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特表2023-530849迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル
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  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図1A
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図1B
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図2
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図3
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図4
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図5
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図6A
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図6B
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図6C
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図6D
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図7A
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図7B
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図7C
  • 特表-迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-20
(54)【発明の名称】迅速な計測回復のための精密真空ウィンドウビューポート及びペリクル
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20230712BHJP
【FI】
G03F7/20 503
G03F7/20 521
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022573205
(86)(22)【出願日】2021-06-10
(85)【翻訳文提出日】2023-01-27
(86)【国際出願番号】 EP2021065676
(87)【国際公開番号】W WO2022002560
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】63/046,984
(32)【優先日】2020-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】シモンズ,ロドニー,ディー
(72)【発明者】
【氏名】カンブラムパティ,ムラリ,クリシュナ
(72)【発明者】
【氏名】ミトリー,マーク,ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】ユローン,ダスティン,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】リ,スーチー
(72)【発明者】
【氏名】ドンケル,リルフォ,ルドヴィカス
(72)【発明者】
【氏名】マッケンジー,ポール,アレクサンダー
【テーマコード(参考)】
2H197
【Fターム(参考)】
2H197CA10
2H197CA11
2H197GA01
2H197HA03
2H197HA04
2H197HA05
2H197HA10
(57)【要約】
極端紫外線(EUV)放射システムにおける光学計測のためのシステム、装置及び方法が提供される。例示的なシステムは、計測システム及びウィンドウを含み得る。例示的な計測システムは、第1の環境内に配置され、及び計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を実施するように構成され得る。例示的なウィンドウは、光軸と交差して配置され、及び計測システムを第2の環境から隔離するように構成され得る。例示的なウィンドウは、光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限するように更に構成され得る。
【選択図】 図6B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計測システムであって、第1の環境内に配置され、及び前記計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を実施し、前記第2の環境は、前記第1の環境と異なる、計測システムと、
ウィンドウであって、前記光軸と交差して配置され、及び
前記計測システムを前記第2の環境から隔離することと、
前記光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において前記光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することと
を行うウィンドウと
を含むシステム。
【請求項2】
前記第一焦点は、前記ウィンドウから約1メートルの距離に位置する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ウィンドウは、前記横方向変位を約±33ミクロン未満に制限する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ウィンドウは、前記光軸に沿った角度偏差を、前記光軸に沿った公称角度偏差から約±0.5分角未満に制限する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ウィンドウは、前記角度偏差を約±0.1分角未満に制限する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ウィンドウは、縦方向変位を、前記光軸に沿った前記第一焦点からの公称縦方向変位から約±330ミクロン未満に制限する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ウィンドウは、前記縦方向変位を約±200ミクロン未満に制限する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記ウィンドウは、
前記光軸と交差して配置される第1の部分と、
前記光軸と交差して及び前記第1の部分に対向して配置される第2の部分と
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の部分は、ビューポートを含み、及び
前記第2の部分は、ペリクルを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ウィンドウは、公称くさび角から約±0.1分角未満のくさび角を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記公称くさび角は、約0度である、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記公称くさび角は、約0度よりも大きい、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記計測システムは、モジュール方式の計測システムである、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記ウィンドウは、前記計測システムが前記システム内に取り付けられる時点で前記変位を約±50ミクロン未満に制限する、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記ウィンドウは、較正動作なしで前記変位を約±50ミクロン未満に制限する、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
光軸と交差して配置される第1の部分と、
前記光軸と交差して及び前記第1の部分に対向して配置される第2の部分と
を含むウィンドウであって、
前記光軸に沿って前記第1の部分及び前記第2の部分を通して放射を伝達することと、
前記光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において前記光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することと
を行うウィンドウ。
【請求項17】
前記第一焦点は、前記ウィンドウから約1メートルの距離に位置する、請求項16に記載のウィンドウ。
【請求項18】
前記第1の部分は、ビューポートを含み、前記第2の部分は、ペリクルを含む、請求項16に記載のウィンドウ。
【請求項19】
公称くさび角から約±0.1分角未満のくさび角を含む、請求項16に記載のウィンドウ。
【請求項20】
計測システムを第1の環境内に配置することであって、前記計測システムは、前記計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を実施し、前記第2の環境は、前記第1の環境と異なる、配置することと、
前記光軸と交差して配置されるウィンドウを使用して、前記計測システムを前記第2の環境から隔離することと、
前記ウィンドウの配置に基づいて、前記光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において前記光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することと
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2020年7月1日に出願された「PRECISE VACUUM WINDOW VIEWPORTS AND PELLICLES FOR RAPID METROLOGY RECOVERY」という名称の米国特許出願第63/046,984号に対する優先権を主張し、この出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本開示は、極端紫外線(EUV)放射システムのための計測システム及びウィンドウに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] リソグラフィ装置は、基板、通常、基板のターゲット部分に所望のパターンを施す機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造で使用され得る。その場合、マスク又はレチクルと互換的に呼ばれるパターニングデバイスを使用して、形成中のICの個々の層上に形成される回路パターンを生成し得る。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)のターゲット部分(例えば、ダイの一部、1つのダイ又は幾つかのダイを含む)上に転写され得る。パターンの転写は、通常、基板上に設けられた放射感応性材料(例えば、レジスト)層上への結像を介して行われる。一般的に、単一の基板は、連続的にパターン形成される隣接するターゲット部分のネットワークを含む。従来のリソグラフィ装置は、いわゆるステッパ及びいわゆるスキャナを含み、ステッパでは、一度にターゲット部分上に全体パターンを露光することによって各ターゲット部分を照射し、またスキャナでは、所与の方向(「走査」方向)に放射ビームによってパターンを走査しながら、同時にこの走査方向に平行又は逆平行(例えば、反対)にターゲット部分を走査することよって各ターゲット部分を照射する。パターンを基板にインプリントすることにより、パターニングデバイスから基板にパターンを転写することも可能である。
【0004】
[0004] 極端紫外線(EUV)光、例えば約13nmの波長の光を含め、波長が約50ナノメートル(nm)以下の電磁放射(ときに軟X線とも呼ばれる)をリソグラフィ装置において又はリソグラフィ装置と共に使用して、基板、例えばシリコンウェーハ中又はその上に非常に小さいフィーチャを作製することができる。EUV光を生成する方法には、EUV範囲内に輝線を有する元素、例えばキセノン(Xe)、リチウム(Li)又はスズ(Sn)などを有する材料をプラズマ状態に変換することが含まれるが、必ずしもこれに限定されない。例えば、レーザ生成プラズマ(LPP)と呼ばれるそのような方法の1つでは、例えば材料の液滴、プレート、テープ、ストリーム又はクラスターの形態のターゲット材料(LPP源に関連して互換的に燃料と呼ばれる)を、ドライブレーザと呼ばれ得る増幅された光ビームで照射することにより、プラズマを生成することができる。このプロセスの場合、プラズマは、通常、密封された容器、例えば真空チャンバ内で生成され、様々なタイプの計測機器を使用して監視される。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本開示は、極端紫外線(EUV)放射システムにおける光学計測及び様々な他の態様のためのシステム、装置及び方法の様々な態様について説明する。
【0006】
