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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(54)【発明の名称】高温双極静電チャック
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20231101BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20231101BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20231101BHJP
   C23C 16/458 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H01L21/31 C
H01L21/302 101G
C23C16/458
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524291
(86)(22)【出願日】2021-10-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-14
(86)【国際出願番号】 US2021054082
(87)【国際公開番号】W WO2022086724
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】17/076,649
(32)【優先日】2020-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, チエン
(72)【発明者】
【氏名】イェ, チョン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ジルノ, ドミートリイ エー.
(72)【発明者】
【氏名】ロチャ-アルヴァレス, フアン カルロス
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
4K030FA01
4K030GA02
5F004BB13
5F004BB22
5F004BB26
5F004BB28
5F045AA08
5F045EF05
5F045EH05
5F045EH13
5F045EK07
5F045EM05
5F131AA02
5F131AA03
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA19
5F131BA23
5F131CA03
5F131CA04
5F131EA03
5F131EB13
5F131EB15
5F131EB16
5F131EB72
5F131EB81
5F131EB82
5F131EB84
(57)【要約】
例示的な支持アセンブリは、基板支持面を画定する静電チャック本体を含み得る。基板支持アセンブリは、静電チャック本体と連結された支持ステムを含み得る。基板支持アセンブリは、静電チャック本体内に埋め込まれたヒータを含み得る。基板支持アセンブリは、ヒータと基板支持面との間の静電チャック本体内に埋め込まれた第1の双極電極を含み得る。第1の双極電極は、少なくとも2つの分離されたメッシュセクションを含むことができ、各メッシュセクションは、円形のセクタ形状を特徴とする。基板支持アセンブリは、ヒータと基板支持面との間の静電チャック本体内に埋め込まれた第2の双極電極を含み得る。第2の双極電極は、第1の双極電極の少なくとも2つの分離されたメッシュセクションを通って延びる連続したメッシュを含み得る。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板支持アセンブリであって、
基板支持面を画定する静電チャック本体と、
前記静電チャック本体と連結された支持ステムと、
前記静電チャック本体内に埋め込まれたヒータと、
前記ヒータと前記基板支持面との間の前記静電チャック本体内に埋め込まれた第1の双極電極であって、前記第1の双極電極が、少なくとも2つの分離されたメッシュセクションを含み、各メッシュセクションが円形のセクタ形状を特徴とする、第1の双極電極と、
前記ヒータと前記基板支持面との間の前記静電チャック本体内に埋め込まれた第2の双極電極であって、前記第2の双極電極が、前記第1の双極電極の前記少なくとも2つの分離されたメッシュセクションを通って延びる連続したメッシュを含む、第2の双極電極と、
を含む基板支持アセンブリ。
【請求項2】
前記第2の双極電極が、前記第1の双極電極の前記少なくとも2つの分離されたメッシュセクション間のブリッジにより連結された2つのメッシュセクションを含み、前記第2の双極電極の前記2つのメッシュセクションが円形のセクタ形状を特徴とする、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項3】
前記第1の双極電極及び前記第2の双極電極の両方と連結されたRF電源又は可変キャパシタをさらに含む、請求項2に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項4】
前記第1の双極電極の前記少なくとも2つの分離されたメッシュセクションが、間隙によって互いに分離された4つのメッシュセクションを含む、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項5】
前記第2の双極電極が、前記第1の双極電極の前記4つのメッシュセクションの周囲に延びる環状メッシュを含み、前記環状メッシュが、前記第1の双極電極の分離されたメッシュセクション間の前記間隙を通って延びるブリッジを含む、請求項4に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項6】
前記第1の双極電極と連結された第1のRF電源又は可変キャパシタと、
前記第2の双極電極と連結された第2のRF電源又は可変キャパシタと、
をさらに含む、請求項5に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項7】
前記第1の双極電極と連結された第1のDC電源と、
前記第2の双極電極と連結された第2のDC電源と、
をさらに含む、請求項6に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項8】
前記第1の双極電極及び前記第2の双極電極から半径方向外側に位置決めされるとともに前記第1の双極電極及び前記第2の双極電極の周囲に延びる第3の電極をさらに含む、請求項6に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項9】
前記第3の電極と連結された第3のRF電源又は可変キャパシタをさらに含む、請求項8に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項10】
前記静電チャック本体内で延びる複数のリード線が、前記第3の電極を前記第3のRF電源又は可変キャパシタと連結する、請求項9に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項11】
前記静電チャック本体がセラミック材料を含む、請求項1に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項12】
前記セラミック材料が窒化アルミニウムを含む、請求項11に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項13】
