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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-03
(54)【発明の名称】分散型プラズマ源アレイ
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20230626BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20230626BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20230626BHJP
   C23C 16/509 20060101ALI20230626BHJP
【FI】
H05H1/46 L
H05H1/46 M
H01L21/31 C
H01L21/302 101B
H01L21/302 101C
C23C16/509
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022572503
(86)(22)【出願日】2021-05-10
(85)【翻訳文提出日】2023-01-13
(86)【国際出願番号】 US2021031490
(87)【国際公開番号】W WO2021242506
(87)【国際公開日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】63/030,644
(32)【優先日】2020-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン・ニール・エム.ピー.
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・ロジャー
【テーマコード(参考)】
2G084
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084AA03
2G084AA05
2G084BB14
2G084CC03
2G084CC04
2G084CC12
2G084CC13
2G084DD03
2G084DD13
2G084DD14
2G084DD25
2G084DD32
2G084DD55
2G084DD68
2G084FF14
2G084HH21
2G084HH22
2G084HH27
4K030FA01
4K030GA02
4K030KA30
5F004AA01
5F004BA06
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB25
5F004BB26
5F004BD01
5F004BD04
5F004CA06
5F045AA08
5F045BB02
5F045DP02
5F045EH03
5F045EH04
5F045EH11
5F045EH14
5F045EH20
5F045EJ03
5F045EJ09
5F045EK07
5F045EM05
(57)【要約】
【解決手段】基板処理システムは、窓を含む処理チャンバを含む。基板支持体は、処理チャンバ内に配置され、プラズマ処理中に基板を支持する。処理チャンバに隣接してその外側に配置されているE個の誘導コイルを含む第1のアレイであって、Eは3よりも大きい整数である。第2のアレイは、RF電力を第1のアレイに出力し、処理チャンバの内側でプラズマを生成するように構成されているD個のRF直接駆動回路を含み、Dは、3よりも大きい整数である。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理システムであって、
窓を含む処理チャンバと、
プラズマ処理中に基板を支持するために、前記処理チャンバ内に配置されている基板支持体と、
前記処理チャンバに隣接してその外側に配置されているE個の誘導コイルを含む第1のアレイと、Eは3よりも大きい整数であり、
RF電力を前記第1のアレイに出力し、前記処理チャンバの内側でプラズマを生成するように構成されているD個のRF直接駆動回路を含む第2のアレイと、を備え、Dは3よりも大きい整数である、基板処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記基板支持体の上面と前記窓の底面との間の距離は、0.4インチ~6インチ(10.16mm~152.4mm)の範囲である、基板処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記基板支持体の上面と前記窓の底面との間の距離は、1インチ~3インチ(25.4mm~76.2mm)の範囲である、基板処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記E個の誘導コイルは、円形の外形および六角形の外形のうちの1つを有する、基板処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記E個の誘導コイルは、長方形のアレイおよび六角形のアレイのうちの1つに配置されている、基板処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記E個の誘導コイルは、1インチ~6インチの範囲の外径を有する、基板処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記E個の誘導コイルは、3インチ~6インチの範囲の外径を有する、基板処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記第1のアレイは、F個の誘導コイルをさらに含み、前記E個の誘導コイルとは異なるサイズおよび形状の少なくとも1つを有し、Fは、2よりも大きい整数である、基板処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記E個の誘導コイルの各々は、第2の誘導コイルの内側に配置されている第1の誘導コイルを含む、基板処理システム。
【請求項10】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記E個の誘導コイルの各々は、第2の誘導コイルと相互に巻かれている第1の誘導コイルを含む、基板処理システム。
【請求項11】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記窓は、誘電体材料で作製されている、基板処理システム。
【請求項12】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記窓は、フレーム部分を含み、E個の空洞を画定し、前記第1のアレイにおける前記E個の誘導コイルは、前記フレーム部分の前記E個の空洞に配置されている、基板処理システム。
【請求項13】
請求項12に記載の基板処理システムであって、
前記E個の空洞の基板に面する開口部に配置されているE個の窓をさらに備える、基板処理システム。
【請求項14】
請求項12に記載の基板処理システムであって、
前記フレーム部分の基板に面する側に配置されている誘電体窓をさらに備える、基板処理システム。
【請求項15】
請求項1に記載の基板処理システムであって、前記D個のRF直接駆動回路の各々は、
第1の周波数でクロック信号を生成するクロック発生器と、
前記クロック信号を受信するゲートドライバと、
前記ゲートドライバに接続されている制御端子、第1の端子、および第2の端子を有する第1のスイッチ、
前記ゲートドライバに接続されている制御端子、前記第1のスイッチの前記第2の端子および出力ノードに接続されている第1の端子、ならびに第2の端子を有する第2のスイッチ
を含むブリッジ回路と、
第1の電圧電位を前記第1のスイッチの前記第1の端子に供給する第1のDC電源と、
第2の電圧電位を前記第2のスイッチの前記第2の端子に供給する第2のDC電源と、
を含む、基板処理システム。
【請求項16】
請求項15に記載の基板処理システムであって、
前記第1の電圧電位および前記第2の電圧電位は、反対の極性を有し、大きさがほぼ等しい、基板処理システム。
【請求項17】
請求項15に記載の基板処理システムであって、
前記第2の電圧電位は、接地である、基板処理システム。
【請求項18】
請求項15に記載の基板処理システムであって、
前記出力ノードにおける電流を感知し、電流信号を生成する電流センサと、
前記出力ノードにおける電圧を感知し、電圧信号を生成する電圧センサと、
前記電圧信号と前記電流信号との間の位相オフセットを計算する位相オフセット計算器と
前記位相オフセットに基づいて前記第1の周波数を調整するクロック調整器と
を含むコントローラと
をさらに備える、基板処理システム。
【請求項19】
請求項18に記載の基板処理システムであって、
前記クロック調整器は、前記電流が前記電圧よりも進んでいるときに前記第1の周波数を増加させ、前記電圧が前記電流よりも進んでいるときに前記第1の周波数を減少させる、基板処理システム。
【請求項20】
請求項1に記載の基板処理システムであって、前記D個のRF直接駆動回路の各々は、
第1の端部および第2の端部を含む第1のインダクタと、
前記第1のインダクタの前記第1の端部と連通する第1の端部および第2の端部を含む第2のインダクタと、
第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第1のスイッチと、
第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第2のスイッチと、
第1の端部および第2の端部を含む第1のコンデンサと、前記第1のコンデンサの前記第1の端部は、前記第1のインダクタの前記第2の端部および前記第1のスイッチの前記第1の端子と連通し、
第1の端部および第2の端部を含む第2のコンデンサと、前記第2のコンデンサの前記第2の端部は、前記第2のインダクタの前記第2の端部および前記第2のスイッチの前記第2の端子と連通すること
を含み、
前記第1のスイッチの前記第2の端子は、前記第2のスイッチの前記第1の端子、前記第1のコンデンサの前記第2の端部、および前記第2のコンデンサの前記第1の端部と連通する、
基板処理システム。
【請求項21】
請求項20に記載の基板処理システムであって、
前記第1のコンデンサの前記第1の端部と連通する第1の端部、および前記E個の誘導コイルの少なくとも1つの第1の端部と連通する第2の端部を含む第3のコンデンサと、
前記第2のコンデンサの前記第2の端部と連通する第1の端部、および前記E個の誘導コイルの前記少なくとも1つの第2の端部と連通する第2の端部を含む第4のコンデンサと
をさらに備える、基板処理システム。
【請求項22】
請求項20に記載の基板処理システムであって、
前記第1のインダクタの前記第1の端部および前記第2のインダクタの前記第1の端部に接続されている一端と、前記第1のスイッチの前記第2の端子および前記第2のスイッチの前記第1の端子に接続されている第2の端部とを有する電圧源をさらに備える、基板処理システム。
