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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-30
(54)【発明の名称】組成物
(51)【国際特許分類】
   C08L 101/00 20060101AFI20231023BHJP
   C08K 3/013 20180101ALI20231023BHJP
   C08L 75/04 20060101ALI20231023BHJP
   C08L 63/00 20060101ALI20231023BHJP
   C08L 33/00 20060101ALI20231023BHJP
   C08K 7/00 20060101ALI20231023BHJP
   C08G 18/00 20060101ALI20231023BHJP
   C08G 18/79 20060101ALI20231023BHJP
【FI】
C08L101/00
C08K3/013
C08L75/04
C08L63/00 C
C08L33/00
C08K7/00
C08G18/00 K
C08G18/79 010
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522882
(86)(22)【出願日】2022-01-28
(85)【翻訳文提出日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 KR2022001597
(87)【国際公開番号】W WO2022169231
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0017013
(32)【優先日】2021-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ヒェ・ジン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・シク・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・スク・パク
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ヒョク・ウォン
(72)【発明者】
【氏名】スン・ブム・ホン
(72)【発明者】
【氏名】ソル・イ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・フン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】サン・ヒュク・ソ
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・ミン・ジュン
【テーマコード(参考)】
4J002
4J034
【Fターム(参考)】
4J002AA021
4J002BB001
4J002BG021
4J002CD001
4J002CF001
4J002CK021
4J002CP031
4J002DE146
4J002DE147
4J002FA086
4J002FA117
4J002FD016
4J002FD017
4J002FD130
4J002FD140
4J002FD200
4J002GN00
4J002GQ00
4J034BA03
4J034DA01
4J034DB03
4J034DC50
4J034DF01
4J034DF12
4J034DG00
4J034DK00
4J034DM01
4J034HA01
4J034HA07
4J034HA08
4J034HA14
4J034HB05
4J034HB09
4J034HC22
4J034HC35
4J034HC61
4J034HC71
4J034HC73
4J034JA01
4J034JA32
4J034KB04
4J034KD21
4J034KE02
4J034RA12
4J034RA14
(57)【要約】
本発明によると、樹脂成分及びフィラー成分を含み、フィラーを高含量で充填した状態及びフィラー充填による物性具現が十分に確保された状態で、低比重効果が達成され、熱伝導度などの物性低下がなく保管安定性が向上した組成物、発熱体及び前記発熱体と熱的接触している組成物又はその硬化物を含む製品を提供することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂成分;及びフィラー成分を含み、
前記フィラー成分は、比重が3以上であるフィラーと比重が3未満であるフィラーを含み、
前記フィラー成分の含量が80重量%以上であり、
比重が3未満である硬化物を形成することを特徴とする、組成物。
【請求項2】
樹脂成分がポリオール、イソシアネート化合物、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、オレフィン樹脂又はシリコーン樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
樹脂成分は、二官能性イソシアネート化合物と多官能性イソシアネート化合物を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
二官能性イソシアネート化合物は、下記式1による官能基価が0.5~1の範囲内にあることを特徴とする、請求項3に記載の組成物:
[式1]
官能基価=100×N/M
式1で、Nは、イソシアネート化合物に含まれているイソシアネート基の数であり、Mは、前記イソシアネート化合物のモル質量(単位:g/mol)である。
【請求項5】
二官能性イソシアネート化合物は、モル質量が100~500g/molの範囲内にあることを特徴とする、請求項3又は4に記載の組成物。
【請求項6】
二官能性イソシアネート化合物は、脂環式イソシアネート化合物であることを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
多官能性イソシアネート化合物は、下記式1による官能基価が0.01~0.7の範囲内にあることを特徴とする、請求項3から6のいずれか一項に記載の組成物:
[式1]
官能基価=100×N/M
式1で、Nは、イソシアネート化合物に含まれているイソシアネート基の数であり、Mは、前記イソシアネート化合物のモル質量(単位:g/mol)である。
【請求項8】
多官能性イソシアネート化合物は、モル質量が300~1500g/molの範囲内にあることを特徴とする、請求項3から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
多官能性イソシアネート化合物は、下記化学式3で表示される化合物であることを特徴とする、請求項3から8のいずれか一項に記載の組成物:
【化1】
化学式3で、前記L、L及びLは、それぞれ独立的にアルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基であっても(そうでなくても)よい。
【請求項10】
フィラー成分は、比重が3以上であるフィラーを60重量%以上含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
フィラー成分は、比重が3以上であるフィラー100重量部に対して10~65重量部の比重が3未満であるフィラーを含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
フィラー成分のうち比重が3未満であるフィラーの割合が10~50重量%の範囲内であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
