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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(54)【発明の名称】能動学習に基づく欠陥位置の識別
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20231121BHJP
   H01J 37/28 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
H01L21/66 J
H01J37/28 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527060
(86)(22)【出願日】2021-11-02
(85)【翻訳文提出日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 EP2021080304
(87)【国際公開番号】W WO2022101051
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】63/113,347
(32)【優先日】2020-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】リン,チェンシー
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ,イー
(72)【発明者】
【氏名】ハサン,タンヴール
(72)【発明者】
【氏名】シュウ,フイナ
(72)【発明者】
【氏名】コウ,レン-ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】モイン,ナビール,ノア
(72)【発明者】
【氏名】ナフィースィー,コロッシュ
【テーマコード(参考)】
4M106
5C101
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106BA02
4M106CA39
4M106DB05
4M106DB12
4M106DB16
4M106DB20
4M106DJ20
5C101AA03
5C101FF02
5C101HH11
5C101JJ04
(57)【要約】
基板上の検査されるべき位置を識別するための方法及び装置が開示される。欠陥位置予測モデルは、欠陥又は非欠陥の予測を生成するように他の基板に関連付けられた訓練データセット、及び基板に関連付けられたプロセス関連データに基づいて位置の各々に関する予測に関連付けられた信頼度スコアを用いて訓練される。位置のうち、信頼度閾値を満たす信頼度スコアを有すると欠陥位置予測モデルによって決定された位置が、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加される。位置の一セットの検査後に、検査結果データが取得され、欠陥位置予測モデルが、位置の一セットに関する検査結果データ及びプロセス関連データを訓練データとして使用することによって、段階的に訓練される。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実行されると、基板上の検査すべき位置を識別するための方法を前記コンピュータに実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記方法が、
検査すべき前記基板上の複数の位置を、前記位置の各々についての欠陥又は非欠陥の予測を生成するように他の基板に関連付けられた初期訓練データセットを用いて訓練された欠陥位置予測モデルの第1のサブモデルに基づいて選択することと、
前記初期訓練データセットを用いて訓練された前記欠陥位置予測モデルの第2のサブモデルを用いて、前記基板に関連付けられたプロセス関連データに基づいて前記位置の各々に関する信頼度スコアを生成することであって、前記信頼度スコアが、対応する位置に関する前記予測の信頼度を示す、生成することと、
前記信頼度スコアが複数の信頼度閾値のうちの1つを満たす前記位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、
検査結果データを取得することと、
前記位置の一セットに関する前記検査結果データ及びプロセス関連データを訓練データとして前記欠陥位置予測モデルに提供することによって、前記欠陥位置予測モデルを段階的に訓練することと、
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項2】
前記第2のサブモデルを段階的に訓練することが、各反復が、
以前の反復の何れにおいても検査されていない異なる基板の検査結果データ及びプロセス関連データを使用して、前記第1のサブモデルを訓練すること
を含む反復プロセスである、請求項1に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項3】
前記位置の各々を追加することが、
前記対応する位置に関する前記欠陥の予測の前記信頼度スコアが前記信頼度閾値の第1の信頼度閾値を超えた場合に、前記位置の各々を前記位置の一セットに追加することを含む、請求項1に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項4】
前記位置の各々を追加することが、
前記対応する位置に関する前記欠陥又は非欠陥の予測の前記信頼度スコアが前記信頼度閾値の第2の信頼度閾値を下回った場合に、前記位置の各々を前記位置の一セットに追加することを含む、請求項1に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項5】
正しい予測の数及び予測の総数に基づいて前記欠陥位置予測モデルの予測精度を決定すること
を更に含む、請求項1に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項6】
前記欠陥位置予測モデルを段階的に訓練することが、前記予測精度を向上させる、請求項5に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項7】
前記予測精度の変化に基づいて、前記信頼度閾値を調整すること
を更に含む、請求項5に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項8】
前記信頼度閾値を調整することが、前記予測精度が向上するにつれて前記信頼度閾値の第1の信頼度閾値を減少させることを含み、前記第1の信頼度閾値が、前記位置のうち、前記欠陥の予測が前記第1の信頼度閾値を超える前記信頼度スコアに関連付けられた位置を選択するために使用される、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記信頼度閾値を調整することが、前記予測精度が向上するにつれて前記信頼度閾値の第2の信頼度閾値を減少させることを含み、前記第2の信頼度閾値が、前記位置のうち、前記欠陥又は非欠陥の予測が前記第2の信頼度閾値を下回る前記信頼度スコアに関連付けられた位置を選択するために使用される、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記信頼度閾値を調整することが、前記予測精度が低下するにつれて前記信頼度閾値の第1の信頼度閾値を増加させることを含み、前記第1の信頼度閾値が、前記位置のうち、前記欠陥の予測が前記第1の信頼度閾値を超える前記信頼度スコアに関連付けられた位置を選択するために使用される、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記信頼度閾値を調整することが、前記予測精度が低下するにつれて前記信頼度閾値の第2の信頼度閾値を増加させることを含み、前記第2の信頼度閾値が、前記位置のうち、前記欠陥又は非欠陥の予測が前記第2の信頼度閾値を下回る前記信頼度スコアに関連付けられた位置を選択するために使用される、請求項7に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記第1のサブモデルが、前記予測の各々に関する確率値を生成し、前記確率値が、前記対応する位置が欠陥位置又は非欠陥位置である確率を示す、請求項1に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記信頼度スコアを生成することが、
前記位置のうちの特定の位置に関連付けられたプロセス関連データと、前記初期訓練データセット内のプロセス関連データ、又は前記欠陥位置予測モデルの訓練に使用される前記訓練データの比較に基づいて、前記特定の位置に関する前記信頼度スコアを生成することを含む、請求項1に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記欠陥位置予測モデルが、複数の第1のサブモデルを含み、前記信頼度スコアを生成することが、
前記第1のサブモデルの各々から、前記位置のうちの特定の位置に関する前記予測に関連付けられた確率値を取得することと、
前記特定の位置に関する前記信頼度スコアを、前記第1のサブモデルから取得された前記確率値の関数として生成することと、
を含む、請求項1に記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
機械学習モデルを用いて第1の基板上の検査すべき位置を識別するため、及び前記第1の基板上の前記位置の検査結果に基づいて第2の基板上の検査すべき位置を識別するように前記機械学習モデルを訓練するための装置であって、前記装置が、
命令の一セットを保存するメモリと、
基板に関連付けられたプロセス関連データを欠陥位置予測モデルに入力することと、
前記欠陥位置予測モデルを用いて、前記基板上の複数の位置の各々に関する欠陥又は非欠陥の予測を生成することであって、各予測が、対応する位置に関する前記予測の信頼度を示す信頼度スコアに関連付けられる、生成することと、
前記信頼度スコアが信頼度閾値を満たす前記位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、
前記位置の一セットに関する検査結果データを前記検査システムから取得することと、
前記位置の一セットに関する前記検査結果データ及びプロセス関連データを、前記欠陥位置予測モデルを訓練するために前記欠陥位置予測モデルに入力することと、
の方法を前記装置に行わせるための前記命令の一セットを実行する、少なくとも1つのプロセッサと、
を含む、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2020年11月13日に出願された米国特許出願第63/113347号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本明細書で提供される実施形態は、半導体製造に関し、より詳細には半導体基板の検査に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 集積回路(IC)の製造プロセスでは、未完成又は完成回路コンポーネントは、それらが設計に従って製造され、欠陥がないことを保証するために検査が行われる。走査電子顕微鏡(SEM)など、光学顕微鏡又は荷電粒子(例えば、電子)ビーム顕微鏡を利用する検査システムを採用することができる。ICコンポーネントの物理的なサイズが縮小し続けるにつれて、欠陥検出における精度及び歩留まりがより重要になる。
【0004】
[0004] しかしながら、検査ツールの撮像分解能及びスループットは、ICコンポーネントのフィーチャの小型化に何とかして遅れまいとしている。このような検査ツールの精度、分解能、及びスループットは、ウェーハの変位を検出する際の精度の欠如によって制限されることがある。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本明細書で提供される実施形態は、粒子ビーム検査装置、より詳細には、複数の荷電粒子ビームを使用する検査装置を開示する。
【0006】
[0006] いくつかの実施形態では、コンピュータによって実行されると、基板上の検査すべき位置を識別するための方法をコンピュータに実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。この方法は、検査すべき基板上の複数の位置を、位置の各々についての欠陥又は非欠陥の予測を生成するように他の基板に関連付けられた初期訓練データセットを用いて訓練された欠陥位置予測モデルの第1のサブモデルに基づいて選択することと、初期訓練データセットを用いて訓練された欠陥位置予測モデルの第2のサブモデルを用いて、基板に関連付けられたプロセス関連データに基づいて位置の各々に関する信頼度スコアを生成することであって、信頼度スコアが、対応する位置に関する予測の信頼度を示す、生成することと、信頼度スコアが複数の信頼度閾値のうちの1つを満たす位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、検査結果データを取得することと、位置の一セットに関する検査結果データ及びプロセス関連データを訓練データとして欠陥位置予測モデルに提供することによって、欠陥位置予測モデルを段階的に訓練することと、を含む。
