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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(54)【発明の名称】自動シャワーヘッド傾斜調整
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20230721BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/302 101G
H01L21/302 101B
H01L21/302 101C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022577464
(86)(22)【出願日】2021-06-10
(85)【翻訳文提出日】2023-02-10
(86)【国際出願番号】 US2021036808
(87)【国際公開番号】W WO2021262446
(87)【国際公開日】2021-12-30
(31)【優先権主張番号】63/042,980
(32)【優先日】2020-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】セラニ・サム・ジャファリアン
(72)【発明者】
【氏名】クメラク・ブライアン・アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ハイスター・ジェイコブ・リー
(72)【発明者】
【氏名】ルオ・ビン
(72)【発明者】
【氏名】ウィルツ・ジョン・マイケル
【テーマコード(参考)】
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
5F004AA16
5F004BA04
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB26
5F004CA06
5F004CA08
5F004DB01
5F004DB03
5F004DB19
5F004DB20
5F045AA08
5F045AA15
5F045AF02
5F045AF03
5F045AF04
5F045AF07
5F045AF09
5F045DP03
5F045EF05
5F045EH11
5F045EH14
5F045EK07
5F045EM05
(57)【要約】
【解決手段】いくつかの例において、基板処理チャンバのコンポーネントの方向を調整するための自動傾動システムが提供される。自動傾動システムは、コンポーネントと協働するように、またカップリングによってコンポーネントの一部に連結されるように配置された少なくとも1つの傾斜調整モータを含む。カップリングは、少なくとも1つの傾斜調整モータによる自動回転運動が、少なくとも1つの傾斜調整モータまたはデータム構造に対して、対応する軸方向の動きを、コンポーネントの前記連結部分に付与して、処理チャンバのコンポーネントの方向を調整するように構成される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理チャンバのコンポーネントの方向を調整するための自動傾動システムであって、
前記コンポーネントと協働するように配置された少なくとも1つの傾斜調整モータを含み、
前記少なくとも1つの傾斜調整モータは、直接または間接的に、カップリングによって前記コンポーネントの連結部分に連結され、前記カップリングは、前記少なくとも1つの傾斜調整モータによる自動回転運動が、前記少なくとも1つの傾斜調整モータまたはデータム構造に対して、対応する軸方向の動きを、前記コンポーネントの前記連結部分に付与し、それにより、前記処理チャンバの前記コンポーネントの前記方向を調整するように構成されている、自動傾動システム。
【請求項2】
請求項1に記載の自動傾動システムであって、前記コンポーネントは、シャワーヘッドコンポーネントまたは冷却プレートコンポーネントである、自動傾動システム。
【請求項3】
請求項1に記載の自動傾動システムであって、前記カップリングは、軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースを含む、自動傾動システム。
【請求項4】
請求項3に記載の自動傾動システムであって、前記軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースは、関連する傾斜調整モータから、軸方向の負荷を緩和する、自動傾動システム。
【請求項5】
請求項3に記載の自動傾動システムであって、前記軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースは、球状カップに収納されるボールエンドスクリューを含む、自動傾動システム。
【請求項6】
請求項1に記載の自動傾動システムであって、前記コンポーネントと前記処理チャンバとの間に配置されたベローズをさらに含む、自動傾動システム。
【請求項7】
請求項6に記載の自動傾動システムであって、前記ベローズは、前記コンポーネントと前記処理チャンバとの間に、少なくとも部分的に真空シールを提供する、自動傾動システム。
【請求項8】
請求項1に記載の自動傾動システムであって、1つまたは複数の負荷補償装置をさらに含む、自動傾動システム。
【請求項9】