基板支持アセンブリであって、
基板支持面を画定する静電チャック本体と、
前記静電チャック本体と連結された支持ステムと、
前記基板支持面の下の前記静電チャック本体内に埋め込まれた第1の双極電極であって、前記第1の双極電極が、間隙によって分離された少なくとも2つのメッシュセクションを含む、第1の双極電極と、
前記基板支持面の下の前記静電チャック本体内に埋め込まれた第2の双極電極であって、前記第2の双極電極が、前記第1の双極電極の前記少なくとも2つのメッシュセクション間の前記間隙を通って延びる、第2の双極電極と、
を含む基板支持アセンブリ。
【請求項14】
前記第1の双極電極の各メッシュセクションが、円形のセクタ形状を特徴とする、請求項13に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項15】
前記第2の双極電極が、前記第1の双極電極の前記少なくとも2つのメッシュセクションの周囲に延びる環状メッシュを含み、前記環状メッシュが、前記第1の双極電極の前記少なくとも2つのメッシュセクション間の前記間隙を通って延びるブリッジを含む、請求項13に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項16】
前記第1の双極電極と連結された第1のRF電源又は可変キャパシタと、
前記第2の双極電極と連結された第2のRF電源又は可変キャパシタと、
をさらに含む、請求項15に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項17】
前記第1の双極電極及び前記第2の双極電極から半径方向外側に位置決めされるとともに前記第1の双極電極及び前記第2の双極電極の周囲に延びる第3の電極をさらに含む、請求項16に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項18】
前記第3の電極と連結された第3のRF電源又は可変キャパシタをさらに含む、請求項17に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項19】
前記第1の双極電極と連結された第1のDC電源と、
前記第2の双極電極と連結された第2のDC電源と、
をさらに含む、請求項13に記載の基板支持アセンブリ。
【請求項20】
基板支持アセンブリであって、
基板支持面を画定する静電チャック本体と、
前記静電チャック本体と連結された支持ステムと、
前記基板支持面の下の前記静電チャック本体内に埋め込まれた第1の双極電極であって、前記第1の双極電極が、間隙によって分離された少なくとも2つのメッシュセクションを含む、第1の双極電極と、
前記基板支持面の下の前記静電チャック本体内に埋め込まれた第2の双極電極と、
前記第1の双極電極及び前記第2の双極電極から半径方向外側に位置決めされるとともに前記第1の双極電極及び前記第2の双極電極の周囲に延びる、第3の電極と、
を含む基板支持アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本願は、2020年10月21日出願の「HIGH TEMPERATURE BIPOLAR ELECTROSTATIC CHUCK」と題する米国特許出願第17/076,649号の利益及び優先権を主張し、その全文が参照により本明細書に援用される。
【0002】
技術分野
[0002]本技術は、半導体製造のための部品及び装置に関する。より具体的には、本技術は、基板支持アセンブリ及び他の半導体処理機器に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]集積回路は、基板表面上に複雑にパターニングされた材料層を作り出すプロセスによって実現される。基板上にパターニングされた材料を製造することは、材料を形成し除去するための制御された方法を必要とする。これらのプロセスが行われる温度は、最終製品に直接影響を与える場合がある。基板の温度は、処理中に基板を支えるアセンブリで制御及び維持されることが多い。内部に配置された加熱デバイスは、支持体内で熱を生成し、その熱は基板に伝導的に伝達される場合がある。また、基板支持体は、基板レベルのプラズマを生成するとともに基板を支持体に静電的にチャックするために、いくつかの技術においても利用され得る。基板近くで生成されたプラズマは、部品への衝突及びチャンバの好ましくない領域での寄生プラズマの形成を引き起こす場合がある。また、この条件は、基板支持電極間の放電につながる場合がある。さらに、ペデスタルを熱生成及びプラズマ生成の両方に利用することは、干渉効果を引き起こす場合がある。
【0004】
[0004]様々な動作プロセスが、基板レベルのプラズマ形成と同様に温度上昇を利用し得るため、基板支持体の構成材料は、アセンブリの電気動作に影響を与える温度に曝露され得る。したがって、高品質のデバイス及び構造を製造するために使用することができる改良されたシステム及び方法が必要とされる。上記の必要性及びその他の必要性は、本技術によって対処される。
【発明の概要】
【0005】
[0005]例示的な支持アセンブリは、基板支持面を画定する静電チャック本体を含み得る。基板支持アセンブリは、静電チャック本体と連結された支持ステムを含み得る。基板支持アセンブリは、静電チャック本体内に埋め込まれたヒータを含み得る。基板支持アセンブリは、ヒータと基板支持面との間の静電チャック本体内に埋め込まれた第1の双極電極を含み得る。第1の双極電極は、少なくとも2つの分離されたメッシュセクションを含むことができ、各メッシュセクションは、円形のセクタ形状を特徴とする。基板支持アセンブリは、ヒータと基板支持面との間の静電チャック本体内に埋め込まれた第2の双極電極を含み得る。第2の双極電極は、第1の双極電極の少なくとも2つの分離されたメッシュセクションを通って延びる連続したメッシュを含み得る。
【0006】
[0006]いくつかの実施形態では、第2の双極電極は、第1の双極電極の少なくとも2つの分離されたメッシュセクションの間のブリッジによって連結された2つのメッシュセクションであり得るか又はそれを含み得る。第2の双極電極の2つのメッシュセクションは、円形のセクタ形状を特徴とし得る。アセンブリは、第1の双極電極及び第2の双極電極の両方と連結されたRF電源又は可変キャパシタを含み得る。第1の双極電極の少なくとも2つの分離されたメッシュセクションは、間隙によって互いに分離された4つのメッシュセクションを含み得る。第2の双極電極は、第1の双極電極の4つのメッシュセクションの周囲に延びる環状メッシュを含み得る。環状メッシュは、第1の双極電極の分離されたメッシュセクション間の間隙を通って延びるブリッジを含み得る。アセンブリは、第1の双極電極と連結された第1のRF電源又は可変キャパシタを含み得る。アセンブリは、第2の双極電極と連結された第2のRF電源又は可変キャパシタを含み得る。アセンブリは、第1の双極電極と連結された第1のDC電源を含み得る。アセンブリは、第2の双極電極と連結された第2のDC電源を含み得る。アセンブリは、第1の双極電極及び第2の双極電極から半径方向外側に位置決めされるとともに第1の双極電極及び第2の双極電極の周囲に延びる第3の電極を含み得る。アセンブリは、第3の電極と連結された第3のRF電源又は可変キャパシタを含み得る。静電チャック本体内では複数のリード線が延びて、第3の電極を第3のRF電源又は可変キャパシタと連結することができる。静電チャック本体は、セラミック材料であり得るか又はそれを含み得る。セラミック材料は、窒化アルミニウムであり得るか又はそれを含み得る。
