(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-28
(54)【発明の名称】半導体基板を乾燥させるための改良された装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20230220BHJP
【FI】
H01L21/304 651J
H01L21/304 648A
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022537662
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(85)【翻訳文提出日】2022-08-10
(86)【国際出願番号】 EP2020083653
(87)【国際公開番号】W WO2021121902
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599119503
【氏名又は名称】ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Siltronic AG
【住所又は居所原語表記】Einsteinstrasse 172,81677 Muenchen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガイスラー,ゼバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ローテンアイヒャー,ジーモン
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AB02
5F157AB13
5F157AC03
5F157AC24
5F157BB01
5F157CB11
5F157CF62
5F157CF93
5F157DB32
(57)【要約】
円板状基板を乾燥させるための装置であって、上面と、底面と、周面とを有する細長い本体(1)を備え、上面に、チャネル(6)を形成する穴を含み、穴は、細長い本体の下部排液部分(B)まで延在し、面取りされ、面取り深さ(L1)および面取り角度(α)を有し、面取り部と上面との間に縁部を形成し、円板状基板を載置するのに適した円錐形の凹部を形成し、面取り角度は10°より大きく30°より小さいこと、および面取り深さ(L1)は6mmより大きく12mm未満であることにおいて特徴付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円板状基板を乾燥させるための装置であって、
上面と、底面と、周面とを有する細長い本体(1)を備え、
前記上面に、チャネル(6)を形成する穴を含み、
前記穴は、前記細長い本体の下部排液部分(B)まで延在し、
面取りされ、面取り深さ(L1)および面取り角度(α)を有し、面取り部と上面との間に縁部を形成し、円板状基板を載置するのに適した円錐形の凹部を形成し、
前記面取り角度は10°より大きく30°より小さいこと、および
前記面取り深さ(L1)は6mmより大きく12mm未満であることにおいて特徴付けられる、装置。
【請求項2】
前記装置に使用される材料は、セラミック充填ポリエーテルエーテルケトン(CFM PEEK)を含むことにおいて特徴付けられる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
面取り部と上面との間の縁部は、半径0.1mm以下1mm以上で丸みを帯びていることにおいて特徴付けられる、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記チャネルの直径は0.5mm以上3mm以下であり、好ましくは0.8mm以上1.2mm以下であることにおいて特徴付けられる請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記チャネルの長さ(L2)は30mm以上であることにおいて特徴付けられる、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、円板状半導体基板の乾燥に使用する装置である。
発明の背景
本発明は、半導体ウェハを処理するために使用される装置に関し、半導体ウェハは、液体を含む浴中にしばらくの間浸漬され、次いで、実質的に液体の全量が浴中に残るようにゆっくりとそこから取り出される。
【背景技術】
【0002】
先行技術/問題
この種の方法は、例えば、あらゆる種類の基板上の電気回路、例えば、(例えば、シリコンの)半導体ウェハ上の集積回路、ガラスまたは石英の透明プレート上の液晶ディスプレイ用のドライブ、または合成材料のプレート上の回路(回路基板)の製造に使用され得る。本方法はまた、テレビ受像管用のシャドウマスクの製造において、またはCDもしくはVLPレコードの製造においても使用され得る。これらのすべての場合において、基板は、液体を含む浴中に、例えば金属の堆積のためのガルバニック浴中に、金属層または半導体材料にパターンをエッチングするためのエッチング浴中に、露光されたフォトラッカー層を現像するための現像浴中に、および基板を洗浄するためのリンス浴中に、しばらくの間何度も浸漬される。液浴で処理した後、基板を液体から取り出し、乾燥させる。基板は、それらを液体から引き上げるかまたは引き出すことにより液体から取り出すことができるが、もちろん、液体を浴から流出させることにより液体から取り出すこともできる。
【0003】
液浴から取り出される間、装置上に存在する半導体ウェハは、半導体ウェハを適所に保持するために使用される。このプロセス中に、基板の縁部に液体の残渣が残るという問題が生じ得る。これは、後に半導体ウェハの品質に影響を及ぼす、基板の縁部上の望ましくない粒子につながり得る。
【0004】
それによって利用される物理的効果は、この方法の実施にある程度適している装置のように、CN1045539 A(EP 03 855 36 A1)に記載される。
【0005】
半導体ウェハの残留粒子に対する洗浄の質を改善する装置および方法がDE 10 2014 207 266 A1に示される。しかしながら、これを使用すると、半導体ウェハの品質を低下させる粒子が依然として残っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、前記装置を改善することであり、より詳細には、乾燥した基板上に見出される粒子の数を、この装置を使用することによってどのように低減することができるかを示すことである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
装置は、上面、底面、および周面を有する細長い本体(1)を備える。
上面の穴は、細長い本体(1)の下部排液部分(B)まで延びるチャネル(6)を形成する。
【0009】
上面の穴は、面取り深さ(L1)および面取り角度(α)を有して面取りされる。面取り深さは、装置の漏斗領域を画定する。面取り部と上面との間に縁部が形成され、好ましくは縁部に丸みがつけられる(5)。これは、円板状基板を載せるのに適した円錐形の凹部を形成する。
【0010】
前記面取り角度は、60°以下10°以上であることが好ましく、面取り深さ(L1)は、15mm以下7mm以上であることが好ましい。
【0011】
好ましくは、装置は、セラミック充填ポリエーテルエーテルケトン(CFM PEEK)から作製される。
【0012】
より好ましくは、チャネルの直径は0.5mm以上3mm以下である。好ましくは、直径は0.8mm以上1.2mm以下である。
【0013】
より好ましくは、チャネルの長さ(L2)は、5mm以上20mm以下である。
【符号の説明】
【0014】
使用される参照番号のリスト
A 細長い本体の漏斗領域
B 細長い本体の排液部分
L1 細長い本体の上に形成された楔部の高さ
L2 排液部分の高さ
1 細長い本体
2 細長い本体の直径
3 穴
4 細長い本体の面取り直径
5 面取り部と上面との間に形成された丸みを帯びた縁部
6 上面の穴を下面に延在させるチャネル
α 楔部の角度、2つの表面と上縁との間の角度
【国際調査報告】