請求項1に記載の自動傾動システムであって、前記コンポーネントは、摩擦撹拌接合コンポーネントである、または摩擦撹拌接合コンポーネントを含む、自動傾動システム。
【請求項10】
基板処理システムであって、
基板処理チャンバのコンポーネントの方向を調整するための自動傾動システムを含み、前記自動傾動システムは、
前記コンポーネントと協働するように配置された少なくとも1つの傾斜調整モータを含み、
前記少なくとも1つの傾斜調整モータは、直接または間接的に、カップリングによって前記コンポーネントの連結部分に連結され、前記カップリングは、前記少なくとも1つの傾斜調整モータによる自動回転運動が、前記少なくとも1つの傾斜調整モータまたはデータム構造に対して、対応する軸方向の動きを前記コンポーネントの前記連結部分に付与し、それにより、前記処理チャンバの前記コンポーネントの前記方向を調整するように構成されている、基板処理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の基板処理システムであって、前記コンポーネントは、シャワーヘッドコンポーネントまたは冷却プレートコンポーネントである、基板処理システム。
【請求項12】
請求項10に記載の基板処理システムであって、前記カップリングは、軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースを含む、基板処理システム。
【請求項13】
請求項10に記載の基板処理システムであって、前記軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースは、関連する傾斜調整モータから、軸方向の負荷を緩和する、基板処理システム。
【請求項14】
請求項12に記載の基板処理システムであって、前記軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースは、球状カップに収納されるボールエンドスクリューを含む、基板処理システム。
【請求項15】
請求項10に記載の基板処理システムであって、前記自動傾動システムは、前記コンポーネントと前記処理チャンバとの間に配置されたベローズをさらに含む、基板処理システム。
【請求項16】
請求項10に記載の基板処理システムであって、前記ベローズは、前記コンポーネントと前記処理チャンバとの間に、少なくとも部分的に真空シールを提供する、基板処理システム。
【請求項17】
請求項10に記載の基板処理システムであって、前記自動傾動システムは、1つまたは複数の負荷補償装置をさらに含む、基板処理システム。
【請求項18】
請求項10に記載の基板処理システムであって、前記コンポーネントは、摩擦撹拌接合コンポーネントである、または摩擦撹拌接合コンポーネントを含む、基板処理システム。
【請求項19】
基板処理チャンバのコンポーネントの方向を調整する方法であって、
少なくとも1つの傾斜調整モータを、前記コンポーネントと協働するように配置することと、
各々の傾斜調整モータを、直接または間接的に、カップリングによって前記コンポーネントの連結部分に連結することであって、前記カップリングは、前記少なくとも1つの傾斜調整モータによる自動回転運動が、前記少なくとも1つの傾斜調整モータまたはデータム構造に対して、対応する軸方向の動きを、前記コンポーネントの前記連結部分に付与し、それにより、前記処理チャンバの前記コンポーネントの前記方向を調整するように構成されていることと、
選択的に前記少なくとも1つの傾斜調整モータを係合させて、前記コンポーネントの前記方向を調整することと
を含む、方法。
【請求項20】
有形のコンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータにより実行されたときに、
基板処置チャンバのコンポーネントと協働するように配置された少なくとも1つの傾斜調整モータと通信させることであって、前記少なくとも1つの傾斜調整モータは、直接または間接的に、カップリングによって前記コンポーネントの連結部分に連結されており、前記カップリングは、前記少なくとも1つの傾斜調整モータによる自動回転運動が、前記少なくとも1つの傾斜調整モータまたはデータム構造に対して、対応する軸方向の動きを、前記コンポーネントの前記連結部分に付与するよう構成されていることと、
選択的に前記少なくとも1つの傾斜調整モータを係合させて、前記コンポーネントの方向を調整することと
を含む操作を、前記コンピュータに行わせる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権の主張]
本出願は、2020年6月23日に出願された米国仮特許出願第63/042,980号の優先権の利益を主張し、上記の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は概して、基板処理システムにおけるシャワーヘッドコンポーネントの自動傾斜調整のためのシステム、装置、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
