(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-04
(54)【発明の名称】複数のタンク用の供給制御システム
(51)【国際特許分類】
F17C 7/00 20060101AFI20230927BHJP
F17C 13/02 20060101ALI20230927BHJP
【FI】
F17C7/00 A
F17C13/02 301Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517943
(86)(22)【出願日】2021-09-16
(85)【翻訳文提出日】2023-05-16
(86)【国際出願番号】 US2021050737
(87)【国際公開番号】W WO2022061029
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0120450
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517114182
【氏名又は名称】バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100202441
【氏名又は名称】岩田 純
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ウィリアム ピルツ
(72)【発明者】
【氏名】シンシア リー ヒューズ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ポール プレゴ
(72)【発明者】
【氏名】ショーン エス.ケーブル
(72)【発明者】
【氏名】イム サン-チェ
(72)【発明者】
【氏名】アントニー ジョン スミス
(72)【発明者】
【氏名】キム チフン
(72)【発明者】
【氏名】イ サン-クン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨン-テ
(72)【発明者】
【氏名】カン テ-ウク
(72)【発明者】
【氏名】クォン ホ-サン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ソン-ウプ
(72)【発明者】
【氏名】チェ ヨン-ス
(72)【発明者】
【氏名】ファン ヒョ-チョン
(72)【発明者】
【氏名】ユ パン-ヨン
【テーマコード(参考)】
3E172
【Fターム(参考)】
3E172AA02
3E172AA05
3E172AB16
3E172BA01
3E172BB03
3E172BD10
3E172EB02
3E172KA21
(57)【要約】
半導体製造プロセスにおいて使用されるタンク用の供給制御システムを開示する。本開示の実施形態に従ったタンク用の供給制御システムは、半導体の製造に使用される大量のプロセス材料を貯蔵するための複数のタンクと、それぞれ複数のタンクに結合された副供給パイプと流通して半導体製造機器へプロセス材料を供給するように構成された主供給パイプと、それぞれ副供給パイプに含まれて複数のタンクの各々から排出されるプロセス材料流量を制御するように構成された複数の流量制御機器と、主供給パイプに含まれて複数のタンクの各々から半導体製造機器へ供給されるプロセス材料流量及びプロセス材料供給圧力をリアルタイムに計測するように構成されたセンサと、主供給パイプに結合されてプロセス材料が半導体製造機器へ安定的に供給されるように貯蔵されたプロセス材料を補足的に排出するように構成されたバックアップ部分と、設定プロセス材料流量が主供給パイプを通過して半導体製造機器へ供給されるようにセンサによって測定されたプロセス材料流量に関する情報又はプロセス材料供給圧力に関する情報に基づいて複数の流量制御機器及びバックアップ部分を制御するように構成されたコントローラと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンク用の供給制御システムであって、
半導体を製造するために使用される大量のプロセス材料を貯蔵するための複数のタンクと、
前記複数のタンクにそれぞれ結合されていて、副供給パイプと流通してプロセス材料を半導体製造機器へ供給するように構成されている主供給パイプと、
前記副供給パイプの中にそれぞれ含まれていて、前記複数のタンクの各々から排出されるプロセス材料流量を制御するように構成されている複数の流量制御機器と、
前記主供給パイプの中に含まれていて、前記複数のタンクの各々から前記半導体製造機器へ供給されるプロセス材料流量及びプロセス材料供給圧力をリアルタイムに計測するように構成されているセンサと、
前記主供給パイプに結合されていて、プロセス材料が前記半導体製造機器へ安定的に供給されるように前記貯蔵されたプロセス材料を補足的に排出するように構成されているバックアップ部分と、
設定プロセス材料流量が前記主供給パイプを通過して前記半導体製造機器へ供給されるように、前記センサによって計測された前記プロセス材料流量に関する情報又は前記プロセス材料供給圧力に関する情報に基づいて前記複数の流量制御機器及び前記バックアップ部分を制御するように構成されているコントローラと、
を備える、タンク用の供給制御システム。
【請求項2】
前記コントローラが、前記複数のタンクに貯蔵されたプロセス材料が前記複数のタンクから別個の流量率で排出されて前記複数のタンクが順次空になるように、別個の開口率で作動するように前記複数の流量制御機器を制御するように構成されている、請求項1に記載のタンク用の供給制御システム。
【請求項3】
