(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-23
(54)【発明の名称】検査および他のプロセスのための試料の位置合わせ
(51)【国際特許分類】
G01N 21/956 20060101AFI20231016BHJP
【FI】
G01N21/956 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518373
(86)(22)【出願日】2021-09-09
(85)【翻訳文提出日】2023-03-22
(86)【国際出願番号】 US2021049543
(87)【国際公開番号】W WO2022066417
(87)【国際公開日】2022-03-31
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジアン シュグアン
(72)【発明者】
【氏名】フアン トン
(72)【発明者】
【氏名】ギリッシュ エヌ アール
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ピーター
(72)【発明者】
【氏名】オマー ファイサル
(72)【発明者】
【氏名】バラダラジャン アショク
(72)【発明者】
【氏名】ロマノフスキー ヴァディム
(72)【発明者】
【氏名】カン ウェイ
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA51
2G051AB02
2G051AC21
2G051BA10
2G051BA20
2G051BB03
2G051CA02
2G051CA04
2G051EC06
(57)【要約】
試料の位置合わせを設定するための方法およびシステムが提供される。1つのシステムは、試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内のテンプレート位置で出力取得サブシステムの検出器の出力から生成された2次元(2D)画像を取得するように構成されたコンピュータサブシステムを含む。コンピュータサブシステムは、2D画像を使用してテンプレート位置間のx及びy方向のオフセットを決定し、オフセットに基づいて出力取得サブシステムに対する試料の角度を決定する。角度が所定の値より大きい場合、コンピュータサブシステムは試料を回転させ、上述のステップを繰り返す。角度が所定の値未満である場合、コンピュータサブシステムは、試料上で実行されるプロセスにおいて試料の位置合わせのために2D画像のうちの1つを記憶する。2D画像は、オフセットを決定する前に融合され得るマルチモード画像を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料の位置合わせを設定するように構成されたシステムであって、
少なくともエネルギー源と検出器とを備える出力取得サブシステムであって、前記エネルギー源は、前記試料に向けられるエネルギーを生成するように構成され、前記検出器は、前記試料からのエネルギーを検出し、前記検出されたエネルギーに応答して出力を生成するように構成される、出力取得サブシステムと、
1つ以上のコンピュータサブシステムであって、
前記試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内のテンプレート位置において前記検出器の出力から生成された2次元画像を取得するステップであって、前記2次元画像は、前記テンプレート位置のうちの第1のテンプレート位置において取得された第1の画像と、前記テンプレート位置のうちの1つ以上の他のテンプレート位置において取得された少なくとも1つの追加の画像とを含む、取得するステップと、
前記テンプレート位置間のxおよびy方向のオフセットを決定するステップであって、前記オフセットを決定するステップは、前記第1の画像を前記少なくとも1つの追加の画像に位置合わせするステップを含む、ステップと、
xおよびy方向におけるオフセットに基づいて、前記出力取得サブシステムに対する前記試料の角度を決定するステップと、
決定された前記角度を所定の値と比較するステップと、
決定された前記角度が前記所定の値よりも大きい場合、
前記試料を回転させ、取得するステップと、前記オフセットを決定するステップと、前記角度を決定するステップと、前記比較するステップとを繰り返し、
決定された前記角度が前記所定の値よりも小さいとき、前記試料に対して実行されるプロセス中に、前記試料の位置合わせに使用するための前記第1の画像を前記出力取得サブシステムに記憶するステップ
を行うように構成される1つ以上のコンピュータサブシステムと、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記検出器は光電子増倍管を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記検出器の出力は、非撮像出力を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記出力取得サブシステムは、エネルギーを前記試料に向け、第1および第2のモードで前記試料からのエネルギーを検出するように構成され、前記第1の画像および前記少なくとも1つの追加の画像は、前記第1のモードでさらに取得され、前記1つ以上のコンピュータサブシステムは、前記試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内の前記テンプレート位置で前記第2のモードで生成された追加の2次元画像を取得するようにさらに構成され、前記追加の2次元画像は、前記第2のモード前記でテンプレート位置のうちの前記第1のテンプレート位置で取得された前記第2の画像と、前記第2のモードで前記テンプレート位置のうちの1つ以上のテンプレート位置で取得された前記少なくとも1つの他の画像とを含み、前記オフセットを決定することは、前記第1の画像を前記少なくとも1つの追加画像に位置合わせすることによってxおよびy方向における前記オフセットの第1を決定することと、前記第2の画像を前記少なくとも1つの他の画像に位置合わせすることによってxおよびy方向における前記オフセットの第2を決定することをさらに含む請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の画像および前記少なくとも1つの追加の画像は、水平パターンのみを含み、前記第2の画像および前記少なくとも1つの他の画像は、垂直パターンのみを含む請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記出力取得サブシステムは、エネルギーを前記試料に向け、第1および第2のモードで前記試料からのエネルギーを検出するように構成され、前記取得するステップは、前記試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内のテンプレート位置において、それぞれ第1および第2のモードで生成された第1および第2のモードの2次元画像を取得するステップを含み、前記テンプレート位置のうちの前記第1の位置で取得された前記第1のモードの2次元画像および第2のモードの2次元画像から第1の画像を生成し、前記テンプレート位置のうちの1つ以上の他の位置で生成された前記第1のモードの2次元画像および第2のモードの2次元画像から少なくとも1つの追加の画像を生成する請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の画像の生成および前記少なくとも1つの追加の画像の生成は、画像融合を含む請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1モードの2次元画像は、水平パターンのみを含み、前記第2のモードの2次元画像は、垂直パターンのみを含む請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
x及びy方向のオフセットは、x及びy方向のサブ画素オフセットである請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記位置合わせすることは、前記第1の画像及び前記少なくとも1つの追加の画像におけるパターン化された特徴をx方向又はy方向に投影することを含まない請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
取得され、前記オフセットを決定するために使用される前記少なくとも1つの追加画像の数は、取得を繰り返す際に取得され、前記オフセットを決定することを繰り返すために使用される前記少なくとも1つの追加画像の数よりも少ない請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記出力取得サブシステムおよび前記1つ以上のコンピュータサブシステムは、前記試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内の前記テンプレート位置のうちの1つ以上において前記検出器の出力から生成された少なくとも1つのランタイムの2次元画像を取得することによって前記試料に対してプロセスを実行し、記憶された第1の画像を少なくとも1つのランタイムの2次元画像に位置合わせし、角度を決定し、比較し、回転させ、決定された角度が所定の値未満になるまで繰り返すことによって、記憶された前記第1の画像と前記テンプレート位置のうちの1つ以上との間のxおよびy方向のオフセットを決定するようにさらに構成される請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
ユーザに情報を表示し、前記ユーザから入力を受信するように構成されたユーザインタフェースであって、前記入力は、前記テンプレート位置の2次元サイズを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
ユーザに情報を表示し、ユーザから入力を受信するように構成されたユーザインタフェースであって、前記入力は、2次元画像を取得するために使用される1つ以上のパラメータ、前記位置合わせのために使用される閾値、前記2次元画像に適用される品質閾値、比較ステップのために使用される所定の値、およびプロセス中に実行される前記試料の位置合わせのために使用される1つ以上のパラメータのうちの1つ以上を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記試料に対して実行されるプロセスは、検査を含み、前記検査は、検査中に生成された前記出力取得サブシステムの前記検出器の出力に基づいて前記試料上の欠陥を検出することを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記試料はウェハを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記試料に向けられるエネルギーは光を含み、前記試料から検出されるエネルギーは光を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記試料に向けられるエネルギーは電子を含み、前記試料から検出されるエネルギーは電子を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
試料の位置合わせを設定するためのコンピュータ実装方法を実行するためのコンピュータシステム上で実行可能なプログラム命令を記憶する、コンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータ実装方法は、
前記試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内のテンプレート位置において出力取得サブシステムの検出器の出力から生成された2次元画像を取得するステップであって、前記2次元画像は、前記テンプレート位置のうちの第1のテンプレート位置において取得された第1の画像と、前記テンプレート位置のうちの1つ以上の他のテンプレート位置において取得された少なくとも1つの追加の画像とを備え、前記出力取得サブシステムは、少なくともエネルギー源および検出器を備え、前記エネルギー源は、前記試料に向けられるエネルギーを生成するように構成され、前記検出器は、前記試料からのエネルギーを検出し、検出されたエネルギーに応答してタイヤ出力を生成するように構成される、ステップと、
テンプレート位置間のxおよびy方向のオフセットを決定するステップであって、前記オフセットを決定するステップは、前記第1の画像を前記少なくとも1つの追加の画像に位置合わせするステップを含む、ステップと、
xおよびy方向における前記オフセットに基づいて、前記出力取得サブシステムに対する試料の角度を決定するステップと、
決定された前記角度を所定の値と比較するステップと、
決定された前記角度が所定の値よりも大きい場合、前記試料を回転させ、取得するステップと、オフセットを決定するステップと、角度を決定するステップと、比較するステップとを繰り返すステップと、
決定された前記角度が所定の値未満であるとき、前記試料に対して実行されるプロセス中に前記試料の位置合わせに使用するための第1の画像を前記出力取得サブシステムに記憶するステップと、
