(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-10
(54)【発明の名称】有害生物防除用マイクロエマルジョン組成物
(51)【国際特許分類】
A01N 25/04 20060101AFI20231102BHJP
A01P 13/00 20060101ALI20231102BHJP
A01N 43/10 20060101ALI20231102BHJP
A01N 57/20 20060101ALI20231102BHJP
B01J 13/00 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
A01N25/04 101
A01P13/00
A01N43/10 A
A01N57/20 L
B01J13/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023525478
(86)(22)【出願日】2021-10-26
(85)【翻訳文提出日】2023-05-30
(86)【国際出願番号】 EP2021079661
(87)【国際公開番号】W WO2022090214
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】メルトグル,ムラト
(72)【発明者】
【氏名】ナッシュ,ジーナ
【テーマコード(参考)】
4G065
4H011
【Fターム(参考)】
4G065AB17X
4G065AB22X
4G065BA03
4G065BA04
4G065BA06
4G065BA07
4G065BB01
4G065CA09
4G065DA03
4G065EA01
4H011AB01
4H011BA04
4H011BA05
4H011BA06
4H011BB08
4H011BB17
4H011BC03
4H011BC07
4H011DA16
4H011DF03
4H011DF06
4H011DG04
(57)【要約】
本発明は、水溶性有害生物防除剤及び水不溶性有害生物防除剤を、有機サルフェート界面活性剤成分の特定の組合せと一緒に含むマイクロエマルジョンの形態にある、農業的施用方法に使用するための安定な農芸化学的組成物に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
農芸化学的水性マイクロエマルジョンであって:
(A)
少なくとも1種の有害生物防除剤A1と少なくとも1種の有害生物防除剤A2との組合せであって、
(A.1)は、水溶性有害生物防除剤であり、
(A.2)は、水不溶性有害生物防除剤である、
組合せと、
(B)少なくとも2種の有機サルフェート界面活性剤成分の混合物であって、
(B.1)式(I)の化合物:
[R-(A)
x-OSO
3
-]-M
+ (I)
(式中、
Rは、C
10~C
16-アルキル、C
10~C
16-アルケニル又はC
10~C
16-アルキニルから選択される直鎖状の基であり、
Xは、1~10から選択される数である)から選択される、少なくとも1種の有機サルフェート界面活性剤と;
(B.2)式(II)の化合物:
[R
a-(A)
y-OSO
3
-]-M
+ (II)
(式中、
R
aは、C
8~C
20-アルキル、C
8~C
20-アルケニル又はC
8~C
20-アルキニルから選択される分岐状の基であり、
Yは、0又は1~10から選択される数である)から選択される、少なくとも1種の有機サルフェート界面活性剤と;
の混合物であって、
式(I)及び(II)中、互いに独立に、
M
+は、アルカリ金属イオン、NH
4
+及び分子量が32~180g/molである1級、2級若しくは3級アミンのアンモニウム塩の群から選択される一価陽イオン又はこれらの混合物であり;
Aは、次の式(i):
【化1】
(式(i)中の酸素原子は、式(I)のRの炭素原子
又は
式(II)のR
aの炭素原子に結合しており;
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、H、CH
3又はCH
2CH
3から選択され、但し、R
A、R
B、R
C及びR
DのC原子の数の合計は0、1又は2である)の基である、混合物と、
を含む、農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項2】
(A.1)前記水溶性有害生物防除剤(A.1)を5~50重量%、好ましくは5~40重量%、より好ましくは10~30重量%と;
(A.2)前記水不溶性有害生物防除剤(A.2)を1~50重量%、好ましくは5~40重量%、より好ましくは10~30重量%、最も好ましくは10~20重量%と;
(B)2種の有機サルフェート界面活性剤成分の前記混合物であって、式(I)の化合物対式(II)の化合物の比が1:10~10:1である混合物を5~70重量%と、
を含む、請求項1に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項3】
少なくとも1種の前記有機サルフェート界面活性剤成分の式(i)のR
A、R
B、R
C及びR
Dは、それぞれ水素である、請求項1又は2に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項4】
1種又は複数種の有機サルフェート界面活性剤成分の前記陽イオンM
+は、ナトリウム、カリウム又はNH
4
+陽イオン又はこれらの混合物である、請求項1、2又は3のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項5】
1種又は複数種の有機サルフェート界面活性剤成分の前記陽イオンM
+は、分子量が55~180g/molである1級、2級若しくは3級アミン又はこれらの混合物である、請求項1、2又は3のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項6】
前記アンモニウム陽イオンM
+は、1分子当たり正確に1個の窒素原子を含む、請求項5に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項7】
前記アンモニウム陽イオンM
+は、式(ii):
【化2】
(式中、
R
1、R
2及びR
3は、水素又は無置換であるか若しくはOH、C
1~C
10-アルコキシ若しくはヒドロキシ-C
1~C
10-アルコキシで置換されたC
1~C
10-アルキルから選択され、
但し、置換基R
1、R
2又はR
3の少なくとも1つは水素ではなく;
或いは
前記置換基R
1、R
2又はR
3のうちの2つが、これらが結合しているN原子と一緒になって、互いに独立に1個又は2個の酸素及び/又は硫黄原子を任意選択的に且つ追加的に含む、5又は6員の飽和、一部不飽和又は完全不飽和複素環を形成しており、前記S原子は、独立に、酸化されているか又は酸化されていない)で表される、請求項5に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項8】
前記式(II)の有機サルフェート化合物において、
R
aは、2-エチルヘキシル又は2-プロピルヘキシル、好ましくは、2-エチルヘキシルであり、
yは、0、1、2~3である、請求項1~7のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項9】
前記式(II)の有機サルフェート化合物において、
R
aは、2-エチルヘキシル又は2-プロピルヘプチルであり、
yは、0である、請求項8に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項10】
式(I)の化合物対式(II)の化合物の比は、1:5~5:1、特に1:3~3:1である、請求項1~9のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項11】
20℃で水と完全に混和するか又は20℃における水への溶解度が少なくとも100g/lである有機溶媒を更に含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項12】
非イオン性界面活性剤を更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項13】
前記水不溶性有害生物防除剤(A.1)は、水への溶解度が10g/l未満、好ましくは5g/l未満である、請求項1~12のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項14】
前記水溶性有害生物防除剤(A.1)は、グルホシネート、特に(L)-グルホシネート又はその塩、好ましくはアンモニウム塩から選択される除草剤である、請求項1~13のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項15】
前記水不溶性有害生物防除剤(A.2)は、サフルフェナシル、ペンディメタリン、アトラジン、S-メトラクロール、2,4-Dエステル、イソキサフルトール、インダジフラム、ジフルフェンゾピル、クロマゾン、スルフェントラゾン、ピロキサスラム、ジメテナミド-P、シンメチリン、ピロキサスルホン、トプラメゾン、メソトリオン、ピノキサデン、メソスルフロン、アセトクロル、クレトジム、プロポキシカルバゾン、プロピソクロール、ベンタゾン、クロマゾン、メタザクロール、フルミオキサジン、ホメサフェン、アクロニフェン及びジフルフェニカンからなる群から選択される除草剤である、請求項1~14のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項16】
前記水不溶性有害生物防除剤(A.2)は、ジメテナミド-Pである、請求項1~15のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項17】
前記水不溶性有害生物防除剤(A.2)は、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ阻害剤の群からの除草剤である、請求項1~16のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョン。
【請求項18】
農芸化学的水性マイクロエマルジョンを製造するための方法であって:
(a)水溶性有害生物防除剤(A.1)を提供するステップと、
(b)水不溶性有害生物防除剤(A.2)を提供するステップと、
(c)式(I)の化合物及び式(II)の化合物の2種の有機サルフェート界面活性剤成分を合わせることにより、請求項1に記載の混合物とするステップと、
(d)得られた前記有機サルフェート界面活性剤成分の混合物を、請求項1~17のいずれか一項に記載の組成物が得られるように、ステップ(a)及び(b)の前記他の2種の有害生物防除剤と合わせるステップと、
を含む、方法。
【請求項19】
望ましくない植物の成長を抑制するため及び/又は有害な植物を防除するための方法であって、請求項14~17のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョンを、前記望ましくない植物若しくは前記有害な植物に、前記望ましくない植物若しくは前記有害な植物の一部に、又は前記望ましくない植物若しくは前記有害な植物が成長する範囲に、施用するステップを含む、方法。
【請求項20】
請求項1~17のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョンの、農業分野における使用。
【請求項21】
請求項14~17のいずれか一項に記載の農芸化学的水性マイクロエマルジョンの、望ましくない植物の成長を抑制するため及び/又は有害な植物を防除するための使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶性有害生物防除剤及び水不溶性有害生物防除剤を、有機サルフェート(organosulfate)界面活性剤成分の特定の組合せと一緒に含むマイクロエマルジョンの形態にある、農業的施用方法に使用するための安定な農芸化学的組成物に関する。
【0002】
本発明の更なる目的は、望ましくない植生を防除するための方法であって、マイクロエマルジョン製剤を望ましくない植生が存在するか又は存在が予想される場所に施用することを含む、方法と;水不溶性有害生物防除活性物質及び水溶性有害生物防除剤(又はその塩)を含む農芸化学的水性組成物の安定性を向上させるための、有機サルフェート界面活性剤成分の組合せの使用と;農芸化学的マイクロエマルジョン組成物の製造方法であって、有機サルフェート界面活性剤成分を、水溶性除草剤(又はその塩)及び水不溶性有害生物防除剤と混合するステップを含む、方法と;有害生物防除用マイクロエマルジョン組成物を含む植物繁殖材料と;植物繁殖材料を処理する方法であって、植物繁殖材料を有害生物防除用マイクロエマルジョン組成物で処理するステップを含む、方法と;にある。
【背景技術】
【0003】
除草剤、殺真菌剤、殺虫剤(又は総称して有害生物防除剤)などの一部の有機農芸化学的活性化合物は、雑草、真菌又は無脊椎有害生物のような有害生物であり得る標的生物体と十分に相互作用するように、希釈された水性組成物の形態で施用されることが多い。このような農芸化学的活性物質には水溶性のものもあるが、多くの有機有害生物防除剤化合物は水に微溶であるか又は水に不溶でさえある。耐性の発現を防ぐため及び異なる作用機序を組み合わせるために、農業従事者は異なる活性物質を含む配合製品を得ることに関心を寄せている。場合によっては、そのために、水溶性の活性物質又はその活性な塩を、非イオン性の水不混和性活性物質又は水とやや混和しにくい活性物質と一緒に配合しなければならない。したがって、配合者は、農芸化学的化合物を水で容易に希釈することができる水性製剤として配合することの難しさに直面することが多い。
【0004】
水への溶解性が限られている有機有害生物防除剤は、多くの場合、使用地(field)に使用するために水で希釈することができる水和剤若しくは粒剤として、乳剤(EC)として又は水和SC剤(SC)として製剤化される。
【0005】
SC剤は、有効成分が水性分散媒中に懸濁されている微粉化された固体粒子の形態で存在する製剤であり、分散媒中の有効成分の粒子を安定化させるために、湿潤剤、分散剤及びレオロジー助剤又は懸濁助剤などの表面活性化合物(界面活性剤)が利用されている。しかしSC剤は、長期間の保管又は高温下に保管している間に沈降が起こり、その結果として、沈降した粒子が再懸濁化に抵抗し、保管中に結晶性物質が形成されるという問題が発生することが多い。そのため、この製剤は取扱いが難しく、生物有効性が一貫しなくなることもあり、有効性が非常に高い現代の有害生物防除剤では、このことが特に問題となる。更に、SC剤の活性物質は、比較的融点の高いものに限られている。大部分の農芸化学物質は水に微溶であり、水性SC剤として配合すると、一部が水によって「不活性化」する。
【0006】
水和剤又は粒剤中においては、有害生物防除剤化合物は粒子形態で存在する。水和剤又は粒剤を使用地に施用するために水で希釈する場合、有害生物防除剤化合物が水性希釈液中に均一に分散するように、粉末又は顆粒の粒子が水中でばらばらに崩壊することが必要である。残念なことに、固体を長期間又は包装を開封して保管すると、粒子の崩壊が妨げられることが多い。崩壊が妨げられると生物有効性が一貫しなくなる可能性がある。
【0007】
乳剤は、有害生物防除剤化合物が無極性有機溶媒及び乳化剤の混合物中に溶解している非水性の液体製剤である。乳剤を水で希釈すると水中油型エマルジョンが形成される。残念なことに、界面活性剤及び溶媒は相分離するという難点を抱えている場合があるため、保管中に乳剤が不安定になる傾向がある。その結果として、水中への乳化が妨げられる可能性があり、その結果としてやはり、生物有効性が一貫しなくなる可能性がある。それとは別に、作業場の衛生、環境安全性及び健康保護上、無極性溶媒を多量に使用することが望ましくないこともある。
【0008】
有害生物防除剤化合物が有機相中に溶解しているマイクロエマルジョンなどの水性多相製剤(ME製剤とも称される)は、基本的に上に述べたような欠点の幾つかを回避している。マイクロエマルジョンは分散相及び連続相を含み得るか又は油性相及び水性相の流路が入り組んだ共連続構造を有し得る多相系である。マイクロエマルジョンは、分散している相の粒子径(小滴径)又は入り組んだ流路が細かいため、半透明に見える。
【0009】
上に述べたように、マイクロエマルジョンは、透明な等方性の熱力学的に安定な分散液であり、分散領域の直径は約1~100nmまで、通常は10~50nmまで変化する。
【0010】
マイクロエマルジョンは、概して、水と不混和な非水性の分散液体相と、水性の水相と、界面活性剤(界面活性剤助剤との組合せであることが多い)との混合物である。
【0011】
マイクロエマルジョン中には不混和な2つの相(水性及び非水性相)が界面活性剤と共に存在し、界面活性剤分子は油と水との間の界面に単層を形成することができ、界面活性剤分子の疎水性尾部が非水性相中に溶解しており、親水性頭部が水性相中に溶解している。
【0012】
有害生物防除剤用途において、分散相である非水性水不混和性液体相は、水不混和性の液体活性物質並びに/又は水不混和性の溶媒及び若しくは油中に溶解している活性物質を含む。水不混和性液体活性物質であっても、必要に応じて、他の水不混和性溶媒及び又は油と混合することができる。水性相は、塩、水溶性活性物質、これらの活性な塩及び/又は他の水溶性成分を含み得る。
【0013】
通常のエマルジョンとは異なり、マイクロエマルジョンは成分を単純に混ぜるだけで形成され、通常のエマルジョンを形成させるために一般に用いられる高剪断条件を必要とせず、隣接する相の境界の平均距離、例えば、分散相の小滴径又は流路の直径(Z=光散乱により決定された平均径)は、マクロエマルジョンよりも少なくとも5倍小さく、一般に、200nmを超えず、一方、マクロエマルジョンの小滴の平均径はミクロン範囲にある。
【0014】
水溶性活性物質又はその活性な塩を、非イオン性水不混和性活性物質又は水とやや混和しにくい活性物質と一緒に配合しなければならない場合、これは配合化学者にとって大変な難題となる。その理由は、典型的な界面活性剤及び分散剤は、塩及び活性塩によってイオン強度が増大することに起因して析出し、水に不溶となるためである。したがって、安定な懸濁液、マイクロエマルジョン及び/又は乳剤を開発することは永遠の課題である。
【0015】
国際公開第2009/019299号パンフレットには、水に微溶な殺虫剤化合物のME製剤が開示されており、これは、水及び殺虫剤化合物以外に、それぞれ6~8個の炭素原子を有するケトン、エステル、アミド及びエーテルから選択される少なくとも1種の極性有機溶媒、6~8個の炭素原子を有する少なくとも1種のアルコール、水不混和性溶媒並びに1種又は複数種の界面活性剤を含むものである。
【0016】
国際公開第2009/133166号パンフレットには、有害生物防除剤化合物のME製剤が記載されており、これは、水及び有害生物防除剤以外に、水と全く混和しない少なくとも1種の有機溶媒と、水とある程度混和する少なくとも1種の有機溶媒、特に脂肪酸アミドと、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤(通常は、ポリ-C2~C4-アルキレンエーテル基を有する少なくとも2種の異なる界面活性剤を含む)と、を含むものである。
【0017】
国際公開第2015/147024号パンフレットには、成分(A):20℃における水への溶解度が200ppm以下である活性成分;成分(B):アルコール基を有しない非水溶性溶媒;成分(C):ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテル及びポリオキシアルキレンアルケニルアミノエーテルからなる群から選択される少なくとも1種の非イオン性界面活性剤;並びに成分(D):C8~C12一価アルコール;を含むエマルジョン又はマイクロエマルジョンを調製するための組成物が記載されている。
【0018】
欧州特許第2433987号明細書には、構成成分の溶解度に影響されない好ましい希釈特性を示すエマルジョン又はマイクロエマルジョン製剤を調製するための組成物が記載されている。このエマルジョン又はマイクロエマルジョン製剤を調製するための組成物は、成分(A):ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアラルキルフェニルエーテル又はポリオキシアルキレンアラルケニルフェニルエーテル;成分(B):ポリオキシアルキレンアルキル化ソルビタン;成分(C):スルホコハク酸ジアルキルエステル;及び成分(D):エステルエーテル系溶媒;を含む。
【0019】
米国特許出願公開第20215/0344905号明細書には、バチルス・サブティリス(Bacillus subtilis)又はバチルイス・アミロリケファシエンス(Bacilluis amyloliquefaciens)の株並びに直鎖状アルキル基を有するアニオン性乳化剤を相乗作用的に有効な量で含むファンサイダル(funcidial)組成物が記載されている。
【0020】
米国特許第10/716,304号明細書には、水溶性除草剤化合物を20~25%と、C12~C16アルキルエーテル硫酸塩と、有機溶媒と、アルキルポリグルコシドとを含む液体ハービサイダ(herbicida)組成物が記載されている。
【0021】
欧州特許第371212号明細書には、重量対体積基準でジフェンゾコートを約20%~40%;少なくとも1種の本質的に水不溶性の有効成分を約5%~25%;少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を約5%~40%;及び補助剤を0%~約25%;を含む除草性水系マイクロエマルジョンが記載されている。
【0022】
国際公開第96/22692号パンフレットには、相乗効果を示すグルホシネートとオキシフルオルフェンなどのニトロジフェニルエーテルとの除草剤の組合せ並びにそのエマルジョンなどの製剤が記載されている。この製剤は、好ましくは、ポリビニルアルコール、リン酸化EO/POポクルコポイルズ(poclcopolys)、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム及び脂肪アルコールポリグリコールエーテルを含む乳化剤の組合せを含む。
【0023】
中国特許第106359445号明細書には、グルホシネートアンモニウム及びフルオログリコフェンと、溶媒と、共溶媒と、好ましくは、アルコールエーテルグリコシド(AEG)、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂ポリオキシエチレンエーテル、脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテルスルホコハク酸モノエステル二ナトリウム塩及びアルキルフェノールポリオキシエチレンエーテル硫酸エステルアンモニウム塩の組合せである界面活性剤と、を含むマイクロエマルジョンが記載されている。
【0024】
中国特許第107156171号明細書には、グルホシネートアンモニウム及びフルオログリコフェンエチルを含む有害生物防除剤のマイクロエマルジョンであって、重量百分率単位の次の成分からなることを特徴とするマイクロエマルジョンが記載されている:グルホシネート及びフルオログリコフェンエチルの重量部による比が10:1~1:10であり、グルホシネート及びフルオログリコフェンエチルの重量の総和が1%~30重量%であり、残りの成分は、溶媒が3%~20%、乳化剤が3%~10%、相乗剤又は1%~15%である。
【0025】
中国特許第108112584号明細書には、トリベヌロンメチル、ベンチオカーブ、エタノール及びアルキル硫酸ナトリウムを含むマイクロエマルジョンが記載されている。
【0026】
組成物の生物学的効果を高めることができ、並びに/又は物理的及び/若しくはその化学的安定性を高めることができ、並びに/又は農芸化学的組成物の有効成分及び/若しくは補助剤の添加量を増やすことができる、農芸化学製剤向けの添加剤又は添加剤の特定の組合せを見出すことが絶えず求められ続けている。これらが改良されることに関連する利点が幾つかある。例えば、生物学的有効性を高めることによって、有効成分の使用量を低くすることが可能になり、それにより費用及び使用者の健康リスクが抑えられる。農芸化学的組成物の添加量が多くなれば、所与の包装単位の重量が減り、それにより、農芸化学的組成物を収容する缶(canister)の輸送及び取り扱いが容易になる。更に、物理的及び/又は化学的安定性が高くなると、製品の貯蔵寿命が延び、このことは、貯蔵時及び/又は難しい環境条件に直面する場合に重要である。農芸化学的有効成分及び/又は補助剤の添加量がより高い農芸化学的組成物は、ゲル化、軟凝集、クリーミングなどの安定性の問題を抱えている。更に、添加量がより高い農芸化学的組成物は高粘度になることが多く、これは、この種の組成物の施用者又は使用者、例えば農業従事者による取扱い性に悪影響を与える。ある面から個々の効果を改良することが、他の面でマイナスの効果に繋がり得るため、これらのバランスをとることが必要である。したがって、農芸化学製剤をその農業用途に合わせて調整するための努力が続けられており、開発を行う際に対処が必要な継続的な課題となっている。
【0027】
特に、ME製剤の安定性は必ずしも満足できるものとは限らず、有害生物防除剤が混ざり合わなくなる(分離)又は結晶化が起こる可能性がある。更に、ME製剤の希釈安定性は不十分なこともある、即ち、水に微溶な有害生物防除成分は、水で希釈する際又はその後に、特に製剤に多量の有害生物防除成分が添加されている場合に、分離する傾向がある。更なる問題は、安定なME製剤を与える特定の種類の溶媒は、環境要求事項及び作業時の衛生という観点で問題となることもある。上に述べたように、マイクロエマルジョンは、脂肪族アルコールを非水性相と混合することにより調製される場合が非常に多い。ところが、水性相の有効成分である塩の含有量が高い場合は、脂肪族アルコールが不溶性になり、したがって、マイクロエマルジョンの調製に使用することができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
したがって、除草剤の1種であるグルホシネート、例えばグルホシネートアンモニウム又はグルホシネートカリウム、ジカンバ塩、グリホサート塩などの水溶性農芸化学的活性物質を、水とほとんど混和しないか又は不混和性の有効成分と一緒に、安定な製剤を開発することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0029】
驚くべきことに、特定の種類の有機サルフェート化合物の組合せ、例えば直鎖状アルキルエーテルサルフェートと、分岐アルキルサルフェート及び/又は分岐アルキルエーテルサルフェートとを組み合わせた特定の組合せにより、連続相が電解質塩及び/又は有効成分である塩を高い含有量で含んでいてさえも安定である、安定なマイクロエマルジョンが得られることをここに見出した。
【0030】
例えば、本発明による界面活性剤の組合せを用いることにより、グルホシネートアンモニウム(水性相中)及びジメテナミド-p(非水性相中)などの除草活性物質の安定なマイクロエマルジョンを開発できることを見出した。したがって、本明細書において以下に開示する有機サルフェート界面活性剤の組合せは、水不溶性活性物質を非水性相中に含み、水溶性塩及び/又は農芸化学的活性物質である塩を水性相に含むマイクロエマルジョンを開発するのに適している。
【0031】
本発明の目的は、水溶性有害生物防除剤に加えて水不溶性有害生物防除剤を含み、物理的及び/又は化学的安定性が向上しており、任意選択的に、農芸化学的有効成分及び/又は補助剤を多量に添加することができ、それと同時に、使用者、特に農業従事者が容易に取扱い及び施用することができる、有害生物防除組成物、特に除草剤組成物を提供することにあった。
【0032】
この目的は、式(I)の直鎖状アルキルエーテルサルフェートを、分岐アルキルサルフェート及び/又は式(II)の分岐アルキルエーテルサルフェートと組み合わせることによって達成される。
【0033】
したがって本発明は、マイクロエマルジョンの形態にある農芸化学的水性液体組成物であって:
(A)少なくとも1種の有害生物防除剤A1と少なくとも1種の有害生物防除剤A2との組合せであって、
(A.1)は、水溶性有害生物防除剤であり、
(A.2)は、水不溶性有害生物防除剤である、
組合せと、
(B)少なくとも2種の有機サルフェート界面活性剤成分の混合物であって、
(B.1)
式(I)の化合物:
[R-(A)
x-OSO
3
-]-M
+ (I)
(式中、
Rは、C
10~C
16-アルキル、C
10~C
16-アルケニル又はC
10~C
16-アルキニルから選択される直鎖状の基であり、
Xは、1~10から選択される数である)から選択される、少なくとも1種の有機サルフェート界面活性剤と;
(B.2)
式(II)の化合物:
[R
a-(A)
y-OSO
3
-]-M
+ (II)
(式中、
R
aは、C
8~C
20-アルキル、C
8~C
20-アルケニル又はC
8~C
20-アルキニルから選択される分岐状の基であり、
Yは、0又は1~10から選択される数である)から選択される、少なくとも1種の有機サルフェート界面活性剤と;
の混合物であって、
式(I)及び(II)中、互いに独立に、
M
+は、アルカリ金属イオン、NH
4
+及び分子量が32~180g/molである1級、2級若しくは3級アミンのアンモニウム塩の群から選択される一価陽イオン又はこれらの混合物であり;
Aは、次の式(i)
【化1】
(式(i)中の酸素原子は、式(I)のRの炭素原子
又は
式(II)のR
aの炭素原子に結合しており;
