(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】バイオテクノロジー流体を処理するためのシステム
(51)【国際特許分類】
C12M 1/36 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
C12M1/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023512651
(86)(22)【出願日】2021-08-19
(85)【翻訳文提出日】2023-04-20
(86)【国際出願番号】 EP2021072988
(87)【国際公開番号】W WO2022043170
(87)【国際公開日】2022-03-03
(32)【優先日】2020-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591032596
【氏名又は名称】メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D-64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】ラインビグラー,レネ
(72)【発明者】
【氏名】デュブレー,デニス
(72)【発明者】
【氏名】ミラー,スティーブン
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA02
4B029AA07
4B029BB11
4B029CC01
4B029FA11
4B029GB03
4B029GB06
4B029GB08
(57)【要約】
本出願は、モノクローナル抗体、ワクチンまたは組換えタンパク質などの生成物を得るために、バイオ医薬品液体などのバイオテクノロジー流体処理に関し、特に、互いに接続するように構成され、各々がコントローラを備える、バイオプロセスマシンおよび少なくとも1つのバイオプロセスマシンヘルパを有する、同様に、ネットワークに接続するように構成されたマシン間通信ツールを含む、バイオテクノロジー流体を処理するためのシステムに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイオテクノロジー流体を処理する、以下のシステムデバイスを有するシステムであって:
-バイオテクノロジー流体の少なくとも1つの物理化学的または生物学的特性を変更するように構成されたバイオテクノロジー流体処理器(15)、ならびにバイオテクノロジー流体処理器(15)を制御するためのデジタルコントローラ(16)を有する、バイオプロセスマシン(13);および
-バイオテクノロジー流体処理器(15)に物理的に連結されるように構成されたバイオテクノロジー流体処理器ヘルパ(21)、ならびにバイオテクノロジー流体処理器ヘルパ(21)を制御するためのデジタルコントローラ(22)を有する、少なくとも1つのバイオプロセスマシンヘルパ(14);を有し、
ここで:
-バイオプロセスマシン(13)のデジタルコントローラ(16)およびマシンヘルパ(14)のデジタルコントローラ(22)の各々は、レシピマネージャ(50、51)、マシン間通信ツール(18、24)(MtoM通信ツール)、および検出ネゴシエーションペアリングマネージャ(19、25)(DNPマネージャ)を包含し;
-各々のMtoM通信ツール(18、24)は、ネットワーク(12)に接続するように構成されており;
-バイオプロセスマシン(13)のDNPマネージャ(19)およびマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)は、ネットワーク(12)を介して協働してペアリング状態を確立するように構成されており;ここで:バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)およびマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態において、以下のように構成される:
-バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)は、ペアリング状態にない場合には有さない少なくとも1つの提供された能力を有し、提供された能力は、処理器ヘルパ(21)のパラメータを制御および/またはテストする、または処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量をテストする、自動化機能であり;および
-マシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態にないときには有さない少なくとも1つの消費された能力を有し、ここで:提供された能力が、処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/またはテストする自動化機能である場合、消費された能力は、操作パラメータを制御および/または利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり、および、提供された能力が、処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量をテストする自動化機能である場合、消費された能力は、物理化学的または生物学的量を利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能である、
前記システム。
【請求項2】
バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)が、グラフィカルユーザーインターフェイスを表示するように構成されており、バイオプロセスマシン(13)のグラフィカルユーザーインターフェイスのレシピマネージャ(50)が、ユーザーが、提供された能力自動化機能を使用してレシピを作成し、そのように作成されたレシピを保存し、そのように保存されたレシピをロードし、そのようにロードされたレシピを実行できるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
マシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)が、グラフィカルユーザーインターフェイスを表示するように構成されていない、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
提供された能力レポート機能が、処理器ヘルパ(21)の操作パラメータのセットを制御、および/またはテストする、または、処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量のセットをテストする自動化機能である、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
バイオプロセスマシン(13)のデジタルコントローラ(16)が、提供された能力であり得る各自動化機能の記述を含有するファイル(20)を包含し、マシンヘルパ(14)のデジタルコントローラ(22)が、消費された能力であり得る各レスポンス-オン-リクエスト機能の記述を含有するファイル(26)を包含する、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
バイオプロセスマシン(13)のDNPマネージャ(19)およびマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)が、ペアリング状態を確立するためにネットワーク(12)を介して協働するように構成される、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
システムデバイスが、複数のマシンヘルパ(14)を包含し、バイオプロセスマシン(13)のDNPマネージャ(19)が、少なくとも1つのマシンヘルパ(複数可)(14)と同時にペアリング状態を確立するように構成される、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
システムデバイスが、第1のマシンヘルパ(14)および第2のマシンヘルパ(14)を包含し、第1のマシンヘルパ(14)の流体処理器ヘルパ(21)および第2のマシンヘルパ(14)の流体処理器ヘルパ(21)は、互いに物理的に連結されるように構成され、第1のマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)および第2のマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)は、ペアリング状態を確立するためにネットワーク(12)を介して協働するように構成され;ここで:第1のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)および第2のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態において、以下のように構成される:
-第1のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態にない場合は有さない少なくとも1つの提供された能力を有し、提供された能力は、第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御、および/またはテストする、または第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量をテストするレスポンス-オン-リクエスト機能であり;
-第2のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態にない場合は有有さない少なくとも1つの消費された能力を有し、ここで:提供された能力が、第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/またはテストするレスポンス-オン-リクエスト機能である場合、消費された能力は、操作パラメータを制御および/または利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり、提供された能力が、第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量をテストおよび/または制御するレスポンス-オン-リクエスト機能である場合、消費された能力は、物理化学的量または生物学的量を利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能またはデリバー-オン-リクエスト機能である、
請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)、第1のマシンヘルパー(14)のレシピマネージャ(51)、および第2のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、第1のマシンヘルパー(14)が第2のマシンヘルパ(14)とペアリング状態にある間、および、バイオプロセスマシン(13)が第2マシンヘルパ(14)とペアリング状態にある間、バイオプロセスマシン(13)と第1のマシンヘルパ(14)とはペアリング状態になるように構成され、バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)は、第1のマシンヘルパ(14)で提供された能力と同じ提供された能力を有し、同じ提供された能力および第1のマシンヘルパ(14)における提供された能力は、第2のマシンヘルパ(14)における消費された能力に対応する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
バイオプロセスマシンと第1のマシンヘルパ(14)とのペアリング状態において、バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)および第1のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、第2のマシンヘルパ(14)とペアリング状態にあり、バイオプロセスマシン(13)のレポートマネージャ(60)は、第2のマシンヘルパ(14)で消費された能力に対応する第1のマシンヘルパ(14)で提供された能力を複製する提供された能力を有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)および第1のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、バイオプロセスマシンと第1のマシンヘルパ(14)とのペアリング状態において、第1のマシンヘルパ(14)は、第2のマシンヘルパ(14)とペアリング状態にあり、バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)は、提供された能力を、第2のマシンヘルパ(14)における消費された能力に対応する第1のマシンヘルパ(14)に埋め込む提供された能力を有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
システムデバイスが、第1のバイオプロセスマシン(13)と、第2のバイオプロセスマシン(13)と、複数のマシンヘルパ(14)とを包含し;少なくとも1つのマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)が、第1のバイオプロセスマシン(13)または第2のバイオプロセスマシン(13)とのペアリング状態を確立するように構成される、請求項1~11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
消費された能力が、第1のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/または利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能である、第1のマシンヘルパ(14)を有し、消費された能力が、第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能である、第2のマシンヘルパ(14)を有し、ここで:第1のマシンヘルパ(14)はポンプであり、消費された能力は、ポンプの速度を制御および/または利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり、第2のマシンヘルパ(14)は、pHセンサまたはフローセンサであり、消費された能力が、流体のpHまたは流体の流れ利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能である、請求項1~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
各MtoM通信ツール(18、24)が、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)またはセルラー5Gなどのインターネットプロトコルを有するネットワークであるネットワーク(12)に接続するように構成される、請求項1~13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
-バイオプロセスマシン(13)のデジタルコントローラ(16)およびマシンヘルパ(14)のデジタルコントローラ(22)の各々が、グラフィカルユーザインターフェイスマネージャ(17、23)(GUIマネージャ)をさらに含み、
-バイオプロセスマシン(13)のGUIマネージャ(17)およびマシンヘルパ(14)のGUIマネージャ(23)は、ペアリング状態において、以下のように構成される:
-バイオプロセスマシン(13)のGUIマネージャ(17)は、ペアリング状態にない場合は有さない少なくとも1つの提供された能力を有し、提供された能力は、処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/または表示するか、または処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能であり;および
-マシンヘルパ(14)のGUIマネージャ(23)は、ペアリング状態にない場合に関して変更される少なくとも1つの消費された能力を有し、ここで:提供された能力が、処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/または表示するインターフェイス機能である場合、消費された能力は、操作パラメータを制御および/または表示するインターフェイス機能であり、提供された能力が、処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能である場合、消費された能力は、物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能である、
請求項1~14のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノクローナル抗体、ワクチン、または組換えタンパク質などの生成物を得るためのバイオ医薬品液体などのバイオテクノロジー流体処理に関する。
【背景技術】
【0002】
バイオ医薬品液体などのバイオテクノロジー流体は、一般に、バイオリアクター内の細胞または微生物培養などの処理によって最初に得られ、その後、均質性、純度、濃度、ウイルスの不在などの必要な特性を達成するために、それらをさらに処理する必要があることが知られている。
これらの処理は、従来、ステンレスパイプやタンク、フィルターハウジングなどの専用設備で行われており、実際の処理の前後に操作が必要であり、特に使用後の洗浄操作は比較的面倒であった。
過去数年以内では、これらの処理は、洗浄操作を避けるために、液体と接触するコンポーネントが使い捨てコンポーネントである設備で代替的に実行されてきた。
【0003】
例えば、欧州特許出願EP 2 130 903およびEP 2 208 534は、処理された液体収集バッグおよび回路セクション、さらにはフィルター要素を含む、ほとんどの部分が柔軟な(「FlexwareTM製品」)使い捨て要素を含む設備を開示し、2以上のカートに収容された永続的または再利用可能な要素(「ハードウェア」)であるため、カートに使い捨て要素を装備するだけでバイオテクノロジー流体を処理するための設備を組み立てることができる一方で、後処理ステップは本質的に使い捨て要素の除去と廃棄である。
他の既知の設備は、再利用可能な要素またはカートに収容されていない特定の再利用可能な要素で同じアプローチを使用している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、バイオテクノロジー流体を処理するための設備の主な再利用可能な要素は、例えば、そのpH、DO(溶存酸素)、均一性、純度、濃度、所定の微生物、例えばウイルスおよび/または他の病原体の有無等、バイオテクノロジー流体の少なくとも1つの物理化学的または生物学的特性を変更するように構成されたバイオテクノロジー流体処理器を有するバイオプロセスマシンである。
【0005】
バイオテクノロジー流体処理器に加えて、バイオプロセスマシンはバイオテクノロジー流体処理器を制御するためのデジタルコントローラを有しており、ほとんどの場合、デジタルコントローラは流体処理器を制御することができ、これにより、マシンは一般にレシピと呼ばれるカスタマイズされたバージョンの処理を自動的に実行できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、バイオテクノロジー流体を処理するための設備のセットアップをさらに容易にすることを対象とする。
したがって、本発明は、以下のシステムデバイスを有するシステムを提供する:
-バイオテクノロジー流体の少なくとも1つの物理化学的または生物学的特性を変更するように構成されたバイオテクノロジー流体処理器(15)、ならびにバイオテクノロジー流体処理器(15)を制御するためのデジタルコントローラ(16)を有する、バイオプロセスマシン(13);および
-バイオテクノロジー流体処理器(15)に物理的に連結されるように構成されたバイオテクノロジー流体処理器ヘルパ(21)、ならびにバイオテクノロジー流体処理器ヘルパ(21)を制御するためのデジタルコントローラ(22)を有する、少なくとも1つのバイオプロセスマシンヘルパ(14);を有し、
ここで:
-バイオプロセスマシン(13)のデジタルコントローラ(16)およびマシンヘルパ(14)のデジタルコントローラ(22)の各々は、レシピマネージャ(50、51)、マシン間通信ツール(18、24)(MtoM)、および検出ネゴシエーションペアリングマネージャ(19、25)(DNPマネージャ)を包含し;
-各々のMtoM通信ツール(18、24)は、ネットワーク(12)に接続するように構成されており;