フィラー成分は、比重が3以上であり、D50粒度が50~200μm範囲内である第1フィラー、及び比重が3以上であり、D50粒度が0.5~5μm範囲内である第2フィラーを含むことを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
第1フィラーのフィラー成分内での割合が25~50重量%の範囲内であることを特徴とする、請求項13記載の組成物。
【請求項15】
第2フィラーのフィラー成分内での割合が10~50重量%の範囲内であることを特徴とする、請求項13又は14記載の組成物。
【請求項16】
第2フィラーは、角形であることを特徴とする、請求項13から15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
フィラー成分は、比重が3以上であり、D50粒度が10~30μm範囲内である第3フィラーを追加で含むことを特徴とする、請求項13から16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
第3フィラー(C3)の第2フィラー(C2)に対する重量の割合(C3/C2)は、1以下であることを特徴とする、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
比重が3未満であるフィラーは、D50粒度が50~90μm範囲内であることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
熱伝導度が3W/m・K以上である硬化物を形成することを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
発熱体;及び前記発熱体と熱的接触している請求項1から20のいずれか一項に記載の組成物又はその硬化物を含むことを特徴とする、製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
【0002】
本出願は、2021年2月5日に出願された大韓民国特許出願第10-2021-0017013号に基づく優先権の利益を主張し、該当大韓民国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として組み込まれる。
【0003】
技術分野
【0004】
本出願は、組成物に関する。
【背景技術】
【0005】
接着剤又は粘着剤などを形成し得る組成物にフィラーを配合して所望する物性を有する硬化物を形成することができる。フィラーによる物性の確保のためには、組成物に前記フィラーを高含量で導入するのが必要である。ただし、通常的に用いられるフィラーは、比重が高いため高含量のフィラーの導入時に組成物の比重が上昇して適用製品の軽量化が難しくなり、用途が制限されるという問題点が発生する。
【0006】
例えば、アルミナフィラーは、高い熱伝導度を有しているが、比重が高いため、高放熱効果のためにアルミナフィラーを高含量で導入する場合、製品の軽量化が難しくなる。また、比重を低めるためにアルミナフィラーを低含量で導入する場合には、放熱効果が下がるという問題が発生する。
【0007】
したがって、フィラーを高含量で充填可能であることによって、フィラーによる物性具現(例えば、放熱性能)が十分に確保されると共に比重が低く多様な用途に用いられる組成物の開発が要求されている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本出願は、フィラーを高含量で充填した状態及びフィラー充填による物性具現が十分に確保された状態で低比重効果を達成し得る組成物を提供することを目的とする。
【0009】
また、本出願は、熱伝導度などの物性低下がなく保管安定性に優れた組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書で言及する物性のうち測定温度がその物性に影響を及ぼす物性は、特に別に規定しない限り、常温で測定した物性である。
【0011】
本明細書で用語「常温」は、加温及び減温しない自然そのままの温度であって、例えば、約10℃~30℃の範囲内のいずれか一つの温度、例えば、約15℃、約18℃、約20℃、約23℃又は約25℃程度の温度を意味する。また、本明細書で、特に別に言及しない限り、温度の単位は、℃である。
【0012】
本明細書で言及する物性のうち測定圧力がその結果に影響を及ぼす場合には、特に別規定しない限り、該当物性は、常圧で測定した物性である。用語「常圧」は、加圧したり減圧したりしない自然そのままの圧力であって、通常、約1気圧程度を常圧と指称する。
【0013】
本明細書で用いられる用語「アルキル基」又は「アルキレン基」は、他の記載がない限り、炭素数1~20、又は炭素数1~16、又は炭素数1~12、又は炭素数1~8又は炭素数1~6の直鎖又は分枝鎖の非環型アルキル基又はアルキレン基を意味することができる。
【0014】
本明細書で用いられる用語「アルケニル基」又「アルケニレン基」は、他の記載がない限り、炭素数2~20、又は炭素数2~16、又は炭素数2~12、又は炭素数2~8、又は炭素数2~6の直鎖又は分枝鎖の非環型のアルケニル基又はアルケニレン基を意味することができる。
【0015】
本明細書で用いられる用語「アルキニル基」又は「アルキニレン基」は、他の記載がない限り、炭素数2~20、又は炭素数2~16、又は炭素数2~12、又は炭素数2~8、又は炭素数2~6の直鎖又は分枝鎖の非環型のアルキニル基又はアルキニレン基を意味することができる。
【0016】
本明細書で用いられる用語「カルボン酸由来単位」は、カルボン酸化合物のうちカルボキシ基を除いた部分を意味することができる。同様に、本明細書で用いられた用語「ポリオール由来単位」は、ポリオール化合物の構造のうちヒドロキシ基を除いた部分を意味することができる。
【0017】
本出願で用語「D50粒度」は、粒度分布の体積基準累積50%での粒子直径(メジアン直径)であって、体積を基準として粒度分布を求め、全体積を100%とした累積曲線で累積値が50%となる地点の粒子直径を意味する。上記のようなD50粒度は、レーザー回折法(laser diffraction)方式で測定することができる。
【0018】
本出願で用語「球形」は、球形度が約0.95以上である場合を意味し、「角形」は、球形度が0.95未満である場合を意味する。前記粒子の球形度は、粒子の粒形分析を通じて確認できる。具体的に、3次元粒子であるフィラーの球形度(sphericity)は、粒子の表面積(S)とその粒子の同じ体積を有する球の表面積(S’)の割合(S’/S)で定義され得る。実際の粒子に対しては、一般的に円形度(circularity)を用いる。前記円形度は、実際粒子の2次元イメージを求めてイメージの境界(P)と同一のイメージと同一の面積(A)を有する円の境界の比で示し、下記数式で求められ得る。本明細書での球形度は、Marvern社の粒形分析装備(FPIA-3000)で測定した円形度の平均値である。
【0019】
<円形度数式>
円形度=4πA/P
【0020】
前記円形度は、0から1までの値で示し、完璧な円は、1の値を有し、不規則な形態の粒子であるほど1より低い値を有することになる。
【0021】
本出願の組成物は、樹脂成分及びフィラー成分を含み、フィラー成分は、比重が3以上であるフィラーと比重が3未満であるフィラーを含む。前記組成物でフィラー成分の含量は80重量%以上であり、前記組成物は、比重が3未満である硬化物を形成する。
【0022】
本出願で用語「樹脂成分」の範囲には、それ自体として樹脂成分であるか、前記樹脂成分の前駆体、すなわち、硬化反応や重合反応などの反応を経て樹脂成分となり得る成分も含まれ得る。