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、H、CH
3又はCH
2CH
3から選択され、但し、R
A、R
B、R
C及びR
DのC原子の数の合計は0、1又は2である)の基である、混合物と、
を含む、農芸化学的水性液体組成物に関する。
【0034】
本発明によるマイクロエマルジョンは透明であり、分散物の主要な径が約1~100nm、通常は10~50nmで変化する熱力学的に安定な液体分散物である。マイクロエマルジョンが存在すること及びその安定性は、水不混和性有効成分を水性有害生物防除製剤に添加する際に目視で容易に評価することができる。適切でない組合せの界面活性剤を使用し、安定なマイクロエマルジョンを得ることができなかった場合、マイクロエマルジョンは濁ったままであり、及び/又は保管中に相分離が観察される可能性がある。結果として得られる混合物は少なくとも2相の系になる。
【0035】
更に、マイクロエマルジョンは熱力学的に安定な系であるため、その安定性は温度に大きく依存する。これらは所与の温度で強力に撹拌することなく調製することができるが、温度変化に起因して系が熱力学的に不安定になると即座に相が分離することもある。したがって、選択した界面活性剤の組合せによっては、25℃で安定なマイクロエマルジョンが、他の温度で安定でないこともある。保管期間にわたり温度が変化すると、それが原因となって混合物が濁り、相分離が観察される可能性がある。
【0036】
したがって、有害生物防除剤の混合物である製剤を実際の農業条件及び用途において使用及び保管することを考えると、室温でのみ安定な有害生物防除剤組成物を開発するだけでは不十分である。有害生物防除製剤は、一般に、気候条件に応じて0℃~50℃の間で施用される。したがって、有害生物防除に使用するためのマイクロエマルジョンはそれよりも広い温度範囲で安定でなければならない。本明細書に記載する本発明の界面活性剤の組合せを含む本発明のマイクロエマルジョンは、この目的に特に適している。このような組合せを含む製品は、0℃~50℃の範囲で安定性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本明細書において上で使用した及び以下に使用する「式(I)の化合物(compounds of formula (I))」及び「式(I)の化合物(compound of formula (I))」は同じ意味を有し、少なくとも1種の式(I)の化合物が存在する状況を指す。「式(II)の化合物(compounds of formula (II))」及び「式(II)の化合物(compound of formula (II))」に関しても同様である。
【0038】
概して、その複数形で記載された用語は、特に明記しない限り、単数形の用語も適用される状況を表す。
【0039】
上の可変要素の定義において述べた有機部分の群は、ハロゲンという用語と同様に、その群の個々の構成員を個々に列挙したリストの総称である。接頭辞Cn~Cmは、各場合において、その基に可能な炭素原子数を表している。
【0040】
例えば、「~で一部又は全部が置換されている」に用いられるような「~で置換された」は、所与の基の1個又は複数個の、例えば、1、2、3、4若しくは5個又は全部の水素原子が1個又は複数個の同一又は異なる置換基に置き換えられていることを意味する。したがって、置換された環状部分、例えば、1-シアノシクロプロピルの場合、環状部分の1個又は複数個の水素原子が1個又は複数個の同一又は異なる置換基に置き換えられていてもよい。
【0041】
本明細書において使用される「C8~C20-アルキル」又は「C10~C16-アルキル」という用語は、8~20個の炭素原子、好ましくは10~16個の炭素原子を有する分岐又は直鎖状、つまり非分岐の飽和炭化水素基、例えば、オクチル、2-エチルヘキシル、2-プロピルヘプチル、ノニル、イソノニル、デシル、ドデシル、7-エチル-2-メチル-4-ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、2-ヘキシル-1-デシル、オクタデシル及び他の異性体を意味する。
【0042】
本明細書において使用される「C8~C20-アルケニル」又は「C10~C16-アルケニル」という用語は、8~20個の炭素原子、好ましくは10~16個の炭素原子及び任意の位置にある二重結合を有する分岐又は直鎖状、つまり非分岐の不飽和炭化水素基、例えば、デセニル、1-デセン-3-イル、9-デセニル、5-ヘキサデクニル(hexadecnyl)及びこれらの異性体を意図している。
【0043】
本明細書において使用される「C8~C20-アルキニル」又は「C10~C16-アルキニル」という用語は、8~20個の炭素原子、好ましくは10~16個の炭素原子を有し、少なくとも1個の三重結合を含む分岐又は直鎖状、つまり非分岐の不飽和炭化水素基、例えばデシン、1-デシンなどを意味する。
【0044】
同様に、「C1~C10-アルコキシ」は、アルキル基内の任意の結合が酸素を介して結合している、1~10個、特に1~6個又は1~4個の炭素原子を有する直鎖状、つまり非分岐若しくは直鎖又は分岐アルキル基(上に述べたもの)を意味する。その例としては、C1~C4-アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec-ブトキシ、イソブトキシ及びtert-ブトキシが挙げられる。
【0045】
「複素環(heterocycle)」、「複素環式(heterocyclyl)」又は「複素環(heterocyclic ring)」という用語は、別段の指定がない限り、概して、5又は6員、特に6員の単環式複素環式基を含む。複素環式基は、飽和、部分不飽和又は完全不飽和であってもよい。本文脈において使用される「完全不飽和」という用語は、「芳香族」も含み得る。したがって、好ましい実施形態において、完全不飽和複素環は、芳香族複素環であり、好ましくは、環員としてO及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を含む5又は6員の芳香族複素環である。5又は6員複素芳香族基の例としては、ピリジル、即ち、2-、3-又は4-ピリジル、ピリミジニル、即ち、2-、4-又は5-ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、即ち、3-又は4-ピリダジニル、チエニル、即ち、2-又は3-チエニル、フリル、即ち、2-又は3-フリル、ピロリル、即ち、2-又は3-ピロリル、オキサゾリル、即ち、2-、3-又は5-オキサゾリル、イソオキサゾリル、即ち、3-、4-又は5-イソオキサゾリル、チアゾリル、即ち、2-、3-又は5-チアゾリル、イソチアゾリル、即ち、3-、4-又は5-イソチアゾリル、ピラゾリル、即ち、1-、3-、4-又は5-ピラゾリル、即ち、1-、2-、4-又は5-イミダゾリル、オキサジアゾリル、例えば、2-又は5-[1,3,4]オキサジアゾリル、4-又は5-(1,2,3-オキサジアゾール)イル、3-又は5-(1,2,4-オキサジアゾール)イル、2-又は5-(1,3,4-チアジアゾール)イル、チアジアゾリル、例えば2-又は5-(1,3,4-チアジアゾール)イル、4-又は5-(1,2,3-チアジアゾール)イル、3-又は5-(1,2,4-チアジアゾール)イル、トリアゾリル、例えば1H-、2H-又は3H-1,2,3-トリアゾール-4-イル、2H-トリアゾール-3-イル、1H-、2H-又は4H-1,2,4-トリアゾリル及びテトラゾリル、即ち、1H-又は2H-テトラゾリルが挙げられる。したがって、別段の指定がない限り、「ヘタリール」という語は、「複素環」という用語に包含される。複素環式非芳香族基に関し、環員として任意選択的に存在するS原子は、Sとして酸化されていなくてもよいし、SO又はSO2として酸化されていてもよい。5又は6員の複素環式基は、飽和又は不飽和の非芳香族複素環、例えば、オキシラニル、オキセタニル、チエタニル、チエタニル-S-オキシド(S-オキソチエタニル)、チエタニル-S-ジオキシド(S-ジオキソチエタニル)、ピロリジニル、ピロリニル、ピラゾリニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、1,3-ジオキソラニル、チオラニル、S-オキソチオラニル、S-ジオキソチオラニル、ジヒドロチエニル、S-オキソジヒドロチエニル、S-ジオキソジヒドロチエニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、オキサチオラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,3-及び1,4-ジオキサニル、チオピラニル、S-オキソチオピラニル、S-ジオキソチオピラニル、ジヒドロチオピラニル、S-オキソジヒドロチオピラニル、S-ジオキソジヒドロチオピラニル、テトラヒドロチオピラニル、S-オキソテトラヒドロチオピラニル、S-ジオキソテトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、S-オキソチオモルホリニル、S-ジオキソチオモルホリニル、チアジニル並びに同種のものを含む。
【0046】
「アンモニウム」という用語は、それ自体では陽イオンNH4
+を指す。「1級、2級、3級アミン及びこれらのアンモニウム塩」という表現と同様に使用される「1級、2級又は3級アミンのアンモニウム陽イオン」という表現は、プロトン化された1級、2級又は3級アミンを指す。この種のアンモニウム陽イオンのプロトン化はpHに依存し、それに応じて正電荷は変化する。
【0047】
マイクロエマルジョンの成分A.1及びA.2に関する、「農学的活性物質」、「農学的活性化合物」、「有害生物防除活性物質」、「有害生物防除活性化合物」、及び「有害生物防除剤」という用語は同義で使用される。
【0048】
必須成分として、本発明の液体農芸化学的マイクロエマルジョン組成物は、
少なくとも1種の式(I):
[R-(A)
x-OSO
3
-]-M
+ (I);
(式中、
Rは、直鎖C
10~C
16-アルキル、C
10~C
16-アルケニル、又はC
10~C
16-アルキニルであり;
Aは、次の式(i):
【化2】
(式中、
酸素原子は式(I)のRに結合しており;
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、水素、CH
3又はCH
2CH
3から選択され、但し、R
A、R
B、R
C及びR
DのC原子数の合計は0、1又は2である)の基であり;
M
+は、ナトリウム若しくはカリウムなどのアルカリ金属イオン、アンモニウムから選択される一価陽イオン若しくは分子量が32~180g/molである1級、2級又は3級アミンのアンモニウム塩又はこれらの混合物であり;
xは、1~10から選択される数である)の有機サルフェート化合物と、
少なくとも1種の式(II):
[R
a-(A)
y-OSO
3
-]-M
+ (II);
(式中、
R
aは、分岐C
8~C
20-アルキル、C
8~C
20-アルケニル又はC
8~C
20-アルキニルであり;
Aは、次の式(i):
【化3】
(式中、
酸素原子は式(III)のRに結合しており;
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、水素、CH
3又はCH
2CH
3から選択され、但し、R
A、R
B、R
C及びR
DのC原子数の合計は0、1又は2である)の基であり;
M
+は、ナトリウム若しくはカリウムなどのアルカリ金属イオン、アンモニウムから選択される一価陽イオン若しくは分子量が32~180g/molである1級、2級又は3級アミンのアンモニウム塩又はこれらの混合物であり;
yは、0又は1~10から選択される数である)の有機サルフェート化合物と、
を含む。
【0049】
調製方法
式(I)及び(II)の化合物は、有機化学の標準的な方法により調製することができる。それぞれの陰イオン部分R-(A)x-OSO3
-(I-a)又はRa-(A)y-OSO3
-(II-a)は、ナトリウム又はカリウム塩の形態で、例えば、Genapol LROの商品名でClariantから市販されており、また、米国特許第10091994B2号明細書の第1~2欄に記載されているように調製することができ、当該明細書を参照により本明細書に援用する。式(I)又は(II)の化合物は、陰イオン部分(I-a)又は(II-a)及び正の一価の電荷を有する一価陽イオンM+を含むイオン性化合物である。
【0050】
式(I)又は(II)の化合物は、一価陽イオンM
+としてのナトリウム若しくはカリウムなどのアルカリ金属イオン、又はNH
4
+などのアンモニウム陽イオン、又は1級、2級若しくは3級アミン、即ちプロトン化された1級、2級又は3級アミン、又は4級アンモニウム陽イオンを含むことができる。この種の化合物は、市販のナトリウム又はカリウム塩から、イオン交換クロマトグラフィーによるか又はイオン交換に適した他の方法を介して得ることができる。或いは、M
+がNH
4
+又は1級、2級若しくは3級アミンのアンモニウム陽イオンである式(I)の化合物は、スキーム1に示すように式(I)又は(II)の化合物をSO
3又はClSO
3Hと反応させ、次いでそれぞれのアミン塩基又はアンモニアMを加えることにより得ることができる。
スキーム1
【化4】
(式中、全ての可変要素は式(I)と同義である)。
【0051】
同様に、M+がNH4
+又は1級、2級若しくは3級アミンのアンモニウム陽イオンである式(II)の化合物は、スキーム1に示すように調製することができ、その場合、Ra-(A)y-OH(式1aの化合物)が得られるように、Rは替わりにRaとなる。
【0052】
この種の反応は、通常、50~100℃の温度で、それぞれ式(I)の化合物の量、式(II)の化合物の量と比較して過剰のSO3又はClSO3Hを添加して実施される。式(1)及び(1a)の化合物は、様々な商品名で、例えば、Lutensol TOシリーズとしてBASFから市販されており、各アルコールR-OHから、米国特許第10091994B2号明細書に記載されているように、エチレンオキシド、プロピレンオキシド又はブチレンオキシドでアルコキシル化することにより製造することができる。
【0053】
発明の実施形態
式(I):
[R-(A)x-OSO3
-]-M+ (I)
及び式(II):
[Ra-(A)y-OSO3
-]-M+ (II)
の可変要素は、次に示す個々の及び/又は好ましい意味及び実施形態を有する。
【0054】
このような好ましい意味及び実施形態のあらゆる好ましい度合いの組合せも本発明の範囲に包含される。
【0055】
M+を得るためのアミン塩基も同様に市販されており、これが、式(I)又は(II)の化合物において、1級、2級又は3級アミンのそれぞれのアンモニウム陽イオンM+を形成する。
【0056】
したがって、一価陽イオンM+は、通常、
・アルカリ金属陽イオン、例えば、Na+及びK+;
・アンモニウム陽イオンNH4
+;
・1級、2級及び3級アミンのアンモニウム陽イオン;並びに
・4級アンモニウム陽イオン;
から選択される。
【0057】
実施形態の一つの群において、一価陽イオンM+は、アルカリ金属陽イオン又はNH4
+である。
【0058】
特に、一価陽イオンM+は、アルカリ金属陽イオン、好ましくはNa+又はK+、より好ましくはNa+である。
【0059】
実施形態の他の群において、一価アンモニウム陽イオンM+の分子量は32~180g/molである。
【0060】
実施形態の好ましい群において、1級、2級又は3級アミンのアンモニウム陽イオンである一価陽イオンM+の分子量は55~180g/molである。
【0061】
実施形態の他の好ましい群において、一価アンモニウム陽イオンM+は、1分子当たり正確に1個の窒素原子を含む。
【0062】
特に、アンモニウム陽イオンM
+は、式(ii):
【化5】
(式中、
R
1、R
2及びR
3は、水素であるか、又は無置換であるか若しくはOH、C
1~C
10-アルコキシ若しくはヒドロキシ-C
1~C
10-アルコキシで置換されたC
1~C
10-アルキルから選択され、但し、置換基R
1、R
2又はR
3の少なくとも1つは水素ではなく;
或いは
置換基R
1、R
2又はR
3のうちの2つが、これらが結合しているN原子と一緒になって、互いに独立に1個又は2個の酸素及び/又は硫黄原子を任意選択的に且つ追加的に含む、5又は6員の飽和、一部不飽和又は完全不飽和複素環を形成しており、前記S原子は、独立に、酸化されているか又は酸化されていない)を有する。
【0063】
式(I)のRは、C10~C16-アルキル、C10~C16-アルケニル又はC10~C16-アルケニル基である。
【0064】
式(II)のRaは、C8~C20-アルキル、C8~C20-アルケニル又はC8~C20-アルケニル基である。典型的には、Raは、C8~C16-アルキル、好ましくは、C8~C12-アルキル、より好ましくはC8~C10-アルキル、特にC8-アルキルである。
【0065】
他の実施形態において、Raは、C8~C16-アルケニル、好ましくはC8~C12-アルケニル、より好ましくはC8~C10-アルケニル、特にC8-アルケニルである。
【0066】
他の実施形態において、Raは、C8~C16-アルキニル、好ましくはC8~C12-アルキニル、より好ましくはC8~C10-アルキニル、特にC8-アルキニルである。
【0067】
式(I)及び式(II)中のA基は互いに独立に選択され、式(I)又は式(II)の有機サルフェート化合物内においても独立に選択される。
【0068】
したがって、個々のAは、それぞれ、式(I)中にあるか式(II)中にあるかに関わらず、互いに独立に、(i)基:
【化6】
(式中、
式(i)の酸素原子は、式(I)のR又は式(II)のR
aに結合しており;
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、H、CH
3又はCH
2CH
3から選択され、但し、R
A、R
B、R
C及びR
DのC原子数の合計は0、1又は2である)である。
【0069】
好ましくは、RA、RB、RC及びRDのC原子数の合計は0又は1である。
【0070】
より好ましくは、RA、RB、RC及びRDは全てHである。
【0071】
各A基(つまり、式(I)中の各A基及び式(II)中の各A基)は互いに独立しているが、好ましい一実施形態において、A基は全て同一であり、好ましくは、その場合、RA、RB、RC及びRDはHである。
【0072】
一実施形態においては、異なるA基の混合物、例えば、置換基RA、RB、RC及びRDが全てHであるA基と、RA、RB、RC又はRDのうちの1種がCH3であるA基との混合物が存在する。
【0073】
他の実施形態においては、異なるA基の混合物、例えば、全ての置換基RA、RB、RC及びRDがHであるA基と、RA、RB、RC又はRDのうちの1種がCH2CH3であるA基との混合物が存在する。
【0074】
異なるA基の混合物が存在する場合、置換基RA、RB、RC及びRDが全てHであるA基のモル比は、典型的には、少なくとも10モル%、好ましくは少なくとも25モル%、より好ましくは少なくとも50モル%、特に少なくとも80モル%である。
【0075】
指数x及びyは、互いに独立に選択される。
【0076】
指数xは1~10である。指数xは、所与の集合における式(I)の化合物の全ての分子のモル平均を表す、1~10の任意の数であり、1~10の間の実数を含む。当業者は、式(I)の化合物の一般的な合成は、上に概説したようなアルコールR-OHのアルコキシル化ステップを含み、このアルコキシル化ステップの結果として、R-(A)x-OH種が統計的に分布し、今度は、その結果として、式(I)の化合物が指数xに関し統計的に分布することを認識している。
【0077】
典型的には、指数xは、8以下、好ましくは6以下、より好ましくは4以下、最も好ましくは3以下である。指数xは、少なくとも1.5、好ましくは少なくとも2であってもよい。指数xは、典型的には、1~5、好ましくは1~4、より好ましくは1~3、最も好ましくは1.5~3、特に1.5~2.5である。
【0078】
指数yは、0又は1~10の数である。指数yは、所与の集合における式(II)の化合物の全ての分子のモル平均を表す、1~10の任意の数であり、1~10の間の実数を含む。当業者は、式(II)の化合物の一般的な合成は、上に概説したようなアルコールRa-OHのアルコキシル化ステップを含み、このアルコキシル化ステップの結果として、Ra-(A)y-OH種が統計的に分布し、今度は、その結果として、式(I)の化合物が指数xに関し統計的に分布することを認識している。
【0079】
典型的には、指数yは、8以下、好ましくは6以下、より好ましくは4以下、最も好ましくは3以下である。指数yは、好ましくは0となり得る。指数yは、典型的には、0~5、好ましくは0~4、より好ましくは0~3、最も好ましくは0~2、特に、0からである。
【0080】
実施形態の一群において、式(I)の置換基は次の意味を有する:
Rは、C
10~C
16-アルキルであり;
Aは、それぞれ独立に、
【化7】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、H、CH
3又はCH
2CH
3であり、但し、R
A、R
B、R
C及びR
DのC原子数の合計は0、1又は2である)の基であり;
M
+は、アルカリ金属陽イオン、NH
4
+、分子量が55~180g/molである1級、2級及び3級アミンのアンモニウム陽イオン並びに4級アンモニウム陽イオン並びにこれらの混合物から選択される一価陽イオンであり;
指数xは、1~5の数である。
【0081】
実施形態の好ましい群において、式(I)の置換基は次の意味を有する:
Rは、C
10~C
16-アルキルであり;
Aは、それぞれ、
【化8】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、Hである)の基であり;
M
+は、アルカリ金属陽イオン、NH
4
+、分子量が55~180g/molである1級、2級及び3級アミンのアンモニウム陽イオン並びに4級アンモニウム陽イオン並びにこれらの混合物から選択される一価陽イオンであり;
指数xは、1~5の数である。
【0082】
実施形態の特に好ましい群において、式(I)の置換基は次の意味を有する:
Rは、C
10~16アルキルであり;
Aは、それぞれ、
【化9】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、Hである)の基であり;
指数xは、1~3の数であり;
M
+は、Na
+及びK
+から選択される一価陽イオンである。
【0083】
実施形態の特に好ましい群において、式(I)の置換基は次の意味を有する:
Rは、C
10~16アルキルであり;
Aは、それぞれ、
【化10】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、Hである)の基であり;
指数xは、1~3の数であり;
M
+は、Na
+である。
【0084】
実施形態の一群において、式(II)の置換基は次の意味を有する:
R
aは、C
8~C
16-アルキルであり;
Aは、それぞれ独立に、
【化11】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、H、CH
3又はCH
2CH
3であり、但し、R
A、R
B、R
C及びR
DのC原子数の合計は0、1又は2である)の基であり;
M
+は、アルカリ金属陽イオン、NH
4
+、分子量が55~180g/molである1級、2級及び3級アミンのアンモニウム陽イオン並びに4級アンモニウム陽イオン並びにこれらの混合物から選択される一価陽イオンであり;
指数yは、0~5の数である。
【0085】
実施形態の好ましい群において、式(II)の置換基は次の意味を有する:
Rは、C
8~C
12-アルキルであり;
Aは、それぞれ、
【化12】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、Hである)の基であり;
M
+は、アルカリ金属陽イオン、NH
4
+、分子量が55~180g/molである1級、2級及び3級アミンのアンモニウム陽イオン並びに4級アンモニウム陽イオン並びにこれらの混合物から選択される一価陽イオンであり;
指数yは、0~5の数である。
【0086】
実施形態の特に好ましい群において、式(II)の置換基は次の意味を有する:
R
aは、C
8~C
10-アルキルであり;
Aは、それぞれ、
【化13】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、Hである)の基であり;
M
+は、アルカリ金属陽イオン、NH4+、分子量が55~180g/molである1級、2級及び3級アミンのアンモニウム陽イオン並びに4級アンモニウム陽イオン並びにこれらの混合物から選択される一価陽イオンであり;
指数yは、0~5の数である。
【0087】
実施形態の特に好ましい群において、式(I)の置換基は次の意味を有する:
R
aは、C
8-アルキルであり;
Aは、それぞれ、
【化14】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、Hである)の基であり;
M
+は、アルカリ金属陽イオン、NH
4
+、分子量が55~180g/molである1級、2級及び3級アミンのアンモニウム陽イオン並びに4級アンモニウム陽イオン並びにこれらの混合物から選択される一価陽イオンであり;
指数yは、0~5の数である。
【0088】
実施形態の同じく特に好ましい群において、式(II)の置換基は次の意味を有する:
R
aは、C
8-アルキルであり;
Aは、それぞれ、
【化15】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、Hである)の基であり;
M
+は、アルカリ金属陽イオン、NH
4
+、分子量が55~180g/molである1級、2級及び3級アミンのアンモニウム陽イオン並びに4級アンモニウム陽イオン並びにこれらの混合物から選択される一価陽イオンであり;
指数yは、0~3の数である。
【0089】
実施形態の特に非常に好ましい群において、式(II)の置換基は次の意味を有する:
R
aは、C
8-アルキルであり;
Aは、それぞれ、
【化16】
(式中、
R
A、R
B、R
C及びR
Dは、Hである)の基であり;
指数yは、0であり;
M
+は、Na
+及びK
+から選択される一価陽イオンである。
【0090】
本発明の農芸化学的マイクロエマルジョンは、概して、式(I)の化合物を、農芸化学的マイクロエマルジョンの総重量を基準として、少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも10重量%、最も好ましくは少なくとも15重量%、特に、少なくとも20重量%、とりわけ少なくとも30重量%、例えば、少なくとも40重量%の濃度で含む。本発明の農芸化学的マイクロエマルジョンは、概して、式(I)の化合物を、農芸化学的マイクロエマルジョンの総重量を基準として、90重量%以下、好ましくは70重量%以下、より好ましくは50重量%以下の濃度で含む。本発明の農芸化学的マイクロエマルジョンは、多くの場合、式(I)の化合物を、農芸化学的マイクロエマルジョンの総重量を基準として、5~60重量%、より好ましくは10~50重量%、最も好ましくは15~40重量%の濃度で含む。
【0091】
本発明の農芸化学的マイクロエマルジョンは、概して、式(II)の化合物を、農芸化学的マイクロエマルジョンの総重量を基準として、少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも10重量%、最も好ましくは少なくとも15重量%、特に、少なくとも20重量%、とりわけ少なくとも30重量%、例えば、少なくとも40重量%の濃度で含む。本発明の農芸化学的マイクロエマルジョンは、概して、式(II)の化合物を、農芸化学的マイクロエマルジョンの総重量を基準として、90重量%以下、好ましくは、70重量%以下、より好ましくは、50重量%以下の濃度で含む。本発明の農芸化学的マイクロエマルジョンは、多くの場合、式(II)の化合物を、農芸化学的マイクロエマルジョンの総重量を基準として、5~60重量%、より好ましくは10~50重量%、最も好ましくは15~40重量%の濃度で含む。
【0092】
本発明の農芸化学的マイクロエマルジョンは、概して、式(I)の化合物及び式(II)の化合物を合わせて、農芸化学的マイクロエマルジョンの総重量を基準として、少なくとも5重量%、より好ましくは少なくとも10重量%、最も好ましくは少なくとも15重量%、特に、少なくとも20重量%、とりわけ少なくとも30重量%、例えば、少なくとも40重量%の濃度で含む。本発明の農芸化学的マイクロエマルジョンは、概して、式(I)の化合物及び式(II)の化合物を合わせて、農芸化学的マイクロエマルジョンの総重量を基準として、70重量%以下、より好ましくは50重量%以下の濃度で含む。本発明の農芸化学的マイクロエマルジョンは、多くの場合、式(I)の化合物及び式(II)の化合物を合わせて、除草剤組成物の総重量を基準として、5~70重量%、好ましくは5~60重量%、より好ましくは10~50重量%、最も好ましくは15~40重量%の濃度で含む。
【0093】
アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、32~200g/molである。一実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、少なくとも35g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、少なくとも40g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、少なくとも45g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、少なくとも50g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、少なくとも55g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、少なくとも60g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、少なくとも61g/molである。一実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、195g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、190g/mol g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、185g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、180g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、175g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、170g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、160g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、150g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、140g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、130g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、120g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、110g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、105g/mol以下である。一実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、35g/mol~150g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、40g/mol~140g/molである。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、55g/mol~180g/mol以下である。他の実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、50g/mol~120g/molである。一実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、55g/mol~110g/molである。一実施形態において、アンモニウム塩中のアンモニウム陽イオンの1級、2級若しくは3級アミン又は4級アンモニウム塩中の4級アンモニウム陽イオンの分子量は、60g/mol~110g/molである。
【0094】
1級、2級又は3級アミンのN及びプロトン化されたアンモニウム形態であるN
+は、共役酸/塩基対を形成し、スキームaに示すように水性条件下では平衡状態にある:
スキームa:
【化17】
【0095】
したがって、本発明はまた、アミンがそのプロトン化された状態N+及びその非プロトン化状態Nの両方で存在する状況にも関する。
【0096】
プロトン化されたアミンN+対プロトン化されていないアミンNのモル比は、典型的には、少なくとも1:1、好ましくは、少なくとも3:1、より好ましくは、少なくとも5:1、最も好ましくは、少なくとも10:1である。プロトン化されたアミンN+対プロトン化されていないアミンNのモル比は、典型的には、50以下:1、好ましくは、20以下:1、より好ましくは、15以下:1、最も好ましくは、8以下:1である。
【0097】
この比は液体除草剤組成物のpHに依存する。pHは、典型的には5~12、好ましくは6~10、より好ましくは6.5~9である。pHは、HCl、H2SO4、H2SO3又はメチルスルホン酸などの酸を添加することによって調整することができる。酸を添加することにより、アミンのNはプロトン化され、そのアンモニウム塩、例えば、塩化物塩、硫酸塩、スルホン酸塩又はメチルスルホン酸塩の形態で存在するようになる。つまり、1級、2級又は3級アミンのアンモニウム塩は、その場で、酸をアミンのNと反応させることにより形成される。或いは、1級、2級又は3級アミンのそれぞれのアンモニウム塩を組成物に添加することができる。
【0098】
式(I)の化合物はイオン性化合物であり、また、アミン成分は、アンモニウム塩を含み得る若しくは形成し得るか、又は4級アンモニウム塩を含み得るため、式(I)の化合物及びアミン成分は、スキーム2に示すように、溶液中でそれぞれの対イオンを交換することができる。
スキーム2:
【化18】
(式中、B
-は、一価の陰イオン、例えば、Cl
-、SO
4
-、SO
3
-又はCH
3SO
3
-であり、Q
+は、1級、2級若しくは3級アミンのアンモニウム陽イオン又は4級アンモニウム塩の4級アンモニウム陽イオンであり、他の可変要素は全て式(I)と同義である)。この種のイオン交換反応は、通常、液体組成物中で起こり、式(I-b)の化合物が生成する正反応及び式(I)の化合物が生成する逆反応の両方が平衡状態にある平衡に到達する。したがって、本発明はまた、農芸化学的組成物が式(I)の化合物及び式(I-b)の化合物を任意の所与の比で含む状況にも関する。例えば、式(I)の化合物対式(I-b)の化合物のモル比は、100:1~1:100、好ましくは10:1~1:10とすることができる。
【0099】
したがって、農芸化学的組成物は、一価陽イオンM+並びに1級、2級及び3級アミンのアンモニウム塩の陽イオン並びに4級アンモニウム塩の陽イオンQ+を含む陽イオンの混合物を含むことができる。したがって本発明はまた、上に定義した陽イオンQ+に対する一価陽イオンM+のモル比が、少なくとも1:100、好ましくは、少なくとも1:10、より好ましくは、少なくとも1:1、最も好ましくは、少なくとも2:1、特に、少なくとも10:1、例えば、少なくとも50:1である状況にも関する。陽イオンM+対陽イオンQ+のモル比は、100:1~1:100、好ましくは、20:1~1:20とすることができる。
【0100】
本発明はまた、式(I-b)の化合物として又は異なる塩としてのいずれかの形態にある式(I)の化合物の組成物中の、(I-a)部分の総量に対する、一価陽イオンM+のモル濃度が、100モル%未満である状況にも関する。(I-a)部分の総量に対する、一価陽イオンM+のモル濃度は、典型的には、少なくとも10モル%、好ましくは、少なくとも20モル%、より好ましくは、少なくとも30モル%、最も好ましくは、少なくとも50モル%、特に、少なくとも80モル%、例えば、少なくとも90モル%である。好ましくは、(I-a)部分の総量に対する、一価陽イオンM+のモル濃度は、少なくとも99モル%、特に100モル%である。
【0101】
本発明によるマイクロエマルジョン製剤の目的は、以後、水溶性農芸化学的活性物質とも称する、特に塩の形態にある水溶性有害生物防除剤(A.1)と、水不溶性又は水に微溶な有害生物防除剤(A.2)との、有効成分としての組合せを達成することにある。
【0102】
好ましくは、本発明によるマイクロエマルジョン中に含まれる水溶性有害生物防除剤(A.1)は、水溶性除草剤である。水溶性有害生物防除剤(A.1)、特にその塩は、特に、水への溶解度が10g/l超、好ましくは、少なくとも50g/l又は50g/l超、特に、少なくとも100g/lである。本明細書において言及する有害生物防除剤化合物(A.1)及び(A.2)の溶解度とは、25℃、1barにおける各有害生物防除剤化合物の脱イオン水への溶解度である。
【0103】
より好ましくは、本発明によるマイクロエマルジョンに使用される水溶性農芸化学的活性物質は、グルホシネート若しくはその塩、ジカンバ若しくはその塩、グリホサート若しくはその塩及びイミダゾリノン除草剤若しくはその塩又はイミダゾリノン除草剤の任意の誘導体若しくはその塩からなる群から選択される水溶性除草剤(A.1)である。
【0104】
好ましい実施形態において、本発明によるマイクロエマルジョンの水性相に配合するのに適した活性物質及び/又は活性物質の塩は、グルホシネート塩、特に、グルホシネートアンモニウム、とりわけL-鏡像体の塩、例えば、L-グルホシネートアンモニウムである。
【0105】
グリホサートの好適な塩は、例えば、グリホサートアンモニウム、グリホサートジアンモニウム、グリホステ(glyphoste)ジメチルアンモニウム、グリホサートイソプロピルアンモニウム、グリホサートカリウム、グリホサートナトリウム、グリホサートトリメシウム並びにエタノールアミン及びジエタノールアミン塩、好ましくは、グリホサートジアンモニウム、グリホサートイソプロピルアンモニウム及びグリホサートトリメシウム(スルホサート)である。
【0106】
ジカンバの場合、好適な塩としては、対イオンが農学的に許容される陽イオンであるものが挙げられる。例えば、ジカンバの好適な塩は、ジカンバナトリウム、ジカンバカリウム、ジカンバメチルアンモニウム、ジカンバジメチルアンモニウム、ジカンバイソプロピルアンモニウム、ジカンバジグリコールアミン、ジカンバオラミン、ジカンバジオールアミン、ジカンバトリエタノールアミン、ジカンバN,N-ビス-(3-アミノプロピル)メチルアミン及びジカンバジエチレントリアミンである。好適なエステルの例は、ジカンバメチル及びジカンバ2-ブトキシエチル(butotyl)である。
【0107】
好適なイミダゾリノン除草剤は、イマザピック又はその塩、イマザモックス又はその塩、イマザピル又は塩、イマザキン又はその塩及びイマザタピル(imazathapyr)又は塩である。
【0108】
イマザモックスの好適な塩は、例えば、イマザモックスアンモニウムである。
【0109】
イマザピックの好適な塩は、例えば、イマザピックアンモニウム及びイマザピックイソプロピルアンモニウムである。
【0110】
イマザピルの好適な塩は、例えば、イマザピルアンモニウム及びイマザピルイソプロピルアンモニウムである。
【0111】
イマザキンの好適な塩は、例えば、イマザキンアンモニウムである。
【0112】
イマゼタピルの好適な塩は、例えば、イマゼタピルアンモニウム及びイマゼタピルイソプロピルアンモニウムである。
【0113】
上に述べたように、最も好ましくは、本発明によるマイクロエマルジョンに使用される水溶性農芸化学的活性物質は、グルホンシネート(glufonsinate)、とりわけ水溶性グルホシネート塩である。
【0114】
IUPAC名が(2RS)-2-アミノ-4-[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]酪酸又は4-[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]-DL-ホモアラニン)又はDL-4-[ヒドロキシル(メチル)ホスフィノイル]-DL-ホモアラニネートであるグルホシネート(CAS Reg.No.51276-47-2)は、その農耕学的に許容される塩、特に、グルホシネート-アンモニウム(IUPAC名:アンモニウム(2RS)-2-アミノ-4-(メチルホスフィナト)酪酸、CAS Reg.No.77182-82-2)と共に知られている。米国特許第4,168,963号明細書には、除草活性を有するリン含有化合物が記載されており、特に、ホスフィノスリシン(2-アミノ-4-[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]ブタン酸;一般名:グルホシネート)及びその塩は、農芸化学(agrochemistry、agricultural chemistry)分野で商業的に重要になっている。
【0115】
例えば、グルホシネート及びその塩、例えば、グルホシネートアンモニウム及びその除草活性は、例えば、F. Schwerdtle et al.Z.Pflanzenkr.Pflanzenschutz,1981,Sonderheft IX,pp.431-440に記載されている。
【0116】
ラセミ体としてのグルホシネート及びその塩は、BastaTM及びLibertyTMの商品名で市販されている。
【0117】
グルホシネートは次の構造(IV)で表される:
【化19】
【0118】
式(IV)の化合物はラセミ体である。
【0119】
グルホシネートは2つの鏡像体のラセミ体であり、そのうちの一方のみが十分な除草活性を示す(例えば、米国特許第4265654号明細書及びJP92448/83号公報参照)。たとえL-グルホシネート(及び対応する塩)を調製するための様々な方法が知られてたとしても、当該技術分野において知られている混合物は立体化学について言及しておらず、これはつまり、ラセミ体が存在することを意味している(例えば、国際公開第2003024221号パンフレット、国際公開第2011104213号パンフレット、国際公開第2016113334号パンフレット、国際公開第2009141367号パンフレット)。
【0120】
一実施形態において、除草剤組成物は、上に記載したグルホシネートのラセミ混合物を含み、このグルホシネートは、L-鏡像体を約50重量%及びD-鏡像体を約50重量%含む。他の実施形態において、除草剤組成物はグルホシネートを含み、グルホシネートの少なくとも70重量%はL-グルホシネート又はその塩である。
【0121】
IUPAC名(2S)-2-アミノ-4-[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]酪酸(CAS Reg.No.35597-44-5)であり、グルホシネート-Pとも呼ばれるL-グルホシネートは、商業的に入手することができるか又は例えば、国際公開第2006/104120号パンフレット、米国特許第5530142号明細書、欧州特許第0248357A2号明細書、欧州特許第0249188A2号明細書、欧州特許第0344683A2号明細書、欧州特許第0367145A2号明細書、欧州特許第0477902A2号明細書、欧州特許第0127429号明細書及びJ.Chem.Soc.Perkin Trans.1,1992,1525-1529に記載されているように調製することができる。
【0122】
好ましくは、グルホシネート又は(L)-グルホシネートの塩は、グルホシネート又はL-グルホシネートのナトリウム、カリウム又はアンモニウム(NH4
+)塩であり、特にL-グルホシネートの場合は、グルホシネート-P-アンモニウム(IUPAC名:アンモニウム(2S)-2-アミノ-4-(メチルホスフィナト)酪酸、CAS Reg.No.73777-50-1)、グルホシネート-P-ナトリウム(IUPAC名:ナトリウム(2S)-2-アミノ-4-(メチルホスフィナト)酪酸;CAS Reg.No.70033-13-5)及びグルホシネート-P-カリウム(IUPAC名:カリウム(2S)-2-アミノ-4-(メチルホスフィナト)酪酸)である。
【0123】
したがって、本除草剤組成物による混合物は、(L)-グルホシネート塩としての(L)-グルホシネートアンモニウム又は(L)-グルホシネートナトリウム又は(L)-グルホシネートカリウム及び遊離酸としての(L)-グルホシネート、好ましくは(L)-グルホシネートを含むことができる。(L)-グルホシネートアンモニウム、即ちグルホシネートのアンモニウム(NH4
+)塩を含む除草剤組成物が特に好ましい。
【0124】
本発明において使用される「グルホシネート」という用語は、典型的には、本発明の一実施形態において、L-鏡像体を約50重量%及びD-鏡像体を約50重量%含み;本発明の他の実施形態においては、L-鏡像体を70重量%超;好ましくはL-鏡像体を80重量%超;より好ましくはL-鏡像体を90%超、最も好ましくはL-鏡像体を95%超含み、上で述べたように調製することができる。
【0125】
好ましくは、マイクロエマルジョン組成物は、農芸化学的に有効な量のグルホシネート又はその塩を含む。「有効な量」という用語は、生物学的効果、例えば、栽培植物の害草の防除又は材料の保護を達成するのに十分であり、且つ処理した植物に実質的な損傷を与えない、農芸化学的有効成分又は組成物の量を指す。そのような量は広い範囲で変化し得、防除すべき有害生物種、処理された栽培植物又は材料、気候条件及び使用する具体的な農芸化学的有効成分などの様々な要素に依存する。
【0126】
マイクロエマルジョン組成物は、グルホシネート又はその塩を、除草剤組成物の総重量を基準として、少なくとも1重量%、好ましくは、少なくとも5重量%、より好ましくは、少なくとも10重量%、最も好ましくは、少なくとも15重量%、特に、少なくとも20重量%、とりわけ、少なくとも25重量%、例えば、少なくとも30重量%の濃度で含むことができる。除草性農芸化学的組成物は、グルホシネート又はその塩を、除草剤組成物の総重量を基準として.50重量%以下、好ましくは、40重量%以下、より好ましくは、30重量%以下の濃度で含むことができる。除草剤組成物は、グルホシネート又はその塩を、5~50重量%、好ましくは5~40重量%、より好ましくは10~30重量%の濃度で含むことができる。
【0127】
グルホシネート及び/又はその塩は、好ましい水溶性農芸化学的活性物質ということになるが、上に述べたように、他の水溶性除草剤も本発明によるマイクロエマルジョン組成物に使用することができる。
【0128】
本発明によるマイクロエマルジョン組成物は、水不溶性又は水に微溶な有害生物防除剤を農芸化学的組成物に配合するのにも同様に、特に適している。この種の水不溶性有害生物防除活性物質(A.2)は、殺真菌剤、殺虫剤及び除草剤の群から選択することができる。水不溶性有害生物防除剤(A.2)は、特に、水への溶解度が10g/l未満、好ましくは5g/l未満である。本明細書において言及する溶解度は、25℃、1barにおける脱イオン水への有害生物防除剤化合物の溶解度である。好ましくは、本発明によるマイクロエマルジョンに含まれる水不溶性又は水に微溶な有害生物防除剤(A.2)は、水不溶性又は水に微溶な除草剤である。
【0129】
好適な水不溶性殺真菌剤は、例えば、ジニトロアニリン、アリルアミン、アニリノピリミジン、抗生物質、芳香族炭化水素、ベンゼンスルホンアミド、ベンズイミダゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾフェノン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアジン、カルバミン酸ベンジル、カーバメート、カルボキサミド、カルボン酸アミド、クロロニトリル、シアノアセトアミドオキシム、シアノイミダゾール、シクロプロパンカルボキサミド、ジカルボキシイミド、ジヒドロジオキサジン、ジニトロフェニルクロトナート、ジチオカーバメート、ジチオラン、エチルホスホナート、エチルアミノチアゾールカルボキサミド、グアニジン、ヒドロキシ-(2-アミノ)ピリミジン、ヒドロキシアニリド、イソベンゾフラノン、メトキシアクリレート、メトキシカーバメート、モルホリン、N-フェニルカーバメート、オキサゾリジンジオン、オキシイミノアセテート、オキシイミノアセタミド、ペプチジルピリミジンヌクレオシド、フェニルアセトアミド、フェニルアミド、フェニルピロール、フェニルウレア、フタルイミド、ピペラジン、ピペリジン、プロピオンアミド、ピリダジノン、ピリジン、ピリジニルメチルベンズアミド、ピリミジンアミン、ピリミジン、ピリミジノンヒドラゾン、ピロロキノリノン、キナゾリノン、キノリン、キノン、スルファミド、スルファモイルトリアゾール、チアゾールカルボキサミド、チオカーバメート、チオファネート、チオフェンカルボキサミド、トルアミド、トリフェニルスズ化合物、トリアジン又はトリアゾールに分類される殺真菌剤である。
【0130】
好適な水不溶性殺虫剤は、例えば、カーバメート、フェニルピラゾール、ピレスロイド、ネオニコチノイド、スピノシン、アベルメクチン、ミルベマイシン、幼若ホルモン類縁体、ハロゲン化アルキル、有機スズ化合物、ネライストキシン類縁体、ベンゾイルウレア、ジアシルヒドラジン、METI殺ダニ剤に分類される殺虫剤、及びクロルピクリン、ピメトロジン、フロニカミド、クロフェンテジン、ヘキシチアゾックス、エトキサゾール、ジアフェンチウロン、プロパルギット、テトラジホン、クロルフェナピル、DNOC、ブプロフェジン、シロマジン、アミトラス、ヒドラメチルノン、アセキノシル、フルアクリピリム、ロテノン又はこれらの誘導体などの殺虫剤である。
【0131】
好適な水不溶性除草剤は、例えば、アセトアミド、アミド、アリールオキシフェノキシプロピオン酸エステル、ベンスアミド、ベンゾフラン、安息香酸、ベンゾチアジアジノン、ビピリジリウム、カーバメート、クロロアセトアミド、シクロヘキサンジオン、ジニトロアニリン、ジニトロフェノール、ジフェニルエーテル、グリシン、イミダゾリノン、イソオキサゾール、イソオキサジリジノン、ニトリル、N-フェニルフタルイミド、オキサジアゾール、オキサゾリジンジオン、オキシアセトアミド、フェノキシカルボン酸、フェニルカーバメート、フェニルピラゾール、フェニルピラゾリン、フェニルピリダジン、ホスホロアミデート、ホスホロジチオエート、フタラマート(phthalamate)、ピラゾール、ピリダジノン、ピリジンカルボキサミド、ピリミジンジオン、ピリミジニル(チオ)ベンゾエート、キノリンカルボン酸、セミカルバゾン、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン、スルホニルウレア、テトラゾリノン、チアジアゾール、チオカーバメート、トリアジン、トリアジノン、トリアゾール、トリアゾリノン、トリアゾロカルボキサミド、トリアゾロピリミジン、トリケトン、ウラシル又は尿素に分類される除草剤である。
【0132】
好ましい実施形態における水不溶性有害生物防除有効成分は、除草剤でもある。
【0133】
本発明のマイクロエマルジョンの非水性相に配合するのに適した好ましい水不溶性除草剤化合物の例は、サフルフェナシル、ペンディメタリン、アトラジン、S-メトラクロール、2,4-Dエステル、イソキサフルトール、インダジフラム、ジフルフェンゾピル、クロマゾン、スルフェントラゾン、ピロキサスラム(pyroxasulam)、ジメテナミド-P、シンメチリン、ピロキサスルホン、トプラメゾン、メソトリオン、ピノキサデン、メソスルフロン、アセトクロル、クレトジム、プロポキシカルバゾン、プロピソクロール、ベンタゾン、クロマゾン、メタザクロール、フルミオキサジン、ホメサフェン、アクロニフェン及びジフルフェニカンである。
【0134】
更なる好ましい水不溶性有害生物防除剤(A.2)は、PPO阻害剤とも称されるプロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ阻害剤の群の除草剤化合物である。本発明のマイクロエマルジョンの実施形態の好ましい群において、水溶性有害生物防除剤(A.1)はグルホシネート又はその塩であり、水不溶性有害生物防除剤(A.2)はPPO阻害剤である。
【0135】
PPO阻害剤は、典型的には、次の化学式(III)を有する:
【化20】
(式(III)中の可変要素は次の意味を有する:
【化21】
の部分は、式(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)又は(g)
【化22】
のN結合複素環を表し、
Xは、H、F又はCl、特にFであり;
Yは、N又はCHであり;
Qは、Clであり;
Rは、次の式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)又は(11)の基:
【化23】
(式(4)中のYは、CH又はNであり、Wは、OCH
3、OC
2H
5又はNHSO
2CH
3である)であるか;
或いは、Q及びRが一緒になって、(i)、(ii):
【化24】
部分の1種を形成している)。
【0136】
式(a)~(g)、(1)~(10)、(i)及び(ii)の基の破線と交差している線は、これらが式(III)の残部に結合している点を表す。
【0137】
式(III)の化合物の例としては、
アザフェニジン、ブタフェナシル、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン-エチル、シニドン-エチル、フルミクロラック、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルチアセット、フルチアセット-メチル、オキサジアルギル、オキサジアゾン、ペントキサゾン、プロフルアゾールサフルフェナシル、スルフェントラゾン、チジアジミン、チアフェナシル、トリフルジモキサジン、[3-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(1-メチル-6-トリフルオロメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-3-イル)フェノキシ]-2-ピリジルオキシ]酢酸エチル(CAS 353292-31-6;S-3100)、3-[7-フルオロ-3-オキソ-4-(プロプ-2-イニル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル]-1,5-ジメチル-6-チオキソ-[1,3,5]トリアジナン-2,4-ジオン(CAS 451484-50-7)、2-(2,2,7-トリフルオロ-3-オキソ-4-プロプ-2-イニル-3,4-ジヒドロ-2Hベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-イソインドール-1,3-ジオン(CAS 1300118-96-0)、1-メチル-6-トリフルオロメチル-3-(2,2,7-トリフルオロ-3-オキソ-4-プロプ-2-イニル-3,4-ジヒドロ-2Hベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル)-1H-ピリミジン-2,4-ジオン(CAS 1304113-05-0)、3-[7-クロロ-5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ベンズイミダゾール-4-イル]-1-メチル-6-(トリフルオロメチル)-1H-ピリミジン-2,4-ジオン(CAS 212754-02-4)、2-[2-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]フェノキシ]-酢酸メチルエステル(CAS 2158274-96-3)、2-[2-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]フェノキシ]酢酸エチルエステル(CAS 2158274-50-9)、2-[[3-[2-クロロ-5-[4-(ジフルオロメチル)-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-1-イル]-4-フルオロ-フェノキシ]-2-ピリジル]オキシ]酢酸メチル(CAS 2271389-22-9)、2-[[3-[2-クロロ-5-[4-(ジフルオロメチル)-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-1-イル]-4-フルオロ-フェノキシ]-2-ピリジル]オキシ]酢酸エチル(CAS 2230679-62-4)、2-[[3-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]-2-ピリジニル]オキシ]-酢酸メチルエステル(CAS 2158275-73-9)、2-[[3-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]-2-ピリジニル]オキシ]酢酸エチルエステル(CAS 2158274-56-5)、2-[2-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]フェノキシ]-N-(メチルスルホニル)-アセトアミド(CAS 2158274-53-2)及び2-[[3-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]-2-ピリジニル]オキシ]-N-(メチルスルホニル)-アセトアミド(CAS 2158276-22-1)が挙げられる。
【0138】
特に好ましいPPO阻害剤の第1の群は、式(III-a):
【化25】
(式中、Rは、式(1)、(2)又は(4)の基であり、Yは、CH又はNである)のものである。
【0139】
式(III-a)の化合物の例としては、