-バイオプロセスマシン(13)のDNPマネージャ(19)およびマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)は、ネットワーク(12)を介して協働してペアリング状態を確立するように構成されており;ここで:バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)およびマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態において、以下のように構成される:
-バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)は、ペアリング状態にない場合には有さない少なくとも1つの提供された能力を有し、提供された能力は、処理器ヘルパ(21)の操作パラメータ、および/または処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量をテストする、制御および/またはテストを行う自動化機能であり;および
-マシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態にないときには有さない少なくとも1つの消費された能力を有し、ここで:提供された能力が、処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/またはテストする自動化機能である場合、消費された能力は、操作パラメータを制御および/または利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり、および、提供された能力が、処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量テストする自動化機能である場合、消費された能力は、物理化学的または生物学的量を利用可能にする自動化機能である。
【0007】
マシンヘルパ(処理器ヘルパを介して)とバイオプロセスマシン(流体処理器を介して)の間の物理的な連結は、例えば、液体を汲み上げたり、液体に別の物理的作用を及ぼしたり、pHや溶存酸素(DO)などの液体の物理化学的または生物学的量を感知したりすることで、当然ながら、バイオテクノロジー流体の少なくとも1つの物理化学的または生物学的特性を変更する際に流体処理器を支援することを処理器ヘルパに可能にするためのものである。
【0008】
本発明によるシステムでは、マシンヘルパは、マシン間通信ツールを備えたデジタルコントローラを有することで、マシン間通信を可能にするネットワークを介してバイオプロセスマシンと通信するため、マシンヘルパとバイオプロセスマシンとの間の物理的な連結にもかかわらず、有線シリアルまたはパラレルリンクなどの専用通信チャネルを比較的簡単に有効にすることができ、これは、物理的な連結を実行するときにコネクタを差し込むだけで操作できる。
【0009】
本発明は、物理的な連結に加えてネットワークを介してペアリングを実行する必要があるにもかかわらず、ネットワークを介したこのようなペアリングは、バイオプロセスマシン(提供された能力を使用)とマシンヘルパ(消費された能力を使用)を自動的に再構成するために使用できるため、実際にバイオテクノロジー流体を処理するための設備のセットアップを容易にすることができるという見方に基づく。
このような自動化された再構成により、マシンヘルパの追加は非常に便利であり、バッチ処理中でも実行できるため、本発明によるシステムはさらに優れた柔軟性を提供する。
【0010】
本発明によるシステムを実行するための有利な特徴によれば:
-バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)は、グラフィカルユーザーインターフェイスを表示するように構成されており;バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)のグラフィカルユーザーインターフェイスは、ユーザーが、提供された能力自動化機能を使用してレシピを作成し、そのように作成されたレシピを保存し、そのように保存されたレシピをロードし、そのようにロードされたレシピを実行できるように構成されており;
ここでマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、グラフィカルユーザーインターフェイスを表示するようには構成されておらず;
-ここで提供された能力自動化機能は、処理器ヘルパ(21)の一連の操作パラメータを制御および/またはテスト、または処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の一連の物理化学的または生物学的量をテストし;
【0011】
-ここでバイオプロセスマシン(13)のデジタルコントローラ(16)は、提供された能力であり得る各自動化機能の記述を含むファイル(20)を含み、マシンヘルパ(14)のデジタルコントローラ(22)は、消費された能力であり得る各レスポンス-オン-リクエスト機能の記述を含むファイル(26)を含み;
-ここでバイオプロセスマシン(13)のDNPマネージャ(19)およびマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)は、ペアリング状態を確立するためにネットワーク(12)を介して協働するように構成され;
-ここでシステムデバイスは、複数のマシンヘルパ(14)を含み、バイオプロセスマシン(13)のDNPマネージャ(19)は、少なくとも2つのマシンヘルパ(14)と同時にペアリング状態を確立するように構成され;
【0012】
-ここでシステムデバイスは、第1のマシンヘルパ(14)および第2のマシンヘルパ(14)を含み;第1のマシンヘルパ(14)の流体処理器ヘルパ(21)および第2のマシンヘルパ(14)の流体処理器ヘルパ(21)は、互いに物理的に連結されるように構成され;第1のマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)および第2のマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)は、ネットワーク(12)を介して協働してペアリング状態を確立するように構成され;ここで、第1のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)と第2のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態において、以下の様に構成される:
【0013】
-第1のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態にない場合は有さない少なくとも1つの提供された能力を有し、提供された能力は、第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御、および/またはテストする、または、第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量テストするレスポンス-オン-リクエスト機能であり;および
【0014】
-第2のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、ペアリング状態にないときには有さない少なくとも1つの消費された能力を有し、ここで:提供された能力が、第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/またはテストするレスポンス-オン-リクエスト機能である場合、消費された能力は、操作パラメータを制御および/または利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり、および、提供された能力が、第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量テストするレスポンス-オン-リクエスト機能である場合、消費された能力は、物理化学的または生物学的量を利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり;バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)、第1のマシンヘルパー(14)のレシピマネージャ(51)、および第2のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)であるレシピマネージャは、第1のマシンヘルパー(14)が第2のマシンヘルパ(14)とペアリング状態にある間、および、バイオプロセスマシン(13)が第2マシンヘルパ(14)とペアリング状態にある間、バイオプロセスマシン(13)と第1のマシンヘルパ(14)とはペアリング状態になるように構成され、バイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)は、第1のマシンヘルパ(14)で提供された能力と同じ提供された能力を有し、同じ提供された能力および第1のマシンヘルパ(14)における提供された能力は、第2のマシンヘルパ(14)における消費された能力に対応し;
【0015】
-ここでバイオプロセスマシン(13)のレシピマネージャ(50)および第1のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、バイオプロセスマシンと第1のマシンヘルパ(14)とのペアリング状態において、第1のマシンヘルパ(14)は、第2のマシンヘルパ(14)とペアリング状態にあり、バイオプロセスマシン(13)のレポートマネージャ(60)は、第2のマシンヘルパ(14)で消費された能力に対応する第1のマシンヘルパ(14)で提供された能力を複製する提供された能力を有し;
【0016】
-ここでバイオプロセスマシン(13)のレポートマネージャ(60)および第1のマシンヘルパ(14)のレシピマネージャ(51)は、バイオプロセスマシンと第1のマシンヘルパ(14)とがペアリング状態において、第1のマシンヘルパ(14)は、第2のマシンヘルパ(14)とペアリング状態にあり、バイオプロセスマシン(13)のレポートマネージャ(60)は、第2のマシンヘルパ(14)で消費された能力に対応する第1のマシンヘルパ(14)に提供された能力を埋め込む提供された能力を有するように構成され;
【0017】
-ここでシステムデバイスは、第1のバイオプロセスマシン(13)、第2のバイオプロセスマシン(13)、および複数のマシンヘルパ(14)を含み;少なくとも1つのマシンヘルパ(14)のDNPマネージャ(25)は、第1のバイオプロセスマシン(13)または第2のバイオプロセスマシン(13)とのペアリング状態を確立するように構成され;
【0018】
-第1のマシンヘルパ(14)を有し、消費された能力は、第1のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/または利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり;および、第2のマシンヘルパ(14)を有し、消費された能力は、第2のマシンヘルパ(14)の処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり;ここで、第1のマシンヘルパ(14)はポンプであり、消費された能力は、ポンプの速度を制御および/または利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり、第2のマシンヘルパ(14)は、消費された能力が、流体のpHまたは流体の流れを利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であるpHセンサまたはフローセンサであり;
【0019】
?ここでMtoM通信ツール(18、24)の各々は、イーサネット(登録商標)、Wi?Fi、Bluetooth(登録商標)、またはセルラー5Gなどのインターネットプロトコルを有するネットワークであるネットワーク(12)に接続するように構成され;および/または、上記のシステムにおいては、ここで:
バイオプロセスマシン(13)のデジタルコントローラ(16)およびマシンヘルパ(14)のデジタルコントローラ(22)は各々、グラフィカルユーザインターフェイスマネージャ(17、23)(GUIマネージャ)をさらに含;
-バイオプロセスマシン(13)のGUIマネージャ(17)およびマシンヘルパ(14)のGUIマネージャ(23)は、ペアリング状態において、以下の様に構成される:
【0020】
バイオプロセスマシン(13)のGUIマネージャ(17)は、ペアリング状態にない場合は有さない少なくとも1つの提供された能力を有し、提供された能力は、処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/または表示するか、または処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能であり;および
【0021】
マシンヘルパ(14)のGUIマネージャ(23)は、ペアリング状態にない場合に関して変更される少なくとも1つの消費された能力を有し、提供された能力が、処理器ヘルパ(21)の操作パラメータを制御および/または表示するインターフェイス機能である場合、消費された能力は、操作パラメータを制御および/または表示するインターフェイス機能であり、提供された能力が、処理器ヘルパ(21)によって感知された流体の物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能である場合、消費された能力は、物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の説明は、添付の図面を参照して、非限定的な例示として以下に与えられる例示的な実施形態の詳細な説明に続く。以下図面では:
【0023】
【
図1】
図1は、生体液を処理するためのシステムの一部を形成するバイオプロセスマシンが配置されている、バイオプロセス製造プラントまたは実験室の製造エリアを概略的に示している。
【
図2】
図2は、生体液を処理するためのシステムの複数のバイオプロセスマシンヘルパが配置されているバイオプロセス製造プラントまたは実験室の貯蔵領域を概略的に示し、バイオプロセスマシンヘルパは、
図1に示されているバイオプロセスマシンに関連付けられるように構成されている。
【0024】
【
図3】
図3は、バイオプロセスマシンおよびバイオプロセスマシンヘルパの1つを、バイオプロセスマシンおよびバイオプロセスマシンヘルパがペアリング状態を確立するために協働するネットワークと共に示す図である。
【
図4】
図4は、スタンドアロン状態のミキサであるバイオプロセスマシンのグラフィカルユーザインターフェイスを示す。
【
図5】
図5は、pHセンサであるバイオプロセスマシンヘルパと組み合わせた場合のミキサのグラフィカルユーザインターフェイスを上部に示し、下部にはpHセンサのグラフィカルユーザインターフェイスが表示され、左側はスタンドアロン状態、右側はミキサと組み合わせた状態である。
【0025】
【
図6】
図6は、ポンプであるバイオプロセスマシンヘルパをフローセンサであるバイオプロセスマシンヘルパと共に上部に概略的に示し、ポンプとフローセンサは物理的に連結されており、中央にはポンプのグラフィカルユーザインターフェイスが表示され、左側はスタンドアロン状態、右側はフローセンサと組み合わせた状態であり、下部にはフローセンサのグラフィカルユーザインターフェイスが表示され、左側はスタンドアロン状態、右側はポンプと組み合わせた状態である。
【0026】
【
図7】
図7は、プロセスマシンとマシンヘルパがペアリングされているときに適合するGUIの例示的な概略図を示し、ミキサのグラフィカルユーザインターフェイスを上部に示し、左側はpHセンサと組み合わせた場合、右側はpHセンサと組み合わせた場合、およびフローセンサと組み合わせたポンプと組み合わせた場合であり、中央にはポンプのグラフィカルユーザインターフェイスが表示され、左側にはフローセンサとペアリングされている場合、右側にはフローセンサとペアリングされ、ミキサとペアリングされている場合があり、フローセンサのグラフィカルユーザインターフェイスが下部に表示され、左側にはポンプとペアになっている場合、右側にはポンプとミキサとペアになっている場合がある。
【0027】
【
図8】
図8は、プロセスマシンとマシンヘルパがペアリング状態にない場合に適応するGUIの例示的な概略図であり、上部にミキサのグラフィカルユーザインターフェイスが示され、左側はpHセンサとペアリングされ、ポンプはフローセンサとペアリングされ、右側はpHセンサとペアリングされ、中央にはポンプのグラフィカルユーザインターフェイスが表示され、左側にはフローセンサと組み合わせてミキサと組み合わせたとき、右側にはフローセンサと組み合わせたときに表示され、フローセンサのグラフィカルユーザインターフェイスを下部に表示する。左側にはミキサとペアになっているポンプとペアになっている場合、右側にはポンプとペアになっている場合がある。
【0028】
【
図9】
図9は、
図3と同様の図であるが、バイオプロセスマシンのデジタルコントローラおよびマシンヘルパのデジタルコントローラが各々レシピマネージャをさらに含むシステムの変形例である。
【
図10】
図10は、バイオプロセスマシンのレシピマネージャの特定のモジュールを示す図である。
【
図11】
図11は、スタンドアローン状態のミキサであるバイオプロセスマシンのレシピマネージャのグラフィカルユーザインターフェイスを示す。
【0029】
【
図12】
図12は、
図11と同様であるが、pHセンサであるマシンヘルパを備えたミキサのペアリング状態にある。
【
図13】
図13は、
図11および12と同様であるが、pHセンサおよびフローセンサとペアリングされたポンプを備えたミキサのペアリング状態にある。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1および2は、本発明によるバイオテクノロジー流体を処理するためのシステムの利用可能なシステムデバイスが存在する、バイオプロセス生産プラントまたは実験室の生産エリア10および保管エリア11を示す。
【0031】
システムデバイスの記述:バイオプロセスマシンおよびバイオプロセスマシンヘルパ
各システムデバイスは、デジタル処理ユニット(マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラ、メモリ、ネットワーク接続)を含み、インターネットプロトコル(IP)をサポートするネットワーク12(
図3)に有線または無線で接続されるように構成される。
たとえば、有線接続はイーサネット(登録商標)を介して行われ、ワイヤレス接続は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、または5Gなどのセルラーを介して行われる。
このシステムは、バイオプロセスマシン13および複数のバイオプロセスマシンヘルパ14を有する。バイオプロセスマシン13は、単独で、または1つまたは複数のマシンヘルパ14と関連付けられて、バイオテクノロジー流体を処理するための設備になるようにセットアップすることができる。
図3に示されるように、バイオプロセスマシン13は、バイオテクノロジー流体処理器15およびデジタルコントローラ16を有する。
【0032】
バイオテクノロジー流体処理器15は、例えば、そのpH、DO(溶存酸素)、均一性、純度、濃度、ウイルスなどの所定の微生物の有無など。バイオテクノロジー流体の少なくとも1つの物理化学的または生物学的特性を変更するように構成される。
デジタルコントローラ16は、
図3の双方向矢印によって示されるように、生体液処理器15を制御するように構成される。ここで、デジタルコントローラ16は、マシン13が、一般にレシピと呼ばれる処理のカスタマイズされたバージョンを自動的に実行できるように、流体処理器15を制御することができる。
【0033】
デジタルコントローラ16は、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)マネージャ17、マシン間(MtoM)通信ツール18、および検出ネゴシエーションペアリング(DNP)マネージャ19を含む。デジタルコントローラ16はまた、GUIマネージャ17によって表示され得るGUIの特定のインターフェイス機能の記述を含むデバイス形状と呼ばれるファイル20を含む。
「ファイル」という用語は、ここでは広い意味で解釈されるべきであり、すなわち、フォルダおよび/またはデータベースを含む任意の構造化データコンテナ(container)を包含することに留意されたい。
バイオプロセスマシンヘルパ14は、バイオテクノロジー流体処理器ヘルパ21およびデジタルコントローラ22を有する。
【0034】
処理器ヘルパ21は、
図3の双方向矢印によって示されるように、流体処理器15に物理的に連結されるように構成される。物理的連結は、例えば、流体を汲み上げたり、流体に別の物理的作用を及ぼしたり、流体の物理化学的または生物学的量(pHやDOなど)を感知したりする為に、バイオテクノロジー流体の少なくとも1つの物理化学的または生物学的特性を変更する際に流体処理器15を支援するために処理器ヘルパ21を可能にするためのものである。
【0035】