基板処理システムにおける、従来のシャワーヘッドおよび冷却プレートアセンブリは、一般に、シャワーヘッド冷却プレートを所望の方向に傾けるように手動で調整できる、一続きのねじロッドまたはスクリューを含む。特定の方向は、例えば、計画的メンテナンス後やシャワーヘッドの交換時に所望される場合がある。方向操作は一般に、方向の初期調整が行われる度ごとの基板支持アセンブリの手動でのギャップ確認、およびその後、所望された方向と一致するまで、傾動操作の「微調整」を検証するため、何らかの形態の計測を含む。この手動調整は通常、適正な有資格の専門家が現場にいることが必要で、一般に、シャワーヘッドコンポーネントの冷却および加熱のために数時間を要する。機械操作者は、素早く傾斜方向を変更することはできず、不完全または急な傾動は、不要なウエハくずの生成をもたらす。さらに、冷却プレートコンポーネントは、ろう付けされた形態である場合が多く、余分な複雑さやこれらのコンポーネントの検査により、製造時間及び費用が増加し得る。
【0004】
ここで提供される背景の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。なお、このセクションに記載される情報は、以下の本開示の主題の一部の内容を当業者に提供するために提示されており、承認された先行技術であると考えられるべきではない。より具体的には、この背景技術のセクションで説明される範囲内において、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究および出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【発明の概要】
【0005】
本開示は概して、基板処理システムにおけるシャワーヘッドコンポーネントの自動傾斜調整のためのシステム、装置、および方法に関する。
【0006】
いくつかの例では、基板処理チャンバのコンポーネントの方向を調整するための自動傾動システムが提供される。例示的な自動傾動システムは、コンポーネントと協働するように配置された少なくとも1つの傾斜調整モータを含み、少なくとも1つの傾斜調整モータは、直接または間接的に、カップリングによってコンポーネントの連結部分に連結され、カップリングは、少なくとも1つの傾斜調整モータによる自動回転運動が、少なくとも1つの傾斜調整モータまたはデータム構造に対して、対応する軸方向の動きを、コンポーネントの連結部分に付与し、それにより、処理チャンバのコンポーネントの方向を調整するように構成されている。
【0007】
いくつかの例では、コンポーネントは、シャワーヘッドコンポーネントまたは冷却プレートコンポーネントである。いくつかの例では、カップリングは、軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースを含む。いくつかの例では、軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースは、関連する傾斜調整モータから、軸方向の負荷を緩和する。いくつかの例では、軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースは、球状カップに収納されるボールエンドスクリューを含む。いくつかの例では、自動傾動システムは、コンポーネントと処理チャンバとの間に配置されたベローズをさらに含む。いくつかの例では、ベローズは、コンポーネントと処理チャンバとの間に、少なくとも部分的に真空シールを提供する。いくつかの例では、自動傾動システムは、1つまたは複数の負荷補償装置をさらに含む。いくつかの例では、コンポーネントは、摩擦撹拌接合コンポーネントである、または摩擦撹拌接合コンポーネントを含む。
【0008】
いくつかの例では、基板処理システムは、基板処理チャンバのコンポーネントの方向を調整するための自動傾動システムを含み、自動傾動システムは、コンポーネントと協働するように配置された少なくとも1つの傾斜調整モータを含み、少なくとも1つの傾斜調整モータは、直接または間接的に、カップリングによってコンポーネントの連結部分に連結され、カップリングは、少なくとも1つの傾斜調整モータによる自動回転運動が、少なくとも1つの傾斜調整モータまたはデータム構造に対して、対応する軸方向の動きをコンポーネントの連結部分に付与し、それにより、処理チャンバのコンポーネントの方向を調整するように構成されている。いくつかの例では、基板処理システムの自動傾斜調整システムは、上に要約された1つまたは複数の要素のいずれかを含む。
【0009】
いくつかの例では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。例示的なコンピュータ可読記憶媒体は、コントローラにより実行されたときに、コントローラに、基板処置チャンバのコンポーネントと協働するように配置された少なくとも1つの傾斜調整モータと通信させ、ここで、少なくとも1つの傾斜調整モータは、直接または間接的に、カップリングによってコンポーネントの連結部分に連結されており、カップリングは、少なくとも1つの傾斜調整モータによる自動回転運動が、少なくとも1つの傾斜調整モータまたはデータム構造に対して、対応する軸方向の動きを、コンポーネントの連結部分に付与するよう構成されており;また、選択的に少なくとも1つの傾斜調整モータを係合させて、コンポーネントの方向を調整するようにさせる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付図面の図に、例としていくつかの実施形態が図示されているが、これらは限定ではない。
【0011】
図1図1は、いくつかの例示的な実施形態による、本開示のいくつかの例が使用され得る処理チャンバの例示的な配置を示す図である。
【0012】