【請求項23】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記第1のアレイを囲む誘導コイルをさらに備える、基板処理システム。
【請求項24】
請求項1に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記第2のアレイを制御するように構成されているコントローラと、
それぞれ前記第2のアレイに対応するS個の動作パラメータを感知するように構成されているS個のセンサと、を備え、Sは3よりも大きい整数であり、
前記コントローラは、それぞれ前記S個のセンサによって感知された前記S個の動作パラメータに基づいて、前記D個のRF直接駆動回路の動作を変更するように構成されている、
基板処理システム。
【請求項25】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記処理チャンバは、側壁を含み、前記側壁の上部の周りに巻かれている1つまたは複数のターンを各々が含む1つまたは複数の誘導コイルをさらに備え、
前記第1のアレイは、前記窓の上の第1の平面に配置され、前記1つまたは複数の誘導コイルは、前記第1の平面の下に配置されている、
基板処理システム。
【請求項26】
請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記窓内に埋め込まれているF個の誘導コイルを含む第3のアレイをさらに備え、Fは3よりも大きい整数であり、前記E個の誘導コイルは、RFエネルギーを前記F個の誘導コイルに送給する、基板処理システム。
【請求項27】
請求項26に記載の基板処理システムであって、
前記第1のアレイの前記E個の誘導コイルは、前記第3のアレイの前記F個の誘導コイルよりも大きい、基板処理システム。
【請求項28】
請求項27に記載の基板処理システムであって、
Fは、Eよりも大きい、基板処理システム。
【請求項29】
請求項27に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記基板支持体に埋め込まれているG個の電極を含む第3のアレイと、Gは3よりも大きい整数であり、
RF電力を前記第1のアレイに出力するように構成されているH個のRF直接駆動回路を含む第4のアレイと、を備えHは3よりも大きい整数である、基板処理システム。
【請求項30】
請求項1に記載の基板処理システムであって、さらに、
前記基板支持体に埋め込まれているG個の電極を含む第3のアレイでと、Gは3よりも大きい整数であり、
RF電力を前記第1のアレイに出力するように構成されているH個のRF直接駆動回路を含む第4のアレイと、を備え、Hは3よりも大きい整数である、基板処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、2020年5月27日に出願された米国仮特許出願第63/030,644号のPCT国際出願である。上記で参照された出願の全体の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、基板処理システムに関し、より詳細には、基板処理システム用の分散型プラズマ源アレイに関する。
【背景技術】
【0003】
背景の説明は、本開示の内容の概略を示す。この背景技術のセクションで説明されている範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【0004】
基板処理システムは、半導体ウエハなどの基板に対して処理を実施する。基板処理の例には、堆積、アッシング、エッチング、洗浄、および/または他のプロセスが挙げられる。処理チャンバに供給されるプロセスガス混合物は、基板の露出面を処理する。プラズマを処理チャンバにおいて点火し、処理チャンバ内の化学反応を促進することができる。
【0005】
例えば、基板処理システムを使用して、半導体ウエハなどの基板の露出面をエッチングすることができる。ドライエッチングは、誘導結合プラズマ(ICP)によって生成されたプラズマを使用して実施され得る。処理チャンバの外側に(誘電体窓に隣接して)配置されている1つまたは複数の誘導コイルが、磁場を生成する。送給されたRFエネルギーは、処理チャンバ内を流れるプロセスガスを点火してプラズマを生成する。いくつかの用途では、RFバイアス電力を基板支持体における電極に供給することもできる。誘導コイルは、処理チャンバ内の異なる場所で変化する磁場を生成し、これはプロセスの不均一性につながる。
【0006】
容量結合プラズマ(CCP)を使用して他の処理を実施する場合、上部電極が処理チャンバの内側に配置され、RF電力が上部電極に供給される。別の電極が、基板支持体に配置されている。前駆体ガスおよびキャリアガスなどのプロセスガスは、処理チャンバに供給される。電場が上部電極と下部電極との間に生成され、プラズマを生成する。場合によっては、導電性シャワーヘッドがプロセスガスを分配し、上部電極として作用する。他の場合では、電極はシャワーヘッドとして作用せず、プロセスガスは別の方式で処理チャンバに供給される。電極は、処理チャンバ内の異なる場所で変化する電場を生成し、これはプロセスの不均一性につながる。
【発明の概要】
【0007】
基板処理システムは、窓を含む処理チャンバを含む。基板支持体は、プラズマ処理中に基板を支持するために処理チャンバ内に配置されている。第1のアレイは、処理チャンバに隣接してその外側に配置されているE個の誘導コイルを含み、Eは3よりも大きい整数である。第2のアレイは、RF電力を第1のアレイに出力し、処理チャンバの内側でプラズマを生成するように構成されているD個のRF直接駆動回路を含み、Dは3よりも大きい整数である。
【0008】
他の特徴において、基板支持体の上面と窓の底面との間の距離は、0.4インチ~6インチの範囲である。基板支持体の上面と窓の底面との間の距離は、1インチ~3インチの範囲である。E個の誘導コイルは、円形の外形を有する。E個の誘導コイルは、六角形の外形を有する。E個の誘導コイルは、長方形のアレイに配置されている。E個の誘導コイルは、六角形のアレイに配置されている。E個の誘導コイルは、1インチ~6インチの範囲の外径を有する。E個の誘導コイルは、3インチ~6インチの範囲の外径を有する。
【0009】
他の特徴において、第1のアレイは、F個の誘導コイルをさらに含み、E個の誘導コイルとは異なるサイズおよび形状の少なくとも1つを有し、Fは、2よりも大きい整数である。E個の誘導コイルの各々は、第2の誘導コイルの内側に配置されている第1の誘導コイルを含む。E個の誘導コイルの各々は、第2の誘導コイルと相互に巻かれている第1の誘導コイルを含む。窓は、誘電体材料で作製されている。窓は、フレーム部分を含み、E個の空洞を画定する。第1のアレイにおけるE個の誘導コイルは、フレーム部分のE個の空洞に配置されている。
【0010】
他の特徴において、E個の窓が、E個の空洞の基板に面する開口部に配置されている。誘電体窓が、フレーム部分の基板に面する側に配置されている。
【0011】
他の特徴において、D個のRF直接駆動回路の各々は、第1の周波数でクロック信号を生成するクロック発生器を含む。ゲートドライバは、クロック信号を受信する。ブリッジ回路は、ゲートドライバに接続されている制御端子、第1の端子、および第2の端子を有する第1のスイッチ、ゲートドライバに接続されている制御端子、第1のスイッチの第2の端子および出力ノードに接続されている第1の端子、ならびに第2の端子を有する第2のスイッチを含む。第1のDC電源は、第1の電圧電位を第1のスイッチの第1の端子に供給する。第2のDC電源は、第2の電圧電位を第2のスイッチの第2の端子に供給する。
【0012】
他の特徴において、第1の電圧電位および第2の電圧電位は、反対の極性を有し、大きさがほぼ等しい。第2の電圧電位は、接地である。
【0013】
他の特徴において、電流センサは、出力ノードにおける電流を感知し、電流信号を生成する。電圧センサは、出力ノードにおける電圧を感知し、電圧信号を生成する。コントローラは、電圧信号と電流信号との間の位相オフセットを計算する位相オフセット計算器を含む。クロック調整器は、位相オフセットに基づいて第1の周波数を調整する。
【0014】
他の特徴において、クロック調整器は、電流が電圧よりも進んでいるときに第1の周波数を増加させ、電圧が電流よりも進んでいるときに第1の周波数を減少させる。D個のRF直接駆動回路の各々は、第1の端部および第2の端部を含む第1のインダクタと、第1のインダクタの第1の端部と連通する第1の端部および第2の端部を含む第2のインダクタと、第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第1のスイッチと、第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第2のスイッチと、第1の端部および第2の端部を含む第1のコンデンサとを含む。第1のコンデンサの第1の端部は、第1のインダクタの第2の端部および第1のスイッチの第1の端子と連通する。第2のコンデンサは、第1の端部および第2の端部を含む。第2のコンデンサの第2の端部は、第2のインダクタの第2の端部および第2のスイッチの第2の端子と連通する。第1のスイッチの第2の端子は、第2のスイッチの第1の端子、第1のコンデンサの第2の端部、および第2のコンデンサの第1の端部と連通する。
【0015】
他の特徴において、第3のコンデンサは、第1のコンデンサの第1の端部と連通する第1の端部、およびE個の誘導コイルの少なくとも1つの第1の端部と連通する第2の端部を含む。第4のコンデンサは、第2のコンデンサの第2の端部と連通する第1の端部、およびE個の誘導コイルの少なくとも1つの第2の端部と連通する第2の端部を含む。
【0016】
他の特徴において、電圧源は、第1のインダクタの第1の端部および第2のインダクタの第1の端部に接続されている一端と、第1のスイッチの第2の端子および第2のスイッチの第1の端子に接続されている第2の端部とを有する。電圧源は、DC電圧を供給する。
【0017】
他の特徴において、誘導コイルは、第1のアレイを囲む。コントローラは、第2のアレイを制御するように構成されている。S個のセンサは、それぞれ第2のアレイに対応するS個の動作パラメータを感知するように構成され、Sは3よりも大きい整数である。
【0018】
他の特徴において、コントローラは、それぞれS個のセンサによって感知されたS個の動作パラメータに基づいて、D個のRF直接駆動回路の動作を変更するように構成されている。処理チャンバは、側壁を含み、側壁の上部の周りに巻かれている1つまたは複数のターンを各々が含む1つまたは複数の誘導コイルをさらに備える。第1のアレイは、窓の上の第1の平面に配置され、1つまたは複数の誘導コイルは、第1の平面の下に配置されている。
【0019】
他の特徴において、第3のアレイは、窓内に埋め込まれているF個の誘導コイルを含み、Fは3よりも大きい整数である。E個の誘導コイルは、RFエネルギーをF個の誘導コイルに送給する。第1のアレイのE個の誘導コイルは、第3のアレイのF個の誘導コイルよりも大きい。Fは、Eよりも大きい。
