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特表2023-552985ポストボンディングオーバーレイを測定するシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-20
(54)【発明の名称】ポストボンディングオーバーレイを測定するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20231213BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20231213BHJP
【FI】
H01L21/02 B
H01L21/66 J
H01L21/66 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533686
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2023-06-26
(86)【国際出願番号】 US2021061310
(87)【国際公開番号】W WO2022125343
(87)【国際公開日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】63/124,629
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/161,369
(32)【優先日】2021-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザハ フランツ
(72)【発明者】
【氏名】スミス マーク ディー
(72)【発明者】
【氏名】シェン シャオメン
(72)【発明者】
【氏名】サイト ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】オーウェン デイビッド
【テーマコード(参考)】
4M106
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106BA04
4M106CA47
4M106DH03
4M106DH31
4M106DJ07
(57)【要約】
ウェハ形状計測システムは、第1のウェハ、第2のウェハ、および第1と第2のウェハのポストボンディングペアに1つ以上のストレスフリー形状測定を行うように構成されたウェハ形状計測サブシステムを含む。ウェハ形状計測システムは、ウェハ形状計測サブシステムに通信可能に結合されたコントローラを含む。コントローラは、ウェハ形状サブシステムからストレスフリー形状測定値を受信し、第1のウェハ、第2のウェハ、および第1のウェハと第2のウェハのポストボンディングペアのストレスフリー形状測定値に基づいて第1のウェハと第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャ間のオーバーレイを予測し、予測したオーバーレイに基づいて1つ以上のプロセスツールにフィードバック調整を提供するように構成される。さらに、フィードフォワードおよびフィードバック調整が1つ以上のプロセスツールに提供され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハ形状計測システムであって、
第1のウェハ、第2のウェハ、および前記第1のウェハと前記第2のウェハのポストボンディングペアに1つ以上のストレスフリー形状測定を実行するように構成されたウェハ形状計測サブシステムと、
前記ウェハ形状計測サブシステムに通信可能に結合されたコントローラとを備え、前記コントローラは、メモリに格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令のセットは前記1つ以上のプロセッサに、
前記ウェハ形状サブシステムから前記1つ以上のストレスフリー形状測定値を受信させ、
前記第1のウェハ、前記第2のウェハ、および前記第1のウェハと前記第2のウェハの前記ポストボンディングペアの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値に基づいて、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャの間のオーバーレイを予測させ、
前記予測されたオーバーレイに基づいて、1つ以上のプロセスツールにフィードバック調整を提供させる、
ように構成されている、ウェハ形状計測システム。
【請求項2】
前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを、前記第1のウェハ、前記第2のウェハ、および前記第1のウェハと前記第2のウェハの前記ポストボンディングペアの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値に基づいて予測することは、
前記第1のウェハ、前記第2のウェハ、および前記第1のウェハと前記第2のウェハの前記ポストボンディングペアの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値から1つ以上のウェハ形状パラメータを抽出することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータは、局所形状曲率(LSC)または面内歪み(IPD)のうち少なくとも1つを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータを機械学習アルゴリズムに入力して、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測することをさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
さらに、前記機械学習アルゴリズムを訓練することを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記機械学習アルゴリズムを訓練することは、赤外線オーバーレイデータで前記機械学習アルゴリズムを訓練することを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
さらに、前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータを機械モデルに入力し、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測することを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記予測されたオーバーレイに基づいて1つ以上のフィードバック制御信号を1つ以上のプロセスツールに提供することは、
前記予測されたオーバーレイに基づいて、1つ以上のフィードバック制御信号をボンダに提供し、前記ボンダの1つ以上のプロセス制御を調整することを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ウェハ形状計測サブシステムは、第1の干渉計サブシステムと第2の干渉計サブシステムとを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
システムであって、
ウェハ形状計測サブシステムから形状計測を受信するように構成されたコントローラを備え、前記コントローラは、メモリに格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令のセットは、前記1つ以上のプロセッサに、
前記ウェハ形状サブシステムから1つ以上のストレスフリー形状測定値を受信させ、
第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを、前記第1のウェハ、前記第2のウェハ、および前記第1のウェハと前記第2のウェハのポストボンディングペアの1つ以上のストレスフリー形状測定値に基づいて予測させ、
前記予測されたオーバーレイに基づいて、1つ以上のプロセスツールにフィードバック調整を提供させる、
ように構成されているシステム。
【請求項11】
前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを、前記第1のウェハ、前記第2のウェハ、および前記第1のウェハと前記第2のウェハの前記ポストボンディングペアの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値に基づいて予測することは、
