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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-15
(54)【発明の名称】フェーズド・アレイ無線試験
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20231208BHJP
   H04B 17/15 20150101ALI20231208BHJP
   H04B 17/29 20150101ALI20231208BHJP
【FI】
H04B7/06 982
H04B7/06 150
H04B17/15
H04B17/29
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533879
(86)(22)【出願日】2021-12-02
(85)【翻訳文提出日】2023-08-02
(86)【国際出願番号】 US2021061670
(87)【国際公開番号】W WO2022120092
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】63/120,689
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391002340
【氏名又は名称】テクトロニクス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TEKTRONIX,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】ダレブルー・ドナルド・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ハジ-オマル・アムル
(57)【要約】
試験測定システムであって、入力チャンネルを有する試験測定装置と、入力チャンネルに接続されたアンテナの基準アレイと、試験測定装置内の1つ以上のプロセッサとを有し、1つ以上のプロセッサが、被試験デバイスに接続されたアンテナのフェーズド・アレイから、基準アレイの第1側に向けられた第1信号を受信する処理と、被試験デバイス、フェーズド・アレイ又は基準アレイを移動せずに、被試験デバイスに接続されたアンテナのフェーズド・アレイから、基準アレイの第2側に向けられた第2信号を受信する処理とを1つ以上のプロセッサに行わせるプログラムを実行するよう構成される。アンテナのフェーズド・アレイを使用して被試験デバイスを試験する方法は、フェーズド・アレイ内のアンテナ夫々の位相を調整することにより、アンテナの基準アレイの第1側の第1位置に対してフェーズド・アレイをチューニングする処理と、第1位置で被試験デバイスから第1信号を受信する処理と、アンテナの基準アレイの第2側の第2位置に対してフェーズド・アレイをチューニングする処理と、第2位置で被試験デバイスから第2信号を受信する処理とを有する。試験測定装置は、少なくとも2つの入力チャンネルと、これら入力チャンネルの1つと夫々接続された少なくとも2つの基準アンテナのアレイと、試験測定装置内の1つ以上のプロセッサとを有し、1つ以上のプロセッサが、1つ以上の基準アンテナからの入力信号を受信する処理と、1つ以上の基準アンテナからの入力信号を測定する処理とを1つ以上のプロセッサに行わせるプログラムを実行するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力チャンネルを有する試験測定装置と、
上記入力チャンネルに接続された複数のアンテナから成る基準アレイと、
上記試験測定装置内の1つ以上のプロセッサと
を具え、
該1つ以上のプロセッサが、
被試験デバイスに接続されたアンテナのフェーズド・アレイから、上記基準アレイの第1側に向けられた第1信号を受信する処理と、
上記被試験デバイス、上記フェーズド・アレイ又は上記基準アレイを移動せずに、上記被試験デバイスに接続されたアンテナの上記フェーズド・アレイから、上記基準アレイの第2側に向けられた第2信号を受信する処理と
を上記1つ以上のプロセッサに行わせるプログラムを実行するよう構成される試験測定システム。
【請求項2】
上記試験測定装置は、上記基準アレイの上記第1側及び上記基準アレイの上記第2側において、上記両側夫々の受信信号が他方の側と一致するまで、上記フェーズド・アレイから校正信号を受信する請求項1の試験測定システム。
【請求項3】
上記試験測定装置は、上記校正信号の振幅が最大になるまで、上記基準アレイ内のボアサイト・アンテナで受信する請求項1の試験測定システム。
【請求項4】
上記基準アレイにはボアサイト・アンテナがなく、上記被試験デバイスが、
上記フェーズド・アレイ内の上記アンテナの夫々をゼロ位相に設定し、
上記基準アレイの中心点を決定し、
上記フェーズド・アレイを上記基準アレイの中心点に向ける
ように構成される請求項1の試験測定システム。
【請求項5】
上記被試験デバイスが、