【0023】
一つの例示で、前記樹脂成分は、ポリオール、イソシアネート化合物、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、オレフィン樹脂又はシリコーン樹脂であってもよい。
【0024】
本出願の一つの例示で、前記樹脂成分がポリオールである場合、ポリエステルポリオールが用いられ得る。本発明のポリエステル系ポリオールは、非結晶性であるか、十分に結晶性が低いポリオールであってもよい。本明細書で「非結晶性」は、後述するDSC(Differential Scanning calorimetry)分析で結晶化温度(Tc)と溶融温度(Tm)が観察されない場合を意味する。このとき、前記DSC分析は、10℃/分の速度で-80℃~60℃の範囲内で行われ得、例えば、前記速度で25℃から60℃に昇温した後再び-80℃に減温し、再度60℃に昇温する方式で行われ得る。また、上記で「十分に結晶性が低い」とは、前記DSC分析で観察される溶融点(Tm)が15℃未満であって、約10℃以下、5℃以下、0℃以下、-5℃以下、-10℃以下又は約-20℃以下程度である場合を意味する。このとき、溶融点の下限は特に制限されないが、例えば、前記溶融点は、約-80℃以上、-75℃以上又は約-70℃以上であってもよい。
【0025】
一つの例示で、前記ポリエステル系ポリオールは、例えば、カルボン酸ポリオールやカプロラクトンポリオールが用いられ得る。
【0026】
前記カルボン酸ポリオールは、カルボン酸とポリオール(例えば、ジオール又はトリオールなど)を含む成分を反応させて形成することができ、カプロラクトンポリオールは、カプロラクトンとポリオール(例えば、ジオール又はトリオールなど)を含む成分を反応させて形成することができる。このとき、前記カルボン酸は、ジカルボン酸であってもよい。
【0027】
一つの例示で、前記ポリオールは、下記化学式1又は2で表示されるポリオールであってもよい。
【0028】
【化1】
【0029】
【化2】
【0030】
前記化学式1及び2で、Xは、カルボン酸由来単位であり、Yは、ポリオール由来単位である。ポリオール由来単位は、例えば、トリオール単位又はジオール単位であってもよい。また、n及びmは、任意の数であってもよい。例えば、nは、2~10又は2~5の範囲内の数であり、mは、1~10又は1~5の範囲内の数であってもよい。前記化学式1及び2で、R及びRは、それぞれ独立的にアルキレン基であり、アルキレン基の具体的な種類は、本明細書の課題の解決手段の文頭で記述した通りである。
【0031】
すなわち、ポリオールのヒドロキシ基とカルボン酸のカルボキシル基が反応すると、縮合反応により水(HO)分子が脱離しながらエステル結合が形成される。このようにカルボン酸が縮合反応によりエステル結合を形成する場合、カルボン酸由来単位は、カルボン酸構造のうち前記縮合反応に参加しない部分を意味することができる。また、ポリオール由来単位は、ポリオール構造のうち前記縮合反応に参加しない部分を意味することができる。
【0032】
また、化学式2のYもポリオールがカプロラクトンとエステル結合を形成した後にそのエステル結合を除いた部分を示す。すなわち、化学式2でポリオール由来単位、Yは、ポリオールとカプロラクトンがエステル結合を形成する場合、ポリオール構造のうち前記エステル結合に参加しない部分を意味することができる。エステル結合は、それぞれ化学式1及び2で表示されている。
【0033】
一方、前記化学式で、Yのポリオール由来単位がトリオール単位のように3個以上のヒドロキシ基を含むポリオールに由来する単位である場合、前記化学式構造でY部分には、分枝が形成された構造が具現され得る。
【0034】
前記化学式1で、Xのカルボン酸由来単位の種類は特に制限されないが、目的とする物性の確保のために脂肪酸化合物、2個以上のカルボキシル基を有する芳香族化合物、2個以上のカルボキシル基を有する脂環式化合物及び2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族化合物からなる群より選択された一つ以上の化合物に由来する単位であってもよい。
【0035】
前記2個以上のカルボキシル基を有する芳香族化合物は、一例として、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸又はテトラクロロフタル酸であってもよい。前記2個以上のカルボキシル基を有する脂環式化合物は、一例として、テトラヒドロフタル酸又はヘキサヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸であってもよい。また、前記2個以上のカルボキシル基を有する脂肪族化合物は、一例として、シュウ酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、リンゴ酸、グルタル酸、マロン酸、ピメリン酸、スベリン酸、2,2-ジメチルコハク酸、3,3-ジメチルグルタル酸、2,2-ジメチルグルタル酸、マレイン酸、フマル酸又はイタコン酸であってもよい。
【0036】
一方、化学式1及び2で、Yのポリオール由来単位の種類は特に制限されないが、目的とする物性の確保のため、2個以上のヒドロキシ基を有する脂環式化合物及び2個以上のヒドロキシ基を有する脂肪族化合物からなる群より選択される一つ以上の化合物に由来し得る。
【0037】
前記2個以上のヒドロキシ基を有する脂環式化合物は、一例として、1,3-シクロヘキサンジメタノール又は1,4-シクロヘキサンジメタノールであってもよい。また、前記2個以上のヒドロキシ基を有する脂肪族化合物は、一例として、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2-エチルへキシルジオール、1,5-ペンタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、グリセリン又はトリメチロールプロパンであってもよい。
【0038】
本出願の一つの例示で、前記樹脂成分がイソシアネート化合物である場合、二官能性イソシアネート化合物と多官能性イソシアネート化合物を含むことができる。
【0039】
前記二官能性イソシアネート化合物は、一つの分子内に2個のイソシアネート基(-N=C=O)を含む化合物を意味し、前記多官能性イソシアネート化合物は、イソシアネート基を3個以上含む化合物を意味する。他の例示で、前記多官能性イソシアネート化合物は、イソシアネート基を3個~10個、3個~9個、3個~8個、3個~7個、3個~6個、3個~5個又は3個~4個で含むことができる。
【0040】
前記二官能性イソシアネート化合物は、下記式1による官能基価が0.5~1の範囲内であってもよい。
[式1]
官能基価=100×N/M
【0041】
式1で、Nは、イソシアネート化合物に含まれているイソシアネート基の数であり、Mは、前記イソシアネート化合物のモル質量(単位:g/mol)である。
【0042】
他の例示で、二官能性イソシアネート化合物の前記式1による官能基価は、0.55以上、0.6以上、0.65以上、0.7以上、0.75以上、0.8以上又は0.85以上であるか、1以下、0.95以下又は0.9以下であってもよい。
【0043】