例えば、バイオプロセスマシン13がミキサである場合、バイオテクノロジー流体処理器15は、タンクおよび攪拌機を含;マシンヘルパ14がポンプである場合、バイオテクノロジー流体処理器ヘルパ21は、蠕動ポンプのローラーなどの流体駆動部材を含み;および、マシンヘルパ14がpHまたはフローセンサである場合、バイオテクノロジー流体処理器ヘルパ21は、各々pHプローブおよびフロープローブを含む。
【0036】
流体駆動部材(ポンプの処理器ヘルパ21)とタンク+攪拌機(ミキサの流体処理器15)の間の物理的な連結には、パイプと流体駆動部材およびタンク+攪拌機を所定の相対位置に維持するためのフォルダとが関与する。例えば、そのようなフォルダは、ミキサと同じまたは類似のフレームワーク上にポンプを取り付けることによって、またはポンプが取り付けられたカートによって実行され、そのようなカートはミキサに対して固定位置に維持される。
【0037】
同様に、pHプローブまたはフロープローブは、流体と相互作用し、所定の位置に維持する必要がある。
一般的に、物理的な連結には、流体(接触の有無にかかわらず、流体と接触していない蠕動ポンプのローラーまたは流体と接触していない温度センサのIRプローブを参照)と、流体処理器15に対して処理器ヘルパ21を維持するためのフォルダとの相互作用が含まれる。
【0038】
デジタルコントローラ22は、
図3の双方向矢印によって示されるように、処理器ヘルパ21を制御するように構成される。
デジタルコントローラ22は、デジタルコントローラ16と同じアーキテクチャを有し:デジタルコントローラ22は、GUIマネージャ23、MtoM通信ツール24、およびDNPマネージャ25を含む。デジタルコントローラ22はまた、GUIマネージャ23によって表示され得るGUIの特定のインターフェイス機能の記述を含むデバイス形状と呼ばれるファイル26を含む。
【0039】
各システムデバイス13または14において、GUIマネージャ17または23は、インタラクティブスクリーン上でローカルに、または、例えば、タブレットやスマートフォンのためのインタラクティブスクリーンを有するデバイス上でリモートで、プロセスおよび計装図(P&ID)などのGUIを表示することを可能にする。
各システムデバイス13または14において、MtoM通信ツール18または24は、
図3の双方向矢印によって示されるように、ネットワーク12に接続するように構成される。
【0040】
バイオプロセスマシン13のDNPマネージャ19およびマシンヘルパ14のDNPマネージャ25は、ペアリング状態を確立するためにネットワーク12を介して協働するように構成される。
各システムデバイス13または14は、スタンドアロン・デバイスとして使用することも、適切な他のシステムデバイスとペアリングすることもできる。各システムデバイス13または14のGUIマネージャ17または23は、システムデバイスがスタンドアロン(ペアリングされていない)状態からペアリング状態に移行したとき、およびその逆の場合に、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)の適応を受けるように構成されている。
【0041】
たとえば、マシンヘルパ14がバイオプロセスマシン13と組み合わせることができるポンプである場合、ポンプのスタンドアロン状態で、そのGUIにより、ユーザはポンプを制御できるため、あるタンクから別のタンクに液体を移すなどのタスクのために、ユーザがポンプをスタンドアロンユニットとして利用できるようにし;一方で、ポンプがバイオプロセスマシン13とペアリング状態では、ポンプのGUIはもはやユーザがポンプを制御することを可能にせず、バイオプロセスマシン13のGUIのみがポンプを制御することを可能にする。
【0042】
さらに例えば、マシンヘルパ14がバイオプロセスマシン13とペアリングできるセンサである場合、バイオテクノロジー流体の物理化学的または生物学的量を感知するそのようなセンサは、センサのスタンドアロン状態では、そのGUIが感知された量を表示するため、ユーザはセンサをスタンドアロンユニットとして利用できる一方、バイオプロセスマシン13とセンサがペアリング状態では、センサのGUIは「接続済み」などのメッセージのみを表示し、センサがペアリング状態にあることを通知し、バイオプロセスマシン13のGUIがセンサによって感知された量を表示する。
【0043】
一般的に、バイオプロセスマシン13のGUIマネージャ17とマシンヘルパ14のGUIマネージャ23は、ペアリング状態で以下のように構成される:
-バイオプロセスマシン13のGUIマネージャ17は、ペアリング状態にない場合は有さない少なくとも1つの提供された能力を有し、提供された能力は、処理器ヘルパ21の操作パラメータを制御および/または表示する、または処理器ヘルパ21によって感知された流体の物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能であり;および
【0044】
-マシンヘルパ14のGUIマネージャ23は、ペアリング状態にない場合に関して変更される少なくとも1つの消費された能力を有し、ここで、提供された能力が、処理器ヘルパ21の操作パラメータを制御および/または表示するインターフェイス機能である場合、消費された能力は、操作パラメータを制御および/または表示するインターフェイス機能であり、提供された能力が、処理器ヘルパ21によって感知された流体の物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能である場合、消費された能力は、物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能である。
【0045】
能力
異なるシステムデバイス13および14のデバイス形状ファイル20または26に記述されたインターフェイス機能は、第1のタイプまたは第2のタイプのいずれかである。
第1のタイプのインターフェイス機能は、システムデバイスが適切な他のシステムデバイスとペアリング状態にない場合に、システムデバイス13または14のGUIマネージャ17または23が有しないインターフェイス機能であるが、システムデバイス17または23が適切な他のシステムデバイスとペアリングしている場合、GUIマネージャ17または23が補足される。
【0046】
実際には、第1のタイプのインターフェイス機能は存在するが、システムデバイス13または14が適切な他のシステムデバイスとペアにされていない場合に無効になり、システムデバイス13または14が適切な他のシステムデバイスとペアにされた場合に有効になる。
有効にされた場合、そのような各インターフェイス機能は、ペアリングされたシステムデバイスの操作パラメータを制御および/または表示するか、ペアリングされたシステムデバイスによって感知された量を表示し、量は、処理されるバイオテクノロジー流体の物理化学的または生物学的量である。
【0047】
言葉の便宜上、このようなインターフェイス機能は、本明細書では「能力」として指定され、有効になっている場合は「提供された能力」として指定される。
第2のタイプのインターフェイス機能は、マシンヘルパ14であるシステムデバイスのGUIマネージャ23が、システムデバイスが適切な他のシステムデバイスとペアリングされていない場合には元の形で、システムデバイスが、適切な他のシステムデバイスとペアリングされている場合、変更された形で有するインターフェイス機能である。
【0048】
元の形式の場合、そのような各インターフェイス機能は、システムデバイスの操作パラメータを制御および/または表示するか、ペアリングされたシステムデバイスによって感知された量を表示し、量は、処理されるバイオテクノロジー流体の物理化学的または生物学的量である。変更された形式の場合、そのような各インターフェイス機能は、たとえば元の形式と同じであるが、システムデバイスが適切な他のシステムデバイスとペアになっていることを示す表示が追加され、または、元の形式が、システムデバイスが適切な他のシステムデバイスとペアになっていることを示すものに置き換えられ、そのような表示は、例えば、アイコン、メッセージ、または表示の欠如である。
【0049】
単に言語の便宜上、このようなインターフェイス機能は、本明細書では「能力」として指定され、変更された形式の場合は「消費された能力」として指定される。
バイオプロセスマシン13のデバイス形状ファイル20は、そのGUIマネージャ17のインターフェイス機能の記述を含むことに留意されたい;そして、マシンヘルパ14のデバイス形状ファイル26は、第2のタイプのGUIマネージャ23の少なくとも1つのインターフェイス機能の記述を含む。
【0050】
デバイス形状ファイル20および26において、各能力記述は、能力が第1のタイプであるか第2のタイプであるかを識別する「役割」と名付けられた特徴を有することにさらに留意されたい。
第1のタイプでは、役割機能は「コンシューマ」にあり、ペアリング状態で「消費された能力」になるペアリングされたシステムデバイスの対応する能力を参照する。ここでは、「コンシューマ」で役割特徴を備えた能力を有するシステムデバイス13または14を能力コンシューマと呼ぶ。
【0051】
第2のタイプでは、役割特徴は「プロバイダ」にあり、ペアリング状態で「提供された能力」になる、ペアリングされたシステムデバイスの対応する能力を参照し、「プロバイダ」で役割特徴を有する能力を有するシステムデバイス14は、本明細書では能力プロバイダとして言及される。
提供された能力と消費された能力の間には常に対応関係があることに注意されたい。
【0052】
(能力コンシューマ13または14内の)提供された能力が、能力プロバイダの操作パラメータを制御および/または表示するインターフェイス機能である場合、(能力プロバイダ14内の)消費された能力は、この操作パラメータを制御および/または表示するインターフェイス機能である。たとえば、ミキサで提供された能力がペアリングされたポンプの開始/停止制御である場合、ペアリングされたポンプで消費された能力は、このポンプの開始/停止制御である。
【0053】
(能力コンシューマ13または14において)提供された能力が、能力プロバイダ14によって感知されたバイオテクノロジー流体の物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能である場合、(能力プロバイダ14における)消費された能力は、この物理化学的または生物学的量を表示するインターフェイス機能である。たとえば、ミキサで提供された能力が、ペアリングされたpHセンサによって感知されたバイオテクノロジー流体のpHの表示である場合、ペアリングされたpHセンサで消費された能力は、感知されたpHの表示である。
【0054】
対応する提供された能力および消費された能力は、本明細書では「共有能力」と呼ばれる。
各システムデバイス13または14は、デバイス形状ファイル20または26が設計時に展開され、実行時に更新でき、システムデバイスの存続期間中、能力コンシューマが使用できる、または能力プロバイダが提供できる機能のリストを拡張できる。これにより、システムデバイスにインストールされているソフトウェアパッケージを変更(および再認定)することなく、システムデバイスを新しいプラットフォーム特徴に貢献させることができる。
【0055】
ここで、システムデバイス13および14の例と、バイオテクノロジー流体を処理するための設備がこれらのシステムデバイスでどのようにセットアップされるかについて説明する。
バイオプロセスマシン13の例は、ミキサ(能力コンシューマ)である。バイオプロセスマシンヘルパ14の例は、pHセンサ(能力プロバイダ)、フローセンサ(能力プロバイダ)、およびポンプ(共に能力コンシューマおよび能力プロバイダ)である。
【0056】
ミキサの記述
ミキサには、タンク、タンク内の攪拌機、およびタンクを満たすために使用できるパイプを接続できる2つの入口が含まれている。
タンク、攪拌機、および入口は、バイオテクノロジー流体処理器15を形成する。
操作可能にするために、ミキサは、少なくとも1つのポンプに接続して、バイオテクノロジー流体を入口の1つを通して流す必要がある。
ミキサには、産業用プログラマブルロジックコントローラー(PLC)と産業用PCを含むデジタル処理ユニットが含まれている。
PLCは、攪拌機や入口を開閉するバルブなど、PLCが接続されている(たとえば、ワイヤレスまたは有線)さまざまな機器モジュールのリアルタイム制御と監視専用である。
【0057】
産業用PCにはソフトウェアパッケージがインストールされ、デバイス形状というファイル20が保存される。
デジタル処理ユニット、インストールされたソフトウェアパッケージ、および保存されたデバイス形状ファイル20は、デジタルコントローラ16を形成する。
インストールされたソフトウェアパッケージには以下を包含する:DNPマネージャ19;他のシステムデバイスとのデータ交換をサポートするためのOPC UAサーバとOPC UAクライアントをここに有するMtoM通信ツール18;および、例えば、タブレットやスマートフォンなどのインタラクティブ画面上にローカルに、またはインタラクティブ画面を有するデバイス上にリモートに、プロセスおよび計装図(P&ID)を表示することを可能にするGUIマネージャ17。
デバイス形状と呼ばれるファイル20には、使用可能になったときに能力が提供される4つのインターフェイス機能の記述が含まれている。
【0058】
ミキサのソフトウェアパッケージで利用できる能力の記述
前述のように、そのような能力には、各々インターフェイス機能1、インターフェイス機能2、インターフェイス機能3、およびインターフェイス機能4の4つがある。
インターフェイス機能1
有効にすると、インターフェイス機能1は、ペアリングされたシステムデバイスが何であれ、ペアリングされたシステムデバイスによって提供されるプロセスデータでP&ID GUIを補足する。
能力インターフェイス機能1には、ミキサのデバイス形状ファイル20に次の記述がある:ドメイン:「グラフィックス」、目的:「プロセス値表示」、役割:「コンシューマ」、制限/条件:オプション。プロパティのリストは:
【表1】
【0059】
この能力記述は次のことを意味する:ミキサは、グラフィックスキルを有する能力コンシューマとして、ペアになっている複数のシステムデバイスからのプロセス値を表示でき、これらのペアになっているシステムデバイスが、少なくともプロセス値(process value)、プロセス値の名前と単位、およびオプションでOPC UA標準を使用する有効な10進数の数を提供する場合、ネゴシエーションやペアリングに制限や条件はない。
変形例では、プロパティのリストには、次の少なくとも1つがさらに含まれる。
【表2】
【0060】
このような変形では、能力記述はさらに、ペアリングされたシステムデバイスによって提供される場合、ミキサがプロセス値の範囲を使用して、補助的なタイプの表示(ゲージなど)を提案できることを意味する。
インターフェイス機能2
能力インターフェイス機能2を有効にすると、P&ID GUIが適合し、必須(mandatory)の予期されるポンプがペアリングされているかどうかが表示され、P&ID GUIに制御アイコンとペアリングされたポンプの操作パラメータの表示が追加される。
インターフェイス機能2は、ミキサのデバイス形状ファイル20に次の記述を有する:ドメイン:「制御」、目的:「ポンピング」、役割:「コンシューマ」、制限/条件:排他的、必須、オペレータによる確認。プロパティのリストは:
【表3】
【0061】
この能力記述は、次のことを意味する。ミキサは、制御スキルを有する能力コンシューマとして、ポンプであるシステムデバイスを強制的に(mandatorily)ペアリングして、入口1(inlet 1)に接続されたポンプに定義された役割を達成する必要がある。ペアリングするには、システムデバイスは強制的に開始/停止コマンドを使用可能にし、現在の開始状態を提供する必要がある。ペアリングされたシステムデバイスによって提供される場合、ミキサはポンプ速度(pump speed)を制御および監視できる。ペアリング手順中、オペレータによる確認が必要である。ペアリングすると、ミキサはポンプであるシステムデバイスを排他的に使用できる。
変形例では、プロパティのリストには、次の少なくとも1つがさらに含まれる。
【表4】
【0062】
このような変形例では、能力記述は、ポンプ速度を設定するときにオペレータをガイドするために、ペアのポンプによって提供される場合、ミキサが速度範囲の最小値と最大値を表示できることをさらに意味する。
インターフェイス機能3
インターフェイス機能3を有効にすると、計画されたオプションのポンプがペアリングされているかどうかを表示するようにP&ID GUIが調整され、P&ID GUIに制御アイコンとペアリングされたポンプの操作パラメータの表示が追加される。
能力インターフェイス機能3には、ミキサのデバイス形状ファイル20に次の記述がある:ドメイン:「制御」、目的:「ポンピング」、役割:「コンシューマ」、制限/条件:排他的、オプション、オペレータによって確認済み。プロパティのリストは:
【表5】
【0063】
この能力記述は、制御スキルを有する能力コンシューマとしてのミキサが、ポンプであるオプションのシステムデバイスを制御して、入口2(inlet 2)に接続されたポンプの事前定義された役割を達成できることを意味する。ペアリングするには、システムデバイスは強制的に開始/停止コマンドを使用可能にし、現在の開始状態を提供する必要がある。ペアリングされたシステムデバイスによって提供される場合、ミキサはポンプ速度を制御および監視できる。ペアリング手順中、オペレータによる確認が必要である。ペアリングすると、ミキサはポンプであるシステムデバイスを排他的に使用できる。
変形例では、プロパティのリストには、次の少なくとも1つがさらに含まれる。
【表6】
【0064】
このような変形例では、能力記述は、ポンプ速度を設定するときにオペレータをガイドするために、ペアのポンプによって提供される場合、ミキサが速度範囲の最小値と最大値を表示できることをさらに意味する。
インターフェイス機能4
インターフェイス機能4を有効にすると、P&ID GUIが他のオプションのペアポンプを表示できるようになり、制御アイコンとペアリングされたポンプの操作パラメータの表示でP&ID GUIが補完される。
能力インターフェイス機能4には、ミキサのデバイス形状ファイル20に次の記述がある:ドメイン:「制御」、目的:「ポンピング」、役割:「コンシューマ」、制限/条件:排他的、オプション。プロパティのリストは:
【表7】
【0065】
この能力記述は、制御スキルを有する能力コンシューマとしてのミキサが、ポンプである他の任意のシステムデバイスを制御できることを意味する。必須プロパティは想定されていない。ミキサは、ペアリングされたシステムデバイスによって提供されている場合、ポンプを開始/停止し、ポンプ速度を制御および監視できる。ペアリング手順中にオペレータによる確認は必要ない。ペアリングすると、ミキサはポンプであるシステムデバイスを排他的に使用できる。
【0066】
ここで、ミキサのGUIマネージャ17のすべてのインターフェイス機能が説明されたわけではないことに留意されたい。ミキサ内の機器モジュール(攪拌機、入口バルブの制御など)に関するインターフェイス機能については、ここでは説明しない。ミキサが適切なシステムデバイスとペアリングされていないときに無効になり、ミキサが適切なシステムデバイスとペアリングされたときに有効になるインターフェイス機能のみが説明され、少なくとも他のそのようなインターフェイス機能は、ミキサのGUIマネージャ17に含めることができる。
【0067】
さらに、インターフェイス機能2、インターフェイス機能3、およびインターフェイス機能4の機能は、提供された機能になることができる3つのレベルの機能、すなわち、インターフェイス機能2などの事前定義された必須の能力、インターフェイス機能3などの事前定義およびオプションの能力、およびインターフェイス機能4などのオプションの補助的な能力を示していることに注意されたい。
【0068】
pHセンサの記述
pHセンサは、バイオテクノロジー流体のpHを感知するためのプローブを含む。プローブは、バイオテクノロジー流体処理器ヘルパ21を形成する。
pHセンサは、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラ、メモリおよびネットワーク接続を含むデジタル処理ユニットを含む。
処理ユニットは、流れを感知するプローブを制御および監視するように構成されており、プローブに電気的に配線されている。
処理ユニットには、ソフトウェアパッケージがインストールされ、デバイス形状と呼ばれるファイル26が保存される。
処理ユニット、インストールされたソフトウェアパッケージ、および保存されたデバイス形状ファイル26は、デジタルコントローラ22を形成する。
【0069】
インストールされたソフトウェアパッケージは、ミキサにインストールされたソフトウェアパッケージと同じアーキテクチャを有し、pHセンサにインストールされたソフトウェアパッケージは:DNPマネージャ25;他のシステムデバイスとのデータ交換をサポートするOPC UAサーバおよびOPC UAクライアントを有するMtoM通信ツール24;タブレットやスマートフォンなどの対話型スクリーンを有するデバイス上にGUIを遠隔的に表示することを可能にするGUIマネージャ23を包含する。
デバイス形状と呼ばれるファイル26には、変更された形式のときに消費された能力である1つのインターフェイス機能の記述が含まれている。