【0007】
[0007] いくつかの実施形態では、コンピュータによって実行されると、機械学習モデルを用いて第1の基板上の検査すべき位置を識別するため、及び第1の基板上の位置の検査結果に基づいて第2の基板上の検査すべき位置を識別するように機械学習モデルを訓練するための方法をコンピュータに実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。この方法は、基板に関連付けられたプロセス関連データを欠陥位置予測モデルに入力することと、欠陥位置予測モデルを用いて、基板上の複数の位置の各々に関する欠陥又は非欠陥の予測を生成することであって、各予測が、対応する位置に関する予測の信頼度を示す信頼度スコアに関連付けられる、生成することと、信頼度スコアが複数の信頼度閾値のうちの1つを満たす位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、位置の一セットに関する検査結果データを検査システムから取得することと、位置の一セットに関する検査結果データ及びプロセス関連データを、欠陥位置予測モデルを訓練するために欠陥位置予測モデルに入力することと、を含む。
【0008】
[0008] いくつかの実施形態では、機械学習モデルを用いて第1の基板上の検査すべき位置を識別するため、及び第1の基板上の位置の検査結果に基づいて第2の基板上の検査すべき位置を識別するように機械学習モデルを訓練するための方法が提供される。この方法は、基板に関連付けられたプロセス関連データを欠陥位置予測モデルに入力することと、欠陥位置予測モデルを用いて、基板上の複数の位置の各々に関する欠陥又は非欠陥の予測を生成することであって、各予測が、対応する位置に関する予測の信頼度を示す信頼度スコアに関連付けられる、生成することと、信頼度スコアが信頼度閾値を満たす位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、位置の一セットに関する検査結果データを検査システムから取得することと、位置の一セットに関する検査結果データ及びプロセス関連データを、欠陥位置予測モデルを訓練するために欠陥位置予測モデルに入力することと、を含む。
【0009】
[0009] いくつかの実施形態では、機械学習モデルを用いて第1の基板上の検査すべき位置を識別するため、及び第1の基板上の位置の検査結果に基づいて第2の基板上の検査すべき位置を識別するように機械学習モデルを訓練するための装置が提供される。この装置は、命令の一セットを保存するメモリと、方法を装置に行わせるための命令の一セットを実行するように構成された、少なくとも1つのプロセッサと、を含み、この方法は、基板に関連付けられたプロセス関連データを欠陥位置予測モデルに入力することと、欠陥位置予測モデルを用いて、基板上の複数の位置の各々に関する欠陥又は非欠陥の予測を生成することであって、各予測が、対応する位置に関する予測の信頼度を示す信頼度スコアに関連付けられる、生成することと、信頼度スコアが信頼度閾値を満たす位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、位置の一セットに関する検査結果データを検査システムから取得することと、位置の一セットに関する検査結果データ及びプロセス関連データを、欠陥位置予測モデルを訓練するために欠陥位置予測モデルに入力することと、を含む。
【0010】
[0010] いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体は、上述した方法をコンピューティングデバイスに実施させるためにコンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能である命令セットを格納する。
【0011】
[0011] 本開示の実施形態の他の利点は、添付の図面と併せて取り入れられる以下の説明から明らかになるであろう。以下の説明では、例示及び例として、本発明の特定の実施形態を記載する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】[0012]本開示の実施形態と一致する、例示的な電子ビーム検査(EBI)システムを示す概略図である。
図2】[0013]本開示の実施形態と一致する、図1の電子ビーム検査システムの一部であり得る例示的な電子ビームツールを示す概略図である。
図3】[0014]本開示の実施形態と一致する、半導体処理システムを示す概略図である。
図4】[0015]本開示の実施形態と一致する、基板上の欠陥位置を予測するためのシステムのブロック図である。
図5A】[0016]本開示の実施形態と一致する、ランダムフォレストモデルを用いて信頼度スコアを決定するためのブロック図である。
図5B】[0017]本開示の実施形態と一致する、QBC(query by committee)法を用いて信頼度スコアを決定するためのブロック図である。
図6】[0018]本開示の実施形態と一致する、初期訓練データセットを用いた欠陥位置予測ツールの訓練を示すブロック図である。
図7】[0019]本開示の実施形態と一致する、基板上の欠陥位置を予測するためのプロセスのフローダイヤグラムである。
図8】[0020]本明細書で開示される方法、フロー、モジュール、コンポーネント、又は装置の実現を補助できるコンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0021] 電子デバイスは、基板と呼ばれるシリコン片上に形成された回路で構築される。多くの回路は、同じシリコン片上にまとめて形成することができ、集積回路又はICと呼ばれる。これらの回路のサイズは、劇的に減少しており、その結果、更に多くの回路を基板に適合させることができる。例えば、スマートフォンのICチップは、親指の爪ほどの大きさであるが、それにもかかわらず、20億を超えるトランジスタを含むことができ、各トランジスタのサイズは、人間の毛髪のサイズの1/1000未満である。これらの極めて小さいICの作成は、多大な時間を要する複雑及び高価なプロセスであり、数百もの個々のステップを伴う場合が多い。1つのステップにおける誤差でさえ、完成ICに欠陥をもたらす可能性があり、完成ICが無用なものとなる。従って、製造プロセスの目標の1つは、プロセスで作成される機能可能なICの数を最大化するため、すなわちプロセスの総歩留まりを向上させるために、そのような欠陥を回避することである。
【0014】
[0022] 歩留まりを向上させる要素の1つは、十分な数の機能可能な集積回路を生産することを保証するために、チップ作成プロセスをモニタすることである。プロセスをモニタする方法の1つは、それらの形成の様々な段階でチップ回路構造を検査することである。検査は、走査電子顕微鏡(SEM)を使用して行うことができる。SEMは、これらの極めて小さい構造を撮像するために使用することができ、実際には構造の「ピクチャ」を撮影する。画像は、構造が正しく形成されたかどうか、また構造が正しい場所に形成されたかどうかを判断するために使用することができる。構造に欠陥がある場合、欠陥が再発する可能性が低くなるようにプロセスを調整することができる。
【0015】
[0023] 基板の検査は、資源集約的プロセスであり、基板上の全ての位置を検査することは、計算資源だけでなく時間も大量に消費し得る。例えば、それは、基板全体を検査するのに数日かかる場合がある。検査プロセスをより効率的にする(例えば、消費される資源を最小限に抑える)方法の1つは、欠陥がある可能性が高い基板上の位置を識別し、全ての位置ではなく、それらの識別された位置のみを検査することである。例えば、従来の方法では、機械学習(ML)モデルを使用して、欠陥がある可能性が高い位置を予測していた。従来の方法は、基板上のある位置に欠陥があるか否かを決定する。しかしながら、従来の方法には欠点がある。例えば、これらの方法のいくつかは不正確であり、例えば、それらは、欠陥のある位置を見落とす、又は欠陥のない位置を欠陥があると識別する。予測が不正確であるため、検査システムは、そのような欠陥のある位置を検査し損ない、その結果として、欠陥のある完成ICが生じる可能性がある。別の例では、そのような従来の方法は、自己修復されない。つまり、ある方法が、ある特定の基板に関して特定の位置に欠陥があると予測する場合、それは、その後に検査される基板上のそのような類似の位置を、それらの位置に欠陥があるか否かにかかわらず、欠陥があると予測し続け、検査プロセスを無用にし、又は効果の弱いものにする。
【0016】
[0024] 本開示の実施形態は、基板の各位置に対する欠陥予測の信頼度を示す信頼度スコアを割り当て、検査のための信頼度閾値を満たす信頼度スコアを有する全ての位置を選択する検査方法について述べる。例えば、第1の予測モデルは、特定の位置に欠陥がないことを予測することができ、第2の予測モデルは、予測の信頼度が低いことを示す(例えば、特定の信頼度閾値を下回る信頼度スコア)、上記特定の位置に関する信頼度スコアを決定することができる。信頼度スコアが低い位置を選択することによって、実施形態は、検査のための欠陥位置を見落とさないこと(又は従来の方法よりも見落としを少なくすること)が可能である。開示された実施形態の検査方法も自己修復性である。信頼度スコアの低い位置が検査システム(例えば、SEM)によって検査された後に、検査システムから得られた検査結果データ(例えば、検査位置のSEM画像、ある位置に欠陥があるか、或いは実際の検査に基づいていないかなどの情報)が、それらの位置に関する予測を調整するために、予測モデルにフィードバックされる。信頼度スコアの低い位置の実際の検査結果を予測モデルに入力することにより、予測モデルは、後に検査される基板のそのような位置における欠陥の尤度をより高い精度で予測するように更に訓練される。後に検査される全ての基板からの検査結果を用いて予測モデルを段階的に訓練することにより、予測モデルは、より高い信頼度スコアで、そのような位置の予測を生成し始め、検査されるべき位置の数を最小限に抑え、それによって歩留まりを向上させることができる。
【0017】
[0025] ここで、例示的な実施形態について詳細に言及し、例示的な実施形態の例を添付図面に示す。以下の説明では、異なる図面における同じ番号が、別段の表示のない限り、同じ又は同様の要素を表す、添付図面を参照する。例示的な実施形態の以下の説明に記載する実装形態は、全ての実装形態を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に列挙される開示の実施形態に関連する態様と一致する装置及び方法の単なる例である。例えば、いくつかの実施形態は電子ビームを利用する文脈で説明されているが、本開示は、そのように限定されるものではない。他のタイプの荷電粒子ビームも同様に適用され得る。更に、光学撮像、光検出、X線検出などの、他の撮像システムも使用され得る。
【0018】
[0026] 本書では、ICの製造について具体的に言及される場合があるが、本明細書の説明は、多くの他の可能な適用例を有することが明示的に理解されるべきである。例えば、本明細書の説明は、集積光学系、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターン及び検出パターン、液晶ディスプレイパネル、薄膜磁気ヘッドなどの製造に用いられ得る。当業者であれば、このような代替的な適用例の文脈では、本書での「レチクル」、「ウェーハ」、又は「ダイ」という用語の使用は、より一般的な「マスク」、「基板」、及び「ターゲット部分」という用語とそれぞれ交換可能であると見なされるべきであることを理解するであろう。
【0019】
[0027] 本文書では、「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線放射(例えば、365、248、193、157、又は126nmの波長を有する)及びEUV(極端紫外線放射、例えば、5~20nmの範囲内の波長を有する)を含む、全てのタイプの電磁放射を包含するように使用される。
【0020】
[0028] ここで、図1を参照すると、図1は、本開示の実施形態と一致する、例示的な電子ビーム検査(EBI)システム100を示す。図1に示されるように、荷電粒子ビーム検査システム100は、メインチャンバ10、装填・ロックチャンバ20、電子ビームツール40及び機器フロントエンドモジュール(EFEM)30を含む。電子ビームツール40は、メインチャンバ10内に位置する。説明及び図面は、電子ビームを対象とするが、実施形態は、本開示を特定の荷電粒子に限定するために使用されないことが理解される。
【0021】