前記二官能性イソシアネート化合物は、モル質量が100~500g/mol範囲内であってもよい。他の例示で、前記モル質量は、110g/mol以上、120g/mol以上、130g/mol以上、140g/mol以上、150g/mol以上、160g/mol以上、170g/mol以上、180g/mol以上、190g/mol以上、200g/mol以上、210g/mol以上又は220g/mol以上であるか、480g/mol以下、460g/mol以下、440g/mol以下、420g/mol以下、400g/mol以下、380g/mol以下、360g/mol以下、340g/mol以下、320g/mol以下、300g/mol以下、280g/mol以下、260g/mol以下、240g/mol以下又は230g/mol以下であってもよい。
【0044】
前記多官能性イソシアネート化合物は、下記式1による官能基価が0.01~0.7の範囲内であってもよい。
[式1]
官能基価=100×N/M
【0045】
式1で、Nは、イソシアネート化合物に含まれているイソシアネート基の数であり、Mは、前記イソシアネート化合物のモル質量(単位:g/mol)である。
【0046】
他の例示で、多官能性イソシアネート化合物の前記式1による官能基価は、0.05以上、0.1以上、0.15以上、0.2以上、0.25以上、0.3以上、0.35以上、0.4以上、0.45以上、0.5以上又は0.55以上であるか、0.68以下、0.64以下、0.62以下又は0.6以下であってもよい。
【0047】
前記多官能性イソシアネート化合物は、モル質量が300~1500g/mol範囲内であってもよい。他の例示で、前記モル質量は、320g/mol以上、340g/mol以上、360g/mol以上、380g/mol以上、400g/mol以上、420g/mol以上、440g/mol以上、460g/mol以上、480g/mol以上又は500g/mol以上であるか、1500g/mol以下、1400g/mol以下、1300g/mol以下、1200g/mol以下、1100g/mol以下、1000g/mol以下、900g/mol以下、800g/mol以下、700g/mol以下、600g/mol以下、550g/mol以下又は520g/mol以下であってもよい。
【0048】
本出願の二官能性イソシアネート化合物は、脂肪族二官能性イソシアネート化合物及び脂環式二官能性イソシアネート化合物のうち少なくとも一つ以上を用いることができるが、脂環式二官能性イソシアネート化合物を用いることが好ましい。
【0049】
脂肪族二官能性イソシアネート化合物は、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リシンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートメチル、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート及びテトラメチレンジイソシアネートなどで例示され得るが、これに特に制限されるものではない。脂環式二官能性イソシアネート化合物は、トランスシクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンジイソシアネート及びジシクロへキシルメタンジイソシアネートなどが例示され得るが、これに特に制限されるものではない。また、前記二官能性イソシアネート化合物は、1種又は2種以上を用いることができる。
【0050】
本出願による多官能性イソシアネート化合物は、例えば、イソシアネート化合物の三量体(trimer)以上の多量体を用いることができ、イソシアネート化合物と水を反応させて得ることができるビウレット(biuret)形態の化合物も用いることができる。すなわち、多官能性イソシアネート化合物としてイソシアネート化合物の多量体及びビウレット(biuret)化合物のうち選択された少なくとも一つ以上を用いることができる。
【0051】
具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リシンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートメチル、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンジイソシアネート及びジシクロへキシルメタンジイソシアネートなどの多量体及びビウレット形態の化合物を多官能性イソシアネート化合物の例示として挙げられる。
【0052】
本出願の一例によると、多官能性イソシアネート化合物は、イソシアネート基を3個含む三官能性イソシアネート化合物であってもよい。
【0053】
三官能性イソシアネート化合物は、下記化学式3で表示される化合物であってもよい。
【化3】
【0054】
化学式3で、前記L、L及びLは、それぞれ独立的にアルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基であってもよい。前記化学式3の定義でアルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基の具体的な種類は、本明細書の課題の解決手段の文頭で記述した通りである。
【0055】
樹脂成分が二官能性イソシアネート化合物と多官能性イソシアネート化合物を含むイソシアネート化合物である場合、多官能性イソシアネート化合物の含量は、全体イソシアネート化合物で30重量%以上、35重量%以上、40重量%以上、45重量%以上、50重量%以上、55重量%以上又は60重量%以上であるか、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下又は65重量%以下であってもよい。
【0056】
また、二官能性イソシアネート化合物の含量は、全体イソシアネート化合物で20重量部以上、25重量部以上、30重量部以上、35重量部以上、40重量部以上、45重量部以上、50重量部以上又は55重量部以上であるか、95重量部以下、90重量部以下、85重量部以下、80重量部以下、75重量部以下、70重量部以下又は65重量部以下であってもよい。
【0057】
本出願の組成物が含むフィラー成分は、熱伝導性フィラーであって、組成物又は組成物の硬化物の放熱性又は熱伝導性を確保することができる。本出願で、前記フィラー成分は、比重が3以上である熱伝導性フィラーと比重が3未満である熱伝導性フィラーを含むことができる。
【0058】
本出願で用いられ得る熱伝導性フィラー成分としては、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム又は酸化チタンなどの酸化物類;窒化ホウ素、窒化ケイ素又は窒化アルミニウムなどの窒化物類、炭化ケイ素などの炭化物類;水酸化アルミニウム又は水酸化マグネシウムなどの水和金属類;銅、銀、鉄、アルミニウム又はニッケルなどの金属充填材;チタンなどの金属合金充填材;石英、ガラス又はシリカなどのケイ素粉末であってもよいが、これに制限されるものではない。また、絶縁特性が確保可能であれば、グラファイト(graphite)などの炭素フィラーの適用も考慮できる。例えば、炭素フィラーは、活性炭を用いることができるが、これに制限されるものではない。
【0059】
本出願では、上述した熱伝導性フィラーで比重が3以上である熱伝導性フィラーと比重が3未満である熱伝導性フィラーを適切に選択して用いることができる。また、上述した熱伝導性フィラーで比重が3以上である熱伝導性フィラーと比重が3未満である熱伝導性フィラーを適切に混合して、組成物の硬化物の比重が3未満となるように形成できるものであれば、選択して用いられ得る具体的なフィラーの種類は制限されない。
【0060】
本出願の組成物には、過量のフィラーが含まれ得る。一つの例示で、本出願の組成物は、目的とする物性(例えば、熱伝導度)の確保のために、フィラー成分を80重量%以上で含むことができる。他の例示で、前記フィラー成分は、組成物に82重量%以上、85重量%以上、87重量%以上又は90重量%以上で含まれ得、95重量%以下、94重量%以下、93重量%以下、92重量%以下又は90重量%以下で含まれ得る。