【0020】
他の特徴において、第3のアレイは、基板支持体に埋め込まれているG個の電極を含み、Gは3よりも大きい整数である。第4のアレイは、RF電力を第1のアレイに出力するように構成されているH個のRF直接駆動回路を含み、Hは3よりも大きい整数である。
【0021】
他の特徴において、第3のアレイは、基板支持体に埋め込まれているG個の電極を含み、Gは3よりも大きい整数である。第4のアレイは、RF電力を第1のアレイに出力するように構成されているH個のRF直接駆動回路を含み、Hは3よりも大きい整数である。
【0022】
基板処理システムは、非平面である外面を含む処理チャンバを含む。基板支持体は、プラズマ処理中に基板を支持するために処理チャンバ内に配置されている。第1のアレイは、処理チャンバの外面に隣接してその外側に配置されているE個の誘導コイルを含み、Eは3よりも大きい整数である。第2のアレイは、RF電力を第1のアレイに出力し、処理チャンバの内側でプラズマを生成するように構成されているD個のRF直接駆動回路を含み、Dは3よりも大きい整数である。
【0023】
他の特徴において、処理チャンバの外面は、ドーム形状である。E個の誘導コイルは、処理チャンバの外面に一致する非平面の側面断面形状を有する。
【0024】
他の特徴において、D個のRF直接駆動回路の各々は、第1の周波数でクロック信号を生成するクロック発生器と、クロック信号を受信するゲートドライバとを含む。ブリッジ回路は、ゲートドライバに接続されている制御端子、第1の端子、および第2の端子を有する第1のスイッチを含む。第2のスイッチは、ゲートドライバに接続されている制御端子、第1のスイッチの第2の端子および出力ノードに接続されている第1の端子、ならびに第2の端子を含む。第1のDC電源は、第1の電圧電位を第1のスイッチの第1の端子に供給する。第2のDC電源は、第2の電圧電位を第2のスイッチの第2の端子に供給する。
【0025】
他の特徴において、第1の電圧電位および第2の電圧電位は、反対の極性を有し、大きさがほぼ等しい。第2の電圧電位は、接地である。
【0026】
他の特徴において、電流センサは、出力ノードにおける電流を感知し、電流信号を生成する。電圧センサは、出力ノードにおける電圧を感知し、電圧信号を生成する。コントローラは、電圧信号と電流信号との間の位相オフセットを計算する位相オフセット計算器と、位相オフセットに基づいて第1の周波数を調整するクロック調整器とを含む。
【0027】
他の特徴において、クロック調整器は、電流が電圧よりも進んでいるときに第1の周波数を増加させ、電圧が電流よりも進んでいるときに第1の周波数を減少させる。D個のRF直接駆動回路の各々は、第1の端部および第2の端部を含む第1のインダクタと、第1のインダクタの第1の端部と連通する第1の端部および第2の端部を含む第2のインダクタと、第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第1のスイッチと、第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第2のスイッチと、第1の端部および第2の端部を含む第1のコンデンサとを含む。第1のコンデンサの第1の端部は、第1のインダクタの第2の端部および第1のスイッチの第1の端子と連通する。第2のコンデンサは、第1の端部および第2の端部を含む。第2のコンデンサの第2の端部は、第2のインダクタの第2の端部および第2のスイッチの第2の端子と連通する。第1のスイッチの第2の端子は、第2のスイッチの第1の端子、第1のコンデンサの第2の端部、および第2のコンデンサの第1の端部と連通する。
【0028】
他の特徴において、第3のコンデンサは、第1のコンデンサの第1の端部と連通する第1の端部、およびE個の誘導コイルの少なくとも1つの第1の端部と連通する第2の端部を含む。第4のコンデンサは、第2のコンデンサの第2の端部と連通する第1の端部、およびE個の誘導コイルの少なくとも1つの第2の端部と連通する第2の端部を含む。
【0029】
他の特徴において、電圧源は、第1のインダクタの第1の端部および第2のインダクタの第1の端部に接続されている一端と、第1のスイッチの第2の端子および第2のスイッチの第1の端子に接続されている第2の端部とを有する。電圧源は、DC電圧を供給する。
【0030】
他の特徴において、誘導コイルは、第1のアレイを囲む。コントローラは、第2のアレイを制御するように構成されている。D個のセンサは、それぞれ第2のアレイに対応するD個の動作パラメータを感知するように構成され、Dは3よりも大きい整数である。コントローラは、それぞれD個のセンサによって感知されたD個の動作パラメータに基づいて、D個のRF直接駆動回路の動作を変更するように構成されている。
【0031】
基板処理システムは、処理チャンバと、処理チャンバに配置されている基板支持体と、基板支持体の上の処理チャンバに隣接してその内側に配置されているE個の電極を含む第1のアレイと、Eは3よりも大きい整数であり、RF電力を第1のアレイに出力するように構成されているD個のRF直接駆動回路を含む第2のアレイと、Dは3よりも大きい整数であることを含む。
【0032】
他の特徴において、E個の電極は、円形の外形を有する。E個の電極は、六角形の外形を有する。E個の電極は、長方形のアレイに配置されている。E個の電極は、六角形のアレイに配置されている。E個の電極は、1インチ~6インチの範囲の外径を有する。第1のアレイは、E個の電極とは異なるサイズおよび形状の少なくとも1つを有するF個の電極をさらに含む。
【0033】
他の特徴において、D個のRF直接駆動回路の各々は、第1の周波数でクロック信号を生成するクロック発生器と、クロック信号を受信するゲートドライバとを含む。ブリッジ回路は、ゲートドライバに接続されている制御端子、第1の端子、および第2の端子を有する第1のスイッチを含む。第2のスイッチは、ゲートドライバに接続されている制御端子、第1のスイッチの第2の端子および出力ノードに接続されている第1の端子、ならびに第2の端子を含む。第1のDC電源は、第1の電圧電位を第1のスイッチの第1の端子に供給する。第2のDC電源は、第2の電圧電位を第2のスイッチの第2の端子に供給する。
【0034】
他の特徴において、第1の電圧電位および第2の電圧電位は、反対の極性を有し、大きさがほぼ等しい。第2の電圧電位は、接地である。電流センサは、出力ノードにおける電流を感知し、電流信号を生成する。電圧センサは、出力ノードにおける電圧を感知し、電圧信号を生成する。コントローラは、電圧信号と電流信号との間の位相オフセットを計算する位相オフセット計算器と、位相オフセットに基づいて第1の周波数を調整するクロック調整器とを含む。
【0035】
他の特徴において、クロック調整器は、電流が電圧よりも進んでいるときに第1の周波数を増加させ、電圧が電流よりも進んでいるときに第1の周波数を減少させる。D個のRF直接駆動回路の各々は、第1の端部および第2の端部を含む第1のインダクタと、第1のインダクタの第1の端部と連通する第1の端部および第2の端部を含む第2のインダクタと、第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第1のスイッチと、第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第2のスイッチと、第1の端部および第2の端部を含む第1のコンデンサとを含む。第1のコンデンサの第1の端部は、第1のインダクタの第2の端部および第1のスイッチの第1の端子と連通する。第2のコンデンサは、第1の端部および第2の端部を含む。第2のコンデンサの第2の端部は、第2のインダクタの第2の端部および第2のスイッチの第2の端子と連通する。第1のスイッチの第2の端子は、第2のスイッチの第1の端子、第1のコンデンサの第2の端部、および第2のコンデンサの第1の端部と連通する。
【0036】
他の特徴において、第3のコンデンサは、第1のコンデンサの第1の端部と連通する第1の端部、およびE個の電極の少なくとも1つの第1の端部と連通する第2の端部を含む。第4のコンデンサは、第2のコンデンサの第2の端部と連通する第1の端部、およびE個の電極の少なくとも1つの第2の端部と連通する第2の端部を含む。
【0037】
他の特徴において、電圧源は、第1のインダクタの第1の端部および第2のインダクタの第1の端部に接続されている一端と、第1のスイッチの第2の端子および第2のスイッチの第1の端子に接続されている第2の端部とを有する。電圧源は、DC電圧を供給する。
【0038】
他の特徴において、コントローラは、第2のアレイを制御するように構成されている。D個のセンサは、それぞれ第2のアレイに対応するD個の動作パラメータを感知するように構成されている。コントローラは、それぞれD個のセンサによって感知されたD個の動作パラメータに基づいて、D個のRF直接駆動回路の動作を変更するように構成されている。
【0039】
基板処理システムは、処理チャンバと、プラズマ処理中に基板を支持するために、処理チャンバ内に配置されている基板支持体とを含む。上部電極は、基板支持体の上に配置されている。第1のアレイは、基板支持体に配置されているE個の電極を含み、Eは、3よりも大きい整数である。第2のアレイは、RF電力を第1のアレイに出力するように構成されているD個のRF直接駆動回路を含み、Dは、3よりも大きい整数である。
【0040】
他の特徴において、基板支持体は、ベースプレートと、ベースプレートの上に配置され、基板を支持するように構成されている層とを含む。第1のアレイは、層に埋め込まれる。層は、複数の静電電極をさらに含む。層は、複数のヒータをさらに含む。上部電極は、基準電位に接続される。
【0041】
他の特徴において、基板処理システムは、RF源と、整合ネットワークとを含む。RF源は、整合ネットワークを介してRF電力を上部電極に提供する。上部電極は、シャワーヘッドを含む。上部電極は、P個の電極を含む第3のアレイを含み、Pは、3よりも大きい整数である。第4のアレイは、RF電力をP個の電極を含む第3のアレイに供給するように構成されているQ個のRF直接駆動回路を含み、Qは、3よりも大きい整数である。
【0042】
基板処理システムは、誘電体窓アセンブリを含む処理チャンバを含む。基板支持体は、基板を支持するために、処理チャンバ内に配置されている。E個の誘導コイルは、誘電体窓アセンブリに埋め込まれ、Eは、3よりも大きい整数である。D個のRF直接駆動回路は、RF電力をE個の誘導コイルに出力し、処理チャンバの内側でプラズマを生成するように構成され、Dは、3よりも大きい整数である。
【0043】
他の特徴において、誘電体窓アセンブリは、第1の厚さを有し、処理チャンバの真空側に配置されている第1の誘電体窓を含む。第2の誘電体窓は、第2の厚さを有し、処理チャンバの大気側に配置されている。E個の誘導コイルは、第1の誘電体窓と第2の誘電体窓との間に配置されている。第1の厚さは、第2の厚さよりも小さい。第1の厚さは、1/16インチ~3/4インチの範囲であり、第2の厚さは、1/2インチ~3インチの範囲である。導体は、第2の誘電体窓を通過し、D個のRF直接駆動回路をE個の誘導コイルに直接接続する。