を備え、前記取得するステップ、前記オフセットを決定するステップ、前記角度を決定するステップ、前記比較するステップ、前記回転させるステップ、前記繰り返すステップ、および前記記憶するステップは、前記コンピュータシステムによって実行される、コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
試料の位置合わせを設定するためのコンピュータ実装方法であって、
試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内のテンプレート位置において出力取得サブシステムの検出器の出力から生成された2次元画像を取得するステップであって、前記2次元画像は、前記テンプレート位置のうちの第1のテンプレート位置において取得された第1の画像と、前記テンプレート位置のうちの1つ以上の他のテンプレート位置において取得された少なくとも1つの追加の画像とを備え、出力取得サブシステムは、少なくともエネルギー源および検出器を備え、前記エネルギー源は、前記試料に向けられるエネルギーを生成するように構成され、前記検出器は、前記試料からのエネルギーを検出し、検出されたエネルギーに応答して出力を生成するように構成される、ステップと、
前記テンプレート位置間のxおよびy方向のオフセットを決定するステップであって、前記オフセットを決定するステップは、前記第1の画像を前記少なくとも1つの追加の画像に位置合わせするステップを含む、ステップと、
xおよびy方向における前記オフセットに基づいて、前記出力取得サブシステムに対する試料の角度を決定するステップと、
決定された前記角度を所定の値と比較するステップと、
決定された前記角度が所定の値よりも大きい場合、前記試料を回転させ、取得するステップと、前記オフセットを決定するステップと、前記角度を決定するステップと、前記比較するステップとを繰り返すステップと、
決定された前記角度が所定の値未満であるとき、前記試料に対して実行されるプロセス中に前記試料の位置合わせに使用するための前記第1の画像を前記出力取得サブシステムに記憶するステップと、
を備え、前記取得するステップ、前記オフセットを決定するステップ、前記角度を決定するステップ、前記比較するステップ、前記回転するステップ、前記繰り返すステップ、および前記記憶するステップが、1つ以上のコンピュータサブシステムによって実行される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、試料の位置合わせを設定するための方法およびシステムに関する。特定の実施形態は、検査などのプロセスのための出力取得サブシステムへの試料の位置合わせを設定することに関する。
【背景技術】
【0002】
以下の説明および実施例は、このセクションに含まれることによって先行技術であるとは認められない。
【0003】
検査プロセスは、レチクルおよびウェハ上の欠陥を検出するために半導体製造プロセス中の様々なステップで使用され、製造プロセスにおけるより高い歩留まり、したがってより高い利益を促進する。検査は、半導体デバイスを製造する上で常に重要な部分であった。しかしながら、半導体デバイスの寸法が減少するにつれて、より小さい欠陥がデバイスの故障を引き起こし得るため、検査は、許容可能な半導体デバイスの製造の成功にとってさらに重要になる。
【0004】
検査プロセスの成功は、検査ツールまたはシステム内の試料の位置配置に少なくとも部分的に依存する。例えば、検査のために試料上で光または他のエネルギーを走査する前に、試料は検査ツール内に配置され、何らかの所定の方法で検査ツールに位置合わせされる。位置合わせは、撮像ハードウェアまたはステージまたは試料が配置される他の表面などの検査ツールのハードウェアのいずれかに対して実行することができる。そのような位置合わせは、試料が所定の方法で走査されることを確実にし、それによって検査プロセス設定において決定される試料上の関心領域の検査を可能にするなどのいくつかの理由で実行される。撮像ハードウェアに対する試料の配向はまた、パターン化された特徴が試料から生成された画像において可視であるか不可視であるかに影響を及ぼし得る。例えば、1つの検査ツールチャネルは、試料が1つの配向にあるときに水平に配向されたパターン化特徴(フィーチャ)のみを撮像することができ、別の検査ツールチャネルは、試料がその配向にあるときに垂直に配向されたパターン化特徴(フィーチャ)のみを撮像することができる。したがって、いくつかの理由から、試料を検査ツールに対して所定の方法で実質的に高い精度で位置決めして配置することが重要である。
【0005】
検査ツールに対して試料を位置合わせするための様々な現在使用されている方法およびシステムがある。1つのそのような方法は、1次元(1D)投影ベースの位置合わせを含む。この方法は、単一チャネル画像(すなわち、検査ツールの1つのチャネルのみを使用して生成された画像である)を使用する。この方法は、2次元(2D)画像を1D XおよびY投影に変換することを含む。方法は、次いで、投影を使用して、試料位置合わせを計算する。別のそのような方法は、2D光学画像位置合わせを含む。この方法は、検査ツールに組み込まれているが、検査目的には使用されていないレビューカメラからの光学画像を使用して、試料位置合わせを実行する。
【0006】
試料を検査ツールに位置合わせするための現在使用されている方法およびシステムは、いくつかの重大な欠点を有する。例えば、1D投影位置合わせ方法は、異なる試料パターンが同じ1D投影を有し得るので、誤った位置合わせ問題に悩まされる。この方法も、1つのチャネル画像のみを位置合わせに用いる。いくつかのツールでは、単一のチャネルは、水平または垂直パターンのみを撮像し得、これは、XおよびY方向の両方における位置合わせを計算することを困難にする。2D光学画像位置合わせ方法はまた、少なくとも部分的に、検出器画像画素よりも低い光学画像画素解像度ならびに比較的低い(8ビット)グレーレベル画像によって引き起こされ得る、低い位置合わせ角度測定精度を含む、いくつかの欠点を有する。2D光学画像位置合わせ方法はまた、比較的遅い速度を有する。例えば、この方法は、あらゆるダイの同じスポットに移動することと、焦点メトリックを取得することと、次いで画像を把握こととを含む。
【0007】
試料と検査ツールとの間の相対的な位置関係における試料間(および/またはスキャン間)の変動もまた、位置合わせが正確で再現可能でない場合に問題となり得る。例えば、検査ツールに対する異なる試料の位置にばらつきがある場合、たとえ異なる試料に対する結果がそのばらつきによって大きく影響されないとしても、そのばらつきは、検査結果を使用して試料間ばらつきおよびプロセス間ばらつきなどのプロセス品質管理尺度を決定または追跡する際に誤差をもたらし得る。1つのそのような例では、検査ツールに対する試料の位置の比較的小さい変動でさえ、特定の欠陥が検出されないかまたは誤って識別される(例えば、特定の自動車エリアまたは領域に属するものとして)ことがあり、これは、試料対試料、スキャン対スキャン、またはプロセス対プロセスからの検査結果に誤差および不確実性を引き起こすことがある。検査結果におけるそのような誤差および不確実性は、検査結果の有用性を著しく低下させる可能性があり、検査結果に応答してなされるいかなる補正もプロセスの性能に悪影響を及ぼす可能性さえある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0228522号
【特許文献2】米国特許出願公開第2019/0122913号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、上述の欠点の1つ以上を有しない、出力取得サブシステムへの試料の位置合わせを設定するためのシステムおよび方法を開発することが有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
様々な実施形態の以下の説明は、添付の特許請求の範囲の主題を限定するものとして決して解釈されるべきではない。
【0011】
一実施形態は、試料の位置合わせを設定するように構成されたシステムに関する。システムは、少なくともエネルギー源および検出器を含む出力取得サブシステムを含む。エネルギー源は、試料に向けられるエネルギーを生成するように構成され、検出器は、試料からのエネルギーを検出し、検出されたエネルギーに応答して出力を生成するように構成される。
【0012】
システムはまた、試料上の印刷インスタンスの対応する領域内のテンプレート位置で検出器の出力から生成された2次元(2D)画像を取得するように構成された1つ以上のコンピュータサブシステムを含む。2D画像は、テンプレート位置のうちの第1の位置で取得された第1の画像と、テンプレート位置のうちの1つ以上の他の位置で取得された少なくとも1つの追加の画像とを含む。コンピュータサブシステムはまた、テンプレート位置間のxおよびy方向のオフセットを決定するように構成される。オフセットを決定することは、第1の画像を少なくとも1つの追加画像に位置合わせすることを含む。コンピュータサブシステムはさらに、xおよびy方向におけるオフセットに基づいて、出力取得サブシステムに対する試料の角度を決定し、決定された角度を所定の値と比較するように構成される。決定された角度が所定の値より大きい場合、コンピュータサブシステムは、試料を回転させ、取得するステップと、オフセットを決定するステップと、角度を決定するステップと、比較するステップとを繰り返すように構成される。決定された角度が所定の値未満である場合、1つ以上のコンピュータサブシステムは、試料に対して実行されるプロセス中に試料を出力取得サブシステムに位置合わせする際に使用するための第1の画像を記憶するように構成される。システムはさらに、本明細書に説明されるように構成されてもよい。
【0013】
別の実施形態は、試料の位置合わせを設定するためのコンピュータ実装方法に関する。本方法は、上述の取得するステップと、オフセットを決定するステップと、角度を決定するステップと、比較するステップと、回転させるステップと、繰り返すステップと、記憶するステップとを含む。本方法のステップは、1つ以上のコンピュータサブシステムによって実行される。
【0014】
本方法のステップの各々は、本明細書にさらに記載されるようにさらに実施され得る。加えて、本方法は、本明細書で説明される任意の他の方法の任意の他のステップを含んでもよい。さらに、本方法は、本明細書で説明されるシステムのうちのいずれかによって実施されてもよい。別の実施形態は、試料の位置合わせを設定するためのコンピュータ実装方法を実行するためのコンピュータシステム上で実行可能なプログラム命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。コンピュータ実装方法は、上述の方法のステップを含む。コンピュータ可読媒体は、本明細書で説明するようにさらに構成され得る。コンピュータ実装方法のステップは、本明細書でさらに説明されるように実行されてもよい。加えて、プログラム命令が実行可能であるコンピュータ実装方法は、本明細書で説明される任意の他の方法の任意の他のステップを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明のさらなる利点は、好ましい実施形態の以下の詳細な説明の利益を得て、添付の図面を参照して、当業者には明らかになるであろう。
【
図1】本明細書に記載されるように構成されるシステムの実施形態の側面図を示す概略図である。
【
図2】本明細書に記載されるように構成されるシステムの実施形態の側面図を示す概略図である。
【
図3】出力取得サブシステムの軸に対して異なる位置にある試料の一例の平面図を示す概略図である。
【
図4】出力取得サブシステムの軸に対して異なる位置にある試料の一例の平面図を示す概略図である。
【
図5】試料の位置合わせを設定するために実行することができるステップの一実施形態を示すフローチャートである。
【
図6】試料上の印刷されたインスタンスにおける複数の潜在的なテンプレートの位置の一例の平面図を示す概略図である。
【
図7】試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域におけるテンプレート位置の一例の平面図を示す概略図である。
【
図8】試料上の印刷インスタンス内のテンプレート位置における出力取得サブシステムの検出器の出力から生成された二次元(2D)画像の一例の平面図を示す概略図である。
【
図9】試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内のテンプレート位置において出力取得サブシステムの検出器の出力から生成される2D画像の一例の平面図、およびテンプレート位置間のxおよびy方向のオフセットを決定するために2D画像をどのように使用することができるかの一実施形態を示す概略図である。
【
図10】試料上で実行されるプロセス中に試料を位置合わせするために実行することができるステップの一実施形態を示すフローチャートである。
【
