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特表2023-522747ファセットミラー用のファセットアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-31
(54)【発明の名称】ファセットミラー用のファセットアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20230524BHJP
   G02B 5/10 20060101ALI20230524BHJP
   G02B 17/06 20060101ALI20230524BHJP
【FI】
G03F7/20 503
G02B5/10 B
G02B17/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564339
(86)(22)【出願日】2021-04-19
(85)【翻訳文提出日】2022-11-22
(86)【国際出願番号】 EP2021060036
(87)【国際公開番号】W WO2021213961
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】102020205123.2
(32)【優先日】2020-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503263355
【氏名又は名称】カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100225543
【弁理士】
【氏名又は名称】上原 真
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム ハルトイェーズ
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ヴォルフ
(72)【発明者】
【氏名】トラルフ グリューナー
【テーマコード(参考)】
2H042
2H087
2H197
【Fターム(参考)】
2H042DA01
2H042DB08
2H042DB14
2H042DD04
2H042DD09
2H042DD12
2H042DD13
2H087KA21
2H087LA24
2H087NA04
2H087TA00
2H087TA02
2H087TA06
2H197AA11
2H197BA10
2H197CB13
2H197CB16
2H197CB26
2H197DB19
2H197GA01
2H197GA11
2H197GA21
2H197GA23
2H197HA03
(57)【要約】
ファセットアセンブリ(26)は、投影リソグラフィ用の照明光学ユニットにおけるファセットミラーの構成部品である。ファセットアセンブリ(26)は、照明光を反射するための反射面(27)を備えるファセット(7)を有する。ファセットアセンブリ(26)のファセット本体(28)は、少なくとも1つの中空チャンバ(29)を有する。中空チャンバ(29)の反射面チャンバ壁は、反射面(27)の少なくとも一部(27 )を形成する。ファセットアセンブリ(26)のアクチュエータ制御装置(30)は、反射面チャンバ壁の変形を制御するように、中空チャンバ(29)に作動可能に接続される。その結果、投影リソグラフィ用の照明光学ユニット内にファセットミラーを備えるファセットミラーの構成部品として、柔軟に利用可能なファセットアセンブリが得られる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投影リソグラフィ用の照明光学ユニット(25)におけるファセットミラー(6)のためのファセットアセンブリ(26;35)であって、
・照明光(3)を反射するための反射面(27)付きのファセット(7)を有し、
・少なくとも1つの中空チャンバ(29)付きのファセット本体(28)であり、前記中空チャンバ(29)の反射面チャンバ壁が、前記反射面(27)の少なくとも一部(27 )を形成する、ファセット本体(28)を有し、
・前記反射面チャンバ壁の変形を制御するように、前記中空チャンバ(29)に作動可能に連結されたアクチュエータ制御装置(30)を有し、
・前記ファセット本体(28)は、複数の中空チャンバ(29 )に分割され、前記中空チャンバ(29 )の反射面チャンバ壁が、前記反射面(27)のうち異なる部分(27 )を形成する、
ファセットアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のファセットアセンブリにおいて、前記アクチュエータ制御装置(30)は、前記中空チャンバ(29 )及び/又は前記反射面部分(27 )の反射面チャンバ壁にそれぞれ割り当てられた複数のアクチュエータユニット(31 ;32;39)に信号接続されていることを特徴とする、ファセットアセンブリ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のファセットアセンブリにおいて、前記中空チャンバ(29 )の反射面チャンバ壁によって形成される前記反射面部分(27 )は、