【0044】
他の特徴において、G個の誘導コイルは、大気側に配置され、Gは、ゼロよりも大きい整数である。G個の誘導コイルは、D個のRF直接駆動回路に直接接続される、G個の誘導コイルは、D個のRF直接駆動回路からのRF電力を第2の誘電体窓を通してE個の誘導コイルに間接的に供給する。
【0045】
D個のRF直接駆動回路の各々は、第1の周波数でクロック信号を生成するクロック発生器と、クロック信号を受信するゲートドライバとを含む。ブリッジ回路は、ゲートドライバに接続されている制御端子、第1の端子、および第2の端子を有する第1のスイッチを含む。第2のスイッチは、ゲートドライバに接続されている制御端子、第1のスイッチの第2の端子および出力ノードに接続されている第1の端子、ならびに第2の端子を含む。第1のDC電源は、第1の電圧電位を第1のスイッチの第1の端子に供給する。第2のDC電源は、第2の電圧電位を第2のスイッチの第2の端子に供給する。
【0046】
他の特徴において、第1の電圧電位および第2の電圧電位は、反対の極性を有し、大きさがほぼ等しい。第2の電圧電位は、接地である。
【0047】
他の特徴において、出力ノードにおける電流を感知して電流信号を生成する電流センサ、および出力ノードにおける電圧を感知して電圧信号を生成する電圧センサ。コントローラは、電圧信号と電流信号との間の位相オフセットを計算する位相オフセット計算器と、位相オフセットに基づいて第1の周波数を調整するクロック調整器とを含む。
【0048】
他の特徴において、クロック調整器は、電流が電圧よりも進んでいるときに第1の周波数を増加させ、電圧が電流よりも進んでいるときに第1の周波数を減少させる。D個のRF直接駆動回路の各々は、第1の端部および第2の端部を含む第1のインダクタと、第1のインダクタの第1の端部と連通する第1の端部および第2の端部を含む第2のインダクタと、第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第1のスイッチと、第1の端子、第2の端子、および制御端子を含む第2のスイッチと、第1の端部および第2の端部を含む第1のコンデンサとを含む。第1のコンデンサの第1の端部は、第1のインダクタの第2の端部および第1のスイッチの第1の端子と連通する。第2のコンデンサは、第1の端部および第2の端部を含む。第2のコンデンサの第2の端部は、第2のインダクタの第2の端部および第2のスイッチの第2の端子と連通する。第1のスイッチの第2の端子は、第2のスイッチの第1の端子、第1のコンデンサの第2の端部、および第2のコンデンサの第1の端部と連通する。
【0049】
他の特徴において、第3のコンデンサは、第1のコンデンサの第1の端部と連通する第1の端部、およびE個の誘導コイルの少なくとも1つの第1の端部と連通する第2の端部を含む。第4のコンデンサは、第2のコンデンサの第2の端部と連通する第1の端部、およびE個の誘導コイルの少なくとも1つの第2の端部と連通する第2の端部を含む。電圧源は、第1のインダクタの第1の端部および第2のインダクタの第1の端部に接続されている一端と、第1のスイッチの第2の端子および第2のスイッチの第1の端子に接続されている第2の端部とを有する。
【0050】
本開示を適用可能な他の分野は、詳細な説明、特許請求の範囲および図面から明らかになるであろう。詳細な説明および特定の例は、例示のみを目的としており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
本開示は、詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう。
【0052】
図1A図1Aは、本開示による、容量結合プラズマ(CCP)基板処理システムの一例の機能ブロック図である。
【0053】
図1B図1Bは、本開示による、RF電極のアレイの例を示す図である。
図1C図1Cは、本開示による、RF電極のアレイの例を示す図である。
図1D図1Dは、本開示による、RF電極のアレイの例を示す図である。
【0054】
図2A図2Aは、本開示による、誘導結合プラズマ(ICP)基板処理システムの一例の機能ブロック図である。
【0055】
図2B図2Bは、本開示による、RFコイルのアレイで使用することができるコイルの例を示す図である。
図2C図2Cは、本開示による、RFコイルのアレイで使用することができるコイルの例を示す図である。
図2D図2Dは、本開示による、RFコイルのアレイで使用することができるコイルの例を示す図である。
図2E図2Eは、本開示による、RFコイルのアレイで使用することができるコイルの例を示す図である。
図2F図2Fは、本開示による、RFコイルのアレイで使用することができるコイルの例を示す図である。
図2G図2Gは、本開示による、RFコイルのアレイで使用することができるコイルの例を示す図である。
図2H図2Hは、本開示による、RFコイルのアレイで使用することができるコイルの例を示す図である。
図2I図2Iは、本開示による、RFコイルのアレイで使用することができるコイルの例を示す図である。
【0056】
図3A図3Aは、本開示による、RFコイルのアレイの例を示す図である。
図3B図3Bは、本開示による、RFコイルのアレイの例を示す図である。
図3C図3Cは、本開示による、RFコイルのアレイの例を示す図である。
図3D図3Dは、本開示による、RFコイルのアレイの例を示す図である。
図3E図3Eは、本開示による、RFコイルのアレイの例を示す図である。
図3F図3Fは、本開示による、RFコイルのアレイの例を示す図である。
【0057】
図4A図4Aは、本開示による、非平面処理チャンバの周りに配置されているRFコイルの例示的なレイアウトを示す図である。
【0058】
図4B図4Bは、本開示による、非平面誘導コイルの一例を示す図である。
図4C図4Cは、本開示による、非平面誘導コイルの一例を示す図である。
【0059】
図5A図5Aは、本開示による、窓における凹部に配置されているRFコイルのアレイの一例を示す図である。
【0060】
図5B図5Bは、本開示による、窓およびRFコイルのアレイの例の断面図である。
図5C図5Cは、本開示による、窓およびRFコイルのアレイの例の断面図である。
図5D図5Dは、本開示による、窓およびRFコイルのアレイの例の断面図である。
【0061】
図6A図6Aは、本開示による、1つまたは複数の外側コイルによって囲まれたRFコイルのアレイを示す平面図である。
図6B図6Bは、本開示による、1つまたは複数の外側コイルによって囲まれたRFコイルのアレイを示す平面図である。
【0062】
図7図7は、本開示による、RF直接駆動回路のアレイおよびRFコイルまたは電極のアレイのための制御システムの一例の機能ブロック図である。
【0063】
図8図8は、本開示による、基板処理システムで使用される直接駆動回路の一例を示す図である。
【0064】
図9図9は、本開示による、基板処理システムで使用される直接駆動回路の別の例を示す図である。
【0065】
図10A図10Aは、窓に隣接して配置されているコイルのアレイ、および処理チャンバの周りに巻かれている他のコイルを含むコイルシステムの一例の斜視図である。
【0066】
図10B図10Bは、図10Aのコイルシステムの側面断面図である。
【0067】
図10C図10Cは、図10Aのコイルシステムの別の例の側面断面図である。
【0068】
図11A図11Aは、本開示による、窓に埋め込まれているコイルの第1のアレイを含むコイルシステムの一例を示す平面図である。
【0069】
図11B図11Bは、図11Aのコイルシステムの側面断面図である。
【0070】
図11C図11Cは、本開示による、RF電力を窓に埋め込まれているコイルの第2のアレイに送給する、窓に隣接して配置されているコイルの第1のアレイを含むコイルシステムを示す平面図である。
【0071】
図11D図11Dは、図11Cのコイルシステムの側面断面図である。
【0072】
図12A図12Aは、本開示による、基板支持体に配置されている電極のアレイの一例の機能ブロック図である。
【0073】
図12B図12Bは、本開示による、RF直接駆動回路によって駆動され、基板支持体に埋め込まれている電極のアレイの別の例の機能ブロック図である。
【0074】
図12C図12Cは、本開示による、埋め込まれている電極を有する基板支持体の一例の平面図である。
【0075】
図12D図12Dは、本開示による、基板支持体に埋め込まれている電極の第1のアレイ、および基板支持体の上に配置されている電極の第2のアレイの別の例の機能ブロック図である。
【0076】
図13A図13Aは、本開示による、窓に隣接して配置され、RF直接駆動回路によって駆動されるコイルのアレイと、RF直接駆動回路によって駆動されるRF電極のアレイを含む基板支持体とを含む処理チャンバの機能ブロック図である。
【0077】
図13B図13Bは、本開示による、窓に隣接して配置され、RF源および整合ネットワークによって駆動されるコイルと、RF直接駆動回路によって駆動されるRF電極のアレイを含む基板支持体とを含む処理チャンバの機能ブロック図である。
【0078】
これらの図面において、参照番号は、類似の要素および/または同一の要素を指すために再度利用されることがある。
【発明を実施するための形態】
【0079】
プラズマ処理システムは、典型的には、RF電力を負荷、例えば容量結合プラズマ用途(CCP)用のRF電極、および/または誘導結合プラズマ(ICP)用途用の1つまたは複数のRF誘導コイルに供給するRF発生器を含む。RF発生器は、典型的には、RF源、整合ネットワーク、および同軸ケーブルなどの接続導体を含む。使用される高電力および高周波数のために、RF発生器は、典型的には、比較的大きく高価な個別の誘導および容量構成要素を使用する。結果として、特に複数の負荷を駆動する必要がある場合、電極および/または誘導コイルなどの負荷の近くにRF発生器をパッケージすることは困難である。
【0080】
整合ネットワークは、RF源の出力インピーダンスを負荷のインピーダンスに整合させる。RF源は、20KHz~3GHzの範囲の周波数で1~10kW(または1~5kW)の範囲のRF電力を提供することができるが、他の電力出力レベルおよび/または周波数を使用することもできる。
【0081】
RF発生器のサイズが大きくコストが高いことを考慮すると、一般に、1つまたは数個のRF発生器しか商用基板処理システムでは使用されない。いくつかの例では、システム入力を個々に監視されるゾーンおよびコントローラに分割することによって、プロセスの均一性の制御を改善することができる場合がある。このアプローチは、個々のRF発生器(ならびに対応する誘導コイルおよび/または電極)を個々に駆動し、処理チャンバにおけるプラズマの微調節を可能にする。しかし、従来のRF発生器、整合ネットワーク、および伝送ラインのコストおよびパッケージサイズの増加により、このアプローチは商業的に使用されていない。
