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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-02
(54)【発明の名称】ライン性欠陥検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/892 20060101AFI20230726BHJP
【FI】
G01N21/892 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022580127
(86)(22)【出願日】2021-07-26
(85)【翻訳文提出日】2022-12-22
(86)【国際出願番号】 KR2021009603
(87)【国際公開番号】W WO2022025542
(87)【国際公開日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】10-2020-0094268
(32)【優先日】2020-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】522497951
【氏名又は名称】コス・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・ヒュン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ミョン・ゴン・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】キュン・ド・イ
(72)【発明者】
【氏名】ユン・ウ・コ
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA41
2G051AB02
2G051CA07
2G051EA20
2G051EB03
(57)【要約】
本発明はライン性欠陥検査装置に関し、本発明の一実施例に関連したライン性欠陥検査装置によると、欠陥イメージに対して低容量で長期保管が可能であり、ラインムラ性欠陥を原反の全体イメージを比較して判断することができる。また、本発明の一実施例に関連したライン性欠陥検査装置によると、個別カメラで保存されたイメージを統合して1個のイメージでイメージマップサーバーに保存し、これを通じて原反のラインムラ欠陥を管理することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査体の幅方向および長さ方向に沿った所定幅および所定長さで決定される第1大きさを有する第1フレームを撮影するように配置された撮像部;
撮像部で撮影された光学部材の第1フレームのイメージを、検査体の幅方向に沿って第1フレームより小さい複数個の第2フレームのイメージに分割するイメージ分割部;
それぞれの第2フレームの明るさ値を測定して、前記明るさ値に基づいて第1フレームの欠点判定値を算出するように設けられた明るさ算出部;および
算出された第1フレームの欠点判定値に基づいて、検査体の長さ方向に沿って存在するライン欠点を判定するように設けられた制御部を含む、欠陥検査装置。
【請求項2】
明るさ算出部は、検査体の幅方向による所定位置で第2フレームの長さ方向による複数個のピクセルの明るさ値の和を算出し、算出された明るさ値の和に基づいて第1フレームの欠点判定値を算出するように設けられた、請求項1に記載の欠陥検査装置。
【請求項3】
イメージ分割部は、第1フレームを検査体の幅方向に沿ってN個(Nは1より大きい自然数)の第2フレームに分割し、
明るさ算出部は、N個の第2フレームに対するそれぞれの明るさ値に基づいて、検査体の幅方向による所定のK列(KはN以下の自然数)で第2フレームの長さ方向に沿って複数個のピクセルに対する明るさ値の和に基づいて第1フレームの欠点判定値を算出する、請求項2に記載の欠陥検査装置。
【請求項4】
明るさ算出部は、検査体の幅方向による所定の列で第2フレームの長さ方向に沿って複数個のピクセルに対する明るさ値の和の最大値および平均値の差に基づいて、第1フレームの欠点判定値を算出する、請求項3に記載の欠陥検査装置。
【請求項5】
撮像部は、検査体の長さ方向に沿って複数個の第1フレームをそれぞれ撮影するように設けられ、
明るさ算出部で、欠点判定値が設定された第1フレームを検査体の長さ方向に沿って順に位置させて検査体の全体イメージのうち少なくとも一部のイメージを生成するイメージ併合部をさらに含む、請求項3または4に記載の欠陥検査装置。
【請求項6】
制御部は、検査体の幅方向に沿って配列された複数個の第1フレームに対するそれぞれの欠点判定値に基づいて、検査体の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和に基づいてラインムラを判定する、請求項5に記載の欠陥検査装置。