前記第1のウェハ、前記第2のウェハ、および前記第1のウェハと前記第2のウェハの前記ポストボンディングペアの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値から1つ以上のウェハ形状パラメータを抽出することを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータは、局所形状曲率(LSC)または面内歪み(IPD)のうち少なくとも1つを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
さらに、前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータを機械学習アルゴリズムに入力して、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測することを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
さらに、前記機械学習アルゴリズムを訓練することを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記機械学習アルゴリズムを訓練することが、赤外線オーバーレイデータで前記機械学習アルゴリズムを訓練することを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
さらに、前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータを機械モデルに入力して、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測することを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記予測されたオーバーレイに基づいて1つ以上のフィードバック制御信号を1つ以上のプロセスツールに提供することが、
前記予測されたオーバーレイに基づいて1つ以上のフィードバック制御信号をボンダに提供して、前記ボンダの1つ以上のプロセス制御を調整することを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
前記ウェハ形状計測サブシステムは、第1の干渉計サブシステムと第2の干渉計サブシステムとを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項19】
方法であって、
第1のウェハ、第2のウェハ、および前記第1のウェハと前記第2のウェハのポストボンディングペアについて1つ以上のストレスフリー形状測定値を取得するステップと、
前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを、前記第1のウェハ、前記第2のウェハ、および前記第1のウェハと前記第2のウェハの前記ポストボンディングペアの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値に基づいて予測するステップと、
前記予測されたオーバーレイに基づいて、1つ以上のプロセスツールにフィードバック調整を提供するステップと、
を含む方法。
【請求項20】
ウェハ形状計測システムであって、
第1のウェハおよび第2のウェハに1つ以上のストレスフリー形状測定を行うように構成されたウェハ形状計測サブシステムと、
前記ウェハ形状計測サブシステムに通信可能に結合されたコントローラとを備え、前記コントローラは、メモリに格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令のセットは前記1つ以上のプロセッサに、
前記ウェハ形状サブシステムから、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハに関する前記1つ以上のストレスフリー形状測定値を受信させ、
前記第1のウェハの形状を第1の基準構造と比較することにより、前記第1のウェハの第1のウェハ形状歪みを測定させ、前記第2のウェハの形状を第2の基準構造と比較することにより、前記第2のウェハの第2のウェハ形状歪みを測定させ、
前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値、前記第1のウェハ形状歪み、および前記第2のウェハ形状歪みに基づいて、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測させ、
前記予測されたオーバーレイに基づいて、1つ以上のプロセスツールにフィードフォワード調整を提供させる、ように構成されている、ウェハ形状計測システム。
【請求項21】
前記第1の基準構造または前記第2の基準構造の少なくとも一方は、理想化された平板を含む、請求項20に記載のウェハ形状計測システム。
【請求項22】
前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値、前記第1の形状歪み、および前記第2のウェハの形状歪みに基づいて前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測することは、
前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値から1つ以上のウェハ形状パラメータを抽出することを含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータは、局所形状曲率(LSC)または面内歪み(IPD)のうち少なくとも1つを含む、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
さらに、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータ、並びに前記第1の形状歪みおよび前記第2のウェハ形状歪みを機械学習アルゴリズムに入力して、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャの間のオーバーレイを予測することを含む、請求項22に記載のシステム。
【請求項25】
さらに、前記機械学習アルゴリズムを訓練することを含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記機械学習アルゴリズムを訓練することが、赤外線オーバーレイデータで前記機械学習アルゴリズムを訓練することを含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
さらに、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータ、並びに前記第1の形状歪みおよび前記第2のウェハ形状歪みを機械モデルに入力して、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測することを含む、請求項22に記載のシステム。
【請求項28】
前記予測されたオーバーレイに基づいて1つ以上のフィードフォワード制御を1つ以上のプロセスツールに提供することは、
前記予測されたオーバーレイに基づいて1つ以上のフィードフォワード制御信号をボンダに提供することを含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項29】
前記ウェハ形状計測サブシステムは、第1の干渉計サブシステムと第2の干渉計サブシステムとを備える、請求項20に記載のシステム。
【請求項30】
システムであって、
ウェハ形状計測サブシステムからウェハ形状計測を受信するように構成されたコントローラを備え、前記コントローラは、メモリに格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含み、前記プログラム命令のセットは、前記1つ以上のプロセッサに、
前記ウェハ形状サブシステムから、第1のウェハおよび第2のウェハの1つ以上のストレスフリー形状測定値を受信させ、
前記第1のウェハの形状を第1の基準構造と比較することによって、前記第1のウェハの第1のウェハ形状歪みを決定し、前記第2のウェハの形状を第2の基準構造と比較することによって、前記第2のウェハの第2のウェハ形状歪みを決定させ、
前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値、前記第1のウェハ形状歪み、および前記第2のウェハ形状歪みに基づいて、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測させ、
前記予測されたオーバーレイに基づいて、1つ以上のプロセスツールにフィードフォワード調整を提供させる、
ように構成されているシステム。
【請求項31】
前記第1の基準構造または前記第2の基準構造の少なくとも一方は、理想化された平板を含む、請求項30に記載のウェハ形状計測システム。
【請求項32】