[0029] EFEM 30は、第1の装填ポート30a及び第2の装填ポート30bを含む。EFEM 30は、追加の装填ポートを含み得る。第1の装填ポート30a及び第2の装填ポート30bは、検査予定のウェーハ(例えば、半導体ウェーハ若しくは他の材料で作られたウェーハ)又はサンプルを含むウェーハ前面開口式一体型ポッド(FOUP)を受け取る(以下では、ウェーハ及びサンプルは、集合的に「ウェーハ」と呼ばれる)。EFEM 30の1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)は、装填・ロックチャンバ20にウェーハを移送する。
【0022】
[0030] 装填・ロックチャンバ20は、装填/ロック真空ポンプシステム(図示せず)に接続され、装填/ロック真空ポンプシステムは、大気圧を下回る第1の圧力に達するように装填・ロックチャンバ20内の気体分子を取り除く。第1の圧力に達した後、1つ又は複数のロボットアーム(図示せず)は、装填・ロックチャンバ20からメインチャンバ10にウェーハを移送する。メインチャンバ10は、メインチャンバ真空ポンプシステム(図示せず)に接続され、メインチャンバ真空ポンプシステムは、第1の圧力を下回る第2の圧力に達するようにメインチャンバ10内の気体分子を取り除く。第2の圧力に達した後、ウェーハに対して、電子ビームツール40による検査が行われる。いくつかの実施形態では、電子ビームツール40は、シングルビーム検査ツールを含み得る。他の実施形態では、電子ビームツール40は、マルチビーム検査ツールを含み得る。
【0023】
[0031] コントローラ50は、電子ビームツール40に電子的に接続することができ、また他のコンポーネントにも電子的に接続することができる。コントローラ50は、荷電粒子ビーム検査システム100の様々な制御を実行するように構成されたコンピュータであり得る。コントローラ50は、様々な信号及び画像処理機能を実行するように構成された処理回路も含み得る。図1では、コントローラ50は、メインチャンバ10、装填・ロックチャンバ20及びEFEM 30を含む構造の外部のものとして示されているが、コントローラ50は、構造の一部でもあり得ることが理解される。
【0024】
[0032] 本開示は、電子ビームツールを収納するメインチャンバ10の例を提供するが、本開示の態様は、広い意味において、電子ビームツールを収納するチャンバに限定されないことに留意すべきである。むしろ、前述の原理は、他のチャンバにも適用できることが理解される。
【0025】
[0033] ここで、図2を参照すると、図2は、本開示の実施形態と一致する、図1の例示的な荷電粒子ビーム検査システム100の一部であり得る例示的な電子ビームツール40の概略図を示す。電子ビームツール40(本明細書では装置40とも称される)は、電子源101、ガンアパーチャ103を有するガンアパーチャプレート171、プレビームレット形成機構172、コンデンサーレンズ110、供給源変換ユニット120、一次投影光学系130、サンプルステージ(図2に図示せず)、二次結像系150及び電子検出デバイス140を含む。一次投影光学系130は、対物レンズ131を含むことができる。電子検出デバイス140は、複数の検出要素140_1、140_2及び140_3を含むことができる。ビームセパレータ160及び偏向走査ユニット132は、一次投影光学系130内に配置することができる。装置40の一般的に知られている他の構成要素を必要に応じて追加/省略できることが理解され得る。
【0026】
[0034] 電子源101、ガンアパーチャプレート171、コンデンサーレンズ110、供給源変換ユニット120、ビームセパレータ160、偏向走査ユニット132及び一次投影光学系130は、装置100の主光軸100_1と位置合わせすることができる。二次結像系150及び電子検出デバイス140は、装置40の副光軸150_1と位置合わせすることができる。
【0027】
[0035] 電子源101は、カソード、抽出器又はアノードを含み得、一次電子は、カソードから放出され、次いで抽出又は加速され、一次ビームクロスオーバー(虚像又は実像)101sを形成する一次電子ビーム102を形成することができる。一次電子ビーム102は、クロスオーバー101sから放出されると視覚化することができる。
【0028】
[0036] 供給源変換ユニット120は、画像形成要素アレイ(図2に図示せず)、収差補償器アレイ(図示せず)、ビーム制限アパーチャアレイ(図示せず)及び事前曲げマイクロ偏向器アレイ(図示せず)を含み得る。画像形成要素アレイは、複数のマイクロ偏向器又はマイクロレンズを含んで、一次電子ビーム102の複数のビームレットを用いてクロスオーバー101sの複数の平行画像(虚像又は実像)を形成することができる。図2は、一例として3つのビームレット102_1、102_2及び102_3を示し、供給源変換ユニット120は、いかなる数のビームレットも処理できることが理解される。
【0029】
[0037] いくつかの実施形態では、供給源変換ユニット120は、ビーム制限アパーチャアレイ及び画像形成要素アレイ(両方とも図示せず)を備え得る。ビーム制限アパーチャアレイは、ビーム制限アパーチャを含み得る。必要に応じて、いかなる数のアパーチャも使用できることが理解される。ビーム制限アパーチャは、一次電子ビーム102のビームレット102_1、102_2及び102_3のサイズを制限するように構成され得る。画像形成要素アレイは、主光軸100_1に向けて角度を変化させることにより、ビームレット102_1、102_2及び102_3を偏向させるように構成された画像形成偏向器(図示せず)を含み得る。いくつかの実施形態では、偏向器は、主光軸100_1から離れるほど、より大きくビームレットを偏向させることができる。更に、画像形成要素アレイは、複数の層(図示せず)を含み得、偏向器は、別個の層に設けられ得る。偏向器は、互いに独立して個別に制御されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、偏向器は、サンプル1の表面上に形成されるプローブスポット(例えば、102_1S、102_2S及び102_3S)のピッチを調整するように制御され得る。本明細書で言及される場合、プローブスポットのピッチは、サンプル1の表面上の2つの直接隣接するプローブスポット間の距離として定義することができる。
【0030】
[0038] 画像形成要素アレイの中央に位置する偏向器は、電子ビームツール40の主光軸100_1と位置合わせされ得る。従って、いくつかの実施形態では、中央の偏向器は、ビームレット102_1の軌跡を直線に維持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、中央の偏向器は、省略され得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、一次電子源101は、必ずしも供給源変換ユニット120の中心と位置合わせされなくてもよい。更に、図2は、ビームレット102_1が主光軸100_1上にある装置40の側面図を示すが、ビームレット102_1は、異なる側から見ると、主光軸100_1から外れ得ることが理解される。すなわち、いくつかの実施形態では、ビームレット102_1、102_2及び102_3の全てがオフアクシスであり得る。オフアクシス構成要素は、主光軸100_1に対してオフセットされ得る。
【0031】
[0039] 偏向されたビームレットの偏向角度は、1つ以上の判断基準に基づいて設定され得る。いくつかの実施形態では、偏向器は、オフアクシスビームレットを、半径方向外向きに又は主光軸100_1から離れるように(例示せず)偏向させることができる。いくつかの実施形態では、偏向器は、オフアクシスビームレットを、半径方向内向きに又は主光軸100_1に向かって偏向させるように構成され得る。ビームレットの偏向角度は、ビームレット102_1、102_2及び102_3がサンプル1上に垂直に着地するように設定され得る。対物レンズ131などのレンズに起因する画像のオフアクシス収差は、レンズを通過するビームレットの経路を調整することにより減らすことができる。従って、オフアクシスビームレット102_2及び102_3の偏向角度は、プローブスポット102_2S及び102_3Sが小さい収差を有するように設定され得る。オフアクシスプローブスポット102_2S及び102_3Sの収差を減らすために、ビームレットは、対物レンズ131の正面焦点又はその近くを通過するように偏向され得る。いくつかの実施形態では、偏向器は、プローブスポット102_1S、102_2S及び102_3Sが小さい収差を有しながら、ビームレット102_1、102_2及び102_3がサンプル1上に垂直に着地するように設定され得る。
【0032】
[0040] コンデンサーレンズ110は、一次電子ビーム102を集束するように構成される。供給源変換ユニット120の下流のビームレット102_1、102_2及び102_3の電流は、コンデンサーレンズ110の集束力を調整するか、又はビーム制限アパーチャアレイ内の対応するビーム制限アパーチャの径方向サイズを変えることにより変化させることができる。電流は、ビーム制限アパーチャの径方向サイズ及びコンデンサーレンズ110の集束力を変更することの両方により変えることができる。コンデンサーレンズ110は、その第1の主平面が移動可能となるように構成され得る調整可能コンデンサーレンズであり得る。調整可能コンデンサーレンズは、磁性を有するように構成することができ、その結果、オフアクシスビームレット102_2及び102_3は、回転角度を有して供給源変換ユニット120を照射することができる。回転角度は、集束力又は調整可能コンデンサーレンズの第1の主平面の位置に応じて変わる場合がある。それに応じて、コンデンサーレンズ110は、コンデンサーレンズ110の集束力が変えられながら、回転角度を不変に保つように構成され得る抗回転コンデンサーレンズであり得る。いくつかの実施形態では、コンデンサーレンズ110は、コンデンサーレンズ110の集束力及び第1の主平面の位置が変化した場合に回転角度が変わらない、調整可能な抗回転コンデンサーレンズであり得る。
【0033】
[0041] 電子ビームツール40は、プレビームレット形成機構172を含み得る。いくつかの実施形態では、電子源101は、一次電子を放出し、一次電子ビーム102を形成するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ガンアパーチャプレート171は、一次電子ビーム102の周辺の電子を遮断して、クーロン効果を減らすように構成され得る。いくつかの実施形態では、プレビームレット形成機構172は、一次電子ビーム102の周辺の電子を更に切断して、クーロン効果を更に減らし得る。一次電子ビーム102は、プレビームレット形成機構172を通過した後、3つの一次電子ビームレット102_1、102_2及び102_3(又はビームレットの任意の他の番号)にトリミングされ得る。電子源101、ガンアパーチャプレート171、プレビームレット形成機構172及びコンデンサーレンズ110は、電子ビームツール40の主光軸100_1と位置合わせされ得る。
【0034】
[0042] プレビームレット形成機構172は、クーロンアパーチャアレイを含み得る。プレビームレット形成機構172の、本明細書ではオンアクシスアパーチャとも称される中央アパーチャと、供給源変換ユニット120の中央偏向器とは、電子ビームツール40の主光軸100_1と位置合わせされ得る。プレビームレット形成機構172は、複数のプリトリミングアパーチャ(例えば、クーロンアパーチャアレイ)を備え得る。図2では、3つのビームレット102_1、102_2及び102_3は、一次電子ビーム102が3つのプリトリミングアパーチャを通過し、一次電子ビーム102の残りの大部分が遮断されているときに生成される。すなわち、プレビームレット形成機構172は、3つのビームレット102_1、102_2及び102_3を形成しない、一次電子ビーム102からの電子の多く又は大部分をトリミングすることができる。プレビームレット形成機構172は、一次電子ビーム102が供給源変換ユニット120に入る前に、プローブスポット102_1S、102_2S及び102_3Sを形成するために最後的に使用されない電子を遮断することができる。いくつかの実施形態では、ガンアパーチャプレート171が電子源101の近くに設けられて、電子を早期に遮断することができる一方、プレビームレット形成機構172も設けられて、複数のビームレットの近傍の電子を更に遮断することができる。図2は、プレビームレット形成機構172の3つのアパーチャを示すが、必要に応じて任意の数のアパーチャがあり得ることが理解される。
【0035】