【0082】
より大きなギャップを基板の上面とCCP用途における電極の底面(またはICP用途における誘電体窓(および誘導コイル)の底面)との間に使用することができるが、プラズマ特性の制御は、ギャップが比較的小さい(例えば、0.4インチ(10.16mm)以上~6インチ(152.4mm)、5インチ(127mm)、4インチ(101.6mm)、3インチ(76.2mm)、または2インチ(50.8mm)以下)困難な用途において特に重要である。
【0083】
本開示によるシステムおよび方法は、RF直接駆動回路のアレイを使用して、電力を誘導コイルのアレイ(例えば、ICP用途における)または電極のアレイ(例えば、CCP用途における)に供給する。本明細書に記載のRF直接駆動回路の設計により、RF発生器の全体的なサイズおよびコストを大幅に削減することができ、それらを負荷の近くに配置することができる。いくつかの例では、RF直接駆動回路は、約50%のデューティサイクルで交互に駆動される2つ以上のスイッチを含む。いくつかの例では、本明細書に記載のRF直接駆動回路は、一般に、低い出力インピーダンス(典型的には10オーム未満、例えば、約1オーム)を有する。本明細書に記載のRF直接駆動回路は、一般に、個別の構成要素または高インピーダンス同軸伝送ラインとの整合ネットワークを必要としない。RF直接駆動回路は、集積回路およびプリント回路基板を使用してパッケージすることができ、これにより全体的なコストおよびパッケージサイズを削減する。結果として、プラズマの制御を改善することができる。
【0084】
ここで図1Aを参照すると、容量結合プラズマを使用して基板を処理するプラズマ処理チャンバの一例が示されている。説明のために特定のタイプのプラズマ処理チャンバが示されているが、他のタイプのプラズマ処理チャンバを使用することもできる。図1Aでは、基板処理システム110を使用して、容量結合プラズマ(CCP)を使用するエッチング、堆積、または他の基板処理を実施することが可能である。
【0085】
基板処理システム110は、基板処理システム110の他の構成要素を取り囲み、RFプラズマを収容する処理チャンバ122を含む。基板処理システム110は、RF電極のアレイ124と、静電チャック(ESC)などの基板支持体126とを含む。動作中、基板128は、基板支持体126上に配置されている。RF電極のアレイ124は、複数のRF電極を含む。
【0086】
基板支持体126は、下部電極として作用するベースプレート130を含む。上層132がベースプレート130の上に配置され、処理中に基板を支持するように構成されている。いくつかの例では、上層132は、2つ以上のゾーンに配置され得るヒータ、基板をクランプする静電電極、および/または上層132の上面上に配置されている裏面ガスチャネルをさらに含む。接合および/または熱抵抗層134が、上層132とベースプレート130との間に配置されてもよい。ベースプレート130は、ベースプレート130を通して冷却剤を流すための1つまたは複数のチャネル136を含み得る。
【0087】
RF直接駆動発生器のアレイ140は、複数のRF電圧を生成し、RF電極のアレイ124に出力する。ベースプレート130は、DC接地されるか、AC接地されるか、または浮動とすることができる。いくつかの例では、RF電極のアレイ124は、A個の電極を含み、RF直接駆動発生器のアレイ140は、B個のRF直接駆動発生器を含み、AおよびBは、1よりも大きい整数である。いくつかの例では、Bは、A以下であり、Bは1よりも大きい。いくつかの例では、Aは、B以下であり、Aは1よりも大きい。いくつかの例では、A=Bであり、RF直接駆動回路とRF電極との間に1対1の対応が存在する。他の例では、B<Aであり、単一の直接駆動回路が2つ以上の電極を駆動する。例えば、電極は、Z個のゾーンに配置することができ、Zは、2よりも大きい整数であり)、各RF直接駆動回路は、所与のゾーンにおける電極の一部またはすべてを駆動する。Z個のゾーンの各々は、1つまたは複数の電極を含む。
【0088】
ガス送給システム150が、プロセスガス、キャリアガス、エッチングガス、前駆体ガス、不活性ガスなど、およびそれらの混合物を含むガス混合物を処理チャンバに送給する。ガス送給システム150は、1つまたは複数のガス源152-1、152-2、…、および152-N(総称してガス源152)を含み、Nは、ゼロよりも大きい整数である。ガス源152は、弁154-1、154-2、…、および154-N(総称して弁154)ならびにMFC156-1、156-2、…、および156-N(総称してMFC156)によってマニホールド160に接続される。MFC156とマニホールド160との間では、二次弁が使用されてもよい。単一のガス送給システム150が示されているが、2つ以上のガス送給システムを使用することもできる。
【0089】
温度コントローラ163が、上層132に配置されている複数の熱制御要素(TCE)164に接続され得る。温度コントローラ163を使用して複数のTCE164を制御し、基板支持体126および基板128の温度を制御することができる。温度コントローラ163は、冷却剤アセンブリ166と通信し、チャネル136を通る冷却剤の流れを制御することができる。例えば、冷却剤アセンブリ166は、冷却剤ポンプ、リザーバ、および/または1つまたは複数の温度センサ(例えば、168参照)を含むことができる。温度コントローラ163は、冷却剤アセンブリ166を動作させてチャネル136を通して冷却剤を選択的に流し、基板支持体126を冷却する。
【0090】
弁170およびポンプ172を使用して、処理チャンバ122から反応剤を排出することができる。以下でさらに説明するように、システムコントローラ182を使用して、基板処理システム110の構成要素を制御することができる。
【0091】
ここで図1Bおよび図1Cを参照すると、RF電極のアレイ124の例が示されている。RF電極のアレイ124におけるRF電極は、任意の適切な形状を有することができ、異なる構成(デカルト、六角形、円形、長方形など)を有するアレイに配置することができる。図1Bでは、RF電極のアレイ124は、長方形のアレイに配置されている。RF電極のアレイ124は、電極180-1、180-2、…、および180-Tを含み、Tは、2以上の整数である(総称してRF電極180)。いくつかの例では、電極は長方形の形状、楕円形の形状、または多角形の形状であるが、他の規則的および/または不規則な形状を使用することもできる。RF電極のアレイ124は図1Bでは9つの電極を含むが、アレイは、より少ない数の電極(4つなど)またはさらなる数の電極(16個、25個など)を含むこともできる。
【0092】
図1Cでは、RF電極のアレイ124は、六角形のアレイに配置されている。RF電極のアレイ124は、電極184-1、184-2、…、および184-Tを含み、Tは、整数である(総称して電極184)。いくつかの例では、電極184は、六角形の形状である。RF電極のアレイ124は図1Bでは7つの電極を含むが、アレイは、より少ない数(3つなど)またはさらなる数の電極(17個など)を含むこともできる。
【0093】
ここで図1Dを参照すると、RF電極のアレイ124は、異なるサイズ、形状、材料、および/または厚さを有する1つまたは複数の電極194をさらに含むことができる。他の例では、電極の底面と基板または基板支持体の上面との間のギャップ距離は変化する。例えば、図1Dの電極194は、RF電極180と比較して小さい外径を有する。電極194は、プラズマのさらなる調節を可能にする。電極180、194は、RF直接駆動回路によって個々に駆動されてもよく、かつ/またはRF直接駆動回路によってグループ化されて駆動されてもよい。
【0094】
ここで図2Aを参照すると、本開示による基板処理システム210の別の例が示されている。基板処理システム210は、誘導結合プラズマを使用してエッチングを実施する。基板処理システム210は、RF直接駆動回路のアレイ214と、誘導コイルのアレイ216とを含む。
【0095】
いくつかの例では、窓224が、処理チャンバ228の片側に沿って配置されている。いくつかの例では、窓224は、対象の周波数で誘導コイルによって生成される磁場に対して実質的に透明な誘電体材料で作製され得る。誘導コイルのアレイ216は、窓224に隣接して配置されている。処理チャンバ228は、基板支持体(または台座)232をさらに備える。基板支持体232は、静電チャック(ESC)、または機械チャック、または他のタイプのチャックを含んでもよい。プロセスガスが処理チャンバ228に供給され、プラズマ240が処理チャンバ228の内側で生成される。プラズマ240は、基板234の露出面をエッチングする。
【0096】
ガス送給システム256が、プロセスガス混合物を処理チャンバ228に供給する。ガス送給システム256は、プロセスおよび不活性ガス源257と、弁およびマスフローコントローラなどのガス計量システム258と、マニホールド259とを含むことができる。ヒータ/クーラ264を使用して、基板支持体232を所定の温度に加熱/冷却することができる。排気システム265が、パージまたは排出によって処理チャンバ228から反応剤を除去するための弁266およびポンプ267を含む。コントローラ254を使用して、エッチングプロセスを制御することができる。コントローラ254は、システムパラメータを監視し、ガス混合物の送給、プラズマの打撃、維持、および消滅、反応剤の除去、冷却ガスの供給などを制御する。
【0097】
ここで図2B図2Iを参照すると、コイルのアレイで使用することができる誘導コイルの様々な例が示されている。いくつかの例では、アレイにおける誘導コイルは、1インチ~7インチの範囲の外径を有する。他の例では、誘導コイルは、3インチ~6インチの範囲の外径を有する。いくつかの例では、アレイにおける誘導コイルは、2~10の範囲のターン数を有する。他の例では、アレイにおける誘導コイルは、2~5の範囲のターン数を有する。いくつかの例では、誘導コイルは、PCB上に堆積されたトレースによって形成される。他の例では、誘導コイルは、プリント回路基板(PCB)に取り付けられたエアコイルインダクタを含む。
【0098】
図2B図2Fでは、誘導コイルは、楕円形/円形の外形を有し、可変数のターンおよびターン間の可変ギャップ距離を含む。図2Bでは、誘導コイルは、3インチ~6インチ(例えば、4インチ)の範囲の外径、2つのターン、および0.8インチ(20.32mm)のギャップ距離を有する。誘導コイルは、69%の均一性を有する。
【0099】
図2Cでは、誘導コイルは、4.5インチ(114.3mm)~6.5インチ(165.1mm)(例えば、5.75インチ(146.05mm))の範囲の外径、1.5のターン、および0.5インチのギャップ距離を有する。誘導コイルは、38%の均一性を有する。図2Dでは、誘導コイルは、3インチ~6インチ(例えば、5.75インチ)の範囲の外径および2つのターンを有する。図2Eでは、誘導コイルは、3インチ~6インチ(例えば、5.25インチ(133.35mm))の範囲の外径、3つのターン、および1.75インチ(44.45mm)のギャップ距離を有する。誘導コイルは、8.8%の均一性を有する。図2Fでは、誘導コイルは、3インチ~6インチ(例えば、5.75インチ)の範囲の外径、4つのターン、および1.0インチのギャップ距離を有する。誘導コイルは、9.7%の均一性を有する。
