IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ケーエルエー−テンカー コーポレイションの特許一覧

特表2023-528464周期的位置ずれの一次元測定のための計測ターゲット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-04
(54)【発明の名称】周期的位置ずれの一次元測定のための計測ターゲット
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20230627BHJP
   G03F 9/00 20060101ALI20230627BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20230627BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
G03F7/20 521
G03F9/00 H
G01B11/00 C
H01L21/66 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574428
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(85)【翻訳文提出日】2023-02-01
(86)【国際出願番号】 US2021034658
(87)【国際公開番号】W WO2021247384
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】63/034,414
(32)【優先日】2020-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/098,835
(32)【優先日】2020-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェラー ヨエル
(72)【発明者】
【氏名】ギノフカー マーク
【テーマコード(参考)】
2F065
2H197
4M106
【Fターム(参考)】
2F065AA02
2F065AA03
2F065AA14
2F065AA15
2F065BB02
2F065BB17
2F065BB28
2F065CC19
2F065DD02
2F065FF01
2F065FF04
2F065FF41
2F065FF48
2F065FF61
2F065GG01
2F065HH12
2F065HH13
2F065JJ01
2F065JJ02
2F065JJ03
2F065JJ09
2F065LL04
2F065LL12
2F065MM03
2F065PP12
2F065QQ23
2F065UU09
2H197EA11
2H197EB06
2H197EB16
2H197EB23
2H197HA03
2H197JA23
4M106AA01
4M106BA02
4M106BA05
4M106CA50
4M106DB05
4M106DB08
4M106DH12
4M106DH24
4M106DH32
4M106DH33
(57)【要約】
本発明は、試料の第1の作業ゾーンまたは第2の作業ゾーンの少なくとも1つ内に形成された1つまたは複数の第1のターゲット構造を有する第1のターゲット構造セットを含む計測ターゲットに関する。計測ターゲットは、第1の作業ゾーンまたは第2の作業ゾーンの少なくとも1つ内に形成された1つまたは複数の第2のターゲット構造を有する第2のターゲット構造セットを含む。第1の作業ゾーンは、試料の1つ以上の層のオーバーレイ誤差が存在しない場合に、第2の作業ゾーンの対称中心と重なる対称中心を含むことができる。計測ターゲットは、第3のターゲット構造セット、第4のターゲット構造セット、または第5のターゲット構造セットをさらに含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計測ターゲットであって、
試料の1つまたは複数の層上に形成された第1のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第1のターゲット構造を含み、各前記第1のターゲット構造が、第1の測定方向または第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第1のパターン要素を含む、第1のターゲット構造セットと、
前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第2のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第2のターゲット構造を含み、各前記第2のターゲット構造は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第2のパターン要素を含む、第2のターゲット構造セットと、
を備え、前記試料の1つまたは複数の層間のオーバーレイ誤差が存在しないとき、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの対称中心と前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの対称中心とが重複し、前記第1の作業ゾーンの対称中心と前記第2の作業ゾーンの対称中心との重なりに関する差は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿った前記計測ターゲットの層間の1つまたは複数のオーバーレイ誤差を示す、
計測ターゲット。
【請求項2】
前記第1のターゲット構造セットは、1つ以上の1次元周期ターゲット構造または1つ以上の2次元周期ターゲット構造のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の計測ターゲット。
【請求項3】
前記第2のターゲット構造セットは、1つ以上の1次元周期ターゲット構造または1つ以上の2次元周期ターゲット構造のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の計測ターゲット。
【請求項4】
前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第3のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第3のターゲット構造を含み、前記第3のターゲット構造が、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第3のパターン要素を含む、第3のターゲット構造セットと、
をさらに含む請求項1に記載の計測ターゲット。
【請求項5】
前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第4のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第4のターゲット構造を含み、前記第4のターゲット構造は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第4のパターン要素を含む、第4のターゲット構造セットと、
をさらに含む請求項4に記載の計測ターゲット。
【請求項6】
前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第5のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第5のターゲット構造を含み、前記第5のターゲット構造が、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第4のパターン要素を含む、第5のターゲット構造セットと、
をさらに含む請求項5に記載の計測ターゲット。
【請求項7】
前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの少なくとも一部分は、x方向に沿って前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの少なくとも一部分に隣接することを特徴とする請求項1に記載の計測ターゲット。
【請求項8】
前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの少なくとも一部分は、y方向に沿って前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの少なくとも一部分に隣接することを特徴とする請求項1に記載の計測ターゲット。
【請求項9】
システムであって、
1つまたは複数の計測サブシステムに通信可能に結合可能なコントローラであって、1つまたは複数のプロセッサを含み、前記1つまたは複数のプロセッサが、メモリ内に維持されるプログラム命令のセットを実行するように構成され、前記プログラム命令のセットが、前記1つまたは複数のプロセッサに、
1つ以上の計測サブシステムから、試料の計測ターゲットから発する照明を示す1つ以上の信号を受信するステップであり、前記試料の前記計測ターゲットは、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第1のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第1のターゲット構造を含み、各前記第1のターゲット構造が、第1の測定方向または第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第1のパターン要素を含む、第1のターゲット構造セットと、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第2のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第2のターゲット構造を含み、各前記第2のターゲット構造は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第2のパターン要素を含む、第2のターゲット構造セットを備え、前記試料の1つまたは複数の層間のオーバーレイ誤差が存在しないとき、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの対称中心と前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの対称中心とが重複し、前記第1の作業ゾーンの対称中心と前記第2の作業ゾーンの対称中心との重なりに関する差は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿った前記計測ターゲットの層間の1つ以上のオーバーレイ誤差を示し、
前記第1のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第1のオーバーレイ測定値を生成するステップと、
前記第2のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第2のオーバーレイ測定値を生成するステップと、
前記第1のオーバーレイ測定値および前記第2のオーバーレイ測定値に基づいて前記試料のオーバーレイ誤差を決定するステップと、
を実行させるように構成されるコントローラと、
を備えるシステム。
【請求項10】
第1の計測測定は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿ったオーバーレイ計測測定を含むことを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
第2の計測測定は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿ったオーバーレイ計測測定を含むことを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1のターゲット構造セットは、1つ以上の1次元周期ターゲット構造または1つ以上の2次元周期ターゲット構造のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記第2のターゲット構造セットは、1つ以上の1次元周期ターゲット構造または1つ以上の2次元周期ターゲット構造のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記試料の前記計測ターゲットは、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第3のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第3のターゲット構造を含み、前記第3のターゲット構造が、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第3のパターン要素を含む、第3のターゲット構造セットと、
をさらに含む請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記試料の前記計測ターゲットは、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第4のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第4のターゲット構造を含み、前記第4のターゲット構造は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第4のパターン要素を含む、第4のターゲット構造セットと、