【0061】
過量のフィラーが含まれる場合、組成物の硬化物の比重が高くなって製品の軽量化具現が難しいので、過量のフィラーを含むと共に硬化物の比重を下げることが要求される。また、目的とする物性(例えば、熱伝導度)を確保しても、保存安定性及び工程性を確保するために時間の経過により物性の経時変化が発生しないことが要求される。
【0062】
一つの例示で、本出願のフィラー成分は、比重が3以上であるフィラーを60重量%以上含むことができる。他の例示で、比重が3以上であるフィラーは、62重量%以上、64重量%以上、66重量%以上、68重量%以上、70重量%以上、72重量%以上、74重量%以上、76重量%以上、78重量%以上又は80重量%以上で含まれ得る。前記比重が3以上であるフィラー成分の含量の上限は、例えば、90重量%以下、89重量%以下、88重量%以下、87重量%以下、86重量%以下、85重量%以下、84重量%以下、83重量%以下、82重量%以下、81重量%以下又は80重量%以下で含まれ得る。比重が3以上であるフィラーが前記範囲で含まれる場合、フィラーを高含量で充填した状態及びフィラー充填による物性具現が十分に確保された状態で、低比重効果が達成され、熱伝導度などの物性低下がなく保管安定性が向上した組成物を提供することができる。
【0063】
一つの例示で、フィラー成分のうち比重が3以上であるフィラー100重量部に対して比重が3未満であるフィラーは、10~65重量部で含まれ得る。他の例示で、比重が3未満であるフィラーは、比重が3以上であるフィラー100重量部に対して13重量部以上、15重量部以上、18重量部以上、21重量部以上、24重量部以上、27重量部以上、30重量部以上又は33重量部以上で含まれるか、62重量部以下、59重量部以下、56重量部以下、54重量部以下、50重量部以下、48重量部以下、46重量部以下、43重量部以下、40重量部以下、37重量部以下又は34重量部以下で含まれ得る。比重が3以上であるフィラー100重量部に対して比重が3未満であるフィラーが前記範囲で含まれる場合、フィラーを高含量で充填した状態及びフィラー充填による物性具現が十分に確保された状態で、低比重効果が達成され、熱伝導度などの物性低下がなく保管安定性が向上した組成物を提供することができる。
【0064】
本出願で比重が3未満であるフィラーは、D50粒度が50~90μmであってもよい。他の例示で、比重が3未満であるフィラーは、D50粒度が51μm以上、52μm以上、53μm以上、54μm以上、55μm以上、56μm以上、57μm以上、58μm以上、59μm以上又は60μm以上であるか、85μm以下、80μm以下、75μm以下、70μm以下、65μm以下又は60μm以下であってもよい。
【0065】
一つの例示で、フィラー成分のうち比重が3未満であるフィラーの割合は、10~50重量%であってもよい。他の例示で、比重が3未満であるフィラーの割合は、11重量%以上、12重量%以上、13重量%以上、14重量%以上、15重量%以上、16重量%以上、18重量%以上又は20重量%以上であるか、47重量%以下、45重量%以下、43重量%以下、40重量%以下、37重量%以下、35重量%以下、33重量%以下、30重量%以下、28重量%以下、26重量%以下、24重量%以下、22重量%以下又は20重量%以下であってもよい。フィラー成分のうち比重が3未満であるフィラーの割合が10重量%未満である場合、硬化物の比重が高くなる問題があり、50重量%を超過する場合、硬化物の物性(例えば、熱伝導度)の経時変化現象が発生し得るので、前記した範囲内で含まれることが好ましい。比重が3未満であるフィラーが前記範囲で含まれる場合、フィラーを高含量で充填した状態及びフィラー充填による物性具現が十分に確保された状態で、低比重効果が達成され、熱伝導度などの物性低下がなく保管安定性が向上した組成物を提供することができる。
【0066】
一つの例示で、本出願のフィラー成分は、比重が3以上であり、D50粒度が50~200μm範囲である第1フィラー、及び比重が3以上であり、D50粒度が0.5~5μm範囲である第2フィラーを含むことができる。
【0067】
一つの例示で、前記第1フィラーのD50粒度は、55μm以上、60μm以上、65μm以上又は70μm以上であるか、195μm以下、190μm以下、185μm以下、180μm以下、175μm以下、170μm以下、165μm以下、160μm以下、155μm以下、150μm以下、145μm以下、140μm以下、135μm以下、130μm以下、125μm以下、約120μm以下、115μm以下、110μm以下、105μm以下、100μm以下、95μm以下、90μm以下、85μm以下、80μ以下又は約75μm以下であってもよい。
【0068】
また、一つの例示で、前記第2フィラーのD50粒度は、0.01μm以上、0.1μm以上、約0.5μm以上、1μm以上、1.5μm以上又は2μm以上であってもよく、5μm以下、4.5μm以下、約4μm以下、3.5μm以下、3μm以下、2.5μm以下又は2μm以下であってもよい。
【0069】
一つの例示で、前記第1フィラーは、フィラー成分内で25~50重量%で含まれ得る。他の例示で、第1フィラーは、フィラー成分内で28重量%以上、30重量%以上、33重量%以上又は35重量%以上で含まれるか、48重量%以下、46重量%以下、44重量%以下、42重量%以下、40重量%以下、38重量%以下又は35重量%以下で含まれ得る。
【0070】
一つの例示で、前記第2フィラーは、フィラー成分内で10~50重量%で含まれ得る。他の例示で、第2フィラーは、フィラー成分内で13重量%以上、15重量%以上、17重量%以上、20重量%以上、22重量%以上、25重量%以上、28重量%以上又は30重量%以上で含まれるか、48重量%以下、46重量%以下、44重量%以下、42重量%以下、40重量%以下、38重量%以下、35重量%以下、33重量%以下又は30重量%以下で含まれ得る。
【0071】
本出願のフィラー成分は、比重が3以上であり、D50粒度が10~30μm範囲内である第3フィラーを追加で含むことができる。前記第3フィラーのD50粒度は、他の例示で、12μm以上、13μm以上、14μm以上、15μm以上、16μm以上、17μm以上、18μm以上、19μm以上又は20μm以上であるか、約29μm以下、28μm以下、27μm以下、26μm以下、25μm以下、24μm以下、23μm以下、22μm以下、21μm以下又は20μm以下であってもよい。
【0072】
前記第3フィラー(C3)の前記第2フィラー(C2)に対する重量割合(C3/C2)は、1以下であってもよい。具体的に、前記重量比(C3/C2)は、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.6以下、0.5以下又は0.4以下であるか、0以上、0.1以上、0.2以上又は0.3以上であってもよい。
【0073】
上述したフィラー成分の形状は、球形及び/又は角形(例えば、針状形及び板状形など)を必要によって適切に選択して用いることができ、これに制限されるものではない。充填される量を考慮すれば、球形のフィラーを用いることが有利であるが、ネットワークの形成や伝導性などを考慮して針状形や板状形などのような角形フィラーも用いられ得る。
【0074】