前記複数のタンク及び前記バックアップ部分が、貯蔵されたプロセス材料の残量を推定するためにロードセル又は圧力センサのうち少なくとも一方を含み、前記ロードセルが、貯蔵されたプロセス材料の排出に応じて変化する前記複数のタンクの各々及び前記バックアップ部分の重量を計測するように構成されていて、前記圧力センサが、貯蔵されたプロセス材料の排出に応じて変化する前記複数のタンクの各々及び前記バックアップ部分の内圧を計測するように構成されている、請求項2に記載のタンク用の供給制御システム。
【請求項4】
前記コントローラが、前記センサによって計測された前記プロセス材料流量に関する情報及び前記プロセス材料供給圧力に関する情報に異常がある場合に、プロセス材料を補足的に供給するように前記バックアップ部分を制御するように構成されている、請求項2に記載のタンク用の供給制御システム。
【請求項5】
前記コントローラが、前記複数のタンクのプロセス材料が順次空になるのに応じて前記複数のタンクのうち特定の1つが交換される間、プロセス材料を補足的に供給するために前記バックアップ部分を制御するように構成されている、請求項2に記載のタンク用の供給制御システム。
【請求項6】
前記複数のタンクが、第1タンクと第2タンクと第3タンクと第4タンクとを含む場合、前記コントローラが、前記主供給パイプを通過して前記半導体製造機器へ供給されるように設定された前記プロセス材料流量に基づいて、前記第1、第2、第3及び第4タンクがそれぞれプロセス材料流量の40%、30%、20%及び10%を排出するように、前記複数の流量制御機器の各々を制御するように構成されている、請求項2に記載のタンク用の供給制御システム。
【請求項7】
前記コントローラが、前記主供給パイプを通過して前記半導体製造機器へ供給されるように設定されたプロセス材料流量に基づいて、前記第1タンクに貯蔵されたプロセス材料の枯渇に従って前記第1タンクの交換が完了したとき、前記第1、第2、第3及び第4タンクがそれぞれプロセス材料流量の10%、40%、30%及び20%を排出するように前記複数の流量制御機器の各々を制御するように構成されている、請求項6に記載のタンク用の供給制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月18日に提出された「ISOタンク用の供給制御システム」と題する米国仮特許出願第63/080282号及び2020年9月18に提出された「ISOタンク用の供給制御システム」と題する韓国特許出願第10-2020-0120450号(その両方の全体が参照により本明細書に援用される)に対する優先権の利益を主張する。
【0002】
本開示は、複数のタンク用の供給制御システムに関するものであり、複数のタンクは、半導体を製造するために使用されるプロセス材料を貯蔵するための複数のタンクから半導体製造機器へプロセス材料を安定的に供給するように構成される。
【背景技術】
【0003】
半導体製造プラントに現在設置されるプロセス材料供給システムは、概ね、1つの供給ラインのみを介して複数のタンクを半導体製造機器に結合するように構成される。これは、半導体製造機器へ供給される化学製品の排出量を調節するように複数のタンクを個別に制御するのが困難であり、プロセス材料が特定のタンクのみを通過して供給される点で、不利である。
【0004】
更に、上記の場合、複数のタンクの周期的管理が組み込まれず、系統的ではない場合、貯蔵されたプロセス材料がいつ無くなるかを正確に認識しタンクを交換すべきときを任意に調節することがオペレータにとって困難である点で不利である。
【0005】
したがって、これらの不利益が同時に発生したために同時に複数のタンクを交換しなければならないとき、化学製品の連続的な供給が半導体製造プロセスにとって重要であっても、管理ライン全体が停止される場合がある。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、プロセス材料送出システムのための供給制御システムを提供するためのものであり、供給制御システムにおいて、半導体を製造するために使用されるプロセス材料を半導体製造機器へ供給するために設置された複数のタンクに関して、複数のタンクの各々から排出されるプロセス材料流量を制御でき、複数のタンクの各々の交換サイクルを、プロセス材料の残量をチェックし制御することによって効率的に管理でき、半導体製造機器に必要とされる固定量のプロセス材料を、特定のタンクが交換されるかパイプに異常が生じた場合でも、半導体製造機器へ安定的に供給できる。
【0007】
これは、本開示の1つの実施形態に従ったタンク用の供給制御システムによって実現できる。供給制御システムは、半導体の製造のために使用されるプロセス材料を貯蔵するための複数のタンクと、複数のタンクにそれぞれ結合された副供給パイプと流通するようにかつ半導体製造機器へプロセス材料を供給するように構成された主供給パイプと、それぞれ副供給パイプに含まれて複数のタンクの各々から排出されるプロセス材料流量を制御するように構成された複数の流量制御機器と、主供給パイプに含まれて複数のタンクの各々から半導体製造機器へ供給されるプロセス材料流量及びプロセス材料供給圧力をリアルタイムに計測するように構成されたセンサと、主供給パイプに結合されてプロセス材料が半導体製造機器へ安定的に供給されるように貯蔵されたプロセス材料を補足的に排出するように構成されたバックアップ部分と、設定プロセス材料流量が主供給パイプを通過して半導体製造機器へ供給されるように、センサによって計測されたプロセス材料流量に関する情報又はプロセス材料供給圧力に関する情報に基づいて複数の流量制御機器及びバックアップ部分を制御するように構成されたコントローラと、を含む。
【0008】
