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特表2023-522335積載物リフト装置と固定装置とを有する無人運搬車両
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-30
(54)【発明の名称】積載物リフト装置と固定装置とを有する無人運搬車両
(51)【国際特許分類】
   B61B 13/00 20060101AFI20230523BHJP
   B61D 47/00 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
B61B13/00 A
B61D47/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562738
(86)(22)【出願日】2021-05-10
(85)【翻訳文提出日】2022-10-14
(86)【国際出願番号】 DE2021200064
(87)【国際公開番号】W WO2021233507
(87)【国際公開日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】102020206304.4
(32)【優先日】2020-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522296653
【氏名又は名称】コンチネンタル・オートモーティヴ・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ラング・シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】マインツ・スヴェン
(72)【発明者】
【氏名】ゲルバー・ザシャ
【テーマコード(参考)】
3D101
【Fターム(参考)】
3D101BB34
(57)【要約】
本発明は、積載物リフト装置(2)を有する、積載物(6、7)を搬送するための無人、特に、自動案内運搬車両(1)、特に、工場内の材料運搬車両に関する。積荷固定に関して改良されたこのタイプの運搬車両を提供するために、本発明によれば、運搬車両(1)は、運搬車両(1)上に積荷を固定するための保持装置(3)を有し、保持装置(3)の起動は、リフト装置(2)の持ち上げ運動に強制的に結合される。保持装置はロックフォーク(5)を有し、ロックフォーク(5)は、格納された停止位置から伸張されたロック位置に移動することができ、伸張された位置において、少なくとも2つの両側で積載物又は別個の積載物キャリア(6)に取り付けられた横材(7)を取り囲み、したがって、横材(7)を確実に固定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
積荷を運搬するための無人、特に、自動案内運搬車両(1)であって、前記積荷を持ち上げ、前記積荷を持ち上げた状態で運搬することができるように構成されたリフト装置(2)を有する、運搬車両(1)において、
前記運搬車両(1)は、前記運搬車両(1)上に前記積荷を固定するための保持装置(3)を有し、前記保持装置の起動は、前記リフト装置(2)の前記持ち上げ運動に確実に結合されていることを特徴とする
運搬車両(1)。
【請求項2】
前記結合は、機械的手段によって実施されることを特徴とする、請求項1に記載の運搬車両(1)。
【請求項3】
前記保持装置(3)の前記起動は、異形軌道(4)によって軌道制御された方式で実施されることを特徴とする、請求項2に記載の運搬車両(1)。
【請求項4】
前記保持装置(3)はロックフォーク(5)を有し、前記ロックフォーク(5)は、格納された停止位置から展開されたロック位置に移動することができ、前記展開された位置において、前記積載物又は別個の積載物キャリア(6)に取り付けられた横材(7)の周りに、少なくとも2つの両側にて係合し、したがって、前記横材をフォームフィット状態で固定することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の運搬車両(1)。
【請求項5】
前記運搬車両(1)は、内部に駆動構成要素が配置されたシャーシ(8)を有し、前記リフト装置(2)は、少なくとも1つの積荷キャリア要素(9)を含み、前記少なくとも1つの積荷キャリア要素(9)は、前記シャーシ(8)に対して高さ調節可能であり、前記積載物を担持する役割を果たし、前記ロックフォーク(5)は、前記シャーシ(8)と前記積荷キャリア要素(9)との間の間隙(18)内に実質的に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の運搬車両(1)。