図11】本明細書で説明されるコンピュータ実装方法をコンピュータシステムに実行させるためのプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体の一実施形態を示すブロック図である。 本発明は、種々の修正および代替形態を受け入れる余地があるが、その特定の実施形態が、例として図面に示され、本明細書で詳細に説明される。図面は縮尺通りではない場合がある。しかしながら、図面及びその詳細な説明は、本発明を開示された特定の形態に限定することを意図するものではなく、それどころか、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲内に入る全ての修正物、均等物及び代替物を包含することを意図することを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書で使用される「設計」および「設計データ」という用語は、概して、ICの物理的設計(レイアウト)、および複雑なシミュレーションまたは単純な幾何学的およびブール演算を通して物理的設計から導出されるデータを指す。物理的設計は、グラフィカルデータストリーム(GDS)ファイル、任意の他の標準的な機械可読ファイル、当技術分野で知られている任意の他の適切なファイル、および設計データベースなどのデータ構造に記憶され得る。GDSIIファイルは、設計レイアウトデータの表現に用いられるファイルのクラスの一つである。そのようなファイルの他の例は、GL1およびOASISファイル、ならびにKLA Corp.,カリフォルニア州ミルピタスに所有権のあるRDFデータなどの所有権のあるファイルフォーマットを含む。加えて、本明細書で説明される「設計」および「設計データ」は、設計プロセスにおいて半導体デバイス設計者によって生成される情報およびデータを指し、したがって、任意の物理的ウェハ上への設計の印刷に良好に先立って、本明細書で説明される実施形態で使用するために利用可能である。設計は、2010年3月9日にKulkamiらに発行された共同所有の米国特許7,570,796号(2009年8月4日、Zafarら)及び7,676,077号に記載されている任意の他の設計データまたは設計データプロキシを含むことができ、その両方は、参照により本明細書に完全に規定されているかのように取り込まれる。
【0017】
ここで図面を参照すると、図は縮尺通りに描かれていないことに留意されたい。特に、図の要素のいくつかの縮尺は、要素の特性を強調するために大きく誇張されている。図面は同じ縮尺で描かれていないことにも留意されたい。同様に構成され得る複数の図に示される要素は、同じ参照番号を使用して示されている。本明細書において別段の注記がない限り、説明および図示される要素のいずれも、任意の好適な市販の要素を含み得る。
【0018】
一実施形態は、試料の位置合わせを設定するように構成されたシステムに関する。本明細書で説明するいくつかの実施形態は、マルチチャネル2次元(2D)光電子増倍管(PMT)画像を使用するウェハ位置合わせのためのシステムに関する。
【0019】
一実施形態では、試料はウェハである。ウェハは、半導体技術分野で知られている任意のウェハを含むことができる。別の実施形態では、試料はレチクルである。レチクルは、半導体技術分野で知られている任意のレチクルを含むことができる。いくつかの実施形態は、1つ以上のウェハに関して本明細書で説明されることがあるが、実施形態は、それらを使用することができる試料に限定されない。例えば、本明細書に記載の実施形態は、レチクル、フラットパネル、パーソナルコンピュータ(PC)ボード、および他の半導体試料などの試料に使用することができる。このようなシステムの一実施形態を
図1に示す。システムは、少なくともエネルギー源および検出器を含む出力取得サブシステムを含む。エネルギー源は、試料に向けられるエネルギーを生成するように構成される。検出器は、試料からのエネルギーを検出し、検出されたエネルギーに応答して出力を生成するように構成される。
【0020】
一実施形態では、試料に向けられるエネルギーは光を含み、試料から検出されるエネルギーは光を含む。例えば、
図1に示すシステムの実施形態では、出力取得サブシステム10は、光を試料14に向けるように構成された照明サブシステムを含む。照明サブシステムは、少なくとも1つの光源を含む。例えば、
図1に示すように、照明サブシステムは光源16を含む。一実施形態では、照明サブシステムは、1つ以上の斜角および/または1つ以上の垂直角を含むことができる1つ以上の入射角で試料に光を向けるように構成される。例えば、
図1に示すように、光源16からの光は、光学素子18を通り、次いでレンズ20を通ってビームスプリッタ21に導かれ、ビームスプリッタは、光を垂直入射角で試料14に導く。入射角は、例えば、試料の特性、試料上で検出される欠陥、試料上で実行される測定などに応じて変化し得る任意の適切な入射角を含むことができる。
【0021】
照明サブシステムは、異なる時間に異なる入射角で試料に光を向けるように構成することができる。例えば、出力取得サブシステムは、光が
図1に示す入射角とは異なる入射角で試料に向けられるように、照明サブシステムの1つ以上の要素の1つ以上の特性を変更するように構成することができる。そのような一例では、出力取得サブシステムは、光が試料に異なる入射角で向けられるように光源16、光学素子18、およびレンズ20を移動させるように構成することができる。場合によっては、出力取得サブシステムは、同時に複数の入射角で試料に光を向けるように構成することができる。例えば、出力取得サブシステムは、複数の照明チャネルを含んでもよく、照明チャネルのうちの1つは、
図1に示されるように、光源16、光学要素18、およびレンズ20を含んでもよく、照明チャネルのうちの別のもの(図示せず)は、異なるように構成されてもよい、または同じであってもよい、類似要素を含んでもよい。または、少なくとも光源と、場合によっては、本明細書でさらに説明されるもの等の1つ以上の他の構成要素とを含んでもよい。そのような光が他の光と同時に試料に向けられる場合、異なる入射角で試料に向けられる光の1つ以上の特性(例えば、波長、偏光など。)は、異なる入射角での試料の照明から生じる光を検出器で互いに区別することができるように異なり得る。
【0022】
別の例では、照明サブシステムは、1つの光源(例えば、
図1に示すソース16である)のみを含んでもよく、光源からの光は、照明サブシステムの1つ以上の光学素子(図示せず)によって異なる光路(例えば、波長、偏光などに基づく。)に分離されてもよい。異なる光路の各々の光は、次いで試料に向けることができる。複数の照明チャネルを、同時にまたは異なる時間(例えば、異なる照明チャネルを使用して試料を順次照明する場合である)に試料に光を向けるように構成することができる。他の例では、同じ照明チャネルを、異なる時間に異なる特性で試料に光を向けるように構成することができる。例えば、場合によっては、光学素子18をスペクトルフィルタとして構成することができ、スペクトルフィルタの特性は、異なる波長の光を異なる時間に試料に向けることができるように、様々な異なる方法(例えば、スペクトルフィルタをスワップアウトすることによる)で変更することができる。照明サブシステムは、異なるまたは同じ特性を有する光を異なるまたは同じ入射角で順次または同時に試料に向けるための、当技術分野で知られている任意の他の適切な構成を有することができる。
【0023】
一実施形態では、光源16は、広帯域プラズマ(BBP)光源を含むことができる。このようにして、光源によって生成され、試料に向けられる光は、広帯域光を含むことができる。しかしながら、光源は、レーザ等の任意の他の好適な光源を含んでもよく、レーザは、当技術分野で公知の任意の好適なレーザであってもよく、当技術分野で公知の任意の好適な波長で光を生成するように構成されてもよい。加えて、レーザは、単色またはほぼ単色である光を生成するように構成されてもよい。このように、レーザは狭帯域レーザであってもよい。光源はまた、複数の離散波長または波長帯で光を生成する多色光源を含んでもよい。
【0024】
光学素子18からの光は、レンズ20によってビームスプリッタ21に集束され得る。レンズ20は単一の屈折光学素子として
図1に示されているが、実際には、レンズ20は、組み合わせて光学素子からの光を試料に集束させるいくつかの屈折および/または反射光学素子を含むことができる。
図1に示され、本明細書で説明される照明サブシステムは、任意の他の好適な光学要素(図示せず)を含んでもよい。そのような光学要素の例は、偏光構成要素、スペクトルフィルタ、空間フィルタ、反射光学要素、アポダイザ、ビームスプリッタ、アパーチャなどを含むが、これらに限定されず、当技術分野で知られている任意のそのような好適な光学要素を含み得る。さらに、システムは、検査、計測などに使用される照明のタイプに基づいて照明サブシステムの1つ以上の要素を変更するように構成することができる。
【0025】
出力取得サブシステムはまた、光を試料上で走査させるように構成された走査サブシステムを含むことができる。例えば、出力取得サブシステムは、検査、測定などの間に試料14が配置されるステージ22を含むことができる。走査サブシステムは、光が試料にわたって走査され得るように試料を移動させるように構成され得る、任意の好適な機械的および/またはロボットアセンブリ(ステージ22を含む)を含んでもよい。それに加えて、またはその代わりに、出力取得サブシステムは、出力取得サブシステムの1つ以上の光学素子が試料上で光のいくらかの走査を実行するように構成することができる。光は、任意の適切な方法で試料上で走査することができる。出力取得サブシステムはさらに、1つ以上の検出チャネルを含む。1つ以上の検出チャネルのうちの少なくとも1つは、出力取得サブシステムによる試料の照明に起因する試料からの光を検出し、検出された光に応答して出力を生成するように構成された検出器を含む。例えば、
図1に示される出力取得サブシステムは、2つの検出チャネルを含み、一方はコレクタ24、要素26、および検出器28によって形成され、他方はコレクタ30、要素32、および検出器34によって形成される。
図1に示されるように、2つの検出チャネルは、異なる収集角度で光を収集および検出するように構成される。場合によっては、一方の検出チャネルは、正反射光を検出するように構成され、他方の検出チャネルは、試料から正反射されない光(例えば、散乱、回折など。)を検出するように構成される。しかし、2つ以上の検出チャネルは、試料からの同じタイプの光(例えば、正反射光)を検出するように構成することができる。
図1は、2つの検出チャネルを含む出力取得サブシステムの実施形態を示すが、出力取得サブシステムは、異なる数の検出チャネル(例えば、1つの検出チャネルのみ、または2つ以上の検出チャネルである)を含んでもよい。コレクタの各々は、単一の屈折光学素子として
図1に示されているが、コレクタの各々は、1つ以上の屈折光学素子及び/又は1つ以上の反射光学素子を含むことができる。
【0026】
1つ以上の検出チャネルは、当技術分野で知られている任意の適切な検出器を含むことができる。例えば、検出器は、光電子増倍管(PMT)または当技術分野で公知の任意の他の好適な非撮像検出器を含んでもよい。検出器が非撮像検出器である場合、検出器の各々は、強度などの散乱光の特定の特性を検出するように構成され得るが、撮像平面内の位置の関数としてそのような特性を検出するように構成されないことがある。したがって、各検出チャネルに含まれる各検出器によって生成される出力は、画像信号または画像データではなく、信号またはデータであってもよい。このような場合、システムのコンピュータサブシステム36などのコンピュータサブシステムは、検出器の非撮像出力から試料の画像を生成するように構成することができる。
図1は、本明細書で説明されるシステムの実施形態に含まれ得る出力取得サブシステムの構成を概略的に図示するために本明細書で提供されることに留意されたい。明らかに、本明細書で説明される出力取得サブシステム構成は、商業的検査、計測等のシステムを設計するときに通常行われるように、システムの性能を最適化するように変更されてもよい。加えて、本明細書で説明されるシステムは、KLAから市販されているツールの29xxおよび39xxシリーズ、ツールのSpectraShapeファミリー、およびツールのArcherシリーズ等の既存の検査または計測システム(例えば、本明細書で説明する機能を既存の検査または計測システムに追加することによって)を使用して実装されてもよい。いくつかのそのようなシステムに関して、本明細書で説明される実施形態は、検査または計測システム(例えば、検査又は計測システムの他の機能に加えて、)の随意の機能性として提供されてもよい。あるいは、本明細書に記載される出力取得サブシステムは、完全に新しい検査または計測システムを提供するように「スクラッチから」設計されてもよい。
【0027】
システムのコンピュータサブシステム36は、コンピュータサブシステムが試料の走査中に検出器によって生成された出力を受け取ることができるように、任意の適切な様式(たとえば、「有線」および/または「無線」伝送媒体を含み得る1つ以上の伝送媒体を介して)で出力取得サブシステムの検出器に結合することができる。コンピュータサブシステム36は、本明細書で説明されるような検出器の出力および本明細書でさらに説明される任意の他の機能を使用して、いくつかの機能を行うように構成されてもよい。このコンピュータサブシステムは、本明細書に記載されるようにさらに構成されてもよい。
【0028】