【0007】
[0007]本技術のいくつかの実施形態は、基板支持アセンブリを包含し得る。アセンブリは、基板支持面を画定する静電チャック本体を含み得る。アセンブリは、静電チャック本体と連結された支持ステムを含み得る。アセンブリは、基板支持面の下の静電チャック本体内に埋め込まれた第1の双極電極を含み得る。第1の双極電極は、間隙によって分離された少なくとも2つのメッシュセクションを含み得る。アセンブリは、基板支持面の下の静電チャック本体内に埋め込まれた第2の双極電極を含み得る。第2の双極電極は、第1の双極電極の少なくとも2つのメッシュセクション間の間隙を通って延び得る。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、第1の双極電極の各メッシュセクションは、円形のセクタ形状を特徴とし得る。第2の双極電極は、第1の双極電極の少なくとも2つのメッシュセクションの周囲に延びる環状メッシュを含み得る。環状メッシュは、第1の双極電極の少なくとも2つのメッシュセクション間の間隙を通って延びるブリッジを含み得る。アセンブリは、第1の双極電極と連結された第1のRF電源又は可変キャパシタを含み得る。アセンブリは、第2の双極電極と連結された第2のRF電源又は可変キャパシタを含み得る。アセンブリは、第1の双極電極及び第2の双極電極から半径方向外側に位置決めされるとともに第1の双極電極及び第2の双極電極の周囲に延びる第3の電極を含み得る。アセンブリは、第3の電極と連結された第3のRF電源又は可変キャパシタを含み得る。アセンブリは、第1の双極電極と連結された第1のDC電源を含み得る。アセンブリは、第2の双極電極と連結された第2のDC電源を含み得る。
【0009】
[0009]本技術のいくつかの実施形態は、基板支持アセンブリを包含し得る。アセンブリは、基板支持面を画定する静電チャック本体を含み得る。アセンブリは、静電チャック本体と連結された支持ステムを含み得る。アセンブリは、基板支持面の下の静電チャック本体内に埋め込まれた第1の双極電極を含み得る。第1の双極電極は、間隙によって分離された少なくとも2つのメッシュセクションを含み得る。アセンブリは、基板支持面の下の静電チャック内に埋め込まれた第2の双極電極を含み得る。アセンブリは、第1の双極電極及び第2の双極電極から半径方向外側に位置決めされるとともに第1の双極電極及び第2の双極電極の周囲に延びる第3の電極を含み得る。
【0010】
[0010]このような技術は、従来のシステム及び技法よりも多くの数の利点を提供し得る。例えば、本技術の実施形態は、プラズマ処理中に半径方向の調節を可能にし得るとともに高温動作中に持続可能なままであり得る基板支持体を提供し得る。さらに、基板支持体は、RF変調をサポートしながら、双極チャックを維持し得る。これらの実施形態及びその他の実施形態は、その多くの利点や特徴と共に、以下で論じる記載及び添付の図面により詳細に説明されている。
【0011】
[0011]開示されている技術の性質及び利点についてのさらなる理解は、本明細書の以下の部分及び図面を参照することによって得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】[0012]本技術のいくつかの実施形態による例示的な処理システムの上面図を示す。
図2】[0013]本技術の技術のいくつかの実施形態による例示的なプラズマシステムの概略断面図を示す。
図3】[0014]本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリの概略部分断面図を示す。
図4A】[0015]本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置の概略上面図を示す。
図4B】[0016]本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置の概略部分断面図を示す。
図4C】[0017]本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置の概略部分断面図を示す。
図5A】[0018]本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置の概略上面図を示す。
図5B】[0019]本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置の概略部分断面図を示す。
図6A】[0020]本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置の概略上面図を示す。
図6B】[0021]本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置の概略部分断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0022]いくつかの図は概略図として含まれている。図は例示のためのものであり、縮尺どおりであると明記されていない限り縮尺どおりと見なすべきではないと、理解されたい。さらに、概略図として、図面は、理解を助けるために提供されており、現実的な描写に比べてすべての態様又は情報を含まない場合があり、例示を目的として強調された素材を含むことがある。
【0014】
[0023]添付の図面では、類似の構成要素及び/又は特徴は、同じ参照符号を有し得る。さらに、同じ種類の様々な構成要素は、類似の構成要素間を区別する文字により、参照符号に従って区別することができる。本明細書で第1の参照符号のみが使用される場合、その説明は、文字に関係なく、同じ第1の参照符号を有する類似の構成要素の任意の1つに適用可能である。
【0015】
[0024]プラズマ強化堆積プロセスは、基板上の膜形成を促進するために、1つ又は複数の構成前駆体を通電することができる。このような形成された膜は、基板に応力を与えるような条件下で生成され得る。静電チャックを使用して、たわみ応力を克服するために基板に対するクランプ作用を生じさせることができる。しかし、半導体処理の高精度化及び小型化が進む中で、チャックが処理上の問題に関与する場合がある。さらに、これらの膜の多くは、チャンバの部品にさらに影響を与える比較的高い温度で開発される場合がある。例えば、一部の堆積作業は500℃を超える温度で行われる場合があり、静電チャックの材料などのチャンバ部品の抵抗に影響を与える場合がある。材料の抵抗率が低下すると、漏れ電流が増加して電気アークが発生し、基板及びチャンバ部品が損傷する可能性がある。
【0016】
[0025]多くの従来技術は、単極又は半円電極の双極静電チャックを使用しており、これらの処理問題の多くをもたらす場合がある。チャックは、処理中に基板を安定させるためのチャック力を提供し得るが、チャックは他の制限を受ける場合があり、処理に関する問題を助長する場合がある。例えば、単極チャックは基板の移動を生じさせ得るが、これは、処理チャンバ内の中心位置からチャックがずれることにより、プロセスの均一性に影響を与えることがある。単極チャックは、処理中に生成されるプラズマを利用して、基板に静電気力を発生させる。基板が支持体上に着座し、単極チャックが初めに係合するとき、パック本体が絶縁性であり得るため、チャック電極のDC電源に対してウエハは電気的に浮いた状態になり得る。プラズマが生成されるとき、プラズマは基板を接地する場合があり、これにより回路が効果的に完成し、基板とチャック本体との間に静電気力が発生する場合がある。しかし、初期に発生することで基板が移動し、処理時の均一性に影響を与える場合がある。