【請求項6】
いずれの場合においても、前記シャーシ(8)の両側に対向して配置された、2つの積荷キャリア要素(9、9’)と2つのロックフォーク(5、5’)とを有することを特徴とする、請求項5に記載の運搬車両(1)。
【請求項7】
前記リフト装置(3)はリフトシャフト(10)を有し、前記リフトシャフト(10)の回転は、前記積荷キャリア要素(9)の持ち上げ運動に結合されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の運搬車両(1)。
【請求項8】
前記リフト装置(3)は制御カム(11)を有し、前記制御カム(11)は、前記リフトシャフト(10)と同時回転し、前記リフトシャフト(10)に対して半径方向外向きに延び、前記ロックフォーク(5)は、前記ロックフォーク(5)の一部分に、異形軌道(4)を形成し、前記制御カム(11)が前記異形軌道(4)上で摺動することによって前記ロックフォーク(5)を少なくとも前記格納された停止位置から前記展開されたロック位置に移動させることを特徴とする、請求項7に記載の運搬車両(1)。
【請求項9】
前記ロックフォーク(5)上を摺動する前記制御カム(11)の端部は、凸状先端(12)と平らな又は凹状のセクション(13)とを有し、前記持ち上げ動作中、前記先端(12)は、前記異形軌道(4)上を摺動して線形接点を形成し、前記展開されたロック位置において、前記セクション(13)は前記ロックフォーク(5)を支持することを特徴とする、請求項8に記載の運搬車両(1)。
【請求項10】
前記ロックフォーク(5)は、前記格納された停止位置において、前記リフトシャフト(10)の少なくとも特定部分の半径方向外側の周りに係合することを特徴とする、請求項7~9のいずれか一項に記載の運搬車両(1)。
【請求項11】
前記リフトシャフト(10)は、巻付駆動部(19)によって作動されることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の運搬車両(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積載物を搬送するための無人、特に、自動案内、好ましくは、自律自動案内運搬車両に関する。このような車両は、通常、例えば、倉庫内で又は倉庫から製造ラインに特定の積載物を運搬するための、いわゆる産業用台車又は材料運搬車両として製造工場内で使用され、好ましくは、自律的に操縦される。
【0002】
このような運搬車両の場合、積荷は、積載物自体と積載物を別個に積載することができる積載物キャリア、例えば、ラック、ローラトロリーなどの両方から構成されてもよい。ここでは、運搬車両は、そのような積載物キャリアの下を走行し、前記積載物キャリアを単独で持ち上げ、前記積載物キャリアを目的地に運搬し、そこで前記積載物キャリアを再度降ろすことができることを意図している。この目的のために、運搬車両には、内蔵型のリフト装置が備えられている。
【背景技術】
【0003】
関連する従来技術に関して、例として、特許文献1(独国特許出願公開第102013013438(A1)号明細書)又は特許文献2(欧州特許出願公開第102706(A1)号明細書)を参照する。
【0004】
既知の運搬車両の場合、積荷は、単なる圧力ばめ方式で、運搬車両上の1つ以上の対応する積荷キャリア要素と積載物キャリアとの間の摩擦によって保持される。通常の走行動作においては、加速度及び横力が比較的小さいため、これは適切と考えられる。
【0005】
しかしながら、積荷が障害物、例えば、走行ルートに突き出た物体に引っかかった場合、積荷は滑る又は落下する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102013013438(A1)号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第102706(A1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この背景に対して、本発明の目的は、積荷の固定に関して改良された一般的な運搬車両を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的は、独立請求項に記載の特徴の組み合わせによって達成される。本発明の更なる実施形態及び改良は、従属請求項並びに以下の説明及び図から明らかになる。