をさらに含む請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記試料の前記計測ターゲットは、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第5のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第5のターゲット構造を含み、前記第5のターゲット構造が、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第4のパターン要素を含む、第5のターゲット構造セットと、
をさらに含む請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの少なくとも一部分は、x方向に沿って前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの少なくとも一部分に隣接することを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項18】
前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの少なくとも一部分は、y方向に沿って前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの少なくとも一部分に隣接することを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項19】
前記試料は半導体ウェハを含むことを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項20】
試料のオーバーレイを測定する方法であって、
計測ターゲットを有する試料を照射するステップであって、前記計測ターゲットは、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第1のターゲット構造セットであって、前記第1のターゲット構造セットが、前記計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第1のターゲット構造を含み、各前記第1のターゲット構造が、第1の測定方向または第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第1のパターン要素を含む、第1のターゲット構造セットと、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第2のターゲット構造セットであって、前記第2のターゲット構造セットが、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第2のターゲット構造を含み、各前記第2のターゲット構造は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第2のパターン要素を含む、第2のターゲット構造セットを備え、前記試料の1つまたは複数の層間のオーバーレイ誤差が存在しないとき、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの対称中心と前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの対称中心とが重複し、前記第1の作業ゾーンの対称中心と前記第2の作業ゾーンの対称中心との重なりに関する差は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿った前記計測ターゲットの層間の1つ以上のオーバーレイ誤差を示す、ステップと、
前記試料の前記計測ターゲットから発する照明を検出するステップと、
前記第1のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第1のオーバーレイ測定値を生成するステップと、
前記第2のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第2のオーバーレイ測定値を生成するステップと、
前記第1のオーバーレイ測定値および前記第2のオーバーレイ測定値に基づいて前記試料のオーバーレイ誤差を決定するステップと、
を備える方法。
【請求項21】
第1の計測測定は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿ったオーバーレイ計測測定を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
第2の計測測定は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿ったオーバーレイ計測測定を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のターゲット構造セットは、1つ以上の1次元周期ターゲット構造または1つ以上の2次元周期ターゲット構造のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記第2のターゲット構造セットは、1つ以上の1次元周期ターゲット構造または1つ以上の2次元周期ターゲット構造のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記計測ターゲットは、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第3のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第3のターゲット構造を含み、前記第3のターゲット構造が、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第3のパターン要素を含む、第3のターゲット構造セット、
をさらに含む請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記第3のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第3のオーバーレイ測定値を生成するステップと、
前記第1のオーバーレイ測定値、前記第2のオーバーレイ測定値、または前記第3のオーバーレイ測定値のうちの少なくとも2つに基づいて前記試料のオーバーレイ誤差を決定するステップと、
をさらに含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記計測ターゲットは、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第4のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第4のターゲット構造を含み、前記第4のターゲット構造は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第4のパターン要素を含む、第4のターゲット構造セット、
をさらに含む請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記第4のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第4のオーバーレイ測定値を生成するステップと、
前記第1のオーバーレイ測定値、前記第2のオーバーレイ測定値、前記第3のオーバーレイ測定値、または前記第4のオーバーレイ測定値のうちの少なくとも2つに基づいて前記試料のオーバーレイ誤差を決定するステップと、
をさらに含む請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記計測ターゲットは、前記試料の1つまたは複数の層上に形成された第5のターゲット構造セットであって、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第5のターゲット構造を含み、前記第5のターゲット構造が、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第5のパターン要素を含む、第5のターゲット構造セット、
をさらに含む請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記第5のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第5のオーバーレイ測定値を生成するステップと、
前記第1のオーバーレイ測定値、前記第2のオーバーレイ測定値、前記第3のオーバーレイ測定値、前記第4のオーバーレイ測定値、または前記第5のオーバーレイ測定値のうちの少なくとも2つに基づいて前記試料のオーバーレイ誤差を決定するステップと、
をさらに含む請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの少なくとも一部分は、x方向に沿って前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの少なくとも一部分に隣接することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項32】
前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの少なくとも一部分は、y方向に沿って前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの少なくとも一部分に隣接することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項33】
前記試料は半導体ウェハを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項34】
計測ターゲットを形成する方法であって、
試料の1つまたは複数の層上に第1のターゲット構造セットを形成するステップであって、前記第1のターゲット構造セットが、前記計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第1のターゲット構造を含み、各前記第1のターゲット構造が、第1の測定方向または第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第1のパターン要素を含む、ステップと、
前記試料の1つ以上の層上に第2のターゲット構造セットを形成するステップであって、前記第2のターゲット構造セットが、前記計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの少なくとも一方内に形成された少なくとも1つの第2のターゲット構造を含み、各前記第2のターゲット構造は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第2のパターン要素を含み、前記試料の1つまたは複数の層間のオーバーレイ誤差が存在しないとき、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの対称中心と前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの対称中心とが重複し、前記第1の作業ゾーンの対称中心と前記第2の作業ゾーンの対称中心との重なりに関する差は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿った前記計測ターゲットの層間の1つまたは複数のオーバーレイ誤差を示す、ステップと、
を備える方法。
【請求項35】
前記第1のターゲット構造セットは、1つ以上の1次元周期ターゲット構造または1つ以上の2次元周期ターゲット構造のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記第2のターゲット構造セットは、1つ以上の1次元周期ターゲット構造または1つ以上の2次元周期ターゲット構造のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記試料の1つまたは複数の層上に形成される第3のターゲット構造セットを形成するステップであって、前記第3のターゲット構造セットは、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つの中に形成された少なくとも1つの第3のターゲット構造を含み、前記第3のターゲット構造は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第3のパターン要素を含む、ステップと、
をさらに含む請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記試料の1つまたは複数の層上に形成される第4のターゲット構造セットを形成するステップであって、前記第4のターゲット構造セットは、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つの中に形成された少なくとも1つの第4のターゲット構造を含み、前記第4のターゲット構造は、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第4のパターン要素を含む、ステップと、