前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値、前記第1の形状歪み、および前記第2のウェハの形状歪みに基づいて、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測することは、
前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値から1つ以上のウェハ形状パラメータを抽出することを含む、請求項30に記載のシステム。
【請求項33】
前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータは、局所形状曲率(LSC)または面内歪み(IPD)のうち少なくとも1つを含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
さらに、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータ、ならびに前記第1の形状歪みおよび前記第2のウェハ形状歪みを機械学習アルゴリズムに入力して、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測することを含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項35】
さらに、前記機械学習アルゴリズムを訓練することを含む、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記機械学習アルゴリズムを訓練することは、前記機械学習アルゴリズムを赤外線オーバーレイデータで訓練することを含む、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
さらに、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記抽出された1つ以上のウェハ形状パラメータ、ならびに前記第1の形状歪みおよび前記第2のウェハ形状歪みを機械モデルに入力して、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測することを含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項38】
前記予測されたオーバーレイに基づいて1つ以上のフィードフォワード制御を1つ以上のプロセスツールに提供することは、
前記予測されたオーバーレイに基づいて1つ以上のフィードフォワード制御信号をボンダに提供することを含む、請求項30に記載のシステム。
【請求項39】
前記ウェハ形状計測サブシステムは、第1の干渉計サブシステムと第2の干渉計サブシステムとを備える、請求項30に記載のシステム。
【請求項40】
方法であって、
第1のウェハおよび第2のウェハの1つ以上のストレスフリー形状測定値を取得するステップと、
前記第1のウェハの形状を第1の基準構造と比較することにより、前記第1のウェハの第1のウェハ形状歪みを測定し、前記第2のウェハの形状を第2の基準構造と比較することにより、前記第2のウェハの第2のウェハ形状歪みを測定するステップと、
前記第1のウェハおよび前記第2のウェハの前記1つ以上のストレスフリー形状測定値、前記第1のウェハ形状歪み、および前記第2のウェハ形状歪みに基づいて、前記第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと前記第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測するステップと、
前記予測されたオーバーレイに基づいて、1つ以上のプロセスツールにフィードフォワード調整を提供するステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、計測の分野に関し、より詳細には、ウェハ形状計測ツールを使用してポストボンディングオーバーレイを測定するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連出願の相互参照)
【0003】
本願は、2020年12月11日に出願された米国仮出願第63/124,629号の利益を米国特許法第119条(e)の下で主張するものであり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
2枚の半導体ウェハのボンディング後にポストボンディングオーバーレイを測定する従来の方法は、ボンディングされるいずれかのウェハにオーバーレイ計測ターゲット(ボックスインボックス構造またはAIMターゲットなど)を配置することである。シリコンウェハを透過する赤外光を用いて、ターゲットの相対的な位置を比較することで、オーバーレイの結果を得ることができる。上記のような従来のオーバーレイ測定では、両方のウェハ上に計測ターゲットが存在することが必要であった。これは、2つの理由から不利になる可能性がある。第1に、ボンディングフローによっては、いわゆるキャリアウェハ上に計測ターゲットを配置することで、追加の処理が必要になる場合がある。第2に、ターゲットが必要であるため、達成可能な測定密度に制限がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2020/226152号
【特許文献2】米国特許出願公開第2015/0120216号
【特許文献3】米国特許出願公開第2018/0342410号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、上記のような従来のアプローチの欠点を解消するシステムおよび方法を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つ以上の実施形態に従って、ウェハ計測システムが開示される。一実施形態では、ウェハ計測システムは、第1のウェハ、第2のウェハ、および第1のウェハと第2のウェハとのポストボンディングペアに対して1つ以上のストレスフリー形状測定を行うように構成されたウェハ形状計測サブシステムを含んでいる。別の実施形態では、ウェハ計測システムは、ウェハ形状計測サブシステムに通信可能に結合されたコントローラを含み、コントローラは、メモリに格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含む。別の実施形態では、プログラム命令のセットは、1つ以上のプロセッサに、ウェハ形状サブシステムから1つ以上のストレスフリー形状測定値を受信させ、第1のウェハ、第2のウェハ、および第1のウェハと第2のウェハのポストボンディングペアの1つ以上のストレスフリー形状測定値に基づいて、第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャの間のオーバーレイを予測させ、予測したオーバーレイに基づいて1つ以上のプロセスツールにフィードバック調整を提供させるように構成される。
【0008】
本開示の1つ以上の代替的および/または付加的な実施形態に従って、ウェハ計測システムが開示される。一実施形態では、ウェハ計測システムは、第1のウェハおよび第2のウェハに1つ以上のストレスフリー形状測定を実行するように構成されたウェハ形状計測サブシステムを含む。別の実施形態では、ウェハ形状計測システムは、ウェハ形状計測サブシステムに通信可能に結合されたコントローラを含み、コントローラは、メモリに格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含む。別の実施形態では、プログラム命令のセットは、1つ以上のプロセッサに、ウェハ形状サブシステムから第1のウェハおよび第2のウェハの1つ以上のストレスフリー形状測定値を受信させ、第1のウェハの形状を第1の基準構造と比較することによって第1のウェハの第1の形状歪みを測定させ、第2のウェハの形状を第2の基準構造と比較することによって第2の形状歪みを測定させ、第1のウェハおよび第2のウェハの1つ以上のストレスフリー形状測定値、第1形状歪み、ならびに第2のウェハ形状歪みに基づいて、第1のウェハ上の1つ以上のフィーチャと第2のウェハ上の1つ以上のフィーチャの間のオーバーレイを予測させ、予測したオーバーレイに基づいて1つ以上のプロセスツールにフィードフォワード調整を提供させるように構成される。
【0009】
前述の概括的な説明と以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものに過ぎず、請求項に記載の本発明を必ずしも限定するものではないことを理解されたい。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、概括的説明と共に、本発明の原理を説明する働きをする。
