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特表2023-550904メトロロジ方法並びに関連付けられたメトロロジ及びリソグラフィ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-06
(54)【発明の名称】メトロロジ方法並びに関連付けられたメトロロジ及びリソグラフィ装置
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20231129BHJP
【FI】
G03F7/20 521
G03F7/20 501
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527666
(86)(22)【出願日】2021-11-04
(85)【翻訳文提出日】2023-07-03
(86)【国際出願番号】 EP2021080602
(87)【国際公開番号】W WO2022111967
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】20210371.9
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504151804
【氏名又は名称】エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】グーアデン,セバスティアヌス,アドリアヌス
(72)【発明者】
【氏名】マタイセン,サイモン,ガイスベルト,ヨセフス
(72)【発明者】
【氏名】カルセメイジャー,レーンデルト,ジャン
(72)【発明者】
【氏名】リプストラ,マノーク
(72)【発明者】
【氏名】ブリンクホフ,ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】バッタチャリヤ,カウスチューブ
【テーマコード(参考)】
2H197
【Fターム(参考)】
2H197AA12
2H197CA03
2H197CA06
2H197DA03
2H197EB16
2H197HA03
2H197JA17
2H197JA23
(57)【要約】
メトロロジプロセスについて性能インジケータを決定するための方法が開示され、方法は、測定条件の第1のセットに関する第1の測定データを取得すること、及び、第1の測定データに基づいて第1の測定レシピを決定すること、を含む。少なくとも1つの性能インジケータは、コンポーネント分析又は統計的分解から得られる第1の測定データの1つ以上のコンポーネントから決定される。代替として、少なくとも1つの性能インジケータは、第1の測定レシピに関する1つ以上の第1の測定値と、第2の測定レシピに関する1つ以上の第2の測定値との比較から決定され、第2の測定レシピは第1の測定データとは異なり、測定条件の第2のセットに関し、測定条件の第2のセットは測定条件の第1のセットとは異なる。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メトロロジプロセスについて少なくとも1つの性能インジケータを決定するための方法であって、前記性能インジケータは、第1の測定レシピを使用して実施される測定についての測定性能を示し、前記方法は、
1つ以上のセットアップ基板及び測定条件の第1のセットに関する第1の測定データを取得すること、
前記第1の測定データに基づいて、前記第1の測定レシピを決定すること、及び、
コンポーネント分析又は統計的分解から得られる前記第1の測定データの1つ以上のコンポーネントから、あるいは、
前記第1の測定レシピに関する1つ以上の第1の測定値と、第2の測定レシピに関する1つ以上の第2の測定値との比較から、
前記少なくとも1つの性能インジケータを決定すること、
を含み、
前記第2の測定レシピは第2の測定データに基づいて決定され、前記第2の測定データは前記第1の測定データとは異なり、測定条件の第2のセットに関し、前記測定条件の第2のセットは前記測定条件の第1のセットとは異なる、
方法。
【請求項2】
前記第1の測定レシピを決定することが、前記第1の測定レシピを使用して実施される測定の確度を最適化するように、前記測定条件の第1のセットのサブセットとして、前記第1の測定レシピを最適化することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の測定レシピを最適化することが、測定のために使用される1つ以上の照明条件を決定すること、及び/又は、測定のために使用される照明条件の各々について、重み付けを決定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記性能インジケータが、前記1つ以上の第1の測定値と前記1つ以上の第2の測定値との前記比較から決定される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記性能インジケータが、前記1つ以上の第1の測定値と前記1つ以上の第2の測定値との差から決定される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記測定条件の第2のセットが、
前記それぞれの測定データを取得するために使用される照明条件、
前記それぞれの測定データに関する強度不均衡測定、
前記1つ以上のセットアップ基板、
前記1つ以上のセットアップ基板の各々上の測定ポイント、
前記1つ以上のセットアップ基板のロット又はグループ、又は、
これらの2つ以上の任意の組み合わせ、
のうちの1つ以上に関して、前記測定条件の第1のセットとは異なる、
請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の測定レシピを使用して実施される測定の確度を最適化するように、及び、前記1つ以上の第1の測定値が前記1つ以上の第2の測定値と同様であるように、前記第2の測定レシピを前記測定条件の第2のセットのサブセットとして最適化することを含む、請求項4から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記第2の測定データが、前記第1の測定データの適切なサブセットを含み、前記測定条件の第2のセットが、前記測定条件の第1のセットの適切なサブセットを含む、請求項4から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記測定条件の第2のセットが、前記測定条件の第1のセット内に含まれる照明条件の適切なサブセットを含み、
前記第2の測定レシピを最適化することが、測定のために使用されるべき1つ以上の照明条件を決定すること、及び/又は、測定に使用されるべき照明条件の各々についての重み付けを決定することを含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の測定レシピを使用して製品基板上で実施されるメトロロジに関して、第1の製品測定データを取得すること、
前記第2の測定レシピを使用して製品基板上で実施されるメトロロジに関して、第2の製品測定データを取得すること、及び、
前記第1の処理された製品測定データと前記第2の処理された製品測定データとを比較すること、
を含む、請求項4から9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの性能インジケータが、
主コンポーネント分析、
独立コンポーネント分析、又は、
単一値分解、
から取得される、前記第1の測定データの1つ以上のコンポーネントから決定される、
請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記測定データが1つ以上のスウィング曲線を含み、前記各スウィング曲線が測定パラメータの変動を照明条件の関数として記述する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記製品測定データがアライメントデータを含み、前記第1の測定レシピがアライメントメトロロジのための測定レシピを含む、請求項10請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記製品測定データが露光後メトロロジデータを含み、前記第1の測定レシピが露光後メトロロジのための測定レシピを含む、請求項10、12、又は13に記載の方法。
【請求項15】
好適な装置上で実行されるとき、請求項1から14のいずれかに記載の方法を実施するように動作可能なプログラム命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の前記コンピュータプログラムを含む、非一時的コンピュータプログラム搬送波。
【請求項17】
請求項16に記載の前記非一時的コンピュータプログラム搬送波、及び、
前記非一時的コンピュータプログラム搬送波上に含まれる前記コンピュータプログラムを実行するように動作可能なプロセッサ、
を備える、処理配置。
【請求項18】
請求項17に記載の前記処理配置を備える、メトロロジ装置。
【請求項19】
スキャトロメータを備え、露光後メトロロジデータを測定するように動作可能な、請求項18に記載のメトロロジ装置。
【請求項20】
請求項19に記載の前記処理配置を備える、アライメントセンサ。
【請求項21】
請求項20に記載の前記アライメントセンサ、
パターニングデバイスを支持するためのパターニングデバイスサポート、及び、
基板を支持するための基板サポート、
を備える、リソグラフィ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2020年11月27日に出願された欧州出願第20210371.9号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002] 本発明は、例えば、リソグラフィ技法によってデバイスの製造時に使用可能な方法及び装置、並びに、リソグラフィ技法を使用してデバイスを製造する方法に関する。本発明は、より具体的には、メトロロジセンサ及びこうしたメトロロジセンサを有するリソグラフィ装置に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えばダイの一部、1つのダイ、又はいくつかのダイを含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが付与される隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。これらのターゲット部分は、一般に「フィールド」と呼ばれる。