コントローラは、複数のタンクに貯蔵されたプロセス材料が別個の流量率で複数のタンクの各々から排出されて、複数のタンクが順次空になるように、別個の開口率で作動するために複数の流量制御機器を制御するように構成できる。
【0009】
複数のタンク及びバックアップ部分は、貯蔵されたプロセス材料の残量を推定するためにロードセル又は圧力センサの少なくとも一方を含むことができ、ロードセルは、貯蔵されたプロセス材料の排出に応じて変化する複数のタンクの各々及びバックアップ部分の重量を計測するように構成され、圧力センサは、貯蔵されたプロセス材料の排出に応じて変化する複数のタンクの各々及びバックアップ部分の内圧を計測するように構成される。
【0010】
コントローラは、センサによって計測されたプロセス材料流量に関する情報及びプロセス材料供給圧力に関する情報に異常があるときにプロセス材料を補足的に供給するためにバックアップ部分を制御するように構成できる。
【0011】
コントローラは、複数のタンクのプロセス材料が順次空になるのに応じて複数のタンクのうち特定の1つが交換される間、プロセス材料を補足的に供給するためにバックアップ部分の作動を制御するように構成できる。
【0012】
複数のタンクが第1タンク、第2タンク、第3タンク及び第4タンクを備える場合、コントローラは、第1、第2、第3及び第4タンクがそれぞれプロセス材料流量の40%、30%、20%及び10%を排出するように、主供給パイプを通過して半導体製造機器へ供給されるように設定されたプロセス材料流量に基づいて、複数の流量制御機器の各々を制御するように構成できる。
【0013】
コントローラは、第1タンクに貯蔵されたプロセス材料の枯渇にしたがって第1タンクの交換が完了したとき、第1、第2、第3及び第4タンクがそれぞれプロセス材料流量の10%、40%、30%及び20%を排出するように、主供給パイプを通過して半導体製造機器へ供給されるように設定されたプロセス材料流量に基づいて複数の流量制御機器の各々を制御するように構成できる。
【0014】
本開示の実施形態に従ったタンク用の供給制御システムによれば、副供給パイプに含まれて半導体を製造するために使用されるプロセス材料を貯蔵するための複数のタンクの各々から排出されるプロセス材料流量を制御するように構成された複数の流量制御機器、及び主供給パイプに結合されてプロセス材料を安定的に供給するためにプロセス材料を補足的に排出するように構成されたバックアップ部分は、それぞれ主供給パイプのセンサによってリアルタイムに計測されたプロセス材料流量及びプロセス材料供給圧力に基づいてコントローラによって制御できるので、複数のタンクの各々のプロセス材料の残量をチェックし、制御でき、複数のタンクの各々の交換サイクルを効率よく管理でき、複数のタンクの1つが交換されるか又はパイプに異常が生じた場合でも半導体製造機器に必要とされる固定量のプロセス材料を安定的に供給できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本開示の1つの実施形態に従ったタンク用の供給制御システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1の実施形態に従ってタンクに貯蔵されたプロセス材料が半導体製造機器に供給される際の一連のプロセスを図解するフローチャートである。
【
図3】
図3は、
図1の実施形態に従って複数のタンクが順次空になるように複数のタンクに貯蔵されたプロセス材料が複数のタンクの各々から別個の流量率で排出される作動状態を図解する図である。
【
図4】
図4は、
図3の実施形態に従って半導体製造機器へプロセス材料が供給される際に異常が生じたときのバックアップ部分の作動状態を図解する図である。
【
図5】
図5は、
図3の実施形態に従ってプロセス材料供給のためにタンクを交換した後にプロセス材料が変更された流量率で送られる作動状態を図解する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下で、本開示の好ましい実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。関連する公知のテクノロジーの詳細な説明は、本開示に従った実施形態の内容をあいまいにする可能性がある場合省略する。
【0017】
明確化のために、以前に又は以降に「タンク」と呼ぶ物体は、ステンレス鋼、合金4130などのCr-Mo合金鋼、ニッケル、アルミニウム又は0Torrから>3000psigまでの圧力に耐えることができるその他の適切な材料で構成された任意の密閉容器を包括できる。タンクの内部容積は、1リットル未満から22500リットル又はそれ以上までを範囲とすることができる。
【0018】
また、明確化のために、以前に又は以降に「プロセス材料」と呼ぶものは、半導体の製造に使用される任意の材料とすることができる。これは、固体、液体、気体、液化圧縮ガス又は超臨界流体の相で貯蔵又は送出される材料を含むことができる。
【0019】
最後に、明確化のために、以前に又は以降に「流量制御機器」と呼ぶコンポーネントは、半導体の製造に使用されるプロセス材料送出システムを通過して又はこれから流れるプロセス材料の容積又は圧力を変動させる任意の手段を包括できる。この種のコンポーネントは、質量流量コントローラ、比例制御弁、圧力制御弁(調整弁)、制限流れ口及び空圧作動弁を含むことができる。制御される流量は、0リットル/分から2000リットル/分超までの範囲とすることができる。圧力は、0Torrから>3000psigまでとすることができる。
【0020】
図1は、本開示の1つの実施形態に従ったタンク用の供給制御システムの構成全体を概略的に図解するブロック図であり、