サフルフェナシル、チアフェナシル、[3-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(1-メチル-6-トリフルオロメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-3-イル)フェノキシ]-2-ピリジルオキシ]酢酸エチル(CAS 353292-31-6;S-3100)、1-メチル-6-トリフルオロメチル-3-(2,2,7-トリフルオロ-3-オキソ-4-プロプ-2-イニル-3,4-ジヒドロ-2Hベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル)-1H-ピリミジン-2,4-ジオン(CAS 1304113-05-0)、3-[7-クロロ-5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ベンズイミダゾール-4-イル]-1-メチル-6-(トリフルオロメチル)-1H-ピリミジン-2,4-ジオン(CAS 212754-02-4)、2-[2-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]フェノキシ]-酢酸メチルエステル(CAS 2158274-96-3)、2-[2-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]フェノキシ]酢酸エチルエステル(CAS 2158274-50-9)、2-[[3-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]-2-ピリジニル]オキシ]-酢酸メチルエステル(CAS 2158275-73-9)、2-[[3-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]-2-ピリジニル]オキシ]酢酸エチルエステル(CAS 2158274-56-5)、2-[2-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]フェノキシ]-N-(メチルスルホニル)-アセトアミド(CAS 2158274-53-2)及び2-[[3-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]-2-ピリジニル]オキシ]-N-(メチルスルホニル)-アセトアミド(CAS 2158276-22-1)が挙げられる。
【0140】
特に好ましい式(III-a)の化合物は、
サフルフェナシル、チアフェナシル、[3-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(1-メチル-6-トリフルオロメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロピリミジン-3-イル)フェノキシ]-2-ピリジルオキシ]酢酸エチル(CAS 353292-31-6;S-3100)、2-[2-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]フェノキシ]酢酸エチルエステル(CAS 2158274-50-9)、2-[[3-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]-2-ピリジニル]オキシ]-酢酸メチルエステル(CAS 2158275-73-9)、2-[[3-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]-2-ピリジニル]オキシ]酢酸エチルエステル(CAS 2158274-56-5)及び2-[[3-[[3-クロロ-6-[3,6-ジヒドロ-3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-1(2H)-ピリミジニル]-5-フルオロ-2-ピリジニル]オキシ]-2-ピリジニル]オキシ]-N-(メチルスルホニル)-アセトアミド(CAS 2158276-22-1)からなる群から選択される。
【0141】
特に好ましいPPO阻害剤の第2の群は、式(III-b):
【化26】
(式中、Xは、F又はClであり、Rは、式(3)、(4)又は(5)の基であり、Yは、CH又はNである)のものである。
【0142】
式(III-b)の化合物の例としては、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン-エチル、スルフェントラゾン、2-[[3-[2-クロロ-5-[4-(ジフルオロメチル)-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-1-イル]-4-フルオロ-フェノキシ]-2-ピリジル]オキシ]酢酸メチル(CAS 2271389-22-9)、2-[[3-[2-クロロ-5-[4-(ジフルオロメチル)-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-1-イル]-4-フルオロ-フェノキシ]-2-ピリジル]オキシ]酢酸エチル(CAS 2230679-62-4)が挙げられ、特に好ましくは、カルフェントラゾン-エチル、スルフェントラゾン、2-[[3-[2-クロロ-5-[4-(ジフルオロメチル)-3-メチル-5-オキソ-1,2,4-トリアゾール-1-イル]-4-フルオロ-フェノキシ]-2-ピリジル]オキシ]酢酸エチル(CAS 2230679-62-4)である。
【0143】
特に好ましいPPO阻害剤の第3の群は、
【化27】
が式(c)の基を表す式(III)のものであり、これを、以後、化合物(III-c)と称する。化合物(III-c)中、X、Y、Q及びRは、式(III)に定義した通りであり、Xは、特にH又はFであり、Yは、特にCHであり、Qは、特にClであり、Rは、特に(6)、(10)又は(11)の基であるか、或いはR及びQが一緒になって(i)基又は(ii)基を形成している。
【0144】
式(III-c)の化合物の例としては、シニドン-エチル、フルミクロラック、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、2-(2,2,7-トリフルオロ-3-オキソ-4-プロプ-2-イニル-3,4-ジヒドロ-2Hベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル)-4,5,6,7-テトラヒドロ-イソインドール-1,3-ジオン(CAS 1300118-96-0)が挙げられ、特に好ましくはフルミオキサジンである。
【0145】
特に好ましいPPO阻害剤の第4の群は、
【化28】
が式(d)の基を表す式(III)のものであり、これを、以後、化合物(III-d)と称する。化合物(III-d)中、Xは、特にFであり、Yは、CH又はNであり、R及びQは、本明細書に定義した通りであり、特に、一緒になって(i)基又は(ii)基を形成している。式(III-c)の化合物としては、トリフルジモキサジン及び3-[7-フルオロ-3-オキソ-4-(プロプ-2-イニル)-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-6-イル]-1,5-ジメチル-6-チオキソ-[1,3,5]トリアジナン-2,4-ジオン(CAS 451484-50-7)が挙げられ、特に好ましくはトリフルジモキサジンである。
【0146】
本発明の一実施形態において、農芸化学的マイクロエマルジョン組成物中の水不溶性有害生物防除活性物質は、ジメテナミド-Pである。
【0147】
本発明の実施形態の特に好ましい一群において、農芸化学的マイクロエマルジョン組成物中の水溶性有害生物防除剤A.1は、グルホシネート又はその塩、特に、L-グルホシネート又はその塩であり、水不溶性有害生物防除剤A.2は、ジメテナミド-Pである。
【0148】
本発明の実施形態の他の特に好ましい群において、農芸化学的マイクロエマルジョン組成物中の水溶性有害生物防除剤A.1は、グルホシネート又はその塩、特にL-グルホシネート又はその塩であり、水不溶性有害生物防除剤A.2は、ペンディメタリン、アトラジン、S-メトラクロール、2,4-Dエステル、イソキサフルトール、インダジフラム、ジフルフェンゾピル、クロマゾン、スルフェントラゾン、ピロキシスラム(pyroxsulam)、ジメテナミド-P、シンメチリン、ピロキサスルホン、トプラメゾン、メソトリオン、ピノキサデン、メソスルフロン、アセトクロル、クレトジム、プロポキシカルバゾン、プロピソクロール、ベンタゾン、クロマゾン、メタザクロール及びジフルフェニカンからなる群から選択される。
【0149】
本発明の実施形態の他の特に好ましい群において、農芸化学的マイクロエマルジョン組成物中の水溶性有害生物防除剤A.1は、グルホシネート又はその塩、特にL-グルホシネート又はその塩であり、水不溶性有害生物防除剤A.2は、PPO阻害剤の群の除草剤化合物から、特に、式(III)のPPO阻害剤から、より好ましくは、PPO阻害剤(III-a)、(III-b)、(III-c)及び(III-d)の群から、特に、PPO阻害剤(III-a)、(III-b)、(III-c)及び(III-d)の例として特に挙げた化合物の群から選択され、とりわけ、サフルフェナシル、フルミオキサジン、ラクトフェン及びアクロニフェンからなる群から選択されるPPO阻害剤である。
【0150】
マイクロエマルジョン組成物は、ジメテナミド-Pを、除草剤組成物の総重量を基準として、少なくとも1重量%、好ましくは、少なくとも5重量%、より好ましくは、少なくとも10重量%、最も好ましくは、少なくとも15重量%、特に、少なくとも20重量%の濃度で含むことができる。除草剤組成物は、ジメテナミドを、除草剤組成物の総重量を基準として、50重量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下の濃度で含むことができる。除草剤組成物は、ジメテナミドを、除草剤組成物の総重量を基準として、1~50重量%、好ましくは5~40重量%、より好ましくは10~30重量%、最も好ましくは10~20重量%の濃度で含むことができる。
【0151】
これに従い、農芸化学的組成物は、水を含むことができる。通常、農芸化学的組成物は、水を、少なくとも1重量%、好ましくは、少なくとも5wt、より好ましくは、少なくとも10重量%、最も好ましくは、少なくとも20重量%の濃度で含む。農芸化学的組成物は、水を、50重量%以下、好ましくは、40重量%以下、より好ましくは、30重量%以下、特に25重量%以下の濃度で含むことができる。農芸化学的組成物は、通常、水を、1~50重量%、好ましくは5~30重量%の濃度で含む。農芸化学的組成物中の水の濃度が少なくとも5重量%である場合、このような組成物を水性組成物と呼ぶことができる。
【0152】
除草剤組成物はまた、少なくとも1種の有機溶媒も含むことができる。通常、農芸化学的組成物は、有機溶媒を、少なくとも1重量%、好ましくは、少なくとも5wt、より好ましくは、少なくとも15重量%の濃度で含む。農芸化学組成物は、有機溶媒を、60wt%以下、好ましくは、50wt%以下、より好ましくは、45wt%以下、特に35wt%以下を含むことができる。農芸化学的組成物は、通常、有機溶媒を、5~50重量%、好ましくは10~40重量%の濃度で含む。農芸化学的組成物中の水の濃度が少なくとも20重量%である場合、このような組成物を「油性」組成物と呼ぶことができる。好適な有機溶媒を本明細書において以下に定義する。好ましくは、この種の有機溶媒は、水への溶解度が20℃で少なくとも1重量%、好ましくは、20℃で少なくとも10重量%である。特に好ましい有機溶媒は、20℃において水と完全に不混和であるか又は20℃、1barにおける水への溶解度が、特に少なくとも100g/lである少なくとも1種の有機溶媒を含む。
【0153】
好適な有機溶媒は、脂肪族炭化水素、好ましくは、脂肪族C5~C16-炭化水素、より好ましくは、C5~C16-アルカン又はC5~C16-シクロアルカン、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン又は石油エーテル;芳香族炭化水素、好ましくは、芳香族C6~C10-炭化水素、例えば、ベンゼン、トルエン、o-、m-及びp-キシレン;ハロゲン化炭化水素、好ましくは、ハロゲン化脂肪族C1~C6-アルカン又はハロゲン化芳香族C6~C10-炭化水素、例えば、CH2Cl2、CHCl3、CCl4、CH2ClCH2Cl、CCl3CH3、CHCl2CH2Cl、CCl2CCl2又はクロロベンゼン;エーテル、好ましくは、C1~C6-シクロアルキルエーテル、C1~C6-アルキル-C1~C6-アルキルエーテル及びC1~C6-アルキル-C6~C10-アリールエーテル、例えば、CH3CH2OCH2CH3、(CH3)2CHOCH(CH3)2、CH3OC(CH3)3(MTBE)、CH3OCH3(DME)、CH3OCH2CH2OCH3、ジオキサン、アニソール及びテトラヒドロフラン(THF);エステル、好ましくは、脂肪族C1~C6-アルコールと脂肪族C1~C6-カルボン酸とのエステル、芳香族C6~C10-アルコールと芳香族C6~C10-カルボンアドシッズ(adcids)とのエステル、ω-ヒドロキシ-C1~C6-カルボン酸の環状エステル、例えば、CH3C(O)OCH2CH3、CH3C(O)OCH3、CH3C(O)OCH2CH2CH2CH3、CH3C(O)OCH(CH3)CH2CH3、CH3C(O)OC(CH3)、CH3CH2CH2C(O)OCH2CH3、CH3CH(OH)C(O)OCH2CH3、CH3CH(OH)C(O)OCH3、CH3C(O)OCH2CH(CH3)2、CH3C(O)OCH(CH3)2、CH3CH2C(O)OCH3、安息香酸ベンジル及びγ-ブチロラクトン;炭酸エステル、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、CH3CH2OC(O)OCH2CH3及びCH3OC(O)OCH3;ニトリル、好ましくは、C1~C6-ニトリル、例えば、CH3CN及びCH3CH2CN;ケトン、好ましくは、C1~C6-アルキル-C1~C6-アルキルケトン、例えば、CH3C(O)CH3、CH3C(O)CH2CH3、CH3CH2C(O)CH2CH3及びCH3C(O)C(CH3)3(MTBK);アルコール、好ましくは、C1~C4-アルコール、例えば、CH3OH、CH3CH2OH、CH3CH2CH2OH、CH3CH(OH)CH3、CH3(CH2)3OH、C(CH3)3OH、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル(1-メトキシ-2-プロパノール);アミド及び尿素誘導体、好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMA)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン(DMPU)、ヘキサメチルホスファミド(HMPA);更にジメチルスルホキシド(DMSO)及びスルホランである。
【0154】
水と混和性である好ましい有機溶媒は、アルコール、好ましくは、C1~C4-アルコール、例えば、CH3OH、CH3CH2OH、CH3CH2CH2OH、CH3CH(OH)CH3、CH3(CH2)3OH、C(CH3)3OH、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル(1-メトキシ-2-プロパノール);アミド及び尿素誘導体、好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMA)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン(DMPU)、ヘキサメチルホスファミド(HMPA);更にジメチルスルホキシド(DMSO)及びスルホランである。
【0155】
特に好ましい有機溶媒は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及びプロピレングリコールモノメチルエーテルであり、より好ましくは、プロピレングリコール及びジプロピレングリコールである。
【0156】
上述の成分A、B、水及び任意選択的な有機溶媒に加えて、本発明の水性マイクロエマルジョンは、式(I)及び(II)の有機サルフェート界面活性剤とは異なる1種又は複数種の更なるサーファクタンタンツ(surfactantants)を含むことができる。
【0157】
このような更なる界面活性剤の量は、概して、本発明の水性マイクロエマルジョンに含まれる式(I)及び(II)の有機サルフェート界面活性剤の総量を超えないであろう。特に、更なる界面活性剤は、本発明の水性マイクロエマルジョン中に、マイクロエマルジョンの総重量を基準として、0.1~20重量%の量,特に、0.2~10重量%の量、とりわけ0.5~5重量%の量で含まれる。
【0158】
好適な更なる界面活性剤は、特に、非イオン性界面活性剤、例えば、
-C2~C3-アルキレンオキシドのホモ又はコポリマー、特に、EOホモポリマー、POホモポリマー又はEO/POコポリマー、例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックコポリマー;
- ポリオキシ-C2~C3-アルキレンC8~C22-アルキルエーテル、特に、直鎖又は分岐のC8~C22-アルカノールのポリエトキシレート及びポリ-エトキシレート-co-プロポキシレート、より好ましくは、ポリエトキシ化脂肪アルコール及びポリエトキシ化オキソアルコール、例えば、ポリエトキシ化ラウリルアルコール、ポリエトキシ化イソトリデカノール、ポリエトキシ化セチルアルコール、ポリエトキシ化ステアリルアルコール及びこれらのエステル、例えば、酢酸エステル;
-ポリオキシ-C2~C3-アルキレンアリールエーテル及びポリオキシ-C2~C3-アルキレンC1~C16-アルキルアリールエーテル、例えば、ポリオキシ-C2~C3-アルキレンC8~C22-アルキルベンゼンエーテル、特に、C1~C16-アルキルフェノールのポリエトキシレート、例えば、ノニルフェノール、デシルフェノール、イソデシルフェノール、ドデシルフェノール又はイソトリデシルフェノールのポリエトキシレート;
-ポリオキシ-C2-C3-アルキレンモノ-、ジ-又はトリスチリルフェニルエーテル、特に、モノ-、ジ-及びトリスチリルフェノールのポリエトキシレート;並びにこれらのホルムアルデヒド縮合物及びこれらのエステル、例えば、酢酸エステル;
-C6~C22-アルキルグルコシド及びC6~C22-アルキルポリグルコシド;
-C6~C22-アルキルグルコシドのポリエトキシレート及びC6~C22-アルキルポリグルコシドのポリエトキシレート;
-脂肪アミンのポリエトキシレート;
-脂肪酸のポリエトキシレート及びヒドロキシル脂肪酸のポリエトキシレート;
-ポリオールとC6~C22-アルカン酸との部分エステル、特に、グリセリンのモノ-及びジエステル並びにソルビタンのモノ-、ジ-及びトリエステル、例えば、モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン;
-ポリオールとC6~C22-アルカン酸との部分エステルのポリエトキシレート、特に、グリセリンのモノ-及びジエステルのポリエトキシレート並びにソルビタンのモノ-、ジ-及びトリエステルのポリエトキシレート、例えば、モノステアリン酸グリセリンのポリエトキシレート、モノオレイン酸ソルビタンのポリエトキシレート、モノステアリン酸ソルビタンのポリエトキシレート並びにトリステアリン酸ソルビタンのポリエトキシレート;
-植物油又は動物性脂肪のエトキシレート、例えば、コーン油エトキシレート、ヒマシ油エトキシレート、獣脂油エトキシレート、
-脂肪アミンのポリエトキシレート、脂肪アミド又は脂肪酸ジエタノールアミドのポリエトキシレート。
【0159】
ポリオキシ-C2~C3-アルキレンエーテルという用語は、エチレンオキシド(EO)又はプロピレンオキシド(PO)から誘導されたポリエーテル基を指す。ポリエトキシレートという用語は、エチレンオキシドから誘導されたポリエーテル基を指す。同様に、ポリオキシエチレン-co-ポリオキシプロピレンという用語は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの混合物から誘導されたポリエーテル基を指す。ポリエーテル基の繰り返し単位の数は、概して、2から100まで、多くの場合、3から100まで、特に、4から50まで変化するであろう。
【0160】
上述の非イオン性界面活性剤の中でも、次に示す群のものが好ましい:
-植物油又は動物性脂肪のエトキシレート、例えばコーン油エトキシレート、ヒマシ油エトキシレート、獣脂油エトキシレート、
-ポリオキシ-C2~C3-アルキレンモノ-、ジ-又はトリスチリルフェニルエーテル、特に、モノ-、ジ-及びトリスチリルフェノールのポリエトキシレート;
-C2~C3-アルキレンオキシドのホモ又はコポリマー、特に、EOホモポリマー、POホモポリマー又はEO/POコポリマー、例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックコポリマー。
【0161】
特に、本発明の水性マイクロエマルジョンは、上述の非イオン性界面活性剤の少なくとも1種を、マイクロエマルジョンの総重量を基準として、0.1~20重量%の量、特に0.2~10重量%の量、とりわけ0.5~5重量%の量で含む。
【0162】
好ましくは、本発明の水性マイクロエマルジョンは、次に示す非イオン性界面活性剤の少なくとも1種を、マイクロエマルジョンの総重量を基準として、0.1~20重量%の量、特に0.2~10重量%の量、とりわけ0.5~5重量%の量で含む:
〇植物油又は動物性脂肪のエトキシレート、例えばコーン油エトキシレート、ヒマシ油エトキシレート、獣脂油エトキシレート、
〇ポリオキシ-C2~C3-アルキレンモノ-、ジ-又はトリスチリルフェニルエーテル、特に、モノ-、ジ-及びトリスチリルフェノールのポリエトキシレート;
〇C2~C3-アルキレンオキシドのホモ又はコポリマー、特に、EOホモポリマー、POホモポリマー又はEO/POコポリマー、例えば、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックコポリマー。
【0163】
特に、本発明の水性マイクロエマルジョンは、非イオン性界面活性剤の少なくとも1種を、マイクロエマルジョンの総重量を基準として、0.1~20重量%の量、特に0.2~10重量%の量、とりわけ0.5~5重量%の量で含み、この非イオン性界面活性剤は、ポリオキシ-C2~C3-アルキレンジ-又はトリスチリルフェニルエーテル、特にジ-及びトリスチリルフェノールのポリエトキシレートからなる群から選択される。
【0164】
本発明の水性マイクロエマルジョンは、Mollet and Grubemann,Formulation technology,Wiley VCH,Weinheim,2001;又はKnowles,New developments in crop protection product Formulation,Agrow Reports DS243,T&F Informa,London,2005に記載されている方法などの公知の方法で調製される。
【0165】
本発明はまた、農芸化学的水性マイクロエマルジョンを製造するための方法であって、式(I)及び式(II)の化合物である2種の有機サルフェート界面活性剤成分を混合して、本明細書において上に定義した混合物にするステップと、2種の有害生物防除剤である水溶性有害生物防除剤及び水不溶性有害生物防除剤を準備するステップと、得られた有機サルフェート界面活性剤成分の混合物を、ステップの2種の有害生物防除剤と、本明細書において上に定義したマイクロエマルジョン組成物が得られるように合一するステップと、を含む方法にも関する。
【0166】
本発明は、好ましくは、除草性農芸化学的水性マイクロエマルジョンを製造するための方法であって:
(a)水溶性除草剤を提供するステップと、
(b)水不溶性除草剤を提供するステップと、
(c)式(I)及び式(II)の化合物である2種の有機サルフェート界面活性剤成分を合一することにより、本明細書において上に定義した混合物とするステップと、
(d)得られた有機サルフェート界面活性剤成分の混合物を、ステップ(a)及び(b)の2種の除草剤と、本明細書において上に定義したマイクロエマルジョンが得られるように合一するステップと、
を含む方法に関する。
【0167】
好ましくは、本発明は、除草性農芸化学的水性マイクロエマルジョンを製造するための方法であって:
(a)グルホシネート塩、好ましくはアンモニウム塩、最も好ましくはL-グルホシンテ(glufonsinte)アンモニウムから選択される水溶性除草剤を提供するステップと;
(b)サフルフェナシル、ペンディメタリン、アトラジン、S-メトラクロール、2,4-Dエステル、イソキサフルトール、インダジフラム、ジフルフェンゾピル、クロマゾン、スルフェントラゾン、ピロキサスラム(pyroxasulam)、ジメテナミド-P、シンメチリン、ピロキサスルホン、トプラメゾン、メソトリオン、ピノキサデン、メソスルフロン、アセトクロル、クレトジム、プロポキシカルバゾン、プロピソクロール、ベンタゾン、クロマゾン、メタザクロール、フルミオキサジン、ホメサフェン、アクロニフェン及びジフルフェニカンから選択される水不溶性除草剤を提供するステップと、
(c)式(I)及び式(II)の化合物である2種の有機サルフェート界面活性剤成分を合一することにより、本明細書において上に定義した混合物とするステップと、
(d)得られた有機サルフェート界面活性剤成分の混合物を、ステップ(a)及び(b)の2種の除草剤と、本明細書において上に定義したマイクロエマルジョンが得られるように合一するステップと、
を含む方法に関する。
【0168】
除草剤組成物は、典型的には、更なる補助剤を含むことができる。好適な補助剤は、溶媒、液体担体、固体担体又は充填剤、界面活性剤、分散剤、乳化剤、湿潤剤、アジュバント、可溶化剤、浸透促進剤、保護コロイド、接着剤、増粘剤、保湿剤、撥水剤(repellent)、誘引剤、摂餌刺激物質、相溶化剤、殺菌剤、凍結防止剤、消泡剤、着色剤、粘着性付与剤及び結合剤である。
【0169】
好適な補助剤は、それ自体の有害生物防除活性は無視できるほどであるか又はそれどころか全く持たない場合さえもあるが、標的上で化合物Iの生物学的性能を高める化合物である。その例は、界面活性剤、鉱物又は植物油及び他の補助剤である。更なる例が、Knowles,Adjuvants and additives,Agrow Reports DS256,T&F Informa UK,2006,chapter 5に列挙されている。
【0170】
好適な増粘剤は、多糖類(例えば、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース)、無機粘土(有機変性又は未変性)、ポリカルボキシレート及びケイ酸塩である。好適な殺菌剤は、ブロノポール及びイソチアゾリノン誘導体、例えば、アルキルイソチアゾリノン及びベンズイソチアゾリノンである。好適な凍結防止剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、尿素及びグリセリンである。
【0171】
好適な消泡剤は、シリコーン、長鎖アルコール及び脂肪酸の塩である。シリコーン系消泡剤、例えば、ポリジメチルシロキサン(例えば、Momentiveから入手可能なSAG 1572、Elkemから入手可能なSilcolapse-481又はSilcolapse-482)が特に好ましい。好適なシリコーン系消泡剤は、国際公開第2005/117590A2号パンフレットにも記載されている。
【0172】
好適な着色剤(例えば、赤色、青色又は緑色)は、水溶性の低い顔料及び水溶性染料である。その例が、無機着色剤(例えば、酸化鉄、酸化チタン、ヘキサシアノ鉄酸塩)及び有機着色剤(例えば、アリザリン、アゾ及びフタロシアニン着色剤)である。好適な粘着性付与剤又は結合剤は、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、生物由来(biological)又は合成ワックス及びセルロースエーテルである。
【0173】
様々な種類の油、湿潤剤、助剤、肥料又は微量栄養素及び更なる有害生物防除剤(例えば、除草剤、殺虫剤、殺真菌剤、成長調整剤、毒性緩和剤(safener))を、これらを除草剤組成物に添加して予備混合物としてもよいし、又は適切であれば、使用直前まで添加しない(タンクミックス)。これらの薬剤は、本発明による農芸化学的組成物と、1:100~100:1、好ましくは1:10~10:1の重量比で混合することができる。
【0174】
使用者は、本発明による農芸化学的マイクロエマルジョン組成物は、通常、予備計量装置(predosage device)、背負い式散布器、散布用タンク、散布航空機又は灌漑システムから施用する。通常、除草剤組成物は、水、緩衝剤及び/又は更なる補助剤を用いて所望の施用濃度になるように構成され、こうすることにより、本発明による使用準備済の散布液又は除草剤組成物が得られる。通常、使用準備済の散布液は、農業的に有用な面積1ヘクタール当たり20~2000リットル、好ましくは50~400リットル施用される。
【0175】
一実施形態によれば、本発明による農芸化学的組成物の個々の成分、例えば、キットの成分又は2成分若しくは3成分混合物の成分を使用者自身が散布用タンク内で混合することができ、適切であれば更なる補助剤を添加することができる。
【0176】
更なる実施形態においては、本発明による農芸化学的組成物の個々の成分又は一部を予備混合した成分のいずれか、例えば、式(I)及び(II)の化合物を含む成分及び/又は水溶性有害生物防除剤若しくはその塩及び/又は水不溶性有害生物防除剤を、使用者が散布用タンク内で混合することができ、適切であれば、更なる補助剤及び添加剤を添加することができる。
【0177】
更なる実施形態においては、本発明による除草剤組成物の個々の成分又は一部を予備混合した成分のいずれかを、一緒に(例えば、タンクで混合した後)又は連続して施用することができる。
【0178】
本発明による農芸化学的組成物は、有害生物防除活性化合物の含有量が高くてさえも、動的粘度が比較的低く、均質なままである。
【0179】