【0010】
本開示の多数の利点は、添付の図を参照することによって、当業者によってよりよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】本開示の1つ以上の実施形態による、ウェハ形状計測システムの簡略ブロック図である。
図1B】本開示の1つ以上の実施形態による、第1のウェハ、第2のウェハ、およびウェハのポストボンデッドペアにウェハ形状測定を実行するウェハ形状測定システムの概念図である。
図1C】本開示の1つ以上の実施形態による、プロセスツールのフィードバックおよび/またはフィードフォワード制御を描写する、ウェハ形状測定システムの簡略ブロック図である。
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、ウェハのポストボンデッドペアにおけるウェハフィーチャ間のオーバーレイを決定する方法を描写する流れ図である。
図3】本開示の1つ以上の実施形態による、2枚のウェハをボンディングすることによって引き起こされるオーバーレイを予測する方法を描写する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示を、特定の実施形態およびその特定の特徴に関して特に示し、説明してきた。本明細書に示された実施形態は、限定的ではなく例示的であると見なされる。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細における様々な変更および修正がなされ得ることは、当業者にとって容易に明らかであるはずである。以下、添付の図面に示されている、開示された主題を詳細に参照することにする。
【0013】
図1A~3を概して参照すると、本開示の1つ以上の実施形態による、ポストボンディングオーバーレイ計測のシステムおよび方法が図示されている。
【0014】
本開示の実施形態は、形状ベースの歪みによって引き起こされる2枚のボンデッドウェハ間の相対的オーバーレイの測定を対象とする。本開示の実施形態は、第1および第2の入る(incoming)ウェハと、ポストボンディングウェハペアとで実行される形状測定を利用し得る。本開示の実施形態は、第1のウェハと第2のウェハ(ボンディング前)とポストボンディングペア(ボンディング後)から収集された形状データを変換して、オーバーレイデータを予測しフィードバック制御を提供してもよい。本開示の付加的な実施形態は、第1のウェハおよび第2のウェハ(ボンディング前)から収集された形状データを変換し、基準構造に対する第1のウェハおよび第2のウェハの形状歪みを測定し、フィードフォワード制御を提供してもよい。形状データの予測オーバーレイ情報への変換は、機械学習アルゴリズムおよび/または機械モデルを用いて実行され得る。
【0015】
本開示の実施形態は、ウェハ間ボンディングプロセス(例えば、ハイブリッドボンディングまたはフュージョンボンディング)後の2枚のウェハ上の厳しいオーバーレイ要件を達成するために実施され得る。例えば、本開示の実施形態は、画像センサの製造(例えば、バックライト画像センサ技術)、デバイスウェハおよびメモリウェハが一緒にボンディングされる3D NAND技術、およびデバイスウェハがキャリアウェハにボンディングされる論理デバイスの裏側電源レールプロセス、に関与するウェハ間ボンディングプロセスにおけるオーバーレイを最小化/軽減するために利用され得る。これら全ての例では、いずれも厳しいオーバーレイ公差が要求される。イメージセンサや3D NAND技術では、一つのウェハ上のCuパッドと別のウェハ上のCuパッドの直接の電気的接続のため、オーバーレイ要件は確実な接続を確保するために実施される。裏側電源レール技術の場合、スキャナの一般的な補正能力(例えば、フィールドごとの補正(CPE)補正)を考慮して、その後のリソグラフィーによる貫通ビアの露光が必要なオーバーレイ公差を達成できるように、ウェハの歪みを低くすることが望ましい。
【0016】
ポストボンディングオーバーレイを測定するためのプロセスは、限定するものではないが、i)ウェハ形状計測ステップを実行すること、ii)ウェハの特定のパラメータがウェハ形状データから抽出されるフィーチャ抽出ステップを実行すること、iii)アルゴリズム(例えば、機械学習アルゴリズムまたは機械モデル)を介して抽出パラメータを第1のウェハと第2のウェハのフィーチャ間のオーバーレイに変換することを含み得る。オーバーレイ予測の結果に基づいて、制御アルゴリズム(例えば、フィードバックまたはフィードフォワードアルゴリズム)が実施され得る。フィードバック制御の場合、制御アルゴリズムを使用して、後続のウェハのボンダ設定を最適化してもよい。フィードフォワード制御の場合、入る(incoming)ウェハの形状歪みを使用して、ボンダ設定を調整してもよい。
【0017】
図1Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、ポストボンディングオーバーレイ計測のためのウェハ形状計測システム100の簡略ブロック図を示している。
【0018】
実施形態において、システム100はウェハ形状計測サブシステム102を含む。システム100は、ウェハ形状計測サブシステム102の検出器出力に通信可能に結合されたコントローラ104をも含んでもよい。コントローラ104は、1つ以上のプロセッサ106およびメモリ108を含んでもよい。コントローラ104の1つ以上のプロセッサ106は、メモリ108に格納されたプログラム命令のセットを実行するように構成され得る。プログラム命令のセットは、1つ以上のプロセッサ106に本開示の様々なステップおよびプロセスを実行させるように構成され得る。
【0019】
ウェハ形状計測サブシステム102は、1つ以上のウェハから1つ以上の形状パラメータを取得することが可能な、当技術分野で既知の任意のウェハ形状ツールまたはシステムを含み得る。実施形態において、ウェハ形状計測サブシステム102は、1つ以上のウェハに1つ以上の計測および/または特性評価プロセスを実行するように構成された干渉計サブシステムを含む。例えば、ウェハ形状計測サブシステム102は、ウェハの両側で計測を行うように構成されたデュアル干渉計システム(例えば、デュアルフィゾー干渉計)を含み得る。例えば、ウェハ形状計測サブシステム102は、ウェハの第1の表面上で1つ以上の測定を行うために第1の照明ビーム101aを生成するように構成された第1の干渉計サブシステム105aと、第1の表面とは反対側のウェハの第2の表面上で1つ以上の測定を行うために第2の照明ビーム101bを生成するように構成された第2の干渉計サブシステム105bを含んでもよい。ウェハ計測サブシステム102は、KLA INCによって製造されたPWGツールのようなパターン付ウェハ形状(PWG)ツールを含んでもよい。ウェハ特性評価のための干渉計の使用は、2003年3月20日に出願された米国特許第6,847,458号、2011年10月27日に出願された米国特許第8,949,057号、および2013年1月15日に出願された米国特許第9,121,684号に概括的に説明されており、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0020】
PWGツールのような両面干渉計は、本開示のプロセスのコンテキストで実施するために特に有用であり得ることに留意されたい。例えば、厚さおよび/または厚さ変化情報は、本開示の機械学習アルゴリズムおよび/または機械モデルへの入力となり得る。さらに、両面測定は、一方の表面が測定を不確実にする属性を有する場合に融通性を提供する。さらに、両面測定は、2つの測定からの形状情報の平均化を可能にし、確実性を向上させる。
【0021】
なお、本開示の範囲は、PWG実装のデュアル干渉計システムに限定されず、片面干渉計システムを含むがこれに限定されない、当技術分野で既知の任意のウェハ計測システムまたはツールを包含するように拡張され得る。
【0022】
実施形態では、ウェハ形状計測サブシステム102は、ストレスフリーまたはストレスフリーに近い状態にある間にウェハのウェハ形状計測を行うように構成される。本開示の目的において、用語「ストレスフリー」は、外部ソースからウェハに加えられる力がほとんどない構成を意味するように解釈すべきである。用語「ストレスフリー」は、代替的に、「フリースタンディング」と解釈されてもよい。外部応力が除去された状態で、平坦なウェハ形状からの残りの偏差は、典型的には、ウェハの前面に存在する応力層を介して、またはボンディングプロセスによって課される応力に起因して誘発される。ウェハ上に存在する層によって引き起こされるこれらの応力は、内部応力と解釈されることに留意されたい。この意味で、ウェハの「形状」は、「自然形状」(すなわち、ベアウェハの形状)と、薄膜のようなウェハのいずれかの表面上の内部応力によって引き起こされる形状との組み合わせである。