このコンピュータサブシステム(ならびに本明細書に記載の他のコンピュータサブシステム)は、本明細書ではコンピュータシステムと呼ぶこともできる。本明細書で説明されるコンピュータサブシステムまたはシステムの各々は、パーソナルコンピュータシステム、画像コンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワークアプライアンス、インターネットアプライアンス、または他のデバイスを含む、種々の形態を成してもよい。概して、「コンピュータシステム」という用語は、メモリ媒体からの命令を実行する1つ以上のプロセッサを有する任意のデバイスを包含するように広く定義され得る。コンピュータサブシステムまたはシステムはまた、並列プロセッサ等の当技術分野で公知の任意の好適なプロセッサを含んでもよい。加えて、コンピュータサブシステムまたはシステムは、スタンドアロンツールまたはネットワークツールのいずれかとして、高速処理およびソフトウェアを有するコンピュータプラットフォームを含んでもよい。
【0029】
システムが複数のコンピュータサブシステムを含む場合、本明細書でさらに説明するように、画像、データ、情報、命令などをコンピュータサブシステム間で送信できるように、異なるコンピュータサブシステムを互いに結合することができる。例えば、コンピュータサブシステム36は、当技術分野で知られている任意の適切な有線および/または無線伝送媒体を含み得る任意の適切な伝送媒体によってコンピュータサブシステム102に結合され得る(
図1に破線で示されるように)。そのようなコンピュータサブシステムのうちの2つ以上はまた、共有コンピュータ可読記憶媒体(図示せず)によって効果的に結合されてもよい。
【0030】
出力取得サブシステムは、光学または光ベースのサブシステムであるとして上記で説明されるが、出力取得サブシステムは、電子ビームベースのサブシステムであってもよい。例えば、一実施形態では、試料に向けられるエネルギーは電子を含み、試料から検出されるエネルギーは電子を含む。このようにして、エネルギー源は電子ビーム源とすることができる。
図2に示される1つのそのような実施形態では、出力取得サブシステムは、コンピュータサブシステム124に結合される電子カラム122を含む。
【0031】
図2にも示すように、電子カラムは、1つ以上の要素130によって試料128に集束される電子を生成するように構成された電子ビーム源126を含む。電子ビーム源は、例えば、カソード源またはエミッタ先端を含んでもよく、1つ以上の要素130は、例えば、銃レンズ、アノード、ビーム制限アパーチャ、ゲート弁、ビーム電流選択アパーチャ、対物レンズ、および走査サブシステムを含んでもよく、その全ては、当技術分野で公知の任意のそのような好適な要素を含んでもよい。
【0032】
試料から戻ってきた電子(例えば、二次電子)は、1つ以上の要素132によって検出器134に集束させることができる。1つ以上の要素132は、たとえば、要素130に含まれるのと同じ走査サブシステムであり得る走査サブシステムを含み得る。
【0033】
電子カラムは、当技術分野で公知の任意の他の好適な要素を含んでもよい。さらに、電子カラムは、参照により本明細書に完全に規定されているかのように取り込まれる、2014年4月8日にKojimaらに発行された米国特許8,664,594号(2014年4月4日、Jiangら)、8,692,204号、2014年4月15日にGubbensらに発行された8,698,093号、および2014年5月6日にMacDonaldらに発行された8,716,662号に記載されているようにさらに構成することができる。
【0034】
電子コラムは、電子が斜めの入射角で試料に向けられ、別の斜めの角度で試料から散乱されるように構成されるものとして
図2に示されているが、電子ビームは、任意の適切な角度で試料に向けられ、試料から散乱されてもよいことを理解されたい。さらに、電子ビームサブシステムは、試料の画像(例えば、異なる照明角度、集光角度などを有する。)を生成するために複数のモードを使用するように構成されている。電子ビームサブシステムの複数のモードは、サブシステムの任意の画像生成パラメータにおいて異なり得る。
【0035】
コンピュータサブシステム124は、上述のように検出器134に結合されてもよい。検出器は、試料の表面から戻ってきた電子を検出し、それによってコンピュータサブシステムが試料の電子ビーム画像を形成するために用いる出力を生成する。電子ビーム画像は、任意の適切な電子ビーム画像を含み得る。コンピュータサブシステム124は、検出器の出力および/または電子ビーム画像を使用して、本明細書に説明される機能のうちのいずれかを行うように構成されてもよい。コンピュータサブシステム124は、本明細書で説明される任意の追加のステップを行うように構成されてもよい。
図2に示される出力取得サブシステムを含むシステムは、本明細書に記載されるようにさらに構成され得る。
【0036】
図2は、本明細書で説明される実施形態に含まれ得る電子ビームベースの出力取得サブシステムの構成を概略的に図示するために本明細書で提供されることに留意されたい。上述の光学サブシステムと同様に、本明細書に記載されるタイヤ電子ビームサブシステム構成は、商業的検査または計測システムを設計するときに通常行われるように、サブシステムの性能を最適化するように変更されてもよい。さらに、本明細書に記載のシステムは、KLAから市販されているツールのeDR-xxxxシリーズなどの既存の検査、計測、または高分解能欠陥レビューシステム(例えば、本明細書に記載の機能を既存の検査、計測、または欠陥レビューシステムに追加することによって)を使用して実装することができる。いくつかのそのようなシステムに関して、本明細書で説明される実施形態は、システムの随意の機能性(例えば、システムの他の機能に加えて、)として提供されてもよい。あるいは、本明細書に記載されるシステムは、完全に新しいシステムを提供するように「スクラッチから」設計されてもよい。
【0037】
出力取得サブシステムは、光ベースまたは電子ビームベースのサブシステムであるとして上記で説明されるが、出力取得サブシステムは、イオンビームベースのサブシステムであってもよい。そのような出力取得サブシステムは、電子ビーム源が当技術分野で公知の任意の好適なイオンビーム源と置換され得ることを除いて、
図2に示されるように構成され得る。したがって、一実施形態では、試料に向けられるエネルギーはイオンを含む。加えて、出力取得サブシステムは、市販の集束イオンビーム(FIB)システム、ヘリウムイオン顕微鏡(HIM)システム、および二次イオン質量分析(SIMS)システムに含まれるもの等の任意の他の好適なイオンビームベースの出力取得サブシステムであってもよい。
【0038】
本明細書で説明する出力取得サブシステムは、複数のモードで試料の出力を生成するように構成することができる。一般に、「モード」は、試料の画像を生成するために使用される出力を生成するために使用される出力取得サブシステムのパラメータの値によって定義される。したがって、モードは、出力取得サブシステム(出力が生成される試料上の位置以外)のパラメータの少なくとも1つの値において異なり得る。このようにして、いくつかの実施形態では、出力は、出力取得サブシステムのパラメータの2つ以上の異なる値を用いて出力取得サブシステムによって生成される。例えば、光学サブシステムにおいて、異なるモードは、照明のために異なる波長の光を使用し得る。モードは、異なるモードについて本明細書でさらに説明するように照明波長(例えば、異なる光源、異なるスペクトルフィルタなどを使用することによって。)において異なり得る。別の実施形態では、異なるモードは、光学サブシステムの異なる照明チャネルを使用してもよい。例えば、上述のように、光学サブシステムは、複数の照明チャネルを含んでもよい。したがって、異なる照明チャネルを異なるモードに使用することができる。モードは、出力取得サブシステムの任意の1つ以上の変更可能なパラメータ(例えば、照明偏光、角度、波長など、検出偏光、角度、波長など。)において異なっていてもよい。
【0039】
同様に、電子ビームサブシステムによって生成される出力は、電子ビームサブシステムのパラメータの2つ以上の異なる値を有する電子ビームサブシステムによって生成される出力を含んでもよい。電子ビームサブシステムの複数のモードは、試料のための出力を生成するために使用される電子ビームサブシステムのパラメータの値によって定義することができる。したがって、異なるモードは、電子ビームサブシステムの電子ビームパラメータのうちの少なくとも1つに対する値において異なり得る。例えば、電子ビームサブシステムの一実施形態では、異なるモードは、照明のために異なる入射角を使用してもよい。
本明細書で説明する出力取得サブシステムの実施形態は、検査、計測、欠陥レビュー、または試料上で実行される別の品質管理関連プロセス用に構成することができる。例えば、本明細書で説明され、
図1および
図2に示される出力取得サブシステムの実施形態は、それらが使用される用途に応じて異なる出力生成能力を提供するように、1つ以上のパラメータにおいて修正されてもよい。1つのそのような例では、
図1に示される出力取得サブシステムは、検査ではなく欠陥レビューまたは計測のために使用される場合、より高い分解能を有するように構成され得る。言い換えれば、
図1および
図2に示される出力取得サブシステムの実施形態は、異なるアプリケーションに多少適している異なる出力生成能力を有する出力取得サブシステムを生成するために当業者に明らかであろういくつかの方法で調整され得る出力取得サブシステムのためのいくつかの一般的かつ様々な構成を説明する。上述のように、光学、電子、およびイオンビームサブシステムは、試料の物理的バージョンにわたってエネルギー(例えば、光、電子などである。)を走査し、それによって、試料の物理的バージョンのための出力を生成するように構成される。このように、光学、電子、およびイオンビームサブシステムは、「仮想「サブシステムではなく、「実際の」サブシステムとして構成されてもよい。しかしながら、
図1に示される記憶媒体(図示せず)およびコンピュータサブシステム102は、「仮想」システムとして構成されてもよい。特に、記憶媒体およびコンピュータサブシステムは、Duffyらの2015年8月29日に発行された同一譲受人に譲渡された米国特許8,126,255号(2012年2月28日、Bhaskarら)及び9,222,895号に記載されるような「仮想」検査システムとして構成することができ、これらは両方とも、参照により本明細書に完全に規定されているかのように取り込まれる。本明細書に記載される実施形態は、これらの特許に記載されるようにさらに構成され得る。
【0040】
概して、検査ツールまたは本明細書に説明される他の出力取得サブシステムへの試料位置合わせに関与する、2つの段階がある:・レシピセットアップ段階およびランタイム段階。本明細書に記載される実施形態は、レシピセットアップとランタイム試料位置合わせの両方を実行することができる。同じシステムまたは方法が試料位置合わせのセットアップ段階およびランタイム段階の両方を実行することは最も実用的であり得るが、必ずしもそうである必要はない。例えば、あるシステムはセットアップを実行することができ、別のシステムはランタイムを実行することができる。1つのシステムがセットアップを実行してもよく、同じシステムならびに1つ以上の他のシステムがそのセットアップに基づいてランタイム試料位置合わせを実行してもよいことも可能である。別の可能性では、同じシステムの異なる構成要素をセットアップおよびランタイムに使用することができる。例えば、あるコンピュータサブシステムは、セットアップフェーズを実行するように構成されてもよく、別のコンピュータサブシステムは、ランタイムフェーズを実行するように構成されてもよい。システムの他の構成要素を両方の段階に使用することができる。まず、セットアップフェーズについて説明する。
【0041】
本明細書に記載される位置合わせは、出力取得サブシステム(例えば、検査ツール、欠陥レビューツール、計測ツールなどのハードウェアである。)に対する試料の位置合わせである。一般に、そのようなツールは、出力取得ハードウェアに結合された試料ハンドラ上に試料を配置する前またはその間に試料の何らかの位置合わせを行うことができる。そのような位置合わせは、試料上の位置合わせマークまたはしるし(例えば、エッジノッチまたは平坦部)を検出することと、次いで試料ハンドラ上への配置前または配置中に試料を特定の方法で位置決めすることとを含む。しかしながら、そのような位置合わせは、本明細書で説明される出力取得サブシステムによって行われるであろうプロセスにとって充分に正確ではない場合がある。代わりに、上述のように実行される比較的粗い位置合わせの後に、出力取得サブシステムに対する試料の所望の位置合わせを達成するために、より微細な位置合わせが続いてもよい。
【0042】
図3は、試料が出力取得サブシステムの軸に対してどのように配向され得るかを示す。試料は、ダイ302が形成されたウェハ300として
図3に示されているが、本明細書に記載の他の試料も同様に位置合わせすることができる。試料が出力取得サブシステムの軸に位置合わせされると、試料の軸は出力取得サブシステムの軸と重なり、したがって