図2図2は、一実施形態による摩擦撹拌接合配置を示す代表的な図である。
【0013】
図3図3は、例示的な実施形態による自動傾動システムを示す代表的な図である。
【0014】
図4図4は、1つもしくは複数の例示的実施形態が実施され得る、または1つもしくは複数の例示的実施形態を制御し得るコントローラの一例を示すブロック図である。
【0015】
図5図5は、一実施形態による方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明は、本開示の例示的な実施形態を具現化するシステム、配置、方法、技術、およびコンピューティング機械プログラム製品を含む。以下の説明では、説明の目的で、例示的な実施形態の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載されている。しかし、本開示をこれらの具体的な詳細なしで実践してもよいことが、当業者に明らかになるであろう。
【0017】
この特許文書の開示の一部は、著作権保護の対象となる資料を含む場合がある。著作権者は、特許書類または特許の開示が特許商標庁の特許包袋または記録に現れる限り、その特許書類または特許の開示がいかなる者によって複写されることに対して異議を唱えないが、それ以外の場合には一切の著作権を留保する。以下の表示は、後述または図示され本文書の一部を構成するすべてのデータに適用される:Copyright Lam Research Corporation,2020,All Rights Reserved。
【0018】
ここで図1を参照すると、プラズマベースの処理チャンバの例示的な配置100が示される。本主題は様々な半導体製造およびウエハ処理操作において使用可能であるが、図示された例では、プラズマベースの処理チャンバは、プラズマ励起もしくはラジカル励起化学気相堆積(CVD)または原子層堆積(ALD)操作との関連で説明される。当業者は、他のタイプのALD処理技術が公知であり(例えば、熱ベースのALD操作)、非プラズマベースの処理チャンバも組込みが可能であることも認識している。ALDツールはCVD処理システムの特殊なタイプであって、2つまたはそれ以上の化学種の間で、ALD反応が起こるものである。2つまたはそれ以上の化学種は前駆体ガスと呼ばれ、半導体産業で使用されるように、シリコンウエハなどの基板上に材料の薄膜堆積を形成するために用いられる。前駆体ガスは、ALD処理チャンバに順次導入され、基板表面と反応し、堆積層を形成する。通常、基板は前駆体と繰り返し相互作用して、基板上に1つまたは複数の材料膜の漸増的に厚くなる層を堆積する。特定の用途では、基板製造プロセスにおいて、複数の前駆体ガスを使用し、様々なタイプの1つまたは複数の膜を形成してもよい。ガスは、非常に化学的であってもよいし、あるいは腐食性が極度に高くてもよい。
【0019】
図1は、シャワーヘッド104および基板支持アセンブリ108または台座が配置されたプラズマベースの処理チャンバ102を含むように示されている。シャワーヘッド104は、例えば、シャワーヘッド電極またはシャンデリア型シャワーヘッドなどのコンポーネントを含んでよい。シャワーヘッド104は、以下でさらに説明される冷却プレート120などのコンポーネントを含み得る。他のシャワーヘッドコンポーネントも可能である。いくつかの例は、基板処理システムにおけるシャワーヘッドコンポーネントの自動傾斜調整、より具体的にはこれらのコンポーネントの自動微調整のためのシステム、装置、および方法を含む。
【0020】
通常、基板支持アセンブリ108は、ほぼ一定温度の表面の提供を図るものであり、基板の加熱要素およびヒートシンクの両方の役割を果たし得る。基板支持アセンブリ108は、上に記載したように、基板106の処理を助けるための加熱要素を含む、静電チャック(ESC)を含む。基板106は、例えば、元素半導体材料(例えば、ケイ素(Si)もしくはゲルマニウム(Ge))または化合物半導体材料(例えば、シリコンゲルマニウム(SiGe)もしくは砒化ガリウム(GaAs))を含むウエハを含んでもよい。さらに、例えば、他の物質として、石英などの誘電材料、サファイヤ、半結晶性ポリマー、または他の非金属および非半導体材料を含む。
【0021】
操作の際には、ロードポート110を通して、基板106を基板支持アセンブリ108上に載置する。ガスライン114は、1つまたは複数のプロセスガス(例えば、前駆体ガス)をシャワーヘッド104に供給し得る。次に、シャワーヘッド104は、1つまたは複数のプロセスガスを、処理チャンバ102内に送給する。1つまたは複数のプロセスガスを供給するためのガス源112(例えば、1つまたは複数のガスアンプル)を、ガスライン114に連結する。いくつかの例では、RF(高周波)電源116を、シャワーヘッド104に連結する。他の例では、電源を、基板支持アセンブリ108またはESCに連結する。
【0022】
シャワーヘッド104およびガスライン114の下流への流入前に、使用ポイント(POU)およびマニホールドの組合せ(図示せず)により、1つまたは複数のプロセスガスの処理チャンバ102への流入を制御する。プラズマ励起ALD操作において、薄膜を堆積するために使用される処理チャンバ102の場合、前駆体ガスをシャワーヘッド104内で混合してもよい。
【0023】