・反射面行がちょうど1つ(i=1)の形態になるように、又は
・反射面列がちょうど1つ(j=1)の形態になるように、又は
・少なくとも2つの反射面行(j>1)と、少なくとも2つの反射面列(i>1)とを有する反射面アレイ(i>1、j>1)の形態になるように、
前記中空チャンバ(29 )が配列されることを特徴とする、ファセットアセンブリ。
【請求項4】
請求項3に記載のファセットアセンブリにおいて、反射面行(i=1)に沿ってそれぞれ1つの中空チャンバ(29)に割り当てられた前記反射面部分(27 )の数が、反射面列(j=1)に沿ってそれぞれ1つの中空チャンバ(29)に割り当てられた前記反射面部分(27 )の数と異なることを特徴とする、ファセットアセンブリ。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のファセットアセンブリにおいて、前記アクチュエータ制御装置(30)は、少なくとも1つの追加の微調整アクチュエータユニット(32)を介して、前記反射面(27)に作動可能に連結されることを特徴とする、ファセットアセンブリ。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載のファセットアセンブリにおいて、反射面チャンバ壁上に前記反射面(27)の少なくとも一部を形成する前記少なくとも一つの中空チャンバ(29)、又は前記ファセットアセンブリの少なくとも1つのさらなる中空チャンバ(40)が、媒体で充填されることを特徴とする、ファセットアセンブリ。
【請求項7】
請求項6に記載のファセットアセンブリにおいて、前記少なくとも1つの中空チャンバ(29)又は前記さらなる中空チャンバ(40)は流体で充填され、前記アクチュエータ制御装置(30)は、制御されたやり方で前記中空チャンバ(29;40)内の流体圧力を変化させるよう、前記中空チャンバ(29;40)に作動可能に連結されることを特徴とする、ファセットアセンブリ。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のファセットアセンブリを有する、ファセットミラー(6)。
【請求項9】
請求項8に記載のファセットミラーにおいて、前記照明光(3)の偏向効果を変化させるために、前記ファセットアセンブリのファセット(7)のうち少なくとも幾つかが、複数の傾斜位置の間で傾斜可能であることを特徴とする、ファセットミラー。
【請求項10】
照明光部分ビームを照明光ビーム経路に沿って物体視野(20)に誘導するための、請求項8又は9に記載のファセットミラーを有する照明光学ユニットであって、前記照明光学ユニットにリソグラフィマスク(19)を配置可能であり、また、前記ファセットミラー(6)のファセット(7)を前記物体視野(20)に重ね合わせて結像するための伝達光学ユニット(17)を有する、照明光学ユニット。
【請求項11】
請求項10に記載の照明光学ユニットを有し、且つ、前記物体視野(20)を画像視野(22)内に結像するための投影光学ユニット(21)を有する光学系であって、前記光学系に基板(24)を配置可能であり、前記基板(24)上に、結像される物体(10)の一部が結像される、光学系。
【請求項12】
前記照明光(3)用の光源(2)を有する、請求項10に記載の照明光学ユニット又は請求項11に記載の光学系。
【請求項13】
請求項12に記載の光学系を有し、且つ、前記照明光(3)用の光源(2)を有する、投影露光装置(1)。
【請求項14】
構造化構成要素を作製する方法であって、以下の方法ステップ、すなわち、
・レチクル(19)及びウェハ(24)を準備するステップと、
・請求項13に記載の投影露光装置を用いて、前記レチクル(19)上の構造を、前記ウェハ(24)の感光層上に投影するステップと、
・前記ウェハ(24)上にマイクロ構造及び/又はナノ構造を作製するステップと、
を備える、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法に従って作製された、構造化構成要素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、独国特許出願公開第102020205123.2号の優先権を主張し、その内容は参照によって本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、投影リソグラフィ用の照明光学ユニットにおけるファセットミラーのためのファセットアセンブリに関する。本発明はさらに、そのようなファセットアセンブリを有するファセットミラー、そのようなファセットミラーを有する照明光学ユニット、そのような照明光学ユニットを有する光学系、光源を有するそのような照明光学ユニット若しくはそのような光学系、そのような光学系を有する投影リソグラフィ装置、そのような投影露光装置を用いてマイクロ構造化若しくはナノ構造化構成要素を作製する方法、並びに、この方法で作製された構造化構成要素に関する。
【背景技術】
【0003】