【0070】
pHセンサのソフトウェアパッケージで利用できる能力の記述:
pHセンサのデバイス形状ファイルに記述された単一のインターフェイス機能を変更した場合、pHセンサで測定された電流値の表示が保持され、経時的なpHの変化を表す傾向曲線が表示され、pHセンサが適切な他のシステムデバイスとペアになっていることが示される。
この能力は、pHセンサのデバイス形状ファイル26に次の記述がある:ドメイン:「グラフィックス」、目的:「プロセス値表示」、役割:「プロバイダ」、制限/条件:なし。プロパティのリストは:
【表8】
【0071】
この能力記述は、能力プロバイダとしてのpHセンサが、OPC UA標準を使用してペアリングされたシステムデバイスにpH(およびpHのみ)プロセス値表示データセットを提供できることを意味する。データセットには、プロセス値、その名前、およびその単位が含まれている。各データ項目のOPC UAタグ値が指定されているため、ペアリングされたシステムデバイスはOPC UAクライアントでこれらの値を読み取ることができる。ネゴシエーションやペアリングには特に制限や条件はない。
変形例では、データセットは、pHプロセス値が見出されると予想される値の範囲の最小値または最大値の少なくとも1つをさらに含む。
【0072】
フローセンサの記述
フローセンサは、バイオテクノロジー流体の流れを感知するためのプローブを含む。プローブは、バイオテクノロジー流体処理器ヘルパ21を形成する。
フローセンサは、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラ、メモリ、およびネットワーク接続を含むデジタル処理ユニットを含む。
処理ユニットは、流れを感知するプローブを制御および監視するように構成されており、プローブに電気的に配線されている。
処理ユニットには、ソフトウェアパッケージがインストールされ、デバイス形状と呼ばれるファイル26が保存される。
【0073】
処理ユニット、インストールされたソフトウェアパッケージ、および保存されたデバイス形状ファイル26は、デジタルコントローラ22を形成する。
インストールされたソフトウェアパッケージは、ミキサにインストールされたソフトウェア パッケージと同じアーキテクチャを有し、
フローセンサにインストールされたソフトウェアパッケージは;DNPマネージャ25;他のシステムデバイスとのデータ交換をサポートするOPC UAサーバおよびOPC UAクライアントを有するMtoM通信ツール24;およびGUIを対話型スクリーンを有するデバイス、例えばタブレットまたはスマートフォン上に遠隔的に表示することを可能にするGUIマネージャ23を包含する。
デバイス形状と呼ばれるファイル26には、変更された形式のときに消費された能力である1つのインターフェイス機能の記述が含まれている。
【0074】
フローセンサのソフトウェアパッケージで利用できる能力の記述
変更された形式では、フローセンサのデバイス形状に記述されている単一のインターフェイス機能が、フローセンサによって測定された電流値の表示に置き換わり、傾向曲線は、フローセンサが適切な他のシステムデバイスとペアリングされている指示の表示による時間の流れの変化を表す。
この能力は、フローセンサのデバイス形状ファイル26に次の記述がある:ドメイン:「グラフィックス」、目的:「プロセス値表示」、役割:「プロバイダ」、制限/条件:なし。プロパティのリストは:
【表9】
【0075】
この能力記述は、能力プロバイダとしてのフローセンサが、OPC UA 標準を使用してペアリングされたシステムデバイスにフロー(およびフローのみ)プロセス値表示データセットを提供できることを意味する。データセットには、プロセス値、その名前、およびその単位が含まれている。各データのOPC UAタグ値が指定されているため、ペアリングされたシステムデバイスはOPC UAクライアントでこれらの値を読み取ることができる。ネゴシエーションやペアリングには特に制限や条件はない。
変形例では、データセットは、フロープロセス値が見つかると予想される値の範囲の最小値または最大値の少なくとも1つをさらに含む。
【0076】
ポンプの記述
ポンプは、それを駆動するために流体に作用する部材、例えば蠕動ポンプのローラー、およびそのような部材を駆動するモータを含む。流体に作用する駆動モータおよび被駆動部材は、バイオテクノロジー流体処理器ヘルパ21を形成する。
ポンプは、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラ、メモリ、およびネットワーク接続を含むデジタル処理ユニットを含む。
処理ユニットは、電気的に配線されたモータを制御および監視するように構成されている。
処理ユニットには、ソフトウェアパッケージがインストールされ、デバイス形状と呼ばれるファイル26が保存される。
処理ユニット、インストールされたソフトウェアパッケージ、および保存されたデバイス形状ファイル26は、デジタルコントローラ22を形成する。
【0077】
インストールされたソフトウェアパッケージは、ミキサにインストールされたソフトウェアパッケージと同じアーキテクチャを有しており:ポンプにインストールされたソフトウェアパッケージは:DNPマネージャ25;他のシステムデバイスとのデータ交換をサポートするOPC UAサーバおよびOPC UAクライアントを有するMtoM通信ツール24;およびタブレットやスマートフォンなどのインタラクティブな画面を持つデバイスにGUIをリモートで表示できるGUIマネージャー23を包含する。
デバイス形状と呼ばれるファイルには、有効なときに提供された能力であるインターフェイス機能の記述(インターフェイス機能1)と、変更された形式で消費された能力であるインターフェイス機能の記述(インターフェイス機能2)とが含まれている。
【0078】
ポンプのソフトウェアパッケージで利用できる能力の記述
前述のように、そのような機能には、各々インターフェイス機能1とインターフェイス機能2の2つがある。
インターフェイス機能1
インターフェイス機能1を有効にすると、ペアリングされたシステムデバイスが何であれ、ペアリングされたシステムデバイスによって提供されるデータでGUIが補完される。
能力インターフェイス機能1には、ポンプのデバイス形状ファイル26に次の記述がある:ドメイン:「グラフィックス」、目的:「プロセス値表示」、役割:「コンシューマ」、制限/条件:最大=1、オプション。プロパティのリストは:
【表10】
【0079】
この能力記述は次のことを意味する:ポンプは、グラフィックスキルを有する能力コンシューマとして、ペアになっているシステムデバイスが少なくともプロセス値を提供する場合、オプションで少なくとも1つのフロープロセス値、OPC UA 標準を使用したプロセス値の名前と単位を表示できる。許可されたペアリングの最大数を除いて、ネゴシエーションまたはペアリングに他の制限または条件が課されることはない。
変形例では、プロパティのリストには、次の少なくとも1つがさらに含まれる:
【表11】
そのような変形例では、能力の記述は、ペアリングされたシステムデバイスが、フロープロセス値に関連付けられた範囲の最小値および最大値をオプションで提供できることをさらに意味する。
【0080】
インターフェイス機能2
元の形式では、インターフェイス機能2はポンプのモータ速度を表示し、ポンプのモータを開始/停止できる制御アイコンと、ポンプモータ速度を設定できる制御アイコンがある。変更された形式では、2つの制御アイコンがGUIから解除され、ポンプモータ速度の表示のみが表示される。
能力インターフェイス機能2には、ポンプのデバイス形状ファイルに次の記述がある:ドメイン:「制御」、目的:「ポンピング」、役割:「プロバイダ」、制限/条件:排他的。プロパティのリストは:
【表12】
【0081】
この能力記述は、ポンプ13が、ポンピングスキルを備えた能力プロバイダとして、OPC UA標準を使用してそのポンピング機能の制御と監視を提供できることを意味する。ペアリングされたシステムデバイスは、ポンピング機能の排他的使用を有し、ポンプの開始/停止、ポンプ速度の設定、および現在のポンピングステータスと速度の取得を行うことができる。制御と監視の各々のOPC UAタグ値が指定されているため、コンシューマはOPC UAクライアントでポンプを使用できる。
【0082】
変形例では、プロパティのリストには、次の少なくとも1つがさらに含まれる。
【表13】
そのような変形例では、能力記述は、ポンプ13が速度範囲の最小値および最大値を提供できることをさらに意味する。
【0083】
検出、ネゴシエーション、ペアリング(DNP)
ここで、システムデバイス13および14がネットワーク12を介してどのように協力してペアリング状態を確立することができるかについて説明する。
これは、主に、システムデバイス13および14内のDNPマネージャ19および25によって、以下に説明する検出、ネゴシエーション、およびペアリングのステップを通じて実行される。
【0084】
検出
IP(例:イーサネット(登録商標)、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、または5Gなどのセルラー)を使用してネットワークに接続すると、システムデバイスは検出ツールを含む別の接続されたシステムデバイスを認識できる。
ネットワーク全体での検出を可能にするいくつかのアーキテクチャがすでに存在する(たとえば、Apple(登録商標)によって定義された「Bonjour」プロトコル、ここではOPC UA標準によって提案されたグローバルまたはローカル検出)。
可視性は、ネットワーク上に配置されている潜在的なセキュリティポリシーによってのみ制限される。
検出ツールを使用すると、システムデバイスは、情報を交換できる可視システムデバイスの最新リストを維持できる。このリストは、新しいシステムデバイスがネットワークに接続されたとき、またはネットワークから切断されたときに特に更新される。
【0085】
ネゴシエーション
デバイス形状ファイルで提供された能力の記述に基づいて、接続されたシステムデバイス間でネゴシエーションが開始され:ここで、ネットワーク上の各システムデバイスは次のようになる:他のシステムデバイスによって示される能力記述を参照し、能力特徴ドメイン、目的、および役割に基づいて一致する機能を識別し、一致する機能に関連付けられた制限と条件を尊重できることを検証し、一致する機能で示されたプロパティのリストが期待されるものであるかどうかを確認する。
ネゴシエーション手順は、新しいシステムデバイスがネットワーク上で検出されるか、ネットワークから切断されるか、到達不能になるたびに発生する。
【0086】
ペアリング
ネゴシエーションが達成されると、さまざまなコントリビュータが、各々の共有機能について示された制限と条件を尊重するように適応する方法について合意する。
ペアリングは手順を完了し、2つのシステムデバイス間のネゴシエーションを確認する。
能力コンシューマ(各々プロバイダ)は、プロバイダ(各々コンシューマ)のIDと場所(ここではOPC UAエンドポイント)を記憶し、後でデータ交換を可能にする。
【0087】
能力コンシューマと能力プロバイダの両方が、ネゴシエーション中に合意した制限と条件(ある場合)を適用する。
能力コンシューマは、能力コンシューマにインストールされたGUIマネージャがペアの能力プロバイダとデータを交換できるように、消費された能力のデバイス形状ファイル内のプロパティのリストへのアクセスをローカルに発行する。
【0088】
これは、たとえば、標準のパブリケーション/サブスクリプションアプローチを使用して実現でき:システムデバイスの電源がオンになると、DNPマネージャによって、デバイス形状ファイルに記述された異なるペア(ドメイン、目的)ごとに特定のデータキューが作成され;GUIマネージャは、関心のある(ドメイン、目的)キューにサブスクライブ(subscribe)し;ペアリングが発生するたびに、DNPマネージャは対応する(ドメイン、目的)データキューにアクセス情報を発行し;このキューへのGUIマネージャサブスクライバーは自動的にトリガされ、記述にアクセスし、それに応じて適応する。
【0089】
ネットワーク上のさまざまなシステムデバイスが、コンシューマが期待する特定の能力を提供できる特定の状況が発生する可能性がある。このような場合、ペアリングでは、能力プロバイダを手動で選択するために人間のオペレータによる決定が必要になる場合がある。
条件として能力記述で明示的に表現した場合も、同様にオペレータの承認が必要となる状況が発生する。
ペアリング解除には、システムデバイスの意図的な切断と通信障害を区別できるようにするために、オペレータの介入が必要であることに注意されたい。
このようなユーザの自発的な行動がない場合、システムデバイスの切断は異常と見なされ、アラームを生成するなどの適切な処理が行われる。
ここでペアリング解除の記述について説明する。
【0090】
ペアリング解除
前述のように、ペアリングされている別のシステムデバイスからシステムデバイスをペアリング解除するには、ユーザの自発的かつ明示的なアクションが必要であり、システムデバイスの意図的な切断と通信障害を区別できるようにする。
これは、例えば、システムデバイスのグラフィカルユーザインターフェイス上でユーザがアクセスできる専用メニューを提供することによって実行され、そのようなメニューは、システムデバイスがペアリングされている他の各システムデバイスをリストし、このようなメニューから、ユーザは、メニューのリストで選択されたシステムデバイスとのペアリング解除を明示的に要求できる。
【0091】
ユーザが選択した他のシステムデバイスとのペアリング解除を要求すると、(i)ペアリングのステップの影響を解除するためのステップが実行され、(ii)ネゴシエーションのステップの影響があれば、それを解除するためのステップが実行され、(iii)システムデバイスおよび選択された他のシステムデバイスがネゴシエーションステップを実行するのを一時的に防止するためステップが実行される。
【0092】
ペアリングのステップの影響を解除するために、システムデバイスのDNPマネージャ19または25は、選択された他のシステムデバイスから消費または提供された各能力のステータス変更をローカルに発行し、MtoM通信ツール18または24を介して、選択された他のシステムデバイスに、ペアリング解除に進む要求を送信する。次に、選択された他のシステムデバイスのDNPマネージャ19または25は、システムデバイスから消費またはシステムデバイスに提供される各能力のステータス変更をローカルに発行し、MtoM通信ツール18または24を介して、ペアリング解除に進む要求の受信確認をシステムデバイスに送信する。
【0093】
システムデバイスおよび選択された他のシステムデバイスにおいて、GUIマネージャ17または23は、関連する各能力の状態変化について警告を受け、それに応じて適応する。
ネゴシエーションのステップの影響を解除するために、もしあれば、つまり能力コンシューマと能力プロバイダがネゴシエーション中に合意した制限と条件(例えば、排他的)を適用した場合、これらの制限と条件は無効になる。
【0094】
以前に共有されていた機能が再びネゴシエーションに使用できるようになったため、システムデバイスと選択された他のシステムデバイスがネゴシエーションステップを実行することを一時的に防止し、たとえばタイムアウトを使用して隔離が実装され、たとえば、所定の期間中、ネゴシエーションステップで関連するシステムデバイスを受け入れず、その長さはそれほど重要ではないが、たとえば、1分、2分、3分、4分、5分、10分などであるか、または、ネットワークから切断されて再接続されるまで、関係するシステムデバイスを無視するなど、ネットワーク接続を使用する。
【0095】
ここで、ミキサとpHセンサとの、ポンプとフローセンサのペアリングとの、以前にペアリングされたミキサとpHセンサとの、以前にペアリングされたポンプとフローセンサのペアリングとのペアリング、および、pHセンサがミキサとペアリングされたままである間に、ペアリングされたポンプとフローセンサとのミキサからの取り外しについて詳しく説明する。
【0096】
ミキサとpHセンサのペアリング
ミキサGUIの特徴
オペレータがミキサの電源を入れると、
図4に示す基本的なP&ID GUIに、インタラクティブな画面でローカルに、またはタブレットやスマートフォンなどのインタラクティブな画面を有するデバイスでリモートでアクセスできる。
基本的なP&ID GUIは、ミキシングプロセスに必要なさまざまなコンポーネントを表し、アイコン27は攪拌機を備えたタンクを表し、アイコン28はタンクの入口1と流体連通する必須のポンプを表し、アイコン29はタンクの入口2と流体連通するオプションのポンプを表す。
【0097】
基本的なP&ID GUIでは、アイコン27は、攪拌機を備えたタンクが存在し、操作中であることを示す方法で表示され(例えば、永続的な実線で表示され)、アイコン28は、必須のポンプが欠落していることを示す方法で表示され(たとえば、点滅する二点鎖線で表示され
)、アイコン29は、オプションのポンプがないことを示す方法で表示される(たとえば、永続的な二点鎖線で表示される)。
【0098】
ポンプを表す2つのアイコン28および29が表示される方法は、ペアリング状況に依存し、対応するポンプシステムデバイスがペアリングされていることを示すために自動的に更新される(たとえば、アイコンを永続的な実線で表示することによって)。
ポンプとのペアリングに関するP&ID GUIのさらなる記述については、ミキサとポンプとのペアリングに関するセクションで後述する。次に、pHセンサとのペアリングに関するP&ID GUIの記述について説明する。
【0099】
ミキサの電源がオンになると、そのDNPマネージャは、ミキサのデジタルコントローラに(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力データキューを作成する。ポンプのGUIマネージャは、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力データキューをサブスクライブし、新しい能力記述がこのキューで発行されるまで、基本的なP&ID GUIを表示する。
【0100】
後で、期待されるプロパティを備えた(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力を提供するシステムデバイスがミキサとペアになると、ミキサのDNPマネージャは、この能力の記述を(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューに発行し、GUIマネージャがトリガされ、発行された記述にアクセスし、それに応じて、
図5の上部に示すように、現在のプロセス値(ここではpH)とプロセス値の傾向曲線30をさらに表示することで、P&ID GUI を適応させる。
【0101】
実際、前述のように、ミキサのデバイス形状ファイルには、インターフェイス機能1という名前の能力が含まれており、それは有効になると、ペアリングされたシステムデバイスが何であれ、ペアリングされたシステムデバイスによって提供されるプロセスデータでP&ID GUIを補足し;この能力は次を意味する記述を有する:グラフィックスキルを有する能力コンシューマとして、ミキサは、ペアリングされている複数のシステムデバイスが少なくともプロセス値、プロセス値の名前と単位、およびオプションでOPC UA標準を使用して有効な10進数の数を提供する場合、ペアリングされている複数のシステムデバイスからのプロセス値を表示できる。ネゴシエーションやペアリングに制限や条件はない。
【0102】
pHセンサGUIの特徴
オペレータがpHセンサの電源を入れると、タブレットやスマートフォンなどのインタラクティブな画面を備えたデバイスで、左下の
図5 に示す元のGUIにリモートでアクセスできる。
元のGUIは、pHセンサによって測定された電流値31と、経時的なpHの変化を表す傾向曲線32とを含む。
【0103】
pHセンサの電源がオンになると、そのDNPマネージャは、pHセンサのデジタルコントローラに(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力データキューを作成する。pHセンサのGUIマネージャは、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力データキューをサブスクライブし、新しい能力記述がこのキューで発行されるまで、元のGUIを表示する。
【0104】
後で、期待される特性を有する(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力を使用するシステムデバイスがpHセンサとペアリングされると、pHセンサのDNPマネージャは、この能力の記述を(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューに発行し、「接続済み」33というメッセージを追加で表示することにより、
図5の右下に示すように、GUIマネージャがトリガされ、発行された記述にアクセスし、それに応じてGUIを適応させる。
【0105】