図3に単一軸304として示される。試料の軸は、その上に形成されたダイス、したがってその中に形成されたパターン付き特徴(フィーチャ)に対する特定の方向における試料の直径とすることができる。出力取得サブシステムの軸(
図3に図示せず)は、出力取得サブシステムハードウェアの軸(例えば、入射面)またはそれに結合された試料ハンドラの軸(例えば、特定の方向における試料ハンドラの直径)等のいくつかの方法で画定されてもよい。重なり合う軸は、
図3ではx方向に垂直なy方向に延びるように示されているが、軸は、互いに整列しているとき、x方向およびy方向に対して任意の適切な方向に向けられてもよい。出力取得サブシステムに関して既知の方法で試料を配置することは、本明細書でさらに論じるいくつかの理由(例えば、特定の方向にダイスおよびパターン化された特徴(フィーチャ)を走査することなどの最適な出力生成のため、試料対試料の位置合わせおよび/または走査対走査の位置合わせの再現性のためなどである。)のために重要である。
【0043】
図4は、試料が位置合わせされていないとき(例えば、それは事前精密位置合わせであるか、位置合わせが実行される前であるか、又は位置合わせにおける誤差によるものであり得る)、試料が出力取得サブシステムの軸に対してどのように位置決めされ得るかを示す。
図4に示すように、出力取得サブシステムの軸400(
図4には図示せず)と試料300の軸402とは、その角度がどのように測定されるかに応じて、特定の回転角度9または-0だけ試料を回転させるために位置合わせされない。したがって、
図3に示すように軸400および402が重なり合うときに軸が整列していると見なされる場合、試料が出力取得サブシステムによって走査される前に、出力取得サブシステムに対する試料の向きは、好ましくは、これらの軸が重なり合うまで変更される。したがって、出力取得サブシステムに対する試料のあらゆる位置ずれは、好ましくは検出され、次いで、試料がプロセスの前およびプロセス中に出力取得サブシステムに対して所定の配置を有することができるように固定される。
【0044】
システムに含まれる1つ以上のコンピュータサブシステムは、試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内のテンプレート位置で検出器の出力から生成された2次元(2D)画像を取得するように構成される。試料位置合わせのセットアップ段階を示す
図5のステップ500に示すように、コンピュータサブシステムはテンプレート位置で2D画像を取得する。例えば、1つ以上のコンピュータサブシステムは、本明細書で説明されるステップを行う、少なくとも3つの構成要素を含んでもよい。これらの構成要素の1つは、試料を走査するように出力取得サブシステムを制御するソフトウェアを含むことができる。
【0045】
2D画像を取得することは、画像がそこから生成される出力を生成すること、または出力から画像を生成することを含んでもよく、または含まなくてもよい。例えば、2D画像を取得するステップは、出力取得サブシステムに試料上のエネルギーを走査させ、それによって出力を生成し、次いで生成された出力から2D画像を生成するステップを含むことができる。このようにして、2D画像の取得は、本明細書で説明される出力取得サブシステムのうちの1つを使用して実行され得る。例えば、光または電子ビームを試料に向け、試料からの光または電子ビームを検出することによって出力を生成することができる。別の例では、コンピュータサブシステムは、出力取得サブシステムハードウェアを制御して試料上の印刷インスタンスを走査し、それによって検出器の出力を生成するソフトウェアを含むことができる。このようにして、出力の生成は、物理的試料自体および何らかの種類の出力取得ハードウェアを使用して実行され得る。しかしながら、本明細書で説明される実施形態は、出力を生成することなく出力を取得してもよい。例えば、出力を取得することは、必ずしも、ハードウェアを使用して試料を走査することを含むとは限らない。例えば、別のシステムおよび/または方法は、出力を生成してもよく、生成された出力を、本明細書で説明されるような仮想検査システムまたは本明細書で説明される別の記憶媒体等の1つ以上の記憶媒体に記憶してもよい。したがって、出力を取得することは、出力が記憶されている記憶媒体から出力を取得することを含み得る。
【0046】
別の実施形態では、検出器の出力は、非撮像出力を含む。2D画像は、上記でさらに説明されるように、検出器の非撮像出力から生成されてもよい。コンピュータサブシステムは、画像を生成することによって2D画像を取得してもしなくてもよい。例えば、2D画像は、別のシステムおよび/または方法によって生成され、本明細書で説明されるもの等の1つ以上の記憶媒体に記憶されてもよい。したがって、2D画像を取得することは、2D画像が記憶されている記憶媒体から2D画像を取得することを含み得る。
【0047】
上記でさらに説明されるように、本明細書で説明される実施形態によって設定される位置合わせは、試料上で行われるプロセス中に行われる出力取得サブシステムへの試料の位置合わせである。いくつかの実施形態では、試料に対して実行されるプロセスは検査を含み、検査は、検査中に生成された出力取得サブシステムの検出器の出力に基づいて試料上の欠陥を検出することを含む。言い換えれば、位置合わせ専用のカメラまたは他の2D検出器、または欠陥レビューなどの試料上で実行される二次プロセスを使用し得るいくつかの他の位置合わせ方法とは異なり、本明細書で説明される実施形態は、試料上でプロセスを実行するために構成および使用される検出器の出力から生成される2D画像を用いて有利に実行される。このようにして、2D画像を生成する出力は、検査に使用される検出器の出力とすることができ、出力は、検査に使用される検出器出力と同じ特性(例えば、解像度など)を有することができる。したがって、本明細書に記載される実施形態は、試料位置合わせ専用のハードウェアを使用または必要としない。一実施形態では、検出器は光電子増倍管(PMT)を含む。このようにして、本明細書で説明される実施形態は、2D PMT画像(すなわち、非撮像PMT出力から生成された2D画像である)を使用する試料位置合わせのために構成され得る。本明細書で説明される実施形態の1つの利点は、それらが、PMTによって生成される比較的大きい(現在使用されている8ビットと比較した12ビット)グレーレベル画像を使用することができることである。本明細書に説明される実施形態の別の利点は、それらが、レビューカメラまたは他の2D検出器からの2D光学画像よりもはるかに速く生成することができる、PMTスワス画像を使用することができることである。
【0048】
2D画像は、テンプレート位置のうちの第1の位置で取得された第1の画像と、テンプレート位置のうちの1つ以上の他の位置で取得された少なくとも1つの追加の画像とを含む。テンプレート位置の2D画像は、比較的小さくてもよいが(試料上の印刷されたインスタンス全体の画像よりもはるかに小さい)、そうでなければ、ジョブフレーム、パッチ画像、フレーム画像、32画素×32画素の画素サイズを有する画像など、任意の適切なサイズを有してもよい。したがって、コンピュータサブシステムは、試料上の対応する印刷インスタンス内のテンプレート位置で生成された2D画像を取得する。印刷されたインスタンスは、試料上にアレイ状に印刷されたダイ、フィールドなどとすることができる。1つのそのような例では、印刷されたインスタンスは、ウェハ300上に形成された
図3に示すダイ302などのダイであり得る。このようにして、テンプレート位置は、ウェハ上の複数のダイ、ウェハ上の複数のフィールドなどにおける対応する領域であり得る。テンプレート画像は、本明細書でさらに説明されるように取得されてもよい。
一実施形態では、システムは、ユーザインタフェース(UI)、例えば、
図1に示されるユーザインタフェース104を含み、これは、ユーザに対して情報を表示し、ユーザから入力を受信するように構成される。例えば、1つ以上のコンピュータサブシステムは、本明細書で説明されるステップを行う、少なくとも3つの構成要素を含んでもよい。これらの構成要素の1つは、ユーザ設定を収集するUIであってもよい。
図1は、UIをコンピュータサブシステムとは別個の要素として示しているが、UIは、コンピュータサブシステムに含まれる構成要素として実装されてもよい。UIは、場合によっては、コンピュータサブシステムに結合されるか、またはそれに含まれる任意の好適なディスプレイデバイス上に表示され得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、UIを使用して、第1のダイ内の2Dテンプレート場所を選択してもよく、これは、本明細書でさらに説明されるように構成されてもよい。ユーザはまた、UI上の別のダイ(または複数の他のダイ)にテンプレート位置を設定することができる。例えば、ユーザは、出力取得サブシステムに対する試料の位置決めを制御して、試料上の異なる領域の画像を生成し、その画像を使用して、単一の印刷されたインスタンスまたは複数の印刷されたインスタンスにおける1つ以上の潜在的なテンプレート位置を選択することができる。この方式では、ユーザは、UI、出力取得サブシステム、およびコンピュータサブシステムによって提供される能力を利用して、試料上の1つ以上の印刷インスタンス内の1つ以上の2Dテンプレート位置を手動で識別することができる。ユーザはまた、試料および出力取得サブシステムを使用せずに、1つ以上のダイの中の2Dテンプレート場所を選択してもよい。例えば、ユーザは、UIを用いて試料の設計を閲覧し、設計における2Dテンプレート位置を選択することができ、これは、試料上の対応する領域を識別し、対応する領域で検出器の出力を生成するように出力取得サブシステムを制御するためにコンピュータサブシステムによって使用することができる。
【0049】
テンプレート位置および他の特性は、いくつかの要因に基づいて選択することができ、そのうちの1つは、試料上で実行されるプロセス中にシステムによって生成されることになる画像内で可視であるマンハッタンおよび/または非マンハッタンパターンを排除することとすることができる。例えば、プロセスがマルチモード画像(例えば、マルチチャネル散乱PMT画像)を使用して実行される検査である場合、テンプレートは、好ましくは、そのような画像において可視であるパターンを含む。テンプレートはまた、好ましくは、局所的近傍(例えば、プロセス中にコンピュータサブシステムによって集合的に処理される画素(例えば、フレーム、ジョブ、パッチ画像)のアレイ内にある)においてユニークである特徴を含んでもよい。テンプレートの位置および他の特徴は、ユーザによって選択されてもよいが、1つ以上のコンピュータサブシステムは、そのような位置および特徴を自動的または半自動的に選択してもよい。概して、本明細書で説明されるもの等のプロセスのための整列標的を選択するために使用することができる、任意の方法またはシステムが、テンプレート場所および他の特性を選択するために使用されてもよい。そのような一実施形態では、UIを介してユーザから受信される入力は、テンプレート位置の2Dサイズを含む。例えば、ユーザは、境界ボックスを用いてUI上の2Dテンプレートサイズを設定してもよい。任意の適切なテンプレートサイズが、本明細書に記載される実施形態において使用され得るが、使用され得るテンプレートサイズのいくつかの例は、約25μm~約100μmを含む。上述のようにテンプレート特性が自動的に選択される場合、2Dテンプレートサイズも自動的に選択され得る。2Dテンプレートサイズを指定することは、いかなるサイズ情報に基づいても実行されない1D投影方法と比較して新しい。
【0050】
テンプレートサイズならびにテンプレート自体は、ユーザによって(本明細書に説明される実施形態からの支援を伴って、または伴わずに)、または完全に本明細書に説明される実施形態によって選択されてもよい。試料上の反復印刷インスタンスのそれぞれに複数の可能なテンプレート位置が存在してもよく、それらのうちの1つ以上が、本明細書に説明される実施形態で使用するために選択されてもよい。例えば、
図6に示すように、ウェハ上のダイなどの印刷インスタンス600は、印刷インスタンスの領域内の境界ボックスによって
図6に示す複数の可能なテンプレート602を含むことができる。明らかに、
図6に示される印刷されたインスタンスおよびテンプレート位置のそれぞれは、本明細書でさらに説明される
図8および9に示されるもの等のパターン化された特徴を含むであろう。可能なテンプレートのそれぞれは、異なるパターン化特徴を含んでもよく、又は可能なテンプレートのいくつかは、同じパターン化特徴を含んでもよい。ユーザ、本明細書に説明されるコンピュータサブシステム、または別の方法もしくはシステムは、印刷されたインスタンスの画像を、あるパターン化特徴および/またはある特性を有するパターン化特徴について走査し、次いで、所定の近傍における他のパターン化特徴に対する独自性についてパターン化特徴を評価すること等によって、いくつかの方法で、これらの可能なテンプレートを識別してもよい。複数の可能なテンプレートが識別される場合、可能なテンプレートのうちの1つ以上は、任意の好適な様式(例えば、異なる可能なテンプレートのユニーク性を比較して、どれが最良のユニーク性を有するかを決定することによって、異なる可能なテンプレートの画質を比較して、どれが出力取得サブシステムによって最良に撮像されるかを決定することによってなどである。)で、本明細書に説明される実施形態におけるテンプレートとして使用するために選択されてもよい。複数の可能なテンプレートが、本明細書に記載される実施形態で使用するために選択される場合、複数のテンプレートは、好ましくは、本明細書に記載されるステップ中に混同されないように、互いに対してユニークである。加えて、本明細書に記載される実施形態で使用するために複数の可能なテンプレートが選択される場合、本明細書に記載されるステップのいくつかまたは全ては、異なるテンプレートに対して別々に実行され得る。例えば、xおよびy方向における異なるオフセットは、異なるテンプレートに対して別々に独立して本明細書に記載されるように決定されてもよく、異なるテンプレートの各々に対して決定されたオフセットは、本明細書に記載されるように出力取得サブシステムに対する試料の角度を決定するために集合的に使用されてもよい。