例えば、比重が3以上であるフィラーと比重が3未満であるフィラーは、それぞれの形が異なっていてもよく、比重が同一の第1フィラー、第2フィラー及び第3フィラーは、それぞれの形が異なっていてもよい。また、他の例示で、比重が同一で粒径が同一であるそれぞれの第1フィラー、第2フィラー及び第3フィラーも球形及び/又は角形のフィラーを混合して構成され得るが、原価低減効果を考慮して、第2フィラーは角形のフィラーを用いることが好ましい。
【0075】
本出願の組成物は、1液型樹脂組成物、2液型樹脂組成物の主剤組成物又は硬化剤組成物であるか、2液型樹脂組成物の主剤組成物及び硬化剤組成物の混合物であってもよい。1液型樹脂組成物は、硬化性成分が混合された状態で保管される樹脂組成物であり、2液型樹脂組成物は、硬化性成分が物理的に分離された主剤組成物と硬化剤組成物に分離されて保管される樹脂組成物である。2液型樹脂組成物の場合、使用時点で硬化が起きることができる条件で前記主剤組成物及び硬化剤組成物が混合される。
【0076】
本出願の組成物が2液型樹脂組成物の主剤組成物及び硬化剤組成物の混合物である場合、主剤組成物の体積(V1)と硬化剤組成物の体積(V2)の割合(V1/V2)が0.5~1.5の範囲内又は0.75~1.25の範囲内にあり得る。
【0077】
本出願の組成物は、前記成分、すなわち、樹脂成分とフィラー成分を基本的に含み、必要によって他の成分も含むことができる。
【0078】
一つの例示で、主剤樹脂と硬化剤樹脂を含む組成物の硬化反応は、触媒の助けを受けることができる。前記触媒は、例えば、スズ系触媒が用いられ得る。スズ系触媒の一例として、ジブチルチンジラウレート(DBTDL:dibutyltin dilaurate)を用いることができる。
【0079】
本出願の組成物は、チオール化合物をさらに含むことができる。チオール化合物は、組成物に含まれて本出願の組成物が用いられる用途に合わせて硬化速度を調節する硬化遅延剤の役目を行うことができる。特に、本出願の組成物は、上述した触媒とチオール化合物の含有量を適切に調節することによって、作業性の側面で組成物が適切な硬化速度を有するように調節し得るという利点がある。
【0080】
本出願の一例として、チオール化合物は、チオール基を1個含む化合物であって、下記化学式4で表示され得る。
【化4】
【0081】
前記化学式4で、Rは、単一結合、アルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基であり、R、R及びRは、それぞれ独立的に水素、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基であってもよい。
【0082】
前記化学式4の定義で、アルキレン基、アルケニレン基又はアルキニレン基の具体的な種類は、本明細書の課題の解決手段の文頭で記述した通りである。
【0083】
一つの例示で、前記チオール化合物は、エタンチオール、プロパンチオール、ブタンチオール、ペンタンチオール、ヘキサンチオール、ヘプタンチオール、オクタンチオール、2-エチルヘキサンチオール、ノナンチオール、デカンチオール、2-プロピルヘプタンチオール、エテンチオール、プロペンチオール、ブテンチオール、アセチレンチオール、プロパンチオール、ブチンチオール、ベンゼンチオール、メチルベンゼンチオール、ピリジンチオール及びメチルピリジンチオールなどが例示され得るが、チオール基を1個含有していれば特に制限されるものではない。また、チオール化合物は、1種又は2種以上を用いることができる。
【0084】
組成物は、粘度の調節、例えば、粘度を高めるかあるいは低めるために、又はせん断力による粘度の調節のために、粘度調節剤を含むことができる。また、例えば、揺変性付与剤、希釈剤、分散剤又はカップリング剤などを追加で含んでいてもよい。
【0085】
揺変性付与剤は、組成物のせん断力による粘度を調節してバッテリーモジュールの製造工程が効果的に行われるようにすることができる。使用可能な揺変性付与剤としては、フュームドシリカなどが例示され得る。
【0086】
希釈剤又は分散剤は、通常、組成物の粘度を低めるために用いられるものであって、上記のような作用を示し得るものであれば、業界で公知の多様な種類のものを用いることができる。
【0087】
カップリング剤の場合は、例えば、フィラーの分散性を改善するために用いられ得、上記のような作用を示し得るものであれば、業界で公知の多様な種類のものを制限なしに用いることができる。
【0088】
組成物は、難燃剤又は難燃補助剤などを追加で含むことができる。難燃剤としては、特に制限なしに公知の多様な難燃剤が適用され得、例えば、固相のフィラー形態の難燃剤や液相難燃剤などが適用され得る。難燃剤としては、例えば、メラミンシアヌレート(melamine cyanurate)などのような有機系難燃剤や水酸化マグネシウムなどのような無機系難燃剤などがあるが、これに制限されるものではない。充填されるフィラーの量が過量である場合、液相タイプの難燃材料(TEP、トリエチルホスフェート又はTCPP、トリス(1,3-クロロ-2-プロピル)ホスフェートなど)を用いてもよい。また、難燃上昇剤として作用可能なシランカップリング剤が追加されてもよい。
【0089】
また、組成物は、吸湿剤を含むことができる。吸湿剤が含まれる場合、保存安定性が確保され、水分による組成物の表面硬化や粘度上昇などの問題を解決することができる。前記吸湿剤は、例えば、メチルジフェニルエトシキシラン(methyldiphenylethoxysilane)、モレキュラーシーブ(molecular sieves)、p-トルエンスルホニルイソシアネート(p-toluenesulfonyl isocyanate:PTSI)、トシルイソシアネート(Tosyl isocyanate:TI)、例えば、ジエチルマロネート(diethyl malonate)及びコハク酸ジメチル(dimethyl succinate)のような酸無水物エステル(acid anhydride esters)、(不飽和)シラン化合物及びこれらの混合物であってもよい。
【0090】
本出願の組成物は、硬化されて硬化物を形成することができ、下記のような物性を満足することができる。
【0091】
本出願の組成物は、硬化後に硬化物の比重が3未満であってもよい。前記比重は、例えば、2.95以下、2.9以下、2.85以下、2.8以下、2.75以下又は2.7以下であってもよいが、これに制限されるものではない。本出願の組成物の硬化物の比重は、その数値が低いほど適用される製品の軽量化に有利であるので比重の下限は特に制限されるものではないが、例えば、0.5以上、1以上、1.5以上、2以上、2.3以上又は2.5以上であってもよい。本出願の組成物の硬化物は、前記範囲のような低比重特性を有することによって、組成物が適用される製品の軽量化効果を期待することができる。前記比重は、後述する比重測定方法によって測定した数値であってもよい。
【0092】
本出願の組成物は、熱伝導度が3W/m・K以上である硬化物を形成することができる。前記熱伝導度は、具体的に、3.1W/m・K以上、3.2W/m・K以上、3.3W/m・K以上又は3.4W/m・K以上であってもよく、50W/m・K以下、45W/m・K以下、40W/m・K以下、35W/m・K以下、30W/m・K以下、25W/m・K以下、20W/m・K以下、15W/m・K以下、10W/m・K以下、5W/m・K以下、4.5W/m・K以下、約4.0W/m・K以下又は3.5W/m・K以下であってもよい。前記熱伝導度は、組成物の厚さが5mmのサンプルで製作された状態で、前記サンプルの厚さ方向に沿ってASTM D5470規格又はISO 22007-2規格によって測定された数値であってもよい。
【0093】