[0043] いくつかの実施形態では、プレビームレット形成機構172は、コンデンサーレンズ110の下方に配置され得る。プレビームレット形成機構172を電子源101のより近くに配置することにより、クーロン効果をより効果的に減らすことができる。いくつかの実施形態では、プレビームレット形成機構172を電子源101の十分近くに配置することができ、しかも依然として製造可能な場合、ガンアパーチャプレート171を省略することができる。
【0036】
[0044] 対物レンズ131は、検査のために、ビームレット102_1、102_2及び102_3をサンプル1上に集束させるように構成され得、サンプル1の表面上に3つのプローブスポット102_1s、102_2s及び102_3sを形成することができる。クーロン交互作用効果を減らすために、ガンアパーチャプレート171は、使用されない一次電子ビーム102の周辺電子を遮断することができる。クーロン交互作用効果は、プローブスポット102_1s、102_2s及び102_3sの各々のサイズを拡大させ、従って検査解像度を劣化させる可能性がある。
【0037】
[0045] ビームセパレータ160は、静電双極子場E1及び磁気双極子場B1(図2には両方とも図示せず)を生成する静電偏向器を含むウィーンフィルタタイプのビームセパレータであり得る。それらの場が印加された場合、静電双極子場E1によってビームレット102_1、102_2及び102_3の電子にかかる力は、磁気双極子場B1によって電子にかかる力に対して、大きさが等しく、方向が反対方向である。従って、ビームレット102_1、102_2及び102_3は、ビームセパレータ160をゼロ偏向角度で直線に通過することができる。
【0038】
[0046] 偏向走査ユニット132は、ビームレット102_1、102_2及び102_3を偏向させて、サンプル1の表面のあるセクションの3つの小さい走査エリアにわたってプローブスポット102_1s、102_2s及び102_3sを走査させることができる。プローブスポット102_1s、102_2s及び102_3sにおけるビームレット102_1、102_2及び102_3の入射に応答して、3つの二次電子ビーム102_1se、102_2se及び102_3seがサンプル1から放出され得る。二次電子ビーム102_1se、102_2se及び102_3seの各々は、二次電子(エネルギー≦50eV)及び後方散乱電子(50eVと、ビームレット102_1、102_2及び102_3の着地エネルギーとの間のエネルギー)を含むエネルギー分布を有する電子を含むことができる。ビームセパレータ160は、二次電子ビーム102_1se、102_2se及び102_3seを二次結像系150に向かって導くことができる。二次結像系150は、二次電子ビーム102_1se、102_2se及び102_3seを電子検出デバイス140の検出要素140_1、140_2及び140_3上に集束させることができる。検出要素140_1、140_2及び140_3は、対応する二次電子ビーム102_1se、102_2se及び102_3seを検出し、例えばサンプル1の対応する走査エリアの画像を構築するために、対応する信号を生成することができる。
【0039】
[0047] 図2では、3つのプローブスポット102_1S、102_2S及び102_3Sによってそれぞれ発生した3つの二次電子ビーム102_1se、102_2se及び102_3seは、主光軸100_1に沿って電子源101に向けて上方に移動し、対物レンズ131及び偏向走査ユニット132を相次いで通過する。3つの二次電子ビーム102_1se、102_2se及び102_3seは、副光軸150_1に沿って二次結像系150に入るように、ビームセパレータ160(ウィーンフィルタなど)によって方向転換される。二次結像系150は、3つの検出要素140_1、140_2及び140_3を含む電子検出デバイス140上に3つの二次電子ビーム102_1se~102_3seを集束させる。従って、電子検出デバイス140は、3つのプローブスポット102_1S、102_2S及び102_3Sによってそれぞれ走査された3つの走査領域の画像を同時に生成することができる。いくつかの実施形態では、電子検出デバイス140及び二次結像系150は、1つの検出ユニット(図示せず)を形成する。いくつかの実施形態では、対物レンズ131、偏向走査ユニット132、ビームセパレータ160、二次結像系150及び電子検出デバイス140など(ただし、これらに限定されない)の、二次電子ビームの経路上の電子光学要素は、1つの検出システムを形成することができる。
【0040】
[0048] いくつかの実施形態では、コントローラ50は、画像処理システムを含み得、画像処理システムは、画像取得器(図示せず)及びストレージ(図示せず)を含む。画像取得器は、1つ又は複数のプロセッサを含み得る。例えば、画像取得器は、コンピュータ、サーバ、メインフレームホスト、端末、パーソナルコンピュータ、任意の種類のモバイルコンピューティングデバイス及び同様のもの又はそれらの組合せを含み得る。画像取得器は、中でもとりわけ、導電体、光ファイバケーブル、ポータブル記憶媒体、IR、Bluetooth、インターネット、ワイヤレスネットワーク、ワイヤレス無線機又はそれらの組合せなどの媒体を通して装置40の電子検出デバイス140に通信可能に結合することができる。いくつかの実施形態では、画像取得器は、電子検出デバイス140から信号を受信し、画像を構築することができる。従って、画像取得器は、サンプル1の画像を取得することができる。画像取得器は、輪郭の生成、取得画像へのインジケータの重畳及び同様のものなどの様々な後処理機能を実行することもできる。画像取得器は、取得画像の明度及びコントラストなどの調整を実行するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ストレージは、ハードディスク、フラッシュドライブ、クラウドストレージ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他のタイプのコンピュータ可読メモリ及び同様のものなどの記憶媒体であり得る。ストレージは、画像取得器と結合し、走査された生の画像データをオリジナルの画像として保存し、及び後処理された画像を保存するために使用することができる。
【0041】
[0049] いくつかの実施形態では、画像取得器は、電子検出デバイス140から受信された1つ又は複数の撮像信号に基づいてサンプルの1つ又は複数の画像を取得することができる。撮像信号は、荷電粒子撮像を実施するための走査動作に対応し得る。取得画像は、複数の撮像エリアを含む単一の画像であり得るか、又は複数の画像を伴い得る。単一の画像は、ストレージに格納することができる。単一の画像は、複数の領域に分割され得るオリジナルの画像であり得る。領域の各々は、サンプル1の特徴を含む撮像エリアを1つずつ含み得る。取得画像は、時系列にわたって複数回サンプリングされたサンプル1の単一の撮像エリアの複数の画像を含み得るか、又はサンプル1の異なる撮像エリアの複数の画像を含み得る。複数の画像は、ストレージに格納することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ50は、サンプル1の同じ場所の複数の画像を用いて画像処理ステップを実行するように構成することができる。
【0042】
[0050] いくつかの実施形態では、コントローラ50は、検出された二次電子の分布を得るために、測定回路(例えば、アナログ/デジタル変換器)を含み得る。検出時間窓中に収集された電子分布データは、ウェーハ表面に入射した一次ビームレット102_1、102_2及び102_3の各々の対応する走査経路データと組み合わせて、検査中のウェーハ構造の画像を再構築するために使用することができる。再構築された画像は、サンプル1の内部又は外部の構造の様々な特徴を明らかにするために使用することができ、従ってウェーハに存在し得るいかなる欠陥も明らかにするために使用することができる。
【0043】
[0051] いくつかの実施形態では、コントローラ50は、検査中にサンプル1を動かすように電動ステージ(図示せず)を制御することができる。いくつかの実施形態では、コントローラ50は、電動ステージが、ある方向に一定の速さで継続的にサンプル1を動かせるようにすることができる。他の実施形態では、コントローラ50は、電動ステージが、走査プロセスのステップに応じて、サンプル1が動く速さを経時的に変更できるようにすることができる。いくつかの実施形態では、コントローラ50は、二次電子ビーム102_1se、102_2se及び102_3seの画像に基づいて、一次投影光学系130又は二次結像系150の構成を調整することができる。
【0044】
[0052] 図2は、電子ビームツール40が3つの一次電子ビームを使用することを示すが、電子ビームツール40が2つ以上の一次電子ビームを使用し得ることが理解される。本開示は、装置40で使用される一次電子ビームの数を限定しない。
【0045】
[0053] ここで、半導体処理システムを示す概略図である図3を参照する。図3は、スキャナ305と、現像ツール320と、エッチングツール325と、アッシュツール330と、モニタリングツール335と、点決定ツール345と、検証ユニット350とを有する従来の半導体処理システム300を示す。スキャナ305は、制御ユニット310を含み得る。半導体処理システム300は、以下で説明するように、基板のコンピュータガイド付き検査を支援し得る。
【0046】
[0054] スキャナ305は、フォトレジストでコートされた基板を、基板に転写される回路パターンに露光させ得る。制御ユニット310は、基板の露光に使用される露光レシピを制御し得る。制御ユニット310は、様々な露光レシピパラメータ、例えば、露光時間、放射源強度、及び露光ドーズを調整し得る。高密度フォーカスマップ(HDFM)315は、露光に対応して記録され得る。
【0047】
[0055] 現像ツール320は、不要な領域からフォトレジストを除去することによって、露光された基板上にパターンを現像し得る。ポジ型フォトレジストの場合、スキャナ305において光に露光されたフォトレジストの部分は、フォトレジスト現像液に可溶となり、フォトレジストの未露光部分は、フォトレジスト現像液に対して不溶のままである。ネガ型フォトレジストの場合、スキャナ305において光に露光されたフォトレジストの部分は、フォトレジスト現像液に対して不溶となり、フォトレジストの未露光部分は、フォトレジスト現像液に対して可溶のままである。
【0048】
[0056] エッチングツール325は、フォトレジストが除去された基板の部分から膜をエッチングすることによって、フォトレジストの下の1つ又は複数の膜にパターンを転写し得る。エッチングツール325は、ドライエッチング又はウェットエッチングツールでもよい。
【0049】
[0057] アッシュツール330は、エッチングされた基板から残りのフォトレジストを除去することができ、基板上の膜へのパターン転写プロセスが完了し得る。
【0050】
[0058] モニタリングツール335は、モニタ結果を生成するために、基板上の1つ又は複数の位置において、処理された基板を検査し得る。モニタ結果は、空間パターン決定、異なるパターンフィーチャのサイズ測定、又は異なるパターンフィーチャにおける位置シフトに基づいてもよい。検査位置は、点決定ツール345により決定することができる。いくつかの実施形態では、モニタリングツールは、図1のEBIシステム100の一部であり、又は電子ビームツール40であってもよい。
【0051】
[0059] 点決定ツール345は、HDFM315及び弱点情報340に基づいて基板上の検査位置を決定するための1つ又は複数の予測モデルを含み得る。いくつかの実施形態では、点決定ツール345は、基板上の各位置について、その位置が欠陥のある(又は欠陥のない)位置である尤度を予測する予測を生成することができる。例えば、点決定ツール345は、各位置に対して、その位置が欠陥のある(又は欠陥のない)位置である確率を示す確率値を割り当てることができる。
【0052】
[0060] 弱点情報340は、パターニングプロセスに関連する問題の確率が高い位置に関する情報を含み得る。弱点情報340は、転写パターン、ウェーハ、スキャナ305、又はエッチングツール325の様々なプロセスパラメータ及び特性に基づき得る。
【0053】
[0061] 検証ユニット350は、検証結果を生成するために、モニタリングツール335からのモニタ結果を対応する設計パラメータと比較し得る。検証ユニット350は、検証結果をスキャナ305の制御ユニット310に提供し得る。制御ユニット310は、検証結果に基づいて後続の基板に対する露光レシピを調整し得る。例えば、制御ユニット310は、検証結果に基づいて、後続の基板上のいくつかの位置に対するスキャナ305の露光ドーズを減少させ得る。
【0054】
[0062] 前述の説明では、半導体処理システム300がスキャナ305、現像ツール320、エッチングツール325、アッシュツール330を有すると説明されているが、半導体処理システム300は、前述のツールに限定されず、基板上にパターンを印刷することを支援する追加のツールを有していてもよい。いくつかの実施形態では、2つ以上のツールを組み合わせて、複数のツールの機能性を提供する複合ツールを形成してもよい。半導体処理システム300に関するさらなる詳細は、全体として援用される米国特許出願公開第2019/0187670号から入手できる。