【0051】
一般に、選択されたテンプレートは、試料上の各印刷インスタンス内の同じ位置に配置されるべきである。例えば、
図7は、3つの印刷されたインスタンス700,704,および706(しかし、本明細書に記載される試料上に形成される印刷されたインスタンスの数は、実質的に3より多くてもよい)を示す。これらの3つの印刷されたインスタンスの各々において、テンプレート702は、印刷されたインスタンス内の同じ位置に配置される。言い換えれば、印刷されたインスタンスの各々が同じ設計を有するとき、パターン化された特徴は、印刷されたインスタンスの各々において同じであり、同じ特性(例えば、寸法、向きなど。)で形成されるべきである。したがって、ひとたび1つの印刷されたインスタンスにおいてテンプレートが識別されると、試料上のすべての他の印刷されたインスタンスにおける対応する領域を、対応するテンプレート位置として識別することができる。
【0052】
別のそのような実施形態では、入力は、2D画像を取得するために使用される1つ以上のパラメータ、本明細書でさらに説明される位置合わせステップに使用される閾値、2D画像に適用される品質閾値、本明細書でさらに説明される比較ステップに使用される所定の値、および本明細書でさらに説明されるプロセス中の試料の位置合わせに使用される1つ以上のパラメータのうちの1つ以上を含む。例えば、ユーザは、チャネル融合マスク(システムまたは方法が、本明細書でさらに説明される画像融合を実行する場合)、位置合わせ閾値、テンプレート品質閾値、UI内の他のウェハ位置合わせパラメータ、またはそれらの何らかの組合せを設定することができる。このようなパラメータは新しい(すなわち、現在使用されている試料位置合わせ方法およびシステムでは使用されない)と考えられる。
【0053】
チャネル融合マスクを選択するために、ユーザは、チャネルマスクの事前定義されたセットから選択することができる。チャネル融合マスクは、概して、何らかの種類のフラグ、しるし、または命令として定義され、コンピュータサブシステムに、またはどのチャネル画像が試料位置合わせにおいて使用されるべきかをどのシステム、方法、もしくはアルゴリズムがチャネル融合を行うかを伝えることができる。予め定義されたデフォルト値が、位置合わせ閾値についてユーザに提供され得る。ユーザは、最初にデフォルトパラメータを使用して試料位置合わせを実行し、次いで結果を確認し、ファイルを記録して閾値を調整し得る。テンプレート品質閾値は、テンプレートの一意性を示し、これは、最高正規化相互相関(NCC)ピークと第2のNCCピークとの比として定義することができる。他の位置合わせパラメータは、例えば、各側の傾斜などのNCCピークの形状パラメータを含むことができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、出力取得サブシステムは、エネルギーを試料に向け、第1および第2のモードで試料からのエネルギーを検出するように構成され、2D画像を取得することは、試料上の印刷インスタンスの対応する領域内のテンプレート位置で、それぞれ第1および第2のモードで生成された第1および第2のモード2D画像を取得することを含む。テンプレート位置のうちの第1の位置で取得された第1のモード2D画像および第2のモード2D画像から第1の画像を生成し、テンプレート位置のうちの1つ以上の他の位置で生成された第1のモード2D画像および第2のモード2D画像から少なくとも1つの追加の画像を生成する。このようにして、画像は、テンプレート位置の各々において複数のモードで生成され得、次いで、テンプレート位置の各々において生成された複数のモード画像を使用して、融合画像がテンプレート位置の各々について生成され得る。1つのそのような例では、第1および第2のモードが画像を取得するために使用される場合、第1のテンプレート位置で生成された第1および第2のモード画像は、第1のテンプレート位置の融合画像を生成するために使用され得、第2のテンプレート位置で生成された第1および第2のモード画像は、第2のテンプレート位置の融合画像を生成するために使用され得、以下同様である。したがって、試料の位置合わせを設定するために使用される2D画像は、融合2D画像とすることができ、これは、本明細書でさらに説明するように有利であり得る。
【0055】
コンピュータサブシステムは、テンプレート位置、テンプレートサイズ、走査された印刷インスタンス(例えば、ダイ)の全て(または少なくともいくつか)からの画像の複数のモード(例えば、3つのチャネル)、および試料整列パラメータをアルゴリズムエンジンへの入力として送信または使用してもよい。これは、画像融合ならびに本明細書で説明される任意の他のステップを行い得る。コンピュータサブシステムは、そうでなければ、テンプレート位置、テンプレートサイズ、複数のモードまたは画像、および試料位置合わせパラメータを、本明細書で説明される他のステップで使用するために利用可能にしてもよい。
【0056】
1つのそのような実施形態では、第1の画像の生成および少なくとも1つの追加の画像の生成は、画像融合を含む。例えば、アルゴリズムエンジンは、マルチモード(例えば、マルチチャネル)画像を融合してもよく、これは、本明細書に説明される実施形態の新規特徴であると考えられる。画像融合は、例えば、融合されるべき画像のいくつかまたは全てを平均化し、それによって、新しい画像データを作成することを含んでもよい。画像融合はまた、米国特許8,223,327号(2012年7月17日、Chenら)に記載されるように実行されてもよく、これは、あたかも本明細書に完全に規定されているかのように、参照により組み込まれる。本明細書に説明される実施形態はさらに、本特許に説明されるように構成されてもよい。
【0057】
別のそのような実施形態では、第1のモード2D画像は水平パターンのみを含み、第2のモード2D画像は垂直パターンのみを含む。例えば、本明細書で説明される出力取得サブシステムのいくつかのモードは、本明細書で説明される試料上の印刷インスタンス内のいくつかのパターンのみを撮像することが可能であり得るが、他のモードは、試料上の印刷インスタンス内の他のパターンのみを撮像することが可能であり得る。異なるモードによって撮像されるパターンは、相互排他的であってもなくてもよい。たとえば、あるモードは水平パターンのみを撮像することができ、別のモードは垂直パターンのみを撮像することができるが、第3のモードは水平パターンと垂直パターンの両方を撮像することができる。概して、試料上のパターン化された特徴のいくつかのみを含む画像を生成すること、および/または試料上のパターン化された特徴のサブセットを含む異なるモード画像を生成することは、比較的高感度の欠陥検出が依然としてそのような画像を使用して実行され得るため、検査等のプロセスにとって問題ではない。しかしながら、そのような画像は、本明細書で説明される位置合わせにとって問題となり得る。例えば、いくつかの画像が、x方向に延在するパターンのみを含み、他の画像が、y方向に延在するパターンのみを含む場合、画像のいずれも、本明細書に説明されるプロセスによって要求されるように、xおよびy方向の両方における位置合わせのために使用されなくてもよく、および/またはxおよびy方向に対する別個の位置合わせを行うことは、全体として、位置合わせの精度を低減させることができる。したがって、本明細書で説明される実施形態は、試料上に形成されたパターンのすべてを個々に含まなくても、本明細書で説明される実施形態が位置合わせのために画像を使用することができるという点で、位置合わせのための他の方法およびシステムに勝るいくつかの利点を有する。
【0058】
コンピュータサブシステムはまた、テンプレート位置間のxおよびy方向のオフセットを決定するように構成され、オフセットを決定することは、第1の画像を少なくとも1つの追加の画像に位置合わせすることを含む。
図5のステップ502に示すように、コンピュータサブシステムは、テンプレート位置間のxおよびy方向のオフセットを決定する。例えば、1つ以上のコンピュータサブシステムは、本明細書で説明されるステップを行う、少なくとも3つの構成要素を含んでもよい。これらの構成要素のうちの1つは、PMT画像およびユーザ設定を使用して試料位置合わせを計算するアルゴリズムであり得る。オフセットは、第1のテンプレート位置で生成された第1の画像と他のテンプレート位置で生成された任意の他の画像との間で決定されてもよい。このようにして、任意の1つのテンプレート位置間のオフセットは、第1のテンプレート位置に対して決定され得る。オフセットは、整列ステップの出力から計算することができる。
【0059】
図8および
図9は、オフセットがどのように決定され得るかを示す。例えば、
図8は、2Dテンプレート画像がどのように見えるかの例を示す。この例では、2Dテンプレート画像800は、いくつかのパターン化された特徴802,804,806,および808を含む。この例では、画像に示されるパターン化特徴は、必ずしもそれらの形状に関して最も固有ではない場合があるが、パターン化特徴は、それらを集合的に固有にし、したがってテンプレートとしての使用に適するようにする、何らかの固有の空間的関係を有し得る。
図8および9において、例示的な画像は、本明細書に記載される任意の特定の画像または試料の例示であることを意味しない。例えば、
図8および
図9に示されるようなパターン化された特徴は、
図8および
図9に示されるような完全に正方形の角、完全に直線、完全に滑らかなエッジなどで形成されないことがあり、画像は、これらの欠陥ならびにテンプレート位置によっていくらか異なり得る他の潜在的な画像アーチファクトを反映し得る。加えて、パターン化された特徴は、試料の設計に応じて変動し、したがって、
図8および9に示されるものと異なり得る。
【0060】
図9に示すように、第1のテンプレート位置において取得された第1の画像900と、テンプレート位置のうちの他の1つにおいて取得された追加の画像902とは、
図5に示すステップ502の一部として実行され得る位置合わせステップ904において互いに位置合わせされ得る。
図9に示すように、追加の画像902は、第1の画像900と比較していくらかのyオフセット(図示せず)およびxオフセット(図示せず)を有することができ、これは、試料が出力取得サブシステムに対して適切に位置合わせされていない場合であり得る。しかしながら、位置合わせ前の画像900と902との間の
図9に示されるオフセットは、本明細書に記載される実施形態によって取得され使用される2Dテンプレート画像間に生じ得る任意の特定のオフセットを示すことを意味しない。代わりに、
図9は、本明細書で説明される実施形態のさらなる理解のために単純に含まれる。2つの画像を整列させるために、次いで、1つ以上のコンピュータサブシステムは、整列されるまで、他方の画像に対する一方の画像の位置を変更してもよい。画像が整列ステップの出力によって示されるように整列された後、整列前の画像902の元の位置は、整列後の画像902の結果として生じる位置と比較されてもよく、これらの位置の間の差は、
図9に示されるステップ906に示されるように、xおよびyにおけるオフセットを決定するために使用されてもよい。したがって、位置合わせステップの出力に基づいて、オフセットをxおよびyで決定し、次いで本明細書に記載の他のステップで使用することができる。
【0061】
ここでも、
図8および
図9に示されるものは、本発明の概略的な説明およびさらなる理解のために本明細書に含まれるにすぎない。1つの画像の位置が別の画像と位置合わせするまで変更される、上記で説明されるもの等の試行錯誤プロセスの代わりに、NCC等の任意の好適な位置合わせ方法またはアルゴリズムが、本明細書で説明される実施形態によって使用されることができる。このようにして、オフセットは、位置合わせアルゴリズムまたは方法の出力から決定することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、xおよびy方向のオフセットは、xおよびy方向のサブ画素オフセットである。言い換えれば、x方向およびy方向のオフセットは、サブ画素精度で決定され得る。本明細書で使用される「サブ画素」という用語は、概して、出力取得サブシステムによって生成される出力の画素よりも小さいものとして定義される。このように、本明細書で使用される「サブ画素精度」は、概して、出力取得サブシステムによって生成される出力またはそこから生成される画像内の単一画素のサイズ(片側から他方の側への距離)より小さい誤差を伴う何か(例えば、xおよびyオフセット)の決定として定義することができる。