【0017】
[0026]従来の双極チャックは、2つの半円電極を含み得るが、これは、1つの電極を正の電力で、1つを負の電力で結合することによって、単極チャックの問題を克服し得る。基板は依然として正味の中性電荷を特徴とすることになるが、基板は基板支持体にクランプされてもよい。しかし、処理温度が上昇すると、チャック本体を通じた漏れが増加する場合があり、2つの電極間でDC放電が発生する可能性が高くなる場合がある。両方のチャックに関するさらなる問題は、プラズマ調節の点で追加機能が制限される場合があることである。
【0018】
[0027]本技術は、双極チャック機能を有するとともに、さらにプラズマによる半径方向の調節機能を提供する基板支持アセンブリによって、これらの課題を克服する。基板上の半径方向の不均一性は、チャンバを通る流れに関する多くの問題によって引き起こされる場合がある。チャンバ部品の一部は、ある種の均一性の問題に適合するために変更され得るが、その部品が実装されると、その正確な適合に制限される場合がある。静電チャックの電極で半径方向のRF調節を提供することにより、本技術は、処理領域のプラズマ成長の中心が高い変調及びエッジが高い変調を可能にし得る。さらに、これらの電極によって供給又は引き寄せられる電力を調整することにより、不均一性を示す任意の特定のプロセスに合わせて調整の程度を調節することができる。
【0019】
[0028]残りの開示内容は、開示した技術を利用する特定の堆積処理を通常通りに特定するものであるが、システム及び方法は、記載されたチャンバで起こり得る他の堆積、エッチング及び洗浄チャンバ、並びに処理に対しても等しく適用可能であることは、容易に理解されよう。したがって、本技術は、これらの具体的な堆積処理又はチャンバ単独との使用に限定されるとみなすべきではない。本開示では、本技術の実施形態によるこのシステムに対する追加の修正及び調整を記載する前に、本技術の実施形態によるペデスタルを含み得る1つの可能なシステム及びチャンバを説明する。
【0020】
[0029]図1は、実施形態による、堆積チャンバ、エッチングチャンバ、ベーキングチャンバ、及び硬化チャンバによる処理システム100の一実施形態の上面図を示している。図において、一対の前方開口型統一ポッド102は、ロボットアーム104によって受け取られるとともに、タンデムセクション109a-109cに位置決めされた基板処理チャンバ108a-108fのうちの1つに配置される前に低圧保持エリア106に配置される様々なサイズの基板を供給する。基板ウエハを保持エリア106から基板処理チャンバ108a-108fに搬送したり戻したりするために、第2のロボットアーム110が使用されてもよい。各基板処理チャンバ108a-fは、プラズマ化学気相堆積、原子層堆積、物理的気相堆積、エッチング、予洗浄、脱ガス、配向、及びアニーリング、灰化などを含む他の基板処理に加えて、本明細書に記載の半導体材料のスタックの形成を含む多くの基板処理動作を実施するように装備され得る。
【0021】
[0030]基板処理チャンバ108a-fは、基板上での誘電体膜又は他の膜の堆積、アニーリング、硬化、及び/又はエッチングのための1つ又は複数のシステム構成要素を含み得る。一構成では、2対の処理チャンバ(例えば、108c-d及び108e-f)が、誘電体材料を基板上に堆積するために使用され得、第3の対の処理チャンバ(例えば、108a-b)が、堆積された誘電体をエッチングするために使用され得る。別の構成では、3対すべてのチャンバ、例えば108a-108fが、誘電体膜が交互になった積層体を基板上に堆積させるように構成され得る。記載された処理の1つ又は複数のいずれかが、異なる実施形態に示した製造システムから分離されたチャンバ内で実行され得る。誘電体膜のための堆積、エッチング、アニーリング、及び硬化チャンバの追加の構成がシステム100によって企図されると理解されよう。
【0022】
[0031]図2は、本技術のいくつかの実施形態による例示的なプラズマシステム200の概略断面図を示す。プラズマシステム200は、一対の処理チャンバ108を例示し得る。これは、上で論じたタンデムセクション109の1つ又は複数に装備されてもよく、本技術の実施形態による基板支持アセンブリを含んでもよい。プラズマシステム200は、概して、一対の処理領域220A及び220Bを画定する、側壁212、底壁216、及び内部側壁201を有するチャンバ本体202を含み得る。処理領域220A-220Bの各々は、同様に構成されてもよく、同一の構成要素を含んでもよい。
【0023】
[0032]例えば、処理領域220B(その構成要素は処理領域220Aにも含まれ得る)は、プラズマシステム200において底壁216内に形成された通路222を通じて処理領域内に配置されたペデスタル228を含み得る。ペデスタル228は、本体部分などのペデスタルの露出面上に基板229を支持するように適合されたヒータを提供し得る。ペデスタル228は、所望の処理温度で基板温度を加熱及び制御し得る加熱要素232、例えば、抵抗性加熱要素を含み得る。ペデスタル228はまた、ランプアセンブリなどの遠隔加熱要素、又は任意の他の加熱デバイスによって加熱され得る。
【0024】
[0033]ペデスタル228の本体は、フランジ233によって、ステム226に連結され得る。ステム226は、ペデスタル228を電力出力又は電力ボックス203と電気的に連結させ得る。電力ボックス203は、処理領域220B内でペデスタル228の上昇及び移動を制御するドライバシステムを含み得る。ステム226はまた、ペデスタル228に電力を供給するための電力インターフェースを含み得る。電力ボックス203はまた、熱電対インターフェースなどの、電力計及び温度計用のインターフェースを含み得る。ステム226は、電力ボックス203と取り外し可能に連結するよう適合したベースアセンブリ238も含む。電力ボックス203の上方には周方向リング235が示されている。いくつかの実施形態では、周方向リング235は、ベースアセンブリ238と電力ボックス203の上面との間に機械的インターフェースを提供するよう構成された機械的な止め部又はランドとして適合した肩部であり得る。
【0025】
[0034]処理領域220Bの底壁216内に形成された通路224を通ってロッド230が含まれ得る。ロッド230は、ペデスタル228の本体を通って配置された基板リフトピン261を位置決めするために利用され得る。基板リフトピン261は、基板移送ポート260を通して処理領域220B内229へ及び処理領域220Bから基板を移送するために利用されるロボットによる基板229の交換を促進するために、選択的に、基板229をペデスタルから距離をおいて配置し得る。
【0026】
[0035]チャンバリッド204は、チャンバ本体202の上部と連結され得る。リッド204は、そこに連結された1つ又は複数の前駆体分配システム208を収容し得る。前駆体分配システム208は、デュアルチャネルシャワーヘッド218を通して処理領域220B内に反応及び洗浄前駆体を送達し得る前駆体入口通路240を含み得る。デュアルチャネルシャワーヘッド218は、面板246との中間に配置された遮蔽板244を有する環状のベース板248を含み得る。高周波(「RF」)源265は、デュアルチャネルシャワーヘッド218と連結され得る。RF源265は、デュアルチャネルシャワーヘッド218の面板246とペデスタル228との間のプラズマ領域生成を促進するために、デュアルチャネルシャワーヘッド218に電力供給し得る。いくつかの実施形態では、RF源は、プラズマ生成を促進するために、ペデスタル228などのチャンバ本体202の他の部分と連結され得る。誘電体アイソレータ258が、RF電力のリッド204への伝導を防止するために、リッド204とデュアルチャネルシャワーヘッド218との間に配置され得る。ペデスタル228の外縁にはシャドウリング206が配置されてもよく、シャドウリング206はペデスタル228と係合する。