また、本出願の組成物の硬化物は、下記式2による熱伝導度の変化率が0.99以上であってもよい。具体的に、本出願の組成物の硬化物は、下記式2による熱伝導度の変化率が1以上、1.01以上、1.02以上、1.03以上、1.04以上又は1.05以上であってもよい。前記熱伝導度の変化率の上限は制限されるものではないが、例えば、3以下、2.5以下、2以下、1.5以下、1.3以下、1.1以下、1.08以下又は1.06以下であってもよい。
[式2]
熱伝導度変化率=Tc2/Tc1
【0094】
前記式2で、Tc1は、組成物を常温(25℃)で1時間放置後に測定した熱伝導度であり、Tc2は、組成物を常温で放置して10日経過後に測定した熱伝導度である。
【0095】
上述したように、本出願の組成物の硬化物は、3未満の低比重特性を具現することができ、熱伝導度が3W/m・K以上を満足することによって、放熱性能に優れ、時間の経過によって熱伝導度などの物性が減少しないので、保存安定性が向上した効果がある。
【0096】
また、本出願は、発熱体及び前記発熱体と熱的接触している組成物又はその硬化物を含む製品に関する。前記組成物又はその硬化物は、上述した組成物とその硬化物に対する内容が同一に適用され得る。
【0097】
本出願の組成物及びその硬化物が含まれる製品は、アイロン、洗濯機、乾燥機、衣類管理機、電気シェーバー、電子レンジ、電気オーブン、電気炊飯器、冷蔵庫、食器洗浄機、エアコン、扇風機、加湿器、エアクリーナー、携帯電話、無線機、テレビ、ラジオ、コンピュータ、ノートPCなど多様な電気製品及び電子製品又は二次電池などのバッテリーなどが挙げられる。特に、バッテリーセルが集まって一つのバッテリーモジュールを形成し、多数個のバッテリーモジュールが集まって一つのバッテリーパックを形成して製造する電池自動車バッテリーで、バッテリーモジュールを連結する素材として本出願の一例による組成物が用いられ得る。
【0098】
バッテリーモジュールを連結する素材で本出願の一例による組成物が用いられる場合、バッテリーセルから放出される熱を放熱して外部衝撃と振動からバッテリーセルを固定させる役目をすることができる。
【0099】
本出願の組成物及びその硬化物は、上述した電気製品及び電子製品又はバッテリーなどの発熱体から発生する熱を冷却部位に伝達することができる。すなわち、本出願の組成物及びその硬化物は、前記発熱体から発生する熱を放熱することができる。
【0100】
前記組成物及びその硬化物は、発熱体及び冷却部位の間に位置してこれらを熱的接触させ得る。熱的接触とは、前記組成物の硬化物が発熱体及び冷却部位と物理的に直接接触して発熱体から発生した熱を冷却部位に放熱するか、硬化物が発熱体及び/又は冷却部位と直接接触しない場合にも(すなわち、組成物の硬化物と発熱体及び/又は冷却部位の間に別途の層が存在)前記発熱体から発生した熱を前記冷却部位に放熱するようにすることを意味する。すなわち、本出願の組成物及びその硬化物は、電気製品及び電子製品又はバッテリー内で熱を発散し、衝撃に対する耐久性、及び絶縁性などを付与することができる。
【発明の効果】
【0101】
本発明によると、フィラーを高含量で充填した状態及びフィラー充填による物性具現が十分に確保された状態で、低比重効果が達成され、熱伝導度などの物性低下がなく保管安定性が向上した組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0102】
以下、実施例を通じて本出願を詳しく説明するが、本出願の範囲は、下記実施例によって制限されるものではない。
【0103】
<実施例1>
【0104】
D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が20μmである球形のアルミナ(C3a)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)及びD50粒度が60μmである角形の水酸化アルミニウム(AH)をそれぞれ40:20:20:20(C1a:C3a:C2:AH)の重量比で混合してフィラー成分を製造した。使用したアルミナの比重は3.965であり、水酸化アルミニウムの比重は2.423であった。
【0105】
本明細書で言及するフィラーのD50粒度は、粒度分布の体積基準累積曲線の累積50%での粒子直径(メジアン直径)である。このような粒径は、体積を基準として粒度分布を求め、全体積を100%とした累積曲線で累積値が50%となる地点での粒子直径で定義することができる。前記D50粒度は、ISO-13320に基づいてMarven社のMASTERSIZER 3000装備を用いて測定することができ、溶媒としては、エタノールを用いた。
【0106】
製造した前記フィラー成分をポリオール及びその他添加剤(硬化遅延剤、分散剤、難燃剤)と90:8:2(フィラー成分:ポリオール:添加剤)の重量比で混合し、ペーストミキサー(paste)で公転600rpm、自転500rpmで3分程度ミキシングして分散させた後に発生した熱を確認し、真空状態で公転600rpm、自転200rpmで4分間脱泡して主剤組成物を製造した。
【0107】
前記ポリオールとしては、カプロラクトンポリオールとして、1,4-ブタンジオール(1,4-Butanediol)とカプロラクトン(Caprolactone)を1:2.79の重量比(1,4-ブタンジオール:カプロラクトン)で反応させたものを用いた。
【0108】
また、製造した前記フィラー成分をイソシアネート混合物及びその他添加剤(吸湿剤、分散剤、難燃剤)と90:8:2(フィラー成分:イソシアネート混合物:添加剤)の重量比で混合し、ペーストミキサー(paste)で公転600rpm、自転500rpmで3分程度ミキシングして分散させた後に発生した熱を確認し、真空状態で公転600rpm、自転200rpmで4分間脱泡して硬化剤組成物を製造した。
【0109】
イソシアネート混合物は、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体(イソシアネート基の数:3、モル質量:約504.6g/mol)及びイソホロンジイソシアネート(イソシアネート基の数:2、モル質量:約222.3g/mol)を混合したものを用いた。下記式1により計算したヘキサメチレンジイソシアネート三量体の官能基価は、0.59であり、イソホロンジイソシアネートの官能基価は、0.89であった。
[式1]
官能基価=100×N/M
【0110】
式1で、Nは、イソシアネート化合物に含まれているイソシアネート基の数であり、Mは、前記イソシアネート化合物のモル質量(単位:g/mol)である。
【0111】
製造した前記主剤組成物と硬化剤組成物を1:1の体積比で混合して組成物を製造した。
【0112】
<実施例2>
【0113】
D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が20μmである球形のアルミナ(C3a)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)及びD50粒度が60μmである角形の水酸化アルミニウム(AH)をそれぞれ35:20:20:25(C1a:C3a:C2:AH)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0114】
<実施例3>
【0115】
D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)及びD50粒度が60μmである角形の水酸化アルミニウム(AH)をそれぞれ30:40:30(C1a:C2:AH)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0116】