[0006] 幾つかの態様では、本開示は、EUV放射システムなどの放射システムにおける光学計測のためのシステムについて説明する。このシステムは、第1の環境内に配置されるように構成された計測システムを含み得る。計測システムは、計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を実施するように更に構成され得る。第2の環境は、第1の環境と異なり得る。ウィンドウは、光軸と交差して配置されるように構成され得る。ウィンドウは、計測システムを第2の環境から隔離するように更に構成され得る。ウィンドウは、光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限するように更に構成され得る。幾つかの態様では、第一焦点は、ウィンドウの表面から約1メートルの距離に位置し得る。
【0007】
[0007] 幾つかの態様では、ウィンドウは、横方向変位を約±33ミクロン未満に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウは、光軸に沿った角度偏差を、光軸に沿った公称角度偏差から約±0.5分角未満に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウは、角度偏差を約±0.1分角未満に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウは、縦方向変位を、光軸に沿った第一焦点からの公称縦方向変位から約±330ミクロン未満に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウは、縦方向変位を約±200ミクロン未満に制限するように構成され得る。
【0008】
[0008] 幾つかの態様では、ウィンドウは、光軸と交差して配置されるように構成された第1の部分(例えば、ビューポート)を含み得る。幾つかの態様では、ウィンドウは、光軸と交差して及び第1の部分に対向して配置されるように構成された第2の部分(例えば、ペリクル)を更に含み得る。幾つかの態様では、ウィンドウは、公称くさび角から約±0.1分角未満のくさび角を含み得る。幾つかの態様では、公称くさび角は、約0度であり得る。他の態様では、公称くさび角は、約0度よりも大きくてよい。
【0009】
[0009] 幾つかの態様では、計測システムは、モジュール方式のものであり得る。幾つかの態様では、ウィンドウは、計測システムがシステム内に取り付けられる時点で変位を約±50ミクロン未満に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウは、較正動作なしで変位を約±50ミクロン未満に制限するように構成され得る。
【0010】
[0010] 幾つかの態様では、本開示は、EUV放射システムなどの放射システムにおける光学計測のための装置について説明する。装置は、光軸と交差して配置されるように構成された第1の部分(例えば、ビューポート)を含み得る。装置は、光軸と交差して及び第1の部分に対向して配置されるように構成された第2の部分(例えば、ペリクル)を更に含み得る。装置は、光軸に沿って第1の部分及び第2の部分を通して放射を伝達するように構成され得る。装置は、光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限するように更に構成され得る。
【0011】
[0011] 幾つかの態様では、第一焦点は、装置の表面から約1メートルの距離に位置し得る。幾つかの態様では、第1の部分は、ビューポートを含み得る。幾つかの態様では、第2の部分は、ペリクルを含み得る。幾つかの態様では、装置は、公称くさび角から約±0.1分角未満のくさび角を含み得る。幾つかの態様では、装置は、本明細書で説明するようなウィンドウであるか又はそれを含み得る。
【0012】
[0012] 幾つかの態様では、本開示は、EUV放射システムなどの放射システムにおける光学計測のための方法について説明する。この方法は、計測システムを第1の環境内に配置することを含み得る。計測システムは、計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を実施し、第2の環境は、第1の環境と異なる。この方法は、光軸と交差して配置されるウィンドウを使用して、計測システムを第2の環境から隔離することを更に含み得る。この方法は、ウィンドウの配置に基づいて、光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することを更に含み得る。
【0013】
[0013] 更なる特徴及び利点並びに様々な態様の構造及び動作について、添付の図面を参照して以下で詳細に説明する。本開示は、本明細書で説明する特定の態様に限定されないことに留意されたい。そのような態様は、説明目的のためにのみ、本明細書で提示される。本明細書に含まれる教示に基づいて、更なる態様が当業者に明らかになるであろう。
【0014】
[0014] 本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本開示を例示し、また説明文と併せて本開示の態様の原理を説明し、当業者が本開示の態様を実施し、使用できるように更に機能する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A】[0015]本開示の幾つかの態様による例示的な反射型リソグラフィ装置の概略図である。
図1B】[0016]本開示の幾つかの態様による例示的な透過型リソグラフィ装置の概略図である。
図2】[0017]本開示の幾つかの態様による、図1Aに示した反射型リソグラフィ装置のより詳細な概略図である。
図3】[0018]本開示の幾つかの態様による例示的なリソグラフィセルの概略図である。
図4】[0019]本開示の幾つかの態様による例示的な反射型リソグラフィ装置のための例示的な放射源の概略図である。
図5】[0020]本開示の幾つかの態様による例示的なEUV放射システムの一部の概略図である。
図6A】[0021]本開示の幾つかの態様による例示的なEUV放射システムの一部の概略図である。
図6B】[0021]本開示の幾つかの態様による例示的なEUV放射システムの一部の概略図である。
図6C】[0021]本開示の幾つかの態様による例示的なEUV放射システムの一部の概略図である。
図6D】[0021]本開示の幾つかの態様による例示的なEUV放射システムの一部の概略図である。
図7A】[0022]本開示の幾つかの態様による高速交換ウィンドウアセンブリの概略図である。
図7B】[0022]本開示の幾つかの態様による高速交換ウィンドウアセンブリの概略図である。
図7C】[0022]本開示の幾つかの態様による高速交換ウィンドウアセンブリの概略図である。
図8】[0023]本開示の幾つかの態様又はその一部による例示的な方法である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0024] 本開示の特徴及び利点は、図面と併せて以下に記載する詳細な説明からより明らかになるであろう。図面では、特に断りのない限り、同様の参照符号は、全体を通して対応する要素を識別する。図面では、同様の参照番号は、一般的に、同一の、機能的に類似の及び/又は構造的に類似の要素を示す。更に、一般的に、参照番号の左端の桁は、その参照番号が最初に現れる図面を識別する。特に断りのない限り、本開示を通して提供される図面は、縮尺通りの図面として解釈されるべきではない。
【0017】
本明細書は、本開示の特徴を組み込んだ1つ又は複数の実施形態について開示する。開示される実施形態は、本開示を単に説明するに過ぎない。本開示の範囲は、開示される実施形態に限定されない。本開示の広さ及び範囲は、本明細書に添付の特許請求の範囲及びその均等物によって規定される。
【0018】
[0025] 記載される実施形態及び「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的な実施形態」、「実施形態例」等への本明細書中での言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造又は特性を含み得ることを示すが、必ずしも全ての実施形態がその特定の特徴、構造又は特性を含んでいなくてもよい。更に、そのような語句は、必ずしも同一の実施形態を指していない。更に、ある実施形態に関連して特定の特徴、構造又は特性が説明される場合、明示的に説明されていようといまいと、そのような特徴、構造又は特性を他の実施形態に関連して与えることは、当業者の知識の範囲内であると理解される。
【0019】
[0026] 「真下」、「下」、「下方」、「真上」、「上」、「上方」などの空間的に相対的な用語は、図に示すようなある要素又は特徴の別の要素又は特徴との関係を説明するために、説明を容易にするように本明細書で使用され得る。空間的に相対的な用語は、図に示した向きに加えて、使用時又は動作時のデバイスの異なる向きを包含することを意図している。装置は、別の向き(90度回転した又は他の向き)にすることができ、本明細書で使用する空間的に相対的な記述子は、同様にそれに応じて解釈され得る。
【0020】
[0027] 本明細書で使用される場合、「約」という用語は、特定の技術に基づいて変化し得る所与の量の値を示す。特定の技術に基づいて、「約」という用語は、例えば、値の10~30%(例えば、値の±10%、±20%又は±30%)以内で変動する所与の量の値を示し得る。
【0021】
概説
[0028] 一例では、EUV放射システムのためのウィンドウは、真空ウィンドウ(ビューポートとも呼ばれる)を含み、これは、第2のウィンドウ(ペリクルとも呼ばれる)と組み立てられている。真空ウィンドウとペリクルとの両方とも、非光学品質のガラス、例えばソーダガラスからできている。真空ウィンドウは、EUV放射源容器に対して真空シールを提供し、容器の計測器が容器内を見られるようにする。ペリクルは、真空容器の内部に位置し、スズのデブリが真空ウィンドウに到達することを防ぐ。ペリクルは、時間の経過と共にスズで汚染され、定期的に交換する必要がある。ペリクルが交換されるとき、ビューポート及びペリクルのアセンブリ全体が交換される。
【0022】
[0029] しかしながら、ビューポート及びペリクルは、光学ウィンドウであるため、それらにより光軸のずれ(オフセット及び角度ポインティング誤差)が引き起こされ、また波面に収差が付与され得る。結果として、ビューポート及びペリクルは、計測光軸のミスアライメントを引き起こし得る。このミスアライメントにより、ビューポート及びペリクルが交換されたとき、計測器の再アライメントが必要となり得る。この再アライメントプロセスにより、計測モジュール及び再アライメント中のB時間(例えば、回復時間)が発生する可能性に応じて、約1~10時間程度の追加の回復時間(MTTR)が追加され得る。更に、既存のビューポート及びペリクルは、計測の光軸を乱すことを回避するのに十分なよく制御された製造公差を有しない場合がある。更に、現在の真空ウィンドウのビューポートは、光学品質ではないことがあるため、計測性能にとって重要な多くの仕様(例えば、屈折率対波長、透過波面の誤差、くさび角等)が不明である場合がある。
【0023】
[0030] 対照的に、本開示の幾つかの実施形態は、ウィンドウに結合された計測システムのアライメントに対するウィンドウの影響を実質的に低減するように改善された構造及び公差を有するウィンドウを提供し得る。
【0024】
[0031] 幾つかの態様では、本開示は、ビューポート及びペリクルについて、ソーダガラスを、改良された材料構造(例えば、光学ガラス)で置き換えて、(a)屈折率の不均質性、(b)制御されていない泡及び脈理の存在に起因する透過波面の収差を低減するウィンドウを提供する。例えば、ビューポート及びペリクルの材料は、約350ナノメートル~約2.5ミクロンの透過範囲及び587.5618ナノメートル(例えば、黄色のヘリウム線)において約1.51680の屈折率を有する光学ガラス、例えばホウケイ酸クラウンガラスであり得る。幾つかの態様では、ビューポートは、反射防止(AR)コーティングでコーティングされ得る。
【0025】
[0032] 幾つかの態様では、本開示は、以下における公差を改善するウィンドウを更に提供する:(i)ポインティング誤差を低減するためのビューポート及びペリクルのくさび角、(ii)偏心及びフォーカス誤差を低減するためのビューポート及びペリクルの厚さ、(iii)フォーカス誤差を低減するためのビューポート及びペリクルの屈折率、(iv)フォーカス誤差を低減するためのビューポート及びペリクルの透過波面パワー、並びに(v)必要に応じて、全体的なアライメント誤差を更に低減するために要素間の補償を使用すること(例えば、負の誤差及び正の誤差を釣り合わせること)。幾つかの態様では、本開示は、以下の表1に示すように、従来のウィンドウと比べて、本明細書で開示する例示的なウィンドウのアライメント公差を改善する。
【0026】
【表1】
【0027】
[0033] 幾つかの態様では、本明細書で提供する改善により、計測アライメント誤差を、約600ミクロンの横方向及び2ミリメートルの軸方向フォーカス誤差から約30ミクロン未満の横方向及び約200ミクロン未満の軸方向フォーカス誤差に低減することができる。この計測アライメント誤差の低減により、ウィンドウ交換(例えば、ビューポート及びペリクル交換)後に計測システムを再度位置合わせする必要がなくなる。
【0028】