【0100】
図2G図2Iでは、誘導コイルは、六角形の外形を有し、可変数のターンを含む。図2Gでは、誘導コイルは、3インチ~6インチ(例えば、5.25インチ)の範囲の外径、4つのターン、および1.175インチ(29.845mm)のギャップ距離を有する。誘導コイルは、7.6%の均一性を有する。図2Hでは、誘導コイルは、3インチ~6インチ(例えば、5.25インチ)の範囲の外径、4つのターン、および2.5インチのギャップ距離を有する。誘導コイルは、6.9%の均一性を有する。理解され得るように、均一性は、チャンバ圧力、ターン数、コイルの形状、および/またはギャップ距離によって影響を受ける可能性がある。
【0101】
ここで図3A図3Fを参照すると、誘導コイルのアレイ216の追加の例が示されている。誘導コイルのアレイ216における個々のコイルは、任意の適切な外形を有することができ、誘導コイルは、異なるアレイパターンで配置することができる。図3Aでは、誘導コイルのアレイ216は、長方形のアレイに配置されている。誘導コイルのアレイ216は、コイル310-1、310-2、…、および310-Tを含み、Tは、3以上の整数である(総称して誘導コイル310)。いくつかの例では、誘導コイル310の外縁は長方形の形状、楕円形の形状、および/または多角形の形状であるが、他の規則的な形状および/または不規則な形状を使用することもできる。
【0102】
図3Aの例では、誘導コイルは、円形の外形を有し、長方形のアレイに配置されている。誘導コイルのアレイ216は図3Aでは9個のコイルを含むが、アレイは、より少ない数のコイル(4つなど)またはさらなる数のコイル(16個、25個、36個など)を含むこともできる。誘導コイル310の配向は、それぞれのコイルの位置に対して調整することができる。
【0103】
図3Bに見られるように、誘導コイル310は、六角形のアレイに配置することができ、六角形の外形を有することができる。いくつかの例では、誘導コイル310は、コイルのアレイの周囲で360°/Cだけクロックまたは回転される(Cは、アレイの外側に沿ったコイルの数である)(例えば、図3BではC=6)。図3Bの誘導コイルのアレイ216は、誘導コイル314-1、314-2、…、および314-Tを含み、Tは、整数である(総称して誘導コイル314)。RFコイルのアレイ329は図3Bでは7つのコイルを含むが、アレイは、図3Cに示すようにさらなる数のコイル(17個など)を含むこともできる。
【0104】
図3Cでは、誘導コイル314は、異なるゾーンに関連付けることができる。例えば、3つのゾーンZ1、Z2、およびZ3が示されているが、さらなる数のまたはより少ない数のゾーンを使用することもできる。ゾーンZ1、Z2、およびZ3の各々は、1つまたは複数のRF直接駆動回路に関連付けられる。例えば、ゾーンZ1は、1つのRF直接駆動回路によって駆動される1つの誘導コイルを含む。いくつかの例では、ゾーンZ2は、1~6つのRF直接駆動回路によって駆動される6つのコイルを含み、ゾーンZ3は、1~12個のRF直接駆動回路によって駆動される12個のコイルを含む。
【0105】
ここで図3Dを参照すると、誘導コイルのアレイ216は、異なるサイズ、コイル厚さ、ターン数、および/または形状を有する1つまたは複数の誘導コイル320をさらに含むことができる。例えば、図3Dの誘導コイル320は、誘導コイル310と比較してより小さい外径およびより多いターン数を有する。誘導コイル320は、誘導コイル310の別の1つに適合するほど大きくない場所に配置されている。誘導コイル320は、プラズマのさらなる調節を可能にする。誘導コイル320は、1つまたは複数のRF直接駆動回路によって個々に駆動されてもよく、かつ/または1つまたは複数のRF直接駆動回路によってグループ化されて駆動されてもよい。
【0106】
ここで図3Eおよび図3Fを参照すると、誘導コイルのアレイ216における誘導コイルの各々は、1つまたは複数のコイルを含むことができる。例えば図3Eでは、誘導コイルのアレイ216は、入れ子にされ、外側コイル342および内側コイル346を含む2つ以上のコイル340を含む。外側コイル342および内側コイル346は、同じRF直接駆動回路、1つまたは複数のRF直接駆動回路、または異なるRF直接駆動回路によって駆動することができる。いくつかの例では、外側コイル342および内側コイル346は、1つまたは複数の感知された動作パラメータに応じて、同じ方向に流れる電流、異なる方向に流れる電流、または同じ方向と異なる方向との間で交互に流れる電流で駆動される。いくつかの例では、追加のスイッチが電流の方向を切り替えるために使用される。
【0107】
例えば図3Fでは、誘導コイルのアレイ216は、相互に巻かれている誘導コイル352および354を含む2つ以上のコイル350を含む。言い換えれば、誘導コイル352、354のターンは、互いの間で巻かれる。誘導コイル352、354は、同じRF直接駆動回路または異なるRF直接駆動回路によって駆動することができる。いくつかの例では、外側誘導コイル352および内側誘導コイル354は、1つまたは複数の感知された動作パラメータに応じて、同じ方向に流れる電流、異なる方向に流れる電流、または同じ方向と異なる方向との間で交互に流れる電流で駆動される。
【0108】
ここで図4A図4Cを参照すると、別の基板処理システム400は、処理チャンバ410を含む。前述の例では、処理チャンバは、長方形の側面断面を有し、コイルのアレイは、一般に、処理中に基板に平行な平面内で処理チャンバの上面に沿って配置されている。しかし、図4Aの処理チャンバ410は、非平面外面412を含む。いくつかの例では、チャンバは、動作周波数で誘導コイルによって生成される磁場に対して実質的に透明な(例えば、減衰が低い)材料で作製されている。いくつかの例では、処理チャンバ410の非平面外面はドーム形状であるが、円筒、円錐、または他の非平面表面などの他のタイプの表面が使用されてもよい。
【0109】
基板支持体414が処理チャンバ410に配置され、処理中に基板418を支持する。ガス送給システム430が、プロセスガス、エッチングガス、キャリアガス、不活性ガス、前駆体ガス、および/または他のガスを処理チャンバ410に送給する。いくつかの例では、ガス送給システム430は、ガスインジェクタ432を使用してガス混合物を処理チャンバ410に出力する。
【0110】
RF直接駆動回路のアレイ440は、RF電力を非平面外面412の外面の周りに配置されている誘導コイルのアレイ442に出力する。コントローラ450を使用して、プロセスを制御することができる。コントローラ450は、ガス送給システム430と通信してガスの選択、タイミング、およびガスの流れを決定する。コントローラ450は、RF直接駆動回路のアレイ440と通信してRF電力、タイミング、およびスイッチの切り替えを制御する。コントローラ450は、温度コントローラ452、温度センサ453、および冷却剤アセンブリ464と通信して基板の温度を制御する。コントローラ450は、弁462およびポンプ454と通信してチャンバ圧力または真空を制御し、かつ/または処理チャンバ410からの反応剤の排出を制御する。
【0111】
図4Bおよび図4Cでは、誘導コイルのアレイ442における誘導コイル444は、処理チャンバ410の非平面外面412に一致する形状を有し得る。例えば、誘導コイル444は、図4Cに示すように一方向または二方向に弧状の側面断面を有し、コイルが処理チャンバ410の表面に追従して均一な間隔を提供し、かつ/またはプラズマの不均一性を低減することを可能にすることができる。
【0112】
ここで図5A図5Dを参照すると、誘導コイルの各々が全電力の約1/Gを生成し、磁場強度が窓によって減衰されるので、処理チャンバ内の磁場は、アレイの誘導コイルと処理チャンバとの間の誘電体窓の厚さを低減することによって増加させることができる。図5Aでは、誘導コイルのアレイ216の誘導コイル314-1、314-2、…、および314-Gは、誘電体窓510に形成された空洞514-1、514-2、…、および514-G(総称して空洞514)にそれぞれ位置することができる。図5Bでは、誘電体窓510は、空洞を含まないエリアに厚さTを有し、空洞を含むエリアに厚さtを有し、t<Tである。
【0113】
図5Cでは、誘電体窓510は、フレーム部分570と、誘電体窓574-1、574-2、…、および574-G(574-3、574-4、および574-5のみが示されている)(総称して誘電体窓574)とを含む。この例では、フレーム部分570は、誘電体材料または別の適切な材料で作製することができる。いくつかの例では、フレーム部分570および誘電体窓574に使用される材料の熱膨張係数(CTE)は、同じであるか、または互いの5%、4%、3%、2%、または1%以内である。
【0114】
図5Dでは、誘電体窓510は、フレーム部分580と、フレーム部分580の底面に取り付けられた誘電体窓584とを含む。この例では、フレーム部分580は、誘電体材料または別の適切な材料で作製することができる。いくつかの例では、フレーム部分580は、アルミニウム、陽極酸化アルミニウム、および/または誘電体窓584と比較して低いグレードもしくは純度を有する誘電体材料で作製されてもよい。いくつかの例では、フレーム部分580および誘電体窓584に使用される材料の熱膨張係数(CTE)は、同じであるか、または互いの5%、4%、3%、2%、または1%以内である。ここで図6Aおよび図6Bを参照すると、1つまたは複数の追加の誘導コイル614が、コイルのアレイ618の周りに配置されている。図6Aでは、1つまたは複数の誘導コイル614は、コイルのアレイ618を囲む単一の円形の形状のコイル620を含む。図6Bでは、1つまたは複数の誘導コイル614は、相互に巻かれ、コイルのアレイ618を囲む2つの円形の形状のコイル620、624を含む。ここで図7を参照すると、RFコイルまたはRF電極などの負荷を駆動するための駆動回路710が示されている。電圧源714が、電圧を直接駆動回路718-1、718-2、…、および718-D(総称して直接駆動回路718)のアレイに提供し、Dは、2よりも大きい整数である。あるいは、RF直接駆動回路の各々は、別々の電圧源を含んでもよく、および/または2つ以上のRF直接駆動回路は、単一の電圧源を共有してもよい。直接駆動回路718-1、718-2、・・・、および718-Dのアレイは、それぞれ負荷732-1、732-2、…、および732-Eを駆動する(Eは、2よりも大きい整数である)。1:1の対応がDとEとの間に示されているが、Dは、E以上または以下であり得る。言い換えれば、複数のRF直接駆動回路の出力を並列に接続し、単一の電極または同じゾーンに配置されているものなどの電極のグループを駆動することができる。
【0115】