をさらに含む請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記試料の1つまたは複数の層上に形成される第5の構造セットを形成するステップであって、前記第5のターゲット構造セットが、前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンまたは前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第5のターゲット構造を含み、前記第5のターゲット構造が、前記第1の測定方向または前記第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第5のパターン要素を含む、ステップと、
をさらに含む請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの少なくとも一部分は、x方向に沿って前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの少なくとも一部分に隣接することを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項41】
前記計測ターゲットの前記第1の作業ゾーンの少なくとも一部分は、y方向に沿って前記計測ターゲットの前記第2の作業ゾーンの少なくとも一部分に隣接することを特徴とする請求項34に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してオーバーレイ計測に関し、より詳細には、周期的位置ずれの一次元計測のための計測ターゲットを用いるオーバーレイ計測に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の参照
本出願は、米国仮出願63/034,414 (2020年6月4日、ADVANCED DESIGN OF ONE-DIMENSIONAL PERIODIC MISREGISTRATION MEASUREMENT MARKS)、Yoel FelerおよびMark Ghinovker、の利益を米国特許法119条(e)の下に請求し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
オーバーレイ計測ターゲットは、典型的には、関心のある試料(サンプル)層上に位置するターゲットフィーチャを有するオーバーレイターゲットを特徴付けることによって、試料の複数の層のアライメントに関する診断情報を提供するように設計される。さらに、複数の層のオーバーレイアライメントは、典型的には、試料にわたるさまざまな位置における複数のオーバーレイターゲットのオーバーレイ測定を集約することによって決定される。しかしながら、オーバーレイ計測ターゲットのオーバーレイ計測の精度は、試料上の特定の位置に敏感でありえる。これに関連して、オーバーレイ計測試料のサイズが減少し続けるにつれて、オーバーレイ計測試料上および/またはオーバーレイ計測試料内に適合するように構成されるオーバーレイ計測ターゲットを使用することが必要になる。オーバーレイ計測の現在の方法は、2つの測定方向に沿った計測(例えば、2次元計測)をしばしば含む。しかしながら、二次元計測は、より大きなサイズの計測ターゲットをしばしば必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2011/0058170号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、計測ターゲットがオーバーレイ計測試料のより小さいエリアを占有しうる1次元計測方法と互換性のある計測ターゲットを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つ以上の実施形態による計測ターゲットが開示される。一実施形態では、計測ターゲットは、試料の1つまたは複数の層上に形成された第1のターゲット構造セットを含み、第1のターゲット構造セットは、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つの中に形成された少なくとも1つの第1のターゲット構造を含む。各第1のターゲット構造は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つ以上の第1のパターン要素を含む、第1のターゲット構造セットと、試料の1つまたは複数の層上に形成された第2のターゲット構造セットであって、第2のターゲット構造セットが、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第2のターゲット構造を含み、各第2のターゲット構造は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第2のパターン要素を含む、第2のターゲット構造セットと、を備える。試料の1つまたは複数の層間のオーバーレイ誤差が存在しないとき、計測ターゲットの第1の作業ゾーンの対称中心と計測ターゲットの第2の作業ゾーンの対称中心とが重複する。また、第1の作業ゾーンの対称中心と第2の作業ゾーンの対称中心との重なりに関する差は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿った計測ターゲットの層間の1つまたは複数のオーバーレイ誤差を示す。
【0007】
本開示の1つ以上の実施形態によるシステムが開示される。一実施形態では、システムは、1つまたは複数の計測サブシステムに通信可能に結合可能なコントローラを含み、コントローラは、1つまたは複数のプロセッサを含み、1つまたは複数のプロセッサは、メモリ内に維持されるプログラム命令のセットを実行するように構成され、プログラム命令のセットは、1つまたは複数のプロセッサに以下のステップを実行させるように構成される:1つ以上の計測サブシステムから、試料の計測ターゲットから発する照明を示す1つ以上の信号を受信するステップであり、試料の計測ターゲットは、試料の1つまたは複数の層上に形成された第1のターゲット構造セットであって、第1のターゲット構造セットが、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第1のターゲット構造を含み、各第1のターゲット構造が、第1の測定方向または第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第1のパターン要素を含む、第1のターゲット構造セットと、試料の1つまたは複数の層上に形成された第2のターゲット構造セットであって、第2のターゲット構造セットが、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第2のターゲット構造を含み、各第2のターゲット構造は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第2のパターン要素を含む、第2のターゲット構造セットと、を備え、試料の1つまたは複数の層間のオーバーレイ誤差が存在しないとき、計測ターゲットの第1の作業ゾーンの対称中心と計測ターゲットの第2の作業ゾーンの対称中心とが重複し、第1の作業ゾーンの対称中心と第2の作業ゾーンの対称中心との重なりに関する差は、第1の測定方向又は第2の測定方向の少なくとも一方に沿った計測ターゲットの層間の1つ以上のオーバーレイ誤差を示す、ステップと、前記第1のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第1のオーバーレイ測定値を生成するステップと、前記第2のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第2のオーバーレイ測定値を生成するステップと、第1のオーバーレイ測定および第2のオーバーレイ測定に基づいて試料のオーバーレイ誤差を決定するステップ。
【0008】
本開示の一つ以上の実施形態による、試料のオーバーレイを測定する方法が開示される。試料のオーバーレイを測定する方法は、計量ターゲットを有する試料を照射することを含んでもよく、計量ターゲットは、試料の1つまたは複数の層上に形成された第1のターゲット構造セットであって、第1のターゲット構造セットが、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第1のターゲット構造を含み、各第1のターゲット構造が、第1の測定方向または第2の測定方向のうちの少なくとも1つに沿って形成された1つまたは複数の第1のパターン要素を含む、第1のターゲット構造セットと、試料の1つまたは複数の層上に形成された第2のターゲット構造セットであって、第2のターゲット構造セットが、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第2のターゲット構造を含み、各第2のターゲット構造は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第2のパターン要素を含む第2のターゲット構造セットと、を備える。試料の1つまたは複数の層間のオーバーレイ誤差が存在しないとき、計測ターゲットの第1の作業ゾーンの対称中心と計測ターゲットの第2の作業ゾーンの対称中心とが重複し、第1の作業ゾーンの対称中心と第2の作業ゾーンの対称中心との重なりに関する差は、第1の測定方向又は第2の測定方向の少なくとも一方に沿った計測ターゲットの層間の1つ以上のオーバーレイ誤差を示す、ステップと、試料の計測ターゲットから発する照明を検出するステップと、前記第1のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第1のオーバーレイ測定値を生成するステップと、前記第2のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて少なくとも第2のオーバーレイ測定値を生成するステップと、第1のオーバーレイ測定および第2のオーバーレイ測定に基づいて試料のオーバーレイ誤差を決定するステップと、を備える。
【0009】
本開示の1つ以上の実施形態による、計測ターゲットを形成する方法が開示される。計測ターゲットを形成する方法は、試料の1つまたは複数の層上に第1のターゲット構造セットを形成するステップであり、第1のターゲット構造セットは、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つの中に形成された少なくとも1つの第1のターゲット構造を含み、各第1のターゲット構造は、第1の測定方向又は第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つ以上の第1のパターン要素を含む、ステップと、試料の1つ以上の層上に第2のターゲット構造セットを形成するステップであって、第2のターゲット構造セットは、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンの少なくとも一方内に形成された少なくとも1つの第2のターゲット構造を含み、各第2のターゲット構造は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第2のパターン要素を含む、ステップと、を備える。試料の1つまたは複数の層間のオーバーレイ誤差が存在しないとき、計測ターゲットの第1の作業ゾーンの対称中心と計測ターゲットの第2の作業ゾーンの対称中心とが重複する。また、第1の作業ゾーンの対称中心と第2の作業ゾーンの対称中心との重なりに関する差は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿った計測ターゲットの層間の1つまたは複数のオーバーレイ誤差を示す。
【0010】
本開示の多数の利点は、添付の図面を参照することによって当業者によってよりよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】本開示の1つまたは複数の実施形態による計測ターゲットの上面図である。
図1B】本開示の1つまたは複数の実施形態による計測ターゲットの上面図である。
図1C】本開示の1つまたは複数の実施形態による計測ターゲットの上面図である。
図1D】本開示の1つまたは複数の実施形態による計測ターゲットの上面図である。
図1E】本開示の1つまたは複数の実施形態による計測ターゲットの上面図である。
図1F】本開示の1つまたは複数の実施形態による計測ターゲットの上面図である。
図1G】本開示の1つまたは複数の実施形態による計測ターゲットの上面図である。
図2】本開示の1つまたは複数の実施形態による計測システムの概念図である。
図3A】本開示の1つまたは複数の実施形態による、計測サブシステムの概念図を示す。
図3B】本開示の1つまたは複数の実施形態による、計測サブシステムの概念図を示す。
図4】本開示の1つまたは複数の実施形態による、試料のオーバーレイを測定する方法のステップを示すプロセスフロー図である。
図5】本開示の1つまたは複数の実施形態による、計測ターゲットを形成する方法のステップを示すプロセスフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