実際、上記のように、pHセンサのデバイス形状ファイルは能力を包含し、変更された形式の場合、それはpHセンサによって測定された現在の値の表示と、時間の経過に伴うpHの変化を表すトレンド曲線を保持し、フローセンサが適切な他のシステムデバイスとペアになっていることを示す表示を追加し、この表示は、ここではメッセージ「接続済み」33であり;この能力は次を意味する記述を有する:pHセンサは能力プロバイダとして、OPC UA 規格を使用してペアリングされたシステムデバイスにpH(およびpHのみ)プロセス値表示データセットを提供できる。データセットは、プロセス値、その名前、およびその単位を包含する。各データ項目のOPC UAタグ値が指定されているため、ペアリングされたシステムデバイスはOPC UAクライアントでこれらの値を読み取ることができる。ネゴシエーションやペアリングには特に制限や条件はない。
【0106】
DNPシーケンス
オペレータは、ミキサとpHセンサを同じネットワーク12に接続する。
上記のDNPが実行され、完了すると、ミキサのP&ID GUIとpHセンサのGUIが自動的に更新され;ミキサのP&ID GUIはさらに、現在のpH値およびpH値の傾向曲線30を表示しており;pHセンサのGUIには、さらにメッセージ「接続済み」33が表示される。
pHセンサがミキサによって処理される流体のpHを感知できるようにするために、pHセンサがミキサに物理的になければならないことは言うまでもない。
【0107】
pHセンサのGUI上のメッセージ「接続済み」は、pHセンサがスタンドアロン状態ではなく、ペアリング状態であることを明確に示している。
ここで、DNPシーケンスの一例について詳細に説明する。
この例では、pHセンサは最初にIPを使用してネットワーク12に接続されるが、もちろんその逆も可能である。
pHセンサは、デバイス形状ファイル26に記述された能力の能力プロバイダであるため、pHセンサがネットワーク12に接続されている限り、そのMtoM通信ツール24は、感知されたpH値をリアルタイムで提供され、含まれるOPC UAサーバのおかげで、デバイス形状ファイル26の能力記述で指定されたOPC UAエンドポイント、つまり opc.tcp://pH/4:control/4:で、ネットワーク12で利用可能になる。
【0108】
DNPを有効にするために、pHセンサにおいて、DNPマネージャ25は、MtoM通信ツール24にデータを提供し、能力記述における特性を含むデバイス形状ファイル26における能力記述を利用可能にし;DNPマネージャ25は、pHセンサのデジタルコントローラ22内に、この能力のための(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューを作成する。次に、MtoM通信ツール24は、ネットワーク12上の別のシステムデバイスの検出を待機する。
引き続きpHセンサにおいて、適応の準備のために、GUIマネージャ23は、DNPマネージャ25によって作成された(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューにサブスクライブし、GUIの元の形式を表示する。
【0109】
次にミキサはネットワークに接続し、以下に詳述するように、そのデバイス形状ファイル20に従って同様の手順を実行する。
DNPを有効にするために、ミキサにおいて、DNPマネージャ19は、MtoM通信ツール18にデータを提供して、デバイス形状ファイル20内の能力記述、すなわち、各能力記述のプロパティを含む、インターフェイス機能1、インターフェイス機能2、インターフェイス機能3、およびインターフェイス機能4を利用可能にし;そして、DNPマネージャ19は、ミキサのデジタルコントローラ16において、能力インタフェース機能1のための(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキュー、および能力インターフェイス機能2、インターフェイス機能3、およびインターフェイス機能4の(「制御」、「ポンピング」)データキューを作成する。次いで、MtoM通信ツール18は、ネットワーク上の別のシステムデバイスの検出を待機する。
【0110】
まだミキサ内で、適応の準備のために、GUIマネージャ17は、DNPマネージャによって作成された(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)および(「制御」、「ポンピング」)データキューにサブスクライブし、基本的なP&ID GUIを表示する。
【0111】
pHセンサにおいて、MtoM通信ツール24は、ミキサがネットワーク12に接続されていることを検出すると、これをDNPマネージャ25に通知し、それは、MtoM通信ツール24に、ミキサによって示された能力記述を提供するよう要求する。提供されると、能力記述はDNPマネージャ25によって見直され、それは、ミキサによって利用可能にされた能力インターフェイス機能1と適用可能な制限/条件を有するローカル能力との間の一致を識別する。次に、DNPマネージャ25は、MtoM通信ツール24に、ローカル能力とミキサ内の能力インターフェイス機能1との間のペアリングを適用するようにミキサに提案するように要求する。
【0112】
MtoM通信ツール24は、ペアリング受け入れを受信すると、ペアリング受け入れをDNPマネージャ25に提供し、それは、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキュー内のミキサの能力インターフェイス機能1の記述を発行し、MtoM通信ツール24に対して、ミキサの能力インターフェイス機能1の適用を確認するように要求する。GUIマネージャ23は、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューにおけるパブリケーションについて自動的に通知され、ミキサの能力インターフェイス機能1の記述を受け取り、つまり、変更された形式のGUIを表示、すなわち、「接続済み」33というメッセージを追加で表示する。変更された形式のGUIは、ペアリング解除が発生するまで表示される。
【0113】
ミキサでは、MtoM通信ツール18が、pHセンサがネットワーク12に接続されていることを検出すると、これをDNPマネージャ19に通知し、それはMtoM通信ツール18に、pHセンサによって示された能力記述を提供するよう要求する。能力記述は、提供されると、DNPマネージャ19によってレビューされ、それはpHセンサによって利用可能にされた能力インターフェイス機能1と適用可能な制限/条件を有するローカル能力との間の一致を識別する。
【0114】
MtoM通信ツール18は、pHセンサから能力インターフェイス機能1の適用確認を受信すると、確認は、DNPマネージャ19に転送され、それはpHセンサの能力の記述を(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューに発行する。
【0115】
GUIマネージャ17は、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキュー内のパブリケーションを自動的に通知され、フロー値opc.tcp://pH/4:control/4:V のOPC UAタグを含む、pHセンサの能力の記述を受信し、すなわち、現在のpH値とpH値の傾向曲線30をさらに表示することにより、P&ID GUIを適応させ、MtoM通信ツール18内のOPC UAクライアントのおかげで、ペアリング解除が起こるまで継続的にpH値を更新するために、pH値に対して提供されるタグが使用される。
【0116】
ポンプとフローセンサのペアリング
ポンプGUIの特徴
オペレータがポンプの電源を入れると、タブレットやスマートフォンなどのインタラクティブな画面を備えたデバイスから、
図6の左中央に示されている基本的なGUIにリモートでアクセスできる。
基本的なP&ID GUIには、ポンプの操作を可能にする開始/停止ボタン34が含まれており、バリエータ(variator)35はポンプ速度の変更を可能にし、現在のポンプ速度の表示36および曲線の表示37は、時間におけるポンプ速度の変化を表す。
【0117】
ポンプの電源がオンになると、そのDNPマネージャ25は、ポンプのデジタルコントローラ22に(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力データキューを作成する。ポンプのGUIマネージャ23は、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力データキューにサブスクライブし、新しい能力記述がこのキューに発行されるまで基本GUIを表示する。
【0118】
後で、期待される特性を備えた(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力を提供するシステムデバイスがポンプとペアリングされると、ポンプのDNPマネージャ25は、この能力記述を(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューに発行し、GUIマネージャ23がトリガされ、発行された記述にアクセスし、それに応じて、
図6の中央右に示すように、現在のフロー値とフロー値の傾向曲線38をさらに表示することによってGUIを適応させる。
【0119】
実際、前述のように、ポンプのデバイス形状ファイルには、インターフェイス機能1という名前の能力が含まれており、有効にすると、ペアリングされたシステムデバイスによって提供されるデータでGUIを補完し;この能力は次を意味する記述を有する:ポンプは、グラフィックスキルを持つ能力コンシューマとして、OPC UA標準を使用して、ペアになっているシステムデバイスが少なくともプロセス値、プロセス値の名前、および単位を提供する場合、オプションで1つだけのフロープロセス値を表示できる。許可されたペアリングの最大数を除いて、ネゴシエーションまたはペアリングに他の制限または条件が課されることはない。
【0120】
フローセンサGUIの特徴
オペレータがフローセンサの電源を入れると、タブレットやスマートフォンなどのインタラクティブな画面を備えたデバイスで、
図6の左下に示す元のGUIにリモートでアクセスできる。
元のGUIは、フローセンサによって測定された電流値39の表示と、流量の経時変化を表す傾向曲線40の表示とを含む。
【0121】
フローセンサの電源が投入されると、そのDNPマネージャ25は、フローセンサのデジタルコントローラ22内に(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力データキューを作成する。フローセンサのGUIマネージャ23は、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力データキューにサブスクライブし、新しい能力記述がこのキューに発行されるまで元のGUIを表示する。
【0122】
後で、期待されるプロパティを有する(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)能力を使用するシステムデバイスがフローセンサとペアリングされると、フローセンサのDNPマネージャ25は、この能力記述を(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューに発行し、GUIマネージャ23がトリガされ、発行された記述にアクセスし、それに応じて、
図6の右下に示されるように、メッセージ「接続済み」41を表示するだけでGUIを適合させる。
【0123】
実際に、上述のように、フローセンサのデバイス形状ファイル26は能力を包含し、変更された形式の場合、それはフローセンサによって測定された現在の値の表示と、フローセンサが適切な他のシステムデバイスとペアリングしていることを示す表示によって、時間のフローの変化を表す傾向曲線の表示を置き換え、この表示は、ここではメッセージ「接続済み」41であり;この能力は次を意味する記述を有する:フローセンサは、能力プロバイダとして、OPC UA 標準を使用してペアリングされたシステムデバイスにフロー(およびフローのみ)プロセス値表示データセットを提供できる。
【0124】
データセットには、プロセス値、その名前、およびその単位が含まれている。各データのOPC UAタグ値が指定されているため、ペアリングされたシステムデバイスはOPC UAクライアントでこれらの値を読み取ることができる。ネゴシエーションやペアリングには特に制限や条件はない。
【0125】
DNPシーケンス
オペレータは、ポンプとフローセンサを同じネットワーク12(
図3)に接続する。
上述のDNPが実行され、実行されると、ポンプのGUIおよびフローセンサのGUIが自動的に更新され:ポンプのP&ID GUIは、現在のフロー値およびフロー値の傾向曲線38をさらに表示し;フローセンサのGUIには「接続済み」41というメッセージのみが表示される。
言うまでもなく、フローセンサがポンプによって駆動される流体の流れを感知できるようにするためには、フローセンサは、
図6の最上部に参照番号42で示されているように、ポンプまたはポンプによって駆動される流体が流れるパイプに、既知の方法で物理的に連結されなければならない。
【0126】
ポンプとフローセンサは両方ともマシンヘルパ14であるため、物理的連結42は2つの処理器ヘルパ21の間(流体処理器15と処理器ヘルパ21の間ではない)にあることに注意されたい。
さらに注目すべきは、ポンプのDNPマネージャ25は、フローセンサのDNPマネージャ25に対してバイオプロセスマシン13のDNPマネージャ19として振る舞うことができ、能力ポンプのインターフェイス機能1が、バイオプロセスマシン13のデバイス形状ファイル20の各能力と同じように、役割特徴「コンシューマ」を有しているという事実のおかげで、ポンプとフローセンサとの間のペアリング状態を確立するために、ネットワーク12を介して協働する。
【0127】
フローセンサのGUI上のメッセージ「接続済み」41は、フローセンサがスタンドアロン状態ではなくペアリング状態であることを明確に示している。
ここで、DNPシーケンスの一例について詳細に説明する。
この例では、フローセンサは最初にIPを使用してネットワーク12に接続されるが、もちろんその逆も可能である。
【0128】
フローセンサは、デバイス形状ファイル26に記述されている能力の能力プロバイダであるため、フローセンサがネットワーク12に接続されている限り、そのMtoM通信ツール24は、感知されたフロー値をリアルタイムで提供され、デバイス形状ファイルファイル26の能力記述で指定されたOPC UAエンドポイント、つまりopc.tcp://flow/4:control/4:でそれを含むOPC UAサーバのおかげで、それをネットワーク12上で利用できるようにする。
【0129】
DNPを有効にするために、フローセンサにおいて、DNPマネージャ25は、MtoM通信ツール24にデータを提供して、能力記述のプロパティを含むデバイス形状ファイル26内の能力記述を利用可能にし;DNPマネージャ25は、フローセンサのデジタルコントローラ22内に、この能力のための(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューを作成する。次に、MtoM通信ツール24は、ネットワーク12上の別のシステムデバイスの検出を待機する。
【0130】
依然としてフローセンサにおいて、適応の準備のために、GUIマネージャ23は、DNPマネージャ25によって作成された(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキューにサブスクライブし、GUIの元の形式を表示する。
【0131】
次に、ポンプはネットワークに接続し、以下に詳述するように、そのデバイスの形状ファイル26に従って同様の手順を実行する。
能力インターフェイス機能2(ポンプが能力プロバイダである)に関しては、ポンプがネットワーク12に接続されている限り、そのMtoM通信ツール24はポンプの操作パラメータ(開始/停止制御、開始状態、速度設定と値)がリアルタイムで提供され、これは、デバイス形状ファイル26の能力記述で指定されたOPC UAエンドポイントで、それぞれopc.tcp://start、opc.tcp://started、および opc.tcp://speed/4を包含するOPC UAサーバのおかげで、ネットワーク12上で利用できるようになる。
【0132】
DNPを有効にするために、ポンプにおいて、DNPマネージャ25は、MtoM通信ツール24にデータを提供して、デバイス形状ファイル26内の能力記述、すなわち各能力記述にプロパティを含むインターフェイス機能1およびインターフェイス機能2を利用可能にし;DNPマネージャ25は、ポンプのデジタルコントローラ22内に、能力インターフェイス機能1のための(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキュー、および能力インターフェイス機能2の(「制御」、「ポンピング」)データキューを作成する。次に、MtoM通信ツール24は、ネットワーク12上の別のシステムデバイスの検出を待機する。
【0133】
まだポンプ内にあり、適応の準備のために、GUIマネージャ23は、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)および(「制御」、「ポンピング」)DNPマネージャ25によって作成されたデータキューをサブスクライブし、基本的なGUIを表示する。
【0134】
フローセンサでは、ポンプがネットワーク12に接続されていることをMtoM通信ツール24が検出すると、これをDNPマネージャ25に通知し、それは、MtoM通信ツール24に、ポンプによって示された能力記述を提供するよう要求する。能力記述は、提供されると、DNPマネージャ25によってレビューされ、それはポンプによって示される能力インターフェイス機能1と適用可能な制限/条件を有するローカル能力との間の一致を識別する。次に、DNPマネージャ25は、MtoM通信ツール24に、ローカル能力とポンプ内の能力インターフェイス機能1との間のペアリングを適用するようにポンプに提案するように要求する。
【0135】
MtoM通信ツール24は、ペアリング受諾を受信すると、DNPマネージャ25にペアリング受諾を提供し、それは、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキュー内のポンプの能力インターフェイス機能1の記述を発行し、MtoM通信ツール24に、ポンプの能力インターフェイス機能1の適用を確認するように要求する。GUIマネージャ23は、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキュー内のパブリケーションを自動的に通知され、ポンプの能力インターフェイス機能1の記述を受信、すなわち、変更された形式のGUIを表示、つまりメッセージ「接続済み」41のみを表示する。ペアリング解除が発生するまで、GUIの変更されたフォームが表示される。
【0136】
ポンプにおいて、MtoM通信ツール24は、フローセンサがネットワーク12に接続されていることを検出すると、これをDNPマネージャ25に通知し、それはMtoM通信ツール24に、フローセンサによって示される能力記述を提供するよう要求する。
能力記述は、提供されると、DNPマネージャ25によって見直され、それはフローセンサによって利用可能にされた能力インターフェイス機能1と適用可能な制限/条件を有するローカル能力との間の一致を識別する。
【0137】
MtoM通信ツール24は、フローセンサから能力インターフェイス機能1の適用確認を受信すると、確認は、DNPマネージャ25に転送され、それは(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキュー内のフローセンサの能力の記述を発行する。
【0138】
GUIマネージャ23は、(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)データキュー内においてパブリケーションが自動的に通知され、フロー値opc.tcp://flow/4:control/4:VのOPC UAタグを含む、フローセンサの能力の記述を受信し、すなわち、現在のフロー値とフロー値の傾向曲線38とをさらに表示することにより、
図6の中央右に示すようにGUIを適合させ、MtoM通信ツール24内のOPC UAクライアントのおかげで、ペアリング解除が発生するまでフロー値を継続的に更新するために、フロー値に提供されるタグが使用される。
【0139】
ポンプのデバイス形状ファイル26には、フローセンサがポンプの一部であるかのように、フローセンサによって感知されたフロー値をポンプが提供できるようにするさらなる能力があることに留意されたい。
これについては後述する。現時点では、
図7および8の上部に示されているように、これにより、フローの傾向曲線をミキサのP&ID GUIの制御パネル44に含めることができることに注意すれば十分である。
【0140】
以前にペアリングされたミキサおよびpHセンサと、以前にペアリングされたポンプおよびフローセンサとのペアリング
ミキサGUIのさらなる特徴
上記のように、pHセンサとペアリングすると、ミキサのP&ID GUIは、基本的なP&IDに関して、