【請求項7】
制御部は、検査体の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和の最大値および平均値の差に基づいて、ラインムラを判定するための第1フレームの明るさ基準値を算出する、請求項6に記載の欠陥検査装置。
【請求項8】
制御部は、検査体の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和の最大値および平均値の差を所定の列で長さ方向に沿って配列された複数個の第1フレームの個数で割った値に基づいて、ラインムラを判定するための第1フレームの明るさ基準値を算出する、請求項7に記載の欠陥検査装置。
【請求項9】
制御部は、第1フレームの明るさ基準値より大きい欠点判定値を有する検査体の第1フレームにラインムラが含まれていることを判定する、請求項8に記載の欠陥検査装置。
【請求項10】
制御部で判定されたラインムラを検査体上に表示するためのディスプレイ部をさらに含む、請求項9に記載の欠陥検査装置。
【請求項11】
撮像部は、検査体の幅方向に沿って配列され、それぞれ互いに異なる位置の第1フレームを撮影するように配列された複数個のカメラを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の欠陥検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はライン性欠陥検査装置に関し、例えば、結合検査装置の検査体はウェブ(web)またはロール-ツー-ロール工程上の基材を含み、特に、偏光板のような光学部材で長さ方向に沿って存在するラインムラを検出するためのライン性欠点検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は従来のラインムラ判定方式を説明するための概略図である。
【0003】
光学部材(または光学フィルム)、例えば偏光板10は表面処理のためのコーティング工程でコーター内部の気泡/異物などによってライン性欠陥LD(以下、「ラインムラ」ともいう)を有するようになる。前記ラインムラLDは偏光板10の走行方向、y軸方向)に沿って所定領域11、12、13に亘って形成され、ラインムラLDは連続性で発生する。
【0004】
従来は偏光板10のラインムラLDの判定のために、カメラ20を通じて撮像された原本イメージが使われる。また、前記カメラ20は偏光板10の所定幅(x軸方向)および所定長さ(走行方向、y軸方向)を有する一部領域11、12、13を撮影するように設けられる。本文書で、カメラ20を通じて撮影された一部領域のイメージをフレーム11、12、13と指称する。この時、偏光板10のラインムラLDの検出のためにフレームの明るさ値を算出および比較することになる。
【0005】
従来には1個のフレーム内部で明るさ値を比較して欠陥を検出できる限界があった。
【0006】
特に、前記フレームイメージは検査対象体の全体撮像イメージであり、保存速度および容量の問題ですべてをリアルタイムで保存することは困難があり、原本イメージの確認が難しい場合、寡占/流出欠陥の原因の確認が難しくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は欠陥イメージに対して低容量で長期保管が可能であり、ラインムラ性欠陥を原反全体イメージを比較して判断できる欠陥検査装置を提供することを解決しようとする課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明の一側面によると、検査体の幅方向および長さ方向に沿った所定幅および所定長さで決定される第1大きさを有する第1フレームを撮影するように配置された撮像部、撮像部で撮影された検査体の第1フレームのイメージを、検査体の幅方向に沿って第1フレームより小さい複数個の第2フレームのイメージに分割するイメージ分割部、それぞれの第2フレームの明るさ値を測定して、前記明るさ値に基づいて第1フレームの欠点判定値を算出するように設けられた明るさ算出部、および算出された第1フレームの欠点判定値に基づいて、検査体の長さ方向に沿って存在するライン欠点を判定するように設けられた制御部を含む、光学部材の欠陥検査装置が提供される。
【0009】
また、明るさ算出部は、検査体の幅方向による所定位置で第2フレームの長さ方向による複数個のピクセルの明るさ値の和を算出し、算出された明るさ値の和に基づいて第1フレームの欠点判定値を算出するように設けられ得る。
【0010】
また、イメージ分割部は、第1フレームを検査体の幅方向に沿ってN個(Nは1より大きい自然数)の第2フレームに分割し、明るさ算出部は、N個の第2フレームに対するそれぞれの明るさ値に基づいて、検査体の幅方向による所定のK列(KはN以下の自然数)で第2フレームの長さ方向に沿って複数個のピクセルに対する明るさ値の和に基づいて第1フレームの欠点判定値を算出することができる。