EUV投影リソグラフィ用の照明光学ユニットは、特許文献1(DE 10 2015 200 531 A1)、特許文献2(US 2011/0001947 A1)及び特許文献3(US 8,817,233 B2)から知られている。視野ファセットミラーの構成部品とすることができる視野ファセットは、特許文献4(DE 10 2013 206 981 A1)及び特許文献5(DE 10 2017 221 420 A1)から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第102015200531号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2011/0001947号明細書
【特許文献3】米国特許第8,817,233号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第102013206981号明細書
【特許文献5】独国特許出願公開第102017221420号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第102016209847号明細書
【特許文献7】米国特許第6,859,515号明細書
【特許文献8】欧州特許出願公開第1225481号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、投影リソグラフィ用の照明光学ユニット内においてファセットアセンブリを備えるファセットミラーの構成部品として、柔軟に使用可能なファセットアセンブリを作製することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この目的は、請求項1に記載の特徴を有するファセットアセンブリによって達成される。
【0007】
本発明によれば、少なくとも1つの中空チャンバであって、中空チャンバの反射面チャンバ壁が少なくとも1つの反射面部分を形成する、該中空チャンバを有するファセット本体を採用することで、ファセットアセンブリにおけるファセットの反射面の剛性を有利に減少させることが判明した。出発点における剛性の減少は、高い照明光誘導精度を達成することに関しては逆効果のように見えるため、これは驚くべきことである。本発明による中空チャンバの実施形態における剛性の低下は、ファセットの反射面を目標通りに変形させるために有利に利用できる。ファセットアセンブリは、好ましくは、EUV投影露光装置における視野ファセットミラーの構成部品として使用される。反射面チャンバ壁を変形させるための少なくとも1つのアクチュエータは、アクチュエータ制御装置の一部である。
【0008】
ファセット本体は複数の中空チャンバに分割され、反射面チャンバ壁は異なる反射面部分を形成する。こうすることで、反射面を特定の目標に変形させることの達成に関して、アセンブリの柔軟性が増加する。目標の変形は、より高精度で達成できる。
【0009】
請求項2に記載の複数のアクチュエータユニットにより、異なる反射面部分、特に、複数の中空チャンバを有する実施形態の場合、異なる中空チャンバに割り当てられた反射面部分を、個別に制御できる。
【0010】
請求項3に記載の中空チャンバの配列により、要求される目標の形状に反射面形状を適合させるための期待される変形をし得るよう変形制御を可能にする。請求項3の第1の変形例にしたがって行へ分割することで、例えば、第1の湾曲面において反射面の曲率を変化させることができる。同様のことは、第2の湾曲面に関する請求項3における第2の変形例にも当てはまり、第2の湾曲面でも曲率を変化させることができる。反射面アレイの形態である請求項3の第3の変形例による実施形態により、反射面全体にわたって2次元の変形適合化を可能にする。アレイへの分割は、デカルトアレイの形態、特にx及びyで規則的なグリッドの形態で行うことができる。また、それぞれが中空チャンバに割り当てられた反射面部分で反射面を覆う他の方法、特に、被覆の対称分布の観点から、必要とされる変形の対称性に適合するように覆うことも可能である。同様に、既知である隙間のないテッセレーション(モザイク細工)の形態で覆うことも可能である。
【0011】
反射面部分は、請求項4に従って、反射面行に沿ってそれぞれ1つの中空チャンバに割り当てられた反射面部分の数が、反射面列に沿ってそれぞれ1つの中空チャンバに割り当てられた反射面部分の数と異なるように配列できる。反射面部分は、反射面アレイの形態で配列できる。
【0012】
反射面行に沿ってそれぞれ1つの中空チャンバに割り当てられた反射面部分の数は、1~100にできる。反射面列に沿ってそれぞれ1つの中空チャンバに割り当てられた反射面部分の対応する数は、1~10にできる。
【0013】
ファセットの反射面は、1に等しくなく、また特に5より大きくてもよいx/yアスペクト比の基本面積を有することができる。それぞれ1つの中空チャンバに割り当てられた反射面部分の数は、y方向よりもx方向に多くすることができる。このことは、特に、x/yアスペクト比が1に等しくなく、また特に5より大きい物体視野を、完全に照明する視野ファセットミラーの構成部品として、ファセットアセンブリが使用される場合に有利である。