コントローラ722が、直接駆動回路718におけるスイッチの制御端子またはゲートのための駆動信号を生成する。いくつかの例では、1つまたは複数のセンサ724-1、724-2、…、および724-S(Sは、ゼロよりも大きい整数である)(総称してセンサ724)は、動作パラメータを感知する。いくつかの例では、Sは、Dに等しく、および/またはSは、Eに等しい。他の例では、Sは、Dと等しくなく、および/またはSは、Eと等しくない。センサ724は、RF直接駆動回路のうちの特定の1つに対して固有のプラズマ条件を示す、かつ/または一般的なプラズマ条件を示す、電圧、電流、位相オフセット、または他の測定可能なもしくは推定された動作パラメータなどの動作パラメータを感知する。
【0116】
ここで図8を参照すると、RFプラズマ電力を供給するためのRF直接駆動回路800の一例が示されている。RF直接駆動回路800は、1つまたは複数の選択されたRF周波数で動作するクロック820を含む。クロック820によって出力されるクロック信号は、ゲートドライバ回路822に入力される。いくつかの例では、ゲートドライバ回路822は、クロック820に接続されているそれぞれの入力を有する増幅器844および反転増幅器846を含む。
【0117】
ゲートドライバ回路822の出力は、ブリッジ回路838に入力される。いくつかの例では、ブリッジ回路838はハーフブリッジ回路であるが、フルブリッジ回路を使用することもできる。いくつかの例では、ブリッジ回路は平衡型であるが、不平衡ブリッジ回路を使用することもできる。いくつかの例では、ブリッジ回路838は、第1のスイッチ840と、第2のスイッチ842とを含む。いくつかの例では、第1のスイッチ840および第2のスイッチ842は、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を含む。第1のスイッチ840および第2のスイッチ842は各々、制御端子と、第1および第2の端子とを含む。ゲートドライバ回路822の増幅器844の出力は、第1のスイッチ840の制御端子に入力される。ゲートドライバ回路822の反転増幅器846の出力は、第2のスイッチ842の制御端子に入力される。
【0118】
出力ノード830が、第1のスイッチ840の第2の端子および第2のスイッチ842の第1の端子に接続される。第1のスイッチ840の第1の端子は、第1のDC電源870に接続される。第2のスイッチ842の第2の端子は、接地などの基準電位に接続される。
【0119】
出力ノード830は、インダクタ832によってカソード834に接続される。いくつかの例では、抵抗Rpと直列の静電容量Cpを使用して、RF直接駆動回路800によって見られるインピーダンス(例えば、プラズマ静電容量および抵抗、基板支持体における電極(または別の構成要素)の静電容量および抵抗、ならびに/または他の漂遊もしくは寄生静電容量および抵抗)をモデル化することができる。
【0120】
いくつかの例では、第1のDC電源870および接地を使用する代わりに、RF直接駆動回路は、それぞれ+VDC/2および-VDC/2で動作する第1および第2のDC電源を含むことができる。同じ出力RF電力を達成するために、第1および第2のDC電源の両方が、図8に示す単一のDC電源の半分の電圧で動作する。いくつかの例では、第1のDC電源および第2のDC電源は、ほぼ同じ大きさおよび反対の極性で動作する。本明細書で使用される場合、ほぼ同じとは、第2のDC電源880に対する第1のDC電源870によって出力されるDC電圧の大きさにおける差が20%、5%、または2%未満であることを指す。第1のDC電源は、第1のスイッチ840の第1の端子に接続される。第2のDC電源は、第2のスイッチ842の第2の端子に接続される。
【0121】
いくつかの例では、電流センサ882および電圧センサ884が、出力ノード830における電流および電圧を感知する。位相オフセット計算器890が、感知された電流および電圧信号を受信し、クロック周波数調整器892に出力される位相オフセット信号を生成する。クロック周波数調整器892は、位相オフセット信号に基づいてクロック調整信号を生成する。他の特徴において、クロック周波数調整器892は、電流が電圧よりも進んでいるときにクロック820の周波数を増加させ、電圧が電流よりも進んでいるときにクロック820の周波数を減少させる。図8に記載された直接駆動回路に関する追加の詳細は、2019年12月24日に発行された「Direct Drive RF Circuit for Substrate Processing Systems」と題する共通の譲受人に譲渡された米国特許第10,515,781号に見出すことができ、上記の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0122】
ここで図9を参照すると、RF直接駆動回路910の別の例が示されている。RF直接駆動回路910は、電圧を供給する電圧源920を含む。いくつかの例では、電圧源920はDC電圧を提供するが、他のタイプの電圧源を使用することもできる。いくつかの例では、2つ以上のRF直接駆動回路910が電圧源920によって供給され得る。あるいは、RF直接駆動回路またはRF直接駆動回路のサブグループの各々は、電圧バスに接続することができる。
【0123】
インダクタL1が、電圧源920の第1の端子に接続されている1つの端子と、スイッチS1の第1の端子ならびにコンデンサC1およびC3の第1の端子に接続されている別の端子とを有する。インダクタL2が、電圧源920の第1の端子に接続されている1つの端子と、スイッチS2の第2の端子ならびにコンデンサC2およびC4の第1の端子に接続されている別の端子とを有する。スイッチS1の第2の端子は、第2のスイッチS2の第1の端子、電圧源920の第2の端子、およびコンデンサC1とC2との間のノードに接続される。
【0124】
図7のコントローラ722は、駆動信号をRF直接駆動回路の各々におけるスイッチS1およびS2の制御端子に出力する。コンデンサC3およびC4の第2の端子は、負荷928に接続される。負荷928は、本明細書で説明するようにRF電極または誘導コイルまたはアレイを含むことができる。
【0125】
いくつかの例では、スイッチS1およびS2は、スイッチとして動作する半導体デバイスとして実装される。スイッチの各々は、並列に接続されている2つ以上のスイッチによって実装され得る。いくつかの例では、スイッチS1およびS2は、高電子移動度トランジスタ、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)、炭化ケイ素(SiC)もしくは窒化ガリウム(GaN)FET、絶縁ゲート型BJT(IGBJT)、ダイオード、ケイ素制御整流器、および/またはそれらの組み合わせとして実装される。
【0126】
いくつかの例では、スイッチS1およびS2は、所望の動作周波数で180度位相をずらして駆動される。言い換えれば、スイッチのデューティサイクルは、一般に約50%である。しかし、コントローラ722は、RF直接駆動回路の1つまたは複数に関連付けられたセンサ724のうちの1つからフィードバックを受信することができる。コントローラ722は、フィードバックに基づいてデューティサイクルおよび/または周波数を変更してRF直接駆動回路の1つまたは複数の動作を調整し、対応するRF直接駆動回路に関連付けられたプラズマ特性を変更することができる。
【0127】
図9に記載された直接駆動回路に関する追加の詳細は、2019年1月3日に公開された米国特許公開第US2019/0007004号に見出すことができ、上記の出願は、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの例では、インダクタL1およびL2は、空芯インダクタで、または金属トレースを有するPCBを使用して実装することができる。
【0128】
ここで図10A図10Cを参照すると、コイルのアレイおよび1つまたは複数の他のコイルを含む追加のコイルシステムが示されている。図10Aでは、基板処理システムは、大気側における第1の平面内の誘電体窓1020に隣接して配置されているコイルのアレイ1024を含むコイルシステム1010を含む。コイルシステム1010は、示すように第1の平面の下の大気側において処理チャンバ1050の側壁1040の上部の周りに(1回以上)巻かれる1つまたは複数のコイル1030をさらに含む。単一のコイル1032が2つのターンを有して示されているが、さらなる数のコイル、および/またはコイルごとにさらなる数のもしくはより少ない数のターンを使用することもできる。この例では、側壁1040の上部は誘電体材料で作製され、これにより1つまたは複数のコイル1030によって生成された磁場が通過することを可能にする。
【0129】
図10Bでは、コイルのアレイ1024は、本明細書に記載のRF直接駆動回路のアレイを使用して駆動される。1つまたは複数のコイル1030は、RF源および整合ネットワークによって、または1つまたは複数のRF直接駆動回路によって駆動することができる。図10Cの例では、窓1070が、中央部分1071およびそこから延びる側面部分1072を有する「C」字形の断面を有する。中央部分1071は円筒形であり、側面部分1072は、中央部分1071の半径方向外縁から処理チャンバ1050の側壁1080に向かう方向に下向きに延びる。
【0130】
以下でさらに説明するように、プラズマの均一性および/または調整の柔軟性を改善するために、多数のより小さいコイルを使用することができる。例えば、直径が1インチ~3インチ程度の19個のより小さいコイルを、真空側のより薄い誘電体窓と共に使用することができる。いくつかの例では、コイルは、真空側から1/16インチ(1.5875mm)~3/4インチ(19.05mm)(例えば、1/4インチ(6.35mm))の厚さを有する誘電体窓に埋め込まれる。より薄い誘電体窓は、コイルを間に挟んだ状態でより厚い誘電体窓に接合することができる。誘電体窓の合計厚さは、大気圧および/または爆縮のリスクに耐えるように選択される。いくつかの例では、コイルは、大気側の誘電体窓を通過するワイヤによって通電される。
【0131】
他の例では、より小さいコイルは、誘電体窓の大気側に位置する別のセットのコイルによって間接的に給電される。例えば、大気側のコイルをより大きくすることもできる(例えば、3インチ~7インチ(177.8mm))。電力は大気側のコイルから埋め込まれているコイルに無線で結合され、プラズマを点火して支援するRF電力を送給する。
【0132】
ここで図11Aおよび図11Bを参照すると、コイルのアレイを含む追加のコイルシステムが示されている。図11Aでは、コイルシステム1102が、誘電体窓1104を含む誘電体窓アセンブリに埋め込まれているP個のコイル1108を含む第1のアレイ1106を含む。図11Bでは、誘電体窓1104は、複数の空洞を画定する底面を含む。別の誘電体窓1110が、真空側で第1のアレイ1106に隣接して配置されている。他の例では、空洞を誘電体窓1110上に画定することができ、または誘電体窓1104および1110が長方形の断面を有することができ、誘電体窓のいずれかに空洞を画定する代わりにスペーサを第1のアレイ1106のP個のコイル1108間に使用して、コストを削減することができる。RF直接駆動回路のアレイ1114は、誘電体窓1104を通過する導体1116によって第1のアレイ1106のP個のコイル1108に直接接続される。誘電体窓1110は、厚さt1を有し、誘電体窓1104は、厚さt2を有し、コイルは、厚さt3を有する。いくつかの例では、t1は、t2未満である。