操作の際には、処理チャンバ102を真空ポンプ118により排気する。RF電力を、シャワーヘッド104、および基板支持アセンブリ108内または上に収容された下部電源(明白には図示せず)の間に容量結合する。RF電力は、いくつかの例では、誘導結合またはトランス結合してもよい。通常、2つまたはそれ以上のRF周波数を、基板支持アセンブリ108に供給する。例えば、様々な実施形態では、RF周波数は、約1MHz、2MHz、13.56MHz、27MHz、60MHz、および他の周波数の少なくとも1つの周波数から、所望により選択され得る。特定のRF周波数をブロックする、または部分的にブロックするために設計されたコイルを、必要に応じて設計してもよい。このため、本明細書で検討される特定の周波数は、単に理解を簡単にするために提供される。RF電力は、1つまたは複数のプロセスガスに通電し、基板106とシャワーヘッド104の間の空間にプラズマを発生させるために使用される。プラズマは、基板106上への様々な層(図示せず)の堆積を促進し得る。他の適用では、プラズマを使用して、基板106上の様々な層に、デバイスフィーチャをエッチングし得る。RF電力を、少なくとも基板支持アセンブリ108を通して結合する。基板支持アセンブリ108は、中に組み込まれたヒータを有してもよい(図1には図示せず)。処理チャンバ102の詳細な設計は、変化し得る。
【0024】
いくつかの例では、摩擦撹拌接合(FSW)を、フェースプレート、冷却プレート、および台座ステムなどの台座またはシャワーヘッド部品を、製造または結合するために使用する。他のコンポーネントの製造または結合も、可能である。本明細書に記載の製造の方法および物品は、真空ろう付けや電子ビーム溶接などの従来の技法を用いて作製された物品と比較して、向上した熱的および機械的特性を示し得る。摩擦撹拌接合コンポーネントはまた、時間、費用、および特に基板処理ツールのための精巧な基板コンポーネントにおける低減された複雑さの観点で、より製造しやすい場合がある。
【0025】
FSWは、従来の技法のいくつかの制限に対処する。このような制限には、溶接割れや空隙などが含まれ、それにより台座またはシャワーヘッドコンポーネント内での熱伝導が減少し、このような台座またはシャワーヘッドが設置された処理チャンバの効率が減少し得る。
【0026】
図2を参照すると、摩擦撹拌接合の配置200が提供される。シャワーヘッド104または冷却プレート120の第1のコンポーネント202は、図示の方法で第2のコンポーネント204に結合し得る。図示される第1のコンポーネント202は、例えば処理チャンバ102内に配置される、冷却プレート120の縁部を含んでもよい(下の図3を参照)。図示される第2のコンポーネント204は、シャワーヘッド104の別のコンポーネントの縁部、例えば、第1のコンポーネント202と同じゾーンに配置されるプラテンを含んでもよい。図示されるように、下向きの力が第1のコンポーネント202および第2のコンポーネント204に加えられ、回転FSWツール206により、共に結合される。FSWツール206は、第1のコンポーネント202および第2のコンポーネント204の縁部の間の接合方向208に前進する。FSWツール206は、肩部210およびピン212を含み、FSWツール206が第1のコンポーネント202および第2のコンポーネント204の材料の結合を通じて前進しながら、FSW領域214を形成する。このようにして形成されたFSW領域214は、第1のコンポーネント202および第2のコンポーネント204を共に結合するナゲット216を含む。ナゲット216は、FSWツール206の回転方向222に対応する前進側218および後進側220を有する。
【0027】
図3は、例えば、処理チャンバ102内のシャワーヘッド104や冷却プレート120などのシャワーヘッドコンポーネントの方向を調整するための、自動傾動システム300を図示する部分断面図である。方向には、面方向が含まれ得る。図示された例では、冷却プレート120がシャワーヘッド104に連結されているが、他の配置も可能である。いくつかの例では、冷却プレート120は、摩擦撹拌接合冷却プレート120であるか、または摩擦撹拌接合コンポーネントを含む。冷却プレート120は、共に結合されたコンポーネントを含んでもよく、あるいは図2を参照し上に記載したFSW法におけるFSWツール206によって、少なくとも部分的に製造してもよい。冷却プレート120は、1つもしくは複数のチャネル306または冷却剤もしくはガスを通すための管を含み得る。
【0028】
以下に、より完全に記載するように、自動傾動システム300は、冷却プレート120、それにより冷却プレート120に連結したシャワーヘッド104の面方向(または傾斜)を、処理チャンバ102および処理チャンバ内に支持される基板106に対して自動化された方法で調整するよう作動する。このため、自動傾動システム300は、傾斜調整モータ302の配置を含む。図示された例では、3つの傾斜調整モータ302が配置されている。1つのモータ302のみが図3において完全に可視状態で、第2のモータ302は断面で示されているが、第3のモータは断面線により不可視である。他の数、および/または構成の傾斜調整モータ302も可能である。3つの調整モータ302を含む自動傾動システム300は、許容できる程度の傾斜微調整性能を提供すると考えられる。
【0029】