【0027】
[0036]動作中に環状のベースプレート248を冷却するために、ガス分配システム208の環状のベース板248内に任意の冷却チャネル247が形成されてもよい。水、エチレングリコール、ガス、又は同種のものなどの熱移送流体は、ベースプレート248が所定の温度で維持され得るように、冷却チャネル247を通して循環され得る。処理領域220B内の処理環境への側壁201、212の露出を防止するために、チャンバ本体202の側壁201、212に接近して、ライナアセンブリ227が領域220B内に配置され得る。ライナアセンブリ227は、処理領域220Bからガス及び副生成物を排気するとともに処理領域220B内で圧力を制御するように構成されたポンピングシステム264に連結され得る周方向ポンピングキャビティ225を含み得る。ライナアセンブリ227には複数の排気口231が形成され得る。排気口231は、システム200内での処理を促進するように、処理領域220Bから周方向ポンピングキャビティ225までのガスの流れを可能にするように構成され得る。
【0028】
[0037]図3は、本技術のいくつかの実施形態による例示的な半導体処理チャンバ300の概略部分断面図を示す。図3は、図2に関連して上で論じた1つ又は複数の構成要素を含んでいてよく、そのチャンバに関するさらなる詳細を示していてよい。チャンバ300は、上記で説明した誘電体材料の積層体の堆積を含む、半導体処理動作を実施するために使用され得る。チャンバ300は、半導体処理システムの処理領域の部分図を示していてよく、チャンバ300のある実施形態には組み込まれていると理解される上記の追加のリッドスタック構成要素といった、構成要素の全てを含んでいなくてもよい。
【0029】
[0038]このように、図3は、処理チャンバ300の一部を示し得る。チャンバ300は、シャワーヘッド305と共に、基板支持体アセンブリ310を含み得る。シャワーヘッド305及び基板支持体310は、チャンバ側壁315と共に、基板処理領域320を画定し得る。基板処理領域320内ではプラズマが生成され得る。基板支持アセンブリは、静電チャック本体325を含み得る。この静電チャック本体325は、本体内に埋め込まれた又は配置された1つ又は複数の構成要素を含み得る。上部パック内に組み込まれた構成要素は、いくつかの実施形態では処理材料に曝露されない場合があり、チャック本体325内に完全に保持される場合がある。静電チャック本体325は、基板支持面327を画定し得、チャック本体の特定の形状に応じた厚さ及び長さ又は直径を特徴とし得る。いくつかの実施形態では、チャック本体は楕円形であってもよく、チャック本体を通る中心軸からの1つ又は複数の半径寸法を特徴とし得る。上部パックは、任意の形状であってよく、半径寸法が議論されるときはチャック本体の中心位置からの任意の長さを画定し得ることを理解されたい。
【0030】
[0039]静電チャック本体325はステム330と連結され得る。ステム330は、チャック本体を支持し得、チャック本体325の内部構成要素と結合し得る電気及び/又は流体ラインを送受信するためのチャネルを含み得る。チャック本体325は、静電チャックとして動作するための関連チャネル又は構成要素を含み得るが、いくつかの実施形態では、アセンブリは、真空チャック、又は任意の他のタイプのチャックシステムのための構成要素として動作し得るか又はそれを含み得る。ステム330は、基板支持面とは反対側のチャック本体の第2の表面上で、チャック本体と連結され得る。静電チャック本体325は、第1の双極電極335aを含んでもよく、これは基板支持面に近接するチャック本体内に埋め込まれていてもよい。電極335aは、DC電源340aと電気的に連結し得る。電源340aは、導電性のチャック電極335aに対してエネルギー又は電圧を提供するように構成され得る。これは、半導体処理チャンバ300の処理領域320内に前駆体のプラズマを形成するために動作され得るが、他のプラズマ動作も同様に持続され得る。例えば、電極335aは、シャワーヘッド305と電気的に連結されたRF源307を含む容量性プラズマシステムの電気的な接地として動作するチャックメッシュであり得る。例えば、電極335aは、RF源307からのRF電力の接地経路として動作し得、同時に、基板支持面への基板の静電クランプを提供するために、基板への電気バイアスとして動作し得る。電源340aは、フィルタと、電源と、チャック電圧を提供するように構成されたいくつかの他の電気構成要素とを含み得る。
【0031】
[0040]静電チャック本体は、第2の双極電極335bを含んでもよく、これはまた基板支持面に近接するチャック本体内に埋め込まれていてもよい。電極335bは、DC電源340bと電気的に連結し得る。電源340bは、導電性のチャック電極335bに対してエネルギー又は電圧を提供するように構成され得る。さらに、いくつかの実施形態による電機部品及び双極チャックに関する詳細は、以下でさらに説明し、設計のいずれかは処理チャンバ300で実装され得る。例えば、以下にさらに説明するように、追加のプラズマ関連電源又は部品を組み込むことができる。
【0032】
[0041]動作中、基板は、静電チャック本体の基板支持面と少なくとも部分的に接触する場合があり、これにより接触間隙が生じ、ペデスタルの表面と基板との間に容量効果を本質的に生じさせる場合がある。接触間隙に電圧を印加し、チャック用の静電気力を生成することができる。電源340a及び340bは、電荷を提供し得る。電荷は、電極から基板支持面に移動して蓄積し得るとともに、基板における反対電荷を有するクーロン引力を有する電荷層を生成し得、また、チャック本体の基板支持面に対して基板を静電的に保持し得る。この電荷移動は、本技術のいくつかの実施形態で使用され得るジョンセン・ラーベック型チャックのための誘電体内の有限の抵抗に基づいて、チャック本体の誘電体材料を流れる電流によって起こり得る。
【0033】
[0042]チャック本体325はまた、基板支持面内に凹部領域345を画定し得る。これは、基板が配置され得る凹部ポケットを提供し得る。凹部領域345は、上部パックの内部領域で形成されてもよく、処理のための基板を受け入れるように構成されてもよい。凹部領域345は、図示されるように静電チャック本体の中央領域を包含して、任意の多様な基板サイズを収容するようにサイズ決めされ得る。基板は、凹部領域内に着座し得、基板を包含し得る外部領域347によって含有され得る。いくつかの実施形態では、外部領域347の高さは、基板が外部領域347における基板支持面の表面高さと水平になるように又はその下に凹むようにされ得る。凹面は、処理中のエッジ効果を制御し得、一部の実施形態では、基板全体の堆積の均一性を向上させ得る。いくつかの実施形態では、エッジリングは、上部パックの周縁部の周囲に配置されて、基板が中に着座し得る凹部を少なくとも部分的に画定し得る。いくつかの実施形態では、チャック本体の表面は実質的に平面である場合があり、エッジリングは、基板が中に着座し得る凹部を完全に画定し得る。