本明細書において言及する動的粘度は、ブルックフィールド粘度計、即ち、コーン-プレートのジオメトリーを用いる回転式粘度計で測定することができる。動的粘度は、工業規格EN ISO 2555:2018に準拠して測定することができる。通常、動的粘度は25℃で測定される。この方法においては、回転式粘度計の剪断速度を上昇させ続け、剪断応力を測定する。ニュートン流体の場合、測定の結果として、剪断応力及び剪断速度が正比例関係にあることを示す線形性をもつデータセットが得られる。非ニュートン流体の場合、剪断応力及び剪断速度が非線形依存性を示す測定結果が得られる。見掛け粘度とも称される動的粘度は、典型的には、座標系の原点を通る直線の傾きと、100/秒の剪断速度で測定される剪断応力とを測定することにより決定される。非ニュートン流体の場合、真の粘度は見掛け粘度と異なることもあり、剪断速度100/秒で測定された実験曲線の接線の傾きを算出することにより求められる。
【0180】
農芸化学的組成物の20℃における真の粘度は、通常、2000mPas未満、好ましくは、1000mPas未満、より好ましくは、500mPas未満である。農芸化学的組成物の20℃における見掛け粘度は、通常、3000mPas未満、好ましくは、1500mPas未満、より好ましくは、1000mPas未満である。
【0181】
除草剤施用方法の実施形態
対象とする施用方法に応じて、本発明による農芸化学的マイクロエマルジョンを、作物中の望ましくない有害生物、例えば、無脊椎有害生物、真菌又は雑草を駆除するために用いることができる。
【0182】
しかしながら、本発明の農芸化学的水性マイクロエマルジョンは、好ましくは、作物植物の雑草を駆除するための除草剤組成物の調製に使用される。
【0183】
したがって、有害生物防除活性物質の少なくとも1種はグルホシネートなどの除草剤であり、本発明による農芸化学的マイクロエマルジョン組成物は除草剤組成物として適している。したがって、このような除草剤組成物は、非農耕地の植生を、特に高い使用量で非常に有効に防除する。これらは、コムギ、コメ、トウモロコシ、ダイズ、ワタなどの作物の広葉雑草及びイネ科雑草に、作物植物に顕著な損傷を与えることなく作用する。この作用は主として低使用量で観察される。
【0184】
この種の本発明による除草剤組成物は、主として植物の葉面に散布することにより施用される。その場合、施用は、例えば、水を担体として使用し、一般的な散布法により、散布液量を約100~1000l/ha(例えば、300~400l/ha)として実施することができる。除草剤組成物はまた、少量散布若しくは超少量散布又は微粒剤の形態で施用することができる。
【0185】
本発明による除草剤組成物の施用は、望ましくない植物の発芽前、途中及び/又は後、好ましくは、途中及び/又は後に実施することができる。
【0186】
植物の防疫に用いる場合、製剤補助剤を含めないグルホシネート又はその塩の量は、所望の効果の種類に応じて、0.001~2kg/ha、好ましくは0.005~2kg/ha、より好ましくは0.05~0.9kg/ha、特に0.1~0.75kg/haである。
【0187】
材料又は貯蔵生産物の防疫に使用する場合、グルホシネート又はその塩の使用量は、施用範囲及び所望の効果の種類に応じて異なる。材料の防疫における一般的な使用量は、被処理材料1立方メートル当たり農芸化学的有効成分0.001g~2kg、好ましくは0.005g~1kgである。
【0188】
好適な作物の例を以下に示す:
タマネギ(Allium cepa)、パイナップル(Ananas comosus)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)、アスパラガス(Asparagus officinalis)、エンバク(Avena sativa)、テンサイ(Beta vulgaris spec.altissima)、ベタ・ブルガリス・ラパ種(Beta vulgaris spec.rapa)、セイヨウアブラナ(Brassica napus var.napus)、ルタバガ(Brassica napus var.napobrassica)、ブラシカ・ラパ・シルベストリス変種(Brassica rapa var.silvestris)、ヤセイカンラン(Brassica oleracea)、クロガラシ(Brassica nigra)、チャ(Camellia sinensis)、ベニバナ(Carthamus tinctorius)、ペカン(Carya illinoinensis)、レモン(Citrus limon)、オレンジ(Citrus sinensis)、アラビカコーヒーノキ(Coffea arabica)(ロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)、リベリカコーヒーノキ(Coffea liberica))、キュウリ(Cucumis sativus)、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、ニンジン(Daucus carota)、アブラヤシ(Elaeis guineensis)、エゾヘビイチゴ(Fragaria vesca)、ダイズ(Glycine max)、アプランドワタ(Gossypium hirsutum)、(キダチワタ(Gossypium arboreum)、シロバナワタ(Gossypium herbaceum)、ゴシピウム・ビチフォリウム(Gossypium vitifolium))、ヒマワリ(Helianthus annuus)、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)、オオムギ(Hordeum vulgare)、ホップ(Humulus lupulus)、サツマイモ(Ipomoea batatas)、シナノグルミ(Juglans regia)、ヒラマメ(Lens culinaris)、アマ(Linum usitatissimum)、トマト(Lycopersicon lycopersicum)、リンゴ属種(Malus spec.)、キャッサバ(Manihot esculenta)、アルファルファ(Medicago sativa)、バナナ属種(Musa spec.)、タバコ(Nicotiana tabacum)(マルバタバコ(N.rustica))、オリーブ(Olea europaea)、イネ(Oryza sativa)、ライマメ(Phaseolus lunatus)、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)、オウシュウトウヒ(Picea abies)、マツ属種(Pinus spec.)、ピスタチオ(Pistacia vera)、エンドウ(Pisum sativum)、セイヨウウミザクラ(Prunus avium)、モモ(Prunus persica)、セイヨウナシ(Pyrus communis)、アンズ(Prunus armeniaca)、スミミザクラ(Prunus cerasus)、アーモンド(Prunus dulcis)及びセイヨウスモモ(prunus domestica)、フサスグリ(Ribes sylvestre)、ヒマ(Ricinus communis)、サトウキビ(Saccharum officinarum)、ライムギ(Secale cereale)、シロガラシ(Sinapis alba)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)、モロコシ(Sorghum bicolor(s.vulgare))、カカオ(Theobroma cacao)、アカツメクサ(Trifolium pratense)、パンコムギ(Triticum aestivum)、ライコムギ(Triticale)、デュラムコムギ(Triticum durum)、ソラマメ(Vicia faba)、ブドウ(Vitis vinifera)、トウモロコシ(Zea mays)。
【0189】
本発明による除草剤組成物はまた、植物に新たな形質を付与するか又は既に存在する形質、好ましくはグルホシネート又はその塩に対する抵抗性を改変するために変異導入又は遺伝子工学により改変されている作物にも使用することができる。
【0190】
本明細書において使用される「作物」という用語は、植物に新たな形質を付与するか又は既に存在する形質を改変するために変異導入又は遺伝子工学により改変されている(作物)植物も含む。
【0191】
変異導入は、X線又は変異原性化学物質を使用するランダム変異導入技法のみならず、植物ゲノムの特定の遺伝子座に変異を作製するための標的変異導入技法も含む。多くの標的変異導入技法では、ターゲッティング効果が得られるように、オリゴヌクレオチド又はCRISPR/Cas、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、TALEN又はメガヌクレアーゼのようなタンパク質を使用している。
【0192】
遺伝子工学では、通常、自然環境下では交配、変異誘発又は自然の組換えによって容易に得ることができない改変を植物ゲノムに加えるために、組換えDNA技法を使用している。典型的には、形質を追加又は形質を改良するために1又は複数の遺伝子を植物のゲノムに組み込む。このような組み込まれる遺伝子は、当該技術分野においては導入遺伝子とも称され、このような導入遺伝子を含む植物は遺伝子導入植物と称される。植物形質転換の過程では、通常、導入遺伝子が組み込まれるゲノム遺伝子座が異なる幾つかの形質転換イベントが発生する。特定のゲノム遺伝子座に特定の導入遺伝子を含む植物は、通常、特定の「イベント(event)」を含むと表現され、これは特定のイベント名で参照される。植物中に導入される又は改変される形質としては、特に、除草剤耐性、昆虫抵抗性、高い収量及び渇水などの非生物的条件に対する耐性が挙げられる。
【0193】
除草剤耐性は、遺伝子導入を用いることのみならず、遺伝子工学を用いることによっても作出される。従来法である変異導入及び育種によって、アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤除草剤に対する耐性が付与された植物には、Clearfield(登録商標)の名称で市販されている植物品種が含まれる。しかしながら、除草剤耐性形質の大部分は導入遺伝子の使用を介して作出されている。
【0194】
グリホサート、グルホシネート、2,4-D、ジカンバ、ブロモキシニル及びイオキシニルなどのオキシニル除草剤、スルホニルウレア除草剤、ALS阻害剤除草剤並びにイソキサフルトール及びメソトリオンなどの4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤に対する除草剤耐性が作出されている。
【0195】
除草剤耐性形質の付与に使用されている導入遺伝子は、次に示すものを含む:グリホサート耐性付与:cp4 epsps、epsps grg23ace5、mepsps、2mepsps、gat4601、gat4621及びgoxv247;グルホシネート耐性付与:pat及びbar;2,4-D耐性付与:aad-1及びaad-12;ジカンバ耐性付与:dmo;オキシニル除草剤耐性付与:bxn;スルホニルウレア除草剤耐性付与:zm-hra、csr1-2、gm-hra、S4-HrA、ALS阻害剤除草剤耐性付与:csr1-2;HPPD阻害剤除草剤耐性付与:hppdPF、W336及びavhppd-03。
【0196】
除草剤耐性遺伝子を含む遺伝子導入トウモロコシイベントは、例えば、DAS40278、MON801、MON802、MON809、MON810、MON832、MON87411、MON87419、MON87427、MON88017、MON89034、NK603、GA21、MZHG0JG、HCEM485、VCO-φ1981-5、676、678、680、33121、4114、59122、98140、Bt10、Bt176、CBH-351、DBT418、DLL25、MS3、MS6、MZIR098、T25、TC1507及びTC6275であるが、他を排除しない。
【0197】
除草剤耐性遺伝子を含む遺伝子導入ダイズイベントは、例えば、GTS40-3-2、MON87705、MON87708、MON87712、MON87769、MON89788、A2704-12、A2704-21、A5547-127、A5547-35、DP356043、DAS44406-6、DAS68416-4、DAS-81419-2、GU262、SYHTφH2、W62、W98、FG72及びCV127であるが、他を排除しない。
【0198】
除草剤耐性遺伝子を含む遺伝子導入ワタイベントは、例えば、19-51a、31707、42317、81910、281-24-236、3006-210-23、BXN10211、BXN10215、BXN10222、BXN10224、MON1445、MON1698、MON88701、MON88913、GHB119、GHB614、LLCotton25、T303-3及びT304-40であるが、他を排除しない。
【0199】
除草剤耐性遺伝子を含む遺伝子導入キャノーライベントは、例えばMON88302、HCR-1、HCN10、HCN28、HCN92、MS1、MS8、PHY14、PHY23、PHY35、PHY36、RF1、RF2及びRF3であるが、他を排除しない。
【0200】
昆虫抵抗性は、主として殺虫性タンパク質を産生するための細菌遺伝子を植物に導入することによって作出されている。最も多く使用されている導入遺伝子は、cry1A、cry1Ab、cry1Ab-Ac、cry1Ac、cry1A.105、cry1F、cry1Fa2、cry2Ab2、cry2Ae、mcry3A、ecry3.1Ab、cry3Bb1、cry34Ab1、cry35Ab1、cry9C、vip3A(a)、vip3Aa20のようなバシラス属菌種(Bacillus spec.)の毒素遺伝子及びその合成変異体である。しかしながら、植物由来の遺伝子を他の植物に導入することもできる。特に、プロテアーゼ阻害剤をコードするCpTI及びpinIIのような遺伝子。他の手法は、植物内で、昆虫の遺伝子を標的として下方制御する二本鎖RNAを産生させるために導入遺伝子を利用するものである。この種の導入遺伝子は、例えばdvsnf7である。
【0201】
殺虫性タンパク質又は二本鎖RNAを産生するための遺伝子を含む遺伝子導入トウモロコシイベントは、例えば、Bt10、Bt11、Bt176、MON801、MON802、MON809、MON810、MON863、MON87411、MON88017、MON89034、33121、4114、5307、59122、TC1507、TC6275、CBH-351、MIR162、DBT418及びMZIR098であるが、他を排除しない。
【0202】
殺虫性タンパク質を産生するための遺伝子を含む遺伝子導入ダイズイベントは、例えば、MON87701、MON87751及びDAS-81419であるが、他を排除しない。
【0203】
殺虫性タンパク質を産生するための遺伝子を含む遺伝子導入ワタイベントは、例えば、SGK321、MON531、MON757、MON1076、MON15985、31707、31803、31807、31808、42317、BNLA-601、Event1、COT67B、COT102、T303-3、T304-40、GFMCry1A、GK12、MLS9124、281-24-236、3006-210-23、GHB119及びSGK321であるが、他を排除しない。
【0204】
収量の増加は、トウモロコシイベントMON87403に存在する導入遺伝子athb17を使用して穂バイオマス(ear biomass)を増加させることによるか、又はダイズイベントMON87712に存在する導入遺伝子bbx32を使用して光合成を向上させることにより行われている。
【0205】
油量が改変された作物は、導入遺伝子:gm-fad2-1、Pj.D6D、Nc.Fad3、fad2-1A及びfatb1-A.を使用することによって作出されている。これらの遺伝子の少なくとも1種を含むダイズイベントは:260-05,MON87705及びMON87769である。
【0206】
非生物的条件に対する耐性、特に渇水耐性は、トウモロコシイベントMON87460に含まれる導入遺伝子cspBを使用することにより、及びダイズイベントIND-φφ41φ-5に含まれる導入遺伝子Hahb-4を使用することにより付与されている。
【0207】
形質の組み合わせは、多くの場合、形質転換イベントに含まれる遺伝子を組み合わせるか又は育種過程で異なるイベントを組み合わせることによって行われる。好ましい形質の組合せは、異なる群の除草剤に対する除草剤耐性、異なる種類の昆虫に対する昆虫耐性、特に鱗翅目及び鞘翅目昆虫に対する耐性、除草剤耐性及び1種又は複数種の昆虫耐性の組合せ、除草剤耐性及び収量増加の組合せ並びに除草剤耐性及び非生物的条件に対する耐性の組合せである。
【0208】
単一形質又はスタック形質を含む植物並びにこれらの形質を付与する遺伝子及びイベントは当該技術分野においてよく知られている。例えば、変異導入された又は組み込まれた遺伝子及びそれぞれのイベントに関する詳細な情報は、団体「国際アグリバイオ事業団(International Service for the Acquisition of Agri-biotech Applications)(ISAAA)」のウェブサイト(http://www.isaaa.org/gmapprovaldatabase)及び団体「環境リスク評価センター(Center for Environmental Risk Assessment)(CERA)」のウェブサイト(http://cera-gmc.org/GMCropDatabase)に加えて、欧州特許第3028573号明細書及び国際公開第2017/011288号パンフレットのような特許出願から入手可能である。
【0209】
本発明による除草剤組成物を作物に使用することにより、特定の遺伝子又はイベントを含む作物に特異的な効果を得ることができる。これらの効果は、成長挙動の変化又は生物学的若しくは非生物的ストレス因子に対する耐性を含み得る。この種の効果は、特に、収量の増加、昆虫、線虫、真菌、細菌、マイコプラズマ、ウイルス又はウイロイド病原体に対する抵抗性又は耐性の向上及び早期生長(early vigour)、早熟又は追熟、低温又は高温耐性並びにアミノ酸又は脂肪酸スペクトル又は含有量の変化を含み得る。
【0210】
更に、組換えDNA技法を用いて、特に原料の産生量を改良するように、含有される成分の量が調整された又は新たな成分を含有する植物、例えば、アミロペクチンの産生量が増加したジャガイモ(例えば、Amflora(登録商標)ジャガイモ、BASF SE、Germany)も含まれる。
【0211】
更に、本発明による除草剤組成物はまた、落葉及び/又は植物体の一部分の乾燥にも適していることが見出され、そのための作物植物は、ワタ、ジャガイモ、セイヨウアブラナ、ヒマワリ、ダイズ又はソラマメなど、特にワタが適している。これに関連して、植物体を乾燥及び/又は落葉させるための除草剤組成物、これらの組成物を調製するためのプロセス並びに本発明による除草剤組成物を使用して植物体を乾燥及び/又は落葉させるための方法が見出された。
【0212】
乾燥剤としての本発明による除草剤組成物は、ジャガイモ、セイヨウアブラナ、ヒマワリ及びダイズに加えて穀類などの作物植物の地上部を乾燥させるために特に適している。こうすることにより、これらの重要な作物植物の完全な機械収穫が可能になる。
【0213】
同じく経済的に関心が寄せられているのは収穫の促進であり、これは、柑橘類果実、オリーブの実並びにそれ以外のナシ状果、核果及び堅果の種及び品種の裂開又は樹木との接合の低減を一定時間内に集中させることによって可能になる。同じ機序、即ち、植物の果実部又は葉部とシュート部との間の離層組織の発達の促進は、有用植物、特にワタの落葉調節にも必須である。
【0214】
更に、個々のワタが成熟するまでの期間を短縮することにより、収穫後の繊維の品質が向上する。
【0215】
除草剤組成物は、永年作付地の地中若しくは表面又は永年作物表面に施用することができる。
【0216】
永年作物は、収穫の度に再び植え付けするのではなく、植物から何シーズンにもわたり産生され続けるものである。永年作物は、例えばブドウのつる又はコーヒーの生育に使用される草地及び灌木地;果実又はオリーブの生育に使用される果樹園;並びに、例えば堅果又はゴムの生育に使用される植林地を含む、農地の形態の永年作付地で生育する。但しこれには、木材(wood)又は材木(timber)に使用することが意図されている木材用樹木育成地(tree farm)は含まれない。
【0217】
本発明に関連する好ましい永年作付地は、プランテーション、草地及び灌木地である。好ましくは、本発明に関連する永年作物は、プランテーション作物であり、好ましくは、果実作物及び果樹園作物(好ましくは、果樹、柑橘樹、マンゴー樹、オリーブ樹、ブドウの蔓、コーヒー樹、カカオ樹、チャノキ及びベリー類(イチゴ、ラズベリー、ブルーベリー及びフサスグリなど))、バショウ科(Musaceae sp.)作物(例えば、バナナ又はプランテンの作物)、堅果樹(好ましくは、アーモンド樹、クルミ樹、ピスタチオ樹、ペカン樹、ヘーゼルナッツ樹)、アブラヤシ樹、ゴム樹、サトウキビ及びワタからなる群から選択される。
【0218】
より好ましくは、永年作物は、果樹(好ましくは、ナシ状果樹及び核果樹;好ましい果樹は、リンゴ樹、セイヨウナシ樹、アンズ樹、セイヨウスモモ樹、サクラ樹、モモ樹)、オリーブ樹、ブドウの蔓、コーヒー樹、チャノキ、バショウ科(Musaceae sp.)作物(好ましくは、バナナ又はプランテンの作物)、堅果樹(好ましくは、アーモンド樹、クルミ樹、ピスタチオ樹、ペカン樹、ヘーゼルナッツ樹)、アブラヤシ樹、ゴム樹及び柑橘類作物(好ましくは、レモン、オレンジ又はグレープフルーツ作物)である。更に好ましくは、永年作物は、リンゴ樹、セイヨウナシ樹、アンズ樹、セイヨウスモモ樹、サクラ樹、モモ樹、オリーブ樹、ブドウの蔓、コーヒー樹、チャノキ、バナナ作物、堅果樹(好ましくは、アーモンド樹、クルミ樹、ピスタチオ樹)、アブラヤシ樹、ゴム樹及び柑橘類作物(好ましくは、レモン、オレンジ又はグレープフルーツ作物)からなる群から選択される。特に好ましくは、永年作物は、リンゴ樹、セイヨウナシ樹、アンズ樹、セイヨウスモモ樹、サクラ樹、モモ樹、オリーブ樹、ブドウのつる、コーヒー樹、チャノキ、バナナ作物、アーモンド樹、クルミ樹、アブラヤシ樹、ゴム樹、レモン作物、オレンジ作物及びグレープフルーツ作物からなる群から選択される。
【0219】
除草剤組成物はまた、条播作物にも、園芸作物(specialty crop)にも同様に施用することができる。
【0220】
条播作物は、耕起(till)するか又はそれ以外の形で農業機械(条播作物の季節的な活動に合わせて作られた機械)により耕作する(cultivate)のに十分な幅を有する作条に植え付けることができる。条播作物の特色は、季節ごと又は年ごとに植え付け及び耕作されることである。したがって、この種の作物は、比較的短期間で且つ予測通りに生産され、利益が得られる。条播作物は、収穫の度に再び植付けするのではなく、植物から何年にもわたり生産され続けるものである。条播作物の例としては、ダイズ、トウモロコシ、キャノーラ、綿花、穀類又はイネに加えて、ヒマワリ、ジャガイモ、乾燥豆、エンドウマメ、アマ、ベニバナ、ソバ、テンサイも挙げられる。
【0221】
園芸作物は、果実、野菜又は他の園芸作物若しくは永年性プランテーション作物、例えば、樹木、堅果、ブドウ(乾燥)果実、観賞植物、アブラヤシ、バナナ、ゴムなどであると理解すべきであり、花卉園芸を含む園芸用作物及び育苗作物も園芸作物の定義の範囲に含まれ得る。野菜作物(vegetable crop)としては、例えば、ナス(aubergine)、マメ、ピーマン、キャベツ、トウガラシ、キュウリ、ナス(eggplant)、レタス、メロン、タマネギ、ジャガイモ、サツマイモ、ホウレンソウ及びトマトが挙げられる。園芸作物と見なされる植物は、一般に、集約的に栽培されている。野菜作物を雑草防除する場合、本発明による除草剤混合物を含む散布液が作物と接触しないように作物を保護することが望ましい場合がある。
【0222】
一般に、処理することができる作物は、従来の未改変(origin)作物であってもよいし、又は除草剤耐性作物、好ましくはグルホシネート耐性作物であってもよい。除草剤組成物は、オオムギやダイズなどの選択された作物植物に対しても高い除草効果を示す。この効果を利用して、輪作法において、前の作物栽培で生育していた作物植物を防除することができる。通常、前の輪作周期の作物植物を収穫した後に残存している残留物は、その後に栽培される作物品種に混ざって成長し続ける。それにより、同じ生育地で2つの異なる輪作周期を持つ作物植物が競合することになるので、収量が低下する。そのため、前の輪作周期から残存している作物植物を防除して、後続の作物植物で均一に覆われるようにするために、除草剤組成物を施用することができる。
【0223】
好ましい実施形態において、除草剤組成物は、グレゴリオ暦の1年に1回、2回又は3回施用される、即ち、グレゴリオ暦に従う1年に1回施用、2回施用又は3回施用される。好ましい実施形態において、除草剤組成物は、グレゴリオ暦の1年当たり2回施用される、即ち、グレゴリオ暦に従う1年当たり2回施用される。代替的な好ましい実施形態において、除草剤組成物は、グレゴリオ暦の1年当たり1回施用される、即ち、グレゴリオ暦に従う1年に1回施用される。好ましい実施形態において、除草剤組成物は、約12ヵ月に1回施用される、即ち、約12ヵ月当たり1施用である。代替的な好ましい実施形態において、除草剤組成物は、グレゴリオ暦の1年当たり1回~10回施用される、即ち、グレゴリオ暦に従う1年当たり10回以下で施用される。この代替的な好ましい方法は、永年作物、特に、熱帯条件下で栽培されるものに特に有用である。その場合、雑草は一年中活発に成長するので、除草剤の施用は、その前に行った処理が効力を失い、雑草が再び成長し始めたら直ぐに繰り返す必要がある。
【0224】
除草剤組成物は、好ましくは、発芽後施用に使用される。
【0225】
本発明は、バーンダウン(burndown)プログラムにおいて作物中の望ましくない植生を防除するための除草剤組成物の使用及び施用方法を含み、この作物は、遺伝子工学によるか又は育種により作出されており、1種又は複数種の除草剤に耐性を示し、並びに/又は植物病原性真菌などの病原体及び/若しくは昆虫による攻撃に対し抵抗性を示し;好ましくはグルホシネート耐性である。
【0226】
グルホシネート耐性作物が好ましく、グルホシネート耐性作物植物は、好ましくは、イネ、キャノーラ、ダイズ、トウモロコシ及びワタ植物からなる群から選択される。
【0227】