【0011】
また、明るさ算出部は、検査体の幅方向による所定の列で第2フレームの長さ方向に沿って複数個のピクセルに対する明るさ値の和の最大値および平均値の差に基づいて、第1フレームの欠点判定値を算出することができる。
【0012】
また、撮像部は、検査体の長さ方向に沿って複数個の第1フレームをそれぞれ撮影するように設けられ、欠点検査装置は、明るさ算出部で、欠点判定値が設定された第1フレームを検査体の長さ方向に沿って順に位置させて検査体の全体イメージのうち少なくとも一部のイメージを生成するイメージ併合部をさらに含むことができる。
【0013】
また、制御部は、検査体の幅方向に沿って配列された複数個の第1フレームに対するそれぞれの欠点判定値に基づいて、検査体の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和に基づいてラインムラを判定することができる。
【0014】
また、制御部は、検査体の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和の最大値および平均値の差に基づいて、ラインムラを判定するための第1フレームの明るさ基準値を算出することができる。
【0015】
また、制御部は、検査体の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和の最大値および平均値の差を所定の列で長さ方向に沿って配列された複数個の第1フレームの個数で割った値に基づいて、ラインムラを判定するための第1フレームの明るさ基準値を算出することができる。
【0016】
また、制御部は、第1フレームの明るさ基準値より大きい欠点判定値を有する検査体の第1フレームにラインムラが含まれていることを判定することができる。
【0017】
また、制御部は、検査体の走行方向に沿って2個以上の第1フレームでそれぞれ、第1フレームの明るさ基準値より大きい欠点判定値を有する時、検査体の前記2個の第1フレームにラインムラが含まれていることを判定することができる。
【0018】
また、欠点検査装置は、制御部で判定されたラインムラを検査体上に表示するためのディスプレイ部をさらに含むことができる。
【0019】
また、撮像部は、検査体の幅方向に沿って配列され、それぞれ互いに異なる位置の第1フレームを撮影するように配列された複数個のカメラを含むことができる。
【発明の効果】
【0020】
以上で詳説した通り、本発明の少なくとも一実施例に関連した欠陥検査装置は次のような効果を有する。
【0021】
欠陥イメージに対して、低容量で長期保管が可能であり、ラインムラ性欠陥を原反の全体イメージを比較して判断することができる。
【0022】
また、個別カメラで保存されたイメージを統合して1個のイメージでイメージマップサーバーに保存し、これを通じて原反のラインムラ欠陥を管理することができる。
【0023】
また、周期/連続/斜線で発生するライン性欠陥に対しても確認が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】従来のラインムラ判定方式を説明するための概略図である。
図2】本発明の一実施例に関連した欠陥検査装置を示す概略図である。
図3】本発明の一実施例に関連した欠陥検査装置を示す構成図である。
図4】本発明の一実施例に関連した光学部材の欠陥検査装置の検査方法を説明するための概略図である。
図5】本発明の一実施例に関連した光学部材の欠陥検査装置の検査方法を説明するための概略図である。
図6】本発明の一実施例に関連した光学部材の欠陥検査装置の検査方法を説明するための概略図である。
図7】本発明の一実施例に関連した光学部材の欠陥検査装置の検査方法を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施例に係る欠陥検査装置を添付された図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
また、図面符号にかかわらず、同一または対応する構成要素は同一または類似する参照番号を付し、これに対する重複説明は省略することにし、説明の便宜のために図示された各構成部材の大きさおよび形状は誇張または縮小され得る。
【0027】
本文書で、結合検査装置の検査体はウェブ(web)またはロール-ツー-ロール工程上の基材を含み、特に、本発明の一実施例に関連した欠点検査装置は偏光板のような光学部材で長さ方向に沿って存在するラインムラを検出するための光学部材の欠点検査装置であり得る。
【0028】
本文書で、検査体とは、光学部材または偏光板と指称され得る。
【0029】