【0009】
本発明は、機械的なフォームフィットによって運搬車両上の積荷の望ましくない動きを阻止する保持装置が備えられた運搬車両を提供する。ここでは、誤動作を不可能にするように、保持装置の起動は、リフト装置の持ち上げ運動に確実に結合される。
【0010】
ここでは、結合は、堅牢な機械的手段によって、障害のない、メンテナンスの少ない形態で実施される。
【0011】
ここでは、保持装置の起動は、構造的に設計された異形軌道によって簡単且つ効果的な手法で実施される。
【0012】
本発明は更に、格納された停止位置から展開されたロック位置に移動することができるロックフォークを有する保持装置を提供する。ここでは、展開されたロック位置において、前記ロックフォークは、積載物又は別個の積載物キャリアに取り付けられた横材の周りに、少なくとも2つの両側にて係合し、それにより、運搬中に、効果的且つ堅牢なフォームフィット固定アクションが実施され維持される。
【0013】
特にコンパクトでメンテナンスの観点において好ましい運搬車両の作製を実現するために、前記運搬車両は、内部に駆動構成要素が配置された平らなシャーシを有するとともに、シャーシに対して高さ調節可能であり、積載物を担持する役割を果たす少なくとも1つの積荷キャリア要素を有する。ここでは、リフト装置のロックフォークは、実質的に、シャーシと積荷キャリア要素との間の間隙に、保護されて省スペース方式で配置されていることが好ましい。
【0014】
好ましい実施形態では、安定であると同時に軽量化した構造のために、運搬車両は、いずれの場合においても、シャーシの両側に対向して配置された、2つの積荷キャリア要素と2つのロックフォークとを有する。
【0015】
本発明の好ましい改良形態では、リフト装置はリフトシャフトを有し、リフトシャフトの回転は、積荷キャリア要素の持ち上げ運動に確実に結合される。
【0016】
本発明の更に好ましい改良形態は、リフトシャフトと同時回転し、リフトシャフトに対して半径方向外向きに延びる制御カムを有するリフト装置を提供する。ロックフォークは、別個に形成された異形部分によって、構造的に設計された異形軌道を同時に形成している。ロックフォークをその格納された停止位置から展開されたロック位置に持ち上げるために、リフトシャフトと同時回転する制御カムは異形軌道上を摺動し、したがって、保持装置を障害のない手法で確実に起動する。
【0017】
好ましい一実施形態では、ロックフォーク上を摺動する制御カムの端部は、凸状先端と平らな又は凹状のセクションとを有する。持ち上げ動作中、先端は、低摩擦線形接点を形成するように、異形軌道に沿って摺動し、展開されたロック位置において、セクションは、異形軌道内に提供された対応する平坦部を面積的に支持する。低摩擦動作とともに、これは同時に、運搬車両の積荷からシャーシへの高保持力の受け入れ及び導入のための安定した静止位置も実現する。摩耗及び損傷は防止される。
【0018】
特に省スペースの構造に関して、本発明の好ましい実施形態は、格納された停止位置において、リフトシャフトの少なくとも特定部分の半径方向外側の周りに係合するロックフォークを提供する。
【0019】
好ましい一実施形態によれば、リフトシャフトの特に堅牢且つ簡単明瞭な駆動部に関しては、前記リフトシャフトは、巻付駆動部によって作動される。
【0020】
以下、例示的な実施形態に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】平面図(図a)並びに格納された(b)及び展開された(c)リフト装置を有する側面図における、運搬車両の非常に簡略化した図である。
図2】追加的に積載物キャリアを有する、図1による図を示す。
図3】保持装置の非常に簡略化した拡大部分図を側面図で示す。
図4】保持装置の非常に簡略化した拡大部分図を平面図で示す。
図5】格納された停止位置(a)及び展開されたロック位置(b)にある保持装置の一実施形態の側面図を示す。
図6】積載物キャリアを(a)有しない及び(b)有する保持装置の3次元部分図を示す。
図7図5による実施形態の、ロックフォークがロック位置にある制御カムの拡大図を示す。
図8】別の実施形態の、ロックフォークがロック位置にある制御カムの拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1