【0004】
[0004] 複雑なデバイスの製造では、典型的には、多くのリソグラフィパターニングステップが実施され、それによって基板上の連続する層に機能的フィーチャが形成される。したがって、リソグラフィ装置の性能の重要な一面は、適用されるパターンを、前の層に(同じ装置又は異なるリソグラフィ装置によって)定められたフィーチャに対して、正確に且つ精度よく設置する能力である。この目的のために、基板には、1セット以上のアライメントマークが設けられる。各マークは、位置センサ、典型的には光学位置センサを用いて後で位置を測定することのできる構造である。リソグラフィ装置は1つ以上のアライメントセンサを含み、そのアライメントセンサによって基板上のマークの位置を精度よく測定することができる。異なる製造業者及び同じ製造業者の異なる製品による様々なタイプのマーク及び様々なタイプのアライメントセンサが知られている。
【0005】
[0005] 他の用途では、メトロロジセンサは、(レジスト内及び/又はエッチング後の)基板上の露出された構造を測定するために使用される。高速で非侵襲性の形態の専用インスペクションツールがスキャトロメータである。スキャトロメータでは、放射ビームが基板の表面上のターゲットに向けられ、散乱又は反射したビームの特性が測定される。既知のスキャトロメータの例は、米国特許出願公開第2006033921A1号明細書及び米国特許出願公開第2010201963A1号明細書に記載されているタイプの角度分解スキャトロメータを含む。再構築によるフィーチャ形状の測定に加え、米国特許出願公開第2006066855A1号明細書に記載されているような装置を用いて、回折ベースのオーバーレイを測定することができる。回折次数の暗視野イメージングを用いた回折ベースのオーバーレイメトロロジは、より小さなターゲットについてのオーバーレイ測定を可能にする。暗視野イメージングメトロロジの例は、国際特許出願公開第2009/078708号及び第2009/106279号に見つけることができる。両文献はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。技術の更なる発展が、米国特許出願公開第20110027704A号明細書、米国特許出願公開第20110043791A号明細書、米国特許出願公開第2011102753A1号明細書、米国特許出願公開第20120044470A号明細書、米国特許出願公開第20120123581A号明細書、米国特許出願公開第20130258310A号明細書、米国特許出願公開第20130271740A号明細書、及び国際公開第2013178422A1号に記載されている。これらのターゲットは照明スポットよりも小さくすることができ、ウェーハ上の製品構造に囲まれ得る。複合格子ターゲットを用いて、1つの画像内で複数の格子を測定することができる。これらの全ての出願の内容もまた、参照により本明細書に組み込まれる。
【0006】
[0006] 従来型のアライメントマーク及びメトロロジターゲットは、入射放射を回折する格子を備え得る。アライメントとの関連において、アライメントマークが理想上完全に対称であるとき、マークの変形は存在しないものと想定され、アライメント位置ずれ誤差(APD誤差)はゼロであり、結果として最良のオーバーレイが生じる。同様に、理想的なオーバーレイターゲットは、オーバーレイにのみ起因する非対称を有することになる。しかしながら、エッチング、化学機械研磨(CMP)、アニール、堆積、酸化などの、処理の結果として、実際のアライメントマーク及びオーバーレイターゲットは様々に変形し、その結果、しばしば事前には知られていなかった非対称が生じる。観察される典型的な非対称は、フロアチルト(FT)、トップチルト(TT)、及び側壁角度(SWA)を含む。更に、処理中の変動に起因して、アライメントマーク/オーバーレイターゲットの深さが公称値付近で変動する可能性もある。
【0007】
[0007] この結果は、ターゲット又はマークからの測定値における波長/偏光依存変動であり得る。したがって、この変動に対する補正及び/又は緩和は、時には、最適化された測定条件又は照明条件(例えば、最適化された異なる波長及び/又は偏光)を使用して、測定されるターゲット/スタックについて測定を実施することによって達成される。最適化された測定条件の性能の監視を向上させることが望ましい。
【発明の概要】
【0008】
[0008] 本発明は、第1の態様において、メトロロジプロセスについて少なくとも1つの性能インジケータを決定するための方法を提供し、性能インジケータは、第1の測定レシピを使用して実施される測定についての測定性能を示し、方法は、1つ以上のセットアップ基板及び測定条件の第1のセットに関する第1の測定データを取得すること、第1の測定データに基づいて第1の測定レシピを決定すること、並びに、コンポーネント分析又は統計的分解から得られる第1の測定データの1つ以上のコンポーネントから、あるいは、第1の測定レシピに関する1つ以上の第1の測定値と、第2の測定レシピに関する1つ以上の第2の測定値との比較から、少なくとも1つの性能インジケータを決定することを、含み、第2の測定レシピは第2の測定データに基づいて決定され、第2の測定データは第1の測定データとは異なり、測定条件の第2のセットに関し、測定条件の第2のセットは測定条件の第1のセットとは異なる。
【0009】
[0009] 第1の態様の方法を実施するように動作可能なメトロロジデバイスを備える、メトロロジ装置及びリソグラフィ装置も開示される。
【0010】
[0010] 本発明の上記の及び他の態様は、後述する例の検討から理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
[0011] 本発明の実施形態を、添付の図面を参照して、単なる例示として以下に説明する。
【0012】
図1】リソグラフィ装置を図示する。
図2図1の装置における測定プロセス及び露光プロセスを概略的に示す。
図3】本発明の実施形態に従って適用可能な、アライメントセンサの概略図である。
図4】スキャトロメトリ装置を示す概略図である。
図5】第1の実施形態に従った方法のフローチャートである。
図6】第2の実施形態に従った方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0012] 本発明の実施形態を詳述する前に、本発明の実施形態を実施することができる例示の環境を提示することが有用であろう。
【0014】
[0013] 図1は、リソグラフィ装置LAを概略的に示す。この装置は、放射ビームB(例えばUV放射又はDUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するように構築され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに連結されたパターニングデバイスサポート又は支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、基板(例えばレジストコートウェーハ)Wをそれぞれ保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWにそれぞれ連結された2つの基板テーブル(例えばウェーハテーブル)WTa及びWTbと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば屈折投影レンズシステム)PSと、を含む。基準フレームRFが、様々なコンポーネントを連結するとともに、パターニングデバイス及び基板の位置並びにそれらの上のフィーチャの位置を設定及び測定するための基準として機能する。
【0015】
[0014] 照明システムは、放射を誘導し、整形し、又は制御するための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、又はその他のタイプの光学コンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合わせなどの様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
【0016】
[0015] パターニングデバイスサポートMTは、パターニングデバイスの配向、リソグラフィ装置の設計及び、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否か等の条件に応じた手法でパターニングデバイスを保持する。パターニングデバイスサポートは、機械式、真空式、静電式又はその他のクランプ技術を用いて、パターニングデバイスを保持することができる。パターニングデバイスサポートMTは、例えば、必要に応じて固定又は可動式にできるフレーム又はテーブルであってもよい。パターニングデバイスサポートは、パターニングデバイスが例えば投影システムに対して確実に所望の位置に来るようにしてもよい。
【0017】
[0016] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに付与されるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに付与されるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
【0018】