メイン・ビームが減少し始めるまで、上記フェーズド・アレイ・アンテナの1つ以上について信号の振幅を減少させ、
信号対干渉源比を上記振幅が減少した量に等しく設定する
ように更に構成される請求項1の試験測定システム。
【請求項6】
上記試験測定システムが、上記被試験デバイスに接続された第2試験測定装置を更に具える請求項1の試験測定システム。
【請求項7】
上記第2試験測定装置は、任意波形発生装置を有する請求項6の試験測定システム。
【請求項8】
上記フェーズド・アレイは、5G RF又は光信号のいずれかであるEM信号を送信する請求項1の試験測定システム。
【請求項9】
アンテナのフェーズド・アレイを使用して被試験デバイスを試験する方法であって、
上記フェーズド・アレイ内の上記アンテナ夫々の位相を調整することにより、複数のアンテナから成る基準アレイの第1側の第1位置に対して上記フェーズド・アレイをチューニングする処理と、
上記第1位置で上記被試験デバイスから第1信号を受信する処理と、
上記複数のアンテナから成る基準アレイの第2側の第2位置に対して上記フェーズド・アレイをチューニングする処理と、
上記第2位置で上記被試験デバイスから第2信号を受信する処理と
を具える被試験デバイスを試験する方法。
【請求項10】
上記基準アレイにはボアサイト・アンテナがなく、上記第1位置は、上記基準アレイの中心点に最も近い上記基準アレイの上記第1側のアンテナの位置を含み、上記第2位置は、上記中心点に最も近い上記基準アレイの上記第2側のアンテナの位置を含む請求項9の方法。
【請求項11】
上記第1位置は、ボアサイト・アンテナと、上記基準アレイの第1側における上記ボアサイト・アンテナに最も近いアンテナとの中間の位置を含み、上記第2位置は、上記ボアサイト・アンテナと、上記基準アレイの第2側における上記ボアサイト・アンテナに最も近いアンテナとの中間の位置を含む請求項9の方法。
【請求項12】
位相調整を用いて上記基準アレイ内のアンテナの夫々をチューニングする処理と、
上記基準アレイから上記フェーズド・アレイに信号を送信する処理と、
上記DUTで受信された上記信号を測定する処理と
を更に具える請求項9の方法。
【請求項13】
上記フェーズド・アレイ内の上記アンテナの夫々をゼロ位相に設定する処理と、
ボアサイト・アンテナを持たない上記基準アレイの中心点を決定する処理と、
上記フェーズド・アレイを上記基準アレイの上記中心点に向ける処理と
によって、上記フェーズド・アレイを校正する処理を更に具える請求項9の方法。
【請求項14】
上記基準アンテナのアレイの中心点を決定する処理が、
上記フェーズド・アレイ内の上記アンテナの夫々をゼロ位相に設定する処理と、
上記基準アレイの両側夫々の中心点に最も近い上記基準アレイ内のアンテナで正弦波信号の位相と振幅が同じになるまで、上記フェーズド・アレイの位置を調整する処理と
を有する請求項13の方法。
【請求項15】
校正中に上記フェーズド・アレイを指定された基準アンテナに直接向ける処理と、
上記指定された基準アンテナで受信した信号を校正信号として測定する処理と、
試験中に上記校正信号を上記指定されたアンテナで受信した信号と比較する処理と
によって、上記校正を検証する処理を更に具える請求項9の方法。
【請求項16】
メイン・ビームが減少し始めるまで、上記フェーズド・アレイ・アンテナの1つ以上の信号の振幅を減少させる処理と、
上記振幅が減少した量に等しい信号対干渉源比に設定する処理と
を有する被試験デバイスに関する最適な信号対干渉源比を決定する処理を更に具える請求項9の方法。
【請求項17】
試験測定装置であって、
少なくとも2つの入力チャンネルと、
該入力チャンネルの1つと夫々接続された少なくとも2つの基準アンテナのアレイと、
上記試験測定装置内の1つ以上のプロセッサと
を具え、
該1つ以上のプロセッサが、
1つ以上の上記基準アンテナからの入力信号を受信する処理と、
1つ以上の上記基準アンテナからの上記入力信号を測定する処理と
を上記1つ以上のプロセッサに行わせるプログラムを実行するように構成される試験測定装置。
【請求項18】
ディスプレイを更に具え、
上記プログラムは、更に、1つ以上の上記基準アンテナからのデータを上記ディスプレイ上に表示する処理を1つ以上のプロセッサに行わせる請求項17の試験測定装置。
【請求項19】
上記基準アンテナのアレイは、ボアサイト・アンテナと、該ボアサイト・アンテナの両側に同数のアンテナとを有する請求項17の試験測定装置。
【請求項20】
上記基準アンテナのアレイは、該アレイの中心点の両側に同数のアンテナを有する請求項17の試験測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2020年12月2日に出願された「マルチ・チャンネル・オシロスコープを用いたフェーズド・アレイ無線試験のシステム及び方法」と題する米国仮特許出願第63/120,689号の利益を主張し、その全体が本願に組み込まれる。
【0002】