無人運搬車両1は、特に、製造及び組立工場内の滑らかな床上で積載物を搬送する、例えば、製造ラインから及び製造ラインに又は部品倉庫内で部品及び構成要素を運搬する目的を果たす。運搬車両1は、内蔵された空間モニタリングセンサ及び制御システムに基づいてその走行ルートを自律的に選択する。しかしながら、空間モニタリングセンサ及び制御システムについてはここでは重きを置かず、図示しない。
【0023】
運搬車両1は、平らでコンパクトなシャーシ8を有し、シャーシ8内及びシャーシ8上に、全ての制御及び駆動構成要素が配置されている。
【0024】
運搬車両1は、一対の支持車輪15及び一対の駆動車輪14で移動する。駆動車輪14は、個々に互いに独立して駆動可能であり、したがって、運搬車両1の推進及び操舵の両方の役割を果たす。
【0025】
積荷を担持する又は積荷を置くために、運搬車両1は、リフト装置2の構成部品を形成する2つの積荷キャリア要素9、9’を有する。積荷キャリア要素9、9’は、長手方向に、又は移動方向Fに平行な長尺状の形態のものであり、上部領域においてシャーシ8の側面に位置し、いずれの場合においても1つの間隙18、18’を形成している。図示される実施形態では、各積荷キャリア要素9、9’は箱状中空体として構成されている。積荷を持ち上げるために、積荷キャリア要素9、9’は、持ち上げ移動16によって、格納された停止位置(図b)から展開された運搬位置へと垂直持ち上げ方向Hに持ち上げることができる。
【0026】
走行中に運搬車両1上に積荷を固定するために、別個の保持装置3が提供される。起動された状態において、これは、2つの積荷キャリア要素9、9’を越えて持ち上げ方向Hに突出する複数の安定した突起を提供する。このようにして、運搬車両1の積荷のためのある種の停止部又はフォームフィットが形成され、積荷が滑るのを阻止する。特に図5によって記載されるように、保持装置3の起動は、リフト装置2の持ち上げ運動に確実に機械的に結合される。
【0027】
図2
運搬車両1は、別個の積載物キャリア6において積載物を優先的に運搬するように設計されている。積載物キャリア6は、様々な形態で、示されるようなラックの形態で、トロリー又はローラトロリーなどの形態で作製されてもよい。
【0028】
積載物キャリア6は、積荷キャリア要素9、9’が停止位置にある運搬車両1が積載物キャリア6の下で移動することができるように作製されている。積載物キャリア6は2つの横材7、7’を有し、横材7、7’は、移動方向に対して交差するように延び、積載物キャリア6の持ち上げ及び運搬中に、横材7、7’上に積荷キャリア要素が支持される。図示される実施形態では、横材7、7’は、2つの外側に位置する長手方向の部材17、17’によって接続されている。
【0029】
積荷を運搬するために、運搬車両1は、積載物キャリア6の下で移動し、リフト装置2を起動させる。ここでは、積荷キャリア要素9、9’は持ち上げ方向Hに持ち上げられ、このプロセス中に横材7、7’に当接し、積載物キャリア6を床から持ち上げる。その後、積載物キャリア6は目的地に運搬され、そこで再び逆の順序で床に降ろすことができる。
【0030】
図3
積荷キャリア要素9、9’の持ち上げ中に、保持装置3は自動的に起動される。前記保持装置は、特に図5に詳細に図示されているロックフォーク5を有する。保持装置3が起動されると、ロックフォーク5は、格納された停止位置から、2つの両側で横材7の周りに移動方向Fに係合することにより前記横材をフォームフィット状態で固定する、展開されたロック位置に移動する。
【0031】
図4
ロックフォーク5は、好ましくは、鋼板から簡単且つ安価な手法で切り出された又は切り取られた平らな設計のものである。ロックフォーク5は、シャーシ8と積荷キャリア要素9との間の間隙18に省スペース方式で実質的に位置する。運搬車両1の反対側において、同等の構造及び機能の第2のロックフォーク5’がここでは図示しない手法で間隙18’内に位置している。
【0032】
図5
図5は、積荷キャリア要素9の側壁を取り除いた運搬車両1の部分側面図を示す。
【0033】