[0017] 本明細書で示すように、本装置は透過タイプである(例えば透過型パターニングデバイスを使用する)。あるいは、装置は反射タイプでもよい(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射型マスクを使用する)。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。本明細書において「レチクル」又は「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。「パターニングデバイス」という用語はまた、そのようなプログラマブルパターニングデバイスを制御する際に使用するためのパターン情報をデジタル形式で記憶するデバイスを指すものと解釈することもできる。
【0019】
[0018] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電光学システム、又はその任意の組み合わせを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これは更に一般的な「投影システム」という用語と同義と見なすことができる。
【0020】
[0019] リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を充填するように、基板Wの少なくとも一部が相対的に高い屈折率を有する液体、例えば水によって覆えるタイプでもよい。液浸液は、例えばマスクと投影システムとの間など、リソグラフィ装置の他の空間に適用することもできる。液浸技術は、投影システムの開口数を増やすために当技術分野では周知である。
【0021】
[0020] 動作中、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDとともに放射システムと呼ぶことができる。
【0022】
[0021] イルミネータILは、例えば放射ビームの角度強度分布を調整するためのアジャスタAD、インテグレータIN、及びコンデンサCOを含むことができる。イルミネータは、放射ビームを調整して、その断面に所望の均一性と強度分布を持たせるために使用することができる。
【0023】
[0022] 放射ビームBは、パターニングデバイスサポートMT上に保持されたパターニングデバイスMAに入射し、パターニングデバイスによってパターニングされる。パターニングデバイス(例えばマスク)MAを横断した後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSはビームを基板Wのターゲット部分C上に集束させる。第2のポジショナPW及び位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、2-Dエンコーダ、又は容量性センサ)の助けにより、基板テーブルWTa又はWTbを、例えば様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路に位置決めするように正確に移動することができる。同様に、第1のポジショナPM及び別の位置センサ(図1には明示されていない)を用いて、マスクライブラリからの機械的な取り出し後又はスキャン中などに放射ビームBの経路に対してパターニングデバイス(例えばマスク)MAを正確に位置決めできる。
【0024】
[0023] パターニングデバイス(例えばマスク)MA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いて位置合わせすることができる。図示のような基板アライメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に位置してもよい(スクライブラインアライメントマークとして周知である)。同様に、パターニングデバイス(例えばマスク)MA上に複数のダイを設ける状況では、マスクアライメントマークをダイ間に配置してもよい。小さなアライメントマークをダイの中、デバイスフィーチャの間に含めることもでき、その場合、マーカは可能な限り小さく、隣接したフィーチャと異なる結像又はプロセス条件を必要としないことが望ましい。アライメントマーカを検出するアライメントシステムは、以下で更に説明される。
【0025】
[0024] 図示された装置は、様々なモードで使用できる。スキャンモードにおいては、パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MT及び基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付与されたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち単一動的露光)。パターニングデバイスサポート(例えばマスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速さ及び方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率及び像反転特性によって決めることができる。スキャンモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光時のターゲット部分の幅(非スキャン方向)が限定される一方、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分の高さ(スキャン方向)が決まる。当技術分野で周知のように、別のタイプのリソグラフィ装置及び動作モードが考えられる。例えば、ステップモードが既知である。いわゆる「マスクレス」リソグラフィでは、プログラマブルパターニングデバイスを静止状態に保ちながらもパターンを変化させ、基板テーブルWTを動かすか又はスキャンする。
【0026】
[0025] 上述した使用モードの組み合わせ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
【0027】
[0026] リソグラフィ装置LAは所謂デュアルステージタイプのものであり、2つの基板テーブルWTa,WTbと、2つのステーション、露光ステーションEXP及び測定ステーションMEAとを有していて、基板テーブルはステーション間で交換可能である。一方の基板テーブル上の1つの基板が露光ステーションで露光されている間に、測定ステーションでは他方の基板テーブル上に別の1つの基板がロードされて様々な準備ステップが実行され得る。これは、装置のスループットの実質的な増加を可能にする。準備ステップは、レベルセンサLSを用いて基板の表面高さ輪郭をマッピングすること、及びアライメントセンサASを用いて基板上のアライメントマーカの位置を測定することを含み得る。測定ステーションにあるとき並びに露光ステーションにあるときの基板テーブルの位置を位置センサIFが測定することができない場合には、基準フレームRFに対する両ステーションにおける基板テーブルの位置が追跡されることを可能にするために、第2の位置センサが設けられてもよい。他の構成も知られており、図示されるデュアルステージ構成に代えて使用可能である。例えば、基板テーブル及び測定テーブルが設けられた他のリソグラフィ装置が知られている。これらは、予備測定を実施するときにドッキングされ、その後、基板テーブルが露光を受ける間にドッキング解除される。
【0028】
[0027] 図2は、図1のデュアルステージ装置において基板W上のターゲット部分(例えばダイ)を露光させるためのステップを示す。左側の点線のボックス内は測定ステーションMEAで実施されるステップであり、右側は露光ステーションEXPで実施されるステップを示す。その時々で、上述のように、基板テーブルWTa,WTbのうち一方が露光ステーションにあり、他方が測定ステーションにある。この説明では、基板Wは既に露光ステーション内にロードされているものと推定する。ステップ200において、図示しない機構により、新たな基板W’が装置にロードされる。これらの2つの基板は、リソグラフィ装置のスループットを高めるために、並列処理される。
【0029】
[0028] まず新たにロードされた基板W’を参照すると、この基板は未処理の基板であり得、装置における第1回目の露光のための新たなフォトレジストが備えられている。しかしながら、一般には、説明されるリソグラフィプロセスは一連の露光及び処理ステップのうちの1つのステップに過ぎず、したがって基板W’はこの装置及び/又は他のリソグラフィ装置を既に数回通過しており、後続の処理もあるかもしれない。特に、オーバーレイ精度を向上させるという問題に関しては、既に1つ以上のパターニング及び処理のサイクルを経た基板の上の正確な位置に新たなパターンが適用されることを保証するのが課題となる。これらの処理ステップは基板の歪みを漸次導入するものであり、こうした歪みはその後、測定され、満足のいくオーバーレイ精度を達成するように補正されなければならない。
【0030】
[0029] 先の及び/又は後続のパターニングステップは、前述のように、他のリソグラフィ装置において実施されてもよく、異なるタイプのリソグラフィ装置においてさえ実施され得る。例えば、デバイス製造プロセスにおいて解像度やオーバーレイといったパラメータの要求が非常に厳しいいくつかの層は、要求が厳しくない他の層よりも高度なリソグラフィツールにおいて実施され得る。したがって、いくつかの層は液浸タイプのリソグラフィツールで露光されてもよく、その一方で他の層は「ドライ」ツールで露光される。いくつかの層はDUV波長で動作するツールで露光されてもよく、その一方で他の層はEUV波長放射を用いて露光される。
【0031】
[0030] 202においては、基板マークP1など及び画像センサ(図示しない)を使用したアライメント測定を用いて、基板テーブルWTa/WTbに対する基板のアライメントを測定及び記録する。また、基板W’の全体にわたるいくつかのアライメントマークがアライメントセンサASを使用して測定される。これらの測定は、一実施形態においては「ウェーハグリッド」を確立するために用いられ、これは、公称矩形グリッドに対する歪みを含め、基板全体にわたるマークの分布を非常に精密にマッピングする。
【0032】
[0031] ステップ204では、X-Y位置に対するウェーハ高さ(Z)のマップが、やはりレベルセンサLSを使用して測定される。従来、高さマップは、露光パターンの精密な合焦を達成するためにのみ使用される。高さマップは更に、他の目的のために使用されてもよい。
【0033】