半導体デバイスは、基板上にパターン化された材料の複数の印刷層として形成され得る。各印刷層は、限定されないが、1つ以上の材料堆積ステップ、1つ以上のリソグラフィステップ、または1つ以上のエッチングステップ等の一連のプロセスステップを通して加工されてもよい。いくつかの製造プロセスでは、印刷層は、1つ以上のフォトレジスト材料を使用して形成されてもよい。例えば、フォトレジスト材料を基板上に堆積させることができる。フォトレジスト材料は、次いで、照明に露光されてもよく、照明は、フォトレジスト材料上に潜在的ターゲットパターンを生成する。潜在ターゲットパターン(または、潜在的ターゲットパターンから形成される現像されたターゲットパターン)は、次いで、オーバーレイおよび/または計測用途で使用するための最終ターゲットパターンを基板上に形成するように構成された1つまたは複数のリソグラフィおよび/または1つまたは複数のエッチングステップのためのパターンとして使用され得る。他の製造プロセスでは、フォトレジスト材料を照明に露光して、フォトレジスト材料上に潜在的ターゲットパターンを生成し、潜在的ターゲットパターン(または、潜在的ターゲットパターンから形成される現像されたターゲットパターン)をオーバーレイおよび/または計測用途で使用する。
【0013】
製造中、各印刷層は、典型的には、最終デバイスを適切に構築するために選択された公差内で製造されなければならない。例えば、各層における印刷要素の相対的配置(例えば、オーバーレイまたはオーバーレイパラメータ)は、先に製造された層に対して良好に特徴付けられ、制御されなければならない。したがって、計測ターゲットは、層のオーバーレイの効率的な特徴付けを可能にするために、1つまたは複数の印刷層上に製作され得る。したがって、印刷層上のオーバーレイターゲットフィーチャの偏差は、その層上の印刷デバイスフィーチャの印刷特性の偏差を表し得る。さらに、1つの製造ステップ(例えば、1つ以上の試料層の製造後)で測定されたオーバーレイは、後続の製造ステップにおける追加の試料層の製造のためにプロセスツール(例えば、リソグラフィツール等である)を正確に位置合わせするための補正可能物を生成するために使用され得る。
【0014】
計測ターゲットは、典型的には、1つ以上の印刷特性の正確な表現を提供するように設計された明確に定義された印刷要素を含むことができる。この点に関して、(例えば、メトロロジツールによる)計測ターゲットの印刷要素の測定された特性は、製造されるデバイスに関連する印刷デバイス要素を表すことができる。さらに、計測ターゲットは、典型的には、1つ以上の測定セルを有するものとして特徴付けられ、各セルは、試料上の1つ以上の層内に印刷要素を含む。次いで、計測測定は、単一のセル内または複数のセル間の印刷要素のサイズ、配向、または位置(例えば、パターン配置)の測定の任意の組み合わせに基づき得る。例えば、オーバーレイ計測ターゲットの1つ以上のセルは、各層の要素の相対位置が特定の層におけるオフセット誤差(例えば、パターン配置誤差(PPE))または試料層間の位置合わせ誤差に関連するオーバーレイ誤差を示し得るように配置された2つ以上の試料層上の印刷要素を含み得る。別の例として、プロセス感受性計測ターゲットは、単一の試料層上に印刷要素を含むことができ、印刷要素の1つまたは複数の特性(例えば、幅または限界寸法(CD)、側壁角度、位置などである)は、リソグラフィステップ中の照明の線量またはリソグラフィステップ中のリソグラフィツール内の試料の焦点位置を含むがこれらに限定されない1つまたは複数のプロセスメトリックを示す。
【0015】
オーバーレイ計測は、典型的には、試料にわたって1つ以上のオーバーレイターゲットを製作することによって実行され、各オーバーレイターゲットは、製作されるデバイスまたはコンポーネントに関連するフィーチャと同時に製作される関心のある試料層内のフィーチャを含む。この点に関して、オーバーレイターゲットの位置で測定されたオーバーレイ誤差は、デバイスフィーチャのオーバーレイ誤差を表し得る。したがって、オーバーレイ測定は、指定された公差に従ってデバイスの製造を維持するために任意の数の製造ツールを監視および/または制御するために使用され得る。例えば、ある試料上の以前の層に対する現在の層のオーバーレイ測定は、ロット内の追加の試料上の現在の層の製造の偏差を監視および/または軽減するためのフィードバックデータとして利用され得る。別の例として、1つの試料上の前の層に対する現在の層のオーバーレイ測定は、既存の層アライメントを考慮に入れて同じ試料上の後続の層を製作するためのフィードフォワードデータとして利用されえる。
【0016】
オーバーレイターゲットは、典型的には、対象の試料層間のオーバーレイ誤差に敏感であるように特に設計されたフィーチャを含む。オーバーレイ計測は、オーバーレイ計測ツールを用いてオーバーレイターゲットを特徴付け、計測ツールの出力に基づいて試料上のオーバーレイ誤差を決定するアルゴリズムを適用することによって実行されえる。
【0017】
オーバーレイ測定技術にかかわらず、オーバーレイ計測ツールは、典型的には、オーバーレイ信号を生成するために利用される測定パラメータのセットを含むレシピに従って構成可能である。例えば、オーバーレイ計測ツールのレシピは、照明波長、試料から発する放射の検出波長、試料上の照明のスポットサイズ、入射照明の角度、入射照明の偏光、オーバーレイターゲット上の入射照明のビームの位置、オーバーレイ計測ツールの焦点ボリュームにおけるオーバーレイターゲットの位置などを含みうるが、これらに限定されない。したがって、オーバーレイレシピは、2つ以上の試料層のオーバーレイを決定するのに適したオーバーレイ信号を生成するための測定パラメータのセットを含み得る。
【0018】
オーバーレイ計測ツールは、試料層のオーバーレイを決定するためにさまざまな技術を利用しうる。例えば、画像ベースのオーバーレイ計測ツールは、オーバーレイターゲット(例えば、AIM(advanced imaging Metrolog y)ターゲット、ボックスインボックス計測ターゲット等である)を照明し、異なる試料層上に位置するオーバーレイターゲットフィーチャの画像を含むオーバーレイ信号を捕捉し得る。したがって、オーバーレイは、オーバーレイターゲットフィーチャの相対位置を測定することによって決定されえる。別の例として、散乱計測に基づくオーバーレイ計測ツールは、オーバーレイターゲット(例えば、格子-オーバ-格子計測ターゲット等である)を照明し、照明ビームの回折、散乱および/または反射に関連付けられたオーバーレイターゲットから発せられる放射の角度分布を含むオーバーレイ信号を捕捉しえる。したがって、オーバーレイは、照明ビームとオーバーレイターゲットとの相互作用のモデルに基づいて決定されえる。
【0019】
オーバーレイを測定するためにさまざまなオーバーレイ計測ツールが用いられえることが本明細書で認識される。例えば、光学計測ツール(例えば、照明および/または検出のために電磁放射を使用する光ベースの計測ツール)は、画像内の複数の層上の空間的に分離された特徴の相対位置を決定すること、複数の層上のPPEを直接測定すること、またはオーバーレイが複数の層上の回折格子から散乱および/または回折された光に基づいて決定されるスキャトロメトリなどであるがこれらに限定されない多数の技術を用いて高スループットオーバーレイ測定を提供しえる。本開示の目的のために、用語「光学計測ツール」、「光学計測技術」などは、限定されないが、x線波長、極紫外線(EUV)波長、真空紫外線(VUV)波長、深紫外線(DUV)波長、紫外線(UV)波長、可視波長又は赤外線(IR)波長などの任意の波長の電磁放射線を使用する計測ツールおよび技術を示す。システム、方法、装置が一般的に重ね合わせ計測に関する米国特許8,330,281号、米国特許9,476,698号、米国特許7,541,201号、米国特許出願公開2013/0035888号、米国特許9,214,317号、米国特許10,527,951号、米国特許10,190,979号、及びPCT/US2016/039531号の全ては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0020】
本開示を通して使用されるように、「試料」という用語は、概して、半導体または非半導体材料(例えば、ウエハ等である)から形成される基板を指す。例えば、半導体または非半導体材料は、単結晶シリコン、ガリウムヒ素、およびリン化インジウムを含み得るが、それらに限定されない。試料は、1つ以上の層を含んでもよい。例えば、そのような層は、レジスト(フォトレジストを含む)、誘電材料、導電性材料、および半導体材料を含んでもよいが、それらに限定されない。多くの異なる種類のそのような層が当技術分野において公知であり、本明細書で使用される試料という用語は、その上にすべての種類のそのような層が形成され得る試料を包含することが意図される。試料上に形成される1つ以上の層は、パターン化されてもよく、またはパターン化されなくてもよい。例えば、試料は、複数のダイを含んでもよく、各ダイは、反復可能なパターン化特徴を有する。そのような材料の層の形成および処理は、最終的に、完成したデバイスをもたらし得る。多くの異なるタイプのデバイスを試料上に形成することができ、本明細書で使用する試料という用語は、当技術分野で知られている任意のタイプのデバイスが作製されている試料を包含することを意図する。さらに、本開示の目的のために、試料およびウェハという用語は、交換可能であると解釈されるべきである。さらに、本開示の目的のために、パターニングデバイス、マスクおよびレチクルという用語は、交換可能であると解釈されるべきである。
【0021】
図1Aは、本開示の1つまたは複数の実施形態による計測ターゲット100の上面図である。計測ターゲット100は、計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成された第1のターゲット構造セットを含み得る。第1のターゲット構造セットは、1つまたは複数の第1のターゲット構造102aおよび102bを含み得る。1つまたは複数の第1のターゲット構造102aおよび102bは、計測ターゲット100の第1の作業ゾーン106または計測ターゲット100の第2の作業ゾーン108のうちの少なくとも1つ内に形成され得る。第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108の各々は、計測ターゲット100の1つまたは複数の層内に位置することができる。1つまたは複数の第1のターゲット構造102aおよび102bは、第1の測定方向(たとえば、x方向)または第2の測定方向(たとえば、y方向)のうちの少なくとも1つに沿った測定のために構成された1つまたは複数の第1のパターン要素を含むことができる。1つ以上の第1のパターン要素は、本開示によって企図される目的に適切であることが当技術分野で知られている任意の計測モードに適合し得る。例えば、1つ以上の第1パターン要素は、散乱計測ベースのオーバーレイ(SCOL)計測モードと互換性を有しえる。これに関して、1つ以上の第1のパターン要素は、SCOLベースの計測方法(例えば、格子-オーバ-格子構造、または照明ビームを回折、散乱、および/または反射するのに適していることが当技術分野で知られている任意の構造)を使用する計測のための周期的および/またはセグメント化された構造を含むように構成され得る。別の例として、1つ以上の第1のパターン要素は、アドバンスドイメージング計測モード(例えば、AIM、トリプルアドバンスドイメージング計測(TAIM)、ロバストアドバンスドイメージング計測(rAIM)、アドバンスドイメージング計測インダイ(AIMid)、ボックスインボックス計測)、あるいは、オーバーレイ信号(例えば、異なる試料層上に位置するオーバーレイターゲットフィーチャの画像)を捕捉するのに適していることが当技術分野で知られている任意の他の計測モードを含むがこれらに限定されない任意の画像ベースのオーバーレイ計測モードと互換性があり得る。1つ以上の第1のパターン要素は、限定ではないが、1つ以上のリソグラフィステップ、1つ以上の直接エッチングステップ、または同等物を含む、当技術分野で公知の任意の手段によって形成される、任意の1次元または2次元周期構造等の任意の1次元または2次元構造を含んでもよいことに留意されたい。第1のターゲット構造セットおよび/または第1のターゲット構造102aおよび102bは、正方形形状、円形形状、菱形形状、または星形形状を含むが、それらに限定されない、任意の形状で形成されてもよい。
【0022】
計測ターゲット100は、計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成された第2のターゲット構造セットを含み得る。第2のターゲット構造セットは、1つまたは複数の第2のターゲット構造104aおよび104bを含み得る。1つまたは複数の第1の第2の構造104aおよび104bは、計測ターゲット100の第1の作業ゾーン106または計測ターゲット100の第2の作業ゾーン108のうちの少なくとも1つ内に形成され得る。1つまたは複数の第2のターゲット構造104aおよび104bは、第1の測定方向(たとえば、x方向)または第2の測定方向(たとえば、y方向)のうちの少なくとも1つに沿った測定のために構成された1つまたは複数の第2のパターン要素を含むことができる。1つ以上の第2のパターン要素は、本開示によって企図される目的に適切であることが当技術分野で知られている任意の計測モードに適合し得る。例えば、1つ以上の第2パターン要素は、散乱計測ベースのオーバーレイ(SCOL)計測モードと互換性を有しえる。これに関して、1つ以上の第2のパターン要素は、SCOLベースの計測方法(例えば、格子オーバ格子構造、または照明ビームの回折、散乱、および/または反射に好適であることが当技術分野で知られている任意の構造である)を使用する計測のための周期的及び/又はセグメント化された構造を含むように構成され得る。別の例として、1つ以上の第2のパターン要素は、アドバンスドイメージング計測モード(例えば、AIM、トリプルアドバンスドイメージング計測(TAIM)、ロバストアドバンスドイメージング計測(rAIM)、アドバンスドイメージング計測インダイ(AIMid)、ボックスインボックス計測)、あるいは、オーバーレイ信号(例えば、異なる試料層上に位置するオーバーレイターゲットフィーチャの画像)をキャプチャするのに適していることが当技術分野で知られている任意の他の計測モードを含むがこれらに限定されない任意の画像ベースのオーバーレイ計測モードと互換性があり得る。1つ以上の第2のパターン要素は、限定ではないが、1つ以上のリソグラフィステップ、1つ以上の直接エッチングステップ、または同等物を含む、当技術分野で公知の任意の手段によって形成される、任意の1次元または2次元周期構造等の任意の1次元または2次元構造を含んでもよいことに留意されたい。第2のターゲット構造セットおよび/または第2のターゲット構造104aおよび104bは、正方形形状、円形形状、菱形形状、または星形形状を含むが、それらに限定されない、任意の形状で形成されてもよい。
