわたって実施される別々の作動の数である、請求項
7のシステム。
【請求項9】
各分光調整装置は少なくとも1つのプリズムを備える、請求項1のシステム。
【請求項10】
各分光調整装置は反射光学要素を備える、請求項1のシステム。
【請求項11】
各分光調整装置は、複数のプリズムと、前記プリズムのうち1つに連結されたアクチュエータとを備えており、前記コントローラは、前記それぞれの分光調整アセンブリの前記アクチュエータを制御し、それによって前記プリズムのうち前記1つを移動させることによって、前記光発振器のうちいずれかの前記光ビームの前記分光特性を調整するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項12】
前記複数の光発振器は、前記光発振器のうち前記第1のものが第1の光発振器であり第2の光発振器は前記少なくとも1つの他の光発振器であるように、1つの前記第1の光発振器と1つの前記第2の光発振器とのみを備えており、前記コントローラは、
前記分光分析システムからのデータに基づいて第1の光発振器の前記光ビームの前記分光特性が前記第2の光発振器の前記分光特性と異なるかどうかを判定するように、及び
前記第1の光発振器の前記分光帯域幅が前記第2の光発振器の前記分光帯域幅と異なる場合には、前記第1の光発振器の前記光ビームの前記分光特性又は前記第2の光発振器の前記光ビームの前記分光特性を調整するように構成される、請求項1のシステム。
【請求項13】
各光発振器はガス状利得媒質を含有するように構成されている、請求項1のシステム。
【請求項14】
前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光特性が前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記光ビームの前記分光特性と異なる場合には、前記コントローラは、前記光発振器のうち前記第1のものの前記ガス状利得媒質の1つ以上のガス成分の前記圧力及び/又は濃度を調整して前記光発振器のうち前記第1のものの前記光ビームの前記分光特性を調整するように、又は前記光発振器のうち少なくとも1つの他のものの前記ガス状利得媒質の1つ以上のガス成分の前記圧力及び/又は濃度を調整して前記光発振器のうち前記少なくとも1つの他のものの前記分光特性を調整するように構成される、請求項
13のシステム。
【請求項15】
各光発振器はある反復率を有するパルス光ビームを生成するように構成されており、前記コントローラは前記光発振器のうち前記第1のもの又は前記光発振器のうち前記第2のものの前記光ビームの前記分光特性をある調整率で調整するように構成されており、前記調整率は前記反復率の10分の1以上である、請求項1のシステム。
【請求項16】
N個の光発振器を備える深紫外(DUV)光源を制御する方法であって、Nは1よりも大きい整数であり、各光発振器はそれぞれの光ビームを生成するように構成されており、
Mはゼロよりも大きくN以下の整数であるところ、M個のそれぞれの光発振器によって生成されるM個の光ビームに基づいて出力光ビームを形成することと、
前記M個の光ビームの各々の分光特性に関係するデータにアクセスすることと、
前記M個の光ビームの各々の分光特性を基準と比較することと、
前記比較に基づいて、前記N個の光発振器のうちいずれかの一態様を制御し、それによって前記N個の光ビームのうちいずれかの前記分光特性を調整するかどうかを判定することと、
を備える、方法。
【請求項17】
前記分光特性は分光帯域幅を備える、請求項
16の方法。
【請求項18】
前記基準は、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記基準と比較することが前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記他のM個の光ビーム全ての前記分光特性と比較することを備えるように、前記M個の光ビームの全ての分光特性を備える、請求項
16の方法。
【請求項19】
前記基準は前記分光特性の所定の値を備え、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記基準と比較することは、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記所定の値と比較することを備える、請求項
16の方法。
【請求項20】
前記出力光ビームは第1の期間の前記M個の光ビームに基づくと共に第2の期間のL個の光ビームに基づいており、Lは1以上でN以下の整数であり、
前記基準は、前記L個の光ビームの各々の分光特性を備え、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記基準と比較することは、前記M個の光ビームの各々の前記分光特性を前記L個の光ビームの各々の前記分光特性と比較することを備える、請求項
16の方法。
【請求項21】
Lは1であり、Mは1であり、Nは2であり、前記L個の光ビームは前記N個の光発振器のうち第1のものによって発生される第1の光ビームであり、M個の光ビームは前記N個の光発振器のうち第2のものによって発生される第2の光ビームであり、
前記第1の光ビームの前記分光特性と前記第2の光ビームの前記分光特性とを比較することは、前記第2の光ビームの前記分光帯域幅が前記第1の光ビームの分光帯域幅よりも小さいかどうかを判定することと、
前記第2の光ビームの前記分光帯域幅が前記第1の光ビームの前記分光帯域幅よりも小さい場合には、前記N個の光発振器のうち前記第2のもののプリズムを前記第2の光ビームの前記分光帯域幅が増大されるように制御することと、を備える、請求項
20の方法。
【請求項22】
前記第1の光ビームの前記分光帯域幅と前記第2の光ビームの前記分光帯域幅との差に基づいて前記N個の光発振器のうち前記第2のものの前記プリズムへの調整量を判定することを更に備える、請求項
21の方法。
【請求項23】
前記N個の光発振器のうち前記第2のものの前記プリズムを制御するために、前記プリズムに物理的に連結されたアクチュエータに時変信号が印加され、前記時変信号の前記振幅は前記第1の光ビームの前記分光帯域幅と前記第2の光ビームの前記分光帯域幅との差に関係する、請求項
22の方法。
【請求項24】
N個の光発振器を備える深紫外(DUV)光源のための制御システムであって、Nは1よりも大きい整数であり、各光発振器はそれぞれの光ビームを生成するように構成されており、前記制御システムは、
第1の期間に前記DUV光源によって生成される出力光ビームが第1組の光ビームを備えるように、第1組の前記N個の光発振器を、前記第1の期間に前記第1組の光ビームを発生させるように制御し、
第2組の前記N個の光発振器及び前記第1組の前記N個の光発振器は前記N個の光発振器のうち同じ1つ又は複数の光発振器を含まないところ、第2の期間に前記DUV光源によって生成される前記出力光ビームが前記第2組の光ビームを備えるように、前記第2組の前記N個の光発振器を、前記第2の期間に前記第2組の光ビームを発生させるように制御し、
前記N個の光ビームの分光特性の均一性を増大させるように、前記N個の光発振器のうち少なくとも1つの分光調整装置を制御するように構成されている、制御システム。
【請求項25】
前記分光調整装置は前記第2の期間の前に制御される、請求項
24の制御システム。
【請求項26】
各光発振器はある反復率でそれぞれのパルス光ビームを生成するように構成されており、前記制御システムは、前記N個の光発振器のうち少なくとも1つの前記分光調整装置を、前記反復率の10分の1以上の調整率で制御するように構成されている、請求項
24の制御システム。
【国際調査報告】