図2は、
図1の実施形態に従ったタンクに貯蔵されたプロセス材料が半導体製造機器へ供給される際の一連のプロセスを図解するフローチャートであり、
図3は、複数のタンクが順次空になるように
図1に示す複数のタンクに貯蔵されたプロセス材料が複数のタンクの各々から別個の流量率で排出される際の作動状態を図解する図であり、
図4は、
図3の実施形態に従って半導体製造機器へプロセス材料を供給するときに異常が生じた場合のバックアップ部分の作動状態を図解する図であり、
図5は、
図3の実施形態に従ったプロセス材料の供給のためにタンクを交換した後に変更された流量率でプロセス材料が送られる際の作動状態を図解する図である。
【0021】
「上方の」、「下方の」、「左及び右」、「前」及び「後」など、本開示の説明及び特許請求の範囲において方向を指定する用語は、本開示の保護の範囲を限定することを意図するものではなく、説明を容易にするために図面とコンポーネントとの間の相対位置に基づいて規定され、三軸は回転すれば相互に対応して交換でき、特に限定しない限りこれが当てはまる。
【0022】
本開示の1つの実施形態に従ったタンク用の供給制御システム100は、小型シリンダの各々に貯蔵されたプロセス材料G(化学製品)を供給キャビネットを介して半導体製造機器10へ供給するための従来の少量-ポイント供給方法には応用されず、複数のタンク110a~110dを利用する大量-集中供給方法に応用されるシステムなので、タンク110a~110dの各々から排出されるプロセス材料流量GFを、個別に制御でき、タンク110a~110dの各々の交換サイクルを、効率よく管理でき、タンク110a~110dのいずれか1つが交換される場合又は異常がパイプに生じた場合でも、半導体製造機器10に必要とされる固定量のプロセス材料を安定的に供給できる。
【0023】
上述の機能及び特徴を具体的に実現するために、本開示の1つの実施形態に従ったタンク用の供給制御システムは、例えば、
図1に示すように、複数のタンク110a~110dと、主供給パイプ120aと、副供給パイプ120bと、流量制御機器130a~130dと、センサ140と、流量計142と、バックアップ部分150と、コントローラ160と、を含み、プロセス材料(化学製品)が半導体製造機器10へ安定的に供給されるように
図2に示される一連のプロセスを実施する。
【0024】
この場合、半導体製造機器10は、例えば、プロセス材料を受け入れて基材の表面にコーティング材料を化学的に堆積させるための化学気相堆積(CVD)機器、堆積部分をエッチングするためのエッチング機器、又はエッチングされた部分を洗浄するための機器であることができる。
【0025】
本開示において、同じ貯蔵容量を有する複数のタンクは、プロセス材料を長時間半導体製造機器10へ安定的に供給するのを確実にするように設置できる。
【0026】
タンク110a~110dは、それぞれ、例えば、下で説明するように副供給パイプ120bに結合されて貯蔵されたプロセス材料を外部へ排出するように構成された排出口と、エッジを支持するための円筒形構造フレーム(図示せず)と、貯蔵されたプロセス材料の残量を推定するためのロードセル112と、圧力センサ114と、を含むことができる。
【0027】
このとき、ロードセル112は、貯蔵されたプロセス材料の排出に応じて変化するタンク110a~110dの各々の重量を計測することによって貯蔵されたプロセス材料の残量を推定するためのコンポーネントとすることができ、例えばタンク110a~110dが上に置かれた設置面とタンク110a~110dとの間に位置付けられる圧電要素を含む多様な市販製品とすることができる。
【0028】
ロードセル112を使用することによるタンク110a~110dの各々に貯蔵されたプロセス材料の残量の推定は、下で説明するコントローラ160によって行うことができ、コントローラは、ロードセル112と電気結合された状態でロードセル112によって計測されたタンク110a~110dの各々の重量に関する情報をリアルタイムに又は設定された時間間隔で受け取る。
【0029】
一例として、コントローラ160は、プロセス材料で満たされたタンク110a~110dの各々の初期重量に基づいて、プロセス材料を排出する間にリアルタイムに計測されるタンク110a~110dとの間の重量比率を算定することによって、タンク110a~110dの各々の中のプロセス材料の残量を推定できる。
【0030】
圧力センサ114は、ロードセル112と協働してタンク110a~110dの中に貯蔵されたプロセス材料の残量を相補的に推定するために貯蔵されたプロセス材料のタンク110a~110dの各々からの排出に応じて変化し得るタンク110a~110dの各々の内圧を計測するためのコンポーネントとすることができ、タンク110a~110dの各々の内部空間と流通するように設置されることによって、タンク110a~110dの各々の内圧に応じて予設定電気信号を発生するための多様な市販製品のいずれでもよい。
【0031】
圧力センサ114を使用することによるタンク110a~110dの各々のプロセス材料の残量の推定も、下に説明するコントローラ160によって実施でき、コントローラは、圧力センサ114と電気結合された状態で圧力セル114によって計測されるタンク110a~110d間の圧力に関する情報をリアルタイムに又は所定の時間間隔で受け取る。
【0032】
一例として、コントローラ160は、プロセス材料で満たされたタンク110a~110dの各々の初期圧力に基づいて、プロセス材料を排出しながらリアルタイムに計測されたタンク110a~110dの各々の圧力比率を算定することによって、タンク110a~110dの各々のプロセス材料の残量を推定できる。