グルホシネート耐性遺伝子を含む遺伝子導入トウモロコシイベントは、例えば、5307 × MIR604 × Bt11 × TC1507 × GA21 × MIR162(イベント識別子(event code):SYN-φ53φ7-1 × SYN-IR6φ4-5 × SYN-BTφ11-1 × DAS-φ15φ7-1 × MON-φφφ21-9 × SYN-IR162-4、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(登録商標)Duracade(商標)5222として市販)、59122(イベント識別子:DAS-59122-7、遺伝子:pat、例えば、Herculex(商標)RWとして市販)、5307 × MIR604 × Bt11 × TC1507 × GA21 (イベント識別子:SYN-φ53φ7-1 × SYN-IR6φ4-5 × SYN-BTφ11-1 × DAS-φ15φ7-1 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(登録商標)Duracade(商標)5122として市販)、59122 × NK603(イベント識別子:DAS-59122-7 × MON-φφ6φ3-6、遺伝子:pat、例えば、Herculex(商標)RW Roundup Ready(商標)2として市販)、Bt10(遺伝子:pat、例えば、Bt10として市販)、Bt11(X4334CBR、X4734CBR)(イベント識別子:SYN-BTφ11-1、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(商標)CB/LLとして市販)、BT11 × 59122 × MIR604 × TC1507 × GA21(イベント識別子:SYN-BTφ11-1 × DAS-59122-7 × SYN-IR6φ4-5 × DAS-φ15φ7-1 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(登録商標)3122として市販)、Bt11 × GA21(イベント識別子:SYN-BTφ11-1 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(商標)GT/CB/LLとして市販)、Bt11 × MIR162(イベント識別子:SYN-BTφ11-1 × SYN-IR162-4、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(登録商標)Viptera(商標)2100として市販)、Bt11 × MIR162 × GA21(イベント識別子:SYN-BTφ11-1 × SYN-IR162-4 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(登録商標)Viptera(商標)3110として市販)、BT11 × MIR162 × MIR604(イベント識別子:SYN-BTφ11-1 × SYN-IR162-4 × SYN-IR6φ4-5、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(登録商標)Viptera(商標)3100として市販)、Bt11 × MIR162 × MIR604 × GA21(イベント識別子:SYN-BTφ11-1 × SYN-IR162-4 × SYN-IR6φ4-5 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(登録商標)Viptera(商標)3111、Agrisure(登録商標)Viptera(商標)4として市販)、Bt11 × MIR162 × TC1507 × GA21(イベント識別子:SYN-BTφ11-1 × SYN-IR162-4 × DAS-φ15φ7-1 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(商標)Viptera 3220として市販)、Bt11 × MIR604(イベント識別子:SYN-BTφ11-1 × SYN-IR6φ4-5、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(商標)CB/LL/RWとして市販)、BT11 × MIR604 × GA21(イベント識別子:SYN-BTφ11-1 × SYN-IR6φ4-5 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat、例えば、Agrisure(商標)3000GTとして市販)、Bt176(176)(イベント識別子:SYN-EV176-9、遺伝子:bar、例えば、NaturGard KnockOut(商標)、Maximizer(商標)として市販)、CBH-351(イベント識別子: ACS-ZMφφ4-3、遺伝子:bar、例えば、Starlink(商標) Maizeとして市販)、DBT418(イベント識別子:DKB-89614-9、遺伝子:bar、例えば、Bt Xtra(商標)Maizeとして市販)、MON89034 × TC1507 × MON88017 × 59122(イベント識別子:MON-89φ34-3 × DAS-φ15φ7-1 × MON-88φ17-3 × DAS-59122-7、遺伝子:pat、例えば、Genuity(登録商標)SmartStax(商標)として市販)、MON89034 × TC1507 × NK603(イベント識別子:MON-89φ34-3 × DAS-φ15φ7-1 × MON-φφ6φ3-6、遺伝子:pat、例えば、Power Core(商標)として市販)、NK603 × T25(イベント識別子:MON-φφ6φ3-6 × ACS-ZMφφ3-2、遺伝子:pat、例えば、Roundup Ready(商標)Liberty Link(商標)Maizeとして市販)、T14(イベント識別子:ACS-ZMφφ2-1、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標)Maizeとして市販)、T25(イベント識別子:ACS-ZMφφ3-2、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標)Maizeとして市販)、T25 × MON810(イベント識別子:ACS-ZMφφ3-2 × MON-φφ81φ-6、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標)Yieldgard(商標)Maizeとして市販)、TC1507(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1、遺伝子:pat、例えば、Herculex(商標)I、Herculex(商標)CBとして市販)、TC1507 × 59122 × MON810 × MIR604 × NK603 (イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7 × MON-φφ81φ-6 × SYN-IR6φ4-5 × MON-φφ6φ3、遺伝子:pat、例えば、Optimum(商標)Intrasect Xtremeとして市販)、TC1507 × 59122(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7、遺伝子:pat、例えば、Herculex XTRA(商標)として市販)、TC1507 × 59122 × MON810 × NK603 (イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7 × MON-φφ81φ-6 × MON-φφ6φ3-6、遺伝子:pat、例えば、Optimum(商標)Intrasect XTRAとして市販)、TC1507 × 59122 × NK603(イベント識別子: DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7 × MON-φφ6φ3-6、遺伝子:pat、例えば、Herculex XTRA(商標) RRとして市販)、TC1507 × MIR604 × NK603 (イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × SYN-IR6φ4-5 × MON-φφ6φ3-6、遺伝子:pat、例えば、Optimum(商標)TRIsectとして市販)、TC1507 × MON810 × NK603(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × MON-φφ81φ-6 × MON-φφ6φ3-6、遺伝子:pat、例えば、Optimum(商標)Intrasectとして市販)、TC1507 × NK603(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × MON-φφ6φ3-6、遺伝子:pat、例えば、Herculex(商標)I RRとして市販)、3272 × Bt11(イベント識別子:SYN-E3272-5 × SYN-BTφ11-1、遺伝子:pat)、3272 × Bt11 × GA21(イベント識別子:SYN-E3272-5 × SYN-BTφ11-1 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat)、3272 × Bt11 × MIR604(イベント識別子:SYN-E3272-5 × SYN-BTφ11-1 × SYN-IR6φ4-5、遺伝子:pat)、3272 × BT11 × MIR604 × GA21(イベント識別子:SYN-E3272-5 × SYN-BTφ11-1 × SYN-IR6φ4-5 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat)、33121(イベント識別子:DP-φ33121-3、遺伝子:pat)、4114(イベント識別子:DP-φφ4114-3、遺伝子:pat)、59122 × GA21(イベント識別子:DAS-59122-7 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat)、59122 × MIR604(イベント識別子:DAS-59122-7 × SYN-IR6φ4-5、遺伝子:pat)、5307 × MIR604 × Bt11 × TC1507 × GA21 × MIR162(イベント識別子:遺伝子:pat)、59122 × MIR604 × GA21(イベント識別子:DAS-59122-7 × 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59122(イベント識別子:MON-87427-7 × MON-89φ34-3 × DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7、遺伝子:pat)、MON87427 × MON89034 × TC1507 × MON87411 × 59122(イベント識別子:MON-87427-7 × MON-89φ34-3 × DAS-φ15φ7-1 × MON-87411-9 × DAS-59122-7、遺伝子:pat)、MON87427 × MON89034 × TC1507 × MON87411 × 59122 × DAS40278(イベント識別子:MON-87427-7 × MON-89φ34-3 × DAS-φ15φ7-1 × MON-87411-9 × DAS-59122-7 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)、MON87427 × MON89034 × TC1507 × MON88017(イベント識別子:MON-87427-7 × MON-89φ34-3 × DAS-φ15φ7-1 × MON-88φ17-3、遺伝子:pat)、MON87427 × TC1507(イベント識別子:MON-87427-7 × DAS-φ15φ7-1、遺伝子:pat)、MON87427 × TC1507 × 59122(イベント識別子:MON-87427-7 × DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7、遺伝子:pat)、MON87427 × TC1507 × MON88017(イベント識別子:MON-87427-7 × DAS-φ15φ7-1 × MON-88φ17-3、遺伝子:pat)、MON87427 × TC1507 × MON88017 × 59122(イベント識別子:MON-87427-7 × DAS-φ15φ7-1 × MON-88φ17-3 × DAS-59122-7、遺伝子:pat)、MON89034 × 59122 × DAS40278(イベント識別子:MON-89φ34-3 × DAS-59122-7 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)、MON89034 × 59122 × MON88017 × DAS40278(イベント識別子:MON-89φ34-3 × DAS-59122-7 × MON-88φ17-3 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)、MON89034 × TC1507 × 59122 × DAS40278(イベント識別子:MON-89φ34-3 × DAS- φ15φ7-1 × DAS-59122-7 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)、MON89034 × TC1507 × DAS40278(イベント識別子:MON-89φ34-3 × DAS-φ15φ7-1 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)、MON89034 × TC1507 × NK603 × MIR162(イベント識別子:MON-89φ34-3 × DAS-φ15φ7-1 × MON-φφ6φ3-6 × SYN-IR162-4、遺伝子:pat)、TC1507 × 5307 (イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × SYN-φ53φ7-1、遺伝子:pat)、TC1507 × 5307 × GA21 (イベント識別子: DAS-φ15φ7-1 × SYN-φ53φ7-1 × MON-φφφ21-9、遺伝子:pat)、TC1507 × 59122 × DAS40278(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)、TC1507 × 59122 × MON810 × MIR604(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7 × MON-φφ81φ-6 × SYN-IR6φ4-5、遺伝子:pat)、TC1507 × 59122 × MON88017 × DAS40278(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7 × MON-88φ17-3 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)、TC1507 × 59122 × NK603 × MIR604(イベント識別子:遺伝子:pat)、DAS-φ15φ7-1 × DAS-59122-7 × MON-φφ6φ3-6 × SYN-IR6φ4-5、TC1507 × DAS40278(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)、TC1507 × MON810 × MIR604(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × MON-φφ81φ-6 × SYN-IR6φ4-5、遺伝子:pat)、TC1507 ×
MON810 × NK603 × MIR604(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × MON-φφ81φ-6 × MON-φφ6φ3-6 × SYN-IR6φ4-5、遺伝子:pat)、TC1507 × MON88017 × DAS40278(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × MON-88φ17-3 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)及びTC1507 × NK603 × DAS40278(イベント識別子:DAS-φ15φ7-1 × MON-φφ6φ3-6 × DAS-4φ278-9、遺伝子:pat)であるが、他を排除しない。
【0228】
グルホシネート耐性遺伝子を含む遺伝子導入ダイズイベントは、例えば、A2704-12(イベント識別子:ACS-GMφφ5-3、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標)soybeanとして市販)、A2704-21(イベント識別子:ACS-GMφφ4-2、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標)soybeanとして市販)、A5547-127(イベント識別子:ACS-GMφφ6-4、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標)soybeanとして市販)、A5547-35(イベント識別子:ACS-GMφφ8-6、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標) soybeanとして市販)、GU262(イベント識別子:ACS-GMφφ3-1、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標)soybeanとして市販)、W62(イベント識別子:ACS-GMφφ2-9、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標)soybeanとして市販)、W98(イベント識別子:ACS-GMφφ1-8、遺伝子:pat、例えば、Liberty Link(商標)soybeanとして市販)、DAS68416-4(イベント識別子:DAS-68416-4、遺伝子:pat、例えば、Enlist(商標)Soybeanとして市販)、DAS44406-6(イベント識別子:DAS-444φ6-6、遺伝子:pat)、DAS68416-4 × MON89788(イベント識別子:DAS-68416-4 × MON-89788-1、遺伝子:pat)、SYHTφH2(イベント識別子:SYN-φφφH2-5、遺伝子:pat)、DAS81419 × DAS44406-6(イベント識別子:DAS-81419-2 × DAS-444φ6-6、遺伝子:pat)及びFG72 × A5547-127(イベント識別子:MST-FGφ72-3 × ACS-GMφφ6-4、遺伝子:pat)であるが、他を排除しない。
【0229】
グルホシネート耐性遺伝子を含む遺伝子導入ワタイベントは、例えば、3006-210-23 × 281-24-236 × MON1445(イベント識別子:DAS-21φ23-5 × DAS-24236-5 × MON-φ1445-2、遺伝子:bar、例えば、WideStrike(商標)Roundup Ready(商標) Cottonとして市販)、3006-210-23 × 281-24-236 × MON88913(イベント識別子:DAS-21φ23-5 × DAS-24236-5 × MON-88913-8、遺伝子:bar、例えば、Widestrike(商標)Roundup Ready Flex(商標)Cottonとして市販)、3006-210-23 × 281-24-236 × MON88913 × COT102(イベント識別子:DAS-21φ23-5 × DAS-24236-5 × MON-88913-8 × SYN-IR1φ2-7、遺伝子:pat、例えば、Widestrike(商標) × Roundup Ready Flex(商標) × VIPCOT(商標)Cottonとして市販)、GHB614 × LLCotton25(イベント識別子:BCS-GHφφ2-5 × ACS-GHφφ1-3、遺伝子:bar、例えば、GlyTol(商標)Liberty Link(商標)として市販)、GHB614 × T304-40 × GHB119(イベント識別子:BCS-GHφφ2-5 × BCS-GHφφ4-7 × BCS-GHφφ5-8、遺伝子:bar、例えば、Glytol(商標) × Twinlink(商標)として市販)、LLCotton25(イベント識別子:ACS-GHφφ1-3、遺伝子:bar、例えば、ACS-GHφφ1-3として市販)、GHB614 × T304-40 × GHB119 × COT102(イベント識別子:BCS-GHφφ2-5 × BCS-GHφφ4-7 × BCS-GHφφ5-8 × SYN-IR1φ2-7、遺伝子:bar、例えば、Glytol(商標) × Twinlink(商標) × VIPCOT(商標) Cottonとして市販)、LLCotton25 × MON15985(イベント識別子:ACS-GHφφ1-3 × MON-15985-7、遺伝子:bar、例えば、Fibermax(商標)Liberty Link(商標)Bollgard II(商標)として市販)、T304-40 × GHB119(イベント識別子:BCS-GHφφ4-7 × BCS-GHφφ5-8、遺伝子:bar、例えば、TwinLink(商標)Cottonとして市販)、GHB614 × T304-40 × GHB119 × COT102(イベント識別子:BCS-GHφφ2-5 × BCS-GHφφ4-7 × BCS-GHφφ5-8 × SYN-IR1φ2-7、遺伝子:bar、例えば、Glytol(商標) × Twinlink(商標) × VIPCOT(商標)Cottonとして市販)、GHB119(イベント識別子:BCS-GHφφ5-8、遺伝子:bar)、GHB614 × LLCotton25 × MON15985(イベント識別子:CS-GHφφ2-5 × ACS-GHφφ1-3 × MON-15985-7、遺伝子:bar)、MON 887φ1-3(イベント識別子:MON88701、遺伝子:bar)、T303-3(イベント識別子:BCS-GHφφ3-6、遺伝子:bar)、T304-40(イベント識別子:BCS-GHφφ3-6、遺伝子:bar)、(イベント識別子:BCS-GHφφ4-7、遺伝子:bar)、81910(イベント識別子:DAS-81910-7、遺伝子:pat)、MON8870(イベント識別子:MON 887φ1-3、遺伝子:bar)、MON88701 × MON88913(イベント識別子:MON 887φ1-3 × MON-88913-8、遺伝子:bar)、MON88701 × MON88913 × MON15985(イベント識別子:MON 887φ1-3 × MON-88913-8 × MON-15985-7、遺伝子:bar)、281-24-236 × 3006-210-23 × COT102 × 81910(イベント識別子:DAS-24236-5 × DAS-21φ23-5 × SYN-IR1φ2-7 × DAS-81910-7、遺伝子:pat)、COT102 × MON15985 × MON88913 × MON88701(イベント識別子:SYN-IR1φ2-7 × MON-15985-7 × MON-88913-8 × MON 887φ1-3、遺伝子:bar)及び3006-210-23 × 281-24-236 × MON88913 × COT102 × 81910(イベント識別子:DAS-21φ23-5 × DAS-24236-5 × MON-88913-8 × SYN-IR1φ2-7 × DAS-81910-7、遺伝子:pat)であるが、他を排除しない。
【0230】
グルホシネート耐性遺伝子を含む遺伝子導入キャノーライベントは、例えば、HCN10(Topas 19/2)(イベント識別子:遺伝子:bar、例えば、Liberty Link(商標)Independence(商標)として市販)、HCN28(T45)(イベント識別子:ACS-BNφφ8-2、遺伝子:pat、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、HCN92(Topas 19/2(イベント識別子:ACS-BNφφ7-1、遺伝子:bar、例えば、Liberty Link(商標)Innovator(商標)として市販)、MS1(B91-4)(イベント識別子:ACS-BNφφ4-7、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、MS1 × RF1(PGS1)(イベント識別子:ACS-BNφφ4-7 × ACS-BNφφ1-4、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、MS1 × RF2(PGS2)(イベント識別子:ACS-BNφφ4-7 × ACS-BNφφ2-5、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、MS1 × RF3(イベント識別子:ACS-BNφφ4-7 × ACS-BNφφ3-6、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、MS8(イベント識別子:ACS-BNφφ5-8、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、MS8 × RF3(イベント識別子:ACS-BNφφ5-8 × ACS-BNφφ3-6、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、RF1(B93-101)(イベント識別子:ACS-BNφφ1-4、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、RF2(B94-2)(イベント識別子:ACS-BNφφ2-5、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、RF3(イベント識別子:ACS-BNφφ3-6、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標)Canolaとして市販)、MS1 × MON88302(イベント識別子:ACS-BNφφ4-7 × MON-883φ2-9、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標) × TruFlex(商標) Roundup Ready(商標)Canolaとして市販)、MS8 × MON88302(イベント識別子:ACS-BNφφ5-8 × MON-883φ2-9、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標) × TruFlex(商標)Roundup Ready(商標)Canolaとして市販)、RF1 × MON88302(イベント識別子:ACS-BNφφ1-4 × MON-883φ2-9、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標) × TruFlex(商標)Roundup Ready(商標)Canolaとして市販)、RF2 × MON88302(イベント識別子:ACS-BNφφ2-5 × MON-883φ2-9、遺伝子:bar、例えば、InVigor(商標) × TruFlex(商標)Roundup Ready(商標)Canolaとして市販)、HCN28 × MON88302(イベント識別子:ACS-BNφφ8-2 × MON-883φ2-9、遺伝子:pat、例えば、InVigor(商標) × TruFlex(商標)Roundup Ready(商標)Canolaとして市販)、HCN92 × MON88302(イベント識別子:ACS-BNφφ7-1 × MON-883φ2-9、遺伝子:bar、例えば、Liberty Link(商標)Innovator(商標) × TruFlex(商標)Roundup Ready(商標)Canolaとして市販)、HCR-1(遺伝子:pat)、MON88302 × MS8 × RF3(イベント識別子:MON-883φ2-9 × ACS-BNφφ5-8 × ACS-BNφφ3-6、遺伝子:bar)、MON88302 × RF3(イベント識別子:MON-883φ2-9 × ACS-BNφφ3-6、遺伝子:bar)、MS8 × RF3 × GT73(RT73)(イベント識別子:遺伝子:bar)、PHY14(イベント識別子:ACS-BNφφ5-8 × ACS-BNφφ3-6 × MON-φφφ73-7、遺伝子:bar)、PHY23(遺伝子:bar)、PHY35(遺伝子:bar)及びPHY36(遺伝子:bar)及び73496 × RF3(イベント識別子:DP-φ73496-4 × ACS-BNφφ3-6、遺伝子:bar)であるが、他を排除しない。
【0231】
グルホシネート耐性遺伝子を含む遺伝子導入イネイベントは、例えば、LLRICE06(イベント識別子:ACS-OSφφ1-4、例えば、Liberty Link(商標)riceとして市販)、LLRICE601(イベント識別子:BCS-OSφφ3-7、例えば、Liberty Link(商標)riceとして市販)及びLLRICE62(イベント識別子:ACS-OSφφ2-5、例えば、Liberty Link(商標)riceとして市販)であるが、他を排除しない。
【0232】
本除草剤組成物は、経済的に重要な幅広い有害な単子葉植物及び有害な双子葉植物に対し顕著な除草活性を示す。この場合、発芽後施用も好ましい。
【0233】
具体的に、本発明による組合せにより防除することができる単子葉及び双子葉雑草植物相の代表的なものの一部を例示することができるが、この一覧は、特定の種に限定するものではない。
【0234】
本文に関連して、BBCHモノグラフ「Growth stages of mono-and dicotyledonous plants」,2nd edition,2001, ed.Uwe Meier,Federal Biological Research Centre for Agriculture and Forestry(Biologische Bundesanstalt fuer Land und Forstwirtschaft)に準ずる生育段階を参照することがある。
【0235】
グルホシネートの組合せが有効に作用する有害な単子葉植物の例としては、オオムギ属種(Hordeum spp.)、ヒエ属種(Echinochloa spp.)、イチゴツナギ属(Poa spp.)、スズメノチャヒキ属種(Bromus spp.)、メヒシバ属種(Digitaria spp.)、ナルコビエ属種(Eriochloa spp.)、エノコログサ属種(Setaria spp.)、チカラシバ属種(Pennisetum spp.)、オヒシバ属種(Eleusine spp.)、スズメガヤ属種(Eragrostis spp.)、キビ属種(Panicum spp.)、ドクムギ属種(Lolium spp.)、ブラキアリア属種(Brachiaria spp.)、アゼガヤ属種(Leptochloa spp.)、カラスムギ属種(Avena spp.)、カヤツリグサ属種(Cyperus spp.)、アキソノプリス属種(Axonopris spp.)、モロコシ属種(Sorghum spp.)及びメリヌス属種Melinis(Melinus spp.)からのものが挙げられる。
【0236】