各々の傾斜調整モータ302は、モータベース308に連結された載置板303を含む。各々のモータベース308は、1つまたは複数のファスナ310により、冷却プレート120に固定される。各々の傾斜調整モータ302は、モータシャフト314を備える。各々のモータシャフト314は、カップリング318内に連結および固定される。カップリングは、以下でより詳細に記載されるいくつかの部品を含み得る。いくつかの例では、モータシャフト314は、カップリング318の上側部分320内の相補的凹部にスプライン結合されて固定される。スプラインは、傾斜調整モータ302よりかけられたトルクを、カップリング318の上側部分320に伝達する。トルクは、内部キーまたはコネクタ324により、カップリング318の下側部分322に伝達される。
【0030】
カップリング318の下側部分322は、スクリュー326と相互作用して、いわゆる軸方向プランジカップラーとスクリューとのインターフェースを提供する。図示された例では、スクリュー326の上端部328が、上端部328がカップリング318の下側部分322からのトルクを受け取れるように、箱型断面になっている。さらなる実施形態は、六角型または他の断面、内部または外部のカップリング配置、スプライン、およびトリポードジョイントを含み得る。カップリング318の下側部分322は、相補的箱型断面凹部330凹部を含む。箱型断面凹部330は、スクリュー326の上端部328の長さよりも深く、これにより、フリーの「プランジ空間」が設置される。このため、スクリュー326は、傾斜調整モータ302からのトルクの受け取りが可能であるが、カップリング318の下側部分322の箱型断面凹部330内で軸方向に移動(すなわち、プランジ)する。軸方向のため、傾斜調整モータ302は、冷却プレート120およびシャワーヘッド104から分離されている。そのため、傾斜調整モータ302は、軸方向の負荷を有しない。
【0031】
スクリュー326の作動式の下端部は、ボール332を含む。ボール332は、ソケットクランプ334と協働する。ボールおよびソケット配置は、冷却プレート120およびシャワーヘッド104アセンブリが、必ずしも水平でない面の向き、または処理チャンバ102もしくは他のデータム構造に対して、「傾いた」もしくは整列されていない向きを想定できるように、自動傾動システム300に自由度を付与する。このための他のカップリングの配置も可能であり、例えば、針先もしくは宝石ベアリングなどの、球状または他の種類のベアリングタイプもしくはアセンブリが挙げられる。データム構造としては、例えば、外部ベースまたは支持コンポーネントが含まれ得る。他のデータム構造も可能である。
【0032】
ソケットクランプ334を、処理チャンバ102に固定し、スクリュー326を、シャワーヘッド104のねじ部338に螺合する。このため、傾斜調整モータ302による、スクリュー326の選択的回転運動が、スクリュー326を、当該傾斜調整モータ302およびシャワーヘッド104に対して、軸方向または垂直方向に上下移動させ、処理チャンバ102の連結部分を、シャワーヘッド104のより近くまたはより遠くへ、引っ張る。ここでの「垂直」という用語は、厳密な「幾何学的に垂直」な値に(その値は範囲に含まれるが)、必ずしも限定することは意図しておらず、全体的に垂直または直立である例を含むことが意図される。
【0033】
シャワーヘッド104および冷却プレート120の面方向は、共に働く傾斜調整モータ302の制御された動作により調整し得る。ロータリエンコーダ304により付与される制御の正確な度合いは、自動傾動システム300がシャワーヘッド104および冷却プレート120の方向を「微調整された」方法で調整することを可能にする。3つの傾斜調整モータ302を含む例示的な配置では、自動傾動システム300は、自動三軸傾動性能を提供する。より少ない、またはより多い自動傾斜調整モータ302を含む他の配置も可能である。
【0034】
処理チャンバ102は、ベローズ312を含む。ベローズ312は、処理チャンバ102とシャワーヘッド104との間の、伸縮可能かつ圧縮可能な真空シール又はゾーンを画定し、処理チャンバ102とシャワーヘッド104との間の動きを適応させ得る。ベローズ312は、シャワーヘッド102が真空シールを破らないように動くことを可能にする。いくつかの例では、例えば、1つまたは複数のOリングを含む配置など、他のシール手段が提供され得る。
【0035】
いくつかの例では、ファスナ316により、処理チャンバ102を外部ベースまたは支持コンポーネントに取り付ける。これらの例では、処理チャンバ102は固定されている(データム構造)と言うことができ、この場合、調整されたシャワーヘッド104または冷却プレート120は、処理チャンバ102に対して移動する。他の例では、逆の状況が起こる。図示された例では、シャワーヘッド104の重量および差圧(すなわち、外部雰囲気対内部「真空」負荷)からの負荷が、3つのボールおよびソケットクランプ(すなわち、ボール332およびソケットクランプ334)により支持されるが、少なくとも部分的に、1つまたは複数の負荷補償ばね336により、オフセットされる。他の補償メカニズムまたは配置(例えば、ガスばね)も可能である。負荷補償の程度は、ベローズ312内部の任意の真空吸引の力を考慮して、選択され得る。
【0036】