【0033】
主供給パイプ120aは、複数のタンク110a~110dから排出されたプロセス材料が製造機器10へ供給されるのを確実にするように複数のタンク110a~110dを製造機器10に結合するためのパイプに相当するコンポーネントとすることができる。具体的には、
図1に示すように、主供給パイプ120aは、各々が複数のタンク110a~110dの各々の排出口に結合された複数の副供給パイプ120bと流通することによって半導体製造機器10へプロセス材料を提供できる。
【0034】
主供給パイプ120aは、例えば、所定の設定長さに分割された複数のパイプと、複数のパイプを密閉接合するための複数のVCR(締結具)と、複数のパイプの間に配置されたレギュレータ及び手動/自動弁と、を含むことができる。
【0035】
流量制御機器130a~130dは、複数のタンク110a~110dの各々から排出されるプロセス材料流量GFを制御するために副供給パイプ120bの各々に設置されるコンポーネントとすることができ、コントローラ160と電気結合された状態でコントローラ160からの制御コマンドに応じて複数のタンク110a~110dのうち対応する1つから排出されるプロセス材料流量GFを制御するために又はプロセス材料の排出を防止するために作動できる。
【0036】
複数の流量制御機器130a~130dは、例えば、プロセス材料などの流体が流れるパイプの断面サイズ、即ち開口率を変化させることによって、又はバイパスパイプを可変的に形成することによって、種々の手法で実現できる市販の電子制御弁とすることができる。
【0037】
一方、上述の流量制御機器130a~130dは、副供給パイプ120bを通過して流れるプロセス材料流量GFを計測するための流量計142と統合された市販製品であり、対応するプロセス材料流量GFに関する情報をコントローラ160へ送信するように構成されることが好ましい。これは、
図3に示すようにタンク110a~110dの各々の中のプロセス材料が別個の流量に設定されこの流量で排出されるとき特定の流量に対応するプロセス材料が排出されているか否かをチェックするためである。
【0038】
センサ140は、半導体製造機器10に必要とされるプロセス材料流量GFがタンク110a~110dの各々から正確に供給されるか否かをチェックするために主供給パイプ120aに設置されるコンポーネントとすることができ、上述のように流量制御機器130a~130dを制御することによって主供給パイプ120aを通過して半導体製造機器10へ実際に供給されたプロセス材料流量GF及びプロセス材料供給圧力をリアルタイムに計測するために作動できる。
【0039】
図1に示すように、センサ140は、例えば、主供給パイプ120を通過して半導体製造機器10へ流れるプロセス材料の量を計測するための流量計142と、流量計142と協働してプロセス材料流量GFに異常があるか否かを相補的に推定するために主供給パイプ120aの内圧を計測するための圧力センサ144と、を含むことができる。
【0040】
このとき、流量計142は、例えば、差圧、面積、電子的方法又は超音波を使用する多様な市販製品のいずれでも良く、圧力センサ144は、上述のように主供給パイプ120aの内圧に応じて予め設定された電気信号を発する多様な市販製品のいずれでも良い。
【0041】
上述のように流量計142によって計測されたプロセス材料流量GFに関する情報及び圧力センサ144によって計測されたプロセス材料供給圧力に関する情報の両方は、コントローラ160へ送信でき、流量制御機器130a~130dの機能障害若しくは故障又は例えばパイプ接続部からのプロセス材料漏出を測定するために利用できる。
【0042】
バックアップ部分150は、プロセス材料を半導体製造機器10へ安定的に供給するために設置されるコンポーネントとすることができ、例えば、
図1に示すように、バックアップタンク150aと、流量制御機器150bと、ロードセル152及び圧力センサ154とを含むことができる。
【0043】
この場合、バックアップタンク150aは、半導体製造機器10へのプロセス材料の供給に異常があるときに貯蔵されたプロセス材料を排出するためのコンポーネントとすることができ、タンク110a~110dと同様にその中にプロセス材料を貯蔵しながら主供給パイプ120aと流通するように設置できる。
【0044】
このとき、バックアップタンク150aの貯蔵容量は、タンク110a~110dと同じとすることができ、必要な場合例えばタンク110a~110dの数及び半導体製造機器10へ供給されるプロセス材料流量GFを考慮に入れて適切に変更できる。
【0045】
流量制御機器150bは、バックアップタンク150aから排出されるプロセス材料流量GFを制御するためのコンポーネントであり、ロードセル152は、バックアップタンク150aの重量を計測するためのコンポーネントであり、圧力センサ154は、バックアップタンク150aの内圧を感知するためのコンポーネントである。上記のコンポーネントは、何に設置されるかを除いて、上述の流量制御機器130a~130d、ロードセル112及び圧力センサ114と同様の構成を持つことができる。
【0046】
バックアップ部分150は、コントローラ160に電気的に結合でき、コントローラ160による測定及び作動制御に応じて流量制御機器150bを通過して主供給パイプ120aへ貯蔵されたプロセス材料を選択的にかつ補足的に排出できる。その結果、バックアップ部分150は、設定固定量のプロセス材料流量GFを半導体製造機器10へ安定的に供給できる。
【0047】