[0034] 幾つかの態様では、本開示は、ビューポート交換のための「グリーン・トゥ・グリーン(green to green)」時間(A時間とも呼ばれる)を短縮することにより、EUV放射システムの可用性を改善する。更に、計測回復動作を排除することにより、本開示は、何らかの問題が起こり、回復するのに予定よりも長い時間(B時間とも呼ばれる)がかかるリスクを排除し、これによりやはり可用性が改善される。
【0029】
[0035] 幾つかの態様では、本開示は、ペリクルの誤差を相殺するようにビューポートを選択することができ、その逆も同様である技術をもたらす。この技術は、より複雑なペアリング及び構築プロセスと引き換えに、より緩やかな製造公差を提供する。
【0030】
[0036] 本明細書で開示するウィンドウには、多数の利点がある。例えば、本開示は、より小さいくさび公差、より厳しい角度の取り付け公差、より低い透過波面パワー公差、光学品質に設計された真空界面の使用に起因する真空ウィンドウ上のより小さい応力、既存のビューポートで使用されるホウケイ酸ガラスに代わる光学品質ガラス、真空ウィンドウを交換するための回復時間の短縮を含む、ビューポート及びペリクルの精密に制御された製造公差を提供する。別の例では、本明細書で開示するウィンドウ、ビューポート及びペリクルの光学公差及び機械公差が大幅に改善され、これは、幾つかの態様では、ビューポート及びペリクルの交換後の計測回復ステップの必要性を排除することができる。
【0031】
[0037] 幾つかの態様では、本明細書で開示するウィンドウ、ビューポート及びペリクルの光学公差及び機械公差は、セットアップステップ及びアライメントステップを排除することにより、EUV放射源製造プロセスも単純化する。例えば、放射源は、9つの計測システムを有し得、それらの全てが容器内部の特定の位置を指す必要がある。幾つかの態様では、放射源は、技術者が容器内部に複雑なターゲットをセットアップし、計測システムを容器に設置すると、それらのターゲットと位置合わせする必要があった。これは、技術者のミスの結果、不正確に行われる可能性のある時間のかかるプロセスであった。対照的に、他の態様では、全ての関連するハードウェア(例えば、計測システム、ウィンドウ、容器フレーム)のアライメント公差は、それらのセットアップステップがもはや必要とされ得ないほどに十分に小さくすることができる。従って、全ての関連するハードウェアを組み立てると、それらは、アライメント操作を必要としないように既に十分に位置合わせされているはずである。本明細書で開示する高精度ウィンドウは、これを達成するために重要であり得る。
【0032】
[0038] 上述のように、ポインティング誤差は、計測システムの合計アライメント誤差バジェット、従ってEUV放射源の性能に重大な影響を与え得る。1つの例示的な例では、ビューポートから測定位置、放射コレクタの第一焦点PFまでの光学距離は、約1メートルである。ビューポート内のくさびは、式D=L*A*(n-1)によって示されるように、屈折率に比例するポインティング誤差を誘起し、ここで、D=第一焦点PFにおいてシフトされた距離、L=第一焦点PFからの距離、A=くさび角、n=屈折率である。既存のくさび公差は、±3分角又は約±870マイクロラジアン(urad)である。屈折率nが約1.5であり、第一焦点PFからの距離Dが約1メートルである場合、第一焦点PFでの公差は、ビューポート単独で約435ミクロン(例えば、0.5*870)であり得る。ペリクルも考慮すると、公差は、約600ミクロン~870ミクロンであり得る。
【0033】
[0039] 上記の例を続けると、液滴検出モジュール(DDM)は、約540ミクロンの視野(FOV)を有する。液滴照明モジュール(DIM)ビューポート及びペリクルが交換され、約600ミクロン~870ミクロンのアライメント誤差が実現された場合、DIM及びDDMは、再アライメントを必要とし、これには、最大で20時間かかる場合がある。本明細書で開示するウィンドウでは、ビューポートとペリクルとの両方について、くさび公差は、約±5秒角であり、その結果、第一焦点PFにおいて約30ミクロン未満の偏差をもたらし、これは、DDMの視野内に十分おさまる。
【0034】
[0040] 幾つかの態様では、本開示で説明する技術の結果として、本明細書で開示するビューポート及びペリクルは、計測システムの光学モデリングにおける不確実性を低減することができる。更に、本明細書で開示するビューポート及びペリクルは、光学品質であるため、計測性能にとって重要である多くの仕様、例えば屈折率対波長、透過波面誤差、くさび角及び他の適切な特徴などが既知になり得る。更に、公差を有するビューポートアセンブリを使用すると、以下が可能となる:(i)光学ベンチテストステーション上での計測モジュールのプリアライメント、及び(ii)容器上での再位置合わせを必要としない(例えば、故障時の)計測モジュールの直接交換。これは、時間を節約する(例えば、1回の交換につき最大で10時間)。
【0035】
[0041] しかしながら、そのような態様をより詳細に説明する前に、本開示の態様を実施することができる例示的な環境を提示することが有益である。
【0036】
リソグラフィシステムの例
[0042] 図1A及び図1Bは、それぞれリソグラフィ装置100及びリソグラフィ装置100’の概略図であり、それらにおいて本開示の態様が実装され得る。図1A及び図1Bに示すように、リソグラフィ装置100及び100’は、XZ平面に垂直な視点から図示されている(例えば、側面図)(例えば、X軸は、右を指し、Z軸は、上を指す)一方、パターニングデバイスMA及び基板Wは、XY平面に垂直な追加の視点から示されている(例えば、上面図)(例えば、X軸は、右を指し、Y軸は、上を指す)。
【0037】
[0043] リソグラフィ装置100及びリソグラフィ装置100’は、それぞれ以下を含む:放射ビームB(例えば、深紫外線(DUV)放射ビーム又は極端紫外線(EUV)放射ビーム)を調節するように構成された照明システムIL(例えば、照明器)、パターニングデバイスMA(例えば、マスク、レチクル又は動的パターニングデバイス)を支持するように構成されたサポート構造MT(例えば、マスクテーブル)であって、パターニングデバイスMAを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続されたサポート構造MT(例えば、マスクテーブル)、基板テーブルWT(例えば、ウェーハテーブル)などの基板ホルダであって、基板W(例えば、レジストコーティングされたウェーハ)を保持するように構成され、基板Wを正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された基板ホルダを含む。リソグラフィ装置100及び100’は、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ又は複数のダイを含む部分)に投影するように構成された投影システムPSも有する。リソグラフィ装置100では、パターニングデバイスMA及び投影システムPSは、反射型である。リソグラフィ装置100’では、パターニングデバイスMA及び投影システムPSは、透過型である。
【0038】
[0044] 照明システムILは、放射ビームBの方向決め、成形又は制御のための、屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁気型、静電気型などの様々な種類の光学コンポーネント若しくは他の種類の光学コンポーネント又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0039】
[0045] サポート構造MTは、基準座標系に対するパターニングデバイスMAの向き、リソグラフィ装置100及び100’の少なくとも1つの設計及びパターニングデバイスMAが真空環境に保持されているか否かなどの他の条件に依存するような方式でパターニングデバイスMAを保持する。サポート構造MTは、機械式、真空式、静電気式又は他のクランプ技術を使用してパターニングデバイスMAを保持し得る。サポート構造MTは、例えば、必要に応じて固定又は可動であり得るフレーム又はテーブルであり得る。センサを使用することにより、サポート構造MTは、パターニングデバイスMAが例えば投影システムPSに対して所望の位置にあることを確実にし得る。
【0040】
[0046] 「パターニングデバイス」MAという用語は、基板Wのターゲット部分Cにパターンを生成するように、放射ビームBの断面にパターンを付与するために使用することができる任意のデバイスを指すものとして広く解釈されるべきである。放射ビームBに付与されたパターンは、集積回路を形成するためにターゲット部分Cに生成されるデバイスの特定の機能層に対応することができる。
【0041】
[0047] パターニングデバイスMAは、(図1Bのリソグラフィ装置100’のように)透過型又は(図1Aのリソグラフィ装置100のように)反射型であり得る。パターニングデバイスMAの例としては、レチクル、マスク、プログラマブルミラーアレイ又はプログラマブルLCDパネルが挙げられる。マスクは、バイナリ型、交互位相シフト型又は減衰位相シフト型などのマスクタイプ並びに様々なハイブリッドマスクタイプを含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型のミラーのマトリックス配置が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを異なる方向に反射するように個々に傾斜し得る。傾斜したミラーは、小型ミラーのマトリックスによって反射される放射ビームBにパターンを付与する。
【0042】
[0048] 「投影システム」PSという用語は、使用される露光放射に適した又は基板W上での液浸液の使用若しくは真空の使用などの他の要因に適した屈折型、反射型、反射屈折型、磁気型、電磁気型及び静電気型の光学系若しくはそれらの任意の組み合わせを含む、任意の種類の投影システムを包含することができる。真空環境は、EUV又は電子ビーム放射のために使用することができ、なぜなら、他のガスは、放射線又は電子をあまりに多く吸収し得るからである。従って、真空壁及び真空ポンプを用いて、ビームパス全体に真空環境を提供することができる。
【0043】
[0049] リソグラフィ装置100及び/又はリソグラフィ装置100’は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブルWT(及び/又は2つ以上のマスクテーブル)を有する種類のものであり得る。そのような「マルチステージ」の機械では、追加の基板テーブルWTを並行して使用することができるか、又は1つ若しくは複数のテーブルで準備工程を実行している間、1つ若しくは複数の他の基板テーブルWTを露光のために使用することができる。場合により、追加のテーブルは、基板テーブルWTではないことがある。
【0044】
[0050] リソグラフィ装置は、基板の少なくとも一部が、投影システムと基板との間の空間を満たすように、比較的高い屈折率を有する液体、例えば水によって覆われ得るタイプのものであり得る。液浸液をリソグラフィ装置内の他の空間、例えばマスクと投影システムとの間に適用することもできる。液浸技術は、投影システムの開口数を増加させることができる。本明細書で使用する場合、「液浸」という用語は、基板などの構造物が液体に水没していなければならないことを意味するのではなく、むしろ液体が露光中に投影システムと基板との間に位置することのみを意味する。
【0045】
[0051] 図1A及び図1Bを参照すると、照明システムILは、放射源SOから放射ビームBを受け取る。例えば、放射源SOがエキシマレーザである場合、放射源SO及びリソグラフィ装置100又は100’は、別個の物理的要素であり得る。そのような場合、放射源SOは、リソグラフィ装置100又は100’の一部を形成するとみなされず、放射ビームBは、例えば、適切な誘導ミラー及び/又はビーム拡大器を含む(例えば、図1Bに示す)ビームデリバリシステムBDを用いて放射源SOから照明システムILまで進む。他の場合、例えば放射源SOが水銀ランプである場合、放射源SOは、リソグラフィ装置100又は100’の一体化された部分であり得る。放射源SO及び照明器ILは、必要に応じて、ビームデリバリシステムBDとまとめて放射システムと呼ばれ得る。
【0046】
[0052] 照明システムILは、放射ビームの角度強度分布を調整するための調整器AD(例えば、図1Bに示す)を含み得る。一般的に、照明器の瞳面内の強度分布の少なくとも外側及び/又は内側の径方向範囲(一般的にそれぞれ「σ-外側」及び「σ-内側」と呼ばれる)を調節することができる。更に、照明システムILは、インテグレータIN及び放射コレクタCO(例えば、集光器又はコレクタ光学系)などの様々な他の構成要素(例えば、図1Bに示す)を含み得る。照明システムILを使用して、放射ビームBの断面において所望の均一性及び強度分布になるように放射ビームBを調節することができる。
【0047】
[0053] 図1Aを参照すると、放射ビームBは、サポート構造MT(例えば、マスクテーブル)上に保持されたパターニングデバイスMA(例えば、マスク)に入射し、パターニングデバイスMAによってパターン付けされる。リソグラフィ装置100では、放射ビームBは、パターニングデバイスMAから反射される。パターニングデバイスMAから反射された後、放射ビームBは、投影システムPSを通過し、投影システムPSは、放射ビームBを基板Wのターゲット部分C上に集束させる。第2のポジショナPW及び位置センサIFD2(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ又は静電容量センサ)を用いて、基板テーブルWTを(例えば、放射ビームBの経路に異なるターゲット部分Cを位置決めするように)正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPM及び別の位置センサIFD1(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ又は静電容量センサ)を使用して、放射ビームBの経路に対して正確にパターニングデバイスMAを位置決めすることができる。パターニングデバイスMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1及びM2並びに基板アライメントマークP1及びP2を使用して位置合わせすることができる。