ロータリエンコーダ304は、1つまたは複数のコントローラ400を含むか、または1つまたは複数のコントローラ400により制御され得る。いくつかの例では、コントローラ400は、知的なまたは「スマートな」制御能力を提供する。知的制御は、例えば、基板処理工程間の傾動、より簡潔で使いやすい傾斜調整を含み得る。いくつかの例として、傾斜の先取り制御により、加工結果へのコンポーネントの摩耗の影響を低減することが挙げられる。いくつかの例では、経時的に任意のツール、ツールのセット、設計などのためにどの程度の傾斜が用いられたかについての追跡を可能にする。いくつかの例では、以前のシャワーヘッドの傾斜設定を保存し、次のシャワーヘッドが設置された際に、ツールを識別する任意のオフセットを適用して、正確な傾斜を「予測」し、初回成功の確率を高めることができる。
【0037】
図4は、本明細書に記載の1つもしくは複数のシステムもしくは方法を実施または制御し得る、例示的なコントローラ400を示すブロック図である。代替の実施形態では、コントローラ400はスタンドアロンデバイスとして動作してもよく、または他の機械に接続(例えば、ネットワーク接続)されてもよい。ネットワーク展開では、コントローラ400は、サーバ-クライアントネットワーク環境において、サーバ機械、クライアント機械、またはその両方の性能で動作し得る。一例では、コントローラ400はピアツーピア(P2P)(または他の分散型)ネットワーク環境において、ピア機械として作動し得る。さらに、単一のコントローラ400のみが示されているが、「機械」(コントローラ)という用語は、クラウドコンピューティング、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、または他のコンピュータクラスタ構成などを介して、本明細書で論じられる方法論のいずれか1つまたは複数を実施するための1セット(または複数セット)の命令を個別にまたは共同で実行する機械(コントローラ)の任意の集合を含むとも解釈されるべきである。いくつかの例では、図4を参照すると、非一時的機械可読媒体は、コントローラ400によって読み取られると、本明細書に記載された非限定的な例示的動作を少なくとも含む方法において、コントローラに動作を制御させる命令424を含む。
【0038】
本明細書に記載の例は、ロジック、いくつかのコンポーネント、またはメカニズムを含み得るか、またはそれらによって動作し得る。回路セットは、ハードウェア(例えば、単純な回路、ゲート、ロジックなど)を含む有形のエンティティに実装された回路の集合である。回路セットのメンバシップは、時間の経過および基礎となるハードウェアの変動性に柔軟に対応し得る。回路セットは、単独でまたは組み合わせて、動作時に特定の動作を実施し得るメンバを含む。一例では、回路セットのハードウェアは、特定の動作を実行するように不変に設計されてもよい(例えば、ハードワイヤード)。一例では、回路セットのハードウェアは、特定の動作の命令を符号化するために物理的に修正された(例えば、磁気的、電気的、不変質量粒子の可動配置などによって)コンピュータ可読媒体を含む、可変的に接続された物理的コンポーネント(例えば、実行ユニット、トランジスタ、単純な回路など)を含み得る。物理的コンポーネントを接続する際に、ハードウェア構成要素の基礎となる電気的特性が変更される(例えば、絶縁体から導体へ、またはその逆)。命令は、組み込みハードウェア(例えば、実行ユニットまたはローディングメカニズム)が、可変接続を介してハードウェア内に回路セットのメンバを作成し、動作時に特定の動作の一部を実行することを可能にする。したがって、コンピュータ可読媒体は、デバイスが動作しているときに回路セットの他のコンポーネントに通信可能に結合される。一例では、物理的コンポーネントのいずれかが、複数の回路セットの複数のメンバで使用され得る。例えば、動作中、実行ユニットは、ある時点で第1の回路セットの第1の回路で使用され、別の時点で第1の回路セット内の第2の回路によって、または第2の回路セット内の第3の回路によって再利用されてもよい。
【0039】
機械(例えば、コンピュータシステム)コントローラ400は、ハードウェアプロセッサ402(例えば、中央処理装置(CPU)、ハードウェアプロセッサコア、またはそれらの任意の組み合わせ)、GPU432(グラフィック処理ユニット)、メインメモリ404、および静的メモリ406を含むことができ、その一部またはすべては、相互リンク408(例えば、バス)を介して互いに通信し得る。コントローラ400はさらに、ディスプレイデバイス410、英数字入力デバイス412(例えば、キーボード)、およびUIナビゲーションデバイス414(例えば、マウスまたは他のインターフェース)を含み得る。一例では、ディスプレイデバイス410、英数字入力デバイス812、およびUIナビゲーションデバイス414は、タッチスクリーンディスプレイであってもよい。コントローラ400はさらに、大容量記憶デバイス416(例えば、駆動ユニット)、信号生成デバイス418(例えば、スピーカ)、ネットワークインターフェースデバイス420、および1つまたは複数のセンサ430(全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または別のセンサなど)を含み得る。コントローラ400は、1つまたは複数の周辺機器(例えば、プリンタ、カードリーダなど)と通信するため、またはそのような周辺機器を制御するために、シリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、パラレル、または他の有線または無線(例えば、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)など)接続などの出力コントローラ428を含んでもよい。