一方、バックアップ部分150に含まれるロードセル152及び圧力センサ154は、タンク110a~110dと同様、それぞれ、バックアップタンク150aに貯蔵されるプロセス材料の残量を推定するように設置できる。
【0048】
コントローラ160は、例えばタンク110a~110dのロードセル112、152及び圧力センサ114、144、154、流量制御機器130a~130d、センサ140及びバックアップ部分150にそれぞれ電気的に接続され、その作動を制御するために制御動力及び信号をこれらのコンポーネントに与え、計測情報又はデータを受け取ってこれを処理するコンポーネントとすることができる。コントローラ160は、例えば、マイクロコントローラユニット(MCU)、マイクロコンピュータ、アルドゥイーノ(Arduino)、又はプログラマブルロジックコントロール(PLC)などのモジュール式情報処理ユニット、例えば処理された情報を通信するためのディスプレイ(図示せず)及び使用者による設定のための入力機器(図示せず)を含むことができる。
【0049】
コントローラ160がこれに結合されるコンポーネントの各々を制御できるようにし送受されたデータなどを処理できる一連のプロセス及びアルゴリズムは、情報処理ユニットによって可読であるC、C++、JAVA(登録商標)などのプログラミング言語及び機械語でコード化できる。
【0050】
このとき、コントローラ160によって実施される一連の操作及びデータ処理のためのコード化されたアルゴリズムは、当業者によって種々の手法及び形態で作成することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0051】
但し、複数のタンク110a~110dから半導体製造機器10へ設定プロセス材料流量GFを安定的に供給し管理するために本開示の1つの実施形態に従ってどのような一連の制御操作がコントローラ160を介して用いられるかを説明するために、下で
図2~5を参照する。
【0052】
まず、
図2に示すように、コントローラ160は、入力機器を介して半導体製造機器10へ連続的に供給されるべきプロセス材料流量GFに関する情報を受け取って、受け取った情報を保存する。このとき、半導体製造機器10へ連続的に供給されるべきプロセス材料流量GFは、例えば半導体製造機器10の全体規模又は作動状況を考慮してオペレータが設定又は決定できる。
【0053】
一例として、1週間で日毎に供給されるプロセス材料流量GFが、それぞれ50、55、50、60、55、55、55(単位GPM又はLPM)である場合、供給される最終プロセス材料流量GFは、65.14=54.28(平均値)x1.2(安全係数)(
図3の100%GF)として設定できる。
【0054】
上述のように、半導体製造機器10へ供給されるように設定されたプロセス材料流量GFは、対応するプロセス材料供給圧力へ変換でき状況に応じて任意に変更できる設定値であり、コントローラ160による制御操作の基準として使用できる(S100)。
【0055】
次に、半導体製造機器10へ連続的に供給されるべきプロセス材料流量GFが設定されたとき、コントローラ160は、
図2に示すように、プロセス材料が半導体製造機器10へ供給されるように、タンク110a~110dの各々の流量率に応じて流量制御機器130a~130dの各々を制御する。
【0056】
このとき、
図3に示すように4つのタンク即ち第1、第2、第3及び第4タンク110a~110dが設置される場合、半導体製造機器10へ供給されるように先に設定されたプロセス材料流量GFを100%と仮定すると、タンク110a~110dの各々は、それぞれ40%、30%、20%及び10%の比率でプロセス材料を供給するように設定できる。
【0057】
上述のように、4つのタンク110a~110dの各々に貯蔵されたプロセス材料を別個の流量で排出すると、タンク110a~110dが、同時ではなく順次にプロセス材料が空になって交換されるようにできる。
【0058】
タンク110a~110dは順次交換されるので、プロセス材料は、中断なく効率良く安定的に半導体製造機器10へ供給され、複数のタンク110a~110dは効率的に保守できる。
【0059】
コントローラ160は、上述のように設定されたタンク110a~110dの各々の流量率を反映できるように、別個の開口率で作動するように複数の流量制御機器130a~130dを制御する(S200)。
【0060】
次に、
図2に示すように、コントローラ160は、センサ140を介して主供給パイプ120aを通過して半導体製造機器10へ供給されるプロセス材料流量GF及びプロセス材料供給圧力を計測し監視する。このとき、センサ140による計測は、コントローラ160の制御を受けてリアルタイムに又は定期的間隔で実施できる(S300)。
【0061】
次に、
図2に示すように、主供給パイプ120aを通過して半導体製造機器10へ供給される際に計測されたプロセス材料流量GF及びプロセス材料供給圧力を監視するプロセスにおいて、コントローラ160は、異常が存在するか否か、即ち計測されたプロセス材料流量GF(又は計測されたプロセス材料供給圧力)が所定の範囲内で設定プロセス材料流量(又は設定プロセス材料供給圧力)と同じであるか否かを決定する。
【0062】
ここで、所定の範囲は、製造工程の状況又は現場での作動に応じて変更でき、概ね半導体製造機器10へ供給されるように設定されたプロセス材料流量GF(又はプロセス材料供給圧力)に基づき5%~10%の範囲内で決定できる。
【0063】
まず、この段階において、コントローラ160が、計測されたプロセス材料流量GF(又は、計測されたプロセス材料供給圧力)が所定の範囲以上設定プロセス材料流量GF(又は設定プロセス材料供給圧力)を下回ると決定する場合、コントローラ160は、