図5の上部に示すように、
pH値の表示とpH値の傾向曲線の表示で補足される。
【0141】
前述のように、
図4に示す基本的なP&ID GUIは、攪拌機を備えたタンクを表すアイコン27、タンクの入口1と流体連通する必須のポンプを表すアイコン28、タンクの入口2と流体連通するオプションのポンプを表すアイコン29、攪拌機を備えたタンクが存在し、操作中であることを示す方法で表示される(例えば、永続的な実線で表示される)アイコン27、必須のポンプが欠落していることを示す方法で表示される(たとえば、点滅する二点鎖線で表示される)アイコン28、および、オプションのポンプがないことを示す方法で表示される(たとえば、永続的な二点鎖線で表示される)アイコン29を有する。
【0142】
ポンプを表す2つのアイコン28および29が表示される方法は、ペアリング状況に依存し、対応するポンプシステムデバイスがペアリングされていることを示すために自動的に更新される(たとえば、アイコンを永続的な実線で表示することによって)。
【0143】
pHセンサとのペアリングに関するさらなる詳細は、本明細書の他の場所で与えられる。
ポンプとのペアリングに関しては、さらに詳しく説明する。
【0144】
ミキサの電源が投入されると、そのDNPマネージャ19は、ミキサのデジタルコントローラ16内に(「制御」、「ポンピング」)能力データキューを作成する。ミキサのGUIマネージャ17は、(「制御」、「ポンピング」)能力データキューにサブスクライブする。アイコン28は、「Pump_on_inlet1」に等しいControl_Local_Nameを有する新しい能力記述がこのキューで発行されるまで、必須のポンプがないことを示す方法で表示される(たとえば、点滅する二点鎖線で表示される)。アイコン29は、「Pump_on_inlet2」に等しいControl_Local_Nameを持つ新しい能力記述がこのキューで発行されるまで、オプションのポンプがないことを示す方法で表示される(たとえば、永続的な二点鎖線で表示される)。
【0145】
後で(「制御」、「ポンピング」)能力を提供するシステムデバイスがミキサとペアリングされると、ミキサのDNPマネージャ19は、(「制御」、「ポンピング」)能力データキュー内の「Pump_on_inlet1」に等しいControl_Local_Nameで完成されたこの能力の記述を発行し、GUIマネージャ17がトリガされ、発行された記述にアクセスし、それに応じて、
図7の右上に示されているように、必須のポンプがペアリングしていることを示す方法でアイコン28を表示することによってP&ID GUIを適合させる(例えば、永続的な実線で表示される)。
【0146】
実際、上記のように、ミキサのデバイス形状ファイル20には、インターフェイス機能2という名前の能力が含まれており、それを有効にすると、P&ID GUIを適応させて、必須の予期されるポンプがペアリングされているかどうかを表示し、P&ID GUIを制御アイコンとペアリングされたポンプの操作パラメータの表示で補足し、この能力は次を意味する記述を有する:ミキサは、制御スキルを有する能力コンシューマとして、ポンプであるシステムデバイスを強制的にペアリングして、入口1に接続されたポンプに定義された役割を達成する必要がある。
【0147】
ペアリングするには、システムデバイスは強制的に開始/停止コマンドを使用可能にし、現在の開始状態を提供する必要がある。ペアリングされたシステムデバイスによって提供される場合、ミキサはポンプ速度を制御および監視できる。ペアリング手順中、オペレータによる確認が必要である。ペアリングすると、ミキサはポンプであるシステムデバイスを排他的に使用できる。
【0148】
同様に、後で(「制御」、「ポンピング」)能力を提供するシステムデバイスがミキサとペアリングされると、ミキサのDNPマネージャ19は、(「制御」、「ポンピング」)能力データキュー内の「Pump_on_inlet2」に等しいControl_Local_Nameで完成されたこの能力の記述を発行し、GUIマネージャ17がトリガされ、発行された記述にアクセスし、それに応じて、オプションのポンプがペアリングしていることを示す方法でアイコン29を表示することによってP&ID GUIを適応させる(例えば、永続的な実線で表示される)。
【0149】
実際、上述のように、ミキサのデバイス形状ファイル20は、インターフェイス機能3と名付けられた能力を含み、有効にすると、計画されたオプションのポンプがペアリングされているかどうかを示すようにP&ID GUIを適応させ、制御アイコンとペアリングされたポンプの操作パラメータの表示でP&ID GUIを補足し;この能力は次を意味する記述を有する:ミキサは、制御スキルを有する能力コンシューマとして、ポンプであるオプションのシステムデバイスを制御して、入口2に接続されたポンプの事前定義された役割を達成することができる。
【0150】
ペアリングするには、システムデバイスは強制的に開始/停止コマンドを使用可能にし、現在の開始状態を提供する必要がある。ペアリングされたシステムデバイスによって提供される場合、ミキサはポンプ速度を制御および監視できる。ペアリング手順中、オペレータによる確認が必要である。 ペアリングすると、ミキサはポンプであるシステムデバイスを排他的に使用できる。
【0151】
ポンプGUIのさらなる特徴
オペレータは、ポンプを同じネットワーク12に接続する。
ミキサがポンプを検出すると、ポンプに期待される要件を満たすポンプが入手可能であり、使用できることを確認するように、ミキサのP&ID GUIがオペレータに警告し(たとえば、ポップアップ ウィンドウ内の図示されていないディスプレイで)、可能なポンプの1つを選択するよう要求する。
【0152】
オペレータがポンプをミキサの入口1に物理的に接続されると、選択入口1を選択することができる。
フローセンサのGUIは変更されず、つまり、
図7の一番下に示すように、メッセージ41が表示される。
ミキサのP&ID GUIとポンプのGUIが自動的に更新される。
【0153】
ミキサのP&ID GUIでは、
図7の上部に示すように、アイコン28が表示され、入口1に必須のポンプが存在し、操作していることを示し(たとえば、永続的な実線で表示される)、制御パネル44がミキサのP&ID GUIに表示され、オペレータは入口1のポンプを制御および監視できる。制御パネル44は、ポンプを操作できる開始/停止ボタン、ポンプ速度を変更できるバリエータ、およびポンプとペアリングされた流量計によって測定された流量の変動を表す傾向曲線の表示を含む。
【0154】
ポンプのGUIでは、
図7の中央に示されているように、ポンプを操作できる開始/停止ボタン34と、ポンプ速度を変更できるバリエータ35が解除されている。流量と速度の表示のみが保持される。
ポンプの電源がオンになると、そのDNPマネージャ25は、ポンプのデジタルコントローラ22内に(「制御」、「ポンピング」)能力データキューを作成する。ポンプのGUIマネージャ23は、(「制御」、「ポンピング」)能力データキューにサブスクライブし、新しい能力記述がこのキューに発行されるまで基本GUIを表示する。
【0155】
後で、期待される特性を備えた(「制御」、「ポンピング」)能力を提供するシステムデバイスがポンプとペアになると、ポンプのDNPマネージャ25は、(「制御」、「ポンピング」)能力データキューでこの能力の記述を発行し、GUIマネージャ23がトリガされ、発行された記述にアクセスし、それに応じて、ポンプを操作できるようにする開始/停止ボタン34と、ポンプ速度を変更できるようにするバリエータ35を解除することによってGUIを適合させる。
【0156】
実際、上述のように、ポンプのデバイス形状ファイル26は、インターフェイス機能2と名付けられた能力を含み、元の形式の場合、ポンプモータ速度を表示し、ポンプのモータを開始/停止できる制御アイコン(ボタン34)と、ポンプモータ速度を設定できる制御アイコン(バリエータ35)がある。
【0157】
変更された形式では、2つの制御アイコンがGUIから解除され、ポンプモータ速度の表示のみが表示され;この能力は次を意味する記述を有する:ポンプは、ポンピングスキルを有する能力プロバイダとして、OPC UA標準を使用してポンピング機能の制御と監視を提供できる。ペアリングされたシステムデバイスは、ポンピング機能の排他的使用を有し、ポンプの開始/停止、ポンプ速度の設定、および現在の開始状態と速度の取得を行うことができる。制御と監視の各々のOPC UAタグ値が指定されているため、コンシューマはOPC UAクライアントでポンプを使用できる。
【0158】
DNPシーケンス
ミキサ(以前はpHセンサとペアリングされていた)とポンプ(以前はフローセンサとペアリングされていた)とは、同じネットワーク12に展開されているため、お互いを認識してネゴシエーションステップを開始できる。
ポンプは、能力インターフェイス機能2を利用できるようにする。
【0159】
ミキサは、同じドメインと目的を備える、次の3つの能力(「制御」、「ポンピング」)を利用できるようにする:入口1に接続されたポンプに対して定義された役割を達成するために、ポンピングシステムを強制的にペアリングする必要がある能力インターフェイス機能2;ミキサがオプションのポンプシステムを制御および監視して、入口2に接続されたポンプに対して定義された役割を達成できる能力インターフェイス機能3;およびミキサが他のオプションのポンプシステムを制御および監視できるようにする能力インターフェイス機能4。
【0160】
3つの能力はすべて、ポンプが示す能力と一致している。
ネゴシエーションが成功すると、ペアリング手順を開始できる。ポンプが示す能力には、1つの制限/条件が定義されており:「この能力を使用するには、1つのシステムのみをポンプと組み合わせることができる」。この能力を使用するポンプとペアリングされたシステムがまだないため、この状態が確認され、ペアリングが可能になる。
ミキサが有する3つの能力のうち2つには:「ペアリング時にオペレータによる確認が必要」という1つの制限/条件が定義されている。ペアリングは、オペレータによって確認された場合にのみ達成される。
【0161】
次に、警告メッセージがミキサのP&ID GUIによって表示され(図示されていない。たとえば、ポップアップウィンドウに表示される)、オペレータにポンプを3つの可能な使用法のうちの1つに割り当てるように要求する。
オペレータがポンプを入口1に割り当てたら、ペアリング手順が続行される。
ミキサとポンプの両方が、この機能のために、ペアリングされたシステムの識別と場所(OPC UAエンドポイント)を記憶する。描かれた例では、ミキサだけがこの情報を使用して、後でポンプを制御および監視する。ペアリングすると、ポンプがこの能力を有する別のシステムとペアリングすることも回避される。
【0162】
ミキサとポンプの両方で、DNPマネージャ19または25は、(「制御」、「ポンピング」)能力データキューに能力記述を発行する。オペレータが行った選択に合わせるために、ミキサ側では、この機能は「制御アプリケーション」の値を「Pump_on_inlet1」に設定して発行される。
上述のように、ミキサとポンプの両方で、GUIマネージャ17または23はその能力データキューにサブスクライブしており、自動的に更新する。
【0163】
図示されていない変形例では、ポンプのGUIから解除する代わりに、ポンプをミキサなどの適切な他のシステムデバイスとペアリングする際に、開始/停止ボタン34およびバリエータ35を解除し、バリエータ35のみがポンプのGUIから解除され、開始/停止ボタン34は維持される。
【0164】
pHセンサがミキサとペアリングされたままの状態で、ペアリングされたポンプとフローセンサのミキサからの取り外し
前述のように、ペアリングされている別のシステムデバイスからシステムデバイスをペアリング解除するには、ユーザの自発的かつ明示的なアクションが必要であり、これはシステムデバイスの意図的な切断と通信障害を区別できるようにする。
これは、各システムデバイスの GUIでユーザがアクセスできる専用のメニュー(図面には示されていない)を提供することによって実行されるため、この例では、ミキサのP&ID GUI、pHセンサのGUIの各々、ポンプのGUIとフローセンサのGUIには、このような専用メニューがある。
【0165】
この専用メニューには、システムデバイスがペアリングされている他の各システムデバイスが一覧表示され、そのようなメニューから、ユーザはメニューのリストで選択されたシステムデバイスとのペアリング解除を明示的に要求できる。
ユーザが選択した他のシステムデバイスとのペアリング解除を要求すると、(i)ペアリングのステップの効果を解除するため、(ii)ネゴシエーションステップの効果があればそれを解除するためのステップが実行され、(iii)システムデバイスおよび選択された他のシステムデバイスがネゴシエーションステップを実行することを一時的に防止するステップが実行される。
【0166】
ペアリングのステップの影響を解除するために、システムデバイスのDNPマネージャ19または25は、選択された他のシステムデバイスから消費または提供される各能力のステータス変更をローカルに発行し、MtoM通信ツール18または24を介して、選択された他のシステムデバイスに、ペアリング解除に進む要求を送信する。
【0167】
次に、選択された他のシステムデバイスのDNPマネージャ19または25は、システムデバイスから消費またはシステムデバイスに提供される各能力のステータス変更をローカルに発行し、MtoM通信ツール18または24を介して、ペアリング解除に進む要求の受信確認をシステムデバイスに送信する。
【0168】
システムデバイスおよび選択された他のシステムデバイスにおいて、GUIマネージャ17または23は、関連する各能力の状態変化について警告を受け、それに応じて適応する。
図8は、ユーザによる選択に加えて、ミキサのP&ID GUI、ポンプGUI、フローセンサのGUIの変化を示しており、ミキサの専用メニューで、フローセンサとペアリングされたポンプのミキサとのペアリングから解除される。
【0169】
ミキサ内で、DNPマネージャ19は、適切なキュー、すなわち(「制御」、「ポンピング」)キューに、対応する能力、すなわちインターフェイス機能2の状態変化を発行し、
図8の上部に示されるように、GUIマネージャ17がトリガされ、能力インターフェイス機能2を無効にすることによってそれに応じて適応し、制御パネル44がミキサのP&ID GUIから解除される。
引き続きミキサ内で、DNPマネージャ19は、MtoM通信ツール18に、ペアリング解除に進む要求をポンプに送信するように要求する。
【0170】
この要求は、ネットワーク12を介して送信され、ポンプのMtoM通信ツール24によって受信され、ポンプのDNPマネージャ23に転送され、次に、適切なキュー、つまり(「制御」、「ポンピング」)キューに発行し、対応する能力、つまりインターフェイス機能2のステータス変更を発行し、
図8の中央に示されるように、バリエータ35および開始/停止ボタン34がポンプのGUI上に存在するように、GUIマネージャ23がトリガされ、能力インターフェイス機能2を元の形にすることによってそれに応じて適応する。
【0171】
フローセンサはペアリング解除に関与していない(ポンプとペアリングされたままである)ため、アクションは実行されず、したがって、
図8の下部に示すように、そのGUIは変更されない。これは、ペアリング解除に関係しないpHセンサについても同じである(ミキサとペアリングされたままである)。
ポンプのDNPマネージャ25は、MtoM通信ツール24を介して、ペアリング解除に進む要求の受信確認をミキサに送信する。
【0172】
前述のように、ミキサとポンプの間のネゴシエーションステップ(排他的)の効果は無効になり;以前に共有されていた能力が再びネゴシエーションに使用できるようになったため、ミキサとポンプがネゴシエーションステップを実行するのを一時的に防止するために、前述の隔離が実装される。
他のペアリング解除(ミキサとpHセンサ、ポンプとフローセンサ)も同様に実行される。
【0173】
能力伝播
上述のように、ポンプには、あたかもフローセンサがポンプの一部であるかのように、フローセンサによって感知されたフロー値をポンプが提供できるようにするさらなる能力がある。
インターフェイス機能3と名付けられたこのさらなる能力は、ポンプのデバイス形状ファイル26に記述されている。
能力インターフェイス機能3の記述には、識別子(capabilityUniqueID)が含まれており、別の能力の識別子(refToCapabilityUniqueID) 、すなわち、もしあれば、ポンプとペアリングされたフローセンサの関連能力も参照している。
この点に関して、上記の開示を単純化するために、各能力記述に、その能力に固有の識別子 (capabilityUniqueID) が含まれていることは前述されておらず、この例では4桁の値であることに注意されたい。
【0174】
インターフェイス機能3
利用可能な場合、インターフェイス機能3は、pHセンサの上記で開示されたインターフェイス機能と同様であり:変更された形式の場合、ポンプのインターフェイス機能3は、フローセンサによって測定された現在の値の表示を保持し、傾向曲線は、ポンプが適切な他のシステムデバイスとペアリングされていることを示すために表示が変更されている間の時間の流れの変化を表し、この表示は、ここでは、ミキサなどの適切な他のシステムデバイスとのペアリング時にインターフェイス機能2によって行われる、ポンプのGUIからの2つの制御アイコン34および 35の解除である。
【0175】
能力インターフェイス機能3には、ポンプのデバイス形状ファイル26に次の記述がある:ドメイン:「グラフィックス」、目的:「プロセス値表示」、役割:「プロバイダ」、制限/条件:NotAvailable。プロパティのリストは:
【表14】
【0176】
これらでは、capabiltyUniqueID プロパティは、ポンプのインターフェイス機能3に固有の識別子であり;タグ属性「tag=undefined、source= refToCapabilityUniqueID」が提供され、フローセンサとのペアリング時に更新され、ポンプ内の(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)キューに発行されているフローセンサの能力の記述にある対応する属性(attribute)を使用する。制限/条件特徴も更新され:フローセンサの能力と同じにな;このような更新は、能力インターフェイス機能3が利用可能であることを意味する。
【0177】
ポンプの能力インターフェイス機能3の記述は、能力プロバイダとしてのポンプが、OPC UA標準を使用してペアリングされたシステムデバイスにフロー(およびフローのみ)プロセス値表示データセットを提供できることを意味する。この能力は、ポンプが使用可能にした場合にのみ交渉可能である。データセットには、プロセス値、その名前、およびその単位が含まれている。
【0178】
一般的に、インターフェイス機能3などの能力は、ペアリングされた他のシステムデバイスの能力と同じようにアクティブ化されたときに動作し、また、あたかもシステム機器からのものであるかのように、フローセンサ以外のペアのシステム機器に対して、ポンプ以外のシステム機器に提供することができる。
【0179】
便宜上、ポンプのインターフェイス機能3などの能力を含むメカニズムは、能力の伝播と呼ぶことができ、ソース能力(フローセンサの能力など)が、ポンプなどのシステムデバイスを介して同じ物質で利用可能になるという事実を参照して、ソース能力を複製する能力(インターフェイス機能3など)をアクティブにすることができ;インターフェイス機能3などの能力は、能力伝達関数(propagator)と呼ぶことができる。
【0180】
言うまでもなく、そのような能力(インターフェイス機能3など)はソース能力を複製するので、バイオプロセスマシン13(ここではミキサ)で提供された能力は、関係するマシンヘルパ14(ここではポンプ)で提供された能力を複製する。
【0181】
能力複数の共有
図示されていない変形例では、ポンプはインターフェイス機能3としての能力を有しておらず:フローセンサは、ポンプのみとペアリングされる代わりに、ポンプおよびミキサと一緒にペアリングされるため、ミキサはフローセンサから直接フロー値を取得する(フローセンサからフロー値を取得するポンプからではない)。
【0182】
実際、フローセンサの能力では、ペアリングが許可されている他のシステムデバイスの数に関する制限はないが、ミキサの能力インターフェイス機能1は、pHセンサに加えてフローセンサなどのペアリングされた複数のシステムデバイスからのプロセス値を表示できる。
便宜上、能力(フローセンサの能力など)が複数の他のシステムデバイスによって消費されるという事実は、能力の複数の共有と呼ぶことができる。
【0183】
能力階層化
図示されていない別の変形例では、能力インターフェイス機能3は、単にソース能力(フローセンサの能力)を複製するだけでなく、ポンプがフローセンサなしでは提供できない追加機能、つまりフロー調整を提供できるようにする。
【0184】
インターフェイス機能3
インターフェイス機能3が利用可能な場合、OPC UA 標準を使用してポンプを通る流量を調整するために、ポンプ速度の制御と監視を行うことができる。