【0055】
[0063] 以下の段落は、従来のツール(例えば、点決定ツール345)よりも高い精度で基板上の欠陥位置を予測する改良された欠陥位置予測モデル405について説明する。いくつかの実施形態では、欠陥位置予測モデル405は、より高い精度で予測を生成するために、能動学習技術を用いて訓練される。能動学習技術では、(例えば、初期データセットを用いて訓練された)訓練済み欠陥位置予測モデル405は、検査されるべき基板上の欠陥位置に関する予測を生成するために使用されるだけでなく、予測された位置の実際の検査結果に基づいて欠陥位置予測モデル405を更新するために、(例えば検査システムから得られる)予測された位置の実際の検査結果を用いて更に訓練される。このような訓練プロセスは、例えば、欠陥位置予測モデル405によって後に分析される全ての基板に関する実際の検査結果を用いて段階的に行われてもよく、このことは、欠陥位置予測モデル405の予測精度の向上をもたらし得る。能動学習に基づく欠陥位置識別方法は、少なくとも以下の図4及び図7を参照して説明される。
【0056】
[0064] 図4は、本開示の様々な実施形態と一致する、基板410上の欠陥位置を予測するためのシステム400のブロック図である。システム400は、欠陥位置予測モデル405、検査ツール465、及びフィードバックツール470を含む。欠陥位置予測モデル405は、位置予測モデル450と、信頼度モデル455と、位置選択コンポーネント460とを含む。いくつかの実施形態では、基板(例えば、基板410)に関する予測を生成する前に、欠陥位置予測モデル405は、少なくとも図6を参照して説明される初期訓練データセットを使用して訓練される。
【0057】
[0065] いくつかの実施形態では、位置予測モデル450は、機械学習(ML)モデルであり、図3の点決定ツール345に類似している。位置予測モデル450は、ある位置が欠陥位置である可能性が高いか、或いは非欠陥位置である可能性が高いかを示す、基板410上の位置数nに関する予測415a~nを生成する。基板410上の「位置a」に関連付けられた予測415aは、「位置a」が欠陥位置であるか、或いは非欠陥位置であるかの尤度を含み得る。例えば、予測は、「0.8」の確率を含む場合があり、これは、「位置a」に欠陥があるという「80%」の尤度と、「位置a」に欠陥がないという「20%」の尤度が存在することを示す。従って、位置予測モデル450は、「位置a」を欠陥位置として分類し得る。確率値を使用しない他のタイプの分類手法を使用して、位置を欠陥位置と非欠陥位置に分類することができる。いくつかの実施形態では、位置予測モデル450は、基板410に関連付けられたプロセス関連データ435に基づいて予測415aを生成する。いくつかの実施形態では、プロセス関連データ435は、弱点情報340に類似し得る。プロセス関連データ435は、現像ツール320、エッチングツール325、アッシュツール330、又は他のプロセスなどの半導体処理システム300の様々なツール及びプロセスに関連付けられたデータを含み得る。例えば、プロセス関連データ435は、クリティカルディメンジョン(CD)測定値、収差、エッジ配置誤差(EPE)、基板410上の膜の厚さ、又は欠陥に寄与し得る他のそのようなデータなどのメトロロジデータを含み得る。
【0058】
[0066] いくつかの実施形態では、信頼度モデル455は、MLモデルである。信頼度モデル455は、プロセス関連データ435を分析し、位置予測モデル450によって各位置に対して生成された予測415a~nの信頼度レベルを示す信頼度スコア420a~nを生成する。例えば、信頼度スコア420aは、「位置a」に欠陥があるという予測415aにおける信頼度レベルを示す。信頼度モデル455は、信頼度スコアを生成する際に、いくつかの尺度の何れかを使用し得る。例えば、信頼度スコア420aは、「0」~「1」の範囲の値とすることができ、この範囲内では、値が高いほど予測の信頼度が高い。いくつかの実施形態では、信頼度モデル455は、プロセス関連データ435が以前に分析されたプロセス関連データの何れかに類似している場合には、より高い信頼度スコアを割り当ててもよく、又はプロセス関連データ435が以前に分析されたプロセス関連データの何れにも類似していない場合には、より低い信頼度スコアを割り当ててもよい。信頼度スコアは、いくつかの能動学習法の何れかを用いて決定されてもよい。例えば、信頼度スコアは、図5Aを参照して以下に説明するように、ランダムフォレストモデルを用いて、又は図5Bを参照して以下に説明するように、QBC(querying by committee)能動学習法を用いて決定してもよい。
【0059】
[0067] 図5Aは、本開示の実施形態と一致する、ランダムフォレストモデルを用いて信頼度スコアを決定するためのブロック図である。ランダムフォレストモデルでは、位置予測モデル450は、各位置に対していくつかの予測、例えば予測501~予測509を生成し、信頼度モデル455は、例えば全ての予測の分散511に基づいて、予測501~509の関数として、その位置に関する信頼度スコアを決定する。ランダムフォレストモデルに関するさらなる詳細は、全体として本明細書に援用される、論文G.A.Susto,”A dynamic sampling strategy based on confidence level of virtual metrology predictions”,Proc.28th Annu.SEMI Adv.Semiconductor Manuf.Conf.(ASMC),May 2017から入手することができる。
【0060】
[0068] 図5Bは、本開示の実施形態と一致する、QBC法を用いて信頼度スコアを決定するためのブロック図である。QBC法では、いくつかの位置予測モデル450a~n(例えば、位置予測モデル450a~nの多様なコミッティ(committee))を使用して、基板410上の各位置に関する予測、例えば予測521~予測529を生成することができる。信頼度モデル455は、例えば、予測521~529の分散531に基づいて、予測521~529の関数として信頼度スコアを決定し得る。例えば、信頼度モデル455は、コミッティの各位置予測モデル450a~nから「位置a」についての予測を取得し、次に、コミッティから得られた予測521~529の分散として信頼度スコア531を計算する。QBC能動学習法及び他の能動学習法に関するさらなる詳細は、以下のタイトルの論文”Committee-based sampling for training probabilistic classifiers,”Dagan, I.,&Engelson,S.P.(1995),Proc.of 12th Intl.Conf.on Machine Learning (ICML-95);”Employing EM and pool-based active learning for text classification, ”McCallum, A.,&Nigam,K.(1998),Proc.of 15th Intl.Conf.on Machine Learning(ICML-98);”Query learning strategies using boosting and bagging,”Abe, N.,&Mamitsuka,H.(1998),Proc.of 15th Intl.Conf.on Machine Learning(ICML-98);及び”An introduction to active learning,”Jennifer Prendki,(2018)というタイトルの電子書籍(これらは全て本明細書に全体として援用される)から入手することができる。
【0061】
[0069] 図4を再び参照して、位置選択コンポーネント460は、位置選択基準を満たす信頼度スコアを有する予測に関連付けられた、基板410上の全ての位置を選択する。例えば、位置選択コンポーネント460は、欠陥があると予測され、及び第1の信頼度閾値を超える信頼度スコアに関連付けられた全ての位置を選択し得る。別の例では、位置選択コンポーネント460は、第2の信頼度閾値を下回る信頼度スコアに関連付けられた全ての位置を、それらの位置に欠陥があると予測されるか、或いは欠陥がないと予測されるかにかかわらず選択し得る。位置選択コンポーネント460は、選択された位置をサンプリングプラン425に追加してもよく、サンプリングプラン425は、選択された位置を検査するための検査ツール465に入力され得る。サンプリングプラン425は、検査ツール465によって検査されるべき基板410上の位置に関する情報(例えば、(x,y)座標)を含み得る。検査ツール465は、サンプリングプラン425に基づいて基板410の位置を検査してもよく、検査された位置に関する(例えば、予測されていない)実際の検査結果430を出力し得る。いくつかの実施形態では、検査結果430は、検査された位置の画像(例えば、SEM画像)、検査された位置の位置情報(例えば、(x,y)座標)、及びその位置に欠陥があると判明したか、或いは欠陥がないと判明したかを含み得る。いくつかの実施形態では、検査ツール465は、図3のモニタリングツール335を含んでもよく、又は検査を行うための図1の電子ビームツール40を含んでもよく、検査結果430を基板410上に印刷されるパターンの設計パラメータと比較することによって、検査結果430を生成する検証ユニット350を含んでもよい。
【0062】
[0070] フィードバックツール470は、それらの位置のプロセス関連データと共に検査結果430を欠陥位置予測モデル405に入力し戻すことによって、選択された位置の実際の検査結果430を用いて欠陥位置予測モデル405を更に訓練することができる。検査ツール465からの実際の検査結果を用いて欠陥位置予測モデル405を訓練することにより、欠陥位置予測モデル405の費用関数が縮小し、欠陥位置予測モデル405の予測精度が向上し得る(例えば、増し得る)。いくつかの実施形態では、費用関数は、予測と実際の検査結果430との間の偏差を示すことができ、予測精度は、予測の総数と比較した正しい予測の数を示し得る。欠陥位置予測モデル405を段階的に訓練すること(例えば、新しい又は異なる基板について予測が行われるたびに、検査ツール465からの実際の検査結果を用いて欠陥位置予測モデル405を訓練すること)によって、費用関数が最小化され、従って、予測精度が最大化される。予測精度が向上するにつれて、欠陥位置予測モデル405は、欠陥のある可能性が高い位置をより高い信頼度で予測することができる。
【0063】
[0071] いくつかの実施形態では、位置選択コンポーネント460は、(例えば、1つ又は複数の信頼度閾値を調整することによって)検査のための位置の選択を制御するように構成され得る。例えば、欠陥位置予測モデル405の予測精度が精度閾値を下回る場合、位置選択コンポーネント460は、高い信頼度スコア(例えば、s>x、ここで、sはスコアであり、xは第1の信頼度閾値である)を有する欠陥があると予測された位置が検査のために選択され、より低い信頼度スコア(例えば、s<x)を有する欠陥があると予測された位置が無視されるように、より大きな第1の信頼度閾値を有してもよい。予測精度が向上するにつれて、位置選択コンポーネント460は、更に低い信頼度スコア(例えば、s>y及びy<x、ここで、yは調整された第1の信頼度閾値である)を有する、欠陥があると予測された位置が、検査のために選択されるように、第1の信頼度閾値を減少させてもよい。別の例では、欠陥位置予測モデル405の予測精度が精度閾値を下回る場合、位置選択コンポーネント460は、より低い信頼度スコア(例えば、s<a及びa<x、ここで、aは第2の信頼度閾値である)に関連付けられた位置が、それらに欠陥があると予測されるか、或いは欠陥がないと予測されるかにかかわらず、検査のために選択されるように、より大きな第2の信頼度閾値を有してもよい。予測精度が向上するにつれて、位置選択コンポーネント460は、非常に低い信頼度スコア(例えば、s<b及びb<a、ここで、bは第2の信頼度閾値である)を有する、欠陥があると予測される位置が検査のために選択されるように、第2の信頼度閾値を減少させてもよい。いくつかの実施形態では、位置選択コンポーネント460は、検査のために利用可能な資源(例えば、検査ツール465の時間及び計算資源)に基づいて、検査のための位置の選択を制御するように構成することもできる。位置選択コンポーネント460は、利用可能な資源に応じて信頼度閾値を調整し得る。例えば、利用可能な資源が少ないほど、検査のために選択される位置の数は少なくなる。いくつかの実施形態では、信頼度閾値、精度閾値、利用可能な資源、又は検査されるべき位置の数は、ユーザが構成可能であり得る。