【0014】
アクチュエータ制御装置は、少なくとも1つのアクチュエータを介して、又は少なくとも1つのアクチュエータユニットを介して、少なくとも1つの反射面チャンバ壁に連結できる。この連結は、機械的連結にすることができる。機械的連結は、ばねの形態で実施できる。
【0015】
同様に、請求項5に記載の追加の微調整アクチュエータユニットも、反射面への機械的連結の形態で実装できる。代替的に又は追加的に、微調整アクチュエータユニットは、反射面の圧電コーティングと相互作用できる。対応する圧電コーティングは、圧電積層体コーティングの形態で実施できる。微調整アクチュエータユニットは、例えば、他のアクチュエータユニットよりも10倍正確な変形を設定するために使用できる。
【0016】
アクチュエータユニットとして、又は微調整アクチュエータユニットとして、以下のもの、すなわち、
・圧電アクチュエータ、
・磁歪アクチュエータ、
・静電アクチュエータ、
・熱アクチュエータ(熱アクチュエータが使用される場合、熱膨張係数が利用され、また、熱アクチュエータは特定された温度にされる。例えば抵抗加熱システム又はペルチェ素子を介して加熱又は冷却することで、熱エネルギーを導入できる)、
・電磁アクチュエータ
を使用してもよい。
【0017】
圧電アクチュエータは、圧電層/圧電スタックの形態で存在してもよく、圧電層/圧電スタックは、原則としてアクチュエータユニットとして使用可能であり、圧電アクチュエータは特許文献6(DE 10 2016 209 847 A1)に記載されている。
【0018】
請求項6による、中空チャンバのうち少なくとも1つを充填する媒体は、様々な目的に資することができる。例えば、媒体は、反射面からファセット本体への、また場合によってはヒートシンク若しくはヒートトラップへの熱を除去するのに資することができる。使用可能な充填媒体は液体金属であり、例えばガリンスタンである。代替的に、使用可能な充填媒体は、熱伝導性ペースト、セラミック分散体、粉末又は粒状材料である。媒体の熱伝導率は7W/mKより大きくでき、例えば、少なくとも10W/mKにできる。
【0019】
代替的に又は追加的に、少なくとも1つの中空チャンバを、流体、気体及び/又は液体で充填できる。
【0020】
請求項7に記載のアクチュエータ制御装置の一実施形態では、制御可能な圧力変化によって、微細な変形仕様が得られる。圧力変化の液圧仕様の他にも、対応する電場を印加することによって、又は使用される流体の種類に応じた磁力を導入することによって、流体の密度を変化させることも可能である。圧力又は密度の変化における対応する変化は、反射面部分に割り当てられた個々のアクチュエータユニットを介して行うことができ、この反射面部分は、異なる中空チャンバに割り当てられる。
【0021】
このようなファセットアセンブリの利点は、請求項8に記載のファセットミラーにおいて特に顕著である。
【0022】
請求項9に記載のファセットミラーでは、アクチュエータ制御装置を介して特定可能なファセットアセンブリの反射面の変形を、ファセットの傾斜位置に依存させることができる。これにより、ファセットミラーをその一部とする照明光学ユニットの照明チャネルへのファセットの割り当てに基づいて、各ファセットの反射面形状の適合化を可能にする。
【0023】
請求項10に記載の照明光学ユニット、請求項11に記載の光学系、請求項12に記載の照明光学ユニット又は光学系、請求項13に記載の投影露光装置、請求項14に記載の作製方法、並びに、請求項15に記載のマイクロ構造化又はナノ構造化構成要素の利点は、本発明に記載のファセットアセンブリ及び本発明に記載のファセットミラーを参照して既に上述したものに対応する。
【0024】
照明光学ユニット又は光学系は、30%未満、25%未満、20%未満、及び例えば15%未満の瞳充填度(使用される瞳の総面積に対する瞳の照明部分の比率)を実現できる。
【0025】
光源はEUV光源とすることができる。光源はレーザプラズマ源とすることができる。光源は、500Wを超える、また800Wを超える照明光使用電力を有することができる。
【0026】
特に、投影露光装置を使用して、半導体部品、例えば、データ処理用のメモリチップ又はチップを作製できる。
【0027】
本発明の例示的な実施形態は、図面を参照して、以下でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】マイクロリソグラフィ投影露光装置の模式図であり、子午面における照明光学ユニットについて示す。
図2図1の照明光学ユニットにおける照明光の、中間焦点と瞳ファセットミラーとの間における誘導を斜視的かつ幾分模式的に示し、視野ファセットミラーと瞳ファセットミラーとの間の2つの照明チャネルの周辺光線が強調されている。
図3図1による投影露光装置における照明光学ユニットの視野ファセットミラーのさらなる実施形態におけるファセット配列の平面図である。
図4図2の視野ファセットミラーのファセットを有するファセットアセンブリの平面図であり、ファセットアセンブリは、照明チャネルを誘導する役割を果たし、照明光を誘導するための反射面が観察者に面している。