【0023】
第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108は、第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108が、第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108の1つまたは複数の要素の回転対称性の活用に基づいて1つまたは複数のオーバーレイ測定を容易にすることができるように形成され得る。例えば、第1の作業ゾーン106は、第1の作業ゾーン106の要素(例えば、1つ以上の第1のターゲット構造102aおよび102bおよび/または1つ以上の第2のターゲット構造104aおよび104b)が対称中心を有するように形成されてもよく、第2の作業ゾーン108は、第2の作業ゾーン108の要素(例えば、1つ以上の第1のターゲット構造102aおよび102bおよび/または1つ以上の第2のターゲット構造104aおよび104b)が対称中心を有するように形成されてもよく、前述の対称中心の各々は、計測ターゲット100の対称中心110において重複する。このようにして、それぞれの対称中心の重なりに関するいかなる差も、計測ターゲット100の層間のオーバーレイ誤差に起因し得るか、またはそれを示し得る。第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108は、2回回転対称であってもよいと考えられるが、本開示の実施形態は、2回回転対称を有する第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108に限定されない。例えば、第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108は、4回回転対称であってもよい。第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108の回転対称性は、限定ではないが、測定中に生じ得る、ウェハ角度誤配置誤差を含む、1つ以上の計測サブシステムに関連して生じる問題を軽減し得ることに留意されたい。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1の作業ゾーン106は、第2の作業ゾーン108に隣接する位置(例えば、図1Aに示すように、x方向に沿って隣接している)に形成されてもよい。他の実施形態では、図1Bに示されるように、第1の作業ゾーン106は、y方向に沿って、第2の作業ゾーン108に隣接する位置に形成されてもよい。第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108の相対位置は、設計サイズまたは計測動作要件に適合するように選択され得ることに留意されたい。例えば、計測ターゲット100は、第1の作業ゾーン106及び第2の作業ゾーン108の相対的配置に基づいて、計測試料上のより少ない空間を占有するように構成され得る。
【0025】
任意のターゲット構造セット(たとえば、第1のターゲット構造セットおよび/または第2のターゲット構造セット)または任意のターゲット構造(例えば、第1のターゲット構造102a及び102b、及び/又は第2のターゲット構造104a及び104b)の1つ以上の部分は、計測ターゲットの異なる層上に、または第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108のそれぞれ内に形成され得ることに留意されたい。例えば、図1C及び図1Dに示すように、第2のターゲット構造104の第1の部分は、第1の作業ゾーン106内に形成することができ、第2のターゲット構造104の第2の部分は、第2の作業ゾーン108内に形成することができる。
【0026】
本開示の実施形態は、計測ターゲット100の単一の領域を占有する第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108に限定されないことにさらに留意されたい。例えば、第1の作業ゾーン106及び第2の作業ゾーン108の各々は、計測ターゲット100上の複数のエリアに形成され得る。
【0027】
別の実施形態では、図1Eに示すように、計測ターゲット100は、計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成された第3のターゲット構造セットを含むことができる。第3のターゲット構造セットは、1つまたは複数の第3のターゲット構造112aおよび112bを含み得る。1つまたは複数の第3の第2の構造112aおよび112bは、計測ターゲット100の第1の作業ゾーン106または計測ターゲット100の第2の作業ゾーン108のうちの少なくとも1つの中に形成され得る。1つまたは複数の第3のターゲット構造112aおよび112bは、第1の測定方向(たとえば、x方向)または第2の測定方向(たとえば、y方向)のうちの少なくとも1つに沿った測定のために構成された1つまたは複数の第3のパターン要素を含むことができる。1つ以上の第3のパターン要素は、本開示によって企図される目的に適切であることが当技術分野で知られている任意の計測モードに適合し得る。例えば、1つ以上の第3パターン要素は、散乱計測ベースのオーバーレイ(SCOL)計測モードと互換性を有しえる。これに関して、1つ以上の第3のパターン要素は、SCOLベースの計測方法(例えば、格子-オーバ-格子構造、または照明ビームを回折、散乱、および/または反射するのに適していることが当技術分野で知られている任意の構造)を使用する計測のための周期的および/またはセグメント化された構造を含むように構成され得る。別の例として、1つ以上の第3のパターン要素は、アドバンスドイメージング計測モード(例えば、AIM、トリプルアドバンスドイメージング計測(TAIM)、ロバストアドバンスドイメージング計測(rAIM)、アドバンスドイメージング計測インダイ(AIMid)、ボックスインボックス計測)、あるいは、オーバーレイ信号(例えば、異なる試料層上に位置するオーバーレイターゲットフィーチャの画像)をキャプチャするのに適していることが当技術分野で知られている任意の他の計測モードを含むがこれらに限定されない任意の画像ベースのオーバーレイ計測モードと互換性があり得る。1つ以上の第3のパターン要素は、限定ではないが、1つ以上のリソグラフィステップ、1つ以上の直接エッチングステップ、または同等物を含む、当技術分野で公知の任意の手段によって形成される、任意の1次元または2次元周期構造等の任意の1次元または2次元構造を含んでもよいことに留意されたい。第3のターゲット構造セットおよび/または第3のターゲット構造112aおよび112bは、正方形形状、円形形状、菱形形状、または星形形状を含むが、それらに限定されない、任意の形状で形成されてもよい。
【0028】
別の実施形態では、図1Fに示すように、計測ターゲット100は、計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成された第4のターゲット構造セットを含むことができる。第4のターゲット構造セットは、1つまたは複数の第4のターゲット構造114aおよび114bを含み得る。1つまたは複数の第4の第2の構造114aおよび114bは、計測ターゲット100の第1の作業ゾーン106または計測ターゲット100の第2の作業ゾーン108のうちの少なくとも1つ内に形成され得る。1つまたは複数の第4のターゲット構造114aおよび114bは、第1の測定方向(たとえば、x方向)または第2の測定方向(たとえば、y方向)のうちの少なくとも1つに沿った測定のために構成された1つまたは複数の第4のパターン要素を含むことができる。1つ以上の第4のパターン要素は、本開示によって企図される目的に適切であることが当技術分野で知られている任意の計測モードに適合し得る。例えば、1つ以上の第4パターン要素は、散乱計測に基づくオーバーレイ(SCOL)計測モードと互換性を有しえる。これに関して、1つ以上の第4のパターン要素は、SCOLベースの計測方法(例えば、格子-オーバ-格子構造、または照明ビームを回折、散乱、および/または反射するのに適していることが当技術分野で知られている任意の構造)を使用する計測のための周期的および/またはセグメント化された構造を含むように構成され得る。別の例として、1つ以上の第4のパターン要素は、アドバンスドイメージング計測モード(例えば、AIM、トリプルアドバンスドイメージング計測(TAIM)、ロバストアドバンスドイメージング計測(rAIM)、アドバンスドイメージング計測インダイ(AIMid)、ボックスインボックス計測)、あるいは、オーバーレイ信号(例えば、異なる試料層上に位置するオーバーレイターゲットフィーチャの画像)をキャプチャするのに適していることが当技術分野で知られている任意の他の計測モードを含むがこれらに限定されない任意の画像ベースのオーバーレイ計測モードと互換性があり得る。1つ以上の第4のパターン要素は、限定ではないが、1つ以上のリソグラフィステップ、1つ以上の直接エッチングステップ、または同等物を含む、当技術分野で公知の任意の手段によって形成される、任意の1次元または2次元周期構造等の任意の1次元または2次元構造を含んでもよいことに留意されたい。第4のターゲット構造セットおよび/または第4のターゲット構造114aおよび114bは、正方形形状、円形形状、菱形形状、または星形形状を含むが、それらに限定されない、任意の形状で形成されてもよい。
【0029】
別の実施形態では、図1Gに示すように、計測ターゲット100は、計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成された第5のターゲット構造セットを含むことができる。第5のターゲット構造セットは、1つまたは複数の第5のターゲット構造116aおよび116bを含み得る。1つまたは複数の第5の第2の構造116aおよび116bは、計測ターゲット100の第1の作業ゾーン106または計測ターゲット100の第2の作業ゾーン108のうちの少なくとも1つの中に形成され得る。1つまたは複数の第5のターゲット構造116aおよび116bは、第1の測定方向(例えば、x方向)または第2の測定方向(例えば、y方向)の少なくとも一方に沿った測定のために構成された1つまたは複数の第5のパターン要素を含むことができる。1つ以上の第5のパターン要素は、本開示によって企図される目的に適切であることが当技術分野で知られている任意の計測モードに適合し得る。例えば、1つ以上の第5パターン要素は、散乱計測に基づくオーバーレイ(SCOL)計測モードと互換性を有しえる。これに関して、1つ以上の第5のパターン要素は、SCOLベースの計測方法(例えば、格子-オーバ-格子構造、または照明ビームを回折、散乱、および/または反射するのに適していることが当技術分野で知られている任意の構造)を使用する計測のための周期的および/またはセグメント化された構造を含むように構成され得る。別の例として、1つ以上の第5のパターン要素は、アドバンスドイメージング計測モード(例えば、AIM、トリプルアドバンスドイメージング計測(TAIM)、ロバストアドバンスドイメージング計測(rAIM)、アドバンスドイメージング計測インダイ(AIMid)、ボックスインボックス計測)、あるいは、オーバーレイ信号(例えば、異なる試料層上に位置するオーバーレイターゲットフィーチャの画像)をキャプチャするのに適していることが当技術分野で知られている任意の他の計測モードを含むがこれらに限定されない任意の画像ベースのオーバーレイ計測モードと互換性があり得る。1つ以上の第5のパターン要素は、限定ではないが、1つ以上のリソグラフィステップ、1つ以上の直接エッチングステップ等を含む、当技術分野で公知の任意の手段によって形成される、任意の1次元または2次元周期構造等の任意の1次元または2次元構造を含んでもよいことに留意されたい。第5のターゲット構造セットおよび/または第5のターゲット構造116aおよび116bは、限定はしないが、正方形形状、円形形状、菱形形状、または星形形状を含む、任意の形状で形成され得る。
【0030】