<実施例4>
【0117】
D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)及びD50粒度が60μmである角形の水酸化アルミニウム(AH)をそれぞれ35:30:35(C1a:C2:AH)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0118】
<実施例5>
【0119】
D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が20μmである角形のアルミナ(C3b)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)及びD50粒度が60μmである角形の水酸化アルミニウム(AH)をそれぞれ40:20:20:20(C1a:C3b:C2:AH)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0120】
<実施例6>
【0121】
D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が70μmである角形のアルミナ(C1b)、D50粒度が20μmである角形のアルミナ(C3b)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)及びD50粒度が60μmである角形の水酸化アルミニウム(AH)をそれぞれ20:20:20:20:20(C1a:C1b:C3b:C2:AH)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0122】
<実施例7>
【0123】
D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が20μmである球形のアルミナ(C3a)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)及びD50粒度が60μmである角形の水酸化アルミニウム(AH)をそれぞれ40:10:30:20(C1a:C3a:C2:AH)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0124】
<比較例1>
【0125】
水酸化アルミニウムを使用せず、D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が20μmである球形のアルミナ(C3a)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)をそれぞれ60:20:20(C1a:C3a:C2)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0126】
<比較例2>
【0127】
水酸化アルミニウムを使用せず、D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が20μmである角形のアルミナ(C3b)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)をそれぞれ60:20:20(C1a:C3b:C2)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0128】
<比較例3>
【0129】
水酸化アルミニウムを使用せず、D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が70μmである角形のアルミナ(C1b)、D50粒度が20μmである球形のアルミナ(C3a)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)をそれぞれ40:20:20:20(C1a:C1b:C3a:C2)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0130】
<比較例4>
【0131】
水酸化アルミニウムを使用せず、D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が70μmである角形のアルミナ(C1b)、D50粒度が20μmである角形のアルミナ(C3b)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)をそれぞれ40:20:20:20(C1a:C1b:C3b:C2)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0132】
<比較例5>
【0133】
水酸化アルミニウムを使用せず、D50粒度が70μmである球形のアルミナ(C1a)、D50粒度が20μmである球形のアルミナ(C3a)、D50粒度が2μmである角形のアルミナ(C2)をそれぞれ40:30:30(C1a:C3a:C2)の重量比で混合してフィラーを製造したこと以外は、前記実施例1と同一の方法によって組成物を製造した。
【0134】
<実験例1.熱伝導度の測定及び熱伝導度変化程度の測定>
【0135】
実施例1~7の組成物と比較例1~5の組成物の硬化物の熱伝導度を比較した。前記組成物を25℃で1時間の間放置して硬化物を製造した。
【0136】
組成物の硬化物の熱伝導度は、ISO 22007-2規格によるHot Disk方式で測定した。熱伝導度の測定は、具体的に、組成物を約5mm程度の厚さモールドに位置させ、Hot Disk装備を用いて厚さ方向(through plane方向)に熱伝導度を測定することができる。前記規格で規定したように、Hot Disk装備は、ニッケル線が二重スパイラル構造からなっているセンサーが加熱されながら温度変化(電気抵抗変化)を測定して熱伝導度を確認し得る装備であり、このような規格によって熱伝導度を測定した。
【0137】
その後、前記実施例1~7及び比較例1~5の組成物の硬化物の熱伝導度の変化程度を比較した。具体的に、組成物を常温で1時間放置した硬化物の熱伝導度、常温放置5日後の硬化物の熱伝導度、及び常温放置10日後の硬化物の熱伝導度を比較して熱伝導度の変化程度を比較した。5日後及び10日後の熱伝導度は、上述した熱伝導度の測定方法と同一の方法によって測定した。下記式2によって常温で1時間放置した硬化物の熱伝導度に対する常温放置10日後の硬化物の熱伝導度変化の割合を計算した。
【0138】
[式2]
熱伝導度変化率=Tc2/Tc1
【0139】
前記式2で、Tc1は、組成物を常温(25℃)で1時間放置した後に測定した熱伝導度であり、Tc2は、組成物を常温で放置して10日経過した後に測定した熱伝導度である。
【0140】
実施例1~7及び比較例1~5の組成物を常温で1時間放置した硬化物の熱伝導度、常温放置した後5日後の硬化物の熱伝導度、常温放置10日後の硬化物の熱伝導度及び熱伝導度変化率(Tc2/Tc1)を下記表1に整理した。
【0141】
【表1-1】
【表1-2】
【0142】
<実験例2.比重測定>
【0143】
実施例1~7の組成物の硬化物と比較例1~5の組成物の硬化物の比重を比較した。
【0144】
比重は、ASTM D1475規格によって測定した。例えば、前記規格によって硬化物の重さを量った後に水中でまた重さを量った後、前記測定された重さの差を通じて密度と比重を計算するか、粉末やペレット(pellet)の所定量(約5g)を高温計内の既に測定された容積に入れ、25℃で重さと容積の差を通じて比重を計算することができる。
【0145】
実施例1~7の組成物の硬化物と比較例1~5の組成物の硬化物の比重を下記表2に整理した。
【0146】
【表2】
【国際調査報告】