図5図4の視線方向Vから見たファセットアセンブリの側面図である。
図6】ファセットアセンブリのさらなる実施形態を、同様に側面図で示し、この図は、図5の側面図に比べてより詳細に示されている。
【発明を実施するための形態】
【0029】
マイクロリソグラフィ投影露光装置1は、マイクロ構造化又はナノ構造化の電子半導体部品を作製する役割を果たす。光源2は、例えば、波長が5nm~30nmの照明に使用されるEUV放射線を放出する。光源2は、ガス放電生成プラズマ(GDPP:gas discharge produced plasma)源又はレーザー生成プラズマ(LPP:laser produced plasma)源とすることができる。光源2には、シンクロトロンに基づく放射線源も使用できる。そのような光源に関する情報は、当業者であれば、例えば特許文献7で見ることができる。EUV照明光又は照明放射線3は、投影露光装置1における照明及び結像のために使用される。最初に、光源2の下流側のEUV照明光3が集光器4を通過する。集光器4は、例えば、従来技術から知られている多重シェル構造を有する入れ子状の集光器、あるいは楕円形状の集光器であってもよい。対応する集光器は、特許文献8から知られている。集光器4の下流側で、EUV照明光3は、まず中間焦点面5内の中間焦点IFを通過する。中間焦点IFは、EUV照明光3を不要な放射線又は粒子部分から分離するために使用できる。中間焦点面5を通過した後、EUV照明光3は、最初に視野ファセットミラー6に入射する。照明光3の全ビームは、中間焦点面5において開口数NAIFを有する。
【0030】
原則として、より長い波長を有する光、例えば、波長193nmのDUV光も、照明光3として使用できる。
【0031】
位置関係の説明を容易にするために、デカルトグローバルxyz座標系が、いずれの場合も図面に描かれている。図1において、x軸は、図面の平面に直交する方向かつ図面外に延びている。y軸は図1の右方向に延び、z軸は図1の上方向に延びている。
【0032】
投影露光装置1における個々の光学部品の位置関係の説明を容易にするために、デカルトローカルxyz又はxy座標系が、いずれの場合も以下の図でも使用される。各ローカルxy座標系は、別段の記載がない限り、光学部品のそれぞれの主な配置平面、例えば反射平面に及ぶ。グローバルxyz座標系及びローカルxyz座標系のx軸は、互いに平行方向に延びる。ローカルxyz又はxy座標系のy軸はそれぞれ、グローバルxyz座標系のy軸に対して、x軸を中心とする各光学部品の傾斜角度に一致する角度にある。
【0033】
図2は、中間焦点IFから、視野ファセットミラー6の反射視野ファセット7を経由して、照明光3のビーム経路の下流側に配置された瞳ファセットミラー9の瞳ファセット8へ向かう、照明光3の誘導を示す。ビーム誘導の照明チャネル10は、視野ファセットミラー6における視野ファセット7のうちそれぞれ1つと、瞳ファセットミラー9におけるそれぞれの瞳ファセット8とによって特定される。前記照明チャネル10のうちの2つが、図2において例示的な方法で強調されている。
【0034】
図2に示すように、視野ファセット7は、後述する投影露光装置1の物体視野の境界形状に適合された、湾曲した基本形状又は円の一部である基本形状を有することができる。代替的に、視野ファセット7は、図3に示すように、矩形の基本形状を有することもできる。
【0035】
視野ファセット7は、平面ミラーとすることができる。代替的に、視野ファセット7は、凹状に湾曲した(図2参照)又は凸状に湾曲した反射面を有してもよい。
【0036】
視野ファセット7は長方形状であり、いずれの場合も同一x/yアスペクト比を有する。x/yアスペクト比は、例えば12/5とすることができる、25/4とすることができる、又は104/8とすることができる。x/yアスペクト比は1に等しくなく、かつ5より大きいものとすることができる。
【0037】
図3のファセット配列における視野ファセット7は、4列に配列されている。視野ファセットミラー6における視野ファセット配列には隙間12があり、この隙間12内では、視野ファセットミラー6は、集光器4の保持スポークによって、2つの中央ファセット列の間、及び、ファセット配列のy方向における中心で影付けすることができる。
【0038】
視野ファセットミラー6で反射された後、個々の照明チャネル10に割り当てられた光線束又は部分ビームに分割されたEUV照明光3は、瞳ファセットミラー9に入射する。視野ファセットミラー6における視野ファセット7は、複数の照明傾斜位置の間で傾斜可能であり、そのため、視野ファセット7は、各視野ファセット7によって反射される照明光3のビーム経路の方向を変更し、したがって、瞳ファセットミラー9上の反射照明光3の入射点を変更することができる。
【0039】