図a)に、その格納された停止位置にあるロックフォーク5が示されている。前記ロックフォークは、この場合、積荷キャリア要素9の上部レールの下の、シャーシ8の側面プロファイル内に完全に位置している。ロックフォーク5は、実質的に1つの耐荷重アーム22と2つの保持アーム23、23’とを有する。耐荷重アーム22によって、ロックフォーク5は、回転軸受21にてシャーシ8の下部領域内に回転自在に支持及び締結される。2つの保持アーム23、23’は、半径方向外側にリフトシャフト10を含む。リフトシャフト10はリフト装置3の構成部品であり、リフトシャフト10の回転は、トランスミッション機構(ここでは不図示、且つ本発明内では論じられない)によって積荷キャリア要素9の持ち上げ運動に結合される。リフトシャフト10が回転すると、積荷キャリア要素9は持ち上げられる及び降ろされる。
【0034】
リフトシャフト10から半径方向外向きに突出しているのは、回転可能に結合して固定された制御カム11であり、制御カム11はリフトシャフト10と確実に同時回転する。ロックフォーク5は、停止位置においては上部保持アームであるその保持アーム23上に、別個の異形部分を有し、別個の異形部分は、リフトシャフト10に面し、ロックフォーク5を管理するための異形軌道4として機能する。積荷キャリア要素9を持ち上げるためにリフトシャフト10が回転すると、制御カム11は異形軌道4上を摺動し、そうすることにより、格納された停止位置から、図b)に示されるような展開されたロック位置にロックフォーク5を確実に持ち上げる。
【0035】
ここで、2つの保持アーム23、23’の先端は、積荷キャリア要素9の上部レールの高さより上に、垂直方向に持ち上げられ、したがって、図3に既に説明したように、積載物キャリア6の横材7のための停止部又はフォームフィットを形成する。
【0036】
積荷キャリア要素9を降ろすために、リフトシャフト10は、制御カム11が異形軌道4から離れ、保持アーム23をもはや支持しなくなり、その結果、ロックフォーク5が図a)によるその格納された停止位置に自動的に落下するように、更に回転する。
【0037】
図6
図6は、積荷キャリア要素9とシャーシ8との間の間隙18内におけるロックフォーク5の配置を3次元部分図で示す。ここでは、保持装置3は、その起動された状態で示され、ロックフォーク5はロック位置にあり、積荷キャリア要素9はその持ち上げられた運搬位置にある。
【0038】
電動式駆動ユニット20によって起動される巻付駆動部19による、リフトシャフト10の簡単且つ力強い作動も示されている。示される好ましい実施形態では、巻付駆動部19はチェーン駆動部として提供されている。しかしながら、本発明の範囲内においては、これは、要件に応じて、例えば、ベルト駆動部の形態の、それ以外の構成のものであってもよい。
【0039】
図7
図7は、上で示される実施形態による制御カム11の第1の実施形態を詳細図で示す。
【0040】
ロックフォーク5上を摺動する制御カム11の端部は、凸状の又は丸みのある先端12と、先端12に直接追従及び隣接し、回転方向と反対に傾いた平らなセクション13とを有する。持ち上げ動作中、先端12は、低摩擦線形接点を形成するように、異形軌道4上を摺動する。ここで示されるロック位置において、セクション13は、異形軌道4内の対応する平坦部を、制御カム11が回転する際にロックフォーク5によって制御カム11に作用される周方向力の局所最小値という意味の安定平衡領域内において、面積的に支持する。
【0041】
図8
図8は、制御カム11の別の実施形態を示す。上述の実施形態とは対照的に、セクション13は回転方向に傾いており、先端12の前方に形成されている。異形軌道4内の対応する平らな平坦部は、ロックフォーク5の保持アーム23の一方の側に位置している。しかしながら、動作原理は、図7による実施形態に依然として等しい。
【0042】
両実施形態に関して、平衡位置の安定性を高めるために、セクション13はまた、凹状形態のものであってもよく、対応する異形軌道領域は凸状形態のものであってもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 運搬車両
2 リフト装置
3 保持装置
4 異形軌道
5 ロックフォーク
6 積載物キャリア
7 横材
8 シャーシ
9 積荷キャリア要素
10 リフトシャフト
11 制御カム
12 先端
13 セクション
14 駆動車輪
15 支持車輪
16 持ち上げ移動
17 長手方向の部材
18 間隙
19 巻付駆動部
20 駆動ユニット
21 回転軸受
22 耐荷重アーム
23 保持アーム
F 移動方向
H 持ち上げ方向
図1a)】
図1b)】
図1c)】
図2a)】
図2b)】
図2c)】
図3
図4
図5a)】
図5b)】
図6a)】
図6b)】
図7
図8
【国際調査報告】