[0032] 基板W’がロードされたときに、実施されるべき露光と、ウェーハの特性及びその上に先に作成された及びこれから作成されるパターンの特性とを定義するレシピデータ206が受信された。これらのレシピデータに202,204で行われたウェーハ位置、ウェーハグリッド、及び高さマップの測定が加えられ、それによってレシピ及び測定データの完全なセット208が露光ステーションEXPに渡され得る。アライメントデータの測定は、例えば、リソグラフィプロセスの製品である製品パターンに対して固定された又は名目上固定された関係で形成されたアライメントターゲットのX位置及びY位置を含む。露光の直前に取得されたこれらのアライメントデータは、モデルをデータに適合させるパラメータを有するアライメントモデルを生成するために用いられる。これらのパラメータ及びアライメントモデルは、露光動作中に、現在のリソグラフィステップで適用されるパターンの位置を補正するために使用されるであろう。使用中のモデルは、測定位置間の位置ずれを補間する。ある従来のアライメントモデルは、異なる寸法の、「理想的な」グリッドの平行移動、回転、及びスケーリングを共に定義する4つ、5つ、又は6つのパラメータを含み得る。より多くのパラメータを使用する高度なモデルが知られている。
【0034】
[0033] 210において、ウェーハW’とWとがスワップされ、したがって測定済みの基板W’は露光ステーションEXPに進入する基板Wとなる。図1の例示的な装置においては、このスワッピングは装置内のサポートWTaとWTbとを交換することによって実施されるので、基板W,W’は、それらのサポート上に精密に圧着され位置決めされたままで、基板テーブルと基板自体との相対的なアライメントを維持する。したがって、一旦テーブルがスワップされると、露光ステップを管理する基板W(以前はW’)の測定情報202,204を利用するために必要なのは、投影システムPSと基板テーブルWTb(以前はWTa)との相対位置を判定することだけである。ステップ212においては、マスクアライメントマークM1,M2を用いてレチクルアライメントが実施される。ステップ214,216,218では、多数のパターンの露光を完了するために、基板Wの全体にわたって連続するターゲット位置において、スキャン動作及び放射パルスが適用される。
【0035】
[0034] 露光ステップの実施時に測定ステーションで取得されたアライメントデータ及び高さマップを用いることによって、これらのパターンは、所望の場所に対して及び特に先に同じ基板上に定められたフィーチャに対して精度よく位置合わせされる。W″と標識された露光済みの基板は、ステップ220において装置からアンロードされ、露光パターンに従ってエッチング又は他の処理を行われる。
【0036】
[0035] 当業者には、上記の説明が、現実の製造状況の一例に関わるいくつかの非常に詳細なステップの簡略化された概要であることが分かるであろう。例えば、単一パスでアライメントを測定するのではなく、同じ又は異なるマークを使用した粗い測定及び微細な測定の別々のフェーズがあることが多いであろう。粗いアライメント測定ステップ及び/又は微細なアライメント測定ステップは、高さ測定の前もしくは後に実施されてもよく、又は交互に実施されてもよい。
【0037】
[0036] 複雑なデバイスの製造では、典型的には多くのリソグラフィパターニングステップが実施され、それによって基板上の連続層内に機能的フィーチャが形成される。したがって、リソグラフィ装置の性能の重要な一面は、適用されるパターンを、(同じ装置又は異なるリソグラフィ装置によって)前の層に定められたフィーチャに対して、正確に且つ精度よく設置する能力である。この目的のために、基板には、1セット以上のマークが設けられる。各マークは、位置センサ、典型的には光学位置センサを用いて後で位置を測定することのできる構造である。位置センサは「アライメントセンサ」とも呼ばれ、マークは「アライメントマーク」とも呼ばれる。
【0038】
[0037] リソグラフィ装置は、1つ以上の(例えば複数の)アライメントセンサを含み得、このアライメントセンサを用いて、基板上に設けられたアライメントマークの位置を精度よく測定することができる。アライメント(又は位置)センサは、基板上に形成されたアライメントマークから位置情報を取得するために、回折及び干渉などの光学現象を使用し得る。現行のリソグラフィ装置で使用されるアライメントセンサの一例は、米国特許出願公開第6961116号明細書に記載された自己参照干渉計に基づく。例えば米国特許出願公開第2015261097A1号明細書に開示されているように、位置センサの様々な機能強化及び改変が開発されている。これらのすべての文献の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0039】
[0038] マーク又はアライメントマークは、基板上に設けられるか又は基板内に(直接)形成される層上に又は層内に形成される、一連のバーを含み得る。バーは、マークを周知の空間的周期(ピッチ)を伴う回折格子とみなすことが可能なように、規則的に間隔を置いて配置され得、格子線として作用し得る。これらの格子線の配向に依存して、マークは、X軸に沿った、又はY軸(X軸に対して実質的に垂直に配向される)に沿った、位置の測定を可能にするように設計され得る。X軸及びY軸の両方に関して、+45度及び/又は-45度で配置されたバーを備えるマークは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2009/195768A号明細書に記載のような技法を使用する、X及びYの組み合わせ測定を可能にする。
【0040】
[0039] アライメントセンサは、正弦波などの周期的に変動する信号を取得するために、放射のスポットを用いて光学的に各マークをスキャンする。この信号のフェーズは、アライメントセンサに関してマークの位置、及びしたがって基板の位置を決定するために分析され、次に、リソグラフィ装置の基準フレームに関して固定される。アライメントセンサが周期信号の異なるサイクル、並びに、サイクル内の正確な位置(フェーズ)を区別できるように、異なる(粗い及び微細な)マーク寸法に関して、いわゆる粗いマーク及び微細なマークが提供され得る。このために異なるピッチのマークも使用され得る。
【0041】
[0040] マークの位置を測定することで、マークが例えばウェーハグリッドの形で設けられる基板の変形に関する情報を提供することもできる。基板の変形は、例えば、基板を基板テーブルに静電クランプすること、及び/又は、基板が放射に露光されるときに基板を加熱することによって、生じ得る。
【0042】
[0041] 図3は、既知のアライメントセンサASの一実施形態の概略ブロック図である。放射源RSOは1つ以上の波長の放射のビームRBを提供し、放射のビームRBは、照明スポットSPとして基板W上に位置するマークAMなどのターゲット上に、光学系を方向転換することによって方向転換される。この例では、方向転換光学系は、スポットミラーSM及び対物レンズOLを備える。マークAMを照明する際に使用する照明スポットSPの直径は、マーク自体の幅よりもわずかに小さい場合がある。
【0043】
[0042] マークAMによって回折される放射は、(この例では、対物レンズOLを介して)情報担持ビームIBにコリメートされる。「回折される」という用語は、マークからのゼロ次回折(反射とも呼ばれ得る)を含むことが意図される。例えば米国特許出願公開第6961116号明細書で開示されるタイプの、前述の自己参照干渉計SRIは、それ自体がビームIBを干渉し、その後、ビームはフォトディテクタPDによって受け取られる。放射源RSOによって複数の波長が作り出される場合、別々のビームを提供するために、追加の光学系(図示せず)が含まれ得る。フォトディテクタは単一要素であるか、又は、所望であればいくつかのピクセルを備え得る。フォトディテクタはセンサアレイを備え得る。
【0044】
[0043] この例ではスポットミラーSMを備える方向転換光学系は、情報担持ビームIBが、マークAMからのより高次の回折放射のみを含む(これは、測定に不可欠ではないが、信号対雑音比を向上させる)ように、マークから反射されるゼロ次放射を遮断するようにも働き得る。
【0045】
[0044] 強度信号SIは処理ユニットPUに適用される。遮断SRI内の光学処理とユニットPU内の計算処理との組み合わせによって、基準フレームに関する基板上のX及びY位置の値が出力される。
【0046】
[0045] 図示されているタイプの単一測定は、マークの1つのピッチに対応する特定のレンジ内のマークの位置を固定するだけである。これに関連して、正弦波のどの周期がマークされた位置を含むものであるかを識別するために、より粗い測定技法が使用される。マークが作られる材料、及び、上及び/又は下にマークが設けられる材料に関係なく、マークの確度の向上及び/又はマークの検出のロバスト性のために、より粗い及び/又はより微細なレベルでの同じ処理が異なる波長で繰り返される。こうした複数の波長測定の実施及び処理における改善点が、以下に開示される。
【0047】
[0046] リソグラフィプロセスでは、例えば、プロセスの制御及び検証のために作られた構造を頻繁に測定することが望ましい。こうした測定を行うための、走査電子顕微鏡、又は、スキャトロメータなどの様々な形のメトロロジ装置を含む、様々なツールが知られている。既知のスキャトロメータの例は、しばしば、充填不足ターゲット(測定ビームが格子よりも小さなスポットを生成するのに十分な大きさである、異なる層における単純格子又は重複格子の形のターゲット)、又は、過充填ターゲット(これによって、照明スポットは部分的又は完全にターゲットを含む)などの、専用のメトロロジターゲットの提供に依拠している。更に、メトロロジツール、例えば、格子などの、充填不足ターゲットを照明する角度分解スキャトロメータの使用により、いわゆる再構築方法の使用が可能になり、散乱線とターゲット構造の数学モデルとの相互作用をシミュレートすること、及び、シミュレーション結果と測定の結果とを比較することによって、格子の特性が算出され得る。モデルのパラメータは、シミュレートされた相互作用が、実際のターゲットから観察される回折パターンと同様の回折パターンを生成するまで、調整される。