瞳ファセットミラー9における瞳ファセット8は、行と列で、若しくは六角形状に、又は別のやり方で互いに隣接するように配列できる。瞳ファセット8のうち少なくとも1つは、視野ファセット7のうちの1つと瞳ファセット8のうちの1つとの各衝突対が、EUV照明光3のうち関連する部分ビーム用の照明チャネル10を規定するように、視野ファセット7のうちの1つによって反射されるEUV照明光3の各部分ビームに、すなわち、各照明チャネル10に割り当てられる。視野ファセット7への瞳ファセット8のチャネル毎の割り当ては、投影露光装置1による所望の照明に基づいて実施され、この割り当ては照明設定とも呼ばれる。
【0040】
視野ファセットミラー6は、数百個の視野ファセット7、例えば300個の視野ファセット7を有する。瞳ファセットミラー9における瞳ファセットの数は、視野ファセットミラー6における全ての視野ファセット7の傾斜位置数の合計に、少なくとも等しくすることができる。
【0041】
図示していない変形例では、瞳ファセットミラー9は、傾斜可能な複数の個々のミラーを有するMEMSミラーアレイとして構成され、各瞳ファセット8は、そのような複数の個々のミラーによって形成される。瞳ファセットミラー9のそのような構成は、特許文献2(US 2011/0001947 A1)から知られている。
【0042】
瞳ファセットミラー9(図1参照)と、及び3つのEUVミラー14、15、16から構成される下流側伝達光学ユニット17と、を介して、視野ファセット7は、互いに重なるように、投影露光装置1の物体平面18内に結像される。EUVミラー16は、かすめ入射用のミラー(かすめ入射ミラー)として具現化される。物体平面18内には、レチクル19の形態である物体が配置され、EUV照明光3によって、照明視野の形態である物体の照明領域が照明され、この照明視野は、投影露光装置1における下流側投影光学ユニット21の物体視野20と一致する。物体視野照明チャネルは、物体視野20に重ね合わされる。EUV照明光3は、レチクル19によって反射される。
【0043】
既に上述したように、視野ファセット7はそれぞれ、図3に示すように、長方形状の外側輪郭を有することができ、又は、物体視野20の外側輪郭の対応する曲率に適合可能な、湾曲した円弧状の外側輪郭を有することができる。
【0044】
物体視野20における照明光3の全ビームは物体側開口数NAを有し、これは、例えば0.04~0.15であってもよい。
【0045】
投影光学ユニット21は、物体平面18内の物体視野20を、画像平面23における画像視野22内に結像する。画像平面23には、感光層を担持するウェハ24が配置され、感光層は、投影露光中、投影露光装置1を用いて露光される。投影露光中、レチクル19及びウェハ24の双方はどちらも、それぞれのホルダによって担持され、同期してy方向に走査される。投影露光装置1は、スキャナとして具現化される。以下、走査方向yを物体変位方向とも称する。
【0046】
視野ファセットミラー6、瞳ファセットミラー9、及び伝達光学ユニット17のミラー14~16は、投影露光装置1の照明光学ユニット25の構成部品である。図1に示していない照明光学ユニット25の変形例では、伝達光学ユニット17を部分的に又は完全に省略してもよいため、さらなるEUVミラーが配置されなくてもよいし、正確に1つのさらなるEUVミラー、又は正確に2つのさらなるEUVミラーが、瞳ファセットミラー9と物体視野20との間に配置されなくてもよい。瞳ファセットミラー9は、投影光学ユニット21の入射瞳面内に配置できる。
【0047】
照明光学ユニット25は、投影光学ユニット21と共に、投影露光装置1の光学系を形成する。
【0048】
図4は、視野ファセット7のうちの1つを有するファセットアセンブリ26の平面図を示す。照明光3を反射する役割を果たす視野ファセット7の反射面27は、図4の観察者に面している。反射面27は、EUV照明光3に対する高反射率を生じさせるために、例えばモリブデンとシリコンの交互の層からなる多層コーティングを担持することができる。力がかかっていない基本形状では、反射面27を、環状面及び/又は自由曲面、すなわち、対称面又は対称軸を持たない面にすることができる。
【0049】
図5は、視野ファセット7を有するファセットアセンブリ26の側面図を示す。
【0050】
ファセット7のファセット本体28は、複数の中空チャンバ29 に分割されている。この中空チャンバ29 の配列は、各中空チャンバ29 の反射面チャンバ壁が、反射面27の一部27 を、3つの反射面行(段)(j=1~3)及び5つの反射面列(i=1~5)を有する反射面アレイの形態で形成するようになっている。反射部27 のこのアレイ型配列は、上面図である図4に示され、中空チャンバ29 毎に1つの反射部27 が割り当てられている。したがって、全体として、ファセットアセンブリ26の視野ファセット7は、15個の反射部27 ~27 を有し、中空チャンバ29 ~29 が割り当てられる。
【0051】
図示の実施形態では、反射面行に沿った反射面部分27 の数、具体的にはi=5は、反射面行に沿った反射面部分27 の数、具体的にはj=3とは異なる。行に沿った反射面部分の数、すなわちx方向に沿った数は、列に沿った反射面部分の数、すなわちy方向に沿った数よりも大きくすることができる。
【0052】