図4に示すようにバックアップ部分150の作動を制御する。即ち、コントローラ160は、不足(
図4において15%GF)に対応するプロセス材料流量GFがバックアップタンク150aによって主供給パイプ120aへ補充されるように流量制御機器150bを開放するようにバックアップ部分150を制御する。
【0064】
設定プロセス材料流量GF(又は設定プロセス材料供給圧力)に基づいて計測されたプロセス材料流量GF(計測されたプロセス材料供給圧力)の不足(
図4において15%GF)があるとき、バックアップ部分150のためのこの制御は直ちに実施される。
【0065】
但し、その後、プロセス材料流量GFの不足が一時的ではなく、所定の期間(例えば1分)又はそれ以上の間持続する場合、コントローラ160は、バックアップ部分150のための上述の制御をキャンセルして、不足に対応するプロセス材料流量GF(
図4において15%GF)が主供給パイプ120aへ補充されるように、タンク110a~110dの各々に設置された流量制御機器130a~130dの各々の開口率を増大するための制御に切り替える。
【0066】
この場合、タンク110a~110dの各々に設置された流量制御機器130a~130dの各々の開口率の増大は、タンク110a~110dの流量率40%、30%、20%、10%に対応する比率4:3:2:1で全ての流量制御機器130a~130dについて同時に行える。タンク110a~110dのうち特定の1つのプロセス材料の枯渇が優先的に要求される場合、制御は、タンク110a~110dのうち特定の1つに対応する流量制御機器130a~130dのうち1つのみの開口率を増大するために実施できる。
【0067】
上述のようなプロセス材料流量GFの不足は、半導体製造機器10に生じる一時的な遅れ、主供給パイプ120a又は副供給パイプ120bの接続の不正確な締結、タンク110a~110d内部の問題及び周囲環境の温度変化などの様々な要因によって生じる可能性がある(S410)。
【0068】
逆に、この段階において、コントローラ160が、計測されたプロセス材料流量GF(又は計測されたプロセス材料供給圧力)が所定の範囲又はそれ以上設定プロセス材料流量GF(又は設定プロセス材料供給圧力)より多いと決定する場合、コントローラ160は、タンク110a~110dの各々に設置された流量制御機器130a~130dの各々を制御する。
【0069】
即ち、コントローラ160は、タンク110a~110dからのプロセス材料流量GFを主供給パイプ120aへ過剰に排出するのを基本的に防止するように、タンク110a~110dの各々に設置された流量制御機器130a~130dの各々の開口率を減少する。
【0070】
この場合、タンク110a~110dの各々に設置された流量制御機器130a~130dの各々の開口率の減少は、タンク110a~110dの流量率40%、30%、20%、10%に対応する比率4:3:2:1で、全ての流量制御機器130a~130dについて同時に実施できる。タンク110a~110dのうち特定の1つのプロセス材料枯渇を抑制する必要がある場合、制御は、タンク110a~110dのうち特定の1つに対応する流量制御機器130a~130dのうち1つのみの開口率を減少するために実施できる。
【0071】
上述のプロセス材料流量GFの過剰供給も、半導体製造機器10において生じる作業状況、主供給パイプ120a又は副供給パイプ120bの接続における不正確な締結、タンク110a~110d内部の問題及び周囲環境の温度変化などの様々な要因によって生じる可能性がある(S420)。
【0072】
上述のようにプロセス材料流量GFの補充及び制御が実施される場合、コントローラ160は、センサ140を介して、主供給パイプ120aを通過して半導体製造機器10へ供給されるプロセス材料流量GF及びプロセス材料供給圧力を計測し、それによって、プロセス材料流量GFの補充及び制御が正常に実施されているか否かを監視する(S400)。
【0073】
次に、
図2に示すように、コントローラ160は、複数のタンク110a~110dの各々に設置されたロードセル112及び圧力センサ114によってそれぞれ計測される複数のタンク110a~110dの各々の重量に関する情報及び内圧に関する情報をリアルタイムに又は所定の時間間隔で受け取ることによって、複数のタンク110a~110dの各々のプロセス材料の残量を推定又は算定して、その後複数のタンク110a~110dの各々の中のプロセス材料の残量を引き続き監視する(S500)。
【0074】
このとき、ロードセル112を使用して推定されるプロセス材料の残量は、プロセス材料が完全に充填されているときに計測されたタンク110a~110dの各々の初期重量とプロセス材料を排出しながらリアルタイムに計測されたタンク110a~110dの各々の重量とを比較することによって、及び比較結果に所定のパラメータを適用して得られる比率として算定することによって、推定できる。
【0075】
更に、圧力センサ114、154を使用して推定されるプロセス材料の残量は、プロセス材料が完全に充填されているときに計測されたタンク110a~110dの各々の初期圧力とプロセス材料を排出しながらリアルタイムに計測されたタンク110a~110dの各々の圧力とを比較することによって、及び比較結果に所定のパラメータを適用して得られる比率として算定することによって、推定できる。
【0076】
次に、
図2及び5に示すように、コントローラ160は、タンク110a~110dの各々のプロセス材料の残量を監視しながら特定のタンク110aの中のプロセス材料が枯渇しているか否かを決定する(S600)。