【0023】
実施形態では、図1Bに示すように、ウェハ計測サブシステム102は、(1)第1のウェハの形状測定、(2)第2のウェハの形状測定、および(3)ウェハのポストボンディングペアの形状測定を行ってもよい。プレボンディングされた第1および第2のウェハの測定は、第1のウェハと第2のウェハの形状の不一致、並びにポストボンデッドペアに対するボンダおよびボンディングプロセスの影響に基づいて、ウェハのポストボンデッドペアの形状を予測するために使用され得ることに留意されたい。
【0024】
実施形態において、ウェハ計測サブシステム102は、第1のウェハ110aに第1の形状測定を行い、その後、データ信号103aを介してコントローラ104に形状測定データを送信してもよい。ウェハ計測サブシステム102は、第2のウェハ110bに第2の形状測定を行い、その後、データ信号103bを介してコントローラ104に形状測定データを送信してもよい。次に、第1のウェハ110aおよび第2のウェハ110bは、ボンダ(図示せず)を介してボンディングプロセスを受け、ポストボンディングウェハペア110cを形成してもよい。ウェハ計測サブシステム102は、ポストボンディングウェハペア110cに第3の形状測定を行い、その後、データ信号103cを介して形状測定データをコントローラ104に送信してもよい。
【0025】
実施形態では、ボンディングプロセスに続いて、コントローラ104は、第1のウェハ110a、第2のウェハ110b、およびポストボンディングウェハペア110の測定された形状情報を、局所形状特性を特徴付ける局所形状パラメータに変換する。例えば、これらのパラメータは、形状の第1および第2偏微分、または異なる機械モデルを用いた形状からの面内変位の予測を含んでもよい。例えば、局所形状パラメータは、局所形状曲率(LSC)および/または面内歪み(IPD)を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。スキャナ上のウェハの歪みを予測するために従来使用されてきた追加のメトリクスも利用され得る。そのようなメトリクスには、プレート理論、有限要素法などのアプローチに基づくウェハ形状とオーバーレイとの関係を記述する機械モデル、またはKLAコーポレーション製のGen3、Gen4、および/またはGen5モデルからのパラメータなどの独自のモデリングアプローチがあるが、これらに限定されない。
【0026】
入る(incoming)ウェハとポストボンディングウェハの両方の効果を捕らえるための説明は、K.Turnerによる2004年の博士論文、「Wafer Bonding:Mechanics‐based Models and Experiments,Massachusetts Institute of Technology」に記載されている。この近似では、最終ボンデッドウェハの反り(および結果として生じるIPD)から局所化された全面的な反りは、以下の式で記述され得る。
【数1】
ここで、ウェハの反りは、以下のようにκに関連している。
【数2】
式中、rはウェハの半径である。上記の関係は、ボンディングプロセス中のウェハの反りを記述し、ウェハのボンディング歪みを特徴付けるために使用され得る。スキャナ上でウェハをチャックしている間に生じるウェハの歪みを予測する際の観察に基づき、上記の式は局所的な歪みに対しては厳密には正しくないことが予想される。
【0027】
実施形態において、コントローラ104によって実行される第1のアルゴリズムは機械学習アルゴリズムを含む。コントローラ104によって適用される機械学習アルゴリズムは、深層学習アルゴリズムを含み得るこれに限定されない、当技術分野で既知の任意の機械学習アルゴリズムを含み得る。例えば、深層学習アルゴリズムは、ニューラルネットワーク(例えば、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、敵対的生成ネットワーク(GAN)、リカレントニューラルネットワーク(RNN)等)を含み得るが、これらに限定されない。本実施形態では、コントローラ104は、各測定(第1のウェハ110a、第2のウェハ110b、およびポストボンディングウェハペア110c)に対して、ウェハ形状から複数のパラメータを生成する。例えば、コントローラ104は、第1のウェハ110a、第2のウェハ110b、およびポストボンディングウェハペア110cについて、IPD、Gen4などを局所的に生成してもよい。次に、コントローラ104は、これらの生成されたパラメータのいずれかを、機械学習アルゴリズムへの入力として使用してもよい。例えば、ニューラルネットワークの場合、コントローラ104は、第1のウェハ110a、第2のウェハ110b、およびポストボンディングウェハペア110cについてIPD、Gen4などをローカルベースで生成し、これらのメトリクスをニューラルネットワークに入力してもよい。
【0028】
実施形態では、コントローラ104は機械学習アルゴリズムを訓練してもよい。例えば、コントローラ104は、訓練のために、同じ場所で測定されたIRオーバーレイデータを受信し、その後、利用してもよい。実施形態では、相対x‐yシフトだけでなく剛体回転誤差に起因するアライメント誘導オーバーレイエラーが、訓練のために使用されるオーバーレイデータから除去される。実施形態では、一旦訓練されると、ニューラルネットワークなどの機械学習アルゴリズムを使用して、オーバーレイ予測を行ってもよい。
【0029】
代替的および/または付加的な実施形態では、機械学習アルゴリズムの代わりに(または機械学習モデルと組み合わせて)、機械モデルを使用してもよい。リソグラフィスキャナ上でチャックされた反ったウェハのオーバーレイを予測するために使用される手順と同様に、ウェハ形状を記述する一連の機械的方程式が近似的に解かれてもよい。実施形態において、機械モデルは、プレート理論またはビーム理論に基づいてもよい。実施形態において、機械モデルは、固体の線形弾性変形を支配する連続体力学方程式の数値解法に基づくものである。例えば、機械モデルは、プレート理論または有限要素法などの技術を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。上に示した方程式と一致して、ボンディング中のウェハの中間形状は、主要な調整を提供する。
【0030】
実施形態では、図1Cに示すように、コントローラ104は、1つ以上の制御信号113を1つ以上のプロセスツール112に提供してもよい。例えば、コントローラ104は、1つ以上の上流および/または下流のプロセスツールを調整するように構成された1つ以上のフィードフォワードおよび/またはフィードバック制御信号を生成してもよい。調整され得るプロセスツールは、リソグラフィツール、成膜ツール、研磨ツール、エッチングツール、ボンダなどを含み得るが、これらに限定されるものではない。この点で、予測されたオーバーレイ情報は、ボンデッドウェハペアで観察されるオーバーレイを最小化する(または少なくとも軽減する)ために使用され得る。
【0031】
実施形態では、コントローラ104はフィードバック制御を提供してもよい。例えば、予測されたポストボンディングオーバーレイを使用して、ボンダのプロセス制御を調整してもよい。このようなプロセス調整の例は、ボンディング中に適用される真空圧力の調整、または不均一な温度分布に対する調整を含む。これらの変更の影響は制御シグネチャとして特徴付けられ得る。標準的な最適化アルゴリズムと、ボンダの調整について特徴付けられたシグネチャと、シグネチャのスケーリングされた組み合わせを使用して、結果として得られるオーバーレイが最小化され得る。
【0032】
追加的および/または代替的な実施形態において、コントローラ104は、フィードフォワード制御を提供してもよい。実施形態では、ボンディングプロセスの前に、コントローラ104は、モデルを適用して、第1のウェハ形状を第1の基準構造と比較することによって第1のウェハ110aの第1の形状歪みを決定し、第2のウェハ形状を第2の基準構造と比較することによって第2のウェハ110aの第2の形状歪みを決定してもよい。第1の基準構造および第2の基準構造は、理想的な平坦なウェハを含み得るが、これらに限定されない。次に、コントローラ104は、第1のウェハ110aおよび第2のウェハ110bの形状測定値、第1の形状歪み、および第2のウェハ形状歪みに基づいて、第1のウェハ110a上の1つ以上のフィーチャと第2のウェハ110b上の1つ以上のフィーチャとの間のオーバーレイを予測してもよい。この点で、コントローラ104は、本明細書で先に説明したように、機械学習アルゴリズムおよび/または機械モデルを適用してもよい。次に、コントローラ104は、予測されたオーバーレイに基づいて、1つ以上のプロセスツール(例えば、ボンダ)にフィードフォワード調整を提供してもよい。例えば、高い初期反りを有するウェハの場合、入る(incoming)ウェハの反りの変化するシグネチャは、出る(outgoing)ポストボンディング歪みに影響を与える。この場合、ポストボンディングシグネチャは、修正されたプロセスで生成され得る。2枚の入るウェハと1枚の出るウェハの事前測定値を用いて、初期キャリブレーション実行からボンディングシグネチャが生成され得る。フィードフォワード制御では、入る(incoming)シグネチャを組み合わせて、予測されるオーバーレイ結果を生成する。これは、本明細書に記載された手順に従って最適化され、可能な限り低いポストボンディングオーバーレイを提供することができる。なお、歪みを決定するためのモデルと組み合わせたウェハ110a、110bのプレボンディング形状測定は、オーバーレイエラーを最小にするためにボンディングするウェハのペアを選択するために使用され得る。