反射面行jの数は、1~100、好ましくは1~50、より好ましい変形例では1~10にできる。反射面列iの数は、1~500、好ましくは1~200、より好ましい変形例では1~100にできる。
【0053】
言い換えると、ファセット本体28は、複数の中空チャンバ29 に分割され、中空チャンバ29 の反射チャンバ壁は、反射面27のうち異なる部分27 を形成する。
【0054】
また、ファセットアセンブリ26の一部はアクチュエータ制御装置30であり、アクチュエータ制御装置30は、反射面部分27 の反射面チャンバ壁の変形を制御するように、中空チャンバ29 に作動可能に連結される。アクチュエータ制御装置30は、図示しない複数のアクチュエータユニット31 に信号接続される。アクチュエータユニット31 はいずれも、中空チャンバ29 及び/又は反射面部分27 の反射チャンバ壁に割り当てられる。
【0055】
制御器の実施形態に応じて、アクチュエータ制御装置を、反射面部分27 の少なくとも1つの反射面チャンバ壁に、少なくとも1つのアクチュエータユニット31 を介して連結できる。この連結は、機械的連結を介して、例えば、ばね予負荷を介して、又は各中空チャンバ29 内に配置された圧電スタックを介して、行うことができる。ばね予負荷を特定することにより、各反射面部分27 の反射面チャンバ壁の変形を行うことができる。
【0056】
さらに、少なくとも1つの微調整アクチュエータユニット32は、反射面27の変形制御器の一部である。微調整アクチュエータユニット32は、アクチュエータ制御装置30が、反射面27の全部に又は少なくとも1つの反射面部分27 に対して、追加の作動連結をすることを確保する。この作動連結も同様に、微調整変形のための機械的連結とすることができ、又は圧電アクチュエータユニットとすることができる。圧電アクチュエータユニットの場合、ファセット本体28は、反射面27側に、微調整アクチュエータユニット32を介して作動できる圧電能動コーティング又は圧電コーティング33を担持する。同様に、圧電コーティングは、部分の形態で存在でき、また、コーティング部の形態で反射面部分27 に割り当てることができる。この場合、圧電能動コーティングの各部分33 は、専用の微調整アクチュエータユニット32 を介して作動できる。
【0057】
アクチュエータユニット31 を使用して、例えば、5μm~500μmの範囲にわたる行程移動により、関連する反射面部分に代表的な変形をさせることができる。微調整アクチュエータユニット32を使用することで、0.3μm~5μmの作動行程を実現できる。
【0058】
少なくとも1つの中空チャンバ29 は、媒体で充填できる。媒体は、反射面27からファセット本体28への、また場合によってはファセット本体28からヒートトラップへの熱、特に照明光3の残留吸収による熱を確実に除去する、熱伝導性媒体とすることができる。媒体34の熱伝導率は7W/mKよりも大きくでき、少なくとも10W/mKにできる。この場合の単位[W/mK]は、「ワット/メートルケルビン」を意味する。
【0059】
少なくとも1つの中空チャンバ29は、流体で充填できる。このような流体は、上述のように、熱除去効果を有することができる。
【0060】
中空チャンバ29 が流体で充填された場合の、アクチュエータ制御装置30は、制御されたやり方で中空チャンバ29 内の流圧を変化させるために、ファセットアセンブリ26の実施形態に応じて、各中空チャンバ29 に作動可能に連結できる。このような圧力変化は、液圧で行うことができる。また、磁力の浸透によって電場又は流圧を変化させることで、密度を変化させることも可能である。すでに上述したように、制御された圧力変化は、反射面部分27 に割り当てられた個々のアクチュエータユニット33 を介して行うことができる。
【0061】
ファセットアセンブリ26の代わりに使用できるファセットアセンブリ35のさらなる実施形態を、図6を参照して以下に説明する。図1図5を参照して、特に図4及び図5を参照して、既に上記で説明したものと対応する構成要素及び機能には同じ参照符号を付し、再度詳細には説明しない。
【0062】
図6は、上部に、アクチュエータ制御装置30による対応する作動に起因した、ファセットアセンブリ35の反射面27の変形結果を明確に示す。変形結果は自由曲面である。
【0063】
ファセットアセンブリ35は、担持プレート36及び傾斜軸受37によって担持され、照明光に対する反射面の偏向効果を変化させるために、特に、ファセットアセンブリ35の視野ファセットに割り当てられた異なる瞳ファセット間で照明チャネルを介して切り替えるために、傾斜軸受37を介して、視野ファセットアセンブリ35における視野ファセット7の複数の傾斜位置を特定可能である。ファセット本体28は、この場合も複数の中空チャンバ29 に分割される。中空チャンバ29 内には、可変の予負荷力を有するばねの形態及び/又は圧電積層体の形態のアクチュエータユニット31 が配置され、アクチュエータユニット31 は、各反射面部分27 に可変の力を加えることにより、図6の上部に示すように、反射面27を目標通りに変形させる。さらに、反射面27は、この場合も、変形の微調整を目的として圧電コーティング33を有する。アクチュエータユニット31 は、磁歪アクチュエータ又は熱アクチュエータとすることができる。