【0133】
ここで図11Cおよび図11Dを参照すると、埋め込まれているコイルのアレイは、直接接続ではなく遠隔で給電することができる。図11Cでは、基板処理システムの上部が示されている。基板処理システムは、処理チャンバの外側の大気側で誘電体窓アセンブリ1122に隣接して配置されている複数のコイル1128を含む第1のアレイ1124を有するコイルシステム1120を含む。誘電体窓アセンブリ1122は、導体1116に対する穴がない図11Bと同様であり得る。コイルシステム1120は、誘電体窓アセンブリ1122内に埋め込まれている複数のコイル1136を含む第2のアレイ1134をさらに含む。
【0134】
図11Dでは、第1のアレイ1124の複数のコイル1128は、誘電体窓アセンブリ1122の上面を含む第2の平面に平行かつその上にある第1の平面に概して位置する。第2のアレイ1134における複数のコイル1136は、第2の平面の下の第3の平面に位置する。RF直接駆動回路(またはRF源および整合ネットワーク)によって給電されると、第1のアレイ1124の複数のコイル1128は、第2のアレイ1134における複数のコイル1136と結合してRFエネルギーを送給する磁場を生成する。次に、第2のアレイ1134における複数のコイル1136は、RFエネルギーをチャンバの内側のプロセスガスに送給し、プラズマを点火および維持する。
【0135】
いくつかの例では、複数のコイル1128は、誘電体窓アセンブリ1122に埋め込まれている複数のコイル1136よりも大きい外寸を有する。いくつかの例では、第1のアレイ1124は、第2のアレイ1134よりも少ない数のコイルを含む。ほんの一例として、第1のアレイ1124は4フィート(1000mm)~7インチ(例えば、6インチ)の外寸を有する7個のコイルを含み、第2のアレイ1134は1インチ~3インチ(例えば、2インチ)の外寸を有する19個のコイルを含むが、コイルの他の直径、形状、および数を使用することもできる。図11Bでは、コイル1128の背後に通常現れる複数のコイル1128のうちの2つが、明瞭化のために断面から省略されていることに留意されたい。さらに他の例では、図10A図10Cに示すように追加のコイルのセットを処理チャンバの上部の周りに巻き付け、RFエネルギーを第2のアレイ1134に送給することができる。
【0136】
ここで図12Aを参照すると、基板支持体は、セラミックマルチゾーン加熱層に対応し得る層1232を支持するベースプレート1230を含む。接合層1234が、層1232とベースプレート1230との間に配置され得る。ベースプレート1230は、ベースプレート1230を通して冷却剤を流すための1つまたは複数のチャネル1236を含み得る。
【0137】
電極1252のアレイ1250は、層1232に配置することができる。電極1252のアレイ1250は、RF直接駆動回路のアレイ1270によって駆動され、RFバイアスを基板に提供する。基板支持体1226の上に配置されている上部電極1260は、給電されなくてもされてもよい。給電されていない場合、上部電極1260は、(図示のように)接地などの基準電位に接続され得る。RF直接駆動回路のアレイ1270は、本明細書に記載のようにRF電力を電極1252のアレイ1250に供給し、RFバイアスを基板に提供する。1264で概して識別されるヒータおよび/または静電電極は、電極1252のアレイ1250の上または下の層1232に配置することができる。
【0138】
ここで図12Bを参照すると、上部電極にも給電することができる。基板処理システムは、ガス送給システム1266によって供給されるシャワーヘッド1265(内部プレナムおよびガススルーホール(図示せず)を有する)を含む。シャワーヘッド1265は、導電性材料(または埋め込まれている導電性電極を有する非導電性材料)で作製することができる。RF電力は、RF源1268および整合ネットワーク1267によって(または1つまたは複数のRF直接駆動回路によって)シャワーヘッド1265に供給される。図12Cでは、基板支持体1226の層1232が、内部に埋め込まれている電極1252のアレイ1250のアレイと共に示されている。
【0139】
ここで図12Dを参照すると、上部電極は、直接駆動回路のアレイ1280によって駆動される電極1272の第2のアレイ1270を含むことができる。電極1252のアレイ1250は、RF直接駆動回路1284によって駆動され、RFバイアスを基板に提供する。
【0140】
ここで図13Aを参照すると、基板処理システムは、誘電体窓に隣接して配置されているコイルのアレイと、基板支持体に埋め込まれ、RF直接駆動回路によって駆動される電極のアレイとを含む。基板処理システムは、処理チャンバの誘電体窓1310に隣接して配置されている複数のコイル1324を含むアレイ1320を含む。アレイ1250の複数のコイル1324は、本明細書に記載のRF直接駆動回路1340によって駆動され、RFエネルギーを送給して基板処理チャンバ内のプロセスガスに点火する。上述の電極1252のアレイ1250は、処理中にRF基板バイアスを生成する。
【0141】
ここで図13Bを参照すると、基板処理システムは、誘電体窓1310に隣接して配置されているコイル1360を含む。コイル1360は、1つまたは複数のRF源および整合ネットワークならびに/または1つまたは複数のRF直接駆動回路によって駆動することができる。基板処理システムは、基板支持体に埋め込まれ、RF直接駆動回路のアレイ1270によって駆動される複数の電極1252を有するアレイ1250をさらに含む。コイル1360は、各々が1つまたは複数のターンを有する1つまたは複数のコイルを含むことができる。図13Bの例では、コイル1360は、外側コイル1364と、外側コイル1364内に配置されている内側コイル1366とを含む。いくつかの例では、外側コイル1364および/または内側コイル1366は、上述のように2つ以上の相互に巻かれているコイルを含む。
【0142】
前述の説明は、本質的に単に例示的であり、本開示、その適用、または使用を決して限定する意図はない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施することができる。したがって、本開示は具体的な例を含むが、図面、明細書、および以下の特許請求の範囲を検討すると他の変更態様が明白となるので、本開示の真の範囲はそのような例に限定されるべきではない。方法における1つまたは複数のステップは、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で(または同時に)実行してもよいことを理解されたい。さらに、各実施形態は特定の特徴を有するものとして上に説明されているが、本開示のいずれかの実施形態に関して説明したこれらの特徴のいずれか1つまたは複数を、他の実施形態において実施すること、および/または、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることが(たとえそのような組み合わせが明示的に説明されていないとしても)可能である。言い換えれば、説明された実施形態は相互に排他的ではなく、1つまたは複数の実施形態を互いに入れ替えることは本開示の範囲に含まれる。
【0143】
要素同士(例えば、モジュール同士、回路要素同士、半導体層同士など)の空間的および機能的関係は、「接続されている」、「係合された」、「結合された」、「隣接した」、「隣に」、「上に」、「上方に」、「下方に」、および「配置されている」などの様々な用語を使用して説明される。また、上記開示において第1の要素と第2の要素との間の関係が説明されるとき、「直接」であると明示的に説明されない限り、その関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の介在要素が存在しない直接的な関係の可能性があるが、第1の要素と第2の要素との間に1つまたは複数の介在要素が(空間的または機能的に)存在する間接的な関係の可能性もある。本明細書で使用する場合、A、B、およびCの少なくとも1つという表現は、非排他的論理ORを使用した論理(AまたはBまたはC)の意味で解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、およびCの少なくとも1つ」の意味で解釈されるべきではない。
【0144】
いくつかの実施態様では、コントローラはシステムの一部であり、そのようなシステムは上述した例の一部であってもよい。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理機器を備えることができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後のシステム動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器は「コントローラ」と呼ばれることがあり、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、処理ガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、無線周波数(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体送給設定、位置および動作設定、ツールに対するウエハの搬入と搬出、ならびに、特定のシステムに接続または連動する他の搬送ツールおよび/またはロードロックに対するウエハの搬入と搬出が含まれる。
【0145】
広義には、コントローラは、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0146】
コントローラは、いくつかの実施態様では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されているツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、コントローラは、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを備えることによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
【0147】
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0148】
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
【国際調査報告】