この開示は、フェーズド・アレイ・アンテナを使用する試験装置に関し、より詳しくは、基準アンテナのアレイを有する試験装置を使用することに関する。
【背景技術】
【0003】
ミリ波(mm波)周波数信号の使用は増え続けている。これらの周波数の信号は、経路損失が大きいため、ビームフォーマ(beamformer)とも呼ばれるフェーズド・アレイ・アンテナを使用して、トランスミッタからのEM(電磁)エネルギーを信号を受信する空間内の特定のポイントに向ける。信号は、無線周波数(RF)又は光であっても良い。ビームフォーミングのプロセスには、多くの場合、試験とチューニングが必要な独自の方法が含まれる。ケーブル損失を回避するために、ミリ波フェーズド・アレイ・アンテナをビームフォーミング・ネットワークに一体化すると、ケーブル測定が不可能になる。このため、これらのビームフォーマ/アンテナ・ネットワークを無線で測定する必要が生じている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2018/0337738号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2016/0156100号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、ビームフォーマIC(集積回路)と、これに一体化されたフェーズド・アレイ・アンテナは、ネットワーク・アナライザやスペクトラム・アナライザなどの試験測定装置に接続された基準アンテナに向けられる。現在のプロセスでは、フェーズド・アレイの各アンテナ素子の位相と振幅を調整して、それら信号が全て同時に到着するようにする。これには、被試験デバイス(DUT)、IC及びフェーズド・アレイが180度回転して、ビーム方向が変化するたびに回転中のビーム・パターンを測定できるようにする必要がある。これには時間がかかり、DUTを正確に回転させないと不正確になる可能性がある。
【0006】
開示された装置及び方法の実施形態は、従来技術における欠点に取り組むものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、基準アンテナのアレイを含む試験測定システムの実施形態を示す。
図2図2は、基準アンテナのアレイを用いて被試験デバイスを試験する実施形態のフローチャートを示す。
図3図3は、基準アンテナのアレイを用いて被試験デバイスを試験する実施形態のフローチャートを示す。
図4図4は、被試験デバイスのフェーズド・アレイを単一の基準アンテナに向けることから生じる波形の例を示している。
図5図5は、基準アンテナのアレイの中心点を決定するために使用される波形の例を示す。
図6図6は、フェーズド・アレイを基準アンテナアレイの中心点に向けることから生じる波形の例を示す。
図7図7は、一例におけるフェーズド・アレイのアンテナに関する位相オフセットを決定するために使用される図を示す。
図8図8は、被試験デバイスを移動させることなく、第1基準アンテナにチューニングされた被試験デバイスのフェーズド・アレイから生じる波形の例を示す。
図9図9は、被試験デバイスを移動させることなく、第2基準アンテナにチューニングされた被試験デバイスのフェーズド・アレイから生じる波形の一例を示す。
図10図10は、干渉源対信号比を求めるために、被試験デバイスのフェーズド・アレイ内のアンテナの振幅を変化させることから生じる波形の例を示す。
図11図11は、基準アンテナのアレイを使用する場合に対して現在のシングル・ボアサイト・アンテナを使用した場合を比較したグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
この説明では、本願で定義されるいくつかの用語を使用する。「試験測定装置」という用語は、集積回路、回路基板などのデバイス(これらの全てを本願では「被試験デバイス(DUT:Device Under Test)」と呼ぶ)の試験に使用される装置を意味する。この装置には、限定するものではないが、マルチ・チャンネル及びミックスド・シグナル(MSO)オシロスコープを含むオシロスコープ、任意波形又は波形発生装置を含む装置、スペクトラム・アナライザ、パラメータ・アナライザ、ネットワーク・アナライザ、変調アナライザを含むアナライザ並びにマルチメータが含まれても良い。
【0009】
「フェーズド・アレイ」という用語は、DUTに接続されたアンテナのフェーズド・アレイを意味し、このDUTをフェーズド・アレイを「有する」被試験デバイスと呼ぶこともある。「基準アレイ」及び「基準アンテナ」という用語は、DUT上のフェーズド・アレイから信号を受信する試験測定装置に接続されたアンテナを指す。フェーズド・アレイは、RF信号又は光を送信しても良い。
【0010】
現在、ミリ波技術の試験は、フェーズド・アレイを使用してビームフォーマ(beamformer:ビーム形成)DUTによって形成されるビームを単一の基準アンテナに向け、次にDUTを180度回転させてビーム・パターンを測定することによって行われる。試験するビーム方向を変更するたびに、DUTを180度回転させる必要があるので、方向が変わるときにビームをチューニング及び測定できるようにする必要がある。