除草剤組成物が有効に作用する単子葉植物種の具体例は、ムギクサ(Hordeum murinum)、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、スズメノカタビラ(Poa annua)、チャボチャヒキL(Bromus rubens L.)、ヒゲナガスズメノチャヒキ(Bromus rigidus)、カラスノチャヒキ(Bromus secalinus L.)、オニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)、ススキメヒシバ(Digitaria insularis)、ホソナルコビエ(Eriochloa gracilis)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)、エノコログサ(Setaria viridis)、トウジンビエ(Pennisetum glaucum)、エレオヒシバ(Eleusine indica)、ミチカゼクサ(Eragrostis pectinacea)、キビ(Panicum miliaceum)、ネズミムギ(Lolium multiflorum)、メリケンニクキビ(Brachiaria platyphylla)、ハマガヤ(Leptochloa fusca)、カラスムギ(Avena fatua)、クグガヤツリ(Cyperus compressus)、シペルス・エスクレンテス(Cyperus esculentes)、アキソノプリス・オフィニス(Axonopris offinis)、ソルグム・ハラペンセ(Sorghum halapense)及びメリヌス・レペンス(Melinus repens)の種から選択される。
【0237】
好ましい実施形態において、本除草剤組成物は、有害な単子葉植物、より好ましくは、ヒエ属種(Echinochloa spp.)、メヒシバ属種(Digitaria spp.)、エノコログサ属種(Setaria spp.)、オヒシバ属種(Eleusine spp.)及びブラキアリウム属種(Brachiarium spp.)の種の単子葉植物の防除に使用される。
【0238】
除草剤組成物が有効に作用する有害な双子葉植物の例としては、ヒユ属種(Amaranthus spp.)、ムカシヨモギ属種(Erigeron spp.)、イズハハコ属種(Conyza spp.)、タデ属種(Polygonum spp.)、ウマゴヤシ属種(Medicago spp.)、ザクロソウ属種(Mollugo spp.)、マズバゼリ属種(Cyclospermum spp.)、ハコベ属種(Stellaria spp.)、ハハコグサ属種(Gnaphalium spp.)、タンポポ属種(Taraxacum spp.)、マツヨイグサ属種(Oenothera spp.)、ワルタビラコ属種(Amsinckia spp.)、オランダフウロ属種(Erodium spp.)、ムカシヨモギ属種(Erigeron spp.)、キオン属種(Senecio spp.)、オドリコソウ属種(Lamium spp.)、ホウキギ属種(Kochia spp.)、アカザ属種(Chenopodium spp.)、アキノノゲシ属種(Lactuca spp.)、ゼニアオイ属種(Malva spp.)、サツマイモ属種(Ipomoea spp.)、アブラナ属種(Brassica spp.)、シロガラシ属種(Sinapis spp.)、イラクサ属種(Urtica spp.)、キンゴジカ属種(Sida spp)、スベリヒユ属種(Portulaca spp.)、ハシカグサモドキ属種(Richardia spp.)、ブタクサ属種(Ambrosia spp.)、カランドリニア属種(Calandrinia spp.)、キハナハタザオ属種(Sisymbrium spp.)、ツノクサネム属種(Sesbania spp.)、ナズナ属種(Capsella spp.)、ノゲシ属種(Sonchus spp.)、トウダイグサ属種(Euphorbia spp.)、ヒマワリ属種(Helianthus spp.)、カラクサナズナ属種(Coronopus spp.)、オカヒジキ属種(Salsola spp.)、イチビ属種(Abutilon spp.)、ソラマメ属種(Vicia spp.)、アカバナ属種(Epilobium spp.)、タネツケバナ属種(Cardamine spp.)、コウゾリナ属種(Picris spp.)、シャジクソウ属種(Trifolium spp.)、コゴメギク属種(Galinsoga spp.)、イカリソウ属種(Epimedium spp.)、ゼニゴケ属種(Marchantia spp.)、ナス属種(Solanum spp.)、カタバミ属種(Oxalis spp.)、メトリカリア属種(Metricaria spp.)、オオバコ属種(Plantago spp.)、ハマビシ属種(Tribulus spp.)、クリノイガ属種(Cenchrus spp.)、センダングサ属種(Bidens spp.)、クワガタソウ属種(Veronica spp.)及びエゾコウゾリナ属種(Hypochaeris spp.)の属からのものが挙げられる。
【0239】
除草剤組成物が有効に作用する有害な双子葉植物の具体例は、ハリビユ(Amaranthus spinosus)、ソバカズラ(Polygonum convolvulus)、ウマゴヤシ(Medicago polymorpha)、クルマバザクロソウ(Mollugo verticillata)、マツバゼリ(Cyclospermum leptophyllum)、コハコベ(Stellaria media)、ウスベニチチコグサグ(Gnaphalium purpureum)、セイヨウタンポポ(Taraxacum offi cinale)、コマツヨイグサ(Oenothera laciniata)、アムシンキア・インテルメディア(Amsinckia intermedia)、オランダフウロ(Erodium cicutarium)、ジャコウオランダフウロ(Erodium moschatum)、アレチギク(エリゲロン・ボナリエンシス(Erigeron bonariensis(コニザ・ボナリエンシス(Conyza bonariensis)))、ノボロギク(Senecio vulgaris)、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)、ヒメムカシヨモギ(Erigeron canadensis)、ミチヤナギ(Polygonum aviculare)、ホウキギ(Kochia scoparia)、シロザ(Chenopodium album)、トゲチシャ(Lactuca serriola)、ウサギアオイ(Malva parviflora)、ゼニバアオイ(Malva neglecta)、アメリカアサガオ(Ipomoea hederacea)、イポモエア・ラクノセ(Ipomoea lacunose)、クロガラシ(Brassica nigra)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)、セイヨウイラクサ(Urtica dioica)、アメリカビユ(Amaranthus blitoides)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、ホソアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)、イヌビユ(Amaranthus lividus)、アメリカキンゴジカ(Sida spinosa)、スベリヒユ(Portulaca oleracea)、ハシカグサモドキ(Richardia scabra)、ブタクサ(Ambrosia artemisiifolia)、カランドリニア・カウレッセンス(Calandrinia caulescens)、ホソエガラシ(Sisymbrium irio)、アメリカツノクサネム(Sesbania exaltata)、ナズナ(Capsella bursa-pastoris)、ノゲシ(Sonchus oleraceus)、ユーフォルビア・マクラテ(Euphorbia maculate)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、カラクサナズナ(Coronopus didymus)、ハリヒジキ(Salsola tragus)、イチビ(Abutilon theophrasti)、ベニクサフジL(Vicia benghalensis L.)、エピロビウム・パニクラツム(Epilobium paniculatum)、タネツケバナ属種(Cardamine spp)、コウゾリナ(Picris echioides)、シャジクソウ属種(Trifolium spp.)、コゴメギク属種(Galinsoga spp.)、イカリソウ属種(Epimedium spp.)、ゼニゴケ属種(Marchantia spp.)、ナス属種(Solanum spp.)、カタバミ属種(Oxalis spp.)、メトリカリア・マトリッカリオイデス(Metricaria matriccarioides)、オオバコ属種(Plantago spp.)、ハマビシ(Tribulus terrestris)、ノハラヒジキ(Salsola kali)、クリノイガ属種(Cenchrus spp.)、コバノセンダングサ(Bidens bipinnata)、クワガタソウ属種(Veronica spp.)及びブタナ(Hypochaeris radicata)の種から選択される。
【0240】
好ましい実施形態において、除草剤組成物は、有害な双子葉植物種、より好ましくは、ヒユ属種(Amaranthus spp.)、ムカシヨモギ属種(Erigeron spp.)、イズハハコ属種(Conyza spp.)、ホウキギ属種(Kochia spp.)及びイチビ属種(Abutilon spp.)の種の双子葉植物の防除に使用される。
【0241】
本除草剤組成物はまた、ハマスゲ(Cyperus rotundus L.)、ショクヨウガヤツリL(Cyperus esculentus L.)、ヒメクグ(Cyperus brevifolius H.)、カヤツリグサ科雑草(Cyperus microiria Steud)、コゴメガヤツリ(Cyperus iria L.)、タマガヤツリ(Cyperus difformis)、タマガヤツリL(Cyperus difformis L.)、ショクヨウガヤツリ(Cyperus esculentus)、ムツオレガヤツリ(Cyperus ferax)、シペラス・フラバス(Cyperus flavus)、コゴメガヤツリ(Cyperus iria)、ノハラヒジキ(Cyperus lanceolatus)、キンガヤツリ(Cyperus odoratus)、ハマスゲ(Cyperus rotundus)、ミズガヤツリ(Cyperus serotinus Rottb.)などのカヤツリグサ属種(Cyperus species)、マツバイ(Eleocharis acicularis)、クログワイ(Eleocharis kuroguwai)、テンツキ(Fimbristylis dichotoma)、ヒデリコ(Fimbristylis miliacea)、オオサンカクイ(Scirpus grossus)、ホタルイ(Scirpus juncoides)、イヌホタルイ(Scirpus juncoides Roxb)、コウキヤガラ(Scirpus or Bolboschoenus maritimus)、ヒメカンガレイ(Scirpus or Schoenoplectus mucronatus)、エゾウキヤガラ(Scirpus planiculmis Fr. Schmidt)などの多くの一年生又は多年生カヤツリグサ科雑草の防除にも適している。
【0242】
除草剤組成物を発芽後に植物の緑色部に施用すると、成長は同様に、処理後の非常に短い時間内に劇的に停止し、雑草植物は施用時点の成長段階に留まるか、又は一定時間後に完全に枯死し、したがって、こうすることにより、作物と害草との競合が非常に早い時点で、且つ持続する形で解消される。
【0243】
本除草剤組成物は、除草作用が速やかに開始し、且つ長時間継続することを特徴とする。一般に、本発明の除草剤の組合せの活性化合物が耐雨性を有すると有利である。特に、本除草剤組成物を使用することによって、使用量を減らすことができ、より幅広いスペクトルの広葉雑草及びイネ科雑卓を防除することができ、除草作用をより速やかに発揮することができ、作用する期間をより長くすることができ、1回のみ又は数回の施用で使用してより良好に有害植物を防除することができ、施用可能な期間が延長される可能性がある。
【0244】
上述の特性及び利点は、農業作物に望ましくない競合植物が存在しないように維持し、したがって、質的及び/又は量的な観点で収量を保証及び/又は増加させるための雑草防除の実施に有利である。これらの除草剤組成物は、ここに記載した特性という観点で、先行技術を大幅に上回る。
こうした除草特性及び植物成長調整特性により、本除草剤組成物は、遺伝子組換え作物又は変異/選択により得られた作物の有害植物を防除するために用いることができる。これらの作物は、概して、除草剤組成物に対する抵抗性又は植物病害若しくは植物病害の病原体、例えば、特定の昆虫若しくは真菌、細菌若しくはウイルスなどの微生物に対する抵抗性などの特定の有利な特性により区別される。他の特定の特性は、例えば、収穫された材料の量、品質、貯蔵性、組成及び特定の構成要素に関するものである。つまり、例えば、そのデンプン含有量が増加しているか又はそのデンプンの品質が変化しているか又は収穫された材料が異なる脂肪酸組成を有する遺伝子導入植物が知られている。
【0245】
本発明はまた、望ましくない植生(例えば、有害植物)を防除する方法であって、除草剤組成物を、好ましくは発芽後方法により、有害な又は望ましくない植物、前記有害な若しくは望ましくない植物の一部又は有害な若しくは望ましくない植物が生育する範囲、例えば、栽培区域に施用することを含む、方法にも関する。
本発明に関連する「防除」は、有害な植物の成長を、未処理の有害な植物と比較して大幅に低下させることを指す。好ましくは、有害な植物の成長は、本質的に低下(60~79%)し、より好ましくは、有害な植物の成長は、大幅に又は完全に抑制され(80~100%)、特に、有害な植物の成長は、ほぼ完全に又は完全に抑制される(90~100%)。
【0246】
したがって、更なる態様において、本発明は、望ましくない植物の成長を抑制及び/又は有害な植物を防除するための方法であって、除草剤組成物(好ましくは、本明細書において定義する好ましい実施形態の1つ)を、望ましくない植物若しくは有害な植物上に、望ましくない植物若しくは有害な植物の部位の上に、又は望ましくない植物若しくは有害な植物が成長する範囲に施用するステップを含む、方法に関する。
【0247】
除草剤組成物は、産業植生管理及び森林管理、野菜及び多年生作物並びにターフ及び芝生のバーンダウンプログラムにおける望ましくない植生の防除に使用することができ、除草剤組成物は、望ましくない植物の発芽前又は発芽後、即ち、発芽の前、途中及び/又は後に施用することができる。好ましくは、発芽後処理として、即ち、望ましくない植物の発芽途中及び/又は後に施用する。本明細書において、除草剤組成物は、作物を植え付けることになる場所に、作物の植え付け前に、又は発芽前に施用される。
【0248】
産業用植生管理及び森林管理においては、幅広い雑草を長期間にわたり防除することが望ましい。大型雑草又は灌木又は樹木などの背丈の高い種の防除も望ましい可能性がある。産業用植生管理には、例えば、鉄道線路及び通行権のある通路(right-of-way)の管理、柵設置ライン並びに工業及び建設用地、砂利地、道路又は歩道などの非耕作地が含まれる。森林管理には、例えば、既存の森林若しくは未開墾地の皆伐、森林植生の機械伐採後の再成長の排除、又は森林管理による植林における雑草管理が含まれる。後者の場合、望ましい樹木が本発明による除草剤混合物を含有する散布液と接触しないように保護することが望ましいであろう。
【0249】
除草剤組成物はまた、除草剤組成物に耐性を有する望ましいイネ科草種を備えるターフ及び芝生の雑草防除に使用することもできる。特に、この種の除草剤組成物は、変異導入又は遺伝子工学により、各農芸化学的有効成分、例えば、グルホシネート又はその塩に対し耐性を付与された望ましいイネ科草本に使用することができる。
【0250】
グルホシネート及びその塩は、多くの雑草に対する良好な発芽後活性を有し、したがって、産業用植生管理及び森林管理、野菜及び多年生作物並びにターフ及び芝生におけるバーンダウンプログラムに使用することができる、非選択的な浸透性除草剤である。
【0251】
したがって、本発明はまた、作物中の望ましくない植生のバーンダウン処理のための方法であって、除草剤組成物を、作物を植え付けることになる場所に、作物の植え付け(又は播種)前又は作物の発芽前に施用することを含む、方法にも関する。この場合、除草剤組成物は、望ましくない植生又はその場所に施用される。
【0252】
本発明はまた、望ましくない植生を防除するための方法であって、本発明のマイクロエマルジョン(有害生物防除剤A.1又はA.2の少なくとも1種が除草剤化合物である場合は、以後、除草剤組成物とも称する)を、望ましくない植生が存在するか又は存在が予想される場所に施用することを含む、方法にも関する。施用は、望ましくない植生が発芽する前、途中及び/又は後、好ましくは、途中及び/又は後に実施することができる。一実施形態において、施用は、望ましくない植生が存在するか又は存在が予想される場所に栽培される作物の発芽前に実施される。他の実施形態において、施用は、作物を植え付ける前に実施される。
【0253】
本明細書において使用される、「防除」及び「駆除(combating)」という用語は同義で使用される。
【0254】
本明細書において使用される「望ましくない植生」、「望ましくない種」、「望ましくない植物」、「有害な植物」、「望ましくない雑草」又は「害草」は同義である。
【0255】
本明細書において使用される「場所(locus)」という用語は、植生又は植物が成長しているか若しくは成長するであろう領域、典型的には、使用地(field)を意味する。
【0256】
バーンダウンプログラムにおいて、除草剤組成物は、作物植物の播種(植付け)前又は播種(又は植付け)後の、作物植物が発芽する前、特に播種前に施用することができる。除草剤組成物は、好ましくは、作物植物の播種前に施用される。バーンダウンを行う場合、除草剤組成物は、一般に、作物の植付け日前の9か月以内、多くの場合、6か月以内、好ましくは、4ヵ月以内に施用されることになる。バーンダウン施用は、作物植物の発芽の1日前までに行うことができ、好ましくは、作物植物の播種/植付け前に行うことができ、好ましくは、植え付けの少なくとも1日前、好ましくは少なくとも2日前、特に少なくとも1つの4日前又は発芽の6ヵ月前~1日前、特に発芽の4ヵ月前~2日前、より好ましくは発芽の4ヵ月前~4日前に行うことができる。言うまでもなく、バーンダウン施用をその期間内に1回又は複数回、例えば、1回、2回、3回、4回又は5回施用することも可能である。
【0257】
除草剤組成物が非常に良好な発芽後除草活性を有する、即ち、これらが発芽した望ましくない植物に対する良好な除草活性を有すると特に有利である。したがって、本発明の好ましい実施形態において、除草剤組成物は、発芽後、即ち、望ましくない植物の発芽途中及び/又は後に施用される。本除草剤組成物は、発芽後の、望ましくない植物の葉の発達が開始してから花成までに施用とすると特に有利である。除草剤組成物は、既に従来のバーンダウン用混合物を用いて防除することが難しい状態まで発達した望ましくない植生、即ち、個々の雑草の背丈が10cm(4インチ)よりも高いか又は15cm(6インチ)さえ超えるか及び/又は大量の雑草の防除に特に有用である。植物の発芽後処理の場合は、除草剤組成物は、好ましくは葉面施用される。
【0258】
除草剤組成物は、従来法で、当業者が熟知している技術を用いることにより施用することができる。好適な技法としては、散布、霧状化、散粉又は湛水が挙げられる。施用の種類は意図された目的に応じて異なり、よく知られた方法で行われ、どの場合においても、これらは本発明による有効成分を可能な限り確実に微細に分散させる必要がある。
【0259】
一実施形態において、除草剤組成物は、主として混合物の有効成分の水性希釈液の散布、特に葉面散布によりその場所に施用される。施用は慣用されている散布技法により、例えば、水を担体として用いて、散布液の比率を約10~2000l/ha又は50~1000l/ha(例えば、100~500l/ha)として実施することができる。本発明の混合物は、少量及び超少量法により施用することが可能であり、微粒剤の形態で施用することも可能である。
【0260】
除草剤組成物に必要な使用量は、望ましくない植生の密度、植物の発達段階、混合物を使用する場所の気候条件及び施用方法に依存する。
【0261】
一般に、L-グルホシネート又はその塩の使用量は、通常、活性物質(a.i.)が50g/ha~3000g/ha、好ましくは100g/ha~2000g/ha又は200g/ha~1500g/haとなる範囲である。
【0262】
本発明の方法において除草剤組成物を使用する場合、グルホシネート又はその塩及び式(I)の化合物は、望ましくない植生が発生し得る場所に同時に又は連続して施用することができる。この場合、本発明の混合物中に存在する個々の化合物が一緒に又は別々に製剤化されるか否か、及び一緒に又は別々に施用されるか否かは重要ではなく、別々に施用される場合、施用の順序は重要ではない。本発明混合物中に存在する個々の化合物を、望ましくない植物に有効成分及び/又は式(I)の化合物が同時に作用することができる期間に施用することのみが必要である。
【0263】
本除草剤組成物は、難しい天候条件下でさえも除草作用が持続するため、バーンダウン施用においてより柔軟に施用を行うことが可能であり、雑草が逸出する危険性が最小限に抑えられる。それとは別に、本除草剤組成物は、特定の従来の作物植物及び除草剤耐性作物植物と優れた作物適合性を示し、即ち、これらの作物に使用すると、作物植物の損傷が低減され、及び/又は作物植物の損傷が増加しない。したがって、本除草剤組成物はまた、作物植物の発芽後に施用することもできる。除草剤組成物はまた、有害な植物上で加速作用を示すこともできる、即ち、これらは、より短時間で有害な植物の損傷に影響を与えることもできる。
【0264】
本除草剤組成物はまた、一般に使用される除草剤に耐性を有する雑草、例えば、グリホサート耐性雑草、オーキシン阻害剤除草剤、例えば、2,4-D若しくはジカンバなどに耐性を示す雑草、光合成阻害剤、例えば、アトラジンなどに耐性を示す雑草、ALS阻害剤、例えば、スルホニルウレア、イミダゾリノン若しくはトリアゾロピリミジンなどに耐性を示す雑草、ACCase阻害剤、例えば、クロジナホップ、クレトジム若しくはピノキサデンに耐性を示す雑草又はプロトポルフィリノーゲン-IX-オキシダーゼ阻害剤、例えば、スルフェントラゾン、フルミオキサジン、ラクトフェン若しくはアシフルオルフェンに耐性を示す雑草、例えば、世界の除草剤抵抗性雑草情報(International Survey of Resistant Weeds)(http://www.weedscience.org/Summary/SpeciesbySOATable.aspx)に記載されている雑草などの防除にも適している。特にこれらは、グルホシネート又はその塩に耐性を示す抵抗性雑草、例えば、世界の除草剤抵抗性雑草情報(International Survey of Resistant Weeds)に記載されているもの、例えば、ACCase耐性イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、カラスムギ(Avena fatua)、ノスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)、ワセビエ(Echinochloa colona)、セトガヤ(Alopecurus japonicus)、ウマノチャヒキ(Bromus tectorum)、ムギクサ(Hordeum murinum)、タイワンアイアシ(Ischaemum rugosum)、エノコログサ(Setaria viridis)、セイバンモロコシ(Sorghum halepense)、スズメノテッポウ(Alopecurus aequalis)、セイヨウヌカボ(Apera spica-venti)、オニカラスムギ(Avena sterilis)、ベクマニア・スジガクネ(Beckmannia szygachne)、ヒゲナガスズメノチャヒキ(Bromus diandrus)、オニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)、エキノクロア・オリゾイデス(Echinochloa oryzoides)、ノゲタイヌビエタイヌビエ(Echinochloa phyllopogon)、ヒメカナリークサヨシ(Phalaris minor)、セトガヤモドキ(Phalaris paradoxa)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)、エノコログサ(Setaria viridis)、セイヨウヤマカモジ(Brachypodium distachyon)、ヒゲナガスズメノチャヒキ(Bromus diandrus)、アレチノチャヒキ(Bromus sterilis)、ヒゲガヤ(Cynosurus echinatus)、ススキメヒシバ(Digitaria insularis)、キタメヒシバ(Digitaria ischaemum)、アゼガヤ(Leptochloa chinensis)、ファラリス・ブラキスタシス(Phalaris brachystachis)、ロトボエリア・コチンチネンシス(Rotboellia cochinchinensis)、メヒシバ(Digitaria ciliaris)、エルハルタ・ロンギフロラ(Ehrharta longiflora)、エリオコロア・プンクタータ(Eriochloa punctata)、レプトクロア・パニコイデス(Leptochloa panicoides)、ドクムギ(Lolium persicum)、ヒエガエリ(Polypogon fugax)、スクレロクロア・ケンギアーナ(Sclerochloa kengiana)、スノウデニア・ポリスタチャ(Snowdenia polystacha)、スーダングラス(Sorghum sudanese)及びブラキアリア・プランタギネア(Brachiaria plantaginea)、ALS阻害剤耐性イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、スズメノカタビラ(Poa annua)、カラスムギ(Avena fatua)、ノスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)、ワセビエ(Echinochloa colona)、ホソアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)、オオホナガアオゲイトウ(Amaranthus palmeri)、タリノホアオゲイトウ(Amaranthus rudis)、オオアレチノギク(Conyza sumatrensis)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、アンブロシア・アルテミシフォリア(Ambrosia artemisifolia)、ヒメムカシヨモギ(Conyza canadensis)、ホウキギ(Kochia scoparia)、セイヨウダイコン(Raphanus raphanistrum)、ハナノボロギク(Senecio vernalis)、セトガヤ(Alopecurus japonicus)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、ウマノチャヒキ(Bromus tectorum)、シロザ(Chenopodium album)、アレチノギク(Conyza bonariensis)、ムギクサ(Hordeum murinum)、タイワンアイアシ(Ischaemum rugosum)、ノボロギク(Senecio vulgaris)、エノコログサ(Setaria viridis)、イヌカキネガラシ(Sisymbrium orientale)、セイバンモロコシ(Sorghum halepense)、スズメノテッポウ(Alopecurus aequalis)、イヌビユ(Amaranthus blitum)、ホナガアオゲイトウ(Amaranthus powellii)、セイヨウヌカボ(Apera spica-venti)、オニカラスムギ(Avena sterilis)、カブラ(Brassica rapa)、ヒゲナガスズメノチャヒキ(Bromus diandrus)、クジラグサ(Descurainia sophia)、オニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)、タイヌビエ(Echinochloa oryzoides)、ノゲタイヌビエ(Echinochloa phyllopogon)、ショウジョウソウモドキ(Euphorbia heterophylla)、トゲチシャ(Lactuca serriola)、ヒメカナリークサヨシ(Phalaris minor)、セトガヤモドキ(Phalaris paradoxa)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)、エノコログサ(Setaria viridis)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)、アメリカイヌホオズキ(Solanum ptycanthum)、ノゲシ(Sonchus oleraceus)、コハコベ(Stellaria media)、アメリカビユ(Amaranthus blitoides)、ハリビユ(Amaranthus spinosus)、ホナガイヌビユ(Amaranthus viridis)、オオブタクサ(Ambrosia trifida)、オワリセンダングサ(Bidens subalternans)、ヒゲナガスズメノチャヒキ(Bromus diandrus)、アレチノチャヒキ(Bromus sterilis)、ナズナ(Capsella bursa-pastoris)、ヤグルマギク(Centaurea cyanus)、ヒゲガヤ(Cynosurus echinatus)、タマガヤツリ(Cyperus difformis)、フィンブリスティリス・ミラセア(Fimbristilis miliacea)、タヌキジソ(Galeopsis tetrahit)、ヤエムグラ(Galium aparine)、トゲナシヤエムグラ(Galium spurium)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、クロモ(Hydrilla verticillata)、キバナオモダカ(Limnocharis flava)、リムノフィラ・エレクタ(Limnophila erecta)、ヒナゲシ(Papaver rhoeas)、アメリカブクリョウサイ(Parthenium hysterophorus)、ファラリス・ブラキスタシス(Phalaris brachystachis)、ソバカズラ(Polygonum convolvulus)、オオイヌタデ(Polygonum lapathifolium)、ハルタデ(Polygonum persicaria)、ミヤマキンポウゲ(Ranunculus acris)、ツノアイアシ(Rottboellia cochinchinensis)、サギッタリア・モンテウィデンシス(Sagittaria montevidensis)、ハリヒジキ(Salsola tragus)、ツクシカンガレイ(Schoenoplectus mucronatus)、キンエノコロ(Setaria pumila)、オニノゲシ(Sonchus asper)、オナモミ(Xanthium strumarium)、カッコウアザミ(Ageratum conyzoides)、ヘラオモダカ(Alisma canaliculatum)、サジオモダカ(Alisma plantago-aquatica)、アメリカミソハギ(Ammannia auriculata)、ホソバヒメミソハギ(Ammannia coccinea)、アンマニア・アルベンシス(Ammannia arvensis)、カミツレモドキ(Anthemis cotula)、ウキアゼナ(Bacopa rotundifolia)、ビオフォラ・ラジアンス(Bifora radians)、マルミスブタ(Blyxa aubertii)、ハリゲナタネ(Brassica tournefortii)、スズメノチャヒキ(Bromus japonicus)、カラスノチャヒキ(Bromus secalinus)、イヌムラサキ(Lithospermum arvense)、ヒメアマナズナ(Camelina microcarpa)、コニシキソウ(Chamaesyce maculata)、シュンギク(Chrysanthemum coronarium)、アメリカクサノボタン(Clidemia hirta)、ヤネタビラコ(Crepis tectorum)、