能力インターフェイス機能3には、ポンプのデバイス形状ファイルに次の記述がある:ドメイン:「制御」、目的:「PV規制」、役割:「プロバイダ」、制限/条件:排他的、NotAvailable。プロパティのリストは:
【表15】
【0185】
これらにおいて、capabiltyUniqueIDプロパティは、ポンプのインターフェイス機能3に固有の識別子であり;タグ属性「tag=undefined、source= refToCapabilityUniqueID」が提供され、ポンプ内の(「グラフィックス」、「プロセス値表示」)キューに発行されているフローセンサの能力の記述にある対応する属性と共に、フローセンサとのペアリング時に更新される。能力インターフェイス機能3が使用可能であることを示すために、制限/条件特徴も更新される。
【0186】
ポンプの能力インターフェイス機能3の記述は、次のことを意味する:ポンプは、プロセス値調整スキルを有する能力プロバイダとして、OPC UA 標準を使用してポンプを通る流れを調整するために、ポンプ速度の制御と監視を提供できる。この能力は、ポンプが使用可能にした場合にのみ交渉可能である。ミキサなどのペアリングされたシステムデバイスは、排他的制御を有し、調整の開始/停止、調整パラメータの設定、およびプロセス値からのデータの取得を行うことができる。
【0187】
一般的に、インターフェイス機能3のような追加機能をアクティブ化すると提供された能力は、フローセンサ以外のペアリングしたシステムデバイスに対して、ポンプ以外のシステムデバイスに提供できる。
便宜上、ポンプのインターフェイス機能3などの能力を含むメカニズムは、ソース能力(フローセンサの能力など)がより複雑な能力に埋め込まれているという事実を参照して、機能階層化と呼ぶことができ;インターフェイス機能3などの能力は、階層化された能力と呼ぶことができる。
【0188】
そのような能力(インターフェイス機能3など)はソース能力を含むことができるが、バイオプロセスマシン13(ここではミキサ)で提供された能力は、関係するマシンヘルパ14(ここではポンプ)で提供された能力を埋め込む必要がある。
本明細書で使用される「階層化能力」という用語は、一般に、マシンヘルパが階層能力を発行/表示できるようにするためにソース能力が必須であることを示すために使用される。たとえば、階層能力としての「ボリューム計算」は、たとえば、決定されるボリュームの形状に応じて、ソース能力として「長さ」、「高さ」、および「深さ」を必要とする。
【0189】
レシピマネージャを備えたシステムデバイスの変形例
図9は、
図3と同様に、バイオプロセスマシン13のデジタルコントローラ16がレシピマネージャ50をさらに含み、マシンヘルパ14のデジタルコントローラ22がレシピマネージャ51をさらに含むシステムデバイスの変形例を示す。
バイオプロセスマシン13において、レシピマネージャ50は、GUI(
図11から13に示すように)を対話型スクリーン上に局所的に、または例えばタブレットまたはスマートフォンなどの対話型スクリーンを有するデバイス上に遠隔的に表示することを可能にする。
マシンヘルパ14では、レシピマネージャ51はGUIを表示するようには構成されていない。
【0190】
レシピ管理
自動化、特にレシピで重要な概念は、基準(テスト可能な値)とアクションである。
レシピは主に命令の順序付けられたセットで構成されており、これにより、制御対象デバイスでのアクション(モータの始動、加熱設定点の設定、アラーム条件の変更、コントローラ定数の設定など)、または制御対象デバイスからのデータの取得がテストの基準として評価される(プロセス値、マシンの状態、アラーム状態・・・)。
レシピには、命令を実行する順序を定義するレシピ実行制御を含めることができる(例:ループ命令、条件分岐など)。
【0191】
以下はレシピの一例である。
“While (pH > 6) do [= recipe execution control and criteria evaluation]
Inlet1.Valve.Open TRUE [= action]
Wait 500 ms [= recipe execution control]
Inlet1.Valve.Open FALSE [= action]
If (pH < 3) do [= recipe execution control and criteria evaluation]
Prompt ‘Too acid’ [= action]
Else [= recipe execution control and criteria evaluation]
Prompt ‘pH OK’ [= action]”
図10に示されるように、バイオプロセスマシン13のレシピマネージャ50は、3つのモジュール、各々エディタ52、ローダ53およびエグゼキュータ54を有する。
【0192】
エディタ52により、ユーザは、人間が読める方法でレシピを作成し、バイオプロセスマシン13のために利用可能な命令を組み立てることができる。
レシピは、バイオプロセスマシン13で実行するように選択できる。
ローダ53は、人間可読命令セットを機械指向の命令リストに変換し、次に命令リストをエグゼキュータ54にロードして、変換された命令を事前定義された順序で実行する。
一般的に、バイオプロセスマシン13のレシピマネージャ50とマシンヘルパ14のレシピマネージャ51は、ペアリング状態で次のように構成されている:
【0193】
-バイオプロセスマシン13のレシピマネージャ50は、ペアリング状態にない場合は有さない少なくとも1つの提供された能力を有し、
提供された能力は、処理器ヘルパ21の操作パラメータを制御および/またはテストするか、または処理器ヘルパ21によって感知された流体の物理化学的または生物学的量をテストする自動化機能である;および
【0194】
マシンヘルパ14のレシピマネージャ51は、ペアリング状態にない場合は有さない少なくとも1つの消費された能力を有しており、ここで、提供された能力が、処理器ヘルパ21の操作パラメータを制御および/またはテストする自動化機能である場合、消費された能力は、操作パラメータを制御および/または利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能であり、提供された能力が、処理器ヘルパ21によって感知された流体の物理化学的または生物学的量をテストする自動化機能である場合、消費された能力は、物理化学的または生物学的量を利用可能にするレスポンス-オン-リクエスト機能である。
【0195】
各そのような各自動化機能はレシピ命令であり、そのような操作パラメータ制御はアクションであり、そのような操作パラメータ、物理化学的量またはテスト可能な生物学的量は基準である。
実際には、自動化機能またはレスポンス-オン-リクエスト機能は存在するが、システムデバイス13または14が適切な他のシステムデバイスとペアになっていない場合は無効(または不使用)になり、システムデバイス13または14が適切な他のシステムデバイスとペアになっている場合は有効(または使用)になる。
【0196】
ここで、ミキサがスタンドアロン状態にあるときのレシピマネージャ50の操作(
図11)、および、ミキサがpHセンサとペアリングされている場合、ミキサがpHセンサとペアリングされ、さらに以前にフローセンサとペアリングされたポンプとペアリングされた場合(
図13)のレシピマネージャ50および51の操作(
図12)を説明する。
【0197】
ミキサがスタンドアロン状態にあるときのレシピマネージャ50の操作
上述のように、レシピマネージャ50は、GUIをインタラクティブスクリーン上にローカルに表示すること、または例えばタブレットまたはスマートフォンなどのインタラクティブスクリーンを有するデバイス上にリモートに表示することを可能にする。
図11は、ミキサがスタンドアロン状態にあるときのこのGUIを示している。
【0198】
このGUIには、ミキサに対応するアクション、プロパティ、および/または基準のリスト56があるセクション55がある。
ミキサがスタンドアロン状態の場合、セクション55にはリスト56のみが表示される。
レシピマネージャ50のGUIは、セクション57も包含する。
【0199】
エディタ52のGUI。
このウィンドウには、攪拌機と入口を備えたタンクによって上記で開示したように形成された、ミキサのバイオテクノロジー流体処理器15の制御と監視に関連する一連の命令がある。
この一連の命令は、限定されず「攪拌機を開始する」、「攪拌機速度を設定する」、「すべてのアラームをオフに設定する」、および基準「攪拌機速度」などのアクションなど、ミキサがネイティブに有するアクションと基準に基づいている。
【0200】
これらのアクションと基準は、ミキサのデバイス形状ファイル20に記述されている。
このウィンドウでは、利用可能な命令を使用してレシピを作成したり、作成したレシピを保存したりできる。
レシピマネージャ50のGUI上には、実行のためにロードされる保存されたレシピの1つを選択することを可能にするメニュー(図示せず)がある。
【0201】
この操作中、レシピはいつでもロードできるため、ローダ53は、レシピで使用されている命令がまだミキサ用に定義されているかどうかをチェックし、次にオペレータが入力した命令をマシンで実行可能な命令に変換して、結果をエグゼキュータ54にロードする。
レシピマネージャ50のGUIから、ユーザはレシピの実行を開始することができる。次に、エグゼキュータ54は、ミキサを自動的に制御および監視し、変換された命令をレシピによって指定された順序で順次実行する。
【0202】
ミキサがpHセンサとペアリングされている場合のレシピマネージャ50および51の操作
図12は、ミキサがpHセンサとペアリング状態のときのレシピマネージャ50のGUIを示す。
セクション55には、ミキサに対応するアイコン56に加えて、pHセンサに対応するアクション、プロパティおよび/または基準のリスト58がある。
エディタ52のGUIであるウィンドウ(図示せず)上で、さらにミキサのバイオテクノロジー流体処理器15の制御および監視に関する一連の指示に加えて、pHセンサによって提供され、pHセンサの処理器ヘルパ21によってより正確に検知されたpH値を(試験によって)監視することを可能にする少なくとも1つの命令がある。
【0203】
pHセンサのレシピマネージャ51は、pHセンサによって提供されるpH値を監視することを可能にするメカニズムに関与し、レシピマネージャ51は、現在のpH値を利用可能にする応答を要求に応じて提供する。これについては後で詳しく説明する。
レシピマネージャ50の操作は、pHセンサによって提供されるpH値を監視することを可能にするさらなる命令が利用可能であることを除いて、ミキサがスタンドアロン状態にあるときと同じである。
上記のように、ユーザは利用可能な命令を使用してレシピを作成し、作成したレシピを保存できる。
レシピマネージャ50のGUI上には、実行のためにロードされる保存されたレシピの1つを選択することを可能にするメニュー(図示せず)がある。
【0204】
この操作中、レシピはいつでもロードできるため、ローダモジュール53は、レシピで使用される命令がまだミキサに対して定義されているかどうかをチェックし、特に、pHセンサがまだミキサとペアリングされている場合、pHを監視する命令がある場合、それは命令を変換し、結果をエグゼキュータ54にロードする。
レシピマネージャ50のGUIから、ユーザはレシピの実行を開始することができる。次に、エグゼキュータ54は、ミキサおよびpHセンサを自動的に制御および監視し、変換された命令をレシピによって指定された順序で順次実行する。
【0205】
ミキサがpHセンサとペアリングされ、さらに以前にフローセンサとペアリングされたポンプとペアリングされた場合のレシピマネージャ50および51の操作
図13は、ミキサがpHセンサとペアリングしており、さらにフローセンサと以前にペアリングしていたポンプとペアリング状態のときのレシピマネージャ50のGUIを示している。
セクション55には、ミキサに対応するリスト56およびpHセンサに対応するリスト58に加えて、ポンプに対応するアクション、プロパティおよび/または基準のリスト59がある。
【0206】
エディタ52のGUIであるウィンドウ(図示せず)上で、さらにミキサのバイオ流体処理器15の制御および監視に関する一連の指示に、pHセンサによって提供され、pHセンサの処理器ヘルパ21によってより正確に感知されるpH値を監視することを可能にするさらなる命令があり、フローセンサによって提供され、フローセンサの処理器ヘルパ21によってより正確に感知されたフロー値を(テストすることによって)監視し、ポンプ、より正確にはポンプの処理器ヘルパ21を(試験によって)制御および監視する。
【0207】
pHセンサ、フローセンサ、およびポンプのレシピマネージャ51は、pH値、フロー値を監視し、ポンプの操作パラメータを制御および監視することを可能にするメカニズムに関与しており、各レシピマネージャ51は、要求に応じて、現在のpH値、フロー値、または他の基準を利用可能にする応答を提供し、または要求に応じて、ポンプの操作パラメータを制御および/または利用可能にする応答を提供する。これについては後で詳しく説明する。
【0208】
レシピマネージャ50の操作は、pHセンサによって提供されるpH値を監視することを可能にするさらなる命令が利用可能であることを除いて、ミキサがスタンドアロン状態にあるときと同じであり、フローセンサによって提供されるフロー値を監視し、ポンプを制御および監視する。
【0209】
上記のように、ユーザは利用可能な命令を使用してレシピを作成し、作成したレシピを保存できる。
レシピマネージャ50のGUI上には、実行のためにロードされる保存されたレシピの1つを選択することを可能にするメニュー(図示せず)がある。
この操作中、レシピはいつでもロードできるため、ローダ53は、レシピで使用される命令がまだミキサ用に定義されているかどうか、特に必要なpHセンサとポンプがまだミキサとペアリングされているかどうかを確認し、命令を変換し、結果をエグゼキュータ54にロードする。
レシピマネージャ50のGUIから、ユーザはレシピの実行を開始することができる。次いで、エグゼキュータ54は、ミキサ、pHセンサ、ポンプ、およびフローセンサを自動的に制御および監視し、変換された命令をレシピによって指定された順序で順次実行する。
【0210】
レシピドメイン
レシピマネージャ50または51のないシステムデバイス13または14の上記の記述においては、
図3から8に関して与えられるように、すべての能力は、バイオプロセスマシン13のGUIマネージャ17およびマシンヘルパ14のGUIマネージャ23の各々のインターフェイス機能であり、ドメイン特徴は「グラフィックス」または「制御」である。
GUIマネージャ17および23の能力について上で述べたすべてのことは、必要な変更を加えてレシピマネージャ50および51に適用され、特にインターフェイス機能である代わりに、能力は、バイオプロセスマシン13のレシピマネージャ50の自動化機能、およびバイオプロセスマシン14のレシピマネージャ51のためのレスポンス-オン-リクエスト機能であり、ドメイン特徴は「レシピ」である。
【0211】
図面に示される例では、ミキサであるバイオプロセスマシン13について、デバイス形状ファイル20は、有効化されたときに能力が提供される2つの自動化機能の記述をさらに含み;各々pHセンサ、ポンプおよびフローセンサであるマシンヘルパ14に対して、デバイス形状ファイル26は、有効化されたときに消費された能力である少なくとも1つのレスポンス-オン-リクエスト機能の記述を含む。
【0212】
ミキサの自動化機能1
ミキサの自動化機能1を有効にすると、ペアリングされたシステムデバイスが何であれ、ペアリングされたシステムデバイスによって提供される新しい基準でレシピ管理能力を拡張できる。能力自動化機能1をレシピで使用すると、ここではミキサであるバイオプロセスマシンが、マシンヘルパ14からデータを自動的に取得できるようになる。
自動化機能1の機能には、ミキサのデバイス形状ファイル20に次の記述がある:ドメイン:「レシピ」、目的:「基準」、役割:「コンシューマ」、制限/条件:オプション。プロパティのリストは:
【表16】
【0213】
この能力記述は、レシピスキルを有する能力コンシューマとしてのミキサが、ペアになっているシステムデバイスからプロセス値を取得し、それらをレシピのテスト基準として使用できることを意味する。ペアリングされたシステムデバイスは、次の基準のデータを強制的に提供する必要がある:エディタ52で使用される情報(プロパティshortDescriptionからプロパティvalueMaxRangeまで)、およびレシピを実行するためにローダ53およびエグゼキュータ54によって使用される情報(translatedInstruction、requestAddress、responseAddress)。一部のデータは、OPC UAタグとして提供する必要がある。一部のデータ(制約なし)は、能力プロバイダによって必要に応じて提供される。ネゴシエーションやペアリングに制限や条件はない。
【0214】
エディタ52によって使用される情報と、ローダ53およびエグゼキュータ54によって使用される情報とに、上記よりも多くのプロパティを含めることができることに留意されたい。
各基準に能力を提供する代わりに、一連の基準に能力を提供することが可能であることにさらに留意されたい。実際、マシンヘルパ14は潜在的に数十のレシピ基準を提案できるので、一度にレシピ基準のデータを提供する単一の能力を提供する方がネゴシエーションにとってより効率的である。
【0215】
ミキサの自動化機能2
一般的に、自動化機能2は、基準ではなくアクション用であることを除いて、自動化機能1と同様である。
ミキサの自動化機能2を有効にすると、ペアリングされたシステムデバイスが何であれ、ペアリングされたシステムデバイスによって提供される新しいアクションでレシピ管理能力を拡張できる。自動化機能2をレシピで使用すると、ここではミキサであるバイオプロセスマシン13からマシンヘルパ14を自動的に制御できる。
能力自動化機能2は、ミキサのデバイス形状ファイル20に次の記述がある:ドメイン:「レシピ」、目的:「アクション」、役割:「コンシューマ」、制限/条件:オプション。プロパティのリストは:
【表17】
【0216】
この能力記述は次のことを意味する。ミキサは、レシピスキルを有する能力コンシューマとして、ペアリングされたシステムデバイスでアクションを実行し、それらをレシピで使用できる。ペアリングされたシステムデバイスは、次のアクションのデータを強制的に提供する必要がある:エディタ52で使用されるデータ(プロパティshortDescriptionからプロパティargumentMaxRangeまで)、およびレシピを実行するためにローダ53およびエグゼキュータ54によって使用されるデータ(translatedInstruction、requestAddress、responseAddress)。一部のデータは、OPC UAタグとして提供する必要がある。一部のデータ(制約なし)は、能力プロバイダによって必要に応じて提供される。ネゴシエーションやペアリングに制限や条件はない。
【0217】
エディタ52によって使用される情報と、ローダ53およびエグゼキュータ54によって使用される情報とに、上記よりも多くのプロパティを含めることができることに留意されたい。
さらに、各アクションに能力を提供する代わりに、一連のアクションに能力を提供できることに注意されたく、実際、マシンヘルパは数十のレシピアクションを提案できる可能性があるため、一度にレシピアクションのデータを提供する単一の機能を提供する方がネゴシエーションでより効率的である。
【0218】
pHセンサのレスポンス-オン-リクエスト機能
有効にすると、pHセンサのレスポンス-オン-リクエスト機能により、ペアリングされたシステムデバイスが何であれ、そのレシピ管理能力を拡張するために、ペアリングされたシステムデバイスに新しい基準を提供することができるが、主にこれはプロセスマシンにおいてである。
能力pHセンサのレスポンス-オン-リクエスト機能は、pHセンサのデバイス形状ファイル26に次の記述がある:ドメイン:「レシピ」、目的:「基準」、役割:「プロバイダ」、制限/条件:なし。プロパティのリストは:
【表18】
【0219】
この能力記述は、レシピスキルを有する能力プロバイダとしてのpHセンサが、そのpH値をコンシューマのエグゼキュータ54上で実行されるレシピの基準として使用することを提案することを意味する。コンシューマは、pH値にアクセスできるように、プロバイダからのtranslatorInstruction、requestAddress、responseAddressプロパティを強制的に要求および/または待機する(そして理解する)必要がある。ネゴシエーションやペアリングに制限や条件はない。
【0220】
エディタ52が使用する情報、およびローダ53とエグゼキュータ54が使用する情報(translatedInstruction、requestAddress、responseAddress)は、上記以外にも多くのプロパティを含めることができることに留意されたい(プロパティshortDescriptionからプロパティvalueMaxRangeまで)。