【0064】
[0072] 図6は、本開示の様々な実施形態と一致する、初期訓練データセットを用いた欠陥位置予測モデル405の訓練を示すブロック図である。欠陥位置予測モデル405は、図4の基板410などの基板に関する予測を生成するために使用されることが可能となる前に、初期訓練データセット605を使用して訓練されなければならない場合がある。初期訓練データセット605は、ラベル付けされたデータセットであってもよく、これは、プロセス関連データ610a~n、及び「n」個の基板の検査結果615a~nを含む。例えば、基板「A」の場合、初期訓練データセット605は、基板「A」に関連付けられたプロセス関連データ610a及び検査結果615aを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセス関連データ610aは、プロセス関連データ435に類似していてもよく、CD測定値、収差、EPE、基板「A」上の膜の厚さ、又は欠陥に寄与し得る他のそのようなデータなどのメトロロジデータを含み得る。いくつかの実施形態では、検査結果615aは、検査結果430に類似していてもよく、検査された位置の画像(例えば、SEM画像)、検査された位置の位置情報(例えば、(x,y)座標)、及びその位置に欠陥があると判明したか、或いは欠陥がないと判明したかを含み得る。ラベル付けされたデータセットは、図3の半導体処理システム300のツールを含む様々なソースから取得され得る。
【0065】
[0073] 位置予測モデル450及び信頼度モデル455は、少なくとも図4を参照して上述したように、MLモデルであってもよい。欠陥位置予測モデル405の訓練は、各反復が、基板に関連付けられたプロセス関連データ610を分析すること、費用関数を決定すること、及び費用関数に基づいて欠陥位置予測モデル405の構成を更新することを含み得る反復プロセスであってもよく、これらは全て、以下でより詳細に説明される。いくつかの実施形態では、欠陥位置予測モデル405は、反復プロセスとしてではなく、「バッチ」方式で訓練されてもよい。例えば、「n」個の基板のプロセス関連データ610a~n及び検査結果615a~nを有する訓練データセット605は、まとめて入力されてもよい。プロセス関連データ610a及び検査結果615aを入力すると、位置予測モデル450は、基板「A」上の「x」個の位置に関する予測625a1~625axを生成し、信頼度モデルは、予測625a1~625axに対して信頼度スコア630a1~630axをそれぞれ割り当てる。次に、欠陥位置予測モデル405は、予測結果を検査結果615aと比較することにより、予測結果625a1~625axと実際の検査結果615aとの間の偏差を示し得る欠陥位置予測モデル405の費用関数650を決定する。欠陥位置予測モデル405は、費用関数650又は他の参照フィードバック情報(例えば、精度のユーザ指示、参照ラベル、又は他の情報)に基づいて、その構成(例えば、位置予測モデル450又は信頼度モデル455の重み、バイアス、又は他のパラメータ)を更新することにより、費用関数650を最小化し得る。上記のプロセスは、終了条件が満たされるまで、各反復で異なる基板に関連付けられたプロセス関連データ及び検査結果を使用して反復的に繰り返される。終了条件は、事前定義された反復回数、費用関数が特定の閾値を満たすこと、又は他のそのような条件を含み得る。終了条件が満たされた後に、欠陥位置予測モデル405は、「訓練された」と見なされてもよく、新しい基板(例えば、欠陥位置予測モデル405を用いてまだ分析されていない基板)における欠陥位置を識別又は予測するために使用され得る。
【0066】
[0074] いくつかの実施形態では、訓練済み欠陥位置予測モデル405を使用して、基板410などの新しい基板における欠陥位置を予測することができるが、訓練済み欠陥位置予測モデル405は、予測精度を更に向上させるために能動学習ML法を用いて更に訓練され得る。能動学習ML法では、訓練済み欠陥位置予測モデル405は、選択的にラベル付けされたデータ、例えば、訓練済み欠陥位置予測モデル405を用いて予測が生成された位置の実際の検査結果を用いて訓練されることにより、例えば特に、欠陥位置予測モデル405が、以前に分析された(欠陥位置予測モデル405の訓練中、又は欠陥位置の実際の予測中の何れか)プロセス関連データの何れとも類似していないプロセス関連データを分析している場合に、予測精度が更に向上する。このような能動学習法は、MLモデルが古くなる場合があり、それが新しい訓練データで定期的に更新されないと精度が低下し得る状況である「概念ドリフト」問題を克服することができる。半導体処理の分野では、製造プロセスが継続的に変化する可能性があり、従って、基板に関連付けられたプロセス関連データも変化する可能性がある。いくつかの実施形態では、プロセス関連データがドリフトしていない場合であっても、プロセス関連データと欠陥/非欠陥ラベルとの間の関係は、時間の関数としてドリフトし得る(例えば、MLモデルが利用できないかもしれない何らかの隠れたプロセス変数によって生じる)。訓練済み欠陥位置予測モデル405に対して、以前に分析されたプロセス関連データと類似していない、又は大きく異なるプロセス関連データが入力された場合、欠陥位置予測モデル405から生成された予測は正確でない可能性がある。訓練済み欠陥位置予測モデル405を用いて予測が生成された位置の実際の検査結果を用いて、訓練済み欠陥位置予測モデル405を段階的に訓練することによって(例えば、少なくとも図4を参照して説明した通り)、「概念ドリフト」問題を克服することができ、及び予測精度を向上させることができる。
【0067】
[0075] 図7は、本開示の実施形態と一致する、基板上の欠陥位置を予測するためのプロセス700のフローダイヤグラムである。いくつかの実施形態では、プロセス700は、図4のシステム400において実装され得る。動作P701では、基板に関連付けられたプロセス関連データが、欠陥位置予測モデル405に入力される。例えば、CD測定値、収差、EPE、基板410上の膜の厚さ、又は欠陥に寄与し得る他のそのようなデータなどのメトロロジデータを含む、基板410に関連付けられたプロセス関連データ435は、欠陥位置予測モデル405に入力され得る。
【0068】
[0076] 動作P703では、位置予測モデル450によって生成された予測に基づいて、検査されるべき基板410上の位置705が選択され得る。例えば、位置予測モデル450は、ある位置が欠陥位置である可能性が高いか、或いは非欠陥位置である可能性が高いかを示す、基板410上の位置数nに関する予測415a~nを生成する。いくつかの実施形態では、位置予測モデル450は、少なくとも図6を参照して説明されるように、欠陥位置を予測するために初期訓練データセットを使用して最初に訓練される。
【0069】
[0077] 動作P705では、位置705に関連付けられた各予測の信頼度スコア420a~nが生成される。信頼度スコアは、対応する予測の信頼度レベルを示し得る。例えば、信頼度スコア420aは、「位置a」に欠陥があるという予測415aにおける信頼度レベルを示す。いくつかの実施形態では、信頼度スコアが高いほど、関連付けられた予測における信頼度が高くなる。いくつかの実施形態では、信頼度モデル455は、プロセス関連データ435が以前に分析されたプロセス関連データの何れかに類似している場合には、より高い信頼度スコアを割り当ててもよく、そうでなければ、より低い信頼度スコアを割り当ててもよい。信頼度スコアは、いくつかの能動学習法の何れかを用いて決定されてもよい。例えば、信頼度スコアは、少なくとも図5Aを参照して説明したように、ランダムフォレストモデルを用いて、又は少なくとも図5Bを参照して説明したように、QBC能動学習法を用いて決定してもよい。
【0070】
[0078] 動作P707では、位置705のうち、位置選択基準を満たす信頼度スコアを有する予測に関連付けられた位置が、検査ツール465によって検査されるべき位置の一セット707に追加される。例えば、位置選択コンポーネント460は、欠陥があると予測され、及び第1の信頼度閾値を超える信頼度スコアに関連付けられた全ての位置705を、位置の一セット707に追加し得る。別の例では、位置選択コンポーネント460は、第2の信頼度閾値を下回る信頼度スコアに関連付けられた全ての位置を、それらの位置に関する予測が欠陥であるか、或いは非欠陥であるかにかかわらず、位置の一セット707に追加し得る。
【0071】
[0079] 動作P709では、位置の一セット707関する検査結果430が、検査ツール465から得られる。位置選択コンポーネント460は、位置の一セット707に関する情報(例えば、(x,y)座標)をサンプリングプラン425に追加し、サンプリングプラン425を検査ツール465に入力し得る。検査ツール465は、基板410上の位置の一セット707を検査し、実際の検査結果430を出力し得る。いくつかの実施形態では、検査結果430は、検査された位置の画像(例えば、SEM画像)、検査された位置の位置情報(例えば、(x,y)座標)、及びその位置に欠陥があると判明したか、或いは欠陥がないと判明したかを含み得る。
【0072】
[0080] 動作P711では、位置の一セット707の検査結果430及びそれらの位置のプロセス関連データが、欠陥位置予測モデル405にフィードバックされることにより、位置の一セットの実際の検査結果430を用いて、欠陥位置予測モデル405が更に訓練される。いくつかの実施形態では、欠陥位置予測ツールは、新しい又は異なる基板について予測が行われるたびに、動作P701~P711を行うことによって段階的に訓練される。すなわち、欠陥位置予測モデル405は、新しい又は異なる基板について予測が行われるたびに、検査ツール465からの実際の検査結果を用いて訓練される。欠陥位置予測モデル405を段階的に訓練することにより、欠陥位置予測モデル405に関連付けられた費用関数が最小化され、従って、欠陥位置予測モデル405の予測精度が最大化される。予測精度が向上するにつれて、欠陥位置予測モデル405は、欠陥のある可能性が高い位置をより高い信頼度で予測し得る。
【0073】
[0081] 図8は、本明細書で開示される方法、フロー、モジュール、コンポーネント、又は装置の実現を補助できるコンピュータシステム800を示すブロック図である。コンピュータシステム800は、バス802又は情報を通信するための他の通信機構と、情報を処理するためにバス802と結合されたプロセッサ804(又は複数のプロセッサ804及び805)とを含む。コンピュータシステム800はまた、プロセッサ804によって実行される情報及び命令を格納するためにバス802に結合された、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的ストレージデバイスなどの、メインメモリ806を含む。メインメモリ806は、プロセッサ804によって実行される命令の実行中に、一時変数又は他の中間情報を格納するためにも使用され得る。コンピュータシステム800は、プロセッサ804のための静的情報及び命令を格納するためにバス802に結合されたリードオンリーメモリ(ROM)808又は他の静的ストレージデバイスを更に含む。情報及び命令を格納するための、磁気ディスク又は光ディスクなどの、ストレージデバイス810が設けられ、バス802に結合される。
【0074】
[0082] コンピュータシステム800は、情報をコンピュータユーザに表示するための、陰極線管(CRT)又はフラットパネル又はタッチパネルディスプレイなどの、ディスプレイ812にバス802を介して結合され得る。英数字及び他のキーを含む、入力デバイス814は、情報及びコマンド選択をプロセッサ804に通信するためにバス802に結合される。別のタイプのユーザ入力デバイスは、プロセッサ804に方向情報及びコマンド選択を通信するため、及びディスプレイ812上でカーソルの移動を制御するための、マウス、トラックボール、又はカーソル方向キーなどの、カーソル制御部816である。この入力デバイスは、典型的には、2つの軸(第1の軸(例えばx)及び第2の軸(例えばy))において、デバイスがある平面内の位置を特定することを可能にする2つの自由度を有する。タッチパネル(画面)ディスプレイもまた、入力デバイスとして使用され得る。
【0075】
[0083] 一実施形態によれば、本明細書で説明される1つ又は複数の方法の一部は、メインメモリ806に含まれる1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを実行するプロセッサ804に応答して、コンピュータシステム800によって実施され得る。このような命令は、ストレージデバイス810などの別のコンピュータ可読媒体からメインメモリ806に読み込まれ得る。メインメモリ806に含まれる命令のシーケンスの実行によって、プロセッサ804が、本明細書で説明されるプロセスステップを実施する。また、メインメモリ806に含まれる命令のシーケンスを実行するために、多重処理構成の1つ又は複数のプロセッサが用いられ得る。代替的な実施形態では、ソフトウェア命令の代わりに、又はソフトウェア命令と組み合わせて、ハードワイヤード回路が使用され得る。従って、本明細書における説明は、ハードウェア回路とソフトウェアとの特定の組合せに限定されるものではない。