【0033】
コントローラ104の1つ以上のプロセッサ106は、当技術分野で既知の任意のプロセッサまたは処理要素を含み得る。本開示の目的において、用語「プロセッサ」または「処理要素」は、1つ以上の処理または論理素子(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサデバイス、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)デバイス、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP))を有する任意の装置を包含すると広義に定義され得る。この意味で、1つ以上のプロセッサ106は、アルゴリズムおよび/または命令(例えば、メモリに格納されたプログラム命令)を実行するように構成された任意のデバイスを含み得る。一実施形態では、1つ以上のプロセッサ106は、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、ネットワークコンピュータ、または本開示を通して説明するように動作する、もしくは、計測システム100と連携して動作するように構成されたプログラムを実行するように構成された任意の他のコンピュータシステムとして具現化されてもよい。さらに、システム100の異なるサブシステムは、本開示で説明されるステップの少なくとも一部を実施するのに適したプロセッサまたは論理素子を含んでもよい。したがって、上記の説明は、本開示の実施形態に対する制限として解釈されるべきではなく、単に例示として解釈されるべきである。さらに、本開示全体を通して説明されるステップは、単一のコントローラによって実行されても、代替的に複数のコントローラによって実行されてもよい。さらに、コントローラ104は、共通のハウジング内に、または複数のハウジング内に収容された1つ以上のコントローラを含んでもよい。このようにして、任意のコントローラまたはコントローラの組み合わせが、計測システム100への一体化に適したモジュールとして個別にパッケージ化されてもよい。さらに、コントローラ104は、ウェハ計測サブシステム102から受信したデータを分析し、データを、計測システム100内の付加的なコンポーネントまたは計測システム100の外部に供給してもよい。
【0034】
メモリ媒体108は、関連する1つ以上のプロセッサ106によって実行可能なプログラム命令を格納するのに適した、当技術分野で既知の任意の記憶媒体を含んでもよい。例えば、メモリ媒体108は非一時的メモリ媒体を含んでもよい。別の例として、メモリ媒体108は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気または光学メモリデバイス(例えば、ディスク)、磁気テープ、固体ドライブなどを含み得るが、これらに限定されるものではない。メモリ媒体108は、1つ以上のプロセッサ106と共通のコントローラハウジングに収容され得ることにさらに留意されたい。一実施形態では、メモリ媒体108は、1つ以上のプロセッサ106およびコントローラ104の物理的位置に対して遠隔に配置されてもよい。例えば、コントローラ104の1つ以上のプロセッサ106は、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネットなど)を介してアクセス可能なリモートメモリ(例えば、サーバ)にアクセスしてもよい。
【0035】
なお、開示されたシステム100の1つ以上の構成要素は、当技術分野で周知の任意の方法で、システムの様々な他の構成要素に通信可能に結合され得ることに留意されたい。例えば、ウェハ計測サブシステム102、コントローラ104、プロセスツール112、およびユーザインタフェースは、有線(例えば、銅線、光ファイバケーブルなど)または無線接続(例えば、RF結合、IR結合、データネットワーク通信(例えば、WiFi、WiMax、3G、4G、4G LTE、5G、Bluetoothなど))によって互いにおよび他のコンポーネントに通信可能に結合され得る。
【0036】
図2は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、ポストボンデッドウェハペア上のフィーチャ間のオーバーレイを測定する方法を示している。なお、方法200のステップは、ウェハ計測システム100によってすべてまたは部分的に実施され得る。しかしながら、付加的なまたは代替的なシステムレベルの実施形態が方法200のステップのすべてまたは一部を実施し得るという点で、方法200はウェハ計測システム100に限定されないことが、さらに認識される。
【0037】
ステップ202で、第1のウェハにウェハ形状測定が実行される。例えば、図1Bに示すように、ウェハ形状サブシステム102は、ウェハボンディングプロセスの前に、第1のウェハ110aにウェハ形状測定を実行してもよい。
【0038】
ステップ204で、第2のウェハにウェハ形状測定が実行される。例えば、図1Bに示すように、ウェハ形状サブシステム102は、ウェハボンディングプロセスの前に、第2のウェハ110bにウェハ形状測定を実行してもよい。
【0039】
ステップ206で、第1のウェハと第2のウェハがボンディングされて、ウェハのボンデッドペアを形成する。例えば、ボンダ(図示せず)は、ウェハ間ボンディングプロセスにおいて、第1のウェハ110aと第2のウェハ110bをボンディングしてもよい。ボンダは、ハイブリッドウェハボンディングまたはフュージョンウェハボンディング用に構成されてもよい。
【0040】
ステップ208で、第2のウェハのポストボンデッドペアにウェハ形状測定が実行される。例えば、図1Bに示すように、ウェハ形状サブシステム102は、ボンディングプロセス後にウェハのポストボンデッドペア110cにウェハ形状測定を実行してもよい。
【0041】
ステップ210で、第1のウェハ上のフィーチャと第2のウェハ上のフィーチャとの間のオーバーレイが、第1のウェハ、第2のウェハ、およびウェハのボンデッドペアからの形状測定値に基づいて予測される。実施形態において、コントローラ104は、第1のウェハ110a、第2のウェハ110b、およびウェハのボンデッドペア110cからの形状測定値に基づいて、第1のウェハ110a上のフィーチャと第2のウェハ110b上のフィーチャとの間のオーバーレイを測定または予測してもよい。例えば、コントローラ104は、第1のウェハ110a、第2のウェハ110b、およびウェハのボンデッドペア110cの形状情報を、第1のウェハ110aと第2のウェハ110b上のフィーチャ間のオーバーレイに相関させるアルゴリズムを実行してもよい。第1のステップでは、ステップ204、206、および208の測定された形状情報は、コントローラ104によって、局所形状特性を特徴付ける局所形状パラメータに変換され得る。そのようなパラメータの例は、局所的な形状曲率、IPD、およびウェハの歪みを予測するために当技術分野で使用される他の任意の形状メトリクスである(例えば、プレート理論、有限要素法、またはKLAコーポレーション製のGen3、Gen4、および/またはGen5モデルのパラメータなどの独自のモデリングアプローチなどのアプローチに基づいてウェハ形状とオーバーレイとの関係を記述するために用いられる機械モデルで予測されるスキャナでの歪み)。次に、取得されたパラメータは、オーバーレイを予測するためにコントローラ104によって使用される。例えば、コントローラ104は、取得された形状パラメータを機械学習アルゴリズム(例えば、ニューラルネットワーク)に入力してもよく、この機械学習アルゴリズムは、取得された形状パラメータを、ウェハ110cのペアにおける第1のウェハ110aと第2のウェハ110bのフィーチャ間のオーバーレイに相関させる。機械学習アルゴリズムのための適切な形状パラメータは、曲率または形状勾配のようなローカルメトリクスを含んでもよく、または、ウェハの形状を、多項式(例えば、X、Y、X、XY、Y、...)またはディスク上で自然に定義されるゼルニケ多項式に適合させるようなグローバルメトリクスを含んでもよい。これらの用語は限定的なものではなく、例として挙げたに過ぎない。別の例として、コントローラ104は、取得された形状パラメータの1つ以上を物理/機械モデルに入力して、ウェハのペア110cにおける第1のウェハ110aと第2のウェハ110bのフィーチャ間のオーバーレイを予測してもよい。