【0048】
[0047] スキャトロメータは、瞳内、又はスキャトロメータの対物レンズの瞳を伴う共役面内にセンサを有することであって、測定は通常、瞳ベース測定と呼ばれる、センサを有することによって、あるいは、画像面又は画像面との共役面内にセンサを有することであって、この場合、測定は通常、画像又はフィールドベース測定と呼ばれる、センサを有することによって、リソグラフィプロセスのパラメータの測定を可能にする、多用途機器である。こうしたスキャトロメータ及び関連付けられる測定技法は、米国特許出願公開第20100328655号明細書、米国特許出願公開第2011102753A1号明細書、米国特許出願公開第20120044470A号明細書、米国特許出願公開第20110249244号明細書、米国特許出願公開第20110026032号明細書、又は欧州特許出願公開第1,628,164A号に更に記載され、それら全体が参照により本明細書に組み込まれる。前述のスキャトロメータは、硬X線からの、軟X線からの、極端紫外線からの、及び、近IR波レンジに可視の、光を使用する複数の格子から、1つの画像内の複数のターゲットを測定することができる。
【0049】
[0048] スキャトロメータなどのメトロロジ装置の一例が、図4に示されている。この装置は、放射5を基板W上に投影する広帯域(例えば白色光)放射プロジェクタ2を備え得る。反射又は散乱放射10はスペクトロメータディテクタ4に渡され、スペクトロメータディテクタ4が鏡面反射放射のスペクトル6を測定(すなわち、波長λの関数としての強度Iの測定)する。このデータから、検出スペクトルを生じさせる構造又はプロファイル8が、処理ユニットPUによって、例えば、厳密結合波理論及び非線形回帰によって、又は、図4の下部に示されるようなシミュレートされたスペクトルのライブラリとの比較によって、再構築され得る。一般に、再構築の場合、構造の一般形が既知であり、いくつかのパラメータは、構造が作られたプロセスの知識から想定され、構造のわずかなパラメータのみがスキャトロメトリデータから決定される。こうしたスキャトロメータは、法線入射スキャトロメータ又は斜め入射スキャトロメータとして構成され得る。
【0050】
[0049] スキャトロメータは、暗視野スキャトロメータ(回折されたより高次数のみがキャプチャされるように、ディテクタの前でゼロ次数が遮断される)、及び、同じくゼロ次数をキャプチャする明視野スキャトロメータを備え得る。いくつかのスキャトロメータは、明視野及び暗視野の両方のメトロロジが可能である。既知のタイプの暗視野スキャトロメトリ技法は、1対の相補的高次回折次数の各々の強度を比較(例えば、+1及び-1次数のそれぞれの強度を比較)して、測定されるターゲット内の非対称(非対称に対応する強度差の大きさを決定する。次にターゲット非対称を使用して、ターゲットが形成されたときのオーバーレイ又は焦点設定などの、対象となる様々なパラメータを決定することができる。
【0051】
[0050] 説明全体を通じて、従来のように、マーク又はアライメントマークという用語は、アライメントのために使用されるターゲットを記述するために用いられ得、ターゲットという用語は、プロセス監視に使用されるメトロロジターゲット(例えば、オーバーレイ又は焦点ターゲット)を記述するために用いられる。ターゲットという用語は、一般に、どちらかのタイプの構造を記述するために用いることが可能であり、メトロロジのために具体的に形成されるターゲット、及び、実際の製品構造が直接測定される場合はその実際の製品構造を含むメトロロジのために用いられる任意の他の構造の、両方を包含する。
【0052】
[0051] 本明細書で開示される概念は、アライメント、又は、(例えばスキャトロメトリベースの)オーバーレイ及び/又は焦点監視などの他のメトロロジ技法に、等しく適用可能である。
【0053】
[0052] メトロロジセンサによって放出された放射がターゲットと相互作用し、回折するとき、このような回折放射はターゲットジオメトリに関する情報を含む。したがって、非対称(変形)ターゲット(例えば、オーバーレイ/焦点以外の効果に起因する望まない非対称寄与を含む、非対称アライメントマーク又はオーバーレイ/焦点ターゲット)の場合、メトロロジツールは、ウェーハ上の実際の測定値とは異なる測定値(例えば、位置又はオーバーレイ/焦点値)を検出することになる。この測定誤差は、アライメントとの関連において、ターゲットの測定された位置合わせ済み位置と、ターゲットの実際の位置合わせ済みとの差の測度である、アライメント位置誤差と呼ばれることがある。この位置差が、ターゲット内で誘起される非対称のタイプ及び大きさに強く依存し、ターゲット深さにも依存する、オーバーレイ誤差を生じさせる。
【0054】
[0053] 位置合わせ済み位置誤差に対する原因は、例えば以下を含む。
・格子非対称 - 例えば、下部格子におけるフロアチルト又は不均一な側壁角度の形の望まない格子非対称は、波長依存の位置合わせ済み位置誤差を生じさせる。
・厚み変動及びセンサ収差 - スタック内の層厚みの変動及び干渉は、瞳内の光を再分布することができ、これがセンサ収差と組み合わされて、位置合わせ済み位置誤差を生じさせる。
・残余トポグラフィ及び表面ラフネス - 信号強度が低いとき、トポグラフィ及び表面ラフネスは、干渉に起因して波長に依存する、位置合わせ済み位置誤差を生じさせる可能性がある。
【0055】
[0054] これを緩和するために、いくつかのスキャトロメータ及び/又はアライメントセンサは(例えば、それぞれの測定チャネルで、又はその他の方法で)複数の異なる波長を使用して測定する。理想的な状況では、多重波長測定で使用されるすべての波長は、幾何学的に完全な基板上のターゲットについて同じ測定結果を生成する。しかしながら、非対称性及び望まないターゲット寄与に起因して、これは典型的にはあてはまらず、波長依存又は色間の位置の変動が見られる。
【0056】
[0055] アライメントとの関連において、多重波長測定に基づいて、位置合わせ済み位置誤差に対する補正又は緩和を可能にする方法が既知である。典型的には、特定のターゲット/スタックについて最も精度のよい波長を決定し、これを使用するために、いくつかの解決策が試行される。米国特許出願公開第2019/0094721A1(参照により本明細書に組み込まれる)でより詳細に記載されている、改良された解決策は、最適な色重み付け(OCW)と呼ばれる技法を含む。位置合わせ済み位置誤差は、異なる色(例えば波長又は偏光)に対して異なるように、並びに、層厚みの変動及び測定されるターゲットのタイプに依存して、増減することを理解されたい。OCWベースの方法は、測定値に対するターゲット変形の影響を最小限にするために使用される、すべての色の最適な(例えば重み付けされた)組み合わせ(例えば測定レシピ)を決定することを目標とする。
【0057】
[0056] 使用される最適化された測定レシピの性能を監視及び事前評価するために、性能測度又は性能インジケータ(例えば主要性能インジケータ(KPI))を導出することが望ましい。多くのウェーハアライメント関連性能インジケータは、これを達成するために、測定された露光後測定データ(例えば、オーバーレイデータ又は他の基準)に依存する。オーバーレイデータ又は他の露光後測定データの必要なしに、(例えば、露光前測定データ又はアライメントデータのみを使用して)性能インジケータを導出することが有用であろう。
【0058】
[0057] 現在使用されている性能インジケータは、残余オーバーレイ性能インジケータ(ROPI)と呼ばれる。ROPIは、露光ツールステージによって定義されるように、プロセス層と絶対グリッドとの間の残余ウェーハグリッド差を測定するために使用されるインジケータである。より具体的に言えば、ROPIは、測定された位置対モデル化された位置のウェーハ残余(差)の3σとして定義され得る。ROPIを使用して、オーバーレイの色間挙動を予測することができる一方で、これはあまり精度のよい測定ではなく、常に非常に有用という訳でもない。
【0059】
[0058] メトロロジには2つの別個のフェーズがあり得る(オーバーレイ又は焦点メトロロジなどの、アライメント又は露光後監視)。
・レシピ設定フェーズであって、多重波長測定レシピ(例えば色重み)が決定される。レシピは、レシピセットアップ中に測定されるウェーハ内に生じるプロセスの変動の存在下で、測定確度を最適化する。レシピのセットアップ中、外部参照データは使用可能であるか、又は使用可能でない場合がある。
・製造フェーズ(例えば高容量製造(HVM))フェーズであって、多重ウェーハが高速で(すなわち、高スループットで)露光される。測定直後及び次のステップ(例えば、アライメント測定の場合の露光、又は、オーバーレイ測定の場合のエッチング)に進む前に、レシピの性能又は「健全性」をチェックすることが望ましい。このようにして、規格外の(すなわち、1つ以上の欠陥を伴う)ウェーハが露光されるのを避けるために、レシピを更新する(又は、他のアクションを講じる)べきときを事前評価することができる。この健全性チェックは測定直後に(又は早急に)実施されることが望ましいため、外部参照データ(例えば、事前に露光されたウェーハからの測定値)は使用できないことになる。
【0060】
[0059] 露光後メトロロジデータを必要とせず、測定直後に行われる測定データからのレシピを事前評価するために使用可能な、最適化された測定レシピ又は測定設定の性能又は健全性を監視するためにKPIを決定するための、2つの実施形態を説明する。
【0061】
[0060] 第1の実施形態は、測定条件の第1のセットに関する第1の測定データセットに基づいて最適化された第1の測定レシピを使用する測定と、測定条件の第2のセットに関する第2の測定データセットに基づいて最適化された第2の測定レシピを使用する第2の測定とを、比較することを含み、測定条件の第2のセットは、測定条件の第1のセットとは異なる。
【0062】