【0034】
[0043]いくつかの実施形態では、静電チャック本体325及び/又はステム330は、絶縁体材料又は誘電体材料であり得る。例えば、酸化物、窒化物、炭化物、及び他の材料を使用して構成要素を形成することができる。例示的な材料には、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化タングステン、及び他の金属若しくは遷移金属の酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、又はチタン酸塩を含むセラミック、並びにこれらの材料と他の絶縁体材料又は誘電性材料との組み合わせが含まれ得る。特定の温度範囲で動作するように構成された複合材料を提供するために、異なる等級のセラミック材料を使用することができ、したがって、いくつかの実施形態では、異なるセラミック等級の同様の材料を上部パック及びステムに使用することができる。いくつかの実施形態では、電気的特性を調整するためにドーパントを組み込むこともできる。例示的なドーパント材料には、イットリウム、マグネシウム、シリコン、鉄、カルシウム、クロム、ナトリウム、ニッケル、銅、亜鉛、又はセラミック若しくは誘電体材料内に組み込まれることが知られている任意の数の他の元素が含まれ得る。
【0035】
[0044]静電チャック本体325は、チャック本体内に含有される埋め込みヒータ350も含み得る。ヒータ350は、実施形態では、抵抗加熱器又は流体加熱器を含み得る。いくつかの実施形態では、電極335はヒータとして動作することができるが、これらの動作を切り離すことによって、より個別の制御が可能になり、プラズマ形成のための領域を制限しながら、拡張されたヒータカバレッジが提供され得る。ヒータ350は、チャック本体材料と接着又は連結されたポリマーヒータを含み得るが、導電性要素は、静電チャック本体内に埋め込まれ、上部パックを加熱するためにAC電流などの電流を受けるように構成されていてもよい。電流は、上で論じたDC電力と同様のチャネルを通じてステム330を通して供給され得る。ヒータ350は、電源365と連結してもよく、電源365は、抵抗加熱要素に電流を提供して、関連するチャック本体及び/又は基板の加熱を促進することができる。ヒータ350は、実施形態では複数のヒータを含むことができ、各ヒータはチャック本体のあるゾーンに関連することができ、したがって例示的なチャック本体はヒータと同数又はそれを上回る数のゾーンを含むことができる。チャックメッシュ電極335は、いくつかの実施形態では、ヒータ350と基板支持面327との間に位置決めされてもよく、以下にさらに説明するように、いくつかの実施形態では、チャック本体内の電極と基板支持面との間に距離を維持することができる。
【0036】
[0045]ヒータ350は、基板支持面327上に存在する基板と同様に、静電チャック本体325全体の温度を調整することができる場合がある。ヒータは、チャック本体及び/又は基板を約100℃以上に加熱する動作温度範囲を有していてもよく、ヒータは、約125℃以上、約150℃以上、約175℃以上、約200℃以上、約250℃以上、約300℃以上、約350℃以上、約400℃以上、約450℃以上、約500℃以上、約550℃以上、約600℃以上、約650℃以上、約700℃以上、約750℃以上、約800℃以上、約850℃以上、約900℃以上、約950℃以上、約1000℃以上、又はそれを上回る温度に加熱するように構成され得る。ヒータは、また、これらの記載された数値のうちの任意の2つの間に包含される任意の範囲、又はこれらの範囲のいずれかに包含されるより小さな範囲で動作するように構成され得る。いくつかの実施形態では、チャックヒータは、堆積動作中に基板温度を少なくとも500℃超に維持するように動作され得る。
【0037】
[0046]図4Aは、本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置400の概略上面図を示す。配置400における電極は、基板支持アセンブリ310に含まれ得るような、先に説明した電極のいずれか、又は任意の他のいくつかのペデスタル若しくはチャックであってもよい。電極は、上で論じたように、また、以下にさらに説明するように、静電チャックとして動作可能であり得る。図示されるように、電極配置400は、第1の双極電極405、及び第2の双極電極410を含み得る。電極は、窒化アルミニウムを含むセラミックなど、上で論じたようなパック又はチャック本体に埋め込まれてもよく、任意の基板支持体について上で論じたような特徴、構成、又は特性のいずれかを特徴とし得る。
【0038】
[0047]第1の双極電極405及び第2の双極電極410はそれぞれ、静電チャック内の両方の電極にわたって実質的に同一平面上にあり得るメッシュ材料を含み得る。図示するように、メッシュ材料は複数のセクションに分離され得る。例えば、第1の双極電極405は、少なくとも2つの分離されたメッシュセクション406を含み得る。各メッシュセクションは、図示されているような円形のセクタだけでなく、長方形、又は任意の他の形状など、任意の数の形状又は形状寸法を特徴とし得る。これらは、例えば基板の形状寸法から少なくとも部分的に決定される得る。セクタ形状は実質的に四分円形であるが、本技術の実施形態では、任意のマイナーセクタ又はメジャーセクタ形状が利用され得ることを理解されたい。メッシュセクション406は、不連続であってもよく、いくつかの実施形態では、メッシュ材料の平面に沿って互いに接触しない場合がある。図示されるように、第1の双極電極405の各メッシュセクション406の周囲に1つ又は複数の間隙408が形成されてもよく、各メッシュセクションは、第1の双極電極又は第2の双極電極のいずれかの任意の他のメッシュセクションからチャック本体内に単離されてもよい。このような2つのメッシュセクションが図示されているが、いくつかの実施形態では、第1の双極電極405は、約2以上のセクション、約3以上のセクション、約4以上のセクション、約5以上のセクション、約6以上のセクション、約7以上のセクション、約8以上のセクション、又はそれを上回るセクションを含み得る。しかし、メッシュセクションの数が増加すると、同様に間隙エリアの量が増加し、メッシュが伸びていない領域でのチャッキングが減少し得る。したがって、いくつかの実施形態では、メッシュは、約8セクション以下、又は約6セクション以下、又はそれ未満のセクションを含み得る。電極リードは、いくつかの実施形態においてメッシュに沿った任意の場所であり得る位置409など、各メッシュセクションで第1の双極電極と連結し得る。
【0039】
第2の双極電極410は、図示されるように、連続したメッシュセクションであり得るか又はそれを含み得る。これは、第1の双極電極405の少なくとも2つの分離されたメッシュセクションを通って延び得る。例えば、図示されるように、第2の双極電極410は、示されるような第1の双極電極のセクション間の間隙408を通って延び得る。少なくとも1つの電極リードは、電極に沿った位置413において、第2の双極電極と連結し得る。第2の双極電極410は、上で論じたように任意の形状又は形状寸法を特徴とし得、第1の双極電極405の形状に対応する又は適合する形状を特徴とし得る。例えば、第1の双極電極セクションが図示されるように円形セクタ形状である場合、第2の双極電極410もまた、円形セクタ形状であり得る少なくとも2つのメッシュセクションを特徴とし得る。第2の双極電極410のセクションは、図示されるように、第1の双極電極セクション間の間隙を通って延びるブリッジ412部分と連結され得る。