【0048】
[0054] 図1Bを参照すると、放射ビームBは、サポート構造MT上に保持されたパターニングデバイスMAに入射し、パターニングデバイスMAによってパターン付けされる。パターニングデバイスMAを横断した後、放射ビームBは、投影システムPSを通過し、投影システムPSは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に集束させる。投影システムは、照明システムの瞳IPUへの瞳共役PPUを有する。放射の部分は、照明システムの瞳IPUでの強度分布から放射され、マスクパターンでの回折による影響を受けることなくマスクパターンを通り抜け、照明システムの瞳IPUにおける強度分布の像を生成する。
【0049】
[0055] 投影システムPSは、マスクパターンMPの像MP’を、基板W上にコーティングされたレジスト層上に投影し、像MP’は、強度分布からの放射によってマスクパターンMPから生成された回折ビームによって形成される。例えば、マスクパターンMPは、ラインアンドスペースのアレイを含み得る。アレイでの放射の回折であって、0次の回折と異なる回折は、ラインに垂直な方向における方向の変化を伴って、逸れた回折ビームを生成する。回折されていないビーム(例えば、いわゆる0次の回折ビーム)は、伝播方向が変化することなく、パターンを横切る。0次の回折ビームは、投影システムPSの瞳共役PPUの上流で投影システムPSの1つの上部レンズ又は上部レンズのグループを横切って瞳共役PPUに到達する。瞳共役PPUの平面における0次回折ビームに関連した強度分布の部分は、照明システムILの照明システム瞳IPU内の強度分布の像である。アパーチャデバイスPDは、例えば、投影システムPSの瞳共役PPUを含む平面に又は実質的にその平面に配置される。
【0050】
[0056] 投影システムPSは、1つのレンズ又はレンズのグループLにより、0次回折ビームだけでなく、1次の又は1次及び高次の回折ビーム(図示せず)も捕捉するように構成される。幾つかの態様では、ラインに垂直な方向に延びるラインパターンを結像するためのダイポール照明を使用して、ダイポール照明の解像度向上効果を利用することができる。例えば、1次の回折ビームは、基板Wのレベルにおいて対応する0次の回折ビームと干渉して、実現可能な最も高い解像度及びプロセスウィンドウ(例えば、許容できる露光ドーズ偏差と組み合わせた使用可能な焦点深度)でマスクパターンMPの像を生成する。幾つかの態様では、照明システム瞳IPUの反対の四半分に放射ポール(図示せず)を設けることにより、非点収差を低減することができる。更に、幾つかの態様では、反対の四半分にある放射ポールに関連付けられた投影システムの瞳共役PPUにおける0次のビームを遮断することにより、非点収差を低減することができる。これについては、2009年3月31日に発行された「Lithographic projection apparatus and a device manufacturing method」という名称の米国特許第7,511,799号でより詳細に説明されており、この特許は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0051】
[0057] 第2のポジショナPW及び位置センサIFD(例えば、干渉デバイス、リニアエンコーダ又は静電容量センサ)を用いて、基板テーブルWTを(例えば、放射ビームBの経路に異なるターゲット部分Cを位置決めするように)正確に移動させることができる。同様に、第1のポジショナPM及び別の位置センサ(図1Bには図示せず)を使用して、(例えば、マスクライブラリの機械検索後又は走査中に)放射ビームBの経路に対して正確にパターニングデバイスMAを位置決めすることができる。
【0052】
[0058] 一般的に、サポート構造MTの移動は、第1のポジショナPMの一部を形成するロングストロークポジショナ(粗動位置決め)及びショートストロークポジショナ(微動位置決め)を用いて実現することができる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの一部を形成するロングストロークポジショナ及びショートストロークポジショナを用いて実現することができる。(スキャナとは対照的に)ステッパの場合、サポート構造MTは、ショートストロークアクチュエータのみに接続されるか又は固定され得る。パターニングデバイスMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。基板アライメントマークは、(図示するように)専用のターゲット部分を占めるが、これらのマークは、ターゲット部分間のスペースに位置することもできる(例えば、スクライブレーンアライメントマーク)。同様に、パターニングデバイスMA上に2つ以上のダイが設けられる場合、マスクアライメントマークは、ダイ間に位置し得る。
【0053】
[0059] サポート構造MT及びパターニングデバイスMAは、真空チャンバV内にあり得、真空チャンバでは、真空内ロボットIVRを使用して、マスクなどのパターニングデバイスを真空チャンバの内外に移動させることができる。代わりに、サポート構造MT及びパターニングデバイスMAが真空チャンバの外側にある場合、真空内ロボットIVRと同様に、真空外ロボットを様々な運搬動作のために使用することができる。幾つかの事例では、真空内及び真空外ロボットの両方とも、移送ステーションの固定されたキネマティックマウントに任意のペイロード(例えば、マスク)をスムーズに移送するために較正する必要がある。
【0054】
[0060] リソグラフィ装置100及び100’は、以下のモードの少なくとも1つで使用することができる。
【0055】
[0061] 1.ステップモードでは、サポート構造MT及び基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちながら、放射ビームBに付与された全体パターンをターゲット部分Cに一度に投影する(例えば、単一静的露光)。次いで、基板テーブルWTは、異なるターゲット部分Cを露光することができるようにX及び/又はY方向にシフトされる。
【0056】
[0062] 2.スキャンモードでは、サポート構造MT及び基板テーブルWTを同期して走査しながら、放射ビームBに付与されたパターンをターゲット部分Cに投影する(例えば、単一動的露光)。サポート構造MT(例えば、マスクテーブル)に対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの(縮小)倍率及び像反転特性によって決定され得る。
【0057】
[0063] 3.別のモードでは、サポート構造MTを、プログラマブルパターニングデバイスMAを保持させながら実質的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを移動させるか又は走査しながら、放射ビームBに付与されたパターンをターゲット部分Cに投影する。パルス放射源SOを使用することができ、またプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの各移動後又は走査中の連続的な放射パルスの合間に必要に応じて更新される。この動作モードは、プログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスMAを使用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0058】
[0064] 説明された使用モードの組み合わせ及び/又は変形形態又は全く異なる使用モードを使用することもできる。
【0059】
[0065] 更なる態様では、リソグラフィ装置100は、EUVリソグラフィのためのEUV放射のビームを生成するように構成されたEUV放射源を含む。一般的に、EUV放射源は放射システム内に構成され、対応する照明システムは、EUV放射源のEUV放射ビームを調節するように構成される。
【0060】
[0066] 図2は、放射源SO(例えば、ソースコレクタ装置)、照明システムIL及び投影システムPSを含めて、リソグラフィ装置100をより詳細に示す。図2に示すように、リソグラフィ装置100は、XZ平面(例えば、X軸は、右を差し、Z軸は、上を指す)に垂直な視点から示されている(例えば、側面図)。
【0061】
[0067] 放射源SOは、封止構造220内に真空環境を維持することができるように構成及び配置される。放射源SOは、放射源チャンバ211及びコレクタチャンバ212を含み、EUV放射を生成し、伝達するように構成される。EUV放射は、EUV放射放出プラズマ210を生成して、電磁スペクトルのEUV範囲内で放射を放出するガス又は蒸気、例えばキセノン(Xe)ガス、リチウム(Li)蒸気又はスズ(Sn)蒸気によって生成することができる。少なくとも部分的にイオン化されたEUV放射放出プラズマ210を例えば放電又はレーザビームによって生成することができる。放射の効率的な生成のために、例えば、約10.0パスカル(Pa)の分圧のXeガス、Li蒸気、Sn蒸気又は任意の他の適切なガス若しくは蒸気を使用することができる。幾つかの態様では、EUV放射を生成するために、励起されたスズのプラズマが供給される。
【0062】
[0068] EUV放射放出プラズマ210によって放出された放射線は、放射源チャンバ211の開口部内又はその後ろに位置する任意選択的なガスバリア又は汚染物質トラップ230(例えば、場合により汚染物質バリア又はフォイルトラップとも呼ばれる)を介して放射源チャンバ211からコレクタチャンバ212に送られる。汚染物質トラップ230は、チャネル構造を含み得る。汚染物質トラップ230は、ガスバリア又はガスバリアとチャネル構造との組み合わせも含み得る。本明細書で更に示される汚染物質トラップ230は、少なくともチャネル構造を含む。
【0063】
[0069] コレクタチャンバ212は、いわゆる斜入射型コレクタであり得る放射コレクタCO(例えば、集光器又はコレクタ光学系)を含み得る。放射コレクタCOは、上流放射コレクタ側251及び下流放射コレクタ側252を有する。放射コレクタCOを通り抜ける放射線は、格子スペクトルフィルタ240から反射されて、仮想光源点IFに集束され得る。仮想光源点IFは、一般的に、中間焦点と呼ばれ、ソースコレクタ装置は、この仮想光源点IFが封止構造220の開口部219又はその近傍に位置するように構成される。仮想光源点IFは、EUV放射放出プラズマ210の像である。格子スペクトルフィルタ240は、特に赤外線(IR)放射を抑制するために使用される。
【0064】
[0070] 続いて、放射線は、照明システムILを通り抜け、照明システムILは、パターニングデバイスMAにおいて放射ビーム221の所望の角度分布を提供し、及びパターニングデバイスMAにおいて所望の均一性の放射強度を提供するように構成されたファセット付フィールドミラーデバイス222及びファセット付瞳ミラーデバイス224を含み得る。サポート構造MTによって保持されたパターニングデバイスMAにおいて放射ビーム221が反射されると、パターン付きビーム226が形成され、パターン付きビーム226は、反射要素228、229を介して投影システムPSにより、ウェーハステージ又は基板テーブルWTによって保持される基板W上に結像される。
【0065】
[0071] 一般的に、図示しているものよりも多くの要素が照明システムIL及び投影システムPS内に存在し得る。任意選択的に、格子スペクトルフィルタ240がリソグラフィ装置の種類に応じて存在し得る。更に、図2に示したミラーよりも多くのミラーが存在し得る。例えば、図2に示すものよりも更に1~6個の追加の反射要素が投影システムPSに存在し得る。
【0066】
[0072] 図2に示すように、放射コレクタCOは、コレクタ(又は集光ミラー)の単なる一例として、斜入射型リフレクタ253、254及び255を有する入れ子型コレクタとして示されている。斜入射型リフレクタ253、254及び255は、光軸Oの周りに軸対称に配置されており、この種類の放射コレクタCOは、放電生成プラズマ(DPP)源と組み合わせて用いられることが好ましい。
【0067】
リソグラフィセルの例
[0073] 図3は、リソグラフィセル300を示し、これは、ときにリソセル又はクラスターとも呼ばれる。図3に示すように、リソグラフィセル300は、XY平面(例えば、X軸は、右を差し、Y軸は、上を指す)に垂直な視点から示されている(例えば、上面図)。
【0068】