図2は本発明の一実施例に関連した光学部材の欠陥検査装置100を示す概略図であり、図3は本発明の一実施例に関連した光学部材の欠陥検査装置を示す構成図である。
【0030】
また、図4図7は本発明の一実施例に関連した光学部材の欠陥検査装置の検査方法を説明するための概略図である。
【0031】
本文書で、光学部材(または原反ともいう)とは光学フィルムを含み、例えば、偏光板であり得、図4図7では偏光板を例に挙げて説明する。また、ライン欠陥LDとは、光学部材200の検査時に走行方向(y軸方向)に沿って所定長さ以上に発生する欠陥を意味する。すなわち、本文書で、走行方向により発生するライン性欠陥が1個のフレームを超過する長さ(光学部材の走行方向による長さ)に対して検出が可能である。すなわち、走行方向に沿って連続して2個以上のフレームでそれぞれ欠点が判定される時、該当欠点がライン欠点と判定される。本文書で、光学部材(または「検査体」または「原反」)の走行方向(y軸方向)を長さ方向と指称し、走行方向に直交する方向を原反の幅方向(x軸方向)と指称する。
【0032】
図2および図3を参照すると、光学部材の欠陥検査装置100(以下、検査装置と略称する)は撮像部101、イメージ分割部130、明るさ算出部120および制御部150を含む。
【0033】
前記検査装置100は光学部材200の幅方向(x軸方向)および長さ方向(y軸方向)に沿って所定幅および所定長さで決定される第1大きさを有する第1フレーム201を撮影するように配置された撮像部101を含む。第1フレーム201は複数個のピクセルを含み、例えば、第1フレーム201は幅方向にA個、長さ方向にB個のピクセル(全体:A*B個)を含むことができる。一例として、Aは4096で、Bは2048であり得る。一例として、第1フレーム201は長さ方向の長さが198mmであり得る。
【0034】
図2および図3を参照すると、撮像部101は光学部材の幅方向に沿って配列され、それぞれ互いに異なる位置の第1フレームを撮影するように配列された複数個のカメラ110を含むことができる。図2で、未説明符号111は各カメラ110と連結されたエンコーダ(encoder)を示す。
【0035】
図3および図5を参照すると、検査装置100は撮像部101で撮影された光学部材200の第1フレーム201のイメージを光学部材の幅方向(x軸方向)に沿って第1フレームより小さい複数個の第2フレームのイメージに分割するイメージ分割部130を含む。
【0036】
また、検査装置100はそれぞれの第2フレーム202の明るさ値を測定して、第1フレーム201の欠点判定値を算出するように設けられた明るさ算出部120を含む。
【0037】
また、検査装置100は算出された第1フレーム201の欠点判定値に基づいて光学部材の長さ方向(y軸方向)に沿って存在するライン欠点を判定するように設けられた制御部150を含む。
【0038】
図4図7を参照すると、明るさ算出部120は、光学部材の幅方向(x軸方向)による所定位置で第2フレーム202の長さ方向による複数個(例、B個)のピクセルの明るさ値の和を算出し、算出された明るさ値の和に基づいて第1フレーム201の欠点判定値を算出するように設けられ得る。
【0039】
具体的には、イメージ分割部130は第1フレーム201を光学部材の幅方向に沿ってN個(Nは1より大きい自然数、例えば、128個)の第2フレーム202に分割することができる。
【0040】
この時、明るさ算出部120は、N個の第2フレームに対するそれぞれの明るさ値に基づいて、光学部材の幅方向による所定のK列(KはN以下の自然数)で第2フレームの長さ方向に沿って複数個のピクセルに対する明るさ値の和に基づいて第1フレームの欠点判定値を算出することができる。
【0041】
また、明るさ算出部120は、光学部材の幅方向による所定の列で第2フレーム202の長さ方向に沿って複数個のピクセルに対する明るさ値の和の最大値および平均値の差に基づいて、第1フレームの欠点判定値を算出することができる。
【0042】
また、撮像部101は、光学部材の長さ方向に沿って複数個の第1フレーム201をそれぞれ撮影するように設けられる。
【0043】
また、検査装置100は明るさ算出部120で、欠点判定値が設定された第1フレーム201を光学部材の長さ方向に沿って順に位置および併合させて光学部材の全体イメージのうち少なくとも一部のイメージを生成するイメージ併合部140を含むことができる。
【0044】
また、制御部は、光学部材の幅方向に沿って配列された複数個の第1フレームに対するそれぞれの欠点判定値に基づいて、光学部材の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和に基づいてラインムラを判定することができる。
【0045】