【0076】
[0084] 本明細書で使用される「コンピュータ可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサ804に命令を提供することに関与するあらゆる媒体を指す。このような媒体は、限定されるものではないが、不揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含む、多くの形態を取り得る。不揮発性媒体は、例えば、ストレージデバイス810などの光又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリ806などの動的メモリを含む。伝送媒体は、バス802を含むワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバを含む。伝送媒体はまた、無線周波数(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるものなどの、音波又は光波の形態を取ることもできる。コンピュータ可読媒体の共通の形態は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD-ROM、DVD、他の任意の光媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有する他の任意の物理媒体、RAM、PROM、及びEPROM、FLASH-EPROM、他の任意のメモリチップ若しくはカートリッジ、以下で説明するような搬送波、又はコンピュータが読み取ることができる他の任意の媒体を含む。
【0077】
[0085] 1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを実行のためにプロセッサ804に搬送することに、様々な形態のコンピュータ可読媒体が関与し得る。例えば、命令は初めに、遠隔コンピュータの磁気ディスクへ運ばれ得る。遠隔コンピュータは、命令をダイナミックメモリにロードし、モデムを使用して電話回線を介して命令を送信することができる。コンピュータシステム800に対してローカルなモデムは、電話回線でデータを受信し、赤外線送信機を使用してデータを赤外線信号に変換することができる。バス802に結合された赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されたデータを受信し、そのデータをバス802に載せることができる。バス802はデータをメインメモリ806に搬送し、メインメモリ806からプロセッサ804が命令を取り出して実行する。メインメモリ806によって受信された命令は、任意選択的に、プロセッサ804による実行の前又は後に、ストレージデバイス810に格納され得る。
【0078】
[0086] コンピュータシステム800はまた、バス802に結合された通信インターフェース818を含み得る。通信インターフェース818は、ローカルネットワーク822に接続されるネットワークリンク820に結合する双方向データ通信を提供する。例えば、通信インターフェース818は、対応するタイプの電話回線にデータ通信接続を提供するデジタル総合サービス網(ISDN)カード又はモデムであり得る。別の例として、通信インターフェース818は、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するローカルエリアネットワーク(LAN)カードであり得る。ワイヤレスリンクが実装される場合もある。そのような実装形態では、通信インターフェース818は、様々なタイプの情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号、又は光信号を送受信する。
【0079】
[0087] ネットワークリンク820は、典型的には、1つ又は複数のネットワークを通して、他のデータデバイスにデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク820は、ローカルネットワーク822を通じて、ホストコンピュータ824への又はインターネットサービスプロバイダ(ISP)826によって操作されるデータ機器への接続を提供し得る。次に、ISP826は、ワールドワイドパケットデータ通信ネットワーク(現在、一般に「インターネット」828と呼ばれる)を通じてデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク822とインターネット828は両方とも、デジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁信号、又は光信号を使用する。コンピュータシステム800に対して及びコンピュータシステム800からデジタルデータを搬送する、様々なネットワークを通る信号、並びにネットワークリンク820上の及び通信インターフェース818を通る信号は、情報を運ぶ搬送波の例示的な形態である。
【0080】
[0088] コンピュータシステム800は、1つ又は複数のネットワーク、ネットワークリンク820、及び通信インターフェース818を通して、メッセージを送信し、プログラムコードを含むデータを受信することができる。インターネット例では、サーバ830は、インターネット828、ISP826、ローカルネットワーク822、及び通信インターフェース818を通して、アプリケーションプログラム用の要求コードを送信し得る。そのようなダウンロードされたあるアプリケーションは、例えば、本明細書で説明される方法の全て又は一部を提供し得る。受信されたコードは、受信された際にプロセッサ804によって実行され得、及び/又は後で実行するためにストレージデバイス810若しくは他の不揮発性ストレージに格納され得る。このようにして、コンピュータシステム800は、搬送波の形態のアプリケーションコードを得ることがある。
【0081】
[0089] 実施形態は、以下の条項を使用して更に説明することができる。
1.コンピュータによって実行されると、基板上の検査すべき位置を識別するための方法をコンピュータに実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体であって、方法が、
検査すべき基板上の複数の位置を、位置の各々についての欠陥又は非欠陥の予測を生成するように他の基板に関連付けられた初期訓練データセットを用いて訓練された欠陥位置予測モデルの第1のサブモデルに基づいて選択することと、
初期訓練データセットを用いて訓練された欠陥位置予測モデルの第2のサブモデルを用いて、基板に関連付けられたプロセス関連データに基づいて位置の各々に関する信頼度スコアを生成することであって、信頼度スコアが、対応する位置に関する予測の信頼度を示す、生成することと、
信頼度スコアが複数の信頼度閾値のうちの1つを満たす位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、
検査結果データを取得することと、
位置の一セットに関する検査結果データ及びプロセス関連データを訓練データとして欠陥位置予測モデルに提供することによって、欠陥位置予測モデルを段階的に訓練することと、
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
2.第2のサブモデルを段階的に訓練することが、各反復が、
以前の反復の何れにおいても検査されていない異なる基板の検査結果データ及びプロセス関連データを使用して、第1のサブモデルを訓練すること
を含む反復プロセスである、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
3.位置の各々を追加することが、
対応する位置に関する欠陥の予測の信頼度スコアが信頼度閾値の第1の信頼度閾値を超えた場合に、位置の各々を位置の一セットに追加することを含む、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
4.位置の各々を追加することが、
対応する位置に関する欠陥又は非欠陥の予測の信頼度スコアが信頼度閾値の第2の信頼度閾値を下回った場合に、位置の各々を位置の一セットに追加することを含む、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
5.正しい予測の数及び予測の総数に基づいて欠陥位置予測モデルの予測精度を決定すること
を更に含む、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
6.欠陥位置予測モデルを段階的に訓練することが、予測精度を向上させる、条項5に記載のコンピュータ可読媒体。
7.予測精度の変化に基づいて、信頼度閾値を調整すること
を更に含む、条項5に記載のコンピュータ可読媒体。
8.信頼度閾値を調整することが、予測精度が向上するにつれて信頼度閾値の第1の信頼度閾値を減少させることを含み、第1の信頼度閾値が、位置のうち、欠陥の予測が第1の信頼度閾値を超える信頼度スコアに関連付けられた位置を選択するために使用される、条項7に記載のコンピュータ可読媒体。
9.信頼度閾値を調整することが、予測精度が向上するにつれて信頼度閾値の第2の信頼度閾値を減少させることを含み、第2の信頼度閾値が、位置のうち、欠陥又は非欠陥の予測が第2の信頼度閾値を下回る信頼度スコアに関連付けられた位置を選択するために使用される、条項7に記載のコンピュータ可読媒体。
10.信頼度閾値を調整することが、予測精度が低下するにつれて信頼度閾値の第1の信頼度閾値を増加させることを含み、第1の信頼度閾値が、位置のうち、欠陥の予測が第1の信頼度閾値を超える信頼度スコアに関連付けられた位置を選択するために使用される、条項7に記載のコンピュータ可読媒体。
11.信頼度閾値を調整することが、予測精度が低下するにつれて信頼度閾値の第2の信頼度閾値を増加させることを含み、第2の信頼度閾値が、位置のうち、欠陥又は非欠陥の予測が第2の信頼度閾値を下回る信頼度スコアに関連付けられた位置を選択するために使用される、条項7に記載のコンピュータ可読媒体。
12.第1のサブモデルが、予測の各々に関する確率値を生成するように構成され、確率値が、対応する位置が欠陥位置又は非欠陥位置である確率を示す、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
13.信頼度スコアを生成することが、
位置のうちの特定の位置に関連付けられたプロセス関連データと、初期訓練データセット内のプロセス関連データ、又は欠陥位置予測モデルの訓練に使用される訓練データの比較に基づいて、特定の位置に関する信頼度スコアを生成することを含む、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
14.欠陥位置予測モデルが、複数の第1のサブモデルを含み、信頼度スコアを生成することが、
第1のサブモデルの各々から、位置のうちの特定の位置に関する予測に関連付けられた確率値を取得することと、
特定の位置に関する信頼度スコアを、第1のサブモデルから取得された確率値の関数として生成することと、
を含む、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
15.検査結果データを取得することが、検査システムから検査結果データを取得することを含む、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
16.検査結果データが、位置の一セットの各位置について、その位置に欠陥があるか否かに関する情報を含む、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
17.検査結果データが、位置の一セットのうちの特定の位置に欠陥があることを、欠陥閾値を満たす特定の位置で検出された欠陥の数に基づいて示す、条項16に記載のコンピュータ可読媒体。
18.プロセス関連データが、位置の各々について、基板上にパターンを形成することに関与する複数のプロセスに関連付けられたデータを含む、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
19.データが、複数のプロセスに関連付けられたメトロロジデータを含む、条項18に記載のコンピュータ可読媒体。
20.初期訓練データセットが、複数の基板に関連付けられたプロセス関連データを含む、条項1に記載のコンピュータ可読媒体。
21.コンピュータによって実行されると、機械学習モデルを用いて第1の基板上の検査すべき位置を識別するため、及び第1の基板上の位置の検査結果に基づいて第2の基板上の検査すべき位置を識別するように機械学習モデルを訓練するための方法をコンピュータに実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体であって、方法が、