【0011】
対照的に、本願の実施形態は、DUTの周囲に等間隔にパターン化された複数の基準アンテナを使用する。DUTを回転させる代わりに、システムはビームをチューニングし、方向を変えるときにビームを測定する。通常、チューニング・プロセスは、アレイの中心点の右で1回、左で1回行われ、ビームフォーマ・フェーズド・アレイがチューニングされる位置は、基準アンテナの配置によって異なる。チューニングが行われる場所は、ボアサイト・アンテナがあるかどうかによって異なる。
【0012】
ボアサイト・アンテナがある場合、ビームフォーマ・フェーズド・アレイがチューニングされる位置は、ボアサイト・アンテナと両側の最初のアンテナの中間にある。例えば、両側のアンテナがボアサイト・アンテナから20度の角度でオフセットされている場合、その位置は、ボアサイトから10度になる。このような構成の例では、アレイ内に3個のアンテナがあり、1個がボアサイトにあって、対称性のために両側に1個ずつとすることもできる。両側に任意の数のアンテナを置くことができ、試験測定装置のチャンネル数によってのみ制限される。例えば、8チャンネルの装置の場合、ボアサイトの両側の対称性を維持するなら、アンテナ・アレイには、3個、5個又は7個のアンテナがあっても良い。複数の試験測定装置を使用して8つ以上の入力チャンネルを提供できるため、8個以上の基準アンテナをサポートできる。複数の試験測定装置を同期させて、測定信号の時間アライメント(Time alignment:時間合わせ)を提供しても良い。
【0013】
2、4、6、8個のアンテナなど、ボアサイト・アンテナのないアレイの場合、フェーズド・アレイは、2つの中央のアンテナ間の中心点に最も近い両側のアンテナにチューニングする。いずれの場合も、ビームフォーマはアレイの両側の夫々に少しだけチューニングされる。本願では、これを「部分チューニング」と呼ぶことがある。過度にチューニングすると、パターンが大きく変化するため、プロセスは機能しないであろう。これにより、試験及びチューニング対象のビームフォーミングDUTによってビームフォーミング・プロセスを実現できる。
【0014】
図1は、ビームフォーマDUTによって生成されるビームフォーミング・アルゴリズムを試験するための試験測定システムの実施形態を示す。DUT10は、複数のアンテナから成るフェーズド・アレイ12を有し、必要に応じてDUT及びアレイと相互作用できる1つ以上の試験測定装置に接続されても良い。試験測定装置14は、コンピュータを備えてもよく、図示されていないが、試験測定装置14は、典型的には、試験測定装置20と同じ又は類似の構成要素を有する装置から構成されることに留意されたい。試験測定装置14によって、トランスミッタ及びレシーバの両方を有するDUTを試験できても良く、そのため、試験測定装置14は、オプションである。
【0015】
試験測定装置20は、入力チャンネル22に接続されたアンテナ16などの複数の基準アンテナから成るアレイを有する。図示の実施形態は、8個の基準アンテナを有し、夫々が試験測定装置20上の夫々用のチャンネルに接続されている。基準アレイにおいて他の個数のアンテナが使用されても良く、図1は、単に一例を提供するに過ぎない。各基準アンテナは、通常、試験測定装置の1つの入力チャンネルに接続するため、基準アンテナの個数の制限は、使用可能なチャンネルの数によってのみ制限される。
【0016】
試験測定装置20は、チャンネル22に加えて、概して、プロセッサに特定のタスクを実行させるコード(プログラム)を実行するように構成された1つ以上のプロセッサ24と、アンテナ・アレイの動作から生じるコード及びデータを記憶するメモリ26とを有する。装置20は、少なくとも1つのユーザ・インタフェース28を含み、これは、タッチスクリーン、ディスプレイ、並びに、ノブ及びボタンなどのユーザ操作装置を有していても良い。
【0017】
以下の説明では、本願で説明する手法が、それぞれがオシロスコープなどの試験測定装置の異なる入力チャンネルに接続できる任意の個数の基準アンテナに適用されるという条件で、2つのホーン・アンテナから成る基準アンテナ・アレイを使用して実行された実験について説明する。ビームフォーマDUTを試験するための一般的な実施形態を実験結果とともに説明する。図2は、ビームフォーマDUTを試験する方法の一実施形態を示す。このシステム及び手順では、DUTがプロセスの一部を実行することに注意されたい。DUTは、ボード上のビームフォーマIC又はビームフォーマ・システムから構成され、この手順の前に以下で説明する様々な信号を供給するように構成されていても良いし、この試験中に別の装置の制御下に置かれていても良い。DUTは、図1に示すように、システムの一部として、DUTに接続された試験測定装置を使用して、環境設定、プログラミング及び制御を受けても良い。