【0040】
[0049]図示されるように、いくつかの実施形態では、配置400は、第3の電極415を含み得、これは、第1の双極電極及び第2の双極電極から半径方向外側に位置し得るか又は位置決めされ得、図示されるように双極電極の周囲に延び得る。いくつかの実施形態では、第3の電極は、例えば外部領域347の下に含まれてもよく、そうでなければ、基板支持体のエッジ領域の周囲にあってもよい。電極リードは、図示されるように、1つ又は複数の位置417で第3の電極と連結し得る。4つのこのようなリード位置が図示されているが、電極への均一な送達を確保するために、実施形態では任意の数のリードが設けられ得る。電極のそれぞれは、図4Bに見ることができるように、1つ又は複数の電源と連結され得る。図4Bは、本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置400の概略部分断面図を示す。示されるように、配置400は、第1の双極電極405及び第2の双極電極410を含み得る。ここで、断面は、メッシュのブリッジ412部分を通る第2の双極電極410を図示し得る。いくつかの実施形態では、配置は第3の電極415も含み得る。
【0041】
[0050]各電極は、先に説明したように、1つ又は複数の電源と連結されてもよく、図4Bは、例示的な結合配置を示すが、任意の数の電極結合構成が使用され得ることを理解されたい。例えば、第1の双極電極セクションは第1のDC電源420と連結されてもよく、第2の双極電極は第2のDC電源425と連結されてもよい。どちらの電源も正又は負の電圧配置で動作し得る。これは、例えば処理中に切り替えられ得るだけでなく、静電チャックを提供するためにどちらかの方向に増加又は低減され得る。また、いくつかの実施形態では、1つ又は複数のRF電源が組み込まれる場合がある。例えば、第1のRF電源430は第3の電極415と連結されてもよく、第2のRF電源430は第1の双極電極及び第2の双極電極と連結されてもよい。以下で説明するように、別個のRF電源は双極電極のそれぞれに連結され得るが、いくつかの実施形態では、電極の構成に基づいて単一の電源が使用され得る。
【0042】
[0051]動作において、第3の電極と連結された別個のRF電源を含むことによって、処理プラズマは、実行中の処理に影響を与えるように調節され得る。例えば、図示されたボトムアップ型のRF給電構成では、チャックのエッジまでRF電力を増加させることにより、増加した電流がエッジでプラズマに送達され得、プラズマ特性を向上させ得る。堆積動作中、例えば、これはエッジ堆積を増加させる場合があり、これにより、中心が高い堆積プロセスが補償されて、プロセスの半径方向の均一性を高められ得る。不均一性の程度に応じて、より均一なプロセスを生成するために、送達される電力が増加又は低減され得る。このように、十分なチャック性を保証し得る双極構成を生成する一方で、基板支持体を用いて、複数の領域でRF制御による追加のプロセス調節を提供することもできる。さらに、図示されるように、電極リードは、異なる垂直面でチャック本体を通って横方向に延びてもよく、これにより、漏れや干渉を制限することができる。
【0043】
[0052]図は、底部RF給電構成を図示するが、本開示全体を通じて図示される構成のいずれもが、RF源307に基づくなどの実施形態において、同様に、上部RF給電で生成され得ることを理解されたい。例えば、図4Cは、本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置400の概略部分断面図を示し、電極用の同じ構成を図示してもよいが、上部RF給電制御を利用し得る。例えば、図4Bに示すようなRF電源を利用する代わりに、いくつかの実施形態では、様々な電極セクションを通る電流分割を制御するために可変キャパシタが使用されてもよい。例えば、プラズマに電力を加えるために電源からの電力を増加させる代わりに、いくつかの実施形態では、制御スキームは可変キャパシタを利用してもよく、キャパシタンスを増加させることができ、これにより、プラズマを通ってその領域で関連電極に流れる電流を増加させることができる。これにより、同様に、関連する領域におけるプラズマ密度が増加し、その領域における堆積又はエッチングが増加し得る。
【0044】
[0053]本技術は、同様に、先に説明したように、基板支持体のいずれかに組み込むことができる他の双極チャック構成を包含し得る。図5Aは、本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置500の概略上面図を示す。配置500は、配置400の特徴又は特性のいずれかを含んでもよく、先に説明した任意の基板支持体を含む、双極チャックが使用され得る任意の基板支持体に組み込まれてもよい。例えば、配置500は、第1の双極電極505及び第2の双極電極510を含み得る。第1の双極電極505は、少なくとも2つの分離されたメッシュセクション506を含んでもよく、図示された例示的な実施形態では、4つのメッシュセクション506を含むことができるが、先に論じたように、任意の数のメッシュセクションが含まれ得ることを理解されたい。第1の双極電極505の各メッシュセクション506は、間隙508によって互いに分離されてもよい。メッシュセクション506のそれぞれは、以下で論じるように単一の電源と電気的に連結してもよく、任意の数の電極リードが、メッシュに沿ってどこでもよい位置509において個々のセクションを連結するために使用され得る。
【0045】
[0054]第2の双極電極510は、第1の双極電極のメッシュセクションの周囲に延びる環状メッシュを含み得る。さらに、第2の双極電極510は、第1の双極電極の分離されたメッシュセクション間の間隙を通って延びるブリッジ512を含み得る。このような構成は、上述のようなRF調節の機能と、2つの双極電極からの静電チャックの機能の両方を提供し得る。これにより、いくつかの実施形態では、エッジ領域のチャックが改善され得る。例えば、一部の半導体処理は、基板のエッジ領域でウエハの反りが大きくなることを特徴とする入射するウエハを処理することを含み得る。外部エッジでの完全なクランプを保証することにより、処理中に基板が実質的に平坦な状態を維持することが保証され得る。そうでない場合は、処理の不均一性又は基板へのダメージが増加する場合がある。第2の双極電極510は、処理されている半導体基板のエッジまで延びるか又はそれを越えて延び得るため、第1の双極電極の周囲に延びる第2の双極電極を含むこのような設計で十分なクランプが与えられ得る。
【0046】
[0055]さらに、第1の双極電極の周囲に延びる環状双極電極を有する構成は、同様にRFの半径方向の調節を容易にし得る。図5Bは、本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置500の概略部分断面図を示し、上述のような任意の特徴、特性、又は部品を含むことができ、他の場所で説明される任意の基板支持体に含まれてもよい。断面に示されるように、第2の双極電極510は、第1の双極電極505の周囲に延びてもよく、第1の双極電極505のメッシュセクション間に延びるブリッジ512を含んでもよい。上で説明したのと同様に、第1のDC電源520は第1の双極電極505と連結されてもよく、第2のDC電源525は第2の双極電極と連結されてもよい。さらに、第1のRF電源530は第1の双極電極505と連結されてもよく、第2のRF電源535は第2の双極電極510と連結されてもよい。第2の双極電極は、第1の双極電極505の周囲に延びてもよいため、上で論じたように個々のRF電源を動作することによって、プラズマの半径方向の調節を内側ゾーン及び外側ゾーンで実施することができ、処理動作に先立って、又は任意の処理中に、調節をその場で実施することができる。上述のように、図5Bの構成は、先に議論したように、また当業者によって容易に理解されることになるように、上部RF給電用の可変キャパシタを用いて生成することも可能である。