【0042】
ステップ212で、1つ以上のフィードバック調整がプロセスツールに提供される。例えば、図1Cに示すように、1つ以上の制御信号113が、1つ以上のプロセスツール112に送信されて、1つ以上のプロセスツール112の1つ以上の状態を調整して、第1のウェハ110aと第2のウェハ110bとの間のオーバーレイを最小化/最大化してもよい。例えば、コントローラ104は、1つ以上の上流プロセスツールを調整するように構成された1つ以上のフィードバック制御信号を生成してもよい。調整され得るプロセスツールは、リソグラフィツール、成膜ツール、研磨ツール、エッチングツール、ボンダなどを含み得るが、これらに限定されるものではない。この点で、予測されたオーバーレイ情報は、将来のボンデッドウェハペアで観察されるオーバーレイを最小化する(または少なくとも軽減する)ために使用され得る。
【0043】
図3は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、ポストボンデッドウェハペア上のフィーチャ間のオーバーレイを予測する方法を示す。なお、方法300のステップは、ウェハ計測システム100によってすべてまたは部分的に実施され得る。しかしながら、付加的なまたは代替的なシステムレベルの実施形態が方法300のステップのすべてまたは一部を実施し得るという点で、方法300はウェハ計測システム100に限定されないことがさらに認識される。なお、加えて、方法200の様々なステップは、特に断りのない限り、方法300に適用されると解釈され得る。
【0044】
ステップ302で、第1のウェハにウェハ形状測定が実行される。例えば、図1Bに示すように、ウェハ形状サブシステム102は、ウェハボンディングプロセスの前に、第1のウェハ110aにウェハ形状測定を実行してもよい。
【0045】
ステップ304で、第2のウェハにウェハ形状測定が実行される。例えば、図1Bに示すように、ウェハ形状サブシステム102は、ウェハボンディングプロセスの前に、第2のウェハ110bにウェハ形状測定を実行してもよい。
【0046】
ステップ306で、第1のウェハの第1の形状歪みと第2のウェハの第2の形状歪みとが測定される。例えば、コントローラ104は、第1のウェハ110a内の歪みを特定するために、モデル(例えば、プレート理論に基づく機械モデル)を適用して第1のウェハ110aの形状を基準構造と比較してもよい。同様に、コントローラ104は、第2のウェハ110b内の歪みを特定するために、モデルを適用して第2のウェハ110bの形状を基準構造と比較してもよい。実施形態において、基準構造は、理想化された平坦なウェハを含み得る。付加的な実施形態では、基準構造は、以前に測定されたウェハから取得された形状情報を含み得る。
【0047】
ステップ308で、第1のウェハ上のフィーチャと第2のウェハ上のフィーチャとの間のオーバーレイが、第1のウェハおよび第2のウェハからの形状測定値と、第1のウェハおよび第2のウェハの形状歪みとに基づいて予測される。実施形態において、ウェハ計測サブシステム102から第1のウェハ110aおよび第2のウェハ110bの形状情報を受信し、基準構造に基づいて形状歪みを測定すると、コントローラ104は、第1のウェハ110aおよび第2のウェハ110bの形状測定値および形状歪みに基づいて、第1のウェハ110a上のフィーチャと第2のウェハ110b上のフィーチャの間のオーバーレイを予測してもよい。例えば、コントローラ104は、第1のウェハ110aおよび第2のウェハ110bの形状および形状歪みを、第1のウェハ110aと第2のウェハ110b上のフィーチャ間のオーバーレイに相関させるアルゴリズムを実行し得る。第1のステップでは、ステップ204、206の測定された形状情報は、コントローラ104によって、局所形状特性を特徴付ける局所形状パラメータに変換され得る。方法200と同様に、そのようなパラメータの例は、局所的な形状曲率、IPD、およびウェハの歪み(例えば、スキャナ上の歪み(例えば、Gen3、Gen4、Gen5パラメータ))を予測するために当技術分野で使用される他の任意の形状メトリクスである。次に、取得されたパラメータとステップ306の形状歪み情報を使用して、コントローラ104によってオーバーレイを予測する。例えば、コントローラ104は、取得された形状パラメータおよび形状歪み情報を機械学習アルゴリズム(例えば、ニューラルネットワーク)に入力してもよく、この機械学習アルゴリズムは、取得された形状パラメータおよび形状歪み(ボンディング前)を、ウェハ110a、110bがボンディングされた場合の第1のウェハ110aと第2のウェハ110bのフィーチャ間のオーバーレイに相関させる。方法200と同様に、機械学習アルゴリズムのための適切な形状パラメータは、曲率または形状勾配のようなローカルメトリクスを含んでもよく、あるいは、ウェハの形状を、多項式(例えば、X、Y、X、XY、Y、...)またはディスク上で自然に定義されるゼルニケ多項式に適合させるようなグローバルメトリクスを含んでもよい。別の例として、コントローラ104は、一対のウェハ110cにおける第1のウェハ110aおよび第2のウェハ110bのフィーチャ間のオーバーレイを予測するために、取得した形状パラメータおよび形状歪みのうちの1つ以上を物理/機械モデルに入力してもよい。機械学習モデルと機械モデルとは、互いに組み合わせて使用され得ることにさらに留意されたい。
【0048】
ステップ310で、1つ以上のフィードフォワード調整がプロセスツールに提供される。例えば、図1Cに示すように、1つ以上のフィードフォワード制御信号113が、1つ以上のプロセスツール112に送信されて、1つ以上のプロセスツール112の1つ以上の状態を調整して、第1のウェハ110aと第2のウェハ110bとの間のオーバーレイを最小化/軽減してもよい。例えば、コントローラ104は、1つ以上の下流プロセスツールを調整するように構成された1つ以上のフィードフォワード制御信号を生成してもよい。調整され得るプロセスツールは、リソグラフィツール、成膜ツール、研磨ツール、エッチングツール、ボンダなどを含み得るが、これらに限定されるものではない。この点で、予測オーバーレイ情報を使用して、ボンデッドウェハペア110c上で観察されるオーバーレイを最小化(または少なくとも軽減)してもよい。
【0049】
実施形態では、歪みを決定するためのモデルと組み合わせたウェハ110a、110bのプレボンディング前の形状測定を使用して、ボンディングするウェハのペアを選択して、オーバーレイエラーを最小化してもよい。
【0050】
当業者ならば、本明細書に記載の構成要素、動作、デバイス、オブジェクト、およびそれらに付随する論述は、概念的な明確化のために例として使用されており、様々な構成変更が企図されていることを認識するであろう。その結果、本明細書で使用される場合、記載された特定の例示および付随する論述は、それらのより一般的なクラスの代表であることを意図している。一般に、任意の特定の例示の使用は、そのクラスの代表であることが意図され、特定の構成要素、動作、デバイス、およびオブジェクトが含まれていないことは、限定的であるとみなされるべきではない。
【0051】
当業者であれば、本明細書に記載のプロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術を実現することができる様々な媒体(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェア)が存在し、好ましい媒体は、プロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術が展開されるコンテキストによって変わることを理解するであろう。例えば、実装者が速度および精度が最重要であると判断した場合、実装者は主にハードウェアおよび/またはファームウェアの媒体を選ぶことができ、代替的に、柔軟性が最重要である場合、実装者は主にソフトウェアの実装を選ぶことができ、さらにまた代替的に、実装者はハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアのいくつかの組み合わせを選ぶことができる。したがって、本明細書に記載されたプロセスおよび/またはデバイスおよび/または他の技術を実現することができるいくつかの可能な媒体が存在するが、利用される媒体が、媒体が展開されるコンテキストおよび実装者の、いずれも変化し得る特定の懸念(例えば、速度、柔軟性、または予測可能性)に依存する選択である点で、いずれも他より本質的に上位であるということはない。