【0018】
この実験では、4xフェーズド・アレイ・アンテナをビームフォーマICとアップ・コンバータに接続しました。上述したように、フェーズド・アレイで使用するアンテナは、もっと多数でも、もっと少数でも良く、これは単なる例にすぎない。任意波形発生装置(AWG)は、2GHzのIF(中間周波数)信号を生成し、これは、25GHzの5G信号にアップ・コンバートされた。基準アンテナは、オシロスコープの別々のチャンネルに接続されました。
【0019】
この実験では、各ホーン基準アンテナをオシロスコープのそれぞれ用のチャンネルに接続し、ダウン・コンバートして2GHzに戻しました。これら基準アンテナは、フェーズド・アレイから約45インチ(約114センチ・メータ)の位置にあり、これら基準アンテナ間は、36インチ(約91センチ・メータ)ある。最初に、基準アンテナの個数に関係なく、図2の30に示すように、ビームフォーマDUTを基準アンテナに対して校正する必要がある。最初の校正の後は、同じフェーズド・アレイを使用して追加のDUTを試験できるため、毎回校正を行う必要はない。実験では、フェーズド・アレイを複数の基準アンテナの中の1つに直接向けると共に、ビームフォーミングDUTについては、そのフェーズド・アレイ内の全てのアンテナをゼロ位相に設定しました。図4は、その結果を示す。
【0020】
表示は、全ての結果に共通している。一番上の信号50は、第1基準アンテナについてのスペクトル表示を示し、第2信号52は、第2基準アンテナのスペクトル表示を示す。第3信号54は、第1基準アンテナの波形表示を示し、第4信号56は、第2基準アンテナの波形表示を示す。この結果は、プロセスの後半で、第1基準アンテナの結果を見ることによって、校正を検証するために使用できる。
【0021】
実施形態の方法は、複数のアンテナを用いるので、次のステップは、上述したように、基準アレイの構成に応じて、基準アレイの中心点の位置を特定する処理を含んでも良い。ボアサイトにアンテナがある場合は、校正で最大振幅を得るように、アンテナ又はDUTのいずれかを単に配置すれば良い。ボアサイトにアンテナがある場合、対称性を維持するために、偶数個の基準アンテナが、ボアサイト・アンテナの両側に存在することになる。8チャンネルの試験測定装置の場合、ボアサイト・アンテナと、その両側夫々に3つの基準アンテナがある。8チャンネルの装置の8チャンネル全てを使用したい場合は、ボアサイト・アンテナなしで、中心点の両側夫々に4つのアンテナを配置することもできる。ボアサイト・アンテナがない場合、校正は、中心点に最も近い2つのアンテナについて、振幅と位相を等しくして、以下のように行われる。
【0022】
次いで、DUTは、校正信号を送信し、各基準アンテナで信号の位相と振幅が同じになるまでフェーズド・アレイの方向が調整される(direct)。実験では、図5に示すように、2つの基準アンテナで受信された信号の位相と振幅が一致するまで正弦波を使用しました。図6は、DUTが5G信号を送信したときに得られる信号を示している。
【0023】
ビームフォーマを試験する前に、ビームを中心点から基準アンテナへ動かすために位相調整が必要であった。その一例を図7に示す。この特定の実験では、アレイの平面に対する平面波面の到着角は約18度である。アンテナ1とアンテナ2の間の三角形の斜辺は、230ミル(5.84ミリメータ:25GHzで1/2波長)である。それから、直角三角形の底辺は71ミル(1.80ミリメータ)又は約55.6度に相当する。実験で使用したビームフォーマは、約5.6度刻みで調整されるため、位相設定を10にすると約56度になる。アンテナ4の遅延が最も大きいため、その位相が0に設定される。アンテナ3の位相遅延は10に、アンテナ2の位相遅延は20に、アンテナ1の位相遅延は30に設定される。
【0024】
実験では、アナログ・デバイセズ社のビームフォーマICであるADMV4801型を使用しました。これを、上記の位相オフセットで、右の基準アンテナ用にプログラムしました。左側の基準アンテナは、同じ値になるが、アンテナ1からアンテナ4に入れ替えられる。フェーズド・アレイを所定の位置にセットし、上述のように校正された状態で、ビームフォーマを左側ホーン・アンテナにチューニングしており、その結果を図8に示す。図8図4の結果と比較すると、フェーズド・アレイは、チューニングされているが、その位置から移動していない状態で、これらの結果が一致していることがわかる。図9は、ビームフォーマを右側ホーンにチューニングした後の結果を示している。再度、これらの結果は、フェーズド・アレイを回転させて様々な角度を移動することなく、チューニングすることによって発生する。
【0025】
図2に戻ると、32のチューニングする処理と、34の受信する処理と、次に36の測定する処理とを繰り返して、38において、ビームフォーマが基準アンテナのアレイの両側にチューニングされる。図3は、DUTでの受信を試験するために、基本的に、このプロセスを逆にしたものである。このプロセスでは、40において、位相調整を適用して基準アンテナをチューニングし、次いで、42において、基準アンテナがフェーズド・アレイ/DUTに信号を送信する。これには、ビームフォーマで受信した信号を測定して、DUTの受信能力を試験することが含まれても良い。