【0040】
大容量記憶デバイス416は、機械可読媒体422を含み得る。この機械可読媒体422には、本明細書に記載の技術または機能のいずれか1つまたは複数を具現化する、または本明細書に記載の技術または機能のいずれか1つまたは複数によって利用されるデータ構造または命令424(例えば、ソフトウェア)のセットが1つまたは複数セット格納される。また図示されるように、命令424は、コントローラ400による実行中、完全にまたは少なくとも部分的に、メインメモリ404内、静的メモリ406内、ハードウェアプロセッサ402内、またはGPU432内に存在してもよい。一例では、ハードウェアプロセッサ402、GPU432、メインメモリ404、静的メモリ406、または大容量記憶デバイス416のいずれか1つ、またはその任意の組み合わせによって、機械可読媒体422を構成してもよい。
【0041】
機械可読媒体422は単一の媒体として示されているが、「機械可読媒体」という用語は、1つまたは複数の命令824を格納するように構成された単一の媒体、または複数の媒体(例えば、集中型もしくは分散型データベース、ならびに/または関連するキャッシュおよびサーバ)を含み得る。
【0042】
「機械可読媒体」という用語は、コントローラ400によって実行するための命令424を格納、符号化、または搬送することができ、かつコントローラ400に本開示の技術のいずれか1つまたは複数を実施させる任意の媒体、またはそのような命令424によって使用されるデータ構造もしくはそのような命令424に関連するデータ構造を格納、符号化、または搬送し得る任意の媒体を含み得る。機械可読媒体の非限定的な例は、固体メモリ、光学媒体、および磁気媒体を含み得る。一例では、大容量機械可読媒体は、不変(例えば、静止)質量を有する複数の粒子を有する機械可読媒体422を含む。したがって、大容量機械可読媒体は、一時的に伝播する信号ではない。大容量機械可読媒体の具体例は、半導体メモリデバイス(例えば、電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM))およびフラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリ、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含み得る。さらに命令424は、伝送媒体を使用し、ネットワークインターフェースデバイス420を介して、通信ネットワーク426を通じて送信または受信し得る。
【0043】
本明細書中のいくつかの例は、方法を含む。図5を参照すると、基板処理チャンバにおけるコンポーネントの方向を調整する方法500が提供される。方法500は、操作502で、少なくとも1つの傾斜調整モータを、コンポーネントと協働するように配置する。操作504では、それぞれの傾斜調整モータを、直接または間接的に、カップリングによってコンポーネントの連結部分に連結させる。カップリングは、少なくとも1つの傾斜調整モータによる自動回転運動が、少なくとも1つの傾斜調整モータまたはデータム構造に対して、対応する軸方向の動きをコンポーネントの連結部分に付与し、それにより、処理チャンバのコンポーネントの方向を調整するように構成される。そして操作506では、少なくとも1つの傾斜調整モータを、コンポーネントの方向を調整するために、選択的に係合させる。
【0044】
特定の例示的な実施形態又は方法を参照して例を説明してきたが、本実施形態のより広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正および変更を行うことが可能であることは明らかであろう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味において考慮されるべきである。本明細書の一部を形成する添付の図面は、限定ではなく例示として、主題が実践され得る特定の実施形態を示す。例示された実施形態は、本明細書に開示された教示を当業者が実践できるように十分詳細に説明されている。本開示の範囲から逸脱することなく構造的および論理的な置換および変更を行うことが可能であるように、他の実施形態を利用してもよく、また、明細書に開示された教示から他の実施形態を導き出してもよい。したがって、この詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物のすべての範囲とによってのみ定義される。
【0045】
本発明の主題のそのような実施形態は、本明細書において個々におよび/または集合的に「発明」という用語によって言及される場合があるが、これは単に便宜上の問題であり、本出願の範囲を任意の単一の発明または発明概念(もし実際に複数が開示されているならば)に自発的に限定する意図はない。したがって、本明細書では特定の実施形態を例示し説明したが、同じ目的を達成するために算定された任意の構成が、示された特定の実施形態の代替となり得ることを理解されたい。本開示は、様々な実施形態のすべての適応または変形を網羅することを意図している。上記の実施形態と、本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態との組み合わせは、上記の説明を検討すれば、当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】