本明細書では、本開示の実施形態は、均一な形状を有する第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108に限定されないことに留意されたい。例えば、図1Gに示されるように、第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108のそれぞれは、限定ではないが、任意の多角形形状を含む、任意の形状であってもよい。さらに、任意のターゲット構造セット(たとえば、第1のターゲット構造セット、第2のターゲット構造セット、第3のターゲット構造セット、第4のターゲット構造セット、および/または第5のターゲット構造セット)または任意のターゲット構造(例えば、第1のターゲット構造102a及び102b、第2のターゲット構造104、104a及び104b、第3のターゲット構造112a及び112b、第4のターゲット構造114a及び114b、及び/又は第5のターゲット構造116a及び116b)の1つ以上の部分は、計測ターゲットの異なる層上に、または第1の作業ゾーン106および第2の作業ゾーン108のそれぞれ内に形成され得ることに留意されたい。例えば、図1Gに示すように、第2のターゲット構造104の第1の部分は、第1の作業ゾーン106内に形成することができ、第2のターゲット構造104の第2の部分は、第2の作業ゾーン108内に形成することができる。
【0031】
図2は、本開示の1つまたは複数の実施形態による計測システム200の簡略化されたブロック図を示す。1つまたは複数の計測サブシステム202は、撮像モードまたは非撮像モードのいずれかで動作するように構成され得る。例えば、撮像モードでは、個々のオーバーレイターゲット要素は、試料上の照明スポット(例えば、明視野画像、暗視野画像、位相差画像等の一部である)内で解像可能であり得る。別の例として、1つ以上の計測サブシステム202は、散乱計測ベースのオーバーレイ(SCOL)計測ツールとして動作しえ、ここで、試料からの放射は、試料からの放射の角度分布(例えば、試料による放射の散乱および/または回折に関連する)を特徴付けるために瞳平面において分析される。
【0032】
1つ以上の計測サブシステム202は、照明を試料に向けることができ、試料から発する放射線をさらに収集して、2つ以上の試料層のオーバーレイの決定に適したオーバーレイ信号を生成することができる。一つ以上の計測サブシステムは、任意の光学計測ツール(例えば、先進撮像計測(AIM)ツール、先進撮像計測インダイ(AIMid)ツール、トリプル先進撮像計測(TAIM)ツール、ロバスト先進撮像計測(rAIM)ツールなど)、任意の粒子ベースの計測ツール(例えば、電子ビーム計測ツール)、または散乱計測ベースのオーバーレイ(SCOL)計測ツールを含むがこれらに限定されない、試料上のオーバーレイターゲットに関連付けられたオーバーレイを決定するのに適したオーバーレイ信号を生成するのに適した当技術分野で公知の任意のタイプのオーバーレイ計測ツールを含みえる。本開示の実施形態は、1つの計測サブシステム202のみを有する計測システム200に限定されず、計測システム200は、少なくとも2つの計測サブシステムを含んでもよいことに留意されたい。例えば、計測システム200は、光学計測ツールおよび散乱計測ベースのオーバーレイ(SCOL)計測ツールを含みえる。
【0033】
1つまたは複数の計測サブシステム202は、オーバーレイターゲットのオーバーレイを決定するのに適したオーバーレイ信号を取得するための測定パラメータを定義する任意の数のレシピに基づいてオーバーレイ信号を生成するように構成可能であり得る。例えば、1つ以上の計測サブシステム202のレシピは、照明波長、試料から発する放射の検出された波長、試料上の照明のスポットサイズ、入射照明の角度、入射照明の偏光、入射ビームの波面計画、オーバーレイターゲット上の入射照明のビームの位置、オーバーレイ計測ツールの焦点ボリュームにおけるオーバーレイターゲットの位置などを含み得るが、これらに限定されない。
【0034】
別の実施形態において、オーバーレイ計測システム200は、1つ以上の計測サブシステム202に通信可能に結合されたコントローラ204を含む。コントローラ204は、1つ以上の選択されたレシピに基づいてオーバーレイ信号を生成するように1つ以上の計測サブシステム202に指示するように構成されてもよい。コントローラ204はさらに、1つ以上の計測サブシステム202からのオーバーレイ信号を含むが、それらに限定されない、データを受信するように構成されてもよい。さらに、コントローラ204は、取得されたオーバーレイ信号に基づいてオーバーレイターゲットに関連付けられたオーバーレイを決定するように構成されてもよい。
【0035】
別の実施形態では、コントローラ204は、1つ以上のプロセッサ206を含む。たとえば、1つまたは複数のプロセッサ206は、メモリ媒体208またはメモリ内に維持されるプログラム命令のセットを実行するように構成され得る。コントローラ204は、試料の1つ以上のオーバーレイ測定に基づいて、1つ以上の計測ターゲット100を有する試料のオーバーレイ誤差を決定するように構成されてもよい。例えば、一実施形態では、計測サブシステム202は、1つ以上の計測ターゲット100を有する試料に照明を向けることができる。別の実施形態では、計測サブシステム202は、試料から発する放射をさらに収集して、2つ以上の試料層のオーバーレイの決定に適した1つ以上のオーバーレイ測定値(または1つ以上のオーバーレイ測定値を示す1つ以上の信号)を生成するように構成されてもよい。計測サブシステム202は、オーバーレイターゲットのオーバーレイを決定するのに適したオーバーレイ信号を取得するための測定パラメータを定義する任意の数のレシピに基づいてオーバーレイ信号を生成するように構成可能であり得る。例えば、計測サブシステム202のレシピは、照明波長、試料から発する放射の検出波長、試料上の照明のスポットサイズ、入射照明の角度、入射照明の偏光、オーバーレイターゲット上の入射照明のビームの位置、オーバーレイ計測ツールの焦点ボリュームにおけるオーバーレイターゲットの位置などを含み得るが、これらに限定されない。
【0036】
コントローラ204は、試料の1つ以上のオーバーレイ測定に基づいて、1つ以上の計測ターゲット100を有する試料のオーバーレイ誤差を決定するように構成されてもよい。例えば、コントローラ204は、試料320の1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて試料の1つ以上のオーバーレイ測定値を生成するように構成されてもよい(たとえば、第1のターゲット構造セット、第2のターゲット構造セット、第3のターゲット構造セット、第4のターゲット構造セット、および/または第5のターゲット構造セット)。試料320の一つ以上のオーバーレイ測定は、試料320の一つ以上の層のオーバーレイ位置に対応しうる。
【0037】
コントローラ204の1つまたは複数のプロセッサ206は、当技術分野で知られている任意のプロセッサまたは処理要素を含むことができる。本開示の目的のために、「プロセッサ」または「処理要素」という用語は、1つまたは複数の処理または論理要素(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサデバイス、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)デバイス、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP))を有する任意のデバイスを包含するように広く定義され得る。この意味で、1つまたは複数のプロセッサ206は、アルゴリズムおよび/または命令(たとえば、メモリに記憶されたプログラム命令)を実行するように構成された任意のデバイスを含み得る。一実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ206は、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、ネットワーク接続されたコンピュータ、または本開示全体にわたって説明されるように、計測システム200とともに動作または動作するように構成されたプログラムを実行するように構成された任意の他のコンピュータシステムとして具現化され得る。さらに、本開示全体にわたって説明されるステップは、単一のコントローラ204によって、または代替として複数のコントローラによって実行され得る。さらに、コントローラ204は、共通のハウジングまたは複数のハウジング内に収容された1つまたは複数のコントローラを含むことができる。このようにして、任意のコントローラまたはコントローラの組合せを、計測システム200への統合に適したモジュールとして別々にパッケージ化することができる。さらに、コントローラ204は、1つまたは複数の計測サブシステム202から受信したデータを分析し、計測システム200内または計測システム200の外部の追加の構成要素にデータを供給することができる。
【0038】
メモリ媒体208は、関連する1つまたは複数のプロセッサ206によって実行可能なプログラム命令を記憶するのに適した、当技術分野で知られている任意の記憶媒体を含み得る。例えば、記憶媒体208は、非一時的な記憶媒体を含んでもよい。別の例として、記憶媒体208は、限定はしないが、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気または光メモリデバイス(たとえば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブなどを含み得る。さらに、記憶媒体208は、1つまたは複数のプロセッサ206とともに共通のコントローラハウジング内に収容され得ることに留意されたい。一実施形態では、メモリ媒体208は、1つまたは複数のプロセッサ206およびコントローラ204の物理的位置に対して遠隔に配置され得る。たとえば、コントローラ204の1つまたは複数のプロセッサ206は、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネットなど)を介してアクセス可能なリモートメモリ(たとえば、サーバ)にアクセスすることができる。
【0039】
一実施形態では、ユーザインターフェース(図示せず)がコントローラ204に通信可能に結合される。ユーザインターフェースは、限定はしないが、1つまたは複数のデスクトップ、ラップトップ、タブレットなどを含むことができる。別の実施形態では、ユーザインターフェースは、計測システム200のデータをユーザに表示するために使用されるディスプレイを含む。ユーザインターフェースのディスプレイは、当技術分野で知られている任意のディスプレイを含み得る。例えば、ディスプレイは、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ベースのディスプレイ、またはCRTディスプレイを含んでもよいが、それらに限定されない。当業者は、ユーザインターフェースとの統合が可能な任意のディスプレイデバイスが、本開示における実装に好適であることを認識するはずである。別の実施形態では、ユーザは、ユーザインターフェースのユーザ入力デバイスを介してユーザに表示されるデータに応答して、選択および/または命令を入力してもよい。
【0040】
別の実施形態では、コントローラ204は、計測システム200の1つ以上の要素に通信可能に結合される。この点に関して、コントローラ204は、計測システム200の任意の構成要素からデータを送信及び/又は受信することができる。例えば、コントローラ204は、検出器320、322から1つ以上の画像を受信するために、検出器320、322に通信可能に結合されてもよい。さらに、コントローラ204は、関連する構成要素のための1つまたは複数の制御信号を生成することによって、計測システム200の任意の構成要素を指示または別様に制御することができる。
【0041】
一実施形態では、図3Aに示すように、1つまたは複数の計測サブシステム202は、光学計測ツールを含む計測サブシステムなどの光学計測サブシステム202aを含むことができる。光学計測サブシステム202aは、限定はしないが、x線、紫外線(UV)、赤外線(IR)、または可視光波長を有する光学照明ビームを生成および/または検出するように構成された光学計測ツールを含む、試料の計測データを生成するのに適した当技術分野で知られている任意のタイプの光学計測ツールを含むことができる。別の例として、1つまたは複数の計測サブシステム202aは、高度撮像計測(AIM)ツール、高度撮像計測インダイ(AIMid)ツール、トリプル高度撮像計測(TAIM)ツール、またはロバスト高度撮像計測(rAIM)ツールを含むことができる。
【0042】
一実施形態では、1つまたは複数の計測サブシステム202aは、光学照明ビーム304を生成するように構成された光学照明源302を含むことができる。光学照明ビーム304は、限定はしないが、x線、紫外(UV)光、可視光、または赤外(IR)光を含む1つまたは複数の選択された波長の放射を含むことができる。
【0043】
光学照明源302は、光学照明ビーム304を提供するのに適した任意のタイプの照明源を含むことができる。一実施形態では、光学照明源302はレーザ源である。例えば、光学照明源302は、1つ以上の狭帯域レーザ源、広帯域レーザ源、スーパーコンティニュームレーザ源、白色光レーザ源、または同等物を含んでもよいが、それらに限定されない。これに関して、光学照明源302は、高いコヒーレンス(例えば、高い空間コヒーレンスおよび/または時間コヒーレンス)を有する光学照明ビーム304を提供することができる。別の実施形態では、光学照明源302は、レーザ維持プラズマ(LSP)源を含む。例えば、光学照明源302は、限定はしないが、LSPランプ、LSPバルブ、またはレーザ源によってプラズマ状態に励起されると広帯域照明を放出することができる1つまたは複数の要素を収容するのに適したLSPチャンバを含むことができる。別の実施形態では、光学照明源302はランプ源を含む。例えば、光照明源302は、アークランプ、放電ランプ、無電極ランプなどを含み得るが、これらに限定されない。これに関して、光学照明源302は、低コヒーレンス(例えば、低い空間コヒーレンスおよび/または時間コヒーレンス)を有する光学照明ビーム304を提供することができる。