【0026】
ワイヤレス・システムが、そのコンステレーション内でシンボルをどれだけ正確に送信しているかを示す尺度であるEVM(エラー・ベクトル・マグニチュード)は、この実験では、このフェーズド・アレイ・アンテナに関して、約1.8%であった。
【0027】
ビームフォーミング以外のMIMO(Multiple-In Multiple Out)のもう一つの側面は、チャンネルの振幅を調整することによって、干渉している信号の方向にヌルを作成する機能である。この実験では、右側の基準アンテナを干渉源(interferer)として扱いました。アンテナ1とアンテナ4の送信振幅を減少させた。図10に示す得られた信号は、基準トレースからチャンネル4のトレースへと減少し、約6dB減少しているように見える。これが、信号対干渉源比(signal to interferer ratio:干渉源に対する信号の比)になる。一番下のトレース60は、保存された基準トレース(reference trace)である。アンテナ上の振幅が小さくなると、トレース62は、トレース60であったものが、図の62へと変化する。トレース64は、基準アンテナに接続されている。このプロセスでは、トレース64の振幅をあまりに変化させることは、望ましくはない。しかし、メイン・ローブ中の64での振幅の少量の損失により、サイド・ローブがずっと大きく減少する。これにより、トレース62が、いつ信号対干渉源比の振幅に達したかを決定できる。
【0028】
このようにして、ミリ波の周波数レンジで動作するDUTは、ビームごとにDUTを移動することなく試験を受けることができる。このチューニングにより、DUTを同じ場所に維持し、フェーズド・アレイを基準アンテナ夫々に関してチューニングできる。
【0029】
図11は、単一のアンテナへのDUTのチューニング(曲線70)と、複数のアンテナへの部分的なチューニング(曲線72)との比較を示す。曲線74は、DUTが回転したときの結果を示している。これは、DUTを動かさずに複数の基準アンテナを使用する技術が非常にうまく機能することを示している。
【0030】
本開示技術の態様は、特別に作成されたハードウェア、ファームウェア、デジタル・シグナル・プロセッサ又はプログラムされた命令に従って動作するプロセッサを含む特別にプログラムされた汎用コンピュータ上で動作できる。本願における「コントローラ」又は「プロセッサ」という用語は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ASIC及び専用ハードウェア・コントローラ等を意図する。本開示技術の態様は、1つ又は複数のコンピュータ(モニタリング・モジュールを含む)その他のデバイスによって実行される、1つ又は複数のプログラム・モジュールなどのコンピュータ利用可能なデータ及びコンピュータ実行可能な命令で実現できる。概して、プログラム・モジュールとしては、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み、これらは、コンピュータその他のデバイス内のプロセッサによって実行されると、特定のタスクを実行するか、又は、特定の抽象データ形式を実現する。コンピュータ実行可能命令は、ハードディスク、光ディスク、リムーバブル記憶媒体、ソリッド・ステート・メモリ、RAMなどのコンピュータ可読記憶媒体に記憶しても良い。当業者には理解されるように、プログラム・モジュールの機能は、様々な実施例において必要に応じて組み合わせられるか又は分散されても良い。更に、こうした機能は、集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのようなファームウェア又はハードウェア同等物において全体又は一部を具体化できる。特定のデータ構造を使用して、本開示技術の1つ以上の態様をより効果的に実施することができ、そのようなデータ構造は、本願に記載されたコンピュータ実行可能命令及びコンピュータ使用可能データの範囲内と考えられる。
【0031】
開示された態様は、場合によっては、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの任意の組み合わせで実現されても良い。開示された態様は、1つ以上のプロセッサによって読み取られ、実行され得る1つ又は複数のコンピュータ可読媒体によって運搬されるか又は記憶される命令として実現されても良い。そのような命令は、コンピュータ・プログラム・プロダクトと呼ぶことができる。本願で説明するコンピュータ可読媒体は、コンピューティング装置によってアクセス可能な任意の媒体を意味する。限定するものではないが、一例としては、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含んでいても良い。