【0221】
各基準に能力を提供する代わりに、一連の基準に能力を提供することが可能であることにさらに留意されたく、実際、マシンヘルパは数十のレシピ基準を提案できる可能性があるため、レシピ基準のデータを一度に提供する単一の能力を提供する方がネゴシエーションでより効率的である。
【0222】
フローセンサのレスポンス-オン-リクエスト機能
フローセンサのレスポンス-オン-リクエスト機能を有効にすると、ペアリングされたシステムデバイスが何であれ、そのレシピ管理能力を拡張するために、ペアリングされたシステムデバイスに新しい基準を提供することができる。
能力フローセンサのレスポンス-オン-リクエスト機能は、フローセンサのデバイス形状ファイル26に次の記述がある:ドメイン:「レシピ」、目的:「基準」、役割:「プロバイダ」、制限/条件:なし。プロパティのリストは:
【表19】
【0223】
この能力記述は、以下を意味する:フローセンサは、レシピスキルを有する能力プロバイダとして、コンシューマのエグゼキュータ54上で実行されるレシピにおいて基準として使用されるフロー値を提案する。コンシューマは、フロー値にアクセスできるように、プロバイダからのtranslatorInstruction、requestAddress、responseAddressプロパティを強制的に要求および/または待機する(そして理解する)必要がある。ネゴシエーションやペアリングに制限や条件はない。
【0224】
エディタ52が使用する情報、および、ローダ53とエグゼキュータ54が使用する情報(translatedInstruction、requestAddress、responseAddress)には、上記以外にも多くのプロパティを含めることができることに留意されたい(プロパティshortDescriptionからプロパティvalueMaxRangeまで)。
【0225】
各基準に能力を提供する代わりに、一連の基準に能力を提供することが可能であることにさらに留意されたく、実際、マシンヘルパは数十のレシピ基準を提案できる可能性があるため、レシピ基準のデータを一度に提供する単一の能力を提供する方がネゴシエーションでより効率的である。
【0226】
ポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能1
般的に言えば、ポンプの能力レスポンス-オン-リクエスト機能1は、pHセンサまたはフローセンサの能力レスポンス-オン-リクエスト機能と同様であるが、マシンヘルパ14はポンプであり(pHセンサやフローセンサではない)、基準はポンプのモータ速度である(pH値やフロー値ではない)。
【0227】
ポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能2
ポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能2 を有効にすると、ペアになっているシステムデバイスが何であれ、そのレシピ管理能力を拡張するために、ペアになっているシステムデバイスに新しいアクションを提供できる。
能力ポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能2は、ポンプのデバイス形状ファイル26に次の記述がある。ドメイン:「レシピ」、目的:「アクション」、役割:「プロバイダ」、制限/条件:なし。プロパティのリストは:
【表20】
【0228】
この能力記述は、レシピスキルを有する能力プロバイダとしてのポンプが、そのポンプがコンシューマのエグゼキュータ54上で実行されるレシピから開始されることを提案することを意味する。コンシューマは、開始/停止ボタン34で可能なように、ポンプモータを開始/停止できるように、プロバイダからのtranslatorInstruction、requestAddress、responseAddressプロパティを強制的に要求および/または待機する(そして理解する)必要がある。ネゴシエーションやペアリングに制限や条件はない。
【0229】
エディタ52が使用する情報、およびローダ53とエグゼキュータ54が使用する情報(translatedInstruction、requestAddress、responseAddress)は、上記以外にも多くのプロパティを含めることができることに留意されたい(プロパティshortDescriptionからプロパティvalueMaxRangeまで)。
【0230】
ポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能3
一般的に、能力ポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能3は能力レスポンス-オン-リクエスト機能2と同様であるが、動作がバリエータ35で可能なようにモータ速度を設定することである点が異なる。
【0231】
ポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能4
一般的に、ポンプの能力レスポンス-オン-リクエスト機能4は、能力レスポンス-オン-リクエスト機能2と同様であるが、アクションはフロー調整であり、これは、階層化された能力としてのバージョンのポンプの能力インターフェイス機能3で可能である。レスポンス-オン-リクエスト機能4も階層化された能力である。
【0232】
各アクションに能力を提供する代わりに、一連のアクションに能力を提供できることに注意されたい。実際、マシンヘルパは数十のレシピアクションを提案できる可能性があるため、一度にレシピアクションのデータを提供する単一の能力を提供する方がネゴシエーションでより効率的である。
【0233】
さらに、変形例では、ポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能4は、能力レスポンス-オン-リクエスト機能1と同様であることに注意する必要があるが、基準はフローセンサによって提供されるフロー値であり、これは、ポンプの能力インターフェイス機能3のバージョンで能力伝達関数として可能である。この変形例では、レスポンス-オン-リクエスト機能4も能力伝達関数である。
さらなる変形例では、ポンプはレスポンス-オン-リクエスト機能4としての能力を有さず、フローセンサはポンプおよびミキサとペアになり、そのレスポンス-オン-リクエスト機能は複数の共有能力である。
【0234】
DNPシーケンス
異なるペアリングの間、DNPシーケンスは、GUIマネージャ17および23について上述したように、レシピマネージャ50および51によって実行され、関与するドメイン特徴はもちろん「レシピ」にある。
GUIマネージャ17および23と同様に、ミキサのレシピマネージャ50は、「レシピ」におけるドメイン特徴を有するデータキューにサブスクライブする。
【0235】
pHセンサとのネゴシエーション/ペアリングが成功すると、ミキサのDNPマネージャ19は、(「レシピ」、「基準」)キューにpHセンサ基準能力の記述を発行する。レシピマネージャ50は、新しい能力がこのキューに発行されたことを警告され、次いで、このキューに提供された記述を使用してその命令セットを拡張することができる。
【0236】
ポンプとのネゴシエーション/ペアリングが成功すると、ミキサのDNPマネージャ19は、ポンプ基準能力の記述を(「レシピ」、「基準」)キューに発行し、ポンプ動作能力の記述を(「レシピ」、「動作」)キューに発行する。レシピマネージャ50は、新しい能力がこれらのキューに発行されたことを警告され、次いで、これらのキューで提供される記述を使用してその命令セットを拡張することができる。
【0237】
処理器ヘルパ14(pHセンサ、フローセンサ、およびポンプ)では、レシピマネージャ51は、「レシピ」でドメイン特徴を備えたデータキューにサブスクライブせず、それはペアリングが、レシピマネージャ51のレスポンス-オン-リクエスト機能を無効(他のシステムデバイスがそれに対して要求を行うことができない)から有効(ペアリングすると、ペアリングされたシステムデバイスがそれに対して要求を行うことができるようになる)に移行するのに十分であるためである。
【0238】
レシピの読み込みと実行
上述のように、レシピマネージャ50のGUI上には、実行のためにロードされる記憶されたレシピの1つを選択することを可能にするメニュー(図示せず)がある。
この操作中、レシピはいつでもロードできるため、ローダ53は、レシピで使用される命令がまだミキサに対して定義されているかどうかを任意にチェックし:レシピが、所与のペアリングされたシステムデバイスに関係する少なくとも1つの命令を含む場合、ローダ53は、このシステムデバイスがまだミキサとペアリングされているかどうかをチェックする。
【0239】
このチェックが肯定的である場合、ローダ53は、ここではミキサであるバイオプロセスマシン13のMtoM通信ツール18と、ここではpHセンサ、フローセンサまたはポンプであるマシンヘルパ14のMtoM通信ツール24との間の通信経路を作成する。
通信経路により、エグゼキュータ54は、ペアリングされたマシンヘルパ14内の基準値にアクセスすること、またはペアリングされたマシンヘルパ14にアクションの要求を送信することが可能になる。
【0240】
これは、ミキサの関連する自動化機能のrequestAddressおよびresponseAddressプロパティのおかげで行われ、適切なマシンヘルパ14とのペアリング時に更新されると、たとえば、pHセンサtag=opc.tcp://ph/4:control/4の場合:requestAddressプロパティとして、およびtag=opc.tcp://ph/4:control/4を要求し:responseAddressをプロパティとして指定する。
【0241】
ローダ53は、レシピの各命令を機械指向の命令に翻訳し、その翻訳をエグゼキュータ54にロードする。
「攪拌機・開始」などのバイオプロセスマシン13の流体処理器15の機器を制御/監視する命令は、次のように変換される:レシピ命令がアクションを含む場合、値を流体処理器15の機器に直接書き込む命令に変換され;レシピ命令が基準を含む場合、流体処理器15の計器から直接値を読み取る命令に変換される。
【0242】
「pump.start」または「flow sensor.flow」など、ペアリングされたマシンヘルパ14の処理器ヘルパ21の機器を制御/監視する命令は、次のように変換される:アクションを含むレシピ命令の場合は、通信パスのリクエスト チャネルを介して、translatedInstruction プロパティ値を送信する命令に変換され;基準を含むレシピ命令の場合、translatedInstructionプロパティ値を通信パスの要求チャネルを介して送信する命令と、通信パスの応答チャネルを介して値を読み取る命令に変換する。
【0243】
変換は、適切なマシンヘルパ14とのペアリング時に更新される、ミキサの関連する自動化機能のtranslatorInstructionプロパティのおかげで行われる。
「While (pH > 6) do」などの基準を含むレシピ指示は、「Submit pH request on tag Y」および「While (tag X < 6) do」に変換され、これはrequestAddressプロパティであるタグYとresponseAddressプロパティであるタグXを使用する。
【0244】
上記のように、ミキサのDNPマネージャ19によって作成された(「レシピ」、「基準」)キューでpHセンサ基準能力の記述がパブリケーションされると、ミキサのレシピマネージャ50は、自動的に通知され、requestAddressプロパティとresponseAddressプロパティにOPC UAタグを含んだ、pHセンサ基準能力の記述を受け取るため、ミキサのMtoM通信ツール18のOPC UAクライアント、ネットワーク12およびpHセンサのMtoM通信ツール24内のOPC UAサーバのおかげで、レシピマネージャ50がローダ53を使用して、ミキサとpHセンサとの間の通信経路を作成できる。
【0245】
命令「Submit pH request on tag Y」は、MtoM通信18にそのOPC UAクライアントを用いて、ネットワーク12を介してrequestAddressプロパティ内のOPC UAタグにpH要求を送信するように要求することによって、エグゼキュータ54によって実行される(つまり、opc.tcp://ph/4:control/4:request)。
命令「While (tag X < 6) do」は、MtoM通信ツール18とMtoM通信ツール24との間の通信パスを介して、エグゼキュータ54によって実行され、そのOPC UAクライアントを使用してネットワーク12を介してresponseAddressプロパティ内のOPC UAタグでpH値を取得するように要求する(つまり、opc.tcp://ph/4:control/4:answer)。
ここで、「ポンプ->開始(Pump->Start)」などのアクションを含むレシピ命令に目を向けると、このような命令は、「Set tag Y with value Z」に変換される。ここで、タグYはrequestAdressプロパティであり、値ZはtranslatorInstructionプロパティである。
【0246】
前述のように、ミキサのDNPマネージャ19によって作成された(「レシピ」、「基準」)キュー内のポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能2能力の記述がパブリケーションされると、ミキサのレシピマネージャ50は、自動的に通知され、ポンプのレスポンス-オン-リクエスト機能2能力の記述を受信し、これにはtransulatedInstructionプロパティおよびrequestAddressプロパティ内のOPC UAタグが含まれる。
レシピマネージャ50は、ミキサのMtoM通信ツール18内のOPC UAクライアント、および、ポンプのMtoM通信ツール24内のネットワーク12およびOPC UAサーバのおかげで、ローダ53を用いて、ミキサとポンプとの間の通信経路を作成することができる。
【0247】
「Set tag Y with value Z」という命令は、MtoM通信ツール18とMtoM通信ツール24との間の通信パスを介して、エグゼキュータ54によって実行され、そのOPC UAクライアントで値Z(つまり、「5~1~1」)をネットワーク12経由でrequestAddressプロパティ(つまり、opc.tcp://Pump/4:control/4:request)のOPC UAタグに送信する。
レシピマネージャ50のGUIから、ユーザはレシピの実行を開始することができる。次に、エグゼキュータ54は、pHセンサ、ポンプ、またはフローセンサなどの適切なマシンヘルパ14を自動的に制御および監視し、変換された命令をレシピによって指定された順序で順次実行する。
【0248】
上述のように、「Submit pH request on tag Y」などの基準命令は、MtoM通信18にそのOPC UAクライアントを使用してpH要求をネットワーク12経由でrequestAddressプロパティ(つまり、opc.tcp://ph/4:control/4:request)のOPC UAタグに送信するように要求することによって、エグゼキュータ54によって実行される。
【0249】
pHセンサのMtoM通信ツール24内のOPC UAサーバがこの要求を受信すると、MtoM通信ツール24は、それに応じてpHセンサのレシピマネージャ51のレシピエグゼキュータ54に通知する。
このリクエストに応答して、リクエストに応じた応答機能のおかげで、pHセンサの処理器ヘルパ21によって感知されたpH値をリアルタイムで提供された、pHセンサのレシピマネージャ51のレシピエグゼキュータ54は、pHセンサのMtoM通信ツール24のOPC UAサーバのおかげで、responseAddressプロパティ(つまり、opc.tcp://ph/4:control/4:answer)で指定されたOPC UAタグで、ネットワーク12でpH値を利用できるようにする。
【0250】
したがって、「While (tag X < 6) do」などの命令は、MtoMツール通信18とMtoM通信ツール24との間の通信パスを介して、レシピマネージャ51のレシピエグゼキュータ54によって実行され、OPC UAクライアントを用いてネットワーク12を介してresponseAddressプロパティ(つまり、opc.tcp://ph/4:control/4:answer)内のOPC UAタグでpH値を検索する。
上述したように、「Set tag Y with value Z」などのアクション命令は、MtoM通信ツール18とMtoM通信ツール24との間の通信パスを介して、レシピマネージャ51のレシピエグゼキュータ54によって実行され、OPC UAクライアントで値Z(つまり、「5~1~1」)をネットワーク12経由でrequestAddressプロパティ(つまり、opc.tcp://Pump/4:control/4:request)のOPC UAタグに送信する。
【0251】
ポンプのMtoM通信ツール24内のOPC UAサーバがこの要求を受信すると、それにしたがって、MtoM通信ツール24は、ポンプのレシピマネージャ51のレシピエグゼキュータ54に通知する。この要求に応答して、レスポンス-オン-リクエスト機能2能力のおかげで、ポンプのレシピマネージャ51は値Z(つまり、「5~1~1」)をポンプの処理器ヘルパ21に書き込むため、ポンプモータが始動する。
変形例では、処理器ヘルパ21に単に値Zを書き込む代わりに、レシピマネージャ51は、フィードバックメッセージをネットワーク12上で利用できるようにすることによって、responseAddressプロパティ(つまり、opc.tcp://Pump/4:control/4:answer)で指定されたOPC UAタグでのポンプのMtoM通信ツール24のOPC UAサーバのおかげで、ポンプが始動するように指示されたというフィードバックメッセージをレシピマネージャ50に送信する。
【0252】
もちろん、pHセンサの基準命令のための上述のメカニズムは、基準を提供する他のマシンヘルパ14、例えばモータ速度を基準として提供するポンプに適用され;ポンプの動作命令のための上述のメカニズムは、動作を提供する他のマシンヘルパ14、例えば動作として閉鎖または開放を提供するバルブに適用される。
以上のようにしてペアリング解除が行われる。
図示されていない変形例では、システムデバイス13または14にGUIマネージャ17または23がなく、ユーザインターフェイスが異なって実行される。
【0253】
さらなる変形例
上に開示した例の変形例では:
-バイオプロセスマシンは、ミキサとは異なる。たとえば、バイオリアクター、クロマトグラフ、ウイルス不活性化、タンジェンシャルフローろ過などである。
【0254】
-マシンヘルパは、ポンプ、フローセンサ、pHセンサとは異なり;たとえば、バルブやマスフローコントローラーなどの他のアクティブコンポーネント;機械、電子、光電子、赤外線、紫外線などの他のセンサ、圧力センサ、温度センサ、OD(光学密度)センサ、DO(溶存酸素)センサ、ガス(CO2、…)センサ、重量センサ、速度(RPM…)センサ、流量(ガス/空気)センサ、湿度センサなど、湿度センサ、光/照度センサ、位置(バルブ、アクチュエーター、スイッチ…)センサ、電力(ワット…)センサ、ガルバノメーター、モーションセンサ、真空センサ、タイトルセンサ、生存率センサ、抵抗率センサ、近接/距離センサ、体積センサ、UVセンサ、IRセンサ、周波数センサ、モル濃度センサ、持続時間/時間センサ、放射線センサ、比色計、グルコメーター、不透明度計、浸透圧計、光度計、分光器、音圧センサ、ソノメーター、ビデオセンサ、フォトセンサ、電荷センサ、粒子カウンター、粘度センサまたは乳酸センサ;他のタイプの計装;および/または能力プロバイダである細胞保持デバイスまたはミキサなどの補助デバイス(上記の例のミキサとは異なる)である。
【0255】
-上記の例のミキサは、操作可能にするために入口1に接続されたポンプと組み合わせることが必須であるのとは異なり、バイオプロセスマシンはスタンドアロン状態で操作可能であり、つまり、操作可能にするためにバイオプロセスマシンヘルパとペアリングする必要はない。
-システム機器が本来、生産エリアや保管エリアとは別の場所にあり、たとえば、すべてのシステムデバイスは最初はストレージエリアにあり、インストールをセットアップするためにすべてプロダクションエリアに持ち込まれる。
【0256】
-インタラクティブな画面が、パッシブディスプレイと物理的なボタン、またはパッシブ画面とキーボードなどの別のユーザインターフェイスに置き換えられるか、補完される;
-ネットワークは、IP を使用するネットワークとは異なり;
-マシン間の通信規格はOPC UAとは異なり;および/または
【0257】
-システムには、1つのバイオプロセスマシンと1つのバイオプロセスマシンヘルパしかなく;または、複数のバイオプロセスマシンと、異なるバイオプロセスマシンと組み合わせることができる少なくとも特定のマシンヘルパを有する複数のバイオプロセスマシンヘルパが存在する。
多くの他の変形例が可能であり、この点に関して、本発明は開示され図示された例に限定されないことが想起される。
【図】
【国際調査報告】