【0063】
そのような一実施形態では、1つ以上のコンピュータサブシステムは、NCC等の位置合わせ方法を使用して、テンプレートと全ての(または少なくともいくつかの)ダイとの間のサブ画素xおよびyオフセットを計算してもよい。NCCは、本明細書に説明される実施形態では、整列のための1つの特に有用な方法であり得るが、SSD(sum of square difference)またはブルートフォース法等の任意の他の好適な整列方法が使用されてもよい。試料位置合わせのためのそのようなオフセット計算方法を使用することは、さらに上述した試料位置合わせのための一次元(1D)投影方法と比較して新規である。別の実施形態では、位置合わせすることは、第1の画像および少なくとも1つの追加の画像内のパターン化された特徴をx方向またはy方向に投影することを含まない。例えば、本明細書に記載される位置合わせは、本明細書にさらに記載されるものなどの投影ベースの方法を含まない。パターン化されたフィーチャをx方向及び/又はy方向に投影することなく本明細書に記載されるような位置合わせを実行することは、本明細書に更に記載されるように有利である。
【0064】
いくつかの実施形態では、本システムは、PMT画像等のマルチチャネルまたはマルチモード2D画像を使用して、試料位置合わせのために構成される。例えば、一実施形態では、出力取得サブシステムは、エネルギーを試料に向け、第1および第2のモードで試料からのエネルギーを検出するように構成され、第1の画像および少なくとも1つの追加の画像は、第1のモードで取得される。1つ以上のコンピュータサブシステムは、試料上の印刷されたインスタンスの対応する領域内のテンプレート位置において第2のモードで生成された追加の2D画像を取得するように構成され、追加の2D画像は、第2のモードでテンプレート位置のうちの第1のテンプレート位置で取得された第2の画像と、第2のモードでテンプレート位置のうちの1つ以上の他のテンプレート位置で取得された少なくとも1つの他の画像とを含む。オフセットを決定することは、第1の画像を少なくとも1つの追加画像に位置合わせすることによってxおよびy方向におけるオフセットのうちの第1のオフセットを決定することと、第2の画像を少なくとも1つの他の画像に位置合わせすることによってxおよびy方向におけるオフセットのうちの第2のオフセットを決定することとを含む。このようにして、画像は、本明細書でさらに説明されるように実行され得る、異なるモードを有する異なるテンプレート位置について生成され得る。あるモードでテンプレート位置に対して生成された画像は、オフセットのうちの1つを決定するために使用されてもよく、別のモードでテンプレート位置に対して生成された画像は、オフセットのうちの別のものを決定するために使用されてもよい。画像の別々のセットからの異なるオフセットの決定は、本明細書で説明するように他の方法で実行され得る。別々に決定されたオフセットをまとめて使用して、本明細書でさらに説明されているように試料の角度を決定することができる。
【0065】
そのような一実施形態では、第1の画像および少なくとも1つの追加の画像は水平パターンのみを含み、第2の画像および少なくとも1つの他の画像は垂直パターンのみを含む。そのような画像は、本明細書でさらに説明される理由(すなわち、異なるパターンの画像を生成するための異なるモードの能力)のために生成され得る。言い換えれば、異なるモードで画像が生成される試料上の同じ領域では、その領域内のパターン化された特徴の一部のみが、モードのうちの1つで生成された画像内にあってもよく、その領域内のパターン化された特徴の他の部分のみが、別のモードで生成された画像内にあってもよい。パターン化された特徴のすべてがマルチモード画像から融合された画像に含まれるように、上述のように画像を融合するのではなく、マルチモード画像は、異なるオフセットを決定するために別々に使用され得る。
【0066】
本明細書で説明されるオフセットは、任意の好適なフォーマット(例えば、単純な値、関係または関数など。)で、任意の好適な単位(例えば、寸法、画素、座標など。)で、任意の好適な座標(例えば、デカルト座標または極座標)で、コンピュータサブシステムによって決定および出力されてもよい。コンピュータサブシステムによって決定されるオフセットはまた、所望であれば、当技術分野で公知の任意の好適な様式で、あるフォーマットから別のフォーマットへ、あるユニットから別のユニットへ、ある座標系から別の座標系へ変換されてもよい。
【0067】
コンピュータサブシステムはさらに、xおよびy方向におけるオフセットに基づいて、出力取得サブシステムに対する試料の角度を決定するように構成される。
図5のステップ504に示すように、コンピュータサブシステムは、ステップ502で決定されたオフセットに基づいて、出力取得サブシステムに対する試料の角度を決定する。このようにして、1つ以上のコンピュータサブシステムは、試料角度を計算するためにオフセットを使用する。オフセットに基づいて試料の角度を決定することは、当技術分野で知られている任意の適切な方法で行うことができる。1つのそのような例では、出力取得サブシステムに対する試料の角度の決定は、テンプレート位置ならびに互いに対するテンプレート位置に対するサブシステムハードウェアの既知の幾何学的関係に基づいて、決定されたxおよびyオフセットを試料とサブシステムハードウェアとの間の角度に変換するために使用することができる任意の適切な関数を使用して実行することができる。したがって、適切な関数は、出力取得サブシステム構成ならびに出力生成位置をどのように報告するかに応じて変化し得る。
【0068】
コンピュータサブシステムはまた、決定された角度を所定の値と比較するように構成される。
図5のステップ506に示すように、例えば、コンピュータサブシステムは、決定された角度が所定の値より大きいかどうかを判定する。このようにして、1つ以上のコンピュータサブシステムは、試料角度が所定の値より小さいかどうかをチェックする。所定の値は、システムまたはプロセスに固有のデフォルト値であってもよく、または本明細書に記載されるUIを使用してユーザによって入力されてもよい。しかしながら、所定の値は、プロセスに必要とされる又は所望される試料とハードウェアとの位置合わせ精度に応答し得る。例えば、より良好な位置合わせが要求されるプロセスの場合、所定の値は、位置合わせ要件がより緩和されるプロセスの場合よりもゼロ(完全な位置合わせの場合)に近くてもよい。したがって、所定の値は、所望のまたは必要とされる位置合わせを記述し、角度を所定の値と比較することが、試料が出力取得サブシステムに充分な精度で位置合わせされているかどうかを決定するために実行される。
【0069】
決定された角度が所定の値より大きい場合、コンピュータサブシステムは、試料を回転させ、取得するステップと、オフセットを決定するステップと、角度を決定するステップと、比較するステップとを繰り返すように構成される。例えば、試料角度が所定の値より小さくない場合、1つ以上のコンピュータサブシステムは、計算された角度に基づいて試料を回転させ、次いで試料走査ステップから開始する上述のステップを繰り返すことができる。
図5に示すように、例えば、ステップ506において決定された角度が所定の値よりも大きいと判定された場合、コンピュータサブシステムは、ステップ508に示すように試料を回転させることができる。試料が回転された後、コンピュータサブシステムは、ステップ500,502,504,および506を繰り返すことができる。
【0070】
このように、決定された角度が所定の値よりも大きい場合、これは、試料が出力取得サブシステムに充分に位置合わせされていないことを意味する。決定された角度と所定の値との差に基づいて、コンピュータサブシステムは、試料をどれだけ回転させるか、およびどの方向に回転させるかを決定することができる。例えば、コンピュータサブシステムは、試料を、決定された角度と所定の値との間の差に等しい方向および反対の量で回転させ得る(例えば、試料ハンドラを制御して試料を回転させることによる)。したがって、上述のステップは、決定された角度が所定値以下になるまで反復的に繰り返されてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、取得され、オフセットを決定するために使用される少なくとも1つの追加画像の数は、取得を繰り返す際に取得され、オフセットを決定することを繰り返すために使用される少なくとも1つの追加画像の数より少ない。例えば、コンピュータサブシステムまたはコンピュータサブシステムに含まれるかまたはコンピュータサブシステムによって使用されるソフトウェアは、出力取得サブシステムハードウェアを制御して、第1の反復において2つのダイをスキャンし、その後の反復においてより多くのダイをスキャンすることができる。特に、第1の反復では、試料角度は比較的大きい。その結果、テンプレート位置は、走査されたスワス画像内の2つを超えるダイに完全には含まれないことがあり、それによって、他のダイからのいかなる追加の画像も、本明細書で説明する目的のために役に立たないものにする。その後の反復において、試料は回転されており、これは、試料が出力取得サブシステムにより良好に位置合わせされることを意味するべきである。したがって、試料上のより多くのダイを使用して、より良好な位置合わせを行うことができる。
【0072】
決定された角度が所定の値未満であるとき、コンピュータサブシステムは、試料に対して実行されるプロセス中に出力取得サブシステムへの試料の位置合わせに使用するための第1の画像を記憶するように構成される。このようにして、試料角度が所定の値よりも小さいと決定されたとき、1つ以上のコンピュータサブシステムは、第1のテンプレート画像をレシピに記憶し、行われたようにレシピ設定をマークすることができる。
図5に示すように、例えば、ステップ506において決定された角度が所定の値未満であると判定された場合、コンピュータサブシステムは、ステップ510において第1の画像を記憶する。
【0073】
コンピュータサブシステムは、任意の適切なコンピュータ可読記憶媒体に第1の画像を記憶してもよい。第1の画像は、本明細書で説明される結果のいずれかとともに記憶されてもよく、当技術分野で公知の任意の様式で記憶されてもよい。記憶媒体は、本明細書で説明する任意の記憶媒体または当技術分野で知られている任意の他の好適な記憶媒体を含み得る。第1の画像が記憶された後、第1の画像は、記憶媒体においてアクセスされ、本明細書で説明される方法またはシステムの実施形態のいずれかによって使用され、ユーザへの表示のためにフォーマットされ、別のソフトウェアモジュール、方法、またはシステム等によって使用されることができる。
【0074】
一実施形態では、第1の画像を記憶するステップは、試料に対して実行されるプロセスおよび試料と同じタイプの少なくとも1つの他の試料に対して実行されるプロセスで使用するための第1の画像を記憶するステップを含む。例えば、本明細書で説明する実施形態は、プロセス・レシピの試料の位置合わせを設定することができ、これは、レシピの設定、作成、較正、または更新の一部として実行することができる。次いで、このレシピを記憶し、本明細書で説明している実施形態(および/または別のシステムもしくは方法)で使用して、試料および/または他の試料に対してプロセスを実行し、それによって試料および/または他の試料に関する情報(例えば、欠陥情報)を生成することができる。このようにして、第1の画像は試料層ごとに1回生成し記憶することができ、第1の画像は同じ層の複数の試料に対して実行されるプロセスに使用することができる。当然ながら、任意のプロセスと同様に、試料層に対して実行されるプロセスが更新され、較正され、修正され、再訓練される場合、第1の画像もまた、任意の他のプロセスパラメータと同じ方法で更新され、較正され、修正され、再訓練され得る。第1の画像の更新、較正、修正、再教育などは、試料の位置合わせを設定するために本明細書で説明されているのと同じ方法で実行することができる。このようにして、本明細書で説明される実施形態は、以前にセットアップされたプロセスを修正するために、様々な時間に本明細書で説明されるステップを繰り返すように構成され得る。
【0075】
次に、ランタイム段階について説明し、
図10に示す。一実施形態では、出力取得サブシステムおよび1つ以上のコンピュータサブシステムは、試料上の印刷インスタンスの対応する領域内のテンプレート位置のうちの1つ以上において検出器の出力から生成された少なくとも1つのランタイム2D画像を取得することによって試料に対してプロセスを実行するように構成される。記憶された第1の画像を少なくとも1つのランタイム2D画像に位置合わせすることと、角度を決定することと、比較することと、回転させることと、決定された角度が所定の値未満になるまで繰り返すこととを実行することによって、記憶された第1の画像とテンプレート位置のうちの1つ以上との間のxおよびy方向のオフセットを決定する。例えば、ランタイムに、テンプレートデータは既にレシピに保存されている。したがって、上述したようなユーザセットアップステップは存在しない。代わりに、1つ以上のコンピュータサブシステムおよび/またはUIは、テンプレートデータをレシピから抽出する。このようにして、試料の走査から始まる上述の方法のステップを、試料角度が所定の値よりも小さくなるまで繰り返すことができる。ランタイム段階ステップは、以下でさらに説明される。