【0032】
コンピュータ記憶媒体とは、コンピュータ読み取り可能な情報を記憶するために使用することができる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、コンピュータ記憶媒体としては、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電気消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリやその他のメモリ技術、コンパクト・ディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、DVD(Digital Video Disc)やその他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置やその他の磁気記憶装置、及び任意の技術で実装された任意の他の揮発性又は不揮発性の取り外し可能又は取り外し不能の媒体を含んでいても良い。コンピュータ記憶媒体としては、信号そのもの及び信号伝送の一時的な形態は除外される。
【0033】
通信媒体とは、コンピュータ可読情報の通信に利用できる任意の媒体を意味する。限定するものではないが、例としては、通信媒体には、電気、光、無線周波数(RF)、赤外線、音又はその他の形式の信号の通信に適した同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、空気又は任意の他の媒体を含んでも良い。
【0034】
加えて、本願の説明は、特定の特徴に言及している。本明細書における開示には、これらの特定の特徴の全ての可能な組み合わせが含まれると理解すべきである。ある特定の特徴が特定の態様又は実施例に関連して開示される場合、その特徴は、可能である限り、他の態様及び実施例との関連においても利用できる。
【0035】
また、本願において、2つ以上の定義されたステップ又は工程を有する方法に言及する場合、これら定義されたステップ又は工程は、状況的にそれらの可能性を排除しない限り、任意の順序で又は同時に実行しても良い。

実施例
【0036】
以下では、本願で開示される技術の理解に有益な実施例が提示される。この技術の実施形態は、以下で記述する実施例の1つ以上及び任意の組み合わせを含んでいても良い。
【0037】
実施例1は、試験測定システムであって、入力チャンネルを有する試験測定装置と、上記入力チャンネルに接続されたアンテナの基準アレイと、上記試験測定装置内の1つ以上のプロセッサとを具え、該1つ以上のプロセッサが、被試験デバイスに接続されたアンテナのフェーズド・アレイから、上記基準アレイの第1側に向けられた第1信号を受信する処理と、上記被試験デバイス、上記フェーズド・アレイ又は上記基準アレイを移動せずに、上記被試験デバイスに接続されたアンテナの上記フェーズド・アレイから、上記基準アレイの第2側に向けられた第2信号を受信する処理とを上記1つ以上のプロセッサに行わせるプログラムを実行するよう構成される。
【0038】
実施例2は、実施例1の試験測定システムであって、上記試験測定装置は、上記基準アレイの上記第1側及び上記基準アレイの上記第2側において、上記両側夫々の受信信号が他方の側と一致するまで、上記フェーズド・アレイから校正信号を受信する。
【0039】
実施例3は、実施例1又は2のいずれかの試験測定システムであって、上記試験測定装置は、上記校正信号の振幅が最大になるまで、上記基準アレイ内のボアサイト・アンテナで受信する。
【0040】
実施例4は、実施例1から3のいずれかの試験測定システムであって、上記基準アレイにはボアサイト・アンテナがなく、上記被試験デバイスが、上記フェーズド・アレイ内の上記アンテナの夫々をゼロ位相に設定し、上記基準アレイの中心点を決定し、上記フェーズド・アレイを上記基準アンテナのアレイの中心点に向けるように構成される。
【0041】
実施例5は、実施例1から4のいずれかの試験測定システムであって、上記被試験デバイスは、メイン・ビームが減少し始めるまで、上記フェーズド・アレイ・アンテナの1つ以上について信号の振幅を減少させ、信号対干渉源比(signal to interferer ratio)を上記振幅が減少した量に等しく設定するように更に構成される。
【0042】
実施例6は、実施例1から5の試験測定システムであって、上記試験測定システムは、上記被試験デバイスに接続された第2試験測定装置を更に具える。
【0043】
実施例7は、実施例6の試験測定システムであって、上記第2試験測定装置は、任意波形発生装置を有する。
【0044】
実施例8は、実施例1から8のいずれかの試験測定システムであって、上記フェーズド・アレイは、5G RF又は光信号のいずれかであるEM信号を送信する。
【0045】