【0047】
[0056]図6Aは、本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置600の概略上面図を示す。配置600は、配置400又は配置500の特徴又は特性のいずれかを含んでもよく、先に説明した任意の基板支持体を含む、双極チャックが使用され得る任意の基板支持体に組み込まれてもよい。例えば、配置600は、第1の双極電極605及び第2の双極電極610を含み得る。第1の双極電極605は、少なくとも2つの分離されたメッシュセクション606を含んでもよく、図示された例示的な実施形態では、4つのメッシュセクション606を含むことができるが、先に論じたように、任意の数のメッシュセクションが含まれ得ることを理解されたい。第1の双極電極605の各メッシュセクション606は、間隙608によって互いに分離されてもよい。メッシュセクション606のそれぞれは、以下で論じるように単一の電源と電気的に連結してもよく、任意の数の電極リードが、メッシュに沿ってどこでもよい位置609において個々のセクションを連結するために使用され得る。
【0048】
[0057]第2の双極電極610は、第1の双極電極のメッシュセクションの周囲に延びる環状メッシュを含み得る。さらに、第2の双極電極610は、第1の双極電極の分離されたメッシュセクション間の間隙を通って延びるブリッジ612を含み得る。いくつかの実施形態では、第3の電極615も含まれてよく、これは、第1の双極電極及び第2の双極電極から半径方向外側に位置し得るか又は位置決めされ得、図示されるように双極電極の周囲に延び得る。いくつかの実施形態では、第3の電極は、上述のように、外部領域347の下に含まれてもよく、そうでなければ、基板支持体のエッジ領域の周囲にあってもよい。電極リードは、図示されるように、1つ又は複数の位置617で第3の電極と連結し得る。4つのこのようなリード位置が図示されているが、先に説明したように、実施形態では任意の数のリードが設けられ得る。
【0049】
[0058]このような構成は、上述のようなRF調節のより大きな機能と、2つの双極電極からの静電チャックの機能の両方を提供し得る。これは、個別に制御可能な3つの半径方向の同心円状のゾーンを提供することにより、いくつかの実施形態においてエッジ領域のチャッキングを改善することができる。この構成は、従来技術と比較して、チャック性の向上と半径方向のRF調節の両方の向上をもたらし得る。
【0050】
[0059]上述のように、電極位置に基づいて3つの別個の半径方向ゾーンを利用することによって、追加量の半径方向の調節が構成によって提供され得る。図6Bは、本技術のいくつかの実施形態による例示的な基板支持アセンブリ用の電極配置600の概略部分断面図を示し、上述のような任意の特徴、特性、又は部品を含むことができ、他の場所で説明される任意の基板支持体に含まれてもよい。断面に示されるように、第2の双極電極610は、第1の双極電極605の周囲に延びてもよく、第1の双極電極605のメッシュセクション間に延びるブリッジ612を含んでもよい。第3の電極615は、第2の双極電極610から半径方向外側に位置し得る。上で説明したのと同様に、第1のDC電源620は第1の双極電極605と連結されてもよく、第2のDC電源625は第2の双極電極と連結されてもよい。さらに、第1のRF電源630は第3の電源615と連結されてもよく、第2のRF電源635は第1の双極電極605と連結されてもよく、第3のRF電源640は第2の双極電極610と連結されてもよい。
【0051】
[0060]第2の双極電極は第1の双極電極605の周囲に延びてもよく、第3の電極は第2の双極電極615の周囲に延びてもよいため、上で論じたように個々のRF電源を動作することによって、プラズマの半径方向の調節を内側ゾーン、中間ゾーン及び外側ゾーンで実施することができ、処理動作に先立って、又は任意の処理中に、調節をその場で実施することができる。ここでも上述のように、構成は、図4Cで先に説明したように、可変キャパシタを利用する底部RF給電又は上部RF給電のいずれかを利用し得る。本技術の実施形態による双極構成を利用することにより、一貫した基板配置が保証され得ると同時に、さらに、生成されるプラズマの半径方向の調節をもたらす処理制御がさらに提供される。
【0052】
[0061]上記の説明には、本技術の様々な実施形態の理解を促すために、解説を目的としていくつかの詳細事項を明記してきた。しかし、特定の実施形態は、これらの詳細事項の一部がなくとも、又は追加の詳細実行があっても実践され得ることが、当業者には自明であろう。
【0053】
[0062]いくつかの実施形態を開示したが、実施形態の本質から逸脱しなければ、様々な改変例、代替構造、及び均等物が使用され得ることは、当業者によって認識されよう。加えて、本技術を不必要に不明瞭にすることを避けるために、いくつかの周知のプロセス及び要素については説明していない。したがって、上記の説明は、本技術の範囲を限定するものと解釈すべきでない。
【0054】
[0063]値の範囲が提供されている場合、その範囲の上限値と下限値との間の介在値の各々は、(文脈上そうでないと明確に指示されない限り)下限値の最も小さい単位まで具体的に開示されると理解される。記載された範囲における任意の記載値同士又は記載されていない介在値同士の間のより狭い範囲、及び、かかる記載範囲における他の記載値又は介在値は全て、包含される。上記の狭い範囲の上限値及び下限値は、個別に、この範囲に含まれ得るか又はこの範囲から除外され得る。この狭い範囲に限界値のいずれかが含まれるか、どちらも含まれないか、又は両方が含まれる場合の各範囲も、記載範囲内に特に除外された限界値があることを条件として、本技術に包含される。記載された範囲が、限界値の一方又は両方を含む場合、これらの含められた限界値のいずれか又は両方を除外する範囲も含まれる。
【0055】
[0064]本書及び添付の特許請求の範囲において、単数形の「1つの(a、an)」、及び「前記(the)」は、(文脈上そうでないと明確に指示されない限り)複数形の意味を含む。したがって、例えば、「1つのヒータ(a heater)」への言及は、複数のそのようなヒータを含み、「その突起(the protrusion)」への言及は、1つ又は複数の突起及び当業者に既知のその等価物への言及を含む、等々である。
【0056】
[0065]また、「含む(comprise(s)/comprising)」、「含有する(contain(s)/containing)」、「含む(include(s)/including)」という語は、この明細書及び以下の特許請求の範囲で使用される場合には、記載された特徴、整数、構成要素、又は動作の存在を特定することを意図しているが、一又は複数の、他の特徴、整数、構成要素、動作、作用、又はグループの存在又は追加を除外するものではない。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
【国際調査報告】