[0061] 一実施形態において、測定条件の第2のセットは、測定条件の第1のセットの適切なサブセットを含み得る。比較の結果(例えば、第1と第2の測定値の差)は、第1の測定レシピの性能を監視するためにKPIとして使用され得る。こうした実施形態では、測定条件の第1のセットは、(任意選択として)すべての使用可能測定条件、あるいは、特定のタイプ又はグループのすべての使用可能測定条件(例えば、すべての使用可能な波長又は照明条件)を含み得る。次いで、測定条件の第2のセットは、これらの適切なサブセット(例えば、波長又は照明条件の適切なサブセット)となる。
【0063】
[0062] 他の実施形態では、測定条件の第2のセットは、測定条件の第1のセットの適切なサブセットに追加の測定条件を加えたものを含み得る。代替として、測定条件の第2のセットは、測定条件の第1のセットとは完全に別個な測定条件のセットを含み得る。
【0064】
[0063] セットアップ又はトレーニングフェーズでは、第1の測定及び第2の測定の値が同じであるか又は十分に同様であるように、第2の測定サブセットが選択され得る。次いで、製造フェーズにおいて、それぞれ第1の測定レシピ及び第2の測定レシピに関する対応する測定値間の差(すなわち、KPI)は、より大きな値へとドリフトするかどうかを見るために監視可能である。ドリフトし過ぎる(例えば、閾値又は複数の閾値のうちの1つを超える)場合、1つ以上の補正アクションを講じることができる。
【0065】
[0064] 測定条件の第2のセットが測定条件の第1のセットから変動し得る測定条件のタイプが、広義に解釈され得る。測定条件は、例えば、照明条件(例えば、波長、偏光状態、又は、波長/偏光の組み合わせ)、強度不均衡測定(例えば、ターゲットからの1対の相補的回折次数(例えば、+1、-1次数)の各々のそれぞれの強度間の強度の差、測定されるウェーハ、第1の測定レシピを最適化するために使用される各ウェーハ又はロット上のポイント、あるいは、これらのうちの2つ以上の任意の組み合わせに関して、変動し得る。これは非網羅的リストであり、その変動が、対象となるパラメータについて測定された値において変動を生じさせる、任意の測定条件を含み得る。
【0066】
[0065] 第1の測定レシピ及び第2の測定レシピを決定する方法は、いずれの1つ以上の色/偏光を用いるべきであるかを決定すること、及び/又は、色/偏光の組み合わせの各々についての重み付けを決定すること、例えば、アライメントとの関連において上記で説明した方法を使用してOCWを決定することを、含み得る。
【0067】
[0066] 図5は、本例では、測定条件の第2のセットが測定条件の第1のセットの適切なサブセットであるような方法を記述するフローチャートである。ステップ500、510、及び520は、1つ以上のトレーニングウェーハTW上でセットアップフェーズとして実施される。ステップ500では、測定条件の第1のセットに関する第1の測定データに基づいて、第1の測定レシピが決定される。測定条件の第1のセットは、すべての使用可能な測定条件を含み得る。このステップは、特定の適用例(例えば、特定のスタック/ターゲットなど)について最適化された測定レシピを決定するための、測定条件の最適化を含み得る。例えば、最適化された測定レシピは、使用可能な測定条件が与えられると、可能な最も精度のよい測定値を提供し得る。しかしながら、依然として健全であるかどうかをチェックするように、レシピの性能を事前評価するためにそれ自体で使用することはできない。特定の例において、このステップは、トレーニングウェーハTWからのすべての使用可能な情報に基づいて、色/偏光の組み合わせについて(例えば、OCW重みを最適化するために)第1の重み付けを決定することを含み得る。
【0068】
[0067] ステップ510では、第2の測定レシピ(第1の測定レシピとは異なる)を決定するために、決定又は最適化が実施される。ステップ500は、本質的にステップ510の繰り返しであるが、第2の測定データが測定条件の第1のセットの適切なサブセット(すなわち、測定条件の第2のセット)に関する限りにおいて、第1の測定データの適切なサブセットを含む異なるデータセット(第2の測定データ)を使用する。特定の例において、このステップは、トレーニングウェーハTWからの使用可能な情報の適切なサブセットに基づいて、色/偏光の組み合わせについて(例えば、OCW重みを最適化するために)第2の重み付けを決定することを含み得る。情報の適切なサブセットは、使用可能な照明条件、ウェーハ、ウェーハごとの測定ポイント、ロットのうちの、1つ以上のサブセットとすることができる。このサブセットは、必ずしも最良の測定値を与えるとは限らないが、非対称ターゲット変形における変化に敏感であるべきである。前述のように、第2の測定データは、測定条件の第1のセットの適切なサブセットに関するものである(例えば、測定条件の第1のセットがすべての使用可能な測定条件のサブセットである)必要はない。
【0069】
[0068] ステップ520では、KPIは、第1の測定レシピ及び第2の測定レシピを使用して実施される1つ以上の測定の差又は他の比較から決定される。例えばKPIは、測定値間の(例えば最小化された)アライメント位置の差又はオーバーレイの差を含み得る。
【0070】
[0069] ステップ530は、例えば、製品ウェーハPW上のHVM設定で実施され得る。製品メトロロジデータを取得するために測定が実施される(アライメントメトロロジ又は露光後メトロロジ)ため、第1の測定レシピ及び第2の測定レシピをそれぞれ使用して、同じターゲットからの第1の測定値(第1の製品測定データ)と第2の測定値(第2の製品測定データ)との比較が行われる。第1の測定レシピ及び第2の測定レシピが照明条件に関して異なる場合、例えば、測定データは(例えば同時に測定された)すべての使用可能な照明条件で実施される測定に関するものであり得、第1及び第2の測定値はこの測定データの処理によって決定される。比較に基づいて、メトロロジは以前のように続行される(KPIは過度にドリフトされていない)か、又は1つ以上の補正アクションが実施され得るかの、いずれかである。補正アクションの例を以下で説明する。
【0071】
[0070] KPIが著しくドリフトされたとき、これは、第1の測定レシピ及び第2の測定レシピがもはや、ターゲット内の新しい非対称モード又は寄与を示す、同じ測定値を測定していないことを意味する。
【0072】
[0071] 次に第2の実施形態を説明するが、ここでKPIは、測定データを統計的ドメイン内に変換する、統計的分解法又はコンポーネント分析法に基づく。方法を、主コンポーネント分析(PCA)に関して説明するが、例えば、単一値分解(SVD)又は独立コンポーネント分析(ICA)などの任意の同様の統計的方法が使用され得ることが理解できよう。
【0073】
[0072] こうしたコンポーネント分析(例えばPCA)を、レシピセットアップフェーズの間に取得された(例えばターゲットレベル)セットアップ測定データに適用して、そのデータの(例えば主)コンポーネントを決定することが提案される。こうした実施形態では、KPIは、(例えばHVM)セットアップ測定データと、測定データの決定された1つ以上の主コンポーネント(又は他のコンポーネント)との比較に基づき得る。例えばKPIは、例えば、任意の好適な類似性メトリックに従った、HVM測定データと主コンポーネントとの間の類似性(又は、差であって、もちろん本質的に同じものであり、定義による類似性メトリックは差も定量化する)の定量化とすることができる。製造フェーズ(例えばHVM)の間、測定レシピは、HVM測定データを、レシピセットアップフェーズの間に決定された主コンポーネントと比較することによって監視され得る。前述のように、KPIにおけるいずれのドリフトも補正アクションをトリガし得る。
【0074】
[0073] 測定データは、例えば、(例えばメトロロジツールの異なる測定チャネルで測定されるような)波長及び/又は偏光の関数として、性能パラメータ又は測定パラメータの変動のうちの1つ以上を含み得る。こうした照明条件の関数としての変動メトリクスは、しばしば、スウィング曲線と呼ばれる。より具体的に言えば、測定データは、以下のうちの1つ以上を(任意の組み合わせで)含み得る。
・APDスウィング曲線
・信号強度スウィング曲線
・強度不均衡(Q)スウィング曲線
・A+/A-などの強度非対称メトリックスウィング曲線(例えば、強度非対称ベースのオーバーレイ技法の場合、A+は、第1のバイアスがかけられたか又は正のバイアスがかけられたターゲットからの、相補的回折次数の強度非対称又は強度差であり、A-は、第2のバイアスがかけられたか又は負のバイアスがかけられたターゲットからの、相補的回折次数の強度非対称又は強度差である)
・オーバーレイスウィング曲線(例えば、ボックスインボックスのオーバーレイメトロロジなどの、画像ベースのオーバーレイメトロロジ技法の場合)
【0075】
[0074] 主コンポーネントは、基本的に、測定されるデータ内にある観察可能なパラメータよりも少ないパラメータに関して、レシピセットアップフェーズの間に測定されるセットアップ測定データを記述する。例えば、2つの優勢なプロセス変動が存在する場合、たとえ、複数の測定設定、又は、複数の、例えば色+偏光+強度の測定チャネルが存在する場合であっても、2つの強力な主コンポーネントのみが存在し得る。例えば、4から100のチャネル/測定条件、又は4から50のチャネル/測定条件(例えば、4、12、24、又は48チャネル)が存在し得る。各主コンポーネントスウィング曲線は、例えば測定チャネルの数(例えば4/12/24/48)に対応する長さを伴う、ベクトルとして説明され得る。もちろん、例えば信頼できるデータを提供しないという何らかの理由で、1つ以上の色/チャネルを常に無視することができる。
【0076】
[0075] このようにして、(例えば、各々がそれぞれのスウィング曲線を備える)測定データの主コンポーネントは、各々、それぞれの非対称モード又はプロセス変動と対応し得る。特定の例を挙げると、レシピセットアップフェーズは、2つの(優勢な)プロセス変動(例えば、格子側壁角度変動及び層厚み変動)を受けるターゲット/ウェーハに関して、メトロロジデータ上で実施され得る。この場合、PCAは、これらの2つのプロセス変動に応答する2つのAPDスウィング曲線(すなわち、2つの主コンポーネント)を決定することになる。製造中、第3のプロセス変動(例えばトップチルト)が現れる場合、HVM測定データについて決定されるAPDスウィング曲線は、セットアップフェーズで決定される2つの主コンポーネント(及びそれらの組み合わせ)とは異なることになる。この(例えば類似性メトリックに関する)差は、最適化された測定レシピがもはや最適ではない可能性があるものとして、あるアクションにフラグを立てるために用いることができる。