[0074] リソグラフィ装置100及び100’は、リソグラフィセル300の一部を形成し得る。リソグラフィセル300は、基板上で露光前及び露光後プロセスを実施するための1つ又は複数の装置も含み得る。例えば、これらの装置は、レジスト層を堆積させるためのスピンコータSC、露光されたレジストを現像するためのデベロッパDE、冷却プレートCH及びベークプレートBKを含み得る。基板ハンドラRO(例えば、ロボット)は、入力/出力ポートI/O1、I/O2から基板をピックアップし、異なる処理装置間で基板を移動させ、リソグラフィ装置100又は100’のローディングベイLBに届ける。これらのデバイスは、多くの場合に総称してトラックと呼ばれ、トラック制御ユニットTCUの制御下にあり、トラック制御ユニットTCUは、それ自体が監視制御システムSCSによって制御され、監視制御システムSCSは、リソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置も制御する。従って、異なる装置を動作させて、スループット及び処理効率を最大化することができる。
【0069】
放射源の例
[0075] 例示的な反射型リソグラフィ装置(例えば、図1Aのリソグラフィ装置100)のための放射源SOの例を図4に示す。図4に示すように、放射源SOは、以下で説明するように、XY平面に垂直な視点から示されている(例えば、上面図)。
【0070】
[0076] 図4に示す放射源SOは、レーザ生成プラズマ(LPP)放射源と呼ばれ得るタイプのものである。例えば、二酸化炭素(CO)レーザを含み得るレーザシステム401は、1つ又は複数のレーザビーム402を介して、燃料ターゲット生成器403(例えば、例、燃料放出器、液滴生成器)から供給される、1つ又は複数の個別のスズ(Sn)液滴などの燃料ターゲット403’にエネルギーを蓄積させるように構成される。幾つかの態様によれば、レーザシステム401は、パルス状の連続波若しくは準連続波レーザであり得るか、又はそのような態様で動作し得る。燃料ターゲット生成器403から放出された燃料ターゲット403’(例えば、液滴)の軌道は、X軸に平行であり得る。幾つかの態様によれば、1つ又は複数のレーザビーム402は、X軸と垂直なY軸に平行な方向に伝播する。Z軸は、X軸とY軸との両方に垂直であり、一般的にページの平面内に向かって(又はページの平面から外に向かって)延びるが、他の態様では他の構成が使用される。幾つかの実施形態では、レーザビーム402は、Y軸に平行な方向以外の方向(例えば、燃料ターゲット403’の軌道のX軸方向に垂直な方向以外の方向)に伝播し得る。
【0071】
[0077] 以下の説明では、スズについて言及しているが、任意の適切なターゲット材料を使用することができる。ターゲット材料は、例えば、液体の形態であり得、例えば金属又は合金であり得る。燃料ターゲット生成器403は、例えば、燃料ターゲット403’(例えば、個別の液滴)の形態のスズを、プラズマ形成領域404に向かう軌道に沿って導くように構成されたノズルを含み得る。本明細書の残りの部分全体を通して、「燃料」、「燃料ターゲット」又は「燃料液滴」という用語への言及は、燃料ターゲット生成器403によって放出されたターゲット材料(例えば、液滴)を指すものと理解されたい。燃料ターゲット生成器403は、燃料放出器を含み得る。1つ又は複数のレーザビーム402は、プラズマ形成領域404でターゲット材料(例えば、スズ)に入射する。レーザエネルギーをターゲット材料に蓄積させると、プラズマ形成領域404においてプラズマ407が生成される。EUV放射を含む放射は、プラズマのイオン及び電子の脱励起及び再結合中にプラズマ407から放出される。
【0072】
[0078] EUV放射は、放射コレクタ405(例えば、放射コレクタCO)によって収集及び集束される。幾つかの態様では、放射コレクタ405は、近垂直入射放射コレクタ(ときに、より一般的に垂直入射放射コレクタと呼ばれる)を含み得る。放射コレクタ405は、EUV放射(例えば、約13.5nmなどの所望の波長のEUV放射)を反射するように構成された多層構造であり得る。幾つかの態様によれば、放射コレクタ405は、2つの焦点を有する楕円体構成を有し得る。本明細書で考察するように、第1の焦点は、プラズマ形成領域404にあり得、第2の焦点は、中間焦点406にあり得る。
【0073】
[0079] 幾つかの態様では、レーザシステム401は、放射源SOから比較的長い距離に位置し得る。その場合、1つ又は複数のレーザビーム402は、例えば、適切な誘導ミラー、及び/又はビーム拡大器、及び/又は他の光学系を含むビームデリバリシステム(図示せず)を用いてレーザシステム401から放射源SOまで進み得る。レーザシステム401及び放射源SOは、まとめて放射システムとみなされ得る。
【0074】
[0080] 放射コレクタ405によって反射された放射は、放射ビームBを形成する。放射ビームBは、ある一点(例えば、中間焦点406)で集束してプラズマ形成領域404の像を形成し、これは、照明システムILの仮想放射源として機能する。放射ビームBが集束する点は、中間焦点(IF)(例えば、中間焦点406)と呼ばれ得る。放射源SOは、中間焦点406が放射源SOの封止構造409内の開口部408又はその近傍に位置するように配置される。
【0075】
[0081] 放射ビームBは、放射源SOから、放射ビームBを調節するように構成された照明システムILに進む。放射ビームBは、照明システムILから進み、サポート構造MTによって保持されたパターニングデバイスMAに入射する。パターニングデバイスMAは、放射ビームBを反射し、パターン付与する。パターニングデバイスMAから反射された後、パターン付与された放射ビームBは、投影システムPSに入る。投影システムは、複数のミラーを含み、それらのミラーは、放射ビームBを、基板テーブルWTによって保持された基板W上に投影するように構成される。投影システムPSは、放射ビームに縮小係数を適用し、パターニングデバイスMA上の対応するフィーチャよりも小さいフィーチャを有する像を形成し得る。例えば、4の縮小係数を適用し得る。投影システムPSは、図2では2つのミラーを有するものとして示されているが、投影システムは、任意の数のミラー(例えば、6つのミラー)を含み得る。
【0076】
[0082] 放射源SOは、図4に示されていない構成要素も含み得る。例えば、放射源SO中にスペクトルフィルタを設け得る。スペクトルフィルタは、EUV放射に対して実質的に透過性であるが、赤外放射などの他の波長の放射に対して実質的に遮断性であり得る。
【0077】
[0083] 放射源SO(又は放射システム)は、プラズマ形成領域404における燃料ターゲット(例えば、液滴)の像を取得するための、又はより具体的には燃料ターゲットの影の像を取得するための燃料ターゲット撮像システムを更に含み得る。燃料ターゲット撮像システムは、燃料ターゲットの縁部から回折された光を検出することができる。以下の文章における燃料ターゲットの像への言及は、燃料ターゲットの影の像又は燃料ターゲットによって引き起こされた回折パターンも指すものと理解されるべきである。
【0078】
[0084] 燃料ターゲット撮像システムは、CCDアレイ又はCMOSセンサなどの光検出器を含み得るが、燃料ターゲットの像を取得するのに適した任意の撮像デバイスを使用できることを理解されたい。燃料ターゲット撮像システムは、光検出器に加えて、1つ又は複数のレンズなどの光学コンポーネントを含み得ることを理解されたい。例えば、燃料ターゲット撮像システムは、カメラ410、例えば光センサ(又は光検出器)と、1つ又は複数のレンズとの組み合わせを含み得る。光学コンポーネントは、光センサ又はカメラ410が近視野像及び/又は遠視野像を取得するように選択され得る。カメラ410は、任意の適切な位置であって、カメラが、プラズマ形成領域404及び放射コレクタ405上に設けられた1つ又は複数のマーカー(図4には図示せず)への見通し線を有する、任意の適切な位置で放射源SOの内部に配置され得る。しかしながら、幾つかの態様では、カメラ410の損傷を避けるために、カメラ410を、1つ又は複数のレーザビーム402の伝播経路及び燃料ターゲット生成器403から放出される燃料ターゲットの軌道から離して配置する必要があり得る。幾つかの態様によれば、カメラ410は、燃料ターゲットの画像を、接続部412を介してコントローラ411に提供するように構成される。接続部412は、有線接続として示されているが、接続部412(及び本明細書で言及される他の接続部)は、有線接続若しくは無線接続又はそれらの組み合わせとして実装され得ることを理解されたい。
【0079】
[0085] 図4に示すように、放射源SOは、燃料ターゲット403’(例えば、別個のスズの液滴)を生成し、プラズマ形成領域404に向けて放出するように構成された燃料ターゲット生成器403を含み得る。放射源SOは、プラズマ407をプラズマ形成領域404で生成するために、燃料ターゲット403’の1つ又は複数に1つ又は複数のレーザビーム402を当てるように構成されたレーザシステム401を更に含み得る。放射源SOは、プラズマ407によって放出された放射を収集するように構成された放射コレクタ405(例えば、放射コレクタCO)を更に含み得る。
【0080】
[0086] 例示的な反射型リソグラフィ装置の放射源SO内に配置された計測システム及びウィンドウの例を図5図7に示す。
【0081】
計測システム及びウィンドウの例
[0087] 図5は、例示的な反射型リソグラフィ装置の例示的な放射源SOの一部として、真空環境を維持するように構成された例示的な封止構造502(例えば、封止構造220、封止構造409)の等角図500を示す。例示的な封止構造502は、放射コレクタ506(例えば、図2に示した放射コレクタCO、図4に示した放射コレクタ405)に隣接して配置することができる。参考までに、放射コレクタ506の第一焦点504は、X軸、Y軸及びZ軸を含むデカルト座標系と共に示されているが、任意の適切な相対座標系又はユニバーサル座標系を使用することができる。幾つかの態様では、例示的な封止構造502は、燃料ターゲット生成器(例えば、燃料ターゲット生成器403、液滴生成器DG)に関連付けられた開口部508及び燃料ターゲット受取器(例えば、スズキャッチTC)に関連付けられた開口部509を含む。
【0082】
[0088] 図5に示すように、1つ又は複数の例示的な構成要素は、本開示の幾つかの態様に従って例示的な封止構造502に機械的に接続され得る(例えば、1つ若しくは複数の留め具、クランプ、接着剤又はそれらの組み合わせによって固定されるか又は他の態様で取り付けられ得る)。放射源SOの例示的な封止構造502に機械的に接続することができる構成要素の例としては、計測システム510及びウィンドウ511、計測システム512及びウィンドウ513、計測システム514及びウィンドウ515、計測システム516及びウィンドウ517、計測システム518及びウィンドウ519、計測システム520及びウィンドウ521、計測システム522及びウィンドウ523、計測システム524及びウィンドウ525、計測システム526及びウィンドウ527、任意の他の適切な構成要素又はそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。幾つかの態様では、第一焦点504は、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数の表面から約1メートルの距離に位置し得る。
【0083】
[0089] 幾つかの態様では、計測システム510は、粗液滴ステアリングカメラ(CDSC)を含み得、計測システム522は、精密液滴ステアリングカメラ(FDSC)を含み得る。幾つかの態様では、計測システム512は、第1の液滴形成カメラ(DFC)を含み得、計測システム520は、第2のDFCを含み得る。幾つかの態様では、計測システム514は、液滴検出モジュール(DDM)を含み得る。幾つかの態様では、計測システム516は、ラインレーザモジュール(LLM)を含み得る。幾つかの態様では、計測システム518は、液滴照明モジュール(DIM)を含み得る。幾つかの態様では、計測システム524は、第1のバックライトレーザモジュール(BLM)などの第1の照明モジュールを含み得、計測システム526は、第2のBLMなどの第2の照明モジュールを含み得る。幾つかの態様では、計測システム524及び526(例えば、第1及び第2のBLM)は、計測システム512及び520(例えば、DFCの対)に接続され得る。
【0084】
[0090] 幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、図6A及び図6Bに示すウィンドウ640、図7に示すウィンドウ740、図7に示す例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700、任意の他の適切なウィンドウ若しくはウィンドウアセンブリ、それらに含まれる任意の構造若しくはフィーチャ又はそれらの任意の組み合わせを参照して説明するように構築及び配置され得る。
【0085】
[0091] 幾つかの態様では、計測システム510、512、514、516、518、520、522、524及び526の1つ又は複数は、第1の環境、例えば例示的な封止構造502などの密封容器の外部に位置する大気環境などに配置されるように構成され得る。幾つかの態様では、計測システム510、512、514、516、518、520、522、524及び526の1つ又は複数は、計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を行うように構成され得る。幾つかの態様では、この領域は、任意の適切な幾何学的領域、例えば放射コレクタ506の第一焦点504を含む例示的な封止構造内部の領域、図4に示すプラズマ形成領域404、図6A及び図6Cに示す領域601、任意の他の適切な領域又はそれらの任意の組み合わせなどを部分的又は全体的に包含し得る。幾つかの態様では、計測システムの光軸は、図6A及び図6Cに示す光軸602などの光軸であり得る。幾つかの態様では、第2の環境は、例示的な封止構造502などの密封容器の内部に位置する真空環境又は部分真空環境であり得る。幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、それぞれの計測システムの光軸と交差して配置されるように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、それぞれの計測システムを第2の環境から隔離するように構成され得る。