【0044】
別の実施形態では、光学照明源302は、照明経路310を介して光学照明ビーム304を試料320に向ける。照明経路310は、光学照明ビーム304を修正及び/又は調整するのに適した1つ以上の照明経路レンズ308又は追加の光学構成要素306を含むことができる。例えば、1つ以上の光学構成要素306は、1つ以上の偏光子、1つ以上のフィルタ、1つ以上のビームスプリッタ、1つ以上の拡散器、1つ以上のホモジナイザ、1つ以上のアポダイザ、または1つ以上のビーム整形器を含んでもよいが、それらに限定されない。照明経路310は、光学照明ビーム304を試料320に向けるように構成された対物レンズ316をさらに含むことができる。
【0045】
別の実施形態では、試料320は試料ステージ322上に配置される。試料ステージ322は、1つまたは複数の計測サブシステム202a内で試料320を位置決めおよび/または走査するのに適した任意のデバイスを含むことができる。例えば、試料ステージ322は、直線並進ステージ、回転ステージ、先端/傾斜ステージなどの任意の組み合わせを含むことができる。
【0046】
別の実施形態では、1つ以上の計測サブシステム202aは、集光経路314を通って試料320から発する光を捕捉するように構成された1つ以上の検出器324を含む。集光経路314は、試料320からの光を集光するための1つ以上の集光経路レンズ312、318を含んでもよいが、それらに限定されない。例えば、1つ以上の検出器324は、1つ以上の集光経路レンズ312、318を介して、試料320から反射または散乱(例えば、鏡面反射、拡散反射などを介する)された光を受光してもよい。別の例として、1つまたは複数の検出器324は、試料320によって生成された光(例えば、光学照明ビーム304の吸収に関連するルミネッセンスなど)を受け取ることができる。別の例として、1つまたは複数の検出器324は、試料320からの光の1つまたは複数の回折次数(例えば、0次回折、±1次回折、±2次回折等である)を受け取ることができる。
【0047】
1つまたは複数の検出器324は、試料320から受けた照明を測定するのに適した、当技術分野で知られている任意のタイプの検出器を含むことができる。例えば、検出器324は、CCD検出器、TDI検出器、光電子増倍管(PMT)、アバランシェフォトダイオード(APD)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサなどを含むことができるが、これらに限定されない。別の実施形態では、検出器324は、試料320から発する光の波長を識別するのに適した分光検出器を含むことができる。
【0048】
一の実施態様においては、一つ以上の検出器324が試料320の表面にほぼ垂直に配置される。別の実施形態では、1つ以上の計測サブシステム202aは、対物レンズ316が同時に光学照明ビーム304を試料320に向け、試料320から発する光を収集することができるように配向されたビームスプリッタを含む。さらに、照明経路310および集光経路314は、1つまたは複数の追加の要素(例えば、対物レンズ316、アパーチャ、フィルタなど)を共有することができる。
【0049】
一実施形態では、図3Bに示すように、1つまたは複数の計測サブシステム202は、電子ビーム計測ツール(例えば、SEM、CD-SEMなどである)を含む計測サブシステムなどの粒子ベースの計測サブシステム202bを含むことができる。
【0050】
一実施形態では、1つまたは複数の計測サブシステム202bは、粒子ビーム326(例えば、電子ビーム、粒子ビームなどである)を生成するための粒子源325(例えば、電子ビーム源、イオンビーム源などである)を含むことができる。粒子源325は、粒子ビーム326を生成するのに適した当技術分野で知られている任意の粒子源を含むことができる。例えば、粒子源325は、電子銃またはイオン銃を含んでもよいが、それらに限定されない。別の実施形態では、粒子源325は、調整可能なエネルギーを有する粒子ビームを提供するように構成される。例えば、粒子源325は、0.1kV~30kVの範囲の加速電圧を提供するように構成された電子源を含んでもよいが、これに限定されない。別の例として、イオン源を含む粒子源325は、1keV~50keVの範囲のエネルギーを有するイオンビームを提供することができるが、これは必須ではない。
【0051】
別の実施形態では、1つ以上の計測サブシステム202bは、1つ以上の粒子集束要素328を含んでもよい。例えば、1つ以上の粒子集束要素328は、単一の粒子集束要素または複合システムを形成する1つ以上の粒子集束要素を含んでもよいが、それらに限定されない。別の実施形態では、1つ以上の粒子集束要素328は、粒子ビーム326を試料ステージ322上に位置する試料320に向けるように構成された粒子対物レンズ330を含む。さらに、粒子源325は、静電レンズ、磁気レンズ、単電位レンズ、または複電位レンズを含むが、それらに限定されない、当技術分野で公知の任意の種類の電子レンズを含んでもよい。
【0052】
別の実施形態では、1つ以上の計測サブシステム202bは、少なくとも1つの粒子検出器332を含み、試料320から発する粒子を画像化又は検出することができる。一実施形態では、粒子検出器332は、電子コレクタ(例えば、二次電子コレクタ、後方散乱電子検出器などである)を含む。別の実施態様においては、粒子検出器332が、試料表面からの電子及び/又は光子を検出するための光子検出器(例えば、光検出器、x線検出器、光電子増倍管(PMT)検出器に結合されたシンチレータ素子などである)を含む。1つ以上の計測サブシステム202bは、複数の(例えば、少なくとも2つの)粒子検出器332を含み得ることが具体的に企図される。あるタイプの粒子検出器332(例えば、光電子増倍管検出器)は、1つ以上の計測サブシステム202bの感度を増加させ得ることに本明細書で留意されたい。
【0053】
図3A図3Bに描かれている1つまたは複数の計測サブシステム202の説明、および上記の関連する説明は、単に例示を目的として提供されており、限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。例えば、1つ又は複数の計測サブシステム202は、試料320を同時に調べるのに適したマルチビーム及び/又はマルチカラムシステムを含むことができる。さらなる実施形態では、1つ以上の計測サブシステム202は、1つ以上の電圧を試料320の1つ以上の場所に印加するように構成される、1つ以上の構成要素(例えば、1つ以上の電極)を含んでもよい。この点に関して、1つまたは複数の計測サブシステム202は、電圧コントラスト撮像データを生成することができる。
【0054】
本明細書では、試料320内の粒子ビーム326の浸透深さは、より高いエネルギーのビームが典型的には試料の中により深く浸透するように、粒子エネルギーに依存し得ることが認識される。一実施形態では、1つまたは複数の計測サブシステム202bは、異なる粒子エネルギーを利用して、試料320内への粒子ビーム326の侵入深さに基づいて、デバイスの異なる層を調べることができる。例えば、1つ以上の計測サブシステム202bは、比較的低エネルギーの電子ビーム(例えば、約1keV以下)を利用してもよく、より高いエネルギーのビーム(例えば、約10keV以上)を利用して、以前に作製された層を特徴付けてもよい。粒子エネルギーの関数としての浸透深さは、特定の層に対する粒子エネルギーの選択が異なる材料に対して変化し得るように、異なる材料に対して変化し得ることが本明細書において認識される。
【0055】
前述のように、1つまたは複数の計測サブシステム202は、1つまたは複数の計測サブシステム202に通信可能に結合されたコントローラ204を含むことができる。コントローラ204は、1つ以上の選択されたレシピに基づいてオーバーレイ信号を生成するように1つ以上の計測サブシステム204に指示するように構成されてもよい。コントローラ204はさらに、1つ以上の計測サブシステム202からのオーバーレイ信号を含むが、それらに限定されない、データを受信するように構成されてもよい。さらに、コントローラ204は、取得されたオーバーレイ信号に基づいてオーバーレイターゲットに関連付けられたオーバーレイを決定するように構成されてもよい。
【0056】
図4は、本開示の1つ以上の実施形態による、試料のオーバーレイを測定する方法400のステップを示すプロセスフロー図を示す。
【0057】
ステップ402において、1つ以上の計測ターゲット100を含む試料が照射される。例えば、計測システム200は、試料320上に照明ビームを向けることができる。本明細書で使用するとき、用語「照明ビーム」は、限定はしないが、光学照明ビーム304及び/又は粒子ビーム326を含む任意の放射ビームを指すことができる。
【0058】
ステップ404において、1つ以上の計測ターゲット100から発せられる照明が検出される。例えば、光学照明ビーム304及び/又は粒子ビーム326を検出することができる。別の例として、1つまたは複数の計測サブシステム202は、1つまたは複数の計測ターゲット100(たとえば、第1のターゲット構造セット、第2のターゲット構造セット、第3のターゲット構造セット、第4のターゲット構造セット、および/または第5のターゲット構造セット)の1つまたは複数の部分から発する照明を受け取るように構成され得る。
【0059】
ステップ406において、1つ以上の第1のオーバーレイ測定値が生成される。例えば、コントローラ204は、1つまたは複数の計測ターゲット100の第1のターゲット構造セットの1つまたは複数の部分から発する照明を示す1つまたは複数の信号に基づいて、試料320の1つまたは複数の第1のオーバーレイ測定値を生成するように構成されてもよい。
【0060】
ステップ408において、1つ以上の第2のオーバーレイ測定値が生成される。例えば、コントローラ204は、1つ以上の計測ターゲット100の第2のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて、試料320の1つ以上の第2のオーバーレイ測定値を生成するように構成されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、方法400は、1つまたは複数の第3のオーバーレイ測定値が生成されるステップ410を含む。例えば、コントローラ204は、1つまたは複数の計測ターゲット100の第3のターゲット構造セットの1つまたは複数の部分から発する照明を示す1つまたは複数の信号に基づいて、試料320の1つまたは複数の第3のオーバーレイ測定値を生成するように構成されてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、方法400は、ステップ412を含み、1つ以上の第4のオーバーレイ測定値が生成される。例えば、コントローラ204は、1つ以上の計測ターゲット100の第4のターゲット構造セットの1つ以上の部分から発する照明を示す1つ以上の信号に基づいて、試料320の1つ以上の第4のオーバーレイ測定値を生成するように構成されてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、方法400は、ステップ414を含み、1つ以上の第5のオーバーレイ測定値が生成される。例えば、コントローラ204は、1つまたは複数の計測ターゲット100の第5のターゲット構造セットの1つまたは複数の部分から発する照明を示す1つまたは複数の信号に基づいて、試料320の1つまたは複数の第5のオーバーレイ測定値を生成するように構成されてもよい。
【0064】
ステップ416において、オーバーレイ誤差は、1つ以上の第1のオーバーレイ測定値、1つ以上の第2のオーバーレイ測定値、1つ以上の第3のオーバーレイ測定値、1つ以上の第4のオーバーレイ測定値または第5のオーバーレイ測定値のうちの少なくとも2つに基づいて決定される。
【0065】
いくつかの実施形態では、方法400は、1つまたは複数の追加のステップ(図示せず)を含むことができ、少なくともステップ416で決定された1つまたは複数のオーバーレイ値に基づいて1つまたは複数のオーバーレイ修正可能値が提供される。例えば、1つ以上の追加のステップは、コントローラ204が、1つ以上のプロセスツール(例えば、リソグラフィツール)の1つ以上のパラメータ(例えば、製造設定、構成など)を調整するための1つ以上の制御信号(または制御信号に対する補正)を生成することを含んでもよい。制御信号(または制御信号に対する補正)は、フィードバックおよび/またはフィードフォワード制御ループの一部としてコントローラ204によって提供され得る。コントローラ204は、1つまたは複数のプロセスツールに、1つまたは複数の制御信号(または制御信号に対する補正)に基づいて、1つまたは複数のプロセスツールの1つまたは複数のパラメータに対する1つまたは複数の調整を実行させることができる。いくつかの実施形態では、コントローラ204は、1つまたは複数の調整を行うようにユーザに警告することができる。この意味で、1つまたは複数の制御信号は、1つまたは複数のプロセスツールの1つまたは複数の製造プロセスの誤差を補償することができ、したがって、1つまたは複数のプロセスツールが、同じまたは異なるロット内の後続の試料上の複数の露光にわたって選択された許容範囲内にオーバーレイを維持することを可能にすることができる。
【0066】
図5は、本開示の1つまたは複数の実施形態による、計測ターゲット100を形成する方法500のステップを示すプロセスフロー図を示す。
【0067】