【0052】
これまでの説明は、当業者ならば、特定の用途およびその要件のコンテキストで提供されるように本発明を製造および使用することができるように提示されている。本明細書で使用されるように、「頂部(top)」、「下部(bottom)」、「上(over)」、「下(under)」、「上部(upper)」、「上方(upward)」「下部(lower)」、「下(down)」、「下方(downward)」などの方向用語は、説明の目的のために相対位置を提供することを意図しており、絶対参照枠を指定することを意図しない。説明された実施形態に対する様々な修正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般原理は、他の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、示され、説明された特定の実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示された原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0053】
本明細書における実質的に任意の複数および/または単数の用語の使用に関して、当業者は、コンテキストおよび/または適用によって適宜、複数から単数へ、および/または単数から複数へ変換され得る。様々な単数/複数の順列は、明確さのために本明細書では明示的に規定されない。
【0054】
本明細書に記載の方法のすべては、方法の実施形態の1つ以上のステップの結果をメモリに格納することを含み得る。結果は、本明細書に記載された結果のいずれかを含んでもよく、当技術分野で既知の任意の方法で記憶され得る。メモリは、本明細書に記載された任意のメモリ、または当該技術分野で知られている任意の他の適切な記憶媒体を含んでもよい。結果が格納された後で、結果は、メモリにアクセスし、本明細書に記載の方法またはシステムの実施形態のいずれかによって使用され、ユーザへの表示のためにフォーマットされ、別のソフトウェアモジュール、方法、またはシステムによって使用され、等々であり得る。さらに、結果は、「永久的に」、「半永久的に」、「一時的に」、またはある期間保存され得る。例えば、メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は必ずしもメモリ内に無期限に存続する必要はない。
【0055】
上述した方法の各実施形態は、本明細書に記載された他の方法(複数可)の任意の他のステップ(複数可)を含み得ることがさらに企図される。加えて、上述の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載されたシステムのいずれによって実行されてもよい。
【0056】
本明細書で説明した主題は、他の構成要素内に含まれる、または他の構成要素と接続される、異なる構成要素を示すことがある。このような描かれたアーキテクチャは単に例示的なものであり、実際には、同じ機能性を達成する他の多くのアーキテクチャが実装され得ることを理解されたい。概念的には、同じ機能を達成するための構成要素の任意の配置は、所望の機能が達成されるように、効果的に「連携」される。したがって、本明細書において、特定の機能を実現するために組み合わされる任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは介在する構成要素に関係なく、所望の機能が達成されるように互いに「連携」していると見なすことができる。同様に、このように連携された任意の2つの構成要素は、所望の機能性を達成するために互いに「接続」または「結合」されていると見なすこともでき、このように連携することができる任意の2つの構成要素は、所望の機能性を達成するために互いに「結合可能」であると見なすこともできる。結合可能の具体例は、物理的に嵌合可能および/または物理的に相互作用する構成要素、ならびに無線で相互作用可能および/または無線で相互作用する構成要素、ならびに論理的に相互作用可能および/または論理的に相互作用する構成要素を含むが、これらに限られない。
【0057】
さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることが理解されよう。一般に、本明細書、特に添付の請求項(例えば、添付の請求項の要部)において使用される用語は、一般に「オープンな」用語として意図されることが当業者によって理解されるであろう(例えば、用語「含む」は、「含むが限定しない」と解釈すべきである、用語「有する」は、「少なくとも有する」と解釈すべきである、用語「含む」は、「含むが限定しない」、等々)。さらに、導入されたクレーム記載(introduced claim recitation)において特定の数が意図される場合、そのような意図は当該クレーム中に明確に記載され、そのような記載がない場合は、そのような意図も存在しないことは当業者ならば理解するであろう。理解を支援するために、例えば、後続の添付する特許請求の範囲では、「少なくとも1つの」および「1つ以上の」といった導入句を使用してクレーム記載を導入することが含まれる場合がある。しかしながら、このような句を使用するからといって、「a」または「an」といった不定冠詞によりクレーム記載を導入した場合に、たとえ同一のクレーム内に、「1つ以上の」または「少なくとも1つの」といった導入句と「a」または「an」といった不定冠詞との両方が含まれるとしても、当該導入されたクレーム記載を含む特定のクレームが、当該記載事項を1つのみ含む例に限定されるということが示唆されると解釈されるべきではなく(例えば、「a」および/または「an」は、通常は、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味すると解釈されるべきである。)、定冠詞を使用してクレーム記載を導入する場合にも同様のことが当てはまる。加えて、導入されたクレーム記載において特定の数が明示されている場合であっても、そのような記載は、通常、少なくとも記載された数を意味するように解釈されるべきであることを、当業者ならば理解するであろう(例えば、他に修飾語のない、単なる「2つの記載事項」という記載がある場合、この記載は、「少なくとも」2つの記載事項、または「2つ以上の」記載事項を意味する)。さらに、「A、BおよびCなどのうち少なくとも1つ」に類する表記法が使用される場合、一般的に、そのような構文は、当業者がその表記法を理解するような意味を意図している(例えば、「A、BおよびCのうち少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBの両方、AおよびCの両方、BおよびCの両方、および/またはA、B、Cのすべて、などを有するシステムを含み得るが、それらに限定されない)。さらに、「A、BまたはCなどのうち少なくとも1つ」に類する表記法が使用される場合、一般的に、そのような構文は、当業者がその表記法を理解するような意味を意図している(例えば、「A、BまたはCのうち少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBの両方、AおよびCの両方、BおよびCの両方、および/またはA、B、Cのすべて、などを有するシステムを含み得るが、それらに限定されない)。さらに、2つ以上の選択可能な用語を表すあらゆる離接語および/または離接句は、明細書、特許請求の範囲、または図面のいずれにあっても、それら用語のうちの1つ、それらの用語のうちのいずれか、またはそれらの用語の両方を含む可能性を意図すると理解されるべきであることが、当業者には理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という句は、「A」または「B」、あるいは「AおよびB」の可能性を含むと理解されよう。
【0058】
本開示およびそれに付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されると考えられ、開示された主題から逸脱することなく、またはその重要な利点のすべてを犠牲にすることなく、構成要素の形態、構造および配置において種々の変更がなされ得ることは明らかであろう。記載された形態は単に説明的なものであり、そのような変更を包含し含めることが、以下の特許請求の範囲の意図するところである。さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
【国際調査報告】