【0086】
[0092] 幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、横方向変位(例えば、横方向のフォーカス誤差)を、放射コレクタ506の第一焦点504において(例えば、特定のウィンドウのそれぞれの計測システムの)光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満の横方向変位公差に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、横方向変位を、放射コレクタ506の第一焦点504での光軸からの公称横方向変位から約±33ミクロン未満の横方向変位公差に制限するように構成され得る。
【0087】
[0093] 幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、(例えば、特定のウィンドウのそれぞれの計測システムの)光軸に沿った角度偏差を、光軸に沿った公称角度偏差から約±0.5分角未満の角度偏差公差に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、角度偏差を、光軸に沿った公称角度偏差から約±0.1分角未満の角度偏差公差に制限するように構成され得る。
【0088】
[0094] 幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、縦方向変位(例えば、軸方向のフォーカス誤差)を、(例えば、特定のウィンドウのそれぞれの計測システムの)光軸に沿った第一焦点504からの公称縦方向変位から約±330ミクロン未満の縦方向変位公差に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、縦方向変位を、光軸に沿った第一焦点504からの公称縦方向変位から約±200ミクロン未満の縦方向変位公差に制限するように構成され得る。
【0089】
[0095] 幾つかの態様では、計測システム510、512、514、516、518、520、522、524及び526の1つ又は複数は、モジュール方式の計測システムであり得る。幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、それぞれの計測システムが放射源SO内に取り付けられる時点で横方向変位を約±50ミクロン未満に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数は、較正動作なしで(例えば、別個の較正動作を実施することなく)横方向変位を約±50ミクロン未満に制限するように構成され得る。
【0090】
[0096] 図6A図6B図6C及び図6Dは、本開示の幾つかの態様による例示的なEUV放射システムの一部の概略図である。図6Aは、本開示の幾つかの態様による例示的なシステム600の概略図を示す。図6Aに示すように、例示的なシステム600は、計測システム630及びウィンドウ640を含む。幾つかの態様では、計測システム630は、図5に示した計測システム510、512、514、516、518、520、522、524及び526の1つ又は複数であるか又はそれを含み得る。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、図5に示したウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527の1つ又は複数であるか又はそれを含み得る。
【0091】
[0097] 幾つかの態様では、計測システム630は、密封容器(例えば、図2に示した封止構造220、図4に示した封止構造409、図5に示した封止構造502)の外部に位置する第1の環境680(例えば、大気環境)内に配置され、ウィンドウ640に着脱可能に取り付けられ得る(例えば、1つ若しくは複数の留め具、クランプ、接着剤又はそれらの組み合わせによって機械的に接続されるか、固定されるか又は他の態様で取り付けられ得る)。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、例示的な反射型リソグラフィ装置の例示的な放射源SOの一部として、第2の環境682(例えば、真空環境、部分真空環境)を維持するように構成された密封容器(例えば、図2に示した封止構造220、図4に示した封止構造409、図5に示した封止構造502)に着脱可能に取り付けられ得る。
【0092】
[0098] 参考までに、図6Aは、計測システム630の光軸602と共に放射コレクタ(例えば、図2に示した放射コレクタCO、図4に示した放射コレクタ405、図5に示した放射コレクタ506)の第一焦点604を示す。幾つかの態様では、第一焦点604は、ウィンドウ640の表面から約1メートルの距離に位置し得る。例えば、第一焦点604は、ビューポート648の表面648b(図6Bに示す)から約1メートルの距離に位置し得る。
【0093】
[0099] 幾つかの態様では、計測システム630は、計測システム630の光軸602に沿って第2の環境682内の領域601の1つ又は複数の測定を実施するように構成され得る。幾つかの態様では、領域601は、任意の適切な幾何学的領域、例えば放射コレクタの第一焦点604を含む例示的な封止構造内部の領域、図4に示すプラズマ形成領域404、任意の他の適切な領域又はそれらの任意の組み合わせなどを部分的又は全体的に包含し得る。幾つかの態様では、第2の環境682は、密封容器の内部に位置する真空環境又は部分真空環境であり得る。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、計測システム630の光軸602と交差して配置されるように構成され得る。
【0094】
[0100] 幾つかの態様では、ウィンドウ640は、ベース構造642、ビューポート取り付け構造644、ビューポート648、ペリクル取り付け構造652、ペリクル650、放射遮蔽構造646(例えば、遮光体)、任意の他の適切な構成要素若しくは構造又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、図6Bを参照して更に詳細に説明される。
【0095】
[0101] 図6Bに示すように、ウィンドウ640のベース構造642は、密封容器の外面に着脱可能に取り付けられるように構成されたOリング664を含み得る。ベース構造642は、ビューポート648の表面648b(例えば、内面)に着脱可能に取り付けられるように構成されたOリング660を含み得る。ビューポート取り付け構造644は、ビューポート648の表面648a(例えば、外面)に着脱可能に取り付けられるように構成されたOリング661を含み得る。幾つかの態様では、放射遮蔽構造646及びビューポート取り付け構造644は、留め具(例えば、8つのヘクサロビュラソケット平頭機械ネジ)を使用してベース構造642に取り付けられるように構成され得る。
【0096】
[0102] 幾つかの態様では、ビューポート648は、約350ナノメートル~約2.5ミクロンの透過範囲及び587.5618ナノメートル(例えば、黄色のヘリウム線)において約1.51680の屈折率を有するホウケイ酸クラウンガラスなど、反射防止(AR)コーティングされた光学ガラスを含み得る。幾つかの態様では、ペリクル650は、ビューポート648に含まれる光学ガラスと同じ又は異なる光学ガラスを含み得る。
【0097】
[0103] 幾つかの態様では、ウィンドウ640は、計測システム630を第2の環境682から隔離するように構成され得る。例えば、Oリング661、Oリング660及びOリング664は、第1の環境680を第2の環境682から分離することができる。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、第2の環境682を、表面650aと表面648bとの間に配置された体積まで拡張するように構成された流路668を含み得る。
【0098】
[0104] 幾つかの態様では、ウィンドウ640は、公称くさび角から±5.0秒角又は約±0.1分角未満のくさび角を含み得る。幾つかの態様では、公称くさび角は、約0度であり得る。例えば、ビューポート648、ペリクル650又はその両方は、0度の公称くさび角から±5.0秒角未満のくさび角を有し得る。1つの例示的な例では、表面648aと表面648bとの間の公称くさび角は、約0度であり得、表面648aと表面648bとの間のくさび角は、約-5.0秒角及び約5.0秒角未満であり得る。別の例示的な例では、表面650aと表面650bとの間の公称くさび角は、約0度であり得、表面650aと表面650bとの間のくさび角は、約-5.0秒角~約5.0秒角であり得る。
【0099】
[0105] 他の態様では、公称くさび角は、約0度よりも大きくてよい。例えば、ビューポート648、ペリクル650又はその両方は、約0度よりも大きい公称くさび角から±5.0秒角未満のくさび角を有し得る(例えば、約58分角、1度56分角、3度52分角又は任意の他の適切なくさび角)。1つの例示的な例では、表面648aと表面648bとの間の公称くさび角は、約3,480秒角であり得、表面648aと表面648bとの間のくさび角は、約3,475秒角~約3,485秒角であり得る。別の例示的な例では、表面650aと表面650bとの間の公称くさび角は、約6,960秒角であり得、表面650aと表面650bとの間のくさび角は、約6,955秒角~約6,965秒角であり得る。
【0100】
[0106] 図6Cは、領域601をより詳細に示す。領域601は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではなく、更に、図6Cに示した直線状の2次元の描写は、実際には、直線状ではない態様、3次元の態様、任意の他の適切な態様又はそれらの組み合わせを指し得ることを理解されたい。
【0101】
[0107] 図6Cに示すように、領域601は、放射コレクタの第一焦点604を含み得る。第一焦点604は、計測システム630の光軸602に沿って配置され得る。図6Cは、第一焦点604を横切り、光軸602と直交する(例えば、垂直な)軸603も示す。
【0102】
[0108] 図6Cに更に示すように、領域601は、(例えば、ウィンドウ640が完璧なウィンドウではない場合の)ウィンドウ640の公称変位焦点606(例えば、予測、推定、計画又は意図されるフォーカス誤差)を含み得る。公称変位焦点606は、ウィンドウ640の公称変位光軸605(例えば、予測、推定、計画又は意図される光軸)に沿って配置され得る。本明細書で使用する場合、「公称」という用語は、予測、推定、計画又は意図される値、測定値、位置、幾何形状又は他の適切な特徴を指し得る。
【0103】
[0109] 幾つかの態様では、公称変位焦点606は、放射コレクタの第一焦点604において光軸602からの公称横方向変位610(例えば、予測、推定、計画又は意図される横方向フォーカス誤差)を有し得る。1つの例示的な例では、公称横方向変位610は、約1ミリメートルであり得る。幾つかの態様では、公称変位焦点606は、光軸602に沿った第一焦点604からの公称縦方向変位611(例えば、予測、推定、計画又は意図される軸方向フォーカス誤差)を有し得る。幾つかの態様では、公称変位焦点606は、光軸602からの公称角度偏差618(例えば、予測、推定、計画又は意図される公称角度偏差)を有し得る。
【0104】
[0110] 幾つかの態様では、公称変位焦点606は、最初の計測モジュールアライメントプロセスによって補正され得、その結果、公称変位焦点606は、第一焦点604と一致し得る。最初の計測モジュールアライメントプロセスの結果として、公称横方向変位610は、約0ミクロンであり得、公称縦方向変位611は、約0ミクロンであり得、公称角度偏差618は、約0度であり得る。
【0105】
[0111] 図6Cに更に示すように、領域601は、ウィンドウ640の変位焦点608(例えば、実際のフォーカス誤差)を含み得る。変位焦点608は、ウィンドウ640の変位光軸607(例えば、実際の光軸)に沿って配置され得る。
【0106】
[0112] 幾つかの態様では、変位焦点608は、放射コレクタの第一焦点604において光軸602からの横方向変位612(例えば、実際の横方向フォーカス誤差)を有し得る。幾つかの態様では、変位焦点608は、光軸602に沿った第一焦点604からの縦方向変位614(例えば、実際の軸方向フォーカス誤差)を有し得る。幾つかの態様では、変位焦点608は、光軸602からの角度偏差619(例えば、実際の角度偏差)を有し得る。
【0107】
[0113] 幾つかの態様では、変位焦点608は、公称変位焦点606からの横方向変位公差616内に配置された公称変位焦点606からの公称対実際の横方向変位613を有し得る。幾つかの態様では、横方向変位公差616は、約±50ミクロン未満、±33ミクロン未満又は任意の他の適切な公差未満であり得る。
【0108】