【0077】
[0076] したがって、KPIは、HVM測定データが主コンポーネントによってどの程度緊密に記述されるかを定量化する。これがマークレベルで行われるとき、典型的には(主コンポーネントを決定する際と同様)HVM測定データ上でのいずれの主コンポーネント分析も必要でなくなる。KPIは、主コンポーネント(の最良の組み合わせ)とHVM測定との間の類似性を記述することができる。このKPIは規格化され得る。KPIは閾値と比較され、閾値を超えている場合はフラグを立てることができる。
【0078】
[0077] 図6は、こうした方法を記述するフローチャートである。トレーニングウェーハTW上のレシピセットアップフェーズにおいて、ステップ600は、最適化された測定レシピを(例えばすべての使用可能な測定条件を使用して)決定することを含む。このステップは、前の実施形態のステップ500と同じであってよい。ステップ610では、KPIが基づき得る測定データの主コンポーネント又は独立コンポーネントを決定するために、最適化された測定レシピを決定するために使用される測定データに対して、コンポーネント分析又は統計的分解(例えばPCA)が実施される。これらの主コンポーネント又は独立コンポーネントは、それぞれのスウィング曲線を含み得る。ステップ620では、製品ウェーハPWからの製品メトロロジ上の製品フェーズにおいて、(例えば、スウィング曲線の形又はそれらのベクトル表現でもある)製品メトロロジデータは、決定された主/独立コンポーネントと、それらの類似性/差を記述するKPIを用いて、比較される。
【0079】
[0078] いずれの実施形態においても、KPIが著しく、又は少なくとも過度に遠くにドリフトされていない場合、プロセス変動(例えば、格子非対称、層厚みなど)はレシピセットアップ中に観察されたものと同様であると結論付けられ得る。KPIがドリフトされている場合、補正アクションを必要とする可能性のある、プロセス変動における変化を示す。
【0080】
[0079] 補正アクションは、新しい測定レシピを取得するために新しいレシピセットアップを実施することを含み得る。しかしながら、これによって時間に関する大きなオーバーヘッドを招き、したがって、KPIがドリフトした(例えば、異なるアクションをトリガするためにKPIについて複数の閾値が存在し得る)程度に応じて、より階層的な手法が講じられ得る。特定の実施形態では、アクションはオーバーヘッドに従って、例えば以下のようにランク付けされ得る。
【0081】
1.測定は処理中に無効化されるか、又はより低い重みが与えられることが可能であり、例えば、ウェーハグリッドを計算するとき、アライメント測定は無効化され得るか、又はより低い重みが与えられ得る。次いで、グリッド内のポイントの重みは、このKPIの関数となる(例えば反比例)。
【0082】
2.(アライメントとの関連において)新しい多重ターゲットアライメント参照測定がトリガ可能であり、アライメントのみに基づいて重みを最適化する。他との関連において、これは、製品測定データのみに基づいて、新しいレシピ最適化を決定することを含み得る。
【0083】
3.KPIがトリガされるとき、OCWレシピ(露光に関連する)、及び(/又は)、主コンポーネント(測定される信号が依然として予想に合致する/OKであるかどうかを理解することに関連する)は、「シャドウモードで」更新可能である。これは、ウェーハを露光すること、及び次いで、露光済みウェーハ上のオーバーレイを測定することを含み得る。測定されたオーバーレイを使用して、OCWレシピを更新することができる(これは、スキャナスループットを妨害しないため、かなり望ましく、レシピの更新を受信する際に何らかの遅延が存在することになるが、KPI(すなわち、プロセス)はその時点でそれほど遠くまでドリフトしていないものと想定するため、これは受け入れ可能である)。OCW重みがオーバーレイデータに基づいて更新されるのと同時に、主コンポーネントも(KPIをトリガした)アライメントデータに基づいて更新されることが可能である。
【0084】
4.全く新しいOCWトレーニングをトリガすること(新しいセットについての重みを最適化すること)が可能であり、このためには、これら特定のウェーハ上のオーバーレイ測定が使用可能になるのを待つ必要がある。
【0085】
[0080] 色という用語は、本文全体を通じて波長と同意語として使用され、色は、可視帯の外側の波長(例えば赤外線又は紫外線波長)を含み得ることを理解されたい。
【0086】
[0081] 以上、本発明の特定の実施形態を説明したが、説明とは異なる方法でも本発明を実践できることは理解されよう。
【0087】
[0082] 光リソグラフィの分野での本発明の実施形態の使用に特に言及してきたが、本発明は文脈によってはその他の分野、例えばインプリントリソグラフィでも使用することができ、光リソグラフィに限定されないことを理解されたい。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイス内のトポグラフィが基板上に作成されたパターンを画定する。パターニングデバイスのトポグラフィは基板に供給されたレジスト層内に刻印され、電磁放射、熱、圧力又はそれらの組み合わせを適用することでレジストは硬化する。パターニングデバイスはレジストから取り除かれ、レジストが硬化すると、内部にパターンが残される。
【0088】
[0083] 本明細書で使用する「放射」及び「ビーム」という用語は、イオンビーム又は電子ビームなどの粒子ビームのみならず、紫外線(UV)放射(例えば、365、355、248、193、157nmもしくは126nm、又はこれら辺りの波長を有する)及び極端紫外線(EUV)放射(例えば、1~100nmの範囲の波長を有する)を含むあらゆるタイプの電磁放射を網羅する。
【0089】
[0084] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気及び静電光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントのいずれか一つ、又はその組み合わせを指すことができる。反射コンポーネントは、UV及び/又はEUV領域で動作する装置で使用される可能性が高い。
【0090】
[0085] 本発明の幅及び範囲は、上述した例示的実施形態のいずれによっても限定されず、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ規定されるものである。
【0091】
[0086] 本開示の実施形態は、以下の条項によって更に詳細に説明することができる。
1.メトロロジプロセスについて少なくとも1つの性能インジケータを決定するための方法であって、性能インジケータは、第1の測定レシピを使用して実施される測定についての測定性能を示し、方法は、
1つ以上のセットアップ基板及び測定条件の第1のセットに関する第1の測定データを取得すること、
第1の測定データに基づいて、第1の測定レシピを決定すること、及び、
コンポーネント分析又は統計的分解から得られる第1の測定データの1つ以上のコンポーネントから、あるいは、
第1の測定レシピに関する1つ以上の第1の測定値と、第2の測定レシピに関する1つ以上の第2の測定値との比較から、
少なくとも1つの性能インジケータを決定すること、
を含み、
第2の測定レシピは第2の測定データに基づいて決定され、第2の測定データは第1の測定データとは異なり、測定条件の第2のセットに関し、測定条件の第2のセットは測定条件の第1のセットとは異なる、
方法。
2.第1の測定レシピを決定することが、第1の測定レシピを使用して実施される測定の確度を最適化するように、測定条件の第1のセットのサブセットとして、第1の測定レシピを最適化することを含む、条項1に記載の方法。
3.第1の測定レシピを最適化することが、測定のために使用される1つ以上の照明条件を決定すること、及び/又は、測定のために使用される照明条件の各々について、重み付けを決定することを含む、条項2に記載の方法。
4.性能インジケータが、1つ以上の第1の測定値と1つ以上の第2の測定値との比較から決定される、条項1から3のいずれかに記載の方法。
5.性能インジケータが、1つ以上の第1の測定値と1つ以上の第2の測定値との差から決定される、条項4に記載の方法。
6.測定条件の第2のセットが、
それぞれの測定データを取得するために使用される照明条件、
それぞれの測定データに関する強度不均衡測定、
1つ以上のセットアップ基板、
1つ以上のセットアップ基板の各々上の測定ポイント、
1つ以上のセットアップ基板のロット又はグループ、又は、
これらの2つ以上の任意の組み合わせ、
のうちの1つ以上に関して、測定条件の第1のセットとは異なる、
条項4又は5に記載の方法。
7.第2の測定レシピを使用して実施される測定の確度を最適化するように、及び、1つ以上の第1の測定値が1つ以上の第2の測定値と同様であるように、第2の測定レシピを測定条件の第2のセットのサブセットとして最適化することを含む、条項4から6のいずれかに記載の方法。
8.第2の測定データが、第1の測定データの適切なサブセットを含み、測定条件の第2のセットが、測定条件の第1のセットの適切なサブセットを含む、条項4から7のいずれかに記載の方法。
9.測定条件の第2のセットが、測定条件の第1のセット内に含まれる照明条件の適切なサブセットを含み、
第2の測定レシピを最適化することが、測定のために使用されるべき1つ以上の照明条件を決定すること、及び/又は、測定のために使用されるべき照明条件の各々についての重み付けを決定することを含む、
条項8に記載の方法。
10.第1の測定レシピを使用して製品基板上で実施されるメトロロジに関して、第1の製品測定データを取得すること、
第2の測定レシピを使用して製品基板上で実施されるメトロロジに関して、第2の製品測定データを取得すること、及び、