【0077】
このとき、特定のタンク110aの中のプロセス材料が枯渇したと決定される場合、コントローラ160は、特定のタンク110aを交換できるようにするために必要な操作を実施できる。一例として、コントローラ160は、特定のタンク110aを交換する必要があることを中央システム(図示せず)又は半導体製造機器10を操作する担当作業員に知らせるために信号又は通知を送ることができる(S610)。
【0078】
コントローラ160からのこの交換信号又は通告に応答して特定のタンク110a(第1タンク)が交換される間、コントローラ160は、付加的に、残りの半導体製造機器10の各々が設定プロセス材料流量GFを維持するように残りの半導体製造機器10を制御する。
【0079】
この場合、コントローラ160による付加的制御は、プロセス材料がバックアップ部分150によって補充されるように、バックアップ部分150を制御することによって実施できる。
【0080】
このとき、コントローラ160は、交換中のタンク110a(第1タンク)によって先に供給されていたプロセス材料流量率(例えば、
図3において40%GF)に対応するプロセス材料流量GF(例えば、40%GF)をバックアップタンク150aが主供給パイプ120aの中へ排出するように、バックアップタンク150aの流量制御機器150bを制御する。
【0081】
更に、これとは異なり、コントローラ160による付加的制御は、プロセス材料が交換中のタンク110a(第1タンク)を除く残りのタンク110b~110dによって補充されるように残りのタンク110b~110dを制御することによって実施できる。
【0082】
このとき、コントローラ160は、残りのタンク110b~110dのうち特定の1つが、交換中のタンク110a(第1タンク)によって先に供給されていたプロセス材料流量率(例えば、
図3の40%GF)を主供給パイプ210aへ排出するように、流量制御機器130b~130dのうち特定の1つの開口率を増大する。この排出は、残りのタンク110b~110dの各々の割当て流量率(
図3の30%GF、20%GF、10%GF)に基づいて残りのタンク110b~110dの各々に付加的流量率(
図3を参照すると、順次,30%GFの場合には付加的に20%GF、20%GFの場合には付加的に13.3%、10%の場合には付加的に6.7%GF)を割り当てることによって実施できる。
【0083】
最後に、
図2及び5に示すようにタンク110a(第1タンク)の交換が完了したとき、コントローラ160は、プロセス材料が半導体製造機器10へ供給されるようにタンク110a~110dの各々の所定の流量率に応じて流量制御機器130a~130dの各々を制御する。
【0084】
このとき、上述の
図3と異なり、
図5に示すように、4つのタンク110a~110d即ち第1、第2、第3及び第4タンク110a~110dが設置される場合、タンク110a~110dの各々の決定流量率は、交換された第1タンク110aを除く残りのタンク110b~110dの中のプロセス材料が順次空になるように、コントローラ160によって変更できる。
【0085】
即ち、コントローラ160は、主供給パイプ120aを通過して半導体製造機器10へ供給されるように設定又は決定されたプロセス材料流量GF(100%GF)に基づいて、第1、第2、第3及び第4タンク110a~110dがそれぞれ10%、40%、30%及び20%のプロセス材料流量GFを排出するように、流量制御機器130a~130dの各々を制御する。
【0086】
上述のように、
図3と異なり変更された流量で4つのタンク110a~110dの各々に貯蔵されたプロセス材料を排出することによって、4つのタンク110a~110dのうち2つ又はそれ以上が同時に交換されることを防止する。その結果、タンク110a~110dは同時ではなく順次にプロセス材料が空になり交換されるので、プロセス材料を、中断することなく半導体製造機器10へ効率よく安定的に供給できる。
【0087】
上述のようなタンク110a~110dの各々の変更された流量率の反映は、複数の流量制御機器130a~130dが別個の開口率で作動するように、コントローラ160が複数の流量制御機器130a~130dを制御することによって実現でき、その後のプロセスは、
図2に示すような上述のプロセスを反復することによって連続的に実施できる。
【0088】
本開示のタンク用の供給制御システム100は、上述のようにコントローラ160の一連の制御操作に従って作動されるので、例えば、複数のタンク110a~110dの間の内圧の差によるプロセス材料排出の不均等の問題及び長期の不使用又は少ない使用によるタンク110a~110dのうちいくつかのプロセス材料品質の問題に、効果的に対応できる。
【0089】
本開示について好ましい実施形態に関して説明しているが、そのさまざまな修正が明細書を読めば当業者には明らかになることが分かるはずである。したがって、本開示は、このような修正又は変更を請求項の範囲に含まれるものとして包括することを意図することが分かるはずである。
【符号の説明】
【0090】
10:半導体製造機器
G:プロセス材料
GF:プロセス材料流量
100:タンク用の供給制御システム
110a~110d:タンク、即ち第1、第2、第3及び第4タンク
112、152:ロードセル
114、144、154:圧力センサ
120a:主供給パイプ
120b:副供給パイプ
130a~130d:流量制御機器
140:センサ
142:流量計
150:バックアップ部分
150a:バックアップタンク
150b:流量制御機器
160:コントローラ
【国際調査報告】