[0114] 幾つかの態様では、変位焦点608は、公称変位焦点606からの縦方向変位公差617内に配置された公称変位焦点606からの公称対実際の縦方向変位615を有し得る。幾つかの態様では、縦方向変位公差617は、約±330ミクロン未満、±200ミクロン未満又は任意の他の適切な公差未満であり得る。
【0109】
[0115] 幾つかの態様では、変位焦点608は、公称変位焦点606からの角度偏差公差621内に配置された公称変位焦点606からの公称対実際の角度偏差620を有し得る。幾つかの態様では、角度偏差公差621は、約±0.5分角未満、±0.1分角未満、±5秒角未満又は任意の他の適切な公差未満であり得る。
【0110】
[0116] 幾つかの態様では、ウィンドウ640は、横方向変位612を、放射コレクタの第一焦点604での光軸602からの公称横方向変位610から約±50ミクロン未満の横方向変位公差616に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、横方向変位612を、放射コレクタの第一焦点604での光軸602からの公称横方向変位610から約±33ミクロン未満の横方向変位公差616に制限するように構成され得る。換言すると、ウィンドウ640は、公称対実際の横方向変位613を約±50ミクロン未満、±33ミクロン未満又は任意の他の適切な公差未満に制限するように構成され得る。
【0111】
[0117] 幾つかの態様では、ウィンドウ640は、縦方向変位614を、光軸602に沿った第一焦点604からの公称縦方向変位611から約±330ミクロン未満の縦方向変位公差617に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、縦方向変位614を、光軸602に沿った第一焦点604からの公称縦方向変位611から約±200ミクロン未満の縦方向変位公差617に制限するように構成され得る。換言すると、ウィンドウ640は、公称対実際の縦方向変位615を約±330ミクロン未満、±200ミクロン未満又は任意の他の適切な公差未満に制限するように構成され得る。
【0112】
[0118] 幾つかの態様では、ウィンドウ640は、光軸602に沿った角度偏差619を、光軸602に沿った公称角度偏差618から約±0.5分角未満の角度偏差公差621に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、角度偏差619を、光軸602に沿った公称角度偏差618から約±0.1分角未満の角度偏差公差621に制限するように構成され得る。
【0113】
[0119] 換言すると、ウィンドウ640は、公称対実際の角度偏差620を約±0.5分角未満、±0.1分角未満、±5秒角未満又は任意の他の適切な公差未満に制限するように構成され得る。
【0114】
[0120] 幾つかの態様では、計測システム630は、モジュール方式の計測システムであり得る。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、計測システム630が放射源SOに取り付けられる時点において、横方向変位612を、放射コレクタの第一焦点604での光軸602からの公称横方向変位610から約±50ミクロン未満に制限するように構成され得る。幾つかの態様では、ウィンドウ640は、較正動作なしで(例えば、公称変位焦点606を調節するために最初の計測モジュールアライメントプロセス以外の別の較正動作を実施することなく)、横方向変位612を、放射コレクタの第一焦点604での光軸602からの公称横方向変位610から約±50ミクロン未満に制限するように構成され得る。
【0115】
[0121] 図6Dに示すように、ビューポート648は、光軸602と交差して配置されるように構成され得る。幾つかの態様では、ペリクル650は、光軸602と交差して及びビューポート648に対向して配置される(例えば、約0度、約0度よりも大きい又は約0度未満の角度において)ように構成され得る。例えば、ビューポート648は、ビューポート軸690を有し得、ペリクル650は、ペリクル軸692を有し得、ビューポート軸690とペリクル軸692との間の角度691は、後方反射を低減又は防止するために0度よりも大きくてよい(例えば、約4.5度)。
【0116】
[0122]高速交換ウィンドウアセンブリの例
[0123] 図7A図7B及び図7Cは、本開示の幾つかの態様による例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700の概略図である。図7Aに示すように、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、高速交換ウィンドウ740及び高速交換ウィンドウフレーム770(例えば、固定機構)を含み得る。幾つかの態様では、図7Aに示すように、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、留め具、ピン、クリップ、回転アーム及び他のそのような構造などの複数の留め具を含み得るが、図7Aでは、簡潔にするために、それらは、ラベル付けされていない。
【0117】
[0124] 幾つかの態様では、高速交換ウィンドウ740は、ベース構造742、ビューポート取り付け構造744、ビューポート748(例えば、「オプティカルフラット」品質の基板)、ペリクル取り付け構造(図示せず)、ペリクル(図示せず。例えば、後方反射を防止するためにビューポート748に対して斜めになっている)、放射遮蔽構造(図示せず)、任意の他の適切な構成要素若しくは構造又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。幾つかの態様では、高速交換ウィンドウ740は、図5に示したウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525及び527並びに図6A及び図6Bに示したウィンドウ640を参照して説明した1つ又は複数の構造を含み得る。幾つかの態様では、ボールベアリング743a及びボールベアリング743bなどの1つ又は複数の高速交換取り付け構造は、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700の取り付け、アライメント及び取り外しにおいて使用するためにベース構造742に取り付けられ得る。
【0118】
[0125] 幾つかの態様では、高速交換ウィンドウフレーム770は、高速交換ウィンドウ740(例えば、ベース構造742)に取り付けることができるフレーム構造772を含み得る。幾つかの態様では、ボールベアリング774a、ボールベアリング774b、ボールベアリング774c及びボールベアリング774dなどの1つ又は複数の高速交換取り付け構造は、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700の取り付け、アライメント及び取り外しにおいて使用するためにフレーム構造772に取り付けられ得る。幾つかの態様では、高速交換ウィンドウフレーム770は、取り付け及び取り外しツール790(図7Bに示す)を受け入れるように構成された受け入れ構造776を含み得る。幾つかの態様では、高速交換ウィンドウフレーム770は、放射源容器上の基準面に対する高速交換ウィンドウ740の一貫した向きを確保する組み込み固定機構であり得る。幾つかの態様では、高速交換ウィンドウフレーム770は、「オーバーセンター」カムを使用して、確実な係合及び真空気密性を提供し得る。幾つかの態様では、高速交換ウィンドウフレーム770は、真空シールが放射源容器を用いて形成されるとき、真空シールOリングのこすりが発生しないように構成され得る。
【0119】
[0126] 図7Bに示すように、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、取り付け及び取り外しツール790の動き792によって取り付け及び取り外しされ得る。幾つかの態様では、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700の固定部分(例えば、高速交換ウィンドウ740のベース構造742)は、高速交換ウィンドウ740が放射源容器702のポケットに挿入されたときに移動止めとして機能するベアリング(例えば、ボールベアリング743a、ボールベアリング743b)を含み得る。幾つかの態様では、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、更なる平行移動(例えば、シール面に対するシールOリングの方向付け)が生じないように構成され得る。幾つかの態様では、取り付け及び取り外し機構を作動させると、シールリングを押し出す動きのみがもたらされる。
【0120】
[0127] 図7Cに示すように、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、動き794により、放射源容器702のポケットから取り付け及び取り外しされ得る。取り付け及び取り外し中、計測システム796(例えば、図5に示した計測システム522)は、放射源容器702に固定されたままであり得る。
【0121】
[0128] 幾つかの例では、保持方法は、以下であり得る:(i)複数の固定ネジを用いた緩い金属シール、(ii)複数の固定ネジを用いた緩いエラストマーシール、(iii)補助的な緩いクランプリングを用いた緩いエラストマーシール。更に、真空ビューポートは、ガラス及び金属の結合部を含み、これは、ウィンドウに応力を与え、従って変形させ得る。更に、ペリクルの寿命は、有限である。例えば、EUVプラズマからのスズのデブリが(蒸気と衝撃粒子との両方を介して)ペリクルに蓄積し、計測システムが関心対象の領域(例えば、図6A及び図6Cに示した領域601)を見る能力が低下する。ペリクルは、ビューポートウィンドウを汚染及び結果として生じる熱応力から保護するために存在し、この汚染及び熱応力は、歴史的にウィンドウの破損及び真空の損失(例えば、システムダウンの状態)を引き起こしてきた。ビューポートに対するペリクルの向きは、幾分かランダムである。
【0122】
[0129] 幾つかの態様では、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、ペリクルを、Oリングを介して固定された光学系を有する精密ハウジングに結合し、これにより光学的歪みの制御及び最小化が可能になり得る。幾つかの態様では、「オーバーセンター」カム機構を含めることにより、取り付け及び取り外しを数秒で達成することができる。取り付け及び取り外し機構を作動させるために、1回のみのアームアクセスが必要とされ得る。ビューポートの取り外しも、1回のみアームを伸ばすことを必要とし得る。
【0123】
[0130] 幾つかの態様では、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、ビューポート748であって、優れた光学特性(例えば、波面誤差)と、EUV放射源の可用性を最大化する最適化された取り付け及び取り外し機能とを有するビューポート748を提供する。幾つかの態様では、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、同じ光路中に犠牲的なウィンドウ(ペリクルと呼ばれる)を提供する。従って、例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、真空ウィンドウとペリクルとの両方を包含する最適化されたビューポートを、迅速な取り付け及び取り外し能力と共に提供する。
【0124】
[0131] 例示的な高速交換ウィンドウアセンブリ700は、EUV放射システムの可用性に対する厳しい要件を満たし、全ての保守行為を迅速に遂行可能にすることができる。換言すると、迅速な交換時間は、システムの稼働時間及び可用性に関する厳しい可用性要件の必要性をサポートする。別の例では、ガラス及び金属のはんだとは対照的に、エラストマーシールを使用すると、光学ガラスの歪みが減少し、ガラス中の残留応力が低下することにつながる。結果として、破損、放射源内の真空の損失及び回復にかかる長いダウンタイム(例えば、B時間)の可能性が低くなる。
【0125】
光学計測のプロセスの例
[0132] 図8は、本開示の幾つかの態様又はそれらの一部による、放射システム(例えば、図1A図2及び図4に示した例示的な放射源SOなどのEUV放射システム)における光学計測のための例示的な方法800である。例示的な方法800を参照して説明する動作は、上記の図1図7を参照して説明したような、本明細書で説明するシステム、装置、構成要素、技術又はそれらの組み合わせのいずれかによって又はいずれかに従って実施され得る。
【0126】
[0133] 動作802では、この方法は、第1の環境(例えば、図6A及び図6Bに示した第1の環境680などの大気環境)内に計測システム(例えば、図5に示した計測システム510、512、514、516、518、520、522、524又は526、図6Aに示した計測システム630)を配置することを含み得る。計測システムは、計測システムの光軸(例えば、図6A及び図6Cに示した光軸602)に沿って第2の環境(例えば、図6A及び図6Bに示した第2の環境682などの真空環境又は部分真空環境)内の領域(例えば、図4に示したプラズマ形成領域404、図6A及び図6Cに示した領域601)の1つ又は複数の測定を実施し、第2の環境は、第1の環境と異なる。幾つかの態様では、計測システムを配置することは、適切な機械的方法又は他の方法を使用して達成され得、上記の図1図7を参照して説明した任意の態様又は態様の組み合わせに従って計測システムを配置することを含み得る。
【0127】