【0064】
図6のファセットアセンブリの場合、ファセット本体28は、異なる機能を果たす複数の層に分割される。図6の上部に示す本体層28は、中空チャンバ27 を含む。この最上部にある本体層の下には、さらなるアクチュエータユニット39及びさらなる中空チャンバ40 を有する中央本体層28が配置され、アクチュエータユニット39は圧電アクチュエータであってもよく、中空チャンバ40 は熱伝導媒体41で充填される。ファセット本体28の最下層は本体層28であり、本体層28は、本体層28から本体層28を介して吸収熱を除去するためのヒートシンク又はヒートトラップである。下部本体層28に対する上部本体層28の予変形又は傾斜変位は、中央本体層28を介して可能である。ファセット本体28は、中央本体層28の領域内で、可撓性膜42によって側方を終端される。中空チャンバ29 及び40は、例えばエッチング処理を利用して、ファセット本体28の中に作製される。チャンバ内部のアクチュエータユニットに必要とされ得る電気的接点が導出された後、中空チャンバを、例えば拡散接合によって閉鎖することができる。
【0065】
照明光学ユニット25における視野ファセットミラー6の視野ファセット7を位置決めするための方法は、以下の通りである。
【0066】
まず、視野ファセット7を有する視野ファセットミラー6と、及び瞳ファセット8を有する瞳ファセットミラー9とを準備する。次に、照明設定、例えば、瞳ファセットミラー9の中央領域における全ての瞳ファセット8の全照明による従来の照明設定、瞳ファセットミラー9上にあるリング状の瞳ファセット配列を照明することによる環状の照明設定、又は、双極子、四重極子若しくは他の多重極子設定が設定され、瞳ファセットミラー9における瞳ファセット8のうち、対応する数の領域が照明される。さらに、この照明設定を使用して、照明設定に従って、視野ファセットミラー6における視野ファセット7及び瞳ファセットミラー9における瞳ファセット8の、照明チャネル10への関連する割り当てを特定する。次に、アクチュエータユニット31 、並びに、場合によっては32及び39を、アクチュエータ制御装置30を介して制御して、各照明チャネル割当てに適合された、視野ファセットミラー6における作用視野ファセット7の反射面27の反射面形状を特定する。
【0067】
また、原則として、投影露光装置1は、アクチュエータ制御装置30を介してもたらされる視野ファセット7の各反射面27の変形の光学的効果を識別するための測定装置を有することもできる。このような測定装置は、例えば、各瞳ファセット8における光源像の生成の質をチェックできる。これは、例えば、照明光3による瞳ファセット8への入射に対して画像生成捕捉装置によって可能である。このような画像生成捕捉装置として、例えば、CCD検出器の形態である空間分解能検出器43を挙げることができる。このような検出器43は、アクチュエータ制御装置30に信号接続できる。このようにして、ファセットアセンブリ26及び35の各反射面27の変形を制御できる。この場合のアクチュエータ制御装置30は、アクチュエータ開ループ/閉ループ制御装置である。また、使用される閉ループ測定ユニットは、好ましくは、反射面によって反射される照明光の波面の干渉を測定するための装置とすることもできる。
【0068】
測定装置は、画像平面の領域内、すなわち、ウェハ24の配列平面の領域内に配置できる。このような測定装置の変形例は、照明光学ユニット又は投影光学ユニットの瞳の全照明が連続的に捕捉されるように、構成できる。
【0069】
測定装置の変形例は、物体平面内に、すなわちレチクル19の領域内に配置できる。
【0070】
各ファセット反射面の整形を用意するために、特定されたアクチュエータ設定の組み合わせに対する各面変形を、アクチュエータユニット31用及び微調整アクチュエータユニット32用の操作変数に依存する測定技術によって捕捉でき、また、このようにして、システム制御用のデータベースを作成できる。各瞳ファセットへの視野ファセットの割り当てに応じて、ルックアップテーブルを検索して、視野ファセットにおける割り当てられた目標反射面形状を探すことが可能であり、次いで、アクチュエータユニット31及び微調整アクチュエータユニット32に関する較正によって定義される操作変数の設定を介して、特定された許容限界内で、実際の反射面形状を特定された目標反射面形状に一致させることができる。このような較正は、周期的に行うことができる。
【0071】
マイクロ構造化又はナノ構造化の構成要素を作製するために、投影露光装置1は、以下のように使用される。まず、反射マスク19若しくはレチクル、並びに、基板若しくはウェハ24を準備する。続いて、投影露光装置1を用いて、レチクル19上の構造を、ウェハ24の感光層上に投影する。次いで、感光層を現像することにより、ウェハ24上にマイクロ構造又はナノ構造を、したがってマイクロ構造化構成要素を作製する。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】