基板に関連付けられたプロセス関連データを欠陥位置予測モデルに入力することと、
欠陥位置予測モデルを用いて、基板上の複数の位置の各々に関する欠陥又は非欠陥の予測を生成することであって、各予測が、対応する位置に関する予測の信頼度を示す信頼度スコアに関連付けられる、生成することと、
信頼度スコアが複数の信頼度閾値のうちの1つを満たす位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、
位置の一セットに関する検査結果データを検査システムから取得することと、
位置の一セットに関する検査結果データ及びプロセス関連データを、欠陥位置予測モデルを訓練するために欠陥位置予測モデルに入力することと、
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
22.欠陥位置予測モデルを段階的に訓練することであって、段階的訓練が、各反復が、
以前の反復の何れにおいても検査されていない異なる基板の検査結果データ及びプロセス関連データを使用して、欠陥位置予測モデルを訓練すること
を含む反復プロセスである、訓練することを更に含む、条項21に記載のコンピュータ可読媒体。
23.位置の各々を追加することが、
対応する位置に関する欠陥の予測の信頼度スコアが信頼度閾値の第1の信頼度閾値を超えた場合に、位置の各々を位置の一セットに追加することを含む、条項21に記載のコンピュータ可読媒体。
24.位置の各々を追加することが、
対応する位置に関する欠陥又は非欠陥の予測の信頼度スコアが信頼度閾値の第2の信頼度閾値を下回った場合に、位置の各々を位置の一セットに追加することを含む、条項21に記載のコンピュータ可読媒体。
25.正しい予測の数及び予測の総数に基づいて欠陥位置予測モデルの予測精度を決定すること
を更に含む、条項21に記載のコンピュータ可読媒体。
26.予測精度の変化に基づいて、信頼度閾値を調整すること
を更に含む、条項25に記載のコンピュータ可読媒体。
27.予測を生成することが、
基板のプロセス関連データを入力する前に、対応する基板に関して位置の各々についての欠陥又は非欠陥の予測を生成するように他の基板に関連付けられた初期訓練データセットを用いて欠陥位置予測モデルを訓練することであって、初期訓練データセットが、他の基板のプロセス関連データを含む、訓練することを含む、条項21に記載のコンピュータ可読媒体。
28.予測を生成することが、
位置のうちの特定の位置に関連付けられたプロセス関連データと、欠陥位置予測モデルの訓練に使用される他の基板に関連付けられたプロセス関連データの比較に基づいて、特定の位置に関する信頼度スコアを生成することを含む、条項21に記載のコンピュータ可読媒体。
29.予測を生成することが、
複数の予測モデルの各々から、位置のうちの特定の位置に関する欠陥又は非欠陥の予測に関連付けられた確率値を取得することと、
特定の位置に関する信頼度スコアを、予測モデルから取得された確率値の関数として生成することと、
を含む、条項21に記載のコンピュータ可読媒体。
30.機械学習モデルを用いて第1の基板上の検査すべき位置を識別するため、及び第1の基板上の位置の検査結果に基づいて第2の基板上の検査すべき位置を識別するように機械学習モデルを訓練するための方法であって、方法が、
基板に関連付けられたプロセス関連データを欠陥位置予測モデルに入力することと、
欠陥位置予測モデルを用いて、基板上の複数の位置の各々に関する欠陥又は非欠陥の予測を生成することであって、各予測が、対応する位置に関する予測の信頼度を示す信頼度スコアに関連付けられる、生成することと、
信頼度スコアが信頼度閾値を満たす位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、
位置の一セットに関する検査結果データを検査システムから取得することと、
位置の一セットに関する検査結果データ及びプロセス関連データを、欠陥位置予測モデルを訓練するために欠陥位置予測モデルに入力することと、
を含む、方法。
31.欠陥位置予測モデルを段階的に訓練することであって、段階的訓練が、各反復が、
以前の反復の何れにおいても検査されていない異なる基板の検査結果データ及びプロセス関連データを使用して、欠陥位置予測モデルを訓練すること
を含む反復プロセスである、訓練することを更に含む、条項30に記載の方法。
32.位置の各々を追加することが、
対応する位置に関する欠陥の予測の信頼度スコアが信頼度閾値の第1の信頼度閾値を超えた場合に、位置の各々を位置の一セットに追加することを含む、条項30に記載の方法。
33.位置の各々を追加することが、
対応する位置に関する欠陥又は非欠陥の予測の信頼度スコアが信頼度閾値の第2の信頼度閾値を下回った場合に、位置の各々を位置の一セットに追加することを含む、条項30に記載の方法。
34.正しい予測の数及び予測の総数に基づいて欠陥位置予測モデルの予測精度を決定すること
を更に含む、条項30に記載の方法。
35.予測精度の変化に基づいて、信頼度閾値を調整すること
を更に含む、条項34に記載の方法。
36.予測を生成することが、
基板のプロセス関連データを入力する前に、対応する基板に関して位置の各々についての欠陥又は非欠陥の予測を生成するように他の基板に関連付けられた初期訓練データセットを用いて欠陥位置予測モデルを訓練することを含む、条項30に記載の方法。
37.予測を生成することが、
位置のうちの特定の位置に関連付けられたプロセス関連データと、欠陥位置予測モデルの訓練に使用される他の基板に関連付けられたプロセス関連データの比較に基づいて、特定の位置に関する信頼度スコアを生成することを含む、条項30に記載の方法。
38.予測を生成することが、
複数の予測モデルの各々から、欠陥又は非欠陥であるという、位置のうちの特定の位置に関する予測に関連付けられた確率値を取得することと、
特定の位置に関する信頼度スコアを、予測モデルから取得された確率値の関数として生成することと、
を含む、条項30に記載の方法。
39.機械学習モデルを用いて第1の基板上の検査すべき位置を識別するため、及び第1の基板上の位置の検査結果に基づいて第2の基板上の検査すべき位置を識別するように機械学習モデルを訓練するための装置であって、装置が、
命令の一セットを保存するメモリと、
基板に関連付けられたプロセス関連データを欠陥位置予測モデルに入力することと、
欠陥位置予測モデルを用いて、基板上の複数の位置の各々に関する欠陥又は非欠陥の予測を生成することであって、各予測が、対応する位置に関する予測の信頼度を示す信頼度スコアに関連付けられる、生成することと、
信頼度スコアが信頼度閾値を満たす位置の各々を、検査システムによって検査されるべき位置の一セットに追加することと、
位置の一セットに関する検査結果データを検査システムから取得することと、
位置の一セットに関する検査結果データ及びプロセス関連データを、欠陥位置予測モデルを訓練するために欠陥位置予測モデルに入力することと、
の方法を装置に行わせるための命令の一セットを実行するように構成された、少なくとも1つのプロセッサと、
を含む、装置。
40.方法が、
欠陥位置予測モデルを段階的に訓練することであって、段階的訓練が、各反復が、
以前の反復の何れにおいても検査されていない異なる基板の検査結果データ及びプロセス関連データを使用して、欠陥位置予測モデルを訓練すること
を含む反復プロセスである、訓練することを更に含む、条項39に記載の装置。
41.位置の各々を追加することが、
対応する位置に関する欠陥の予測の信頼度スコアが信頼度閾値の第1の信頼度閾値を超えた場合に、位置の各々を位置の一セットに追加することを含む、条項39に記載の装置。
42.位置の各々を追加することが、
対応する位置に関する欠陥又は非欠陥の予測の信頼度スコアが信頼度閾値の第2の信頼度閾値を下回った場合に、位置の各々を位置の一セットに追加することを含む、条項39に記載の装置。
43.正しい予測の数及び予測の総数に基づいて欠陥位置予測モデルの予測精度を決定すること
を更に含む、条項39に記載の装置。
44.予測精度の変化に基づいて、信頼度閾値を調整すること
を更に含む、条項43に記載の装置。
45.予測を生成することが、
基板のプロセス関連データを入力する前に、対応する基板に関して位置の各々についての欠陥又は非欠陥の予測を生成するように他の基板に関連付けられた初期訓練データセットを用いて欠陥位置予測モデルを訓練することを含む、条項39に記載の装置。
46.予測を生成することが、
位置のうちの特定の位置に関連付けられたプロセス関連データと、欠陥位置予測モデルの訓練に使用される他の基板に関連付けられたプロセス関連データの比較に基づいて、特定の位置に関する信頼度スコアを生成することを含む、条項39に記載の装置。
47.予測を生成することが、
複数の予測モデルの各々から、位置のうちの特定の位置に関する欠陥又は非欠陥の予測に関連付けられた確率値を取得することと、
特定の位置に関する信頼度スコアを、予測モデルから取得された確率値の関数として生成することと、
を含む、条項39に記載の装置。
48.命令が記録された非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令は、コンピュータによって実行されると、上記条項の何れかに記載の方法を実施する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0082】
[0090] コントローラ(例えば、図1のコントローラ50)のプロセッサが、中でもとりわけ、画像検査、画像取得、ステージ位置決め、ビーム集束、電界調整、ビーム曲げ、コンデンサーレンズ調整、荷電粒子源の活性化、ビーム偏向並びに方法600及び700の少なくとも一部を実施するための命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体が提供され得る。非一時的な媒体の一般的な形態は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、磁気テープ又は他の任意の磁気データ記憶媒体、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、他の任意の光データ記憶媒体、ホールのパターンを有する任意の物理的な媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(PROM)、消去型プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM)、フラッシュEPROM又は他の任意のフラッシュメモリ、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、キャッシュ、レジスタ、他の任意のメモリチップ又はカートリッジ及びそれらのネットワーク接続バージョンを含む。
【0083】
[0091] 図面中のコンポーネントの相対的寸法は、分かり易くするために誇張されていることがある。図面の説明において、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似のコンポーネント又はエンティティを指し、個々の実施形態に関する相違のみが説明される。本明細書で使用されるときに、特段の明記がない限り、「又は」という用語は、実現不可能である場合を除き、あらゆる可能な組合せを包含する。例えば、コンポーネントがA又はBを含み得ると明記されている場合、特段の明記がないか又は実現不可能でない限り、コンポーネントは、A、又はB、又はA及びBを含み得る。第2の例として、コンポーネントがA、B、又はCを含み得ると明記されている場合、特段の明記がないか又は実現不可能でない限り、コンポーネントは、A、又はB、又はC、又はA及びB、又はA及びC、又はB及びC、又はA及びB及びCを含み得る。
【0084】
[0092] 本開示の実施形態は、上記で説明し、添付の図面で示した通りの構造に限定されないことと、その範囲から逸脱することなく、様々な修正形態及び変更形態がなされ得ることとが理解されるであろう。本開示は、様々な実施形態と関連付けて説明されており、本明細書で開示される本発明の仕様及び実践を考慮することから、本発明の他の実施形態が当業者に明らかになるであろう。仕様及び例は、単なる例示と見なされ、本発明の真の範囲及び趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示されることが意図される。
【0085】
[0093] 上記の説明は、限定ではなく、例示を意図する。従って、以下に記載される特許請求の範囲から逸脱することなく、説明されるように修正形態がなされ得ることが当業者に明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
【国際調査報告】