ステップ502において、第1のターゲット構造セットが計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成され、第1のターゲット構造セットは、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第1のターゲット構造を含む。各第1のターゲット構造は、第1の測定方向又は第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つ以上の第1のパターン要素を含む。第1のターゲット構造セットは、限定はしないが、1つまたは複数の堆積、リソグラフィ、またはエッチングステップなど、1つまたは複数のプロセスステップを通して製作され得る。第1のターゲット構造セットは、1つまたは複数のプロセスツール(たとえば、リソグラフィツール)を使用して形成され得る。
【0068】
ステップ504において、第2のターゲット構造セットが計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成され、第2のターゲット構造セットは、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第2のターゲット構造を含む。各第2のターゲット構造は、第1の測定方向又は第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つ以上の第2のパターン要素を含み、計測ターゲットの第1の作業ゾーン及び計測ターゲットの第2の作業ゾーンは、2倍回転対称である。第2のターゲット構造セットは、1つ以上の堆積、リソグラフィ、またはエッチングステップ等の1つ以上のプロセスステップを通して加工されてもよいが、それらに限定されない。第2のターゲット構造セットは、1つまたは複数のプロセスツール(たとえば、リソグラフィツール)を使用して形成され得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、方法500は、ステップ506を含み、第3のターゲット構造セットは、計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成され、第3のターゲット構造セットは、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第3のターゲット構造を含む。第3のターゲット構造は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第3のパターン要素を含む。第3のターゲット構造セットは、限定されないが、1つ以上の堆積、リソグラフィ、またはエッチングステップ等の1つ以上のプロセスステップを通して加工されてもよい。第3のターゲット構造セットは、1つまたは複数のプロセスツール(たとえば、リソグラフィツール)を使用して形成され得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、方法500はステップ508を含み、第4のターゲット構造セットは、計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成され、第4のターゲット構造セットは、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第4のターゲット構造を含む。第4のターゲット構造は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第4のパターン要素を含む。第4のターゲット構造セットは、1つ以上の堆積、リソグラフィ、またはエッチングステップ等であるが、それらに限定されない、1つ以上のプロセスステップを通して加工されてもよい。第4のターゲット構造セットは、1つまたは複数のプロセスツール(たとえば、リソグラフィツール)を使用して形成され得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、方法500は、ステップ510を含み、第5のターゲット構造セットは、計測ターゲット100の1つまたは複数の層上に形成され、第5のターゲット構造セットは、計測ターゲットの第1の作業ゾーンまたは計測ターゲットの第2の作業ゾーンのうちの少なくとも1つ内に形成された少なくとも1つの第5のターゲット構造を含む。第5のターゲット構造は、第1の測定方向または第2の測定方向の少なくとも一方に沿って形成された1つまたは複数の第5のパターン要素を含む。第5のターゲット構造セットは、1つ以上の堆積、リソグラフィ、またはエッチングステップ等であるが、それらに限定されない、1つ以上のプロセスステップを通して加工されてもよい。第5のターゲット構造セットは、1つまたは複数のプロセスツール(たとえば、リソグラフィツール)を使用して形成され得る。
【0072】
本明細書で説明する方法のすべては、方法の実施形態の1つまたは複数のステップの結果をメモリに記憶することを含み得る。結果は、本明細書で説明される結果のいずれかを含んでもよく、当技術分野で公知の任意の様式で記憶されてもよい。メモリは、本明細書で説明される任意のメモリ、または当技術分野で知られている任意の他の好適な記憶媒体を含み得る。結果が記憶された後、結果は、メモリ内にアクセスされ、本明細書に説明される方法またはシステム実施形態のうちのいずれかによって使用され、ユーザへの表示のためにフォーマットされ、別のソフトウェアモジュール、方法、またはシステムによって使用される等することができる。さらに、結果は、「永久的に」、「半永久的に」、「一時的に」、またはある期間にわたって記憶され得る。例えば、メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は、必ずしもメモリ内に無期限に持続しなくてもよい。
【0073】
上述の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載される任意の他の方法の任意の他のステップを含み得ることがさらに企図される。加えて、上述の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載のシステムのいずれかによって実行することができる。
【0074】
当業者は、本明細書で説明される構成要素動作、デバイス、オブジェクト、およびそれらに付随する議論が、概念的明確性のために例として使用されること、および種々の構成修正が検討されることを認識するであろう。したがって、本明細書で使用されるように、記載される特定の例および付随する議論は、それらのより一般的なクラスの代表であることが意図される。概して、任意の特定の例の使用は、そのクラスを表すことが意図され、特定の構成要素、動作、デバイス、およびオブジェクトの非包含は、限定として解釈されるべきではない。
【0075】
本明細書で使用するとき、「上」、「下」、「上」、「下」、「上」、「上方」、「下方」、「下方」などの方向を示す用語は、説明の目的で相対的な位置を提供することを意図しており、絶対的な基準系を示すことを意図していない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、他の実施形態に適用され得る。
【0076】
本明細書における実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈および/または用途に適切であるように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に記載されない。
【0077】
本明細書で説明される主題は、場合によっては、他の構成要素内に含まれる、または他の構成要素と接続される、異なる構成要素を図示する。そのような描写されたアーキテクチャは、単なる例示であり、実際には、同じ機能性を達成する多くの他のアーキテクチャが実装され得ることを理解されたい。概念的な意味では、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成されるように効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは中間構成要素にかかわらず、所望の機能が達成されるように互いに「関連付けられる」と見なすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「接続」または「結合」されていると見なされることができ、そのように関連付けられることが可能な任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するために、相互に「結合可能」であると見なされることができる。結合可能な特定の例は、物理的に結合可能及び/又は物理的に相互作用する構成要素及び/又は無線で相互作用可能及び/又は無線で相互作用する構成要素及び/又は論理的に相互作用及び/又は論理的に相互作用可能な構成要素を含むが、これらに限定されない。
【0078】
さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。一般に、本明細書および特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体)で使用される用語は一般に「オープン」用語(例えば、「含む(including)」という用語は、「含む(including)がこれに限定されない」と解釈されるべきであり、「有する(having)」という用語は「少なくとも有する(having)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含む(includes)がこれに限定されない」と解釈されるべきである等である)として意図されることが当業者には理解されよう。導入される請求項の記載の具体的な数が意図される場合、そのような意図は、その請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解の助けとして、以下の添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含むことができる。しかしながら、そのような語句の使用は、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのような導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、1つのそのような記載のみを含む発明に限定することを意味すると解釈されるべきではない。同じ請求項が「1つ以上」または「少なくとも1つ」という導入句および「a」または「an」(例えば、「a」および/または「an」は、典型的には、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである)などの不定冠詞を含む場合でも、同じことが、請求項の記載を紹介するために使用される明確な記事の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載の具体的な数が明示的に列挙されている場合でも、そのような記載は、典型的には少なくとも列挙された数(例えば、他の修飾因子を伴わない「2つの列挙」の裸の列挙は、典型的には、少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)を意味すると解釈されるべきであることを、当業者は認識されよう。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例表現が使用される事例では、概して、そのような構成は、当業者が慣例表現(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、および/またはA、B、およびCを共に有するシステムを含むが、それらに限定されない)を理解するであろう意味で意図される。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つなど」に類似する慣例表現が使用される事例では、概して、そのような構成は、当業者が慣例表現(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、および/またはA、B、およびCを共に有するシステムを含むが、それらに限定されない)を理解するであろう意味で意図される。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、説明、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、その用語の一方(one of the terms)、その用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解されるであろう。
【0079】
本開示およびその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されるであろうと考えられ、開示される主題から逸脱することなく、またはその物質的利点の全てを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造、および配置において種々の変更が行われ得ることが明白となるであろう。説明される形態は単なる説明であり、そのような変更を包含し、含むことが以下の特許請求の範囲の意図である。さらに、本発明は特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2
図3A
図3B
図4
図5
【国際調査報告】