第1の処理された製品測定データと第2の処理された製品測定データとを比較すること、
を含む、条項4から9のいずれかに記載の方法。
11.少なくとも1つの性能インジケータが、
主コンポーネント分析、
独立コンポーネント分析、又は、
単一値分解、
から取得される、第1の測定データの1つ以上のコンポーネントから決定される、
条項1から3のいずれかに記載の方法。
12.測定データが1つ以上のスウィング曲線を含み、各スウィング曲線が測定パラメータの変動を照明条件の関数として記述する、条項11に記載の方法。
13.測定データが、
測定オフセットスウィング曲線、
信号強度スウィング曲線、
強度不均衡スウィング曲線、
強度非対称メトリックスウィング曲線、
オーバーレイスウィング曲線、
のうちの1つ以上を任意の組み合わせで含む、条項12に記載の方法。
14.第1の測定レシピに関する製品測定データを取得すること、及び、
製品測定データと第1の測定データの1つ以上のコンポーネントとの比較として、少なくとも1つの性能インジケータを決定すること、
を含む、条項11から13のうちのいずれかに記載の方法。
15.比較ステップの結果を少なくとも1つの閾値と比較すること、及び、少なくとも1つの閾値を超えている場合、少なくとも1つの補正アクションを実施すること、を含む、条項10又は14に記載の方法。
16.少なくとも1つの補正アクションが、新しい第1の測定レシピを決定するためにレシピセットアップを実施することを含む、条項15に記載の方法。
17.少なくとも1つの補正アクションが、製品測定データへの重み付けを無効化及び/又は適用することを含む、条項15又は16に記載の方法。
18.少なくとも1つの閾値が複数の閾値を含み、各々が対応する異なる補正アクションに関する、条項15、16、又は17に記載の方法。
19.製品メトロロジデータを取得するためにメトロロジアクションを実施することを含む、条項10又は条項14から18のいずれかに記載の方法。
20.製品測定データがアライメントデータを含み、第1の測定レシピがアライメントメトロロジのための測定レシピを含む、条項10又は条項14から19のいずれかに記載の方法。
21.製品測定データが露光後メトロロジデータを含み、第1の測定レシピが露光後メトロロジのための測定レシピを含む、条項10又は条項14から20のいずれかに記載の方法。
22.露光後メトロロジデータが、オーバーレイ又は焦点データを含み、第1の測定レシピがオーバーレイ又は焦点メトロロジについての測定レシピを含む、条項21に記載の方法。
23.好適な装置上で実行されるとき、条項1から22のいずれかに記載の方法を実施するように動作可能なプログラム命令を含む、コンピュータプログラム。
24.条項23に記載のコンピュータプログラムを含む、非一時的コンピュータプログラム搬送波。
25.条項24に記載の非一時的コンピュータプログラム搬送波、及び、
非一時的コンピュータプログラム搬送波上に含まれるコンピュータプログラムを実行するように動作可能なプロセッサ、
を備える、処理配置。
26.条項25に記載の処理配置を備える、メトロロジ装置。
27.スキャトロメータを備え、露光後メトロロジデータを測定するように動作可能な、条項26に記載のメトロロジ装置。
28.条項25に記載の処理配置を備える、アライメントセンサ。
29.条項28に記載のアライメントセンサ、
パターニングデバイスを支持するためのパターニングデバイスサポート、及び、
基板を支持するための基板サポート、
を備える、リソグラフィ装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-07-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メトロロジプロセスについて少なくとも1つの性能インジケータを決定するための方法であって、前記性能インジケータは、第1の測定レシピを使用して実施される測定についての測定性能を示し、前記方法は、
1つ以上のセットアップ基板及び測定条件の第1のセットに関する第1の測定データを取得すること、
前記第1の測定データに基づいて、前記第1の測定レシピを決定すること、及び、
コンポーネント分析又は統計的分解から得られる前記第1の測定データの1つ以上のコンポーネントから、あるいは、
前記第1の測定レシピに関する1つ以上の第1の測定値と、第2の測定レシピに関する1つ以上の第2の測定値との比較から、
前記少なくとも1つの性能インジケータを決定すること、
を含み、
前記第2の測定レシピは第2の測定データに基づいて決定され、前記第2の測定データは前記第1の測定データとは異なり、測定条件の第2のセットに関し、前記測定条件の第2のセットは前記測定条件の第1のセットとは異なる、
方法。
【請求項2】
前記第1の測定レシピを決定することが、前記第1の測定レシピを使用して実施される測定の確度を最適化するように、前記測定条件の第1のセットのサブセットとして、前記第1の測定レシピを最適化することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の測定レシピを最適化することが、測定のために使用される1つ以上の照明条件を決定すること、及び/又は、測定のために使用される照明条件の各々について、重み付けを決定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記性能インジケータが、前記1つ以上の第1の測定値と前記1つ以上の第2の測定値との前記比較から決定される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記性能インジケータが、前記1つ以上の第1の測定値と前記1つ以上の第2の測定値との差から決定される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記測定条件の第2のセットが、
前記それぞれの測定データを取得するために使用される照明条件、
前記それぞれの測定データに関する強度不均衡測定、
前記1つ以上のセットアップ基板、
前記1つ以上のセットアップ基板の各々上の測定ポイント、
前記1つ以上のセットアップ基板のロット又はグループ、又は、
これらの2つ以上の任意の組み合わせ、
のうちの1つ以上に関して、前記測定条件の第1のセットとは異なる、
請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の測定レシピを使用して実施される測定の確度を最適化するように、及び、前記1つ以上の第1の測定値が前記1つ以上の第2の測定値と同様であるように、前記第2の測定レシピを前記測定条件の第2のセットのサブセットとして最適化することを含む、請求項4から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記第2の測定データが、前記第1の測定データの適切なサブセットを含み、前記測定条件の第2のセットが、前記測定条件の第1のセットの適切なサブセットを含む、請求項4から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記測定条件の第2のセットが、前記測定条件の第1のセット内に含まれる照明条件の適切なサブセットを含み、
前記第2の測定レシピを最適化することが、測定のために使用されるべき1つ以上の照明条件を決定すること、及び/又は、測定に使用されるべき照明条件の各々についての重み付けを決定することを含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の測定レシピを使用して製品基板上で実施されるメトロロジに関して、第1の製品測定データを取得すること、
前記第2の測定レシピを使用して製品基板上で実施されるメトロロジに関して、第2の製品測定データを取得すること、及び、
前記第1の処理された製品測定データと前記第2の処理された製品測定データとを比較すること、
を含む、請求項4から9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの性能インジケータが、
主コンポーネント分析、
独立コンポーネント分析、又は、
単一値分解、
から取得される、前記第1の測定データの1つ以上のコンポーネントから決定される、
請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記測定データが1つ以上のスウィング曲線を含み、前記各スウィング曲線が測定パラメータの変動を照明条件の関数として記述する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記製品測定データがアライメントデータを含み、前記第1の測定レシピがアライメントメトロロジのための測定レシピを含む、請求項10又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記製品測定データが露光後メトロロジデータを含み、前記第1の測定レシピが露光後メトロロジのための測定レシピを含む、請求項10、12、又は13に記載の方法。
【請求項15】
好適な装置上で実行されるとき、請求項1から14のいずれかに記載の方法を実施するように動作可能なプログラム命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の前記コンピュータプログラムを含む、非一時的コンピュータプログラム搬送波。
【請求項17】
請求項16に記載の前記非一時的コンピュータプログラム搬送波、及び、
前記非一時的コンピュータプログラム搬送波上に含まれる前記コンピュータプログラムを実行するように動作可能なプロセッサ、
を備える、処理配置。
【請求項18】
請求項17に記載の前記処理配置を備える、メトロロジ装置。
【請求項19】
スキャトロメータを備え、露光後メトロロジデータを測定するように動作可能な、請求項18に記載のメトロロジ装置。
【請求項20】
請求項17に記載の前記処理配置を備える、アライメントセンサ。
【請求項21】
請求項20に記載の前記アライメントセンサ、
パターニングデバイスを支持するためのパターニングデバイスサポート、及び、
基板を支持するための基板サポート、
を備える、リソグラフィ装置。
【国際調査報告】