アメリカネナシカズラ(Cuscuta pentagona)、シプレウス・ブレビフォリス(Cyperus brevifolis)、クグガヤツリ(Cyperus compressus)、ショクヨウガヤツリ(Cyperus esculentus)、コゴメガヤツリ(Cyperus iria)、キンガヤツリ(Cyperus odoratus)、ダマソニウム・ミヌス(Damasonium minus)、ディプロタクシス・エルコイデス(Diplotaxis erucoides)、ロボウガラシ(Diplotaxis tenuifolia)、ドパトルム・ジュンセウム(Dopatrum junceum)、シャゼンムラサキ(Echium plantagineum)、ミゾハコベ(Elatine triandra)、マツバイ(Eleocharis acicularis)、エルカリア・ヒスパニカ(Erucaria hispanica)、エゾスズシロモドキ(Erysimum repandum)、ミナトムグラ(Galium tricornutum)、イヴァ・キサンティフォリア(Iva xanthifolia)、イクソフォルス・ウニセツズ(Ixophorus unisetus)、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)、リムノフィリア・セシリフロラ(Limnophilia sessiliflora)、アメリカアゼナ(Lindernia dubia)、アゼトウガラシ(Lindernia micrantha)、アゼナ(Lindernia procumbens)、チョウジタデ(Ludwigia prostrata)、カミツレ(Matricaria recutita)、アイスプラント(Mesembryanthemum crystallinum)、ミズアオイ(Monochoria korsakowii)、コナギ(Monochoria vaginalis)、ウシハコベ(Myosoton aquaticum)、タマガラシ(Neslia paniculata)、オリザ・サティバ変種シルバチカ(Oryza sativa var.sylvatica)、ペンチザ・サフルチコサ(Pentzia suffruticosa)、コウゾリナ(Picris hieracioides)、ダイコン(Raphanus sativus)、ミヤガラシ(Rapistrum rugosum)、イヌガラシ(Rorippa indica)、キカシグサ(Rotala indica)、ミズマツバ(Rotala pusilla)、コギシギシ(Rumex dentatus)、サジタリア・グアイェンシス(Sagittaria guayensis)、ウリカワ(Sagittaria pygmaea)、オモダカ(Sagittaria trifolia)、スコエノプレクタス・フルビアチリス(Schoenoplectus fluviatilis)、イヌホタルイ(Schoenoplectus juncoides)、タイワンヤマイ(Schoenoplectus wallichii)、アメリカキンゴジカ(Sida spinosa)、シロバナマンテマ(Silene gallica)、シロガラシ(Sinapis alba)、シシンブリウム・セルンギイ(Sisymbrium thellungii)、モロコシ(Sorghum bicolor)、オオツメクサ(Spergula arvensis)、グンバイナズナ(Thlaspi arvense)、イヌカミツレ(Tripleurospermum perforatum)、ドウカンソウ(Vaccaria hispanica)及びオオカラスノエンドウ(Vicia sativa)、光合成阻害剤耐性イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、スズメノカタビラ(Poa annua)、ノスズメノテッポウ、ワセビエ(Echinochloa colona)、ホソアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)、オオホナガアオゲイトウ(Amaranthus palmeri)、タリノホアオゲイトウ(Amaranthus rudis)、オオアレチノギク(Conyza sumatrensis)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、アンブロシア・アルテミシフォリア(Ambrosia artemisifolia)、ヒメムカシヨモギ(Conyza canadensis)、ホウキギ(Kochia scoparia)、セイヨウダイコン(Raphanus raphanistrum)、ハナノボロギク(Senecio vernalis)、セトガヤ(Alopecurus japonicus)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、ウマノチャヒキ(Bromus tectorum)、シロザ(Chenopodium album)、アレチノギク(Conyza bonariensis)、タイワンアイアシ(Ischaemum rugosum)、ノボロギク(Senecio vulgaris)、エノコログサ(Setaria viridis)、イヌカキネガラシ(Sisymbrium orientale)、イヌビユ(Amaranthus blitum)、ホナガアオゲイトウ(Amaranthus powellii)、セイヨウヌカボ(Apera spica-venti)、カズノコグサ(Beckmannia syzigachne)、カブラ(Brassica rapa)、オニヒメシバ(Digitaria sanguinalis)、ショウジョウソウモドキ(Euphorbia heterophylla)、ヒメカナリークサヨシ(Phalaris minor)、セトガヤモドキ(Phalaris paradoxa)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)、エノコログサ(Setaria viridis)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)、アメリカイヌホオズキ(Solanum ptycanthum)、コハコベ(Stellaria media)、アメリカビユ(Amaranthus blitoides)、ホナガイヌビユ(Amaranthus viridis)、オワリセンダングサ(Bidens subalternans)、セイヨウヤマカモジ(Brachypodium distachyon)、ナズナ(Capsella bursa-pastoris)、シマヒゲシバ(Chloris barbata)、タマガヤツリ(Cyperus difformis)、エチノクロア・エレクタ(Echinochloa erecta)、カラフトアカバナ(Epilobium ciliatum)、ミチヤナギ(Polygonum aviculare)、ソバカズラ(Polygonum convolvulus)、オオイヌタデ(Polygonum lapathifolium)、ハルタデ(Polygonum persicaria)、スベリヒユ(Portulaca oleracea)、ツクシカンガレイ(Schoenoplectus mucronatus)、キンエノコロ(Setaria pumila)、イヌホオズキ(Solanum nigrum)、オニノゲシ(Sonchus asper)、ウロクロア・パニコイデス(Urochloa panicoides)、イヌナギナタガヤ(Vulpia bromoides)、イチビ(Abutilon theophrasti)、ヒメシロビユ(Amaranthus albus)、スギモリゲイトウ(Amaranthus cruentus)、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、ノミノツヅリ(Arenaria serpyllifolia)、タウコギ(Bidens tripartita)、シロザ(Chenopodium album)、コアカザ(Chenopodium ficifolium)、ケノポディウム・ポリュスペルムム(Chenopodium polyspermum)、ホガクレシバ(Crypsis schoenoides)、ヨウシュチョウセンアサガオ(Datura stramonium)、エピロビウム・テトラゴヌム(Epilobium tetragonum)、ハキダメギク(Galinsoga ciliata)、コシカギク(Matricaria discoidea)、ハナクサキビ(Panicum capillare)、オオクサキビ(Panicum dichotomiflorum)、プランタゴ・ラゴプス(Plantago lagopus)、ポリゴヌム・ハイドパイパー(Polygonum hydopiper)、ポリゴヌム・ペンシルバニクム(Polygonum pensylvanicum)、ポリゴヌム・モンスペリエンシス(Polygonum monspeliensis)、ロスタリア・スミルナセア(Rostraria、smyrnacea)、ヒメスイバ(Rumex acetosella)、ザラツキエノコロ(Setaria verticillata)及びヒメイラクサ(Urtica urens)、PS-I-電子伝達(electron diversion)阻害剤耐性スズメノカタビラ(Poa annua)、オオアレチノギク(Conyza sumatrensis)、ヒメムカシヨモギ(Conyza canadensis)、セトガヤ(Alopecurus japonicus)、コセンダングサ(Bidens pilosa)、アレチノギク(Conyza bonariensis)、ムギクサ(Hordeum murinum)、タイワンアイアシ(Ischaemum rugosum)、イヌビユ(Amaranthus blitum)、アメリカイヌホオズキ(Solanum ptycanthum)、ワタゲハナグルマ(Arctotheca calendula)、カラフトアカバナ(Epilobium ciliatum)、ヒロハケニオイグサ(Hedyotis verticillata)、イヌホオズキ(Solanum nigrum)、イヌナギナタガヤ(Vulpia bromoides)、セイヨウヒルガオ(Convolvulus arvensis)、ベニバナボロギク(Crassocephalum crepidioides)、クフェア・カルサゲンシス(Cuphea carthagensis)、ハルジオン(Erigeron philadelphicus)、チチコグサモドキ(Gamochaeta pensylvanica)、ヒメウキクサ(Landoltia punctata)、マメグンバイナズナ(Lepidium virginicum)、セイタカサギゴケ(Mazus fauriei)、トキワハゼ(Mazus pumilus)、ハリフタバモドキ(Mitracarpus hirtus)、スクレロクロア・デュラ(Sclerochloa dura)、テリミノイヌホオズキ(Solanum americanum)及びオニタビラコ(Youngia japonica)、グリホサート耐性スズメノカタビラ(Poa annua)、ワセビエ(Echinochloa colona)、ホソアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)、オオホナガアオゲイトウ(Amaranthus palmeri)、タリノホアオゲイトウ(Amaranthus rudis)、オオアレチノギク(Conyza sumatrensis)、アンブロシア・アルテミシフォリア(Ambrosia artemisifolia)、ヒメムカシヨモギ(Conyza canadensis)、ホウキギ(Kochia scoparia)、セイヨウダイコン(Raphanus raphanistrum)、
コセンダングサ(Bidens pilosa)、アレチノギク(Conyza bonariensis)、ムギクサ(Hordeum murinum)、セイハンモロコシセイバンモロコシ(Sorghum halepense)、カブラ(Brassica
rapa)、ヒゲナガスズメノチャヒキアレチノチャヒキ(Bromus diandrus)、トゲチシャ(Lactuca serriola)、ノゲシ(Sonchus oleraceus)、ハリビユ(Amaranthus spinosus)、オオブタクサ(Ambrosia trifida)、ススキメヒシバ(Digitaria insularis)、ヒロハケニオイグサ(Hedyotis verticillata)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、アメリカブクリョウサイ(Parthenium hysterophorus)、ヘラオオバコ(Plantago lanceolata)、ハリヒジキ(Salsola tragus)、ウロクロア・パニコイデス(Urochloa panicoides)、ヒメスズメノヒエ(Brachiaria eruciformis)、チャボチャヒキ(Bromus rubens)、コロリス・エラタ(Chloris elata)、チャボヒゲシバ(Chloris truncata)、オヒゲシバ(Chloris virgata)、シノドン・ヒルスツス(Cynodon hirsutus)、ラクツカ・サリグナ(Lactuca saligna)、レプトクロア・ビルガタ(Leptochloa virgata)、コゴメスズメノヒエ(Paspalum paniculatum)及びコトブキギク(Tridax procumbens)、微小管重合阻害剤耐性イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、スズメノカタビラ(Poa annua)、カラスムギ(Avena fatua)、ノスズメノテッポウ、オオホナガアオゲイトウ(Amaranthus palmeri)、エノコログサ(Setaria viridis)、セイバンモロコシ(Sorghum halepense)、スズメノテッポウ(Alopecurus aequalis)、カズノコグサ(Beckmannia syzigachne)及びフマリア・デンシフロリア(Fumaria densifloria)、オーキシン除草剤耐性イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、ワセビエ(Echinochloa colona)、ホソアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)、タリノホアオゲイトウ(Amaranthus rudis)、オオアレチノギク(Conyza sumatrensis)、ホウキギ(Kochia scoparia)、セイヨウダイコン(Raphanus raphanistrum)、ケノポジム・アルブム(Chenopodim album)、イヌカキネガラシ(Sisymbrium orientale)、クジラグサ(Descurainia sophia)、トゲチシャ(Lactuca serriola)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)、ノゲシ(Sonchus oleraceus)、コハコベ(Stellaria media)、ワタゲハナグルマ(Arctotheca calendula)、ヤグルマギク(Centaurea cyanus)、キタメヒシバ(Digitaria ischaemum)、ヒデリコ(Fimbristylis miliacea)、タヌキジソ(Galeopsis tetrahit)、ヤエムグラ(Galium aparine)、トゲナシヤエムグラ(Galium spurium)、ダイコンモドキ(Hirschfeldia incana)、キバナオモダカ(Limnocharis flava)、リムノカリス・エレクタ(Limnocharis erecta)、ヒナゲシ(Papaver rhoeas)、ヘラヒメヒレアザミ(Carduus pycnocephalus)、ミヤマキンポウゲ(Ranunculus acris)、ジャコウアザミ(Carduus nutans)、ヒメヒレアザミ(Carduus pycnocephalus)、センタウレア・ソルチチアリス(Centaurea soltitialis)、センタウレア・ストエベ・亜種・ミクラントス(Centaurea stoebe ssp.Micranthos)、セイヨウトゲアザミ(Cirsium arvense)、シマツユクサ(Commelina diffusa)、エキノクロア・クルスパボニス(Echinochloa crus-pavonis)、メリケントキンソウ(Soliva sessilis)及びスフェノクレア・ゼイラニク(Sphenoclea zeylanic)、HPPD阻害剤耐性オオホナガアオゲイトウ(Amaranthus palmeri)及びタリノホアオゲイトウ(Amaranthus rudis)、PPO阻害剤耐性エノキグサ(Acalypha australis)、ホソアオゲイトウ(Amaranthus hybridus)、オオホナガアオゲイトウ(Amaranthus palmeri)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、タリノホアオゲイトウ(Amaranthus rudis)、アンブロシア・アルテミシフォリア(Ambrosia artemisifolia)、カラスムギ(Avena fatua)、オオアレチノギク(Conyza sumatrensis)、クジラグサ(Descurainia sophia)、ショウジョウソウモドキ(Euphorbia heterophylla)及びハナノボロギク(Senecio vernalis)、カロテノイド生合成阻害剤耐性クロモ(Hydrilla verticillata)、セイヨウダイコン(Raphanus raphanistrum)、ハナノボロギク(Senecio vernalis)及びイヌカキネガラシ(Sisymbrium orientale)、VLCFA阻害剤耐性ノスズメノテッポウ、カラスムギ(Avena fatua)及びイヌビエ(Echinochloa crus-galli)の防除に適している。
【0265】
本除草剤組成物は、有用植物を植え付けるべき使用地(即ち、作物中)の一般的な有害植物の駆除/防除に適している。本発明の混合物は、概して、以下に示す使用地の望ましくない植生を根絶させるためなどに適している:
穀類作物、例えば、禾穀類(小粒の穀類作物)、例えば、コムギ(Triticum aestivum)及びコムギ様作物、例えば、デュラムコムギ(T.durum)、ヒトツブコムギ(T.monococcum)、エンマーコムギT. dicoccon)及びスペルトコムギ(T.spelta)、ライムギ(Secale cereale)、トリチオセカーレ(Tritiosecale)、オオムギ(Hordeum vulgare);トウモロコシ(コーン;ジーメイズ(Zea mays));モロコシ(例えば、ソルガム・バイカラー(Sorghum bicolour));イネ(オリザ属種(Oryza spp.)、例えば、オリザ・サティバ(Oryza sativa)及びオリザ・グラベリマ(Oryza glaberrima));並びにサトウキビなど;
マメ科植物(マメ科(Fabaceae))、例えば、ダイズ(Glycine max.)、ラッカセイ(Arachis hypogaea)及び豆類作物、例えば、エンドウマメ(Pisum sativum)などのエンドウ(pea)、キマメ及びササゲ、ソラマメ(Vicia faba)などのマメ(bean)、ササゲ属種(Vigna spp.)及びインゲンマメ属種(Phaseolus spp.)及びヒラマメ(lens culinaris var.)など;
アブラナ科植物(brassicaceae)、例えば、キャノーラ(セイヨウアブラナ(Brassica napus)、セイヨウアブラナ(OSR、(Brassica napus)、キャベツ(B.oleracea var.)、カラシナ、例えば、ブラシカ・ジュンセア(B.juncea)、ブラシカ・キャンペストリス(B.campestris)、ブラシカ・ナリノサ(B.narinosa)、ブラシカ・ニグラ(B.nigra)及びブラシカ・トウルネフォルティ(B.tournefortii);並びにカブ(Brassica rapa var.)など;
他の広葉作物、例えば、ヒマワリ、ワタ、アマ、アマニ、テンサイ、ジャガイモ及びトマトなど;
TNV作物(TNV:樹木、堅果及び蔓植物)、例えば、ブドウ、柑橘類、ナシ状果、例えばリンゴ及びセイヨウナシ、コーヒー、ピスタチオ及びアブラヤシ、核果、例えばモモ、アーモンド、クルミ、オリーブ、サクランボ、セイヨウスモモ及びアンズなど;
ターフ、牧草及び放牧地;
タマネギ及びニンニク;
鑑賞用球根植物、例えば、チューリップ及びスイセン;
針葉樹及び落葉樹、例えば、マツ属植物、モミ、オーク、カエデ、ミズキ、セイヨウサンザシ、クラブアップル及びクロウメモドキ属植物(バックソーン);並びに
観賞用庭園植物、例えば、バラ、ペチュニア、マリーゴールド及びスナップドラゴン。
【0266】
一実施形態において、望ましくない植生を防除するための方法は、栽培されたイネ、トウモロコシ、豆類作物、ワタ、キャノーラ、小粒穀類、ダイズ、ラッカセイ、サトウキビ、ヒマワリ、プランテーション作物、樹木作物、堅果又はブドウに適用される。他の実施形態において、この方法は、グルホシネート耐性作物から選択される栽培作物に適用される。
【0267】
本発明の除草剤組成物は、以下に示す作物植物の農地の望ましくない植生のバーンダウンに特に適している:コムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギ及びデュラムコムギなどの小粒穀類、コメ、トウモロコシ(コーン)、サトウキビ、モロコシ、ダイズ、豆類作物、例えばエンドウ、インゲン及びレンズマメ、ラッカセイ、ヒマワリ、テンサイ、ジャガイモ、ワタ、アブラナ属作物、例えばセイヨウアブラナ、キャノーラ、カラシナ、キャベツ及びカブ、ターフ、牧草、放牧地、ブドウ、ナシ状果、例えばリンゴ及びセイヨウナシ、核果、例えばモモ、アーモンド、クルミ、ペカン、オリーブ、サクランボ、セイヨウスモモ及びアンズ、柑橘類、コーヒー、ピスタチオ、観賞用園芸植物、例えばバラ、ペチュニア、マリーゴールド、キンギョソウ、観賞用球根植物、例えばチューリップ及びスイセン、針葉樹及び落葉樹、例えばマツ属樹木、モミ、オーク、カエデ、ミズキ、セイヨウサンザシ、クラブアップル及びクロウメモドキ属植物など。
【0268】
本除草剤組成物は、以下に示す作物植物の農地の望ましくない植生のバーンダウンに最も適している:コムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギ及びデュラムコムギなどの小粒穀類、コメ、トウモロコシ、サトウキビ、モロコシ、ダイズ、豆類作物、例えばエンドウ、インゲン及びレンズマメ、ラッカセイ、ヒマワリ、ワタ、アブラナ属作物、例えばセイヨウアブラナ、キャノーラ、ターフ、牧草、放牧地、ブドウ、核果、例えばモモ、アーモンド、クルミ、ペカン、オリーブ、サクランボ、セイヨウスモモ及びアンズ、柑橘類及びピスタチオ。
【実施例】
【0269】
以下の表に本発明を例示する実施例を示す。
【0270】
I.マイクロエマルジョン組成物の成分
【0271】
【0272】
【0273】
表M.1~M.4に、本発明による数種のマイクロエマルジョン組成物を示し、表MC.1に、本発明による有機サルフェート界面活性剤成分を含まない5種の比較用マイクロエマルジョン組成物を示す。
【0274】
マイクロエマルジョンは、成分を各表に示した濃度で混合することにより調製した。
【0275】
I.1 本発明によるマイクロエマルジョン組成物の実施例
マイクロエマルジョン実施例1~12は、病害生物防除剤化合物を、有機サルフェート界面活性剤B.1としてのラウリルエーテル硫酸エステル塩(直鎖アルキルエーテル硫酸エステル塩)及び有機サルフェート界面活性剤B.2としての硫酸2-エチルヘキシルエステル塩(硫酸分岐アルキルエステル塩)の本発明の組合せと混合することにより調製した。全てのマイクロエマルジョンは0℃、25℃及び50℃(0~50℃の間)で安定であることが分かった。
【0276】
ここから、B1タイプの有機サルフェート界面活性剤をB2タイプの有機サルフェート界面活性剤と組み合わせることにより、安定なマイクロエマルジョンが得られることが証明された(実施例1~12)。
【0277】
【0278】
【0279】
【0280】
【0281】
【0282】
I.2 マイクロエマルジョン組成物の比較例(本発明範囲外)
比較例1~3は、B.2b(硫酸2-エチルヘキシルナトリウム)を、硫酸基を含む他の界面活性剤(それぞれ、p-トルエンスルホン酸、4-ドデシルベンゼンスルホン酸及び分子量が332g/モルであるアルキルベンゼンスルホン酸C10~C13[MARANIL(登録商標)DBS])に替えて調製した。これらの酸をモノエタノールアミンで中和して、塩形態にある界面活性剤の水への溶解性を増大させ、硫酸2-エチルヘキシルナトリウム塩と同程度になるようにした。比較用組成物1~3は確実に何らかのマイクロエマルジョン(透明溶液)となった。硫酸2-エチルヘキシルとの交換は、これらの組成物のモル数に基づき実施した。
【0283】
比較例4においては、有機サルフェート界面活性剤B.2b(硫酸2-エチルヘキシルナトリウム塩)をC8~C10アルキルポリグリコシドに替えた。これは、電解質を高含有量で含む溶液への溶解性が高いことが知られており、特許文献(米国特許第8445406号明細書、米国特許第9078432号明細書)において、幅広い温度範囲で均質な組成物を得るために、グルホシネートアンモニウムを高含有量で含む混合物に推奨されているが、やはり安定なマイクロエマルジョンを得ることはできなかった。
【0284】
比較例5においては、実施例11の組成を、有機サルフェート界面活性剤B.2b(硫酸2-エチルヘキシルナトリウム塩)を有機サルフェート界面活性剤B.1a(ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)に替えることにより変更した。有機サルフェート界面活性剤B.1のみを使用しても、安定なマイクロエマルジョンは得られなかった。
【0285】
比較例6及び7においては、実施例11の組成を、有機サルフェート界面活性剤B.2b(硫酸2-エチルヘキシルナトリウム塩)の一部(比較例6)又は全部(比較例7)をトリスチリルフェノールエトキシレート(16 EO)に替えることにより変更した。表MC.1から分かるように、これらの混合物から安定なマイクロエマルジョンは得られなかった。
【0286】
【0287】
【国際調査報告】