実施例9は、複数のアンテナから成るフェーズド・アレイを使用して被試験デバイスを試験する方法であって、上記フェーズド・アレイ内の上記アンテナ夫々の位相を調整することにより、複数のアンテナから成る基準アレイの第1側の第1位置に対して上記フェーズド・アレイをチューニングする処理と、上記第1位置で上記被試験デバイスから第1信号を受信する処理と、上記複数のアンテナから成る基準アレイの第2側の第2位置に対して上記フェーズド・アレイをチューニングする処理と、上記第2位置で上記被試験デバイスから第2信号を受信する処理とを具える。
【0046】
実施例10は、実施例9の方法であって、上記基準アレイにはボアサイト・アンテナがなく、上記第1位置は、上記基準アレイの中心点に最も近い上記基準アレイの上記第1側のアンテナの位置を含み、上記第2位置は、上記中心点に最も近い上記基準アレイの上記第2側のアンテナの位置を含む。
【0047】
実施例11は、実施例9又は実施例10のいずれかの方法であって、上記第1位置は、ボアサイト・アンテナと、上記基準アレイの第1側におけるボアサイト・アンテナに最も近いアンテナとの中間の位置を含み、上記第2位置は、上記ボアサイト・アンテナと、上記基準アレイの第2側における上記ボアサイト・アンテナに最も近いアンテナとの中間の位置を含む。
【0048】
実施例12は、実施例9から11のいずれかの方法であって、位相調整を用いて上記基準アレイ内のアンテナの夫々をチューニングする処理と、上記基準アレイから上記フェーズド・アレイに信号を送信する処理と、上記DUTで受信された上記信号を測定する処理とを更に具える。
【0049】
実施例13は、実施例9から12のいずれかの方法であって、上記フェーズド・アレイ内の上記アンテナの夫々をゼロ位相に設定する処理と、ボアサイト・アンテナを持たない上記基準アレイの中心点を決定する処理と、上記フェーズド・アレイを上記基準アレイの上記中心点に向ける処理とによって、上記フェーズド・アレイを校正する処理を更に具える。
【0050】
実施例14は、実施例13の方法であって、上記基準アンテナのアレイの中心点を決定する処理が、上記フェーズド・アレイ内の上記アンテナの夫々をゼロ位相に設定する処理と、上記基準アレイの両側夫々の中心点に最も近い上記基準アレイ内のアンテナで正弦波信号の位相と振幅が同じになるまで、上記フェーズド・アレイの位置を調整する処理とを有する。
【0051】
実施例15は、実施例9から14のいずれかの方法であって、校正中に上記フェーズド・アレイを指定された基準アンテナに直接向ける処理と、上記指定された基準アンテナで受信した信号を校正信号として測定する処理と、試験中に上記校正信号を上記指定されたアンテナで受信した信号と比較する処理とによって、上記校正を検証する処理を更に具える。
【0052】
実施例16は、実施例9から14のいずれかの方法であって、メイン・ビームが減少し始めるまで、上記フェーズド・アレイ・アンテナの1つ以上の信号の振幅を減少させる処理と、上記振幅が減少した量に等しい信号対干渉源比に設定する処理とを有する被試験デバイスに関する最適な信号対干渉源比を決定する処理を更に具える。
【0053】
実施例17は、試験測定装置であって、少なくとも2つの入力チャンネルと、該入力チャンネルの1つと夫々接続された少なくとも2つの基準アンテナのアレイと、上記試験測定装置内の1つ以上のプロセッサとを具え、該1つ以上のプロセッサが、1つ以上の上記基準アンテナからの入力信号を受信する処理と、1つ以上の上記基準アンテナからの上記入力信号を測定する処理とを上記1つ以上のプロセッサに行わせるプログラムを実行するように構成される。
【0054】
実施例18は、実施例17の試験測定装置であって、ディスプレイを更に具え、上記プログラムは、更に、1つ以上の上記基準アンテナからのデータを上記ディスプレイ上に表示する処理を1つ以上のプロセッサに行わせる。
【0055】
実施例19は、実施例17又は実施例18のいずれかの試験測定装置であって、上記基準アンテナのアレイは、ボアサイト・アンテナと、該ボアサイト・アンテナの両側に同数のアンテナとを有する。
【0056】
実施例20は、実施例17から実施例19のいずれかの試験測定装置であって、上記基準アンテナのアレイは、該アレイの中心点の両側に同数のアンテナを有する。
【0057】
明細書、特許請求の範囲、要約書及び図面に開示される全ての機能、並びに開示される任意の方法又はプロセスにおける全てのステップは、そのような機能やステップの少なくとも一部が相互に排他的な組み合わせである場合を除いて、任意の組み合わせで組み合わせることができる。明細書、要約書、特許請求の範囲及び図面に開示される機能の夫々は、特に明記されない限り、同じ、等価、又は類似の目的を果たす代替の機能によって置き換えることができる。
【0058】
説明の都合上、本発明の具体的な実施例を図示し、説明してきたが、本発明の要旨と範囲から離れることなく、種々の変更が可能なことが理解できよう。従って、本発明は、添付の請求項以外では、限定されるべきではない。
図1
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【国際調査報告】