【0076】
ステップ1000に示すように、コンピュータサブシステムは、テンプレート位置でランタイム2D画像を取得することができる。このステップは、画像取得がセットアップ中にランタイムとは異なる方法で実行され得ることを除いて、本明細書でさらに説明されるように実行され得る。1つのそのような例では、セットアップおよびランタイム2D画像取得は、異なる試料走査経路、および/または異なる数のテンプレート位置で異なる数の2D画像を生成することを含むことができる。ランタイムに、UIは、テンプレートデータおよび試料位置合わせパラメータをレシピから抽出することができる。このステップは、ユーザがUIを使用してそのようなデータおよびパラメータを提供することができる上述のステップとは異なり得る。コンピュータサブシステムまたは関連ソフトウェアは、出力取得サブシステムを制御して、1つのダイ行(例えば、マーキングされた部位を中心とする1つのスワス画像であり、必ずしも1つのダイ列だけではない)を走査することができる。このステップは、1つまたはいくつかのダイのみがスキャンされ得るセットアップにおいて実行されるステップとは異なり得る。
【0077】
図10に示されるように、記憶された第1の画像1002およびステップ1000で取得されたランタイム2D画像は、ステップ1004に入力されてもよく、1つ以上のコンピュータサブシステムは、記憶された第1の画像とテンプレート位置との間のxおよびy方向のオフセットを決定する。x及びy方向のオフセットの決定は、入力画像が異なることを除いて、セットアップに関して上述したのと同じ方法で実行することができる。例えば、1つ以上のコンピュータサブシステムは、テンプレートデータ、すべての走査ダイからの画像の1つ以上のチャネル(またはモード)、および試料位置合わせパラメータをアルゴリズムエンジンに送ることができる。アルゴリズムエンジンは、チャネル(またはモード)画像を融合し、次いで、例えば、NCCを使用して、テンプレートと全ての走査ダイとの間のサブ画素xおよびyオフセットを計算してもよい。
【0078】
次いで、1つ以上のコンピュータサブシステムが、オフセットに基づいて出力取得サブシステムに対する試料の角度を決定するステップ1006を実行するために、決定されたオフセットを使用することができる。出力取得サブシステムに対する試料の角度の決定は、セットアップに関して上述したように行うこともできる。このようにして、1つ以上のコンピュータサブシステムは、オフセットを使用して試料角度を計算することができる。
1つ以上のコンピュータサブシステムは、次いで、ステップ1008で、決定された角度が所定の値よりも大きいかどうかを判定することができる。所定の値は、セットアップに使用されるものと同じであってもよい。決定された角度が所定の値よりも大きい場合、1つ以上のコンピュータサブシステムは、ステップ1010に示すように試料を回転させ、次いで、ステップ1000から開始する上述のステップを繰り返す。決定された角度が所定の値未満である場合、出力取得サブシステムおよびコンピュータサブシステムは、ステップ1012に示すように、試料の現在位置でプロセスを実行する。このようにして、1つ以上のコンピュータサブシステムは、試料角度が所定の値より小さいかどうかをチェックすることができる。角度が所定の値よりも小さい場合、1つ以上のコンピュータサブシステムは、セットアップ段階とは異なる、試料を位置合わせされたものとしてマークすることができ、セットアップ段階とは異なる、ランタイム試料位置合わせが行われたものとしてマークすることができる。試料角度が所定の値より小さくない場合、1つ以上のコンピュータサブシステムは、計算された角度に基づいて試料を回転させ、試料上の1つのダイ行の走査から開始するステップを繰り返すことができる。
【0079】
本明細書で説明されている実施形態は、上述のように試料がランタイムで位置合わせされた後にプロセスを実行することもできる。このプロセスは、検査、欠陥レビュー、メトロロジーなど、本明細書で説明されているプロセスのどれかを含む。コンピュータサブシステムは、検出された欠陥に関する情報など、プロセスを実行することによって生成された試料に関する情報を適切なコンピュータ可読記憶媒体に格納するように構成することができる。情報は、本明細書で説明される結果のいずれかとともに記憶されてもよく、当技術分野で公知の任意の様式で記憶されてもよい。記憶媒体は、本明細書で説明する任意の記憶媒体または当技術分野で知られている任意の他の好適な記憶媒体を含み得る。情報が記憶された後、情報は、記憶媒体内でアクセスされ、本明細書で説明される方法またはシステム実施形態のうちのいずれかによって使用される、ユーザへの表示のためにフォーマットされる、別のソフトウェアモジュール、方法、またはシステムによって使用される等することができる。
【0080】
試料または同じタイプの他の試料に対して本明細書に記載のプロセスを実行することによって生成された結果および情報は、本明細書に記載の実施形態および/または他のシステムおよび方法によって様々な方法で使用することができる。そのような機能は、限定はしないが、フィードバックまたはフィードフォワード方式で試料または別の試料に対して実行されたか、または実行されることになる製造プロセスまたはステップなどのプロセスを変更することを含む。例えば、コンピュータサブシステムは、検出された欠陥に基づいて、本明細書で説明されているように検査された試料に対して実行された、または実行されることになるプロセスに対する1つ以上の変更を決定するように構成されている。プロセスに対する変更は、プロセスの1つ以上のパラメータに対する任意の好適な変更を含んでもよい。コンピュータサブシステムは、好ましくは、修正されたプロセスが実行される他の試料上で欠陥が低減または防止され得るように、試料上で実行される別のプロセスにおいて試料上で欠陥が修正または排除され得るように、試料上で実行される別のプロセスにおいて欠陥が補償され得るようになど、これらの変化を決定する。コンピュータサブシステムは、当技術分野で知られている任意の適切な方法でそのような変化を決定することができる。
【0081】
次いで、これらの変更は、半導体製造システム(図示せず)またはコンピュータサブシステムおよび半導体製造システムにアクセス可能な記憶媒体(図示せず)に送信することができる。半導体製造システムは、本明細書に記載のシステムの実施形態の一部であってもなくてもよい。例えば、本明細書で説明されるコンピュータサブシステムおよび/または出力取得サブシステムは、例えば、筐体、電源、試料取扱いデバイスまたは機構等の1つ以上の共通要素を介して、半導体製造システムに連結されてもよい。半導体製造システムは、リソグラフィツール、エッチングツール、化学機械研磨(CMP)ツール、堆積ツールなど、当技術分野で知られている任意の半導体製造システムを含むことができる。
【0082】
したがって、本明細書で説明されるように、実施形態は、新しいプロセスまたはレシピをセットアップするために使用することができる。実施形態はまた、既存のプロセスまたはレシピを修正するために使用されてもよく、それは、試料のために使用されたプロセスまたはレシピであるか、またはある試料のために作成され、別の試料のために適合されているプロセスまたはレシピであるかにかかわらずである。加えて、本明細書で説明される実施形態は、検査プロセスの作成または修正に限定されない。例えば、本明細書で説明される実施形態は、同様に、計測、欠陥レビュー等のためのプロセスを設定または修正するためにも使用することができる。特に、本明細書に記載されるような位置合わせの設定および試料位置合わせの実行は、設定または修正されているプロセスにかかわらず実行することができる。したがって、本明細書で説明されている実施形態は、検査プロセスをセットアップまたは修正するために使用されるだけでなく、本明細書で説明されている試料に対して実行される任意の品質管理タイプのプロセスをセットアップまたは修正するために使用され得る。
【0083】
本明細書で説明される実施形態は、試料に対して実行されるプロセス中に試料の位置合わせを設定し、試料を位置合わせするための従来使用されている方法およびシステムに勝るいくつかの利点を提供する。例えば、本明細書に記載の実施形態は、2D画像を使用することによって位置合わせの成功率を改善する。特に、2D画像は、誤ったパターンに位置合わせされる可能性が低く、これは、1D投影方法の主要な失敗理由である。加えて、本明細書で説明される実施形態は、複数のチャネル画像を使用することによって、位置合わせ成功率を改善することができる。マルチチャネル融合は、画像内の水平および垂直パターンの両方を得ることができる。両方のパターンが存在する場合、位置合わせ性能が向上する。良好な試料位置合わせは、その後の試料検査にとって極めて重要である。現行の検査ツールは、既存の1D投影および2D光学方法を使用すると、予想よりも高い位置合わせ不良を被る可能性がある。本明細書に記載の実施形態は、全体的な試料位置合わせ性能を改善する。
【0084】
したがって、本明細書に記載の実施形態の利点は、実施形態の特定の新規な特徴の直接的な結果である。そのような新規な特徴は、限定されないが、実施形態が試料位置合わせのために(1D投影と比較して)2D PMT画像を使用できることを含む。新規な特徴はまた、実施形態が試料位置合わせ(1D投影および2D光学方法における単一チャネルと比較)においてマルチモード(例えば、マルチチャネル)画像を融合し得ることを含むが、これに限定されない。
【0085】
上記のシステムの各々の実施形態の各々は、1つの単一の実施形態に一緒に組み合わせることができる。
【0086】
別の実施形態は、試料の位置合わせを設定するためのコンピュータ実装方法に関する。本方法は、上述の取得するステップと、オフセットを決定するステップと、角度を決定するステップと、比較するステップと、回転させるステップと、反復するステップと、記憶するステップとを含む。本方法のステップの各々は、本明細書にさらに記載されるように実行され得る。本方法はまた、本明細書に説明される出力取得サブシステムおよび/またはコンピュータサブシステムまたはシステムによって行われることができる、任意の他のステップを含んでもよい。取得するステップ、オフセットを決定するステップ、角度を決定するステップ、比較するステップ、回転させるステップ、反復するステップ、および記憶するステップは、本明細書で説明される実施形態のいずれかに従って構成され得る、1つ以上のコンピュータサブシステムによって行われる。加えて、上述の方法は、本明細書に記載されるシステムの実施形態のいずれかによって実行されてもよい。
【0087】
さらなる実施形態は、試料の位置合わせを設定するためのコンピュータ実装方法を実行するためのコンピュータシステム上で実行可能なプログラム命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。そのような一実施形態を
図11に示す。特に、
図11に示すように、非一時的コンピュータ可読媒体1100は、コンピュータシステム1104上で実行可能なプログラム命令1102を含む。コンピュータ実装方法は、本明細書で説明される任意の方法の任意のステップを含んでもよい。
【0088】
本明細書で説明されるもの等の方法を実装するプログラム命令1102は、コンピュータ可読媒体1100上に記憶されてもよい。コンピュータ可読媒体は、磁気もしくは光ディスク、磁気テープ、または当技術分野で知られている任意の他の好適な非一時的コンピュータ可読媒体などの記憶媒体であり得る。
【0089】
プログラム命令は、とりわけ、プロシージャベースの技法、コンポーネントベースの技法、および/またはオブジェクト指向技法を含む、様々な方法のいずれかで実装され得る。例えば、プログラム命令は、所望に応じて、ActiveX制御、C オブジェクト、JavaBeans、Microsoft Foundation Classes(「MFC」)、SSE(Streaming SIMD Extension)、または他の技術もしくは方法論を使用して実装されてもよい。
【0090】
コンピュータシステム1104は、本明細書に記載される実施形態のいずれかに従って構成され得る。本発明のさまざまな態様のさらなる修正および代替実施形態は、この説明を考慮すれば当業者には明らかであろう。例えば、試料の位置合わせを設定するための方法およびシステムが提供される。したがって、この説明は、単なる例示として解釈されるべきであり、本発明を実施する一般的な方法を当業者に教示する目的のためである。本明細書に示され、記載される本発明の形態は、現在好ましい実施形態として解釈されるべきであることを理解されたい。要素および材料は、本明細書に図示および説明されるものと置換されてもよく、部品およびプロセスは、逆にされてもよく、本発明のある特徴は、独立して利用されてもよく、全て、本発明の本説明の利益を享受した後、当業者に明白となるであろう。以下の特許請求の範囲に記載される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される要素に変更が行われ得る。
【国際調査報告】