また、制御部は、光学部材の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和の最大値および平均値の差に基づいて、ラインムラを判定するための第1フレームの明るさ基準値を算出することができる。
【0046】
また、制御部は、光学部材の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和の最大値および平均値の差を所定の列で長さ方向に沿って配列された複数個の第1フレームの個数(例えば、70個)で割った値に基づいて、ラインムラを判定するための第1フレームの明るさ基準値を算出することができる。
【0047】
また、制御部150は第1フレームの明るさ基準値より大きい欠点判定値を有する光学部材の第1フレームをラインムラとして判定することができる。
【0048】
また、検査装置100は制御部で判定されたラインムラを光学部材上に表示するためのディスプレイ部160をさらに含むことができる。
【0049】
図4を参照すると、第1フレーム201は幅方向に4096ピクセル(A)であり、長さ方向に2048個(B)のピクセルを含むことができる。この時、第1フレーム201を光学部材の幅方向(x軸方向)に沿って128個(N)の第2フレーム202に分割することができる。この時、第2フレームはA/N個、すなわち32個のライン(縦ライン、y軸方向)を有することができる。
【0050】
この時、明るさ算出部120は、128個の第2フレームに対するそれぞれの明るさ値に基づいて、光学部材の幅方向による所定のK列(KはN以下の自然数)で第2フレームの長さ方向に沿って複数個のピクセルに対する明るさ値の和に基づいて第1フレームの欠点判定値を算出するものの、また、光学部材の幅方向による所定の列で第2フレーム202の長さ方向に沿って複数個(2048個)のピクセルに対する明るさ値の和の最大値および平均値の差に基づいて、第1フレーム201の欠点判定値を算出することができる。
【0051】
撮像部は光学部材の走行方向により連続する光学部材の複数個の領域(重ならない)に対してそれぞれ第1フレームを撮影するように設けられる。この時、それぞれの領域は重ならず、隣接する2個の領域の間には空間が発生しない。すなわち、撮像部は光学部材の走行方向により光学部材の全体領域を第1フレーム単位ですべて撮影することになる。
【0052】
また、図6および図7を参照すると、光学部材の長さ方向に沿って複数個の第1フレーム201がそれぞれ撮影され、検査装置100は明るさ算出部120で、欠点判定値が設定された第1フレーム201(分割イメージ)を光学部材の長さ方向に沿って所定個数(例えば、C=70、70個のフレーム)だけ順に位置および併合させて光学部材の全体イメージのうち少なくとも一部の併合イメージを生成することができる。
【0053】
また、制御部は、光学部材の幅方向に沿って配列された複数個の第1フレーム201に対するそれぞれの欠点判定値に基づいて、光学部材の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和に基づいてラインムラを判定することができる。
【0054】
また、制御部は、光学部材の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和の最大値および平均値の差に基づいて、ラインムラを判定するための第1フレームの明るさ基準値を算出することができる。
【0055】
また、制御部は、光学部材の幅方向による所定の列で長さ方向に沿って複数個の第1フレームに対する欠点判定値の和の最大値および平均値の差を所定の列で長さ方向に沿って配列された複数個の第1フレームの個数で割った値に基づいて、ラインムラを判定するための第1フレームの明るさ基準値を算出することができる。
【0056】
また、第1フレームの明るさ基準値より大きい欠点判定値を有する光学部材の第1フレームをラインムラとして判定することができる。
【0057】
前述した本発明の好ましい実施例は例示の目的のために開示されたものであり、本発明に対する通常の知識を有する当業者であれば本発明の思想と範囲内で多様な修正、変更、付加が可能であろうし、このような修正、変更および付加は下記の特許請求の範囲に属するものと見なされるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明の少なくとも一実施例に関連した欠陥検査装置によると、欠陥イメージに対して低容量で長期保管が可能であり、ラインムラ性欠陥を原反の全体イメージを比較して判断することができる。
【符号の説明】
【0059】
100 欠陥検査装置
101 撮像部
110 カメラ
120 明るさ算出部
130 イメージ分割部
140 イメージ併合部
150 制御部
160 ディスプレイ部
200 光学部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】