[0134] 動作804では、この方法は、光軸と交差するように配置されたウィンドウ(例えば、図5に示したウィンドウ511、513、515、517、519、521、523、525又は527、図6A及び図6Bに示したウィンドウ640、図7Aに示した高速交換ウィンドウ740)を使用して、計測システムを第2の環境から隔離することを含み得る。幾つかの態様では、計測システムを第2の環境から隔離することは、ウィンドウによってもたらされる真空シール又は部分真空シールに基づいて行われ得る。幾つかの態様では、計測システムを隔離することは、適切な機械的方法又は他の方法を使用して達成され得、上記の図1図7を参照して説明した任意の態様又は態様の組み合わせに従って計測システムを隔離することを含み得る。
【0128】
[0135] 動作806では、この方法は、ウィンドウの配置に基づいて、光軸からの横方向変位(例えば、図6Cに示した横方向変位612)を、放射コレクタ(例えば、図2に示した放射コレクタCO、図4に示した放射コレクタ405、図5に示した放射コレクタ506)の第一焦点(例えば、図5に示した第一焦点504、図6A及び図6Cに示した第一焦点604)において光軸からの公称横方向変位(例えば、図6Cに示した公称横方向変位610)から約±50ミクロン未満に制限することを含み得る。幾つかの態様では、横方向変位を制限することは、適切な機械的方法又は他の方法を使用して達成され得、上記の図1図7を参照して説明した任意の態様又は態様の組み合わせに従って横方向変位を制限することを含み得る。
【0129】
[0136] 本明細書では、ICの製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的に言及されている場合があるが、本明細書で説明するリソグラフィ装置は、磁区メモリ、フラットパネルディスプレイ、LCD、薄膜磁気ヘッド等のためのガイダンス及び検出パターン、集積光学システムの製造などの他の用途を有し得ることを理解されたい。当業者であれば、そのような代替の用途に関連して、本明細書での「ウェーハ」又は「ダイ」という用語の使用は、それぞれ「基板」又は「ターゲット部分」というより一般的な用語の同義としてみなすことができることを理解するであろう。本明細書で言及される基板は、露光前又は後に例えばトラックユニット(通常、レジストの層を基板に塗布し、露光されたレジストを現像するツール)、計測ユニット及び/又は検査ユニットで処理され得る。適用可能である場合、本明細書の開示は、そのような他の基板処理ツールに適用され得る。更に、基板は、例えば、多層ICを生成するために2度以上処理され得、その結果、本明細書で使用する基板という用語は、複数の処理済層を既に包含している基板も指し得る。
【0130】
[0137] 本明細書の語句又は用語は、説明の目的のためのものであり、限定するものではなく、本明細書の用語又は語句は、関連技術分野の当業者によって本明細書の教示に照らし合わせて解釈されるべきものであることを理解されたい。
【0131】
[0138] 本明細書で使用される場合の「基板」という用語は、材料の層が上に追加される材料を表す。幾つかの態様では、基板自体がパターン付けされ得、基板の上部に追加された材料もパターン付けされ得るか、又はパターン付けされないままであり得る。
【0132】
[0139] 本明細書で開示する例は、本開示の実施形態を例示するものであり、限定するものではない。当分野で通常遭遇する様々な条件及びパラメータの他の適切な変更例及び適合例は、当業者に明らかであり、本開示の趣旨及び範囲内にある。
【0133】
[0140] 本開示の具体的な態様について上記で説明したが、それらの態様は、説明したものとは別の方法で実施され得ることを理解されたい。説明は、本開示の実施形態を限定することを意図したものではない。
【0134】
[0141] 背景、概要及び要約の章ではなく、詳細な説明の章は、請求項を解釈するために使用されるように意図されていることを理解されたい。概要及び要約の章は、本発明者によって企図された例示的な実施形態の、全てではないが1つ又は複数を記載している場合があり、従って決してこれらの実施形態及び添付の特許請求の範囲を限定することを意図していない。
【0135】
[0142] 本開示の一部の態様について、具体的な機能の実装及びそれらの関係を示す機能的構成ブロックを用いて上述した。これらの機能的構成ブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書で任意に規定される。特定の機能及びそれらの関係が適切に実行される限り、代替の境界を規定することができる。
【0136】
[0143] 本開示の特定の態様についての前述の説明は、それらの態様の一般的性質を完全に明らかにしているため、当技術分野の技術の範疇の知識を応用することにより、他者が、本開示の一般的な概念から逸脱することなく、不適当な実験を行うことなしに、そのような特定の態様を容易に修正し、及び/又は様々な用途に適合させることができる。従って、そのような適合形態及び修正形態は、本明細書で提示された教示及び指導に基づいて、開示された態様の均等物の趣旨及び範囲内にあることが意図されている。
【0137】
[0144] 本発明の他の態様は、以下の番号付きの条項に記載される。
1.計測システムであって、第1の環境内に配置され、及び計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を実施するように構成され、第2の環境は、第1の環境と異なる、計測システムと、
ウィンドウであって、光軸と交差して配置されるように構成され、及び
計測システムを第2の環境から隔離することと、
光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することと
を行うように構成されたウィンドウと
を含むシステム。
2.第一焦点は、ウィンドウから約1メートルの距離に位置する、条項1に記載のシステム。
3.ウィンドウは、横方向変位を約±33ミクロン未満に制限するように構成される、条項1に記載のシステム。
4.ウィンドウは、光軸に沿った角度偏差を、光軸に沿った公称角度偏差から約±0.5分角未満に制限するように構成される、条項1に記載のシステム。
5.ウィンドウは、角度偏差を約±0.1分角未満に制限するように構成される、条項4に記載のシステム。
6.ウィンドウは、縦方向変位を、光軸に沿った第一焦点からの公称縦方向変位から約±330ミクロン未満に制限するように構成される、条項1に記載のシステム。
7.ウィンドウは、縦方向変位を約±200ミクロン未満に制限するように構成される、条項6に記載のシステム。
8.ウィンドウは、
光軸と交差して配置されるように構成された第1の部分と、
光軸と交差して及び第1の部分に対向して配置されるように構成された第2の部分と
を含む、条項1に記載のシステム。
9.第1の部分は、ビューポートを含み、及び
第2の部分は、ペリクルを含む、条項8に記載のシステム。
10.ウィンドウは、公称くさび角から約±0.1分角未満のくさび角を含む、条項1に記載のシステム。
11.公称くさび角は、約0度である、条項10に記載のシステム。
12.公称くさび角は、約0度よりも大きい、条項10に記載のシステム。
13.計測システムは、モジュール方式の計測システムである、条項1に記載のシステム。
14.ウィンドウは、計測システムがシステム内に取り付けられる時点で変位を約±50ミクロン未満に制限するように構成される、条項1に記載のシステム。
15.ウィンドウは、較正動作なしで変位を約±50ミクロン未満に制限するように構成される、条項1に記載のシステム。
16.光軸と交差して配置されるように構成された第1の部分と、
光軸と交差して及び第1の部分に対向して配置されるように構成された第2の部分と
を含むウィンドウであって、
光軸に沿って第1の部分及び第2の部分を通して放射を伝達することと、
光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することと
を行うように構成されるウィンドウ。
17.第一焦点は、ウィンドウから約1メートルの距離に位置する、条項16に記載のウィンドウ。
18.第1の部分は、ビューポートを含み、第2の部分は、ペリクルを含む、条項16に記載のウィンドウ。
19.公称くさび角から約±0.1分角未満のくさび角を含む、条項16に記載のウィンドウ。
20.計測システムを第1の環境内に配置することであって、計測システムは、計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を実施し、第2の環境は、第1の環境と異なる、配置することと、
光軸と交差して配置されるウィンドウを使用して、計測システムを第2の環境から隔離することと、
ウィンドウの配置に基づいて、光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することと
を含む方法。
【0138】
[0145] 本開示の広さ及び範囲は、上述した例示的な態様又は実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以降の請求項及びそれらの均等物に従ってのみ規定されるべきである。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-01-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計測システムであって、第1の環境内に配置され、及び前記計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を実施し、前記第2の環境は、前記第1の環境と異なる、計測システムと、
ウィンドウであって、前記光軸と交差して配置され、及び
前記計測システムを前記第2の環境から隔離することと、
前記光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において前記光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することと
を行うウィンドウと
を含むシステム。
【請求項2】
前記第一焦点は、前記ウィンドウから約1メートルの距離に位置する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ウィンドウは、前記光軸に沿った角度偏差を、前記光軸に沿った公称角度偏差から約±0.5分角未満に制限する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ウィンドウは、縦方向変位を、前記光軸に沿った前記第一焦点からの公称縦方向変位から約±330ミクロン未満に制限する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ウィンドウは、
前記光軸と交差して配置される第1の部分と、
前記光軸と交差して及び前記第1の部分に対向して配置される第2の部分と
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の部分は、ビューポートを含み、及び
前記第2の部分は、ペリクルを含む、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記ウィンドウは、公称くさび角から約±0.1分角未満のくさび角を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記公称くさび角は、約0度よりも大きい、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
前記計測システムは、モジュール方式の計測システムである、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ウィンドウは、前記計測システムが前記システム内に取り付けられる時点で前記変位を約±50ミクロン未満に制限する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
光軸と交差して配置される第1の部分と、
前記光軸と交差して及び前記第1の部分に対向して配置される第2の部分と
を含むウィンドウであって、
前記光軸に沿って前記第1の部分及び前記第2の部分を通して放射を伝達することと、
前記光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において前記光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することと
を行うウィンドウ。
【請求項12】
前記第一焦点は、前記ウィンドウから約1メートルの距離に位置する、請求項11に記載のウィンドウ。
【請求項13】
前記第1の部分は、ビューポートを含み、前記第2の部分は、ペリクルを含む、請求項11に記載のウィンドウ。
【請求項14】
公称くさび角から約±0.1分角未満のくさび角を含む、請求項11に記載のウィンドウ。
【請求項15】
計測システムを第1の環境内に配置することであって、前記計測システムは、前記計測システムの光軸に沿って第2の環境内の領域の1つ又は複数の測定を実施し、前記第2の環境は、前記第1の環境と異なる、配置することと、
前記光軸と交差して配置されるウィンドウを使用して、前記計測システムを前記第2の環境から隔離することと、
前記ウィンドウの配置に基づいて、前記光軸からの横方向変位を、放射コレクタの第一焦点において前記光軸からの公称横方向変位から約±50ミクロン未満に制限することと
を含む方法。
【国際調査報告】